JP2004271675A - 液晶表示素子及びそれを備えた液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる、光利用効率に優れた液晶表示素子を提供する。
【解決手段】液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位(明表示部位)では、光源側偏光層14から液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光はそのままの偏光状態で通過し、左旋の円偏光を選択的に反射させる広帯域コレステリック層21に入射する。広帯域コレステリック層21では、入射した右旋の円偏光がそのまま透過し、観察者側偏光層22を通過して、観察者側へ向けて光が出射する。一方、印加電圧が加えられていない部位(暗表示部位)では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光が左旋の円偏光に変換された上で、広帯域コレステリック層21に入射する。広帯域コレステリック層21では、入射した左旋の円偏光が全て反射され、液晶セル17の液晶層19を介して光源12側へ戻され、反射板13で反射されてリサイクルされる。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位(明表示部位)では、光源側偏光層14から液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光はそのままの偏光状態で通過し、左旋の円偏光を選択的に反射させる広帯域コレステリック層21に入射する。広帯域コレステリック層21では、入射した右旋の円偏光がそのまま透過し、観察者側偏光層22を通過して、観察者側へ向けて光が出射する。一方、印加電圧が加えられていない部位(暗表示部位)では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光が左旋の円偏光に変換された上で、広帯域コレステリック層21に入射する。広帯域コレステリック層21では、入射した左旋の円偏光が全て反射され、液晶セル17の液晶層19を介して光源12側へ戻され、反射板13で反射されてリサイクルされる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に係り、とりわけ、光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる、光利用効率に優れた液晶表示素子及びそれを備えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置においては一般に、液晶セルの光源側及び観察者側に偏光板を設け、液晶セル内に設けられた液晶層において、光源から投射された偏光状態にある光の位相を印加電圧に応じて変調させることにより、明表示、暗表示及び中間調表示を行っている。
【0003】
また、このような液晶表示装置においてカラー表示を行う場合には一般に、液晶セルの液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過する吸収型カラーフィルタ層を配置し、各画素領域において透過対象となる波長領域以外の光を吸収することによりカラー表示を行っている。
【0004】
ところで、このような液晶表示装置においては、高輝度化を実現するため、光源から投射されたバックライト光を効率的に利用することが望まれている。このための従来の方法としては、特許文献1に記載されているように、液晶セルの暗表示部位に入射したバックライト光を反射選択層により反射させることでリサイクルし、暗表示部位に隣接した明表示部位での表示に利用する方法が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−90725号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の方法では、観察者側偏光層の偏光度と反射選択層の偏光度とが異なるので、観察者側から入射する外光を反射しやすく、明表示部位と暗表示部位との間で十分なコントラストを得ることができないという問題がある。また、上述した従来の方法では、カラーフィルタ層に入射する光のうち透過対象となる波長領域以外の光が吸収されてしまうので、バックライト光を十分に利用することができないという問題がある。
【0007】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる、光利用効率に優れた液晶表示素子及びそれを備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の解決手段として、光を選択的に透過させて画像等の表示を行うための液晶表示素子において、光源側から投射された光の位相を印加電圧に応じて変調させることにより、左旋及び右旋の少なくとも一方の旋光方向の円偏光を含む光を観察者側へ向けて出射させる液晶層と、前記液晶層の観察者側に配置された観察者側偏光層であって、前記液晶層から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち一方の旋光方向の円偏光のみを観察者側へ向けて通過させる観察者側偏光層と、前記液晶層と前記観察者側偏光層との間に配置された円偏光分離層であって、前記液晶層から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち前記観察者側偏光層を通過しない他方の旋光方向の円偏光を光源側へ向けて選択的に反射させる円偏光分離層とを備え、前記円偏光分離層を透過する円偏光の楕円率と、前記観察者側偏光層により形成される円偏光の楕円率とが実質的に等しいことを特徴とする、液晶表示素子を提供する。
【0009】
なお、本発明の第1の解決手段においては、前記円偏光分離層を透過する円偏光の楕円率Aと、前記観察者側偏光層により形成される円偏光の楕円率Bとの間の関係が、0.95≦A/B≦1.05であることが好ましい。また、前記円偏光分離層は、可視光の全域の光を選択的に反射させるものであることが好ましい。
【0010】
また、本発明の第1の解決手段において、前記円偏光分離層は、可視光の全域の光を選択的に反射させるものであり、前記液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過させる吸収型カラーフィルタ層をさらに備えていることが好ましい。ここで、前記吸収型カラーフィルタ層は、前記円偏光分離層の観察者側に配置されていることが好ましい。また、前記液晶層と前記吸収型カラーフィルタ層との間に配置された反射型円偏光層であって、前記液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において前記吸収型カラーフィルタ層の前記各画素領域で吸収される波長領域の光を反射させる反射型円偏光層をさらに備えることが好ましい。なお、前記反射型円偏光層は、コレステリック規則性を有するコレステリック層からなることが好ましく、このコレステリック層は、複数のコレステリック層が互いに積層されてなることが好ましい。
【0011】
なお、本発明の第1の解決手段において、前記円偏光分離層は、コレステリック規則性を有するコレステリック層からなることが好ましい。
【0012】
本発明は、第2の解決手段として、上述した第1の解決手段に係る液晶表示素子と、前記液晶表示素子の背面側に配置された光源であって、前記液晶表示素子へ向けて光を投射する光源と、前記光源の背面側に配置された反射板であって、前記光源及び前記液晶表示素子から出射された光を前記液晶表示素子へ向けて反射させる反射板とを備えたことを特徴とする、液晶表示装置を提供する。
【0013】
