JP2004279868A - 光デバイスの接続構造、光デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単かつ低コストな構造で、外部の光ファイバコードを光デバイスに確実に接続する。
【解決手段】光デバイスの接続構造は、内部に光学素子(不図示)を収容するパッケージ本体2と、そのパッケージ本体2に取り付けられた、パッケージ本体2の上面と実質的に同一の平面を形成する上面を有している多芯フェルール7とを有する光デバイス1と、多芯フェルール7に接続されたときにパッケージ本体2の上面および多芯フェルール7の上面と実質的に同一の平面を形成する上面を有している、外部光ファイバコード20の端部に設けられた外部多芯フェルール22と、その同一の平面に接するように取り付けられ、多芯フェルール7と外部多芯フェルール22とを互いに押し付け合うように締結するクランプスプリング30とを有している。パッケージ本体2の側面には、クランプスプリング30の第2の係止部30bが係止する凹部5が形成されている。
【選択図】 図3
【解決手段】光デバイスの接続構造は、内部に光学素子(不図示)を収容するパッケージ本体2と、そのパッケージ本体2に取り付けられた、パッケージ本体2の上面と実質的に同一の平面を形成する上面を有している多芯フェルール7とを有する光デバイス1と、多芯フェルール7に接続されたときにパッケージ本体2の上面および多芯フェルール7の上面と実質的に同一の平面を形成する上面を有している、外部光ファイバコード20の端部に設けられた外部多芯フェルール22と、その同一の平面に接するように取り付けられ、多芯フェルール7と外部多芯フェルール22とを互いに押し付け合うように締結するクランプスプリング30とを有している。パッケージ本体2の側面には、クランプスプリング30の第2の係止部30bが係止する凹部5が形成されている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部光ファイバコードと光デバイスとの接続状態を維持する光デバイスの接続構造、および光デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来のピグテール型の光デバイスを示す斜視図である。
【0003】
従来から、パッケージ本体101から複数本の光ファイバコード102が直接延びており、各光ファイバコード102の先端に光コネクタ103が設けられた構成であるピグテール型の光デバイス100が、光通信等の分野において多く用いられてきている。外部の光ファイバコード(不図示)は、光ファイバコード102の光コネクタ103に接続される。
【0004】
図5に示すように、ピグテール型の光デバイス100は、長さが通常数十cmの複数本の光ファイバコード102がパッケージ本体101に一体的に付属している。そのため、光デバイス100をプリント基板上に実装する場合には、それらの光ファイバコード102が実装作業の妨げにならないようにしなければならず、その実装を自動実装装置等を用いて自動的に行うことは困難である。また、光ファイバコード102は一般に被覆の耐熱性が高くないため、このようなピグテール型の光デバイス100を半田リフロー工程を用いて実装することも困難である。これらの理由で、ピグテール型の光デバイス100は実装面において生産性の向上を図ることが困難であるという問題がある。
【0005】
光デバイスを電子部品並の手軽さで取り扱うことを可能にするには、少なくとも実装時には光デバイスの本体から光ファイバコードを取り外す必要がある。そのためには、光デバイスの光インタフェースをピグテール型からレセプタクル型にすることが好ましい。
【0006】
図6は、特許文献1に開示された従来のレセプタクル型の光デバイスを示す斜視図である。
【0007】
従来のレセプタクル型の光デバイス200は、同一のシリコン基板203の上に配置された複数の半導体レーザダイオード201a,201bと、各半導体レーザダイオード201a,201bにそれぞれ対応して光結合している複数本の短尺光ファイバ202a,202bとがパッケージ206内に収容された状態に構成されている。なお、図ではそれぞれ2つの半導体レーザダイオードと短尺光ファイバに符号を付してあるが、図示した光デバイス200は実際には半導体レーザダイオードと短尺光ファイバをそれぞれ5つずつ備えている。
【0008】
短尺光ファイバの各々は、ガイド付きフェルール210に設けられた5個の穴にそれぞれ挿入されて固着されている。短尺光ファイバは、通常、ガイド付きフェルール210の端面からわずかに(例えば数μm程度)突出した状態で、これらの穴に固着されている。また、これらの穴が構成する列の両側に近接する位置にはガイドピン穴211がそれぞれ設けられている。このガイド付きフェルール210はパッケージ206に固定されている。
【0009】
一方、光ファイバアレーコード214は一列に配列された5本の光ファイバを有しており、その先端部には、ガイド付きフェルール210のガイドピン穴211に対応するガイドピン212を有するアレーコネクタ213が設けられている。アレーコネクタ213の、各光ファイバコードが挿入されて固着されている固着穴(不図示)と、その両側に構成されたガイドピン212は、光半導体モジュール側のガイド付きフェルール210に設けられた固着穴およびガイドピン穴211と同じ寸法、同じ間隔で設けられている。アレーコネクタ213においても、各光ファイバコードはアレーコネクタ213の先端面からわずかに(例えば数μm程度)突出するように固着穴に固着されている。
【0010】
光半導体モジュールと光ファイバアレーコード214とは、アレーコネクタ213のガイドピン212を光半導体モジュール側のガイド付きフェルール210のガイドピン穴211内に挿入することによって互いに接続される。このとき、アレーコネクタ213から突出する光ファイバコードの先端と、ガイド付きフェルール210から突出する短尺光ファイバの先端とがフィジカルコンタクトした状態になっていれば、光ファイバ同士の接続部における損失低下が抑えられる。
