JP2004275131A - 消毒用器具、消毒用ホース及び土壌加熱消毒方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】蒸気等による土壌消毒等を容易に実現することが可能な消毒用器具、消毒用ホース及び土壌加熱消毒方法を提供する。
【解決手段】土壌消毒用器具100は、蒸気等を導通する消毒用ホース200とこの消毒用ホース200に対して着脱自在な複数の消毒用ノズル300等により構成されている。消毒用ホース200は、曲折自在な材質によって形成され、本体部210と、上記各消毒用ノズル300を取り付けるためのノズル取付部220とを備えている。作業者は、この消毒用ホース200に消毒用ノズル300を取り付けた後、畝の側面の下部に下斜め約45°の角度で順次差し込んでいく(図5参照)。この後、作業者によって蒸気消毒機が作動されると、蒸気消毒機から発生された蒸気は、消毒用ホース200を介して各消毒用ノズル300の先端部310に設けられた一対の孔311から噴出される。
【選択図】 図1
【解決手段】土壌消毒用器具100は、蒸気等を導通する消毒用ホース200とこの消毒用ホース200に対して着脱自在な複数の消毒用ノズル300等により構成されている。消毒用ホース200は、曲折自在な材質によって形成され、本体部210と、上記各消毒用ノズル300を取り付けるためのノズル取付部220とを備えている。作業者は、この消毒用ホース200に消毒用ノズル300を取り付けた後、畝の側面の下部に下斜め約45°の角度で順次差し込んでいく(図5参照)。この後、作業者によって蒸気消毒機が作動されると、蒸気消毒機から発生された蒸気は、消毒用ホース200を介して各消毒用ノズル300の先端部310に設けられた一対の孔311から噴出される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土壌などに発生した病害虫の駆除、雑草種子の消滅等のために使用する消毒用器具、消毒用ホース及び土壌加熱消毒方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、土壌病害に対する薬剤を用いないクリーンな防除法として、蒸気が保有する潜熱を土壌中に放出させて土壌温度を上昇させ、病害虫の駆除を行う土壌消毒法が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図15は、現在知られている各種の土壌消毒法を例示した図である。
図15のAに示すホジソンパイプ法は、一定間隔毎に蒸気噴出口のあるパイプを土壌(畝)の中に埋め込み、その畝全体を保温シートで被覆しつつ、畝と畝の間の通路に水枕(重し)を配置し、蒸気消毒機(図示略)からパイプに蒸気を送りむことにより、パイプの埋め込まれた畝の中を消毒する方法である。
【0004】
図15のBに示すスパイクパイプ法は、パイプに一体成形された長さ20cm程度の複数のスパイクを畝の中に挿入し、その先端より蒸気を噴出させることにより、畝の中を消毒する方法である。このスパイクパイプ法は、小規模な土壌を短時間で消毒する場合に用いられ、次々にスパイクを移動することで土壌を消毒する。
【0005】
図15のCに示すキャンバス法は、畝の上部にキャンバスホース(極厚綿布製)を布設し、キャンバスホースの片側から蒸気を挿入することにより、該ホースの布目から蒸気を噴出させて畝の中を消毒する方法である。
【0006】
図15のDに示す消毒槽法は、その底部に蒸気室、上部に土壌室の2室をもった消毒槽にて育苗用土や鉢植用土等を消毒する方法である。具体的には土壌室に育苗用土や鉢植用土などの土壌を入れ、蒸気室に設けられた複数の孔から蒸気を噴出させることにより、土壌を消毒する。なお、上記スパイクパイプ法、キャンバス法、消毒槽法にて土壌全体を保温シートで被覆等する必要があるのは、上記ホジソンパイプ法と同様である。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−232844号公報(第3頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これら各土壌消毒方法によれば、確かに土壌病原菌等を死滅させるなどの効果が認められる。しかしながら、各土壌消毒方法にはそれぞれ次のような問題がある。
まず、ホジソンパイプ法においては、ホジソンパイプを土壌(畝)の中に埋め込む必要があるため、かかる土壌を利用して野菜や果物等を栽培する農作業者等に煩雑かつ大掛かりな作業を強いることになる。また、スパイクパイプ法においては、上記スパイクパイプが鉄などによって成形されているため、かかるスパイクパイプ(広さ;約0.9m2〜1.75m2程度)をつぎつぎに移動して消毒するといった作業は非常に重労働であり、また土壌消毒作業に時間がかかる等の問題がある。
【0009】
また、キャンバスホース法においては、キャンバスホースを畝の上部に載置し、畝の上部から下部に向けて蒸気を浸透させているため、畝全体に均等に蒸気を浸透させることは難しく、土壌温度を上げるのに時間がかかる等の問題がある。また、消毒槽法においては、消毒すべき土壌をいったん消毒槽の土壌室に入れる必要があるため、大量の土壌を消毒するには多大な時間とコストがかかるという問題がある。
【0010】
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、蒸気等による土壌消毒等を容易に実現することが可能な消毒用器具、消毒用ホース及び土壌加熱消毒方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した問題を解決するため、本発明に係る消毒用器具は、蒸気又は熱湯を導通する曲折自在な消毒用ホースと、前記消毒用ホースの長手方向に設けられた複数の消毒用ノズルとを備え、前記各消毒用ノズルには、前記消毒用ホースによって導通される蒸気又は熱湯を外部に噴出するための孔が前記消毒用ホースの長手方向と略同じ方向に形成されていることを特徴とする。
【0012】
かかる構成によれば、消毒用ホースが曲折自在な材質(例えば、ポリエチレン)によって形成されているため、可搬性に富み、消毒用器具の使用等も簡便に行うことができる。また、消毒用ノズルには、前記消毒用ホースによって導通される蒸気又は熱湯を外部に噴出するための孔が前記消毒用ホースの長手方向と略同じ方向に形成されている。このため、例えば図5に示すように、各消毒用ノズルを畝の側面の下部に下斜め約45°の角度で差し込むといった態様で土壌を加熱消毒すれば、畝全体に均等に蒸気を浸透させることができる。この結果、短い時間で土壌温度を目標温度(例えば、地下30cm約70℃)まで上げることが可能となる。また、土壌消毒用器具100を利用する際には、既存の蒸気消毒機等をそのまま利用することができるため、ランニングコストを低廉に抑えることが可能となる。
【0013】
ここで、前記各消毒用ノズルには、前記消毒用ホースによって導通される蒸気又は熱湯を外部に噴出するための対をなす孔が前記消毒用ホースの長手方向と略同じ方向に複数形成されていることが望ましい(図7参照)。
【0014】
また、 前記各消毒用ノズルは、前記消毒用ホースの長手方向であって同一直線上に略一定の間隔で設けられていることが望ましい(図1参照)。
また、前記孔における当該消毒用ノズルの延在方向の幅は、前記孔における当該消毒用ノズルの上下方向の幅よりも広く形成されていても良い(図8参照)。
【0015】
また、前記各消毒用ノズルは、伸縮可能なロッド状ノズルによって形成されていても良い(図12参照)。
また、前記消毒用ホースには、前記各消毒用ノズルを取り付けるための複数のノズル取付部が設けられ、前記各消毒用ノズルは、前記各ノズル取付部に対して着脱可能であることが望ましい(図2参照)。