本発明によれば、液晶層のうち暗表示部位(印加電圧が加えられていない部位)を透過した円偏光を円偏光分離層で光源側へ反射させ、その戻り光を液晶層のうち暗表示部位に隣接した明表示部位(印加電圧が加えられている部位)での表示に利用している。このとき、円偏光分離層を透過する円偏光の楕円率と、前記観察者側偏光層により形成される円偏光の楕円率とを実質的に等しくしているので、観察者側から入射した外光の反射を最小限に抑えることができる。このため、明表示部位と暗表示部位との間で十分なコントラストを確保しつつ、光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【0014】
また、本発明によれば、液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過する吸収型カラーフィルタ層を設けることにより、上述した作用効果を保った上でカラー表示を行うことができる。このとき、液晶セルの液晶層のうち明表示部位(印加電圧が加えられている部位)を透過した円偏光であって吸収型カラーフィルタ層で吸収される透過対象となる波長領域以外の光についても反射型円偏光層で光源側へ反射させ、その戻り光を液晶層のうち暗表示部位に隣接した明表示部位(印加電圧が加えられている部位)での表示に利用することにより、暗表示部位に入射した光だけでなく、明表示部位に入射した光のうち吸収型カラーフィルタ層で吸収される透過対象となる波長領域以外の光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
第1の実施の形態
まず、図1により、本発明の第1の実施の形態に係る液晶表示装置の全体構成について説明する。
【0017】
図1に示すように、液晶表示装置10は、液晶表示素子11と、液晶表示素子11の背面側に配置された光源12であって、液晶表示素子11へ向けて無偏光状態の光を投射する光源12と、光源12の背面側に配置された反射板13であって、光源12及び液晶表示素子11から出射された光を液晶表示素子11へ向けて反射させる反射板13とを備えている。
【0018】
ここで、液晶表示素子11は、液晶セル17と、液晶セル17を光源側及び観察者側の両側から挟み込むように配置された光源側偏光層14及び観察者側偏光層22とを有している。
【0019】
光源側偏光層14は、直線偏光板15及びλ/4位相差板16を有し、光源12から投射された無偏光状態の光を直線偏光板15を通過させて直線偏光に変換した後、さらにλ/4位相差板16を通過させて右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換させた上で、液晶セル17に入射させるようになっている。
【0020】
液晶セル17は、一対のガラス基板18,20と、これらのガラス基板18,20間に配置された液晶層19とを有し、光源12から出射され且つ光源側偏光層14で右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換された光の位相を印加電圧に応じて変調させることにより、左旋及び右旋の少なくとも一方の旋光方向の円偏光を含む光を観察者側へ向けて出射させるようになっている。
【0021】
観察者側偏光層22は、λ/4位相差板23及び直線偏光板24を有し、λ/4位相差板23を通過させて円偏光を直線偏光に変換させた後、直線偏光板24により特定の向きの直線偏光のみを通過させることにより、液晶セル17の液晶層19から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち一方の旋光方向(例えば右旋)の円偏光のみを観察者側へ向けて通過させるようになっている。
【0022】
このような液晶表示素子11において、液晶セル17の液晶層19と観察者側ガラス基板20との間には広帯域コレステリック層(円偏光分離層)21が配置されており、液晶セル17の液晶層19から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち観察者側偏光層22を通過しない他方の旋光方向(例えば左旋)の円偏光を光源12側へ向けて選択的に反射させることができるようになっている。
【0023】
ここで、広帯域コレステリック層21は、コレステリック規則性を有する液晶材料からなっており、物理的な分子配列(プレーナ配列)に基づいて一方向の円偏光成分とこれと逆廻りの円偏光成分とを、ある波長領域において分離する偏光分離特性を有している。すなわち、広帯域コレステリック層21において、プレーナ配列のヘリカル軸に入射した特定の波長領域の入射光は、右旋の円偏光成分および左旋の円偏光成分に分離され、一方の円偏光成分は透過され、他方の円偏光成分は反射される。この現象は、円偏光二色性として広く知られており、円偏光成分の旋光方向を入射光に対して適宜選択することにより、広帯域コレステリック層21のヘリカル軸の方向と同一の旋光方向を有する円偏光成分のみが選択的に反射される。なお、広帯域コレステリック層21の選択反射波長の中心波長λ0は、広帯域コレステリック層21中の液晶分子のカイラルピッチpと液晶分子の平均屈折率navとによって下記の式(1)により決定される。
λ0=nav・p … (1)
【0024】
なお、このような広帯域コレステリック層21は、可視光の全域の光を選択的に反射させることが好ましい。また、広帯域コレステリック層21を透過する円偏光の楕円率Aと、観察者側偏光層22により形成される円偏光の楕円率Bとの間の関係は、0.95≦A/B≦1.05であることが好ましい。
【0025】
ここで、広帯域コレステリック層21を構成する液晶材料としては、コレステリック液晶又はカイラルネマチック液晶を用いることが好ましい。なお、液晶材料中のコレステリック液晶は、重合可能な基を有することが好ましい。また、カイラルネマチック液晶は、ネマチック液晶とカイラル剤とを含む混合物であり、ネマチック液晶は重合可能な基を有することが好ましく、さらには、カイラル剤も重合可能な基を有することが好ましい。さらに、液晶材料には光重合開始剤を添加することが好ましい。
【0026】
なお、広帯域コレステリック層21を構成する液晶材料として、カイラルネマチック液晶を用いる場合には、ネマチック液晶として、下記の化学式(1)〜(10)で表される化合物を、単独、又は必要に応じて2つ以上混合して用いることが好ましい。
【化1】
【0027】
また、カイラル剤としては、下記の化学式(11)〜(13)で表される化合物やキラルドーパント液晶S−811(Merck社製)等を用いることが好ましい。
【化2】
【0028】
次に、図1及び図2により、このような構成からなる本発明の第1の実施の形態の作用について説明する。なお、図2は図1に示す液晶表示装置10の動作状態を説明するための図であり、電圧印加部位(明表示部位)及び電圧無印加部位(暗表示部位)における光の光路及び偏光状態を、代表的な光学要素とともに示している。
【0029】
図1及び図2に示すように、光源12から投射された無偏光状態の光は、光源側偏光層14の直線偏光板15を通過して直線偏光に変換された後、さらにλ/4位相差板16を通過して右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換され、液晶セル17に入射する。
【0030】
ここで、光源側偏光層14から液晶セル17に入射する円偏光が右旋である場合を例に挙げると、液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光はそのままの偏光状態で通過し、広帯域コレステリック層21に入射する。
【0031】
