JP2004277162A - 乗客コンベヤーの移動手摺装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動手摺に対向して設けた清掃具が要時に変位し、移動手摺内面を摺擦する清掃作用を実現する乗客コンベヤーの移動手摺装置を得る。
【解決手段】通常時は作動機構12により清掃具18が移動手摺4内面から離れ、制御装置19の動作により作動機構12が作動し清掃具18が移動手摺4の内面に接し、移動手摺4の移動により内面を摺擦して異物を排除する。
したがって、清掃具18が移動手摺4の内面を常時摺擦することがなく、清掃具4の早期損耗を防ぐことができる。また、清掃具18が移動手摺4に対向した状態に常設される。このため、保守作業時に清掃具18の仮設及び撤去の手数を要しない。これによって、移動手摺4内面の清掃に要する手数を省くことができて保守費を節減する。
【選択図】 図1
【解決手段】通常時は作動機構12により清掃具18が移動手摺4内面から離れ、制御装置19の動作により作動機構12が作動し清掃具18が移動手摺4の内面に接し、移動手摺4の移動により内面を摺擦して異物を排除する。
したがって、清掃具18が移動手摺4の内面を常時摺擦することがなく、清掃具4の早期損耗を防ぐことができる。また、清掃具18が移動手摺4に対向した状態に常設される。このため、保守作業時に清掃具18の仮設及び撤去の手数を要しない。これによって、移動手摺4内面の清掃に要する手数を省くことができて保守費を節減する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エスカレーター又は移動歩道の主枠に立設された欄干の外周に装備されて循環移動する乗客コンベヤーの移動手摺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の乗客コンベヤーの移動手摺装置は、主枠に立設された欄干の外周に横断面溝形の案内レールが設けられて、この案内レールの溝形の開口部側に移動自在に嵌合された移動手摺が駆動されて循環移動する。そして、案内レールの溝内にブラシからなる清掃具が設けられて移動手摺の内面を摺擦するように構成されている。
【0003】
従来の乗客コンベヤーの移動手摺装置は上記のように構成され、移動手摺の内面に堆積する移動手摺の帆布や案内レールの摩耗粉、また移動手摺外から侵入する塵埃等の異物が排除される。なお、移動手摺の内面の異物によって案内レールと移動手摺の間の移動抵抗が増したり、移動手摺の駆動機構における摩擦係数が低下したりして、移動手摺の正常な循環移動動作が損なわれることになる。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許3081107号公報(第3頁、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の乗客コンベヤーの移動手摺装置では、移動手摺に対向して定置した清掃具によって移動手摺内面が常時摺擦される。これにより、清掃具が早期に損耗して所要の移動手摺の清掃作用を得るために煩雑な手数が掛かるという問題点があった。また、清掃時に清掃具を仮設する場合には清掃作業時に作業員が移動手摺装置の要部を分解して清掃具を仮設することにより、清掃具の仮設及び撤去に手数が掛かり移動手摺清掃のために煩雑な作業を要するという問題点があった。
【0006】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、移動手摺に対向して設けられた清掃具が要時に変位して移動手摺内面を摺擦する乗客コンベヤーの移動手摺装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る乗客コンベヤーの移動手摺装置においては、主枠に立設された欄干の外周に設けられた案内レールと、この案内レールに移動自在に嵌合されて循環移動する移動手摺と、移動手摺の内面に対向して配置された清掃具と、この清掃具を常時は移動手摺内面から離れた後退位置に保持し、動作して清掃具を移動手摺内面を摺擦する前進位置に変位する作動機構と、適時に作動機構を付勢して清掃具を前進位置に変位させる制御装置とが設けられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1はエスカレーターからなる乗客コンベヤーの要部を概念的に示す縦断面図、図2は図1のA−A線断面拡大図、図3は図2のB−B線断面図である。図において、主枠1の幅方向の縁部に沿って欄干2が立設される。そして、横断面溝形をなす案内レール3が欄干2の外周に設けられて、案内レール3の溝形の開口部側に形成された案内部に移動自在に移動手摺4が嵌合され駆動機構(図示しない)によって駆動されて循環移動する。
