JP2004265638A - 混合伝導カーボンおよび電極 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子伝導性およびイオン伝導性の両方を有する電極を提供する。
【解決手段】カーボン材料表面にイオン解離性の基を有する、電子伝導性およびイオン伝導性を有する混合伝導カーボンを備えた電極を用いる。カーボン材料として、プレートレット型またはヘリングボーン型のカーボンファイバーを用いることにより、これらが本来有している電子伝導性に加え、イオン解離性の基を連続性を持って高密度に導入することができ、これによりイオンの通り道を効果的に形成して、優れたイオン導電性を付与することが可能となる。
【選択図】 図2
【解決手段】カーボン材料表面にイオン解離性の基を有する、電子伝導性およびイオン伝導性を有する混合伝導カーボンを備えた電極を用いる。カーボン材料として、プレートレット型またはヘリングボーン型のカーボンファイバーを用いることにより、これらが本来有している電子伝導性に加え、イオン解離性の基を連続性を持って高密度に導入することができ、これによりイオンの通り道を効果的に形成して、優れたイオン導電性を付与することが可能となる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子伝導性およびイオン伝導性の両方を有するカーボンおよびその製造方法に関する。また、本発明は、このカーボンを用いた電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
黒鉛化したカーボンは、化学的安定性が高く、良好な電子伝導性を示すため、電極等に広く用いられている。この中でカーボンブラックの粉末は、比表面積が大きいため、電極面積を増大させることができ、また触媒担体として有効であり、電極の一部として広く利用されている。また、カーボンナノチューブは、その構造により金属や半導体のような伝導性を示すことが知られており、特にカーボンナノチューブの一種であるカーボンナノホーンでは、その凝集構造が触媒の分散性に有効であるため、カーボンブラックよりも有効な電極材料になることが報告されている。
しかし、これらはいずれもカーボンの導電性を利用しているだけであり、電子伝導性とイオン伝導性の両方を有するカーボンは、これまで製造されていなかった。
【0003】
最近、カーボンの籠状の分子であるフラーレンについて、その表面にプロトン解離性の基を導入して、集合体としてプロトン伝導性を持たせることが示された(特許文献1)。しかし、この材料は、プロトン伝導体としての特性を有するのみで、電子伝導性はほとんどなくこれ自体で電極とすることはできない。
【0004】
また、最近になり、カーボンブラックの表面に、電解質ポリマーの原料となるモノマーをグラフト重合させて、表面にプロトン伝導性を持たせることが提案された(非特許文献1)。しかし、カーボンブラックへのモノマーグラフト重合では、カーボンブラックの表面にグラフェンの端部が不規則に存在しているため、プロトン解離性の基を高密度に導入できず、連結性が不充分になり、プロトン伝導性、電子伝導性とも充分でないと考えられる。また、水酸イオン伝導性を有するカーボンについては、これまで報告されていない。
【特許文献1】特開2002−63918号公報
【非特許文献1】2002年秋季電気化学会、予稿集p85
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子伝導性と、プロトンや水酸イオン等のイオン伝導性の両方の特性を併せ持つカーボンおよびその製造方法、並びにそのカーボンを備えた電極を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、カーボン材料にイオン解離性の基を導入することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、カーボン材料表面にイオン解離性の基を有する、電子伝導性およびイオン伝導性を有する混合伝導カーボンである。
また、本発明は、上記混合伝導カーボンを備えた電極である。
さらに、本発明は、カーボン材料を無水硫酸または発煙硫酸中で処理して、スルホン酸基を導入することを特徴とする混合伝導カーボンの製造方法である。