【0016】
また、前記各ノズル取付部には、ノズル取付口を覆う着脱可能なキャップ部材若しくは当該ノズル取付口と前記外部との間を仕切る挿脱可能な仕切部材が設けられていることが望ましい(図9及び図10参照)。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0018】
A.本実施形態
(1)実施形態の構成
図1は、本実施形態に係る土壌消毒用器具100の構成を示す図である。
かかる土壌消毒用器具100は、消毒用ホース200とこの消毒用ホース200に対して着脱自在な複数の消毒用ノズル300とを備えている。
消毒用ホース200は、蒸気消毒機(図示略)において発生される蒸気等を導通する本体部210と、上記各消毒用ノズル300を取り付けるためのノズル取付部220とを備えている。
【0019】
本体部210は、導通する蒸気等の温度(一般には70℃〜100℃)に耐え得る曲折自在な材質、例えばポリエチレン、ビニール、ゴム等によって形成されている。
ノズル取付部220は、例えば蒸気等の温度に耐え得る軽量なプラスチック等(アルミニウム、鉄等でも可)によって構成され、後述するように消毒用ノズル300の取付が可能となっている。かかるノズル取付部220は、消毒用ホース200の長手方向に略一定の間隔(例えば1m間隔)で複数設けられている。
【0020】
一方、消毒用ノズル300は、例えば上記ノズル取付部220と同じ素材(例えば、プラスチック)等によって形成され、その長さは例えば20cm〜1m程度である。また、この消毒用ノズル300の先端部310には、消毒用ホース200から送り込まれる蒸気等を外部に噴出させるための一対の孔311が設けられている。この1対の孔311のそれぞれの向きは、消毒用ホース200に各消毒用ノズル300が取り付けられた状態において消毒用ホース200の長手方向と同一の方向(向き)になるように設計されている(詳細は後述)。
【0021】
ここで、図2は、ノズル取付部220に対する各消毒用ノズル300の取り付け動作を説明するための図であり、図3は図1に示す土壌消毒用器具100のA−A線視断面図である。
図2に示すように、ノズル取付部220は、略長方形状の基台部221と略円筒形状の勘合部222とから構成され、これら各ノズル取り付け部220は同一直線上に並ぶように設けられている。勘合部222における円筒面の一部には消毒用ノズル300と消毒用ホース200とを固着するための突起部223が設けられている。
【0022】
一方、各消毒用ノズル300の側面には、消毒用ホース200の突起部223と勘合する略L字状の切り欠き部320が設けられている。消毒用ノズル300をノズル取付部220に取り付ける際には、図2に示す切り欠き部320が突起部221に沿うように消毒用ノズル300を消毒用ホース200に挿入した後(図2に示す▲1▼参照)、消毒用ノズル300を例えば反時計回りに回転させてことにより(図2に示す▲2▼参照)、消毒用ノズル300と消毒用ホース200とを固着する。
【0023】
かかる取り付け作業が行われることにより、図3に示すように各消毒用ノズル300に設けられた一対の孔311の向きと消毒用ホース200の長手方向(紙面垂直方向)とが一致し、かつ、各消毒用ノズル300の向き、高さが一致する。この状態において土壌消毒用の蒸気が消毒用ホース200に送り込まれると、かかる蒸気は本体部210、各ノズル取り付け部220を介して各消毒用ノズル300に設けられた一対の孔311から外部に噴出されることになる。なお、各消毒用ノズル300の先端310aは閉じており、かつ、ノズル取り付け部220は、消毒用ホース200に消毒用ノズル300が取り付けられた後においては蒸気が漏れないような構造を有しているため、消毒用ホース200に送り込まれた蒸気は各消毒用ノズル300に設けられた1対の孔311からのみ噴出される。
【0024】
以上が本実施形態に係る土壌消毒用器具100の詳細構成である。以下、かかる土壌消毒用器具100を用いて畝の土壌を加熱消毒する際の作業手順等について説明する。
【0025】
(2)実施形態の動作
土壌消毒用器具100を用いて畝10の加熱消毒を試みる作業者は、図4に示すように各畝10の側面11(若しくは各畝10の間の通路12)に沿って各消毒用ホース200を延設する。そして、作業者は、畝10の幅Wに応じた消毒用ノズル300を消毒用ホース200に取り付ける。一般に、畝10の幅Wは通常50cm〜1m程度であり、本実施形態においては消毒用ホース200に対して着脱自在に取り付け可能な数種類の消毒用ノズル(例えば、長さ30cm、80cm、1mの消毒用ノズル)が予め用意されている。従って、図4に示す畝10の幅Wが例えば50cmである場合には、作業者は消毒用ノズル300として例えば30cmの消毒用ノズルを選択し、選択した30cmの各消毒用ノズル300を前述した如く消毒用ホース200に順次取り付けていく(図2、図3参照)。
【0026】
作業者は、この消毒用ホース200に対する消毒用ノズル300の取り付け作業と並行し、消毒用ホース200に取り付けた消毒用ノズル300を畝10の側面11の下部に下斜め約45°の角度で順次差し込んでいく(図5参照)。なお、畝10を形成する土壌は既に深耕等されているため、プラスチック等で形成された消毒用ノズル300であっても、さほど負荷をかけることなく畝10に差し込むことが可能である。以上説明した消毒用ノズル300の差し込み作業は、各畝10の片側の側面11だけでなく、図5に示すように両側の側面11に対して行われる。
【0027】
ここで、図6は、ある畝10の両側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300の位置関係を説明するための図であり、図5に示す矢印方向(上部)から見た図である。
図6に示すように、一方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300と他方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300とは互い違い(千鳥状)に配置されている。ここで、同一の消毒用ホース200に取り付けられた各消毒用ノズル300の間隔α1が1mであるとすると、一方の側面11に差し込まれた消毒用ノズル300と他方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300との間隔α2は、それぞれ50cmとなる。
【0028】
作業者は、各消毒用ホース200に対する消毒用ノズル300の取り付け作業、及び全ての畝10に対する各消毒用ノズル300の差し込み作業を終了すると、各消毒用ホース200を蒸気消毒機に接続し、蒸気消毒機を作動させる。かかる操作がなされると、蒸気消毒機から蒸気が発生され、発生された蒸気は消毒用ホース200を介して各消毒用ノズル300の先端部310に設けられた一対の孔311から噴出される。
【0029】
前述したように、各消毒用ノズル300に設けられた一対の孔311の向きは、消毒用ホース200の長手方向と一致している(図3参照)。従って、かかる一対の孔311から噴出される蒸気は、図6に示すように消毒用ホース200の長手方向と同じ方向に向かうことになる。ここで、各消毒用ノズル300は、畝10の下部に下斜め約45°の角度で差し込まれているため(図5参照)、消毒用ノズル300から噴出された蒸気は畝10の下部から上部に向けて浸透することになる。周知の通り、高温蒸気などは、その性質上、上に向かって流れていく。従って、上記の通り畝10の下部から蒸気を噴出させることで、畝全体に均等に蒸気を浸透させることが可能となる。
【0030】
