JP2004263199A - 疲労強度に優れた高強度鋼材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】母材強度が1000 MPa以上で、回転曲げ疲労強度が 800 MPa以上という、優れた強度と疲労強度を併せ持つ高強度鋼材を提供する。
【解決手段】C:0.3 〜0.8 mass%、Si:0.01〜0.9 mass%、Mn:0.01〜2.0mass%およびMo:0.05〜0.6 mass%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成にすると共に、母材組織を粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織とし、かつ窒化処理後の表層部のフェライトについて、粒径:10μm 以下の微細組織とする。
【選択図】 なし
【解決手段】C:0.3 〜0.8 mass%、Si:0.01〜0.9 mass%、Mn:0.01〜2.0mass%およびMo:0.05〜0.6 mass%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成にすると共に、母材組織を粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織とし、かつ窒化処理後の表層部のフェライトについて、粒径:10μm 以下の微細組織とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、等速ジョイント、ドライブシャフト、クランクシャフトおよびハブ等の条鋼製品に用いて好適な、疲労強度に優れた高強度鋼材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
等速ジョイント、ドライブシャフト、クランクシャフトおよびハブ等の条鋼製品は、機械加工性を高めるための焼なましまたは球状化焼なまし後に、熱間鍛造または転造を行い、その後、部分的あるいは全体的に高周波焼入れを行うあるいは窒化処理を行って製造されてきた。
かかる用途の製品については、車体軽量化のために、高強度化と高疲労寿命化が求められている。
【0003】
従来、上記の目的を達成するために、線状または棒状の圧延鋼材の軸心を通る断面において、軸心と平行でかつ軸心から 1/4D離れた位置の単位面積:100mm2中に存在する酸化物および硫化物を20個以下に抑制することによって、疲労特性および転動疲労特性を改善する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、この方法では、疲労強度の最大値は 770 MPa程度にすぎず、最近の曲げ疲労強度に対する要求には応えられない。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−1749号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、母材組織と表層部組織を適切に制御することにより、母材強度が1000 MPa以上で、窒化後の回転曲げ疲労強度が 800 MPa以上という、優れた強度と疲労強度を併せ持つ高強度鋼材を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
さて、発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、以下に述べる知見を得た。
(1) 鋼材の結晶粒径を微細にすると、強度および疲労強度が共に向上するが、その後、表層部に窒化処理を施す場合には、単に結晶粒径を微細にしただけでは、その後の窒化処理によって結晶粒が粗大化するので、本発明で所望するほどの疲労強度の向上は望めない。
(2) この点、成分調整を行って、鋼組織を、微細フェライトだけでなく、微細セメンタイトが生成するようにすると、この微細分散セメンタイトが窒化時にピンニングの役割を果たし、フェライトの粒成長を抑制する。そのため、最終的に得られる表層部のフェライト粒径も微細となる。
その結果、窒化処理後においても、強度および疲労強度が格段に向上する。
(3) 鋼組織を微細フェライトと微細セメンタイトを有する組織とするためには、鋼の成分調整に加えて、 550〜700 ℃の温度域で、歪み 1.0以上の加工を施すことが有効となる。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0007】
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1. 鋼材の表層部に窒化処理による硬化層をそなえる高強度鋼材であって、
C:0.3 〜0.8 mass%、
Si:0.01〜0.9 mass%、
Mn:0.01〜2.0 mass%,
Mo:0.05〜0.6 mass%
