JP2004277967A - プロテクター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ウエア(11)に衝撃吸収部材(12・13・14)を取り付けて構成されるプロテクターであって、該衝撃吸収部材を身体の可動部に沿って複数に分割した。複数に分割された各衝撃吸収部材が、互いに略隙間無く配置されている箇所を有し、各衝撃吸収部材が略隙間無く配置されている箇所は、地面に接する頻度が他の箇所よりも多い箇所である。複数に分割された各衝撃吸収部材は、さらに複数のパーツに分割され、各衝撃吸収部材同士、及び各パーツ同士が、互いに略隙間なく配置され、該各パーツは、力を加えることなく身体にフィットするだけの大きさである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スポーツ競技等に使用され、体をしっかりと保護するとともに動きやすいプロテクターの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、スノーボード、スケートボード等のスポーツを行う際等には、転倒時に備えてプロテクターを身に付けることが多い。
従来から、このプロテクターとしては、転倒時の衝撃を和らげる衝撃吸収部材をスポーツウェア等のウエアの適宜位置に取り付けたものが知られている(特許文献1参照)。
例えば、下半身のプロテクターとしては、スポーツウェアのパンツに、大腿骨保護用衝撃吸収部材、骨盤腰両側保護用衝撃吸収部材、臀部保護用衝撃吸収部材、尾骨保護衝撃吸収部材をそれぞれ取り付け、腰及び大腿の動きを阻害しないように、それぞれの衝撃吸収部材を、間隔をあけて配置しているものがある。
上半身のプロテクターとしては、スポーツウェアのシャツに、肘用衝撃吸収部材、腕用衝撃吸収部材、肩甲骨衝撃吸収部材、背部肋骨用衝撃吸収部材、胸椎用衝撃吸収部材、腰椎用衝撃吸収部材、尾骨用衝撃吸収部材を取り付けたものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−30502号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の下半身のプロテクターは、腰や大腿部等の動きを阻害しないように、衝撃吸収部材が大きな間隔をあけて配置されており、各衝撃吸収部材が略接するほど狭い間隔で配置されている箇所がない。図19に示すように、従来のプロテクターは、パンツ61に、尾骨保護吸収部材62、臀部保護吸収部材63・63、大腿部保護吸収部材64・64、骨盤腰衝撃吸収部材65・65が取り付けられている。これらの衝撃吸収部材62・63・63・64・64・65・65は、それぞれ大きな隙間をあけて配置されている。よって、転倒時に衝撃吸収部材間の隙間部分に、地面(雪面)が当たる場合があり、プロテクターを使用しているにもかかわらず、転倒時の衝撃を軽減できなかったり、転倒に対する不安を解消することができなかったりした。
また、従来のプロテクターは、体の動きにより衝撃吸収部材の位置がずれると、体を適切に保護できなくなるため、パンツは、体にしっかりと合う大きさに製作されていた。よって、プロテクターを使用すると体が締付けられて圧迫され、腰や大腿体等、体を動かしにくいという不具合が合った。
従来の衝撃吸収部材は、衝撃を反発・吸収するため、硬い素材で構成されているので、体を動かしにくいという問題もあった。
そこで、本発明では、体の動きを阻害することなく、体を確実に保護することができ、更に、使用感が良くて安心感のあるプロテクターを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1においては、ウエアに衝撃吸収部材を取り付けて構成されるプロテクターであって、該衝撃吸収部材を身体の可動部に沿って複数に分割したものである。
【0007】
請求項2においては、複数に分割された各衝撃吸収部材が、互いに略隙間無く配置されている箇所を有するものである。
【0008】
請求項3においては、各衝撃吸収部材が略隙間無く配置されている箇所は、地面に接する頻度が他の箇所よりも多い箇所であるものである。
【0009】
請求項4においては、複数に分割された各衝撃吸収部材は、さらに複数のパーツに分割され、各衝撃吸収部材同士、及び各パーツ同士が、互いに略隙間なく配置されるものである。
【0010】
請求項5においては、前記各パーツは、力を加えることなく身体にフィットするだけの大きさに分割されているものである。
【0011】
請求項6においては、前記プロテクターは、ゆとりを持って装着できる大きさに構成されるものである。
【0012】
請求項7においては、前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、少なくとも、臀部、尾骨部、大腿部、を保護する位置に衝撃吸収部材を配置するものである。
【0013】
請求項8においては、前記プロテクターは、上半身を保護するプロテクターであり、少なくとも、椎骨部、肩甲骨部、肋骨部、肘部、肩部、を保護する位置に衝撃吸収部材を配置するものである。
【0014】
請求項9においては、ウエアに衝撃吸収部材を取り付けて構成されるプロテクターであって、保護する身体の部位に応じて、異なる材質の衝撃吸収部材を選択して配置するものである。
【0015】
請求項10においては、前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、孔を設けた衝撃吸収部材を、臀部保護用に使用するものである。
【0016】
請求項11においては、前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、該プロテクターを膝下丈に構成するものである。
【0017】
請求項12においては、前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、該プロテクターの膝部分には、縦方向にのみ伸びる素材が使用されるものである。
【0018】
