JP2004274316A - 電力増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力電力信号をB級またはAB級アンプにより増幅させる場合、FETの動作点にゲート電圧を設定するための調整を作業者が行わなくても、ゲート電圧を動作点に設定可能な電力増幅器を提供する。
【解決手段】ゲート端子4に入力される入力電力信号を増幅してドレイン端子5から出力する第1の電界効果型トランジスタ1と、ドレイン端子5に供給する第1のドレイン電流を所定の値に維持するとともに、ゲート端子4に所定の電圧を印加するバイアス設定回路8と、入力電力信号の大きさに対応した電圧信号を出力端子から外部に送出する検波回路10と、検波回路10から受信した電圧信号に対応する第2のドレイン電流をドレイン端子5に供給する電流供給回路9とを有する構成である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力される信号を増幅して出力する電力増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、通信機器をはじめとして様々な分野において、電界効果型トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)を用いた高周波電力増幅器が使用されている。
【0003】
図10は、従来の電力増幅器の一構成例を示す回路図である。
【0004】
図10に示すように、電力増幅器は、入力電力信号として高周波の無線周波数(RF)信号が入力されるRF入力端子2がゲート端子4に接続され、RF出力端子3およびプラス電圧電源7がドレイン端子5に並列に接続されたパワーFET100を有する構成である。また、ゲート端子4には、可変抵抗器30を用いた分圧回路を介してマイナス電圧電源6が接続されている。パワーFET100は、ゲート端子4に印加される電圧であるゲート電圧Vgによりドレイン端子5に流れ込む電流を制御する。
【0005】
A級アンプおよびB級アンプ等のどの増幅に用いるか、パワーFET100の使い方や、パワーFET100の種類に応じて、所定のドレイン電流がドレイン端子5に流れ込むようにゲート電圧を設定しなければならない。そのため、電力増幅器の製造過程で、作業者がドレイン電流をモニタしながら、ゲート電圧がパワーFET100の動作点になるように可変抵抗器30を調整する。
【0006】
図11は、図10に示すパワーFET100をB級アンプとして動作させた場合の入力電力Pinとドレイン電流Idの関係を示すグラフである。作業者により上述の分圧回路の可変抵抗器30が調整され、パワーFET100の動作点がピンチオフ電圧になるように設定されている。そのため、図11に示すように、入力電力Pinの値に対応してドレイン電流Idが線形に増加する関係が得られる。
【0007】
また、上述のような分圧回路に代えて、パワーFET100の動作点が所定のゲート電圧になるようにするためのバイアス設定回路を設けるようにしてもよい(例えば、特許文献1参照)。この場合には、作業者による可変抵抗器調整の手間が省ける。
【0008】
【特許文献1】
特開平3−252210号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のバイアス設定回路は、A級アンプのように、ドレイン電流の平均値が入力される信号の大小に無関係に一定である場合にしか使うことができない。特に、大電力増幅器の分野では、B級またはAB級アンプとしてパワーFETが実際に用いられ、入力されるRF信号の電力によってドレイン電流が変動する場合が多くを占める。このため、上述のバイアス設定回路を使用できず、増幅器毎に可変抵抗器を調整するための手間がかかっていた。
【0010】
本発明は上記したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、入力電力信号をB級またはAB級アンプにより増幅させる場合、FETの動作点にゲート電圧を設定するための調整を作業者が行わなくても、ゲート電圧を動作点に設定可能な電力増幅器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の電力増幅器は、ゲート端子に入力される入力電力信号を増幅してドレイン端子から出力する第1の電界効果型トランジスタと、
