JP2004276714A - パネル展開構造物 - Google Patents

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博誠 犬塚
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Abstract

【課題】展開後に、極力広い有効表面積を稼げると同時に、高い剛性強度を確保することもできるパネル展開構造物の提供を課題とする。
【解決手段】各パネル21間の接合部分に、展開完了時に、各連結部22を収容する第1収容部と、互いに当接することによって更なる展開を規制する当接面21bとを備え、各連結部22が、前記各パネル21のうちの一方に重ね合わされた他方を展開する際に、これらパネル21間に展開中心軸線を付与する構成を採用した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば宇宙船に収納状態で搭載されて軌道上にて展開する太陽電池やフェーズドアレイアンテナなどの平面構造体、または、大型アンテナや太陽光集光板等の曲面構造体を構成する、パネル展開構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来のパネル展開構造物の一例として、下記特許文献1に開示されているものを、図18に示す。
図18(a)は、このパネル展開構造物の展開状態を示しており、符号1が展開状態の複数枚のパネル、符号2が宇宙船、符号3が各パネル1間を結合するとともに同期機構が付加されたヒンジ、符号4が前記各ヒンジ3と異なる同期機構が付加され、宇宙船2及びパネル1間を結合するヒンジを示している。
【0003】
図18(b)は、前記ヒンジ3の部分拡大図であり、符号5が前記同期機構の一部をなす同期ケーブル、符号6Aが固定ブラケット、符号6Bが軸受の組み込まれた回転ブラケット、符号7が固定ブラケット6Aに固定された回転軸、符号8が回転軸7に対して固定された渦巻ばね、符号9が一端において渦巻ばね8の外側端部に引っかけられ、他端において回転ブラケット6Bに固定されたばねシャフト、符号10が同期ケーブル5を巻帯させるプーリ、符号11が同期ケーブル5及びプーリ10間の滑り止め、符号12がプーリ10を固定ブラケット6Aに対して回転させないためのプーリシャフト、符号13が固定ブラケット6A及び回転ブラケット6Bの展開状態における接触面を示す。
前記各ヒンジ3は、回転ブラケット6Bに球面軸受を組み込むことで、回転軸7の垂直面内回転とそれ以外の方向の回転も許容する三軸回転自在ヒンジをなしている。回転ブラケット6Bを回転させて隣接する各パネル1が互いに平行になるように折り畳むことで、収納状態となる。また、収納状態から展開状態への展開力と展開状態の保持力は、渦巻ばね8の付勢力で得られるようになっている。
そして、このパネル展開構造物によれば、各パネルが多段に折り重ねられた状態から、各ヒンジ3,4において順番に展開させていくことで、図1(a)に示すような大表面積を有する平面構造物を構成することが可能となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−223597号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記説明の従来のパネル展開構造物は、以下に説明する問題を有していた。
すなわち、各パネル1間の接続箇所には、図1(b)で示したようなヒンジ3を配置するための隙間cが必要であるため、図1(a)に示すように、展開後に全パネル1がなす総面積のうちの有効面積を減らしてしまうという問題である。この問題は、例えば本パネル展開構造物を、太陽電池に適用した場合には、隙間cがなすデッドスペース分だけ受光面積の減少に伴う発電効率の低下を招き、また、フェイズドアンテナアレイに適用した場合にも、やはり隙間cがなすデッドスペース分だけ送電効率が低下することになる。
【0006】
また、この他の問題として、各パネル1で構成される平面構造体の剛性が、これらの間を連結する各ヒンジ3の強度によって決定される関係上、高い剛性強度を求めるには無理があるという問題がある。この問題を回避すべく、各ヒンジ3の強度を高めることも考えられるが、このような強度増加は、各ヒンジ3の大型化ならびに重量化を招くため、今度は、軽量化が必須条件である宇宙用の用途に適さないという他の問題を招来することになる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、展開後に、極力広い有効表面積を稼げると同時に、高い剛性強度を確保することもできるパネル展開構造物の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1に記載のパネル展開構造物は、重ね合わされた複数枚のパネルと、これらパネル間を、互いの合わせ面間が開くように展開可能に連結する連結部とを備えてなるパネル展開構造物において、前記各パネル間の接合部分に、展開完了時に、前記連結部を収容する第1収容部と、互いに当接することによって更なる展開を規制する当接部とが備えられ、前記連結部が、前記各パネルのうちの一方に重ね合わされた他方を展開する際に、これらパネル間に展開中心軸線を付与することを特徴とする。
上記請求項1に記載のパネル展開構造物によれば、展開後の連結部は、第1収容部に収容されてパネル外部に大きく突出しないため、各パネルの接合部分間を隙間なく密接させることができるようになる。これにより、展開後の総表面積が同一の場合、従来に比較して有効面積を増大させることができるようになる。また、各パネル間の当接部分が互いに当接することによって、各パネル間の接続強度を従来よりも増大させることができるようになる。
【0009】
請求項2に記載のパネル展開構造物は、請求項1に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、前記展開中心軸線を中心とする円弧溝が形成された第1ガイド部材と、前記円弧溝に沿って摺動する凸部により、前記展開中心軸線回りにスライドする第2ガイド部材とを備えることを特徴とする。
上記請求項2に記載のパネル展開構造物によれば、パネル展開時の第1ガイド部材及び第2ガイド部材は、円弧溝に沿って凸部が摺動することにより、展開中心軸線回りに滑らかな円弧を描きながら互いに重なり合う。したがって、これら第1ガイド部材及び第2ガイド部材で構成される連結部の外形は、展開後に最も小さくなる。
【0010】
請求項3に記載のパネル展開構造物は、請求項2に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、隣接する各パネルの双方に設けられた前記第1ガイド部材と、これら第1ガイド部材間を連結する前記第2ガイド部材とを備える3分割構造であることを特徴とする。
上記請求項3に記載のパネル展開構造物によれば、第1ガイド部材及び第2ガイド部材を1枚づつ用いる2分割構造にした場合に比較して、パネル折り畳み状態からパネル展開初期時にかけて、これらの間の重ね合わせ部分の全長を長くとることができるので、これらの間の接続強度をより強くすることができる。また、4分割以上にした場合に比較して、構造がシンプルであり、なおかつ連結部の厚み寸法を小さく抑えることができるので、より小型化することができる。
【0011】
請求項4に記載のパネル展開構造物は、請求項1に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、互いに連結された円弧管形状の第3ガイド部材を複数備え、これら第3ガイド部材が、前記展開中心軸線を中心とする円弧空間を有する一方に対し、前記円弧空間に沿って摺動する円弧外形を有する他方を挿入したものを、1組以上備えることを特徴とする。
上記請求項4に記載のパネル展開構造物によれば、パネル展開時における前記他方の第3ガイド部材は、前記一方の第3ガイド部材の円弧空間内に挿入されることにより、展開中心軸線回りに滑らかな円弧を描きながら収納されていく。したがって、これら第3ガイド部材で構成される連結部の外形は、展開後に最も小さくなる。
【0012】
請求項5に記載のパネル展開構造物は、請求項1に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、複数の第4ガイド部材を互いに回動可能にヒンジ結合し、これらヒンジ結合の部分が、それぞれ前記展開中心軸線をなし、前記各パネル間の展開後に、前記第1収容部内に挿入されることを特徴とする。
上記請求項5に記載のパネル展開構造物によれば、パネル展開動作時において、連結部における摺動面の面積が比較的小さくて済むので、滑らかな展開動作を確保することができる。
【0013】
請求項6に記載のパネル展開構造物は、請求項5に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、隣接する各パネルの双方に設けられた前記第4ガイド部材と、これら第4ガイド部材の各ヒンジ間を連結する他の前記第4ガイド部材とを備える3分割構造であることを特徴とする。
