JP2004265059A - 収集プログラム、及び調査プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】医療機関が持つデータを自動的に収集して、調査対象先の医療機関側に入力の手間をかけることなく、各種の調査・分析を、迅速且つ正確に行う。
【解決手段】調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システム。各医療機関のコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成する手段と、依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得する手段と、依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システム。各医療機関のコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成する手段と、依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得する手段と、依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ及び/又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集する収集プログラム等に関する。
また、本発明は、調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて所定のデータベース又は各医療機関のデータベースから所要のデータを取得して調査及び/又は分析を行い、その結果を依頼元へ返す機能を備えた調査装置としてコンピュータを機能させる調査プログラム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
予め登録されている利用企業(依頼元企業)の端末装置から市場調査の依頼を受け付け、その依頼内容に応じて決まる調査対象の企業(調査対象企業)等に回答を電子メール等で依頼し、調査対象企業等の端末装置から入力される回答を収集して分析し、その結果を依頼元企業の端末装置へ返す機能を備えた市場調査支援システムが知られている(特許文献1,参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−132971号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のシステムは、調査対象企業等に回答を電子メール等で依頼し、その依頼に応じて調査対象企業等の端末装置から入力される回答を収集して分析するシステムである。このため、その都度、調査対象企業等の側から回答を手操作で入力してもらう必要がある。
この入力の手間が煩雑であるため、適時に所要の回答を得られなかったり、回答を得られた場合でも回答者が質問内容について熟考した上での回答でないために内容が適切でなかったり、等の不具合が生じ易く、分析の精度に問題が生ずる恐れもあった。
【0005】
新患の処方シェア(或る疾病に対して最初に投与される各薬剤のシェア)の調査、薬剤のスイッチイング調査(或る疾病に対して投与していた薬剤を他の薬剤に切り換えたか否か・切り換えた場合の時期や理由等に関する調査)、疾患の全国調査(全国における或る疾病の症例数・平均治療期間の調査)、属性別薬剤投与調査(年齢・性別等の属性別に或る薬剤が投与されているか否かの調査)、薬剤の適応調査(或る薬剤がどの適応で投与されているか(どの病名に適用されているか)の調査)、薬剤の処方量調査(或る薬剤の処方量・投与量の調査)、科別・地域別の処方分析(診療科別や地域別の処方傾向の隔たりの程度の調査)等の調査・分析に対する要請がある。
【0006】
本発明は、医療機関のコンピュータ(診療報酬明細書作成機能及び/又は電子カルテ機能を備えたコンピュータ)が持つデータの中から所要のデータを自動的に収集できるようにすることで、調査対象先である医療機関側に回答入力の手間をかけることなく、上記した医療に関する各種の調査・分析を、迅速且つ正確に行い得るようにすることを目的とする。
また、医療機関からのデータ収集に際し、患者の個人情報は収集しないようにし、これにより、医療機関の守秘義務に支障が生じないようにすることで、上記のデータ収集を行う機能を医療機関のコンピュータに搭載することについての許可を得られるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記[1]〜[15]の何れかとして構成される。
[1] 医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して、下記(A)〜(C)のテーブルを有する分析用データベースを作成する収集プログラム。
(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;
(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;
(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル。
なお、コードデータテーブルには、検査オーダー情報や診察料(初診料・再診料)や、各種の診療行為を含めてもよい。つまり、診療報酬明細書のデータとして含まれ得る項目を含めてもよい。
【0008】
[2] 前記[1]に於いて、
前記(A)のインデックステーブルは集計対象月毎にグループ化した各グループの患者数を集計対象月毎で一意のインデックス番号に対応付けて持ち、
前記(B)のコードデータテーブルは集計対象月毎の各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を集計対象月毎で一意の薬剤疾病コードに対応付けて持ち、
前記(C)の患者データテーブルは診療対象日毎の薬剤投与量又は病名継続期間を診療対象日が属する集計対象月の薬剤疾病コードに対応付けて持つ、
ことを特徴とする収集プログラム。
【0009】
[3] 前記[1]又は[2]に於いて、
前記患者の属性は外来/入院の種別と年齢と性別であり、
前記疾病の名称は主病名又は副病名の名称であり、
前記薬剤投与量は薬剤の投与数量と投与日数である、
ことを特徴とする収集プログラム。
【0010】
[4] 調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システムであって、
各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成するDB作成手段と、
依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得するデータ取得手段と、
依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段と、
を有することを特徴とする調査システム。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[11]である。
【0011】
[5] 前記[4]に於いて、
前記分析用データベースは、下記(A)〜(C)のテーブルから構成されることを特徴とする調査システム。
(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;
(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;
(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[12]である。
【0012】
[6] 前記[5]に於いて、
前記(A)のインデックステーブルは集計対象月毎にグループ化した各グループの患者数を集計対象月毎で一意のインデックス番号に対応付けて持ち、
前記(B)のコードデータテーブルは集計対象月毎の各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を集計対象月毎で一意の薬剤疾病コードに対応付けて持ち、
前記(C)の患者データテーブルは診療対象日毎の薬剤投与量又は病名継続期間を診療対象日が属する集計対象月の薬剤疾病コードに対応付けて持つ、
ことを特徴とする調査システム。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[13]である。
【0013】
[7] 前記[5]又は[6]に於いて、
前記患者の属性は外来/入院の種別と年齢と性別であり、
前記疾病の名称は主病名又は副病名の名称であり、
前記薬剤投与量は薬剤の投与数量と投与日数である、
ことを特徴とする調査システム。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[14]である。
【0014】
[8] 前記[4]〜[7]の何れかに於いて、
前記調査及び/又は分析は、所定の薬剤の所定の疾病に於ける処方シェア、所定の薬剤の切換時期と割合と理由、所定の疾病の症例数と平均治療期間、所定の薬剤の所定の疾病に対する患者属性別の処方の有無、所定の薬剤が処方対象とする疾病の名称、所定の薬剤の処方量、所定の薬剤が処方される地域及び/又は診療科の分布、から選ばれた調査及び/又は分析である、
ことを特徴とする調査システム。
上記の限定を後述の[11]〜[14]に加えてもよい。
【0015】
[9] 調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システムであって、
調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を指定するための項目等入力画面を調査及び/又は分析の種別毎に持ち、調査及び/又は分析の依頼に応答して種別選択画面を依頼元装置に表示し、種別選択画面にて選択された種別に対応する項目等入力画面を依頼元装置に表示する画面提供手段と、
項目等入力画面にて指定された項目と範囲の処理対象データを各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから取得するデータ取得手段と、
種別選択画面にて選択された調査及び/又は分析の種別に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段と、
を有することを特徴とする調査システム。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[15]である。
【0016】
[10] 前記[9]に於いて、
前記種別選択画面は、所定の薬剤の所定の疾病に於ける処方シェア、所定の薬剤の切換時期と割合と理由、所定の疾病の症例数と平均治療期間、所定の薬剤の所定の疾病に対する患者属性別の処方の有無、所定の薬剤が処方対象とする疾病の名称、所定の薬剤の処方量、所定の薬剤が処方される地域及び/又は診療科の分布、という調査及び/又は分析の種別の中から選択させる画面である、
ことを特徴とする調査システム。
上記の限定を後述の[15]に加えてもよい。
【0017】
[11] コンピュータを、
調査及び/又は分析の依頼を受け取る依頼受付手段、
各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成するDB作成手段、
依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得するデータ取得手段、
依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段、
調査及び/又は分析の結果を依頼元へ返す結果返送手段、
として機能させるための調査プログラム。
【0018】
[12] 前記[11]に於いて、
前記分析用データベースは、下記(A)〜(C)のテーブルから構成されることを特徴とする調査プログラム。
(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;
(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;
(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル。
【0019】
[13] 前記[12]に於いて、
前記(A)のインデックステーブルは集計対象月毎にグループ化した各グループの患者数を集計対象月毎で一意のインデックス番号に対応付けて持ち、
前記(B)のコードデータテーブルは集計対象月毎の各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を集計対象月毎で一意の薬剤疾病コードに対応付けて持ち、
前記(C)の患者データテーブルは診療対象日毎の薬剤投与量又は病名継続期間を診療対象日が属する集計対象月の薬剤疾病コードに対応付けて持つ、
ことを特徴とする調査プログラム。
【0020】
[14] 前記[12]又は[13]に於いて、
前記患者の属性は外来/入院の種別と年齢と性別であり、
前記疾病の名称は主病名又は副病名の名称であり、
前記薬剤投与量は薬剤の投与数量と投与日数である、
ことを特徴とする調査プログラム。
【0021】
[15] コンピュータを、
調査及び/又は分析の依頼を受け取る依頼受付手段、
調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を指定するための項目等入力画面を調査及び/又は分析の種別毎に持ち、調査及び/又は分析の依頼に応答して種別選択画面を依頼元装置に表示し、種別選択画面にて選択された種別に対応する項目等入力画面を依頼元装置に表示する画面提供手段、
項目等入力画面にて指定された項目と範囲の処理対象データを各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから取得するデータ取得手段、
種別選択画面にて選択された調査及び/又は分析の種別に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段、
調査及び/又は分析の結果を依頼元へ返す結果返送手段、
として機能させるための調査プログラム。
【0022】
【発明の実施の形態】
(1)システム例1:
図1は実施の形態の調査システムの構成例1を視覚的に示す説明図である。図示のように、本システム例1は、分析用データベースを備えたコンピュータ装置であるセンターと、情報の収集先である多数の医療機関(図内左寄り部分の建物群)の不図示のコンピュータ装置群と、調査・分析の依頼元である企業(製薬会社等;図内右寄り部分に示す建物)のコンピュータ装置と、から構成される。センターと各医療機関のコンピュータ装置との間、及び、センターと依頼元企業のコンピュータ装置との間では、例えばインターネット等の情報通信網を介してデータの送受が可能である。なお、センターと各医療機関のコンピュータ装置との間でのデータの送受は、多少不便ではあるが、システム例1では、FD,CD−R,その他の公知の記録媒体を介して、オフラインで行ってもよい。
【0023】
医療機関からのデータ収集:
センターは、オンライン(図内に「伝送」と示す)、又は、オフライン(図内に「FD」と示す)で、各医療機関のコンピュータ装置(診療報酬明細書作成機能及び/又は電子カルテ機能を備えたコンピュータ装置)から、適時に所要のデータを収集して、蓄積している。この収集時、データは、図13〜図15に例示するテーブル構成を成す。このテーブル構成については後述する。
【0024】
データ収集の流れを、図2に示す。医療機関のコンピュータ装置(図内に「レセコン,電子カルテ」と示す)は、センターからオンライン又はオフライン(図示の例ではFD;設定ファイル・データ収集プログラム本体・プログラム制御スクリプトを持つ)で提供された所定のデータ収集プログラムを実行する。これにより、当該医療機関のコンピュータ装置が持つ診療報酬明細書のデータベース及び/又は電子カルテのデータベースから所要のデータが抽出されて処理され、図13〜図15に示す構成のテーブルが作成される。また、必要に応じてアンケート等に対して手入力されたデータ用のテーブル(不図示)も作成される。これら各テーブルのデータは、図内の中央に示すセンター(コンピュータ装置)にオンライン又はオフライン(図示の例ではFD)で入力され、必要に応じて伸長処理され、さらに必要に応じて変換処理されて、センターが持つ分析用データベースに蓄積される。変換処理とは、例えば、図13〜図15のテーブル構成(伝送時の負荷の軽減を目的とするテーブル構成)を、調査・分析時の負荷の軽減を目的とするテーブル構成に変換する処理や、暗号化されている場合に復号する処理等である。
【0025】
調査・分析の依頼手順:
調査・分析を依頼する側である依頼元企業のコンピュータ装置での手順を、図3に即して説明する。
依頼元企業のコンピュータ装置から、インターネット等の情報通信網を介してセンターにアクセスして、調査・分析の依頼用画面を呼び出すと、まず、ユーザ認証画面が提供される(S01)。このユーザ認証画面にて、ユーザIDとパスワードにより、正規のユーザであることの認証を行う。ユーザIDとパスワードはセンターから予め付与されているものとする。新規ユーザに対してセンターがユーザIDとパスワードを付与する手順については、説明を省略する。
【0026】
正規のユーザであることが認証されると、次に、センターから当該依頼元企業のコンピュータ装置へ、メニュー選択画面が提供される(S03)。このメニュー選択画面で、ユーザは所望の調査・分析メニューを選択する。メニュー選択画面に表示される調査・分析メニューの一例を図5に示す。
調査・分析メニューとしては、例えば、
(イ)新患の処方シェア調査:
或る疾病に対して初期に投与される各薬剤のシェアの調査.