【0009】
また、主枠1内に駆動機5、駆動機5により駆動チェーン6を介して駆動される駆動鎖歯車7が設けられ、駆動鎖歯車7に巻掛けられた踏板鎖8に多数の踏板(図示しない)が連結されて主枠1内を循環移動する。さらに、主枠1内に給油装置9が設けられて、それの給油管10に接続された給油口11が踏板鎖8に対向して配置される。
【0010】
そして、油圧アクチュエータからなる作動機構12が案内レール3の溝内に設けられて給油管10によって給油装置9に接続される。なお、作動機構12は油圧シリンダ13、油圧シリンダ13に嵌合されたピストン14、油圧シリンダ13とピストン14の背面との間に設けられてピストン14を下方に付勢する圧縮コイルばね15及び油圧シリンダ13の下部とピストン14の間に形成された油圧室16によって構成されている。
【0011】
また、ピストン14の油圧シリンダ13からの突出端に支持台17が設けられて、支持台17に移動手摺4の内面に対向して配置されたブラシからなる清掃具18が装着されている。そして、制御装置19が駆動機5、給油装置9に接続されて乗客コンベヤーの運転を制御し、また適時に給油装置9を付勢する。なお、給油装置9が付勢されると給油口11から潤滑油が供給され、また作動機構12に圧油が供給される。
【0012】
上記のように構成された乗客コンベヤーの移動手摺装置において、移動手摺4に対向して作動機構12、清掃具18が常設される。また、制御装置19の動作によって駆動機5が付勢されて駆動鎖歯車7が回転し、踏板鎖8に連結された踏板が主枠1内を循環移動して乗客コンベヤーが運転される。なお、通常時においては作動機構12の油圧室16に圧油が供給されず、またピストン14は圧縮コイルばね15によって清掃具18が押圧されて下降し図3に示す後退位置に配置される。
【0013】
そして、乗客コンベヤーの運転時間の累計が所定値となると制御装置19が動作し給油装置9が付勢される。これによって、給油口11から踏板鎖8に潤滑油が供給され、また作動機構12の油圧室16に圧油が供給されてピストン14が圧縮コイルばね15の押圧力に抗して上昇する。そして、ピストン14の上昇により清掃具18も上昇し前進位置に変位して移動手摺4の内面に接する。そして、乗客コンベヤーが運転されて移動手摺4が移動することによって移動手摺4の内面が清掃具18によって摺擦される。
【0014】
次いで、給油装置9の付勢後の所定時間が経過すると制御装置19が動作して給油装置9が消勢される。これにより、踏板鎖8への潤滑油供給が停止し、また作動機構12への圧油供給が停止して圧縮コイルばね15の押圧力によって、清掃具18が移動手摺4内面から離れた後退位置に復帰する。
【0015】
このような、作動機構12の動作により清掃具18による移動手摺4内面の摺擦によって移動手摺4の内面の異物が排除されて、移動手摺4の駆動機構による所要の駆動作用が得られ移動手摺4が正常に循環移動する。また、制御装置19の動作によって適時に作動機構12が動作して移動手摺4内面が清掃具18によって所定時間摺擦される。
【0016】
このため、移動手摺4内面が清掃具18によって常時摺擦されず、清掃具18が早期に損耗することを防ぐことができる。また、清掃具18等が移動手摺4に対向して常設されるので、清掃作業時に清掃具18の仮設及び撤去の手数を要しない。したがって、移動手摺4清掃のための手数を省くことができ保守費を節減することができる。
【0017】
また、制御装置19の動作によって給油装置9が付勢され、潤滑油供給、移動手摺4清掃が同時に行われるので、移動手摺4清掃のために別の制御手段を設ける必要がなく費用を節減することができる。しかし、給油装置9を必要に応じて人為操作によって動作するものとし、人為操作により要時に給油装置9を動作させて清掃具18を前進位置に移動して移動手摺4を清掃することもできる。
【0018】
また、作動機構12、清掃具18が案内レール3の溝形内に設けられるので、清掃具18によって排除された異物が案内レール3の溝形内に落下する。これに対して、清掃具18の配置場所に対応した箇所のみにおいて移動手摺4を外すことによって落下した異物を容易に回収することができる。なお、作動機構12、清掃具18を移動手摺4の帰路側、すなわち主枠1内における適所に配置しても以上説明した作用を得ることができる。
【0019】
また、清掃具18の損耗が減少して長寿命化するが、清掃具18の交換時に清掃具18の配置場所に対応した箇所のみにおいて移動手摺4を外して、支持台17から清掃具18を交換することができる。このため、清掃具18の交換作業が容易にでき保守作業の能率を向上することができる。
【0020】
実施の形態2.