以上説明したように、本実施形態に係る土壌消毒用器具100によれば、消毒用ホース200が曲折自在な材質(例えば、ポリエチレン)によって形成されているため、可搬性に富み、土壌消毒用器具100の使用等も簡便に行うことができる。また、消毒用ノズル300は、消毒用ホース200に対して着脱自在に取り付け可能な構成を有しているため、土壌消毒用器具100の片づけ等も簡便に行うことができる。
【0031】
また、いずれかの消毒用ノズル300が壊れてしまった場合でも、代わりの消毒用ノズル300を消毒用ホース200に取り付けることで、何ら不具合を生ずることなく土壌消毒用器具100を利用することができる。さらに、複数種類の消毒用ノズル(例えば、30cm、80cm、1mの消毒用ノズル)300を予め用意しておくことで、畝の幅Wに応じて複数種類の消毒用ノズル300の中から最適なものを選択することができ、これにより最適な土壌消毒を実現することも可能である。
【0032】
また、実際に土壌消毒用器具100を利用して畝等の土壌を加熱消毒する際には、各消毒用ノズル300を畝の側面の下部に下斜め約45°の角度で差し込むため、畝全体に均等に蒸気を浸透させることができる。この結果、短い時間で土壌温度を目標温度(例えば、地下30cm約70℃)まで上げることが可能となる。また、土壌消毒用器具100を利用する際には、既存の蒸気消毒機等をそのまま利用することができるため、ランニングコストを低廉に抑えることが可能となる。
【0033】
B.変形例
以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまで例示であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0034】
(変形例1)
上述した本実施形態では、消毒用ホース200に着脱自在に取り付け可能な消毒用ノズル300を例示したが、例えば消毒用ホース200と消毒用ノズル300とを一体構成にしても良い。かかる構成においても、土壌消毒用器具100の使用を簡便に行える等のメリットを享受できる。
【0035】
ただし、消毒用ホース200と消毒用ノズル300とを一体構成にした場合には、ある一つの消毒用ノズル300が壊れてしまっても、その消毒用ノズル300を取り換えることはできない。さらに、畝等の幅Wに応じて複数種類の消毒用ノズル(例えば、30cm、80cm、1mの消毒用ノズル)300の中から最適なものを選択し、これを消毒用ホース200に取り付けることもできない。以上の点を鑑みれば、消毒用ノズル300と消毒用ホース200とを別体構成にするのが望ましい。
【0036】
(変形例2)
また、上述した本実施形態では、畝の側面11の下部に下斜め約45°の角度で消毒用ノズル300を差し込んで土壌消毒を行う態様について説明したが、例えば畝の上面に消毒用ノズル300を差し込んで土壌消毒を行う態様など、あらゆる態様に適用可能である。
【0037】
(変形例3)
また、上述した本実施形態では、消毒用ホース200と消毒用ノズル300とを固着するために消毒用ホース200に突起部223を設ける一方、消毒用ノズル300に切り欠き部320を設けた場合について説明したが(図2参照)、例えば消毒用ホース200に雌ねじ部を設ける一方、消毒用ノズル300に雄ねじ部を設けるようにしても良い。消毒用ノズル300を消毒用ホース200に取り付ける際には、消毒用ノズル300の雄ねじ部を消毒用ホース200の雌ねじ部に螺合する。かかる方法はあくまで一例であり、どのような方法によって消毒用ホース200と消毒用ノズル300とを固着するかは土壌消毒用器具100の設計等に応じて適宜変更可能である。また、本実施形態に係る消毒用ノズル300とノズル取付部220とを一体成形し、ノズル取付部220の基台部221に上記雄ねじ部を設ける一方、消毒用ホース200に上記雌ねじ部を設け、かかる消毒用ノズル(つまり、ノズル取付部が一体成形された消毒用ノズル)が消毒用ホース200に対して着脱自在に取り付けられるようにしても良い。
【0038】
(変形例4)
また、上述した本実施形態では、消毒用ノズル300に蒸気噴出用の孔311を一対設けた場合について説明したが(図1等参照)、例えば図7のAに示すように消毒用ノズル300に蒸気噴出用の孔311を複数対設けるようにしても良い。ただし、これら全ての孔311の径を同一とした場合には、孔311の位置に応じて蒸気の噴出量が異なってしまう。かかる点を考慮して、例えば図7のBに示すように、消毒用ノズル300の下端から上端に向かうにつれ孔311の径が大きくなるように設計しても良い。具体的には図7のBに示す最も下端側の孔311の径をaとした場合、その孔311よりも上端側に位置する孔311の径をb(>a)とし、さらにこの孔311よりも上端側に位置する孔311の径をc(>b)とする。このように、蒸気噴出用の孔311を複数対設けると共に、各孔311の径をその位置に応じて適宜変えるようにしても良い。なお、以上の説明では、消毒用ノズル300に蒸気噴出用の孔311を対で(すなわち両側に)設けた場合について説明したが、片側にのみ孔311を設けるようにしても良い。
【0039】
(変形例5)
図8は、消毒用ノズル300に設けられた蒸気噴出用の孔311の形状を示す図である。上述した本実施形態では、図8のAに示すように略円形状の孔311を例示したが、例えば図8のBに示すように孔311における消毒用ノズル300の延在方向の幅が、孔311における消毒用ノズル300の上下方向の幅よりも広く形成さている略楕円形状の孔311や、図8のCに示すように消毒用ノズル300の延在方向に長辺を有する略長方形状の孔311などにも適用可能である。
【0040】
(変形例6)
図9及び図10は、変形例6に係る消毒用ホース200に係るノズル取付部を例示した図である。
図9に示すノズル取付部220’には、ノズル取付口222aを覆う着脱自在なキャップ224が設けられており、図10に示すノズル取付部220’には、ノズル取付口222aと外部とを仕切る挿脱自在な仕切板225が設けられている。このようなノズル取付部220’を所定間隔(例えば50cm等)で消毒用ホース200に設けることにより、例えば図11に示すような態様で消毒用ホース200を利用することが可能となる。
【0041】
一例を挙げて説明すると、作業者は、加熱消毒すべき畝の大きさ等に応じて消毒用ノズル300の取付間隔を決定する。例えば1mの間隔で消毒用ノズル300を取り付ける場合には、全てのノズル取付部220’に消毒用ノズル300を取り付けるのではなく、図11に示すように1つおきに消毒用ノズル300を取り付けてゆく。各ノズル取付部220’に消毒用ノズル300を取り付ける際には、ノズル取付部220’のキャップ224を外した後、若しくはノズル取付部220’の仕切板225を抜いた後、ノズル取付部220’と消毒用ノズル300とを固着する。
【0042】
一方、消毒用ノズル300が取り付けられないノズル取付部220’についてはキャップ224を被せたままの状態、若しくは仕切板225を差し込んだままの状態にしておく。その後、作業者は蒸気消毒機を作動させる。かかる操作がなされると、蒸気消毒機から蒸気が発生され、発生された蒸気は消毒用ホース200を介して各消毒用ノズル300に設けられた各孔311から噴出される。以上説明したように、ノズル取付部にキャップ224、仕切板225等を設け、作業者が消毒用ノズル300を取り付けるべきノズル取付部220’を適宜選択できるようにしても良い。
【0043】
(変形例7)
図12は、変形例7に係る消毒用ノズル300’の構成を示す図である。
消毒用ノズル300’は、伸縮可能なロッド状のノズルであり、かかる長さを例えば60cm〜120cmの範囲で調整することが可能となっている。
