JP2004276000A - 散水板 - Google Patents

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Abstract

【課題】板厚の小さな散水板では、散水孔から噴射される噴射水の向きを傾けて噴射する構造がなかった。
【解決手段】金属製薄板からなる散水板10に多数の散水孔11…を形成し、各散水孔11…は散水板10の両面からのエッチング加工にて開口されており、少なくとも一部の散水孔は出口側の中心線O−Oが入口側の中心線O−Oに対して偏心しており、これら散水孔より噴射される噴射水が噴射面の垂直線に対して傾斜した方向に噴射されるようにした
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャワーヘッド、家庭用浄水器、園芸用散水ノズル等において使用される散水板に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平8−276144号公報
【特許文献2】特開平11−114455号公報
シャワー器具や浄水器、園芸用噴射ノズルなどに使用される散水板は多数の散水孔を有しており、これら散水孔を通して水道水などを細かい水に分けて噴射する。この種の散水板は、従来、合成樹脂製の一体形成品が多い。合成樹脂にて散水板を成形するには、成形金型に散水孔のための多数の成形ピンを設ける必要があるが、成形後の型抜き作業では成形ピンを真っ直ぐに抜かなければならないために散水孔は噴射面に対する垂直線に沿って開口されている。つまり、散水孔は噴射面の垂直線に対し傾斜した孔を開けることが難しかった。この結果、水や湯を拡散して噴射したり、散水板の中心部に向けて収束させるように噴射させることが難しい。
噴射面の垂直線に対し傾斜した孔を開ける手段として、特開平8−276144号公報などに記載されているように、散水孔の内周面の壁の高さを、散水板の中心側と外周側とで差を設け、壁の高い方で水流の抵抗を生じさせて噴射の方向を変える技術が提案されている。
しかしながら、このような手段は、散水板の板厚がある程度大きな厚みを有する場合に実現可能であり、合成樹脂にて一体成形する場合に有効である。
ところが、合成樹脂製の散水板は前記成形ピンの大きさがある程度必要なため、孔径が0.7mm程度よりも小さな孔を形成することができないといった不具合がある。
散水孔が大きいと、孔数にもよるが、通水量が多くなって消費水量が増し、噴射水も太くなるので強く当たり、使用した感触が良くない。
散水孔を細くする手段として、特開平11−113455号公報に記載されているように、ステンレスなどの金属薄板にエッチング加工にて散水孔を開ける方法がある。エッチング加工であれば、0.1mmないし0.5mm程度の孔を容易に形成することができ、孔を細くできることから節水が可能になるとともに水が当たったとき柔らかな使用感が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エッチング加工は、金属薄板をエッチング液にて侵食加工するものであるから、原則的に板厚よりも小さな寸法の孔径を開けるのは不可能とされている。薄板の両面からエッチング加工する場合でも、板厚tに対し孔径dは、d≧0.8t程度と言われている。
つまり、直径0.1mmないし0.5mm程度の小さな散水孔を開ける散水板は、板厚が必然的に薄くなるので、前記特開平8−276144号公報に記載されているような壁の抵抗を利用して噴射方向を傾ける手段を採用することはできない。
本発明はこのような事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、板厚が小さな散水板であっても、散水孔から噴射される噴射水の向きを噴射面の垂直線に対して傾けた方向に噴射できるようにした散水板を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、金属薄板に多数の散水孔を形成し、各散水孔は散水板の両面からのエッチング加工にて開口されており、少なくとも一部の散水孔は出口側の中心線が入口側の中心線に対して偏心しており、これら散水孔より噴射される噴射水が噴射面の垂直線に対して傾斜した方向に噴射されるようにした散水板が提供される。
