JP2004280074A - 電子線記録装置及び電子線照射位置検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電子線記録装置は、情報記録媒体の原盤に電子線を照射させる電子光学系と、電子光学系で電子線を原盤に照射しながら、電子光学系内の電子線の照射位置を検出する電子線照射位置検出部とを備える。
【選択図】図1
Description
また、電子光学系1102は、電子線1120を収束させるレンズ1103、電子線1120のビーム径を決定するアパーチャ1104、入力される情報信号に応じて電子線1120を、夫々、直交する方向に偏向させる電極1105及び1106、電極1105で曲げられた電子線1120を遮蔽する遮蔽板1107、レジスト原盤1109表面に電子線1120を収束させるレンズ1108を含む。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる、情報記録媒体、例えば、光ディスクの原盤109に電子線120により信号を記録する電子線記録装置の構成を示す。この電子線記録装置は、図15の従来の電子線記録装置と同様の以下の構成部分を有する。即ち、この電子線記録装置は、電子線120を発生させる電子線源101と、放出された電子線120をレジスト原盤109に収束させ、入力される情報信号に応じてレジスト原盤109上に情報パターンを記録するための電子光学系102とを備え、電子線源101と電子光学系102は真空槽113内に収納されている。
電子線源101は、電流を流すことで電子を放出させるフィラメントや、放出された電子を閉じ込める電極、電子線120を引き出し、加速する電極などから構成されており、電子を一点から放出する構造となっている。
更に、レジスト原盤109は、回転ステージ110上に保持されており、水平移動ステージ111によって、回転ステージ110と共に水平移動できるようになっている。原盤109を回転ステージ110で回転させながら、水平移動ステージ111で水平移動させると、電子線120を原盤109に螺旋状に照射することが可能となり、光ディスクの情報信号を原盤109に螺旋状に記録することができる。
また、本実施の形態1では、電子線照射位置検出部114の遮蔽板121と122のエッジ121aと122aは、直線状に形成されているが、円形や、その他直線以外の形状を持っていても有効である。
図7は、本発明の実施の形態2にかかる電子線記録装置の構成を示す。実施の形態2の電子線記録装置では、実施の形態1の電子線記録装置のアパーチャ104を消去すると共に、実施の形態1の電子線記録装置の電子線照射位置検出部114が電子線照射位置検出部214に置換されている。実施の形態2の電子線記録装置の他の構成は、実施の形態1の電子線記録装置と同様であるので、その説明を省略する。図8に示すように、電子線照射位置検出部214は遮蔽板222を備え、電子線120のビーム径を決定する円形の穴221が、水平移動ステージ111の送り方向Xと原盤109の回転方向Yにおいて遮蔽板222の中心に設けられている。
また、本実施の形態2では、電子線照射位置検出部214を、電子光学系102内において、最も原盤109に近い位置に配置しているが、電子光学系102内におけるどの位置、例えば、図9に示すようにレンズ103と電極105の間に配置してもよい。しかし、通常、電子線照射位置検出部214はできるだけ原盤109に近い位置に配置することが好ましい。
また、この電子線照射位置検出部214によって出力された電子線照射位置信号(b−a)を、水平移動ステージ111の送り方向Xに電子線120を曲げることができる偏向電極106にフィードバックすることによって、電子線120の照射位置変動を抑制することが可能となる。
図10は、本発明の実施の形態3にかかる電子線記録装置の構成を示す。実施の形態3の電子線記録装置では、実施の形態1の電子線記録装置の電子線照射位置検出部114が電子線照射位置検出部314に置換されている。実施の形態3の電子線記録装置の他の構成は、実施の形態1の電子線記録装置と同様であるので、その説明を省略する。電子線照射位置検出部314は、電子光学系102内の電子線120の光軸に位置する中心軸心の回りに発生される磁場の強度を検出する磁場検出器315と316を備える。各々がコイルによりなる磁場検出器315と316は、電子線120の光軸を中心として水平移動ステージ111の送り方向Xで対向するように、電子線120の光軸から略同じ距離に設置されている。
