JP2004267600A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004267600A JP2004267600A JP2003064916A JP2003064916A JP2004267600A JP 2004267600 A JP2004267600 A JP 2004267600A JP 2003064916 A JP2003064916 A JP 2003064916A JP 2003064916 A JP2003064916 A JP 2003064916A JP 2004267600 A JP2004267600 A JP 2004267600A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic field
- magnet
- static magnetic
- static
- fluctuating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
Abstract
【解決手段】上下に対向して配置した静磁場発生手段(1a,1b)の撮影空間(17)側に、略円錐形状の窪み(1c)を有する垂直磁場方式磁気共鳴イメージング装置において、略円錐形状の窪み(1c)に沿って、磁場発生手段が発生する磁場強度の変動成分を、変動成分に対応した渦電流を誘起することによって打ち消す手段(4a〜4d)を備える。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は超電導方式オープン型の磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という。)に係り、特に、撮影空間の静磁場の安定性を改善したMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
MRI装置は、均一な静磁場内に置かれた被検体に高周波磁場を照射したときに被検体を構成する原子の原子核に生じる核磁気共鳴現象を利用し、被検体からの核磁気共鳴信号(以下、NMR信号という。)を検出し、このNMR信号を使って画像再構成することにより、被検体の物理的性質をあらわす磁気共鳴画像(以下、MRI画像という。)を得るものである。
【0003】
静磁場方向が被検体の体軸方向と直交する従来の垂直磁場方式、特に超電導磁石で静磁場を発生させるMRI装置では、建物の振動、静磁場発生源が超電導磁石である場合には磁石内部を低温状態に保つ為のヘリウム冷凍機による振動、MRIイメージングに位置情報を与えるための傾斜磁場コイルにパルス電流を印加する際に発生するローレンツ力に起因する振動等が、上下対向した磁石の個々に、独立して伝わるため、撮影空間には画像のアーチファクトとなり得る静磁場変動が生じていた。
【0004】
これを解決するの従来技術として、磁石と撮影空間との間に非磁性かつ電気伝導性の良い平板(変動磁場除去板)を配置し、静磁場変動を妨げる方向へ渦電流を発生させて、磁場変動を抑制したMRI装置がある(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
WO02/071942
【0006】
一方、垂直磁場方式の超電導MRI装置では、中央部に略円錐形状の窪みを有する超電導磁石と、その窪みに内包した傾斜磁場コイルを用いたものがある(特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献2】
WO02/027345
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、変動磁場除去板を平板の形状で、中央部に略円錐形状の窪みを有する垂直磁場方式の超電導MRI装置の撮影空間と傾斜磁場コイルの間に配置すると、傾斜磁場コイルが発生する傾斜磁場をも抑制してしまう。
【0009】
本発明の目的は、中央部に略円錐形状の窪みを有する垂直磁場方式の超電導MRI装置において、静磁場の変動を抑制した垂直磁場方式の超電導MRI装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、対向して配置された超電導コイルを備えた静磁場発生手段の撮影空間側に、略円錐形状の窪みを有する磁気共鳴イメージング装置において、前記略円錐形状の窪みに沿って、前記磁場発生手段が発生する磁場強度の変動成分を、前記変動成分に対応した渦電流を誘起することによって打ち消す手段を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置によって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に沿って具体的に説明する。
図1に、本発明に係る垂直磁場方式MRI装置の構成図を示す。1a,1bは撮影空間に均一な静磁場を発生する磁石、2は被検体、3は被検体を載せるための寝台、4a,4bは後述する変動磁場除去板、5a,5bは磁石(1a,1b)の窪みにそれぞれ内含され、撮影空間に位置情報を付加する傾斜磁場コイル、6a,6bは被検体2のプロトン原子に対し高周波磁場を照射する高周波磁場照射コイル、7は被検体2から発生するNMR信号を受信する高周波磁場受信コイル、8は傾斜磁場コイル(5a,5b)に駆動電流を供給するための傾斜磁場電源、9は高周波磁場照射コイル(6a,6b)に高周波パルスを送る送信器、10は高周波磁場受信コイル7で受信した被検体からのNMR信号を受信する受信器、11は前記受信したNMR信号より画像再構成をするためのデータ処理器、12は傾斜磁場電源8と送信器9と受信器10等を、適切なタイミングで制御するための制御器である。
【0012】
更に、本発明に係る垂直磁場方式MRI装置の断面図を図2に示す。磁石(1a,1b)は、最も外側のコイルの上下間距離を近づけてコンパクトな磁石を作るために、コイルの収納容器の対向面の中央部に略円錐形の窪みを設け、その窪みの中に傾斜磁場コイル(5a,5b)を配置するようになっている。また、容器内側のコイルは略円錐形の窪みに沿って径の異なるものが複数個配置されている。
【0013】