金属薄板からなる散水板の両面エッチング加工において、散水孔の入口側(片方の面)の中心線と出口側(他方の面)の中心線をずらせると、孔は板厚方向に対し傾いた方向に開口される。したがって、この孔を通って噴射される噴射水は噴射面の垂直線に対して傾斜した方向に噴射されるようになる。
このことから、板厚の薄い散水板であっても簡単な加工技術により噴射水の向きを噴射面の垂直線に対して傾けた方向に容易に噴射させることができる。
本発明の好ましい態様は、金属薄板の板厚が0.5mm以下である散水板に適用して有効である。
他の好ましい態様は、散水孔は、多数の散水孔が環状に配列されてなる散水孔列を同心状に複数列形成されており、少なくとも一部の環状散水孔列より噴射される噴射水が散水板の中心線又は外周方向に向けて傾斜して噴射されるようにした散水板が提供される。
このような場合、少なくとも一部の環状散水孔列より噴射される噴射水が散水板の中心線又は外周方向に向けて噴射されるので、これらの噴射水は散水板の中心に対し均等に分散し、噴射水の均等分布がなされる。
本発明は、特に散水孔の直径が0.5mm以下0.1mm以上である散水板に用いて有効である。
孔の直径が0.5mmを超える場合は、従来の合成樹脂製の散水板と差異がなく、また0.1mm未満であると両面からエッチングするとはいえども板厚を小さくする必要が生じ、板厚が小さくなると強度が低下する。
なお、散水孔の開口形状は円形に限らず、例えば四角、三角、楕円形などであってもよく、円形以外の形状の場合、本発明の直径とは辺の長さ、短軸側長さ差す。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明について、一実施例を図面にもとづき説明する。図1は蛇口直結型浄水器の概略的構成図、図2はストレート吐出口及びシャワー吐出口の部分を拡大した断面図、図3は散水板の平面図、図4は各散水孔の断面図、図5はストレート吐出状態を示す図、図6はシャワー吐出状態を示す図である。
図1において、1は浄水器の本体であり、2は上記本体1の側方に連設された浄化部である。
浄化部2は水道水を浄化する箇所であり、例えば周知の通り、内部にフィルターカートリッジ3を脱着可能に収容しており、このカートリッジ3に水道原水を通したときフィルターが水道水に含まれる臭い成分、汚れ成分、残留塩素、トリハロメタン等を吸着濾過して浄化する作用を奏する。なお、フィルターとしては、活性炭、中空糸膜、不織布、セラミックス、逆浸透膜などが知られている。また、この浄化部2としては、上記フィルターによる物理的吸着の他に、イオン交換樹脂などの媒体を用いる方式であってもよく、またはアスコルビン酸(ビタミンC)を原水に混ぜることによって残留塩素を中和する化学反応的浄化手段を用いた浄水方式であってもよい。なお、カートリッジ3の性能が落ちた場合は、このカートリッジ3を交換できるようにしてもよい。
【0006】
上記浄水器本体1は、取付具4を介して水道蛇口5に連結されており、水道蛇口5から供給される水道水(原水)を導入するようになっている。この浄水器本体1には切換弁6が内蔵されており、切換弁6の構造については詳細な説明を省略するが、操作ハンドル7により外部から操作するようになっている。この場合、切換弁6は後で説明するように、4通りの切換が可能になっている。
浄水器本体1の下面には、図2に断面して示すように、ストレート吐出口8とシャワー吐出口9が形成されている。ストレート吐出口8は、切換弁6を通って送られてきた水をストレート状に吐出する出口であり、円形に開口している。シャワー吐出口9は、切換弁6を通って送られてきた水を、拡散して吐出するための出口であり、上記ストレート吐出口8を囲んで環状に開口している。
これらストレート吐出口8およびシャワー吐出口9には、散水板10が取り付けられている。本例の散水板10はストレート吐出口8とシャワー吐出口9の両者に亘って取り付けられた一体の平坦な円板プレートから構成されている。この散水板10は、厚さ0.2mmないし0.5mmのステンレス製薄板に孔径0.1mmないし0.5mmの散水孔11…をフォトエッチング加工により多数個形成したもので、具体的には板厚0.2mm、直径50mmのステンレス製薄板に、例えば直径0.2mmの散水孔11…を合計800個形成してある。
【0007】
この場合、散水孔11…は、図3に示すような配置パターンで形成されている。このパターンを説明すると、想像線で示された後述する係止リング16で囲まれた内側の領域にストレート散水孔群Aが形成されているとともに、係止リング16の外側に位置するドーナツ状の領域にシャワー散水孔群Bが形成されている。