(ロ)薬剤のスイッチイング調査:
或る疾病に対して投与していた薬剤を他の薬剤に切り換えたか否か・切り換えた場合の時期や理由の調査.
(ハ)疾患の全国調査:
或る疾病の全国での症例数・平均治療期間の調査.
(ニ)属性別薬剤投与調査:
或る薬剤に関する年齢・性別等の属性別の投与の有無の調査.
(ホ)薬剤の適応調査:
或る薬剤の投与対象の病名の調査.
(ヘ)薬剤の処方量調査:
或る薬剤の処方量・投与量の調査.
(ト)科別・地域別の処方分析:
診療科別や地域別の処方傾向の隔たりの程度の調査.
等がある。
メニュー選択画面には、これらの調査・分析メニュー(調査・分析の内容や概要もしくは目的等を示すメニュー)が、選択可能に表示される。
ユーザは、これらの中から所望の調査・分析メニューを選択して、センターへ送信する。なお、複数のメニューを同時に選択できるようにしてもよい。
上記の(イ)〜(ト)は例示であり、これら以外のメニュー項目を設けてもよい。また、ユーザが調査の内容や目的等を任意に設定して指示することができる任意入力項目をメニュー選択画面に設けてもよい。
【0027】
メニュー選択画面にて何れかのメニュー項目がユーザにより選択されてセンターへ送信されると、センターは、当該選択されたメニュー項目の調査・分析の実施に必要なデータ(=調査・分析の内容を規定するデータ)をユーザに入力させるための画面(調査・分析内容指定画面)を、当該依頼元企業のコンピュータ装置へ返す。これにより、当該ユーザのコンピュータ装置では、調査・分析内容指定画面が表示される(S05)。この調査・分析内容指定画面は、選択されたメニュー項目に応じて決まる画面である。このため、センターには各メニュー項目に対応付けてそれぞれ調査・分析内容指定画面が用意されている。
【0028】
ステップS05でユーザのコンピュータ装置に表示される調査・分析内容指定画面としては、例えば、調査対象の母数を絞り込むデータをユーザに入力させる画面、選択されたメニュー項目での調査・分析に於いてクロス集計が用いられる場合にはクロス集計の縦項目軸と横項目軸及びデータ項目を指定するデータをユーザに入力させる画面、調査・分析結果の表示オプションを指定する場合は当該指定用のデータをユーザに入力させる画面、等を例示することができる。
【0029】
上記に於いて、調査対象の母数を絞り込むデータとは、例えば、初診/再診の来院区分を指定するデータ、調査・分析対象の疾患を指定するデータ、調査・分析対象の患者をその性別や年齢等の患者属性で指定するデータ、調査・分析対象の薬剤を指定するデータ、等である。疾患は、例えば、国際疾病分類第10版のICDコードで指定するようにしてもよい。ICDコードについては、例えば「http://s2001.medic.mie−u.ac.jp/icd/icd10help.html 」に掲載されている。また、薬剤は、例えば、ATC薬効分類コードで指定するようにしてもよい。ATC薬効分類コードについては、例えば「http://mid.cc.kumamoto−u.ac.jp/yakkou.html」に掲載されている。
【0030】
また、前記に於いて、クロス集計での縦軸項目と横軸項目を指定するデータとは、例えば、調査・分析対象の疾患、調査・分析対象の薬剤の処方量や投与日数等を指定するデータ等である。
また、前記に於いて、クロス集計でのデータ項目を指定するデータとは、縦軸項目や横軸項目として指定した項目に対応付けられる分析項目を指定するデータであり、例えば、患者数や処方箋の枚数等である。
また、前記に於いて、表示オプションを指定するデータとは、例えば、分析結果のソーティング、ランキング、カットオフ等を指定するデータである。
【0031】
上述の各データ、つまり、調査・分析の内容を規定する各データがユーザにより入力されて確定されると、該確定された各データがセンターへ送信される(S07)。このデータを用いてセンターは調査・分析を行い、その結果を当該依頼元企業のコンピュータ装置へ返す。これにより、依頼元企業のコンピュータ装置では、調査・分析結果が表示される(S09)。なお、表示オプションが指定されている場合は、該指定に従って表示される。
【0032】
調査・分析内容を規定するデータ入力の具体例:
選択されたメニュー項目での調査・分析の実施に必要なデータ(=調査・分析の内容を規定するデータ)を、前記調査・分析内容指定画面(S05)にてユーザに入力させる具体例を、図4を参照して説明する。
【0033】
図4は「60代・女性の・骨粗鬆症患者の・主要5薬剤の・過去3カ月の・月別の投与患者数、を求める」という調査・分析を、ユーザが依頼する場合のデータ入力画面(調査・分析内容指定画面)の表示を模式的に例示する説明図(図内の上段)と、その調査・分先結果の表示画面(前記ステップS09で表示される画面)の主要部を模式的に例示する説明図(図内の下段)である。
【0034】
図4の例では、調査対象母数を絞り込むためのデータとして、調査・分析対象の患者の属性である「60代」「女性」と、調査・分析対象の疾患である「骨粗鬆症」と、調査・分析対象の範囲(期間)である「過去3カ月」とが、それぞれの入力欄(不図示)からユーザによって入力される。また、表示オプションとして、薬剤ランクである「主要5薬剤」が、対応する入力欄(不図示)からユーザによって入力される。また、クロス集計の縦軸項目として「薬剤名」が、横軸項目として「投与月」が、データ項目として「患者数」が、それぞれの入力欄(不図示)からユーザによって入力される。
【0035】
調査・分析の内容を規定するデータが上記の如くユーザによって入力され、前述のようにセンターへ送信されると(S07)、センターは当該データを用いて調査・分析を実行し、その調査・分析結果を依頼元企業のコンピュータ装置へ返す(S09)。これにより、ユーザのコンピュータ装置には、図4内の下段に例示する態様で結果が表示される。
【0036】
メニュー項目と結果表示の具体例:
図6〜図11は、前記(イ)〜(ト)の各メニュー項目と、各メニュー項目に対応する調査・分析内容指定画面からユーザにより入力されたデータを用いてセンターが実施された調査・分析結果を、対応付けて示す説明図である。各図内の上段は選択されたメニュー項目の内容と目的を示し、下段は実施された調査・分析結果を表示する画面の主要部(調査・分析結果の表示領域)を示す。
【0037】
図6は、メニュー選択画面にて「(イ)新患の処方シェア」及び「(ロ)薬剤のスイッチイング調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての「高脂血症剤」の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図7は、メニュー選択画面にて「(ハ)疾患の全国調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の疾患としての「急性気管支炎」「躁鬱病」「高血圧症」「気管支喘息」の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図8は、メニュー選択画面にて「(ニ)属性別薬剤投与調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての所定の薬剤名の指定や、患者属性の指定が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図9は、メニュー選択画面にて「(ホ)薬剤の適応調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての所定の薬剤名の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図10は、メニュー選択画面にて「(ヘ)薬剤の処方量調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての所定の薬剤名の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図11は、メニュー選択画面にて「(ト)科別・地域別の処方分析」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての所定の薬剤名の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
【0038】
データ収集用のテーブル構成(図13〜図15):
各医療機関のコンピュータ装置から所要のデータを収集する際、伝送時の負荷を軽減するために、各医療機関のデータベースから抽出した所要のデータを、図13〜図15に示すテーブル構成に変換する。その詳細を説明する。
以下では、医療機関のコンピュータ装置が診療報酬明細書作成機能を備えたレセプトコンピュータの場合を説明しているが、電子カルテ機能を備えたコンピュータ装置の場合も同様である。
【0039】
図12は、診療報酬明細書の作成機能を備えた医療機関のコンピュータ(レセプトコンピュータ)装置によってデータ(診療報酬明細書のデータ)を記録/再生されるデータベース(レセプトデータベース)のテーブル構成例を示す。
図示のように、患者テーブルには、当該医療機関へ初来院した患者に付与される一意の患者IDに対応付けて、当該医療機関内で一意の患者コード、性別、患者氏名、生年月日、保険番号、住所、電話番号、勤務先等、等の患者の書誌情報が、各患者毎に保持されている。
また、処方等テーブルでは、処方等(処方,処置,検査等)毎に当該医療機関内で一意の処方等IDが付与されるとともに、該処方等IDに対応付けて、処方等の年月日、処方等の外来/入院の区分、処方等の対象の患者の患者コード、処方等を指示した医師の医師コード、処方等が投薬である場合の薬剤コード、薬剤処方量、薬剤処方期間、処方等が検査である場合の検査コード、処方等が適用された主病名の病名コード、処方等が適用された副病名の病名コード(なお、主病名/副病名は図12では「病名コード」として一括して示されているが、主/副病名コードそれぞれの項目が設けられているものとする)、等が記録される。
【0040】
上記レセプトデータベース(患者テーブル,処方等テーブル)のデータと、コードデータテーブル(図14)の各項目の値及びインデックス番号を決める所定のデータとに基づいて、当該医療機関からセンターへ送るべき各テーブル(インデックステーブル(図13),コードデータテーブル(図14),患者データテーブル(図15))が作成される。ここで、コードデータテーブル(図14)の各項目の値及びインデックス番号を決める所定のデータは、その全てをセンターが付与するように構成してもよいが、当該医療機関のレセプトコンピュータが保持している一部のデータ(例:点数薬価等)については、当該保持しているデータを用いるようにしてもよい。
【0041】
インデックステーブルには、インデックス番号、データ収集の対象月、外来/入院の区分、年齢(例では、0〜9才,10〜19才,20〜29才,30〜39才,,,,という10才きざみ)、性別、及び、患者数が、対応付けて記録される。つまり、外来/入院の区分と年齢範囲と性別とが同じグループに属する当該データ収集対象月の患者数(延べの患者数)が記録される。
インデックス番号としては、センターへデータが収集される各医療機関を通して一意(当該データ対象月内で一意)となるようにセンター側から付与した番号が用いられる。
年齢は、処方等テーブルの患者コードをキーとして患者テーブルの生年月日から求められる。性別についても同様に、処方等テーブルの患者コードをキーとして患者テーブルから求められる。患者数は、処方等テーブルのデータ収集対象月のレコードを、外来/入院の区分毎、且つ、患者年齢範囲毎、且つ、患者性別毎に計数することにより求めることができる。