【0011】
【特許文献1】
特許第2654538号公報(段落[0015]−[0017]、第3図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示したような構成のレセプタクル型の光デバイスでは、アレーコネクタ213をガイド付きフェルール210に締結する構成を有していないので、アレーコネクタ213がガイド付きフェルール210から抜けてしまうおそれがある。光通信の最中にアレーコネクタ213がガイド付きフェルール210から抜けると光通信が途中で中断してしまうことから、少なくとも光通信の最中にアレーコネクタ213がガイド付きフェルール210から抜けることは防ぐ必要がある。
【0013】
また、アレーコネクタ213をガイド付きフェルール210に常に押圧する構成を有していないと、アレーコネクタ213をガイド付きフェルール210に接続した後に、光ファイバ同士の接続部において両光ファイバの先端同士の間に空気層が形成されてしまう場合もある。光ファイバの先端同士の間に隙間があると、各々の光ファイバの先端面と空気層との境界で伝送光の反射が大きく、光伝送時に損失やばらつきが生じる原因となる。
【0014】
そこで本発明は、簡単かつ低コストな構造で、外部の光ファイバコードと光デバイスとの接続状態を良好に維持することができる光デバイスの接続構造、および光デバイスを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の光デバイスの接続構造は、内部に光学素子を収容するパッケージ本体と、該パッケージ本体に取り付けられた、前記パッケージ本体の一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している多芯フェルールとを有する光デバイスと、前記多芯フェルールに接続されたときに前記パッケージ本体の前記一面および前記多芯フェルールの前記一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している、外部光ファイバコードの端部に設けられた外部多芯フェルールと、前記実質的に同一の平面に接するように取り付けられ、前記多芯フェルールと前記外部多芯フェルールとを互いに押し付け合うように締結する締結部材とを有する。
【0016】
上記のように構成された本発明の光デバイスの接続構造では、光デバイスの多芯フェルールと外部光ファイバコードの外部多芯フェルールとが締結部材によって締結されるので、光通信の最中に光デバイスの多芯フェルールから外部光ファイバコードの外部多芯フェルールが抜けるようなことはない。
【0017】
また、パッケージ本体、多芯フェルール、および外部多芯フェルールは、光デバイスの多芯フェルールと外部光ファイバコードの外部多芯フェルールとを互いに接続したときにパッケージ本体、多芯フェルール、および外部多芯フェルールの各一面によって形成される同一の平面に沿って一列に並ぶので、締結部材による締結力はそれらの配列方向にしっかりと作用する。その結果、両フェルールの端面から突出した光ファイバ同士のフィジカルコンタクトを良好に維持することができる。さらに、締結部材は、上記の同一の平面上に取り付けられる構成になっているので、ほぼ平板状の簡単な形状にすることができる。
【0018】
このように、本発明の光デバイスの接続構造によれば、簡単かつ低コストな構造で、外部の光ファイバコードと光デバイスとの接続状態を良好に維持することが可能である。
【0019】
また、前記締結部材は、前記外部多芯フェルールに係止される第1の係止部と、前記本体パッケージに係止される第2の係止部とを有している構成としてもよい。
【0020】
さらに、前記本体パッケージには、前記締結部材の前記第2の係止部が係止する凹部が形成されている構成とすることが好ましい。この構成によれば、特に光デバイスの本体パッケージに対する締結部材の取り付けが容易になる。また、締結部材の第2の係止部が本体パッケージに係止する際に、その第2の係止部が凹部内に収容されることから、締結部材の第2の係止部が本体パッケージの外周面から突出することを抑えることができる。
【0021】
また、本発明の光デバイスは、内部に光学素子を収容するパッケージ本体と、該パッケージ本体に取り付けられた、前記パッケージ本体の一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している多芯フェルールとを有する。
【0022】
この光デバイスは、前記多芯フェルールと、外部光ファイバコードの端部に設けられ、前記多芯フェルールに接続される外部多芯フェルールとを互いに押し付け合うように締結する締結部材の一方の係止部が係止する凹部が前記パッケージ本体に形成されていることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るレセプタクル型の光デバイスを示す斜視図である。本実施形態では、光デバイスが光スイッチである場合を例に挙げて説明する。
【0025】
本実施形態の光デバイス1は、内部に光学素子を収容するケース3およびそのケース3の開口部を覆う蓋部材4を有するパッケージ本体2を備えている。パッケージ本体2の下面には、光デバイス1を不図示のプリント基板に電気的に接続するための複数の端子6が設けられている。パッケージ本体2を構成するケース3と蓋部材4は、例えば樹脂材料で形成することができる。
【0026】
パッケージ本体2の一側面上には、本実施形態ではMT(Mechanically Transferable)フェルールである多芯フェルール7が接着剤等によって固定されている。多芯フェルール7の上面とパッケージ本体2の上面とは実質的に同一の面を形成している。多芯フェルール7の先端面からは、パッケージ本体2の内部に収容された光学素子の一構成物である複数本の光ファイバ10がわずかに(例えば数μm程度)突出している。これらの光ファイバ10が構成する光ファイバ列の両側には、ガイドピン8がそれぞれ設けられている。
