JP2004279932A - 2d/3d切替型液晶表示パネルおよび2d/3d切替型液晶表示装置 - Google Patents

2d/3d切替型液晶表示パネルおよび2d/3d切替型液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の部材を貼り合わせてなる2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、衝撃等によるストレス発生時における基板割れを防止する。
【解決手段】表示用液晶パネル10において、パターン化位相差板20と貼り合わされる側のアクティブマトリクス基板14には、アクティブエリア外の領域に端子形成部14aが設けられている。パターン化位相差板20の透明基板21には、上記表示用液晶パネル10の端子形成部14aと対向する割れ防止領域21aが設けられることにより、表示用液晶パネル10のアクティブマトリクス基板14とパターン化位相差板20の透明基板21との基板寸法が同一とされる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2D表示と3D表示との切替を可能とする2D/3D切替型の液晶表示パネルおよび液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常の視界において、人間の2つの目は、空間的に離れて頭部に位置していることから、2つの異なる視点から見た像を知覚しており、人間の脳は、これらの2つの像の視差によって立体感を認識する。そして、この原理を利用し、観察者の左右それぞれの目に異なる視点から見た像を視認させることで視差を与え、3D(立体三次元)表示を行う液晶表示装置が開発されている。
【0003】
3D表示を行う液晶表示装置においては、視点の異なる像を観察者の左右の目に供給するために、表示画面上における左眼用の像および右目用の像を、例えば色、偏光状態または表示時刻によってエンコードし、観察者が着用する眼鏡状のフィルタシステムによってこれらを分離して、各々の目に対応する像のみを供給するようにしたものがある。
【0004】
また、液晶表示装置の表示パネル101に光の透過領域と遮断領域とがストライプ状に形成された視差バリア102を組み合わせ、観察者側においてフィルタシステム等の視覚的補助具を使用しなくても3D画像が認識される(自動立体表示)ようにした液晶表示装置もある。すなわち、表示パネル101にて生成される右目用画像および左目用画像に対して視差バリア102によって特定の視野角が与えられ(図13(a)参照)、空間上の特定の観察領域からであれば、各々の目に対応する像のみが視認され、観察者において3D画像が認識される(図13(b)参照)。
【0005】
このように、液晶表示装置に視差バリアを設けることにより、自動立体表示を行う装置は、例えば特許文献1において開示されている。尚、上記特許文献1では、視差バリアとしてパターン化位相差板を用いた構成が開示されている。
【0006】
また、上述のような視差バリアを備えた液晶表示装置において、視差バリアの効果を有効/無効を切り替える手段をスイッチング液晶層等で設けることにより、3D表示と2D表示(平面表示)とを電気的に切り替えることができる装置が例えば特許文献2において開示されている。すなわち、特許文献2の装置ではスイッチング液晶層のON/OFFにより、視差バリアの効果を有効とした場合に3D表示を行い、視差バリアの効果を無効とした場合に2D表示を行う。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−229567号公報(公開日平成10年8月25日)
【0008】
【特許文献2】
特開平10−123461号公報(公開日平成10年5月15日)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の2D/3D切替型液晶表示装置の構成では、以下のような問題が生じる。
【0010】
すなわち、上記2D/3D切替型液晶表示装置は、3D表示時において、光源から出射された光が、スイッチング液晶層、視差バリア、および表示液晶層(表示画面を生成する液晶層)の3つのアクティブエリアを通過することによって3D表示を行うため、透過型液晶表示装置によって実現される。
【0011】
一方、上記2D/3D切替型液晶表示装置における2D表示時には、スイッチング液晶層が視差バリアを無効化する状態となるのみであり、光源から出射された光が、スイッチング液晶層、視差バリア、および表示液晶層の3つのアクティブエリアを通過することは3D表示時と変わらない。
【0012】
このような2D/3D切替型液晶表示装置におけるパネル部分は、表示液晶層を有する表示液晶パネル、視差バリアとなるパターン化位相差板、スイッチング液晶層を有するスイッチング液晶パネルを貼り合わせることによって形成される。
【0013】
表示液晶パネルでは、電気的な信号(走査信号およびデータ信号)のやりとりを行う端子部を配置するための領域がアクティブエリア外において必要となる。また、スイッチング液晶パネルでは、スイッチング液晶層の光学特性を電気的に切り替えるための信号(切替信号)を入力する必要がある。この切替信号を入力するための端子部は、やはりスイッチング液晶パネルのアクティブエリア外において備えられる必要がある。
【0014】
一方、視差バリアとなるパターン化位相差板については電気的な信号の入力は必要なく、該パターン化位相差板の基板では、アクティブエリア以外の領域を基本的に必要としない。
【0015】
このため、表示液晶パネルおよびスイッチング液晶パネルにおいて上記端子部が形成される側の基板の面積は、パターン化位相差板の面積よりも端子形成部の領域分だけ大きくなる。したがって、表示液晶パネル、パターン化位相差板、およびスイッチング液晶パネルを貼り合わせて2D/3D切替型液晶表示パネルを形成すると、表示液晶パネルおよびスイッチング液晶パネルにおける端子形成部が突出する形状となる。
【0016】