詳述すると、消毒用ノズル300’は、先端部に蒸気噴出用の一対の孔311が設けられた第1部材300a、第2部材300b、第3部材300c、第4部材300d等によって構成されている。この消毒用ノズル300’の長さを例えば60cmに設定する場合には、図12のAに示すように第4部材300dから第1部材300aのみを突出させる(第1パターン参照)。一方、消毒用ノズル300’を90cmに設定する場合には、図12のBに示すように第4部材300dから第1部材300a及び第2部材300bを突出させ(第2パターン参照)、消毒用ノズル300’を120cmに設定する場合には、図12のCに示すように第4部材300dから第1部材300a、第2部材300b及び第3部材300cを突出させる(第3パターン参照)。
【0044】
なお、各部材の間には図示せぬストッパ機構が設けられており、いったん消毒用ノズル300’の長さが設定された後においては、ストッパ機構によるストッパ動作が解除されるまで、各部材の移動は禁止される。
かかる消毒用ノズル300’によれば、ノズルの長さを適宜設定することができるため、当該消毒用ノズル300’のみであらゆる土壌(畝)に対応することができる。いいかえると、畝の幅W等に応じて複数種類の消毒用ノズル(例えば、30cm、80cm、1mの消毒用ノズル)300を予め用意する必要がないため、より低廉なコストで土壌消毒等を実現することが可能となる。なお、本変形例においては、3段階調整タイプ(すなわち複数段階調整タイプ)の消毒用ノズル300’を例示したが、いわゆる無段階調整タイプの消毒用ノズル300’を採用しても良いのはもちろんである。
【0045】
(変形例8)
図13は、変形例8に係る土壌消毒用器具100’を説明するための図であり、図14は、図13に示す矢印方向(上部)から見た図である。
図13に示すように、消毒用ホース200は、畝10と畝10の間の通路12に延設されており、消毒用ホース200における各畝10と対向する面には、それぞれ複数の消毒用ノズル300が取り付けられている。消毒用ホース200の各面に取り付けられた複数の消毒用ノズル300は、図14に示すようにそれぞれ対向するように配置されている。ただし、畝10の各側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300については、上述した本実施形態と同様、一方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300と他方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300とが互い違い(千鳥状)になるように配置されている。
【0046】
また、各面に取り付けられた複数の消毒用ノズル300は、それぞれ対向する畝10の側面11の下部に下斜め約45°の角度で差し込まれている(図13参照)。このように、1つの消毒用ホース200に複数の消毒用ノズル300を2列設けることで、1つの消毒用ホース200に複数の消毒用ノズル300を1列設けた場合(図5等参照)と比較して土壌消毒に必要な消毒用ホース200の数を減らすことが可能となる。なお、消毒用ホース200の各面に取り付けられた複数の消毒用ノズル300に関し、上記の如く対向するように配置しても良いが、互い違い(千鳥状)になるように配置しても良いのはもちろんである。
【0047】
(変形例9)
また、上述した本実施形態では、保温シート(従来技術の項参照)を利用することなく土壌消毒を行う場合について説明したが、保温シートを利用して土壌消毒を行っても良いのはもちろんである。前述したように、本実施形態においては、各消毒用ノズル300を畝10の下部に下斜め約45°の角度で差し込んでいるため(図5参照)、保温シートを利用せずとも土壌温度を目標温度(地下30cm約70℃)に上げることができる。しかしながら、保温シートを利用すれば、さらに短い時間で土壌温度を目標温度に上げることが可能となる。
【0048】
(変形例10)
なお、上記本実施形態及び各変形例に係る消毒用ホース200、消毒用ノズル300等は、土壌を消毒するために利用するだけでなく、蒸気や熱湯による消毒が可能なあらゆるものに適用可能である。また、上記各変形例を種々組み合わせて適用することができるのはもちろんである。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、蒸気等による土壌消毒等を容易に実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における土壌消毒用器具の構成を示す図である。
【図2】同実施形態に係るノズル取付部に対する各消毒用ノズルの取り付け動作を説明するための図である。
【図3】同実施形態に係る図1に示す土壌消毒用器具のA−A線視断面図である。
【図4】同実施形態に係る畝の土壌を加熱消毒する際の作業手順を説明するための図である。
【図5】同実施形態に係る畝の土壌を加熱消毒する際の作業手順を説明するための図である。
【図6】同実施形態に係る畝の両側面に差し込まれた各消毒用ノズルの位置関係を説明するための図である。
【図7】変形例4に係る消毒用ノズルを説明するための図である。
【図8】変形例5に係る消毒用ノズルに設けられた蒸気噴出用の孔の形状を示す図である。
【図9】変形例6に係る消毒用ホースに係るノズル取付部を例示した図である。
【図10】変形例6に係る消毒用ホースに係るノズル取付部を例示した図である。
【図11】変形例6に係る消毒用ホースに対する消毒用ノズルの取り付け状態を例示した図である。
【図12】変形例7に係る消毒用ノズルの構成を示す図である。
【図13】変形例8に係る土壌消毒用器具を説明するための図である。
【図14】同変形例に係る畝の両側面に差し込まれた各消毒用ノズルの位置関係を説明するための図である。
【図15】従来における各種土壌消毒法を説明するための図である。
【符号の説明】
100、100’・・・土壌消毒用器具、200、200’・・・消毒用ホース、210・・・本体部、220、220’・・・ノズル取付部、221・・・基台部、222・・・勘合部、222a・・・ノズル取付口、223・・・突起部、224・・・キャップ、225・・・仕切板、300・・・消毒用ノズル、300a・・・第1部材、300b・・・第2部材、300c・・・第3部材、300d・・・第4部材、310・・・先端部、310a・・・先端、311・・・孔、320・・・切り欠き部、10・・・畝、11・・・側面、12・・・通路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、土壌などに発生した病害虫の駆除、雑草種子の消滅等のために使用する消毒用器具、消毒用ホース及び土壌加熱消毒方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、土壌病害に対する薬剤を用いないクリーンな防除法として、蒸気が保有する潜熱を土壌中に放出させて土壌温度を上昇させ、病害虫の駆除を行う土壌消毒法が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図15は、現在知られている各種の土壌消毒法を例示した図である。
図15のAに示すホジソンパイプ法は、一定間隔毎に蒸気噴出口のあるパイプを土壌(畝)の中に埋め込み、その畝全体を保温シートで被覆しつつ、畝と畝の間の通路に水枕(重し)を配置し、蒸気消毒機(図示略)からパイプに蒸気を送りむことにより、パイプの埋め込まれた畝の中を消毒する方法である。
【0004】
図15のBに示すスパイクパイプ法は、パイプに一体成形された長さ20cm程度の複数のスパイクを畝の中に挿入し、その先端より蒸気を噴出させることにより、畝の中を消毒する方法である。このスパイクパイプ法は、小規模な土壌を短時間で消毒する場合に用いられ、次々にスパイクを移動することで土壌を消毒する。