【0042】
患者データテーブルには、インデックス番号、患者コード、保険番号、診療の対象日(処方等年月日)、コード(薬剤疾病コード)、主病名/副病名/薬剤の区分を示すフラグ、区分が薬剤の場合の薬剤の投与数量、区分が薬剤の場合の薬剤の投与日数、及び、区分が主/副病名の場合の継続期間(病名の継続期間;単位は「ケ月」)が、対応付けて記録される。つまり、患者毎で且つ診療毎(処方等毎)の投与薬剤(薬剤名,投与量/日数)又は病名が記録される。また、患者データテーブルの各レコードは、インデックス番号によってインデックステーブルにリンクされる。
薬剤疾病コードは、薬剤等(薬剤,検査,処置)名又は病名を一意に表す。即ち、薬剤疾病コードとしては、主病名・副病名・薬剤等名を通して一意となるようにセンター側から付与したコード番号が用いられる。
患者データテーブルのデータは、医療機関のレセプトデータベースの処方等テーブルに基づいて、且つ、患者テーブルを参照して、求めることができる。
【0043】
コードデータテーブルには、データ収集の対象月、薬剤疾病コード、薬剤疾病コードの区分(薬剤等名/病名の区分)、薬剤疾病コードの名称、ICD10等の疾病コードやHOT等の薬効分類コードにリンク可能な標準コード、薬剤の単位、及び、点数薬価が、対応付けて記録される。
これらのテーブル間の連携関係を、図16に示す。
【0044】
以上の各テーブルが、オンライン又はオフラインで各医療機関からセンターへ送られて、センターのコンピュータ装置に備えられている分析用データベースに蓄積される。なお、センターの分析用データベースは、必ずしも図13〜図15のテーブル構成でなくてもよい。前述の各種の調査・分析に適した構成に変換してデータを蓄積してもよいことは前述の通りである。
【0045】
(2)システム例2:
図17は実施の形態の調査システムの構成例2を視覚的に示す説明図である。図示のように、本システム例2は、前述のシステム例1と同様に、分析用データベースを備えたコンピュータ装置であるセンターと、情報の収集先である多数の医療機関(図内左寄り部分の建物群)に設けられている不図示のコンピュータ装置と、調査・分析の依頼元企業(製薬会社等;図内右寄り部分に示す建物)のコンピュータ装置と、から構成される。センターと各医療機関のコンピュータ装置との間、及び、センターと依頼元企業のコンピュータ装置との間では、例えばインターネット等の情報通信網を介して、データの送受が可能である。なお、センターと各医療機関のコンピュータ装置との間でのデータの送受は、FD,CD−R,その他の公知の記録媒体を介してオフラインで行ってもよいが、望ましくはオンラインである。
【0046】
医療機関からのデータ収集:
センターは、企業からの調査・分析の依頼が受信されると、オンライン(図内に「伝送」と示す)又はオフライン(図内に「FD」と示す)で、上記の依頼に於いて用いられたテンプレート(後述)に応じて決まるデータを、各医療機関のコンピュータ装置(診療報酬明細書作成機能及び/又は電子カルテ機能を備えたコンピュータ装置)から収集する。なお、前記図13〜図15に示すテーブル構成のデータを定期的に各医療機関のコンピュータ装置から収集してセンターに蓄積しておいてもよいが、ここでは、調査・分析の依頼の都度、テンプレートに応じて決まるデータを各医療機関のコンピュータ装置から収集することとする。後者の場合、分析用データベースは各医療機関に分散したデータベースの集合体として構成されることになるが、これについては後述する。
【0047】
調査・分析の依頼手順:
調査・分析を企業側のコンピュータ装置から依頼して、センターに調査・分析を実行させる手順を、図18に即して説明する。
依頼元企業のコンピュータ装置から、インターネット等の情報通信網を介してセンターにアクセスして、調査・分析の依頼用画面を呼び出すと、まず、ユーザ認証画面が提供される(S21)。このユーザ認証画面にて、ユーザIDとパスワードにより、正規のユーザであることの認証を行う。ユーザIDとパスワードはセンターから予め付与されているものとする。新規ユーザに対してセンターがユーザIDとパスワードを付与する手順については、説明を省略する。
【0048】
正規のユーザであることが認証されると、次に、センターから当該ユーザのコンピュータ装置へ、テンプレート選択画面が提供される(S23)。このテンプレート選択画面にて、ユーザは、所望の調査・分析に適したテンプレートを選択する。テンプレート選択画面の一例を図19に示す。図19には、画面内上部の選択領域にプルダウン表示される選択項目の中から「新患の処方シェア・時系列分析での薬剤のスイッチイング調査」というテンプレートを選択した場合の入力画面例が示されている。図示のように、ユーザは、画面内上部の選択領域にプルダウン表示される中から所望のテンプレートを選択することにより、当該選択したテンプレートに対応するテンプレート入力画面(当該選択したテンプレートに対応して決まる入力項目を持つテンプレート入力画面)を表示させることができる。このテンプレート入力画面は、調査・分析内容を規定する定型的なデータを入力するための画面であり、その機能は、前述のシステム例1の「調査・分析内容指定画面」と類似している。
テンプレートとしては、前述のシステム例1と同様に、(イ)新患の処方シェア,(ロ)薬剤のスイッチイング調査,(ハ)疾患の全国調査,(ニ)属性別薬剤投与調査,(ホ)薬剤の適応調査,(ヘ)薬剤の処方量調査,(ト)科別・地域別の処方分析、等が用意されているものとする。
【0049】
上記テンプレート入力画面からユーザがデータ(調査・分析内容を規定するデータ)を入力して(S25)、センターへ送信すると(S27)、センターでは所定の処理(S41〜S45)が行われて、その結果(調査・分析結果)が、ユーザのコンピュータ装置へ返される(S47)。これにより、依頼元企業のコンピュータ装置では、所要の調査・分析結果が表示される(S29)。
【0050】
上記に於いて、センターで行われる所定の処理とは、
S41:テンプレートからユーザにより入力されたデータ(調査・分析内容を規定するデータ)に基づいて、データ取得先の1又と2以上の医療機関のコンピュータ装置を決め、さらに、該1又は2以上の医療機関のコンピュータ装置から取得すべきデータを決めるリクエスト変換処理,
S43:リクエスト変換処理(S41)で取得対象として決めたデータを、リクエスト変換処理(S41)で取得先として決めた各医療機関のコンピュータ装置から収集するデータ収集処理,
S45:データ収集処理(S43)で取得したデータに基づいて、依頼された調査・分析を行う調査・分析処理,
である。
【0051】
取得先として決めた1又は2以上の各医療機関(S41)のコンピュータ装置から、取得対象として決めたデータ(S41)を収集する(S43)ために、システム例2では、分析用データベースを図22のように構成している。即ち、医療機関の属する地区毎・医療機関毎に分散させた分散型のデータベースとして構成している。また、この分散型データベースを管理するために、センターに、地域情報テーブルと、地区毎の医療機関情報テーブルとを持つ。ここで、地域情報テーブルには、都道府県名、市町村名、面積、人口構成情報、医療機関数等のような、地域に依存する情報を保持している。また、各地区別の医療機関情報テーブルには、当該地区内の医療機関の名前、住所、医師数、標榜科、月平均患者数等のような、医療機関に関する情報を保持している。一方、各医療機関には、当該医療機関のデータベースを置く。この各医療機関が持つデータベースは、前述のシステム例1で述べたインデックステーブル,コードデータテーブル,患者データテーブルと、薬剤データテーブルとから成る。薬剤データテーブルには、薬剤名、薬剤標準コード、薬効、単位、規格等のような、薬剤に関する情報を保持している。
【0052】
センターは、テンプレートからのユーザ入力に基づいてデータ取得先の1又と2以上の医療機関のコンピュータ装置を決める処理(S41)を、地域情報テーブルを参照して実行する調査地域選択制御機能と、各地区の医療機関情報テーブルを参照して実行する医療機関選択制御機能とによって実現する。即ち、テンプレートからのユーザ入力に適合する地区の適合する医療機関を、地域情報テーブルと各医療機関情報テーブルを参照して抽出する(S41)。
【0053】
また、センターは、上記のようにして抽出した各医療機関のコンピュータ装置から、テンプレートからのユーザ入力に基づいて決めた所要のデータを取得するための調査リクエストを、地域情報テーブルを参照して各地区に振り分ける調査地域選択制御機能と、各地区の医療機関情報テーブルを参照して各医療機関に振り分ける医療機関選択制御機能とによって実現する。即ち、調査リクエストを上記のようにして抽出した各医療機関に振り分ける(S41)ことにより、テンプレートからのユーザ入力に基づいて決めた所要のデータを各医療機関のコンピュータ装置から取得する(S43)。
この取得したデータに基づいて調査・分析を行い(S45)、その結果を依頼元企業のコンピュータ装置へ返すのであるが、テンプレート入力の指定内容によっては、地域情報テーブルや医療機関情報テーブルに保持している地域毎や医療機関毎の特殊な情報(属性情報)を、併せて返すようにしてもよい。また、薬剤メーカー名等の薬剤の規格に関する情報を所定のテーブルから取得して、併せて依頼元企業のコンピュータ装置へ返すようにしてもよい。これにより、依頼元企業では、医療機関や薬剤に関するより詳細で具体的な情報を得ることができ、業務の指針として用いることができる。
【0054】
テンプレート入力に基づく処理の例:
図19に例示するテンプレート入力画面では、選択されたテンプレートに応じて表示される各入力欄でも、それぞれの選択項目がプルダウン表示される。ユーザは、各入力欄の選択項目の中から所望の項目を選択することにより、調査・分析内容を規定する定型的なデータを入力する。
【0055】
例えば、対象疾患の入力欄に選択可能にプルダウン表示されるICD10分類の疾患候補の中から「高脂血症」を選択し、対象期間範囲指定の入力欄に選択可能にプルダウン表示される期間の候補の中から「初診〜1年以内」を選択し、対象薬剤1の入力欄に選択可能にプルダウン表示されるATC薬効分類の候補の中から「スタンチン系薬剤」を対象薬剤1として選択し、対象薬剤2の入力欄に選択可能にプルダウン表示されるATC薬効分類の候補の中から「フィブラート系薬剤」を対象薬剤2として選択し、結果表示方式の入力欄に選択可能にプルダウン表示される結果表示方式の候補の中から「患者数構成比」を選択し、追加入力依頼項目「有り」を選択した場合に入力方式の入力欄に選択可能にプルダウン表示される入力方式の候補の中から「自由テキスト入力」を入力方式として選択して「該当薬剤を選択した理由」とテキスト入力した場合を説明する。
【0056】
この場合、依頼元企業のコンピュータ装置からセンターへ送信される内容(調査リクエスト)は、図20の上段に示すようなものとなる。
このリクエストに応じて、センターは、前述のように適合する地区の適合するする医療機関を決め、当該決めた各医療機関のコンピュータ装置から所要のデータを取得し、このデータに対して、図20の下段に示す手順で、調査・分析処理を実行する。即ち、
1.病名の期間毎(月毎)に、対象疾患、対象薬剤の使用患者に関して、患者数の集計を実施する。
2.上記の処理結果を、病名毎、経過期間グループ毎に集計する。
3.上記の結果を、構成比に変換する。
4.さらに、追加入力項目に入力されたデータを集計する。
5.上記の結果を依頼元企業のコンピュータ装置へ返信する。