また、本発明は、カーボン材料の表面を酸化処理した後、プロトン解離性の基または水酸イオン解離性の基を有する分子を反応させることを特徴とする混合伝導カーボンの製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、混合伝導とは、電子伝導性およびイオン伝導性の両方の伝導性を有していることを意味する。
本発明に用いられるカーボン材料としては、電子伝導性を示すものであれば特に制限はないが、イオン解離性の基を高密度に導入できるという観点から、カーボンファイバーであることが好ましい。そして、カーボンファイバーの直径が小さいものほど比表面積が大きくなり、イオン伝導性の相対的な割合が増加するため、イオン伝導性を高めるという観点からは、直径が小さいものが好ましい。具体的には、カーボンファイバーの直径としては、例えば5〜1000nm、好ましくは10〜500nm、さらに好ましくは30〜100nmのものを挙げることができる。カーボンファイバーの長さについては、特に制限はなく、必要とする混合導電カーボンおよび電極の目的に応じて適宜決定することができる。通常は、カーボンファイバーの長さとしては、1〜100μmのものが一般的である。
【0008】
また、カーボン材料としては、イオン解離性の基を連続性を持って導入できるという観点からは、グラフェンの端部がその表面に並んで露出しているものが好ましい。このようなカーボン材料の例としては、図1に示すようなプレートレット型またはヘリングボーン型のカーボンファイバーを挙げることができる。そして、プレートレット型またはヘリングボーン型のカーボンファイバーを用いることにより、これらが本来有している電子伝導性に加え、イオン解離性の基を連続性を持って高密度に導入することができ、これによりイオンの通り道を効果的に形成して、優れたイオン導電性を付与することが可能となる。
【0009】
本発明に用いられるイオン解離性の基としては、イオンを解離するものであれば特に制限はない。例えば、プロトン伝導性を付与するには、いずれのプロトン解離性の基も、また、カチオン伝導性を付与するには、いずれのカチオン伝導性の基も用いることができる。同様に、水酸イオン伝導性を付与するには、いずれの水酸イオン解離性の基も、また、アニオン伝導性を付与するには、いずれのアニオン伝導性の基も用いることができる。
【0010】
プロトン解離性の基としては、例えば、−OH、−SO3H、−COOH、−OSO3Hおよび/または−OPO(OH)3を挙げることができる。
そして、上記のプロトンを他のカチオンで置き換えることにより、それぞれのカチオン伝導性の基を有する混合伝導カーボンを得ることができる。
【0011】
また、水酸イオン解離性の基としては、アンモニウムヒドロキシド誘導体、ピリジニウムヒドロキシド誘導体、イミダゾリウムヒドロキシド誘導体等が用いられ、例えば、−N+(CnH2n+1)3OH−および/または−N+C5H5OH−を挙げることができる(式中nは、1〜3の整数を示す)。
そして、上記の水酸イオンを他のアニオンで置き換えることにより、それぞれのアニオン伝導性の基を有する混合伝導カーボンを得ることができる。
【0012】
これらのイオン解離性の基は、グラフェンに直接結合していることのほか、任意の結合基を介してグラフェンに結合していてもよい。
【0013】
本発明の混合導電カーボンを製造する方法としては、カーボン表面に官能基を導入するために通常用いられている方法を用いることができる。
例えば、グラフェンに直接スルホン酸基を結合するには、無水硫酸や発煙硫酸中でカーボン材料を処理することにより行うことができる。なお、グラフェンに直接スルホン酸基を結合した場合、解離度の大きい酸性基となるため、プロトン伝導性に優れたものとなる。
また、グラフェンに直接水酸基やカルボキシル基を結合するには、例えば過酸化アンモニウムの硫酸溶液で酸化処理することにより行うことができる。
さらに、結合基を介してグラフェンにイオン解離性の基を導入するには、カーボン材料を酸化処理して水酸基やカルボキシル基を導入し、これらの水酸基やカルボキシル基とイオン解離性の基を有する分子とを反応させることにより行うことができる。
例えば、結合基を有するスルホン酸基を導入するには、あらかじめ水酸基やカルボキシル基を導入したカーボンを、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸等の結合基を有するスルホン酸と反応させることにより行うことができる。
図2に、プロトン解離性の基を有する混合伝導カーボンの例を示す。
【0014】