そこで、電子線120が位置321から位置322に振らされた場合、磁場検出器315が電子線120に近くなり、磁場検出器316が電子線120から遠くなる。電子線120によって発生される磁場は、電子線120からの距離に反比例する。そのため、磁場検出器315に発生する電流量は、磁場検出器316に発生する電流量に対して大きくなる。逆に電子線120が位置321から位置323に振らされた場合、磁場検出器315に発生する電流量は、磁場検出器316に発生する電流量に対して小さくなる。即ち、磁場検出器315と316から出力される電流量をモニタすることによって、磁場検出器315と316の間を流れる電子線120の光軸の位置を検出することが可能となる。
また、ここでは2個の磁場検出器315と316を電子線120の光軸に対して対称な位置に設置したが、磁場検出器315と316は電子線120の光軸を通り、水平移動ステージ111の送り方向Xに平行な位置に設けておけば、電子線120の光軸から等距離に設けなくても電子線120の位置検出は可能である。また、磁場検出器を1個だけ設けても電子線120の位置検出は可能である。
電子線照射位置検出部314を用いることによって、光ディスク原盤109に記録したトラックピッチの変動をモニタすることができるので、原盤109に記録したトラックピッチの変動が許容範囲内であるか否かを、記録中に判断することが可能となる。
また、この電子線照射位置検出部314によって出力された電子線照射位置信号を、水平移動ステージ111の送り方向Xに電子線120を曲げることができる偏向電極106にフィードバックすることによって、電子線120の照射位置変動を抑制することが可能となる。
図12は、本発明の実施の形態4にかかる電子線記録装置の構成を示す。実施の形態4の電子線記録装置では、実施の形態1の電子線記録装置の電子線照射位置検出部114が電子線照射位置検出部414に置換されている。実施の形態4の電子線記録装置の他の構成は、実施の形態1の電子線記録装置と同様であるので、その説明を省略する。図13に示すように、電子線照射位置検出部414は、電子光学系102内の電子線120の光軸を中心として水平移動ステージ111の送り方向Xで対向して、電子線120に略接する遮蔽板421と422と、遮蔽板421と422に、夫々、塗布されて、電子線120が照射された時に発光する発光層(例えば蛍光体)423と424と、発光層423と424に、夫々、指向するように、遮蔽板421と422の上方に配置されて、発光層423と424から発する光の強度を、夫々、検出する光検出器425と426とを備える。
また、本実施の形態4では、電子線照射位置検出部414は、電子光学系102内において、原盤109に最も近い位置に配置されているが、電子光学系102内のその他の位置に設けてもよい。しかし、通常、電子線照射位置検出部414をできるだけ原盤109に近い位置に配置することが好ましい。
また、この電子線照射位置検出部414によって出力された電子線照射位置信号を、水平移動ステージ111の送り方向Xに電子線120を曲げることができる偏向電極106にフィードバックすることによって、電子線120の照射位置変動を抑制することが可能となる。
図14は、本発明の実施の形態5にかかる電子線記録装置の構成を示す。実施の形態5の電子線記録装置では、実施の形態1の電子線記録装置のアパーチャ104と電子線照射位置検出部114が、夫々、アパーチャ504と電子線照射位置検出部514に置換されている。実施の形態1の電子線記録装置においてレンズ108の下方に設けられた電子線照射位置検出部114と異なり、電子線照射位置検出部514はアパーチャ504の真下に配置されている。実施の形態5の電子線記録装置の他の構成は、実施の形態1の電子線記録装置と同様であるので、その説明を省略する。図14に示すように、アパーチャ504は、電子線源101からの電子線120を主電子線部120Aと分岐電子線部120Bに、夫々、分岐する穴504aと504bを有する。主電子線部120Aは、そのまま電子光学系102を通り原盤109に照射されて、原盤109にパターンを記録する。一方、分岐電子線部120Bは電子線照射位置検出部514に入力される。
また、この電子線照射位置検出部514によって出力された電子線照射位置信号を、水平移動ステージ111の送り方向Xに電子線120を曲げることができる偏向電極106にフィードバックすることによって、電子線120の照射位置変動を抑制することが可能となる。
102 電子光学系
103 レンズ
104 アパーチャ
105 電極
106 電極
107 遮蔽板
108 レンズ
109 原盤