本発明の実施形態では、変動磁場除去板(4a,4b)を、上側磁石1a及び下側磁石1bのそれぞれの容器及び容器の窪みに沿って配置した。磁石は上下対称な形状をしているので、下側のみについて構造をより詳細に説明する。磁石1bは撮影空間側に窪み円錐状面1cと平坦面1dを持つので、磁石1bに配置する変動磁場除去板4bも窪み円錐状面4cと平坦面4dを併せ持つ形状とした。その際、窪み円錐状面の傾斜角度は同一とし、窪み円錐状面と平坦面の曲面形状も同一とした。変動磁場除去板4bの窪み円錐状面4cと平坦面4dを別々の1枚から構成すると、その境目で渦電流が流れなくなるため、1枚の板を折り曲げて両者を構成した。更に、変動磁場除去板の平坦面4dは、最も外側に配置されるメインコイル13eからの静磁場変動をも抑制するため、磁石の平坦面1dを完全に覆うようにした。すなわち、平坦面4dの外径は、磁石の平坦面1dの外径と同じか、あるいはそれ以上とした。また、変動磁場除去板4bの窪み円錐状面4cと平坦面4dの境目は、磁石1bの窪み円錐状面1cと平坦面1dの境目の曲面の形状に等しくした。上記構成によれば、変動磁場除去板の窪み円錐状面4cは傾斜磁場コイル5bの裏側となるので、撮影空間における傾斜磁場パルスを抑制しなくなる。
【0014】
更に、磁石1bは、窪み円錐状面1cの先端から磁石底面に向かって貫通穴1eが備えられている。この貫通穴1eは、傾斜磁場コイル5bに電気を供給するためのケーブルを通すために用いられる。本実施形態における傾斜磁場コイル5bの形状は、突起部5cを有し、突起部5cは貫通穴1eに一部挿入して配置される。そのため、変動磁場除去板4bも窪み円錐状面4cの先端に突起部5cを貫通する穴4eを形成した。その穴4e大きさは傾斜磁場コイル5bの突起部5cより大きな大きさとした。
【0015】
上記構成により、上下の独立したメインコイル(13a〜13c及び13d〜13f)の振動によって静磁場の変動が生ずると、変動磁場除去板(4a,4b)に渦電流がそれぞれ発生する。この渦電流はそれぞれの磁石の静磁場の変動と反対の方向に磁場を発生させるので、結果として撮影空間における静磁場の変動がなくなり、振動に起因するアーチファクトが生じなくなる。
【0016】
ここで、変動磁場除去板(4a,4b)による変動磁場の抑制の原理を図3により詳細に説明する。15a〜15dは、上側磁石1aと下側磁石1b間に発生する磁束であり、これらの磁石(1a、1b)に近接して配置された変動磁場除去板(上下対称のため下側の4bのみ図示する。)を通過して被検体が配置される撮影空間17に磁場強度、例えば0.7テスラの安定な静磁場が形成される。
【0017】
例えば、メインコイル13a〜13c及び13d〜13f(図示せず)のいずれか或いは両者が、建物の振動、静磁場発生源が超電導磁石である場合には磁石内部を低温状態に保つ為のヘリウム冷凍機による振動、MRIイメージングに位置情報を与えるための傾斜磁場コイルにパルス電流が印加する際に発生するローレンツ力に起因する振動等により共振すると、撮影空間17を通過する磁束の磁束密度が僅かに変化する。この磁束密度の変化により、撮影空間17の静磁場強度も変化する。しかし、この磁束(15a〜15d)の磁束密度の変化によって、変動磁場除去板4b内には対応して渦電流16が発生する。即ち、磁束(15a〜15d)の磁束密度が減少するような変化に対しては、渦電流16は磁束15a〜15dの磁束密度減少分を補うように発生し、磁束密度が増加するような変化に対しては、逆向きの渦電流が発生する。このように変動磁場除去板4bには、磁束(15a〜15d)の変動があった場合、それをキャンセルするような渦電流が電磁誘導により発生するので、撮影空間17の磁場は安定な磁場強度に保たれる。これにより、静磁場の磁場変動分を画像に影響を及ぼさない範囲(例えば0.01ppm以下)に抑えることができる。
【0018】
次に、変動磁場除去板4に使用する材質について説明する。垂直磁場方式のMRI磁石では、上下の磁石間の閉塞性を軽減するために、撮影空間は広いことが望ましく、上側磁石1aと下側磁石1bの間隔は広くすることが要求される。一方、高い静磁場強度の磁石の設計の際には、一定以上,上下の磁石間距離を広くできない性質がある。言い換えれば、高い静磁場強度の磁石の設計の際には、上下の磁石間距離はある程度制約を受ける。その場合、上下の磁石間の閉塞感を軽減するためには、変動磁場除去板の平坦部4dの厚さをなるべく薄くすることが、望ましい。そこで変動磁場除去板に使用する材質としては、非磁性かつ電気伝導性の良い金属として考えられる銅、アルミニウム、銀といったもののうち、本実施形態では銅を採用した。渦電流は流れる金属の電気伝導度によって異なり、電気伝導度が高いほど流れやすい。そこで変動磁場除去板4に電気伝導度が高い銅を採用すれば、僅かな厚さでも十分な渦電流を発生させることができるため、撮影空間の大きさを広くとることができ、上下の磁石間の閉塞感を軽減できる。
【0019】
以上説明した、本発明の変動磁場除去板4は、上記建物の振動等に起因する静磁場の変動のみならず、その他の振動に起因する静磁場の変動についても対応可能であることがわかる。例えば、MRI装置が設置される建屋に置かれた他の装置等の振動に起因した静磁場の変動に対しても本発明は有効である。また上記実施形態は垂直磁場方式について説明したが、水平磁場方式であっても本発明を適用することができる。
【0020】
以上のように変動磁場除去板4を配置することにより、磁石中央部の円錐形の窪みに沿ったメインコイル13の振動による静磁場の変動を抑制できた。
【0021】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、中央部に略円錐形状の窪みを有する垂直磁場方式の超電導MRI装置において、静磁場の変動を抑制することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における垂直型超電導MRI装置の構成図。
【図2】本発明における垂直型超電導MRI装置の断面図。
【図3】変動磁場の抑制の原理。
【符号の説明】
4…変動磁場除去板
Claims (1)
- 対向して配置された超電導コイルを備えた静磁場発生手段の撮影空間側に、略円錐形状の窪みを有する磁気共鳴イメージング装置において、前記略円錐形状の窪みに沿って、前記磁場発生手段が発生する磁場強度の変動成分を、前記変動成分に対応した渦電流を誘起することによって打ち消す手段を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003064916A JP4149288B2 (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003064916A JP4149288B2 (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004267600A true JP2004267600A (ja) | 2004-09-30 |