一方、カーボン材料に水酸イオン解離性の基を導入するには、例えばカルボキシル基を導入したカーボンを、ジメチルアミノプロピルアミン(H2N(CH2)3N(CH3)2)等のアミン化合物と混合し、カルボキシル基の部分をアミドとした後、ヨウ化メチル(CH3I)と反応させてアンモニウムイオナイド化し、トリメチルアンモニウムイオナイドとし、これをアルカリ処理することで、ヒドロキシド化して、行うことができる。図3に、水酸イオン解離性の基を有する混合伝導カーボンの例を示す。
【0015】
カーボンファイバーにイオン解離性の基を導入する場合は、分散したカーボンファイバーの状態でも、カーボンファイバーを成形した後の状態で行なってもよい。イオン解離性の基を導入したカーボンファイバーは、一本だけでも電子伝導性と共にイオン伝導性も有するが、通常は、成形体として用いられる。
【0016】
なお、イオン伝導度は、イオン解離性の基を高密度に導入したものほど大きく、また、プロトンや水酸イオン伝導度は、水蒸気で加湿することで大きくなる。
【0017】
本発明の混合伝導カーボンを電極に用いることにより、電子伝導性およびイオン伝導性に優れた電極を得ることができる。また、カーボン材料は、通常溶媒への溶解性が低く、100℃以上の温度にも充分な耐性があるため、これを電極として用いた場合には、劣化しにくいという利点がある。
そして、カーボン材料としてカーボンファイバーを用いることにより、ファイバー状であるため、相互の連結性がよくなり、電子伝導性およびイオン伝導性をさらに高めた電極とすることが可能となる。さらに、カーボンファイバーを用いることにより、比表面積が大きく、空隙も有効に保たれるため、物質移動の速い、反応抵抗の小さい優れた電極となる。
【0018】
本発明の電極は、混合伝導カーボンを成形することにより製造することができる。成形は、通常の方法により行うことができ、例えばカーボンファイバーを膜状やペレット状に成形して行うことができる。
また、混合導電カーボンと他の電解質材料を混合して成形し、電解質との結合性を高めた電極を製造することもできる。
さらに、混合伝導カーボンを溶媒に分散させ、これを電解質膜や他の電極に塗布することにより、本発明の電極を製造することもできる。
また、本発明の電極には、触媒を担持させてもよい。触媒の担持方法としては、混合伝導カーボンファイバーをシート状に成形した後、触媒を担持することのほか、混合伝導カーボンを分散させた溶媒に触媒を添加し、これを電解質膜や他の電極に塗布することもできる。触媒を担持させた電極の例を図4に示す。
【0019】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明を説明するが、実施例は、本発明の理解を助けるためのものであり、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
直径約40nmのヘリングボーン型のカーボンファイバー約0.5gを、0.6N過硫酸アンモニウムの硫酸溶液に浸し、70℃で3時間処理した。その後、カーボンファイバーをろ過・分離し、水洗いを行い、混合伝導カーボンを得た。次に、得られた混合伝導カーボンを膜状に成形することにより、電極を製造した。
得られた電極に水を滴下し、リトマス紙による酸性を確認することにより、プロトンの存在を確認した。
また、赤外吸収スペクトル分析により、カルボキシル基の存在を確認した。
次に、得られた電極について、直流4端子によるシート抵抗測定および2端子交流法によるインピーダンス測定を行うことにより、電子伝導性およびイオン伝導性を評価した。
室温大気中において、電子伝導性は、約2Scm−1,イオン伝導性は約10−8Scm−1であった。
【0020】
<実施例2>
直径約40nmのヘリングボーン型のカーボンファイバー約0.5gを、反応用フラスコに入れ、発煙硫酸を加えて、N2中55℃で10時間処理した。その後、カーボンファイバーをろ過・分離し、水洗いを行い、混合伝導カーボンを得た。次に、得られた混合伝導カーボンを膜状に成形することにより、電極を製造した。
得られた電極の赤外吸収スペクトル分析により、C−SおよびO−SO2−Oの結合の吸収が見られたことから、C−SO3HおよびC−O−SO3Hなどのスルホン基の存在を確認した。
また、得られた電極について、実施例1と同様にシート抵抗測定およびインピーダンス測定を行った。