上述のように端子形成部が突出する2D/3D切替型液晶表示パネルの形状では、該端子形成部はガラス基板において形成されているため外的なストレスにより破損が生じやすい。例えば、落下や衝撃によって端子形成部に外的なストレスが加わると、ガラス基板に割れが生じ、表示ができなくなるなどの不具合が発生する。このような不具合は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)向けに作られた液晶表示パネルにおいて、特に問題となってくる。
【0017】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、複数の部材を貼り合わせてなる2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、衝撃等によるストレス発生時における基板割れを防止することができる2D/3D切替型液晶表示パネルを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の2D/3D切替型液晶表示パネルは、上記の課題を解決するために、表示画面側から、2枚の基板間に表示用液晶層を挟持してなり、2D表示および3D表示の両方の表示画像を生成することが可能である表示用液晶パネルと、基板上に特定のパターンで配向されたパターン化液晶層を有してなり、3D表示時の表示画像に特定の視野角を与え3D効果を得るパターン化位相差板と、2枚の基板間にスイッチング用液晶層を挟持してなり、パターン化位相差板の視差バリア効果の有効/無効を切り替えることで2D表示/3D表示を切り替えるスイッチング液晶パネルとを備えており、表示用液晶パネルの2枚の基板のうち、パターン化位相差板と貼り合わされる側の基板には、アクティブエリア外の領域に端子形成部が設けられており、パターン化位相差板の基板には、上記表示用液晶パネルの端子形成部の少なくとも一部と対向する割れ防止領域が設けられていることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられる基板とパターン化位相差板の基板とは、表示用液晶パネルおよびパターン化位相差板を貼り合わせる際にほぼ密着した状態となる。さらに、パターン化位相差板の基板には、上記表示用液晶パネルの端子形成部の少なくとも一部と対向する割れ防止領域が設けられることから、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、表示用液晶パネルの端子形成部における基板の突出量を軽減することができる。
【0020】
このため、上記2D/3D切替型液晶表示パネルに衝撃等が与えられることにより、上記端子形成部の基板にストレスが生じても、該端子形成部の突出量が小さいため基板の割れを防止することができる。
【0021】
また、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいては、パターン化位相差板における割れ防止領域は、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において該端子形成部の1/3以上の長さを有する構成とすることができる。
【0022】
上記の構成によれば、上記割れ防止領域が上記端子形成部の1/3以上の領域をカバーすることとなり、この場合、実用上十分な基板割れ防止効果を得ることができる。
【0023】
また、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいては、表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられている基板と、パターン化位相差板の基板と、スイッチング液晶パネルにおいてパターン化位相差板と貼り合わされる側の基板とは、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において同寸法である構成とすることができる。
【0024】
上記の構成によれば、上記割れ防止領域が上記端子形成部の全領域をカバーすることとなり、この場合、最も高い基板割れ防止効果を得ることができる。
【0025】
また、本発明の他の2D/3D切替型液晶表示パネルは、上記の課題を解決するために、表示画面側から、2枚の基板間に表示用液晶層を挟持してなり、2D表示および3D表示の両方の表示画像を生成することが可能である表示用液晶パネルと、2枚の基板間に挟持されたスイッチング用液晶層と、偏向状態が特定のパターンで配置されたパターン化位相差層とを有してなるスイッチング液晶パネルとを備えており、表示用液晶パネルの2枚の基板のうち、スイッチング液晶パネルと貼り合わされる側の基板には、アクティブエリア外の領域に端子形成部が設けられており、スイッチング液晶パネルにおいて表示用液晶パネルと貼り合わされる側の基板には、上記表示用液晶パネルの端子形成部の少なくとも一部と対向する割れ防止領域が設けられていることを特徴としている。
【0026】
上記の構成によれば、表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられる基板とスイッチング液晶パネルにおいて割れ防止領域が設けられる基板とは、表示用液晶パネルおよびスイッチング液晶パネルを貼り合わせる際にほぼ密着した状態となる。さらに、スイッチング液晶パネルの基板において、上記表示用液晶パネルの端子形成部の少なくとも一部と対向する割れ防止領域が設けられることから、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、表示用液晶パネルの端子形成部における基板の突出量を軽減することができる。
【0027】
このため、上記2D/3D切替型液晶表示パネルに衝撃等が与えられることにより、上記端子形成部の基板にストレスが生じても、該端子形成部の突出量が小さいため基板の割れを防止することができる。
【0028】
