JP2004278114A - 自動貫入試験機 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】貫入ロッドの回転を効率よく的確に制御することができる自動貫入試験機の提供
【解決手段】本発明は、チャック4に保持した貫入ロッド6を回転貫入する時の回転負荷に対応した信号と予め設定した閾値とを比較し、その結果に応じてチャック回転駆動手段5を駆動制御するものである。具体例としては、チャック回転駆動手段5が高トルク駆動した時の貫入ロッド6の最高回転数以下の回転数に対応する閾値を設定し、チャック回転駆動手段5の高速駆動下で貫入ロッド6の回転数が閾値以下となった場合には、チャック回転駆動手段5を高トルク駆動に切り替え、また高トルク駆動下で信号が閾値を上回った場合は、チャック回転駆動手段5を高速駆動に切り替えるようになっている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貫入ロッドを地中に貫入して各種データを収集し、その土地の地耐力等を調査する自動貫入試験機に関する。
【0002】
【従来の技術】
宅地等の比較的小規模な建物を建築する場合、その建築予定地の地盤の耐力を調査する必要がある。この調査に当たっては、近年、日本工業規格A1221「スウェーデン式サウンディング試験方法」に従った試験(以下、貫入試験という)が広く実施されている。
【0003】
貫入試験は、荷重を250N単位で増減しながら荷重のみで貫入ロッドが地中に貫入する様子を観察する自沈貫入と、1KN(1000N)の荷重を負荷した状態で貫入ロッドを回転駆動して貫入する様子を観察する回転貫入とを組み合わせて行われる。すなわち、荷重を250N単位で増減しながら貫入ロッドを自沈貫入させ、貫入ロッドが1KNの荷重のみで自沈貫入しなくなると、その荷重負荷状態のまま貫入ロッドを回転駆動して回転貫入させる。この回転貫入中、貫入ロッドの貫入速度が速くなる場合には、回転を止めて荷重のみを負荷した自沈貫入に切り替える。この時、一般には貫入速度が所定の速度以下になるまで荷重が減じられる。このような貫入試験においては、自沈貫入の時は荷重値が、また回転貫入の時は所定貫入量毎の貫入ロッドの半回転数(ロッドの1回転を2としてカウントした回転回数)が、試験データとして記録される。試験後、これら試験データから換算N値が求められ、地盤の耐力を推測することができる。
【0004】
特許文献1に示される試験機は、上述の貫入試験を自動化して実施するものとして知られており、同規格に基づき、必要に応じて試験用ロッド(貫入ロッド)に負荷する荷重を変更できる機構を有する。すなわち、同試験機においては、第1錘、第2錘および第3錘を有し、第2錘に試験用ロッドをクランプするためのクランプ手段と、試験用ロッドに回転駆動力を与える回転駆動装置とを配置してある。また、前記第1錘はワイヤーで吊られ、このワイヤーはウィンチ装置によって巻き上げ、繰り出し操作されるように構成される。
【0005】
前記第1錘は、ワイヤーが緩められると第2錘に重力により載置される。また、前記第3錘は、第1錘が第2錘に載置される前に第2錘に重力により載置されるとともに、ワイヤーが巻き上げられて第1錘が第2錘から離れる過程で、第1錘によって第2錘から押し上げられるようになっている。このような構造と操作により、試験用ロッドには第2錘による荷重、第2錘と第3錘とによる荷重、第1錘と第2錘と第3錘とによる荷重、の3種類の荷重が負荷できる。また、回転貫入時には、第1錘と第2錘と第3錘とによる荷重が試験用ロッドに負荷された状態で電動機が駆動し、試験用ロッドを回転駆動する。
【0006】
特許文献2は、水平方向に地中掘削を行う水平ボーリングマシンに関するものであり、同文献には、水平ボーリングマシンのカッター駆動用にインバータモータを採用し、このインバータモータの駆動周波数を調節することにより、土質に応じた回転数でカッターを駆動させることが開示されている。これにより、同水平ボーリングマシンでは、効率のよい掘削作業を実行できるとされている。
【0007】
【特許文献1】特開平10−38781号公報
【特許文献2】特開平7−197759号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
貫入試験において回転貫入を行う場合、試験用ロッドの貫入速度は回転数に依存する。よって、特許文献1の試験機において、試験用ロッドを回転駆動する電動機に特許文献2に示されたインバータモータを採用することにより、その土質に応じた最適な回転数を設定することが可能になり、土質に応じた最適な試験用ロッドの回転数を得ることが可能となる。この場合、電動機の回転数変更のタイミングとして、特許文献2によれば、試験用ロッドの受ける掘削抵抗の大きさを基準とすることが考えられる。つまり、掘削抵抗がある大きさに達すると、インバータモータの駆動周波数を変更するのであるが、この駆動周波数の変更ポイントを最適に設定しておかないと、試験の効率向上は期待できない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、貫入ロッドの回転を効率よく的確に制御することができる自動貫入試験機の提供を目的とする。
