JP2004275504A - 眼科検査装置用オートアライメント装置及び眼科検査装置 - Google Patents

眼科検査装置用オートアライメント装置及び眼科検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】測定光学系の被検眼に対する自動位置決めによる精度を向上させ、測定の精度や再現性、信頼性及び操作性をより向上可能な技術を提供する。
【解決手段】被検眼1の前眼部に光軸5上から照明光を照射する照明光源20と、照明光源20から前眼部で反射した光軸5上の反射光を受光するCCDカメラ25と、光軸5に垂直な受光面における反射光の受光位置について、アライメントが完了する位置決定点からの距離に応じた所定の重み付けを付与した数値データを提供する固有値出力手段と、CCDカメラ25の反射光の受光位置信号に基づき固有値出力手段の数値データを加算平均する演算手段と、演算手段の出力信号に基づいて受光位置が位置決定点に近づくにつれ所定の重み付けに応じて移動速度を調節しながら受光位置を位置決定点へ一致させるように測定光学系2を自動的に移動する移動制御手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼科検査装置、特に測定光学系の被検眼に対するアライメント制御を必要とする眼科検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、眼科検査装置は、被検眼眼球と装置測定系との位置合わせ(アライメント又はセンターリング)を必要とするものが多かった。この種の位置合わせを行うシステムとしては、装置自体にアライメント状態に係る判定機能や位置制御機能を組み込んだシステムが多く知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、被検眼の眼圧を測定する眼圧測定装置において、角膜面での反射像の変位方向を検知する検知手段に基づき測定系の位置の移動を制御する位置調整装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、被検眼の眼圧を測定する眼圧測定装置において、角膜反射光によりアライメント状態を検出する手段に基づき測定系の可動部を3次元的に移動して制御する眼圧計が開示されている。
【0005】
特許文献3には、前房内の蛋白質濃度を測定する眼科測定装置において、光電変換素子からの出力信号を処理することにより測定系と被検眼とのアライメント状態の適否を判定表示する装置が開示されている。
【0006】
特許文献4には、角膜細胞撮影装置において、検出センサの出力信号に基づきXYアライメント検出回路を介して測定系が被検眼の角膜に対してアライメントされるように装置本体を駆動する装置が開示されている。
【0007】
特許文献5には、眼球顕微鏡装置において、前眼部映像にアライメントサークルを表示する手段を備え、眼球面からの反射光点を利用して被検眼に対する顕微鏡光軸の位置合わせを行う装置が開示されている。
【0008】
特許文献6には、角膜内皮細胞を観察する眼球撮像装置において、テレビ画像の所定区画に対応して開くゲート手段と、このゲート手段を介した角膜反射信号の処理に基づき装置全体を移動調節して、被検眼の眼球に対する位置決めを自動的に行う装置が開示されている。
【0009】
特許文献7には、TVカメラの信号出力に基づきXY方向位置検出回路を介して移動機構を駆動し、角膜内皮細胞の撮影系を被検眼に対して位置決めを行う角膜撮影装置が開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開昭62−19150号公報
【特許文献2】
特開平01−300928号公報
【特許文献3】
特開平03−264044号公報
【特許文献4】
特公平07−121255号公報
【特許文献5】
特開平06−160727号公報
【特許文献6】
特許第2607216号公報
【特許文献7】