請求項13においては、前記プロテクターは、上半身を保護するプロテクターであり、ハニカム構造で構成された衝撃吸収部材を、少なくとも、肩甲骨部保護用、肋骨部保護用、肩部保護用に使用するものである。
【0019】
請求項14においては、前記プロテクターは、身頃部と袖部とで構成された上半身を保護するプロテクターであり、該身頃部から袖部を着脱可能にするものである。
【0020】
請求項15においては、前記プロテクターに取り付けた衝撃吸収部材の一部を着脱可能に構成したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明のプロテクターは、スノーボード、スケートボード、スノースクート、スキー、インラインスケート、ダンス等のスポーツを行う際、モータバイク、マウンテンバイクやBMX等の自転車競技を行う際等の、転倒時に備えて身に付けるものである。
まず、下半身のプロテクターについて説明する。
図1(a)は下半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図、図2は同じく後上方斜視図、図3は同じく後方斜視図、図17(a)は丈の長いパンツに衝撃吸収部材を取り付けたプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図、図18は衝撃吸収部材の断面図である。
【0022】
図1乃至図3に示すように、下半身のプロテクターは、スポーツウェアのパンツ11に、複数の衝撃吸収部材12・13・14・15・16を取り付けて構成されている。衝撃吸収部材12・13・14・15・16のパンツ11への取り付けは、例えば本例の場合、パンツ11の表生地と裏生地の間に衝撃吸収部材12・13・14・15・16を介装して、各衝撃吸収部材12・13・14・15・16の周囲の表生地と裏生地とを縫製することでおこなっている。
【0023】
該パンツ11は、膝上丈のパンツであり、使用者がはいたときに、体とプロテクターとの間に若干の隙間が生じる程度のゆとりを持たせた大きさにしている。また、パンツの素材は、吸汗速乾性を有する通気性の良い素材を使用しており、汗等による気化熱による体温の損失を最小限に抑えるとともに、下半身のムレをなくして肌触りを良くしている。
また、パンツ前面の中央部には、横方向に形成される開口部11aが設けられており、男性が小用を足すときのプロテクターの使いやすさを向上させている。
【0024】
そして、該パンツ11には、複数の衝撃吸収部材12・13・14・15・16が取り付けられている。
これらの衝撃吸収部材は、臀部を覆う臀部保護用衝撃吸収部材12、尾骨を覆う尾骨保護用衝撃吸収部材13・13、大腿部を覆う大腿部保護用衝撃吸収部材14・14、骨盤や腰を覆う骨盤腰保護用衝撃吸収部材15・15、太股の後面を覆う太股保護用衝撃吸収部材16・16で構成されている。
各々の衝撃吸収部材12・13・14・15・16は、隙間が殆ど無いように、詰めて配置している。
ここで、隙間が殆ど無いとは、各衝撃吸収部材12・13・14・15・16間の隙間が、表生地と裏生地とを縫成するために必要な程度のスペースのみであることをいうが、これよりも若干広いスペースを有していても、後述する衝撃吸収の効果と同等の効果を得ることが可能である。
【0025】
前記臀部保護用衝撃吸収部材12・12は、パンツ11後面の左右両側臀部近傍に配設されている。該臀部保護用衝撃吸収部材12は、複数のパーツ12a・12b・・・に分割されており、上部から下部へ行くに従って、内側まで延びる形状となっている(パーツ12aよりもパーツ12bの方が、パーツ12bよりもパーツ12cの方が、より内側まで配置されている)。
本実施例では、臀部保護用衝撃吸収部材12は、上下方向に四個に分割され、夫々のパーツ12a・12b・12c・12dは、体の丸みにあわせて曲線により分割されている。
具体的には、上端に配置している第一のパーツ12aは、上部が狭く下部が広い略三角形状に形成されており、第二のパーツ12b及び第三のパーツ12cは、上部が狭く下部が広い略台形状に形成されており、下端に配置している第四のパーツ12dは、上部が広く下部が狭い略三角形状に形成されている。
【0026】
臀部保護用衝撃吸収部材12を複数に分割して形成される各パーツ12a・12b・12c・12dは、力を加えて屈曲させることなく、自然に身体の曲面に応じてフィットすることができるだけの大きさに形成される。
つまり、例えば図18(a)に示すように、保護用衝撃吸収部材51が複数のパーツに分割されてない場合は、力がかからない状態では保護用衝撃吸収部材51は真っ直ぐに伸びた形態となるので、身体52と保護用衝撃吸収部材51との間に隙間Sができてフィットしない。これを身体にフィットさせようとすると、保護用衝撃吸収部材51に力を加わえて身体にフィットする形状に屈曲させる必要があるため、着心地が良くない。
これに対し、図18(b)に示す臀部保護用衝撃吸収部材12のように、複数のパーツ12a・12b・・・に分割した場合は、該パーツ12a・12b・・・に力がかからない体が伸びた状態であっても、身体52にフィットするため着心地が良くなる。
【0027】
また、各パーツ12a・12b・12c・12dは、各パーツ間に隙間が殆ど無くなるように、詰めて配置している。
ここで、隙間が殆ど無いとは、前述の各衝撃吸収部材12・13・14・15・16間の隙間の場合と同様に、各パーツ12a・12b・12c・12d間の隙間が、表生地と裏生地とを縫成するために必要な程度のスペースのみであることをいうが、これよりも若干広いスペースを有していてもよい。(以下の各衝撃吸収部材12・13・14・15・16における各パーツについても同様である。)
【0028】
前記尾骨保護用衝撃吸収部材13は、パンツ11の後面の中央部に上下方向に配設され、腰から股までを覆っている。該尾骨保護用衝撃吸収部材13は、概ね上部が広く下部が狭い形状に形成されており、複数のパーツ13a・13b・・・に分割されている。各パーツ13a・13b・13c・13dは、各パーツ間に隙間が殆ど無いように、詰めて配置している。
