JP2004265797A - 内部拡散手段を有する面光源 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光体と内部拡散手段とを有する面光源において、発光体からの光をロスすることなく利用するとともに、面光源の厚さ、特に、内部拡散手段の厚さを薄くして、液晶表示装置の全体としての厚さを薄くすることを可能にする内部拡散手段を有する面光源を提供する。
【解決手段】発光体と、該発光体に対向して配置され、発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、発光体に対向して配置された内部拡散手段は、その端面の厚さが発光体の大きさに対して充分に厚く、且つ、13°以下の角度で厚さを漸減して形成されていることを特徴とする内部拡散手段を有する面光源によって達成される。
【選択図】 図1
【解決手段】発光体と、該発光体に対向して配置され、発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、発光体に対向して配置された内部拡散手段は、その端面の厚さが発光体の大きさに対して充分に厚く、且つ、13°以下の角度で厚さを漸減して形成されていることを特徴とする内部拡散手段を有する面光源によって達成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光体と、この発光体に対向して配置され、発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にしてその一面から投射する内部拡散手段とを有する面光源に関するものであり、主として液晶表示装置を照明する照明装置として使用される内部拡散手段を有する面光源に関するものである。そして、この内部拡散手段は、後述するように、ガイドロッドと導光板を有するものと導光板のみのものとがある。本発明は、このような内部拡散手段において、発光体に対向する端面の厚さを発光体の大きさに対して充分に厚くして、発光体から投射される光を外部に漏らすことなく内部拡散手段の端面からその内部に入射して、発光体から投射される光を充分に活用するとともに、この内部拡散手段の厚さを薄くした内部拡散手段を有する面光源の新規な構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置を照明する面光源、例えば液晶表示装置のフロントライトは既に公知となっている。この液晶表示装置のフロントライトは、通常、LED(発光ダイオード)等からなる発光体と、この発光体に対向するガイドロッド又は導光板等からなる光の内部拡散手段とを有しており、発光体から投射された光が、内部拡散手段であるガイドロッド又は導光板等の発光体に対向する端面から内部に入射して拡散し、全体がほぼ均一な光量となって被照明体に向かって投射されるように構成されている。
【0003】
ここで、光の内部拡散手段としてガイドロッドと導光板との双方を有しているものでは、第1段の内部拡散手段であるガイドロッドの内部で光が拡散して全体がほぼ均一な光量となって導光板に投射され、第2段の内部拡散手段である導光板の内部で光が拡散してさらに全体を均一な光量にして、被照明体である液晶パネルに投射するように構成されている。そして、ガイドロッドを使用せずに、光の内部拡散手段である導光板の端面が発光体に直接対向しているものでは、発光体から投射された光が導光板の発光体に対向する端面から内部に入射して拡散され、全体がほぼ均一な光量となって被照明体である液晶パネルに投射されるように構成されている。
【0004】
このガイドロッド及び導光板は、いずれも、発光体(又はガイドロッド)に対向して配置された端面から、発光体(又はガイドロッド)から投射される光を内部に導入して内部で反射を繰り返して拡散するとともに全体をほぼ均一な光量にして、その1面に形成された光の投射面から光を外部に投射する光の内部拡散手段を構成するものであって、ガイドロッドを使用するときには、ガイドロッドと導光板との2種類の光の内部拡散手段を組み合わせて使用することによって、被照明体(液晶パネル)を照明する光の光量が全面でより均一な光量となるようにしたものであり、ガイドロッドを使用せずに、導光板の端面が直接発光体に対向しているものは、被照明体(液晶パネル)を照明する光の光量がわずかに不均一な光量となったとしても、より簡便な構成で安価に製造することを求めたものであるということができる。
【0005】
ここで、従来技術の液晶パネルを照明する内部拡散手段を有する面光源の構成を説明する。図3はガイドロッド及び導光板を有する面光源を液晶パネルの照明として用いた例を示す斜視図、図4はこの面光源のガイドロッドによる光の拡散と外部への投射を示す概念的な断面図、図5はフロントライトを有する液晶表示装置を示すものであって、導光板の端面を直接発光体に対向させた例を示す概念的な断面図、図6は発光体に比較してガイドロッド又は導光板の厚さを薄くしたときの光の漏洩を示す概念的な断面図である。
【0006】
図3は、内部拡散手段を有する面光源の1例としてガイドロッド及び導光板の双方を有する面光源を液晶表示装置のフロントライトとして採用した例を示すものであって、この実施例の液晶表示装置のフロントライトは、ガイドロッド21と導光板22との双方を有しており、ガイドロッド21の両側の端面21aに対向して光源となるLED23が配置されている。そして、ガイドロッド21の手前側に位置する投光面21bに対向して、導光板22の受光面22aが配置されている。更に、ガイドロッド21の向こう側には、ガイドロッド21から漏れた光を再びガイドロッド21に戻すための湾曲した反射板24が設けられており、導光板22の下方には、この面光源で照明する被照明体である液晶パネル25が配置されている。尚、LED23は、光量が充分であれば、両側に配置することなく片側の1個のみであっても良いことは勿論である。