特許第2608852号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3に開示された装置では、アライメント状態の適否は機械で判定できても、装置の位置決めは検者(医師や看護士、検査員等の医療スタッフ)の手動によらねばならない。このため、機械操作が面倒であると共に、手動による位置決め操作では検者の技量によって測定値にばらつきが生じてしまう問題があり、画像観察の用途では良好な画像を短時間の内に得難いといった問題がある。
【0012】
一方、特許文献1,2,4,5,6,7に開示された装置では、被検眼に対する機械の位置決めが自動的に行われるために、手動操作にまつわる面倒が無く機械の操作性や測定精度の向上も期待されるが、以下の問題がある。
【0013】
すなわち、いずれの装置もXY方向の単純な機械制御によって体積や重量を有する測定系本体を移動調節させているために、眼球に対する測定系の位置決め制御を精度良く実行することが困難である。
【0014】
特に、特許文献6に開示された装置では、測定系を移動調節するために、一定周波数で変調されたスポット光源と同期検波の利用、またテレビ画像の所定区画に対応して開くゲート手段を介して信号処理を行う具体的な回路方式等を提示している。
【0015】
しかし、特許文献6の装置では、XY移動機構の制御は依然として単純な方向制御に依存しているために、眼球と装置の光軸が合致したところで光学系本体を精度良く停止させることが困難で、移動部分の重量によっては停止位置を通り過ぎることを繰り返して制御時にハンチング現象を生じる可能性もある。
【0016】
一方、特許文献1,2,4,5,7に開示された装置では、モータ制御の切替スイッチ(特許文献1)、アライメント用の受光素子(特許文献2)、XYアライメント検出回路(特許文献4)、フリッカー検出装置(特許文献5)またはXY方向位置検出回路(特許文献7)を提示しているが、XY方向の単純な自動的な方向制御を開示しているだけであり、眼球に対する測定系の位置決め精度を向上させるための具体的な制御方式については開示していない。
【0017】
例えば、近年発展した眼科検査装置として、被検眼前房内の蛋白質濃度を測定するためのレーザフレアメータとも称せられる眼科検査装置(特許文献3参照)がある。この種の装置では、被検眼の前房に対して斜め方向からレーザ光を投光して微弱な散乱光を斜め方向から検出するという独特な光学構成を必要とする。
かつ、角膜や虹彩からの不要な迷光を避ける必要があるために、測定に際しては被検眼と装置との位置合わせを非常に正確に行わねばならない。よって、従来からの方向制御機構をそのまま採用しても、従来の自動位置決めによる精度では測定の精度や安定性を十分に満足いくほど向上させることは困難であった。
【0018】
本発明は上記従来技術に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、測定光学系の被検眼に対する自動位置決めによる精度を向上させ、測定の精度や再現性、信頼性及び操作性をより向上可能な技術を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明では、被検眼の前眼部からの反射光を受ける受光部の受光位置に対応して予め定めたアライメントが完了する位置決定点からの距離に応じた所定の重み付けで、受光位置を位置決定点へ一致させるように自動的に測定光学系の移動を行わせる。このときの重み付けは、受光位置の位置決定点への測定光学系の移動速度に反映され、受光位置が位置決定点へ近づくにつれ測定光学系の移動速度が調節され、好ましくは遅くなるように制御が行われる。
【0020】
よって、位置決定点近傍では、測定光学系の移動速度が遅く、受光位置はゆっくりと移動して近づくため、位置決定点に対して受光位置を高精度に位置決めできるものである。一方、位置決定点から受光位置が遠いと、測定光学系の移動速度が速く、受光位置は位置決定点へ向けて高速で移動するため、位置決めまでの時間を短縮することができ、さらには一点を凝視している被検者の負担を軽減することができるものである。
【0021】
さらに、眼球運動が生じて被検眼の前眼部が急速に移動しても、それに対応して受光位置を位置決定点へ一致させる位置合わせが自動的に追従制御されるので、高精度の位置合わせが良好に維持されるものでもある。
【0022】
上記目的を達成するために本発明の眼科検査装置用オートアライメント装置にあっては、