図4及び図5は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図4は前述の図3相当図、図5は図4の清掃具の摺擦状況を示す図である。なお、図4及び図5の他は前述の図1〜図3と同様に乗客コンベヤーの移動手摺装置が構成されている。図において、図1〜図3と同符号は相当部分を示し、案内レール3の溝内に電磁作用によって動作する電動アクチュエータからなる作動機構12が案内レール3の溝内に設けられて、後述する作動機構12のコイルが制御装置19に接続される。
【0021】
そして作動機構12は、コイル20に挿入されて水平方向に動作するプランジャー21、案内レール3の溝底に設けられた軸受22、下端が軸受22に枢着されて上端に支持台17が締結された作動腕23、一端が作動腕23の長手中間に枢着されて他端はプランジャー21の先端にピン24によって枢着されたリンク25、案内レール3の溝底に設けられて長手が水平に配置された溝穴によってピン24の移動を案内する案内具26並びに両端がそれぞれ軸受22及びピン24に係合されてピン24をコイル20方向に付勢する圧縮コイルばね27によって構成されている。
【0022】
上記のように構成された乗客コンベヤーの移動手摺装置においても、移動手摺4に対向して作動機構12、清掃具18が常設される。また、制御装置19の動作によって駆動機5が付勢されて駆動鎖歯車7が回転し、踏板鎖8に連結された踏板が主枠1内を循環移動して乗客コンベヤーが運転される。なお、通常時において作動機構12のコイル20が消勢されてプランジャー21は圧縮コイルばね27によって押圧される。
【0023】
これにより、リンク25を介して作動腕23が傾斜姿勢となり清掃具18は図4に示す後退位置に配置される。そして、乗客コンベヤーの運転時間の累計が所定値となると制御装置19が動作し作動機構12が付勢される。これによって、プランジャー21は圧縮コイルばね27の付勢力に抗して軸受22方向に突出する。
【0024】
このため、リンク25を介して作動腕23が鉛直姿勢となり清掃具18は図5に示す前進位置に配置されて移動手摺4の内面に接し、乗客コンベヤーが運転されて移動手摺4が移動することによって移動手摺4の内面が清掃具18によって摺擦される。そして、作動機構12の付勢後の所定時間が経過すると制御装置19が動作して作動機構12が消勢されて、清掃具18が移動手摺4内面から離れた後退位置に復帰する。したがって、詳細な説明を省略するが図4及び図5の実施の形態においても図1〜図3の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0025】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、主枠に立設された欄干の外周に設けられた案内レールと、この案内レールに移動自在に嵌合されて循環移動する移動手摺と、移動手摺の内面に対向して配置された清掃具と、この清掃具を常時は移動手摺内面から離れた後退位置に保持し、動作して清掃具を移動手摺内面を摺擦する前進位置に変位する作動機構と、適時に作動機構を付勢して清掃具を前進位置に変位させる制御装置とを設けたものである。
【0026】
このような構成によって、通常時は作動機構によって清掃具が移動手摺内面から離れた後退位置に保持され、適時に動作する制御装置によって作動機構が作動して清掃具が前進位置に変位する。これにより、清掃具が移動手摺の内面に接し、乗客コンベヤーが運転されて移動手摺が移動することによって移動手摺の内面が清掃具によって摺擦されて移動手摺の異物が排除される。したがって、移動手摺内面が清掃具によって常時摺擦されず、清掃具が早期に損耗することを防ぐことができる。また、清掃具が移動手摺に対向して常設されるので、清掃具の仮設及び撤去の手数を要しない。したがって、移動手摺清掃のための手数を省くことができ保守費を節減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、エスカレーターからなる乗客コンベヤーの要部を概念的に示す縦断面図。
【図2】図1のA−A線断面拡大図。
【図3】図2のB−B線断面図。
【図4】この発明の実施の形態2を示す図で、前述の図3相当図。
【図5】図4の清掃具の摺擦状況を示す図。
【符号の説明】
1 主枠、2 欄干、3 案内レール、4 移動手摺、8 踏板鎖、9 給油装置、12 作動機構、18 清掃具、19 制御装置。
【発明の属する技術分野】
この発明は、エスカレーター又は移動歩道の主枠に立設された欄干の外周に装備されて循環移動する乗客コンベヤーの移動手摺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の乗客コンベヤーの移動手摺装置は、主枠に立設された欄干の外周に横断面溝形の案内レールが設けられて、この案内レールの溝形の開口部側に移動自在に嵌合された移動手摺が駆動されて循環移動する。そして、案内レールの溝内にブラシからなる清掃具が設けられて移動手摺の内面を摺擦するように構成されている。
【0003】