また、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいては、スイッチング液晶パネルにおける割れ防止領域は、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において該端子形成部の1/3以上の長さを有する構成とすることができる。
【0029】
上記の構成によれば、上記割れ防止領域が上記端子形成部の1/3以上の領域をカバーすることとなり、この場合、実用上十分な基板割れ防止効果を得ることができる。
【0030】
また、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいては、表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられている基板と、スイッチング液晶パネルにおいて割れ防止領域が設けられている基板とは、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において同寸法である構成とすることができる。
【0031】
上記の構成によれば、上記割れ防止領域が上記端子形成部の全領域をカバーすることとなり、この場合、最も高い基板割れ防止効果を得ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。先ず、本実施の形態に係る2D/3D切替型液晶表示パネルの概略構成を、図1を参照して説明する。
【0033】
上記2D/3D切替型液晶表示パネルは、図1に示すように、表示用液晶パネル10、パターン化位相差板20、スイッチング液晶パネル30を貼り合わせた構成となっている。このように、上記2D/3D切替型液晶表示パネルは、複数の部材を貼り合わせて構成することにより、各部材の交換が容易となり、生産性において有効となる。また、本実施の形態に係る2D/3D切替型液晶表示パネルに対して、駆動回路やバックライト(光源)等を実装することで2D/3D切替型液晶表示装置が提供される。
【0034】
表示用液晶パネル10は、TFT液晶表示パネルとして具備されており、第1の偏光板11、対向基板(基板)12、液晶層(表示用液晶層)13、アクティブマトリクス基板(基板)14、および第2の偏光板15が積層されてなり、アクティブマトリクス基板14には、表示を行うべき画像に対応した画像データがFPC(Flexible Printed Circuits)等の配線51を介して入力される。
【0035】
すなわち、上記表示用液晶パネル10は、上記2D/3D切替型液晶表示パネルに対し、画像データに応じた表示画面を生成する表示画像生成手段として備えられている。尚、表示画面を生成する機能を有するものであれば、表示用液晶パネル10における表示方式(TN方式やSTN方式)や駆動方式(アクティブマトリクス駆動やパッシブマトリクス駆動)は特に限定されるものではない。
【0036】
パターン化位相差板20は、視差バリアとして機能するものであり、図2(a)に示すように、透明基板(基板)21上に配向膜22を形成し、さらにその上に液晶層(パターン化液晶層)23を積層してなる構成である。また、上記パターン化位相差板20のアクティブエリアにおいては、図2(b)に示すように、それぞれ、偏光状態の異なる第1の領域20A(図中、斜線部にて示す)と第2の領域20B(図中、射影部にて示す)とが交互にストライプ状に形成されている。
【0037】
スイッチング液晶パネル30は、駆動側基板(基板)31、液晶層(スイッチング用液晶層)32、対向基板(基板)33、および第3の偏光板34が積層されてなり、駆動側基板31には液晶層32のON時に駆動電圧を印加するための配線52が接続されている。
【0038】
スイッチング液晶パネル30は、液晶層32のON/OFFに応じて該スイッチング液晶パネル30を透過する光の偏光状態を切り替える切替手段として配置されている。すなわち、スイッチング液晶パネル30は、2D表示時と3D表示時とで、該スイッチング液晶パネル30を透過する光への光学変調作用を異ならせる。尚、スイッチング液晶パネル30は表示用液晶パネル10のようにマトリクス駆動される必要は無く、駆動側基板31および対向基板33に備えられる駆動電極は該スイッチング液晶パネル30のアクティブエリア全面に形成されればよい。
【0039】
次に、上記構成の2D/3D切替型液晶表示パネルの表示動作について説明する。
【0040】
先ず、図1に示す2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、各構成部材の光学軸の方向を図3にて例示する。尚、図3において示される光学軸は、液晶パネルおよび位相差板では配向膜における遅相軸の方向(すなわち、配向膜のラビング方向)、偏光板では透過軸の方向である。
【0041】
図3の構成では、光源から出射された入射光は、最初に、スイッチング液晶パネル30の第3の偏光板34によって偏光される。また、スイッチング液晶パネル30は、3D表示時はOFFの状態で1/2波長板として作用する。
【0042】
また、スイッチング液晶パネル30を通過した光は、次にパターン化位相差板20に入射される。パターン化位相差板20の第1の領域20Aと第2の領域20Bとでは、そのラビング方向、すなわち遅相軸の方向が異なるため、第1の領域20Aを通過した光と第2の領域20Bを通過した光とでは、その偏光状態が異なる。図3の例では、第1の領域20Aを通過した光と第2の領域20Bを通過した光との偏光軸が90°異なっている。また、パターン化位相差板20は液晶層23の複屈折率異方性と膜厚とにより1/2波長板として作用するよう設定されている。
【0043】
パターン化位相差板20を通過した光は、表示用液晶パネル10の第2の偏光板15に入射される。3D表示時には、パターン化位相差板20の第1の領域20Aを通過した光の偏光軸は第2の偏光板15の透過軸と平行であり、第1の領域20Aを通過した光は偏光板15を透過する。一方で、第2の領域20Bを通過した光の偏光軸は第2の偏光板15の透過軸と90°の角度をなし、第2の領域20Bを通過した光は偏光板15を透過しない。