JP2004267600A5 JP2004267600A5 (ja) | 2006-03-09 |
JP4149288B2 JP4149288B2 (ja) | 2008-09-10 |
Family
ID=33126085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003064916A Expired - Fee Related JP4149288B2 (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4149288B2 (ja) |
-
2003
- 2003-03-11 JP JP2003064916A patent/JP4149288B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4149288B2 (ja) | 2008-09-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4965426B2 (ja) | 磁気共鳴イメージングシステムのための非対称の非常に短い勾配コイル | |
KR20170048577A (ko) | 자기 공명 이미징을 위한 강자성 증강 | |
US6262576B1 (en) | Phased array planar gradient coil set for MRI systems | |
JP4481395B2 (ja) | 開放型磁気共鳴イメージング・システム | |
WO1997025726A1 (fr) | Dispositif magnetique supraconducteur et dispositif d'imagerie rmn l'utilisant | |
JPH11267112A (ja) | 磁気共鳴像形成システム用グラジエントコイルアセンブリ | |
JP5932815B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
JP4149288B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
JP3897958B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
US6667619B2 (en) | Magnetic resonance apparatus with damping of inner mechanical vibrations | |
US7259561B2 (en) | Generator of a time-variable magnetic field and magnetic resonance device | |
WO2008062599A1 (fr) | Dispositif d'électro-aimant et dispositif d'imagerie par résonance magnétique | |
JP4146745B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
JP2007502183A (ja) | 核磁気共鳴装置に適用可能な磁場発生システム | |
JP5891063B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
JP2003061930A (ja) | 熱拡散装置および磁気共鳴映像撮像装置 | |
JP2008119357A (ja) | Mri装置用rfコイル、mri装置用rfコイルの使用方法、およびmri装置 | |
JPH11137535A (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
JP2001149338A (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
WO2004005951A2 (en) | An mri system with a conductive member having a damping effect for vibrations | |
JP2005065752A (ja) | Mri用磁場発生装置 | |
JP4866215B2 (ja) | 超電導磁石装置及び核磁気共鳴イメージング装置 | |
JP5416528B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
JP2002102205A (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
JPWO2017033715A1 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060113 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060113 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080327 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080331 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080528 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080624 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080625 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130704 Year of fee payment: 5 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |