JP2004261979A - スクリーンの作成方法及びその装置並びに作成プログラム - Google Patents

スクリーンの作成方法及びその装置並びに作成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】高品位なスクリーンを容易に作成することを可能にする。
【解決手段】連続階調模様を表現するためのスクリーンにおいて、前記スクリーンを構成する1種類のセルCが、全て同じ働きを有しながら夫々配置方向が異なるユニットuと、前記ユニットuにおいて単一あるいは複数の領域に分ける領域aと、前記領域aにおいて画線面積の変容を伴う1個のエレメントeとから成るパラメータ群で構成し、前記パラメータ群の個々のパラメータに設定値を入力するステップと、前記入力された設定値によってスクリーンの変容の定義情報(ディフィニショナ)を算出するステップを有することを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【選択図】図19

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーンの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀行券、株券、債権等の有価証券、各種証明書及び重要書類等の印刷物において偽造防止変造防止策は重要な要素である。このような印刷物の印刷面では、偽造変造防止策を施す余地のある、極めて細密な画線(印刷におけるインキ着色部)によって図柄を構成している。
【0003】
細線を用いた方法の代表的な技術として、地紋、彩紋模様がある。これらは基本的に一定の画線幅による曲画線の集合によって模様を構成した幾何学図形であり、これらの幾何学図形には印刷物のデザイン等の意匠性を加味することができる。細画線を用いて模様を複雑にすることは、偽造過程における解像度的な問題から写真製版装置による抽出又は複写機による再現を困難とし、偽造防止策としての役割を高めている。
又、有価証券における意匠性は、有価証券にとって非常に重要な要素である。意匠性は、人が印刷物を有価証券として認識し、真偽の判定材料となる有価証券の性状を記憶するのを助ける。
今日では、コンピュータ処理アルゴリズムの確立によって、細線で構成される幾何学図形を生成するためのソフトウェアが開発され、商品化されている。
【0004】
しかし、前述した幾何学図形の画線には連続階調(画線面積率0から100%のフルレンジ連続階調)を付与することができなかった。従って、上述したような高度な画線構成により成る偽造防止策を施した有価証券では、連続階調画像を用いる場合、その部分以外の領域に連続階調を付与せざるを得なかった。一方、連続階調を多用、又は主とした有価証券(例えば印紙、切手等)については、前述した幾何学図形を付与するに足る余地が無く、十分な偽造防止策を施すことができなかった。
【0005】
印刷物に連続階調の画像を付すには、スクリーン(screen)即ち、一般に網点と訳される画線構成が必要となる。スクリーンは、円、楕円、菱形、四角、砂目等の形状を成す微小な(1インチあたり100から600個程度)画線を有し、その大小により印刷物の単位面積当たりの画線面積率を変化させることによって、連続階調を再現する。スクリーンには、点状の画線を有するものばかりでなく、万線スクリーン(走査線)やクロス(交差線)のように線状の画線を有し、その画線幅を変化させることにより連続階調を再現するものもある。
有価証券において、これらの画線は、既存の製版技術または画像処理技術にて容易に作成できるので真偽判定が困難となり、通常のスクリーンの利用は、有価証券には不適当であるという問題があった。
【0006】
従って、連続階調画線を表現でき、偽造防止機能をも有する特殊なスクリーンに対する要求が高まってきた。この特殊なスクリーンとは、階調を再現するに足る画線面積率の変化を有しながら、スクリーンセル(以下、セルと称す)即ち単位当たりの形状(以下、スクリーン形状と称す)が、地紋、彩紋と同様の細密な画線と意匠性とを有するようなスクリーンである。
【0007】
このような偽造防止効果の高いスクリーンに関する技術は、多数提案されており、ソフトウェアが商品化に至っているものもある。すでに提案されている、あるいは商品化されている技術を用いて、連続階調をスクリーン処理する場合は、概ね図1に示す流れに沿って行われる。