【0044】
すなわち、図3の構成では、パターン化位相差板20との第2の偏光板(視差バリア用偏光板)15との関連した光学作用によって視差バリア(視差バリア手段)の機能が達成され、パターン化位相差板20における第1の領域20Aが透過領域、第2の領域20Bが遮断領域となる。
【0045】
第2の偏光板15を通過した光は、表示用液晶パネル10の液晶層13において黒表示を行う画素と白表示を行う画素とで異なる光学変調を受け、白表示を行う画素によって光学変調を受けた光のみが第1の偏光板11を透過することで画像表示が行われる。
【0046】
この時、上記視差バリアの透過領域を通過することや特定の視野角が与えられた光が、表示用液晶パネル10において右目用画像および左目用画像のそれぞれに対応する画素を通過することで右目用画像と左目用画像とが異なる視野角に分離され、3D表示が行われる。
【0047】
また、2D表示が行われる場合には、スイッチング液晶パネル30がONされ、該スイッチング液晶パネル30を通過する光に対して光学変調が与えられない。スイッチング液晶パネル30を通過した光は、次にパターン化位相差板20を通過することで、第1の領域20Aを通過した光と第2の領域20Bを通過した光とで異なる偏光状態が与えられる。
【0048】
しかしながら、2D表示の場合では、3D表示の場合とは異なり、スイッチング液晶パネル30での光学変調作用が無いため、パターン化位相差板20を通過した光の偏光軸は、第2の偏光板15の透過軸に対して、左右対称の角度のずれが生じることとなる。このため、パターン化位相差板20の第1の領域20Aを通過した光、第2の領域20Bを通過した光ともに、第2の偏光板15を同じ透過率で透過し、パターン化位相差板20と第2の偏光板15との関連した光学作用による視差バリアの機能が達成されず(特定の視野角が与えられない)、2D表示となる。
【0049】
続いて、上記2D/3D切替型液晶表示パネルの製造工程を、図4ないし図6を参照して説明する。図4はパターン化位相差板20の製造工程、図5はスイッチング液晶パネル30の製造工程、図6は2D/3D切替型液晶表示パネルの組立工程を示すフローチャートである。また、表示用液晶パネル10は従来のアクティブマトリクス基板と同様の製造工程によって製造されるため、その製造工程については省略する。
【0050】
パターン化位相差板20の製造工程においては、図4に示すように、先ず、基板21となる素ガラスに対して洗浄を行い、洗浄された基板の片面にポリイミドを塗布し焼成することで配向膜22を形成する(S1〜S3)。次に、配向膜22に対して1回目のラビング処理(第1ラビング)を行う(S4)。第1ラビングにおけるラビング方向は、第2の領域20Bのラビング方向とする。
【0051】
第1ラビング後、洗浄された基板の配向膜22上にレジストを塗布して仮焼きした後、露光、現像、乾燥の工程によって該レジストがパターニングされる(S5〜S8)。この時、パターニングされたレジストは、パターン化位相差板20の第2の領域20Bとなる箇所を覆うように形成されるものである。
【0052】
こうしてパターニングされたレジストの形成された基板に対し、レジスト側から2回目のラビング処理(第2ラビング)を行う(S9)。第2ラビングにおけるラビング方向は、第1の領域20Aのラビング方向とする。この時、配向膜22上のレジストで覆われた領域は、第1ラビングによって形成された遅相軸の向きが維持される。
【0053】
第2ラビング後、洗浄された基板の配向膜22上に残っているレジストに対して再度、露光(一括露光)、現像により残ったレジストが除去され、その後、乾燥される(S10〜S12)。乾燥された基板の配向膜22上にUV硬化型液晶溶液がスピンコート法等によって塗布され、さらに該UV硬化型液晶溶液にUV照射を行うことによって液晶分子が架橋され高分子化される(S13〜S14)。こうして、液晶層23が形成される。
【0054】
上記S1〜S14の処理は、複数のパターン化位相差板20を1枚の大型基板上に一括して形成するように実施される。このため、複数のパターン化位相差板20が形成された基板を個々のパターン化位相差板20に分断し、検査することで、パターン化位相差板20が完成する(S15〜S17)。
【0055】
次に、スイッチング液晶パネル30の製造工程においては、図5に示すように、先ず、ITOによって駆動電極が形成された駆動側基板31となるガラスに対して洗浄を行い、洗浄された基板の駆動電極側に、配向膜を印刷および焼成によって形成する(S21〜S23)。次に、上記配向膜に対してラビング処理を行う(S24)。
【0056】
上記ラビング後、洗浄された基板の配向膜上にスペーサー散布およびシール形成が行われ、対向基板33が貼り合わされる(S25〜S27)。尚、S27にて貼り合わされる対向基板33は、通常のアクティブマトリクス型パネルに用いられるものと同様の構成であり、ここではその詳細な製造工程の説明を省略する。
【0057】
また、上記S21〜S27の処理は、複数のスイッチング液晶パネル30のセルを一括して形成するように実施される。こうして一括形成されたセルを個々のセルに分断し、各セル内に液晶を注入することで、スイッチング液晶パネル30が完成する(S28〜S30)。さらに、本実施の形態にて用いられるスイッチング液晶パネル30では、その片面にのみ第3の偏光板34が貼り付けられる。
【0058】
表示用液晶パネル10、パターン化位相差板20、およびスイッチング液晶パネル30が完成すると、これらを貼り合わせることによって本実施の形態に係る2D/3D切替型液晶表示パネルが組み立てられる。
【0059】
上記2D/3D切替型液晶表示パネルの組立工程では、図6に示すように、表示用液晶パネル10にパターン化位相差板20が接着剤にて貼り合わされる(S41)。
【0060】
さらに、パターン化位相差板20付の表示用液晶パネル10に、接着剤によってスイッチング液晶パネル30を貼り合わせることにより、2D/3D切替型液晶表示パネルが完成する(S42〜S43)。
【0061】