【0027】
また、パッケージ本体2の、多芯フェルール7が固定されている面に隣接する両側面には、後述する締結ばね30(図3参照)の係止部30bが係止される凹部5が形成されている。
【0028】
図2は、図1に示した光デバイスのパッケージ本体の内部を示す分解斜視図である。
【0029】
パッケージ本体2の内部には、互いに平行に配列された複数本の光ファイバ10と、これらの光ファイバ10を支持するV溝基板11と、光ファイバ10の端面に対向する位置に配置された可動プリズム13と、可動プリズム13を光ファイバ10の光軸に対して移動可能に支持する可動基板14と、V溝基板11および可動基板14を支持する支持基板15とが収容されている。
【0030】
本実施形態では、各光ファイバ10には例えばシングルモード型光ファイバが用いられており、各光ファイバ10の可動プリズム13に臨む端部には、伝送光を平行光に変換するためのコリメータ12が構成されている。このコリメータ12は、例えばグレーディッドインデックス型光ファイバを各光ファイバ10の端部に融着させることによって構成することができる。
【0031】
V溝基板11は、例えばシリコン(Si)からなり、断面V字状をなす複数の支持溝が互いに平行に設けられている。各光ファイバ10は、V溝基板11上の各支持溝上に支持され、例えば接着剤等によってこれに固着されている。V溝基板11は、多芯フェルール7に固定されているとともに、パッケージ本体2内に収容された支持基板15にも固定されている。V溝基板11上に支持固定された各光ファイバ10は、図1に示したように多芯フェルール7の端面からわずかに突出している。
【0032】
可動基板14は、可動基板14を移動可能な状態で支持基板15の上に支持されている。可動基板14は、例えば電磁駆動力を発生することで、支持基板15に対して、V溝基板11上に支持固定された各光ファイバ10の配列方向と平行に移動可能になっている。可動基板14をこの方向に移動させることで、入力用の光ファイバ10から出射されて可動プリズム13で反射された光ビームが出力される出力先の光ファイバ10を切り替えることが可能になっている。
【0033】
パッケージ本体2(特にそのケース3)が上記のように樹脂材料からなり、支持基板15がシリコン(Si)からなり、支持基板15がケース3に接着固定されている場合、樹脂材料とシリコンとでは熱膨張率に大きな差があることから、光デバイス1の周囲温度が変化するとケース3と支持基板15との間に熱応力が生じてしまう。光デバイス1に大きな温度変化が生じたり、あるいは小さな温度変化であってもそれが繰り返し生じたりすると、場合によっては、ケース3から支持基板15が剥がれてしまう可能性もある。そのため、ケース3と支持基板15との間に生じうる熱応力を緩和するために、両者は、固化後にある程度の可撓性を有する機能性接着剤を用いて接着固定することが好ましい。
【0034】
図3は、図1に示した光デバイスに外部光ファイバコードを接続した接続構造を示す斜視図である。
【0035】
まず、外部光ファイバコード20等の構成について説明すると、一列に配列された複数本の外部光ファイバコード20の先端部には、光デバイス1の多芯フェルール7のガイドピン8(図1参照)に対応するガイドピン穴(不図示)を有する外部多芯フェルール22が設けられている。外部多芯フェルール22の、各外部光ファイバコード20が挿入されて固着されている固着穴(不図示)と、その両側に形成されたガイドピン穴は、多芯フェルール7の固着穴およびガイドピン8と同じ寸法、同じ間隔で設けられている。外部多芯フェルール22においても、各外部光ファイバコード20は外部多芯フェルール22の先端面からわずかに(例えば数μm程度)突出するように固着穴に固着されている。また、外部多芯フェルール22の後端側には、その後端近傍において外部光ファイバコード20が過剰に曲がって折れてしまうことを防止する折れ防止フード21が設けられている。
【0036】
また、光デバイス1側の多芯フェルール7と外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22とを互いに押し付けるように締結する締結部材であるクランプスプリング30は、略T字形に形成されている。このクランプスプリング30は、外部多芯フェルール22の後端面に係止する第1の係止部30aと、略T字形のクランプスプリング30の腕部状部分の両端に構成され、本体パッケージ2の両側面に形成された凹部5内に係止する第2の係止部30bとを有している。本体パッケージ2にこのような凹部5が形成されていることで、本体パッケージ2に対するクランプスプリング30の取り付けが容易になっている。
【0037】
第1の係止部30aは、外部多芯フェルール22の後端面における、折れ防止フード21の両側の位置に係止されている。また、第2の係止部30bは光デバイス1の凹部5内にほぼ収まる大きさに構成されており、光デバイス1にクランプスプリング30を取り付けた後であっても光デバイス1の外周面から第2の係止部30bはさほど突出しない。
【0038】
光デバイス1側の多芯フェルール7と外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22とは、多芯フェルール7のガイドピン8(図1参照)を外部多芯フェルール22のガイドピン穴(不図示)内に挿入することによって互いに接続される。外部多芯フェルール22が多芯フェルール7に接続されたときには、外部多芯フェルール22の上面と多芯フェルール7の上面とは、実質的に同一の平面を形成する。したがって、本実施形態では、光デバイス1に外部光ファイバコード20を接続したときには、パッケージ本体2、多芯フェルール7、および外部多芯フェルール22の各上面が実質的に同一の平面を形成するようになっている。