従来の乗客コンベヤーの移動手摺装置は上記のように構成され、移動手摺の内面に堆積する移動手摺の帆布や案内レールの摩耗粉、また移動手摺外から侵入する塵埃等の異物が排除される。なお、移動手摺の内面の異物によって案内レールと移動手摺の間の移動抵抗が増したり、移動手摺の駆動機構における摩擦係数が低下したりして、移動手摺の正常な循環移動動作が損なわれることになる。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許3081107号公報(第3頁、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の乗客コンベヤーの移動手摺装置では、移動手摺に対向して定置した清掃具によって移動手摺内面が常時摺擦される。これにより、清掃具が早期に損耗して所要の移動手摺の清掃作用を得るために煩雑な手数が掛かるという問題点があった。また、清掃時に清掃具を仮設する場合には清掃作業時に作業員が移動手摺装置の要部を分解して清掃具を仮設することにより、清掃具の仮設及び撤去に手数が掛かり移動手摺清掃のために煩雑な作業を要するという問題点があった。
【0006】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、移動手摺に対向して設けられた清掃具が要時に変位して移動手摺内面を摺擦する乗客コンベヤーの移動手摺装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る乗客コンベヤーの移動手摺装置においては、主枠に立設された欄干の外周に設けられた案内レールと、この案内レールに移動自在に嵌合されて循環移動する移動手摺と、移動手摺の内面に対向して配置された清掃具と、この清掃具を常時は移動手摺内面から離れた後退位置に保持し、動作して清掃具を移動手摺内面を摺擦する前進位置に変位する作動機構と、適時に作動機構を付勢して清掃具を前進位置に変位させる制御装置とが設けられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1はエスカレーターからなる乗客コンベヤーの要部を概念的に示す縦断面図、図2は図1のA−A線断面拡大図、図3は図2のB−B線断面図である。図において、主枠1の幅方向の縁部に沿って欄干2が立設される。そして、横断面溝形をなす案内レール3が欄干2の外周に設けられて、案内レール3の溝形の開口部側に形成された案内部に移動自在に移動手摺4が嵌合され駆動機構(図示しない)によって駆動されて循環移動する。
【0009】
また、主枠1内に駆動機5、駆動機5により駆動チェーン6を介して駆動される駆動鎖歯車7が設けられ、駆動鎖歯車7に巻掛けられた踏板鎖8に多数の踏板(図示しない)が連結されて主枠1内を循環移動する。さらに、主枠1内に給油装置9が設けられて、それの給油管10に接続された給油口11が踏板鎖8に対向して配置される。
【0010】
そして、油圧アクチュエータからなる作動機構12が案内レール3の溝内に設けられて給油管10によって給油装置9に接続される。なお、作動機構12は油圧シリンダ13、油圧シリンダ13に嵌合されたピストン14、油圧シリンダ13とピストン14の背面との間に設けられてピストン14を下方に付勢する圧縮コイルばね15及び油圧シリンダ13の下部とピストン14の間に形成された油圧室16によって構成されている。
【0011】
また、ピストン14の油圧シリンダ13からの突出端に支持台17が設けられて、支持台17に移動手摺4の内面に対向して配置されたブラシからなる清掃具18が装着されている。そして、制御装置19が駆動機5、給油装置9に接続されて乗客コンベヤーの運転を制御し、また適時に給油装置9を付勢する。なお、給油装置9が付勢されると給油口11から潤滑油が供給され、また作動機構12に圧油が供給される。
【0012】
上記のように構成された乗客コンベヤーの移動手摺装置において、移動手摺4に対向して作動機構12、清掃具18が常設される。また、制御装置19の動作によって駆動機5が付勢されて駆動鎖歯車7が回転し、踏板鎖8に連結された踏板が主枠1内を循環移動して乗客コンベヤーが運転される。なお、通常時においては作動機構12の油圧室16に圧油が供給されず、またピストン14は圧縮コイルばね15によって清掃具18が押圧されて下降し図3に示す後退位置に配置される。
【0013】
そして、乗客コンベヤーの運転時間の累計が所定値となると制御装置19が動作し給油装置9が付勢される。これによって、給油口11から踏板鎖8に潤滑油が供給され、また作動機構12の油圧室16に圧油が供給されてピストン14が圧縮コイルばね15の押圧力に抗して上昇する。そして、ピストン14の上昇により清掃具18も上昇し前進位置に変位して移動手摺4の内面に接する。そして、乗客コンベヤーが運転されて移動手摺4が移動することによって移動手摺4の内面が清掃具18によって摺擦される。
【0014】
次いで、給油装置9の付勢後の所定時間が経過すると制御装置19が動作して給油装置9が消勢される。これにより、踏板鎖8への潤滑油供給が停止し、また作動機構12への圧油供給が停止して圧縮コイルばね15の押圧力によって、清掃具18が移動手摺4内面から離れた後退位置に復帰する。
【0015】
このような、作動機構12の動作により清掃具18による移動手摺4内面の摺擦によって移動手摺4の内面の異物が排除されて、移動手摺4の駆動機構による所要の駆動作用が得られ移動手摺4が正常に循環移動する。また、制御装置19の動作によって適時に作動機構12が動作して移動手摺4内面が清掃具18によって所定時間摺擦される。
【0016】
このため、移動手摺4内面が清掃具18によって常時摺擦されず、清掃具18が早期に損耗することを防ぐことができる。また、清掃具18等が移動手摺4に対向して常設されるので、清掃作業時に清掃具18の仮設及び撤去の手数を要しない。したがって、移動手摺4清掃のための手数を省くことができ保守費を節減することができる。