【0008】
スクリーン処理を行う者は、スクリーンの作成を行う(ss1)。スクリーンの作成とは、スクリーンの設計即ち各々の画線面積率における画線形状の設計、及び設計結果に基づく定義データの作成である。定義データとは、スクリーン処理ソフトの求める取り決めに従った、スクリーンの形状を定義するデータである。定義データの例として、図2(a)、(b)、(c)、(d)にその一例を示すような各々の画線形状を表す複数個の1ビット形式のビットマップデータ、1個の複数ビット形式のビットマップデータ、あるいはプログラムを意味するテキストデータ等がある。
【0009】
スクリーンの作成と平行して、スクリーン処理を行いたいビットマップデータ(以下、原画と称す)を作成する(ss2)。原画とは、図3にその一例を示すような連続階調を有するビットマップデータである。定義データと原画とをスクリーン処理ソフトに供与し、スクリーン処理を行うと、図4にその一例を示すような意匠性を有するスクリーンによって階調再現された画像が得られる。
【0010】
図1に示した流れのうち、ss2及びss3に関しては、既にソフトが市販されている。しかし、ss1については、スクリーンの設計及び定義データ作成に十分特化した機能を有するソフトが存在しない。また、現状ではスクリーンの設計は、定義データの作成過程における作成者の試行錯誤である。
例えば、定義データとしてビットマップデータを作成する場合は、図5に示す流れに沿った作業が必要になる。
【0011】
定義データとしてビットマップデータを作成する場合、定義データの作成者は、初めに、画像処理ソフトや描画ソフトを用いて、スクリーン形状の描画、即ち画像の作成を行う(ss1−1)。次に、この画像の明るさに対するピクセル数の分布(以下、ヒストグラムと称する)の確認(ss1−2)、及び画線面積率の算出(ss1−3)を行う。ss1−2,ss1−3の結果に基づいて、定義データの作成者は、作成した画像が定義データとしてふさわしいか判断する。ふさわしくない場合、定義データの作成者は勘を頼りに画像を修正し、再びss1−2,ss1−3を繰り返す。
【0012】
定義データとしてふさわしいビットマップデータとは、例えばヒストグラムに著しい偏り(図6(a))や欠落(図6(b))がない(著しい偏りや欠落は再現された階調の品質を下げる)、意図したスクリーン形状の変化と画線面積率の推移とが一致している等の条件を満たすものである。
【0013】
このように定義データの作成過程では、階調再現性や画線面積率を考慮しつつ、スクリーン形状を設計しなくてはならない。特に、証券デザインの場合、画線管理の見地から、個々の画線の厳密な設計(最低画線幅等)を要求するため、その作業は非常に困難である。しかも、定義データとして30〜60個のビットマップデータを必要とするスクリーン処理ソフトもある。
【0014】
従って、定義データの作成には時間を要し、地紋、彩紋に匹敵するような複雑な形状のスクリーンを作成するのは不可能に近い。このような意匠性を有し、特殊なスクリーンを作成する方法としては、既に同出願人が意匠性を有する商標、家紋、ロゴマーク、シンボルマーク、文字等を1つの網点画素に対応させて、連続階調画像を表現する方法として出願している。(特許文献1参照)
しかしこの方法は、意匠性のある画像を入力画像としてセルを形成するものであり、何もない状態からセルを作成するものではなかった。
【0015】
さらに同出願人は、意匠性を有する商標、家紋、ロゴマーク、シンボルマーク、文字等をスクリーンセル内に配置し、関数によって再現した形状を用いて連続階調画像を表現する方法を出願している。(特許文献2参照)
しかし、関数によってスクリーン形状を表現することは同じであるが、この方法は徒手計算で複雑な関数を構築するため、一般作業者が容易にパラメータ操作のみで特殊な形状のスクリーンを作成するものではなかった。
そこで、高い意匠性を有する偽造防止用スクリーンを容易に作成するために、スクリーンを容易に作成するためのソフトウェアが望まれている。
【0016】
【特許文献1】
特開平11−268228号公報
【特許文献2】
特開平11−268229号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の問題点に鑑み、複雑で高い意匠性を有するスクリーンを作成することが可能な、スクリーンの作成方法、作成装置、及び作成プログラムを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、連続階調を表現するためのスクリーンを、