電子伝導性は、約1Scm−1,イオン伝導性は約10−4Scm−1であった。そして、電極に水を滴下すると、イオン伝導性のみが2x10−3Scm−1に上昇した。
【0021】
<実施例3>
実施例1において製造した、カルボキシル基を導入したカーボンファイバーについて、ジメチルアミノプロピルアミン(H2N(CH2)3N(CH3)2 )とカルボキシル基の部分を反応させた後、ヨウ化メチル(CH3I)と反応させて、トリメチルアンモニウムイオナイドとした。そして、これをアルカリ処理することでヒドロキシド化した後、水洗いし、ろ過・乾燥して混合伝導カーボンを得た。なお、この混合伝導カーボンを水に分散させると、分散水は強アルカリを示した。
得られた混合伝導カーボンを、ペレットに成形することにより電極を製造した。
得られた電極について、実施例1と同様にシート抵抗測定およびインピーダンス測定を行い、電子伝導性は約1.0Scm−1、水酸イオン伝導性は約10−5Scm−1であった。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、電子伝導性およびイオン伝導性の両方を有するカーボンを得ることができる。また、このカーボンを備えた電極は、溶媒や温度に対する耐性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、プレートレット型およびヘリングボーン型のカーボンファイーの模式図である。
【図2】図2は、プロトン−電子混合伝導カーボンの模式図である。
【図3】図3は、水酸イオン−電子混合伝導カーボンの模式図である。
【図4】図4は、触媒を担持した混合伝導カーボンファイバー電極の模式図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子伝導性およびイオン伝導性の両方を有するカーボンおよびその製造方法に関する。また、本発明は、このカーボンを用いた電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
黒鉛化したカーボンは、化学的安定性が高く、良好な電子伝導性を示すため、電極等に広く用いられている。この中でカーボンブラックの粉末は、比表面積が大きいため、電極面積を増大させることができ、また触媒担体として有効であり、電極の一部として広く利用されている。また、カーボンナノチューブは、その構造により金属や半導体のような伝導性を示すことが知られており、特にカーボンナノチューブの一種であるカーボンナノホーンでは、その凝集構造が触媒の分散性に有効であるため、カーボンブラックよりも有効な電極材料になることが報告されている。
しかし、これらはいずれもカーボンの導電性を利用しているだけであり、電子伝導性とイオン伝導性の両方を有するカーボンは、これまで製造されていなかった。
【0003】
最近、カーボンの籠状の分子であるフラーレンについて、その表面にプロトン解離性の基を導入して、集合体としてプロトン伝導性を持たせることが示された(特許文献1)。しかし、この材料は、プロトン伝導体としての特性を有するのみで、電子伝導性はほとんどなくこれ自体で電極とすることはできない。
【0004】
また、最近になり、カーボンブラックの表面に、電解質ポリマーの原料となるモノマーをグラフト重合させて、表面にプロトン伝導性を持たせることが提案された(非特許文献1)。しかし、カーボンブラックへのモノマーグラフト重合では、カーボンブラックの表面にグラフェンの端部が不規則に存在しているため、プロトン解離性の基を高密度に導入できず、連結性が不充分になり、プロトン伝導性、電子伝導性とも充分でないと考えられる。また、水酸イオン伝導性を有するカーボンについては、これまで報告されていない。
【特許文献1】特開2002−63918号公報
【非特許文献1】2002年秋季電気化学会、予稿集p85
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子伝導性と、プロトンや水酸イオン等のイオン伝導性の両方の特性を併せ持つカーボンおよびその製造方法、並びにそのカーボンを備えた電極を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、カーボン材料にイオン解離性の基を導入することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、カーボン材料表面にイオン解離性の基を有する、電子伝導性およびイオン伝導性を有する混合伝導カーボンである。
また、本発明は、上記混合伝導カーボンを備えた電極である。
さらに、本発明は、カーボン材料を無水硫酸または発煙硫酸中で処理して、スルホン酸基を導入することを特徴とする混合伝導カーボンの製造方法である。
また、本発明は、カーボン材料の表面を酸化処理した後、プロトン解離性の基または水酸イオン解離性の基を有する分子を反応させることを特徴とする混合伝導カーボンの製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、混合伝導とは、電子伝導性およびイオン伝導性の両方の伝導性を有していることを意味する。
本発明に用いられるカーボン材料としては、電子伝導性を示すものであれば特に制限はないが、イオン解離性の基を高密度に導入できるという観点から、カーボンファイバーであることが好ましい。そして、カーボンファイバーの直径が小さいものほど比表面積が大きくなり、イオン伝導性の相対的な割合が増加するため、イオン伝導性を高めるという観点からは、直径が小さいものが好ましい。具体的には、カーボンファイバーの直径としては、例えば5〜1000nm、好ましくは10〜500nm、さらに好ましくは30〜100nmのものを挙げることができる。カーボンファイバーの長さについては、特に制限はなく、必要とする混合導電カーボンおよび電極の目的に応じて適宜決定することができる。通常は、カーボンファイバーの長さとしては、1〜100μmのものが一般的である。
【0008】
また、カーボン材料としては、イオン解離性の基を連続性を持って導入できるという観点からは、グラフェンの端部がその表面に並んで露出しているものが好ましい。このようなカーボン材料の例としては、図1に示すようなプレートレット型またはヘリングボーン型のカーボンファイバーを挙げることができる。そして、プレートレット型またはヘリングボーン型のカーボンファイバーを用いることにより、これらが本来有している電子伝導性に加え、イオン解離性の基を連続性を持って高密度に導入することができ、これによりイオンの通り道を効果的に形成して、優れたイオン導電性を付与することが可能となる。
【0009】
本発明に用いられるイオン解離性の基としては、イオンを解離するものであれば特に制限はない。例えば、プロトン伝導性を付与するには、いずれのプロトン解離性の基も、また、カチオン伝導性を付与するには、いずれのカチオン伝導性の基も用いることができる。同様に、水酸イオン伝導性を付与するには、いずれの水酸イオン解離性の基も、また、アニオン伝導性を付与するには、いずれのアニオン伝導性の基も用いることができる。
【0010】
プロトン解離性の基としては、例えば、−OH、−SO3H、−COOH、−OSO3Hおよび/または−OPO(OH)3を挙げることができる。
そして、上記のプロトンを他のカチオンで置き換えることにより、それぞれのカチオン伝導性の基を有する混合伝導カーボンを得ることができる。
【0011】
また、水酸イオン解離性の基としては、アンモニウムヒドロキシド誘導体、ピリジニウムヒドロキシド誘導体、イミダゾリウムヒドロキシド誘導体等が用いられ、例えば、−N+(CnH2n+1)3OH−および/または−N+C5H5OH−を挙げることができる(式中nは、1〜3の整数を示す)。
そして、上記の水酸イオンを他のアニオンで置き換えることにより、それぞれのアニオン伝導性の基を有する混合伝導カーボンを得ることができる。
【0012】
これらのイオン解離性の基は、グラフェンに直接結合していることのほか、任意の結合基を介してグラフェンに結合していてもよい。
【0013】
本発明の混合導電カーボンを製造する方法としては、カーボン表面に官能基を導入するために通常用いられている方法を用いることができる。
例えば、グラフェンに直接スルホン酸基を結合するには、無水硫酸や発煙硫酸中でカーボン材料を処理することにより行うことができる。なお、グラフェンに直接スルホン酸基を結合した場合、解離度の大きい酸性基となるため、プロトン伝導性に優れたものとなる。
また、グラフェンに直接水酸基やカルボキシル基を結合するには、例えば過酸化アンモニウムの硫酸溶液で酸化処理することにより行うことができる。
さらに、結合基を介してグラフェンにイオン解離性の基を導入するには、カーボン材料を酸化処理して水酸基やカルボキシル基を導入し、これらの水酸基やカルボキシル基とイオン解離性の基を有する分子とを反応させることにより行うことができる。