本実施例では、尾骨保護用衝撃吸収部材13は、上下方向に六個に分割され、夫々のパーツ13a・13b・13c・13d・13d・13e・13fは、体の丸みにあわせて曲線により分割されている。
具体的には、上部に配置している第一のパーツ13a及び第二のパーツ13bは、幅の広い略四角形状に形成されている。そして、第三のパーツ13cから第六のパーツ13fは、上方に配置されるものから下方に配置されるものとなるにしたがって、徐々に幅が狭くなるような形状に形成し、第五のパーツ13e及び第六のパーツ13fは、尾骨から股の部分を覆う位置に配置されている。
【0029】
前記大腿部保護用衝撃吸収部材14・14は、パンツ11の左右側面に上下方向に配設され、大腿部を覆っており、複数のパーツ14a・14b・・・に分割されている。
本実施例では、大腿部保護用衝撃吸収部材は、上下方向に三個に分割され、夫々のパーツ14a・14b・14cは、体の丸みにあわせて曲線により分割されている。
各々のパーツ14a・14b・14cは、略四角形状、または、三角形状に形成され、各々のパーツ14a・14b・14c間の隙間が殆ど無いように配置している。
【0030】
前記骨盤腰保護用衝撃吸収部材15・15は、パンツ11の両側の上側部に配置している。
骨盤腰保護用衝撃吸収部材15は、左右方向に二分割され、夫々のパーツ15a・15bは、体の丸みにあわせて曲線により分割されている。各パーツ15a・15bは、隙間が殆ど無いように配置している。
具体的には、第一のパーツ15aは、尾骨保護用衝撃吸収部材13の側方であって、臀部保護用衝撃吸収部材12の上方に配置しており、略四角形状に形成されている。第二のパーツ15bは、第一のパーツ15aの側方であって、大腿部保護用衝撃吸収部材14の上方に配置している。
【0031】
前記太股保護用衝撃吸収部材16・16は、パンツ11の両側の太股部後面に配置し、複数のパーツ16a・16b・・・に分割されている。
本実施例では、太股保護用衝撃吸収部材16・16は、左右の臀部保護用衝撃吸収部材12・12の下方に位置しており、略逆「ハ」の字状に配置されている。そして、左右の太股保護用衝撃吸収部材16・16は、それぞれ左右に二分割されている。
【0032】
前記衝撃吸収部材12・13・14・15・16は、前述のように、互いに略隙間無く配置することが望ましい。
本実施例では、前記尾骨保護用衝撃吸収部材13と臀部保護用衝撃吸収部材12・12、臀部保護用衝撃吸収部材12・12と骨盤腰保護用衝撃吸収部材15・15、臀部保護用衝撃吸収部材12・12と大腿部保護用衝撃吸収部材14・14は、それぞれ隙間を殆ど設けずに配置している。
このように、各衝撃吸収部材を、隙間を設けずに配置することで、プロテクターにより臀部や大腿骨部等全体を覆って保護することができ、プロテクター着用時に身体全体が包まれているという高い安心感を使用者に与えることができる。さらに、身体の両側部から後面部までが略隙間無く衝撃吸収部材にて覆われているので、体の動きによりプロテクターがズレた場合でも、十分に体を保護することができる。
【0033】
また、本プロテクターの衝撃吸収部材は、各関節部分に沿って、さらには筋肉、骨の動きに沿うように、つまりは身体の可動部に沿って、臀部保護用衝撃吸収部材12や、尾骨保護用衝撃吸収部材13等の複数の衝撃吸収部材12・13・14・15・16に分割されている。
さらに、各衝撃吸収部材12・13・14・15・16も同様に、身体の可動部に沿って、それぞれ複数のパーツに分割されている。
このように衝撃吸収部材を分割することで、体の動きに合わせて衝撃吸収部材が体にフィットするようになる。よって、衝撃吸収部材により体の動きが阻害されることがなく、プロテクターを着用時においても体を動かし易くなり、プロテクターの使用感を向上させることができる。
【0034】
更に、従来のプロテクターは、衝撃吸収部材の位置ズレを防止するために、体を締付けるパンツを使用していたので、体に圧迫感を与え、使用時に不快感があったが、複数に分割された各衝撃吸収部材、及び該衝撃吸収部材を分割して形成した各パーツを、互いに略隙間無く配置することで、保護が必要な部分を全面的に覆うことが可能となって、プロテクターの装着位置が多少ズレた場合でも体をしっかり保護することができることとなる。これにより、ゆとりのある大きさのプロテクターを使用することが可能となり、使用時の圧迫感を解消することができる。
【0035】
また、各々のパーツはパンツ11の表生地と裏生地の間に介装され、各パーツ間の表生地と裏生地とが縫製されている。つまり、各パーツが分離されているので、パーツが生地に対してずれることが無く、体をしっかり保護することができる。
また、衝撃吸収部材を分割して、パーツ毎に生地に縫製しているので、パーツとパーツの間から、通気を行うことができ、通気性を更に向上させることができる。
【0036】
また、衝撃吸収部材のパーツは、衝撃の吸収性や分散性が優れた素材を使用し、また、パーツは弾力性を有しており、形状復元機能にも優れた素材を使用している。
よって、度重なる衝撃によるパーツの消耗やプロテクション効果の現象を最小限に抑えることができる。
【0037】
また、下半身を保護するプロテクターを、ロングパンツに、前述の衝撃吸収部材を取り付けて構成することもできる。
図17に示すように、スポーツウェアのパンツ18に、複数の衝撃吸収部材12・13・14・15・16・17が取り付けられている。
該パンツ18は、丈が踝近傍まであるロングパンツであり、パンツ18の素材は、前述の膝上丈のパンツ11と同様の素材を使用している。
【0038】
そして、該パンツ11には、複数の衝撃吸収部材12・13・14・15・16・17が取り付けられている。
該衝撃吸収部材は、臀部を覆う臀部保護用衝撃吸収部材12、尾骨を覆う尾骨保護用衝撃吸収部材13・13、大腿部を覆う大腿部保護用衝撃吸収部材14・14、骨盤や腰を覆う骨盤腰保護用衝撃吸収部材15・15、太股の後面を覆う太股保護用衝撃吸収部材16・16、膝を覆う膝保護用衝撃吸収部材17・17で構成されている。
前記衝撃吸収部材12・13・14・15・16は、前述の図1乃至図3に示したプロテクターの実施例と同様の構成としている。