上記請求項6に記載のパネル展開構造物によれば、請求項5の作用を確実に得ることができる。
【0014】
請求項7に記載のパネル展開構造物は、請求項1から請求項6の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、前記各パネル間を、展開後にこれらの接合部分間に隙間ができるように回動させた後、さらに前記各接合部分間を接合するように互いに平行移動させることを特徴とする。
上記請求項7に記載のパネル展開構造物によれば、例えば隣接する各パネルの各接合部分に電線コネクタや通信線コネクタなどの接続部品が配置されている場合に、各パネルの接合部分間を接合させる際の平行移動動作を加えることで、各接続部品同士を直線的かつスムーズに接続させることができるようになる。
【0015】
請求項8に記載のパネル展開構造物は、重ね合わされた複数枚のパネルと、これらパネル間を、互いの合わせ面間が展開中心軸線回りに開くように展開させる展開駆動部とを備えたパネル展開構造物において、前記各パネル間の接合部分に、展開完了時に、前記展開駆動部を収容する第2収容部と、互いに当接することによって更なる展開を規制する当接部とが備えられていることを特徴とする。
上記請求項8に記載のパネル展開構造物によれば、展開後の展開駆動部は、第2収容部に収容されてパネル外部に大きく突出しないため、各パネルの接合部分間を隙間なく密接させることができるようになる。これにより、展開後の総表面積が同一の場合、従来に比較して有効面積を増大させることができるようになる。また、各パネル間の当接部分が互いに当接することによって、各パネル間の接続強度を従来よりも増大させることができるようになる。
【0016】
請求項9に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、前記各パネルのうちの一方のパネルに端部が固定されたワイヤと、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で、前記ワイヤを前記展開中心軸線よりも外側に一旦導いて折り返した後、他方のパネルに向かって送り出すワイヤガイドと、前記他方のパネルに設けられ、前記ワイヤガイドを経た前記ワイヤを牽引する第1牽引装置とが備えられていることを特徴とする。
上記請求項9に記載のパネル展開構造物によれば、第1牽引装置がワイヤに引っ張り力を加えると、この引っ張り力が、ワイヤを伝って前記一方のパネルに伝えられる。すると、この一方のパネルは、展開中心軸線回りに回転され、前記他方のパネルと接合する。
【0017】
請求項10に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、前記各パネルのそれぞれに設けられた第2牽引装置と、これら第2牽引装置間に渡されたワイヤと、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で、前記ワイヤを前記展開中心軸線回りに導いて折り返して、前記各パネルの双方間を行き来させる複数のワイヤガイドと、これらワイヤガイド間の前記ワイヤを、これらワイヤガイドの並び方向に折り返す第1折り返しガイドとが備えられていることを特徴とする。
上記請求項10に記載のパネル展開構造物によれば、各第2牽引装置のうち、メインとなる方を起動させることで、パネルの展開動作を得ることができるが、このメインの第2牽引装置に故障が発生したとしても、他方の第2牽引装置をバックアップとして働かせることができる。
【0018】
請求項11に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、前記各パネルのうちの1枚である基礎パネルに端部が固定されるとともに、他のパネルを通ってから再び前記基礎パネルに戻ってくるワイヤと、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で、前記ワイヤを前記展開中心軸線回りに導いて折り返させる複数のワイヤガイドと、前記基礎パネルから繰り出された前記ワイヤの全経路中、その折り返し位置に対応するパネルに設けられたワイヤガイド間の前記ワイヤを、これらワイヤガイドの並び方向に折り返させる第2折り返しガイドと、前記基礎パネルに戻ってきた前記ワイヤを牽引する第3牽引装置とが備えられていることを特徴とする。
上記請求項11に記載のパネル展開構造物によれば、基礎パネル上の第3牽引装置によりワイヤに引っ張り力を加えると、この引っ張り力が、各ワイヤガイド及び各第2折り返しガイドを経て、基礎パネルから他のパネルに伝搬されていく。この引っ張り力は、各パネルを、それぞれの展開中心軸線回りに回転させ、ついには各パネル間を接合させる。
【0019】
請求項12に記載のパネル展開構造物は、請求項9から請求項11の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、前記ワイヤガイドが、前記展開中心軸線を中心とする円弧溝が形成された第5ガイド部材と、前記円弧溝に沿って摺動する凸部により、前記展開中心軸線回りにスライドする第6ガイド部材とを備え、前記ワイヤが接する外周面に、前記ワイヤの折り返し面が形成されていることを特徴とする。
上記請求項12に記載のパネル展開構造物によれば、パネル展開時の第5ガイド部材及び第6ガイド部材は、円弧溝に沿って凸部が摺動することにより、展開中心軸線回りに滑らかな円弧を描きながら互いに重なり合う。したがって、これら第5ガイド部材及び第6ガイド部材で構成されるワイヤガイドの外形は、展開後に最も小さくなる。
【0020】
請求項13に記載のパネル展開構造物は、請求項9から請求項11の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、前記ワイヤガイドは、隣接する各パネルの双方に設けられた第7ガイド部材と、これら第7ガイド部材の各ヒンジ間を連結して前記展開中心軸線を形成するとともに、前記ワイヤを折り返させる折り返し部を有する、少なくとも1つの第8ガイド部材とを備え、前記各パネル間の展開後に、前記第2収容部内に挿入されることを特徴とする。
上記請求項13に記載のパネル展開構造物によれば、パネル展開動作時において、ワイヤガイドにおける摺動面の面積が比較的小さくて済むので、滑らかな展開動作を確保することができる。
【0021】
請求項14に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で前記各パネルのうちの一方のパネルに対して前記展開中心軸線よりも先端が外側に突出するように接続されるとともに、前記展開中心軸線回りに回動可能な第1従動部材と、該第1従動部材の前記先端及び他方のパネル間を連結する第1駆動部材と、該第1駆動部材を、該第1駆動部材及び前記他方のパネル間の接続箇所を軸線として回転させる回転駆動装置とが備えられていることを特徴とする。
上記請求項14に記載のパネル展開構造物によれば、回転駆動装置を起動して第1駆動部材に回転力を付与すると、その回転に第1従動部材が追従して回転する。これにより、第1従動部材を備える前記一方のパネルが展開中心軸線回りに回転し、前記他方のパネルと接合する。
【0022】
請求項15に記載のパネル展開構造物は、請求項14に記載のパネル展開構造物において、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記一方のパネル及び前記第1従動部材間の接続箇所と、前記第1駆動部材及び他方のパネル間の接続箇所との距離寸法をaとし、前記第1従動部材及び前記第1駆動部材間の接続箇所と、前記他方のパネル及び前記第1駆動部材間の接続箇所との距離寸法をbとした場合に、b≧aとされていることを特徴とする。
上記請求項15に記載のパネル展開構造物によれば、てこの原理により、小さな回転駆動力で前記一方のパネルを回転させることができる。
【0023】
請求項16に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で前記各パネルのうちの一方のパネルに対して前記展開中心軸線よりも先端が外側に突出するように回動可能に接続されるとともに、前記展開中心軸線回りに回動可能な第2従動部材と、該第2従動部材を、その前記先端が展開動作中の初期段階で前記突出した状態に保持する回動角度規制部材と、他方のパネルに備えられ、前記第2従動部材の先端を牽引する第2牽引装置とが備えられていることを特徴とする。
上記請求項16に記載のパネル展開構造物によれば、第2牽引装置を起動して第2従動部材に回転力を付与すると、その回転に追従して前記一方のパネルが展開中心軸線回りに回転し、前記他方のパネルと接合する。この時の回転角度規制部材は、第1従動部材の先端が、展開中心軸線よりも内側に回り込んでしまうのを防ぐため、円滑な展開動作を得ることができる。
【0024】
請求項17に記載のパネル展開構造物は、請求項16に記載のパネル展開構造物において、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記一方のパネル及び前記第2従動部材間の接続箇所と、前記角度規制部材との距離寸法をcとし、前記角度規制部材と、前記第2従動部材の前記先端及び前記第2牽引装置間の接続箇所との距離寸法をdとした場合に、d≧cとされていることを特徴とする。
