JP2004268423A - 間欠走間加工機 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイズのいろいろなウェブに様々なピッチで加工を行う場合、設備コストの低減を図り、生産速度を向上させた間欠走間加工機を提供する。
【解決手段】ウェブとシリンダーとシリンダー外周面の一部に装着した加工ツールとウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段とを備え、加工ツールの回転周長とウェブ走行長とを一致させて圧接することにより加工を行う走間加工機において、ウェブの加工されない長さLとシリンダーの加工ツールの無い部分の長さLq、及び加工時のシリンダーとフィーダの同期速度V0を設定し、フィーダ駆動手段とシリンダー駆動手段を、加工ツールのエンドを検出したあと、ウェブ走行長とシリンダーの回転周長とを計測することによりを加減速させてLの走行時間とLqの回転時間とを一致させ、加工時にはシリンダーとフィーダをV0に制御する制御装置を備える。
【選択図】図11
【解決手段】ウェブとシリンダーとシリンダー外周面の一部に装着した加工ツールとウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段とを備え、加工ツールの回転周長とウェブ走行長とを一致させて圧接することにより加工を行う走間加工機において、ウェブの加工されない長さLとシリンダーの加工ツールの無い部分の長さLq、及び加工時のシリンダーとフィーダの同期速度V0を設定し、フィーダ駆動手段とシリンダー駆動手段を、加工ツールのエンドを検出したあと、ウェブ走行長とシリンダーの回転周長とを計測することによりを加減速させてLの走行時間とLqの回転時間とを一致させ、加工時にはシリンダーとフィーダをV0に制御する制御装置を備える。
【選択図】図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、紙、プラスチック、繊維、金属箔、フィルム、及びそれらの複合材などの帯状の材料(ウェブ)を数値制御駆動により走行させ、且つ、版、ダイ、型などの加工物(加工ツール)を装着したシリンダーを数値制御駆動により回転させて、任意の寸法に走間加工させる間欠走間加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例1の印刷装置を図12を参照して説明する。
巻回された剥離紙付ラベル用紙などの印刷媒体60にラベル図柄を連続的に印刷する場合、ラベル図柄同士の距離を可及的に狭くすることで印刷媒体の無駄を無くすため、印刷媒体を順送させる際に印刷を行ってラベル図柄を印刷し、続いて、印刷媒体を少し逆送させ、その後、再び印刷媒体を順送させて印刷を行うという工程を繰り返す間欠印刷媒体送り式の印刷方法がある。
この間欠印刷媒体送り式の印刷方法に使用される印刷機構は、図12に示したように印刷媒体60にラベル図柄を印刷する円筒状の版胴61と該版胴とで印刷媒体を押圧状態で挟持する円筒状の圧胴63とから構成され、一方、版胴61には該版胴の長さ方向(印刷媒体の送り方向と直交する方向)に延びる切欠部62が設けられ、更に、印刷媒体を圧胴に押圧させる押圧機構が設けられた構成となっている。この印刷装置で印刷を行う場合、回転する版胴61が圧胴63に当接している際には印刷媒体60が順送されて印刷が行われ、また、回転する版胴の切欠部62が圧胴側に位置している際には印刷媒体60と版胴61とが当接していないため印刷が行われず印刷媒体の逆送が行われる。このように印刷媒体の順送と逆送を繰り返して連続的に印刷図柄の印刷が行われる。(特許文献1 参照)
【0003】
従来例2の印刷装置を図13を参照して説明する。
印刷装置は、版胴71と圧胴73とアニロックスロール74とインクチャンバー75とを備えている。
インクチャンバー75のインクは一旦アニロックスロール74の表面に移され、該アニロックスロールに接して回転する版72の凸部表面に塗布される。この版の凸部のインクがシート70に塗布されるのである。圧胴73はサーボモータM176によって回転駆動されるもので、その回転速度は制御装置(図示せず)によって制御される。また、版胴71も別のサーボモータM277によって独立に回転駆動され、その回転は制御装置によって圧胴とは独立に制御される。なお版胴71に対する版72の取付は図13(b)に示すように、版胴71の外周面に磁着するシート状の磁石に両面粘着テープで貼り付けられる。版72を磁石に張り付けた版ユニットを各種用意しておき、必要に応じて適宜取り換えるようにすることが便利である。なお、版72の取り換えは、当該版を磁石ごと版胴から取り外し、新たな版ユニット(磁石付き)を版胴71の外周面に磁着するだけでよいので、きわめて簡単である。
【0004】
次に印刷装置の動作を説明する。
圧胴73は予め設定された所定の回転速度で回転する。この回転速度は、制御装置に設けた設定手段により任意に設定できる。一方、版胴71の回転速度は、所定の周期で変化させられる。図13(c)に版胴71の回転速度の変化を例示する。(i)のサイクルでは、低速から所定の高速に加速して所定角度回転し、その後減速して所定時間低速で回転する動作を1ピッチ間で繰り返す。この場合高速域が印刷域であり、この時の版胴の周速度はシートの移動速度すなわち圧胴の周速度と同じである。一方、(ii)は印刷域よりも印刷間隔部を高速にする例を示す。この例では、圧胴の周速度と等しい周速度で印刷を行い、印刷が行われない間隔部(非印刷域)では加速と減速を行って、トータルとして版胴の1回転による移動距離を1ピッチ分に調整する。上記速度制御における1ピッチの下限は版長(シートの移動方向における版の長さ)と加速・減速域を合わせた長さであるが、1ピッチの上限はない。