【0039】
前記膝保護用衝撃吸収部材17・17は、パンツ18前面の左右両側膝部分に配設されている。該膝保護用衝撃吸収部材17は、上下方向に長い甲羅形状に形成されている。また、膝保護用衝撃吸収部材17は、衝撃に対する吸収性を有するとともに、衝撃に対して反発力があり、弾性を有する素材を使用している。
このような素材を使用することで、膝保護用衝撃吸収部材17が膝にしっかり適合することができる。また、スノーボード等のスポーツをする時は、膝の曲げ伸ばしを頻繁に行うが、そのハードな動きにも対応することができる。
その他の構成は、前述のプロテクターと同様の構成としている。
このような構成とすることで、一枚のプロテクターで、臀部及び膝、両方を保護することができる。
【0040】
次に、下半身のプロテクターの別実施例について説明する。
図4(a)は別実施例の下半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図、図5は同じく後方斜視図、図6は同じく前方斜視図、図7(a)は丈の長いパンツに衝撃吸収部材を取り付けた別実施例のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図である。
【0041】
図4乃至図6に示すように、下半身のプロテクターは、スポーツウェアのパンツ21に、複数の衝撃吸収部材22・23・24・25・27を取り付けて構成されている。
該パンツ21は、膝下丈のパンツで、パンツ21の両下端の膝下部に面ファスナー21c・21cがそれぞれ取り付けられており、面ファスナー21c・21cにより、後述する膝保護用衝撃吸収部材27・27の位置調節が可能な構成としている。
また、該パンツ21は、全体的にどの方向にも伸びる素材であって、通気性の優れた素材を使用しており、汗等による気化熱による体温の損失を最小限に抑えるとともに、下半身のムレをなくして肌触りを良くしている。
該パンツ21前面の中央部には、横方向に形成される開口部21aが設けられており、男性が小用を足すときのプロテクターの使いやすさを向上させている。
【0042】
そして、該パンツ21には、複数の衝撃吸収部材22・23・24・25・27が取り付けられている。
該衝撃吸収部材は、臀部を覆う臀部保護用衝撃吸収部材22・22、尾骨を覆う尾骨保護用衝撃吸収部材23、大腿部を覆う大腿部保護用衝撃吸収部材24・24、骨盤や腰を覆う骨盤腰保護用衝撃吸収部材25・25、膝を覆う膝保護用衝撃吸収部材27・27で構成されている。
【0043】
前記臀部保護用衝撃吸収部材22・22は、パンツ21後面の左右両側の臀部近傍に配設されている。該臀部保護用衝撃吸収部材22・22は、上下方向に長い略楕円形状に形成されており、略逆「ハ」字状に配置している。そして、該臀部保護用衝撃吸収部材22・22の下部と後述する尾骨保護用衝撃吸収部材23の下部との間に隙間が殆どなくなるように、臀部保護用衝撃吸収部材22・22を尾骨保護用衝撃吸収部材23に近づけて配置している。
【0044】
ここで、各衝撃吸収部材22・23・24・25・27は、パンツ21の生地に対して外側から縫い付けることにより取り付けられている。そして、「臀部保護用衝撃吸収部材22・22の下部と尾骨保護用衝撃吸収部材23の下部との間に隙間が殆どなくなる」とは、臀部保護用衝撃吸収部材22・22と尾骨保護用衝撃吸収部材23との間に、該保護用衝撃吸収部材22・22・23の縫い付け代程度のスペースしかないことをいう。但し、これよりも若干広いスペースを有していてもよい。また、この隙間が殆どない範囲が、本例の場合よりも多くてもよい。他の衝撃吸収部材間についても同様である。
【0045】
前記尾骨保護用衝撃吸収部材23は、パンツ21の後面の中央部に上下方向に配設されており、尾骨保護用衝撃吸収部材23を左右の臀部の間に位置させて、尾骨を保護している。該尾骨保護用衝撃吸収部材23は、上下方向に長い略長方形状であって、下部を広く形成している。そして、前述のごとく、前記臀部保護衝撃吸収部材22・22の下部と尾骨保護用衝撃吸収部材23の下部との間に隙間が殆どなくなるように、尾骨保護用衝撃吸収部材23を配置することで、転倒時に地面(雪面)に当たる回数の多い臀部近傍を全体的に保護している。また、転倒時に、臀部保護衝撃吸収部材22・22の下部と尾骨保護用衝撃吸収部材23の下部との隙間から身体が地面(雪面)に直接当たることがなく、確実に衝撃を吸収することができるとともに、安心感を与えることができる。
【0046】
前記大腿部保護用衝撃吸収部材24・24は、パンツ21の左右側面に上下方向に配設され、大腿部を覆っており、複数のパーツ24a・・・に分割されている。具体的には、大腿部保護用衝撃吸収部材24は、骨の動きに沿うように複数のパーツ24a・・・に分割されている。
このように、該大腿部保護用衝撃吸収部材24を骨の動きに沿うように複数のパーツ24a・・・に分割することで、体の動きに合わせてパーツ24a・・・が動くことができ、体にフィットするようになる。よって、衝撃吸収部材により体の動きを阻害されることがなく、プロテクターの着用時においても体を動かし易くなり、プロテクターの使用感を向上させることができる。
【0047】
前記骨盤腰保護用衝撃吸収部材25・25は、パンツ21の両側の上側部に配置され、骨盤や腰を保護している。また、該骨盤腰保護用衝撃吸収部材25は、着脱可能に取り付けられており、プロテクターの使用状況に合わせて取り付け・取り外しを可能にしている。
【0048】
前記膝保護用衝撃吸収部材27・27は、パンツ21前面の左右両側膝部分に配設されている。該膝保護用衝撃吸収部材27は、上下方向に長い甲羅形に形成されている。
【0049】
次に、衝撃吸収部材の素材・構成について説明する。
膝や大腿部は、スポーツ時に頻繁に動かす部分であり、これらの部分を保護する衝撃吸収部材24・24・27・27には、衝撃に対する吸収性を有するとともに、衝撃に対して反発力があり、弾性を有する素材を使用している。このような素材を使用することで、膝や大腿部に衝撃吸収部材24・24・27・27が膝や大腿部にしっかり適合することができ、また、ハードな動きにも対応することができる。