上記構成の2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、3D表示時の動作原理は図7に示すようになる。バックライト(光源)からの出射光に対し、第3の偏光板34にて偏光した後、スイッチング液晶パネル30のアクティブエリアにて、視差バリアの効果を有効とする光学変調を与える。
【0062】
スイッチング液晶パネル30のアクティブエリアを通過した光は、パターン化位相差板20および第2の偏光板15を通過する際に視差バリアによる効果を与えられ、表示用液晶パネル10のアクティブエリアにて表示される画像(右目用画像および左眼用画像)に特定の視野角を与える。
【0063】
一方、2D表示時の動作原理は図8に示すようになる。この場合、バックライト(光源)からの出射光に対し、第3の偏光板34にて偏光した後、スイッチング液晶パネル30のアクティブエリアを通過する際に光学変調を与えない。この時、スイッチング液晶パネル30は視差バリアの効果を無効とする。
【0064】
スイッチング液晶パネル30のアクティブエリアを通過した光は、パターン化位相差板20および第2の偏光板15を通過する際に視差バリアによる効果を与えられず、表示用液晶パネル10のアクティブエリアにて表示される画像は2D表示画像となる。
【0065】
このように、上記2D/3D切替型液晶表示パネルでは、3D表示時および2D表示時の何れにおいても、バックライトから出射される光は、表示用液晶パネル10、パターン化位相差板20、およびスイッチング液晶パネル30の各アクティブエリアを通過して画面表示に利用される。
【0066】
尚、上記アクティブエリアとは、表示用液晶パネル10については画素がマトリクス状に配置され表示画像が生成される領域、パターン化位相差板20については第1および第2の領域がストライプ状に形成されている領域、スイッチング液晶パネル30について液晶層32への電圧の印加によって該スイッチング液晶パネル30を通過する光に光学変調を与えることのできる領域を示す。
【0067】
組み合わされることによって2D/3D切替型液晶表示パネルを構成する表示用液晶パネル10、パターン化位相差板20、およびスイッチング液晶パネル30のうち、パターン化位相差板20の基板21では、表示動作の観点からはアクティブエリア以外の領域を殆ど必要としない。
【0068】
一方で、表示用液晶パネル10の基板(特にアクティブマトリクス基板14)およびスイッチング液晶パネル30の基板(特に駆動側基板31)は、アクティブエリアにおける液晶層に印加する電圧を制御するため、電気信号を入力するための端子部を設ける必要がある。すなわち、表示用液晶パネル10およびスイッチング液晶パネル30の基板では、アクティブエリア外に端子部を設けるための領域が必要となる。
【0069】
ここで、表示用液晶パネル10、パターン化位相差板20、およびスイッチング液晶パネル30のそれぞれにおいて、必要最小限の基板面積にて形成すると、これらを組み合わせると表示用液晶パネル10およびスイッチング液晶パネル30における端子形成部の基板が突出する。このような場合、突出した端子形成部の基板において、衝撃等によって割れが生じやすくなるといった不具合があることは、従来の技術にて述べた通りである。
【0070】
このため、本実施の形態に係る2D/3D切替型液晶表示パネルでは、図1に示すように、パターン化位相差板20の基板面積を、表示用液晶パネル10およびスイッチング液晶パネル30の基板面積とほぼ同じ面積として、これらを組み合わせた構成となっている。
【0071】
すなわち、図1に示される2D/3D切替型液晶表示パネルでは、表示用液晶パネル10のアクティブマトリクス基板14において端子形成部14aがアクティブエリア外に設けられており、スイッチング液晶パネル30の駆動側基板31において端子形成部31aがアクティブエリア外に設けられている。一方で、パターン化位相差板20の透明基板21には割れ防止領域21aがアクティブエリア外に設けられている。
【0072】
これにより、表示用液晶パネル10およびスイッチング液晶パネル30において端子形成部14a・31aの基板部分は、パターン化位相差板20の基板とほぼ密着した状態となる。すなわち、表示用液晶パネル10およびスイッチング液晶パネル30において、アクティブエリア外から突出した基板部分が無くなり、衝撃等により突出した基板部に割れが発生するといった不具合を抑制できる。
【0073】
また、図1に示す2D/3D切替型液晶表示パネルでは、表示用液晶パネル10、パターン化位相差板20、およびスイッチング液晶パネル30における基板面積をすべて同寸法としているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、これらの基板を全て同寸法としなくても、2D/3D切替型液晶表示パネルから突出する基板の突出量を減少させるだけでも、基板割れの防止効果は得られるものであり、そのような構成も本発明には含まれる。
【0074】
また、図1においては、偏光板はアクティブエリアのみに対応して形成されている。このため、図1では、偏光板によって貼り合わされる基板間に隙間が生じているが、実際には偏光板の厚さは基板の厚さに比べて極めて薄く、基板同士の貼り合わせ面の間に偏光板が存在していても、基板同士は殆ど密着した状態となる。したがって、パターン化位相差板20に割れ防止領域21aを設けることによる割れ防止効果は十分に得られる。
【0075】
表示用液晶パネル10における端子形成部14aはアクティブマトリクス基板14において形成されるが、該アクティブマトリクス基板14の一辺における該端子形成部14aに配置される端子数は少なくともデータ線または走査線の配置数以上となる。一方で、スイッチング液晶パネル30における端子形成部31aでは、配置される端子の数は少ない。したがって、表示用液晶パネル10における端子形成部14aの方がスイッチング液晶パネル30における端子形成部31aよりもその面積は大きくなる。
【0076】