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、母材組織が、フェライト粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト、あるいはフェライト粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライトからなる組織であり、かつ窒化処理後の表層部のフェライト粒径が10μm 以下であることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。
【0008】
2.上記1において、鋼材が、さらに
Al:0.015 〜0.06mass%、
Ti:0.005 〜0.030 mass%、
Ni:1.0 mass%以下、
Cr:1.0 mass%以下、
V:0.1 mass%以下、
Cu:1.0 mass%以下、
Nb:0.05mass%以下、
Ca:0.008 mass%以下および
B:0.004 mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。
【0009】
3.上記1または2において、母材組織中におけるセメンタイトの組織分率が4 vol%以上であることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。
【0010】
4.C:0.3 〜0.8 mass%、
Si:0.01〜0.9 mass%、
Mn:0.01〜2.0 mass%および
Mo:0.05〜0.6 mass%
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になる鋼素材を、 550〜700 ℃の温度域で、歪み:1.0 以上の加工を施し、しかる後に表層部に窒化処理を施すことを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材の製造方法。
【0011】
5.上記4において、鋼素材が、さらに
Al:0.015 〜0.06mass%、
Ti:0.005 〜0.030 mass%、
Ni:1.0 mass%以下、
Cr:1.0 mass%以下、
V:0.1 mass%以下、
Cu:1.0 mass%以下、
Nb:0.05mass%以下、
Ca:0.008 mass%以下および
B:0.004 mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体的に説明する。
まず、この発明において鋼材の成分組成を上記の範囲に限定した理由について説明する。
C:0.3 〜0.8 mass%
Cは、必要量のセメンタイトを確保するだけでなく、必要な強度を確保するために必要な元素である。ここに、C量が 0.3mass%に満たないと上記の効果が得られず、一方 0.8mass%を超えると被削性や疲労強度、鍛造性の低下を招くので、C量は 0.3〜0.8 mass%の範囲に限定した。
【0013】
Si:0.01〜0.9 mass%
Siは、脱酸剤として作用するだけでなく、強度の向上にも有効に寄与するが、含有量が0.01mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 0.9mass%を超えると被削性および鍛造性の低下を招くので、Si量は0.01〜0.9 mass%の範囲に限定した。
【0014】
Mn:0.01〜2.0 mass%
Mnは、強度の向上に有効に寄与するが、含有量が0.01mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 2.0mass%を超えると被削性や鍛造性を劣化させるので、Mn量は0.01〜2.0 mass%の範囲に限定した。
【0015】
Mo:0.05〜0.6 mass%
Moは、窒化処理時におけるフェライト粒の成長を抑制する上で有用な元素であり、そのためには少なくとも0.05mass%を必要とするが、0.6 mass%を超えて添加すると被削性の劣化を招くので、Mo量は0.05〜0.6 mass%の範囲に限定した。
【0016】
以上、基本成分について説明したが、この発明ではその他にも、以下に述べる元素を適宜含有させることができる。
Al:0.015 〜0.06mass%
Alは、鋼の脱酸剤として作用する。しかしながら、含有量が 0.015mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方0.06mass%を超えると被削性および疲労強度の低下を招くので、Al量は 0.015〜0.06mass%の範囲に限定した。
【0017】
Ti:0.005 〜0.030 mass%