【0050】
臀部、尾骨、及び、骨盤を保護する衝撃吸収部材22・22・23・25・25は多層構造(本例では2層構造)とされており、外側の層に衝撃を反発する素材を、内側の層に衝撃を吸収する素材を使用している。また、該衝撃吸収部材22・22・23・25・25をエアーキャップ構造(中空構造)とすることで、転倒時の衝撃を体に伝え難くしている。
更に、前記臀部保護用衝撃吸収部材22・22には、複数の通気用の孔22a・・・が設けられている。このように、比較的、衝撃の吸収性を必要としない臀部保護用衝撃吸収部材22・22に、複数の通気孔を設けることで、通気性を更に向上させることができ、プロテクター着用時の使用感を良くすることができる。
【0051】
このように、身体の保護する部分に合わせて、衝撃吸収部材の素材や構造を変えることで、衝撃吸収部材による衝撃の吸収性を良くするとともに、プロテクターの通気性をアップして、また、体を動き易くすることができ、プロテクターの使用感及び安心感を向上させることができる。
【0052】
また、パンツ21の膝部分には、縦方向にのみ伸びる素材21b・21bが使用されている。該素材21b・21bは正面視略X字状に形成されており、前記膝保護用衝撃吸収部材が中心となる位置に配置されている。縦方向にのみ伸びる素材21b・21bは、パンツ21の他の生地と伸び率の違う生地を使用している。このように、縦方向にのみ伸びる素材21b・21bをパンツ21膝部分に使用することで、前記膝保護用衝撃吸収部材27・27の横方向への位置ズレを防止することができ、激しく動く膝部を確実に保護できる。また、膝部分のテーピング機能も兼用することができる。
このように、パンツ21の丈を膝下丈とすることで、例えば本プロテクターをスノーボードを行う際に装着したときには、パンツ21の裾がブーツや靴下と重ならないので、ごわつき等が解消され、プロテクター着用時の使用感を向上させることができる。
なお、図7に示すように、パンツの丈は、くるぶし近傍まで長くすることもできる。逆に、短くすることもできる。
【0053】
次に、上半身のプロテクターについて説明する。
図8(a)は上半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図、図9は同じく後方斜視図、図10は同じく前方斜視図、図11(a)は着脱可能な袖部を有する上半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図、図12は同じく後方斜視図、図13は、袖部を取り外した状態を示す前方斜視図、図16はハニカム構造を示す図である。
【0054】
図8乃至図10に示すように、上半身のプロテクターは、スポーツウェアのシャツ31に、複数の衝撃吸収部材32・33・34・35・36・37を取り付けて構成されている。
衝撃吸収部材32・33・34・35・36・37のシャツ31への取り付けは、例えば本例の場合、シャツ31の表生地と裏生地の間に衝撃吸収部材32・33・34・35・36・37を介装して、各衝撃吸収部材32・33・34・35・36・37の周囲の表生地と裏生地とを縫製することで行っている。
該シャツ31は、身頃部31a、袖部31b等からなり、袖部31bの下部は、吸汗速乾性を有する通気性の良い素材を使用しており、汗等による気化熱による体温の損失を最小限に抑えるとともに、ムレをなくして肌触りを良くしている。また、袖部31bの下面は更に通気性の良い素材を使用しており、特に汗をかき易い脇下の通気性を向上させている。
【0055】
そして、該シャツ31には、複数の衝撃吸収部材32・33・34・35・36・37が取り付けられている。
これらの衝撃吸収部材は、椎骨を覆う椎骨保護用衝撃吸収部材32、肩甲骨を覆う肩甲骨保護用衝撃吸収部材33・33、肋骨を覆う肋骨保護用衝撃吸収部材34・34、肩を保護する肩保護用衝撃吸収部材35・35、肘を覆う肘保護用衝撃吸収部材36・36、鎖骨を保護する鎖骨保護用衝撃吸収部材37・37等で構成されている。
【0056】
前記椎骨保護用衝撃吸収部材32は、身頃部31aの後面の中央部に、上下方向に配設され、略楕円形状に形成されている。
椎骨保護用衝撃吸収部材32は、上下方向に分割されており、身頃部31aの上部に頚椎保護用パーツ32aを、中央部に胸椎保護用パーツ32bを、下部に腰椎保護用パーツ32cを配置して構成している。
このように、椎骨保護用衝撃吸収部材32を複数に分割(本例では三分割)してシャツ31に取り付けることで、椎骨をしっかりと保護するとともに、上半身のねじれ等の動きに対応することができ、衝撃吸収部材により身体の動きを阻害されることがなく、プロテクターの使用感を向上させることができる。
【0057】
前記肋骨保護用衝撃吸収部材33・33は、前記椎骨保護用衝撃吸収部材32の側方から前面にかけて、肋骨のラインに沿って肋骨を包むように配設されている。具体的には、前記肋骨保護用衝撃吸収部材33は、骨の動きに沿うように複数のパーツ33a・・・に分割されており、また、身体のライン(丸み)に沿うように立体的に配置されている。
【0058】
前記肩甲骨保護用衝撃吸収部材34・34は、身頃部31aの後面の左右上部に配設されており、肩甲骨を覆う位置に取り付けられている。該肩甲骨保護用衝撃吸収部材33は、例えば二個のパーツ34a・34aに分割されており、また、身体のライン(丸み)に沿うように立体的に配置されている。
【0059】
前記肩保護用衝撃吸収部材35・35は、袖部31bの外側上部に配置している。該肩保護用衝撃吸収部材35・35は、肩の曲線に合わせて複数のパーツ35a・・・に分割されており、また、身体のライン(丸み)に沿うように立体的に配置されている。
【0060】
前記鎖骨保護用衝撃吸収部材37・37は、身頃部31aの前面の左右上部に配設されており、鎖骨を覆う位置に取り付けられている。鎖骨保護用衝撃吸収部材37は、例えば二個のパーツ37a・37aに分割されており、また、身体のライン(丸み)に沿うように立体的に配置されている。
【0061】