【0007】
このLED23とガイドロッド21とは、図4に示すように、相互に接近して配置されており、光源となるLED23の発光素子23aが発光することによって生じる光は、矢印で示すように、端面21aからガイドロッド21の内部に導入されて反射しながら拡散し、V字状の溝として形成された反射面21cで反射した光が、下方(導光板22の配置されている方向)の投光面21bから導光板22(図4には図示されていない)に向かって投射される。従って、導光板22に投射される光は、V字状の反射面21cの間隔で縦に細い線状となった光が多数並列した光となるが、反射面21cの間隔が充分に小さいときには線状の光のピッチが充分に小さくなり、実質的にガイドロッド21の投光面21bの全面が光る連続した光となる。ここで、前述したV字状の反射面21cは、このV字状の形状に限定されるものではなく、他の形状、例えば階段状の反射面やホログラムを利用した反射面とすることができる。
【0008】
図5は、面光源を液晶表示装置のフロントライトとして使用した例であって、ガイドロッドを使用せずに、導光板の端面を直接光源に対向させた例を示す概念的な断面図である。この液晶表示装置は、カラー表示の液晶表示装置であって、図に示すように、液晶表示装置31の上端に、光源32(一般に、白色LEDが使用される)と、光源32から投射される光を光源32に対向する端面33aから内部に導入する導光板33とからなるフロントライト34が配置されている。この導光板33は、端面33aから内部に導入された光Aを上下面で反射を繰り返して導光板33の内部に拡散するとともに、導光板33の上面に設けられたプリズム等の反射面(図示されていない)で光を下方に反射して、下側に配置された液晶パネル35を照明する。
【0009】
また、周囲の環境が明るいときには、外光Bが導光板33の上面から内部に入射して、外光Bで液晶パネル35を照明することができる。従って、この実施例の液晶表示装置31では、周囲の環境が十分に明るいときには、光源32からの光を使用することなく、環境から投射される光のみで液晶パネル35を照明することが可能であり、消費電力を節約することが可能となる。
【0010】
フロントライト34の下方には、既に各種の形式のものが周知となっている液晶パネル35が配置されている。この実施例の液晶パネル35は、カラー表示の液晶表示装置のための液晶パネルであって、最上方に偏光板と補償板とが一体となった偏光・補償板36が配置されており、その下方に液晶セル37が配置されている。この液晶セル37は、周知のように、上側のガラス基板38、カラーフィルター39、液晶40、反射板41、下側のガラス基板42の順に配列して一体となっている。
【0011】
この液晶表示装置31では、光源32から投射された光Aは、導光板33の端面33aから導光板33の内部に導入されて、上下面で反射を繰り返すことによって導光板33の内部に拡散するとともに、上面33bに形成された反射面(図示しない)で反射した光が下方に投射されて液晶パネル35を照明する。この反射して下方に投射された液晶パネル35の照明光は、偏光・補償板36、上側のガラス基板38を透過してカラーフィルター39で所定の色のみを透過し、液晶40で所定の文字又は形状が表示された部分のみを透過した後、反射板41でここまで到達した光を反射して、もとの経路を通って導光板33の上面33bから外部に放射される。このようにして、本実施例の液晶表示装置31は、ユーザーが前記所定の文字又は形状を認識することができるようになる。照明光が外光Bの場合も、同様にして液晶パネル35を照明するので、重複を避けるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0012】
液晶表示装置のフロントライトとして使用される面光源では、液晶表示装置の全体としての厚さを薄くするために、面光源の厚さ、特に液晶パネルと重ね合わされる導光板やガイドロッドの厚さも薄くすることが求められている。しかし、このような面光源においては、液晶表示装置の厚さを薄くするために内部拡散手段であるガイドロッドや導光板の厚さを薄くすると、図6に示すように、発光体からの光の一部が、ガイドロッドや導光板などの内部拡散手段の端面から内部に導入されず、内部拡散手段の端面の上下から外部に漏洩して光のロスが生じる。即ち、図6に示すように、図4の実施例におけるLED23の発光素子23a(図5の実施例では光源32)から発光される光の一部が、ガイドロッド21(図5では導光板33)の端面21a(図5では端面33a)の上下から漏洩することになり、発光素子23a(光源32)から発光された光を完全に活用することができず、光のロスが生じる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これらの従来技術の問題点を解消して、発光体と、この発光体に対向して配置され、発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、発光体であるLEDからの光をロスすることなく利用するとともに、面光源の厚さ、特に、内部拡散手段であるガイドロッドや導光板の厚さを薄くして液晶表示装置の全体としての厚さを薄くすることを可能にする内部拡散手段を有する面光源を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するものであって、発光体と、該発光体に対向して配置され、前記発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、前記発光体に対向して配置された前記内部拡散手段は、その端面の厚さが前記発光体の大きさに対して充分に厚く、且つ、13°以下の角度で厚さを漸減して形成されていることを特徴とする内部拡散手段を有する面光源を提供するものである。