このとき、広帯域コレステリック層21が左旋の円偏光を選択的に反射させるものであるとすれば、以上のようにして広帯域コレステリック層21に入射した右旋の円偏光は広帯域コレステリック層21をそのまま透過し、観察者側偏光層22のλ/4位相差板23を通過して直線偏光に変換された後、最終的に直線偏光板24を通過する。これにより、液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位(明表示部位)では、観察者側へ向けて光が出射する。
【0032】
一方、液晶セル17のうち印加電圧が加えられていない部位では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光は左旋の円偏光に変換された上で、広帯域コレステリック層21に入射する。
【0033】
ここで、広帯域コレステリック層21は左旋の円偏光を選択的に反射させるものであるので、以上のようにして広帯域コレステリック層21に入射した左旋の円偏光は広帯域コレステリック層21で全て反射され、液晶セル17の液晶層19に再度入射して右旋の円偏光に変換された上で光源12側へ戻される。このため、液晶セル17のうち印加電圧が加えられていない部位(暗表示部位)では、観察者側へ向けて光が出射されない。なお、以上のようにして暗表示部位にて光源12側へ戻された右旋の円偏光は反射板13で反射されてリサイクルされ、最終的に隣接した明表示部位から出射する。
【0034】
このように本発明の第1の実施の形態によれば、液晶セル17の液晶層19のうち暗表示部位(印加電圧が加えられていない部位)を透過した円偏光を広帯域コレステリック層21で光源12側へ反射させ、その戻り光を液晶セル17の液晶層19のうち暗表示部位に隣接した明表示部位(印加電圧が加えられている部位)での表示に利用している。このとき、広帯域コレステリック層21を透過する円偏光の楕円率と、観察者側偏光層22により形成される円偏光の楕円率とを実質的に等しくしているので、観察者側から入射した外光の反射を最小限に抑えることができる。このため、明表示部位と暗表示部位との間で十分なコントラストを確保しつつ、光源12から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【0035】
なお、上述した第1の実施の形態において、観察者側偏光層22のλ/4位相差板23及び直線偏光板24の配置位置は液晶セル17の液晶層19の観察者側であれば任意にとることができ、例えば、λ/4位相差板23を液晶セル17の観察者側ガラス基板20と広帯域コレステリック層21との間に配置してもよい。また、光源側偏光層14の直線偏光板15及びλ/4位相差板16の配置位置についても光源12と液晶セル17の液晶層19との間であれば任意にとることができ、例えば、λ/4位相差板16を液晶セル17の光源側ガラス基板18と液晶層19との間に配置してもよい。
【0036】
また、上述した第1の実施の形態においては、光源側偏光層14により、光源12から投射された無偏光状態の光を右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換させた上で、液晶セル17に入射させるようにしているが、液晶セル17における光の位相の変調度合いによっては、光源側偏光層14のλ/4位相差板16としてλ/4以外の位相差量を有する位相差板を配置したり、場合によってはλ/4位相差板16自体を省略したりすることもできる。
【0037】
なお、上述した第1の実施の形態において、広帯域コレステリック層21を形成する方法としては、液晶セル17の観察者側ガラス基板20の内側表面に配向膜(図示せず)を製膜して配向能を付与した後、このような配向膜(図示せず)上に液晶材料を塗布して製膜する方法を用いることができる。なお、配向膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等が通常使用され、このような配向膜にラビング処理を施すことにより配向能が付与される。なお、ラビング処理としては、レーヨン、綿、ポリアミド、ポリメチルメタアクリレート等の素材から選ばれるラビング布を金属ロールに巻き付け、これが配向膜の表面に接した状態で回転させるか、ロールを固定したまま配向膜付きのガラス基板を搬送することより、配向膜の表面をラビング布で摩擦する方法が通常採用される。
【0038】
第2の実施の形態
次に、図3及び図4により、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態は、吸収型カラーフィルタ層及びコレステリックカラーフィルタ層を追加してカラー表示を行うようにした点を除いて、他は図1及び図2に示す第1の実施の形態と略同一である。本発明の第2の実施の形態において、図1及び図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0039】
図3に示すように、液晶表示装置10′は、液晶表示素子11′と、液晶表示素子11′の背面側に配置された光源12であって、液晶表示素子11′へ向けて無偏光状態の光を投射する光源12と、光源12の背面側に配置された反射板13であって、光源12及び液晶表示素子11′から出射された光を液晶表示素子11′へ向けて反射させる反射板13とを備えている。
【0040】
ここで、液晶表示素子11′の構成は図1に示す液晶表示素子11の構成と基本的に同一であり、吸収型カラーフィルタ層25及びコレステリックカラーフィルタ層(反射型円偏光層)26が追加されている点でのみ異なっている。
【0041】
このうち、吸収型カラーフィルタ層25は、広帯域コレステリック層21と液晶セル17の観察者側ガラス基板20との間に配置されており、液晶層19の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過することができるようになっている。なお、吸収型カラーフィルタ層25の配置位置は、広帯域コレステリック層21により光源12側へ戻される光が吸収型カラーフィルタ層25で吸収されてしまうことを防止するため、広帯域コレステリック層21の観察者側であることが好ましい。
【0042】
また、コレステリックカラーフィルタ層26は、液晶セル17の液晶層19と広帯域コレステリック層21との間に配置されており、液晶層19の層面内で区分された複数の画素領域において吸収型カラーフィルタ層25の各画素領域で吸収される波長領域の光を反射させることができるようになっている。
【0043】
ここで、コレステリックカラーフィルタ層26は、2層のコレステリック層27,28を互いに積層することにより構成されている。各コレステリック層27,28は、コレステリック規則性を有する液晶材料からなり、フォトリソグラフィー法や各種の印刷法等の技術により、画素領域内の各色の表示領域に対応して選択反射波長帯域が異なる複数の微細領域にパターニングされている。具体的には、赤色の表示領域(吸収型カラーフィルタ層25のうち赤色の波長領域の光を透過する領域)に対応する微細領域で青色及び緑色の波長領域の光が反射され、緑色の表示領域(吸収型カラーフィルタ層25のうち緑色の波長領域の光を透過する領域)に対応する微細領域で青色及び赤色の波長領域の光が反射され、青色の表示領域(吸収型カラーフィルタ層25のうち青色の波長領域の光を透過する領域)に対応する微細領域で緑色及び赤色の波長領域の光が反射されるよう、コレステリック層27,28がパターニングされている。なお、コレステリックカラーフィルタ層26の各コレステリック層27,28を構成する液晶材料等については、上述した第1の実施の形態において広帯域コレステリック層21に関した説明したものと同様のものを用いることができる。
【0044】
なお、液晶表示素子11′においては、図1に示す液晶表示素子11と同様に、液晶セル17の液晶層19と観察者側ガラス基板20との間に広帯域コレステリック層21が配置されており、液晶セル17の液晶層19から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち観察者側偏光層22を通過しない他方の旋光方向(例えば左旋)の円偏光を可視光の全域に亘って選択的に反射させることができるようになっている。