という処理を実行する。上記5.の返信処理により、ユーザのコンピュータ装置では、図21の下段に示す表示が行われる。なお、この表示は、図19内下部に「結果イメージ表示」と記した領域に行われる。
【0057】
なお、上記では、依頼元企業のコンピュータ装置にてテンプレート入力されたデータ(調査・分析の内容を規定するデータ)が受信された後に、センターが取得先として決めた各医療機関のコンピュータ装置から、センターが取得対象として決めたデータを収集しているが、予め定期的に各医療機関のデータを収集して蓄積しておき、その中から所要のデータを取得するようにしてもよい。即ち、分析用データベースをセンターに設けておいてもよい。
【0058】
【発明の効果】
前記[1]は、医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して、(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル;を有する分析用データベースを作成する収集プログラムであるため、医療機関のコンピュータから、医療機関側に入力の手間をかけることなく、且つ、患者の個人情報を収集することなく、自動的に所要のデータを収集することができる。
【0059】
前記[4]は、調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システムであって、各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成するDB作成手段と、依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得するデータ取得手段と、依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段と、を有することを特徴とする調査システムであるため、医療機関のコンピュータが持つデータを医療機関側に入力の手間をかけることなく自動的に収集しておき、その中から依頼内容に応じて決まる所要のデータを取得し、調査・分析して依頼元へ返すことができ、依頼された調査・分析を正確且つ迅速に行うことができる。
【0060】
前記[9]は、調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システムであって、調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を指定するための項目等入力画面を調査及び/又は分析の種別毎に持ち、調査及び/又は分析の依頼に応答して種別選択画面を依頼元装置に表示し、種別選択画面にて選択された種別に対応する項目等入力画面を依頼元装置に表示する画面提供手段と、項目等入力画面にて指定された項目と範囲の処理対象データを各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから取得するデータ取得手段と、種別選択画面にて選択された調査及び/又は分析の種別に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段と、を有することを特徴とする調査システムであるため、依頼元では所要の依頼内容を迅速且つ正確に入力することができる。また、調査システム側では、入力画面に応じて決まる所要のデータのみを医療機関のコンピュータから取得して、調査・分析するため、データ収集の負荷が軽減される。また、依頼された調査・分析を正確且つ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のシステム例1の構成を視覚的に示す説明図。
【図2】システム例1、2に於いて、各医療機関のコンピュータ装置からデータを収集する処理の説明図。
【図3】システム例1に於いて、調査・分析を依頼する企業での手順を説明するフローチャート。
【図4】システム例1に於いて、調査・分析を依頼する企業側で入力すべきデータ(調査・分析内容を規定するデータ)の具体例と、調査結果を表示する画面の具体例を示す説明図。
【図5】システム例1に於いて、メニュー選択画面に表示されるメニュー項目を例示する説明図。
【図6】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「新患の処方シェア」と「薬剤のスイッチイング調査」の例。
【図7】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「疾患の全国調査」の例。
【図8】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「属性別薬剤投与調査」の例。
【図9】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「薬剤の適応調査」の例。
【図10】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「薬剤の処方量調査」の例。
【図11】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「科別・地域別の処方分析」の例。
【図12】医療機関のコンピュータ装置(診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ装置)が持つデータベースの例を示す説明図。
【図13】図12等に基づいてデータ収集プログラムにより作成されるインデックステーブルを例示する説明図。
【図14】図12等に基づいてデータ収集プログラムにより作成されるコードデータテーブルを例示する説明図。
【図15】図12等に基づいてデータ収集プログラムにより作成される患者データテーブルを例示する説明図。
【図16】図13〜図15のテーブルの連携関係を示す説明図。
【図17】実施の形態のシステム例2の構成を視覚的に示す説明図。
【図18】システム例2に於いて、調査・分析を依頼する企業とセンターでの手順を説明するフローチャート。
【図19】システム例2に於いて、調査・分析を依頼する企業のコンピュータ装置に表示されるテンプレート入力画面を例示する説明図。
【図20】図19のテンプレート入力画面から入力されてセンターのコンピュータ装置へ送信されるデータの説明図(上段)と、該データに基づいてセンターのコンピュータ装置で実行される処理を示す説明図(下段)。
【図21】図19のテンプレート入力画面の内容等を示す説明図(上段)と、該テンプレート入力画面から入力されてセンターのコンピュータ装置へ送信されたデータに基づいて実行された処理結果の表示イメージを例示する説明図(下段)。
【図22】分析用データベースを分散型として構成した場合を示す説明図。
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ及び/又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集する収集プログラム等に関する。
また、本発明は、調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて所定のデータベース又は各医療機関のデータベースから所要のデータを取得して調査及び/又は分析を行い、その結果を依頼元へ返す機能を備えた調査装置としてコンピュータを機能させる調査プログラム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
予め登録されている利用企業(依頼元企業)の端末装置から市場調査の依頼を受け付け、その依頼内容に応じて決まる調査対象の企業(調査対象企業)等に回答を電子メール等で依頼し、調査対象企業等の端末装置から入力される回答を収集して分析し、その結果を依頼元企業の端末装置へ返す機能を備えた市場調査支援システムが知られている(特許文献1,参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−132971号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のシステムは、調査対象企業等に回答を電子メール等で依頼し、その依頼に応じて調査対象企業等の端末装置から入力される回答を収集して分析するシステムである。このため、その都度、調査対象企業等の側から回答を手操作で入力してもらう必要がある。
この入力の手間が煩雑であるため、適時に所要の回答を得られなかったり、回答を得られた場合でも回答者が質問内容について熟考した上での回答でないために内容が適切でなかったり、等の不具合が生じ易く、分析の精度に問題が生ずる恐れもあった。
【0005】
新患の処方シェア(或る疾病に対して最初に投与される各薬剤のシェア)の調査、薬剤のスイッチイング調査(或る疾病に対して投与していた薬剤を他の薬剤に切り換えたか否か・切り換えた場合の時期や理由等に関する調査)、疾患の全国調査(全国における或る疾病の症例数・平均治療期間の調査)、属性別薬剤投与調査(年齢・性別等の属性別に或る薬剤が投与されているか否かの調査)、薬剤の適応調査(或る薬剤がどの適応で投与されているか(どの病名に適用されているか)の調査)、薬剤の処方量調査(或る薬剤の処方量・投与量の調査)、科別・地域別の処方分析(診療科別や地域別の処方傾向の隔たりの程度の調査)等の調査・分析に対する要請がある。
【0006】
本発明は、医療機関のコンピュータ(診療報酬明細書作成機能及び/又は電子カルテ機能を備えたコンピュータ)が持つデータの中から所要のデータを自動的に収集できるようにすることで、調査対象先である医療機関側に回答入力の手間をかけることなく、上記した医療に関する各種の調査・分析を、迅速且つ正確に行い得るようにすることを目的とする。
また、医療機関からのデータ収集に際し、患者の個人情報は収集しないようにし、これにより、医療機関の守秘義務に支障が生じないようにすることで、上記のデータ収集を行う機能を医療機関のコンピュータに搭載することについての許可を得られるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記[1]〜[15]の何れかとして構成される。
[1] 医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して、下記(A)〜(C)のテーブルを有する分析用データベースを作成する収集プログラム。
(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;
(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;
(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル。
なお、コードデータテーブルには、検査オーダー情報や診察料(初診料・再診料)や、各種の診療行為を含めてもよい。つまり、診療報酬明細書のデータとして含まれ得る項目を含めてもよい。
【0008】
[2] 前記[1]に於いて、
前記(A)のインデックステーブルは集計対象月毎にグループ化した各グループの患者数を集計対象月毎で一意のインデックス番号に対応付けて持ち、
前記(B)のコードデータテーブルは集計対象月毎の各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を集計対象月毎で一意の薬剤疾病コードに対応付けて持ち、
前記(C)の患者データテーブルは診療対象日毎の薬剤投与量又は病名継続期間を診療対象日が属する集計対象月の薬剤疾病コードに対応付けて持つ、
ことを特徴とする収集プログラム。
【0009】
[3] 前記[1]又は[2]に於いて、