【0015】
ここで、前記内部拡散手段がガイドロッドであって、該ガイドロッドの内部で光が拡散し、その1面から全面がほぼ均一な光量となって投射された光が、前記ガイドロッドの投射面に対向する導光板に入射し、再び該導光板の内部で拡散してさらに全体を均一な光量にして被照明体に投射することが望ましく、或いは、前記内部拡散手段が導光板であって、該導光板の内部で拡散して全体をほぼ均一な光量にして被照明体に投射することが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細について、実施例を示す図面に基づいて従来技術と対比しながら説明する。図1は本発明の内部拡散手段を有する面光源の1実施例の要部を示す概念的な断面図である。図に示すように、本実施例の内部拡散手段を有する面光源は、光源であるLED1の発光素子1a(図4の実施例ではLED23の発光素子23aに、図5の実施例では光源32に相当する)は、光の内部拡散手段であるガイドロッド2(図4ではガイドロッド21に、図5では導光板33に相当)の端面2a(図4では端面21aに、図5では端面33aに相当)が対向して配置されており、この端面2aから光が内部に導入されて、全体がほぼ均一な光量になるように拡散される。
【0017】
この内部拡散手段であるガイドロッド2の端面2aの厚さは、図から明らかなように、発光素子1aの大きさに対して充分に厚く形成されており、端面2aの上下から光が漏洩しないようになっている。そして、この端面2aからθ°の角度で緩やかに傾斜してガイドロッド2の中央部の厚さが薄くなるように、テーパ面2bが形成されている。このテーパ面2bは、図1に示すようにガイドロッド2の上面に形成されるばかりでなく、ガイドロッド2の下面、或いは上面と下面との双方に形成してもよい。そして、詳細は後述するように、このテーパ面2bの角度θ°は、13°以下の角度とすることが望ましい。
【0018】
ガイドロッド2の下面には、図4で従来技術として説明した反射面21cと同様のV字状の溝(図示しない)等からなる反射面2cが形成されており、この反射面2cで反射した光が上面に形成された投光面2d(図4では投光面21b)から外部に投射される。そして、この外部に投射された光は、図3における導光板22の端面22aから入射し、導光板22の内部で再び拡散するとともに反射面で反射した光が外部(液晶パネル25)に向かって投射され、面光源を形成する。
【0019】
ここで、この反射面2cは、液晶表示装置の全体の厚さを薄くするためには、テーパ面2bの下方には形成せずに、テーパ面2bは、光をガイドロッド2へ導入する光の導入部とすることが望ましい。しかし、幅方向の大きさに制限のある場合には、テーパ面2bの下方にも反射面2cを形成できることは勿論である。そして、この場合には、上面(テーパ面2b)から外部に投射される光が上面で屈折することを考慮して、テーパ面2bの下方に配置されるV字状の溝は反射面となるV字状の溝の角度をテーパ面2bで屈折する角度に対応して変更しておくことが望ましい。
【0020】
また、このV字状の溝からなる反射面2cをガイドロッド2の上面及びテーパ面2bに形成して、導光板をガイドロッド2の下面に配置して、ガイドロッド2の上面から光を投射するように形成することも可能である。この場合にも、上述の説明とほぼ同様になるので詳細な説明は省略する。さらに、反射面2cはV字状の溝に限定されるものではなく、その他の公知となっている反射面、例えば階段状の反射面やドットを設けた反射面、或いはホログラムによる反射面等を任意に採用することができる。
【0021】
図5に示す従来技術の実施例と同様に、導光板の端面が直接光源に対向している場合には、上述の説明で「ガイドロッド2」となっている個所を「導光板2」と読み替えることによって全く同様に実施することができる。但し、この場合には、周知のように、導光板の液晶パネルに対向して設けられた反射面(図5の実施例では導光板33の上面)によって反射した光は、導光板の下面から液晶パネルに向かって投射されるので、「導光板」を「液晶パネル」に読み替えることになる。
【0022】
図2はガイドロッドや導光板等の屈折率の高い物質と空気等の屈折率の低い物質との境界における光の屈折や反射を示す説明図である。ここで、中央の水平線が屈折率の高い物質と屈折率の低い物質との境界5であって、この境界5の上方が空気等の屈折率の低い物質6、下方がガイドロッドや導光板等の屈折率の高い物質7を示している。ガイドロッドや導光板等は、透明で高い屈折率を有するものであって、加工が容易であることが望ましいので、PMMA(アクリル樹脂)で製作されることが多い。従って、ここでは、屈折率の高い物質7として、PMMAを例にして説明する。
【0023】
屈折率の高い物質7から屈折率の低い物質6に向かって投射される光は、境界5において、スネルの法則に従って屈折して透過するか全反射するかが決まることは周知である。