【0010】
前記目的を達成するために本発明は、支柱に沿って昇降可能な昇降台と、この昇降台に回転可能に設けられたチャックと、このチャックを高速または高トルクで回転駆動可能なチャック回転駆動手段と、前記チャックに保持される貫入ロッドと、前記昇降台を支柱に沿って昇降させる昇降ユニットと、前記貫入ロッドを回転させて地中に貫入する時に当該貫入ロッドが受ける回転負荷に応じた信号を出力可能な検出手段と、チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応する閾値を保持し、チャック回転駆動手段の高速駆動下で前記検出手段の信号が閾値を上回る回転負荷に応じたものである場合はチャック回転駆動手段を高トルク駆動に切り替え、また高トルク駆動下で前記検出手段の信号が閾値以下の回転負荷に応じたものである場合にはチャック回転駆動手段を高速駆動に切り替える制御手段とを備えていることを特徴とする。なお、前記チャック回転駆動手段は、インバータモータであることが好ましい。
【0011】
また、前記目的を達成するために本発明は、支柱に沿って昇降可能な昇降台と、この昇降台に回転可能に設けられたチャックと、このチャックを高速または高トルクで回転駆動可能なチャック回転駆動手段と、前記チャックに保持される貫入ロッドと、前記昇降台を支柱に沿って昇降させる昇降ユニットと、前記貫入ロッドを回転させて地中に貫入する時に当該貫入ロッドが受ける回転負荷に応じた信号を出力可能な検出手段と、チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応する第1の閾値と、この第1の閾値の対応する回転負荷よりも大きい回転負荷に対応する第2の閾値とを保持し、チャック回転駆動手段の高速駆動下で前記検出手段の信号が第2の閾値以上の回転負荷に応じたものである場合はチャック回転駆動手段を高トルク駆動に切り替え、また高トルク駆動下で前記検出手段の信号が第1の閾値以下の回転負荷に応じたものである場合にはチャック回転駆動手段を高速駆動に切り替える制御手段とを備えていることを特徴とするものである。なお、前記チャック回転駆動手段は、インバータモータであることが好ましい。
【0012】
また、前記目的を達成するために本発明は、支柱に沿って昇降可能な昇降台と、この昇降台に回転可能に設けられたチャックと、このチャックを高速または高トルクで回転駆動可能なチャック回転駆動手段と、前記チャックに保持される貫入ロッドと、前記昇降台を支柱に沿って昇降させる昇降ユニットと、前記貫入ロッドを回転させて地中に貫入する時に当該貫入ロッドが受ける回転負荷に応じた信号を出力可能な検出手段と、チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応する第1の閾値と、チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷よりも小さく、かつチャック回転駆動手段が高速駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応する第2の閾値とを保持し、チャック回転駆動手段の高速駆動下で前記検出手段の信号が第2の閾値以上の回転負荷に応じたものである場合はチャック回転駆動手段を高トルク駆動に切り替え、また高トルク駆動下で前記検出手段の信号が第1の閾値以下の回転負荷に応じたものである場合にはチャック回転駆動手段を高速駆動に切り替える制御手段とを備えていることを特徴とするものである。なお、前記チャック回転駆動手段は、インバータモータであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図6において、1は自動貫入試験機であり、支柱2に沿って昇降可能な昇降台3と、この昇降台3に回転可能に設けられたチャック4と、このチャック4を回転駆動するチャック回転駆動手段5と、前記チャック4に保持される貫入ロッド6と、前記昇降台3を支柱2に沿って昇降させる昇降ユニット7とを有する。
【0014】
前記支柱2は、脚部2aに立設されており、その背面には、案内路の一例としてチェーン部材8が直線状に配置固定されている。このチェーン部材8には、詳細を後述する昇降ユニット7のスプロケット21が噛合する。
【0015】
前記昇降台3は、支柱2の両側面に形成されたレール部2b,2bに沿う昇降ガイド部9を有する。この昇降ガイド部9は、上下両端部にレール部2b,2bを挟むカムフォロア9aを内蔵し、このカムフォロア9aの回転で、支柱2に沿った昇降台3の滑らかな昇降動作を実現する。また、昇降台3の前部には、質量調整用の錘10が配置されている。この錘10による質量調整により、昇降台3、チャック4、チャック回転駆動手段5、昇降ユニット7等の総質量による荷重が1KNになるよう調整されている。
【0016】
前記チャック4は、昇降台3に回転可能に配置されている。その構造は、基本的に特許第2927704号公報に示されている通りであり、貫入ロッド6が挿通可能かつ回転可能に支持された中空スリーブ11を持つ。この中空スリーブ11には、貫入ロッド6に形成された長溝6aに係合する鋼球12が配置されるとともに、その下部にはスプロケット13が設けられている。このスプロケット13には、その回転中心回りに18個の円形穴13aが等分形成されており、この円形穴13aの通過を検出できるよう、前記昇降台3には検出手段の一例であるセンサSが取り付けてある。このセンサSは、スプロケット13の回転に伴う円形穴13aの通過を検出してオン・オフし、その信号を制御手段40に送るように構成されている。
