JP2004275409A - 超音波カプセル内視鏡システム - Google Patents
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Abstract
【課題】体腔内への導入が容易で、バルーンを膨縮させての超音波観察を容易に行えるように小型に形成した超音波カプセル内視鏡を備えた超音波カプセル内視鏡システムを提供すること。
【解決手段】超音波カプセル3の外装は、第1カプセル部1及び第2カプセル部2と、バルーン4とを有し、このカプセル部内に超音波伝達媒体6が所定量封入されるとともに、第1カプセル部1と第2カプセル部2との間隔を変化させてバルーンの膨縮状態を変化させるバルーン膨縮手段を兼ねる超音波ユニット5が配設される。超音波ユニット5を構成する回転される振動子ホルダ54には超音波振動子51と超音波振動子51で受波したエコー信号を送信する振動子制御部75が設けられている。この振動子制御部75は第2カプセル部2側に配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】超音波カプセル3の外装は、第1カプセル部1及び第2カプセル部2と、バルーン4とを有し、このカプセル部内に超音波伝達媒体6が所定量封入されるとともに、第1カプセル部1と第2カプセル部2との間隔を変化させてバルーンの膨縮状態を変化させるバルーン膨縮手段を兼ねる超音波ユニット5が配設される。超音波ユニット5を構成する回転される振動子ホルダ54には超音波振動子51と超音波振動子51で受波したエコー信号を送信する振動子制御部75が設けられている。この振動子制御部75は第2カプセル部2側に配置されている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波走査を行う超音波振動子を備えた超音波カプセル内視鏡と、この超音波カプセル内視鏡との間で信号の送受信を行う超音波観測装置とを備えた超音波カプセル内視鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、体外又は体内から生体組織へ観測用超音波信号を送受波し、この生体組織からのエコーデータを基に診断用の超音波断層画像を構築して診断を行う超音波診断装置が利用されている。また、近年では、医療用に構成したカプセルを体腔内に送り込んで、体腔内の病変部の情報を収集したり、薬液を投与して処置を行える等の機能を有するカプセル型の内視鏡が研究されている。
【0003】
そして、超音波観察の分野においても、超音波プローブ等が到達困難な深部の下部消化管等に送り込んで、診断あるいは生体組織の採取、薬液の投与等を行える超音波カプセル内視鏡が期待されている。
【0004】
そこで、本出願人は特願2003−070070号で、超音波観測装置からの指示に基づいて超音波カプセルに設けたバルーンの膨縮を行える、重量バランスを考慮した超音波カプセル内視鏡システムを提案している。図5に示すように超音波カプセル内視鏡システム100は、超音波カプセル内視鏡103と、超音波観測装置108と、表示装置109とで主に構成されており、この超音波カプセル内視鏡103は、穴底部側端部を半球状に形成した円筒形状の第1カプセル部101及び第2カプセル部102と、この第2カプセル部102と前記第1カプセル部101とを屈曲可能に一体で連結する弾性部材で形成したバルーン104とで主に構成されている。
【0005】
前記第1カプセル部101には断面形状が略凸字形状の段付き穴111が設けられている。前記第2カプセル部102には、中央部に形成された中央細穴121と、この中央細穴121の周囲を囲むように形成された環状溝122とが設けられている。前記中央細穴121の内周面には雌ネジ部123が形成されている。
【0006】
前記第1カプセル部101及び第2カプセル部102とバルーン104とで構成される超音波カプセル内視鏡103内の所定位置には後述するバルーン膨縮手段を兼ねる超音波ユニット105が配置されるとともに、水、流動パラフィン等の超音波伝達媒体106が所定量、封入されるようになっている。
【0007】
前記第2カプセル部102の半球状端部からは信号線が挿通して超音波カプセル位置調整保持手段を兼ねる、細長な信号用コード107が延出している。この信号用コード107の端部は超音波観測装置108に接続されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特願2003−XXX号の超音波カプセル内視鏡システムではカプセル内の駆動モータ160を駆動させる際、超音波観測装置108からモータ駆動指示信号を出力して、第1カプセル部101に設けた受信手段でモータ駆動指示信号を受信して行う。一方、超音波振動子151の駆動やこの超音波振動子151で受波したエコー信号の送信は、振動子ホルダ154に設けたスリップリング152、ブラシ163を有するブラシ部164、信号用コード107内を挿通する信号線を介して行うとともに、エンコーダ165で検出した信号の伝送も信号用コード107内を挿通する信号線を介して行っていた。
【0009】