【0039】
このように両者を接続した状態で、図3に示すようにクランプスプリング30を用いて、外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22と光デバイス1側の多芯フェルール7とを互いに締結させることで、多芯フェルール7から外部多芯フェルール22が抜けることが防止され、さらには多芯フェルール7と外部多芯フェルール22とが互いに押し付けられた状態が保持される。光デバイス1のパッケージ本体2、多芯フェルール7、および外部多芯フェルール22は、それらの上面によって形成される同一の平面に沿って一列に並ぶので、クランプスプリング30による締結力はそれらの配列方向にしっかりと作用する。その結果、両フェルール7,22の端面から突出した光ファイバ同士のフィジカルコンタクトを良好に維持することができ、光ファイバ同士の接続部における損失低下が抑えられる。
【0040】
なお、クランプスプリング30による両多芯フェルール7,22同士の押し付け力量は、多芯フェルール7,22が本実施形態のようにMTフェルールである場合には、6.8N〜12.8Nであることが好ましい。
【0041】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る、光デバイスに外部光ファイバコードを接続した接続構造を示す斜視図である。
【0042】
本実施形態では、光デバイス1側の多芯フェルール7と外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22とを互いに押し付けるように締結するために用いるクランプスプリング40は略I字形に形成されており、外部多芯フェルール22の後端面に係止する第1の係止部40aと、光デバイス1の多芯フェルール7が固定されている面とは反対側の面に係止する第2の係止部40bとを有している。第1の係止部40aは、外部多芯フェルール22の後端面における、折れ防止フード21の両側の位置に係止されている。
【0043】
図4に示す光デバイス1もその両側面に凹部5が形成されているが、本実施形態のクランプスプリング40は上記のように第2の係止部40bが光デバイス1の多芯フェルール7が固定されている面とは反対側の面に係止するようになっているので、本実施形態では図4のように光デバイス1の両側面に凹部5が形成されていなくてもよい。本実施形態では、むしろ、光デバイス1の多芯フェルール7が固定されている面とは反対側の面の、第2の係止部40bが係止する部分に凹部5が形成されていることが好ましい。
【0044】
なお、本実施形態における光デバイス1側のパッケージ本体2や多芯フェルール7、および外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22等の各部構成は第1の実施形態に示したものと同様であるので、これらに関する詳しい説明は省略する。
【0045】
本実施形態の構成によれば、光デバイス1に凹部5のような特別な構成を形成しなくても、クランプスプリング40を用いて外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22と光デバイス1側の多芯フェルール7とを互いに締結させることができる。この場合も、多芯フェルール7と外部多芯フェルール22とが互いに押し付けられた状態が保持され、多芯フェルール7からわずかに突出する光ファイバ10の先端と、外部多芯フェルール22からわずかに突出する光ファイバコード20の先端とが互いにフィジカルコンタクトした状態が維持されるので、光ファイバ同士の接続部における損失低下が抑えられる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、光デバイスの多芯フェルールと外部光ファイバコードの外部多芯フェルールとを互いに接続したときに光デバイスのパッケージ本体、多芯フェルール、および外部多芯フェルールの各一面によって実質的に同一の平面が形成され、多芯フェルールと外部多芯フェルールとを締結する締結部材がその平面上に取り付けられるように構成されているので、光通信の最中に光デバイスの多芯フェルールから外部光ファイバコードの外部多芯フェルールが抜けることが防止されている。さらに、締結部材は、上記の同一の平面上に取り付けられる構成になっているので、ほぼ平板状の簡単な形状にすることができる。また、両フェルールの端面から突出した光ファイバ同士のフィジカルコンタクトを良好に維持することができる。
【0047】
したがって、本発明の構成によれば、簡単かつ低コストな構造で、外部の光ファイバコードと光デバイスとの接続状態を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るレセプタクル型の光デバイスを示す斜視図である。
【図2】図1に示した光デバイスのパッケージ本体の内部を示す分解斜視図である。
【図3】図1に示した光デバイスに外部光ファイバコードを接続した接続構造を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る、光デバイスに外部光ファイバコードを接続した接続構造を示す斜視図である。
【図5】従来のピグテール型の光デバイスを示す斜視図である。
【図6】従来のレセプタクル型の光デバイスを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 光デバイス
2 パッケージ本体
3 ケース
4 蓋部材
5 凹部
6 端子
7 多芯フェルール
8 ガイドピン
10 光ファイバ
11 V字溝基板
12 コリメータ
13 可動プリズム
14 可動基板
15 支持基板
20 外部光ファイバコード
21 折れ防止フード
22 外部多芯フェルール
30,40 クランプスプリング
30a,40a 第1の係止部
30b,40b 第2の係止部