【0005】
図15のCに示すキャンバス法は、畝の上部にキャンバスホース(極厚綿布製)を布設し、キャンバスホースの片側から蒸気を挿入することにより、該ホースの布目から蒸気を噴出させて畝の中を消毒する方法である。
【0006】
図15のDに示す消毒槽法は、その底部に蒸気室、上部に土壌室の2室をもった消毒槽にて育苗用土や鉢植用土等を消毒する方法である。具体的には土壌室に育苗用土や鉢植用土などの土壌を入れ、蒸気室に設けられた複数の孔から蒸気を噴出させることにより、土壌を消毒する。なお、上記スパイクパイプ法、キャンバス法、消毒槽法にて土壌全体を保温シートで被覆等する必要があるのは、上記ホジソンパイプ法と同様である。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−232844号公報(第3頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これら各土壌消毒方法によれば、確かに土壌病原菌等を死滅させるなどの効果が認められる。しかしながら、各土壌消毒方法にはそれぞれ次のような問題がある。
まず、ホジソンパイプ法においては、ホジソンパイプを土壌(畝)の中に埋め込む必要があるため、かかる土壌を利用して野菜や果物等を栽培する農作業者等に煩雑かつ大掛かりな作業を強いることになる。また、スパイクパイプ法においては、上記スパイクパイプが鉄などによって成形されているため、かかるスパイクパイプ(広さ;約0.9m2〜1.75m2程度)をつぎつぎに移動して消毒するといった作業は非常に重労働であり、また土壌消毒作業に時間がかかる等の問題がある。
【0009】
また、キャンバスホース法においては、キャンバスホースを畝の上部に載置し、畝の上部から下部に向けて蒸気を浸透させているため、畝全体に均等に蒸気を浸透させることは難しく、土壌温度を上げるのに時間がかかる等の問題がある。また、消毒槽法においては、消毒すべき土壌をいったん消毒槽の土壌室に入れる必要があるため、大量の土壌を消毒するには多大な時間とコストがかかるという問題がある。
【0010】
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、蒸気等による土壌消毒等を容易に実現することが可能な消毒用器具、消毒用ホース及び土壌加熱消毒方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した問題を解決するため、本発明に係る消毒用器具は、蒸気又は熱湯を導通する曲折自在な消毒用ホースと、前記消毒用ホースの長手方向に設けられた複数の消毒用ノズルとを備え、前記各消毒用ノズルには、前記消毒用ホースによって導通される蒸気又は熱湯を外部に噴出するための孔が前記消毒用ホースの長手方向と略同じ方向に形成されていることを特徴とする。
【0012】
かかる構成によれば、消毒用ホースが曲折自在な材質(例えば、ポリエチレン)によって形成されているため、可搬性に富み、消毒用器具の使用等も簡便に行うことができる。また、消毒用ノズルには、前記消毒用ホースによって導通される蒸気又は熱湯を外部に噴出するための孔が前記消毒用ホースの長手方向と略同じ方向に形成されている。このため、例えば図5に示すように、各消毒用ノズルを畝の側面の下部に下斜め約45°の角度で差し込むといった態様で土壌を加熱消毒すれば、畝全体に均等に蒸気を浸透させることができる。この結果、短い時間で土壌温度を目標温度(例えば、地下30cm約70℃)まで上げることが可能となる。また、土壌消毒用器具100を利用する際には、既存の蒸気消毒機等をそのまま利用することができるため、ランニングコストを低廉に抑えることが可能となる。
【0013】
ここで、前記各消毒用ノズルには、前記消毒用ホースによって導通される蒸気又は熱湯を外部に噴出するための対をなす孔が前記消毒用ホースの長手方向と略同じ方向に複数形成されていることが望ましい(図7参照)。
【0014】
また、 前記各消毒用ノズルは、前記消毒用ホースの長手方向であって同一直線上に略一定の間隔で設けられていることが望ましい(図1参照)。
また、前記孔における当該消毒用ノズルの延在方向の幅は、前記孔における当該消毒用ノズルの上下方向の幅よりも広く形成されていても良い(図8参照)。
【0015】
また、前記各消毒用ノズルは、伸縮可能なロッド状ノズルによって形成されていても良い(図12参照)。
また、前記消毒用ホースには、前記各消毒用ノズルを取り付けるための複数のノズル取付部が設けられ、前記各消毒用ノズルは、前記各ノズル取付部に対して着脱可能であることが望ましい(図2参照)。
【0016】
また、前記各ノズル取付部には、ノズル取付口を覆う着脱可能なキャップ部材若しくは当該ノズル取付口と前記外部との間を仕切る挿脱可能な仕切部材が設けられていることが望ましい(図9及び図10参照)。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0018】
A.本実施形態
(1)実施形態の構成
図1は、本実施形態に係る土壌消毒用器具100の構成を示す図である。
かかる土壌消毒用器具100は、消毒用ホース200とこの消毒用ホース200に対して着脱自在な複数の消毒用ノズル300とを備えている。
消毒用ホース200は、蒸気消毒機(図示略)において発生される蒸気等を導通する本体部210と、上記各消毒用ノズル300を取り付けるためのノズル取付部220とを備えている。
【0019】
本体部210は、導通する蒸気等の温度(一般には70℃〜100℃)に耐え得る曲折自在な材質、例えばポリエチレン、ビニール、ゴム等によって形成されている。
ノズル取付部220は、例えば蒸気等の温度に耐え得る軽量なプラスチック等(アルミニウム、鉄等でも可)によって構成され、後述するように消毒用ノズル300の取付が可能となっている。かかるノズル取付部220は、消毒用ホース200の長手方向に略一定の間隔(例えば1m間隔)で複数設けられている。
【0020】
一方、消毒用ノズル300は、例えば上記ノズル取付部220と同じ素材(例えば、プラスチック)等によって形成され、その長さは例えば20cm〜1m程度である。また、この消毒用ノズル300の先端部310には、消毒用ホース200から送り込まれる蒸気等を外部に噴出させるための一対の孔311が設けられている。この1対の孔311のそれぞれの向きは、消毒用ホース200に各消毒用ノズル300が取り付けられた状態において消毒用ホース200の長手方向と同一の方向(向き)になるように設計されている(詳細は後述)。
【0021】
ここで、図2は、ノズル取付部220に対する各消毒用ノズル300の取り付け動作を説明するための図であり、図3は図1に示す土壌消毒用器具100のA−A線視断面図である。
図2に示すように、ノズル取付部220は、略長方形状の基台部221と略円筒形状の勘合部222とから構成され、これら各ノズル取り付け部220は同一直線上に並ぶように設けられている。勘合部222における円筒面の一部には消毒用ノズル300と消毒用ホース200とを固着するための突起部223が設けられている。
【0022】
一方、各消毒用ノズル300の側面には、消毒用ホース200の突起部223と勘合する略L字状の切り欠き部320が設けられている。消毒用ノズル300をノズル取付部220に取り付ける際には、図2に示す切り欠き部320が突起部221に沿うように消毒用ノズル300を消毒用ホース200に挿入した後(図2に示す▲1▼参照)、消毒用ノズル300を例えば反時計回りに回転させてことにより(図2に示す▲2▼参照)、消毒用ノズル300と消毒用ホース200とを固着する。
【0023】
