JP2004270054A

JP2004270054A - Method for producing polyester thick-thin multifilament yarn

Info

Publication number: JP2004270054A
Application number: JP2003059820A
Authority: JP
Inventors: Yukio Kawasaki; 幸夫川崎; Hirobumi Watanabe; 博文渡辺
Original assignee: Mitsubishi Rayon Co Ltd
Current assignee: Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date: 2003-03-06
Filing date: 2003-03-06
Publication date: 2004-09-30

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for producing a polyester thick-thin multifilament yarn, by which the polyester thick-thin multifilament yarn giving a woven or knitted fabric that randomly forms deeply dyed portions and lightly dyed portions and has high contract between the deeply dyed portions and lightly dyed portions, when dyed, is stably obtained. <P>SOLUTION: This method for producing the polyester thick-thin multifilament yarn is characterized by heating and drawing an undrawn polyester yarn having a birefringence Δn of 15 to 40×10<SP>-3</SP>under a condition simultaneously satisfying the following (1) to (3): (1) the hardness of a yarn feed roller of a drawing machine is ≥80, and its finished relative roughness is 5 to 6S; (2) MDR×0.45≤drawing ratio≤MDR×0.70 (MDR is the maximum drawing ratio of the undrawn yarn at a preheating roller temperature of 85°C); and (3) 50°C≤drawing temperature≤90°C. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣料用途やインテリア用途等の織編物にしたときに、濃染部が長く、かつその濃染部の発現が不周期で低頻度であり、濃染部と淡染部の濃淡コントラストの強いカスリ調外観を呈する織編物を提供することのできるポリエステル太細マルチフィラメント糸の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
糸自体に濃淡を染色し得るものとして、従来から、複数の単繊維からなる未延伸糸を半延伸してなる太細マルチフィラメント糸があり、この太細マルチフィラメント糸による布帛は、濃染性の太部と淡染性の細部の濃淡の染色効果に起因する霜降り調の外観が得られることが知られている。しかしながら、かかる構造をもつ従来の太細マルチフィラメント糸は、一般的に淡染性を示す細部に濃染性を有する単繊維の太部が混在しており、この糸を布帛にしたときに糸細部に単繊維の太部が混在するため、糸細部が通常の延伸糸と同等の淡色染色性を具備せず、十分なコントラストをなす濃淡の染色効果を表現させるには至っていない。
【０００３】
十分なコントラストを有する濃淡の染色効果を得るためには、マルチフィラメント糸を形成する各単繊維の太部及び細部が、それぞれマルチフィラメント糸の濃染部と淡染部とに集中して存在することが必要であり、例えば特開昭６０−５９１４５号公報には、高配向未延伸糸に間欠的に水付与しながら延伸・熱処理した後、更に弛緩熱処理することによって太細マルチフィラメント糸を得る方法が提案されている。しかしながら、この方法では、糸に対して水をランダムに間欠付与するための煩雑な管理が必要であり、しかも斑付与の周期が時間に支配されるため生産性を高めることが困難である。
【０００４】
また、特開昭５７−１１７６４５号公報には、直接紡糸延伸法で溶融紡出された糸条に流体噴出ノズルで交絡処理した後、ガラス転移温度以下に予熱し延伸することで太細繊維を得る方法が提案されている。しかしながら、この方法では紡糸引取ローラー前でのエアー交絡においては、糸条の張力が高く、また張力水準が変動し、２０ヶ／ｍを越えるような交絡度の高い糸条を安定に得ることは難しく、太細マルチフィラメント糸を得ることはできるものの、染色後の濃淡のコントラストが強い太細マルチフィラメント糸を得ることはできない。
【０００５】
更に、従来の太細糸では、太部に起因する杢が短い、太細の頻度に明確な周期性がある、太細の長さが比較的一定である等のためにそれから得られる染色織編物は規則的なパターンが生じたり、濃染部が多くにぎやかなパターンに見えてしまうという問題がある。例えば、特開昭５６−３１０１３号公報には、太細糸のパターンコントロール方法が提案されているが、得られる太細糸は、太部の発生頻度が多く、染色した場合に長い濃染部を発生頻度少なく発現させることはできない。
【０００６】