前記患者の属性は外来/入院の種別と年齢と性別であり、
前記疾病の名称は主病名又は副病名の名称であり、
前記薬剤投与量は薬剤の投与数量と投与日数である、
ことを特徴とする収集プログラム。
【0010】
[4] 調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システムであって、
各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成するDB作成手段と、
依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得するデータ取得手段と、
依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段と、
を有することを特徴とする調査システム。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[11]である。
【0011】
[5] 前記[4]に於いて、
前記分析用データベースは、下記(A)〜(C)のテーブルから構成されることを特徴とする調査システム。
(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;
(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;
(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[12]である。
【0012】
[6] 前記[5]に於いて、
前記(A)のインデックステーブルは集計対象月毎にグループ化した各グループの患者数を集計対象月毎で一意のインデックス番号に対応付けて持ち、
前記(B)のコードデータテーブルは集計対象月毎の各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を集計対象月毎で一意の薬剤疾病コードに対応付けて持ち、
前記(C)の患者データテーブルは診療対象日毎の薬剤投与量又は病名継続期間を診療対象日が属する集計対象月の薬剤疾病コードに対応付けて持つ、
ことを特徴とする調査システム。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[13]である。
【0013】
[7] 前記[5]又は[6]に於いて、
前記患者の属性は外来/入院の種別と年齢と性別であり、
前記疾病の名称は主病名又は副病名の名称であり、
前記薬剤投与量は薬剤の投与数量と投与日数である、
ことを特徴とする調査システム。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[14]である。
【0014】
[8] 前記[4]〜[7]の何れかに於いて、
前記調査及び/又は分析は、所定の薬剤の所定の疾病に於ける処方シェア、所定の薬剤の切換時期と割合と理由、所定の疾病の症例数と平均治療期間、所定の薬剤の所定の疾病に対する患者属性別の処方の有無、所定の薬剤が処方対象とする疾病の名称、所定の薬剤の処方量、所定の薬剤が処方される地域及び/又は診療科の分布、から選ばれた調査及び/又は分析である、
ことを特徴とする調査システム。
上記の限定を後述の[11]〜[14]に加えてもよい。
【0015】
[9] 調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システムであって、
調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を指定するための項目等入力画面を調査及び/又は分析の種別毎に持ち、調査及び/又は分析の依頼に応答して種別選択画面を依頼元装置に表示し、種別選択画面にて選択された種別に対応する項目等入力画面を依頼元装置に表示する画面提供手段と、
項目等入力画面にて指定された項目と範囲の処理対象データを各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから取得するデータ取得手段と、
種別選択画面にて選択された調査及び/又は分析の種別に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段と、
を有することを特徴とする調査システム。
この調査システムの機能をコンピュータ上で実現するためのプログラムが、後述の[15]である。
【0016】
[10] 前記[9]に於いて、
前記種別選択画面は、所定の薬剤の所定の疾病に於ける処方シェア、所定の薬剤の切換時期と割合と理由、所定の疾病の症例数と平均治療期間、所定の薬剤の所定の疾病に対する患者属性別の処方の有無、所定の薬剤が処方対象とする疾病の名称、所定の薬剤の処方量、所定の薬剤が処方される地域及び/又は診療科の分布、という調査及び/又は分析の種別の中から選択させる画面である、
ことを特徴とする調査システム。
上記の限定を後述の[15]に加えてもよい。
【0017】
[11] コンピュータを、
調査及び/又は分析の依頼を受け取る依頼受付手段、
各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成するDB作成手段、
依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得するデータ取得手段、
依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段、
調査及び/又は分析の結果を依頼元へ返す結果返送手段、
として機能させるための調査プログラム。
【0018】
[12] 前記[11]に於いて、
前記分析用データベースは、下記(A)〜(C)のテーブルから構成されることを特徴とする調査プログラム。
(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;
(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;
(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル。
【0019】
[13] 前記[12]に於いて、
前記(A)のインデックステーブルは集計対象月毎にグループ化した各グループの患者数を集計対象月毎で一意のインデックス番号に対応付けて持ち、
前記(B)のコードデータテーブルは集計対象月毎の各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を集計対象月毎で一意の薬剤疾病コードに対応付けて持ち、
前記(C)の患者データテーブルは診療対象日毎の薬剤投与量又は病名継続期間を診療対象日が属する集計対象月の薬剤疾病コードに対応付けて持つ、
ことを特徴とする調査プログラム。
【0020】
[14] 前記[12]又は[13]に於いて、
前記患者の属性は外来/入院の種別と年齢と性別であり、
前記疾病の名称は主病名又は副病名の名称であり、
前記薬剤投与量は薬剤の投与数量と投与日数である、
ことを特徴とする調査プログラム。
【0021】
[15] コンピュータを、
調査及び/又は分析の依頼を受け取る依頼受付手段、
調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を指定するための項目等入力画面を調査及び/又は分析の種別毎に持ち、調査及び/又は分析の依頼に応答して種別選択画面を依頼元装置に表示し、種別選択画面にて選択された種別に対応する項目等入力画面を依頼元装置に表示する画面提供手段、
項目等入力画面にて指定された項目と範囲の処理対象データを各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから取得するデータ取得手段、
種別選択画面にて選択された調査及び/又は分析の種別に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段、
調査及び/又は分析の結果を依頼元へ返す結果返送手段、
として機能させるための調査プログラム。
【0022】
【発明の実施の形態】
(1)システム例1:
図1は実施の形態の調査システムの構成例1を視覚的に示す説明図である。図示のように、本システム例1は、分析用データベースを備えたコンピュータ装置であるセンターと、情報の収集先である多数の医療機関(図内左寄り部分の建物群)の不図示のコンピュータ装置群と、調査・分析の依頼元である企業(製薬会社等;図内右寄り部分に示す建物)のコンピュータ装置と、から構成される。センターと各医療機関のコンピュータ装置との間、及び、センターと依頼元企業のコンピュータ装置との間では、例えばインターネット等の情報通信網を介してデータの送受が可能である。なお、センターと各医療機関のコンピュータ装置との間でのデータの送受は、多少不便ではあるが、システム例1では、FD,CD−R,その他の公知の記録媒体を介して、オフラインで行ってもよい。
【0023】
医療機関からのデータ収集:
センターは、オンライン(図内に「伝送」と示す)、又は、オフライン(図内に「FD」と示す)で、各医療機関のコンピュータ装置(診療報酬明細書作成機能及び/又は電子カルテ機能を備えたコンピュータ装置)から、適時に所要のデータを収集して、蓄積している。この収集時、データは、図13〜図15に例示するテーブル構成を成す。このテーブル構成については後述する。
【0024】
データ収集の流れを、図2に示す。医療機関のコンピュータ装置(図内に「レセコン,電子カルテ」と示す)は、センターからオンライン又はオフライン(図示の例ではFD;設定ファイル・データ収集プログラム本体・プログラム制御スクリプトを持つ)で提供された所定のデータ収集プログラムを実行する。これにより、当該医療機関のコンピュータ装置が持つ診療報酬明細書のデータベース及び/又は電子カルテのデータベースから所要のデータが抽出されて処理され、図13〜図15に示す構成のテーブルが作成される。また、必要に応じてアンケート等に対して手入力されたデータ用のテーブル(不図示)も作成される。これら各テーブルのデータは、図内の中央に示すセンター(コンピュータ装置)にオンライン又はオフライン(図示の例ではFD)で入力され、必要に応じて伸長処理され、さらに必要に応じて変換処理されて、センターが持つ分析用データベースに蓄積される。変換処理とは、例えば、図13〜図15のテーブル構成(伝送時の負荷の軽減を目的とするテーブル構成)を、調査・分析時の負荷の軽減を目的とするテーブル構成に変換する処理や、暗号化されている場合に復号する処理等である。
【0025】
調査・分析の依頼手順:
調査・分析を依頼する側である依頼元企業のコンピュータ装置での手順を、図3に即して説明する。
依頼元企業のコンピュータ装置から、インターネット等の情報通信網を介してセンターにアクセスして、調査・分析の依頼用画面を呼び出すと、まず、ユーザ認証画面が提供される(S01)。このユーザ認証画面にて、ユーザIDとパスワードにより、正規のユーザであることの認証を行う。ユーザIDとパスワードはセンターから予め付与されているものとする。新規ユーザに対してセンターがユーザIDとパスワードを付与する手順については、説明を省略する。
【0026】
正規のユーザであることが認証されると、次に、センターから当該依頼元企業のコンピュータ装置へ、メニュー選択画面が提供される(S03)。このメニュー選択画面で、ユーザは所望の調査・分析メニューを選択する。メニュー選択画面に表示される調査・分析メニューの一例を図5に示す。
調査・分析メニューとしては、例えば、
(イ)新患の処方シェア調査:
或る疾病に対して初期に投与される各薬剤のシェアの調査.