【0017】
前記鋼球12は、ばね14で付勢されたスライドスリーブ15により、常時中空スリーブ11の中空穴部11aに突出する位置に支持されており、この状態で貫入ロッド6の長溝6aに係合する。なお、スライドスリーブ15をばね14の付勢に抗して押し下げると、鋼球12は動作可能となり、以て貫入ロッド6の保持を解くことができる。
【0018】
前記貫入ロッド6は、前述の長溝6aが上部に形成されたロッド部16と、このロッド部16の先端に連結されたドリル形状のスクリューポイント17とから成る。ロッド部16は、上端に雄ねじ部16a、下端に雌ねじ部(図示せず)が形成されたもので、次々と継ぎ足して延長できる。
【0019】
前記チャック回転駆動手段5はインバータモータであり、電源周波数を変化させることにより、出力トルクと回転数とを変化させられるものである。このチャック回転駆動手段5の駆動軸5aには、一方向クラッチ18を介してスプロケット19が取付けられている。このスプロケット19と前記チャック4下部のスプロケット13とには、無端チェーン20が巻き掛けられ、チャック回転駆動手段5からチャック4へ回転伝達可能に構成されている。
【0020】
前記一方向クラッチ18は、貫入ロッド6の地中への自沈貫入時、ねじり形状のスクリューポイント17に土の抵抗が作用することで貫入ロッド6が回転しようとするのを許容する。つまり、その方向の回転が貫入ロッド6側(チャック4側)から伝達された場合、一方向クラッチ18は空転し、チャック回転駆動手段5の減速抵抗等が貫入ロッド6の回転の妨げとならないよう機能する。
【0021】
前記昇降ユニット7は、昇降台3の後部に設けられ、前記チェーン部材8に噛合して回転可能な係合回転部材の一例たるスプロケット21と、このスプロケット21を回転駆動可能な昇降用回転駆動手段22と、クラッチ手段の一例たるパウダクラッチ23とを備える。この昇降ユニット7のスプロケット21が、チェーン部材8に噛合して回転することにより、昇降台3は昇降動作する。
【0022】
前記昇降用回転駆動手段22は、電源が遮断された場合、駆動軸22aを回転不能にロックするブレーキ機構(図示せず)を内蔵したインバータモータであり、チャック回転駆動手段5同様、電源周波数を変動させることにより、出力トルクおよび回転数を変化させることが可能である。この昇降用回転駆動手段22の駆動軸22aには、駆動ギヤ24aを一体形成したギヤ軸24が同軸上に連結されており、このギヤ軸24には、同軸上に一方向クラッチ25を介してストッパギヤ26が取付けられている。また、前記駆動ギヤ24aは、回転自在に配置された中間ギヤ27と噛合しており、さらにこの中間ギヤ27はパウダクラッチ23に取付けられた入力ギヤ28と噛合させてある。
【0023】
前記パウダクラッチ23は、ケーシング29に回転可能に設けられた入力軸30と、この入力軸30を貫通して回転可能に設けられた出力軸31とを有する。前記入力軸30は2分割構造になっており、その内部には、出力軸31と一体のカップリング32が所定の隙間を持って配置されている。これらの隙間部分には、微小な磁性パウダ(図示せず)が封入される。また、ケーシング29には、この磁性パウダを励磁するための電磁石33が設けられる。
【0024】
前記パウダクラッチ23は、電磁石33への通電により生じる磁束により磁性パウダを励磁し、磁束に沿った磁性パウダ同士の磁力吸着状態を創出し、これに伴って生じる磁性パウダ同士の摩擦抵抗により、入力軸30とカップリング32との間に所定のクラッチ力を生じさせるものである。磁性パウダの磁力吸着状態は、磁束密度の大きさ、すなわち電磁石33への通電量によって変動する。このため、電磁石33の通電制御により、入力軸30と出力軸31の滑り具合を変化させ、入力軸30と出力軸31とを所定のクラッチ力で接続することが可能である。しかも、このパウダクラッチ23は、微小な磁性パウダ同士の摩擦抵抗からクラッチ力を生むものであるため、通電量を変動させた場合、極めて滑らかにクラッチ力を変動させることができる。
【0025】
前記パウダクラッチ23の入力軸30には、前記入力ギヤ28が連結されており、これを以て、入力軸30は昇降用回転駆動手段22に連結されて回転可能に構成されている。また、出力軸31の一端は、遊星歯車減速機34を介して前記スプロケット21に連結されている。
【0026】
前記遊星歯車減速機34は、出力軸31に一体に連結された太陽ギヤ軸35と、この太陽ギヤ軸35の先端に形成された太陽ギヤ35aに噛合する3個の遊星ギヤ36・・と、この遊星ギヤ36・・を回転自在に支持したキャリア37とから成る。このキャリア37には、前記スプロケット21が一体に連結してあり、よってスプロケット21は、太陽ギヤ35aと遊星ギヤ36・・との作用によって減速された回転伝達を受ける。また、キャリア37にはエンコーダ38が連結してあり、スプロケット21の回転に伴うパルス信号を出力できるよう構成されている。