前記肘保護用衝撃吸収部材36・36は、袖部31bの後面中央部の肘部分に配設されている。該肘保護用衝撃吸収部材36は、袖の丈方向に長い甲羅形に形成されている。
【0062】
このように、衝撃吸収部材32・33・33・34・34・35・35・36・36・37・37を分割されたパーツで構成し、また、各々のパーツを身体のライン(丸み)に沿うように立体的に配置することで、身体の動きに合わせてパーツが身体にフィットするようになる。よって、衝撃吸収部材により体の動きが害されることがなく、プロテクターの使用感を向上させることができる。
【0063】
また、各々のパーツは、シャツ31の表生地と裏生地の間に介装され、各パーツ間の表生地と裏生地とが縫製されている。つまり、各パーツが分離されているので、パーツが生地に対してずれることが無く、体をしっかり保護することができる。
また、衝撃吸収部材を分割して、パーツ毎に生地に縫製しているので、パーツとパーツの間から、通気を行うことができ、通気性を更に向上させることができる。
【0064】
更に、袖部31bの袖口に紐輪等の掛止具31eが設けられている。該掛止具31eは、図9に示すように、親指に通して使用することで、袖部31bのねじれを防ぐものである。このように、掛止具31eを使用することで、袖部31bのねじれにより、前記肘保護用衝撃吸収部材36・36や前記肩保護用衝撃吸収部材35・35が所定部位からズレるのを防止することができる。
【0065】
次に、衝撃吸収部材の素材・構成について説明する。
前記肋骨保護用衝撃吸収部材33・33、前記肩甲骨保護用衝撃吸収部材34・34、前記肩保護用衝撃吸収部材35・35は、図16に示すように、例えばセルSが三角形状のハニカム構造により構成されている。ハニカム構造は、軽量かつ柔軟性に優れ、ハードな動きにも対応でき、身体表面に対して垂直方向にかかる衝撃にも強い。よって、衝撃吸収部材にハニカム構造の素材を使用することで、衝撃吸収部材に求められる衝撃に対する吸収性と、スポーツウェアに求められる通気性とを有する構成とすることができる。
【0066】
また、膝や鎖骨近傍は、スポーツ時に頻繁に動かす部分であり、これらの部分を保護する衝撃吸収部材36・36・37・37には、衝撃に対する吸収性を有するとともに、衝撃に対して反発力があり、弾性を有する素材を使用している。このような素材を使用することで、膝や鎖骨近傍に衝撃吸収部材36・36・37・37がしっかり適合するとともに、ハードな動きにも対応できるようにしている。
【0067】
前記椎骨保護用衝撃吸収部材32は、多層構造(本例では二層構造)とされており、外側の層に衝撃を反発する素材を、内側の層に衝撃を吸収する素材を使用している。また、衝撃吸収部材32をエアーキャップ構造(中空構造)とすることで、転倒時の衝撃を体に伝えにくい構成としている。
【0068】
このように、体の保護する部分に合わせて、衝撃吸収部材の素材や構成を変えることで、衝撃吸収部材による衝撃の吸収性を良くするとともに、プロテクターの通気性をアップして、また、体を動き易くすることができ、プロテクターの使用感及び安心感を向上させることができる。
なお、本実施例では、前記肋骨保護用衝撃吸収部材33・33、前記肩甲骨保護用衝撃吸収部材34・34、前記肩保護用衝撃吸収部材35・35をハニカム構造で構成しているが、その他の衝撃吸収部材をハニカム構造とすることもできる。
【0069】
また、図11乃至図13に示すように、身頃部31aと袖部31bとの間にファスナー31c・31cを設けて、袖部31bを身頃部31aから着脱可能にすることもできる。このように袖部31bを着脱可能な構成とすることで、一つのプロテクターで、袖部31bを取り付けた仕様と袖部31bを取り付けない仕様との何れかを選択して、目的に合ったプロテクターが選択可能となる。
また、袖部31b下面にファスナー31d・31dを取り付けて、ファスナー31d・31dを開けることで袖部31b内部の余分な熱を外部に放出する構成とすることもできる。このような構成とすることで、汗等による気化熱による体温の損失を最小限に抑えるとともに、下半身のムレをなくして肌触りを良くしている。
【0070】
なお、プロテクターを、本例のように、上半身を保護するシャツタイプのプロテクターに構成した場合でも、図1乃至図3に示すパンツタイプのプロテクターと同様に、各衝撃吸収部材及びそのパーツを略隙間がないように配置することもできる。
【0071】
更に、椎骨保護用衝撃吸収部材32や、肩甲骨保護用衝撃吸収部材34・34には、複数の通気用の孔が適宜位置に設けられている。このように複数の通気孔を設けることで、通気性を更に向上させることができ、プロテクター着用時の使用感を良くすることができる。
【0072】
次に、上半身のプロテクターの別実施例について説明する。
図14(a)は別実施例の上半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図、図15は同じく後方斜視図である。
図14、図15に示すように、上半身のプロテクターは、スポーツウェアのシャツ41の内側に、椎骨保護用衝撃吸収部材32を取り付けて構成されている。
該シャツ41は、袖がなく身頃部41aからなり、両脇の下方41bに吸汗速乾性を有する通気性の良い素材を使用しており、汗等による気化熱による体温の損失を最小限に抑えるとともに、ムレをなくして肌触りを良くしている。
【0073】
前記椎骨保護用衝撃吸収部材32は、身頃部41aの後面の中央部に、上下方向に配設され、略楕円形状に形成されている。該椎骨保護用衝撃吸収部材32は、身頃部41aに着脱可能に取り付けられており、該椎骨保護用衝撃吸収部材32をシャツ41から取り外せば、シャツ41を普段着として使用することもできる。
【0074】
前記椎骨保護用衝撃吸収部材32は、上下方向に分割されており、身頃部31aの上部に頚椎保護用パーツ32aを、中央部に胸椎保護用パーツ32bを、下部に腰椎保護用パーツ32cを配置して構成している。
