【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は平滑性、集束性が良好で製糸工程および製織での毛羽、糸切れが少なく、繊維製品の品位が良好な合成繊維織編物用処理剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
合成繊維の製糸技術の進歩に伴い、高速化、高度化する工程、製品への要求に伴い用途に合わせた合成繊維用処理剤が提案されている。
【０００３】
従来技術として３０００ｍ／分以上の紡糸速度でポリエステル繊維を高速製糸するに際し、該ポリエステル繊維に、糸／金属間動摩擦係数が０．３５〜０．４０、繊維／繊維間静摩擦係数が２０．０〜２５．０ｇである油剤を、繊維重量を基準として０．２〜１．０重量％付与するポリエステル繊維の製造方法が提案されている（特許文献１参照）。しかし、該技術では採用するポリオキシアルキレングリコール化合物の分子量が高すぎることから、糸／金属間動摩擦係数の制御を行うには極少量の添加量を厳密にする必要があり、また製糸工程の各種ローラー上の糸道が不安定となり糸条同士の接触、重なり、糸道不良により毛羽や糸切れが発生し操業性が低下するものであったし、更に該公報には糸／金属間動摩擦係数の測定（計算）方法の記載がなく、糸／金属間動摩擦係数を満たすことと該発明の目的効果を達成しうる関係が不明確であった。
【０００４】
また、糸／糸間静摩擦係数０．２０以下、および繊維表面にワックスを含有する処理剤を付与するポリエステル繊維が提案されている（特許文献２参照）。しかし、ワックスを含有する処理剤は確かに平滑性が要求される用途では有用であるが、製糸工程での汚れ、特に糸道ガイドや交絡ガイドなどにスカムが堆積し毛羽の発生、ひいては糸切れが多発し操業性、収率が著しく低下すものであった。
【０００５】
【特許文献１】
特開平７−３１０２４１号公報
【０００６】
【特許文献２】
特開平５−１４８７１５号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消し、平滑性、集束性に優れ、更には製糸性、製織編性にも優れた合成繊維を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、平滑性、集束性に優れた合成繊維織編物用処理剤に関し、織編物用として有用な合成繊維織編物用処理剤を得るために鋭意検討を重ね、その中で特定の物質を含有させた特定の合成繊維織編物用処理剤を合成繊維に付与することにより従来技術の欠点を解消でき、かつ従来技術では達成しえなかった更なるメリットをも付与しうることを見いだし、本発明に到達したものである。
【０００９】
すなわち本発明は、組成中に下記式で示される重量平均分子量が５００〜３０００のポリエーテル化合物を５〜３５重量％含有し、合成繊維に付与した際の糸／金属間動摩擦係数が０．４〜０．８である合成繊維織編物用処理剤を提供するものである。
Ｒ１Ｏ−（ＣＨ２ＣＨ２Ｏ）ｍ（ＣＨ（ＣＨ３）ＣＨ２Ｏ）ｎ−Ｈ
（Ｒ１は、炭素数１〜３０のアルキル基またはアルキレン基、ｍ、ｎは整数）
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明の合成繊維織編物用処理剤におけるポリエーテル化合物としては、エチレンオキサイド（ＥＯ）とプロピレンオキサイド（ＰＯ）の共重合重量比（ＥＯ）／（ＰＯ）＝ｍ／ｎは８０／２０〜２０／８０が好ましく、更に好ましくは７０／３０〜３０／７０であって、ブロックまたはランダム共重合体のいずれでもよい。
【００１１】
またポリエーテル化合物の重量平均分子量は５００〜３０００であることが必要であり、好ましくは１０００〜２５００である。重量平均分子量が５００未満ではポリエーテルの粘度不足により繊維の集束性が不足し十分な毛羽抑制効果が得られない。重量平均分子量が３０００を越えると動摩擦が増大し毛羽の発生頻度が増加する。
【００１２】
ポリエーテル化合物の好ましい例としては炭素数１〜３０の天然および合成の任意の一価アルコール（メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、１−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソセチルアルコール、ステアリルアルコールなど）にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドを触媒の存在下でブロックまたはランダムに開環付加重合させたものである。