【0017】
また、制御装置19の動作によって給油装置9が付勢され、潤滑油供給、移動手摺4清掃が同時に行われるので、移動手摺4清掃のために別の制御手段を設ける必要がなく費用を節減することができる。しかし、給油装置9を必要に応じて人為操作によって動作するものとし、人為操作により要時に給油装置9を動作させて清掃具18を前進位置に移動して移動手摺4を清掃することもできる。
【0018】
また、作動機構12、清掃具18が案内レール3の溝形内に設けられるので、清掃具18によって排除された異物が案内レール3の溝形内に落下する。これに対して、清掃具18の配置場所に対応した箇所のみにおいて移動手摺4を外すことによって落下した異物を容易に回収することができる。なお、作動機構12、清掃具18を移動手摺4の帰路側、すなわち主枠1内における適所に配置しても以上説明した作用を得ることができる。
【0019】
また、清掃具18の損耗が減少して長寿命化するが、清掃具18の交換時に清掃具18の配置場所に対応した箇所のみにおいて移動手摺4を外して、支持台17から清掃具18を交換することができる。このため、清掃具18の交換作業が容易にでき保守作業の能率を向上することができる。
【0020】
実施の形態2.
図4及び図5は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図4は前述の図3相当図、図5は図4の清掃具の摺擦状況を示す図である。なお、図4及び図5の他は前述の図1〜図3と同様に乗客コンベヤーの移動手摺装置が構成されている。図において、図1〜図3と同符号は相当部分を示し、案内レール3の溝内に電磁作用によって動作する電動アクチュエータからなる作動機構12が案内レール3の溝内に設けられて、後述する作動機構12のコイルが制御装置19に接続される。
【0021】
そして作動機構12は、コイル20に挿入されて水平方向に動作するプランジャー21、案内レール3の溝底に設けられた軸受22、下端が軸受22に枢着されて上端に支持台17が締結された作動腕23、一端が作動腕23の長手中間に枢着されて他端はプランジャー21の先端にピン24によって枢着されたリンク25、案内レール3の溝底に設けられて長手が水平に配置された溝穴によってピン24の移動を案内する案内具26並びに両端がそれぞれ軸受22及びピン24に係合されてピン24をコイル20方向に付勢する圧縮コイルばね27によって構成されている。
【0022】
上記のように構成された乗客コンベヤーの移動手摺装置においても、移動手摺4に対向して作動機構12、清掃具18が常設される。また、制御装置19の動作によって駆動機5が付勢されて駆動鎖歯車7が回転し、踏板鎖8に連結された踏板が主枠1内を循環移動して乗客コンベヤーが運転される。なお、通常時において作動機構12のコイル20が消勢されてプランジャー21は圧縮コイルばね27によって押圧される。
【0023】
これにより、リンク25を介して作動腕23が傾斜姿勢となり清掃具18は図4に示す後退位置に配置される。そして、乗客コンベヤーの運転時間の累計が所定値となると制御装置19が動作し作動機構12が付勢される。これによって、プランジャー21は圧縮コイルばね27の付勢力に抗して軸受22方向に突出する。
【0024】
このため、リンク25を介して作動腕23が鉛直姿勢となり清掃具18は図5に示す前進位置に配置されて移動手摺4の内面に接し、乗客コンベヤーが運転されて移動手摺4が移動することによって移動手摺4の内面が清掃具18によって摺擦される。そして、作動機構12の付勢後の所定時間が経過すると制御装置19が動作して作動機構12が消勢されて、清掃具18が移動手摺4内面から離れた後退位置に復帰する。したがって、詳細な説明を省略するが図4及び図5の実施の形態においても図1〜図3の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0025】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、主枠に立設された欄干の外周に設けられた案内レールと、この案内レールに移動自在に嵌合されて循環移動する移動手摺と、移動手摺の内面に対向して配置された清掃具と、この清掃具を常時は移動手摺内面から離れた後退位置に保持し、動作して清掃具を移動手摺内面を摺擦する前進位置に変位する作動機構と、適時に作動機構を付勢して清掃具を前進位置に変位させる制御装置とを設けたものである。
【0026】
このような構成によって、通常時は作動機構によって清掃具が移動手摺内面から離れた後退位置に保持され、適時に動作する制御装置によって作動機構が作動して清掃具が前進位置に変位する。これにより、清掃具が移動手摺の内面に接し、乗客コンベヤーが運転されて移動手摺が移動することによって移動手摺の内面が清掃具によって摺擦されて移動手摺の異物が排除される。したがって、移動手摺内面が清掃具によって常時摺擦されず、清掃具が早期に損耗することを防ぐことができる。また、清掃具が移動手摺に対向して常設されるので、清掃具の仮設及び撤去の手数を要しない。したがって、移動手摺清掃のための手数を省くことができ保守費を節減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、エスカレーターからなる乗客コンベヤーの要部を概念的に示す縦断面図。
