JP2004271698A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノイズリダクション回路のフレームメモリを削減する
【解決手段】入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置であって第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる階調を適正階調データとした時、第1の階調データ、および第2の階調データと第1の階調データのフレーム間差分に応じて第3の階調データを、適正階調データと異なる階調データを出力するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置であって第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる階調を適正階調データとした時、第1の階調データ、および第2の階調データと第1の階調データのフレーム間差分に応じて第3の階調データを、適正階調データと異なる階調データを出力するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示パネルを用いた液晶テレビジョン受像機などの液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近のテレビジョン受像機は、画質への要求の高まりやデジタル回路の集積化の進展により、従来の2次元処理のノイズリダクション回路に変わって、フレーム巡回型のノイズリダクション回路を搭載する事が多くなっている。これにより静止画領域で解像度劣化を抑えるための高性能なノイズ除去が可能となっている。
【0003】
また液晶表示装置は、大画面化、高画質化が進み、薄型のその特徴として武器CRT(陰極線管)を用いたテレビから液晶テレビジョン受像機への置き換えも目立ってきている。
【0004】
その一方、液晶表示パネルは近年高速応答化が図られてはいるもののCRTと比較した場合、動画表示性能が十分とは言えないため、映像信号処理により動画の「ボケ感」を改善する技術も導入されている。
【0005】
以下に従来の技術を用いた液晶テレビジョン受像機を図7を用いて説明する。図7は液晶テレビジョン受像機の信号処理の回路の構成を記すものである。映像処理回路(表示しない)にてYC分離やクロマ復調された映像信号は、ノイズリダクション回路61に入力される。ノイズリダクション回路ではフレーム巡回型ノイズリダクション回路が一般的に用いられ、その具体例としては例えば特許文献1に記されている。
【0006】
動き検出回路63の出力により、静止画部にてフレームメモリ62の出力と入力映像信号の間でフレーム間処理を行うことにより2次元のフィルタ処理では避けられなかった解像度劣化を伴う事無く効果的なノイズの除去を行うことが可能である。
【0007】
ノイズリダクション回路61の出力は解像度変換回路64にて液晶表示パネルの解像度に対応した解像度に変換される。解像度変換回路64の出力は階調補正回路21に入力される。階調補正回路21は液晶の応答速度の改善を図るために用いられるもので、その構成は例えば特許文献2に記されている。その動作を図8を用いて説明する。
【0008】
図8は階調補正回路21における動作を記すための波形図であり、液晶表示パネルに入力される階調データDnに対応する液晶への印加電圧をVn、印加電圧Vnを加えて十分安定した時の輝度をYnとする。入力映像信号の階調データがデータD1からデータD2に変化する場合に、データD1、データD2に対応する電圧V1、電圧V2を液晶に加えた場合、図中に示すように所定の輝度Y2に変化するのに数フレーム要してしまう場合がある。
【0009】
そこで1フレーム前の階調データ(第2の階調データ)D1および現在の階調データ(第1の階調データ)D2から、1フレーム期間内に輝度がY1から輝度Y2に変化しうる印加電圧V3に相当する階調データ(第3の階調データ)D3に1フレームだけ出力階調を補正する事により、図8に示すように応答速度が改善される。
【0010】
以上のような構成により、動画のボケが少なく、ノイズ除去機能を有する液晶テレビジョン受像機が実現できる。
【0011】
【特許文献1】
特開平2−184178号公報(第1図)
【特許文献2】
特開平1−10299号公報(第2図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の技術においては、ノイズリダクション回路61と階調補正回路21の各々の回路にてフレームメモリを備える必要があるため、回路のコストを増加させる要因となっていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本願発明は、入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置において、第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる階調を適正階調データとした時、第1の階調データ、および第2の階調データと第1の階調データのフレーム間差分に応じて第3の階調データを、適正階調データと異なる階調データを出力するようにした液晶表示装置に関するものである。
【0014】