スネルの法則は、
n1 sinθ1 =n2 sinθ2
で示されるものである。ここで、
n1 :入射場の屈折率
θ1 :入射角
n2 :出射場の屈折率
θ2 :出射角
である。
【0024】
ガイドロッドや導光板等に多く使用されているPMMAの屈折率は約1.5であり、空気の屈折率は1なので、ガイドロッドや導光板等と空気との境界5における光は、スネルの法則に従って、臨界角が約42°となり、法線8に対して臨界角(約42°)未満の角度αで投射された光▲1▼は、▲1▼’で示すように屈折して透過する。一方、法線8に対して臨界角(約42°)以上の角度βで投射された光▲2▼は、▲2▼’で示すように全反射してガイドロッド又は導光板から外部に出ることはない。
【0025】
一方、光源であるLED1の発光素子1aから投射される光は、発光素子1aに直交する方向(法線方向)に放射される光量が最も多く、放射角度(法線方向からの角度)が30°になると85%程度に、60°になると40%程度に減少し、更に放射角度が大きくなると急激に減少する。このため、光源として有効な放射角度は、60°(両側の投射範囲とすると120°)以下に設定することが通常である。従って、光源として有効な最外周の光としてガイドロッドや導光板に入射する光の角度を60°とすると、この光が空気(屈折率=1)を通過してガイドロッドや導光板(屈折率=約1.5)に入射した後の角度は、スネルの法則により約35°となり、ガイドロッドや導光板に入射した光は、全て法線に対して約35°以下の光となる。
【0026】
このガイドロッド又は導光板の端面から入射した光が、導光板の上面又は下面で拡散する際には、導光板の上面又は下面と端面とは直交しているので、端面から約35°の角度で入射した光は上面又は下面における法線に対して約55°の光となり、この角度がガイドロッド又は導光板の内部で拡散する光の最小の角度となるので、発光素子1aから投射されて端面から入射した光は全てPMMAの屈折率約1.5と空気の屈折率1との境界における臨界角約42°よりも大きくなって、PMMAと空気との境界(即ち、導光板の上面又は下面)では光は全反射して外部に漏洩することはない。
【0027】
ガイドロッド又は導光板から外部に漏洩しない限界の入射角は、前述したように、PMMAと空気との境界における臨界角の約42°であり、発光素子1aから投射される光の最外周の光がガイドロッド又は導光板の上面(又は下面)に入射する光の角度は約55°なので、ガイドロッド又は導光板の上面(又は下面)を約13°傾斜させたときに臨界角の約42°となる。このことは、図1におけるガイドロッド2の上面に形成されたテーパ面2bの角度θ°を約13°以下にするときには、ガイドロッド又は導光板のテーパ面2bから光が外部に漏洩することがないことを示している。本発明は、この知見に基づいて、発光体に対向する光の内部拡散手段の端面の厚さを発光体の大きさに対して充分に厚く形成するとともに、内部拡散手段の厚さを漸減するテーパ面を形成して、このテーパ面の角度を13°以下の角度にすることによって内部拡散手段から外部に光が漏洩しないように構成したものである。
【0028】
本発明は、このように構成することによって、面光源の厚さ、特に、内部拡散手段であるガイドロッドや導光板の端面の厚さを十分に厚くして発光体からの光のロスをなくすとともに、反射面の位置における厚さを薄くして液晶表示装置の全体としての厚さを薄くすることを可能にした内部拡散手段を有する面光源を提供するものである。従って、本発明は、以上に述べた実施の形態に述べられた方法に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において各種の変更や改良を行うことができるのは勿論である。
【0029】
【発明の効果】
本発明の内部拡散手段を有する面光源は、以上に説明したように、発光体と、該発光体に対向して配置され、前記発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、発光体に対向して配置された内部拡散手段を、端面の厚さが発光体の大きさに対して充分に厚く、且つ、13°以下の角度で厚さを漸減して形成したものであって、このように構成することによって、発光体であるLEDからの光をロスすることなく利用することができるとともに、面光源の厚さ、特に、内部拡散手段であるガイドロッドや導光板の液晶パネルと重なる部分の厚さを薄くして、液晶表示装置の全体としての厚さを薄くすることを可能にする内部拡散手段を有する面光源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内部拡散手段を有する面光源の1実施例の要部を示す概念的な断面図である。
【図2】ガイドロッドや導光板等の屈折率の高い物質と空気等の屈折率の低い物質との境界における光の屈折や反射を示す説明図である。
【図3】ガイドロッド及び導光板を有する面光源を液晶パネルの照明として用いた例を示す斜視図である。
【図4】面光源のガイドロッドによる光の拡散と外部への投射を示す概念的な断面図である。
【図5】フロントライトを有する液晶表示装置を示すものであって、導光板の端面を直接発光体に対向させた例を示す概念的な断面図である。
【図6】発光体に比較してガイドロッド又は導光板の厚さを薄くしたときの光の漏洩を示す概念的な断面図である。
【符号の説明】
1 LED
1a 発光素子
2 ガイドロッド
2a 端面
2b テーパ面