【0045】
次に、図3及び図4により、このような構成からなる本発明の第2の実施の形態の作用について説明する。なお、図4は図3に示す液晶表示装置10′の動作状態を説明するための図であり、電圧印加部位(明表示部位)及び電圧無印加部位(暗表示部位)における光の光路及び偏光状態を、代表的な光学要素とともに示している。
【0046】
図3及び図4に示すように、光源12から投射された無偏光状態の光は、光源側偏光層14の直線偏光板15を通過して直線偏光に変換された後、さらにλ/4位相差板16を通過して右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換され、液晶セル17に入射する。
【0047】
ここで、光源側偏光層14から液晶セル17に入射する円偏光が右旋である場合を例に挙げると、液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光はそのままの偏光状態で通過し、コレステリックカラーフィルタ層26に入射する。
【0048】
このとき、コレステリックカラーフィルタ層26が右旋の円偏光を選択的に反射させるものであるとし、図4に示すように、画素領域内の緑色の表示領域(吸収型カラーフィルタ層25のうち緑色の波長領域の光を透過する領域)における光の挙動を例にとり説明すれば、コレステリックカラーフィルタ層26に入射した右旋の円偏光のうち青色及び赤色の波長領域の光はコレステリックカラーフィルタ層26で反射され、緑色の波長領域の光はコレステリックカラーフィルタ層26を透過して広帯域コレステリック層21に入射する。
【0049】
このうち、コレステリックカラーフィルタ層26で反射された青色及び赤色の波長領域の右旋の円偏光は、液晶セル17の液晶層19に再度入射して右旋の円偏光のまま光源12側へ戻され、図1及び図2に示す場合と同様にリサイクルされる。
【0050】
これに対し、コレステリックカラーフィルタ層26を透過して広帯域コレステリック層21に入射した緑色の波長領域の右旋の円偏光は、広帯域コレステリック層21が左旋の円偏光を選択的に反射させるものであるとすれば、広帯域コレステリック層21をそのまま透過し、観察者側偏光層22のλ/4位相差板23を通過して直線偏光に変換された後、最終的に直線偏光板24を通過する。これにより、液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位(明表示部位)では、観察者側へ向けて光が出射する。
【0051】
一方、液晶セル17のうち印加電圧が加えられていない部位では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光は左旋の円偏光に変換された上で、コレステリックカラーフィルタ層26及び広帯域コレステリック層21に順次に入射する。
【0052】
ここで、コレステリックカラーフィルタ層26は右旋の円偏光を選択的に反射させるものであるので、コレステリックカラーフィルタ層26に入射した左旋の円偏光はコレステリックカラーフィルタ層26をそのまま透過する。しかし、広帯域コレステリック層21は左旋の円偏光を選択的に反射させるものであるので、広帯域コレステリック層21に入射した左旋の円偏光は広帯域コレステリック層21で全て反射され、液晶セル17の液晶層19に再度入射して右旋の円偏光に変換された上で光源12側へ戻され、図1及び図2に示す場合と同様にリサイクルされる。このため、液晶セル17のうち印加電圧が加えられていない部位(暗表示部位)では、観察者側へ向けて光が出射されない。
【0053】
このように本発明の第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態における液晶表示素子11と基本的に同一の構成を備えた液晶表示素子11′において、液晶層19の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過する吸収型カラーフィルタ層25を設けているので、上述した第1の実施の形態の作用効果を保った上でカラー表示を行うことができる。このとき、液晶セル17の液晶層19のうち明表示部位(印加電圧が加えられている部位)を透過した円偏光であって吸収型カラーフィルタ層25で吸収される透過対象となる波長領域以外の光についてもコレステリックカラーフィルタ層26で光源12側へ反射させ、その戻り光を液晶セル17の液晶層19のうち暗表示部位に隣接した明表示部位(印加電圧が加えられている部位)での表示に利用しているので、暗表示部位に入射した光だけでなく、明表示部位に入射した光のうち吸収型カラーフィルタ層25で吸収される透過対象となる波長領域以外の光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【0054】
なお、上述した第2の実施の形態において、吸収型カラーフィルタ層25の配置位置は広帯域コレステリック層21の観察者側であれば任意にとることができ、広帯域コレステリック層21と液晶セル17の観察者側ガラス基板20との間に配置する他、液晶セル17の観察者側ガラス基板20と観察者側偏光層22のλ/4位相差板23との間に配置したり、観察者側偏光層22のλ/4位相差板23と直線偏光板24との間に配置したりしてもよい。
【0055】
また、上述した第2の実施の形態において、コレステリックカラーフィルタ層26の配置位置は液晶セル17の液晶層19と吸収型カラーフィルタ層25との間であれば任意にとることができ、例えば、広帯域コレステリック層21と吸収型カラーフィルタ層25との間に配置してもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶表示素子を備えた液晶表示装置を示す概略断面図。
【図2】図1に示す液晶表示装置の動作状態を説明するための図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る液晶表示素子を備えた液晶表示装置を示す概略断面図。
【図4】図3に示す液晶表示装置の動作状態を説明するための図。
【符号の説明】
10,10′ 液晶表示装置
11,11′ 液晶表示素子
12 光源
13 反射板
14 光源側偏光層
15 直線偏光板
16 λ/4位相差板
17 液晶セル
18,20 透明基板
19 液晶層
21 広帯域コレステリック層(円偏光分離層)
22 観察者側偏光層
23 λ/4位相差板
24 直線偏光板
25 吸収型カラーフィルタ層
26 コレステリックカラーフィルタ層(反射型円偏光層)
27,28 コレステリック層
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に係り、とりわけ、光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる、光利用効率に優れた液晶表示素子及びそれを備えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置においては一般に、液晶セルの光源側及び観察者側に偏光板を設け、液晶セル内に設けられた液晶層において、光源から投射された偏光状態にある光の位相を印加電圧に応じて変調させることにより、明表示、暗表示及び中間調表示を行っている。
【0003】
また、このような液晶表示装置においてカラー表示を行う場合には一般に、液晶セルの液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過する吸収型カラーフィルタ層を配置し、各画素領域において透過対象となる波長領域以外の光を吸収することによりカラー表示を行っている。
【0004】