Tiは、TiNのピンニング効果により、窒化処理時のフェライト粒の成長を抑制し、結晶粒を微細化するために有用な元素であり、この効果を得るためには少なくとも 0.005mass%の添加を必要とするが、0.030 mass%を超えて添加すると疲労強度の低下を招くので、Ti量は 0.005〜0.030 mass%の範囲に限定した。
【0018】
Ni:1.0 mass%以下
Niは、強度、靱性の向上に有効であるが、1.0 mass%を超えて添加しても効果が飽和するため、1.0 mass%以下に限定した。
【0019】
Cr:1.0 mass%以下
Crは、強度の向上に有効であるが、1.0 mass%を超えて添加すると疲労強度の低下を招くので、1.0 mass%以下に限定した。
【0020】
V:0.1 mass%以下
Vは、炭化物となり析出することで、ピンニングによる組織微細化効果を発揮する有用元素であるが、0.1 mass%を超えて添加しても効果が飽和するので、0.1 mass%以下に限定した。
【0021】
Cu:1.0 mass%以下
Cuは、固溶強化および析出強化によって強度を向上させる有用元素であり、また焼入性の向上にも有効に寄与するが、含有量が 1.0mass%を超えると熱間加工時の変形抵抗が大きくなり、製造が困難となるので、1.0 mass%以下に限定した。
【0022】
Nb:0.05mass%以下
Nbは、析出によりフェライト粒をピンニングする効果があるが、0.05mass%を超えて添加してもその効果は飽和するので、0.05mass%以下に限定した。
【0023】
Ca:0.008 mass%以下
Caは、介在物を球状化し、疲労特性を改善する有用元素であるが、0.008 mass%を超えて添加すると介在物が粗大化し、逆に疲労特性を劣化させる傾向にあるので、0.008 mass%以下に限定した。
【0024】
B:0.004 mass%以下
Bは、粒界強化によって疲労特性を改善するのに有用な元素であるが、0.004mass%を超えて添加してもその効果は飽和するので、0.004 mass%以下に限定した。
【0025】
以上、好適成分組成について説明したが、本発明では、成分組成を上記の範囲に限定するだけでは不十分で、以下に述べるとおり、鋼組織の調整も重要である。
母材組織が、粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織
母材組織すなわち窒化処理前の組織(窒化処理後の表層部窒化層以外の部分に相当)が、粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織でないと、本発明で所期した母材強度≧1000 MPaが得られない。また、フェライト粒径が7μm 以下でないと、その後に窒化処理を施した場合、窒化層のフェライト粒径が10μm 以下にならない。よって、母材のフェライト粒径は7μm 以下に限定した。より好ましくは5μm 以下である。
なお、フェライト粒径が2μm 以下になるとパーライト組織が消失し、フェライト−セメンタイト組織となる場合があるが、これは本発明を阻害するものではない。
【0026】
また、析出するセメンタイトの量(組織分率)は、体積分率( vol%)で4%以上とすることが好ましい。
セメンタイトを、4 vol%以上の体積分率で微細に析出させることによって、窒化時におけるフェライトの粒成長が抑制され、疲労強度が向上する。さらに、セメンタイトは、均一伸びを大きくして材料の加工性を向上させる効果もある。ここに、析出したセメンタイトの大きさは1μm 以下程度とすることが望ましい。より望ましくは 0.5μm 以下である。
さらに、析出するパーライト量は20 vol%以下程度とすることが好ましい。このパーライトは、前述したとおり、全く析出しなくてもかまわない。
なお、セメンタイト、パーライト以外の母材の残留組織はフェライトである。このフェライト量は、加工性確保の観点から40 vol%以上とすることが好ましい。
【0027】
なお、上記したようなフェライトとセメンタイト組織またはフェライトとセメンタイトとパーライト組織は、鋼材の製造工程中、温間鍛造工程において、 550〜700 ℃の温度域で、歪み:1.0 以上の加工を施すことによって、好適に得ることができる。
【0028】
窒化処理後の表層部のフェライト粒径:10μm 以下
窒化処理後の表層部、すなわち窒化層のフェライト粒径が10μm 以下でないと、本発明で所期した 800 MPa以上という高い曲げ疲労強度を得ることができない。
そのため、窒化処理後の表層部組織におけるフェライト粒径は10μm 以下に限定した。好ましくは5μm 以下である。
なお、上記した窒化処理後の表層部組織は、母材組織を、粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織とした上で、後述する条件で窒化処理を行うことによって、得ることができる。
【0029】
次に、本発明鋼の製造条件について説明する。