かかる取り付け作業が行われることにより、図3に示すように各消毒用ノズル300に設けられた一対の孔311の向きと消毒用ホース200の長手方向(紙面垂直方向)とが一致し、かつ、各消毒用ノズル300の向き、高さが一致する。この状態において土壌消毒用の蒸気が消毒用ホース200に送り込まれると、かかる蒸気は本体部210、各ノズル取り付け部220を介して各消毒用ノズル300に設けられた一対の孔311から外部に噴出されることになる。なお、各消毒用ノズル300の先端310aは閉じており、かつ、ノズル取り付け部220は、消毒用ホース200に消毒用ノズル300が取り付けられた後においては蒸気が漏れないような構造を有しているため、消毒用ホース200に送り込まれた蒸気は各消毒用ノズル300に設けられた1対の孔311からのみ噴出される。
【0024】
以上が本実施形態に係る土壌消毒用器具100の詳細構成である。以下、かかる土壌消毒用器具100を用いて畝の土壌を加熱消毒する際の作業手順等について説明する。
【0025】
(2)実施形態の動作
土壌消毒用器具100を用いて畝10の加熱消毒を試みる作業者は、図4に示すように各畝10の側面11(若しくは各畝10の間の通路12)に沿って各消毒用ホース200を延設する。そして、作業者は、畝10の幅Wに応じた消毒用ノズル300を消毒用ホース200に取り付ける。一般に、畝10の幅Wは通常50cm〜1m程度であり、本実施形態においては消毒用ホース200に対して着脱自在に取り付け可能な数種類の消毒用ノズル(例えば、長さ30cm、80cm、1mの消毒用ノズル)が予め用意されている。従って、図4に示す畝10の幅Wが例えば50cmである場合には、作業者は消毒用ノズル300として例えば30cmの消毒用ノズルを選択し、選択した30cmの各消毒用ノズル300を前述した如く消毒用ホース200に順次取り付けていく(図2、図3参照)。
【0026】
作業者は、この消毒用ホース200に対する消毒用ノズル300の取り付け作業と並行し、消毒用ホース200に取り付けた消毒用ノズル300を畝10の側面11の下部に下斜め約45°の角度で順次差し込んでいく(図5参照)。なお、畝10を形成する土壌は既に深耕等されているため、プラスチック等で形成された消毒用ノズル300であっても、さほど負荷をかけることなく畝10に差し込むことが可能である。以上説明した消毒用ノズル300の差し込み作業は、各畝10の片側の側面11だけでなく、図5に示すように両側の側面11に対して行われる。
【0027】
ここで、図6は、ある畝10の両側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300の位置関係を説明するための図であり、図5に示す矢印方向(上部)から見た図である。
図6に示すように、一方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300と他方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300とは互い違い(千鳥状)に配置されている。ここで、同一の消毒用ホース200に取り付けられた各消毒用ノズル300の間隔α1が1mであるとすると、一方の側面11に差し込まれた消毒用ノズル300と他方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300との間隔α2は、それぞれ50cmとなる。
【0028】
作業者は、各消毒用ホース200に対する消毒用ノズル300の取り付け作業、及び全ての畝10に対する各消毒用ノズル300の差し込み作業を終了すると、各消毒用ホース200を蒸気消毒機に接続し、蒸気消毒機を作動させる。かかる操作がなされると、蒸気消毒機から蒸気が発生され、発生された蒸気は消毒用ホース200を介して各消毒用ノズル300の先端部310に設けられた一対の孔311から噴出される。
【0029】
前述したように、各消毒用ノズル300に設けられた一対の孔311の向きは、消毒用ホース200の長手方向と一致している(図3参照)。従って、かかる一対の孔311から噴出される蒸気は、図6に示すように消毒用ホース200の長手方向と同じ方向に向かうことになる。ここで、各消毒用ノズル300は、畝10の下部に下斜め約45°の角度で差し込まれているため(図5参照)、消毒用ノズル300から噴出された蒸気は畝10の下部から上部に向けて浸透することになる。周知の通り、高温蒸気などは、その性質上、上に向かって流れていく。従って、上記の通り畝10の下部から蒸気を噴出させることで、畝全体に均等に蒸気を浸透させることが可能となる。
【0030】
以上説明したように、本実施形態に係る土壌消毒用器具100によれば、消毒用ホース200が曲折自在な材質(例えば、ポリエチレン)によって形成されているため、可搬性に富み、土壌消毒用器具100の使用等も簡便に行うことができる。また、消毒用ノズル300は、消毒用ホース200に対して着脱自在に取り付け可能な構成を有しているため、土壌消毒用器具100の片づけ等も簡便に行うことができる。
【0031】
また、いずれかの消毒用ノズル300が壊れてしまった場合でも、代わりの消毒用ノズル300を消毒用ホース200に取り付けることで、何ら不具合を生ずることなく土壌消毒用器具100を利用することができる。さらに、複数種類の消毒用ノズル(例えば、30cm、80cm、1mの消毒用ノズル)300を予め用意しておくことで、畝の幅Wに応じて複数種類の消毒用ノズル300の中から最適なものを選択することができ、これにより最適な土壌消毒を実現することも可能である。
【0032】
また、実際に土壌消毒用器具100を利用して畝等の土壌を加熱消毒する際には、各消毒用ノズル300を畝の側面の下部に下斜め約45°の角度で差し込むため、畝全体に均等に蒸気を浸透させることができる。この結果、短い時間で土壌温度を目標温度(例えば、地下30cm約70℃)まで上げることが可能となる。また、土壌消毒用器具100を利用する際には、既存の蒸気消毒機等をそのまま利用することができるため、ランニングコストを低廉に抑えることが可能となる。
【0033】
B.変形例
以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまで例示であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0034】
(変形例1)
上述した本実施形態では、消毒用ホース200に着脱自在に取り付け可能な消毒用ノズル300を例示したが、例えば消毒用ホース200と消毒用ノズル300とを一体構成にしても良い。かかる構成においても、土壌消毒用器具100の使用を簡便に行える等のメリットを享受できる。
【0035】
ただし、消毒用ホース200と消毒用ノズル300とを一体構成にした場合には、ある一つの消毒用ノズル300が壊れてしまっても、その消毒用ノズル300を取り換えることはできない。さらに、畝等の幅Wに応じて複数種類の消毒用ノズル(例えば、30cm、80cm、1mの消毒用ノズル)300の中から最適なものを選択し、これを消毒用ホース200に取り付けることもできない。以上の点を鑑みれば、消毒用ノズル300と消毒用ホース200とを別体構成にするのが望ましい。
【0036】
(変形例2)
また、上述した本実施形態では、畝の側面11の下部に下斜め約45°の角度で消毒用ノズル300を差し込んで土壌消毒を行う態様について説明したが、例えば畝の上面に消毒用ノズル300を差し込んで土壌消毒を行う態様など、あらゆる態様に適用可能である。
【0037】
(変形例3)