設定項目毎に選択肢を選択する設定項目設定手段と、選択された前記選択肢に基づいてスクリーンの変化を定義するディフィニショナを生成する演算手段とを備えたスクリーン作成装置を用いて、
作成する方法において、
前記スクリーンは、セルを複数有し、
前記セルは、少なくとも1つのユニットを有し、
前記ユニットが1つの場合は、前記ユニットは少なくとも2つの領域を、前記ユニットが複数の場合は、前記ユニットは少なくとも1つの領域を有し、
各々の前期領域は1つのエレメントを有しており、
前記ユニット、領域、エレメントの夫々の設定項目毎に設けられた複数の選択肢に対応して関数が予め用意されて関数群を構成しており、
前記ユニット、領域、エレメントを夫々設計するため、前記設定項目設定手段を用いて前記設定項目毎にいずれかの選択肢を選ぶステップと、
予め用意された前記関数群のうち、選んだ前記選択肢に対応する関数を用いて、設計したスクリーンの変化を定義するディフィニショナを前記演算手段により生成するステップと、
を備えることを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0019】
本発明は、前記ユニットの設定項目が、前記セルを分割して得られる前記ユニットの数及び前記ユニットの形状を選択する第1の選択肢と、
前記ユニットを複数有する場合、前記セル内における前記ユニットの向きとして、線対称、点対称、又はランダムのいずれかを選択する第2の選択肢と、
を有することを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0020】
本発明は、前記領域の設定項目が、前記領域の形状を選択する第1の選択肢と、
前記領域の位置、及び前記領域の大きさを少なくとも選択する第2の選択肢と、
を有することを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0021】
本発明は、前記エレメントの設定項目が、前記エレメントの立体の形状を選択する第1の選択肢と、
前記エレメントの位置、及びエレメントがもたらす画線面積率が変化する範囲を選択する第2の選択肢と、
を有することを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0022】
本発明は、前記セル中の各座標が属するユニット及び領域と、前記各座標が画線部となる場合の前記セルの画線面積率とを明度又は色相で表した俯瞰図を生成するステップと、
前記俯瞰図を表示するステップと、
をさらに備えることを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0023】
本発明は、前記セルの画線面積率の変化を表す所定の画線面積率における前記セルの断面図を生成するステップと、
前記断面図を表示するステップと、
をさらに備えることを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0024】
本発明は、生成された前記ディフィニショナの出力形態を選択するステップをさらに有し、
前記出力形態として、
所定のプログラム記述言語を用いて前記ディフィニショナを表現するテキストデータと、
1ビット形式のビットマップデータと、
複数ビット形式のビットマップデータと、
の少なくともいずれか1つ又はすべてを有することを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0025】
本発明は、前記出力形態を選択するステップにおいて、前記複数ビット形式のビットマップデータを選択した場合、
出力するビットマップデータのピクセル数を設定するステップと、
設定された前記ディフィニショナを、設定した前記ピクセル数で構成される前記複数ビット形式のビットマップデータに変換するステップと、
を備えることを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0026】
本発明は、前記ビットマップデータの形態に変換するステップにおいて、
前記ビットマップデータの、明るさに対するピクセル数の分布に偏りが見られないことを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0027】