【図2】図1のA−A線断面拡大図。
【図3】図2のB−B線断面図。
【図4】この発明の実施の形態2を示す図で、前述の図3相当図。
【図5】図4の清掃具の摺擦状況を示す図。
【符号の説明】
1 主枠、2 欄干、3 案内レール、4 移動手摺、8 踏板鎖、9 給油装置、12 作動機構、18 清掃具、19 制御装置。
Claims (6)
- 乗客コンベヤーの主枠に立設された欄干の外周に設けられた案内レールと、この案内レールに移動自在に嵌合されて循環移動する移動手摺と、上記移動手摺の内面に対向して配置された清掃具と、この清掃具を常時は上記移動手摺内面から離れた後退位置に保持し、動作して上記清掃具を上記移動手摺内面を摺擦する前進位置に変位する作動機構と、適時に上記作動機構を付勢し上記清掃具を前進位置に変位させる制御装置とを備えた乗客コンベヤーの移動手摺装置。
- 作動機構を、油圧アクチュエータからなるものとし、また乗客コンベヤーの踏板鎖に給油すると共に上記油圧アクチュエータに圧油を供給する給油装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤーの移動手摺装置。
- 制御装置を、給油装置を制御して油圧アクチュエータへの圧油の供給及び踏板鎖への給油を同時に行うものとしたことを特徴とする請求項2記載の乗客コンベヤーの移動手摺装置。
- 作動機構を、電動アクチュエータからなるものとしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤーの移動手摺装置。
- 制御装置を、要時において人為操作によって作動機構を動作させる機能を有するものとしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤーの移動手摺装置。
- 横断面溝形をなし溝形の開口部側に移動手摺が係合された案内レールの溝形内に作動機構の少なくとも一部及び清掃具が装備されたものとしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤーの移動手摺装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003074778A JP2004277162A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 乗客コンベヤーの移動手摺装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003074778A JP2004277162A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 乗客コンベヤーの移動手摺装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004277162A true JP2004277162A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=33290271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003074778A Withdrawn JP2004277162A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 乗客コンベヤーの移動手摺装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004277162A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102020190A (zh) * | 2009-09-17 | 2011-04-20 | 东芝电梯株式会社 | 客用输送机扶手装置及磨耗粉的去除方法 |
JP2018184240A (ja) * | 2017-04-25 | 2018-11-22 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | 乗客コンベアの移動手摺保守具、およびこれを用いた移動手摺保守装置、移動手摺保守方法 |
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2003
- 2003-03-19 JP JP2003074778A patent/JP2004277162A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102020190A (zh) * | 2009-09-17 | 2011-04-20 | 东芝电梯株式会社 | 客用输送机扶手装置及磨耗粉的去除方法 |
JP2018184240A (ja) * | 2017-04-25 | 2018-11-22 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | 乗客コンベアの移動手摺保守具、およびこれを用いた移動手摺保守装置、移動手摺保守方法 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20060302 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070618 |