【0027】
一方、出力軸31の他端には、前記ストッパギヤ26と噛合する伝達ギヤ39が一体に連結されている。これにより、スプロケット21の回転が遊星歯車減速機34、出力軸31、伝達ギヤ39を介してストッパギヤ26に伝達できるよう構成されている。なお、ストッパギヤ26とギヤ軸24との間に介在する一方向クラッチ25は、昇降用回転駆動手段22の駆動軸22aがロックされている状態を考えると、昇降台3が下降する時のスプロケット21の回転がスプロケット21側からストッパギヤ26に伝達された時にはギヤ軸24に対してロックし、逆方向の回転がスプロケット21側からストッパギヤ26に伝達された時にはギヤ軸24に対して空転する。
【0028】
前記チャック回転駆動手段5と昇降用回転駆動手段22とは、制御手段40によって制御される。この制御手段40は、制御部41と、この制御部41からの指令を受けてチャック回転駆動手段5,昇降用回転駆動手段22をそれぞれ駆動制御するインバータ42,43と、パウダクラッチ23を通電制御するクラッチ制御部44と、試験スタート信号、引抜きスタート信号、試験終了信号および非常停止信号等の各種指令信号および制御に必要な各種設定値を入力可能な入力部45と、制御プログラム,制御用データおよび試験データ等を記憶する記憶部46と、各種情報表示用の表示部47とを備える。
【0029】
前記制御部41は、前記エンコーダ38の出力するパルス信号を処理し、貫入ロッド6の地中への貫入量、貫入速度等を求めるとともに、クラッチ制御部44からパウダクラッチ23への通電指令を基に、貫入ロッド6に負荷されている荷重を求める。また制御部41は、前記センサSからのオン・オフ信号によって形成されるパルス信号から貫入ロッド6を回転貫入している時の半回転数、貫入ロッドの回転数を随時求める。
【0030】
図7は、チャック用回転駆動手段5、昇降用回転駆動手段22をインバータ42,43で駆動制御した時の定格トルクおよびピークトルクそれぞれの出力特性を示したものである。この図7において、出力トルクは定格トルクの最大値を100%とした値で与えられている。制御部41から高速駆動指令、高速正駆動指令または高速逆駆動指令を受けた場合、インバータ42はチャック回転駆動手段5を93Hz、インバータ43は昇降用回転駆動手段を80Hzの高回転数駆動域の各周波数で高速駆動する。また、制御部41から高トルク駆動指令、高トルク正駆動指令または高トルク逆駆動指令を受けた場合、インバータ42,43は、100%の定格トルクが得られる60Hzの高トルク駆動域の周波数でチャック回転駆動手段5、昇降用回転駆動手段22をそれぞれ高トルク駆動する。
【0031】
記憶部46に記憶される制御用データには、閾値、自沈境界値が含まれる。この閾値は、チャック回転駆動手段5の高速駆動と高トルク駆動とを切り替える基準値であり、チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時の貫入ロッドの最高回転数以下の回転数に対応する前記センサSのパルス信号数が与えられる。具体的には、高トルク駆動下での貫入ロッドの最高回転数に対応する前記センサSの出力パルス信号数を100%として、30%の値が閾値として与えられている。
【0032】
貫入ロッド6を回転貫入する時の回転負荷に応じて貫入ロッド6の回転数は変動する。よって、前述のようにセンサSのパルス信号数は、貫入ロッド6が受ける回転負荷に応じたものとなる。このような性質から、前述の閾値は、
「チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応するセンサSのパルス信号数に設定される」
と換言できる。
【0033】
次に本自動貫入試験機1の作用を貫入試験の手順に沿って述べる。
まず、試験前の電源が切られた状態において、パウダクラッチ23の磁性パウダは励磁されないため、入力軸30に対して出力軸31は回転自在な状態にある。従って、昇降台3は自重で下降しようとするが、この時、昇降用回転駆動手段22の駆動軸22aはブレーキ機構の作用で回転不能にロックされている。このため、昇降台3下降方向のスプロケット21の回転がストッパギヤ26に伝達されることで一方向クラッチ25がロックする。よって、昇降台3は下降することができない。このように、電源が断たれてパウダクラッチ23の磁性パウダが励磁されない状態では、昇降台3は機械的にロックされるため、電源遮断時の昇降台3の落下等を防止し、試験機1を安全な状態に保つことができる。
【0034】
貫入試験を始める時は、制御手段40の入力部45からの入力操作により昇降用回転駆動手段22を駆動し、スクリューポイント17の先端が接地する所まで昇降台3を下降させる。この時の昇降用回転駆動手段22の駆動軸22aの回転は、昇降台3が自重で下降する時のスプロケット21の回転よりも十分に遅い。このため昇降台3は、昇降用回転駆動手段22の駆動に依存して下降する。
【0035】
続いて、入力部45から試験スタート信号を入力すると、制御部41はインバータ43に高速逆駆動指令を与える。これを受け、インバータ43は昇降用回転駆動手段22を高速回転用の周波数で逆駆動する。この昇降用回転駆動手段22の「逆駆動」とは、昇降台3が上昇する方向にスプロケット21を回転させるべく、昇降用回転駆動手段22が駆動することをいう。以下、「逆駆動」は同様の意味で用いることとし、一方、この「逆駆動」とは逆の昇降用回転駆動手段22の駆動を「正駆動」と表現する。