所定の成分組成に調整した鋼材を、線棒圧延後、温間鍛造し、ついで必要に応じて切削等の工程を経た後、窒化処理を施して、製品とする。
窒化処理前の母材のフェライト粒径を7μm 以下にするためには、上記の温間鍛造工程において、 550〜700 ℃の温度域で歪み:1.0 以上の加工を施すことが有利である。ここに、加工温度が 550℃未満では、組織が加工組織のままで、微細化しない。一方、加工温度が 700℃を超えると結晶粒径が7μm 超となり、やはり微細化しない。また、加工量が真歪みで 1.0未満では、加工が不十分で小角粒界が大半を占めるようになるため、強度は勿論のこと、疲労特性が向上しない。
【0030】
上記の母材組織としたのち、窒化処理を行って、表層部を硬化させ、耐摩耗性を向上させる。
この際の窒化処理条件は、 500〜650 ℃の温度範囲で1〜100 時間、窒化雰囲気中に保持することである。この窒化処理に際しては、窒素の原料が気体であっても液体であってもかまわない。
窒化温度が 500℃に満たないと、窒素が鋼中に入り難く、十分な窒化が望めない。一方、 650℃を超えると、母材の粒成長が抑制し難く、フェライト粒が粗大化する。
また、窒化時間が1hに満たないと窒素が十分に鋼中に入らないため窒化の効果が小さく、一方 100hを超えて窒化処理を施してもその効果は飽和する。
【0031】
【実施例】
表1に示す成分組成になる鋼材を、棒圧延後、表2に示す条件で温間鍛造し、60×60×120 mmの母材を得た。この母材より、引張り試験片、回転曲げ疲労試験片および被削性試験片を採取した。
ついで、回転曲げ疲労試験片については、表2で示す条件で窒化処理を施した。
母材のフェライト結晶粒径、セメンタイト量、パーライト量、引張強度および被削性ならびに窒化処理後の表層部のフェライト粒径および回転曲げ疲労強度について調べた結果を表2に併記する。
なお、温間鍛造時における歪み量は、有限要素解析法により、鍛造面の摩擦係数を 0.3として算出した。
また、被削性は、外周旋削試験での工具寿命が、通常のSC材と同等またはそれ以上の場合を○、SC材よりも劣る場合を×で、評価した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
表2から明らかなように、本発明に従い、母材組織を粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織とした発明例はいずれも、母材強度≧1000 MPaという優れた強度が得られるだけでなく、窒化処理後の表層部組織も、フェライト粒径が10μm 以下の微細な組織となり、回転曲げ疲労強度≧800 MPa という優れた疲労強度を得ることができた。また、被削性にも優れていた。
【0035】
これに対し、母材のフェライト粒径が7μm を超えていると、窒化処理後のフェライト粒径も粗大化し、回転曲げ疲労強度が不十分であった。
特に鍛造温度が低いNo.6の比較例では、組織が加工組織となり、一方鍛造温度が高いNo.7および鍛造時の歪み量が小さいNo.8の比較例では、フェライト粒が微細化しなかった。また、そのような粗大なフェライト組織に窒化処理を行っても、窒化領域のフェライト粒径は10μm 以下にはならなかった。
また、Moが無添加の No.13の比較例では、母材フェライト粒は微細化したものの、窒化処理後のフェライト粒径が大きめとなり、回転曲げ疲労強度が不十分であった。
さらに、C量が不足している No.1の比較例では、窒化処理後のフェライト粒径が粗大となり、母材強度および回転曲げ疲労強度が不十分であった。一方Cが過剰の No.4の比較例では、被削性の低下を招いた。
なお、窒化処理を施さなかったNo.9の比較例では、十分な回転曲げ疲労強度が得られなかった。
【0036】
【発明の効果】
かくして、本発明によれば、母材強度が1000 MPa以上で、回転曲げ疲労強度が 800 MPa以上という、優れた強度と疲労強度を併せ持つ高強度鋼材を安定して得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、等速ジョイント、ドライブシャフト、クランクシャフトおよびハブ等の条鋼製品に用いて好適な、疲労強度に優れた高強度鋼材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
等速ジョイント、ドライブシャフト、クランクシャフトおよびハブ等の条鋼製品は、機械加工性を高めるための焼なましまたは球状化焼なまし後に、熱間鍛造または転造を行い、その後、部分的あるいは全体的に高周波焼入れを行うあるいは窒化処理を行って製造されてきた。
かかる用途の製品については、車体軽量化のために、高強度化と高疲労寿命化が求められている。
【0003】
従来、上記の目的を達成するために、線状または棒状の圧延鋼材の軸心を通る断面において、軸心と平行でかつ軸心から 1/4D離れた位置の単位面積:100mm2中に存在する酸化物および硫化物を20個以下に抑制することによって、疲労特性および転動疲労特性を改善する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、この方法では、疲労強度の最大値は 770 MPa程度にすぎず、最近の曲げ疲労強度に対する要求には応えられない。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−1749号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、母材組織と表層部組織を適切に制御することにより、母材強度が1000 MPa以上で、窒化後の回転曲げ疲労強度が 800 MPa以上という、優れた強度と疲労強度を併せ持つ高強度鋼材を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
さて、発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、以下に述べる知見を得た。
(1) 鋼材の結晶粒径を微細にすると、強度および疲労強度が共に向上するが、その後、表層部に窒化処理を施す場合には、単に結晶粒径を微細にしただけでは、その後の窒化処理によって結晶粒が粗大化するので、本発明で所望するほどの疲労強度の向上は望めない。
(2) この点、成分調整を行って、鋼組織を、微細フェライトだけでなく、微細セメンタイトが生成するようにすると、この微細分散セメンタイトが窒化時にピンニングの役割を果たし、フェライトの粒成長を抑制する。そのため、最終的に得られる表層部のフェライト粒径も微細となる。
その結果、窒化処理後においても、強度および疲労強度が格段に向上する。
(3) 鋼組織を微細フェライトと微細セメンタイトを有する組織とするためには、鋼の成分調整に加えて、 550〜700 ℃の温度域で、歪み 1.0以上の加工を施すことが有効となる。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0007】
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1. 鋼材の表層部に窒化処理による硬化層をそなえる高強度鋼材であって、
C:0.3 〜0.8 mass%、
Si:0.01〜0.9 mass%、
Mn:0.01〜2.0 mass%,
Mo:0.05〜0.6 mass%
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、母材組織が、フェライト粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト、あるいはフェライト粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライトからなる組織であり、かつ窒化処理後の表層部のフェライト粒径が10μm 以下であることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。
【0008】
2.上記1において、鋼材が、さらに
Al:0.015 〜0.06mass%、
Ti:0.005 〜0.030 mass%、
Ni:1.0 mass%以下、
Cr:1.0 mass%以下、
V:0.1 mass%以下、
Cu:1.0 mass%以下、
Nb:0.05mass%以下、
Ca:0.008 mass%以下および
B:0.004 mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。
【0009】
3.上記1または2において、母材組織中におけるセメンタイトの組織分率が4 vol%以上であることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。
【0010】
4.C:0.3 〜0.8 mass%、
Si:0.01〜0.9 mass%、
Mn:0.01〜2.0 mass%および
Mo:0.05〜0.6 mass%
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になる鋼素材を、 550〜700 ℃の温度域で、歪み:1.0 以上の加工を施し、しかる後に表層部に窒化処理を施すことを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材の製造方法。
【0011】
5.上記4において、鋼素材が、さらに
Al:0.015 〜0.06mass%、
Ti:0.005 〜0.030 mass%、
Ni:1.0 mass%以下、
Cr:1.0 mass%以下、
V:0.1 mass%以下、
Cu:1.0 mass%以下、
Nb:0.05mass%以下、
Ca:0.008 mass%以下および
B:0.004 mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体的に説明する。
まず、この発明において鋼材の成分組成を上記の範囲に限定した理由について説明する。
C:0.3 〜0.8 mass%
Cは、必要量のセメンタイトを確保するだけでなく、必要な強度を確保するために必要な元素である。ここに、C量が 0.3mass%に満たないと上記の効果が得られず、一方 0.8mass%を超えると被削性や疲労強度、鍛造性の低下を招くので、C量は 0.3〜0.8 mass%の範囲に限定した。
【0013】
Si:0.01〜0.9 mass%
Siは、脱酸剤として作用するだけでなく、強度の向上にも有効に寄与するが、含有量が0.01mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 0.9mass%を超えると被削性および鍛造性の低下を招くので、Si量は0.01〜0.9 mass%の範囲に限定した。
【0014】
Mn:0.01〜2.0 mass%
Mnは、強度の向上に有効に寄与するが、含有量が0.01mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 2.0mass%を超えると被削性や鍛造性を劣化させるので、Mn量は0.01〜2.0 mass%の範囲に限定した。
【0015】
Mo:0.05〜0.6 mass%
Moは、窒化処理時におけるフェライト粒の成長を抑制する上で有用な元素であり、そのためには少なくとも0.05mass%を必要とするが、0.6 mass%を超えて添加すると被削性の劣化を招くので、Mo量は0.05〜0.6 mass%の範囲に限定した。
【0016】
以上、基本成分について説明したが、この発明ではその他にも、以下に述べる元素を適宜含有させることができる。
Al:0.015 〜0.06mass%
Alは、鋼の脱酸剤として作用する。しかしながら、含有量が 0.015mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方0.06mass%を超えると被削性および疲労強度の低下を招くので、Al量は 0.015〜0.06mass%の範囲に限定した。
【0017】
Ti:0.005 〜0.030 mass%
Tiは、TiNのピンニング効果により、窒化処理時のフェライト粒の成長を抑制し、結晶粒を微細化するために有用な元素であり、この効果を得るためには少なくとも 0.005mass%の添加を必要とするが、0.030 mass%を超えて添加すると疲労強度の低下を招くので、Ti量は 0.005〜0.030 mass%の範囲に限定した。
【0018】
Ni:1.0 mass%以下
Niは、強度、靱性の向上に有効であるが、1.0 mass%を超えて添加しても効果が飽和するため、1.0 mass%以下に限定した。
【0019】
Cr:1.0 mass%以下
Crは、強度の向上に有効であるが、1.0 mass%を超えて添加すると疲労強度の低下を招くので、1.0 mass%以下に限定した。
【0020】
V:0.1 mass%以下
Vは、炭化物となり析出することで、ピンニングによる組織微細化効果を発揮する有用元素であるが、0.1 mass%を超えて添加しても効果が飽和するので、0.1 mass%以下に限定した。
【0021】
Cu:1.0 mass%以下
Cuは、固溶強化および析出強化によって強度を向上させる有用元素であり、また焼入性の向上にも有効に寄与するが、含有量が 1.0mass%を超えると熱間加工時の変形抵抗が大きくなり、製造が困難となるので、1.0 mass%以下に限定した。
【0022】
Nb:0.05mass%以下
Nbは、析出によりフェライト粒をピンニングする効果があるが、0.05mass%を超えて添加してもその効果は飽和するので、0.05mass%以下に限定した。
【0023】
Ca:0.008 mass%以下
Caは、介在物を球状化し、疲労特性を改善する有用元素であるが、0.008 mass%を超えて添加すると介在物が粗大化し、逆に疲労特性を劣化させる傾向にあるので、0.008 mass%以下に限定した。
【0024】
B:0.004 mass%以下
Bは、粒界強化によって疲労特性を改善するのに有用な元素であるが、0.004mass%を超えて添加してもその効果は飽和するので、0.004 mass%以下に限定した。
【0025】
以上、好適成分組成について説明したが、本発明では、成分組成を上記の範囲に限定するだけでは不十分で、以下に述べるとおり、鋼組織の調整も重要である。
母材組織が、粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織
母材組織すなわち窒化処理前の組織(窒化処理後の表層部窒化層以外の部分に相当)が、粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織でないと、本発明で所期した母材強度≧1000 MPaが得られない。また、フェライト粒径が7μm 以下でないと、その後に窒化処理を施した場合、窒化層のフェライト粒径が10μm 以下にならない。よって、母材のフェライト粒径は7μm 以下に限定した。より好ましくは5μm 以下である。
なお、フェライト粒径が2μm 以下になるとパーライト組織が消失し、フェライト−セメンタイト組織となる場合があるが、これは本発明を阻害するものではない。
【0026】
また、析出するセメンタイトの量(組織分率)は、体積分率( vol%)で4%以上とすることが好ましい。
セメンタイトを、4 vol%以上の体積分率で微細に析出させることによって、窒化時におけるフェライトの粒成長が抑制され、疲労強度が向上する。さらに、セメンタイトは、均一伸びを大きくして材料の加工性を向上させる効果もある。ここに、析出したセメンタイトの大きさは1μm 以下程度とすることが望ましい。より望ましくは 0.5μm 以下である。
さらに、析出するパーライト量は20 vol%以下程度とすることが好ましい。このパーライトは、前述したとおり、全く析出しなくてもかまわない。
なお、セメンタイト、パーライト以外の母材の残留組織はフェライトである。このフェライト量は、加工性確保の観点から40 vol%以上とすることが好ましい。
【0027】
なお、上記したようなフェライトとセメンタイト組織またはフェライトとセメンタイトとパーライト組織は、鋼材の製造工程中、温間鍛造工程において、 550〜700 ℃の温度域で、歪み:1.0 以上の加工を施すことによって、好適に得ることができる。
【0028】
窒化処理後の表層部のフェライト粒径:10μm 以下
窒化処理後の表層部、すなわち窒化層のフェライト粒径が10μm 以下でないと、本発明で所期した 800 MPa以上という高い曲げ疲労強度を得ることができない。
そのため、窒化処理後の表層部組織におけるフェライト粒径は10μm 以下に限定した。好ましくは5μm 以下である。
なお、上記した窒化処理後の表層部組織は、母材組織を、粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織とした上で、後述する条件で窒化処理を行うことによって、得ることができる。
【0029】
次に、本発明鋼の製造条件について説明する。
所定の成分組成に調整した鋼材を、線棒圧延後、温間鍛造し、ついで必要に応じて切削等の工程を経た後、窒化処理を施して、製品とする。
窒化処理前の母材のフェライト粒径を7μm 以下にするためには、上記の温間鍛造工程において、 550〜700 ℃の温度域で歪み:1.0 以上の加工を施すことが有利である。ここに、加工温度が 550℃未満では、組織が加工組織のままで、微細化しない。一方、加工温度が 700℃を超えると結晶粒径が7μm 超となり、やはり微細化しない。また、加工量が真歪みで 1.0未満では、加工が不十分で小角粒界が大半を占めるようになるため、強度は勿論のこと、疲労特性が向上しない。
【0030】
上記の母材組織としたのち、窒化処理を行って、表層部を硬化させ、耐摩耗性を向上させる。
この際の窒化処理条件は、 500〜650 ℃の温度範囲で1〜100 時間、窒化雰囲気中に保持することである。この窒化処理に際しては、窒素の原料が気体であっても液体であってもかまわない。
窒化温度が 500℃に満たないと、窒素が鋼中に入り難く、十分な窒化が望めない。一方、 650℃を超えると、母材の粒成長が抑制し難く、フェライト粒が粗大化する。
また、窒化時間が1hに満たないと窒素が十分に鋼中に入らないため窒化の効果が小さく、一方 100hを超えて窒化処理を施してもその効果は飽和する。
【0031】
【実施例】
表1に示す成分組成になる鋼材を、棒圧延後、表2に示す条件で温間鍛造し、60×60×120 mmの母材を得た。この母材より、引張り試験片、回転曲げ疲労試験片および被削性試験片を採取した。
ついで、回転曲げ疲労試験片については、表2で示す条件で窒化処理を施した。
母材のフェライト結晶粒径、セメンタイト量、パーライト量、引張強度および被削性ならびに窒化処理後の表層部のフェライト粒径および回転曲げ疲労強度について調べた結果を表2に併記する。
なお、温間鍛造時における歪み量は、有限要素解析法により、鍛造面の摩擦係数を 0.3として算出した。
また、被削性は、外周旋削試験での工具寿命が、通常のSC材と同等またはそれ以上の場合を○、SC材よりも劣る場合を×で、評価した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