さらに、表示用液晶パネル10のアクティブマトリクス基板14では、データ線または走査線を駆動するためのドライバを基板上に一体的に形成することもあり、このドライバの配置領域を端子形成部14aの領域に含めると、表示用液晶パネル10における端子形成部14aはさらに大きくなる。
【0077】
また、表示用液晶パネル10の端子形成部14aは、携帯電話等に使用されるような小型のパネルでは、パネル周辺部の1辺にまとめて形成されるが、サイズがある程度大型となるパネルでは、データ線配設方向および走査線配設方向に対応して2辺に形成される。また、スイッチング液晶パネル30の端子形成部31aはその端子数が少ないことから1辺のみに形成されることが多い。このため、表示用液晶パネル10において、表示用液晶パネル10の端子形成部14aが2辺に形成され、スイッチング液晶パネル30の端子形成部31aが1辺に形成されるような場合には、端子形成部14aを含むある一方向において、スイッチング液晶パネル30の端子形成部31aは形成されない。
【0078】
このような方向については、スイッチング液晶パネル30において、パターン化位相差板20と同様に、割れ防止領域を設ければよい。尚、以下の説明では、スイッチング液晶パネル30において端子形成部31aではなく割れ防止領域が設けられる方向についても、同様の作用によって割れ防止効果が得られるため、スイッチング液晶パネル30において端子形成部31aが設けられている方向を例示して説明を行う。
【0079】
これより、図9に示すように、表示用液晶パネル10において端子形成部14aを含むある一方向について、アクティブエリアの長さをL1、表示用液晶パネル10の端子形成部14aの長さをL2、パターン化位相差板20の割れ防止領域21aの長さをL3、スイッチング液晶パネル30の端子形成部31a(もしくは割れ防止領域)の長さをL4とし、L2>L3>L4となるように、これらの寸法を設定することもできる。この場合、L2およびL3の関係についてはL3≧L2/3であることが望ましい。また、L3およびL4の関係についてはL4≧L3/3であることが望ましい。尚、図9においても、偏光板および液晶層の図示を省略しており、接着層を黒塗りハッチングにて示している。
【0080】
また、上記説明における2D/3D切替型液晶表示パネルは、個別に作成された表示用液晶パネル10、パターン化位相差板20、およびスイッチング液晶パネル30の3つの部材を貼り合わせることによって構成されているが、2つの部材の貼り合わせによって構成されるものであってもよい。
【0081】
例えば、図10に示すように、表示用液晶パネル10と、スイッチング液晶パネル40との組み合わせによって2D/3D切替型液晶表示パネルを構成してもよい。スイッチング液晶パネル40は、図1に示すスイッチング液晶パネル30において、表示用液晶パネル10との貼り合わせ面側にパターン化位相差層41を形成したものであり、該パターン化位相差層41を駆動側基板31上に形成することで、パターン化位相差板20の透明基板21を省略したものである。
【0082】
尚、スイッチング液晶パネル40は、図4に示すフローチャートの工程にて製造されたパターン化位相差板を、図5に示すフローチャートの工程にて製造されるスイッチング液晶パネル作製時に片側の基板として用いることで作製される。
【0083】
但し、上記スイッチング液晶パネル40において、パターン化位相差層41は、必ずしも液晶層にて形成されるものに限定されない(例えば、樹脂をパターン化することでも形成可能である)。また、パターン化位相差層41の配置位置は、表示用液晶パネル10との貼り合わせ面側に限定されない。
【0084】
さらに、上記スイッチング液晶パネル40において、パターン化位相差層41を用いる以外に、例えばリブ部材を柱となるように短冊状に並べ、柱と柱との間に液晶を注入し、液晶の旋光性・複屈折性を操作することにより、リブを通過して観察される光と、液晶を通過して観察される光とを作ることにより、上述の視差バリア機能を達成する手段もある。
【0085】
本発明に係る2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、その基板の割れ防止効果を検討するため、複数のサンプルについて落下試験を行った。この落下試験においては、図11(a)〜(c)のそれぞれに示すサンプルA〜C、および図12(a)〜(b)のそれぞれに示すサンプルD〜Eを用いた。
【0086】
サンプルA〜Cは、図1に示すような表示用液晶パネル10、パターン化位相差板20、スイッチング液晶パネル30の3部材を貼り合わせてなる2D/3D切替型液晶表示パネルである。サンプルAは本発明に対する参照例として用意されたものであり、L2=L4かつL3≒0となっている。サンプルB,Cは本発明に相当し、サンプルBではL2=L3=L4、サンプルCではL3≧L2/3、L4≧L3/3となっている。
【0087】
サンプルD,Eは、図10に示すような表示用液晶パネル10、スイッチング液晶パネル40の2部材を貼り合わせてなる2D/3D切替型液晶表示パネルである。サンプルD,Eは共に本発明に相当し、サンプルDではL2=L4、サンプルEではL4≧L2/3となっている。
【0088】
サンプルA〜Eのそれぞれにおける落下試験結果を以下の表1に示す。尚、表1に示す落下試験結果は、各サンプルを表示画面を上に向けた状態で所定高さから落下させ、基板における破損(基板割れ)の有無を調べたものである。尚、ここでは、破損の有無を調べる基板としてガラス基板を用いたが、プラスチック基板を用いた2D/3D切替型液晶表示パネルにおいても、基板割れは発生する。したがって、本発明の2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、基板の材質は特に限定されるものではない。
【0089】
【表1】
Figure 2004279932
【0090】