前記ドレイン端子に供給する第1のドレイン電流を所定の値に維持するとともに、前記ゲート端子に所定の電圧を印加するバイアス設定回路と、
前記入力電力信号の大きさに対応した電圧信号を出力端子から外部に送出する検波回路と、
前記検波回路から受信した電圧信号に対応する第2のドレイン電流を前記ドレイン端子に供給する電流供給回路と、
を有する構成である。
【0012】
また、上記本発明の電力増幅器において、前記バイアス設定回路は、
前記ゲート端子に所定の電圧を印加するための、前記ゲート端子からゲート電圧電源に直列に接続された第1の抵抗および第2の抵抗と、
前記第1の抵抗および第2の抵抗の接続点にコレクタ端子が接続されたバイポーラトランジスタと、
一方の端子が前記バイポーラトランジスタのエミッタ端子に接続され、他方の端子がドレイン電圧電源に接続された、前記第1のドレイン電流を検出するための第3の抵抗と、
前記バイポーラトランジスタのベース端子に所定の電圧を印加するための、前記ドレイン電圧電源から接地電位に直列に接続された第4の抵抗および第5の抵抗と、
を有することとしてもよい。
【0013】
また、上記本発明の電力増幅器において、前記検波回路は、
前記入力電力信号を分岐するカプラと、
分岐された前記入力電力信号の大きさに対応した電圧信号に変換して前記電流供給回路に送出する検波器と、
を有することとしてもよい。
【0014】
また、上記本発明の電力増幅器において、前記電流供給回路は、
前記検波回路から受信する電圧信号に対応して2次関数の逆関数の関係に変化する変換信号にして出力端子から送出する変換回路と、
ゲート端子が前記変換回路の出力端子に接続され、ソース端子がドレイン電圧電源に接続され、前記第1の電界効果型トランジスタのドレイン端子に前記第2のドレイン電流を供給する第2の電界効果型トランジスタと、
を有することとしてもよい。
【0015】
また、上記本発明の電力増幅器において、前記変換回路は、
前記検波回路の出力端子から接地電位に直列に接続された第6の抵抗および第7の抵抗と、
前記第6の抵抗および第7の抵抗の接続点に反転入力端子が接続され、出力端子が前記第2の電界効果型トランジスタのゲート端子に接続され、前記検波回路から受け取る電圧信号を増幅するための第1のオペアンプと、
ゲート端子が前記第1のオペアンプの出力端子に接続され、ソース端子が接地電位に接続された第3の電界効果型トランジスタと、
一方の端子が前記検波回路の出力端子に接続され、他方の端子が前記第1のオペアンプの非反転入力端子および前記第3の電界効果型トランジスタのドレイン端子に並列に接続され、前記第6の抵抗と抵抗値が等しい第8の抵抗と、
を有することとしてもよい。
【0016】
さらに、上記本発明の電力増幅器において、前記第1のオペアンプと前記第2の電界効果型トランジスタ間に、前記変換信号を安定化するための第2のオペアンプを有することとしてもよい。
【0017】
(作用)
本発明では、第1の電界効果型トランジスタのゲート端子に所定の電圧を印加することで、動作点が一定になり、高周波信号が入力されないときには、第1のドレイン電流を供給することで、ドレイン電流が一定に保たれ、高周波信号が入力されると、高周波信号の電力に対応して第2のドレイン電流がドレイン端子に供給される。
【0018】
また、本発明では、第1のドレイン電流を検出するための第3の抵抗を設けており、第3の抵抗を流れる電流が減少した場合、バイポーラトランジスタのコレクタ電流が増え、ゲート端子に印加される電圧が減少し、第1のドレイン電流を増やす方向に動作する。そのため、第1のドレイン電流が所定の値に維持される。
【0019】
また、本発明では、検波回路にカプラと検波器を設けることにより、入力電力の大きさに対応した電圧信号が送出される。
【0020】
また、本発明では、第2の電界効果型トランジスタはゲート端子に入力される変換信号に対して2次関数の関係で第2のドレイン電流を生成するため、第1の電界効果型トランジスタのドレイン端子に供給される第2のドレイン電流は電圧信号に対応して線形に比例した値になる。
【0021】