ところで、このような液晶表示装置においては、高輝度化を実現するため、光源から投射されたバックライト光を効率的に利用することが望まれている。このための従来の方法としては、特許文献1に記載されているように、液晶セルの暗表示部位に入射したバックライト光を反射選択層により反射させることでリサイクルし、暗表示部位に隣接した明表示部位での表示に利用する方法が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−90725号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の方法では、観察者側偏光層の偏光度と反射選択層の偏光度とが異なるので、観察者側から入射する外光を反射しやすく、明表示部位と暗表示部位との間で十分なコントラストを得ることができないという問題がある。また、上述した従来の方法では、カラーフィルタ層に入射する光のうち透過対象となる波長領域以外の光が吸収されてしまうので、バックライト光を十分に利用することができないという問題がある。
【0007】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる、光利用効率に優れた液晶表示素子及びそれを備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の解決手段として、光を選択的に透過させて画像等の表示を行うための液晶表示素子において、光源側から投射された光の位相を印加電圧に応じて変調させることにより、左旋及び右旋の少なくとも一方の旋光方向の円偏光を含む光を観察者側へ向けて出射させる液晶層と、前記液晶層の観察者側に配置された観察者側偏光層であって、前記液晶層から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち一方の旋光方向の円偏光のみを観察者側へ向けて通過させる観察者側偏光層と、前記液晶層と前記観察者側偏光層との間に配置された円偏光分離層であって、前記液晶層から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち前記観察者側偏光層を通過しない他方の旋光方向の円偏光を光源側へ向けて選択的に反射させる円偏光分離層とを備え、前記円偏光分離層を透過する円偏光の楕円率と、前記観察者側偏光層により形成される円偏光の楕円率とが実質的に等しいことを特徴とする、液晶表示素子を提供する。
【0009】
なお、本発明の第1の解決手段においては、前記円偏光分離層を透過する円偏光の楕円率Aと、前記観察者側偏光層により形成される円偏光の楕円率Bとの間の関係が、0.95≦A/B≦1.05であることが好ましい。また、前記円偏光分離層は、可視光の全域の光を選択的に反射させるものであることが好ましい。
【0010】
また、本発明の第1の解決手段において、前記円偏光分離層は、可視光の全域の光を選択的に反射させるものであり、前記液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過させる吸収型カラーフィルタ層をさらに備えていることが好ましい。ここで、前記吸収型カラーフィルタ層は、前記円偏光分離層の観察者側に配置されていることが好ましい。また、前記液晶層と前記吸収型カラーフィルタ層との間に配置された反射型円偏光層であって、前記液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において前記吸収型カラーフィルタ層の前記各画素領域で吸収される波長領域の光を反射させる反射型円偏光層をさらに備えることが好ましい。なお、前記反射型円偏光層は、コレステリック規則性を有するコレステリック層からなることが好ましく、このコレステリック層は、複数のコレステリック層が互いに積層されてなることが好ましい。
【0011】
なお、本発明の第1の解決手段において、前記円偏光分離層は、コレステリック規則性を有するコレステリック層からなることが好ましい。
【0012】
本発明は、第2の解決手段として、上述した第1の解決手段に係る液晶表示素子と、前記液晶表示素子の背面側に配置された光源であって、前記液晶表示素子へ向けて光を投射する光源と、前記光源の背面側に配置された反射板であって、前記光源及び前記液晶表示素子から出射された光を前記液晶表示素子へ向けて反射させる反射板とを備えたことを特徴とする、液晶表示装置を提供する。
【0013】
本発明によれば、液晶層のうち暗表示部位(印加電圧が加えられていない部位)を透過した円偏光を円偏光分離層で光源側へ反射させ、その戻り光を液晶層のうち暗表示部位に隣接した明表示部位(印加電圧が加えられている部位)での表示に利用している。このとき、円偏光分離層を透過する円偏光の楕円率と、前記観察者側偏光層により形成される円偏光の楕円率とを実質的に等しくしているので、観察者側から入射した外光の反射を最小限に抑えることができる。このため、明表示部位と暗表示部位との間で十分なコントラストを確保しつつ、光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【0014】
また、本発明によれば、液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過する吸収型カラーフィルタ層を設けることにより、上述した作用効果を保った上でカラー表示を行うことができる。このとき、液晶セルの液晶層のうち明表示部位(印加電圧が加えられている部位)を透過した円偏光であって吸収型カラーフィルタ層で吸収される透過対象となる波長領域以外の光についても反射型円偏光層で光源側へ反射させ、その戻り光を液晶層のうち暗表示部位に隣接した明表示部位(印加電圧が加えられている部位)での表示に利用することにより、暗表示部位に入射した光だけでなく、明表示部位に入射した光のうち吸収型カラーフィルタ層で吸収される透過対象となる波長領域以外の光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
第1の実施の形態
まず、図1により、本発明の第1の実施の形態に係る液晶表示装置の全体構成について説明する。
【0017】
図1に示すように、液晶表示装置10は、液晶表示素子11と、液晶表示素子11の背面側に配置された光源12であって、液晶表示素子11へ向けて無偏光状態の光を投射する光源12と、光源12の背面側に配置された反射板13であって、光源12及び液晶表示素子11から出射された光を液晶表示素子11へ向けて反射させる反射板13とを備えている。
【0018】
ここで、液晶表示素子11は、液晶セル17と、液晶セル17を光源側及び観察者側の両側から挟み込むように配置された光源側偏光層14及び観察者側偏光層22とを有している。
【0019】
光源側偏光層14は、直線偏光板15及びλ/4位相差板16を有し、光源12から投射された無偏光状態の光を直線偏光板15を通過させて直線偏光に変換した後、さらにλ/4位相差板16を通過させて右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換させた上で、液晶セル17に入射させるようになっている。
【0020】
液晶セル17は、一対のガラス基板18,20と、これらのガラス基板18,20間に配置された液晶層19とを有し、光源12から出射され且つ光源側偏光層14で右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換された光の位相を印加電圧に応じて変調させることにより、左旋及び右旋の少なくとも一方の旋光方向の円偏光を含む光を観察者側へ向けて出射させるようになっている。
【0021】