本発明は、前記出力形態を選択するステップにおいて、前記1ビット形式のビットマップデータを選択した場合、
出力するビットマップデータのピクセル数を設定するステップと、
生成された前記ディフィニショナを、設定したピクセル数で構成される複数個の前記1ビット形式のビットマップデータに変換するステップと、
を備えることを特徴とするスクリーンの作成方法である。
【0028】
本発明は、連続階調を表現するためのスクリーンを作成する装置において、
前記スクリーンは、セルを複数有し、
前記セルは少なくとも1つのユニットを有し、
前記ユニットが1つの場合は、前記ユニットは少なくとも2つの領域を、前記ユニットが複数の場合は、前記ユニットは少なくとも1つの領域を有し、
各々の前記領域は1つのエレメントを有しており、
前記ユニット、領域、エレメントを夫々の設定項目毎に設けられた複数の選択肢に対応する関数を含む関数群を格納する関数格納手段と、
前記ユニット、領域、エレメントを夫々設計するため、前記設定項目毎にいずれかの選択肢を選択する設定項目設定手段と、
前記関数格納手段に格納された関数のうち、前記設定項目設定手段により選択された前記選択肢に対応する関数を用いて、設計したスクリーンの変化を定義するディフィニショナを生成する演算手段と、
を備えることを特徴とするスクリーンの作成装置である。
【0029】
連続階調を表現するためのスクリーンを作成する方法を、
設定項目毎に選択肢を選択する設定項目設定手段と、選択された前記選択肢に基づいてスクリーンの変化を定義するディフィニショナを生成する演算手段とを備えたコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記スクリーンは、セルを複数有し、
前記セルは、少なくとも1つのユニットを有し、
前記ユニットが1つの場合は、前記ユニットは少なくとも2つの領域を、前記ユニットが複数の場合は、前記ユニットは少なくとも1つの領域を有し、
各々の前記領域は1つのエレメントを有しており、
前記ユニット、領域、エレメントの夫々の設定項目毎に設けられた複数の選択肢に対応した関数を予め用意して関数群を構成し、関数格納手段に格納するステップと、
前記ユニット、領域、エレメントの夫々を設計するため、前記設定項目設定手段を用いて前記設定項目毎にいずれかの選択肢を選ぶステップと、
前記関数格納手段に格納された前記関数群のうち、選んだ前記選択肢に対応する関数を用いて、設計したスクリーンの変化を定義するディフィニショナを前記演算手段により生成するステップと、
を備えるスクリーンの生成方法をコンピュータに実行させることを特徴とするスクリーンの作成プログラムである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
(スクリーンの構造)
図7(a)に、連続階調画像の一例を示し、この画像をスクリーン処理した画像の一例を図7(b)に示す。以下、図7(b)に示されるようなスクリーンの構造について説明する。
【0032】
(セル)
スクリーンには、セルがスクリーンを構成する基本単位として繰り返し配置されている。図7(b)に示されたセルCは、正方形の形状を有するが、これに限らず、長方形、正6角形等、平面を隙間なしに埋め尽くすことができる形状であれば、他の形状を有することもできる。
【0033】
(ユニット)
セルは、単一あるいは複数の同一形状のユニットを有する。1個のセルを構成するユニットは、互いに同一の画線構成を有している。
【0034】
図8にセルが正方形の場合におけるユニットの例を示す。図8(a)にセルCが1個のユニットを有する例、図8(b)にセルCが対辺の中心を結ぶ線で2分割され2個のユニットを有する例(以下、対辺2分割と称す)、図8(c)にセルCが対角線で2分割され2個のユニットを有する例(以下、対角2分割と称す)、図8(d)にセルCが2組の対辺の中心を結ぶ線2本で4分割され4個のユニットを有する例(以下、対辺4分割と称す)、図8(e)にセルCが2本の対角線で4分割され4個のユニットを有する例(以下、対角4分割と称す)、図8(f)にセルCが2組の対辺の中心を結ぶ線2本及び2本の対角線で8分割され8個のユニットを有する例(以下、対辺対角8分割と称す)を示す。図7(b)のセルCは、図8(d)に示したユニットを有する例である。
セルCは単一あるいは複数のユニットを有し、セルが複数のユニットを有する場合、セルC中のユニットは互いに合同であればよく、図8に示された形状及びユニットの個数には限定されない。
【0035】
又、図9に示したように、各々のユニットはセルの中で配置される向きが異なっても、同一の階調をスクリーン処理した際には同一形状の画線が得られるものである。図9(a)に4つのユニットui〜uivを線対称で配置した例、図9(b)にユニットを点対称で配置した例、図9(c)及び(d)にユニットをランダムに配置した例を示す。図7(b)のセルCは、ユニットを図9(b)に示した向きで配置したものに相当する。
セルが複数のユニットを有する場合、ユニットを配置する向きは、各々のセルの間に隙間を生じさせないものであればよく、図9に示された向きには限定されない。
【0036】
(領域)
ユニットは、単一あるいは複数の領域を有する。1個の領域は後述するエレメント1個を有する。
【0037】
図10に、図8(f)に示されたユニットu6が円弧の一部及び双曲線の一部によって分割され、3つの領域を有する場合の例を示す。このように、ユニットは任意の直線あるいは曲線によって分割され、領域を生ずる。1つのユニットが有する領域の数には制限が無い。複雑な形状を有するスクリーンを作成する意図から、セルが1個のユニットを有する場合、ユニットは複数個の領域を有する。図7(b)に示されるセルCの例を図11に拡大して示す。図11に示されるユニットuは、直線Lで2つに分割され、領域a1とa2とを有する例である。
【0038】
(エレメント)
エレメントは、エレメントの属する領域における画線面積率が0%から100%の間で変化するスクリーンの変化をもたらすものである。
【0039】
図7(b)に示されるセルCをz軸方向に向かって画線面積率が0%から100%まで重畳し、斜視図とした例を図12に示す。この斜視図は、見やすいように、ユニットUの有する2つの領域a1及びa2の有する2つのエレメントのみ描いたものである。図12のz軸は画線面積率を表す。図中の立体e1及びe2がエレメントであり、Dを通るxy平面に平行な面で切り取られたe1及びe2の断面が、画線面積率Dにおける画線に相当する。図11に示されるセルCは、図13に示す斜視図において、画線面積率Dにおける断面に相当する。
【0040】
(スクリーンの設定項目)
次に、上述した構造を有するスクリーンを、スクリーンの設計者(以下、設計者と称す)が、予め用意された選択肢から好みのものを選択して作成する場合に、設計者が設定すべき項目とその選択肢の例について説明する。図14にユニット、領域、及びエレメントに関する設定項目が有する選択肢の例を示す。
【0041】
(ユニットに関する設定項目)
ユニットに関する設定項目は、ユニットの種類及び向きである。図14に示されるユニットの設定項目が有する選択肢1は、ユニットの種類、即ちユニットの形状と1個のセルが有するユニットの数とに関するものであり、図14に示される例は、図8に示されるユニットu1〜u6に相当する。
選択肢2は、ユニットの向きに関するもので、図9に示される向きに相当する。但し、ランダムは図9(c)及び(d)以外の向きも可能である。
【0042】
(領域の設計方法の例及び領域に関する設定項目)
《領域の設計方法の例》
領域は、前述したように、ユニットが任意の直線あるいは曲線によって分割されて生ずるものである。まず、領域の設計方法の一例として、図形の外周の一部分を、ユニットを分割する線として利用する方法について説明する。
【0043】
例えば、図10に示されるような3個の領域a1〜a3は、図15のような順番で作成が可能である。即ち、円a´1を設定し、ユニットuと円a´1とが重なり合う部分を領域a1とする(以下、ユニットにおいて領域が設計されていない部分を、領域未設定部分と称する)。次に、2組の双曲線で描かれる×字形a´2を設定し、領域未設定部分と×字形a´2とが重なり合う部分を領域a2とする。最後に、設計者が図形の設定を終了した時点での領域未設定部分を最後の領域、この例では即ち領域a3とする。
【0044】
《領域に関する設定項目》
前述した方法で領域を設計する場合の例として、図14に示す領域に関する設定項目を用いる。以下、これらの設定項目について図16に示す図に沿って説明する。
領域の設定項目が有する選択肢1は、設定する図形の形状に関するものである。領域に関する選択肢1に挙げた図形の実際の形状は、図16(a)〜(f)の図形asに相当する。十字形(図16(c))及び×字形(図16(d))は二組の双曲線で描かれる図形であり、横万線(図16(e))及び縦万線(図16(f))は互いに平行な2直線である。設計者が選択した図形asを領域図形と称する。
選択肢1は、一例であり、他の図形(例えば三角形、正六角形等)を選択肢1に採用してもよい。
【0045】
次に、領域の設定項目は選択肢2として3つの選択肢を有する。これら3つの選択肢は、図形の位置、図形の外周が有する直線の傾きや曲線の曲率、及び図形の大きさの決定方法の一例である。
【0046】
図形の位置の決定方法としては、図形の中心に関する選択肢を用いる。但し、横万線及び縦万線のように、中心を点で表現できない図形の場合は、中心線を選択することとする。また、設計者が選択した中心acあるいは中心線acを、領域中心と称する。
【0047】
図形の外周が有する直線の傾きや曲線の曲率の決定方法としては、図形の扁平率に関する選択肢を用いる。扁平率は図16に示される図形のx方向の長さaRxとy方向の長さaRyの比、aRx/aRyである。設計者が選択した扁平率を、領域扁平率と称する。但し、十字形(漸近線の方向に扁平率を適用することになり、不可能)や、横万線及び縦万線のように、扁平率が適用できない図形には、この選択肢は存在しない。
【0048】
図形の大きさの決定方法としては、x方向の長さに関する選択肢を用いる。但し、十字形及び横万線はx方向が無限大となるので、別の長さを選択肢として用いる。即ち、十字形は斜め45度方向の長さを、横万線はy軸方向の長さを選択肢として用いる。設計者が選択した長さaBを領域径と称する。
【0049】
領域に関するこれらの選択肢2は、領域の具体的な位置や大きさを決めるための最低限の要素である。領域をより複雑にするために他の選択肢、例えば回転や変形等を追加してもよい。
【0050】
(エレメントに関する設定項目)
エレメントに関する設計方法の一例として、図12に示した立体e1及びe2のような、0%〜100%の各画線面積率における画線が、z軸方向に重畳された状態の立体を用いることとする。
このような立体を用いてエレメントを設計する場合の例として、図14に示すエレメントに関する設定項目を用いる。以下、これらの設定項目について図17に示す図に沿って説明する。
エレメントの設定項目が有する選択肢1は立体の形状に関するものである。エレメントに関する選択肢1に挙げた図形の実際の形状は、図17(a)〜(f)の立体esに相当する。立体esのxy平面に平行な断面は、夫々楕円(円)、菱形、十字形、×字形、横万線、縦万線となる。設計者が選択した立体esをエレメント立体と称する。
図14に示したエレメントに関する選択肢1は一例であり、他の立体(例えば三角錐、六角錐等)を選択肢1に採用してもよい。また、エレメントは領域には関係なく設定することができる。例えば、領域に関する選択肢1において楕円(円)を選択した場合、エレメントに関する選択肢1は楕円に限定されることはなく、エレメントに菱形や十字形等の別の形状を選択することができる。
【0051】
次に、立体の設定項目は選択肢2として3つの選択肢を有する。これら3つの選択肢は、立体の位置、立体のxy断面の外周が有する直線の傾きや曲線の曲率、及びエレメントがもたらす画線面積率が変化する範囲となる立体の高さとz軸上の位置の、決定方法の一例である。
【0052】
xy平面上における立体の位置の決定方法としては、立体のxy断面の中心に関する選択肢を用いる。但し、横万線及び縦万線のように、xy断面の中心を点で表現できない図形の場合は、中心線を選択することとする。また、設計者が選択した中心ecあるいは中心線ecを、エレメント中心と称する。
【0053】
立体のxy断面の外周が有する直線の傾きや曲線の曲率の決定方法としては、xy断面の扁平率に関する選択肢を用いる。扁平率は図17に示される図形のx方向の長さeRxとy方向の長さeRyの比、eRx/eRyである。設計者が選択した扁平率を、エレメント扁平率と称する。但し、十字形(漸近線の方向に扁平率を適用することになり、不可能)や、横万線及び縦万線のように、扁平率が適用できない図形には、この選択肢は存在しない。
【0054】