【００１３】
本発明の合成繊維織編物用処理剤におけるポリエーテル化合物の含有量は糸条に集束性を付与するために５〜３５重量％である必要があり、好ましくは１０〜３０重量％、更に好ましくは１５〜２５重量％である。５重量％未満では糸条の集束性が不足し十分な毛羽抑制効果が得られない。また、３５重量％を越えると糸／糸間摩擦の低下により糸条を巻き取る際に糸落ちが発生しやすくなり製品品位が低下する。
【００１４】
糸／金属間動摩擦係数は製糸工程の安定性および製品品位向上には重要であり、糸／金属間動摩擦係数は０．４〜０．８である必要があり、好ましくは０．５〜０．７である。該糸／金属間動摩擦係数が０．４未満の場合は、製糸工程の各種ローラー上の糸道が不安定となり糸条同士の接触、重なり、糸道不良により毛羽や糸切れが発生し操業性が低下する。また０．８を越える場合は、製糸工程、製織での毛羽、糸切れが増加する。
【００１５】
本発明の合成繊維織編物用処理剤はこの他に平滑剤成分として公知の平滑剤成分を使用することができる。平滑剤成分の好ましい例としては、メチルオレート、ｉ−プロピルミリステート、オクチルパルミテート、オレイルラウレート、オレイルオレート等の一価アルコールと一塩基性脂肪族カルボン酸のエステル、ジオクチルセバケート、ジオレイルジペート等の一価アルコールと多塩基性脂肪族カルボン酸のエステル、ジオクチルフタレート、トリオレイルトリメリテート等の一価アルコールと芳香族カルボン酸のエステル、エチレングリコールジオレート、トリメチロールプロパントリカプリレート、グリセリントリオレート等の多価アルコールと一塩基性脂肪族カルボン酸のエステル、またこれらのエステルの誘導体としてラウリル（ＥＯ）ｎオクタネート等のアルキレンオキサイド付加エステル等の単独、あるいは複数種を挙げることができる。また特にこれらに限定されるものではなく、例えば、流動パラフィン、スピンドル油等の鉱物油についても採用することができ、単独使用の場合には耐熱性が損なわれるので好ましくないものの、平滑剤内での３０重量％以下の混合使用は、好ましい例として挙げることができる。
【００１６】
また、本発明の処理剤には適宜乳化剤も使用でき、公知の乳化剤で好ましい例として、活性水素を１以上有する化合物のアルキレンオキサイド付加物、すなわちラウリルアルコール、ｉ−テスアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルフェノール、ノニルフェノール等の一価ヒドロキシ化合物のアルキレンオキサイド付加物、グリセリンのモノオレフィン酸エステル、ソルビタンのモノラウリン酸エステル、トリメチロールプロパンのジステアリン酸エステル等の多価アルコール部分エステルおよびこれらのアルキレンオキサイド付加物、ヒマシ油のアルキレンオキサイド付加物、ラウリルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミン類のアルキレンオキサイド付加物、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物、およびこれらの脂肪酸から誘導されるアミドのアルキレンオキサイド付加物等か挙げられるが、ここで付加するアルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が単独あるいは複数種使用される。
【００１７】
本発明の合成繊維はポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリアミドなどが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレートの場合に効果が大きく好ましい。
【００１８】
本発明の製糸方法としては該処理剤付着量、巻き取り速度、延伸方法など特に限定はないが、直接紡糸延伸法において処理剤の付着量を０．５〜２．０重量％とすると特に本発明の効果が大きく好ましい。
【００１９】
また、本発明において用いられる繊維の単糸の断面形状は、丸断面、異型断面どちらでもかまわない。
【００２０】