【0036】
試験スタート信号の入力以後、貫入ロッド6に荷重を負荷する状況下では、昇降用回転駆動手段22は高速の逆駆動を継続する。また、昇降用回転駆動手段22の逆駆動開始と同時に、制御部41はクラッチ制御部44に所定の荷重変更指令を与える。これを受け、クラッチ制御部44はパウダクラッチ23の通電制御を行い、パウダクラッチ23のクラッチ力を調整する。
【0037】
昇降用回転駆動手段22の逆駆動により、ギヤ軸24は一方向クラッチ25の作用でストッパギヤ26に対して空転する。このため、貫入ロッド6には昇降台3、チャック4、チャック回転駆動手段5、昇降ユニット7、錘10等の合計質量による荷重が負荷される。その一方で、パウダクラッチ23のクラッチ力が生じているため、スプロケット21は昇降用回転駆動手段22の逆駆動による回転抵抗(昇降台3を上昇させようとする力:以下、上昇力という)を受ける。従って、貫入ロッド6には昇降台3等の合計質量による荷重から上昇力を差し引いた荷重が負荷されることになる。
【0038】
前述のようにして、貫入ロッド6に負荷される荷重は、最初250Nに設定され、貫入ロッド6の自沈貫入が停止する度に500N、750N、1KNの順に増やされる。つまり、パウダクラッチ23が通電制御されてクラッチ力が調整されることにより、荷重の変更がなされるのである。なお、1KNの荷重は昇降台3等の合計質量による荷重であるから、1KNの荷重を負荷する時は、パウダクラッチ23は入力軸30に対して出力軸31が回転自在になるよう通電を断たれる。また、自沈貫入中のある荷重下で貫入ロッド6の貫入速度が所定値を超える場合、パウダクラッチ23が通電制御されて貫入速度が所定値以下になるまで荷重が減じられる。
【0039】
自沈貫入中、一方向クラッチ18の作用により、スクリューポイント17のねじりが土の抵抗を受けることで貫入ロッド6は回転することができる。このため、土の抵抗による貫入抵抗を減らして正確な自沈貫入を実施することができる。
【0040】
1KNの荷重下で貫入ロッド6の自沈貫入が停止すると、制御部41は、インバータ42に高速駆動指令を与える。これを受け、インバータ42は高速回転用の周波数でチャック回転駆動手段5を高速駆動する。この時、1KNの荷重はそのまま維持される。このチャック回転駆動手段5の高速駆動により、貫入ロッド6はスクリューポイント17のねじ込み方向に回転し、回転貫入が実行される。この回転貫入においては、貫入ロッド6の長溝6aに鋼球12が係合しているため、貫入ロッド6とチャック4との間に滑りが生じず、よって、チャック4から貫入ロッド6へ確実な回転伝達を行うことが可能である。
【0041】
回転貫入は、チャック回転駆動手段5の制御を高速駆動と高トルク駆動とに切り替えながら行われる。すなわち、チャック回転駆動手段が高速駆動している状況で、貫入ロッド6が堅く締まった土層に達する等して貫入ロッド6の回転抵抗が増すと、チャック4の回転数が低下し、これがセンサSの出力する単位時間当たりのパルス信号数(単位時間当たりのオン・オフ信号数)に現れる。制御部41は、このセンサSのパルス信号数が閾値を下回る場合、すなわち、貫入ロッド6の回転数が所定の回転数を下回った場合、インバータ42に高トルク駆動指令を与える。これを受け、インバータ42は高トルク駆動用の周波数でチャック回転駆動手段5を高トルク駆動する。よって、貫入ロッド6の回転駆動トルクが高められ、回転抵抗の大きい土層への貫入を確実に行うことができる。
【0042】
逆に、チャック回転駆動手段5が高トルク駆動している状況で、貫入ロッド6が柔らかい土層に達する等して貫入ロッド6の回転抵抗が減ると、センサSのパルス信号数が閾値以上となる。このように貫入ロッド6の回転数が所定の回転数以上となる場合、制御部41はインバータ42に高速駆動指令を与える。これを受け、インバータ42は高速駆動用の周波数でチャック回転駆動手段5を高速駆動する。よって、貫入ロッド6の回転速度が高められ、柔らかい土層への貫入を効率よく行うことができる。
【0043】
なお、チャック回転駆動手段5が高速駆動している状況で、エンコーダ38のパルス信号数が自沈境界値以上となる場合、すなわち、貫入ロッド6の貫入速度が所定値以上となった場合、制御部41はインバータ42に駆動停止指令を与え、これを受けてインバータ42はチャック回転駆動手段5の駆動を停止する。その後は、前述の自沈貫入に制御が切り替えられる。
【0044】
貫入試験は、前述の自沈貫入と回転貫入とを切り替えながら行われる。その途中で、貫入ロッド6には順次ロッド部16が継ぎ足される。ロッド部16を継ぎ足す時には、昇降用回転駆動手段22およびチャック回転駆動手段5を一旦停止し、ロッド部16に延長用のロッド部(図示しないが、ロッド部16と同様)を継ぎ足す。そして、スライドスリーブ15を押し下げつつチャック4を回転させ、鋼球12を長溝6aから離脱させて貫入ロッド6の保持を解く。この時、一方向クラッチ18の作用があるため、チャック4は容易に回転させられる。この状態で、制御部41の高速正駆動指令により昇降用回転駆動手段22が高速で正駆動し、チャック4の鋼球12が延長用のロッド部の長溝と同じ高さになるまで昇降台3を速やかに上昇させる。この段階で、鋼球12と長溝との位相が一致していれば、鋼球12は長溝に係合し、スライドスリーブ15がばね14の付勢を受けて上昇復帰して鋼球12を押さえるため、自動的に貫入ロッド6の保持が完了する。また、鋼球12と長溝との位相がずれている場合には、チャック回転駆動手段5が駆動してチャック4を低速で回転させ、鋼球12を長溝に係合させる。