印刷装置では、マーク検出センサ81の検出結果に基づいて所定の位置に印刷が行われるように版胴71の回転が制御される。すなわち、シートに予めマーク(切断、印刷等の目印)80が印刷され、既存の印刷のピッチを設定手段によって制御装置に入力すると、マーク検出センサ81によって基準マークの測長を行いながらピッチ内の任意の位置(設定手段によって設定が可)に印刷が行われる。なお、既存印刷物の多少のピッチのずれに対しては、マークの検出に基づいて自動補正が行われ、常に適正位置に印刷されるように制御される。上記印刷速度は、シートの移動速度、すなわち版胴の回転速度に自動追従するように構成されているので、印刷速度を変更してもピッチのずれは生じることはなく、良好な印刷が行われる。一方、シートに既存印刷がない場合は、設定手段によって外部から制御装置に入力されたピッチの任意の位置に印刷が行われる。この場合も同様に印刷速度はシートの移動速度に自動追従する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−52530(図1、段落(0002〜0004))
【特許文献2】
特開2001−260323(図2、4段落(0011〜0013)、(0015〜0017)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来例1において、印刷媒体の印刷されない長さの送り時間と版胴の切欠部の長さを回転させる時間とを一致させ連続して印刷を行う。版胴定速、印刷媒体の送り変速であるが、版胴の切欠部の長さに比べ印刷媒体の印刷されない長さが相当大きいとき、長い送り時間の間に切欠部の回転をさせるため版胴の回転速度を、すなわちこの場合の生産速度を相当下げなければならない。
従来例2においては、版胴変速、シートの送り速度が定速であるが、版の無い部分の円周方向の長さに比べ、シートの印刷されない長さが相当小さいとき、版の無い部分の円周方向の長さの回転時間でシートの印刷されない長さの送りをするため、シート送り速度を、すなわちこの場合の生産速度を相当下げなければならない。
最近では市場のニーズの多様化により多品種、小ロットの加工をしなければならない。それに伴いウェブの多品種、多サイズは勿論、ツールも多品種、多サイズになる。
本発明は、より広範なサイズに対し、より生産速度の高い走間加工機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ウェブとシリンダーとシリンダー外周面の一部に装着した加工ツールとウェブを走行させる駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段とを備え、加工ツールの回転周長とウェブ走行長とを一致させて圧接することにより加工を行う走間加工機において、ウェブの加工されない長さLとシリンダーの加工ツールの無い部分の長さLq、及び加工時におけるシリンダーとフィーダの同期速度V0を設定し、加工ツールのエンドを検出したあと、ウェブ走行長とシリンダーの回転周長とを計測することによりウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段を加減速させてウェブの加工されない長さLの走行時間と加工ツールの無い部分の長さLqの回転時間とを一致させるように制御し、加工時には、フィーダとシリンダーを同期速度V0とするようにウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段を制御する制御装置を備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、加工ごとにシリンダーを加減速させるサーボモータMRのほかに、材料を走行させるフィーダにも加工ごとに加減速および前進後退させるサーボモータMFを設ける。フィーダも変速させるので前段および後段の速度との差を吸収させる例として、ループを設ける(図11参照)。
2つのサーボモータを加工毎に協調して加減速させることによって広範囲なサイズの加工ツール及び広範囲なサイズのウェブに対応して生産速度の高い走間加工機を実現する。
【0009】
以下、本発明を説明するために用語を定義する。
シリンダーの断面を図1に示す。
Lp:加工ツール円周方向の長さ(以下、「加工長」という)
Lq:加工ツールの無い部分の円周方向の長さ(以下、「制御長」という)
Lp+Lq=πD:シリンダーの円周長
加工後のウェブを図2に示す。
Lp:加工ツールにより加工された長さ(以下、「加工長」という)
L:加工されない長さ(以下、「ブランク長」という)
Lp+L:ピッチ又はリピート長
本発明の数値制御によるサーボモータの速度波形を図3、4に示す。
加工長Lpの間はシリンダーとフィーダーが等速で同期し、制御長Lqの間はシリンダーもフィーダーも共に変速してシリンダーがLq回転する間にフィーダーはウェブの長さLを送る。
L<Lqの場合は、シリンダーが増速、フィーダーが減速 (図3)
L>Lqの場合は、シリンダーが減速、フィーダーが増速 (図4)
走間加工機は自らがラインのマスターであって前後はそのスレーブとなるのが普通である。すなわち、図11のように前後にループがあってそのループ量はそれぞれ前段(例えば材料の巻戻し)および後段(例えば製品の巻取り)でコントロールされており、加工時におけるシリンダーとフィーダーの同期速度(以下、V0とする)は独自に設定される。
図5、6のようにシリンダーもフィーダーも共に変速させるにあたって、仮想の長さL0(以下、「基準長」とよぶ)なるものを導入する。