また、特開平１０−２７３８２４号公報及び特開平１１−６１５５２号公報では、太細を有するポリエステルマルチフィラメントが提供されているが、染色による濃淡コントラストが小さく且つ濃染部及び淡染部の長さが短く、染色後にメリハリのある濃淡コントラストが得られない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術における問題点を解決するものである。本発明の目的は、染色したときの濃染部と淡染部との周期がランダムであり、かつ濃染部と淡染部のコントラストが大きくメリハリのある編織物が得られるポリエステル太細マルチフィラメント糸を安定して得るための製造方法を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
本発明に係るポリエステル太細マルチフィラメント糸の製造方法の基本構成は、複屈折率△ｎが１５〜４０×１０^−３であるポリエステル未延伸糸を、下記の（１）〜（３）を同時に満足する条件で加熱延伸することを特徴とするポリエステル太細糸の製造方法にある。その条件とは、
（１）延伸機の糸供給ゴムローラーの硬度が８０〜８５Ｎで且つその仕上粗度が５〜６Ｓ、
（２）ＭＤＲ×０．４５≦延伸倍率≦ＭＤＲ×０．７０、
（ただし、ＭＤＲは予熱ローラ温度８５℃での未延伸糸の最大延伸倍率を示す。）
（３）５０℃≦延伸温度≦９０℃である。
【０００９】
即ち、本発明の太細マルチフィラメント糸を構成する単繊維を製造するには、複屈折率△ｎが１５〜４０×１０^−３のポリエステル未延伸糸を上記条件（１）〜（３）を満足させながら不均一延伸することが必要である。
【００１０】
複屈折率△ｎが１５〜４０×１０^−３のポリエステル未延伸糸は、例えば紡糸速度１５００〜２５００ｍ／ｍｉｎで紡糸することにより得られる。複屈折率△ｎが１５×１０^−３未満では目的とする外観表現の太細糸は得られるものの、アルカリ減量後や仮撚加工後に充分な繊維強度を維持させることができない。また、複屈折率△ｎが４０×１０^−３を超えると明確な濃染部を得ることができない。
【００１１】
前記糸供給ゴムローラーのピッカース硬度は８０以上で且つその仕上粗度が５〜６Ｓである。硬度が８０以下であると、長時間のランニングでローラーが変形して周期斑が発生し、また糸供給ゴムローラーの仕上粗度が５Ｓ未満であると供給ローラーと延伸糸との間での摩擦が小さく周期斑が発生する。６Ｓ以上では、逆に供給ローラーと延伸糸との間での摩擦が大きくなりすぎて、同じく目的とする太細マルチフィラメント糸が得られないだけでなく、延伸切れなどが多発する。
【００１２】
更に、上記未延伸糸をＭＤＲ×０．４５≦延伸倍率≦ＭＤＲ×０．７０の延伸倍率をもって、且つ５０℃≦延伸温度≦９０℃の温度範囲で延伸することが必要である。延伸方法は供給ローラーと延伸ローラーによる通常の延伸方法、又は供給ローラーと延伸ローラーの間に熱ピンを設置した方法等を採用することができる。延伸倍率はＭＤＲ（未延伸糸の最大延伸倍率）の４５％以上７０％以下、好ましくは５０％以上７０％以下であり、延伸倍率がＭＤＲの４５％より小さい場合は、充分な太細斑が得られない。延伸倍率がＭＤＲの７０％より大きい場合は、太部発生頻度は少なくなるが、目的とする８０ｍｍ以上の長い太部が得られない。
【００１３】
ここで、未延伸糸のＭＤＲとは、未延伸糸を予熱ローラー温度８５℃、熱板温度１４５℃、延伸ローラー速度６００ｍｍ／ｍｉｎで引き取りながら、徐々に予熱ローラー速度を下げていき、糸が破断したときの予熱ローラーと延伸ローラーの速度比を最太延伸倍率とし、３回測定した平均値である。
【００１４】
また、延伸温度がポリエステルのガラス転移温度未満であると、染色したとき一濃染部となる太部の比率が高くなり、ポリエステルの結晶化温度（Ｔｃ）を超えると、染色時の太細の発現が弱くなる。ここで、ガラス転移温度、結晶化温度は、重合体を２９０℃まで昇温してメルトグエンチした後、ＤＳＣ法（示差走査熱量測定法、昇温速度１０℃／分）より求めたガラス転移温度、結晶化温度を採用する。
【００１５】
本発明におけるポリエステル太細マルチフィラメント糸を構成するポリエステルは、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とする重合体であり、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートに５モル％以下の共重合成分を共重合させた共重合ポリエチレンテレフタレート或いはポリエチレンテレフタレートに５重量％以下のポリアルキレングリコール、アルキルスルホン酸、有機物等のブレンド成分をブレンドしたポリエチレンテレフタレートであってもよい。
【００１６】
共重合成分としては、芳香族ジカルボン酸類、脂肪族ジカルボン酸類、脂肪族ジオール類、脂環式ジオール類、芳香族ジオール類を用いることができ、より具体的にはイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、１，４一ブタンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスフエノールＡのエチレンオキシド付加物等が挙げられる。また、本発明におけるポリエステル太細マルチフィラメント糸を構成する単繊維のフィラメントの断面形状は、円形断面或いは三角、多葉、扁平等の異形断面のいずれであってもよく、特に限定されるものではない。
【００１７】
本発明において、太細マルチフィラメント糸の太部に占める単繊維の太部の構成比は０．７０以上、即ち太細マルチフィラメント糸の太部がその構成の７０％以上が単繊維の太部の集まりによって形成され、太細マルチフィラメント糸の細部に占める単繊維の細部の構成比は０．８５％以上、即ち太細マルチフィラメント糸の細部の構成の８５％以上が単繊維の細部の集まりによって形成されていることが好ましい。
【００１８】
本発明のポリエステル太細糸は、太さ斑（Ｕ％値）が８．０％以上である。Ｕ％値が８％以上あることにより、染色による濃淡のコントラストが明確になる。Ｕ％値が８％未満になると、濃淡染色による杢調外観効果はあるものの、太部と細部の繊度差・濃淡差が軽減されて明瞭な濃淡表現が得られなくなる。なお本発明による太部とは、Ｕ％値測定の際のチャート目盛が＋１０％以上のピークを有する部分をいい、該ピークのベースラインの広がりを太部の長さとした。
【００１９】