2c 反射面
2d 投光面
5 境界
6 屈折率の低い物質
7 屈折率の高い物質
8 法線
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光体と、この発光体に対向して配置され、発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にしてその一面から投射する内部拡散手段とを有する面光源に関するものであり、主として液晶表示装置を照明する照明装置として使用される内部拡散手段を有する面光源に関するものである。そして、この内部拡散手段は、後述するように、ガイドロッドと導光板を有するものと導光板のみのものとがある。本発明は、このような内部拡散手段において、発光体に対向する端面の厚さを発光体の大きさに対して充分に厚くして、発光体から投射される光を外部に漏らすことなく内部拡散手段の端面からその内部に入射して、発光体から投射される光を充分に活用するとともに、この内部拡散手段の厚さを薄くした内部拡散手段を有する面光源の新規な構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置を照明する面光源、例えば液晶表示装置のフロントライトは既に公知となっている。この液晶表示装置のフロントライトは、通常、LED(発光ダイオード)等からなる発光体と、この発光体に対向するガイドロッド又は導光板等からなる光の内部拡散手段とを有しており、発光体から投射された光が、内部拡散手段であるガイドロッド又は導光板等の発光体に対向する端面から内部に入射して拡散し、全体がほぼ均一な光量となって被照明体に向かって投射されるように構成されている。
【0003】
ここで、光の内部拡散手段としてガイドロッドと導光板との双方を有しているものでは、第1段の内部拡散手段であるガイドロッドの内部で光が拡散して全体がほぼ均一な光量となって導光板に投射され、第2段の内部拡散手段である導光板の内部で光が拡散してさらに全体を均一な光量にして、被照明体である液晶パネルに投射するように構成されている。そして、ガイドロッドを使用せずに、光の内部拡散手段である導光板の端面が発光体に直接対向しているものでは、発光体から投射された光が導光板の発光体に対向する端面から内部に入射して拡散され、全体がほぼ均一な光量となって被照明体である液晶パネルに投射されるように構成されている。
【0004】
このガイドロッド及び導光板は、いずれも、発光体(又はガイドロッド)に対向して配置された端面から、発光体(又はガイドロッド)から投射される光を内部に導入して内部で反射を繰り返して拡散するとともに全体をほぼ均一な光量にして、その1面に形成された光の投射面から光を外部に投射する光の内部拡散手段を構成するものであって、ガイドロッドを使用するときには、ガイドロッドと導光板との2種類の光の内部拡散手段を組み合わせて使用することによって、被照明体(液晶パネル)を照明する光の光量が全面でより均一な光量となるようにしたものであり、ガイドロッドを使用せずに、導光板の端面が直接発光体に対向しているものは、被照明体(液晶パネル)を照明する光の光量がわずかに不均一な光量となったとしても、より簡便な構成で安価に製造することを求めたものであるということができる。
【0005】
ここで、従来技術の液晶パネルを照明する内部拡散手段を有する面光源の構成を説明する。図3はガイドロッド及び導光板を有する面光源を液晶パネルの照明として用いた例を示す斜視図、図4はこの面光源のガイドロッドによる光の拡散と外部への投射を示す概念的な断面図、図5はフロントライトを有する液晶表示装置を示すものであって、導光板の端面を直接発光体に対向させた例を示す概念的な断面図、図6は発光体に比較してガイドロッド又は導光板の厚さを薄くしたときの光の漏洩を示す概念的な断面図である。
【0006】
図3は、内部拡散手段を有する面光源の1例としてガイドロッド及び導光板の双方を有する面光源を液晶表示装置のフロントライトとして採用した例を示すものであって、この実施例の液晶表示装置のフロントライトは、ガイドロッド21と導光板22との双方を有しており、ガイドロッド21の両側の端面21aに対向して光源となるLED23が配置されている。そして、ガイドロッド21の手前側に位置する投光面21bに対向して、導光板22の受光面22aが配置されている。更に、ガイドロッド21の向こう側には、ガイドロッド21から漏れた光を再びガイドロッド21に戻すための湾曲した反射板24が設けられており、導光板22の下方には、この面光源で照明する被照明体である液晶パネル25が配置されている。尚、LED23は、光量が充分であれば、両側に配置することなく片側の1個のみであっても良いことは勿論である。
【0007】
このLED23とガイドロッド21とは、図4に示すように、相互に接近して配置されており、光源となるLED23の発光素子23aが発光することによって生じる光は、矢印で示すように、端面21aからガイドロッド21の内部に導入されて反射しながら拡散し、V字状の溝として形成された反射面21cで反射した光が、下方(導光板22の配置されている方向)の投光面21bから導光板22(図4には図示されていない)に向かって投射される。従って、導光板22に投射される光は、V字状の反射面21cの間隔で縦に細い線状となった光が多数並列した光となるが、反射面21cの間隔が充分に小さいときには線状の光のピッチが充分に小さくなり、実質的にガイドロッド21の投光面21bの全面が光る連続した光となる。ここで、前述したV字状の反射面21cは、このV字状の形状に限定されるものではなく、他の形状、例えば階段状の反射面やホログラムを利用した反射面とすることができる。