【0045】
貫入試験中、制御手段40においては、自沈貫入の時には荷重が変更される度に、その時の貫入ロッド6の貫入量と荷重値が記憶部46に記録され、また、回転貫入の時には、貫入ロッド6が250mm貫入する毎に要した半回転数が記憶部46に記録される。そして、これら試験データは、試験終了後、地盤の耐力判定を行うための基礎データとして用いられる。
【0046】
自沈貫入および回転貫入の何れの場合にも、貫入ロッド6が地中の岩盤、れき等に当たって貫入できなくなる場合がある。この場合には、昇降用回転駆動手段22、チャック回転駆動手段5を一旦停止し、貫入ロッド6を打撃して貫入を試みることがある。この時、貫入ロッド6は長溝6aに鋼球12が係合することでチャック4に保持されているため、長溝6aの長さ分、チャック4に対して軸方向に移動可能である。よって、打撃による衝撃がチャック4、昇降台3等に伝わるのを防止できる。また、貫入ロッド6は、鋼球12で支持される以外、チャック4の中空穴部11aと所要の隙間を有する(図4参照)。このため、貫入ロッド6は鋼球12での支持位置を支点に振れることができる。このことは、地中への貫入途中でれき等に当たった時の回避性能向上と、その際のチャック4等への負荷伝達の防止に寄与する。
【0047】
貫入試験が終了し、貫入ロッド6を引き抜く時は、入力部45から引抜きスタート信号を入力する。これを受け、制御部41はインバータ43に高トルク正駆動指令を与えるとともに、クラッチ制御部44に解放指令を与える。この結果、インバータ43は高トルク駆動用の周波数で昇降用回転駆動手段22を正駆動し、またクラッチ制御部44は、パウダクラッチ23の入力軸30に対して出力軸31が回転自在となるよう、パウダクラッチ23を通電制御する。これにより、貫入ロッド6の引き抜きに必要な力で昇降台3を上昇させることができ、チャック4に保持された貫入ロッド7を地中から引き抜くことができる。
【0048】
貫入ロッド6の引き抜き作業時、昇降台3が上昇限界まで上昇した時には、チャック4に下方のロッド部16を保持し直す必要がある。これについては、昇降用回転駆動手段22を一旦停止し、ロッド部16を継ぎ足す時と同様にチャック4から貫入ロッド6を解放する。続いて、昇降台3を下降させて下方のロッド部16をチャック4に保持した後、引き抜き作業を継続する。この昇降台3を下降させる時、昇降用回転駆動手段22は高速で逆駆動制御される。よって、昇降台3を速やかに下降させ、ロッド部16を保持し直す動作時間を短縮することができる。
【0049】
なお、前記貫入ロッド6の引き抜き作業においては、パウダクラッチ23のクラッチ力を徐々に弱め、貫入ロッド6を引き抜く力を徐々に増大させることが可能である。このように、貫入ロッド6を引き抜く力を徐々に増大させると、貫入ロッド6に急激に力が作用するのを防止できるとともに、昇降用回転駆動手段22のストール防止にも有効である。
【0050】
図8に示したのは、本発明の他の実施形態に係る自動貫入試験機の昇降ユニット7′である。この昇降ユニット7′は、上記昇降ユニット7における一方向クラッチ25、ストッパギヤ26および伝達ギヤ39を排除するとともに、パウダクラッチ23の出力軸31にブレーキ手段40を連結して構成されている。このブレーキ手段40は、昇降用回転駆動手段22への通電が遮断された場合にロック作用を生じる摩擦ブレーキであり、貫入試験中等、出力軸31に余計な抵抗を与えてはならない場合はブレーキ効果を生じないようになっている。また、この自動貫入試験機では、制御手段(図示せず)の入力部から加圧スタート信号を入力できるように構成されている。
【0051】
前記昇降ユニット7′を備えた自動貫入試験機においては、昇降用回転駆動手段22の正・逆駆動の切り替えと、パウダクラッチ23の通電制御によるクラッチ力の調整とにより、昇降台3等の合計質量による荷重以上の荷重を貫入ロッド6に負荷することができる。例として、昇降台3等の合計質量による荷重が500Nになるよう、昇降台3等を軽量化した自動貫入試験機を考える。この自動貫入試験機では、500Nまでの荷重を負荷する段階においては、昇降用回転駆動手段22を高速逆駆動しつつパウダクラッチ23を通電制御し、500Nを超える荷重を負荷する時は昇降用回転駆動手段22を高トルク正駆動しつつパウダクラッチ23を通電制御する。これにより、500Nまでの荷重は上記同様の原理によって与えられ、500Nを超える荷重については、昇降台3等の質量による荷重500Nに、昇降用回転駆動手段22の高トルク正駆動とパウダクラッチ23のクラッチ力とによって生じる昇降台3下降方向の押圧力を加算した値によって与えられる。
【0052】