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部光ファイバコードと光デバイスとの接続状態を維持する光デバイスの接続構造、および光デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来のピグテール型の光デバイスを示す斜視図である。
【0003】
従来から、パッケージ本体101から複数本の光ファイバコード102が直接延びており、各光ファイバコード102の先端に光コネクタ103が設けられた構成であるピグテール型の光デバイス100が、光通信等の分野において多く用いられてきている。外部の光ファイバコード(不図示)は、光ファイバコード102の光コネクタ103に接続される。
【0004】
図5に示すように、ピグテール型の光デバイス100は、長さが通常数十cmの複数本の光ファイバコード102がパッケージ本体101に一体的に付属している。そのため、光デバイス100をプリント基板上に実装する場合には、それらの光ファイバコード102が実装作業の妨げにならないようにしなければならず、その実装を自動実装装置等を用いて自動的に行うことは困難である。また、光ファイバコード102は一般に被覆の耐熱性が高くないため、このようなピグテール型の光デバイス100を半田リフロー工程を用いて実装することも困難である。これらの理由で、ピグテール型の光デバイス100は実装面において生産性の向上を図ることが困難であるという問題がある。
【0005】
光デバイスを電子部品並の手軽さで取り扱うことを可能にするには、少なくとも実装時には光デバイスの本体から光ファイバコードを取り外す必要がある。そのためには、光デバイスの光インタフェースをピグテール型からレセプタクル型にすることが好ましい。
【0006】
図6は、特許文献1に開示された従来のレセプタクル型の光デバイスを示す斜視図である。
【0007】
従来のレセプタクル型の光デバイス200は、同一のシリコン基板203の上に配置された複数の半導体レーザダイオード201a,201bと、各半導体レーザダイオード201a,201bにそれぞれ対応して光結合している複数本の短尺光ファイバ202a,202bとがパッケージ206内に収容された状態に構成されている。なお、図ではそれぞれ2つの半導体レーザダイオードと短尺光ファイバに符号を付してあるが、図示した光デバイス200は実際には半導体レーザダイオードと短尺光ファイバをそれぞれ5つずつ備えている。
【0008】
短尺光ファイバの各々は、ガイド付きフェルール210に設けられた5個の穴にそれぞれ挿入されて固着されている。短尺光ファイバは、通常、ガイド付きフェルール210の端面からわずかに(例えば数μm程度)突出した状態で、これらの穴に固着されている。また、これらの穴が構成する列の両側に近接する位置にはガイドピン穴211がそれぞれ設けられている。このガイド付きフェルール210はパッケージ206に固定されている。
【0009】
一方、光ファイバアレーコード214は一列に配列された5本の光ファイバを有しており、その先端部には、ガイド付きフェルール210のガイドピン穴211に対応するガイドピン212を有するアレーコネクタ213が設けられている。アレーコネクタ213の、各光ファイバコードが挿入されて固着されている固着穴(不図示)と、その両側に構成されたガイドピン212は、光半導体モジュール側のガイド付きフェルール210に設けられた固着穴およびガイドピン穴211と同じ寸法、同じ間隔で設けられている。アレーコネクタ213においても、各光ファイバコードはアレーコネクタ213の先端面からわずかに(例えば数μm程度)突出するように固着穴に固着されている。
【0010】
光半導体モジュールと光ファイバアレーコード214とは、アレーコネクタ213のガイドピン212を光半導体モジュール側のガイド付きフェルール210のガイドピン穴211内に挿入することによって互いに接続される。このとき、アレーコネクタ213から突出する光ファイバコードの先端と、ガイド付きフェルール210から突出する短尺光ファイバの先端とがフィジカルコンタクトした状態になっていれば、光ファイバ同士の接続部における損失低下が抑えられる。
【0011】
【特許文献1】
特許第2654538号公報(段落[0015]−[0017]、第3図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示したような構成のレセプタクル型の光デバイスでは、アレーコネクタ213をガイド付きフェルール210に締結する構成を有していないので、アレーコネクタ213がガイド付きフェルール210から抜けてしまうおそれがある。光通信の最中にアレーコネクタ213がガイド付きフェルール210から抜けると光通信が途中で中断してしまうことから、少なくとも光通信の最中にアレーコネクタ213がガイド付きフェルール210から抜けることは防ぐ必要がある。
【0013】
また、アレーコネクタ213をガイド付きフェルール210に常に押圧する構成を有していないと、アレーコネクタ213をガイド付きフェルール210に接続した後に、光ファイバ同士の接続部において両光ファイバの先端同士の間に空気層が形成されてしまう場合もある。光ファイバの先端同士の間に隙間があると、各々の光ファイバの先端面と空気層との境界で伝送光の反射が大きく、光伝送時に損失やばらつきが生じる原因となる。
【0014】
そこで本発明は、簡単かつ低コストな構造で、外部の光ファイバコードと光デバイスとの接続状態を良好に維持することができる光デバイスの接続構造、および光デバイスを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の光デバイスの接続構造は、内部に光学素子を収容するパッケージ本体と、該パッケージ本体に取り付けられた、前記パッケージ本体の一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している多芯フェルールとを有する光デバイスと、前記多芯フェルールに接続されたときに前記パッケージ本体の前記一面および前記多芯フェルールの前記一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している、外部光ファイバコードの端部に設けられた外部多芯フェルールと、前記実質的に同一の平面に接するように取り付けられ、前記多芯フェルールと前記外部多芯フェルールとを互いに押し付け合うように締結する締結部材とを有する。