上記表1の結果より、参照例であるサンプルAでは、落下高さ40cmにおいて基板の割れが発生した。これに対し、パターン化位相差板20またはスイッチング液晶パネル30に割れ防止領域を設け、該割れ防止領域が前面側部材の突出基板領域の1/3以上をカバーするサンプルC,Eにおいては、70cmの落下高さまで基板割れは発生しなかった。また、パターン化位相差板20またはスイッチング液晶パネル30に割れ防止領域を設け、該割れ防止領域が前面側部材の突出基板領域と同寸法となるサンプルB,Dにおいては90cmの落下高さまで基板割れは発生しなかった。これより、本発明に係る2D/3D切替型液晶表示パネルにおいて、基板の割れ防止効果が得られることが確認された。
【0091】
【発明の効果】
本発明の2D/3D切替型液晶表示パネルは、以上のように、表示画面側から、2枚の基板間に表示用液晶層を挟持してなり、2D表示および3D表示の両方の表示画像を生成することが可能である表示用液晶パネルと、基板上に特定のパターンで配向されたパターン化液晶層を有してなり、3D表示時の表示画像に特定の視野角を与え3D効果を得るパターン化位相差板と、2枚の基板間にスイッチング用液晶層を挟持してなり、パターン化位相差板の視差バリア効果の有効/無効を切り替えることで2D表示/3D表示を切り替えるスイッチング液晶パネルとを備えており、表示用液晶パネルの2枚の基板のうち、パターン化位相差板と貼り合わされる側の基板には、アクティブエリア外の領域に端子形成部が設けられており、パターン化位相差板の基板には、上記表示用液晶パネルの端子形成部の少なくとも一部と対向する割れ防止領域が設けられている構成である。
【0092】
それゆえ、表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられる基板とパターン化位相差板の基板とは、表示用液晶パネルおよびパターン化位相差板を貼り合わせる際にほぼ密着した状態となり、さらに、パターン化位相差板の基板に設けられた割れ防止領域によって、表示用液晶パネルの端子形成部における基板の突出量が軽減される。このため、上記端子形成部の基板にストレスが生じても、該端子形成部の突出量が小さいため基板の割れを防止することができるといった効果を奏する。
【0093】
また、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいては、パターン化位相差板における割れ防止領域は、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において該端子形成部の1/3以上の長さを有する構成とすることができる。
【0094】
それゆえ、上記割れ防止領域が上記端子形成部の1/3以上の領域をカバーすることとなり、実用上十分な基板割れ防止効果を得ることができるといった効果を奏する。
【0095】
また、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいては、表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられている基板と、パターン化位相差板の基板と、スイッチング液晶パネルにおいてパターン化位相差板と貼り合わされる側の基板とは、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において同寸法である構成とすることができる。
【0096】
それゆえ、上記割れ防止領域が上記端子形成部の全領域をカバーすることとなり、最も高い基板割れ防止効果を得ることができるといった効果を奏する。
【0097】
また、本発明の他の2D/3D切替型液晶表示パネルは、上記の課題を解決するために、表示画面側から、2枚の基板間に表示用液晶層を挟持してなり、2D表示および3D表示の両方の表示画像を生成することが可能である表示用液晶パネルと、2枚の基板間に挟持されたスイッチング用液晶層と、偏向状態が特定のパターンで配置されたパターン化位相差層とを有してなるスイッチング液晶パネルとを備えており、表示用液晶パネルの2枚の基板のうち、スイッチング液晶パネルと貼り合わされる側の基板には、アクティブエリア外の領域に端子形成部が設けられており、スイッチング液晶パネルにおいて表示用液晶パネルと貼り合わされる側の基板には、上記表示用液晶パネルの端子形成部の少なくとも一部と対向する割れ防止領域が設けられている構成である。
【0098】
それゆえ、表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられる基板とスイッチング液晶パネルにおいて割れ防止領域が設けられる基板とは、表示用液晶パネルおよびスイッチング液晶パネルを貼り合わせる際にほぼ密着した状態となる。さらに、スイッチング液晶パネルの基板において割れ防止領域が設けられることにより、表示用液晶パネルの端子形成部における基板の突出量が軽減される。このため、上記端子形成部の基板にストレスが生じても、該端子形成部の突出量が小さいため基板の割れを防止することができるといった効果を奏する。
【0099】
また、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいては、スイッチング液晶パネルにおける割れ防止領域は、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において該端子形成部の1/3以上の長さを有する構成とすることができる。
【0100】
それゆえ、上記割れ防止領域が上記端子形成部の1/3以上の領域をカバーすることとなり、実用上十分な基板割れ防止効果を得ることができるといった効果を奏する。
【0101】
また、上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおいては、表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられている基板と、スイッチング液晶パネルにおいて割れ防止領域が設けられている基板とは、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において同寸法である構成とすることができる。