したがって、前記超音波カプセル内視鏡システムでは超音波カプセル内視鏡から信号用コードが延出した構成であるため、超音波診断カプセルのさらなる小型化が難しく、被検者が超音波カプセルを嚥下し難いという不具合が生じる。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、体腔内への導入が容易で、バルーンを膨縮させての超音波観察を容易に行えるように小型に形成した超音波カプセル内視鏡を備えた超音波カプセル内視鏡システムを提供することを目的にしている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波カプセル内視鏡システムは、超音波走査を行う超音波振動子を備えた超音波カプセル内視鏡と、この超音波カプセル内視鏡との間で信号の送受信を行う超音波観測装置とを具備する超音波カプセル内視鏡システムであって、
前記超音波カプセル内視鏡は少なくとも前記超音波振動子、この超音波振動子を固定する固定部材、この固定部材を回転させる駆動モータ及び前記超音波観測装置との間で信号を送受信する信号送受信手段を備え、前記固定部材に前記送受信手段を一体的に配置している。
【0012】
また、前記超音波カプセル内視鏡は、端部を略半球形状に形成した第1のカプセル部及び第2のカプセル部を備え、前記第1のカプセル部又は第2のカプセル部のうち、一方のカプセル部に超音波振動子を回転駆動させる駆動モータを配設するとき、他方のカプセル部側に前記送受信手段を配設している。
【0013】
この構成によれば、超音波振動子と超音波観測装置との間の信号の送受信を、カプセル内にスリップリングを設けることなく、信号送受信手段によって行える。
【0014】
また、比較的重量のある駆動モータに対して、送受信手段の配置位置を考慮して超音波カプセル内視鏡を構成する第1カプセル部と第2カプセル部との重量的バランスが均等になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図4は本発明の一実施形態に係り、図1は超音波診断装置の構成を説明する図、図2は超音波カプセル内視鏡システムを説明する図、図3は図2のA−A線断面図、図4は超音波カプセル内視鏡システムのカプセル部の間隔の変化状態とバルーンの膨縮状態との関係を説明する図である。
図1に示すように本実施形態の超音波カプセル内視鏡システム10は超音波カプセル内視鏡(以下、超音波カプセルと略記する)3と、超音波観測装置7と、表示装置8とで主に構成されている。この超音波観測装置7には送信部71と受信部72とを備えて通信手段を構成する通信部70が設けられている。
前記超音波カプセル内視鏡システム(以下、超音波カプセルと略記する)3の外装は、穴底部側端部を略半球状に形成した円筒形状の第1カプセル部1及び第2カプセル部2と、この第2カプセル部2と前記第1カプセル部1とを屈曲可能に一体で連結する関節手段となる超音波透過性を有する弾性部材で形成したバルーン4とで構成されている。
【0016】
前記第1カプセル部1及び第2カプセル部2とバルーン4とで構成される超音波カプセル3の内部所定位置には、バルーン膨縮手段を兼ねる、超音波振動子51を有する超音波ユニット5が設けられるとともに、水、流動パラフィン等の超音波伝達媒体6が所定量、封入されている。
【0017】
前記第1カプセル部1には前記超音波ユニット5を構成する後述する駆動モータ60を駆動又は停止させる前記超音波観測装置7の送信部71から出力された制御信号を受信するモータ用通信手段であるモータ制御部73が設けられている。
【0018】
前記第2カプセル部2には前記超音波ユニット5を構成する後述するエンコーダ65の検出値を前記超音波観測装置7の受信部72に向けて送信するエンコーダ用通信手段であるエンコーダ制御部74が設けられている。前記超音波ユニット5を構成する後述する振動子ホルダ54には、この振動子ホルダ54に配置されている超音波振動子51に前記超音波観測装置7の送信部71から出力される振動子駆動信号の受信やこの超音波振動子51から前記超音波観測装置7の受信部72に向けてエコー信号を送信する信号送受信手段である振動子制御部75が設けられている。
【0019】
前記超音波観測装置7にはリアルタイムのエコーデータを得る超音波観測部(不図示)やこの超音波観測部で得られたエコーデータを基に超音波断層画像の構築等の画像処理を行う画像処理部等が設けられている。そして、前記画像処理部で生成された超音波映像信号を、表示装置8に出力することによって、この表示装置8の画面8a上に診断のための超音波診断断層画像が表示される。
【0020】
図2に示すように前記超音波カプセル3の前記第1カプセル部1には断面形状が略凸字形状の段付き穴11が設けられている。前記第2カプセル部22には、中央部に形成された中央細穴21と、この中央細穴21の周囲を囲むように形成された環状溝22とが設けられている。前記中央細穴21の内周面には雌ネジ部23が形成されている。
【0021】
ここで、バルーン膨縮手段を兼ねる超音波ユニット5の構成を具体的に説明する。
前記超音波ユニット5は、超音波振動子51、振動子ホルダ54、送りネジ部材57、駆動モータ60、第1弾性リング部材61、一対の第2弾性リング部材62及びエンコーダ65とで構成されている。