さらに、本発明では、変換回路を設けることにより、電圧信号に対応して第8の抵抗に電流が流れ、その電流に対して2次関数の逆関数の関係に変化した変換信号が第1のオペアンプから第2の電界効果型トランジスタのゲート端子に送出される。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の電力増幅器は、FETの動作点が一定になるようにゲート電圧を設定するとともに、RF信号が入力されないときにドレイン電流を一定に保つバイアス設定回路と、RF信号が入力されると、RF信号に対応してドレイン電流を供給する電流供給回路とを設けたことを特徴とする。
【0023】
本発明の電力増幅器の構成について説明する。以下では、FETは、ショットキ接合型であり、デプレションモードの静特性を有する。また、B級アンプに応用した場合とする。
【0024】
図1は電力増幅器の一構成例を示すブロック図である。
【0025】
本発明の電力増幅器は、ゲート端子4に印加されるゲート電圧Vgによってドレイン端子5に流れ込むドレイン電流Idを制御する第1のFET1を有し、RF入力端子2に入力されたRF信号の電力を増幅し、RF出力端子3に出力する。
【0026】
また、RF信号の入力がないときにドレイン電流が一定になるように、所定の電流値である第1のドレイン電流Id1をドレイン端子5に供給するためのバイアス設定回路8と、RF信号の電力を検出して電力値に対応する電圧信号を送出する検波回路10と、検波回路10から受信した電圧信号に対応するドレイン電流となる第2のドレイン電流Id2をドレイン端子5に供給する電流供給回路9とを有する構成である。
【0027】
バイアス設定回路8は、第1のドレイン電流Id1の値を検出し、Id1をゲート電圧Vgにフィードバックすることで、Id1を所定の値に維持するとともに、第1のFET1の動作点が所定の電圧になるように設定する。
【0028】
上述の各構成について詳細に説明する。
【0029】
図2は電力増幅器の一構成例を示す回路図である。
【0030】
図2に示すように、電力増幅器は、RF信号のDC(直流)成分を除去するための、RF入力端子2に直列に接続されたコンデンサ11およびRF出力端子3に直列に接続されたコンデンサ12と、ゲート端子4にバイアス設定回路8を介してゲート電圧Vgを印加するゲート電圧電源としてマイナス電圧電源6と、ドレイン端子5にドレイン電流Idを供給するドレイン電圧電源としてプラス電圧電源7とを有する構成である。
【0031】
バイアス設定回路8では、第1の抵抗13および第2の抵抗15がゲート端子4からマイナス電圧電源6に直列に接続されている。電流増幅トランジスタとして、PNP型のバイポーラトランジスタ14が設けられ、コレクタ端子が第1の抵抗13と第2の抵抗15間に接続されている。
【0032】
また、Id1を検出するために設けられた第3の抵抗16は、一方の端子がバイポーラトランジスタ14のエミッタ端子と第1のFET1のドレイン端子5に並列に接続され、他方の端子がプラス電圧電源7に接続されている。バイポーラトランジスタ14のベース端子に所定の電圧を印加するために、第4の抵抗17および第5の抵抗20がプラス電圧電源7から接地電位に直列に接続され、第4の抵抗17と第5の抵抗20の接続点にはバイポーラトランジスタ14のベース端子が接続されている。
【0033】
上述のように構成されるバイアス設定回路8は、第1のドレイン電流Id1の変化値を第3の抵抗16で検出し、その値を第1のFET1のゲート端子4に印加するゲート電圧Vgにフィードバックすることで、第1のドレイン電流Id1を所定の値に保つ。例えば、第3の抵抗16を流れる電流が減少した場合、バイポーラトランジスタ14のコレクタ電流が増え、ゲート端子4に印加される電圧が減少し、第1のドレイン電流Id1を増やす方向に動作することで、第1のドレイン電流Id1が所定の値に戻る。
【0034】
なお、本実施例では、第1のFET1をB級アンプに応用しており、理想的には、第1のFET1の動作点をピンチオフ電圧Vpにしたい。この場合、第1のドレイン電流Id1を0になるように設定すればよい。しかし、第3の抵抗16に電流を全く流さないとすると、バイアス設定回路8が動作しなくなるため、極めて小さな電流Idsetを流すようにしている。このとき、第1のFET1の動作点をピンチオフ電圧Vpに近似できる。
【0035】
検波回路10では、RF入力端子2とコンデンサ11間に設けられ、RF信号の入力電力Pinを分岐するカプラ25と、分岐された入力電力をカプラ25から受け取るとその電力の大きさに対応した電圧信号Vdetに変換して電流供給回路9に送出する検波器26とを有する。