被検眼の前眼部に被検眼の正面から照明光を照射する照明光源と、
前記照明光が前眼部で反射した反射光を受光する受光部と、
被検眼の眼球光軸に垂直な受光面における前記反射光の受光位置について、アライメントが完了する位置決定点からの距離に応じた所定の重み付けを付与した数値データを提供する固有値出力手段と、
前記受光部の前記反射光の受光位置信号に基づき前記固有値出力手段の数値データを加算平均する演算手段と、
前記演算手段の出力信号に基づいて前記受光位置が前記位置決定点に近づくにつれ前記所定の重み付けに応じて移動速度を調節しながら前記受光位置を前記位置決定点へ一致させるように測定光学系を自動的に移動する移動制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
この構成では、固有値出力手段が提供する数値データの所定の重み付けによって、移動制御手段が測定光学系の移動を受光位置が位置決定点に近づくにつれ移動速度を調節しながら、好ましくは遅くしながら行うために、受光位置を位置決定点へ一致させる位置決め精度が十分向上し、ひいては測定の精度や信頼性及び操作性を向上することができる。
【0024】
また、受光位置が位置決定点から遠いと、移動制御手段が測定光学系の移動を高速で行うことが可能で、位置決めまでの時間を短縮することができ、一点を凝視している被検者の負担を軽減することができる。
【0025】
加えて、前記移動制御手段によって前記受光位置が前記位置決定点へ略一致した時に、被検眼の眼球光軸方向での所定の位置決定を行うように測定光学系を自動的に前記光軸方向に対して移動する光軸方向移動制御手段を備えたことが好適である。
【0026】
この構成では、被検眼の眼球光軸との垂直面でのアライメントが完了した後に、被検眼の眼球光軸方向でのアライメントの調整を図るので、最終的な被検眼の眼球光軸方向のみでの測定光学系の移動で3次元アライメントが完成でき、位置決めまでに短時間であると共に精度も向上することができる。
【0027】
本発明の眼科検査装置にあっては、
上記の眼科検査装置用オートアライメント装置と、
前記眼科検査装置用オートアライメント装置によってアライメントが定められた後に測定を行う測定光学系と、を備えたことを特徴とする。
【0028】
この構成では、受光位置を位置決定点へ一致させる位置決め精度が十分向上し、ひいては測定の精度や再現性、信頼性及び操作性を向上することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。図1〜図7を参照して、実施の形態について説明する。
【0030】
図1は本実施の形態に係るレーザフレアメータ(以下、LFMと称す)の概略構成図である。本実施の形態では、LFMを眼科検査装置の一例として説明を進める。
【0031】
図1において、被検者の眼球である被検眼1が示されており、被検眼1に対向してLFMの測定光学系2が配置されている。
【0032】
測定光学系2は、概略、投光系光軸3、受光系光軸4、被検眼1の眼球光軸に平行するLFMの装置本体の光軸(中心軸)5に分けた光路で構成されている。
【0033】
例えば、投光系光軸3の中心軸の光軸5に対する設定角度は30度に設定される。一方、受光系光軸4の中心軸の光軸5に対する設定角度は40度に設定される。
【0034】
次に、LFMの投光系について説明する。投光系は、レーザ光源6から発せられたレーザ光がレンズ7、ガルバノミラー8、ミラー9、レンズ10を介して投光系光軸3に沿って被検者の被検眼1の前房内に投光される。
【0035】
ガルバノミラー8は、ガルバノメータ8Mによって駆動され、レーザビームを前房内で微細に1次元的に走査するためのものである。
【0036】
被検眼1の前房内に存在する蛋白質からの散乱光は、受光系光軸4に沿ってレンズ11,12、マスク13を介して光電子増倍管等の光電検出器14で検出される。光電検出器14の受光面の前面にはレーザ光源6の波長に対応したフィルタ15が配置される。
【0037】
光電検出器14からの出力信号は、フレア計測用信号処理回路16に供給される。フレア計測用信号処理回路16では、散乱光の出力信号から蛋白質濃度が計算され、表示制御回路17を介して表示装置(液晶モニタ)18に測定結果が表示される。