【0016】
上記のように構成された本発明の光デバイスの接続構造では、光デバイスの多芯フェルールと外部光ファイバコードの外部多芯フェルールとが締結部材によって締結されるので、光通信の最中に光デバイスの多芯フェルールから外部光ファイバコードの外部多芯フェルールが抜けるようなことはない。
【0017】
また、パッケージ本体、多芯フェルール、および外部多芯フェルールは、光デバイスの多芯フェルールと外部光ファイバコードの外部多芯フェルールとを互いに接続したときにパッケージ本体、多芯フェルール、および外部多芯フェルールの各一面によって形成される同一の平面に沿って一列に並ぶので、締結部材による締結力はそれらの配列方向にしっかりと作用する。その結果、両フェルールの端面から突出した光ファイバ同士のフィジカルコンタクトを良好に維持することができる。さらに、締結部材は、上記の同一の平面上に取り付けられる構成になっているので、ほぼ平板状の簡単な形状にすることができる。
【0018】
このように、本発明の光デバイスの接続構造によれば、簡単かつ低コストな構造で、外部の光ファイバコードと光デバイスとの接続状態を良好に維持することが可能である。
【0019】
また、前記締結部材は、前記外部多芯フェルールに係止される第1の係止部と、前記本体パッケージに係止される第2の係止部とを有している構成としてもよい。
【0020】
さらに、前記本体パッケージには、前記締結部材の前記第2の係止部が係止する凹部が形成されている構成とすることが好ましい。この構成によれば、特に光デバイスの本体パッケージに対する締結部材の取り付けが容易になる。また、締結部材の第2の係止部が本体パッケージに係止する際に、その第2の係止部が凹部内に収容されることから、締結部材の第2の係止部が本体パッケージの外周面から突出することを抑えることができる。
【0021】
また、本発明の光デバイスは、内部に光学素子を収容するパッケージ本体と、該パッケージ本体に取り付けられた、前記パッケージ本体の一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している多芯フェルールとを有する。
【0022】
この光デバイスは、前記多芯フェルールと、外部光ファイバコードの端部に設けられ、前記多芯フェルールに接続される外部多芯フェルールとを互いに押し付け合うように締結する締結部材の一方の係止部が係止する凹部が前記パッケージ本体に形成されていることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るレセプタクル型の光デバイスを示す斜視図である。本実施形態では、光デバイスが光スイッチである場合を例に挙げて説明する。
【0025】
本実施形態の光デバイス1は、内部に光学素子を収容するケース3およびそのケース3の開口部を覆う蓋部材4を有するパッケージ本体2を備えている。パッケージ本体2の下面には、光デバイス1を不図示のプリント基板に電気的に接続するための複数の端子6が設けられている。パッケージ本体2を構成するケース3と蓋部材4は、例えば樹脂材料で形成することができる。
【0026】
パッケージ本体2の一側面上には、本実施形態ではMT(Mechanically Transferable)フェルールである多芯フェルール7が接着剤等によって固定されている。多芯フェルール7の上面とパッケージ本体2の上面とは実質的に同一の面を形成している。多芯フェルール7の先端面からは、パッケージ本体2の内部に収容された光学素子の一構成物である複数本の光ファイバ10がわずかに(例えば数μm程度)突出している。これらの光ファイバ10が構成する光ファイバ列の両側には、ガイドピン8がそれぞれ設けられている。
【0027】
また、パッケージ本体2の、多芯フェルール7が固定されている面に隣接する両側面には、後述する締結ばね30(図3参照)の係止部30bが係止される凹部5が形成されている。
【0028】
図2は、図1に示した光デバイスのパッケージ本体の内部を示す分解斜視図である。
【0029】
パッケージ本体2の内部には、互いに平行に配列された複数本の光ファイバ10と、これらの光ファイバ10を支持するV溝基板11と、光ファイバ10の端面に対向する位置に配置された可動プリズム13と、可動プリズム13を光ファイバ10の光軸に対して移動可能に支持する可動基板14と、V溝基板11および可動基板14を支持する支持基板15とが収容されている。
【0030】
本実施形態では、各光ファイバ10には例えばシングルモード型光ファイバが用いられており、各光ファイバ10の可動プリズム13に臨む端部には、伝送光を平行光に変換するためのコリメータ12が構成されている。このコリメータ12は、例えばグレーディッドインデックス型光ファイバを各光ファイバ10の端部に融着させることによって構成することができる。
【0031】
V溝基板11は、例えばシリコン(Si)からなり、断面V字状をなす複数の支持溝が互いに平行に設けられている。各光ファイバ10は、V溝基板11上の各支持溝上に支持され、例えば接着剤等によってこれに固着されている。V溝基板11は、多芯フェルール7に固定されているとともに、パッケージ本体2内に収容された支持基板15にも固定されている。V溝基板11上に支持固定された各光ファイバ10は、図1に示したように多芯フェルール7の端面からわずかに突出している。
【0032】