この構成により、特定の階調の特定の階調の変化に対して、液晶の応答時間の改善効果を弱くすることにより、ノイズを除去する効果を生じ、フレームメモリを必要とするフレーム巡回型ノイズリダクション回路を削減することが可能となり、回路コストを大きく削減することが可能となる。
【0015】
また本願発明は、入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置において、液晶表示装置に入力される映像信号の解像度が低い場合においては、第3の階調データを、第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる適正階調データとし、入力される映像信号の解像度の高い場合においては、第3の階調データの値を、第1の階調データおよび、第2の階調データと第1の階調データの差分に応じて前記適正階調データと異なる値とする事を特徴とする液晶表示装置に関するものである。
【0016】
NTSC信号のようにノイズの多い信号に対しては、別に設けたフレーム巡回型のノイズリダクション回路にてノイズを除去し、また液晶の応答時間を全ての階調変化において改善するものであり、ハイビジョン放送のようにノイズが少なく、かつ高解像度でフレームメモリの容量を多く必要とする信号に対しては、フレーム巡回型のノイズリダクション回路を省略し、階調補正手段にて特定の階調の特定の階調の変化に対して、液晶の応答時間の改善効果を弱くすることにより、ノイズを除去する効果を付加することで、高解像度信号に対応するフレーム巡回型ノイズリダクション回路を削減することが可能となり、回路コストを大きく削減することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本願発明は、入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置において、第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる階調を適正階調データとした時、第1の階調データ、および第2の階調データと第1の階調データのフレーム間差分に応じて第3の階調データを、適正階調データと異なる階調データを出力するようにした液晶表示装置である。
【0018】
また本願発明は、入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置において、液晶表示装置に入力される映像信号の解像度が低い場合においては、第3の階調データを、第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる適正階調データとし、入力される映像信号の解像度の高い場合においては、第3の階調データの値を、第1の階調データおよび、第2の階調データと第1の階調データの差分に応じて前記適正階調データと異なる値とする事を特徴とする液晶表示装置である。
【0019】
(実施の形態1)
以下に、本願発明の実施の形態について、図1、図2、図3、図4および図5を用いて説明する。
【0020】
図2において、図示しない映像処理回路により液晶表示パネル23に合わせて解像度変換された映像信号は第1の階調データとして階調補正回路121に入力される。またフレームメモリ122からは1フレーム前の映像信号が第2の階調データとして入力される。
【0021】
階調補正回路121は第2の階調データおよび第1の階調データから液晶の応答時間を1フレーム以内に補正しうる第3の階調を出力する。図3に応答時間を改善するための適正階調データを示す。なおここでは簡便のため階調を16階調毎に示している。
【0022】
これにより図1(a)に示すように1フレームで所望の輝度Y5や輝度Y7に到達しなかった輝度が図1(b)に示す様に改善される。しかしながら本願発明では第1の階調データが所定の階調L1より小さい低階調の信号、かつフレーム間の階調差分が所定の階調L2より小さい場合に、階調補正量を減らすようにする。本実施の形態ではL1を96、L2を階調に応じて16〜32とし、図4に示す様に階調補正量を減らすようにした。図4の塗り潰し部が階調補正量を減らした箇所であり、−100%は応答速度改善のための階調補正を行わないもので入力階調(第1の階調データ)がそのまま出力される。結果として本発明の階調補正出力は図5に示されるものとなる。図1(c)がその動作を示したものである。入力される階調が大きいもしくは階調変化が大きい場合には、適正輝度に1フレームで到達するように階調補正がなされ、入力階調データが小さくかつフレーム差分の小さい部分においては液晶が十分に応答しきらない。
【0023】
結果として、ノイズの目立ちやすい低階調領域、かつ応答時間の悪化が気にならずほとんどのノイズが含まれる、フレーム差分の小さい領域において、フレーム巡回型のノイズリダクションと類似の効果が得られるため、回路コストの高いフレームメモリを有するノイズリダクション回路を削減することが出来る。
【0024】
(実施の形態2)
以下に、本発明の請求項3に記載された発明の実施の形態について、図6を用いて説明する。
【0025】
図6は従来技術の図7に示す液晶表示装置の構成とほぼ同様であるが、NTSC信号など解像度が低い映像信号(SD信号)に対してはフレームメモリ62や動き検出回路63と共に構成されるフレーム巡回型のノイズリダクション回路61を適用し、解像度の高い映像信号(HD信号)はフレーム巡回型のノイズリダクション回路を適用せず直接解像度変換回路64に入力されるものである。
【0026】
階調補正回路21はSD信号に対しては、従来技術同様に動作し、液晶の応答時間を改善する。一方でHD信号に対しては本発明の実施の形態1と同様の動作をし、低階調かつフレーム差分の少ない信号に対して階調補正効果を弱める事でノイズ除去効果を持たせている。
【0027】
これはSD信号と比較してHD信号はノイズが少ないのが一般的で、またフレームメモリもHD信号に対応した場合に容量が大きくなり高価なものとなるため、搭載するノイズリダクション回路をSD信号専用の回路とすることでコストダウンを実現するものである。
【0028】
【発明の効果】
本願発明は、上述した構成を備えることで、回路コストの安くてもノイズリダクション性能の高い階調補正手段を備えることで、高画質な映像を表示する液晶表示装置を提供することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の階調補正回路の動作を説明する図
【図2】同階調補正回路の構成を示す図
【図3】従来の階調補正回路の入出力関係の特性を示す図
【図4】本発明の(実施の形態1)における階調補正回路の補正量の低減例を示す図
【図5】本発明の(実施の形態1)における階調補正回路の入出力関係を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態例である液晶表示装置の構成を示す図
【図7】従来の液晶表示装置の構成を示す図
【図8】従来の液晶表示装置の階調補正回路の動作を示す図
【符号の説明】
21、121、221 階調補正回路
22、62、122、222 フレームメモリ
23 液晶表示パネル
61 ノイズリダクション回路
63 動き検出回路
64 解像度変換回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示パネルを用いた液晶テレビジョン受像機などの液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近のテレビジョン受像機は、画質への要求の高まりやデジタル回路の集積化の進展により、従来の2次元処理のノイズリダクション回路に変わって、フレーム巡回型のノイズリダクション回路を搭載する事が多くなっている。これにより静止画領域で解像度劣化を抑えるための高性能なノイズ除去が可能となっている。
【0003】
また液晶表示装置は、大画面化、高画質化が進み、薄型のその特徴として武器CRT(陰極線管)を用いたテレビから液晶テレビジョン受像機への置き換えも目立ってきている。
【0004】
その一方、液晶表示パネルは近年高速応答化が図られてはいるもののCRTと比較した場合、動画表示性能が十分とは言えないため、映像信号処理により動画の「ボケ感」を改善する技術も導入されている。
【0005】
以下に従来の技術を用いた液晶テレビジョン受像機を図7を用いて説明する。図7は液晶テレビジョン受像機の信号処理の回路の構成を記すものである。映像処理回路(表示しない)にてYC分離やクロマ復調された映像信号は、ノイズリダクション回路61に入力される。ノイズリダクション回路ではフレーム巡回型ノイズリダクション回路が一般的に用いられ、その具体例としては例えば特許文献1に記されている。
【0006】
動き検出回路63の出力により、静止画部にてフレームメモリ62の出力と入力映像信号の間でフレーム間処理を行うことにより2次元のフィルタ処理では避けられなかった解像度劣化を伴う事無く効果的なノイズの除去を行うことが可能である。
【0007】
ノイズリダクション回路61の出力は解像度変換回路64にて液晶表示パネルの解像度に対応した解像度に変換される。解像度変換回路64の出力は階調補正回路21に入力される。階調補正回路21は液晶の応答速度の改善を図るために用いられるもので、その構成は例えば特許文献2に記されている。その動作を図8を用いて説明する。
【0008】
図8は階調補正回路21における動作を記すための波形図であり、液晶表示パネルに入力される階調データDnに対応する液晶への印加電圧をVn、印加電圧Vnを加えて十分安定した時の輝度をYnとする。入力映像信号の階調データがデータD1からデータD2に変化する場合に、データD1、データD2に対応する電圧V1、電圧V2を液晶に加えた場合、図中に示すように所定の輝度Y2に変化するのに数フレーム要してしまう場合がある。
【0009】
そこで1フレーム前の階調データ(第2の階調データ)D1および現在の階調データ(第1の階調データ)D2から、1フレーム期間内に輝度がY1から輝度Y2に変化しうる印加電圧V3に相当する階調データ(第3の階調データ)D3に1フレームだけ出力階調を補正する事により、図8に示すように応答速度が改善される。
【0010】
以上のような構成により、動画のボケが少なく、ノイズ除去機能を有する液晶テレビジョン受像機が実現できる。
【0011】
【特許文献1】
特開平2−184178号公報(第1図)
【特許文献2】
特開平1−10299号公報(第2図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の技術においては、ノイズリダクション回路61と階調補正回路21の各々の回路にてフレームメモリを備える必要があるため、回路のコストを増加させる要因となっていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本願発明は、入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置において、第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる階調を適正階調データとした時、第1の階調データ、および第2の階調データと第1の階調データのフレーム間差分に応じて第3の階調データを、適正階調データと異なる階調データを出力するようにした液晶表示装置に関するものである。
【0014】
この構成により、特定の階調の特定の階調の変化に対して、液晶の応答時間の改善効果を弱くすることにより、ノイズを除去する効果を生じ、フレームメモリを必要とするフレーム巡回型ノイズリダクション回路を削減することが可能となり、回路コストを大きく削減することが可能となる。
【0015】
また本願発明は、入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置において、液晶表示装置に入力される映像信号の解像度が低い場合においては、第3の階調データを、第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる適正階調データとし、入力される映像信号の解像度の高い場合においては、第3の階調データの値を、第1の階調データおよび、第2の階調データと第1の階調データの差分に応じて前記適正階調データと異なる値とする事を特徴とする液晶表示装置に関するものである。
【0016】
NTSC信号のようにノイズの多い信号に対しては、別に設けたフレーム巡回型のノイズリダクション回路にてノイズを除去し、また液晶の応答時間を全ての階調変化において改善するものであり、ハイビジョン放送のようにノイズが少なく、かつ高解像度でフレームメモリの容量を多く必要とする信号に対しては、フレーム巡回型のノイズリダクション回路を省略し、階調補正手段にて特定の階調の特定の階調の変化に対して、液晶の応答時間の改善効果を弱くすることにより、ノイズを除去する効果を付加することで、高解像度信号に対応するフレーム巡回型ノイズリダクション回路を削減することが可能となり、回路コストを大きく削減することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本願発明は、入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置において、第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる階調を適正階調データとした時、第1の階調データ、および第2の階調データと第1の階調データのフレーム間差分に応じて第3の階調データを、適正階調データと異なる階調データを出力するようにした液晶表示装置である。
【0018】
また本願発明は、入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置において、液晶表示装置に入力される映像信号の解像度が低い場合においては、第3の階調データを、第2の階調データに相当する輝度から、第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる適正階調データとし、入力される映像信号の解像度の高い場合においては、第3の階調データの値を、第1の階調データおよび、第2の階調データと第1の階調データの差分に応じて前記適正階調データと異なる値とする事を特徴とする液晶表示装置である。
【0019】
(実施の形態1)
以下に、本願発明の実施の形態について、図1、図2、図3、図4および図5を用いて説明する。
【0020】
図2において、図示しない映像処理回路により液晶表示パネル23に合わせて解像度変換された映像信号は第1の階調データとして階調補正回路121に入力される。またフレームメモリ122からは1フレーム前の映像信号が第2の階調データとして入力される。
【0021】
階調補正回路121は第2の階調データおよび第1の階調データから液晶の応答時間を1フレーム以内に補正しうる第3の階調を出力する。図3に応答時間を改善するための適正階調データを示す。なおここでは簡便のため階調を16階調毎に示している。
【0022】
これにより図1(a)に示すように1フレームで所望の輝度Y5や輝度Y7に到達しなかった輝度が図1(b)に示す様に改善される。しかしながら本願発明では第1の階調データが所定の階調L1より小さい低階調の信号、かつフレーム間の階調差分が所定の階調L2より小さい場合に、階調補正量を減らすようにする。本実施の形態ではL1を96、L2を階調に応じて16〜32とし、図4に示す様に階調補正量を減らすようにした。図4の塗り潰し部が階調補正量を減らした箇所であり、−100%は応答速度改善のための階調補正を行わないもので入力階調(第1の階調データ)がそのまま出力される。結果として本発明の階調補正出力は図5に示されるものとなる。図1(c)がその動作を示したものである。入力される階調が大きいもしくは階調変化が大きい場合には、適正輝度に1フレームで到達するように階調補正がなされ、入力階調データが小さくかつフレーム差分の小さい部分においては液晶が十分に応答しきらない。
【0023】
結果として、ノイズの目立ちやすい低階調領域、かつ応答時間の悪化が気にならずほとんどのノイズが含まれる、フレーム差分の小さい領域において、フレーム巡回型のノイズリダクションと類似の効果が得られるため、回路コストの高いフレームメモリを有するノイズリダクション回路を削減することが出来る。
【0024】
(実施の形態2)
以下に、本発明の請求項3に記載された発明の実施の形態について、図6を用いて説明する。
【0025】
図6は従来技術の図7に示す液晶表示装置の構成とほぼ同様であるが、NTSC信号など解像度が低い映像信号(SD信号)に対してはフレームメモリ62や動き検出回路63と共に構成されるフレーム巡回型のノイズリダクション回路61を適用し、解像度の高い映像信号(HD信号)はフレーム巡回型のノイズリダクション回路を適用せず直接解像度変換回路64に入力されるものである。
【0026】
階調補正回路21はSD信号に対しては、従来技術同様に動作し、液晶の応答時間を改善する。一方でHD信号に対しては本発明の実施の形態1と同様の動作をし、低階調かつフレーム差分の少ない信号に対して階調補正効果を弱める事でノイズ除去効果を持たせている。
【0027】
これはSD信号と比較してHD信号はノイズが少ないのが一般的で、またフレームメモリもHD信号に対応した場合に容量が大きくなり高価なものとなるため、搭載するノイズリダクション回路をSD信号専用の回路とすることでコストダウンを実現するものである。
【0028】
【発明の効果】
本願発明は、上述した構成を備えることで、回路コストの安くてもノイズリダクション性能の高い階調補正手段を備えることで、高画質な映像を表示する液晶表示装置を提供することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の階調補正回路の動作を説明する図
【図2】同階調補正回路の構成を示す図
【図3】従来の階調補正回路の入出力関係の特性を示す図
【図4】本発明の(実施の形態1)における階調補正回路の補正量の低減例を示す図
【図5】本発明の(実施の形態1)における階調補正回路の入出力関係を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態例である液晶表示装置の構成を示す図
【図7】従来の液晶表示装置の構成を示す図
【図8】従来の液晶表示装置の階調補正回路の動作を示す図
【符号の説明】
21、121、221 階調補正回路
22、62、122、222 フレームメモリ
23 液晶表示パネル
61 ノイズリダクション回路
63 動き検出回路
64 解像度変換回路
Claims (4)
- 入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記入力された映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置であって、前記第2の階調データに相当する輝度から、前記第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる階調を適正階調データとした時、前記第1の階調データおよび前記第2の階調データと前記第1の階調データのフレーム間差分に応じて第3の階調データを適正階調データと異なる階調データを出力する液晶表示装置。
- 第1の階調データが第1の所定の値L1より小さく、第2の階調データと前記第1の階調データの差分が第2の所定の値L2より小さい場合に、第3の階調データが適正階調データよりも前記第1の階調データに近い値とする階調補正手段を有する請求項1記載の液晶表示装置
- 入力された映像信号の階調を示す第1の階調データと、前記映像信号を1フレーム期間遅延した信号の階調を示す第2の階調データとに基づき、実際に液晶に印加する電圧値に相当する第3の階調データを出力する階調補正手段により液晶の応答時間を改善した液晶表示装置であって、前記映像信号の解像度が低い場合においては前記第3の階調データを前記第2の階調データに対応する輝度から前記第1の階調データに相当する輝度への応答時間を1フレーム以内に改善しうる適正階調データとし、入力される映像信号の解像度の高い場合においては前記第3の階調データの値を前記第1の階調データおよび前記第2の階調データと前記第1の階調データの差分に応じて前記適正階調データと異なる値とする事を特徴とする液晶表示装置。
- 第1の階調データが第1の所定の値L1より小さく、第2の階調データと第1の階調データの差分が第2の所定の値L2より小さい場合に、第3の階調データが適正階調データよりも前記第1の階調データに近い値となるようにした階調補正手段を有する請求項3記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2003059930A JP2004271698A (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003059930A JP2004271698A (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 液晶表示装置 |
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Family Applications (1)
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JP2003059930A Withdrawn JP2004271698A (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 液晶表示装置 |
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-
2003
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