ストレート散水孔群Aは前記ストレート吐出口8に対向するもので、これらストレート散水孔群Aは、直径15mmの円の中に、直径0.2mmの散水孔111…を合計400個、ほぼ均等な間隔で分散して開設してある。この場合の総開口面積は12.56mmとなっている。そして、これらストレート散水孔群Aの散水孔111…は、これら孔を通って流れる水が全て真下に向かうように、すなわち噴射面(散水板の下面)に対して垂直方向に向かうように形成されている。
【0008】
一方、シャワー散水孔群Bは前記シャワー吐出口9と対向するものであり、これらシャワー散水孔群Bも直径0.2mmの散水孔を合計400個開設してある。この場合の総開口面積も12.56mmとなっている。
このシャワー散水孔群Bにあっては、係止リング16に近い中央寄りに、多数の散水孔112…を環状に配置した環状の散水孔列12が2列に形成されている。この中央寄りの環状散水孔列12は、これら散水孔112…を通って噴射される水が噴射面(散水板の下面)の垂直線に対して傾斜し、散水板10の中心線O−Oに向かうように形成されている。
また、上記中央寄りの環状散水孔列12の外側には、多数の散水孔113…を環状に配置した第1の外側環状散水孔列13および同じく多数の散水孔114…を環状に配置した第2の外側環状散水孔列14が形成されている。
第1の外側環状散水孔列13は、中央寄りの環状散水孔列12に近い位置に2列に形成されており、これらの孔113…を通って噴射される水は噴射面(散水板の下面)の垂直線に対して傾斜し、散水板10の中心線O−Oから遠ざかる方向、つまり外周方向へ広がるように形成されている。
上記第2の外側環状散水孔列14は、散水板10の外周に近い位置に1列に形成されており、これらの孔114…を通って噴射される水は噴射面(散水板の下面)の垂直線に対して傾斜し、散水板10の中心線O−Oから遠ざかる方向へ広がるように形成されている。
なお、上記第1の外側環状散水孔列13と第2の外側環状散水孔列14の間には、複数の散水孔115…が適宜な間隔で分散して形成されており、これらの孔を通って噴射される水も噴射面(散水板の下面)の垂直線に対して傾斜し、散水板10の中心線O−Oから遠ざかる方向へ広がるように形成されている。
【0009】
上記各散水孔11…から噴射される水が噴射面に対して傾斜した方向に向かって噴射されるために、各孔は図4に示す構造をなしている。
すなわち、各散水孔11…は、ステンレス薄板よりなる散水板10の内外両面からフォトエッチング加工により開けられている。
一般に、両面エッチング加工方法は、周知の通り、金属薄板の表面を脱脂、酸洗などで前処理した後、この金属薄板の表裏両面をフォトレジスト膜で覆い、このレジスト膜の上に製品パターンが描画されたマスク原版を重ねる。そして、マスク原版の上から紫外線を照射し、レジスト膜にマスク原版に描画された製品パターンを露光させ、次ぎにマスク原版を剥がし、金属薄板を現像液に漬ける。すると、紫外線が照射されなかった部分のレジスト膜が溶けて除去され、これによりこの部分の金属薄板の表面が露出し、つまり開口部が生じ、紫外線が届かなかった部分のレジスト膜は残る。
次に、金属薄板の両面に塩化第二鉄溶液などからなるエッチング液を例えばスプレー噴射し、これによりレジスト膜の開口部を通じてこの開口部に露出している金属薄板の表面にエッチング液が吹き付けられる。よって金属薄板は両面からエッチング液に腐食されて溶解し、このため金属薄板は両面側から侵食され、所定のパターンの孔が形成されるようになる。
【0010】
本実施例では、上記従来のエッチング方法に順じ、散水板10の両面にレジスト膜30を形成し、これらレジスト膜30にそれぞれ散水孔を開けるための開口部31、32を形成する。
この場合、ストレート散水孔群Aの散水孔111…にあっては、図4(A)図に示すように、内面側の開口部31の中心線O−Oと外面側の開口部32の中心線O−Oを一致させておく。
これに対し、シャワー散水孔群Bにおける中央寄りの環状散水孔列12の散水孔112…は、図4(B)図に示すように、内面側(水の入口側)の開口部31の中心線O−Oに対し外面側(水の出口側)の開口部32の中心線O−Oを散水板10の中心側に偏心させておく。これは、マスク原版に描画する製品パターンの図、つまり内外両面の孔の中心を互いにずらすことで実現できる。