可動基板14は、可動基板14を移動可能な状態で支持基板15の上に支持されている。可動基板14は、例えば電磁駆動力を発生することで、支持基板15に対して、V溝基板11上に支持固定された各光ファイバ10の配列方向と平行に移動可能になっている。可動基板14をこの方向に移動させることで、入力用の光ファイバ10から出射されて可動プリズム13で反射された光ビームが出力される出力先の光ファイバ10を切り替えることが可能になっている。
【0033】
パッケージ本体2(特にそのケース3)が上記のように樹脂材料からなり、支持基板15がシリコン(Si)からなり、支持基板15がケース3に接着固定されている場合、樹脂材料とシリコンとでは熱膨張率に大きな差があることから、光デバイス1の周囲温度が変化するとケース3と支持基板15との間に熱応力が生じてしまう。光デバイス1に大きな温度変化が生じたり、あるいは小さな温度変化であってもそれが繰り返し生じたりすると、場合によっては、ケース3から支持基板15が剥がれてしまう可能性もある。そのため、ケース3と支持基板15との間に生じうる熱応力を緩和するために、両者は、固化後にある程度の可撓性を有する機能性接着剤を用いて接着固定することが好ましい。
【0034】
図3は、図1に示した光デバイスに外部光ファイバコードを接続した接続構造を示す斜視図である。
【0035】
まず、外部光ファイバコード20等の構成について説明すると、一列に配列された複数本の外部光ファイバコード20の先端部には、光デバイス1の多芯フェルール7のガイドピン8(図1参照)に対応するガイドピン穴(不図示)を有する外部多芯フェルール22が設けられている。外部多芯フェルール22の、各外部光ファイバコード20が挿入されて固着されている固着穴(不図示)と、その両側に形成されたガイドピン穴は、多芯フェルール7の固着穴およびガイドピン8と同じ寸法、同じ間隔で設けられている。外部多芯フェルール22においても、各外部光ファイバコード20は外部多芯フェルール22の先端面からわずかに(例えば数μm程度)突出するように固着穴に固着されている。また、外部多芯フェルール22の後端側には、その後端近傍において外部光ファイバコード20が過剰に曲がって折れてしまうことを防止する折れ防止フード21が設けられている。
【0036】
また、光デバイス1側の多芯フェルール7と外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22とを互いに押し付けるように締結する締結部材であるクランプスプリング30は、略T字形に形成されている。このクランプスプリング30は、外部多芯フェルール22の後端面に係止する第1の係止部30aと、略T字形のクランプスプリング30の腕部状部分の両端に構成され、本体パッケージ2の両側面に形成された凹部5内に係止する第2の係止部30bとを有している。本体パッケージ2にこのような凹部5が形成されていることで、本体パッケージ2に対するクランプスプリング30の取り付けが容易になっている。
【0037】
第1の係止部30aは、外部多芯フェルール22の後端面における、折れ防止フード21の両側の位置に係止されている。また、第2の係止部30bは光デバイス1の凹部5内にほぼ収まる大きさに構成されており、光デバイス1にクランプスプリング30を取り付けた後であっても光デバイス1の外周面から第2の係止部30bはさほど突出しない。
【0038】
光デバイス1側の多芯フェルール7と外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22とは、多芯フェルール7のガイドピン8(図1参照)を外部多芯フェルール22のガイドピン穴(不図示)内に挿入することによって互いに接続される。外部多芯フェルール22が多芯フェルール7に接続されたときには、外部多芯フェルール22の上面と多芯フェルール7の上面とは、実質的に同一の平面を形成する。したがって、本実施形態では、光デバイス1に外部光ファイバコード20を接続したときには、パッケージ本体2、多芯フェルール7、および外部多芯フェルール22の各上面が実質的に同一の平面を形成するようになっている。
【0039】
このように両者を接続した状態で、図3に示すようにクランプスプリング30を用いて、外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22と光デバイス1側の多芯フェルール7とを互いに締結させることで、多芯フェルール7から外部多芯フェルール22が抜けることが防止され、さらには多芯フェルール7と外部多芯フェルール22とが互いに押し付けられた状態が保持される。光デバイス1のパッケージ本体2、多芯フェルール7、および外部多芯フェルール22は、それらの上面によって形成される同一の平面に沿って一列に並ぶので、クランプスプリング30による締結力はそれらの配列方向にしっかりと作用する。その結果、両フェルール7,22の端面から突出した光ファイバ同士のフィジカルコンタクトを良好に維持することができ、光ファイバ同士の接続部における損失低下が抑えられる。
【0040】
なお、クランプスプリング30による両多芯フェルール7,22同士の押し付け力量は、多芯フェルール7,22が本実施形態のようにMTフェルールである場合には、6.8N〜12.8Nであることが好ましい。
【0041】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る、光デバイスに外部光ファイバコードを接続した接続構造を示す斜視図である。
【0042】
本実施形態では、光デバイス1側の多芯フェルール7と外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22とを互いに押し付けるように締結するために用いるクランプスプリング40は略I字形に形成されており、外部多芯フェルール22の後端面に係止する第1の係止部40aと、光デバイス1の多芯フェルール7が固定されている面とは反対側の面に係止する第2の係止部40bとを有している。第1の係止部40aは、外部多芯フェルール22の後端面における、折れ防止フード21の両側の位置に係止されている。