また、前記昇降ユニット7′を備えた自動貫入試験機においては、貫入ロッド6が地中の岩盤、れき等に当たって貫入できなくなる場合、打撃を行う前に、入力軸30と出力軸31とがロックするようにパウダクラッチ23を通電制御しつつ、昇降用回転駆動手段22を正駆動するとよい。この場合には、入力部(図示せず)から加圧スタート信号を入力する。この加圧スタート信号を受け、制御部41はインバータ43に高トルク正駆動指令を与え、従ってインバータ43は、高トルク駆動用の周波数で昇降用回転駆動手段22を正駆動する。これにより、貫入ロッド6が貫入方向に押圧されるため、岩盤、れき等が比較的脆い場合には、これらを破砕することでき、打撃を行わずに貫入ロッド6の貫入を継続することが可能になる。
【0053】
一方、貫入ロッド6の引き抜きを行う場合は、引き抜きスタート信号を入力すると、制御部41はクラッチ制御部44にロック指令を与えるとともに、インバータ43に高トルク逆駆動指令を与える。これを受け、クラッチ制御部44は、入力軸30と出力軸31とがロックするようパウダクラッチ23を通電制御し、インバータ43は昇降用回転駆動手段22を高トルク駆動用の周波数で逆駆動する。この結果、昇降台3が上昇するため、チャック4から貫入ロッド6に昇降用回転駆動手段22の高トルク駆動に伴う力を伝達し、貫入ロッド6を地中から引き抜くことができる。
【0054】
なお、前記他の実施形態においては、貫入ロッド6の打撃前の押圧作業および引き抜き作業において、パウダクラッチ23を当初からロックしているが、パウダクラッチ23のクラッチ力が徐々に増すよう通電制御を行い、貫入ロッド6を押圧する力が徐々に増大するようにしてもよい。このように、貫入ロッド6を引き抜く力あるいは押圧する力を徐々に増大させると、貫入ロッド6に急激に力が作用するのを防止できるとともに、昇降用回転駆動手段22のストール防止にも有効である。
【0055】
上記各実施形態の説明においては、チャック回転駆動手段5の駆動切り替えの基準となる閾値が、チャック回転駆動手段5が高トルク駆動した時の貫入ロッド6の最高回転数以下の回転数に対応するセンサSのパルス信号数に設定されているが、この閾値を第1の閾値とし、これよりさらに低い回転数に対応する第2の閾値を設定し、第2の閾値を高速駆動から高トルク駆動への切り替えの基準値として用い、第1の閾値を高トルク駆動から高速駆動への切り替えの基準値として用いるようにしてもよい。これについても、貫入ロッド6が受ける回転負荷が回転数の変動に現出することに鑑みれば、
「第1の閾値は、チャック回転駆動手段5が高トルク駆動した時に貫入ロッド6が最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応するものであり、また、第2の閾値は、第1の閾値の対応する回転負荷よりも大きい回転負荷に対応するものである」
と換言することができる。
このように、第1の閾値、第2の閾値に従ってチャック回転駆動手段5の駆動切り替えを行うと、高速駆動、高トルク駆動が頻繁に切り替えられる現象が発生し難くなり、より効率的に貫入試験を行うことが可能になる。
【0056】
また、前述の第2の閾値は、チャック回転駆動手段5が高トルク駆動した時の最高回転数よりも高く、かつチャック回転駆動手段5が高速駆動した時の最高回転数以下の回転数に対応する値としてもよい。これについても、
「第1閾値は、チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応するものであり、また、第2の閾値は、チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷よりも小さく、かつチャック回転駆動手段が高速駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応するものである」
と換言することができる。
【0057】
なお、以上の説明においては、チャック回転駆動手段5および昇降用回転駆動手段22として、それぞれインバータモータを採用したが、これ以外に、回転速度制御とトルク制御とを行うことが可能な周知のACサーボモータを採用してもよい。また、貫入ロッド6の回転数に応じたセンサSのパルス信号数を閾値に採用したが、貫入ロッド6が受ける回転負荷の変動は、チャック回転駆動手段5の負荷電流値の変動に現れる。このため、チャック回転駆動手段5の負荷電流値を基準に閾値を設定するとともに、制御部41でチャック回転駆動手段5の負荷電流値を検出するようにしても、前述同様のチャック回転駆動手段5の駆動制御を行うことが可能になる。
【0058】
【発明の効果】
本発明の自動貫入試験機は、地中に回転貫入される時に貫入ロッドが受ける回転負荷に応じた閾値を設定しておき、この閾値を基準にチャック回転駆動手段を高トルク駆動または高速駆動に切り替え制御するものである。このため、最も効率がよくなるところでチャック回転駆動手段の駆動切り替えを行うことが可能である。よって、貫入ロッドが土から受ける回転抵抗に対して貫入ロッドの回転を効率よく、しかも的確に制御することが可能になり、試験の能率を向上することができる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動貫入試験機のブロック説明図である。