【0102】
それゆえ、上記割れ防止領域が上記端子形成部の全領域をカバーすることとなり、最も高い基板割れ防止効果を得ることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、2D/3D切替型液晶表示パネルの一構成例を示す断面図である。
【図2】上記2D/3D切替型液晶表示パネルで用いられるパターン化位相差板の構成を示すものであり、図2(a)は断面図、図2(b)は平面図である。
【図3】上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおける各構成部材の光学軸の方向を示す図である。
【図4】上記2D/3D切替型液晶表示パネルで用いられるパターン化位相差板の製造工程を示すフローチャートである。
【図5】上記2D/3D切替型液晶表示パネルで用いられるスイッチング液晶パネルの製造工程を示すフローチャートである。
【図6】上記2D/3D切替型液晶表示パネルの組立工程を示すフローチャートである。
【図7】上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおける3D表示時の動作原理を示す図である。
【図8】上記2D/3D切替型液晶表示パネルにおける2D表示時の動作原理を示す図である。
【図9】本発明の図1とは異なる実施形態を示すものであり、2D/3D切替型液晶表示パネルの一構成例を示す断面図である。
【図10】本発明の図1および図9とは異なる実施形態を示すものであり、2D/3D切替型液晶表示パネルの一構成例を示す断面図である。
【図11】図11(a)〜(c)は、落下試験に供した2D/3D切替型液晶表示パネルのサンプルの構成を示す断面図である。
【図12】図12(a),(b)は、落下試験に供した2D/3D切替型液晶表示パネルのサンプルの構成を示す断面図である。
【図13】3D表示原理を示すものであり、図13(a)は視野バリアによる視野角の付与効果を示す図、図13(b)は3D表示画面の観察領域を示す図である。
【符号の説明】
10 表示用液晶パネル
12 対向基板(基板)
13 液晶層(表示用液晶層)
14 アクティブマトリクス基板(基板)
14a 端子形成部
20 パターン化位相差板
21 透明基板(基板)
21a 割れ防止領域
23 液晶層(パターン化液晶層)
30 スイッチング液晶パネル
31 駆動側基板(基板)
31a 端子形成部
32 液晶層(スイッチング用液晶層)
33 対向基板(基板)
40 スイッチング液晶パネル
41 パターン化位相差層

Claims (7)

  1. 表示画面側から、
    2枚の基板間に表示用液晶層を挟持してなり、2D表示および3D表示の両方の表示画像を生成することが可能である表示用液晶パネルと、
    基板上に特定のパターンで配向されたパターン化液晶層を有してなり、3D表示時の表示画像に特定の視野角を与え3D効果を得るパターン化位相差板と、
    2枚の基板間にスイッチング用液晶層を挟持してなり、パターン化位相差板の視差バリア効果の有効/無効を切り替えることで2D表示/3D表示を切り替えるスイッチング液晶パネルとを備えており、
    表示用液晶パネルの2枚の基板のうち、パターン化位相差板と貼り合わされる側の基板には、アクティブエリア外の領域に端子形成部が設けられており、
    パターン化位相差板の基板には、上記表示用液晶パネルの端子形成部の少なくとも一部と対向する割れ防止領域が設けられていることを特徴とする2D/3D切替型液晶表示パネル。
  2. パターン化位相差板における割れ防止領域は、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において該端子形成部の1/3以上の長さを有することを特徴とする請求項1に記載の2D/3D切替型液晶表示パネル。
  3. 表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられている基板と、パターン化位相差板の基板と、スイッチング液晶パネルにおいてパターン化位相差板と貼り合わされる側の基板とは、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において同寸法であることを特徴とする請求項1に記載の2D/3D切替型液晶表示パネル。
  4. 表示画面側から、
    2枚の基板間に表示用液晶層を挟持してなり、2D表示および3D表示の両方の表示画像を生成することが可能である表示用液晶パネルと、
    2枚の基板間に挟持されたスイッチング用液晶層を含み、特定のパターンを有してなるスイッチング液晶パネルとを備えており、
    表示用液晶パネルの2枚の基板のうち、スイッチング液晶パネルと貼り合わされる側の基板には、アクティブエリア外の領域に端子形成部が設けられており、
    スイッチング液晶パネルにおいて表示用液晶パネルと貼り合わされる側の基板には、上記表示用液晶パネルの端子形成部の少なくとも一部と対向する割れ防止領域が設けられていることを特徴とする2D/3D切替型液晶表示パネル。
  5. スイッチング液晶パネルにおける割れ防止領域は、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において該端子形成部の1/3以上の長さを有することを特徴とする請求項4に記載の2D/3D切替型液晶表示パネル。
  6. 表示用液晶パネルにおいて端子形成部が設けられている基板と、スイッチング液晶パネルにおいて割れ防止領域が設けられている基板とは、表示用液晶パネルにて端子形成部が設けられている辺と直交する少なくとも一方向において同寸法であることを特徴とする請求項4に記載の2D/3D切替型液晶表示パネル。
  7. 上記請求項1ないし6の何れかに記載の2D/3D切替型液晶表示パネルを備えていることを特徴とする2D/3D切替型液晶表示装置。
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