ここで、太さ斑（Ｕ％値）は、計測器工業株式会社製のイーブネステスターＫＥＴ−８０Ｃを用いて、糸速８ｍ／分、チャートスピード１ｍ／分、測定レンジ±５０％の条件下で、ウースターノルマルモードで３分間測定した値であり、平均値からの太さの偏りの大きさを示す指標となるものである。
【００２０】
更に、本発明のポリエステル太細糸は、同時にＵ％値が４％以上の太さ変動ピーク数が４個／ｍ以上で９個／ｍ以下、且つＵ％値が１０％以上の太さ変動ピーク数が２個／ｍ以上５個／ｍ以下であることが望ましい。
【００２１】
Ｕ％値が４％以上である太さ斑ピーク数が４個／ｍ以上９個／ｍ以下であることにより、濃染部の発生頻度が適度に分散化されたものなる。また、Ｕ％値が１０％以上である太さ斑ピーク数が６個／ｍ以上になると、濃染部の発生頻度が高くなり目的とする外観効果が得られない。Ｕ％値が１０％未満の太さ斑ピーク数では太部平均長さが８０ｍｍ以上にはならない。太部平均長さが８０ｍｍ以上あることにより従来には見られなかった長い杢表現が可能となり、太部平均長さが８０ｍｍ未満では目的とする長い杢表現効果が得られない。
【００２２】
【発明の実施形態】
本発明のポリエステル太細マルチフィラメント糸は、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルであって、このポリエステル中の無機物の含有率が０．４重量％以下のポリエステルからなる複屈折率が１５〜４０×１０^−３である単繊維群の未延伸糸を、延伸倍率をＭＤＲの０．４５〜０．７０倍に設定し、ピッカース硬度が８０〜８５で且つその仕上粗度が５〜６Ｓの糸供給ゴムローラーをもって、延伸温度をポリエステルのガラス転移温度以上、結晶化温度以下の温度範囲、即ち５０℃≦延伸温度≦９０℃の温度範囲で加熱延伸し、熱セットすることにより得ることができる。
【００２３】
なお、ポリエステル中に含まれる酸化チタン等の金属酸化物、カオリン等の鉱物等の無機物は、理由は定かではないが、無機物の含有量が０．４重量％を超えると、無機物が滑剤として作用し、太細の発現の妨げとなるため、太細の外観効果が小さくなり、染色時に明瞭な杢調を呈する太細マルチフィラメント糸が得られなくなる。
【００２４】
本発明の製造方法では、延伸領域での延伸倍率が未延伸糸のＭＤＲの０．４５倍未満とすると、染色したとき濃染部となる太部の比率が高く、０．７０倍を超える場合には、太部の比率が小さくなり、目的とするコントラストの強い外観を呈する太細マルチフィラメント糸が得られなくなる。
【００２５】
本発明のポリエステル太細マルチフィラメント糸は、単独で或いは同種又は異種の他の繊維のフィラメント糸と混繊、交絡し、仮撚加工等の後加工をし複合加工糸とした後若しくは他の紡績糸と組み合わせて用いられ、織編物とすることができる。また、本発明のポリエステル太細マルチフィラメント糸を他のフィラメント糸と混繊し、交絡して複合加工糸とする際には、引き揃え、合撚、空気交絡等の従来公知の方法が任意に採用できる。
【００２６】
本発明のポリエステル太細マルチフィラメント糸を含んでなる織編物は、分散染料にて任意の方法で染色するときには、ポリエステル太細マルチフィラメント糸の濃染部と淡染部との周期がランダムであり、かつ濃染部と淡染部のコントラストが大きくメリハリがあり、織編物に淡染領域上に濃染部が長く明瞭に存在する外観を与える。染色は分散染料を含む染浴中で染色することが好ましいが、併用する他の繊維を染める目的で他の染料を用い、同浴又は別浴で染色することもできる。
【００２７】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。実施例及び変形例中の各特性値の測定及び評価は以下の方法に従った。
【００２８】
（Ｕ％値）
計測器工業株式会社製のイーブネステスターＫＥＴ−８０Ｃを用いて、ノーマルテスト、糸速８ｍ／分、チャートスピード１ｍ／分、測定レンジ±５０％の条件下で、３分間測定して得られた数値である。
【００２９】
（太さ変動ピーク数）
Ｕ％値測定の際に得られたチャートから、チャート目盛が＋１０％以上及び１０％未満のピーク数を測定し、糸長１ｍ当たりの数に換算した。測定値は糸長４ｍ相当の平均値とした。
【００３０】
（太部の個数及び長さ）
ポリエステル太細マルチフィラメント糸についてイーブネステスターで得られたチャート上で、糸の平均太さから１０％の値に線を引き、この線以上の部分を１個の太部とし、チャート上で全ての太部をそれぞれ読み取り、読み取った値を１０倍して実際の糸での太部の長さ（ｍｍ）とした。
【００３１】
（ＭＤＲ）
未延伸糸を予熱ローラー温度８５℃、熱板温度１４５℃、延伸ローラー速度６００ｍ／ｍｉｎで引き取りながら徐々に予熱ローラー速度を下げていき、糸が破断した時の予熱ローラーと延伸ローラーの速度比をＭＤＲ（最大延伸倍率）とし、３回測定の平均値をＭＤＲとした。
【００３２】
（ローラー硬度）
ＪＩＳスプリング式硬さ試験機で１０箇所測定し、その平均値を硬度とした。
【００３３】
（ローラー粗度）
粗さ計で１０箇所測定し、その平均値を粗度とした。
【００３４】
（編物の外観）
サンプル編地を分散染料で染色を行い、目視にてスラブ太細外観効果、及びスラブ太細の周期的な斑を確認し、前編地サンプル数に対する周期斑が発生したサンプル数を、その染め不良発生率として算出した。
【００３５】
（実施例１）
酸化チタンを０．５重量％含有する極限粘度が０．６５のポリエチレンテレフタレートを、直径０．２５ｍｍの孔を７２孔有する紡糸口金より、紡糸温度２８３℃で溶融紡糸し、油剤を付与した後、２１００ｍ／分の速度で引き取り、未延伸糸を得た（複屈折率△ｎ＝１５×１０^−３）。該未延伸糸を硬度が８２、仕上げ粗度が５〜６Ｓの糸供給ゴムローラーを使用した延伸機で、延伸速度４９０ｍ／分、延伸倍率１．７０３（ＭＤＲ＝２．９４）、延伸ローラー温度５５℃で延伸し、温度１５０℃で熱処理して１１４．４ｄｔｅｘ／３６ｆの太細糸を得た。
【００３６】
（比較例１）
使用した糸供給ゴムローラーの硬度が７８、仕上げ粗度を５Ｓとした以外は、実施例１と同様の未延伸糸を使い、延伸条件にて延伸したのち熱セットして１１４．４ｄｔｅｘ／３６ｆの太細糸を得た。
【００３７】
（比較例２）