【0036】
検波回路10は、カプラ25によって分岐された電力を検波器26を介して電圧信号に変換することで、入力電力Pinに線形に比例する電圧信号Vdetを電流供給回路9に送出する。
【0037】
図3は検波回路による入力電力Pinと電圧信号Vdetの関係を示すグラフである。図3に示すように、入力電力Pinに対して電圧信号Vdetが線形に変化している。
【0038】
電流供給回路9は、検波回路10からの電圧信号Vdetに対応して、第1のFET1のドレイン端子5に第2のドレイン電流Id2を供給するための第2のFET18が設けられている。第2のFET18は、ソース端子がプラス電圧電源7に接続され、ドレイン端子が第1のFET1のドレイン端子5に接続されている。
【0039】
上述したように、第1のドレイン電流Id1は、極めて小さな電流Idsetであるため、ほぼ0である。そのため、Id2≒Idと考えると、図11に示したように、入力電力Pinに対して第2のドレイン電流Id2を線形に変化させる必要がある。
【0040】
次に、第2のFET18の動作について説明する。
【0041】
図4は第2のFETの動作を示すグラフである。
【0042】
図4に示すように、第2のFET18は、ゲート端子に印加される電圧Vcに対して、第2のドレイン電流Id2を2次曲線的に増加させる。そのため、検波回路10からの電圧信号Vdetを直接ゲート端子に印加しても、図11に示した線形的な関係を得られない。電圧信号Vdetに対して第2のドレイン電流Id2を線形的に変化させるために、検波回路10と第2のFET18間に、次のような変換回路を設けている。
【0043】
変換回路の構成について説明する。
【0044】
図2に示すように、変換回路は、第3のFET19と、第1のオペアンプ23および第2のオペアンプ24と、第6の抵抗21、第7の抵抗22および第8の抵抗27とを有する構成である。
【0045】
第6の抵抗21および第7の抵抗22は、検波回路10の出力端子から接地電位に直列に接続されている。第6の抵抗21と第7の抵抗22の接続点が第1のオペアンプ23の反転入力端子(−端子)に接続されている。
【0046】
第3のFET19は、ゲート端子が第1のオペアンプ23の出力端子に接続され、ソース端子が接地電位に接続されている。
【0047】
第8の抵抗27は、一方の端子が検波回路10の出力端子に接続され、他方の端子が第1のオペアンプ23の非反転入力端子(+端子)および第3のFET19のドレイン端子に並列に接続されている。
【0048】
第1のオペアンプ23の出力端子は2系統に分岐され、一方が第2のオペアンプ24の+端子に接続され、他方が第3のFET19のゲート端子に接続されている。第2のオペアンプ24の出力端子は2系統に分岐され、一方が自身の−端子に接続され、他方が第2のFET18のゲート端子に接続されている。第2のオペアンプ24は第1のオペアンプ23から受け取る信号を安定化して第2のFET18に送出するためのバッファである。
【0049】
第1のオペアンプ23は、−端子と+端子の電圧が等しくなるように動作するので、第6の抵抗21と第8の抵抗27の抵抗値が等しいとき、第6の抵抗21を流れる電流の値Ic1と第8の抵抗27を流れる電流の値Ic2は等しくなる。
【0050】
図5は、検波回路10から送出される電圧信号Vdetと、電流値Ic1およびIc2との関係を示すグラフである。図5に示すように、電流値Ic1およびIc2は、電圧信号Vdetに対して線形に比例した値になる。
【0051】
次に、第3のFET19の動作について説明する。
【0052】
図6は第3のFETのドレイン電流となるIc2とゲート電圧Vcとの関係を示すグラフである。図6に示すように、第3のFET19のゲート電圧Vcは、電流値Ic2と2次関数の逆関数の関係にあり、バッファ用の第2のオペアンプ24を介して、第2のFET18のゲート端子に入力される。ゲート電圧Vcは、電圧信号Vdetに対応して2次関数の逆関数の関係に変化する変換信号となる。
【0053】
次に、電流値Ic2と第2のドレイン電流Id2の関係を説明する。
【0054】
電流値Ic2と第2のドレイン電流Id2の関係は、図4および図6に示したグラフから導き出せる。
【0055】