観察者側偏光層22は、λ/4位相差板23及び直線偏光板24を有し、λ/4位相差板23を通過させて円偏光を直線偏光に変換させた後、直線偏光板24により特定の向きの直線偏光のみを通過させることにより、液晶セル17の液晶層19から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち一方の旋光方向(例えば右旋)の円偏光のみを観察者側へ向けて通過させるようになっている。
【0022】
このような液晶表示素子11において、液晶セル17の液晶層19と観察者側ガラス基板20との間には広帯域コレステリック層(円偏光分離層)21が配置されており、液晶セル17の液晶層19から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち観察者側偏光層22を通過しない他方の旋光方向(例えば左旋)の円偏光を光源12側へ向けて選択的に反射させることができるようになっている。
【0023】
ここで、広帯域コレステリック層21は、コレステリック規則性を有する液晶材料からなっており、物理的な分子配列(プレーナ配列)に基づいて一方向の円偏光成分とこれと逆廻りの円偏光成分とを、ある波長領域において分離する偏光分離特性を有している。すなわち、広帯域コレステリック層21において、プレーナ配列のヘリカル軸に入射した特定の波長領域の入射光は、右旋の円偏光成分および左旋の円偏光成分に分離され、一方の円偏光成分は透過され、他方の円偏光成分は反射される。この現象は、円偏光二色性として広く知られており、円偏光成分の旋光方向を入射光に対して適宜選択することにより、広帯域コレステリック層21のヘリカル軸の方向と同一の旋光方向を有する円偏光成分のみが選択的に反射される。なお、広帯域コレステリック層21の選択反射波長の中心波長λ0は、広帯域コレステリック層21中の液晶分子のカイラルピッチpと液晶分子の平均屈折率navとによって下記の式(1)により決定される。
λ0=nav・p … (1)
【0024】
なお、このような広帯域コレステリック層21は、可視光の全域の光を選択的に反射させることが好ましい。また、広帯域コレステリック層21を透過する円偏光の楕円率Aと、観察者側偏光層22により形成される円偏光の楕円率Bとの間の関係は、0.95≦A/B≦1.05であることが好ましい。
【0025】
ここで、広帯域コレステリック層21を構成する液晶材料としては、コレステリック液晶又はカイラルネマチック液晶を用いることが好ましい。なお、液晶材料中のコレステリック液晶は、重合可能な基を有することが好ましい。また、カイラルネマチック液晶は、ネマチック液晶とカイラル剤とを含む混合物であり、ネマチック液晶は重合可能な基を有することが好ましく、さらには、カイラル剤も重合可能な基を有することが好ましい。さらに、液晶材料には光重合開始剤を添加することが好ましい。
【0026】
なお、広帯域コレステリック層21を構成する液晶材料として、カイラルネマチック液晶を用いる場合には、ネマチック液晶として、下記の化学式(1)〜(10)で表される化合物を、単独、又は必要に応じて2つ以上混合して用いることが好ましい。
【化1】
【0027】
また、カイラル剤としては、下記の化学式(11)〜(13)で表される化合物やキラルドーパント液晶S−811(Merck社製)等を用いることが好ましい。
【化2】
【0028】
次に、図1及び図2により、このような構成からなる本発明の第1の実施の形態の作用について説明する。なお、図2は図1に示す液晶表示装置10の動作状態を説明するための図であり、電圧印加部位(明表示部位)及び電圧無印加部位(暗表示部位)における光の光路及び偏光状態を、代表的な光学要素とともに示している。
【0029】
図1及び図2に示すように、光源12から投射された無偏光状態の光は、光源側偏光層14の直線偏光板15を通過して直線偏光に変換された後、さらにλ/4位相差板16を通過して右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換され、液晶セル17に入射する。
【0030】
ここで、光源側偏光層14から液晶セル17に入射する円偏光が右旋である場合を例に挙げると、液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光はそのままの偏光状態で通過し、広帯域コレステリック層21に入射する。
【0031】
このとき、広帯域コレステリック層21が左旋の円偏光を選択的に反射させるものであるとすれば、以上のようにして広帯域コレステリック層21に入射した右旋の円偏光は広帯域コレステリック層21をそのまま透過し、観察者側偏光層22のλ/4位相差板23を通過して直線偏光に変換された後、最終的に直線偏光板24を通過する。これにより、液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位(明表示部位)では、観察者側へ向けて光が出射する。
【0032】
一方、液晶セル17のうち印加電圧が加えられていない部位では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光は左旋の円偏光に変換された上で、広帯域コレステリック層21に入射する。
【0033】
ここで、広帯域コレステリック層21は左旋の円偏光を選択的に反射させるものであるので、以上のようにして広帯域コレステリック層21に入射した左旋の円偏光は広帯域コレステリック層21で全て反射され、液晶セル17の液晶層19に再度入射して右旋の円偏光に変換された上で光源12側へ戻される。このため、液晶セル17のうち印加電圧が加えられていない部位(暗表示部位)では、観察者側へ向けて光が出射されない。なお、以上のようにして暗表示部位にて光源12側へ戻された右旋の円偏光は反射板13で反射されてリサイクルされ、最終的に隣接した明表示部位から出射する。
【0034】
このように本発明の第1の実施の形態によれば、液晶セル17の液晶層19のうち暗表示部位(印加電圧が加えられていない部位)を透過した円偏光を広帯域コレステリック層21で光源12側へ反射させ、その戻り光を液晶セル17の液晶層19のうち暗表示部位に隣接した明表示部位(印加電圧が加えられている部位)での表示に利用している。このとき、広帯域コレステリック層21を透過する円偏光の楕円率と、観察者側偏光層22により形成される円偏光の楕円率とを実質的に等しくしているので、観察者側から入射した外光の反射を最小限に抑えることができる。このため、明表示部位と暗表示部位との間で十分なコントラストを確保しつつ、光源12から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【0035】
なお、上述した第1の実施の形態において、観察者側偏光層22のλ/4位相差板23及び直線偏光板24の配置位置は液晶セル17の液晶層19の観察者側であれば任意にとることができ、例えば、λ/4位相差板23を液晶セル17の観察者側ガラス基板20と広帯域コレステリック層21との間に配置してもよい。また、光源側偏光層14の直線偏光板15及びλ/4位相差板16の配置位置についても光源12と液晶セル17の液晶層19との間であれば任意にとることができ、例えば、λ/4位相差板16を液晶セル17の光源側ガラス基板18と液晶層19との間に配置してもよい。
【0036】
また、上述した第1の実施の形態においては、光源側偏光層14により、光源12から投射された無偏光状態の光を右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換させた上で、液晶セル17に入射させるようにしているが、液晶セル17における光の位相の変調度合いによっては、光源側偏光層14のλ/4位相差板16としてλ/4以外の位相差量を有する位相差板を配置したり、場合によってはλ/4位相差板16自体を省略したりすることもできる。
【0037】