前記超音波振動子51は、超音波信号を出射するとともに、超音波診断断層画像を構築するためのエコー信号を受波する。
【0022】
前記振動子ホルダ54は略管状に形成され、ホルダ外周面の所定位置には前記超音波振動子51が配置され、この振動子ホルダ54の一端部内周面にはホルダ内歯車53が形成されている。また、この振動子ホルダ54の内周面には前記振動子制御部75が配置されている。
【0023】
前記送りネジ部材57は、一端部側に前記振動子ホルダ54のホルダ内歯車53に噛合する複数の歯車55aを配置した突起部55を備え、他端部側に前記第2カプセル部2に形成されている雌ネジ部23に噛合してこの第2カプセル部2を軸方向に進退移動させる雄ネジ部56aを設けた棒状部56を備えている。
【0024】
前記駆動モータ60は、前記第1カプセル部1に設けられている段付き穴11を構成する細径穴12内に固定配置される。この駆動モータ60の軸部59には前記送りネジ部材57の一端側に配置されている複数の歯車55aに噛合するモータ歯車58が配設される。このモータ歯車58と複数の歯車55aとが噛合して図3に示す遊星歯車機構からなるクラッチ部67を構成する。
【0025】
なお、前記振動子制御部75は、超音波カプセル3を構成する第1カプセル部1と第2カプセル部2との重量的バランスが均等になるように、前記第1カプセル部1に設けられた駆動モータ60の配置位置を考慮して、前記振動子ホルダ54内の第2カプセル部2側に配置されている。
【0026】
前記クラッチ部67は前記駆動モータ60が駆動されて軸部59に設けられてるモータ歯車58が回転することによって、前記歯車55aが矢印bに示すように前記ホルダ内歯車53に沿って回転移動する公転状態で前記送りネジ部材57をこの歯車55aの移動方向と同方向に回転させる状態と、前記歯車55aが矢印cに示すようにそれぞれ回転して前記ホルダ内歯車53を移動させるように回転する自転状態で前記振動子ホルダ54を矢印d方向に回転させる状態とに切り換えるようになっている。
【0027】
前記第1弾性リング部材61は、前記第1カプセル部1の段付き穴11を構成する太径穴13内の所定位置に形成された周溝11a内に係入配置される。この第1弾性リング部材61は、この太径穴13内に前記第1弾性リング部材61の付勢力に抗して配置される前記振動子ホルダ54の一端部を所定状態で付勢保持する。
【0028】
前記一対の第2弾性リング部材62は、前記第2カプセル部2の環状溝22の内周面側及び外周面側の所定位置にそれぞれ配置される。これら第2弾性リング部材62は、この環状溝22内にこの第2弾性リング部材62の付勢力に抗して配置される前記振動子ホルダ54の他端部を所定状態で付勢保持する。また、第1弾性リング部材61及び第2弾性リング部材62によって、超音波伝達媒体6を封止している。
【0029】
前記第1弾性リング部材61及び第2弾性リング部材62の前記振動子ホルダ54を付勢する力量は、前記クラッチ部67の動作及び超音波伝達媒体6の封止を考慮して決められる。
具体的に、前記第1弾性リング部材61及び前記第2弾性リング部材62の付勢力は、前記駆動モータ60が駆動されてモータ歯車58が回転を開始するとき、前記振動子ホルダ54を回転させることなく保持して、前記歯車55aを公転状態にさせて前記送りネジ部材57を回転状態にさせる力量であるとともに、前記送りネジ部材57の回転が停止状態になったとき、前記歯車55aを公転状態から自転状態に切り換えて前記振動子ホルダ54が回転可能になる力量である。
【0030】
前記第1弾性リング部材61及び第2弾性リング部材62の付勢力を上述のように設定することによって、前記駆動モータ60が駆動を開始することによって、まず、前記遊星歯車機構の歯車55aが公転状態になって送りネジ部材57を回転させて前記第2カプセル部2を移動状態にする。そして、前記第2カプセル部2が所定量移動すると、前記送りネジ部材57が係止部材(不図示)により係止されて回転不能状態になって前記送りネジ部材57の回転が停止される。すると、前記歯車55aが公転状態からそれぞれの歯車55aが回転する自転状態に切り替わる。このことによって、前記振動子ホルダ54が回転状態になって、超音波信号による走査が開始される。
【0031】
そして、前記第1カプセル部1と前記第2カプセル部2との相互の角度位置関係は、図示しない角度位置規制機構によりカプセル同士の位置関係が所定の位置関係から位置ずれしないようになっている。
【0032】
前記エンコーダ65は、前記第2カプセル部2に配設されて前記振動子ホルダ54の回転量を検出する。
なお、前記第1カプセル部1には前記駆動モータ60を駆動させる電力を供給する図示しない電源手段が設けられている。また、前記超音波カプセル3内にはこの超音波カプセル3の位置を告知するための例えばカプセル位置告知手段(不図示)が設けられている。
【0033】
上述のように構成した超音波カプセル3の作用を説明する。