上記請求項17に記載のパネル展開構造物によれば、てこの原理により、小さな回転駆動力で前記一方のパネルを回転させることができる。
【0025】
請求項18に記載のパネル展開構造物は、重ね合わされた複数枚のパネルと、これらパネル間を、互いの合わせ面間が展開中心軸線回りに開くように展開可能に連結する連結部と、各パネル間を展開させる展開駆動部とを備えたパネル展開構造物において、前記連結部として、請求項1から請求項7の何れかに記載の前記連結部が用いられ、前記展開駆動部として、請求項8から請求項17の何れかに記載の前記展開駆動部が用いられ、前記各パネルに、請求項1に記載の前記第1収容部と、請求項8に記載の前記第2収容部と、請求項1または請求項8に記載の前記当接部とが備えられていることを特徴とする。
上記請求項18に記載のパネル展開構造物によれば、展開後に、極力広い有効表面積を稼げると同時に、高い剛性強度を確保することができるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明のパネル展開構造物の各実施形態を、図面を参照しながら以下に説明するが、本発明がこれらのみに限定解釈されるものでないことは勿論である。
まず、図1(a)〜(e)を参照しながら、各実施形態に共通な構成を以下に説明する。
【0027】
同図に示すように、本実施形態のパネル展開構造物は、重ね合わされた複数枚のパネル21と、これらパネル21間を、互いの合わせ面21a間が開くように展開可能に連結する複数の連結部22と、これら連結部22によって付与される展開中心軸線回りに展開駆動する展開駆動部23とを備えた概略構成を有している。なお、同図では、複数枚のパネル21のうち、1組のみを図示している。
【0028】
各パネル21は、平面視した場合に、例えば正方形形状を有する平板部品であり、その側面に、展開後に互いに隙間なく当接することによって更なる展開動作を規制する当接面21b(当接部)を有している。これら当接面21bには、展開後の前記連結部22を収容する第1収容部(図示せず)と、展開後の前記展開駆動部23を収容する第2収容部(図示せず)とが形成されている。これら第1収容部及び第2収容部は、各当接面21bに形成された凹所であり、各連結部22及び展開駆動部23が前記合わせ面21aより外部に突出しないように収容可能となっている。
また、各当接面21bには、図示を省略するが、展開後に、これらの展開状態を固定するロック機構や、電力を伝達する電力コネクタや、制御信号を伝達する通信コネクタなどの接続部品が被覆された状に設けられており、各当接面21bの展開時のみ、外部に露出するものとなっている。そして、隣接する当接面21b間が密接した際に、これらが各パネル21間で互いに接続し合うものとなっている。
【0029】
続いて、前記連結部22と、前記展開駆動部23について、以下に説明する。まず、図2〜図10を参照しながら、連結部22の各実施形態について説明し、次に、図11〜図17を参照しながら、展開駆動部23の各実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、各実施形態毎の区別をつけるため、連結部22及び展開駆動部23のそれぞれに新たな符号を与えるものとする。
【0030】
図2〜図4を参照しながら、連結部の第1実施形態について説明する。図2(a),(b)に示すように、本実施形態の連結部31は、各パネル21のうちの一方に重ね合わされた他方を展開する際に、これらパネル21間に展開中心軸線CLを付与するものであり、この展開中心軸線CLを中心とする円弧溝32aがそれぞれ形成された2枚の円弧板32(第1ガイド部材)と、円弧溝32aに沿って摺動する2本のピン33a(凸部)により、展開中心軸線CL回りにスライドする1枚の中間円弧板33(第2ガイド部材)とを備えている。すなわち、連結部31は、一対の円弧板32と、これらの間を接続する中間円弧板33とを備える3分割構造になっている。
【0031】
各円弧板32は、展開中心軸線CLを中心とする円弧形状を有する板部品であり、その幅方向略中央部分を通ってかつ板厚方向に貫通するように、前記円弧溝32aが形成されている。そして、これら円弧板32は、各パネル21にそれぞれ相対移動不可に固定されている。
【0032】
中間円弧板33は、同様に展開中心軸線CLを中心とする円弧形状を有する板部品であり、各円弧板32と同一の外形状をなしている。したがって、この中間円弧板33と各円弧板33とを重ね合わせた場合には、互いの外形が一致するものとなっている。さらに、中間円弧板33の一方の面の一端側と、他方の面の他端側のそれぞれに、前記各ピン33aがそれぞれ2本づつ突設されている。これらピン33aは、重ね合わされる円弧板32の円弧溝32aに対応した位置に配置されており、なおかつ、スライド動作時における中間円弧板33と各円弧板32との内周面及び外周面が、常に一致する軌道を描くように、所定間隔33a1が設けられている。
【0033】
そして、これら中間円弧板33と各円弧板32との間の接触面には、図示されないボールベアリングが設けられており、これらの間でのスムーズなスライド動作が確保されるようになっている。
【0034】
この連結部31によれば、図2(a),(b)に示すパネル折り畳み状態から、前記展開駆動部を起動させることにより、図3(a),(b)、さらには図4(a),(b)のパネル展開状態へとスムーズに回動動作をガイドすることができる。
この時、一方のパネル21に固定されている円弧板32の突出部分(当接面21bから突出している部分)と、中間円弧板33の全長の半分が、他方のパネル21に形成されている前記第1収容部に収容される。同様に、他方のパネル21に固定されている円弧板32の突出部分と、中間円弧板33の全長の半分も、一方のパネル21に形成されている前記第1収容部に収容される。したがって、図4(a)に示すように、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0035】
以上説明の構成を有する本実施形態の連結部31によれば、連結部31を配置するための隙間を各パネル21間に設けなくて済むので、パネル21の1枚あたりの有効表面積を広くすることができるようになる。また、各パネル21は、互いに隙間なく接続されるので、従来構造に比較して接続剛性を高めることができる。
したがって、展開後に、極力広い有効表面積を稼げると同時に、高い剛性強度を確保することが可能となっている。
【0036】
また、本実施形態の連結部31によれば、中間円弧板33と各円弧板32とで構成される連結部31の外形は、展開後に最も小型化することができるので、前記第1収容部として確保すべきスペースの大きさを小さくすることが可能となる。
また、本実施形態の連結部31によれば、3分割構造を採用したことにより、小型でかつ強度の高い連結部を構成することが可能となる。すなわち、3分割構造とした方が、中間円弧板33と各円弧板32を1枚づつ用いる2分割構造にした場合に比較して、パネル折り畳み状態からパネル展開初期時にかけて、これらの間の重ね合わせ部分の全長を長くとることができるので、これらの間の接続強度をより強くすることができる。また、4分割以上にした場合に比較して、構造がシンプルであり、なおかつ連結部31の厚み寸法を小さく抑えることができるので、より小型化することができる。
【0037】
なお、本実施形態では、前記各円弧溝32aに摺動するものが、互いに離間したピン33aである場合を例に説明したが、これに限らず、前記所定間隔33a1と等しい長さを有する1本の円弧状凸部(図示せず)を採用しても良い。
また、各円弧溝32aの本数も、1本づつに限らず、2本以上としても良い。
また、前記ボールベアリングの代わりに、例えばテフロン(登録商標)材などの低摩擦部材や潤滑剤(グリス、二硫化モリブデン等)を採用しても良い。
また、連結部31として、2分割構造もしくは4分割以上の分割構造を採用しても良い。しかしながら、上述の理由により、3分割構造を採用するのが最も好ましい。
【0038】
次に、図5を参照しながら前記連結部の第2実施形態について説明する。同図に示すように、本実施形態の連結部41は、各パネル21のうちの一方に重ね合わされた他方を展開する際に、これらパネル21間に展開中心軸線CLを付与するものであり、互いに連結された円弧管形状の外筒42,中間筒43,内筒44(第3ガイド部材)を有する3分割構造を採用している。
【0039】
これら外筒42,中間筒43,内筒44は、展開中心軸線CLを中心とする円弧空間42aを有する外筒42(一方)に対し、その円弧空間42aに沿って摺動する円弧外形を有する中間筒43(他方)を挿入したものと、展開中心軸線CLを中心とする円弧空間43aを有する中間筒43(一方)に対し、その円弧空間43aに沿って摺動する円弧外形を有する内筒44(他方)を挿入したものとの2組のスライド構造を備えている。
【0040】
外筒42,中間筒43,内筒44は、展開中心軸線CLを含む断面で見た場合の内部断面形状及び外部断面形状がそれぞれ四角形となっており、外筒42,中間筒43,内筒44の順に細くなっている。そして、これら外筒42,中間筒43,内筒44は、展開中心軸線CL回りの長さ寸法が、互いに等しいものとなっている。したがって、これら外筒42,中間筒43,内筒44を完全に重ね合わせた場合には、互いの両端位置が一致するものとなっている。
また、外筒42及び内筒44は、各パネル21にそれぞれ相対移動不可に固定されている。そして、これら外筒42,中間筒43,内筒44間の摺動面には、図示されないボールベアリングまたは低摩擦部材が設けられており、これらの間でのスムーズなスライド動作が確保されるようになっている。
【0041】
この連結部41によれば、前記展開駆動部を起動させることにより、パネル折り畳み状態からパネル展開状態へとスムーズに回動動作をガイドすることができる。
この時、一方のパネル21に固定されている外筒42の突出部分(当接面21bから突出している部分)と、中間筒43の全長の半分が、他方のパネル21に形成されている前記第1収容部に収容される。同様に、他方のパネル21に固定されている内筒44の突出部分と、中間筒43の全長の半分も、一方のパネル21に形成されている前記第1収容部に収容される。したがって、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0042】
以上説明の構成を有する本実施形態の連結部31によれば、上記第1実施形態で説明した前記連結部21と同様の効果を得ることが可能となる。
【0043】
次に、図6を参照しながら前記連結部の第3実施形態について説明する。同図に示すように、本実施形態の連結部51は、各パネル21のうちの一方に重ね合わされた他方を展開する際に、これらパネル21間に展開中心軸線CLを付与するものであり、3本のリンク52,53,54(第4ガイド部材)を互いに回動可能にヒンジ結合した3分割構造であり、これらヒンジ結合部分であるジョイント55,56が、それぞれ前記展開中心軸線CLをなしている。
【0044】
リンク52,54は、それぞれ別々のパネル21に接続されており、当接面21bに対して垂直をなすように、パネル展開後の前記各第1収容部内に挿入されるようになっている。
リンク53は、これらリンク52,54間を連結する部品であり、ジョイント56回りに回動可能になっている。同様に、リンク52も、ジョイント55回りに回動可能になっている。
【0045】
この連結部51によれば、図6(a)に示すパネル折り畳み状態から、前記展開駆動部を起動させることにより、図6(b)パネル展開状態へとスムーズに回動動作をガイドし、さらには、図6(c)に示す接合状態にガイドすることができる。
この図6(b)から図6(c)への接合動作においては、リンク52の突出部分(当接面21bから突出している部分)と、リンク53の全長の半分が、他方のパネル21に形成されている前記第1収容部に収容される。同様に、リンク54の突出部分と、リンク53の全長の半分も、一方のパネル21に形成されている前記第1収容部に収容される。したがって、図6(c)に示すように、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0046】
以上説明の構成を有する本実施形態の連結部51によれば、上記第1実施形態で説明した前記連結部21と同様の効果を得ることが可能となる。さらには、パネル展開動作時において、ジョイント55,56における摺動面の面積が比較的小さくて済むので、滑らかな展開動作を得ることが可能となる。
【0047】
次に、図7〜図10を参照しながら前記連結部の第4実施形態について説明する。同図に示すように、本実施形態の連結部61は、各パネル21のうちの一方に重ね合わされた他方を展開する際に、これらパネル21間に展開中心軸線CLを付与するものであり、各パネル21間を、展開後にこれらの当接面21b間(接合部分間)に隙間ができるように回動させた後、さらに各当接面21b間を接合するように互いに平行移動させるガイド構造となっている。
【0048】
本実施形態の連結部61は、図7に示すように、2本のガイド溝62aがそれぞれ形成された2枚のガイド板62(第1ガイド部材)と、各ガイド溝62aに沿って摺動する2本のピン63a(凸部)により、展開中心軸線CL回りに回動した後、当接面21bに垂直な方向に平行移動する1枚の中間ガイド板63(第2ガイド部材)とを備えている。すなわち、連結部61は、一対のガイド板62と、これらの間を接続する中間ガイド板63とを備える3分割構造になっている。
【0049】
各ガイド板62は、展開中心軸線CLを中心とする円弧形状部分と、外円弧形状部分に連続するとともに、当接面21bに垂直な方向に延在する直線形状部分とを有する板部品であり、板厚方向に貫通するように、前記各ガイド溝62aが形成されている。そして、これらガイド板62は、各パネル21にそれぞれ相対移動不可に固定されている。
各ガイド溝62aは、展開中心軸線CLを同一の中心とする2本の円弧溝部分62a1と、これら円弧溝部分62a1に連続し、当接面21bに垂直な方向に延在する2本の直線溝部分62a2とで構成されている。
【0050】
中間ガイド板63は、展開中心軸線CLを中心とする円弧形状を有する板部品であり、各ガイド板62の前記円弧形状部分と同一の外形状をなしている。さらに、中間ガイド板63の一方の面の一端側と、他方の面の他端側のそれぞれに、前記各ピン63aがそれぞれ2本づつ突設されている。これらピン63aは、重ね合わされるガイド板62の各ガイド溝62aに対応した位置に配置されており、なおかつ、スライド動作時における中間ガイド板63と前記各円弧形状部分との内周面及び外周面が、常に一致する軌道を描くように、所定間隔63a1が設けられている。なお、1本のガイド溝62aに対して、1本のピン63aが挿入されている。
そして、これら中間ガイド板63と各ガイド板62との間の接触面には、図示されないボールベアリングが設けられており、これらの間でのスムーズなスライド動作が確保されるようになっている。
【0051】
この連結部61によれば、前記展開駆動部を起動させることにより、各ピン63aが円弧溝部分62a1に沿って円弧軌道を描きながら摺動するため、図7に示すパネル折り畳み状態から、図8、さらには図9のパネル展開状態へとスムーズに回動動作をガイドする。さらにこの後、各ピン63aがそれぞれ直線溝部分62a2に沿って直線軌道を描きながら摺動するため、各パネル21が、図9に示す離間状態から図10に示す接合状態へとガイドされ、展開動作が完了する。
以上の展開動作において、一方のパネル21に固定されているガイド板62の突出部分(当接面21bから突出している部分)と、中間ガイド板63の全長の半分が、他方のパネル21に形成されている前記第1収容部に収容される。同様に、他方のパネル21に固定されているガイド板62の突出部分と、中間ガイド板63の全長の半分も、一方のパネル21に形成されている前記第1収容部に収容される。したがって、図10に示すように、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0052】
以上説明の構成を有する本実施形態の連結部31によれば、上記第1実施形態で説明した前記連結部21と同様の効果を得ることが可能となる。さらには、各パネル21の接合部分間を接合させる際の平行移動動作を加えることで、前記各接続部品同士を直線的かつスムーズに接続させることが可能となる。
【0053】
続いて、図11を参照しながら、前記展開駆動部の第1実施形態について以下に説明する。同図に示すように、本実施形態の展開駆動部71は、各パネル21間を、互いの合わせ面21a間が展開中心軸線CL回りに開くように展開させる駆動装置である。
そして、この展開駆動部71は、各パネル21のうちの一方のパネル21に端部が固定ピン72で固定されたワイヤ73と、展開中心軸線CL方向で見た場合に、各パネル21が折り畳まれた状態(すなわち、図11(a)の状態)で、ワイヤ73を展開中心軸線CLよりも外側に一旦導いて折り返した後、他方のパネル21に向かって送り出すワイヤガイド74と、他方のパネル21に設けられ、ワイヤガイド74を経たワイヤ73を牽引する巻き取り装置75(第1牽引装置)とを備えて概略構成されている。
【0054】
ワイヤガイド74は、図2で説明した前記連結部31と略同一構造を有するものであるため、ここでは相違点のみを説明し、その他詳細については同一符号を付し、説明を省略する。すなわち、このワイヤガイド74は、前記中間円弧板33の外周面が、ワイヤ73の折り返し面となっており、この折り返し面からワイヤ73が外れないように嵌め込むための凹溝(図示せず)が形成されている点が、前記連結部31と異なっている。この凹溝により、固定ピン72から巻き取り装置75に向かうワイヤ73が、展開中心軸線CLを折り返し中心として半円を描きながらUターンするように、ガイドされている。
巻き取り装置75は、ワイヤ73が巻帯される巻き取りドラム75aと、該巻き取りドラム75aを回転駆動するギヤモータ75bとを備えて構成されている。
【0055】