表2から明らかなように、本発明に従い、母材組織を粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト組織、または粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライト組織とした発明例はいずれも、母材強度≧1000 MPaという優れた強度が得られるだけでなく、窒化処理後の表層部組織も、フェライト粒径が10μm 以下の微細な組織となり、回転曲げ疲労強度≧800 MPa という優れた疲労強度を得ることができた。また、被削性にも優れていた。
【0035】
これに対し、母材のフェライト粒径が7μm を超えていると、窒化処理後のフェライト粒径も粗大化し、回転曲げ疲労強度が不十分であった。
特に鍛造温度が低いNo.6の比較例では、組織が加工組織となり、一方鍛造温度が高いNo.7および鍛造時の歪み量が小さいNo.8の比較例では、フェライト粒が微細化しなかった。また、そのような粗大なフェライト組織に窒化処理を行っても、窒化領域のフェライト粒径は10μm 以下にはならなかった。
また、Moが無添加の No.13の比較例では、母材フェライト粒は微細化したものの、窒化処理後のフェライト粒径が大きめとなり、回転曲げ疲労強度が不十分であった。
さらに、C量が不足している No.1の比較例では、窒化処理後のフェライト粒径が粗大となり、母材強度および回転曲げ疲労強度が不十分であった。一方Cが過剰の No.4の比較例では、被削性の低下を招いた。
なお、窒化処理を施さなかったNo.9の比較例では、十分な回転曲げ疲労強度が得られなかった。
【0036】
【発明の効果】
かくして、本発明によれば、母材強度が1000 MPa以上で、回転曲げ疲労強度が 800 MPa以上という、優れた強度と疲労強度を併せ持つ高強度鋼材を安定して得ることができる。
Claims (5)
- 鋼材の表層部に窒化処理による硬化層をそなえる高強度鋼材であって、
C:0.3 〜0.8 mass%、
Si:0.01〜0.9 mass%、
Mn:0.01〜2.0 mass%,
Mo:0.05〜0.6 mass%
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、母材組織が、フェライト粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイト、あるいはフェライト粒径:7μm 以下のフェライトとセメンタイトとパーライトからなる組織であり、かつ窒化処理後の表層部のフェライト粒径が10μm 以下であることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。 - 請求項1において、鋼材が、さらに
Al:0.015 〜0.06mass%、
Ti:0.005 〜0.030 mass%、
Ni:1.0 mass%以下、
Cr:1.0 mass%以下、
V:0.1 mass%以下、
Cu:1.0 mass%以下、
Nb:0.05mass%以下、
Ca:0.008 mass%以下および
B:0.004 mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。 - 請求項1または2において、母材組織中におけるセメンタイトの組織分率が4 vol%以上であることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材。
- C:0.3 〜0.8 mass%、
Si:0.01〜0.9 mass%、
Mn:0.01〜2.0 mass%および
Mo:0.05〜0.6 mass%
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になる鋼素材を、 550〜700 ℃の温度域で、歪み:1.0 以上の加工を施し、しかる後に表層部に窒化処理を施すことを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材の製造方法。 - 請求項4において、鋼素材が、さらに
Al:0.015 〜0.06mass%、
Ti:0.005 〜0.030 mass%、
Ni:1.0 mass%以下、
Cr:1.0 mass%以下、
V:0.1 mass%以下、
Cu:1.0 mass%以下、
Nb:0.05mass%以下、
Ca:0.008 mass%以下および
B:0.004 mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする疲労強度に優れた高強度鋼材の製造方法。
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WO2013114723A1 (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-08 | 日産自動車株式会社 | 歯車の製造方法 |
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