さらに、シャワー散水孔群Bにおける第1の外側環状散水孔列13の散水孔113…、第2の外側環状散水孔列14の散水孔114…及びこれら散水孔列13、14間に形成される散水孔115…は、図4(C)図に示すように、内面側の開口部31の中心線O−Oに対し外面側の開口部32の中心線O−Oを散水板10の外周方向に偏心させておく。
この状態で、散水板10の両面からエッチング液を吹き付けると、エッチング液は上記開口部31、32を通じて散水板10の表面に当たり、この面を腐食する。エッチング液による腐食は内外両面から板厚方向に進行するとともに、液がレジスト膜の下側に回り込むため横方向(板厚方向と直行する方向)にも進行する(サイドエッチング)。このため、エッチングによる凹みは、それぞれ概略半球形に拡大し、このようなエッチング凹部がスプレー時間の経過に伴って成長する。そして、エッチングは内外両面から同時に進行するのでやがてこれらエッチング凹部の底部が相互に連通し、この貫通箇所に貫通部が形成される。よって散水孔が開口成形されることになる。
【0011】
このような加工方法により形成された散水孔は、ストレート散水孔群Aの散水孔111…の場合、図4(A)図に示すように、孔の中心軸は内面側の開口部31の中心線O−Oと外面側の開口部32の中心線O−Oが一致しているので、噴射面に対し垂直になる。
これに対し、シャワー散水孔群Bにおける中央寄りの環状散水孔列12の散水孔112…の場合は、図4(B)図に示すように、内面側の開口部31の中心線O−Oに対し外面側の開口部32の中心線O−Oが散水板10の中心側に偏心しているので、孔の中心軸x−xは噴射面に対する垂直線より内側に向かって傾く。
また、シャワー散水孔群Bにおける第1の外側環状散水孔列13の散水孔113…、第2の外側環状散水孔列14の散水孔114…及びこれら散水孔列13、14間に形成される散水孔115…は、図4(C)図に示すように、内面側の開口部31の中心線O−Oに対し外面側の開口部32の中心線O−Oが散水板10の外周方向に偏心しているので、孔の中心軸x−xは噴射面に対する垂直線より外側に向かって傾く。
【0012】
上記のように構成した散水板10は、浄水器本体1のストレート吐出口8およびシャワー吐出口9に取り付けられる。この場合、散水板10は、そのストレート散水孔群Aとシャワー散水孔群Bとの境界部分に前記係止リング16をインサート成形にて一体に取着し、この前記係止リング16をストレート吐出口8の周壁にねじ止めまたはバヨネット結合にて固定するとともに、散水板10の周縁部を、シャワー吐出口9の周壁に螺合される固定ナット15で押さえて固定されるようになっている。なお、17はインサート成形の係止リング16が貫通する貫通孔、18はシール材である。
【0013】
上記ストレート吐出口8およびシャワー吐出口9には、切換弁6の操作によりそれぞれ水道水(原水)または浄水が供給される。前記切換弁6は、操作ハンドル7の操作により4通りの切換が可能であり、その1つは、水道蛇口5から導入した水道水をそのまま原水としてストレート吐出口8に流す場合であり、2つ目は、水道蛇口5から導入した水道水をそのまま原水としてシャワー吐出口9に流す場合である。そして、3つ目としては、水道蛇口5から導入した水道水を図1に示す送り通路20を通して浄化部2に送り、この浄化部2で浄化された浄水を戻り通路21を通じて切換弁6に戻し、この浄水をストレート吐出口8に流す場合である。さらに、4つ目としては、水道蛇口5から導入した水道水を送り通路20を経て浄化部2に送り、この浄化部2で浄化された浄水を戻り通路21を介して切換弁6に戻し、この浄水をシャワー吐出口9に流す場合である。
すなわち、本例の切換弁6は、操作ハンドル7の操作により、原水ストレート、原水シャワー、浄水ストレート、浄水シャワーの4種の吐出形態に切換可能になっている。そして、ストレート吐出口8は原水と浄水のストレート吐出に共用されるとともに、シャワー吐出口9は原水と浄水のシャワー吐出に共用されるようになっている。
【0014】
このような構成による実施例の浄水器について作用を説明する。
浄水器本体1を水道蛇口5に取り付け、蛇口5を開けると水道水(原水)が切換弁6に導かれる。
「原水ストレート」
操作ハンドル7を操作して切換弁6を原水ストレートの位置にすると、原水が切換弁6を通り、ストレート吐出口8に供給される。よって、この原水は、散水板10のストレート散水孔群Aを通って下方に噴射される。