使用した糸供給ゴムローラーの硬度が８３、仕上げ粗度が２Ｓとした以外は、実施例１と同様の未延伸糸を使い、実施例１と同様の延伸条件にて延伸したのち熱セットして１１４．４ｄｔｅｘ／３６ｆの太細糸を得た。
【００３８】
【表１】

【００３９】
表１から理解できるように、糸供給ゴムローラーの硬度及び表面粗度を変えてもスラブ太細外観効果はいずれも良好であったが、糸供給ゴムローラーの硬度を８０未満とするか又は同ローラーの表面粗度を５Ｓ未満にすると、スラブ太細に周期的な染斑が生じることが理解できる。
【００４０】
このように本発明は、染色したときの濃染部と淡染部との周期がランダムであり、かつ濃染部と淡染部のコントラストが大きくメリハリのあるポリエステル太細マルチフィラメント糸が安定して得られ、それらを衣料用途やインテリア用途等の布帛にしたときに、濃染部が長く、かつその濃染部の発現が周期がなく低頻度である杢調外観を呈するか、或いはカスリ調の布帛が得られる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
When the present invention is applied to a woven or knitted fabric for clothing use or interior use, the deeply dyed portion is long, and the occurrence of the deeply dyed portion is irregular and infrequent, and the contrast of the darkly dyed portion and the lightly dyed portion is low. The present invention relates to a method for producing a polyester thick and thin multifilament yarn capable of providing a woven or knitted fabric having a lustrous appearance.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there is a thick multifilament yarn obtained by half-drawing an undrawn yarn composed of a plurality of single fibers as a material capable of dyeing light and shade on the yarn itself. It is known that a marbling appearance can be obtained due to the dyeing effect of the thick part and the light-dyeing detail of light-colored details. However, the conventional thick and thin multifilament yarn having such a structure generally includes a thick portion of a single fiber having a deep dyeing property in details exhibiting light dyeing properties. Since the thick portion of the single fiber is mixed in the details, the yarn details do not have the same light-color dyeing properties as ordinary drawn yarns, and the dyeing effect of the light and shade that provides a sufficient contrast has not been achieved.
[0003]
In order to obtain a light and shade dyeing effect having a sufficient contrast, the thick portion and the details of each single fiber forming the multifilament yarn are concentrated on the dark and light dyed portions of the multifilament yarn, respectively. For example, Japanese Unexamined Patent Publication (Kokai) No. 60-59145 discloses that a highly oriented undrawn yarn is stretched and heat-treated while intermittently applying water, and then subjected to a relaxation heat treatment to obtain a thick multifilament yarn. A method has been proposed. However, in this method, complicated management for intermittently applying water to the yarn is required, and it is difficult to increase the productivity because the period of the unevenness is controlled by time.