【0038】
表示制御回路17は、後に説明するアライメント用信号処理回路19との間で各種制御信号のやり取りも行うものである。
【0039】
一方、中心軸の光軸5に沿った光学構成に関しては、照明光源(赤外LED)20からの照明光が、レンズ21、分割ミラー(ハーフミラー)22、レンズ23を介して被検眼1の前眼部に照射される。
【0040】
ちなみに、被検眼1の視線方向を定めるために、照明光源20またはレンズ21の近傍に、被検眼1が凝視するための固視標(不図示)を設けることが可能である。
【0041】
そして、照明光源20からの反射拡散光に基づく被検眼1の前眼部像は、光軸5上で、レンズ23、分割ミラー22を介した後、レンズ24によって受光部を構成するCCDカメラ25の受光面上に結像される。CCDカメラ25の受光面の前面には、外乱光の影響を低減するために、照明光源20の赤外LEDの波長に対応した赤外フィルタ26が配置される。
【0042】
さらに、レーザ光源6による被検眼1の角膜からの直接反射光は、補助光学系によって検出され、そのために投光系光軸3に対称的な検出角度(本実施の形態では光軸5に対して30度)をもって設定された光軸3Sが想定されている。すなわち、レーザ光源6の角膜からの反射光は、光軸3Sに沿ってレンズ27を介して導かれ、フォトダイオード28で検出される。フォトダイオード28の受光面の前面には、レーザ光源6の波長に対応したフィルタ29が配置される。
【0043】
フォトダイオード28は、2分割型のフォトダイオード等で構成され、受光面に入射する角膜反射の光量比率から、被検眼1の角膜頂点と測定光学系2との間の距離(Z軸方向)を判定するためのものである。
【0044】
ここで、フォトダイオード28と光電検出器14とは、それぞれレーザ光源6の反射光又は散乱光を検出するが、それぞれの測光部位は被検眼1の角膜表面と前房内となるように微妙な観察方向の違いをもって光学的に設定される。
【0045】
ところで、LFMの測定において、レーザ光源6からのレーザビームは常に被検眼1の前房内で所定の探索領域に照射される必要があり、仮に被検眼1と測定系との間にずれが生じると、角膜反射や虹彩反射など不要な迷光成分が検出信号に混入して測定誤差を生じてしまう。したがって、従来、LFMの測定操作は検者にとっても被検者にとっても非常にデリケートな難しい手技となっていた。
【0046】
この問題を解決するために、本実施の形態に係るLFMでは、CCDカメラ25の出力信号と、フォトダイオード28の出力信号を利用した測定光学系2の位置制御(オートアライメント装置)が採用されている。
【0047】
すなわち、CCDカメラ25及びフォトダイオード28からの出力信号は、アライメント用信号処理回路19に入力され、測定光学系2の位置制御のための演算がなされると共に、その演算結果はモータ制御系に出力され、自動的な位置調整のために利用される。
【0048】
図2は測定光学系2の位置制御を自動的に行うためのアライメント用信号処理回路19の内部をより詳細に示したブロック図である。
【0049】
CCDカメラ25から出力された映像信号は、同期分離回路30によって同期信号の分離がなされ、その出力は表示回路系その他回路の同期制御のために使用される。
【0050】
一方、CCDカメラ25からの映像信号は、A/D変換回路31X,31Yに入力され、デジタルデータに変換された後に信号処理が行われる。
【0051】
図2においては、A/D変換回路31X,31Y以降、同様な回路形式が2系統備えられており、それらは映像信号のX方向(水平方向)とY方向(垂直方向)とに対応した信号処理を行うためのものであり、それぞれ符号X,Yで参照している。
【0052】
A/D変換回路31X,31Yの出力は、比較回路32X,32Yを介して基準値発生回路33X,33Yのデータと比較され、加算平均回路34X,34Yに供給される。
【0053】
加算平均回路34X,34Yは、アドレスカウンタ35X,35Yで制御されるメモリ回路(ROM)36X,36Yの出力データを比較回路32X,32Yの出力するデータ領域において加算平均することで、CCDカメラ25で捕らえた被検眼1の前眼部像(受光位置)が表示画像領域中のどこに存在するかを、表示画像領域に予め設定した位置決定点(画像中心)からの所定の重み付けに応じて数値化する演算手段である。