このように、椎骨保護用衝撃吸収部材32を複数に分割(本例では三分割)してシャツ31に取り付けることで、椎骨をしっかりと保護するとともに、上半身のねじれ等の動きに対応することができ、衝撃吸収部材により身体の動きを阻害されることがなく、プロテクターの使用感を向上させることができる。
【0075】
本実施例では、椎骨保護用衝撃吸収部材32は、多層構造(本例では二層構造)とされており、外側の層に衝撃を反発する素材を、内側の層に衝撃を吸収する素材を使用しており、また、衝撃吸収部材をエアーキャップ構造(中空構造)とすることで、転倒時の衝撃を体に伝えにくい構成としている。また、椎骨保護用衝撃吸収部材32の適宜位置に孔を設けることで、通気性を向上さることもできる。
なお、椎骨保護用衝撃吸収部材32を前述したハニカム構造の素材を使用することもできる。
【0076】
このように、袖のないシャツ41に椎骨保護用衝撃吸収部材32を取り付けてプロテクターとすることで、プロテクター使用時の圧迫感を解消することができる。また、シャツ41の内部衝撃吸収部材を着脱可能に取り付ける構成とすることで、デザイン性にも優れ、また、持ち運びも便利である。
【0077】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0078】
即ち、請求項1に示す如く、ウエアに衝撃吸収部材を取り付けて構成されるプロテクターであって、該衝撃吸収部材を身体の可動部に沿って複数に分割したので、
体の動きに合わせて衝撃吸収部材が体に適合するようになり、衝撃吸収部材により体の動きを阻害されることがない。よって、プロテクター着用時においても体を動かし易くなり、プロテクターの使用感を向上させることができる。
【0079】
請求項2に示す如く、複数に分割された各衝撃吸収部材が、互いに略隙間無く配置されている箇所を有するので、身体を確実に保護することができ、高い安心感を使用者に与えることができる。
【0080】
請求項3に示す如く、各衝撃吸収部材が略隙間無く配置されている箇所は、地面に接する頻度が他の箇所よりも多い箇所であるので、
身体を効果的に保護することができ、高い安心感を使用者に与えることができる。
【0081】
請求項4に示す如く、複数に分割された各衝撃吸収部材は、さらに複数のパーツに分割され、各衝撃吸収部材同士、及び各パーツ同士が、互いに略隙間なく配置されるので、
衝撃吸収部材が身体に適合するようになり、衝撃吸収部材により体の動きを阻害されることがなく、身体を更に動かし易くなる。また、身体全面を覆うことができ、高い安心感を使用者に与えることができる。
【0082】
請求項5に示す如く、前記各パーツは、力を加えることなく身体にフィットするだけの大きさに分割されているので、
プロテクターの装着感を向上させることができるとともに、プロテクター着用時においても体を動かし易くなる。
【0083】
請求項6に示す如く、前記プロテクターは、ゆとりを持って装着できる大きさに構成されるので、
プロテクターの装着状態が多少ズレたとしても、体をしっかり保護でき、更に、使用時の圧迫感を解消することができる。
【0084】
請求項7に示す如く、前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、少なくとも、臀部、尾骨部、大腿部、を保護する位置に衝撃吸収部材を配置するので、
プロテクターにより臀部や大腿骨部等全体を覆って保護することができ、プロテクター着用時に身体全体が包まれているという高い安心感を使用者に与えることができる。
【0085】
請求項8に示す如く、前記プロテクターは、上半身を保護するプロテクターであり、少なくとも、椎骨部、肩甲骨部、肋骨部、肘部、肩部、を保護する位置に衝撃吸収部材を配置するので、
体の動きに合わせて衝撃吸収部材が体に適合するようになり、衝撃吸収部材により体の動きを阻害されることがない。よって、プロテクター着用時においても体を動かし易くなり、プロテクターの使用感を向上させることができる。
【0086】
請求項9に示す如く、ウエアに衝撃吸収部材を取り付けて構成されるプロテクターであって、保護する身体の部位に応じて、異なる材質の衝撃吸収部材を選択して配置するので、
衝撃吸収部材による衝撃の吸収性を良くするとともに、プロテクターの通気性をアップして、また、体を動き易くすることができ、プロテクターの使用感及び安心感を向上させることができる。
【0087】
請求項10に示す如く、前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、孔を設けた衝撃吸収部材を、臀部保護用に使用するので、
衝撃吸収部材の通気性を良くして、プロテクターの使用感を向上させることができる。
【0088】
請求項11に示す如く、前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、該プロテクターを膝下丈に構成するので、
例えば本プロテクターをスノーボードを行う際に装着した時には、プロテクターの裾がブーツと靴下と重ならないので、ごわつき等が解消され、プロテクター着用時の使用感を向上させることができる。
【0089】
請求項12に示す如く、前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、該プロテクターの膝部分には、縦方向にのみ伸びる素材が使用されるので、
衝撃吸収部材の横方向への位置ズレを防止することができ、激しく動く膝部を確実に保護することができる。また、膝部分のテーピング機能も兼用することができる。
【0090】
請求項13に示す如く、前記プロテクターは、上半身を保護するプロテクターであり、ハニカム構造で構成された衝撃吸収部材を、少なくとも、肩甲骨部保護用、肋骨部保護用、肩部保護用に使用するので、
衝撃吸収部材による衝撃の吸収性を良くするとともに、プロテクターの通気性をアップして、また、体を動き易くすることができ、プロテクターの使用感及び安心感を向上させることができる。
【0091】
請求項14に示す如く、前記プロテクターは、身頃部と袖部とで構成された上半身を保護するプロテクターであり、該身頃部から袖部を着脱可能にするので、