図7は電流値Ic2と第2のドレイン電流Id2の関係を示すグラフである。図4と図6に示した特性から2次関数の特性が打ち消され、図7に示すように、電流値Ic2と第2のドレイン電流Id2は線形な比例関係となる。そして、図5に示したように、電流値Ic2は電圧信号Vdetに線形に比例するため、電圧信号Vdetと第2のドレイン電流Id2は線形な比例関係になる。
【0056】
上述のようして、電流供給回路9は、入力電力Pinに対応して第2のドレイン電流Id2を供給し、図11に示した、第1のFET1の特性と同様に、入力電力Pinに対応してドレイン電流Idを線形に変化させることが可能となる。
【0057】
次に、上述した構成の電力増幅器の動作手順を説明する。
【0058】
図8は本発明の電力増幅器の動作手順について、各段階におけるパラメータの値を示す表である。この表には、段階を示すステップに対応して、マイナス電圧電源6およびプラス電圧電源7のON/OFFの状態と、ゲート電圧Vgと、Id1およびId2の値と、RF信号の大きさであるPinの値が記載されている。
【0059】
図8に示すように、ステップ1の初期状態では、マイナス電圧電源6およびプラス電圧電源7はOFF状態であり、RF入力端子2にRF信号は印加されていないため、Vg=0、Id1=Id2=0である。
【0060】
ステップ2で、マイナス電圧電源6をONすると、第1のFET1のゲート端子4には、マイナス電圧電源6の電圧―Vがそのまま印加され、Vg=−Vとなる。
【0061】
続いて、ステップ3で、プラス電圧電源7をONすると、バイアス設定回路8が動作して、VgとId1が変動し、最終的には、Vg=Vp、Id1=Idsetになる。
【0062】
ステップ4で、Pin=PaのRF信号をRF入力端子2に印加すると、検波回路10は、RF信号の電力の変化を検出して検波器26を介して電圧信号Vdetとして電流供給回路9に送出する。電流供給回路9は、Vdetを受け取ると、Vdetの大きさに対応したId2=Iaをドレイン端子5に供給する。なお、RF信号をRF入力端子2に印加しても、VgおよびId1は変動せず、Vg=Vp、Id1=Idsetである。
【0063】
図9は本発明の電力増幅器について、入力電力Pinと第2のドレイン電流Id2の関係を示すグラフである。図9に示すように、PinとId2の関係は、Pinに対してId2が線形に変化しており、図4に示した関係と同じになっている。
【0064】
ステップ5で、PinをPaからPbに増やすと、図9に示すように、Id2がIaからIbに線形的に増加する。ここでも、Pinの変化に対して、VgおよびId1は変動せず、Vg=Vp、Id1=Idsetである。
【0065】
本発明では、上述したように、バイアス設定回路8、検波回路10、および電流供給回路9を設けたことにより、RF信号を増幅するFETの動作点が一定になるようにゲート電圧を設定するとともに、RF信号が入力されない場合には、ドレイン電流を一定に保ち、RF信号が入力される場合には、RF信号の電力に対応してドレイン電流を供給する。
【0066】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、以下に記載する効果を奏する。
【0067】
本発明では、RF信号を増幅するFETの動作点が一定になるようにゲート電圧を設定するとともに、RF信号が入力されない場合には、ドレイン電流を一定に保ち、RF信号が入力される場合には、RF信号の電力に対応してドレイン電流を供給する。そのため、B級およびAB級のアンプとしてFETを用いる場合のように、供給するドレイン電流が大きく変動しても、RF信号の電力の大きさに対応して、ドレイン電流が供給される。
【0068】
また、ゲート電圧をFETの動作点に設定するための、ゲート端子に接続された分圧回路の可変抵抗器を調整する手間が省ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力増幅器の一構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の電力増幅器の一構成例を示す回路図である。
【図3】検波回路による入力電力Pinと電圧信号Vdetの関係を示すグラフである。
【図4】第2のFETの動作を示すグラフである。
【図5】検波回路が送出する電圧信号Vdetと、電流値Ic1およびIc2の関係を示すグラフである。
【図6】第3のFETのドレイン電流となるIc2とゲート電圧Vcとの関係を示すグラフである。