また、上述した本実施形態では、消毒用ホース200と消毒用ノズル300とを固着するために消毒用ホース200に突起部223を設ける一方、消毒用ノズル300に切り欠き部320を設けた場合について説明したが(図2参照)、例えば消毒用ホース200に雌ねじ部を設ける一方、消毒用ノズル300に雄ねじ部を設けるようにしても良い。消毒用ノズル300を消毒用ホース200に取り付ける際には、消毒用ノズル300の雄ねじ部を消毒用ホース200の雌ねじ部に螺合する。かかる方法はあくまで一例であり、どのような方法によって消毒用ホース200と消毒用ノズル300とを固着するかは土壌消毒用器具100の設計等に応じて適宜変更可能である。また、本実施形態に係る消毒用ノズル300とノズル取付部220とを一体成形し、ノズル取付部220の基台部221に上記雄ねじ部を設ける一方、消毒用ホース200に上記雌ねじ部を設け、かかる消毒用ノズル(つまり、ノズル取付部が一体成形された消毒用ノズル)が消毒用ホース200に対して着脱自在に取り付けられるようにしても良い。
【0038】
(変形例4)
また、上述した本実施形態では、消毒用ノズル300に蒸気噴出用の孔311を一対設けた場合について説明したが(図1等参照)、例えば図7のAに示すように消毒用ノズル300に蒸気噴出用の孔311を複数対設けるようにしても良い。ただし、これら全ての孔311の径を同一とした場合には、孔311の位置に応じて蒸気の噴出量が異なってしまう。かかる点を考慮して、例えば図7のBに示すように、消毒用ノズル300の下端から上端に向かうにつれ孔311の径が大きくなるように設計しても良い。具体的には図7のBに示す最も下端側の孔311の径をaとした場合、その孔311よりも上端側に位置する孔311の径をb(>a)とし、さらにこの孔311よりも上端側に位置する孔311の径をc(>b)とする。このように、蒸気噴出用の孔311を複数対設けると共に、各孔311の径をその位置に応じて適宜変えるようにしても良い。なお、以上の説明では、消毒用ノズル300に蒸気噴出用の孔311を対で(すなわち両側に)設けた場合について説明したが、片側にのみ孔311を設けるようにしても良い。
【0039】
(変形例5)
図8は、消毒用ノズル300に設けられた蒸気噴出用の孔311の形状を示す図である。上述した本実施形態では、図8のAに示すように略円形状の孔311を例示したが、例えば図8のBに示すように孔311における消毒用ノズル300の延在方向の幅が、孔311における消毒用ノズル300の上下方向の幅よりも広く形成さている略楕円形状の孔311や、図8のCに示すように消毒用ノズル300の延在方向に長辺を有する略長方形状の孔311などにも適用可能である。
【0040】
(変形例6)
図9及び図10は、変形例6に係る消毒用ホース200に係るノズル取付部を例示した図である。
図9に示すノズル取付部220’には、ノズル取付口222aを覆う着脱自在なキャップ224が設けられており、図10に示すノズル取付部220’には、ノズル取付口222aと外部とを仕切る挿脱自在な仕切板225が設けられている。このようなノズル取付部220’を所定間隔(例えば50cm等)で消毒用ホース200に設けることにより、例えば図11に示すような態様で消毒用ホース200を利用することが可能となる。
【0041】
一例を挙げて説明すると、作業者は、加熱消毒すべき畝の大きさ等に応じて消毒用ノズル300の取付間隔を決定する。例えば1mの間隔で消毒用ノズル300を取り付ける場合には、全てのノズル取付部220’に消毒用ノズル300を取り付けるのではなく、図11に示すように1つおきに消毒用ノズル300を取り付けてゆく。各ノズル取付部220’に消毒用ノズル300を取り付ける際には、ノズル取付部220’のキャップ224を外した後、若しくはノズル取付部220’の仕切板225を抜いた後、ノズル取付部220’と消毒用ノズル300とを固着する。
【0042】
一方、消毒用ノズル300が取り付けられないノズル取付部220’についてはキャップ224を被せたままの状態、若しくは仕切板225を差し込んだままの状態にしておく。その後、作業者は蒸気消毒機を作動させる。かかる操作がなされると、蒸気消毒機から蒸気が発生され、発生された蒸気は消毒用ホース200を介して各消毒用ノズル300に設けられた各孔311から噴出される。以上説明したように、ノズル取付部にキャップ224、仕切板225等を設け、作業者が消毒用ノズル300を取り付けるべきノズル取付部220’を適宜選択できるようにしても良い。
【0043】
(変形例7)
図12は、変形例7に係る消毒用ノズル300’の構成を示す図である。
消毒用ノズル300’は、伸縮可能なロッド状のノズルであり、かかる長さを例えば60cm〜120cmの範囲で調整することが可能となっている。
詳述すると、消毒用ノズル300’は、先端部に蒸気噴出用の一対の孔311が設けられた第1部材300a、第2部材300b、第3部材300c、第4部材300d等によって構成されている。この消毒用ノズル300’の長さを例えば60cmに設定する場合には、図12のAに示すように第4部材300dから第1部材300aのみを突出させる(第1パターン参照)。一方、消毒用ノズル300’を90cmに設定する場合には、図12のBに示すように第4部材300dから第1部材300a及び第2部材300bを突出させ(第2パターン参照)、消毒用ノズル300’を120cmに設定する場合には、図12のCに示すように第4部材300dから第1部材300a、第2部材300b及び第3部材300cを突出させる(第3パターン参照)。
【0044】
なお、各部材の間には図示せぬストッパ機構が設けられており、いったん消毒用ノズル300’の長さが設定された後においては、ストッパ機構によるストッパ動作が解除されるまで、各部材の移動は禁止される。
かかる消毒用ノズル300’によれば、ノズルの長さを適宜設定することができるため、当該消毒用ノズル300’のみであらゆる土壌(畝)に対応することができる。いいかえると、畝の幅W等に応じて複数種類の消毒用ノズル(例えば、30cm、80cm、1mの消毒用ノズル)300を予め用意する必要がないため、より低廉なコストで土壌消毒等を実現することが可能となる。なお、本変形例においては、3段階調整タイプ(すなわち複数段階調整タイプ)の消毒用ノズル300’を例示したが、いわゆる無段階調整タイプの消毒用ノズル300’を採用しても良いのはもちろんである。
【0045】
(変形例8)
図13は、変形例8に係る土壌消毒用器具100’を説明するための図であり、図14は、図13に示す矢印方向(上部)から見た図である。
図13に示すように、消毒用ホース200は、畝10と畝10の間の通路12に延設されており、消毒用ホース200における各畝10と対向する面には、それぞれ複数の消毒用ノズル300が取り付けられている。消毒用ホース200の各面に取り付けられた複数の消毒用ノズル300は、図14に示すようにそれぞれ対向するように配置されている。ただし、畝10の各側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300については、上述した本実施形態と同様、一方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300と他方の側面11に差し込まれた各消毒用ノズル300とが互い違い(千鳥状)になるように配置されている。
【0046】
また、各面に取り付けられた複数の消毒用ノズル300は、それぞれ対向する畝10の側面11の下部に下斜め約45°の角度で差し込まれている(図13参照)。このように、1つの消毒用ホース200に複数の消毒用ノズル300を2列設けることで、1つの消毒用ホース200に複数の消毒用ノズル300を1列設けた場合(図5等参照)と比較して土壌消毒に必要な消毒用ホース200の数を減らすことが可能となる。なお、消毒用ホース200の各面に取り付けられた複数の消毒用ノズル300に関し、上記の如く対向するように配置しても良いが、互い違い(千鳥状)になるように配置しても良いのはもちろんである。