110 回転ステージ
111 水平移動ステージ
112 焦点調整用グリッド
113 真空槽
114 電子線照射位置検出部
120 電子線
121 遮蔽板
122 遮蔽板
123 電子線検出器
124 電子線検出器
140 位置情報制御装置
214 電子線照射位置検出部
222 遮蔽板
223 電子線検出器
224 電子線検出器
314 電子線照射位置検出部
315 磁場検出器
316 磁場検出器
414 電子線照射位置検出部
421 遮蔽板
422 遮蔽板
423 発光層
424 発光層
425 光検出器
426 光検出器
504 アパーチャ
514 電子線照射位置検出部
Claims (13)
- 情報記録媒体の原盤に電子線を照射させる電子光学系と、前記電子光学系で電子線を前記原盤に照射しながら、前記電子光学系内の電子線の照射位置を検出する電子線照射位置検出部とを備えることを特徴とする電子線記録装置。
- 前記電子線照射位置検出部が、前記電子光学系内で最も前記原盤に近い位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子線記録装置。
- 前記電子線照射位置検出部が、前記原盤の水平移動方向で電子線に略接するエッジを有すると共に電子線を遮蔽する少なくとも1個の遮蔽板と、前記遮蔽板で遮蔽される電子線の量を検出する電子線検出器とを備えることを特徴とする請求項1記載の電子線記録装置。
- 前記電子線照射位置検出部が、電子線を所望のビーム径に成形する穴を有すると共に、前記穴において前記原盤の水平移動方向の略垂直方向に第1領域と第2領域に分割されて、電子線を遮蔽する遮蔽板と、前記遮蔽板の前記第1領域と前記第2領域で遮蔽される電子線の量を、夫々、第1検出信号と第2検出信号として検出する第1電子線検出器と第2電子線検出器とを備え、更に、前記第1検出信号と前記第2検出信号の差分信号を求めることを特徴とする請求項1記載の電子線記録装置。
- 前記電子線照射位置検出部が、前記電子光学系内の電子線の光軸に位置する中心軸心の回りに発生される磁場の強度を検出する少なくとも1個の磁場検出器を備えることを特徴とする請求項1記載の電子線記録装置。
- 前記電子線照射位置検出部が、前記原盤の水平移動方向で電子線に略接するエッジを有すると共に、電子線の照射によって光を発する発光層を塗布して、電子線を遮蔽する少なくとも1個の遮蔽板と、前記発光層に指向するように配置されて、前記発光層が発する光の強度を検出する光検出器とを備えることを特徴とする請求項1記載の電子線記録装置。
- 電子線を主電子線部と分岐電子線部に分岐する少なくとも2個の穴を有するアパーチャを更に備えて、分岐電子線部の位置を前記電子線照射位置検出部で検出することを特徴とする請求項1記載の電子線記録装置。
- 前記電子光学系内に設けられて、電子線を前記原盤の水平移動方向に偏向させる電子線偏向部材と、前記電子線照射位置検出部の検出結果に従って前記電子線偏向部材を制御して、電子線の照射方向を変化させる制御装置とを更に備えることを特徴とする請求項1記載の電子線記録装置。
- 情報記録媒体の原盤に電子線により信号を記録する電子線記録装置において、電子線の照射位置を検出する方法であって、
前記原盤に情報を記録するために電子線を前記原盤に照射するステップと、照射した電子線を遮蔽するステップと、遮蔽した電子線の量を検出するステップと、電子線の前記検出量に基づいて、電子線の位置を検出するステップとを備えることを特徴とする方法。 - 電子線の前記検出量に基づいて、電子線の照射方向を変化させることを特徴とする請求項9記載の方法。
- 遮蔽板を第1領域と第2領域に分割して、前記遮蔽板の前記第1領域と前記第2領域で遮蔽される電子線の量を、夫々、第1検出信号と第2検出信号として検出し、更に、前記第1検出信号と前記第2検出信号の差分信号によって電子線の位置を検出することを特徴とする請求項9記載の方法。
- 電子線の照射によって光を発する発光層を塗布した遮蔽板によって遮蔽される電子線の量を検出することを特徴とする請求項9記載の方法。
- 情報記録媒体の原盤に電子線により信号を記録する電子線記録装置において、電子線の照射位置を検出する方法であって、
前記原盤に情報を記録するために電子線を前記原盤に照射するステップと、電子線の光軸に位置する中心軸心の回りに発生される磁場の強度を検出するステップと、磁場の前記検出強度に基づいて、電子線の位置を検出するステップとを備える方法。
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