以上説明の展開駆動部71を起動させることにより、図11(a)に示すパネル折り畳み状態から、図11(b)、さらには図11(c)のパネル展開状態へとスムーズに回動動作をガイドすることができる。
このパネル展開開始からパネル展開完了にかけてのワイヤガイド74は、前記第2収容部に挿入されていくため、図11(c)に示すように、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0056】
以上説明の構成を有する本実施形態の展開駆動部71によれば、展開駆動部71を配置するための隙間を各パネル21間に設けなくて済むので、パネル21の1枚あたりの有効表面積を広くすることができるようになる。また、各パネル21は、互いに隙間なく接続されるので、従来構造に比較して接続剛性を高めることができる。
したがって、展開後に、極力広い有効表面積を稼げると同時に、高い剛性強度を確保することが可能となっている。
また、展開駆動部71として、ワイヤ73とワイヤガイド74と巻き取り装置75備える構成を採用したことにより、比較的シンプルで小型な構造でありながらも、確実に展開動作を行わせることが可能となっている。
【0057】
次に、図12を参照しながら前記展開駆動部の第2実施形態について説明する。本実施形態は、上記展開駆動部の第1実施形態の変形例に相当するので、これとの相違点のみを以下に説明し、その他は同様であるとして説明を省略する。
同図に示すように、本実施形態の展開駆動部81は、前記ワイヤガイド74の代わりに、複数の部品をヒンジ結合したワイヤガイド82を備えた点が、特に特徴的となっている。
【0058】
このワイヤガイド82は、隣接する各パネル21の双方に設けられたスライドリンク85(第7ガイド部材)と、これらスライドリンク85の各ヒンジ間を、ジョイント87,88を介して連結することで展開中心軸線CLを形成するとともに、ワイヤ73を折り返させる折り返し部を有する中間リンク86(第8ガイド部材)とを備え、各パネル21間の展開後に、前記各第2収容部内に挿入されるようになっている。
【0059】
各スライドリンク85は、それぞれ別々のパネル21に接続されており、当接面21bに対して垂直をなした状態で、パネル展開後の前記各第1収容部内に挿入されるようになっている。
中間リンク86は、これらスライドリンク85間を連結する部品であり、凸部86aを有するT字形状をなしている。そしてこの凸部86aの先端が、ワイヤ73の折り返し部となっており、摺接するワイヤ73が外れないように嵌め込むための凹部(図示せず)が形成されている。
【0060】
以上説明の展開駆動部81を起動させることにより、図12(a)に示すパネル折り畳み状態から図12(b)のパネル展開状態へとスムーズに回動動作をガイドすることができる。
この図12(b)から図12(c)への接合動作においては、各スライドリンク85の突出部分(当接面21bから突出している部分)と、中間リンク86が、前記各第2収容部に収容される。したがって、図12(c)に示すように、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0061】
以上説明の構成を有する本実施形態の展開駆動部81はよれば、上記第1実施形態で説明した前記展開駆動部71と同様の効果を得ることが可能となる。さらには、パネル展開動作時において、ジョイント87,88における摺動面の面積が比較的小さくて済むので、滑らかな展開動作を得ることが可能となる。
【0062】
次に、図13を参照しながら前記展開駆動部の第3実施形態について説明する。なお、この図13は、パネル展開状態を示すものであるが、説明のため、内部の展開駆動部を透視した図となっている。
同図に示すように、本実施形態の展開駆動部91は、各パネル21のそれぞれに設けられた一対の巻き取り装置92(第2牽引装置)と、これら巻き取り装置92間に渡されたワイヤ93と、展開中心軸線CL方向で見た場合に、各パネル21が折り畳まれた状態で、ワイヤ93を展開中心軸線CL回りに導いて折り返して、各パネル21の双方間を行き来させる3つのワイヤガイド94と、これらワイヤガイド94間のワイヤ93を、これらワイヤガイド94の並び方向に折り返す折り返しガイド95(第1折り返しガイド)とを備えて概略構成されている。
【0063】
各ワイヤガイド94は、図11で説明した前記ワイヤガイド71と同一構造を有するものであるので、その詳細については説明を省略する。
各折り返しガイド95は、プーリまたはピン状の低摩擦部材からなるガイドであり、各ワイヤガイド94間で行き来するワイヤ93を、略直角に曲げる役目を有している。
【0064】
以上説明の本実施形態の展開駆動部91によれば、2台の巻き取り装置92のうち、メインとなる1台を起動させることで、パネルの展開動作を得ることができるが、このメインの巻き取り装置92に故障が発生したとしても、他方の巻き取り装置92をバックアップとして働かせることができる。したがって、展開動作に支障を生じる恐れを低減させることが可能となる。
【0065】
次に、図14を参照しながら前記展開駆動部の第4実施形態について説明する。なお、この図14は、パネル展開状態を示すものであるが、説明のため、内部の展開駆動部を透視した図となっている。
同図に示すように、本実施形態の展開駆動部101は、3枚のパネル21のうちの1枚である基礎パネル21Aに端部102aが固定されるとともに、他のパネル21を通ってから再び基礎パネル21Aに戻ってくるワイヤ102と、展開中心軸線CL方向で見た場合に、各パネル21が折り畳まれた状態で、ワイヤ102を展開中心軸線CL回りに導いて折り返させる4台のワイヤガイド103と、基礎パネル21Aから繰り出されたワイヤ102の全経路中、その折り返し位置に対応するパネル21Bに設けられた各ワイヤガイド103間のワイヤ102を、これらワイヤガイド103の並び方向に折り返させる折り返しガイド104(第2折り返しガイド)と、基礎パネル21Aに戻ってきたワイヤ102を牽引する巻き取り装置105(第3牽引装置)とを備えて構成されている。
【0066】
各ワイヤガイド104は、図11で説明した前記ワイヤガイド71と同一構造を有するものであるので、その詳細については説明を省略する。
各折り返しガイド105は、プーリまたはピン状の低摩擦部材からなるガイドであり、各ワイヤガイド104間で行き来するワイヤ103を、略直角に曲げる役目を有している。
【0067】
以上説明の本実施形態の展開駆動部101によれば、基礎パネル21A上の巻き取り装置105によりワイヤ102に引っ張り力を加えると、この引っ張り力が、各ワイヤガイド103及び各折り返しガイド104を経て、基礎パネル21Aから他のパネル21に伝搬されていく。この引っ張り力は、各パネル21を、それぞれの展開中心軸線CL回りに回転させ、ついには各パネル21間を接合させる。
このようにして、3枚のパネル21の展開動作を、1台の巻き取り装置105で行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、1台の巻き取り装置105で3枚のパネル21を展開させる場合を例に説明したが、これに限らず、4枚以上を展開させるようにしても良い。
【0068】
次に、図15(a)〜(c)を参照しながら前記展開駆動部の第5実施形態について説明する。
図15(a)に示すように、本実施形態の展開駆動部111は、展開中心軸線CL方向で見た場合に、各パネル21が折り畳まれた状態で、各パネル21のうちの一方のパネル21に対して展開中心軸線CLよりも先端112aが外側に突出するように接続されるとともに、全体の動きとして、展開中心軸線CL回りに回動可能な従動リンク112(第1従動部材)と、該従動リンク112の先端112a及び他方のパネル21間を連結する駆動リンク113(第1駆動部材)と、該駆動リンク113を、該駆動リンク113及び前記他方のパネル21間の接続箇所113aを軸線として回転させる電動モータ114(回転駆動装置)とを備えて構成されている。
【0069】
従動リンク112は、前記一方のパネル21に対して、その接続箇所112bを軸線として回動自在となっている。また、この従動リンク112と駆動リンク113との間も、その接続箇所である前記先端112aを軸線として互いに回転自在になっている。
また、図15(c)に示すように、展開中心軸線CL方向で見た場合に、前記一方のパネル21及び従動リンク112の接続箇所112bと、駆動リンク113及び他方のパネル21間の接続箇所113aとの距離寸法をaとし、従動リンク112及び駆動リンク113の接続箇所である前記先端112aと、前記他方のパネル21及び駆動リンク113の接続箇所113との距離寸法をbとした場合に、b≧aとなっている。
【0070】
この展開駆動部111によれば、電動モータ114を起動して駆動リンク113に回転力を付与すると、その回転に従動リンク112が追従して回転する。これにより、従動リンク112を備える前記一方のパネル21が展開中心軸線CL回りに回転し、前記他方のパネル21と接合する。
このパネル展開開始からパネル展開完了にかけての従動リンク112及び駆動リンク113は、前記第2収容部に挿入されていくため、図15(c)に示すように、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0071】
以上説明の本実施形態の展開駆動部111によれば、てこの原理により、小さな回転駆動力で前記一方のパネル21を回転させることができる。したがって、比較的小型の電動モータ114でも、十分な回転トルク力をもって前記一方のパネル21を回転させることができ、前記各接続部品間の接続などを確実に行うことが可能となる。
【0072】
次に、図16を参照しながら前記展開駆動部の第6実施形態について説明する。
同図に示すように、本実施形態の展開駆動部121は、前記展開中心軸線CL方向で見た場合に、各パネル21が折り畳まれた状態で各パネル21のうちの一方に対して展開中心軸線CLよりも先端122aが外側に突出するように回動可能に接続されるとともに、展開中心軸線CL回りに回動可能な従動リンク122(第2従動部材)と、該従動リンク122を、先端122aが展開動作中の初期段階で突出した状態に保持するピン123(回動角度規制部材)と、他方のパネル21に備えられ、従動リンク122の先端122aを牽引するワイヤ124及び巻き取り装置125(第2牽引装置)とを備えている。
【0073】
ワイヤ124は、その一端が前記先端122aに接続されており、巻き取り装置125で巻き取ることにより、従動リンク122に対して展開中心軸線CL回りの回転トルクを付与できるものとなっている。なお、この時の展開中心軸線CLは、図示されない前記連結部によって与えられる。
また、同図に示すように、展開中心軸線CL方向で見た場合に、前記一方のパネル21及び従動リンク122間の接続箇所122bと、ピン123との距離寸法をcとし、ピン123と、従動リンク122の先端122a間の接続箇所との距離寸法をdとした場合に、d≧cとなっている。
なお、巻き取り装置125は、図11において説明した巻き取り装置75と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0074】
この展開駆動部121によれば、電動モータ125を起動してワイヤ124を巻き取ると、従動リンク122に展開中心軸線CL回りの回転トルクが付与される。これにより、従動リンク122を備える前記一方のパネル21が展開中心軸線CL回りに回転し、前記他方のパネル21と接合する。
このパネル展開開始からパネル展開完了にかけての従動リンク122は、前記第2収容部に挿入されていくため、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0075】
以上説明の本実施形態の展開駆動部121によれば、てこの原理により、小さな回転駆動力で前記一方のパネル21を回転させることができる。したがって、比較的小型の電動モータ125でも、十分な回転トルク力をもって前記一方のパネル21を回転させることができ、前記各接続部品間の接続などを確実に行うことが可能となる。
【0076】
次に、図17を参照しながら前記展開駆動部の第7実施形態について説明する。本実施形態は、上記第6実施形態の変形例に相当するので、相違点のみを説明し、その他については上記第6実施形態と同様であるとして説明を省略する。
同図に示すように、本実施形態の展開駆動部131は、前記ワイヤ124及び電動モータ125の代わりに、ボールねじ132を回転させる電動モータ133と、駆動リンク134とを備えた点が、特に特徴的となっている。
【0077】
ボールねじ132は、当接面21bに垂直な方向に軸線を有しており、電動モータ133によって前記軸線回りに回転駆動されるものとなっている。そして、このボールねじ132には、ナット部品132aが同軸に螺着されている。
駆動リンク134は、前記従動リンク122の先端122aとナット部品132aとの間を連結する部品であり、ナット部品132aに対して回動可能に連結されている。
【0078】
この展開駆動部132によれば、電動モータ133を起動してボールねじ132を回転させると、ナット部品132aが同図の紙面左側に移動するため、駆動リンク134が従動リンク122を展開中心軸線CL回りに回転させる回転トルクが発生する。これにより、従動リンク122を備える前記一方のパネル21が展開中心軸線CL回りに回転し、前記他方のパネル21と接合する。
このパネル展開開始からパネル展開完了にかけての従動リンク122及び駆動リンク134は、前記第2収容部に挿入されていくため、各パネル21の当接面21b同士が、互いに隙間なく密接するようになる。
【0079】
以上説明の本実施形態の展開駆動部131によれば、てこの原理により、小さな回転駆動力で前記一方のパネル21を回転させることができる。したがって、比較的小型の電動モータ133でも、十分な回転トルク力をもって前記一方のパネル21を回転させることができ、前記各接続部品間の接続などを確実に行うことが可能となる。
【0080】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載のパネル展開構造物は、各パネル間の接合部分に第1収容部及び当接部を備え、連結部が各パネル間に展開中心軸線を付与する構成を採用した。この構成によれば、連結部を配置するための隙間を各パネル間に設けなくて済むので、パネル1枚あたりの有効表面積を広くすることができるようになる。また、各パネルは、互いに隙間なく接続されるので、従来構造に比較して接続剛性を高めることができる。
したがって、展開後に、極力広い有効表面積を稼げると同時に、高い剛性強度を確保することが可能となる。
【0081】
また、請求項2に記載のパネル展開構造物によれば、請求項1に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、第1ガイド部材及び第2ガイド部材を備える構成を採用した。この構成によれば、各パネル間を展開させた後の連結部の大きさを小型化することができるので、第1収容部として確保すべきスペースの大きさを小さくすることが可能となる。
【0082】
また、請求項3に記載のパネル展開構造物は、請求項2に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が3分割構造である構成を採用した。この構成によれば、小型でかつ強度の高い連結部を構成することが可能となる。
【0083】
また、請求項4に記載のパネル展開構造物は、請求項1に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、互いに連結された円弧管形状の第3ガイド部材を1組以上備える構成を採用した。この構成によれば、各パネル間を展開させた後の連結部の大きさを小型化することができるので、第1収容部として確保すべきスペースの大きさを小さくすることが可能となる。
【0084】
また、請求項5に記載のパネル展開構造物は、請求項1に記載のパネル展開構造物において、前記連結部に、それぞれの展開中心軸線で互いにヒンジ結合し、パネル展開後に収容される複数の第4ガイド部材を採用した。この構成によれば、滑らかな展開動作を得ることが可能となる。
【0085】
また、請求項6に記載のパネル展開構造物は、請求項5に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、3つの第4ガイド部材からなる3分割構造である構成を採用した。この構成によれば、滑らかな展開動作を確実に得ることが可能となる。
【0086】
また、請求項7に記載のパネル展開構造物によれば、請求項1から請求項6の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、前記連結部が、接合部分間に隙間ができるように回動させた後、これらを互いに平行移動して接合させる構成を採用した。この構成によれば、隣接する各パネルの各接合部分に接続部品が配置されている場合に、これら接続部品同士を直線的かつスムーズに接続させることが可能となる。
【0087】
また、請求項8に記載のパネル展開構造物は、各パネル間の接合部分に、展開完了時に展開駆動部を収容する第2収容部と、更なる展開を規制する当接部とを備える構成を採用した。この構成によれば、展開駆動部を配置するための隙間を各パネル間に設けなくて済むので、パネル1枚あたりの有効表面積を広くすることができるようになる。また、各パネルは、互いに隙間なく接続されるので、従来構造に比較して接続剛性を高めることができる。
したがって、展開後に、極力広い有効表面積を稼げると同時に、高い剛性強度を確保することが可能となる。
【0088】
また、請求項9に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、ワイヤとワイヤガイドと第1牽引装置とを備える構成を採用した。この構成によれば、比較的シンプルで小型な構造でありながらも、確実に展開動作を行わせることが可能となる。
【0089】
また、請求項10に記載のパネル展開構造物は、前記展開駆動部に、各第2牽引装置とワイヤと各ワイヤガイドと第1折り返しガイドとを備える構成を採用した。この構成によれば、メインの第2牽引装置に故障が生じても、他方の第2牽引装置をバックアップとして働かせることができるので、展開動作に支障を生じる恐れを低減させることが可能となる。