まず、被験者は、超音波カプセル3を嚥下する。すると、この超音波カプセル3は、蠕動運動によって食道、胃を通過していく。このとき、前記超音波カプセル3にバルーン4からなる関節手段が設けられていることによって、この超音波カプセル3の嚥下が楽になり、患者の負担を減らし、また屈曲した体腔内をスムーズに通過していく。
【0034】
そして、この超音波カプセル3が目的観察部位近傍である例えば小腸に到達したことが前記カプセル位置告知手段を介して確認されたなら、術者は超音波観測装置7の図示しないモータ駆動スイッチを操作する。すると、この超音波観測装置7の送信部71から前記超音波カプセル3のモータ制御部73、振動子制御部75に向けてモータ駆動を指示する制御信号及び超音波振動子51を駆動させる駆動信号が出力されて前記第1カプセル部1の駆動モータ60が駆動を開始する。すると、前記クラッチ部67を構成する歯車55aが公転状態になって、送りネジ部材57が回転状態になる。
【0035】
前記送りネジ部材57が回転状態になると、まず、この送りネジ部材57の棒状部56に設けられている雄ネジ部56aに噛合する雌ネジ部23を有する初期状態で二点鎖線に示す位置であった第2カプセル部2が図4に示す二点鎖線に示す状態から実線に示すように徐々に相対的に近づくように移動していく。そして、前記第2カプセル部2が第1カプセル部1に近付くにしたがって前記バルーン4が徐々に膨張していく。
【0036】
そして、前記送りネジ部材57によって前記第2カプセル部2が所定量移動されることによって、前記送りねじ部材57の回転が停止する。このとき、前記バルーン4は最大膨張状態になって、このバルーン4の一部が腸壁に密着した状態になる。
【0037】
次に、前記送りネジ部材57の回転が停止状態になると、前記駆動モータ60の駆動力によって公転状態であった前記歯車55aが自転状態に切り替わる。このことによって、それぞれの歯車55aが回転して振動子ホルダ54を矢印d方向に回転させる状態に切り替わる。そして、前記振動子ホルダ54が回転状態になると同時に、この振動子ホルダ54に配置されている超音波振動子51が回転するので、超音波信号を出射することによってラジアル方向の超音波走査が可能になる。
【0038】
前記超音波振動子51から出射されて生体組織で反射されたエコー信号は、再びこの超音波振動子51によって受波され、振動子制御部75で所定の電気的な処理を行って前記超音波観測装置7の通信部70に向けて送信される。また、前記振動子ホルダ54が回転状態になると同時に、エンコーダ制御部74から前記超音波観測装置7の通信部70に向けて前記エンコーダ65の検出値が送信される。
【0039】
そして、前記超音波観測装置7では、通信部70の受信部72で受信したエコーデータ及びエンコーダ65の検出値を基に画像処理を行い、表示装置8の画面8a上に超音波診断断層画像を表示させる。このことによって、術者は表示装置を見ながら超音波観察を行える。
【0040】
前記バルーン4を膨張状態から収縮状態に変化させるときには、超音波観測装置7の図示しないモータ駆動スイッチを操作してこの超音波観測装置7の送信部71から前記超音波カプセル3のモータ制御部73に向けてモータ駆動を逆転させる指示信号を送信する。すると、前記駆動モータ60が逆方向に回転して、前記駆動モータ60が逆方向に回転して前記第2カプセル部2が前記第1カプセル部1から離れる方向に移動してバルーン4を膨張状態から徐々に元の状態に解除される。そして、前記バルーン4が元の状態に戻ることによって、体腔壁への密着が解除されるので、前記超音波カプセル3はさらに奥方向に導入可能となる。
【0041】
このように、超音波カプセルを構成する振動子ホルダに超音波振動子とともに振動子制御部を設けたことによって、超音波観測装置観測装置と超音波カプセルとの間の信号の送受信を、超音波カプセル内にスリップリングを設けることなく行うことができる。このことによって、超音波カプセルのさらなる小型化を図れる。
【0042】
また、駆動モータの配置位置を考慮して振動子ホルダ内に配置固定される振動子制御部の位置を考慮したことによって、超音波カプセルを構成する第1カプセル部と第2カプセル部との重量バランスを均等に図ることができる。このことによって、超音波カプセルが屈曲した体腔内を所望の状態で移動していくことによって所望の超音波診断断層画像を得られる。
【0043】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、体腔内への導入が容易で、バルーンを膨縮させての超音波観察を容易に行えるように小型に形成した超音波カプセル内視鏡を備えた超音波カプセル内視鏡システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波カプセル内視鏡システムの構成を説明する図
【図2】超音波カプセル内視鏡を説明する図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】超音波カプセル内視鏡のカプセル部の間隔の変化状態とバルーンの膨縮状態との関係を説明する図
【図5】従来の超音波カプセル内視鏡システムを説明する図
【符号の説明】
1…第1カプセル部
2…第2カプセル部
3…超音波カプセル内視鏡
4…バルーン
5…超音波ユニット
7…超音波観測装置