例えば、結合基を有するスルホン酸基を導入するには、あらかじめ水酸基やカルボキシル基を導入したカーボンを、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸等の結合基を有するスルホン酸と反応させることにより行うことができる。
図2に、プロトン解離性の基を有する混合伝導カーボンの例を示す。
【0014】
一方、カーボン材料に水酸イオン解離性の基を導入するには、例えばカルボキシル基を導入したカーボンを、ジメチルアミノプロピルアミン(H2N(CH2)3N(CH3)2)等のアミン化合物と混合し、カルボキシル基の部分をアミドとした後、ヨウ化メチル(CH3I)と反応させてアンモニウムイオナイド化し、トリメチルアンモニウムイオナイドとし、これをアルカリ処理することで、ヒドロキシド化して、行うことができる。図3に、水酸イオン解離性の基を有する混合伝導カーボンの例を示す。
【0015】
カーボンファイバーにイオン解離性の基を導入する場合は、分散したカーボンファイバーの状態でも、カーボンファイバーを成形した後の状態で行なってもよい。イオン解離性の基を導入したカーボンファイバーは、一本だけでも電子伝導性と共にイオン伝導性も有するが、通常は、成形体として用いられる。
【0016】
なお、イオン伝導度は、イオン解離性の基を高密度に導入したものほど大きく、また、プロトンや水酸イオン伝導度は、水蒸気で加湿することで大きくなる。
【0017】
本発明の混合伝導カーボンを電極に用いることにより、電子伝導性およびイオン伝導性に優れた電極を得ることができる。また、カーボン材料は、通常溶媒への溶解性が低く、100℃以上の温度にも充分な耐性があるため、これを電極として用いた場合には、劣化しにくいという利点がある。
そして、カーボン材料としてカーボンファイバーを用いることにより、ファイバー状であるため、相互の連結性がよくなり、電子伝導性およびイオン伝導性をさらに高めた電極とすることが可能となる。さらに、カーボンファイバーを用いることにより、比表面積が大きく、空隙も有効に保たれるため、物質移動の速い、反応抵抗の小さい優れた電極となる。
【0018】
本発明の電極は、混合伝導カーボンを成形することにより製造することができる。成形は、通常の方法により行うことができ、例えばカーボンファイバーを膜状やペレット状に成形して行うことができる。
また、混合導電カーボンと他の電解質材料を混合して成形し、電解質との結合性を高めた電極を製造することもできる。
さらに、混合伝導カーボンを溶媒に分散させ、これを電解質膜や他の電極に塗布することにより、本発明の電極を製造することもできる。
また、本発明の電極には、触媒を担持させてもよい。触媒の担持方法としては、混合伝導カーボンファイバーをシート状に成形した後、触媒を担持することのほか、混合伝導カーボンを分散させた溶媒に触媒を添加し、これを電解質膜や他の電極に塗布することもできる。触媒を担持させた電極の例を図4に示す。
【0019】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明を説明するが、実施例は、本発明の理解を助けるためのものであり、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
直径約40nmのヘリングボーン型のカーボンファイバー約0.5gを、0.6N過硫酸アンモニウムの硫酸溶液に浸し、70℃で3時間処理した。その後、カーボンファイバーをろ過・分離し、水洗いを行い、混合伝導カーボンを得た。次に、得られた混合伝導カーボンを膜状に成形することにより、電極を製造した。
得られた電極に水を滴下し、リトマス紙による酸性を確認することにより、プロトンの存在を確認した。
また、赤外吸収スペクトル分析により、カルボキシル基の存在を確認した。
次に、得られた電極について、直流4端子によるシート抵抗測定および2端子交流法によるインピーダンス測定を行うことにより、電子伝導性およびイオン伝導性を評価した。
室温大気中において、電子伝導性は、約2Scm−1,イオン伝導性は約10−8Scm−1であった。
【0020】
<実施例2>
直径約40nmのヘリングボーン型のカーボンファイバー約0.5gを、反応用フラスコに入れ、発煙硫酸を加えて、N2中55℃で10時間処理した。その後、カーボンファイバーをろ過・分離し、水洗いを行い、混合伝導カーボンを得た。次に、得られた混合伝導カーボンを膜状に成形することにより、電極を製造した。
得られた電極の赤外吸収スペクトル分析により、C−SおよびO−SO2−Oの結合の吸収が見られたことから、C−SO3HおよびC−O−SO3Hなどのスルホン基の存在を確認した。
また、得られた電極について、実施例1と同様にシート抵抗測定およびインピーダンス測定を行った。
電子伝導性は、約1Scm−1,イオン伝導性は約10−4Scm−1であった。そして、電極に水を滴下すると、イオン伝導性のみが2x10−3Scm−1に上昇した。
【0021】
<実施例3>
実施例1において製造した、カルボキシル基を導入したカーボンファイバーについて、ジメチルアミノプロピルアミン(H2N(CH2)3N(CH3)2 )とカルボキシル基の部分を反応させた後、ヨウ化メチル(CH3I)と反応させて、トリメチルアンモニウムイオナイドとした。そして、これをアルカリ処理することでヒドロキシド化した後、水洗いし、ろ過・乾燥して混合伝導カーボンを得た。なお、この混合伝導カーボンを水に分散させると、分散水は強アルカリを示した。
得られた混合伝導カーボンを、ペレットに成形することにより電極を製造した。
得られた電極について、実施例1と同様にシート抵抗測定およびインピーダンス測定を行い、電子伝導性は約1.0Scm−1、水酸イオン伝導性は約10−5Scm−1であった。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、電子伝導性およびイオン伝導性の両方を有するカーボンを得ることができる。また、このカーボンを備えた電極は、溶媒や温度に対する耐性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、プレートレット型およびヘリングボーン型のカーボンファイーの模式図である。
【図2】図2は、プロトン−電子混合伝導カーボンの模式図である。
【図3】図3は、水酸イオン−電子混合伝導カーボンの模式図である。
【図4】図4は、触媒を担持した混合伝導カーボンファイバー電極の模式図である。
Claims (14)
- カーボン材料表面にイオン解離性の基を有する、電子伝導性およびイオン伝導性を有する混合伝導カーボン。
- カーボン材料が、カーボンファイバーであることを特徴とする請求項1に記載の混合伝導カーボン。
- カーボンファイバーの直径が、5〜1000nmであることを特徴とする請求項2に記載の混合導電カーボン。
- カーボンファイバーが、プレートレット型またはヘリングボーン型のカーボンファイバーであることを特徴とする請求項2または3に記載の混合伝導カーボン。
- イオン解離性の基が、カーボン材料を構成するグラフェンに直接結合していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の混合導電カーボン。
- イオン解離性の基が、結合基を介してグラフェンと結合していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の混合導電カーボン。
- イオン解離性の基が、プロトン解離性の基であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の混合伝導カーボン。
- プロトン解離性の基が、−OH、−SO3H、−COOH、−OSO3Hおよび−OPO(OH)3から成る群より選ばれることを特徴とする請求項7に記載の混合伝導カーボン。
- イオン解離性の基が、水酸イオン解離性の基であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の混合導電カーボン。
- 水酸イオン解離性の基が、アンモニウムヒドロキシド誘導体、ピリジニウムヒドロキシド誘導体およびイミダゾリウムヒドロキシド誘導体から成る群より選ばれることを特徴とする請求項9に記載の混合伝導カーボン。
- 請求項1ないし10に記載の混合伝導カーボンを備えた電極。
- カーボン材料を無水硫酸または発煙硫酸中で処理して、スルホン酸基を導入することを特徴とする混合伝導カーボンの製造方法。
- カーボン材料の表面を酸化処理した後、プロトン解離性の基または水酸イオン解離性の基を有する分子を反応させることを特徴とする混合伝導カーボンの製造方法。
- カーボン材料がカーボンファイバーであることを特徴とする請求項12または13に記載の製造方法。
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