【図2】本発明の自動貫入試験機の主要部の正面図である。
【図3】図2のA−A線に係る拡大断面図である。
【図4】本発明の自動貫入試験機の要部拡大一部切欠断面図である。
【図5】図2のB−Bに係る要部拡大一部切欠断面図である。
【図6】図5のC−C線に係る要部拡大一部切欠断面図である。
【図7】チャック回転駆動手段および昇降用回転駆動手段の出力トルク特性を示すグラフである。
【図8】本発明の他の実施形態に係る自動貫入試験機の要部拡大一部切欠断面図である。
【符号の説明】
1 自動貫入試験機
2 支柱
3 昇降台
4 チャック
5 チャック回転駆動手段
6 貫入ロッド
6a 長溝
7 昇降ユニット
8 チェーン部材
10 錘
11 中空スリーブ
12 鋼球
13 スプロケット
14 ばね
15 スライドスリーブ
16 ロッド部
17 スクリューポイント
18 一方向クラッチ
19 スプロケット
20 無端チェーン
21 スプロケット
22 昇降用回転駆動手段
23 パウダクラッチ
24 ギヤ軸
24a 駆動ギヤ
25 一方向クラッチ
26 ストッパギヤ
27 中間ギヤ
28 入力ギヤ
29 ケーシング
30 入力軸
31 出力軸
32 カップリング
33 電磁石
34 遊星歯車減速機
35 太陽ギヤ軸
35a 太陽ギヤ
36 遊星ギヤ
37 キャリア
38 エンコーダ
39 伝達ギヤ
40 制御手段

Claims (4)

  1. 支柱に沿って昇降可能な昇降台と、
    この昇降台に回転可能に設けられたチャックと、
    このチャックを高速または高トルクで回転駆動可能なチャック回転駆動手段と、
    前記チャックに保持される貫入ロッドと、
    前記昇降台を支柱に沿って昇降させる昇降ユニットと、
    前記貫入ロッドを回転させて地中に貫入する時に当該貫入ロッドが受ける回転負荷に応じた信号を出力可能な検出手段と、
    チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応する閾値を保持し、
    チャック回転駆動手段の高速駆動下で前記検出手段の信号が閾値を上回る回転負荷に応じたものである場合はチャック回転駆動手段を高トルク駆動に切り替え、また高トルク駆動下で前記検出手段の信号が閾値以下の回転負荷に応じたものである場合にはチャック回転駆動手段を高速駆動に切り替える制御手段と
    を備えていることを特徴とする自動貫入試験機。
  2. 支柱に沿って昇降可能な昇降台と、
    この昇降台に回転可能に設けられたチャックと、
    このチャックを高速または高トルクで回転駆動可能なチャック回転駆動手段と、
    前記チャックに保持される貫入ロッドと、
    前記昇降台を支柱に沿って昇降させる昇降ユニットと、
    前記貫入ロッドを回転させて地中に貫入する時に当該貫入ロッドが受ける回転負荷に応じた信号を出力可能な検出手段と、
    チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応する第1の閾値と、この第1の閾値の対応する回転負荷よりも大きい回転負荷に対応する第2の閾値とを保持し、
    チャック回転駆動手段の高速駆動下で前記検出手段の信号が第2の閾値以上の回転負荷に応じたものである場合はチャック回転駆動手段を高トルク駆動に切り替え、また高トルク駆動下で前記検出手段の信号が第1の閾値以下の回転負荷に応じたものである場合にはチャック回転駆動手段を高速駆動に切り替える制御手段と
    を備えていることを特徴とする自動貫入試験機。
  3. 支柱に沿って昇降可能な昇降台と、
    この昇降台に回転可能に設けられたチャックと、
    このチャックを高速または高トルクで回転駆動可能なチャック回転駆動手段と、
    前記チャックに保持される貫入ロッドと、
    前記昇降台を支柱に沿って昇降させる昇降ユニットと、
    前記貫入ロッドを回転させて地中に貫入する時に当該貫入ロッドが受ける回転負荷に応じた信号を出力可能な検出手段と、
    チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応する第1の閾値と、チャック回転駆動手段が高トルク駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷よりも小さく、かつチャック回転駆動手段が高速駆動した時に貫入ロッドが最高回転数で回転できる最大回転負荷以上の回転負荷に対応する第2の閾値とを保持し、
    チャック回転駆動手段の高速駆動下で前記検出手段の信号が第2の閾値以上の回転負荷に応じたものである場合はチャック回転駆動手段を高トルク駆動に切り替え、また高トルク駆動下で前記検出手段の信号が第1の閾値以下の回転負荷に応じたものである場合にはチャック回転駆動手段を高速駆動に切り替える制御手段と
    を備えていることを特徴とする自動貫入試験機。
  4. チャック回転駆動手段は、インバータモータであることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の自動貫入試験機。
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