JP2004269926A - 炉頂ホッパー内のガス回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造がシンプルで、小型高炉にも容易に適用することができ、また設備コストも安価で済む、炉頂ホッパー内のガス回収方法を提供する。
【解決手段】複数の炉頂ホッパ−を並列にもつベルレス高炉の炉頂装入装置のガス回収ラインにおいて、各炉頂ホッパーから出たガス回収ラインが合流する位置より下流側に、サイクロン集塵機を一台設置し、炉頂ガス本管と合流するまでの間に除塵を行うと共に、サイクロン集塵機で捕集されたダストを、いずれかの炉頂ホッパーに供給する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型高炉など、設置スペースに限りがある高炉にも容易に適用することができ、また設備コストも安価な炉頂ホッパー内のガス回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的なベルレス高炉の炉頂の原料装入装置では、例えば図1に示すように、装入コンベアー1により高炉の炉頂に搬送された原料を、炉頂ホッパー2に受け入れる。この時、炉頂ホッパー下部のシール弁4(以下、下部シール弁と称す)は、密閉され、高炉内部とは遮断された状態になっている。ついで、原料受入れ後、炉頂ホッパー2の内圧を、炉頂圧とはぼ同じ圧力にするために、炉頂ホッパー上部のシール弁3(以下、上部シール弁と称す)を密閉し、炉頂ホッパー内を加圧する。加圧完了後、下部シール弁4およびゲートを開放して、炉内に原料を投入する。原料の投入が完了すると、下部シール弁4を密閉すると共に、排圧弁もしくはガス回収弁を開放することにより、炉頂ホッパー内の圧力を大気圧まで低下させ、次の原料受入れにそなえる。
【0003】
上記のような高炉操業においては、一般的に、省エネルギーと環境保護の観点から炉頂ホッパー内のガスを回収している。すなわち、炉頂ホッパーから排出された含塵ガスは、通常、高炉炉頂部から発生したガスを清浄化および減圧した後のガス配管に放出される。この含塵ガスの放出位置より下流側に、電気集塵機等の集塵設備がない場合、炉頂ホッパーから排出された合塵ガスは、ガス回収ラインの中で除塵する必要がある。というのは、かかる除塵を行わないと、ガス配管内にダストが堆積し、設備トラブルの原因となるばかりでなく、ガス品質上の問題も生じるからである。
【0004】
図2に、ガス回収ライン中およびガス回収ラインの合流部以降に集塵装置がない場合のガスフローを示す(例えば特許文献1)。
図中、番号5が高炉本体、6がガス回収ライン、7が集塵機、8が減圧装置、そして9がガスホルダーである。
【0005】
現在、複数のホッパーを並列にもつベルレス高炉では、ガス回収ラインで除塵する場合、図3に示すように、各炉頂ホッパー2のガス回収ラインそれぞれに一台のサイクロン集塵機10を設置し、集塵したダストを各炉頂ホッパー2に均圧ガスと同時に排出し、原料と共に、高炉炉内へ装入するようにしている。
なお、図中、番号11はサイクロンダスト排出弁、12は均圧弁、13はガス回収弁である。
【0006】
この場合、排出ダストが系外に排出されないというメリツトはあるが、サイクロン集塵機のダスト排出性を向上させるために、該サイクロン集塵機を炉頂ホッパーの近傍に設置しなければならない。
しかしながら、炉頂ホッパーの近傍には、各炉頂ホッパー毎にサイクロン本体やダスト排出弁、非常時用の遮断弁等が設置されているため、小型高炉等で設置スペースが限られた場合には、サイクロン集塵機そのものの設置が困難であったり、メンテナンススペースが確保できなかったり、設備コストが大きくなる等の問題があった。
【0007】
なお、ガス回収ラインで除塵を行わない場合には、高炉炉頂から発生するガスを回収しているガス本管に、除塵機を設置しなければならず、処理ガス量が膨大となるだけでなく、設備コストも巨額となる。
このため、シンプルな構造の、ガス回収ラインにおける集塵技術が望まれていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−72608 号公報(図6)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、構造がシンプルで、小型高炉にも容易に適用することができ、また設備コストも安価な炉頂ホッパー内のガス回収方法を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、複数の炉頂ホッパ−を並列にもつベルレス高炉の炉頂装入装置のガス回収ラインにおいて、各炉頂ホッパーから出たガス回収ラインが合流する位置より下流側に、サイクロン集塵機を一台設置し、炉頂ガス本管と合流するまでの間に除塵を行うと共に、サイクロン集塵機で捕集されたダストは、いずれかの炉頂ホッパーに供給することを特徴とする、炉頂ホッパー内のガス回収方法である。