【0043】
図4に示す光デバイス1もその両側面に凹部5が形成されているが、本実施形態のクランプスプリング40は上記のように第2の係止部40bが光デバイス1の多芯フェルール7が固定されている面とは反対側の面に係止するようになっているので、本実施形態では図4のように光デバイス1の両側面に凹部5が形成されていなくてもよい。本実施形態では、むしろ、光デバイス1の多芯フェルール7が固定されている面とは反対側の面の、第2の係止部40bが係止する部分に凹部5が形成されていることが好ましい。
【0044】
なお、本実施形態における光デバイス1側のパッケージ本体2や多芯フェルール7、および外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22等の各部構成は第1の実施形態に示したものと同様であるので、これらに関する詳しい説明は省略する。
【0045】
本実施形態の構成によれば、光デバイス1に凹部5のような特別な構成を形成しなくても、クランプスプリング40を用いて外部光ファイバコード20側の外部多芯フェルール22と光デバイス1側の多芯フェルール7とを互いに締結させることができる。この場合も、多芯フェルール7と外部多芯フェルール22とが互いに押し付けられた状態が保持され、多芯フェルール7からわずかに突出する光ファイバ10の先端と、外部多芯フェルール22からわずかに突出する光ファイバコード20の先端とが互いにフィジカルコンタクトした状態が維持されるので、光ファイバ同士の接続部における損失低下が抑えられる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、光デバイスの多芯フェルールと外部光ファイバコードの外部多芯フェルールとを互いに接続したときに光デバイスのパッケージ本体、多芯フェルール、および外部多芯フェルールの各一面によって実質的に同一の平面が形成され、多芯フェルールと外部多芯フェルールとを締結する締結部材がその平面上に取り付けられるように構成されているので、光通信の最中に光デバイスの多芯フェルールから外部光ファイバコードの外部多芯フェルールが抜けることが防止されている。さらに、締結部材は、上記の同一の平面上に取り付けられる構成になっているので、ほぼ平板状の簡単な形状にすることができる。また、両フェルールの端面から突出した光ファイバ同士のフィジカルコンタクトを良好に維持することができる。
【0047】
したがって、本発明の構成によれば、簡単かつ低コストな構造で、外部の光ファイバコードと光デバイスとの接続状態を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るレセプタクル型の光デバイスを示す斜視図である。
【図2】図1に示した光デバイスのパッケージ本体の内部を示す分解斜視図である。
【図3】図1に示した光デバイスに外部光ファイバコードを接続した接続構造を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る、光デバイスに外部光ファイバコードを接続した接続構造を示す斜視図である。
【図5】従来のピグテール型の光デバイスを示す斜視図である。
【図6】従来のレセプタクル型の光デバイスを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 光デバイス
2 パッケージ本体
3 ケース
4 蓋部材
5 凹部
6 端子
7 多芯フェルール
8 ガイドピン
10 光ファイバ
11 V字溝基板
12 コリメータ
13 可動プリズム
14 可動基板
15 支持基板
20 外部光ファイバコード
21 折れ防止フード
22 外部多芯フェルール
30,40 クランプスプリング
30a,40a 第1の係止部
30b,40b 第2の係止部
Claims (5)
- 内部に光学素子を収容するパッケージ本体と、該パッケージ本体に取り付けられた、前記パッケージ本体の一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している多芯フェルールとを有する光デバイスと、
前記多芯フェルールに接続されたときに前記パッケージ本体の前記一面および前記多芯フェルールの前記一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している、外部光ファイバコードの端部に設けられた外部多芯フェルールと、
前記同一の平面に接するように取り付けられた、前記多芯フェルールと前記外部多芯フェルールとを互いに押し付け合うように締結する締結部材とを有する、光デバイスの接続構造。 - 前記締結部材は、前記外部多芯フェルールに係止される第1の係止部と、前記本体パッケージに係止される第2の係止部とを有している、請求項1に記載の光デバイスの接続構造。
- 前記本体パッケージには、前記締結部材の前記第2の係止部が係止する凹部が形成されている、請求項2に記載の光デバイスの接続構造。
- 内部に光学素子を収容するパッケージ本体と、
該パッケージ本体に取り付けられた、前記パッケージ本体の一面と実質的に同一の平面を形成する一面を有している多芯フェルールとを有する光デバイス。 - 前記多芯フェルールと、外部光ファイバコードの端部に設けられ、前記多芯フェルールに接続される外部多芯フェルールとを互いに押し付け合うように締結する締結部材の一方の係止部が係止する凹部が前記パッケージ本体に形成されている、請求項4に記載の光デバイス。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-03-18 JP JP2003073008A patent/JP2004279868A/ja active Pending
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