この場合、ストレート散水孔群Aは小さな円形の範囲に多数の散水孔111…を集中的に形成し、しかもこれら各散水孔111…は図4(A)図に示す通り、中心軸が噴射面に垂直で、下向きに開口しているので、このストレート散水孔群Aより吐出される噴射水は、図5に示す通り、所定の大きさの水の束として真っ直ぐに落下する。ゆえに、ストレート水となる。
この場合、ストレート散水孔群Aは直径0.2mmの小孔を合計400個開設して総開口面積が12.56mmとなっているので、開口が従来の浄水器のストレート開口に比べて絞られていることになり、これによりストレート吐出口8内の水圧が高くなって高い圧力で水が噴射され、高速噴射になる。よって、このストレート吐出水は被洗浄物に対する洗浄力が増す。
また、この場合、総開口面積が絞られていることから、水の勢いが強くなるにも拘わらず、従来に比べて水量を少なくすることができ、水道水の使用量を節減することができる。
【0015】
「原水シャワー」
次に操作ハンドル7を操作して切換弁6を原水シャワーの位置に切り換えると、原水が切換弁6を通り、シャワー吐出口9に供給される。よって、この原水は、散水板10のシャワー散水孔群Bを通って下方に噴射される。
シャワー散水孔群Bは、中央寄りの環状散水孔列12と、その外側に形成した第1の外側環状散水孔列13および最も外側の第2の外側環状散水孔列14を有し、かつ第1の外側環状散水孔列13と第2の外側環状散水孔列14の間に複数の散水孔115…を適宜な間隔で形成してあるから、シャワー吐出口9内の水はこれら散水孔よりそれぞれ分散して噴射される。
この場合、シャワー散水孔群Bにおける第1の外側環状散水孔列13の散水孔113…、第2の外側環状散水孔列14の散水孔114…及びこれら散水孔列13、14間に形成される散水孔115…は、図4(C)図に示すように、これら孔の中心軸x−xが噴射面に対する垂直線より外側に向かって傾いているので、図6に示す通り、第1の外側環状散水孔列13および第2の外側環状散水孔列14から噴射される水13a、14aおよびこれらの間の孔115…から噴射される水は外に広がり、着地面Eで広い面積に当たるようになる。よって広い面積に対するシャワー水として作用する。
また、シャワー散水孔群Bにおける中央寄りの環状散水孔列12の散水孔112…では、図4(B)図に示すように、孔の中心軸x−xが噴射面に対する垂直線より内側に向かって傾いているので、この中央寄りの環状散水孔列12より噴射される水12aは、図6に示す通り、散水板10の中心線O−Oに向かい、着地面Eにおいて散水板10の中心線O−O近傍に噴射される。このことから、中心部にストレート吐出口8が存在するにも拘わらず、シャワー吐出のときにストレート吐出口8直下の領域にも水を噴射するようになり、よって噴射面積の空洞化を防止することができ、広い被洗浄面にまんべんなく水を当てることができる。このことからシャワー吐出時の洗浄作用が向上する。
そしてこの場合も、シャワー散水孔群Bの総開口面積は12.56mmとなっており、この開口面積は従来の浄水器のシャワー開口に比べて絞られていることになり、これによりシャワー吐出口9内の水圧が高くなって高い圧力で水が噴射され、高速噴射になる。よって、このシャワー吐出水も被洗浄物に対する洗浄力が増す。
さらにこの場合、総開口面積が絞られていることから、水の勢いが強くなるにも拘わらず、従来に比べて水量を少なくすることができ、水道水の使用量を節減することができる。
【0016】
「浄水ストレート」
さらに、操作ハンドル7を操作して切換弁6を浄水ストレートに切り換えると、原水は切換弁6を通り、送り通路20を通して浄化部2に送られ、この浄化部2で浄化される。そして浄化部2で浄化された水は戻り通路21を通じて切換弁6に戻り、この切換弁6を経てストレート吐出口8に送られる。よって、この浄水はストレート吐出口8から、散水板10のストレート散水孔群Aを通って下方にストレート噴射される。
この浄水ストレートの吐出状態は、図5に示す上記原水ストレートの場合と同じである。
「浄水シャワー」
そしてまた、さらに操作ハンドル7を操作して切換弁6を浄水シャワーに切り換えると、原水は切換弁6を通り、送り通路20を通して浄化部2に送られ、この浄化部2で浄化された後、戻り通路21を通じて切換弁6に戻り、この切換弁6を経てシャワー吐出口9に送られる。よって、この浄水はシャワー吐出口9から、散水板10のシャワー散水孔群Bを通って下方にシャワー噴射される。
この浄水シャワーの吐出状態は、図6に示す上記原水シャワーの場合と同じである。
【0017】