【0008】
図5は、面光源を液晶表示装置のフロントライトとして使用した例であって、ガイドロッドを使用せずに、導光板の端面を直接光源に対向させた例を示す概念的な断面図である。この液晶表示装置は、カラー表示の液晶表示装置であって、図に示すように、液晶表示装置31の上端に、光源32(一般に、白色LEDが使用される)と、光源32から投射される光を光源32に対向する端面33aから内部に導入する導光板33とからなるフロントライト34が配置されている。この導光板33は、端面33aから内部に導入された光Aを上下面で反射を繰り返して導光板33の内部に拡散するとともに、導光板33の上面に設けられたプリズム等の反射面(図示されていない)で光を下方に反射して、下側に配置された液晶パネル35を照明する。
【0009】
また、周囲の環境が明るいときには、外光Bが導光板33の上面から内部に入射して、外光Bで液晶パネル35を照明することができる。従って、この実施例の液晶表示装置31では、周囲の環境が十分に明るいときには、光源32からの光を使用することなく、環境から投射される光のみで液晶パネル35を照明することが可能であり、消費電力を節約することが可能となる。
【0010】
フロントライト34の下方には、既に各種の形式のものが周知となっている液晶パネル35が配置されている。この実施例の液晶パネル35は、カラー表示の液晶表示装置のための液晶パネルであって、最上方に偏光板と補償板とが一体となった偏光・補償板36が配置されており、その下方に液晶セル37が配置されている。この液晶セル37は、周知のように、上側のガラス基板38、カラーフィルター39、液晶40、反射板41、下側のガラス基板42の順に配列して一体となっている。
【0011】
この液晶表示装置31では、光源32から投射された光Aは、導光板33の端面33aから導光板33の内部に導入されて、上下面で反射を繰り返すことによって導光板33の内部に拡散するとともに、上面33bに形成された反射面(図示しない)で反射した光が下方に投射されて液晶パネル35を照明する。この反射して下方に投射された液晶パネル35の照明光は、偏光・補償板36、上側のガラス基板38を透過してカラーフィルター39で所定の色のみを透過し、液晶40で所定の文字又は形状が表示された部分のみを透過した後、反射板41でここまで到達した光を反射して、もとの経路を通って導光板33の上面33bから外部に放射される。このようにして、本実施例の液晶表示装置31は、ユーザーが前記所定の文字又は形状を認識することができるようになる。照明光が外光Bの場合も、同様にして液晶パネル35を照明するので、重複を避けるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0012】
液晶表示装置のフロントライトとして使用される面光源では、液晶表示装置の全体としての厚さを薄くするために、面光源の厚さ、特に液晶パネルと重ね合わされる導光板やガイドロッドの厚さも薄くすることが求められている。しかし、このような面光源においては、液晶表示装置の厚さを薄くするために内部拡散手段であるガイドロッドや導光板の厚さを薄くすると、図6に示すように、発光体からの光の一部が、ガイドロッドや導光板などの内部拡散手段の端面から内部に導入されず、内部拡散手段の端面の上下から外部に漏洩して光のロスが生じる。即ち、図6に示すように、図4の実施例におけるLED23の発光素子23a(図5の実施例では光源32)から発光される光の一部が、ガイドロッド21(図5では導光板33)の端面21a(図5では端面33a)の上下から漏洩することになり、発光素子23a(光源32)から発光された光を完全に活用することができず、光のロスが生じる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これらの従来技術の問題点を解消して、発光体と、この発光体に対向して配置され、発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、発光体であるLEDからの光をロスすることなく利用するとともに、面光源の厚さ、特に、内部拡散手段であるガイドロッドや導光板の厚さを薄くして液晶表示装置の全体としての厚さを薄くすることを可能にする内部拡散手段を有する面光源を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するものであって、発光体と、該発光体に対向して配置され、前記発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、前記発光体に対向して配置された前記内部拡散手段は、その端面の厚さが前記発光体の大きさに対して充分に厚く、且つ、13°以下の角度で厚さを漸減して形成されていることを特徴とする内部拡散手段を有する面光源を提供するものである。
【0015】