【0011】
また、本発明は、複数の炉頂ホッパーを並列にもつベルレス高炉の炉頂装入装置のガス回収ラインにおいて、各炉頂ホツパーから出たガス回収ラインが合流する位置より下流側に、サイクロン集塵機を一台設置し、炉頂ガス本管と合流するまでの間に除塵を行うと共に、サイクロン集塵機で捕集されたダストは、系外に排出することを特徴とする炉頂ホッパー内のガス回収方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
図4および図5に、本発明方法を適用して好適なガス回収ラインを示す。図4は、サイクロン集塵機で捕集したダストを炉頂ホッパーに供給する場合、また図5は、サイクロン集塵機で捕集したダストを系外に排出する場合である。
図4,5に示したとおり、本発明では、各炉頂ホッパーから出たガス回収ライン6が合流した位置(図中に、記号Aで示す)より下流側に、サイクロン集塵機10を一台設置して除塵を行い、サイクロン集塵機で捕集さたたダストは、いずれかの炉頂ホッパーに供給する(図4)か、系外に排出する(図5)。
【0013】
このように、従来は、各炉頂ホッパーのガス回収ラインにそれぞれ一台、従って複数台のサイクロン集塵機を必要としていたのに対し、本発明ではただ一台のサイクロン集塵機を設置するだけで良い。
従って、従来に比べてサイクロン集塵機の設置スペースを大幅に縮小することができ、またそれに伴い、サイクロン集塵機本体やダスト排出弁、非常用遮断弁等の付帯設備の設置も不要になるので、小型高炉にも容易に適用することができ、またメンテナンススペースの確保も容易で、設備コストも大幅に低減することができる。
【0014】
なお、サイクロン集塵機の設置位置は、各炉頂ホッパーから出たガス回収ラインが合流した位置の近くとすることが望ましい。というのは、サイクロン集塵機でダストを捕集するので、サイクロン集塵機の設置位置をガス回収ラインの合流位置近傍する方が、サイクロン集塵機より下流のガス回収ラインの配管のダストによる摩耗を低減する上でより有利だからである。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、設置スペースに限りがある小型高炉にも容易に適用することができる。
また、本発明のガス回収方法を採用すれば、メンテナンススペースの確保も容易で、しかも設備コストを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルレス高炉の炉頂装入装置の概要を示した図である。
【図2】ガス回収ライン中およびガス回収ラインの合流部以降に集塵装置がない場合のガスフローを示した図である。
【図3】各炉頂ホッパー毎にサイクロン集塵機を設置した従来のガス回収ラインを示した図である。
【図4】サイクロン集塵機で捕集したダストを炉頂ホッパーに供給する場合の本発明に従うガス回収ラインを示した図である。
【図5】サイクロン集塵機で捕集したダストを系外に排出する場合の本発明に従うガス回収ラインを示した図である。
【符号の説明】
1 装入コンベア
2 ホッパー
3 上部シール弁
4 下部シール弁
5 高炉本体
6 ガス回収ライン
7 除塵器
8 減圧装置
9 ガスホルダー
10 サイクロン集塵機
11 サイクロンダスト排出弁
12 均圧弁
13 ガス回収弁
A ガス回収来ラインの合流位置

Claims (2)

  1. 複数の炉頂ホッパ−を並列にもつベルレス高炉の炉頂装入装置のガス回収ラインにおいて、各炉頂ホッパーから出たガス回収ラインが合流する位置より下流側に、サイクロン集塵機を一台設置し、炉頂ガス本管と合流するまでの間に除塵を行うと共に、サイクロン集塵機で捕集されたダストは、いずれかの炉頂ホッパーに供給することを特徴とする、炉頂ホッパー内のガス回収方法。
  2. 複数の炉頂ホッパーを並列にもつベルレス高炉の炉頂装入装置のガス回収ラインにおいて、各炉頂ホツパーから出たガス回収ラインが合流する位置より下流側に、サイクロン集塵機を一台設置し、炉頂ガス本管と合流するまでの間に除塵を行うと共に、サイクロン集塵機で捕集されたダストは、系外に排出することを特徴とする炉頂ホッパー内のガス回収方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022244702A1 (ja) * 2021-05-17 2022-11-24 凸版印刷株式会社 耐候性試験装置、及び耐候性試験方法
JP2022176912A (ja) * 2021-05-17 2022-11-30 凸版印刷株式会社 耐候性試験装置、及び耐候性試験方法

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