【0054】
アドレスカウンタ35X,35YとROM36X,36Yは、両者で固有値出力手段を形成するものであり、加算平均回路34X,34Y等も含めてCPU(マイクロプロセッサ)やPLD(プログラマブル・ロジック・デバイス)等で置き換えて設計することもできる。
【0055】
加算平均回路34X,34Yから出力された数値データは、極性判定回路37X,37Yを介して正負の方向判定を行い、続くモータ駆動回路38X,38Yを制御することで、測定光学系2の位置調整用のモータ39X,39Yを駆動する。
【0056】
また、加算平均回路34X,34Yの出力は、D/A変換回路40X,40Yを介してアナログ量に変換され、PWM回路(パルス幅変調回路)41X,41Yを経由して、モータ駆動回路38X,38Yを制御する。加算平均回路34X,34Yの出力データに基づきPWM制御を行うことで、被検眼1の前眼部像の表示画像領域中での位置に応じてモータの駆動パワーを調整することができる。
【0057】
さらに、D/A変換回路40X,40Yの出力信号は、XY領域判定回路42に供給され、被検眼1の前眼部像が表示画像中において所定の範囲内に存在するか判断され、位置決定点である画像中心に近接(略一致)した条件においてZ軸方向(中心軸の光軸5の方向)の制御が行われることとなる。
【0058】
すなわち、分割型フォトダイオード28からの出力信号は、演算回路43において2分割センサに関する検知光量の比率計算等によりZ方向の位置データに換算される。
【0059】
続くZ軸制御判定回路44は、XY領域判定回路42の出力結果も勘案してZ方向の駆動制御を行うかどうかを判定し、モータ駆動回路45を介してZ軸の移動調節用モータ46の制御を行う。
【0060】
この種の3次元的な位置制御に関して被検眼1の眼球固視微動等による影響は、XY軸方向に高速に頻繁に現れ、測定系の種類によってはZ軸方向よりもXY軸方向の追従補正が困難であった。したがって、本実施の形態では、固有値出力手段やPWM制御等の回路技術がXY軸方向の制御において複雑かつ効果的に採用され、一方、Z軸方向の制御系はより単純な構成として実現されている。
【0061】
図3は固有値出力手段の提供する数値データを示す図である。図3において、符号47はCCDカメラ25の出力する表示画像領域の外枠に対応するものである。外枠47内には位置決定点である画像中心を基準に仮想的にX軸、Y軸が設定されているものとする。
【0062】
図3(a)はX軸(水平)方向の制御に対する重み付けの数値データを模式的に示し、図3(b)はY軸(垂直)方向の制御に対する重み付けの数値データを模式的に示している。
【0063】
図3においては、位置決定点である画像中心から外側に向かって同心円状に3段階に、±1〜±3までの重み付けで数値データが固有値として設定されており、それらにより表示画像領域中で所定の重み付けを有する数値データとして予め設定提供されている。
【0064】
これら数値データを、X方向とY方向とでそれぞれ個別に被検眼1の前眼部像(角膜像)に対応した画像の局所領域で加算平均処理することで、モータ駆動回路38X,38Yの方向設定と、パワー設定と、の両者に利用することができる。
【0065】
具体的には、方向設定は、重み付けの「+」,「−」で方向が定められており、XY方向いずれにおいても、測定光学系2は「−」の重み付けでXY方向の負の方向に移動し、「+」の重み付けでXY方向の正の方向に移動する。また、パワー設定は、1〜3までの重み付けの値でパワーが定められており、画像中心から離れる程、その重み付けの値が大きな値になる。よって、画像中心近傍ではパワーは「1」で小さく、モータ駆動速度が遅く、測定光学系2はゆっくりと移動する。これに対し、画像中心から離れると、パワーは「3」と大きくなり、モータ駆動速度が速く、測定光学系2は高速で移動する。
【0066】
図4はCCDカメラ25で捕らえた被検眼1の前眼部像が図3のモータ駆動制御によって移動して行く様子を模式的に描いた説明図である。
【0067】