ここで、前記内部拡散手段がガイドロッドであって、該ガイドロッドの内部で光が拡散し、その1面から全面がほぼ均一な光量となって投射された光が、前記ガイドロッドの投射面に対向する導光板に入射し、再び該導光板の内部で拡散してさらに全体を均一な光量にして被照明体に投射することが望ましく、或いは、前記内部拡散手段が導光板であって、該導光板の内部で拡散して全体をほぼ均一な光量にして被照明体に投射することが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細について、実施例を示す図面に基づいて従来技術と対比しながら説明する。図1は本発明の内部拡散手段を有する面光源の1実施例の要部を示す概念的な断面図である。図に示すように、本実施例の内部拡散手段を有する面光源は、光源であるLED1の発光素子1a(図4の実施例ではLED23の発光素子23aに、図5の実施例では光源32に相当する)は、光の内部拡散手段であるガイドロッド2(図4ではガイドロッド21に、図5では導光板33に相当)の端面2a(図4では端面21aに、図5では端面33aに相当)が対向して配置されており、この端面2aから光が内部に導入されて、全体がほぼ均一な光量になるように拡散される。
【0017】
この内部拡散手段であるガイドロッド2の端面2aの厚さは、図から明らかなように、発光素子1aの大きさに対して充分に厚く形成されており、端面2aの上下から光が漏洩しないようになっている。そして、この端面2aからθ°の角度で緩やかに傾斜してガイドロッド2の中央部の厚さが薄くなるように、テーパ面2bが形成されている。このテーパ面2bは、図1に示すようにガイドロッド2の上面に形成されるばかりでなく、ガイドロッド2の下面、或いは上面と下面との双方に形成してもよい。そして、詳細は後述するように、このテーパ面2bの角度θ°は、13°以下の角度とすることが望ましい。
【0018】
ガイドロッド2の下面には、図4で従来技術として説明した反射面21cと同様のV字状の溝(図示しない)等からなる反射面2cが形成されており、この反射面2cで反射した光が上面に形成された投光面2d(図4では投光面21b)から外部に投射される。そして、この外部に投射された光は、図3における導光板22の端面22aから入射し、導光板22の内部で再び拡散するとともに反射面で反射した光が外部(液晶パネル25)に向かって投射され、面光源を形成する。
【0019】
ここで、この反射面2cは、液晶表示装置の全体の厚さを薄くするためには、テーパ面2bの下方には形成せずに、テーパ面2bは、光をガイドロッド2へ導入する光の導入部とすることが望ましい。しかし、幅方向の大きさに制限のある場合には、テーパ面2bの下方にも反射面2cを形成できることは勿論である。そして、この場合には、上面(テーパ面2b)から外部に投射される光が上面で屈折することを考慮して、テーパ面2bの下方に配置されるV字状の溝は反射面となるV字状の溝の角度をテーパ面2bで屈折する角度に対応して変更しておくことが望ましい。
【0020】
また、このV字状の溝からなる反射面2cをガイドロッド2の上面及びテーパ面2bに形成して、導光板をガイドロッド2の下面に配置して、ガイドロッド2の上面から光を投射するように形成することも可能である。この場合にも、上述の説明とほぼ同様になるので詳細な説明は省略する。さらに、反射面2cはV字状の溝に限定されるものではなく、その他の公知となっている反射面、例えば階段状の反射面やドットを設けた反射面、或いはホログラムによる反射面等を任意に採用することができる。
【0021】
図5に示す従来技術の実施例と同様に、導光板の端面が直接光源に対向している場合には、上述の説明で「ガイドロッド2」となっている個所を「導光板2」と読み替えることによって全く同様に実施することができる。但し、この場合には、周知のように、導光板の液晶パネルに対向して設けられた反射面(図5の実施例では導光板33の上面)によって反射した光は、導光板の下面から液晶パネルに向かって投射されるので、「導光板」を「液晶パネル」に読み替えることになる。
【0022】
図2はガイドロッドや導光板等の屈折率の高い物質と空気等の屈折率の低い物質との境界における光の屈折や反射を示す説明図である。ここで、中央の水平線が屈折率の高い物質と屈折率の低い物質との境界5であって、この境界5の上方が空気等の屈折率の低い物質6、下方がガイドロッドや導光板等の屈折率の高い物質7を示している。ガイドロッドや導光板等は、透明で高い屈折率を有するものであって、加工が容易であることが望ましいので、PMMA(アクリル樹脂)で製作されることが多い。従って、ここでは、屈折率の高い物質7として、PMMAを例にして説明する。
【0023】
屈折率の高い物質7から屈折率の低い物質6に向かって投射される光は、境界5において、スネルの法則に従って屈折して透過するか全反射するかが決まることは周知である。
スネルの法則は、
n1 sinθ1 =n2 sinθ2
で示されるものである。ここで、
n1 :入射場の屈折率
θ1 :入射角
n2 :出射場の屈折率
θ2 :出射角
である。
【0024】
ガイドロッドや導光板等に多く使用されているPMMAの屈折率は約1.5であり、空気の屈折率は1なので、ガイドロッドや導光板等と空気との境界5における光は、スネルの法則に従って、臨界角が約42°となり、法線8に対して臨界角(約42°)未満の角度αで投射された光▲1▼は、▲1▼’で示すように屈折して透過する。一方、法線8に対して臨界角(約42°)以上の角度βで投射された光▲2▼は、▲2▼’で示すように全反射してガイドロッド又は導光板から外部に出ることはない。
【0025】