なお、上述した第1の実施の形態において、広帯域コレステリック層21を形成する方法としては、液晶セル17の観察者側ガラス基板20の内側表面に配向膜(図示せず)を製膜して配向能を付与した後、このような配向膜(図示せず)上に液晶材料を塗布して製膜する方法を用いることができる。なお、配向膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等が通常使用され、このような配向膜にラビング処理を施すことにより配向能が付与される。なお、ラビング処理としては、レーヨン、綿、ポリアミド、ポリメチルメタアクリレート等の素材から選ばれるラビング布を金属ロールに巻き付け、これが配向膜の表面に接した状態で回転させるか、ロールを固定したまま配向膜付きのガラス基板を搬送することより、配向膜の表面をラビング布で摩擦する方法が通常採用される。
【0038】
第2の実施の形態
次に、図3及び図4により、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態は、吸収型カラーフィルタ層及びコレステリックカラーフィルタ層を追加してカラー表示を行うようにした点を除いて、他は図1及び図2に示す第1の実施の形態と略同一である。本発明の第2の実施の形態において、図1及び図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0039】
図3に示すように、液晶表示装置10′は、液晶表示素子11′と、液晶表示素子11′の背面側に配置された光源12であって、液晶表示素子11′へ向けて無偏光状態の光を投射する光源12と、光源12の背面側に配置された反射板13であって、光源12及び液晶表示素子11′から出射された光を液晶表示素子11′へ向けて反射させる反射板13とを備えている。
【0040】
ここで、液晶表示素子11′の構成は図1に示す液晶表示素子11の構成と基本的に同一であり、吸収型カラーフィルタ層25及びコレステリックカラーフィルタ層(反射型円偏光層)26が追加されている点でのみ異なっている。
【0041】
このうち、吸収型カラーフィルタ層25は、広帯域コレステリック層21と液晶セル17の観察者側ガラス基板20との間に配置されており、液晶層19の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過することができるようになっている。なお、吸収型カラーフィルタ層25の配置位置は、広帯域コレステリック層21により光源12側へ戻される光が吸収型カラーフィルタ層25で吸収されてしまうことを防止するため、広帯域コレステリック層21の観察者側であることが好ましい。
【0042】
また、コレステリックカラーフィルタ層26は、液晶セル17の液晶層19と広帯域コレステリック層21との間に配置されており、液晶層19の層面内で区分された複数の画素領域において吸収型カラーフィルタ層25の各画素領域で吸収される波長領域の光を反射させることができるようになっている。
【0043】
ここで、コレステリックカラーフィルタ層26は、2層のコレステリック層27,28を互いに積層することにより構成されている。各コレステリック層27,28は、コレステリック規則性を有する液晶材料からなり、フォトリソグラフィー法や各種の印刷法等の技術により、画素領域内の各色の表示領域に対応して選択反射波長帯域が異なる複数の微細領域にパターニングされている。具体的には、赤色の表示領域(吸収型カラーフィルタ層25のうち赤色の波長領域の光を透過する領域)に対応する微細領域で青色及び緑色の波長領域の光が反射され、緑色の表示領域(吸収型カラーフィルタ層25のうち緑色の波長領域の光を透過する領域)に対応する微細領域で青色及び赤色の波長領域の光が反射され、青色の表示領域(吸収型カラーフィルタ層25のうち青色の波長領域の光を透過する領域)に対応する微細領域で緑色及び赤色の波長領域の光が反射されるよう、コレステリック層27,28がパターニングされている。なお、コレステリックカラーフィルタ層26の各コレステリック層27,28を構成する液晶材料等については、上述した第1の実施の形態において広帯域コレステリック層21に関した説明したものと同様のものを用いることができる。
【0044】
なお、液晶表示素子11′においては、図1に示す液晶表示素子11と同様に、液晶セル17の液晶層19と観察者側ガラス基板20との間に広帯域コレステリック層21が配置されており、液晶セル17の液晶層19から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち観察者側偏光層22を通過しない他方の旋光方向(例えば左旋)の円偏光を可視光の全域に亘って選択的に反射させることができるようになっている。
【0045】
次に、図3及び図4により、このような構成からなる本発明の第2の実施の形態の作用について説明する。なお、図4は図3に示す液晶表示装置10′の動作状態を説明するための図であり、電圧印加部位(明表示部位)及び電圧無印加部位(暗表示部位)における光の光路及び偏光状態を、代表的な光学要素とともに示している。
【0046】
図3及び図4に示すように、光源12から投射された無偏光状態の光は、光源側偏光層14の直線偏光板15を通過して直線偏光に変換された後、さらにλ/4位相差板16を通過して右旋又は左旋のいずれかの旋光方向の円偏光に変換され、液晶セル17に入射する。
【0047】
ここで、光源側偏光層14から液晶セル17に入射する円偏光が右旋である場合を例に挙げると、液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光はそのままの偏光状態で通過し、コレステリックカラーフィルタ層26に入射する。
【0048】
このとき、コレステリックカラーフィルタ層26が右旋の円偏光を選択的に反射させるものであるとし、図4に示すように、画素領域内の緑色の表示領域(吸収型カラーフィルタ層25のうち緑色の波長領域の光を透過する領域)における光の挙動を例にとり説明すれば、コレステリックカラーフィルタ層26に入射した右旋の円偏光のうち青色及び赤色の波長領域の光はコレステリックカラーフィルタ層26で反射され、緑色の波長領域の光はコレステリックカラーフィルタ層26を透過して広帯域コレステリック層21に入射する。
【0049】
このうち、コレステリックカラーフィルタ層26で反射された青色及び赤色の波長領域の右旋の円偏光は、液晶セル17の液晶層19に再度入射して右旋の円偏光のまま光源12側へ戻され、図1及び図2に示す場合と同様にリサイクルされる。
【0050】
これに対し、コレステリックカラーフィルタ層26を透過して広帯域コレステリック層21に入射した緑色の波長領域の右旋の円偏光は、広帯域コレステリック層21が左旋の円偏光を選択的に反射させるものであるとすれば、広帯域コレステリック層21をそのまま透過し、観察者側偏光層22のλ/4位相差板23を通過して直線偏光に変換された後、最終的に直線偏光板24を通過する。これにより、液晶セル17のうち印加電圧が加えられている部位(明表示部位)では、観察者側へ向けて光が出射する。
【0051】
一方、液晶セル17のうち印加電圧が加えられていない部位では、液晶セル17の液晶層19に入射した右旋の円偏光は左旋の円偏光に変換された上で、コレステリックカラーフィルタ層26及び広帯域コレステリック層21に順次に入射する。
【0052】
ここで、コレステリックカラーフィルタ層26は右旋の円偏光を選択的に反射させるものであるので、コレステリックカラーフィルタ層26に入射した左旋の円偏光はコレステリックカラーフィルタ層26をそのまま透過する。しかし、広帯域コレステリック層21は左旋の円偏光を選択的に反射させるものであるので、広帯域コレステリック層21に入射した左旋の円偏光は広帯域コレステリック層21で全て反射され、液晶セル17の液晶層19に再度入射して右旋の円偏光に変換された上で光源12側へ戻され、図1及び図2に示す場合と同様にリサイクルされる。このため、液晶セル17のうち印加電圧が加えられていない部位(暗表示部位)では、観察者側へ向けて光が出射されない。