シリンダーはフィーダーが同期速度V0でウェブを基準長L0送っているとみなして、自らはV0より増(減)速してLq−L0だけ多く(少なく)進む。その結果、Lq−L0+L0=Lq、すなわちシリンダーは制御長Lqだけ回転する。
フィーダーはシリンダーが同期速度V0で基準長L0だけ回転しているとみなしてみずからはV0より減(増)速してL0−Lだけ少なく(多く)進む。その結果、L−L0+L0=Lすなわちフィーダーはブランク長Lだけ送る。
【0010】
基準長L 0 の決め方
L0を任意に決めてしまうと協調がとれなくなる場合がある。
L0を制御長Lqに近づけると|Lq−L0|が小さく、|L−L0|が大きくなりシリンダーの変速がフィーダーの変速より早く終わる。
L0をブランク長Lに近づけると|Lq−L0|が大きく、|L−L0|が小さくなるのでシリンダーの変速がフィーダーの変速より遅く終わる。
従って、L0はLqとLとの中間にすべきだが、シリンダーとフィーダの加速度の配分にすることが合理的である。
シリンダーとフィーダーの加速度が同じであれば基準長L0は制御長Lqとブランク長Lの真ん中で良い。
図7に示すようにLq>Lの場合、Lq>L0>Lとなり、
Lq−L0=αR△・△=αR△2
L0−L=αF△・△=αF△2 (1)
(Lq−L0)/(L0−L)=αR△2/αF△2=αR/αF
L0=(Lq+(αR/αF)L)/(1+αR/αF) (2)
図8に示すようにLq<Lの場合、Lq<L0<Lとなり
L0−Lq=αR△2
L−L0=αF△2 (3)
(L0−Lq)/(L−L0)=αR/αF
よってL0は同じく(2)式となる。
ここで、αR:シリンダーの加速度
αF:フィーダーの加速度
△:加速時間
加速度はモータトルクとモータ軸換算イナーシャで決まる。
加速時間△は、(1)、(3)式より
【数1】
(2)式による設計計算で制御長Lqとブランク長LをアドレスとしてL0(基準長)テーブルを作っておき、試運転によりL0テーブルを修正しておく。
同期速度V 0 の最大値V 0 max
図7、8のように基準長L0の送り時間は、変速時間2△より大きくなければならない。
変速が完了して同期速度V0になってから加工に入るというのが必須条件である。
送り時間≧変速時間
【数2】
【0011】
シリンダーとフィーダの速度制限
制御長Lqの間に変速させる場合、すべての直線加速と直線減速の三角形の変速波形を示したが、実際には速度制限のために台形になる場合がある。
図9はモータの定格回転数と機械仕様から与えられた最高速度Vmaxで頭打ちになる(制限される)例であり、図10のようにシリンダーにおいては加工の後はツールにインク着けなど何らかの準備をさせることが多く、逆転させることは許されず、最小速度Vmin(順回転)に制限されることが多い。又、フィーダにおいてもウェブの性質上逆転が許されない場合がある。
本発明はその制御を標準的に備える。すなわち、Vminの設定をマイナスにすれば逆転も可能であり、ゼロに設定すれば停止も可能である。
いずれにしても図9、図10に示すように図7、図8に比べ遅れが生じて(2)式も(6)式も不正確となる。また、そもそも図7、図8に示すように変速終了時点で制御整定時間が必要であるから(6)式より少し低いV0maxにするのが実際的である。
そこで、当初は(6)式にもとづく設計計算のV0maxテーブルで良いが、図8、9の速度制限と図7、図8の制御整定時間などのため試運転による実測でメモリ内のV0maxテーブルを修正しておく。
【0012】
(実施例)
図11を参照して実施例を説明する。
シリンダー11には加工ツール12が装着されており、ピンチロール13がウェブ10をシリンダー11に圧接させる。シリンダー11とピンチロール13とはサーボモータMR20により駆動される。
シリンダーの前後にはフィーダ14,15があり、いずれもサーボモータMF40よって駆動され、シリンダー11によるロータリー加工に対する材料供給のフィーダとなる。各モータ軸のエンコーダ21,41のパルスはその周波数から周波数/速度変換器FV24,44により速度に変換され、速度フィードバックVCR、VCFとなる。又各モータ軸のエンコーダからのパルスは累積器ACC31,51で累積されたシリンダー周長L2R又はフィーダの送り長L2Fに変換される。
加算器26(46)の出力:速度基準V0−VR=VR0(V0−VF=VF0)は比較器CP25(45)でVRmin(VFmin)と比較され、VR0>VRmin(VF0>VFmin)でVR0(VF0)、VR0≦VRmin(VF0≦VFmin)でVRmin(VFmin)を出力する。
加算器23(43)は、速度基準VR0or VRmin(速度基準VF0or VFmin)から速度フィードバックVCR(VCF)を減算し、その出力をドライバー22(42)に入力する。ドライバー22(42)は、それぞれのモータを速度制御する半導体電力変換器であり、モータの種類(直流機、誘導機、同期機)とパワーによって、サイリスタコンバータ、DCチョッパ、ベクトルインバータ、PWMインバータなど各種である。ウェブのブランク長Lとシリンダー制御長Lqとは外部からの設定で与えられる。同期速度V0も外部からの設定で発振器OSC16に与えられ、発振器16はそれに相当する周波数のパルスF0を出力する。
LとLqが与えられるとV0maxテーブルから読み出されたV0maxが表示されるので、それ以下になるように同期速度V0が設定される。
F0は累積器ACC29,49で累積されてシリンダー基準L1R、ウェブ基準L1Fに変換される。
加工長Lpの終点(Lpエンド)の下死点通過を検出するセンサをここではLpセンサと呼ぶ。このセンサは光学的なものでも良いし、シリンダー軸に取り付けるアブソリュートエンコーダでも良い。
数値速度変換器DV28,48は長さの数値入力ER、EFを速度VR、VFに非線形変換して長さEの直線的変化を速度Vの直線的変化に近似させる。又、数値速度変換器DVには出力Vの変化率、即ち加速度の設定が可能であり、それぞれαR、αFに設定されているとする。
【0013】
動作
動作説明は運転中のワンピッチ終了時点、ツールの回転が終わり、Lpエンドがウェブから離れる瞬間から、言い換えればLpセンサが信号を発した所から始める。この信号によって累積器ACCがすべてクリアされる。
(1)先ず、シリンダーモータMR20の数値制御から説明する。
数値速度変換器DV28の入力は
L0−Lq−L1R+L2R=ER (7)
LpエンドでL1R、L2Rがクリアされるので、ER=L0−Lqが数値速度変換器DV28によりVRとなって加算器26の出力:速度基準VR0=V0−VRとなる。
L0>Lqのとき VR>0、VR0<V0となり減速
L0<Lqのとき VR<0、VR0>V0となり加速
減速のときは、L1Rに比べL2Rが小さく(7)式のERがプラスからゼロへ向かい、遂にはER→0、VR→0となり、L1R−L2R=L0−Lqとなる。
加速のときは、L1Rに比べL2Rが大きく(7)式のERがマイナスからゼロへ向かい、L1R−L2R=L0−Lqとなる。
即ち、シリンダー基準L1Rが基準長L0になればシリンダー周長L2Rは制御長Lqに等しく、その後はL1Rの増加とL2Rの増加が等しく同期して加工長Lpの間、加工が行われる。
Lpエンドを迎えるとLpセンサの信号により、L1R、L2Rの累積器ACC29,31がクリアされ、上記の繰り返しとなる。
【0014】
(2)次に、フィーダのサーボモータMF40の数値制御を説明する。
数値速度変換器DV48の入力は
L0−L−L1F+L2F=EF (8)
LpエンドでL1F、L2FがクリアされるのでEF=L0−L
速度基準VF0=V0−VF
L0>Lのとき、VF>0、VF0<V0となり減速
L0<Lのとき、VF<0、VF0>V0となり加速
減速のときは、L1Fに比べL2Fが小さく(8)式のEFがプラスからゼロに向かい遂には、EF→0、VF→0となり、L1F−L2F=L0−Lとなる。
加速のときは、L1Fに比べL2Fが大きく(8)式のEFがマイナスからゼロに向かい遂には、EF→0、VF→0となり、L1F−L2F=L0−Lとなる。
即ち、フィーダ基準L1Fが基準長L0になればフィーダ送り長はブランク長Lに等しく、その後は、L1Fの増加とL2Fの増加が等しく同期して加工長Lpの間、加工が行われる。Lpエンドを迎えるとLpセンサの信号によりL1F、L2Fの累積器ACC49,51がクリアされ上記の繰り返しとなる。
図10には示していないが材料にマークが印刷されているとき、マークセンサによりウェブ長の累積器ACCの内容L1F又はL2Fを修正することができる。また、Lpセンサ又は別に設けられる原点センサによりシリンダ周長の累積器ACCの内容L1F又はL2Fがチェックされて、修正される。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によるとシリンダーに装着する版、ダイ、型などの加工ツールのサイズがいろいろになっても、紙、プラスチック、繊維、金属箔、フィルム、複合材などのウェブの様々なピッチに対して、シリンダーとフィーダの両方を変速させてサイズ合わせをした後、同期して走間加工を行わせる数値制御駆動手段を備え、設備コストの低減を図り、段取り変えを簡単にして、ウェブ平均速度、即ち生産速度を最高にすることを可能にした間欠走間加工機を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダーの断面図。
【図2】加工後のウェブを示す図。
【図3】L<Lqの場合のシリンダー周速度とフィーダ周速度の例を示す図。
【図4】L>Lqの場合のシリンダー周速度とフィーダ周速度の例を示す図。
【図5】シリンダーの周速度の増速・減速を説明する図。
【図6】フィーダの周速度の減速・増速を説明する図。
【図7】L<Lqの場合のシリンダー周速度とフィーダ周速度を説明する図。
【図8】L>Lqの場合のシリンダー周速度とフィーダ周速度を説明する図。
【図9】シリンダー周速度あるいはフィーダ周速度の最高速度を説明する図。
【図10】シリンダー周速度あるいはフィーダ周速度の最小速度を説明する図。
【図11】本発明の走間加工機の構成例を示す図。
【図12】従来例1の印刷装置の構成図。
【図13】従来例2の印刷装置の構成図。
【符号の説明】
10・・・ウェブ、11・・・シリンダー、12・・・加工ツール、13・・・ピンチロール、14,15・・・フィーダ、16・・・発振器、17・・・L0テーブル、18・・・V0maxテーブル、20,40・・・サーボモータ、21,41・・・エンコーダ、22,44・・・ドライバー、24,44,27,47・・・周波数/速度変換器、23,43,26,46,30,50,32,52・・・加算器、25,45・・・比較器、28,48・・・数値速度変換器、29,31,49,51・・・累積器
【発明の属する技術分野】
この発明は、紙、プラスチック、繊維、金属箔、フィルム、及びそれらの複合材などの帯状の材料(ウェブ)を数値制御駆動により走行させ、且つ、版、ダイ、型などの加工物(加工ツール)を装着したシリンダーを数値制御駆動により回転させて、任意の寸法に走間加工させる間欠走間加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例1の印刷装置を図12を参照して説明する。
巻回された剥離紙付ラベル用紙などの印刷媒体60にラベル図柄を連続的に印刷する場合、ラベル図柄同士の距離を可及的に狭くすることで印刷媒体の無駄を無くすため、印刷媒体を順送させる際に印刷を行ってラベル図柄を印刷し、続いて、印刷媒体を少し逆送させ、その後、再び印刷媒体を順送させて印刷を行うという工程を繰り返す間欠印刷媒体送り式の印刷方法がある。
この間欠印刷媒体送り式の印刷方法に使用される印刷機構は、図12に示したように印刷媒体60にラベル図柄を印刷する円筒状の版胴61と該版胴とで印刷媒体を押圧状態で挟持する円筒状の圧胴63とから構成され、一方、版胴61には該版胴の長さ方向(印刷媒体の送り方向と直交する方向)に延びる切欠部62が設けられ、更に、印刷媒体を圧胴に押圧させる押圧機構が設けられた構成となっている。この印刷装置で印刷を行う場合、回転する版胴61が圧胴63に当接している際には印刷媒体60が順送されて印刷が行われ、また、回転する版胴の切欠部62が圧胴側に位置している際には印刷媒体60と版胴61とが当接していないため印刷が行われず印刷媒体の逆送が行われる。このように印刷媒体の順送と逆送を繰り返して連続的に印刷図柄の印刷が行われる。(特許文献1 参照)
【0003】
従来例2の印刷装置を図13を参照して説明する。
印刷装置は、版胴71と圧胴73とアニロックスロール74とインクチャンバー75とを備えている。
インクチャンバー75のインクは一旦アニロックスロール74の表面に移され、該アニロックスロールに接して回転する版72の凸部表面に塗布される。この版の凸部のインクがシート70に塗布されるのである。圧胴73はサーボモータM176によって回転駆動されるもので、その回転速度は制御装置(図示せず)によって制御される。また、版胴71も別のサーボモータM277によって独立に回転駆動され、その回転は制御装置によって圧胴とは独立に制御される。なお版胴71に対する版72の取付は図13(b)に示すように、版胴71の外周面に磁着するシート状の磁石に両面粘着テープで貼り付けられる。版72を磁石に張り付けた版ユニットを各種用意しておき、必要に応じて適宜取り換えるようにすることが便利である。なお、版72の取り換えは、当該版を磁石ごと版胴から取り外し、新たな版ユニット(磁石付き)を版胴71の外周面に磁着するだけでよいので、きわめて簡単である。
【0004】
次に印刷装置の動作を説明する。
圧胴73は予め設定された所定の回転速度で回転する。この回転速度は、制御装置に設けた設定手段により任意に設定できる。一方、版胴71の回転速度は、所定の周期で変化させられる。図13(c)に版胴71の回転速度の変化を例示する。(i)のサイクルでは、低速から所定の高速に加速して所定角度回転し、その後減速して所定時間低速で回転する動作を1ピッチ間で繰り返す。この場合高速域が印刷域であり、この時の版胴の周速度はシートの移動速度すなわち圧胴の周速度と同じである。一方、(ii)は印刷域よりも印刷間隔部を高速にする例を示す。この例では、圧胴の周速度と等しい周速度で印刷を行い、印刷が行われない間隔部(非印刷域)では加速と減速を行って、トータルとして版胴の1回転による移動距離を1ピッチ分に調整する。上記速度制御における1ピッチの下限は版長(シートの移動方向における版の長さ)と加速・減速域を合わせた長さであるが、1ピッチの上限はない。
印刷装置では、マーク検出センサ81の検出結果に基づいて所定の位置に印刷が行われるように版胴71の回転が制御される。すなわち、シートに予めマーク(切断、印刷等の目印)80が印刷され、既存の印刷のピッチを設定手段によって制御装置に入力すると、マーク検出センサ81によって基準マークの測長を行いながらピッチ内の任意の位置(設定手段によって設定が可)に印刷が行われる。なお、既存印刷物の多少のピッチのずれに対しては、マークの検出に基づいて自動補正が行われ、常に適正位置に印刷されるように制御される。上記印刷速度は、シートの移動速度、すなわち版胴の回転速度に自動追従するように構成されているので、印刷速度を変更してもピッチのずれは生じることはなく、良好な印刷が行われる。一方、シートに既存印刷がない場合は、設定手段によって外部から制御装置に入力されたピッチの任意の位置に印刷が行われる。この場合も同様に印刷速度はシートの移動速度に自動追従する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−52530(図1、段落(0002〜0004))
【特許文献2】
特開2001−260323(図2、4段落(0011〜0013)、(0015〜0017)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来例1において、印刷媒体の印刷されない長さの送り時間と版胴の切欠部の長さを回転させる時間とを一致させ連続して印刷を行う。版胴定速、印刷媒体の送り変速であるが、版胴の切欠部の長さに比べ印刷媒体の印刷されない長さが相当大きいとき、長い送り時間の間に切欠部の回転をさせるため版胴の回転速度を、すなわちこの場合の生産速度を相当下げなければならない。
従来例2においては、版胴変速、シートの送り速度が定速であるが、版の無い部分の円周方向の長さに比べ、シートの印刷されない長さが相当小さいとき、版の無い部分の円周方向の長さの回転時間でシートの印刷されない長さの送りをするため、シート送り速度を、すなわちこの場合の生産速度を相当下げなければならない。
最近では市場のニーズの多様化により多品種、小ロットの加工をしなければならない。それに伴いウェブの多品種、多サイズは勿論、ツールも多品種、多サイズになる。
本発明は、より広範なサイズに対し、より生産速度の高い走間加工機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ウェブとシリンダーとシリンダー外周面の一部に装着した加工ツールとウェブを走行させる駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段とを備え、加工ツールの回転周長とウェブ走行長とを一致させて圧接することにより加工を行う走間加工機において、ウェブの加工されない長さLとシリンダーの加工ツールの無い部分の長さLq、及び加工時におけるシリンダーとフィーダの同期速度V0を設定し、加工ツールのエンドを検出したあと、ウェブ走行長とシリンダーの回転周長とを計測することによりウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段を加減速させてウェブの加工されない長さLの走行時間と加工ツールの無い部分の長さLqの回転時間とを一致させるように制御し、加工時には、フィーダとシリンダーを同期速度V0とするようにウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段を制御する制御装置を備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、加工ごとにシリンダーを加減速させるサーボモータMRのほかに、材料を走行させるフィーダにも加工ごとに加減速および前進後退させるサーボモータMFを設ける。フィーダも変速させるので前段および後段の速度との差を吸収させる例として、ループを設ける(図11参照)。
2つのサーボモータを加工毎に協調して加減速させることによって広範囲なサイズの加工ツール及び広範囲なサイズのウェブに対応して生産速度の高い走間加工機を実現する。
【0009】
以下、本発明を説明するために用語を定義する。
シリンダーの断面を図1に示す。
Lp:加工ツール円周方向の長さ(以下、「加工長」という)
Lq:加工ツールの無い部分の円周方向の長さ(以下、「制御長」という)
Lp+Lq=πD:シリンダーの円周長
加工後のウェブを図2に示す。
Lp:加工ツールにより加工された長さ(以下、「加工長」という)
L:加工されない長さ(以下、「ブランク長」という)
Lp+L:ピッチ又はリピート長
本発明の数値制御によるサーボモータの速度波形を図3、4に示す。
加工長Lpの間はシリンダーとフィーダーが等速で同期し、制御長Lqの間はシリンダーもフィーダーも共に変速してシリンダーがLq回転する間にフィーダーはウェブの長さLを送る。
L<Lqの場合は、シリンダーが増速、フィーダーが減速 (図3)
L>Lqの場合は、シリンダーが減速、フィーダーが増速 (図4)
走間加工機は自らがラインのマスターであって前後はそのスレーブとなるのが普通である。すなわち、図11のように前後にループがあってそのループ量はそれぞれ前段(例えば材料の巻戻し)および後段(例えば製品の巻取り)でコントロールされており、加工時におけるシリンダーとフィーダーの同期速度(以下、V0とする)は独自に設定される。
図5、6のようにシリンダーもフィーダーも共に変速させるにあたって、仮想の長さL0(以下、「基準長」とよぶ)なるものを導入する。
シリンダーはフィーダーが同期速度V0でウェブを基準長L0送っているとみなして、自らはV0より増(減)速してLq−L0だけ多く(少なく)進む。その結果、Lq−L0+L0=Lq、すなわちシリンダーは制御長Lqだけ回転する。
フィーダーはシリンダーが同期速度V0で基準長L0だけ回転しているとみなしてみずからはV0より減(増)速してL0−Lだけ少なく(多く)進む。その結果、L−L0+L0=Lすなわちフィーダーはブランク長Lだけ送る。
【0010】
基準長L 0 の決め方
L0を任意に決めてしまうと協調がとれなくなる場合がある。
L0を制御長Lqに近づけると|Lq−L0|が小さく、|L−L0|が大きくなりシリンダーの変速がフィーダーの変速より早く終わる。
L0をブランク長Lに近づけると|Lq−L0|が大きく、|L−L0|が小さくなるのでシリンダーの変速がフィーダーの変速より遅く終わる。
従って、L0はLqとLとの中間にすべきだが、シリンダーとフィーダの加速度の配分にすることが合理的である。
シリンダーとフィーダーの加速度が同じであれば基準長L0は制御長Lqとブランク長Lの真ん中で良い。
図7に示すようにLq>Lの場合、Lq>L0>Lとなり、
Lq−L0=αR△・△=αR△2
L0−L=αF△・△=αF△2 (1)
(Lq−L0)/(L0−L)=αR△2/αF△2=αR/αF
L0=(Lq+(αR/αF)L)/(1+αR/αF) (2)
図8に示すようにLq<Lの場合、Lq<L0<Lとなり
L0−Lq=αR△2
L−L0=αF△2 (3)
(L0−Lq)/(L−L0)=αR/αF
よってL0は同じく(2)式となる。
ここで、αR:シリンダーの加速度
αF:フィーダーの加速度
△:加速時間
加速度はモータトルクとモータ軸換算イナーシャで決まる。
加速時間△は、(1)、(3)式より
【数1】
(2)式による設計計算で制御長Lqとブランク長LをアドレスとしてL0(基準長)テーブルを作っておき、試運転によりL0テーブルを修正しておく。
同期速度V 0 の最大値V 0 max
図7、8のように基準長L0の送り時間は、変速時間2△より大きくなければならない。
変速が完了して同期速度V0になってから加工に入るというのが必須条件である。
送り時間≧変速時間
【数2】
【0011】
シリンダーとフィーダの速度制限
制御長Lqの間に変速させる場合、すべての直線加速と直線減速の三角形の変速波形を示したが、実際には速度制限のために台形になる場合がある。
図9はモータの定格回転数と機械仕様から与えられた最高速度Vmaxで頭打ちになる(制限される)例であり、図10のようにシリンダーにおいては加工の後はツールにインク着けなど何らかの準備をさせることが多く、逆転させることは許されず、最小速度Vmin(順回転)に制限されることが多い。又、フィーダにおいてもウェブの性質上逆転が許されない場合がある。
本発明はその制御を標準的に備える。すなわち、Vminの設定をマイナスにすれば逆転も可能であり、ゼロに設定すれば停止も可能である。
いずれにしても図9、図10に示すように図7、図8に比べ遅れが生じて(2)式も(6)式も不正確となる。また、そもそも図7、図8に示すように変速終了時点で制御整定時間が必要であるから(6)式より少し低いV0maxにするのが実際的である。
そこで、当初は(6)式にもとづく設計計算のV0maxテーブルで良いが、図8、9の速度制限と図7、図8の制御整定時間などのため試運転による実測でメモリ内のV0maxテーブルを修正しておく。
【0012】
(実施例)
図11を参照して実施例を説明する。
シリンダー11には加工ツール12が装着されており、ピンチロール13がウェブ10をシリンダー11に圧接させる。シリンダー11とピンチロール13とはサーボモータMR20により駆動される。
シリンダーの前後にはフィーダ14,15があり、いずれもサーボモータMF40よって駆動され、シリンダー11によるロータリー加工に対する材料供給のフィーダとなる。各モータ軸のエンコーダ21,41のパルスはその周波数から周波数/速度変換器FV24,44により速度に変換され、速度フィードバックVCR、VCFとなる。又各モータ軸のエンコーダからのパルスは累積器ACC31,51で累積されたシリンダー周長L2R又はフィーダの送り長L2Fに変換される。
加算器26(46)の出力:速度基準V0−VR=VR0(V0−VF=VF0)は比較器CP25(45)でVRmin(VFmin)と比較され、VR0>VRmin(VF0>VFmin)でVR0(VF0)、VR0≦VRmin(VF0≦VFmin)でVRmin(VFmin)を出力する。
加算器23(43)は、速度基準VR0or VRmin(速度基準VF0or VFmin)から速度フィードバックVCR(VCF)を減算し、その出力をドライバー22(42)に入力する。ドライバー22(42)は、それぞれのモータを速度制御する半導体電力変換器であり、モータの種類(直流機、誘導機、同期機)とパワーによって、サイリスタコンバータ、DCチョッパ、ベクトルインバータ、PWMインバータなど各種である。ウェブのブランク長Lとシリンダー制御長Lqとは外部からの設定で与えられる。同期速度V0も外部からの設定で発振器OSC16に与えられ、発振器16はそれに相当する周波数のパルスF0を出力する。
LとLqが与えられるとV0maxテーブルから読み出されたV0maxが表示されるので、それ以下になるように同期速度V0が設定される。
F0は累積器ACC29,49で累積されてシリンダー基準L1R、ウェブ基準L1Fに変換される。
加工長Lpの終点(Lpエンド)の下死点通過を検出するセンサをここではLpセンサと呼ぶ。このセンサは光学的なものでも良いし、シリンダー軸に取り付けるアブソリュートエンコーダでも良い。
数値速度変換器DV28,48は長さの数値入力ER、EFを速度VR、VFに非線形変換して長さEの直線的変化を速度Vの直線的変化に近似させる。又、数値速度変換器DVには出力Vの変化率、即ち加速度の設定が可能であり、それぞれαR、αFに設定されているとする。
【0013】
動作
動作説明は運転中のワンピッチ終了時点、ツールの回転が終わり、Lpエンドがウェブから離れる瞬間から、言い換えればLpセンサが信号を発した所から始める。この信号によって累積器ACCがすべてクリアされる。
(1)先ず、シリンダーモータMR20の数値制御から説明する。
数値速度変換器DV28の入力は
L0−Lq−L1R+L2R=ER (7)
LpエンドでL1R、L2Rがクリアされるので、ER=L0−Lqが数値速度変換器DV28によりVRとなって加算器26の出力:速度基準VR0=V0−VRとなる。
L0>Lqのとき VR>0、VR0<V0となり減速
L0<Lqのとき VR<0、VR0>V0となり加速
減速のときは、L1Rに比べL2Rが小さく(7)式のERがプラスからゼロへ向かい、遂にはER→0、VR→0となり、L1R−L2R=L0−Lqとなる。
加速のときは、L1Rに比べL2Rが大きく(7)式のERがマイナスからゼロへ向かい、L1R−L2R=L0−Lqとなる。
即ち、シリンダー基準L1Rが基準長L0になればシリンダー周長L2Rは制御長Lqに等しく、その後はL1Rの増加とL2Rの増加が等しく同期して加工長Lpの間、加工が行われる。
Lpエンドを迎えるとLpセンサの信号により、L1R、L2Rの累積器ACC29,31がクリアされ、上記の繰り返しとなる。
【0014】
(2)次に、フィーダのサーボモータMF40の数値制御を説明する。
数値速度変換器DV48の入力は
L0−L−L1F+L2F=EF (8)
LpエンドでL1F、L2FがクリアされるのでEF=L0−L
速度基準VF0=V0−VF
L0>Lのとき、VF>0、VF0<V0となり減速
L0<Lのとき、VF<0、VF0>V0となり加速
減速のときは、L1Fに比べL2Fが小さく(8)式のEFがプラスからゼロに向かい遂には、EF→0、VF→0となり、L1F−L2F=L0−Lとなる。
加速のときは、L1Fに比べL2Fが大きく(8)式のEFがマイナスからゼロに向かい遂には、EF→0、VF→0となり、L1F−L2F=L0−Lとなる。