(ロ)薬剤のスイッチイング調査:
或る疾病に対して投与していた薬剤を他の薬剤に切り換えたか否か・切り換えた場合の時期や理由の調査.
(ハ)疾患の全国調査:
或る疾病の全国での症例数・平均治療期間の調査.
(ニ)属性別薬剤投与調査:
或る薬剤に関する年齢・性別等の属性別の投与の有無の調査.
(ホ)薬剤の適応調査:
或る薬剤の投与対象の病名の調査.
(ヘ)薬剤の処方量調査:
或る薬剤の処方量・投与量の調査.
(ト)科別・地域別の処方分析:
診療科別や地域別の処方傾向の隔たりの程度の調査.
等がある。
メニュー選択画面には、これらの調査・分析メニュー(調査・分析の内容や概要もしくは目的等を示すメニュー)が、選択可能に表示される。
ユーザは、これらの中から所望の調査・分析メニューを選択して、センターへ送信する。なお、複数のメニューを同時に選択できるようにしてもよい。
上記の(イ)〜(ト)は例示であり、これら以外のメニュー項目を設けてもよい。また、ユーザが調査の内容や目的等を任意に設定して指示することができる任意入力項目をメニュー選択画面に設けてもよい。
【0027】
メニュー選択画面にて何れかのメニュー項目がユーザにより選択されてセンターへ送信されると、センターは、当該選択されたメニュー項目の調査・分析の実施に必要なデータ(=調査・分析の内容を規定するデータ)をユーザに入力させるための画面(調査・分析内容指定画面)を、当該依頼元企業のコンピュータ装置へ返す。これにより、当該ユーザのコンピュータ装置では、調査・分析内容指定画面が表示される(S05)。この調査・分析内容指定画面は、選択されたメニュー項目に応じて決まる画面である。このため、センターには各メニュー項目に対応付けてそれぞれ調査・分析内容指定画面が用意されている。
【0028】
ステップS05でユーザのコンピュータ装置に表示される調査・分析内容指定画面としては、例えば、調査対象の母数を絞り込むデータをユーザに入力させる画面、選択されたメニュー項目での調査・分析に於いてクロス集計が用いられる場合にはクロス集計の縦項目軸と横項目軸及びデータ項目を指定するデータをユーザに入力させる画面、調査・分析結果の表示オプションを指定する場合は当該指定用のデータをユーザに入力させる画面、等を例示することができる。
【0029】
上記に於いて、調査対象の母数を絞り込むデータとは、例えば、初診/再診の来院区分を指定するデータ、調査・分析対象の疾患を指定するデータ、調査・分析対象の患者をその性別や年齢等の患者属性で指定するデータ、調査・分析対象の薬剤を指定するデータ、等である。疾患は、例えば、国際疾病分類第10版のICDコードで指定するようにしてもよい。ICDコードについては、例えば「http://s2001.medic.mie−u.ac.jp/icd/icd10help.html 」に掲載されている。また、薬剤は、例えば、ATC薬効分類コードで指定するようにしてもよい。ATC薬効分類コードについては、例えば「http://mid.cc.kumamoto−u.ac.jp/yakkou.html」に掲載されている。
【0030】
また、前記に於いて、クロス集計での縦軸項目と横軸項目を指定するデータとは、例えば、調査・分析対象の疾患、調査・分析対象の薬剤の処方量や投与日数等を指定するデータ等である。
また、前記に於いて、クロス集計でのデータ項目を指定するデータとは、縦軸項目や横軸項目として指定した項目に対応付けられる分析項目を指定するデータであり、例えば、患者数や処方箋の枚数等である。
また、前記に於いて、表示オプションを指定するデータとは、例えば、分析結果のソーティング、ランキング、カットオフ等を指定するデータである。
【0031】
上述の各データ、つまり、調査・分析の内容を規定する各データがユーザにより入力されて確定されると、該確定された各データがセンターへ送信される(S07)。このデータを用いてセンターは調査・分析を行い、その結果を当該依頼元企業のコンピュータ装置へ返す。これにより、依頼元企業のコンピュータ装置では、調査・分析結果が表示される(S09)。なお、表示オプションが指定されている場合は、該指定に従って表示される。
【0032】
調査・分析内容を規定するデータ入力の具体例:
選択されたメニュー項目での調査・分析の実施に必要なデータ(=調査・分析の内容を規定するデータ)を、前記調査・分析内容指定画面(S05)にてユーザに入力させる具体例を、図4を参照して説明する。
【0033】
図4は「60代・女性の・骨粗鬆症患者の・主要5薬剤の・過去3カ月の・月別の投与患者数、を求める」という調査・分析を、ユーザが依頼する場合のデータ入力画面(調査・分析内容指定画面)の表示を模式的に例示する説明図(図内の上段)と、その調査・分先結果の表示画面(前記ステップS09で表示される画面)の主要部を模式的に例示する説明図(図内の下段)である。
【0034】
図4の例では、調査対象母数を絞り込むためのデータとして、調査・分析対象の患者の属性である「60代」「女性」と、調査・分析対象の疾患である「骨粗鬆症」と、調査・分析対象の範囲(期間)である「過去3カ月」とが、それぞれの入力欄(不図示)からユーザによって入力される。また、表示オプションとして、薬剤ランクである「主要5薬剤」が、対応する入力欄(不図示)からユーザによって入力される。また、クロス集計の縦軸項目として「薬剤名」が、横軸項目として「投与月」が、データ項目として「患者数」が、それぞれの入力欄(不図示)からユーザによって入力される。
【0035】
調査・分析の内容を規定するデータが上記の如くユーザによって入力され、前述のようにセンターへ送信されると(S07)、センターは当該データを用いて調査・分析を実行し、その調査・分析結果を依頼元企業のコンピュータ装置へ返す(S09)。これにより、ユーザのコンピュータ装置には、図4内の下段に例示する態様で結果が表示される。
【0036】
メニュー項目と結果表示の具体例:
図6〜図11は、前記(イ)〜(ト)の各メニュー項目と、各メニュー項目に対応する調査・分析内容指定画面からユーザにより入力されたデータを用いてセンターが実施された調査・分析結果を、対応付けて示す説明図である。各図内の上段は選択されたメニュー項目の内容と目的を示し、下段は実施された調査・分析結果を表示する画面の主要部(調査・分析結果の表示領域)を示す。
【0037】
図6は、メニュー選択画面にて「(イ)新患の処方シェア」及び「(ロ)薬剤のスイッチイング調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての「高脂血症剤」の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図7は、メニュー選択画面にて「(ハ)疾患の全国調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の疾患としての「急性気管支炎」「躁鬱病」「高血圧症」「気管支喘息」の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図8は、メニュー選択画面にて「(ニ)属性別薬剤投与調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての所定の薬剤名の指定や、患者属性の指定が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図9は、メニュー選択画面にて「(ホ)薬剤の適応調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての所定の薬剤名の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図10は、メニュー選択画面にて「(ヘ)薬剤の処方量調査」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての所定の薬剤名の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
また、図11は、メニュー選択画面にて「(ト)科別・地域別の処方分析」が選択され、該選択に応答してセンターから提供された調査・分析内容指定画面で調査・分析対象の薬剤としての所定の薬剤名の指定等が行われ、これにより、センターが調査・分析を実施し、その結果としてセンターから受信されたデータが表示された場合を示す。
【0038】
データ収集用のテーブル構成(図13〜図15):
各医療機関のコンピュータ装置から所要のデータを収集する際、伝送時の負荷を軽減するために、各医療機関のデータベースから抽出した所要のデータを、図13〜図15に示すテーブル構成に変換する。その詳細を説明する。
以下では、医療機関のコンピュータ装置が診療報酬明細書作成機能を備えたレセプトコンピュータの場合を説明しているが、電子カルテ機能を備えたコンピュータ装置の場合も同様である。
【0039】
図12は、診療報酬明細書の作成機能を備えた医療機関のコンピュータ(レセプトコンピュータ)装置によってデータ(診療報酬明細書のデータ)を記録/再生されるデータベース(レセプトデータベース)のテーブル構成例を示す。
図示のように、患者テーブルには、当該医療機関へ初来院した患者に付与される一意の患者IDに対応付けて、当該医療機関内で一意の患者コード、性別、患者氏名、生年月日、保険番号、住所、電話番号、勤務先等、等の患者の書誌情報が、各患者毎に保持されている。
また、処方等テーブルでは、処方等(処方,処置,検査等)毎に当該医療機関内で一意の処方等IDが付与されるとともに、該処方等IDに対応付けて、処方等の年月日、処方等の外来/入院の区分、処方等の対象の患者の患者コード、処方等を指示した医師の医師コード、処方等が投薬である場合の薬剤コード、薬剤処方量、薬剤処方期間、処方等が検査である場合の検査コード、処方等が適用された主病名の病名コード、処方等が適用された副病名の病名コード(なお、主病名/副病名は図12では「病名コード」として一括して示されているが、主/副病名コードそれぞれの項目が設けられているものとする)、等が記録される。
【0040】
上記レセプトデータベース(患者テーブル,処方等テーブル)のデータと、コードデータテーブル(図14)の各項目の値及びインデックス番号を決める所定のデータとに基づいて、当該医療機関からセンターへ送るべき各テーブル(インデックステーブル(図13),コードデータテーブル(図14),患者データテーブル(図15))が作成される。ここで、コードデータテーブル(図14)の各項目の値及びインデックス番号を決める所定のデータは、その全てをセンターが付与するように構成してもよいが、当該医療機関のレセプトコンピュータが保持している一部のデータ(例:点数薬価等)については、当該保持しているデータを用いるようにしてもよい。
【0041】
インデックステーブルには、インデックス番号、データ収集の対象月、外来/入院の区分、年齢(例では、0〜9才,10〜19才,20〜29才,30〜39才,,,,という10才きざみ)、性別、及び、患者数が、対応付けて記録される。つまり、外来/入院の区分と年齢範囲と性別とが同じグループに属する当該データ収集対象月の患者数(延べの患者数)が記録される。
インデックス番号としては、センターへデータが収集される各医療機関を通して一意(当該データ対象月内で一意)となるようにセンター側から付与した番号が用いられる。
年齢は、処方等テーブルの患者コードをキーとして患者テーブルの生年月日から求められる。性別についても同様に、処方等テーブルの患者コードをキーとして患者テーブルから求められる。患者数は、処方等テーブルのデータ収集対象月のレコードを、外来/入院の区分毎、且つ、患者年齢範囲毎、且つ、患者性別毎に計数することにより求めることができる。