【0053】
このように本発明の第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態における液晶表示素子11と基本的に同一の構成を備えた液晶表示素子11′において、液晶層19の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過する吸収型カラーフィルタ層25を設けているので、上述した第1の実施の形態の作用効果を保った上でカラー表示を行うことができる。このとき、液晶セル17の液晶層19のうち明表示部位(印加電圧が加えられている部位)を透過した円偏光であって吸収型カラーフィルタ層25で吸収される透過対象となる波長領域以外の光についてもコレステリックカラーフィルタ層26で光源12側へ反射させ、その戻り光を液晶セル17の液晶層19のうち暗表示部位に隣接した明表示部位(印加電圧が加えられている部位)での表示に利用しているので、暗表示部位に入射した光だけでなく、明表示部位に入射した光のうち吸収型カラーフィルタ層25で吸収される透過対象となる波長領域以外の光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【0054】
なお、上述した第2の実施の形態において、吸収型カラーフィルタ層25の配置位置は広帯域コレステリック層21の観察者側であれば任意にとることができ、広帯域コレステリック層21と液晶セル17の観察者側ガラス基板20との間に配置する他、液晶セル17の観察者側ガラス基板20と観察者側偏光層22のλ/4位相差板23との間に配置したり、観察者側偏光層22のλ/4位相差板23と直線偏光板24との間に配置したりしてもよい。
【0055】
また、上述した第2の実施の形態において、コレステリックカラーフィルタ層26の配置位置は液晶セル17の液晶層19と吸収型カラーフィルタ層25との間であれば任意にとることができ、例えば、広帯域コレステリック層21と吸収型カラーフィルタ層25との間に配置してもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光源から投射された光を効率的に利用して画像等の表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶表示素子を備えた液晶表示装置を示す概略断面図。
【図2】図1に示す液晶表示装置の動作状態を説明するための図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る液晶表示素子を備えた液晶表示装置を示す概略断面図。
【図4】図3に示す液晶表示装置の動作状態を説明するための図。
【符号の説明】
10,10′ 液晶表示装置
11,11′ 液晶表示素子
12 光源
13 反射板
14 光源側偏光層
15 直線偏光板
16 λ/4位相差板
17 液晶セル
18,20 透明基板
19 液晶層
21 広帯域コレステリック層(円偏光分離層)
22 観察者側偏光層
23 λ/4位相差板
24 直線偏光板
25 吸収型カラーフィルタ層
26 コレステリックカラーフィルタ層(反射型円偏光層)
27,28 コレステリック層
Claims (10)
- 光を選択的に透過させて画像等の表示を行うための液晶表示素子において、
光源側から投射された光の位相を印加電圧に応じて変調させることにより、左旋及び右旋の少なくとも一方の旋光方向の円偏光を含む光を観察者側へ向けて出射させる液晶層と、
前記液晶層の観察者側に配置された観察者側偏光層であって、前記液晶層から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち一方の旋光方向の円偏光のみを観察者側へ向けて通過させる観察者側偏光層と、
前記液晶層と前記観察者側偏光層との間に配置された円偏光分離層であって、前記液晶層から出射される左旋又は右旋の円偏光のうち前記観察者側偏光層を通過しない他方の旋光方向の円偏光を光源側へ向けて選択的に反射させる円偏光分離層とを備え、
前記円偏光分離層を透過する円偏光の楕円率と、前記観察者側偏光層により形成される円偏光の楕円率とが実質的に等しいことを特徴とする、液晶表示素子。 - 前記円偏光分離層を透過する円偏光の楕円率Aと、前記観察者側偏光層により形成される円偏光の楕円率Bとの間の関係が、0.95≦A/B≦1.05であることを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示素子。
- 前記円偏光分離層は、可視光の全域の光を選択的に反射させるものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液晶表示素子。
- 前記円偏光分離層は、可視光の全域の光を選択的に反射させるものであり、
前記液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において少なくとも赤色、緑色及び青色の波長領域の光を選択的に透過させる吸収型カラーフィルタ層をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の液晶表示素子。 - 前記吸収型カラーフィルタ層は、前記円偏光分離層の観察者側に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の液晶表示素子。
- 前記液晶層と前記吸収型カラーフィルタ層との間に配置された反射型円偏光層であって、前記液晶層の層面内で区分された複数の画素領域において前記吸収型カラーフィルタ層の前記各画素領域で吸収される波長領域の光を反射させる反射型円偏光層をさらに備えたことを特徴とする、請求項4又は5に記載の液晶表示素子。
- 前記反射型円偏光層は、コレステリック規則性を有するコレステリック層からなることを特徴とする、請求項6に記載の液晶表示素子。
- 前記コレステリック層は、複数のコレステリック層が互いに積層されてなることを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示素子。
- 前記円偏光分離層は、コレステリック規則性を有するコレステリック層からなることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の液晶表示素子。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の液晶表示素子と、
前記液晶表示素子の背面側に配置された光源であって、前記液晶表示素子へ向けて光を投射する光源と、
前記光源の背面側に配置された反射板であって、前記光源及び前記液晶表示素子から出射された光を前記液晶表示素子へ向けて反射させる反射板とを備えたことを特徴とする、液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003059684A JP2004271675A (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 液晶表示素子及びそれを備えた液晶表示装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010530551A (ja) * | 2007-06-05 | 2010-09-09 | アイ2アイシー コーポレイション | 偏光源 |
-
2003
- 2003-03-06 JP JP2003059684A patent/JP2004271675A/ja not_active Withdrawn
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