被検眼1の前眼部像48は、まず図4(a)では画像の右上(A,B)=(+3,+3)の領域に存在し、続く図4(b)ではY軸を跨いで左上側(A,B)=(−2,+2)の位置、図4(c)では画像中心に近づき(A,B)=(−1,+1)の位置に移り、最終的に図4(d)では移動速度をゆっくりとして(A,B)=(±0,±0)の画像中心に収束し、被検眼1の角膜中心が位置決めされる。
【0068】
つまり、図4の被検眼1の角膜中心の位置決めの軌跡は、図3の重み付けにより、X軸又はY軸を跨いで揺れるようにしながら徐々に小さくなる波を描き、画像中心へ収束することとなる。
【0069】
これら図4(a)〜(d)に示した画像の変化は、X方向、Y方向それぞれの位置調整用モータの駆動により短時間の内に行われるが、モータの回転方向と共に駆動パワーを先の図3に示す所定の重み付けによって調整しながら自動制御される。
【0070】
このため、前眼部像48が画像中心に合致した場合は、最終的にゆっくりとした速度で画像中心に近づくので中心部を行き過ぎることなく極めて正確にモータを停止させることができる。
【0071】
また、この図3、図4の場合には、XY方向の内いずれか一方が遠ければ、XY方向の遠方を制御するパワーも大きくなるので、装置と被検眼1とのアライメントが大きくはずれた場合には、測定光学系2の移動速度を高速化できる。したがって、付随的な眼球運動に対しても即座に前眼部像48を画像中心に位置決めさせるように、自動的に重み付けに応じて移動を行うので、迅速かつ正確に追随でき、測定光学系2を極めて精度良く眼球内の探索領域に位置決めすることができる。
【0072】
なお、図3と図4では、±1〜±3という数値データを同心円状の重み付け範囲で定めた単純な設定を仮定して模式的に示したが、実際の装置設計では駆動される測定系の重量バランスやモータの駆動特性に応じてより複雑な数値データが固有値として設定され、演算に利用されることは勿論である。
【0073】
例えば、他の例として、図5と図6に示すような重み付けによる制御も可能である。
【0074】
図5(a)はX軸(水平)方向の制御に対する重み付けの数値データを模式的に示し、図5(b)はY軸(垂直)方向の制御に対する重み付けの数値データを模式的に示している。
【0075】
図5においては、X軸方向についてはX軸方向に向かって6段階に、−3〜+3までの重み付けで数値データが固有値として設定されており、Y軸方向についてはY軸方向に向かって6段階に−3〜+3までの重み付けで数値データが固有値として設定されている。それらにより表示画像領域中で所定の重み付けを有する数値データとして予め設定提供されている。この場合においても、画像中心近傍ではモータ駆動のパワーは小さく、画像中心から離れるとモータ駆動のパワーは大きくなる。
【0076】
図6はCCDカメラ25で捕らえた被検眼1の前眼部像が図5のモータ駆動制御によって移動して行く様子を模式的に描いた説明図である。
【0077】
被検眼1の前眼部像48は、まず図6(a)では画像の右上(A,B)=(+3,+3)の領域に存在し、続く図6(b)では同じく右上側(A,B)=(+2,+2)の位置、図6(c)では画像中心に近づき(A,B)=(+1,+1)の位置に移り、最終的に図6(d)では移動速度をゆっくりとして(A,B)=(±0,±0)の画像中心に収束し、被検眼1の角膜中心が位置決めされる。
【0078】
つまり、図6の被検眼1の角膜中心の位置決めの軌跡は、図5の重み付けにより、角膜中心と画像中心とを結ぶ直線上を移動して、画像中心へ収束することとなる。
【0079】
よって、図5、図6の場合には、画像中心への直線的な移動によって画像中心へ向かうので、最短距離の移動で済み、移動にかかる時間を短縮できる。
【0080】
次に、図7を用いて測定光学系2の位置制御を行う機構について説明する。図7はXYZ方向の位置制御機構を示した概略図である。
【0081】
被検者は、装置に付属した顎台49及び額当て50を介して頭部を支えて、被検眼1を測定光学系2に対向させることになる。装置の移動台51は、架台部52の上に構成され、ジョイスティック53によって測定光学系2の粗動が可能である。
【0082】
一方、被検眼1に対する測定光学系2の位置決めと微調整は、レール54X,54Y,54Zを介して、上述した自動的な位置決め制御によって測定光学系2をXYZ軸の3次元方向に移動することによって行われる。