【図7】電流値Ic2と第2のドレイン電流Id2の関係を示すグラフである。
【図8】本発明の電力増幅器の動作手順について、各段階におけるパラメータの値を示す表である。
【図9】本発明の電力増幅器についてのPinとId2の関係を示すグラフである。
【図10】従来の電力増幅器の一構成例を示す回路図である。
【図11】図10に示すパワーFETをB級アンプとして動作させた場合の入力電力Pinとドレイン電流Idの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1のFET
2 RF入力端子
3 RF出力端子
4 ゲート端子
5 ドレイン端子
6 マイナス電圧電源
7 プラス電圧電源
8 バイアス設定回路
9 電流供給回路
10 検波回路
11、12 コンデンサ
13 第1の抵抗
14 バイポーラトランジスタ
15 第2の抵抗
16 第3の抵抗
17 第4の抵抗
18 第2のFET
19 第3のFET
20 第5の抵抗
21 第6の抵抗
22 第7の抵抗
23 第1のオペアンプ
24 第2のオペアンプ
25 カプラ
26 検波器
27 第8の抵抗
30 可変抵抗器
100 パワーFET

Claims (6)

  1. ゲート端子に入力される入力電力信号を増幅してドレイン端子から出力する第1の電界効果型トランジスタと、
    前記ドレイン端子に供給する第1のドレイン電流を所定の値に維持するとともに、前記ゲート端子に所定の電圧を印加するバイアス設定回路と、
    前記入力電力信号の大きさに対応した電圧信号を出力端子から外部に送出する検波回路と、
    前記検波回路から受信した電圧信号に対応する第2のドレイン電流を前記ドレイン端子に供給する電流供給回路と、
    を有する電力増幅器。
  2. 前記バイアス設定回路は、
    前記ゲート端子に所定の電圧を印加するための、前記ゲート端子からゲート電圧電源に直列に接続された第1の抵抗および第2の抵抗と、
    前記第1の抵抗および第2の抵抗の接続点にコレクタ端子が接続されたバイポーラトランジスタと、
    一方の端子が前記バイポーラトランジスタのエミッタ端子に接続され、他方の端子がドレイン電圧電源に接続された、前記第1のドレイン電流を検出するための第3の抵抗と、
    前記バイポーラトランジスタのベース端子に所定の電圧を印加するための、前記ドレイン電圧電源から接地電位に直列に接続された第4の抵抗および第5の抵抗と、
    を有する請求項1記載の電力増幅器。
  3. 前記検波回路は、
    前記入力電力信号を分岐するカプラと、
    分岐された前記入力電力信号の大きさに対応した電圧信号に変換して前記電流供給回路に送出する検波器と、
    を有する請求項1または2記載の電力増幅器。
  4. 前記電流供給回路は、
    前記検波回路から受信する電圧信号に対応して2次関数の逆関数の関係に変化する変換信号にして出力端子から送出する変換回路と、
    ゲート端子が前記変換回路の出力端子に接続され、ソース端子がドレイン電圧電源に接続され、前記第1の電界効果型トランジスタのドレイン端子に前記第2のドレイン電流を供給する第2の電界効果型トランジスタと、
    を有する請求項1乃至3のいずれか1項記載の電力増幅器。
  5. 前記変換回路は、
    前記検波回路の出力端子から接地電位に直列に接続された第6の抵抗および第7の抵抗と、
    前記第6の抵抗および第7の抵抗の接続点に反転入力端子が接続され、出力端子が前記第2の電界効果型トランジスタのゲート端子に接続され、前記検波回路から受け取る電圧信号を増幅するための第1のオペアンプと、
    ゲート端子が前記第1のオペアンプの出力端子に接続され、ソース端子が接地電位に接続された第3の電界効果型トランジスタと、
    一方の端子が前記検波回路の出力端子に接続され、他方の端子が前記第1のオペアンプの非反転入力端子および前記第3の電界効果型トランジスタのドレイン端子に並列に接続され、前記第6の抵抗と抵抗値が等しい第8の抵抗と、
    を有する請求項4記載の電力増幅器。
  6. 前記第1のオペアンプと前記第2の電界効果型トランジスタ間に、前記変換信号を安定化するための第2のオペアンプを有する請求項5記載の電力増幅器。
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