袖部を取り付けた仕様と袖部を取り付けない仕様との何れかを選択して目的に合ったプロテクターが選択可能となる。
【0092】
請求項15に示す如く、前記プロテクターに取り付けた衝撃吸収部材の一部を着脱可能に構成したので、
プロテクターの使用状況に合わせて衝撃吸収部材の取り付け・取り外しが行え、ユーザーのニーズに柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は下半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図。
【図2】同じく後上方斜視図。
【図3】同じく後方斜視図。
【図4】(a)は別実施例の下半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図。
【図5】同じく後方斜視図。
【図6】同じく前方斜視図。
【図7】(a)は丈の長いパンツに衝撃吸収部材を取り付けた別実施例のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図。
【図8】(a)は上半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図。
【図9】同じく後方斜視図。
【図10】同じく前方斜視図。
【図11】(a)は着脱可能な袖部を有する上半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図。
【図12】同じく後方斜視図。
【図13】袖部を取り外した状態を示す前方斜視図。
【図14】(a)は別実施例の上半身のプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図。
【図15】同じく後方斜視図。
【図16】ハニカム構造を示す図。
【図17】(a)は丈の長いパンツに衝撃吸収部材を取り付けたプロテクターの正面図、(b)は同じく後面図。
【図18】衝撃吸収部材の断面図。
【図19】従来のプロテクターを示す図。
【符号の説明】
11 パンツ
12 臀部保護用衝撃吸収部材
13 尾骨保護用衝撃吸収部材
14 大腿部保護用衝撃吸収部材
31 シャツ
32 椎骨保護用衝撃吸収部材
33 肋骨保護用衝撃吸収部材
34 肩甲骨保護用衝撃吸収部材
35 肩保護用衝撃吸収部材
36 肘保護用衝撃吸収部材
Claims (15)
- ウエアに衝撃吸収部材を取り付けて構成されるプロテクターであって、該衝撃吸収部材を身体の可動部に沿って複数に分割したことを特徴とするプロテクター。
- 複数に分割された各衝撃吸収部材が、互いに略隙間無く配置されている箇所を有することを特徴とする請求項1に記載のプロテクター。
- 各衝撃吸収部材が略隙間無く配置されている箇所は、地面に接する頻度が他の箇所よりも多い箇所であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプロテクター。
- 複数に分割された各衝撃吸収部材は、さらに複数のパーツに分割され、
各衝撃吸収部材同士、及び各パーツ同士が、互いに略隙間なく配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のプロテクター。 - 前記各パーツは、力を加えることなく身体にフィットするだけの大きさに分割されていることを特徴とする請求項4に記載のプロテクター。
- 前記プロテクターは、ゆとりを持って装着できる大きさに構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のプロテクター。
- 前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、
少なくとも、臀部、尾骨部、大腿部、を保護する位置に衝撃吸収部材を配置することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のプロテクター。 - 前記プロテクターは、上半身を保護するプロテクターであり、
少なくとも、椎骨部、肩甲骨部、肋骨部、肘部、肩部、を保護する位置に衝撃吸収部材を配置することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のプロテクター。 - ウエアに衝撃吸収部材を取り付けて構成されるプロテクターであって、
保護する身体の部位に応じて、異なる材質の衝撃吸収部材を選択して配置することを特徴とするプロテクター。 - 前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、
孔を設けた衝撃吸収部材を、臀部保護用に使用することを特徴とする請求項9に記載のプロテクター。 - 前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、
該プロテクターを膝下丈に構成することを特徴とする請求項1乃至請求項7、請求項9、及び請求項10の何れかに記載のプロテクター。 - 前記プロテクターは、下半身を保護するプロテクターであり、
該プロテクターの膝部分には、縦方向にのみ伸びる素材が使用されることを特徴とする請求項1乃至請求項7及び請求項9乃至請求項11の何れかに記載のプロテクター。 - 前記プロテクターは、上半身を保護するプロテクターであり、
ハニカム構造で構成された衝撃吸収部材を、少なくとも、肩甲骨部保護用、肋骨部保護用、肩部保護用に使用することを特徴とする請求項1乃至請求項6、請求項8、及び請求項9の何れかに記載のプロテクター。 - 前記プロテクターは、身頃部と袖部とで構成された上半身を保護するプロテクターであり、
該身頃部から袖部を着脱可能にすることを特徴とする請求項1乃至請求項6、請求項8、請求項9、及び請求項13の何れかに記載のプロテクター。 - 前記プロテクターに取り付けた衝撃吸収部材の一部を着脱可能に構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れかに記載のプロテクター。
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