10…超音波カプセル内視鏡システム
51…超音波振動子
54…振動子ホルダ
60…駆動モータ
65…エンコーダ
70…通信部
71…送信部
72…受信部
73…モータ制御部
74…エンコーダ制御部
75…振動子制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波走査を行う超音波振動子を備えた超音波カプセル内視鏡と、この超音波カプセル内視鏡との間で信号の送受信を行う超音波観測装置とを備えた超音波カプセル内視鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、体外又は体内から生体組織へ観測用超音波信号を送受波し、この生体組織からのエコーデータを基に診断用の超音波断層画像を構築して診断を行う超音波診断装置が利用されている。また、近年では、医療用に構成したカプセルを体腔内に送り込んで、体腔内の病変部の情報を収集したり、薬液を投与して処置を行える等の機能を有するカプセル型の内視鏡が研究されている。
【0003】
そして、超音波観察の分野においても、超音波プローブ等が到達困難な深部の下部消化管等に送り込んで、診断あるいは生体組織の採取、薬液の投与等を行える超音波カプセル内視鏡が期待されている。
【0004】
そこで、本出願人は特願2003−070070号で、超音波観測装置からの指示に基づいて超音波カプセルに設けたバルーンの膨縮を行える、重量バランスを考慮した超音波カプセル内視鏡システムを提案している。図5に示すように超音波カプセル内視鏡システム100は、超音波カプセル内視鏡103と、超音波観測装置108と、表示装置109とで主に構成されており、この超音波カプセル内視鏡103は、穴底部側端部を半球状に形成した円筒形状の第1カプセル部101及び第2カプセル部102と、この第2カプセル部102と前記第1カプセル部101とを屈曲可能に一体で連結する弾性部材で形成したバルーン104とで主に構成されている。
【0005】
前記第1カプセル部101には断面形状が略凸字形状の段付き穴111が設けられている。前記第2カプセル部102には、中央部に形成された中央細穴121と、この中央細穴121の周囲を囲むように形成された環状溝122とが設けられている。前記中央細穴121の内周面には雌ネジ部123が形成されている。
【0006】
前記第1カプセル部101及び第2カプセル部102とバルーン104とで構成される超音波カプセル内視鏡103内の所定位置には後述するバルーン膨縮手段を兼ねる超音波ユニット105が配置されるとともに、水、流動パラフィン等の超音波伝達媒体106が所定量、封入されるようになっている。
【0007】
前記第2カプセル部102の半球状端部からは信号線が挿通して超音波カプセル位置調整保持手段を兼ねる、細長な信号用コード107が延出している。この信号用コード107の端部は超音波観測装置108に接続されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特願2003−XXX号の超音波カプセル内視鏡システムではカプセル内の駆動モータ160を駆動させる際、超音波観測装置108からモータ駆動指示信号を出力して、第1カプセル部101に設けた受信手段でモータ駆動指示信号を受信して行う。一方、超音波振動子151の駆動やこの超音波振動子151で受波したエコー信号の送信は、振動子ホルダ154に設けたスリップリング152、ブラシ163を有するブラシ部164、信号用コード107内を挿通する信号線を介して行うとともに、エンコーダ165で検出した信号の伝送も信号用コード107内を挿通する信号線を介して行っていた。
【0009】
したがって、前記超音波カプセル内視鏡システムでは超音波カプセル内視鏡から信号用コードが延出した構成であるため、超音波診断カプセルのさらなる小型化が難しく、被検者が超音波カプセルを嚥下し難いという不具合が生じる。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、体腔内への導入が容易で、バルーンを膨縮させての超音波観察を容易に行えるように小型に形成した超音波カプセル内視鏡を備えた超音波カプセル内視鏡システムを提供することを目的にしている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波カプセル内視鏡システムは、超音波走査を行う超音波振動子を備えた超音波カプセル内視鏡と、この超音波カプセル内視鏡との間で信号の送受信を行う超音波観測装置とを具備する超音波カプセル内視鏡システムであって、
前記超音波カプセル内視鏡は少なくとも前記超音波振動子、この超音波振動子を固定する固定部材、この固定部材を回転させる駆動モータ及び前記超音波観測装置との間で信号を送受信する信号送受信手段を備え、前記固定部材に前記送受信手段を一体的に配置している。
【0012】
また、前記超音波カプセル内視鏡は、端部を略半球形状に形成した第1のカプセル部及び第2のカプセル部を備え、前記第1のカプセル部又は第2のカプセル部のうち、一方のカプセル部に超音波振動子を回転駆動させる駆動モータを配設するとき、他方のカプセル部側に前記送受信手段を配設している。
【0013】
この構成によれば、超音波振動子と超音波観測装置との間の信号の送受信を、カプセル内にスリップリングを設けることなく、信号送受信手段によって行える。
【0014】
また、比較的重量のある駆動モータに対して、送受信手段の配置位置を考慮して超音波カプセル内視鏡を構成する第1カプセル部と第2カプセル部との重量的バランスが均等になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図4は本発明の一実施形態に係り、図1は超音波診断装置の構成を説明する図、図2は超音波カプセル内視鏡システムを説明する図、図3は図2のA−A線断面図、図4は超音波カプセル内視鏡システムのカプセル部の間隔の変化状態とバルーンの膨縮状態との関係を説明する図である。
図1に示すように本実施形態の超音波カプセル内視鏡システム10は超音波カプセル内視鏡(以下、超音波カプセルと略記する)3と、超音波観測装置7と、表示装置8とで主に構成されている。この超音波観測装置7には送信部71と受信部72とを備えて通信手段を構成する通信部70が設けられている。
前記超音波カプセル内視鏡システム(以下、超音波カプセルと略記する)3の外装は、穴底部側端部を略半球状に形成した円筒形状の第1カプセル部1及び第2カプセル部2と、この第2カプセル部2と前記第1カプセル部1とを屈曲可能に一体で連結する関節手段となる超音波透過性を有する弾性部材で形成したバルーン4とで構成されている。
【0016】
前記第1カプセル部1及び第2カプセル部2とバルーン4とで構成される超音波カプセル3の内部所定位置には、バルーン膨縮手段を兼ねる、超音波振動子51を有する超音波ユニット5が設けられるとともに、水、流動パラフィン等の超音波伝達媒体6が所定量、封入されている。
【0017】
前記第1カプセル部1には前記超音波ユニット5を構成する後述する駆動モータ60を駆動又は停止させる前記超音波観測装置7の送信部71から出力された制御信号を受信するモータ用通信手段であるモータ制御部73が設けられている。
【0018】
前記第2カプセル部2には前記超音波ユニット5を構成する後述するエンコーダ65の検出値を前記超音波観測装置7の受信部72に向けて送信するエンコーダ用通信手段であるエンコーダ制御部74が設けられている。前記超音波ユニット5を構成する後述する振動子ホルダ54には、この振動子ホルダ54に配置されている超音波振動子51に前記超音波観測装置7の送信部71から出力される振動子駆動信号の受信やこの超音波振動子51から前記超音波観測装置7の受信部72に向けてエコー信号を送信する信号送受信手段である振動子制御部75が設けられている。
【0019】
前記超音波観測装置7にはリアルタイムのエコーデータを得る超音波観測部(不図示)やこの超音波観測部で得られたエコーデータを基に超音波断層画像の構築等の画像処理を行う画像処理部等が設けられている。そして、前記画像処理部で生成された超音波映像信号を、表示装置8に出力することによって、この表示装置8の画面8a上に診断のための超音波診断断層画像が表示される。
【0020】
図2に示すように前記超音波カプセル3の前記第1カプセル部1には断面形状が略凸字形状の段付き穴11が設けられている。前記第2カプセル部22には、中央部に形成された中央細穴21と、この中央細穴21の周囲を囲むように形成された環状溝22とが設けられている。前記中央細穴21の内周面には雌ネジ部23が形成されている。
【0021】
ここで、バルーン膨縮手段を兼ねる超音波ユニット5の構成を具体的に説明する。
前記超音波ユニット5は、超音波振動子51、振動子ホルダ54、送りネジ部材57、駆動モータ60、第1弾性リング部材61、一対の第2弾性リング部材62及びエンコーダ65とで構成されている。
前記超音波振動子51は、超音波信号を出射するとともに、超音波診断断層画像を構築するためのエコー信号を受波する。
【0022】
前記振動子ホルダ54は略管状に形成され、ホルダ外周面の所定位置には前記超音波振動子51が配置され、この振動子ホルダ54の一端部内周面にはホルダ内歯車53が形成されている。また、この振動子ホルダ54の内周面には前記振動子制御部75が配置されている。
【0023】
前記送りネジ部材57は、一端部側に前記振動子ホルダ54のホルダ内歯車53に噛合する複数の歯車55aを配置した突起部55を備え、他端部側に前記第2カプセル部2に形成されている雌ネジ部23に噛合してこの第2カプセル部2を軸方向に進退移動させる雄ネジ部56aを設けた棒状部56を備えている。
【0024】
前記駆動モータ60は、前記第1カプセル部1に設けられている段付き穴11を構成する細径穴12内に固定配置される。この駆動モータ60の軸部59には前記送りネジ部材57の一端側に配置されている複数の歯車55aに噛合するモータ歯車58が配設される。このモータ歯車58と複数の歯車55aとが噛合して図3に示す遊星歯車機構からなるクラッチ部67を構成する。
【0025】
なお、前記振動子制御部75は、超音波カプセル3を構成する第1カプセル部1と第2カプセル部2との重量的バランスが均等になるように、前記第1カプセル部1に設けられた駆動モータ60の配置位置を考慮して、前記振動子ホルダ54内の第2カプセル部2側に配置されている。
【0026】
前記クラッチ部67は前記駆動モータ60が駆動されて軸部59に設けられてるモータ歯車58が回転することによって、前記歯車55aが矢印bに示すように前記ホルダ内歯車53に沿って回転移動する公転状態で前記送りネジ部材57をこの歯車55aの移動方向と同方向に回転させる状態と、前記歯車55aが矢印cに示すようにそれぞれ回転して前記ホルダ内歯車53を移動させるように回転する自転状態で前記振動子ホルダ54を矢印d方向に回転させる状態とに切り換えるようになっている。
【0027】
前記第1弾性リング部材61は、前記第1カプセル部1の段付き穴11を構成する太径穴13内の所定位置に形成された周溝11a内に係入配置される。この第1弾性リング部材61は、この太径穴13内に前記第1弾性リング部材61の付勢力に抗して配置される前記振動子ホルダ54の一端部を所定状態で付勢保持する。
【0028】
前記一対の第2弾性リング部材62は、前記第2カプセル部2の環状溝22の内周面側及び外周面側の所定位置にそれぞれ配置される。これら第2弾性リング部材62は、この環状溝22内にこの第2弾性リング部材62の付勢力に抗して配置される前記振動子ホルダ54の他端部を所定状態で付勢保持する。また、第1弾性リング部材61及び第2弾性リング部材62によって、超音波伝達媒体6を封止している。
【0029】
前記第1弾性リング部材61及び第2弾性リング部材62の前記振動子ホルダ54を付勢する力量は、前記クラッチ部67の動作及び超音波伝達媒体6の封止を考慮して決められる。
具体的に、前記第1弾性リング部材61及び前記第2弾性リング部材62の付勢力は、前記駆動モータ60が駆動されてモータ歯車58が回転を開始するとき、前記振動子ホルダ54を回転させることなく保持して、前記歯車55aを公転状態にさせて前記送りネジ部材57を回転状態にさせる力量であるとともに、前記送りネジ部材57の回転が停止状態になったとき、前記歯車55aを公転状態から自転状態に切り換えて前記振動子ホルダ54が回転可能になる力量である。
【0030】
前記第1弾性リング部材61及び第2弾性リング部材62の付勢力を上述のように設定することによって、前記駆動モータ60が駆動を開始することによって、まず、前記遊星歯車機構の歯車55aが公転状態になって送りネジ部材57を回転させて前記第2カプセル部2を移動状態にする。そして、前記第2カプセル部2が所定量移動すると、前記送りネジ部材57が係止部材(不図示)により係止されて回転不能状態になって前記送りネジ部材57の回転が停止される。すると、前記歯車55aが公転状態からそれぞれの歯車55aが回転する自転状態に切り替わる。このことによって、前記振動子ホルダ54が回転状態になって、超音波信号による走査が開始される。
【0031】
そして、前記第1カプセル部1と前記第2カプセル部2との相互の角度位置関係は、図示しない角度位置規制機構によりカプセル同士の位置関係が所定の位置関係から位置ずれしないようになっている。
【0032】
前記エンコーダ65は、前記第2カプセル部2に配設されて前記振動子ホルダ54の回転量を検出する。
なお、前記第1カプセル部1には前記駆動モータ60を駆動させる電力を供給する図示しない電源手段が設けられている。また、前記超音波カプセル3内にはこの超音波カプセル3の位置を告知するための例えばカプセル位置告知手段(不図示)が設けられている。
【0033】
上述のように構成した超音波カプセル3の作用を説明する。
まず、被験者は、超音波カプセル3を嚥下する。すると、この超音波カプセル3は、蠕動運動によって食道、胃を通過していく。このとき、前記超音波カプセル3にバルーン4からなる関節手段が設けられていることによって、この超音波カプセル3の嚥下が楽になり、患者の負担を減らし、また屈曲した体腔内をスムーズに通過していく。
【0034】
そして、この超音波カプセル3が目的観察部位近傍である例えば小腸に到達したことが前記カプセル位置告知手段を介して確認されたなら、術者は超音波観測装置7の図示しないモータ駆動スイッチを操作する。すると、この超音波観測装置7の送信部71から前記超音波カプセル3のモータ制御部73、振動子制御部75に向けてモータ駆動を指示する制御信号及び超音波振動子51を駆動させる駆動信号が出力されて前記第1カプセル部1の駆動モータ60が駆動を開始する。すると、前記クラッチ部67を構成する歯車55aが公転状態になって、送りネジ部材57が回転状態になる。
【0035】
前記送りネジ部材57が回転状態になると、まず、この送りネジ部材57の棒状部56に設けられている雄ネジ部56aに噛合する雌ネジ部23を有する初期状態で二点鎖線に示す位置であった第2カプセル部2が図4に示す二点鎖線に示す状態から実線に示すように徐々に相対的に近づくように移動していく。そして、前記第2カプセル部2が第1カプセル部1に近付くにしたがって前記バルーン4が徐々に膨張していく。
【0036】
そして、前記送りネジ部材57によって前記第2カプセル部2が所定量移動されることによって、前記送りねじ部材57の回転が停止する。このとき、前記バルーン4は最大膨張状態になって、このバルーン4の一部が腸壁に密着した状態になる。
【0037】
次に、前記送りネジ部材57の回転が停止状態になると、前記駆動モータ60の駆動力によって公転状態であった前記歯車55aが自転状態に切り替わる。このことによって、それぞれの歯車55aが回転して振動子ホルダ54を矢印d方向に回転させる状態に切り替わる。そして、前記振動子ホルダ54が回転状態になると同時に、この振動子ホルダ54に配置されている超音波振動子51が回転するので、超音波信号を出射することによってラジアル方向の超音波走査が可能になる。
【0038】
前記超音波振動子51から出射されて生体組織で反射されたエコー信号は、再びこの超音波振動子51によって受波され、振動子制御部75で所定の電気的な処理を行って前記超音波観測装置7の通信部70に向けて送信される。また、前記振動子ホルダ54が回転状態になると同時に、エンコーダ制御部74から前記超音波観測装置7の通信部70に向けて前記エンコーダ65の検出値が送信される。
【0039】
そして、前記超音波観測装置7では、通信部70の受信部72で受信したエコーデータ及びエンコーダ65の検出値を基に画像処理を行い、表示装置8の画面8a上に超音波診断断層画像を表示させる。このことによって、術者は表示装置を見ながら超音波観察を行える。
【0040】
前記バルーン4を膨張状態から収縮状態に変化させるときには、超音波観測装置7の図示しないモータ駆動スイッチを操作してこの超音波観測装置7の送信部71から前記超音波カプセル3のモータ制御部73に向けてモータ駆動を逆転させる指示信号を送信する。すると、前記駆動モータ60が逆方向に回転して、前記駆動モータ60が逆方向に回転して前記第2カプセル部2が前記第1カプセル部1から離れる方向に移動してバルーン4を膨張状態から徐々に元の状態に解除される。そして、前記バルーン4が元の状態に戻ることによって、体腔壁への密着が解除されるので、前記超音波カプセル3はさらに奥方向に導入可能となる。
【0041】
このように、超音波カプセルを構成する振動子ホルダに超音波振動子とともに振動子制御部を設けたことによって、超音波観測装置観測装置と超音波カプセルとの間の信号の送受信を、超音波カプセル内にスリップリングを設けることなく行うことができる。このことによって、超音波カプセルのさらなる小型化を図れる。
【0042】
また、駆動モータの配置位置を考慮して振動子ホルダ内に配置固定される振動子制御部の位置を考慮したことによって、超音波カプセルを構成する第1カプセル部と第2カプセル部との重量バランスを均等に図ることができる。このことによって、超音波カプセルが屈曲した体腔内を所望の状態で移動していくことによって所望の超音波診断断層画像を得られる。
【0043】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、体腔内への導入が容易で、バルーンを膨縮させての超音波観察を容易に行えるように小型に形成した超音波カプセル内視鏡を備えた超音波カプセル内視鏡システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波カプセル内視鏡システムの構成を説明する図
【図2】超音波カプセル内視鏡を説明する図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】超音波カプセル内視鏡のカプセル部の間隔の変化状態とバルーンの膨縮状態との関係を説明する図
【図5】従来の超音波カプセル内視鏡システムを説明する図
【符号の説明】
1…第1カプセル部
2…第2カプセル部
3…超音波カプセル内視鏡
4…バルーン
5…超音波ユニット
7…超音波観測装置
10…超音波カプセル内視鏡システム
51…超音波振動子
54…振動子ホルダ
60…駆動モータ
65…エンコーダ
70…通信部
71…送信部
72…受信部
73…モータ制御部
74…エンコーダ制御部
75…振動子制御部
Claims (2)
- 超音波走査を行う超音波振動子を備えた超音波カプセル内視鏡と、この超音波カプセル内視鏡との間で信号の送受信を行う超音波観測装置とを具備する超音波カプセル内視鏡システムにおいて、
前記超音波カプセル内視鏡は少なくとも前記超音波振動子、この超音波振動子を固定する固定部材、この固定部材を回転させる駆動モータ及び前記超音波観測装置との間で信号を送受信する信号送受信手段を備え、
前記固定部材に前記送受信手段を一体的に配置したことを特徴とする超音波カプセル内視鏡システム。 - 前記超音波カプセル内視鏡は、端部を略半球形状に形成した第1のカプセル部及び第2のカプセル部を備え、
前記第1のカプセル部又は第2のカプセル部のうち、一方のカプセル部に超音波振動子を回転駆動させる駆動モータを配設するとき、他方のカプセル部側に前記送受信手段を配設したことを特徴とする請求項1に記載の超音波カプセル内視鏡システム。
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2003
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