【0047】
(変形例9)
また、上述した本実施形態では、保温シート(従来技術の項参照)を利用することなく土壌消毒を行う場合について説明したが、保温シートを利用して土壌消毒を行っても良いのはもちろんである。前述したように、本実施形態においては、各消毒用ノズル300を畝10の下部に下斜め約45°の角度で差し込んでいるため(図5参照)、保温シートを利用せずとも土壌温度を目標温度(地下30cm約70℃)に上げることができる。しかしながら、保温シートを利用すれば、さらに短い時間で土壌温度を目標温度に上げることが可能となる。
【0048】
(変形例10)
なお、上記本実施形態及び各変形例に係る消毒用ホース200、消毒用ノズル300等は、土壌を消毒するために利用するだけでなく、蒸気や熱湯による消毒が可能なあらゆるものに適用可能である。また、上記各変形例を種々組み合わせて適用することができるのはもちろんである。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、蒸気等による土壌消毒等を容易に実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における土壌消毒用器具の構成を示す図である。
【図2】同実施形態に係るノズル取付部に対する各消毒用ノズルの取り付け動作を説明するための図である。
【図3】同実施形態に係る図1に示す土壌消毒用器具のA−A線視断面図である。
【図4】同実施形態に係る畝の土壌を加熱消毒する際の作業手順を説明するための図である。
【図5】同実施形態に係る畝の土壌を加熱消毒する際の作業手順を説明するための図である。
【図6】同実施形態に係る畝の両側面に差し込まれた各消毒用ノズルの位置関係を説明するための図である。
【図7】変形例4に係る消毒用ノズルを説明するための図である。
【図8】変形例5に係る消毒用ノズルに設けられた蒸気噴出用の孔の形状を示す図である。
【図9】変形例6に係る消毒用ホースに係るノズル取付部を例示した図である。
【図10】変形例6に係る消毒用ホースに係るノズル取付部を例示した図である。
【図11】変形例6に係る消毒用ホースに対する消毒用ノズルの取り付け状態を例示した図である。
【図12】変形例7に係る消毒用ノズルの構成を示す図である。
【図13】変形例8に係る土壌消毒用器具を説明するための図である。
【図14】同変形例に係る畝の両側面に差し込まれた各消毒用ノズルの位置関係を説明するための図である。
【図15】従来における各種土壌消毒法を説明するための図である。
【符号の説明】
100、100’・・・土壌消毒用器具、200、200’・・・消毒用ホース、210・・・本体部、220、220’・・・ノズル取付部、221・・・基台部、222・・・勘合部、222a・・・ノズル取付口、223・・・突起部、224・・・キャップ、225・・・仕切板、300・・・消毒用ノズル、300a・・・第1部材、300b・・・第2部材、300c・・・第3部材、300d・・・第4部材、310・・・先端部、310a・・・先端、311・・・孔、320・・・切り欠き部、10・・・畝、11・・・側面、12・・・通路。
Claims (11)
- 蒸気又は熱湯を導通する曲折自在な消毒用ホースと、前記消毒用ホースの長手方向に設けられた複数の消毒用ノズルとを備え、
前記各消毒用ノズルには、前記消毒用ホースによって導通される蒸気又は熱湯を外部に噴出するための孔が前記消毒用ホースの長手方向と略同じ方向に形成されていることを特徴とする消毒用器具。 - 前記各消毒用ノズルには、前記消毒用ホースによって導通される蒸気又は熱湯を外部に噴出するための対をなす孔が前記消毒用ホースの長手方向と略同じ方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載の消毒用器具。
- 前記各消毒用ノズルは、前記消毒用ホースの長手方向であって同一直線上に略一定の間隔で設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の消毒用器具。
- 前記孔における当該消毒用ノズルの延在方向の幅は、前記孔における当該消毒用ノズルの上下方向の幅よりも広く形成されていることを特徴とする請求項1〜3に記載の消毒用器具。
- 前記各消毒用ノズルは、伸縮可能なロッド状ノズルによって形成されていることを特徴とする請求項1〜4に記載の消毒用器具。
- 前記消毒用ホースには、前記各消毒用ノズルを取り付けるための複数のノズル取付部が設けられ、前記各消毒用ノズルは、前記各ノズル取付部に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1〜5に記載の消毒用器具。
- 前記各ノズル取付部には、ノズル取付口を覆う着脱可能なキャップ部材若しくは当該ノズル取付口と前記外部との間を仕切る挿脱可能な仕切部材が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の消毒用器具。
- 請求項1〜5に記載の消毒用器具を使用して畝の土壌を加熱消毒する方法であって、
前記消毒用ホースを畝の側部若しくは畝と畝の間の通路に延設し、前記消毒用ホースの各消毒用ノズルを前記畝の側部に差し込み、当該消毒用ホースに蒸気又は熱湯を導通させて前記各消毒用ノズルに形成された孔から熱湯又は蒸気を噴出させることを特徴とする土壌加熱消毒方法。 - 請求項6に記載の消毒用器具を使用して畝の土壌を加熱消毒する方法であって、
前記消毒用ホースを畝の側部若しくは畝と畝の間の通路に延設し、前記消毒用ホースの前記各ノズル取付部に前記各消毒用ノズルを取り付けた後、当該各消毒用ノズルを前記畝の側部に差し込み、当該消毒用ホースに蒸気又は熱湯を導通させて前記各消毒用ノズルに形成された孔から熱湯又は蒸気を噴出させることを特徴とする土壌加熱消毒方法。 - 蒸気又は熱湯を導通する曲折自在な消毒用ホースであって、 当該消毒用ホースの長手方向には、前記蒸気又は熱湯を外部に噴出する消毒用ノズルを着脱可能に取り付けるためのノズル取付部が、略一定の間隔で複数設けられていることを特徴とする消毒用ホース。
- 前記各ノズル取付部には、ノズル取付口を覆う着脱可能なキャップ部材若しくは当該ノズル取付口と前記外部との間を仕切る挿脱可能な仕切部材が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の消毒用ホース。
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KR101133998B1 (ko) | 2009-02-23 | 2012-04-13 | 이계희 | 토양 증기소독기의 노즐장치 |
US20120227314A1 (en) * | 2011-03-08 | 2012-09-13 | Fu-Tseng Lo | Steam apparatus to kill ants |
CN103299866A (zh) * | 2012-03-13 | 2013-09-18 | 陈新元 | 一种将高温蒸汽导入土壤的蒸汽喷射头 |
CN109041620A (zh) * | 2018-10-09 | 2018-12-21 | 李春威 | 一种土壤改良装置 |
CN112314284A (zh) * | 2020-11-30 | 2021-02-05 | 淄博市蔬菜办公室 | 一种防治设施蔬菜根结线虫病的方法 |
-
2003
- 2003-03-18 JP JP2003074025A patent/JP2004275131A/ja active Pending
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