即ち、フィーダ基準L1Fが基準長L0になればフィーダ送り長はブランク長Lに等しく、その後は、L1Fの増加とL2Fの増加が等しく同期して加工長Lpの間、加工が行われる。Lpエンドを迎えるとLpセンサの信号によりL1F、L2Fの累積器ACC49,51がクリアされ上記の繰り返しとなる。
図10には示していないが材料にマークが印刷されているとき、マークセンサによりウェブ長の累積器ACCの内容L1F又はL2Fを修正することができる。また、Lpセンサ又は別に設けられる原点センサによりシリンダ周長の累積器ACCの内容L1F又はL2Fがチェックされて、修正される。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によるとシリンダーに装着する版、ダイ、型などの加工ツールのサイズがいろいろになっても、紙、プラスチック、繊維、金属箔、フィルム、複合材などのウェブの様々なピッチに対して、シリンダーとフィーダの両方を変速させてサイズ合わせをした後、同期して走間加工を行わせる数値制御駆動手段を備え、設備コストの低減を図り、段取り変えを簡単にして、ウェブ平均速度、即ち生産速度を最高にすることを可能にした間欠走間加工機を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダーの断面図。
【図2】加工後のウェブを示す図。
【図3】L<Lqの場合のシリンダー周速度とフィーダ周速度の例を示す図。
【図4】L>Lqの場合のシリンダー周速度とフィーダ周速度の例を示す図。
【図5】シリンダーの周速度の増速・減速を説明する図。
【図6】フィーダの周速度の減速・増速を説明する図。
【図7】L<Lqの場合のシリンダー周速度とフィーダ周速度を説明する図。
【図8】L>Lqの場合のシリンダー周速度とフィーダ周速度を説明する図。
【図9】シリンダー周速度あるいはフィーダ周速度の最高速度を説明する図。
【図10】シリンダー周速度あるいはフィーダ周速度の最小速度を説明する図。
【図11】本発明の走間加工機の構成例を示す図。
【図12】従来例1の印刷装置の構成図。
【図13】従来例2の印刷装置の構成図。
【符号の説明】
10・・・ウェブ、11・・・シリンダー、12・・・加工ツール、13・・・ピンチロール、14,15・・・フィーダ、16・・・発振器、17・・・L0テーブル、18・・・V0maxテーブル、20,40・・・サーボモータ、21,41・・・エンコーダ、22,44・・・ドライバー、24,44,27,47・・・周波数/速度変換器、23,43,26,46,30,50,32,52・・・加算器、25,45・・・比較器、28,48・・・数値速度変換器、29,31,49,51・・・累積器
Claims (3)
- ウェブとシリンダーとシリンダー外周面の一部に装着した加工ツールとウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段とを備え、加工ツールの回転周長とウェブ走行長とを一致させて圧接することにより加工を行う走間加工機において、
ウェブの加工されない長さLとシリンダーの加工ツールの無い部分の長さLq、及び加工時におけるシリンダーとフィーダの同期速度V0を設定し、加工ツールのエンドを検出したあと、ウェブ走行長とシリンダーの回転周長とを計測することによりウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段を加減速させてウェブの加工されない長さLの走行時間と加工ツールの無い部分の長さLqの回転時間とを一致させるように制御し、加工時には、フィーダとシリンダーを同期速度V0となるようにウェブを走行させるフィーダ駆動手段とシリンダーを回転駆動させる駆動手段を制御する制御装置を備えたことを特徴とする間欠走間加工機。 - 請求項1に記載の間欠走間加工機において、
制御装置に設定されるウェブの加工されない長さLとシリンダーの加工ツールの無い部分の長さLqをアドレスとして、シリンダーの加減速する長さをL0−Lq、フィーダが加減速する長さをL0−Lとさせる基準長L0のテーブルを保持させた記憶部を備えたことを特徴とする間欠走間加工機。 - 請求項1または2に記載の間欠走間加工機において、
制御装置に設定されるウェブの加工されない長さLとシリンダーの加工ツールの無い部分の長さLqとをアドレスとした許容最大同期速度V0maxのテーブルを保持させた記憶部を備えたことを特徴とする間欠走間加工機。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003062658A JP2004268423A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 間欠走間加工機 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012024995A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Nippon Reliance Kk | 印刷装置及び印刷方法 |
-
2003
- 2003-03-10 JP JP2003062658A patent/JP2004268423A/ja active Pending
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JP2012024995A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Nippon Reliance Kk | 印刷装置及び印刷方法 |
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