【0042】
患者データテーブルには、インデックス番号、患者コード、保険番号、診療の対象日(処方等年月日)、コード(薬剤疾病コード)、主病名/副病名/薬剤の区分を示すフラグ、区分が薬剤の場合の薬剤の投与数量、区分が薬剤の場合の薬剤の投与日数、及び、区分が主/副病名の場合の継続期間(病名の継続期間;単位は「ケ月」)が、対応付けて記録される。つまり、患者毎で且つ診療毎(処方等毎)の投与薬剤(薬剤名,投与量/日数)又は病名が記録される。また、患者データテーブルの各レコードは、インデックス番号によってインデックステーブルにリンクされる。
薬剤疾病コードは、薬剤等(薬剤,検査,処置)名又は病名を一意に表す。即ち、薬剤疾病コードとしては、主病名・副病名・薬剤等名を通して一意となるようにセンター側から付与したコード番号が用いられる。
患者データテーブルのデータは、医療機関のレセプトデータベースの処方等テーブルに基づいて、且つ、患者テーブルを参照して、求めることができる。
【0043】
コードデータテーブルには、データ収集の対象月、薬剤疾病コード、薬剤疾病コードの区分(薬剤等名/病名の区分)、薬剤疾病コードの名称、ICD10等の疾病コードやHOT等の薬効分類コードにリンク可能な標準コード、薬剤の単位、及び、点数薬価が、対応付けて記録される。
これらのテーブル間の連携関係を、図16に示す。
【0044】
以上の各テーブルが、オンライン又はオフラインで各医療機関からセンターへ送られて、センターのコンピュータ装置に備えられている分析用データベースに蓄積される。なお、センターの分析用データベースは、必ずしも図13〜図15のテーブル構成でなくてもよい。前述の各種の調査・分析に適した構成に変換してデータを蓄積してもよいことは前述の通りである。
【0045】
(2)システム例2:
図17は実施の形態の調査システムの構成例2を視覚的に示す説明図である。図示のように、本システム例2は、前述のシステム例1と同様に、分析用データベースを備えたコンピュータ装置であるセンターと、情報の収集先である多数の医療機関(図内左寄り部分の建物群)に設けられている不図示のコンピュータ装置と、調査・分析の依頼元企業(製薬会社等;図内右寄り部分に示す建物)のコンピュータ装置と、から構成される。センターと各医療機関のコンピュータ装置との間、及び、センターと依頼元企業のコンピュータ装置との間では、例えばインターネット等の情報通信網を介して、データの送受が可能である。なお、センターと各医療機関のコンピュータ装置との間でのデータの送受は、FD,CD−R,その他の公知の記録媒体を介してオフラインで行ってもよいが、望ましくはオンラインである。
【0046】
医療機関からのデータ収集:
センターは、企業からの調査・分析の依頼が受信されると、オンライン(図内に「伝送」と示す)又はオフライン(図内に「FD」と示す)で、上記の依頼に於いて用いられたテンプレート(後述)に応じて決まるデータを、各医療機関のコンピュータ装置(診療報酬明細書作成機能及び/又は電子カルテ機能を備えたコンピュータ装置)から収集する。なお、前記図13〜図15に示すテーブル構成のデータを定期的に各医療機関のコンピュータ装置から収集してセンターに蓄積しておいてもよいが、ここでは、調査・分析の依頼の都度、テンプレートに応じて決まるデータを各医療機関のコンピュータ装置から収集することとする。後者の場合、分析用データベースは各医療機関に分散したデータベースの集合体として構成されることになるが、これについては後述する。
【0047】
調査・分析の依頼手順:
調査・分析を企業側のコンピュータ装置から依頼して、センターに調査・分析を実行させる手順を、図18に即して説明する。
依頼元企業のコンピュータ装置から、インターネット等の情報通信網を介してセンターにアクセスして、調査・分析の依頼用画面を呼び出すと、まず、ユーザ認証画面が提供される(S21)。このユーザ認証画面にて、ユーザIDとパスワードにより、正規のユーザであることの認証を行う。ユーザIDとパスワードはセンターから予め付与されているものとする。新規ユーザに対してセンターがユーザIDとパスワードを付与する手順については、説明を省略する。
【0048】
正規のユーザであることが認証されると、次に、センターから当該ユーザのコンピュータ装置へ、テンプレート選択画面が提供される(S23)。このテンプレート選択画面にて、ユーザは、所望の調査・分析に適したテンプレートを選択する。テンプレート選択画面の一例を図19に示す。図19には、画面内上部の選択領域にプルダウン表示される選択項目の中から「新患の処方シェア・時系列分析での薬剤のスイッチイング調査」というテンプレートを選択した場合の入力画面例が示されている。図示のように、ユーザは、画面内上部の選択領域にプルダウン表示される中から所望のテンプレートを選択することにより、当該選択したテンプレートに対応するテンプレート入力画面(当該選択したテンプレートに対応して決まる入力項目を持つテンプレート入力画面)を表示させることができる。このテンプレート入力画面は、調査・分析内容を規定する定型的なデータを入力するための画面であり、その機能は、前述のシステム例1の「調査・分析内容指定画面」と類似している。
テンプレートとしては、前述のシステム例1と同様に、(イ)新患の処方シェア,(ロ)薬剤のスイッチイング調査,(ハ)疾患の全国調査,(ニ)属性別薬剤投与調査,(ホ)薬剤の適応調査,(ヘ)薬剤の処方量調査,(ト)科別・地域別の処方分析、等が用意されているものとする。
【0049】
上記テンプレート入力画面からユーザがデータ(調査・分析内容を規定するデータ)を入力して(S25)、センターへ送信すると(S27)、センターでは所定の処理(S41〜S45)が行われて、その結果(調査・分析結果)が、ユーザのコンピュータ装置へ返される(S47)。これにより、依頼元企業のコンピュータ装置では、所要の調査・分析結果が表示される(S29)。
【0050】
上記に於いて、センターで行われる所定の処理とは、
S41:テンプレートからユーザにより入力されたデータ(調査・分析内容を規定するデータ)に基づいて、データ取得先の1又と2以上の医療機関のコンピュータ装置を決め、さらに、該1又は2以上の医療機関のコンピュータ装置から取得すべきデータを決めるリクエスト変換処理,
S43:リクエスト変換処理(S41)で取得対象として決めたデータを、リクエスト変換処理(S41)で取得先として決めた各医療機関のコンピュータ装置から収集するデータ収集処理,
S45:データ収集処理(S43)で取得したデータに基づいて、依頼された調査・分析を行う調査・分析処理,
である。
【0051】
取得先として決めた1又は2以上の各医療機関(S41)のコンピュータ装置から、取得対象として決めたデータ(S41)を収集する(S43)ために、システム例2では、分析用データベースを図22のように構成している。即ち、医療機関の属する地区毎・医療機関毎に分散させた分散型のデータベースとして構成している。また、この分散型データベースを管理するために、センターに、地域情報テーブルと、地区毎の医療機関情報テーブルとを持つ。ここで、地域情報テーブルには、都道府県名、市町村名、面積、人口構成情報、医療機関数等のような、地域に依存する情報を保持している。また、各地区別の医療機関情報テーブルには、当該地区内の医療機関の名前、住所、医師数、標榜科、月平均患者数等のような、医療機関に関する情報を保持している。一方、各医療機関には、当該医療機関のデータベースを置く。この各医療機関が持つデータベースは、前述のシステム例1で述べたインデックステーブル,コードデータテーブル,患者データテーブルと、薬剤データテーブルとから成る。薬剤データテーブルには、薬剤名、薬剤標準コード、薬効、単位、規格等のような、薬剤に関する情報を保持している。
【0052】
センターは、テンプレートからのユーザ入力に基づいてデータ取得先の1又と2以上の医療機関のコンピュータ装置を決める処理(S41)を、地域情報テーブルを参照して実行する調査地域選択制御機能と、各地区の医療機関情報テーブルを参照して実行する医療機関選択制御機能とによって実現する。即ち、テンプレートからのユーザ入力に適合する地区の適合する医療機関を、地域情報テーブルと各医療機関情報テーブルを参照して抽出する(S41)。
【0053】
また、センターは、上記のようにして抽出した各医療機関のコンピュータ装置から、テンプレートからのユーザ入力に基づいて決めた所要のデータを取得するための調査リクエストを、地域情報テーブルを参照して各地区に振り分ける調査地域選択制御機能と、各地区の医療機関情報テーブルを参照して各医療機関に振り分ける医療機関選択制御機能とによって実現する。即ち、調査リクエストを上記のようにして抽出した各医療機関に振り分ける(S41)ことにより、テンプレートからのユーザ入力に基づいて決めた所要のデータを各医療機関のコンピュータ装置から取得する(S43)。
この取得したデータに基づいて調査・分析を行い(S45)、その結果を依頼元企業のコンピュータ装置へ返すのであるが、テンプレート入力の指定内容によっては、地域情報テーブルや医療機関情報テーブルに保持している地域毎や医療機関毎の特殊な情報(属性情報)を、併せて返すようにしてもよい。また、薬剤メーカー名等の薬剤の規格に関する情報を所定のテーブルから取得して、併せて依頼元企業のコンピュータ装置へ返すようにしてもよい。これにより、依頼元企業では、医療機関や薬剤に関するより詳細で具体的な情報を得ることができ、業務の指針として用いることができる。
【0054】
テンプレート入力に基づく処理の例:
図19に例示するテンプレート入力画面では、選択されたテンプレートに応じて表示される各入力欄でも、それぞれの選択項目がプルダウン表示される。ユーザは、各入力欄の選択項目の中から所望の項目を選択することにより、調査・分析内容を規定する定型的なデータを入力する。
【0055】
例えば、対象疾患の入力欄に選択可能にプルダウン表示されるICD10分類の疾患候補の中から「高脂血症」を選択し、対象期間範囲指定の入力欄に選択可能にプルダウン表示される期間の候補の中から「初診〜1年以内」を選択し、対象薬剤1の入力欄に選択可能にプルダウン表示されるATC薬効分類の候補の中から「スタンチン系薬剤」を対象薬剤1として選択し、対象薬剤2の入力欄に選択可能にプルダウン表示されるATC薬効分類の候補の中から「フィブラート系薬剤」を対象薬剤2として選択し、結果表示方式の入力欄に選択可能にプルダウン表示される結果表示方式の候補の中から「患者数構成比」を選択し、追加入力依頼項目「有り」を選択した場合に入力方式の入力欄に選択可能にプルダウン表示される入力方式の候補の中から「自由テキスト入力」を入力方式として選択して「該当薬剤を選択した理由」とテキスト入力した場合を説明する。
【0056】
この場合、依頼元企業のコンピュータ装置からセンターへ送信される内容(調査リクエスト)は、図20の上段に示すようなものとなる。
このリクエストに応じて、センターは、前述のように適合する地区の適合するする医療機関を決め、当該決めた各医療機関のコンピュータ装置から所要のデータを取得し、このデータに対して、図20の下段に示す手順で、調査・分析処理を実行する。即ち、
1.病名の期間毎(月毎)に、対象疾患、対象薬剤の使用患者に関して、患者数の集計を実施する。
2.上記の処理結果を、病名毎、経過期間グループ毎に集計する。
3.上記の結果を、構成比に変換する。
4.さらに、追加入力項目に入力されたデータを集計する。