【0090】
また、請求項11に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、基礎パネルに端部が固定されるとともに、他のパネルを通ってから再び戻ってくるワイヤと、複数のワイヤガイドと、第2折り返しガイドと、基礎パネルに戻ってきたワイヤを牽引する第3牽引装置とを備える構成を採用した。この構成によれば、複数枚(2枚、もしくは3枚以上)のパネルの展開動作を、1台の第3牽引装置で行うことが可能となる。
【0091】
また、請求項12に記載のパネル展開構造物は、請求項9から請求項11の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、前記ワイヤガイドが、第5ガイド部材と第6ガイド部材とを備え、ワイヤが接する外周面に折り返し面が形成されている構成を採用した。この構成によれば、各パネル間を展開させた後のワイヤガイドの大きさ(すなわち、展開駆動部の大きさ)を小型化することができるので、第2収容部として確保すべきスペースの大きさを小さくすることが可能となる。
【0092】
また、請求項13に記載のパネル展開構造物は、請求項9から請求項11の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、前記ワイヤガイドが、第7ガイド部材と、これら第7ガイド部材の各ヒンジ間を連結して展開中心軸線を形成する第8ガイド部材とを備え、各パネル間の展開後に各第2収容部内に挿入される構成を採用した。この構成によれば、滑らかな展開動作を得ることが可能となる。
【0093】
また、請求項14に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、第1従動部材と第1駆動部材と回転駆動装置とを備える構成を採用した。この構成によれば、比較的シンプルで小型な構造でありながらも、確実に展開動作を行わせることが可能となる。
【0094】
また、請求項15に記載のパネル展開構造物は、請求項14に記載のパネル展開構造物において、一方のパネル及び第1従動部材間の接続箇所と、第1駆動部材及び他方のパネル間の接続箇所との距離寸法aよりも、第1従動部材及び第1駆動部材間の接続箇所と、他方のパネル及び第1駆動部材間の接続箇所との距離寸法bの方を長くする構成を採用した。この構成によれば、比較的小型の回転駆動装置でも、十分な回転トルク力をもって前記一方のパネルを回転させることが可能となる。
【0095】
また、請求項16に記載のパネル展開構造物は、請求項8に記載のパネル展開構造物において、前記展開駆動部に、第2従動部材と回動角度規制部材と第2牽引装置とを備える構成を採用した。この構成によれば、比較的シンプルで小型な構造でありながらも、確実に展開動作を行わせることが可能となる。
【0096】
また、請求項17に記載のパネル展開構造物は、請求項16に記載のパネル展開構造物において、一方のパネル及び第2従動部材間の接続箇所と、角度規制部材との距離寸法cよりも、角度規制部材と、第2従動部材の先端及び前記第2牽引装置間の接続箇所との距離寸法dの方を長くする構成を採用した。この構成によれば、比較的小型の第2牽引装置でも、十分な回転トルク力をもって前記一方のパネルを回転させることが可能となる。
【0097】
また、請求項18に記載のパネル展開構造物は、連結部として、請求項1から請求項7の何れかに記載の前記連結部が用いられ、展開駆動部として、請求項8から請求項17の何れかに記載の前記展開駆動部が用いられ、各パネルに、請求項1に記載の前記第1収容部と、請求項8に記載の前記第2収容部と、請求項1または請求項8に記載の前記当接部とを備える構成を採用した。この構成によれば、展開後に、極力広い有効表面積を稼げると同時に、高い剛性強度を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパネル展開構造物の一例を示す図であって、(a),(b),(c),(d),(e)の並び順に展開していく動作を示す斜視図である。
【図2】同パネル展開構造物の連結部の第1実施形態を示す図であって、各パネル間を折り畳んだ状態を示す図であり、(a)が取り付け図、(b)が斜視図を示している。
【図3】同連結部を示す図であって、各パネル間を展開中の状態を示す図であり、(a)が取り付け図、(b)が斜視図を示している。
【図4】同連結部を示す図であって、各パネル間を展開した後の状態を示す図であり、(a)が取り付け図、(b)が斜視図を示している。
【図5】同連結部の連結部の第2実施形態を示す斜視図である。
【図6】同連結部の連結部の第3実施形態を示す図であって、各パネル間を(a),(b),(c)の並び順に展開していく動作を示す取り付け図である。
【図7】同連結部の連結部の第4実施形態を示す図であって、各パネル間を折り畳んだ状態を示す取り付け図である。
【図8】同連結部を示す図であって、各パネル間を展開中の状態を示す取り付け図である。
【図9】同連結部を示す図であって、各パネル間を展開中の次の状態を示す取り付け図である。
【図10】同連結部を示す図であって、各パネル間を展開した後の状態を示す取り付け図である。
【図11】同パネル展開構造物の展開駆動部の第1実施形態を示す図であって、各パネル間を(a),(b),(c)の並び順に展開していく動作を示す取り付け図である。
【図12】同パネル展開構造物の展開駆動部の第2実施形態を示す図であって、各パネル間を(a),(b),(c)の並び順に展開していく動作を示す取り付け図である。
【図13】同パネル展開構造物の展開駆動部の第3実施形態を示す配置図である。
【図14】同パネル展開構造物の展開駆動部の第4実施形態を示す配置図である。
【図15】同パネル展開構造物の展開駆動部の第5実施形態を示す図であって、各パネル間を(a),(b),(c)の並び順に展開していく動作を示す取り付け図である。
【図16】同パネル展開構造物の展開駆動部の第6実施形態を示す取り付け図である。
【図17】同パネル展開構造物の展開駆動部の第7実施形態を示す取り付け図である。
【図18】従来の展開構造物を示す図であって、(a)は全体平面図、(b)は(a)の部分拡大図である。
【符号の説明】
21・・・パネル
21A・・・基礎パネル
21b・・・当接面(当接部)
22,31,41,51,61・・・連結部
32・・・円弧板(第1ガイド部材,第5ガイド部材)
32a・・・円弧溝
33・・・中間円弧板(第2ガイド部材,第6ガイド部材)
33a・・・ピン(凸部)
42・・・外筒(第3ガイド部材)
43・・・中間筒(第3ガイド部材)
43a・・・円弧空間
44・・・内筒(第3ガイド部材)
52,53,54・・・リンク(第4ガイド部材)
71,81,91,101,111,121,131・・・展開駆動部
73・・・ワイヤ
74・・・ワイヤガイド
75・・・巻き取り装置(第1牽引装置)
85・・・スライドリンク(第7ガイド部材)
86・・・中間リンク(第8ガイド部材)
92・・・巻き取り装置(第2牽引装置)
95・・・折り返しガイド(第1折り返しガイド)
104・・・折り返しガイド(第2折り返しガイド)
105・・・巻き取り装置(第3牽引装置)
112・・・従動リンク(第1従動部材)
113・・・駆動リンク(第1駆動部材)
114・・・電動モータ(回転駆動装置)
122・・・従動リンク(第2従動部材)
123・・・ピン(回動角度規制部材)
125・・・巻き取り装置(第2牽引装置)
133・・・電動モータ(第2牽引装置)
CL・・・展開中心軸線

Claims (18)

  1. 重ね合わされた複数枚のパネルと、これらパネル間を、互いの合わせ面間が開くように展開可能に連結する連結部とを備えてなるパネル展開構造物において、
    前記各パネル間の接合部分には、展開完了時に、前記連結部を収容する第1収容部と、互いに当接することによって更なる展開を規制する当接部とが備えられ、
    前記連結部は、前記各パネルのうちの一方に重ね合わされた他方を展開する際に、これらパネル間に展開中心軸線を付与する
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  2. 請求項1に記載のパネル展開構造物において、
    前記連結部は、前記展開中心軸線を中心とする円弧溝が形成された第1ガイド部材と、前記円弧溝に沿って摺動する凸部により、前記展開中心軸線回りにスライドする第2ガイド部材とを備える
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  3. 請求項2に記載のパネル展開構造物において、
    前記連結部は、隣接する各パネルの双方に設けられた前記第1ガイド部材と、これら第1ガイド部材間を連結する前記第2ガイド部材とを備える3分割構造である
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  4. 請求項1に記載のパネル展開構造物において、
    前記連結部は、互いに連結された円弧管形状の第3ガイド部材を複数備え、
    これら第3ガイド部材は、前記展開中心軸線を中心とする円弧空間を有する一方に対し、前記円弧空間に沿って摺動する円弧外形を有する他方を挿入したものを、1組以上備える
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  5. 請求項1に記載のパネル展開構造物において、
    前記連結部は、
    複数の第4ガイド部材を互いに回動可能にヒンジ結合し、
    これらヒンジ結合の部分が、それぞれ前記展開中心軸線をなし、
    前記各パネル間の展開後に、前記第1収容部内に挿入される
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  6. 請求項5に記載のパネル展開構造物において、
    前記連結部は、隣接する各パネルの双方に設けられた前記第4ガイド部材と、これら第4ガイド部材の各ヒンジ間を連結する他の前記第4ガイド部材とを備える3分割構造である
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、
    前記連結部は、前記各パネル間を、展開後にこれらの接合部分間に隙間ができるように回動させた後、さらに前記各接合部分間を接合するように互いに平行移動させる
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  8. 重ね合わされた複数枚のパネルと、これらパネル間を、互いの合わせ面間が展開中心軸線回りに開くように展開させる展開駆動部とを備えたパネル展開構造物において、
    前記各パネル間の接合部分には、展開完了時に、前記展開駆動部を収容する第2収容部と、互いに当接することによって更なる展開を規制する当接部とが備えられている
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  9. 請求項8に記載のパネル展開構造物において、
    前記展開駆動部には、前記各パネルのうちの一方のパネルに端部が固定されたワイヤと、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で、前記ワイヤを前記展開中心軸線よりも外側に一旦導いて折り返した後、他方のパネルに向かって送り出すワイヤガイドと、前記他方のパネルに設けられ、前記ワイヤガイドを経た前記ワイヤを牽引する第1牽引装置とが備えられていることを特徴とするパネル展開構造物。
  10. 請求項8に記載のパネル展開構造物において、
    前記展開駆動部には、前記各パネルのそれぞれに設けられた第2牽引装置と、これら第2牽引装置間に渡されたワイヤと、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で、前記ワイヤを前記展開中心軸線回りに導いて折り返して、前記各パネルの双方間を行き来させる複数のワイヤガイドと、これらワイヤガイド間の前記ワイヤを、これらワイヤガイドの並び方向に折り返す第1折り返しガイドとが備えられている
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  11. 請求項8に記載のパネル展開構造物において、
    前記展開駆動部には、前記各パネルのうちの1枚である基礎パネルに端部が固定されるとともに、他のパネルを通ってから再び前記基礎パネルに戻ってくるワイヤと、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で、前記ワイヤを前記展開中心軸線回りに導いて折り返させる複数のワイヤガイドと、前記基礎パネルから繰り出された前記ワイヤの全経路中、その折り返し位置に対応するパネルに設けられたワイヤガイド間の前記ワイヤを、これらワイヤガイドの並び方向に折り返させる第2折り返しガイドと、前記基礎パネルに戻ってきた前記ワイヤを牽引する第3牽引装置とが備えられている
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  12. 請求項9から請求項11の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、
    前記ワイヤガイドは、
    前記展開中心軸線を中心とする円弧溝が形成された第5ガイド部材と、前記円弧溝に沿って摺動する凸部により、前記展開中心軸線回りにスライドする第6ガイド部材とを備え、
    前記ワイヤが接する外周面に、前記ワイヤの折り返し面が形成されている
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  13. 請求項9から請求項11の何れか1項に記載のパネル展開構造物において、
    前記ワイヤガイドは、
    隣接する各パネルの双方に設けられた第7ガイド部材と、これら第7ガイド部材の各ヒンジ間を連結して前記展開中心軸線を形成するとともに、前記ワイヤを折り返させる折り返し部を有する、少なくとも1つの第8ガイド部材とを備え、
    前記各パネル間の展開後に、前記第2収容部内に挿入される
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  14. 請求項8に記載のパネル展開構造物において、
    前記展開駆動部には、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で前記各パネルのうちの一方のパネルに対して前記展開中心軸線よりも先端が外側に突出するように接続されるとともに、前記展開中心軸線回りに回動可能な第1従動部材と、該第1従動部材の前記先端及び他方のパネル間を連結する第1駆動部材と、該第1駆動部材を、該第1駆動部材及び前記他方のパネル間の接続箇所を軸線として回転させる回転駆動装置とが備えられている
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  15. 請求項14に記載のパネル展開構造物において、
    前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記一方のパネル及び前記第1従動部材間の接続箇所と、前記第1駆動部材及び他方のパネル間の接続箇所との距離寸法をaとし、前記第1従動部材及び前記第1駆動部材間の接続箇所と、前記他方のパネル及び前記第1駆動部材間の接続箇所との距離寸法をbとした場合に、b≧aとされている
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  16. 請求項8に記載のパネル展開構造物において、
    前記展開駆動部には、前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記各パネルが折り畳まれた状態で前記各パネルのうちの一方のパネルに対して前記展開中心軸線よりも先端が外側に突出するように回動可能に接続されるとともに、前記展開中心軸線回りに回動可能な第2従動部材と、該第2従動部材を、その前記先端が展開動作中の初期段階で前記突出した状態に保持する回動角度規制部材と、他方のパネルに備えられ、前記第2従動部材の先端を牽引する第2牽引装置とが備えられている
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  17. 請求項16に記載のパネル展開構造物において、
    前記展開中心軸線方向で見た場合に、前記一方のパネル及び前記第2従動部材間の接続箇所と、前記角度規制部材との距離寸法をcとし、前記角度規制部材と、前記第2従動部材の前記先端及び前記第2牽引装置間の接続箇所との距離寸法をdとした場合に、d≧cとされている
    ことを特徴とするパネル展開構造物。
  18. 重ね合わされた複数枚のパネルと、これらパネル間を、互いの合わせ面間が展開中心軸線回りに開くように展開可能に連結する連結部と、各パネル間を展開させる展開駆動部とを備えたパネル展開構造物において、
    前記連結部として、請求項1から請求項7の何れかに記載の前記連結部が用いられ、
    前記展開駆動部として、請求項8から請求項17の何れかに記載の前記展開駆動部が用いられ、
    前記各パネルに、請求項1に記載の前記第1収容部と、請求項8に記載の前記第2収容部と、請求項1または請求項8に記載の前記当接部とが備えられていることを特徴とするパネル展開構造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008544888A (ja) * 2004-12-28 2008-12-11 テールズ フレキシブルで伸長可能な薄板による宇宙機器の要素用支持装置
JP2011131990A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Sugiyasu Corp 階段昇降機用ガイドレールの折り畳み装置

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