上記のような散水板10は、孔径が小さな散水孔12…を多数個開口してあるが、このような散水板はステンレス薄板をフォトエッチング加工することで容易に得られ、かつ量産も可能である。
なお、上記実施例では、散水板10を浄水器に用いた例を説明したが、本発明に係る散水板はシャワーヘッドや園芸用散水ノズルなどにも適用可能である。
また、両面エッチングは、内外両面を同時にエッチング加工することには限らず、内面及び外面をそれぞれ片面づつエッチング加工して、最終的に両面がエッチング加工されているようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の散水板は両面エッチング加工を利用していることから、板厚tより小さな孔径d(t>d)の孔を開けることもできる。
すなわち、従来のエッチング加工は、板厚よりも小さな寸法の孔径を開けるのは不可能とされており、薄板の両面からエッチング加工する場合でも、板厚tに対し孔径dは、d≧0.8t程度と言われている。
しかしながら、両面エッチングの場合、図4(A)図に示すように、板厚tを有する薄板の一方の面を深さtまでエッチング侵食すれば、残りt=t−t分の厚みが残る。この板厚tに対してはこの厚みに相当する大きさ(d=t)の孔なら開口加工が可能である。
したがって、レジスト膜30に開口部31、32を形成するとき、一方の開口部31の径を他方の開口部32の径より大きくしておけば、両面同時に又は片面ずつエッチングしても、一方の面側が大きく侵食されるから、他方の面側に残る板厚t分に孔を開けることができ、結局板厚tよりも充分小さな径dの孔を開けることができる。例えば、板厚t=0.4mmの薄板に対し、孔径d=0.2mm又は0.1mmの孔を開けることができる。
このことは、小さな孔であっても、板厚を大きくすることができ、板厚を大きくすることによって散水板の強度を増すことができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、板厚の薄い散水板であっても簡単な加工技術により噴射水の向きを噴射面の垂直線に対して傾けた方向に容易に噴射させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、蛇口直結型浄水器の概略的構成図
【図2】同実施例のストレート吐出口及びシャワー吐出口を拡大した断面図
【図3】同実施例の散水板の平面図
【図4】同実施例の散水孔の拡大した断面図を示し、(A)図はストレート散水群の散水孔の断面図、(B)図はシャワー散水孔群Bにおける中央寄りの環状散水孔列の散水孔の断面図、(C)図はシャワー散水孔群Bにおける第1の外側環状散水孔列、第2の外側環状散水孔列及びこれら散水孔列間に形成される散水孔の断面図
【図5】同実施例のストレート吐出状態を示す図、
【図6】同実施例のシャワー吐出状態を示す図
【符号の説明】
1…浄水器本体
2…浄化部
5…水道蛇口
6…切換弁
8…ストレート吐出口
9…シャワー吐出口
10…散水板
11(111、112、113、114、115)…散水孔
A…ストレート散水孔群
B…シャワー散水孔群
12…中央寄り環状散水孔列
13…第1の外側環状散水孔列
14…第2の外側環状散水孔列

Claims (4)

  1. 金属薄板に多数の散水孔を形成し、各散水孔は金属薄板の両面からのエッチング加工にて開口されており、少なくとも一部の散水孔は出口側の中心線が入口側の中心線に対して偏心しており、これら散水孔より噴射される噴射水が噴射面の垂直線に対して傾斜した方向に噴射されるようにしたことを特徴とする散水板。
  2. 金属薄板の板厚が0.5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の散水板。
  3. 散水孔は、多数の散水孔が環状に配列されてなる散水孔列を同心状に複数列形成されており、少なくとも一部の環状散水孔列より噴射される噴射水が散水板の中心線又は外周方向に向けて傾斜して噴射されるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の散水板。
  4. 散水孔の直径が0.5mm以下0.1mm以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載の散水板。
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