5.上記の結果を依頼元企業のコンピュータ装置へ返信する。
という処理を実行する。上記5.の返信処理により、ユーザのコンピュータ装置では、図21の下段に示す表示が行われる。なお、この表示は、図19内下部に「結果イメージ表示」と記した領域に行われる。
【0057】
なお、上記では、依頼元企業のコンピュータ装置にてテンプレート入力されたデータ(調査・分析の内容を規定するデータ)が受信された後に、センターが取得先として決めた各医療機関のコンピュータ装置から、センターが取得対象として決めたデータを収集しているが、予め定期的に各医療機関のデータを収集して蓄積しておき、その中から所要のデータを取得するようにしてもよい。即ち、分析用データベースをセンターに設けておいてもよい。
【0058】
【発明の効果】
前記[1]は、医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して、(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル;を有する分析用データベースを作成する収集プログラムであるため、医療機関のコンピュータから、医療機関側に入力の手間をかけることなく、且つ、患者の個人情報を収集することなく、自動的に所要のデータを収集することができる。
【0059】
前記[4]は、調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システムであって、各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成するDB作成手段と、依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得するデータ取得手段と、依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段と、を有することを特徴とする調査システムであるため、医療機関のコンピュータが持つデータを医療機関側に入力の手間をかけることなく自動的に収集しておき、その中から依頼内容に応じて決まる所要のデータを取得し、調査・分析して依頼元へ返すことができ、依頼された調査・分析を正確且つ迅速に行うことができる。
【0060】
前記[9]は、調査及び/又は分析の依頼を受け取り、依頼内容に応じて調査及び/又は分析を行い、結果を依頼元へ返す調査システムであって、調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を指定するための項目等入力画面を調査及び/又は分析の種別毎に持ち、調査及び/又は分析の依頼に応答して種別選択画面を依頼元装置に表示し、種別選択画面にて選択された種別に対応する項目等入力画面を依頼元装置に表示する画面提供手段と、項目等入力画面にて指定された項目と範囲の処理対象データを各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから取得するデータ取得手段と、種別選択画面にて選択された調査及び/又は分析の種別に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段と、を有することを特徴とする調査システムであるため、依頼元では所要の依頼内容を迅速且つ正確に入力することができる。また、調査システム側では、入力画面に応じて決まる所要のデータのみを医療機関のコンピュータから取得して、調査・分析するため、データ収集の負荷が軽減される。また、依頼された調査・分析を正確且つ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のシステム例1の構成を視覚的に示す説明図。
【図2】システム例1、2に於いて、各医療機関のコンピュータ装置からデータを収集する処理の説明図。
【図3】システム例1に於いて、調査・分析を依頼する企業での手順を説明するフローチャート。
【図4】システム例1に於いて、調査・分析を依頼する企業側で入力すべきデータ(調査・分析内容を規定するデータ)の具体例と、調査結果を表示する画面の具体例を示す説明図。
【図5】システム例1に於いて、メニュー選択画面に表示されるメニュー項目を例示する説明図。
【図6】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「新患の処方シェア」と「薬剤のスイッチイング調査」の例。
【図7】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「疾患の全国調査」の例。
【図8】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「属性別薬剤投与調査」の例。
【図9】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「薬剤の適応調査」の例。
【図10】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「薬剤の処方量調査」の例。
【図11】メニュー項目の内容等(上段)と、該メニュー項目下で指定された調査・分析内容を実施した結果を表示する画面(下段)とを対応付けて示す説明図。メニュー項目が「科別・地域別の処方分析」の例。
【図12】医療機関のコンピュータ装置(診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ装置)が持つデータベースの例を示す説明図。
【図13】図12等に基づいてデータ収集プログラムにより作成されるインデックステーブルを例示する説明図。
【図14】図12等に基づいてデータ収集プログラムにより作成されるコードデータテーブルを例示する説明図。
【図15】図12等に基づいてデータ収集プログラムにより作成される患者データテーブルを例示する説明図。
【図16】図13〜図15のテーブルの連携関係を示す説明図。
【図17】実施の形態のシステム例2の構成を視覚的に示す説明図。
【図18】システム例2に於いて、調査・分析を依頼する企業とセンターでの手順を説明するフローチャート。
【図19】システム例2に於いて、調査・分析を依頼する企業のコンピュータ装置に表示されるテンプレート入力画面を例示する説明図。
【図20】図19のテンプレート入力画面から入力されてセンターのコンピュータ装置へ送信されるデータの説明図(上段)と、該データに基づいてセンターのコンピュータ装置で実行される処理を示す説明図(下段)。
【図21】図19のテンプレート入力画面の内容等を示す説明図(上段)と、該テンプレート入力画面から入力されてセンターのコンピュータ装置へ送信されたデータに基づいて実行された処理結果の表示イメージを例示する説明図(下段)。
【図22】分析用データベースを分散型として構成した場合を示す説明図。
Claims (8)
- 医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して、下記(A)〜(C)のテーブルを有する分析用データベースを作成する収集プログラム。
(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;
(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;
(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル。 - 請求項1に於いて、
前記(A)のインデックステーブルは集計対象月毎にグループ化した各グループの患者数を集計対象月毎で一意のインデックス番号に対応付けて持ち、
前記(B)のコードデータテーブルは集計対象月毎の各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を集計対象月毎で一意の薬剤疾病コードに対応付けて持ち、
前記(C)の患者データテーブルは診療対象日毎の薬剤投与量又は病名継続期間を診療対象日が属する集計対象月の薬剤疾病コードに対応付けて持つ、
ことを特徴とする収集プログラム。 - 請求項1又は請求項2に於いて、
前記患者の属性は外来/入院の種別と年齢と性別であり、
前記疾病の名称は主病名又は副病名の名称であり、
前記薬剤投与量は薬剤の投与数量と投与日数である、
ことを特徴とする収集プログラム。 - コンピュータを、
調査及び/又は分析の依頼を受け取る依頼受付手段、
各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから所定項目のデータを収集して分析用データベースを作成するDB作成手段、
依頼された調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を決定して前記分析用データベースから処理対象データを取得するデータ取得手段、
依頼された調査及び/又は分析に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段、
調査及び/又は分析の結果を依頼元へ返す結果返送手段、
として機能させるための調査プログラム。 - 請求項4に於いて、
前記分析用データベースは、下記(A)〜(C)のテーブルから構成されることを特徴とする調査プログラム。
(A)患者の属性によりグループ化した各グループの患者数を各々一意のインデックス番号に対応付けて持つインデックステーブル;
(B)各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を各々一意の薬剤疾病コードに対応付けて持つコードデータテーブル;
(C)各患者の薬剤投与量又は病名継続期間を各々薬剤又は病名に対応する薬剤疾病コードに対応付けて持つとともに、各患者の属性を各々属性に対応するインデックス番号に対応付けて持つ患者データテーブル。 - 請求項5に於いて、
前記(A)のインデックステーブルは集計対象月毎にグループ化した各グループの患者数を集計対象月毎で一意のインデックス番号に対応付けて持ち、
前記(B)のコードデータテーブルは集計対象月毎の各薬剤の点数及び名称又は各疾病の名称を集計対象月毎で一意の薬剤疾病コードに対応付けて持ち、
前記(C)の患者データテーブルは診療対象日毎の薬剤投与量又は病名継続期間を診療対象日が属する集計対象月の薬剤疾病コードに対応付けて持つ、
ことを特徴とする調査プログラム。 - 請求項5又は請求項6に於いて、
前記患者の属性は外来/入院の種別と年齢と性別であり、
前記疾病の名称は主病名又は副病名の名称であり、
前記薬剤投与量は薬剤の投与数量と投与日数である、
ことを特徴とする調査プログラム。 - コンピュータを、
調査及び/又は分析の依頼を受け取る依頼受付手段、
調査及び/又は分析に必要なデータの項目と範囲を指定するための項目等入力画面を調査及び/又は分析の種別毎に持ち、調査及び/又は分析の依頼に応答して種別選択画面を依頼元装置に表示し、種別選択画面にて選択された種別に対応する項目等入力画面を依頼元装置に表示する画面提供手段、
項目等入力画面にて指定された項目と範囲の処理対象データを各医療機関の診療報酬明細書作成機能を備えたコンピュータ又は電子カルテ機能を備えたコンピュータのデータベースから取得するデータ取得手段、
種別選択画面にて選択された調査及び/又は分析の種別に応じた処理を前記処理対象データに施して調査及び/又は分析の結果を得る調査分析手段、
調査及び/又は分析の結果を依頼元へ返す結果返送手段、
として機能させるための調査プログラム。
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