一方、光源であるLED1の発光素子1aから投射される光は、発光素子1aに直交する方向(法線方向)に放射される光量が最も多く、放射角度(法線方向からの角度)が30°になると85%程度に、60°になると40%程度に減少し、更に放射角度が大きくなると急激に減少する。このため、光源として有効な放射角度は、60°(両側の投射範囲とすると120°)以下に設定することが通常である。従って、光源として有効な最外周の光としてガイドロッドや導光板に入射する光の角度を60°とすると、この光が空気(屈折率=1)を通過してガイドロッドや導光板(屈折率=約1.5)に入射した後の角度は、スネルの法則により約35°となり、ガイドロッドや導光板に入射した光は、全て法線に対して約35°以下の光となる。
【0026】
このガイドロッド又は導光板の端面から入射した光が、導光板の上面又は下面で拡散する際には、導光板の上面又は下面と端面とは直交しているので、端面から約35°の角度で入射した光は上面又は下面における法線に対して約55°の光となり、この角度がガイドロッド又は導光板の内部で拡散する光の最小の角度となるので、発光素子1aから投射されて端面から入射した光は全てPMMAの屈折率約1.5と空気の屈折率1との境界における臨界角約42°よりも大きくなって、PMMAと空気との境界(即ち、導光板の上面又は下面)では光は全反射して外部に漏洩することはない。
【0027】
ガイドロッド又は導光板から外部に漏洩しない限界の入射角は、前述したように、PMMAと空気との境界における臨界角の約42°であり、発光素子1aから投射される光の最外周の光がガイドロッド又は導光板の上面(又は下面)に入射する光の角度は約55°なので、ガイドロッド又は導光板の上面(又は下面)を約13°傾斜させたときに臨界角の約42°となる。このことは、図1におけるガイドロッド2の上面に形成されたテーパ面2bの角度θ°を約13°以下にするときには、ガイドロッド又は導光板のテーパ面2bから光が外部に漏洩することがないことを示している。本発明は、この知見に基づいて、発光体に対向する光の内部拡散手段の端面の厚さを発光体の大きさに対して充分に厚く形成するとともに、内部拡散手段の厚さを漸減するテーパ面を形成して、このテーパ面の角度を13°以下の角度にすることによって内部拡散手段から外部に光が漏洩しないように構成したものである。
【0028】
本発明は、このように構成することによって、面光源の厚さ、特に、内部拡散手段であるガイドロッドや導光板の端面の厚さを十分に厚くして発光体からの光のロスをなくすとともに、反射面の位置における厚さを薄くして液晶表示装置の全体としての厚さを薄くすることを可能にした内部拡散手段を有する面光源を提供するものである。従って、本発明は、以上に述べた実施の形態に述べられた方法に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において各種の変更や改良を行うことができるのは勿論である。
【0029】
【発明の効果】
本発明の内部拡散手段を有する面光源は、以上に説明したように、発光体と、該発光体に対向して配置され、前記発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、発光体に対向して配置された内部拡散手段を、端面の厚さが発光体の大きさに対して充分に厚く、且つ、13°以下の角度で厚さを漸減して形成したものであって、このように構成することによって、発光体であるLEDからの光をロスすることなく利用することができるとともに、面光源の厚さ、特に、内部拡散手段であるガイドロッドや導光板の液晶パネルと重なる部分の厚さを薄くして、液晶表示装置の全体としての厚さを薄くすることを可能にする内部拡散手段を有する面光源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内部拡散手段を有する面光源の1実施例の要部を示す概念的な断面図である。
【図2】ガイドロッドや導光板等の屈折率の高い物質と空気等の屈折率の低い物質との境界における光の屈折や反射を示す説明図である。
【図3】ガイドロッド及び導光板を有する面光源を液晶パネルの照明として用いた例を示す斜視図である。
【図4】面光源のガイドロッドによる光の拡散と外部への投射を示す概念的な断面図である。
【図5】フロントライトを有する液晶表示装置を示すものであって、導光板の端面を直接発光体に対向させた例を示す概念的な断面図である。
【図6】発光体に比較してガイドロッド又は導光板の厚さを薄くしたときの光の漏洩を示す概念的な断面図である。
【符号の説明】
1 LED
1a 発光素子
2 ガイドロッド
2a 端面
2b テーパ面
2c 反射面
2d 投光面
5 境界
6 屈折率の低い物質
7 屈折率の高い物質
8 法線
Claims (3)
- 発光体と、該発光体に対向して配置され、前記発光体からの光を端面から内部に導入して拡散し、全体をほぼ均一な光量にして投射する内部拡散手段とを有する面光源において、 前記発光体に対向して配置された前記内部拡散手段は、その端面の厚さが前記発光体の大きさに対して充分に厚く、且つ、13°以下の角度で厚さを漸減して形成されていることを特徴とする内部拡散手段を有する面光源。
- 前記内部拡散手段がガイドロッドであって、該ガイドロッドの内部で光が拡散し、その1面から全面がほぼ均一な光量となって投射された光が、前記ガイドロッドの投射面に対向する導光板に入射し、再び該導光板の内部で拡散してさらに全体を均一な光量にして被照明体に投射することを特徴とする請求項1記載の内部拡散手段を有する面光源。
- 前記内部拡散手段が導光板であって、該導光板の内部で拡散して全体をほぼ均一な光量にして被照明体に投射することを特徴とする請求項1記載の内部拡散手段を有する面光源。
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