本発明の合成繊維織編物用処理剤には、上記成分の他に本発明の効果を阻害しない範囲内で従来から使用されている添加剤成分を配合してもよい。また本発明で用いられる上記処理剤は処理剤全成分を１．０〜２５．０重量％含有する水性エマルションとして糸条に付与するのが好ましく、５．０〜２０．０重量％含有する水性エマルションとするのが更に好ましい。この際、処理剤を含有する水性エマルションを付与する方法としてはオイリングローラー方式、ノズルを用いる方式など従来使用されている方法であれば特に構わない。
【００２１】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、各評価は次のように行った。
［糸／金属間動摩擦係数］
８４デシテックス３６フィラメント丸断面の糸条を糸速２．５ｍ／分、摩擦体：外径３５ｍｍの鏡面ピン、接触角９０°、摩擦体入側張力：Ｔ１＝１０ｇ、測定温度２０℃±５℃、湿度６５％ＲＨ±１０％の条件で摩擦体出側張力：Ｔ２を測定、下記式にて糸／金属間動摩擦係数を算出した。張力の測定はＴ１、Ｔ２ともに英光産業株式会社製ＨＳ４０００μ型テンションメーターを使用した。
【００２２】
糸／金属間動摩擦係数＝０．６３６６×ｌｎ（Ｔ１／Ｔ２）
［毛羽測定］
東レエンジニアリング製マルチフライカウンターＭＦＣ−１１１０Ｐを用い糸走行速度５００ｍ／分で１回の測定長を１０００００ｍとし１水準サンプル数１０本を各３回測定しその平均値を毛羽数とした。
［製糸工程安定性］
紡糸量１０００ｋｇ当たりの糸切れ回数を下記の通り区分した。
○：糸切れ回数０．５回未満
△：糸切れ回数０．５回以上１．０回未満
×：糸切れ回数１．０回以上
［パッケージ品位］
任意の１０個のドラムを抽出し、製品１ドラムあたりの平均毛羽数、平均糸落ち数を下記の通り区分して評価した。
○：０個
△：１個以上３個未満
×：３個以上
［製織性］
原糸の毛羽などに起因する織機の停台回数を５日間調査し、１日当たりの平均停台回数を下記の通り区分して評価した。
○：０．５回／日未満
△：０．５回／日以上２．０回／日未満
×：２．０回／日以上
実施例１〜４、比較例１〜５
固有粘度［η］が０．６３のポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸して３６フィラメント丸断面の糸条となした。この糸条の固化後、計量オイリングノズルを介して表１に示す組成の処理剤をそれぞれ１５％エマルションとしたものを処理剤全成分付着量が１．０重量％となるように付与し、交絡ノズルでインターレス処理、その後、引き取りローラーを介して引き取り、引き続き引き取りローラーと延伸ローラー間で１．５倍に延伸して巻き取り速度３５００ｍ／分で巻き取り、８４デシテックス３６フィラメントのポリエステル糸条を得た。このポリエステル糸条を用いて製織を行い生機を得た。
このとき得られたポリエステル糸条の糸／金属間動摩擦係数、毛羽数、製糸工程安定性、パッケージ品位、製織性を表１に併記した。
【００２３】
【表１】
【００２４】
実施例１〜４は、製糸工程の安定性、特に糸道の安定性に優れ巻き取ったパッケージにも糸落ちはなく毛羽数も良好であり本発明の目標を達成していた。
【００２５】
比較例１は巻き取ったパッケージは良好であったが、製糸工程での糸道が不安定で毛羽数も多く本発明の目標を達成していなかった。
【００２６】
比較例２〜５は糸／金属間動摩擦係数が高いため毛羽数が多く、巻き取ったパッケージには糸落ちが見られ本発明の目標を達成していなかった。
【００２７】
【発明の効果】
本発明の合成繊維織編物用処理剤を適用することで得られた繊維は、平滑性、集束性に優れ、さらに製糸性、製織編性に非常に優れている。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a treatment agent for synthetic fiber woven or knitted fabric which has good smoothness and bunching properties, has less fuzz and yarn breakage in a yarn-making process and weaving, and has good quality of fiber products.
[0002]
[Prior art]
With the advancement of the synthetic fiber spinning technology, there has been proposed a synthetic fiber treating agent suitable for the use in accordance with the demand for higher speed and more advanced processes and products.
[0003]
As a conventional technique, when a polyester fiber is produced at a high speed at a spinning speed of 3000 m / min or more, the polyester fiber has a dynamic friction coefficient between yarn and metal of 0.35 to 0.40 and a static friction coefficient between fiber and fiber of 20.0 to There has been proposed a method for producing polyester fiber in which 25.0 g of an oil agent is added in an amount of 0.2 to 1.0% by weight based on the fiber weight (see Patent Document 1). However, since the molecular weight of the polyoxyalkylene glycol compound used in this technique is too high, it is necessary to strictly add a very small amount to control the dynamic friction coefficient between yarn and metal. The yarn path on the roller becomes unstable, and the yarns come into contact with each other, overlap, and the yarn path is poor, causing fluff and breakage of the yarn, resulting in a decrease in operability. There is no description of the measurement (calculation) method of the invention, and the relationship between satisfying the dynamic friction coefficient between the yarn and the metal and achieving the object effect of the present invention was unclear.
[0004]
In addition, a polyester fiber has been proposed in which a yarn / thread static friction coefficient is 0.20 or less and a treatment agent containing wax is applied to the fiber surface (see Patent Document 2). However, although a treatment agent containing wax is certainly useful in applications where smoothness is required, dirt during the yarn-making process, particularly scum accumulates on yarn path guides and entanglement guides, causing fluff and eventually yarn breakage. And the operability and yield were significantly reduced.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-7-310241
[Patent Document 2]
JP-A-5-148715
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned problems of the prior art, and to provide a synthetic fiber which is excellent in smoothness and convergence, and further excellent in yarn-making and weaving and knitting properties.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a processing agent for synthetic fiber woven and knitted fabrics having excellent smoothness and bundle property, and has intensively studied to obtain a processing agent for synthetic fiber woven and knitted material that is useful for woven and knitted materials. By adding a specific synthetic fiber woven / knitted fabric treating agent to synthetic fibers, the disadvantages of the prior art can be eliminated, and it has been found that further advantages that could not be achieved with the prior art can be provided. The invention has been reached.
[0009]
That is, the present invention contains 5 to 35% by weight of a polyether compound having a weight average molecular weight of 500 to 3000 represented by the following formula in the composition, and has a yarn / metal dynamic friction coefficient of 0.4 when applied to synthetic fibers. The purpose of the present invention is to provide a synthetic fiber woven / knitted fabric treating agent having a value of 0.8 to 0.8.
R 1 O- (CH 2 CH 2 O) m (CH (CH 3) CH 2 O) n-H
(R 1 is an alkyl group or alkylene group having 1 to 30 carbon atoms, m and n are integers)
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As the polyether compound in the treating agent for synthetic fiber woven or knitted fabric of the present invention, copolymerization weight ratio of ethylene oxide (EO) and propylene oxide (PO) (EO) / (PO) = m / n is 80/20 to 20. / 80 is preferred, and more preferably 70/30 to 30/70, and may be either a block or random copolymer.
[0011]
The weight average molecular weight of the polyether compound needs to be from 500 to 3,000, and preferably from 1,000 to 2,500. If the weight average molecular weight is less than 500, the convergence of the fibers will be insufficient due to insufficient viscosity of the polyether, and a sufficient fuzz suppressing effect cannot be obtained. When the weight average molecular weight exceeds 3,000, dynamic friction increases and the frequency of fluffing increases.
[0012]
Preferred examples of the polyether compound include natural and synthetic monohydric alcohols having 1 to 30 carbon atoms (methanol, ethanol, isopropanol, butanol, 1-ethylhexanol, lauryl alcohol, isotridecyl alcohol, isocetyl alcohol, stearyl). It is obtained by subjecting ethylene oxide, propylene oxide or butylene oxide to block or random ring-opening addition polymerization in the presence of a catalyst.
[0013]
The content of the polyether compound in the synthetic fiber woven / knitted fabric treating agent of the present invention needs to be 5 to 35% by weight, preferably 10 to 30% by weight, more preferably 10 to 30% by weight in order to impart bunching to the yarn. 15 to 25% by weight. If the amount is less than 5% by weight, the convergence of the yarn is insufficient, and a sufficient fuzz suppressing effect cannot be obtained. On the other hand, if it exceeds 35% by weight, yarn drop is apt to occur when winding the yarn due to a decrease in yarn-to-yarn friction, and the product quality deteriorates.
[0014]
The coefficient of dynamic friction between the yarn and the metal is important for the stability of the yarn-making process and the improvement of the product quality. The coefficient of dynamic friction between the yarn and the metal needs to be 0.4 to 0.8, preferably 0.5 to 0.8. 7 If the coefficient of dynamic friction between the yarn and the metal is less than 0.4, the yarn paths on the various rollers in the yarn-making process become unstable, and the yarns come into contact with each other, overlap, and the yarn path is defective, causing fluff and breakage. Decreases. On the other hand, when it exceeds 0.8, fluff and yarn breakage in the yarn making process and weaving increase.
[0015]
In the treatment agent for a synthetic fiber woven or knitted fabric of the present invention, a known smoothing component can be used as a smoothing component. Preferred examples of the leveling agent component include esters of monohydric alcohols such as methyl oleate, i-propyl myristate, octyl palmitate, oleyl laurate, oleyl oleate and monobasic aliphatic carboxylic acid, dioctyl sebacate, dioleyl Esters of monohydric alcohols such as dipate and polybasic aliphatic carboxylic acids, esters of monohydric alcohols such as dioctyl phthalate and trioleyl trimellitate and aromatic carboxylic acids, ethylene glycol diolate, trimethylolpropane tricaprylate And esters of polyhydric alcohols such as glycerin triolate and monobasic aliphatic carboxylic acids, and derivatives of these esters, such as alkylene oxide addition esters such as lauryl (EO) n octanoate, or a plurality thereof. Kill. The invention is not particularly limited thereto.For example, liquid paraffin and mineral oils such as spindle oil can also be adopted.If used alone, heat resistance is impaired. Of 30% by weight or less can be mentioned as a preferable example.
[0016]
An emulsifier may be used as appropriate for the treating agent of the present invention. Preferred examples of known emulsifiers include alkylene oxide adducts of compounds having one or more active hydrogens, ie, lauryl alcohol, i-tesaryl alcohol, oleyl alcohol, octyl phenol. Alkylene oxide adducts of monohydric hydroxy compounds such as nonylphenol, monohydric acid esters of glycerin, monolauric acid esters of sorbitan, distearic acid esters of trimethylolpropane and the like, and partial esters of polyhydric alcohols and alkylene oxide adducts thereof, Alkylene oxide adducts of oils, alkylamine oxide adducts of alkylamines such as laurylamine and stearylamine, and higher fatty acids such as myristic acid, stearic acid and oleic acid. Ruki alkylene oxide adducts, and the like or an alkylene oxide adduct of an amide derived from these fatty acids, ethylene oxide as the alkylene oxide to be added here, propylene oxide and the like are used alone or in combination.
[0017]
Examples of the synthetic fiber of the present invention include polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polypropylene terephthalate, and polyamide. Among them, polyethylene terephthalate has a large effect and is preferable.
[0018]
The spinning method of the present invention is not particularly limited, such as the amount of the treatment agent attached, the winding speed, and the stretching method. The effect of the invention is large and preferable.
[0019]
The cross-sectional shape of the single yarn of the fiber used in the present invention may be either a round cross-section or an irregular cross-section.
[0020]
The processing agent for a synthetic fiber woven or knitted fabric of the present invention may contain, in addition to the above components, additive components which have been conventionally used as long as the effects of the present invention are not impaired. The treating agent used in the present invention is preferably applied to the yarn as an aqueous emulsion containing 1.0 to 25.0% by weight of all components of the treating agent, and is preferably an aqueous emulsion containing 5.0 to 20.0% by weight. More preferably, it is an emulsion. At this time, the method for applying the aqueous emulsion containing the treating agent may be any method that has been conventionally used, such as an oiling roller method or a method using a nozzle.
[0021]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples, but the present invention is not limited thereto. In addition, each evaluation was performed as follows.
[Thread / metal dynamic friction coefficient]
84 decitex 36 filament round filament yarn at 2.5 m / min yarn speed, frictional body: mirror pin with outer diameter 35 mm, contact angle 90 °, frictional body entrance side tension: T1 = 10 g, measurement temperature 20 ° C ± 5 ° C The frictional body exit side tension: T2 was measured under the conditions of a humidity of 65% RH ± 10%, and a dynamic friction coefficient between yarn and metal was calculated by the following equation. The tension was measured using an HS4000μ tension meter manufactured by Eiko Sangyo Co., Ltd. for both T1 and T2.
[0022]
Yarn / metal dynamic friction coefficient = 0.6366 x ln (T1 / T2)
[Fuzz measurement]
Using a multi-fly counter MFC-1110P manufactured by Toray Engineering, the length of one measurement was set to 100,000 m at a yarn traveling speed of 500 m / min, and the number of 10 samples per level was measured three times, and the average value was taken as the number of fluffs.
[Fitting process stability]
The number of yarn breaks per 1000 kg of spinning amount was classified as follows.
：: Number of thread breaks less than 0.5 times Δ: Number of thread breaks 0.5 times or more and less than 1.0 times ×: Number of thread breaks 1.0 time or more [Package quality]
Arbitrary 10 drums were extracted, and the average number of fluffs and the average number of thread drops per one drum of the product were classified and evaluated as follows.
：: 0 △: 1 or more and less than 3 ×: 3 or more [weaving]
The number of stops of the loom caused by the fluff of the original yarn was investigated for 5 days, and the average number of stops per day was classified and evaluated as follows.
：: less than 0.5 times / day Δ: 0.5 times / day or more and less than 2.0 times / day x: 2.0 times / day or more Examples 1-4 and Comparative Examples 1-5
Polyethylene terephthalate having an intrinsic viscosity [η] of 0.63 was melt-spun into a 36-filament round cross-section yarn. After the yarn is solidified, a 15% emulsion of each of the treatment agents having the compositions shown in Table 1 is applied via a metering oiling nozzle so that the total amount of the treatment agent components becomes 1.0% by weight. Interlace treatment with a nozzle, then take-up via a take-up roller, subsequently stretched 1.5 times between the take-up roller and the stretching roller, wound up at a take-up speed of 3500 m / min, and a polyester filament of 84 decitex 36 filaments. Obtained. Weaving was performed using this polyester yarn to obtain a green fabric.
Table 1 also shows the coefficient of dynamic friction between yarn and metal, the number of fluffs, the stability of the spinning process, the quality of the package, and the weaving property of the obtained polyester yarn.
[0023]
[Table 1]
[0024]
In Examples 1 to 4, the stability of the yarn-making process, particularly the stability of the yarn path, was excellent, and the wound package had no yarn dropping and had a good number of fluffs, thus achieving the object of the present invention.
[0025]
In Comparative Example 1, the wound package was good, but the yarn path in the spinning process was unstable and the number of fluffs was large, and the target of the present invention was not achieved.
[0026]
In Comparative Examples 2 to 5, the number of fluffs was large because the coefficient of kinetic friction between the yarn and the metal was high, and the wound package showed yarn dropping, and did not achieve the object of the present invention.
[0027]
【The invention's effect】
Fibers obtained by applying the treating agent for synthetic fiber woven or knitted fabric of the present invention are excellent in smoothness and bunching properties, and are also extremely excellent in thread formability and weaving and knitting properties.