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 57-117645 discloses that, after a yarn spun by a direct spinning and drawing method is entangled by a fluid jet nozzle, the fiber is preheated to a glass transition temperature or lower and drawn to draw a fine fiber. How to get it has been proposed. However, in this method, in the air entanglement in front of the spinning take-off roller, the yarn tension is high and the tension level fluctuates, and it is impossible to stably obtain a yarn having a high entanglement degree exceeding 20 pcs / m. Although it is difficult to obtain a thick and thin multifilament yarn, it is not possible to obtain a thick and thin multifilament yarn having a strong contrast in density after dyeing.
[0005]
Furthermore, in the conventional thick and thin yarn, the dyed fabric obtained therefrom has a short heat due to the thick portion, has a clear periodicity in the frequency of the thick and thin, and has a relatively constant thick and thin length. The knitted fabric has a problem that a regular pattern is generated or a deeply dyed portion looks like a lively pattern. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-31013 proposes a method for controlling the pattern of thick and thin yarns. Cannot be expressed less frequently.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open Nos. Hei 10-273824 and Hei 11-61552 provide polyester multifilaments having a large and small thickness. Is short, and no sharp contrast is obtained after dyeing.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves such a problem in the related art. An object of the present invention is to provide a polyester thick and thin multifilament in which the cycle of the deeply dyed portion and the lightly dyed portion when dyed is random, and the contrast between the deeply dyed portion and the lightly dyed portion is large and the knitted fabric with sharpness is obtained. An object of the present invention is to provide a manufacturing method for stably obtaining a yarn.
[0008]
Means for Solving the Problems and Functions and Effects
The basic configuration of the method for producing a polyester thick and thin multifilament yarn according to the present invention is as follows: a polyester unstretched yarn having a birefringence index Δn of 15 to 40 × 10 ⁻³ is simultaneously formed with the following (1) to (3). The present invention provides a method for producing a polyester thick and thin yarn, which comprises heating and drawing under satisfactory conditions. The condition is
(1) The yarn supply rubber roller of the drawing machine has a hardness of 80 to 85 N and a finish roughness of 5 to 6 S,
(2) MDR × 0.45 ≦ stretch ratio ≦ MDR × 0.70,
(However, MDR indicates the maximum draw ratio of the undrawn yarn at a preheating roller temperature of 85 ° C.)
(3) 50 ° C. ≦ stretching temperature ≦ 90 ° C.