【0083】
これら3方向の動作は、モータ39X,39Y,46とそれぞれに接続されたギア55X,55Y,55Zの働きによるが、モータの制御は図2に示したような信号処理回路を介して行うことにより、眼球運動があっても常に精度の高い自動追従が達成される。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、測定光学系の被検眼に対する自動位置決めを行う際の精度を向上させ、検査装置としての測定精度や再現性、信頼性及び操作性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るレーザフレアメータを示す概略構成図である。
【図2】実施の形態に係るアライメント用信号処理回路の内部を説明するブロック図である。
【図3】実施の形態に係る固有値出力手段の提供する数値データを示す図である。
【図4】実施の形態に係る被検眼の前眼部像が図3のモータ駆動制御によって移動して行く様子を模式的に描いた説明図である。
【図5】実施の形態の他の例に係る固有値出力手段の提供する数値データを示す図である。
【図6】実施の形態の他の例に係る被検眼の前眼部像が図5のモータ駆動制御によって移動して行く様子を模式的に描いた説明図である。
【図7】実施の形態に係るXYZ方向の位置制御機構を示した概略図である。
【符号の説明】
1 被検眼
2 測定光学系
3 投光系光軸
3S 光軸
4 受光系光軸
5 光軸
6 レーザ光源
7 レンズ
8 ガルバノミラー
8M ガルバノメータ
9 ミラー
10 レンズ
11,12 レンズ
13 マスク
14 光電検出器
15 フィルタ
16 フレア計測用信号処理回路
17 表示制御回路
18 表示装置
19 アライメント用信号処理回路
20 照明光源
21 レンズ
22 分割ミラー
23 レンズ
24 レンズ
25 CCDカメラ
26 赤外フィルタ
27 レンズ
28 分割型フォトダイオード
29 フィルタ
30 同期分離回路
31X,31Y A/D変換回路
32X,32Y 比較回路
33X,33Y 基準値発生回路
34X,34Y 加算平均回路
35X,35Y アドレスカウンタ
36X,36Y ROM
37X,37Y 極性判定回路
38X,38Y モータ駆動回路
39X,39Y,46 モータ
40X,40Y D/A変換回路
42 XY領域判定回路
43 演算回路
44 Z軸制御判定回路
45 モータ駆動回路
47 外枠
48 前眼部像
49 顎台
50 額当て
51 移動台
52 架台部
53 ジョイスティック
54X,54Y,54Z レール
55X,55Y,55Z ギア

Claims (3)

  1. 被検眼の前眼部に被検眼の正面から照明光を照射する照明光源と、
    前記照明光が前眼部で反射した反射光を受光する受光部と、
    被検眼の眼球光軸に垂直な受光面における前記反射光の受光位置について、アライメントが完了する位置決定点からの距離に応じた所定の重み付けを付与した数値データを提供する固有値出力手段と、
    前記受光部の前記反射光の受光位置信号に基づき前記固有値出力手段の数値データを加算平均する演算手段と、
    前記演算手段の出力信号に基づいて前記受光位置が前記位置決定点に近づくにつれ前記所定の重み付けに応じて移動速度を調節しながら前記受光位置を前記位置決定点へ一致させるように測定光学系を自動的に移動する移動制御手段と、を備えたことを特徴とする眼科検査装置用オートアライメント装置。
  2. 前記移動制御手段によって前記受光位置が前記位置決定点へ略一致した時に、被検眼の眼球光軸方向での所定の位置決定を行うように測定光学系を自動的に前記光軸方向に対して移動する光軸方向移動制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置用オートアライメント装置。
  3. 請求項1又は2に記載の眼科検査装置用オートアライメント装置と、
    前記眼科検査装置用オートアライメント装置によってアライメントが定められた後に測定を行う測定光学系と、を備えたことを特徴とする眼科検査装置。
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