[0009]
That is, in order to produce a single fiber constituting the thick multifilament yarn of the present invention, a polyester undrawn yarn having a birefringence Δn of 15 to 40 × 10 ⁻³ is subjected to the above conditions (1) to (3). Non-uniform stretching is required while satisfying.
[0010]
The polyester undrawn yarn having a birefringence Δn of 15 to 40 × 10 ⁻³ can be obtained, for example, by spinning at a spinning speed of 1500 to 2500 m / min. If the birefringence Δn is less than 15 × 10 ⁻³ , a thick and thin yarn having the desired appearance can be obtained, but sufficient fiber strength cannot be maintained after alkali reduction or false twisting. On the other hand, if the birefringence Δn exceeds 40 × 10 ⁻³ , it is not possible to obtain a clear deep-colored portion.
[0011]
The thread supply rubber roller has a Pickers hardness of 80 or more and a finish roughness of 5 to 6S. When the hardness is 80 or less, the roller is deformed by long-time running, causing periodic unevenness. When the finish roughness of the yarn supply rubber roller is less than 5S, friction between the supply roller and the drawn yarn is reduced. Is small and periodic spots occur. Above 6S, on the contrary, the friction between the supply roller and the drawn yarn becomes too large, so that not only the desired thick and thin multifilament yarn is not obtained, but also drawing breakage frequently occurs.
[0012]
Further, it is necessary to stretch the undrawn yarn at a draw ratio of MDR × 0.45 ≦ draw ratio ≦ MDR × 0.70 and at a temperature range of 50 ° C. ≦ draw temperature ≦ 90 ° C. As the stretching method, a normal stretching method using a supply roller and a stretching roller, a method in which a hot pin is provided between the supply roller and the stretching roller, and the like can be employed. The draw ratio is 45% or more and 70% or less, preferably 50% or more and 70% or less of MDR (maximum draw ratio of undrawn yarn). When the draw ratio is smaller than 45% of MDR, sufficient thick spots are observed. I can't get it. When the stretching ratio is larger than 70% of the MDR, the frequency of occurrence of the thick part is reduced, but the intended thick part of 80 mm or more cannot be obtained.
[0013]
Here, the MDR of the undrawn yarn means that the undrawn yarn is taken down at a preheating roller temperature of 85 ° C., a hot plate temperature of 145 ° C., and a drawing roller speed of 600 mm / min, and the speed of the preheating roller is gradually lowered to break the yarn. The speed ratio between the preheating roller and the stretching roller at this time is the thickest stretching ratio, and is an average value measured three times.
[0014]
Further, when the stretching temperature is lower than the glass transition temperature of the polyester, the ratio of the thick portion that becomes one deeply dyed portion when dyed increases, and when the stretching temperature exceeds the crystallization temperature (Tc) of the polyester, the thinned portion at the time of dyeing becomes thin. Expression is weak. Here, the glass transition temperature and the crystallization temperature were determined by the DSC method (differential scanning calorimetry, heating rate of 10 ° C./min) after the polymer was heated to 290 ° C. and melt-engaged. Adopt crystallization temperature.
[0015]
The polyester constituting the polyester thick multifilament yarn in the present invention is a polymer having ethylene terephthalate as a main repeating unit, and is a copolymer of polyethylene terephthalate and polyethylene terephthalate copolymerized with 5 mol% or less of a copolymer component. Polyethylene terephthalate, which is a blend of terephthalate or polyethylene terephthalate with a blend component of 5% by weight or less, such as polyalkylene glycol, alkyl sulfonic acid, or an organic substance, may be used.
[0016]
As the copolymerization component, aromatic dicarboxylic acids, aliphatic dicarboxylic acids, aliphatic diols, alicyclic diols, and aromatic diols can be used. More specifically, isophthalic acid, adipic acid, sebacic acid , 1,4-butanediol, cyclohexanediol, ethylene oxide adduct of bisphenol A, and the like. Further, the cross-sectional shape of the filament of the single fiber constituting the polyester thick multifilament yarn in the present invention may be any of a circular cross-section or an irregular cross-section such as triangular, multi-lobed, or flat, and is not particularly limited. Absent.
[0017]
In the present invention, the composition ratio of the thick part of the single fiber occupying the thick part of the thick multifilament yarn is 0.70 or more, that is, 70% or more of the thick fiber part of the single fiber is the thick part of the single fiber. And the composition ratio of the details of the single fibers in the details of the thick multifilament yarn is 0.85% or more, that is, 85% or more of the details in the composition of the thick multifilament yarn is the collection of the details of the single fibers. Is preferably formed.
[0018]
The polyester thick and thin yarn of the present invention has a thickness unevenness (U% value) of 8.0% or more. When the U% value is 8% or more, the contrast of shading by staining becomes clear. When the U% value is less than 8%, although there is a heather-like appearance effect by shading, the difference in fineness and shading between the thick and small parts is reduced, and a clear shading expression cannot be obtained. The thick portion according to the present invention refers to a portion having a peak of + 10% or more on the chart scale at the time of U% value measurement, and the extension of the base line of the peak is defined as the length of the thick portion.
[0019]
Here, the unevenness of thickness (U% value) was measured using an EVENESTASTER KET-80C manufactured by Keisoku Kogyo Co., Ltd. under conditions of a yarn speed of 8 m / min, a chart speed of 1 m / min, and a measurement range of ± 50%. Is a value measured for 3 minutes in the Worcester normal mode, and is an index indicating the magnitude of deviation in thickness from the average value.
[0020]
Further, the polyester thick and thin yarn of the present invention has a thickness variation peak having a U% value of 4% or more and a thickness variation peak of 4 / m or more and 9 / m or less and a U% value of 10% or more. It is desirable that the number of peaks is 2 / m or more and 5 / m or less.
[0021]
When the number of thickness unevenness peaks having a U% value of 4% or more is 4 / m or more and 9 / m or less, the frequency of occurrence of deeply dyed portions is appropriately dispersed. In addition, when the number of peaks of thickness unevenness where the U% value is 10% or more is 6 pieces / m or more, the frequency of occurrence of the deeply stained portion increases, and the desired appearance effect cannot be obtained. When the U% value is less than 10%, the average thickness of the thick portion does not become 80 mm or more at the peak number of the thickness unevenness peak. When the thick part average length is 80 mm or more, a long heat expression that has not been seen in the past can be realized, and when the thick part average length is less than 80 mm, the intended long heat expression effect cannot be obtained.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyester thin multifilament yarn of the present invention is a polyester containing ethylene terephthalate as a main repeating unit, and a polyester having an inorganic content of 0.4% by weight or less in the polyester has a birefringence of 15 to 40%. The undrawn yarn of the single fiber group of × 10 ^-3 is set to a draw ratio of 0.45 to 0.70 times the MDR, and has a Pickers hardness of 80 to 85 and a finish roughness of 5 to 6S. It can be obtained by heat-stretching with a supply rubber roller in a temperature range of the glass transition temperature of the polyester to the crystallization temperature or lower, that is, 50 ° C ≦ stretching temperature ≦ 90 ° C, and heat setting.
[0023]
Inorganic substances such as metal oxides such as titanium oxide and minerals such as kaolin contained in the polyester are not clear, but when the content of the inorganic substance exceeds 0.4% by weight, the inorganic substance acts as a lubricant. However, since the appearance of thick and thin is hindered, the appearance effect of thick and thin becomes small, and it becomes impossible to obtain a thick and thin multifilament yarn exhibiting a clear heather tone at the time of dyeing.
[0024]
In the production method of the present invention, when the stretching ratio in the stretching region is less than 0.45 times the MDR of the undrawn yarn, the ratio of the thick portion that becomes a deeply dyed portion when dyed is high, and exceeds 0.70 times. In this case, the ratio of the thick portion becomes small, and it is not possible to obtain the intended thick and thin multifilament yarn exhibiting the desired high contrast appearance.
[0025]
The polyester thick multifilament yarn of the present invention is used alone or after blending and entanglement with filament yarns of the same or different kinds of other fibers, and after post-processing such as false twisting to form a composite processed yarn or other spinning. Used in combination with yarn, it can be woven or knitted. Further, when the polyester thick multifilament yarn of the present invention is blended with other filament yarns and entangled to form a composite processed yarn, a conventionally known method such as drawing, twisting, and air entanglement may optionally be used. Can be adopted.
[0026]
When the woven or knitted fabric comprising the polyester thick multifilament yarn of the present invention is dyed with a disperse dye by any method, the period between the deeply dyed portion and the lightly dyed portion of the polyester thick multifilament yarn is random. In addition, the contrast between the deeply dyed portion and the lightly dyed portion is large and sharp, and the woven or knitted fabric has an appearance in which the deeply dyed portion is long and clearly present on the lightly dyed region. The dyeing is preferably carried out in a dye bath containing a disperse dye, but it is also possible to use another dye for the purpose of dyeing other fibers to be used in combination with the same bath or a separate bath.
[0027]
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. The measurement and evaluation of each characteristic value in Examples and Modifications were performed according to the following methods.
[0028]
(U% value)
It was obtained by measuring for 3 minutes under the conditions of a normal test, a yarn speed of 8 m / min, a chart speed of 1 m / min, and a measurement range of ± 50% using an EVENESTESTER KET-80C manufactured by Keisokuki Kogyo Co., Ltd. It is a numerical value.
[0029]
(Number of thickness fluctuation peaks)
From the chart obtained at the time of U% value measurement, the number of peaks with a chart scale of + 10% or more and less than 10% was measured and converted to the number per 1 m of yarn length. The measured value was an average value corresponding to a yarn length of 4 m.
[0030]
(The number and length of thick parts)
A line is drawn from the average thickness of the yarn to a value of 10% on the chart obtained with the EVENESTESTER for the polyester thick and thin multifilament yarn, and the portion above this line is regarded as one thick portion. Were read, and the read value was multiplied by 10 to obtain the length (mm) of the thick portion of the actual yarn.
[0031]
(MDR)
The unheated yarn is taken down at a preheating roller temperature of 85 ° C., a hot plate temperature of 145 ° C., and a drawing roller speed of 600 m / min, and the speed of the preheating roller is gradually lowered. When the yarn breaks, the speed ratio between the preheating roller and the drawing roller is reduced. The MDR (maximum stretch ratio) was used, and the average of three measurements was taken as the MDR.
[0032]
(Roller hardness)
Ten points were measured with a JIS spring-type hardness tester, and the average value was defined as hardness.
[0033]
(Roller roughness)
Measurement was made at 10 points with a roughness meter, and the average value was defined as roughness.
[0034]
(Knitted appearance)
The sample knitted fabric is dyed with a disperse dye, and the visual effect of the slab thick and thin appearance and the periodic unevenness of the slab thick and thin are visually confirmed. It was calculated as the incidence.
[0035]
(Example 1)
Polyethylene terephthalate having an intrinsic viscosity of 0.65 containing 0.5% by weight of titanium oxide was melt-spun from a spinneret having 72 holes having a diameter of 0.25 mm at a spinning temperature of 283 ° C., and an oil agent was applied. An undrawn yarn was obtained at a speed of 2100 m / min (birefringence Δn = 15 × 10 ⁻³ ). The undrawn yarn is drawn with a drawing machine using a yarn supply rubber roller having a hardness of 82 and a finish roughness of 5 to 6 S, a drawing speed of 490 m / min, a drawing ratio of 1.703 (MDR = 2.94), and a drawing roller temperature. The film was drawn at 55 ° C. and heat-treated at a temperature of 150 ° C. to obtain a thick yarn of 114.4 dtex / 36f.
[0036]
(Comparative Example 1)
Using the same undrawn yarn as in Example 1, except that the hardness of the yarn supply rubber roller used was 78 and the finish roughness was 5S, the yarn was drawn under the drawing conditions and then heat-set to 114.4 dtex / 36f. A thick thread was obtained.
[0037]
(Comparative Example 2)
Except that the hardness of the used thread supply rubber roller was 83 and the finish roughness was 2S, the same unstretched yarn as in Example 1 was used, stretched under the same stretching conditions as in Example 1, and then heat-set. A thick and thin yarn of 114.4 dtex / 36f was obtained.
[0038]
[Table 1]

[0039]
As can be understood from Table 1, even when the hardness and surface roughness of the thread supply rubber roller were changed, the slab thick and thin appearance effects were all good, but the hardness of the thread supply rubber roller was less than 80 or the same. When the surface roughness of the roller is set to less than 5S, it can be understood that thick and thin periodic slabs are generated.
[0040]
Thus, in the present invention, the cycle between the deeply dyed portion and the lightly dyed portion at the time of dyeing is random, and the contrast between the deeply dyed portion and the lightly dyed portion is large, and a sharp and sharp polyester multifilament yarn is stabilized. When they are made into fabrics for clothing use or interior use, the deeply dyed parts have a long appearance and the appearance of the deeply dyed parts does not have a cycle and has a low-frequency appearance, Is obtained.

Claims

Manufacturing a polyester unstretched yarn having a birefringence Δn of 15 to 40 × 10 ⁻³ by heating under conditions that simultaneously satisfy the following (1) to (3): Method.
(1) The hardness of the yarn supply rubber roller of the drawing machine is 80 or more, and the finish roughness thereof is 5-6S,
(2) MDR × 0.45 ≦ stretch ratio ≦ MDR × 0.70,
(However, MDR indicates the maximum draw ratio of the undrawn yarn at a preheating roller temperature of 85 ° C.)
(3) 50 ° C. ≦ stretching temperature ≦ 90 ° C.
It is.