立体の高さとz軸上の位置の決定方法としては、画線面積率が変化する範囲(以下、画線変化の範囲と称す)に関する選択肢を用いる。画線変化の範囲とは、エレメントの変化の始点及び終点を、セル全体における画線面積率に基づいて表したものである。例えば、図12に示される立体e1で表されるエレメントは、セルの画線面積率0%より変化が始まり(エレメントの変化の始点)、セルの画線面積率50%で属する領域の画線面積率を100%として変化を終える(エレメントの変化の終点)。このような場合の画線変化の範囲を0〜50%とする。同様に、立体e2の画線変化の範囲は50〜100%である。
【0055】
エレメントに関する選択肢2は、エレメントの具体的な位置や大きさを決めるための最低限の要素である。エレメントをより複雑にするために、他の選択肢、例えば回転や変形等を追加してもよい。
【0056】
(装置)
スクリーン作成装置は、図18に示すように、設定項目設定手段1、設定結果格納手段2、関数格納手段3、ディフィニショナ格納手段4、スクリーン形状表示手段5、テキストデータ変換出力手段6、ビットマップデータ変換出力手段7、及び演算手段8を備えている。
【0057】
設定項目設定手段1は、図14に示す設定項目毎の選択肢の設定結果を入力する手段である。設定結果格納手段2は、設定項目設定手段1にて設定した設定結果を格納する手段である。関数格納手段3は、ユニット、領域、エレメントについて予め用意された関数リストや座標を格納している。ディフィニショナ格納手段4は、設定結果格納手段2に格納されている設定結果に従って、関数格納手段3に格納されている関数及び座標を用いて演算手段8にて構築したディフィニショナ、及び構築の過程で得られる数値を一時的に格納する手段である。スクリーン形状表示手段5は、ディフィニショナ格納手段4に格納されているディフィニショナを表示する手段である。テキストデータ変換出力手段6は、ディフィニショナ格納手段4に格納されているディフィニショナを、演算手段8にて汎用のプログラム言語に変換し、それをテキストデータから成る定義データとして出力する手段である。ビットマップデータ変換出力手段7は、ディフィニショナ格納手段4に格納されているディフィニショナを、演算手段8にて複数ビット形式あるいは1ビット形式のビットマップデータ(画像)に変換し、単数あるいは複数のビットマップデータから成る定義データとして出力する手段である。
【0058】
次に、上述のスクリーン作成装置を用いてスクリーンを作成する方法について、図面を用いて具体的に説明する。
【0059】
(処理フローの概要)
図19に、ソフトウェアの処理フローの例を示す。以下、文中の符号S1〜S19は、図に示すステップの説明に対応しているものとする。また、設計者がスクリーンを設計するのに必要な設定項目及び設定項目が有する選択肢の一例として、ソフトウェアが少なくとも図14に示した選択肢を有する場合について説明する。
【0060】
(ユニットの設計)
図20にユニットの設計S1の詳細なフローを示す。ユニットの設計S1では、ユニットの設定項目が有する選択肢1を、ソフトウェアが表示し(S1−1)、表示された選択肢1の内から設計者が好みのものを選択して、設定項目設定手段1を用いて設定する(S1−2)。ソフトウェアは、設定結果を設定結果格納手段2に格納する(S1−3)。
【0061】
次に、ソフトウェアは、設計者の設定結果から、表示すべき選択肢2を判定し、選択肢2を表示する(S1−4)。例えば、図14に示した設定項目を用いて設計者が選択肢1の内から対辺2分割を選んだ場合、ソフトウェアは、選択肢2として線対称、点対称、あるいはランダムのいずれかを選択する選択肢を表示する。
【0062】
設計者は、表示された選択肢2の内から好みのものを選択して、設定項目設定手段1を用いて設定する(S1−5)。ソフトウェアは、設定結果を設定結果格納手段2に格納する(S1−6)。
【0063】
ソフトウェアの有する選択肢の種類は、ソフトウェアの機能の程度によるが、少なくとも、セルを分割する数、ユニットの形状、及びユニットの向きに関する選択肢を有する。図14に示した選択肢1は、セルが正方形に限定されていると仮定する場合に、セルを分割する数とユニットの形状とが既に組み合わされている選択肢の例である。正方形以外の形状を有するセルを用いてスクリーンの設計ができる選択肢、あるいは、もっと自由度の高い選択肢を用いたい場合は、別の選択肢、例えばセルを分割する任意の数を設定する選択肢、ユニットの形状を選択する選択肢、及びユニットの向きを選択する選択肢を用意してもよい。
【0064】
(領域及びエレメントの設計画面)
ソフトウェアはユニットに関する設定結果を格納後、一例として図21に示すような設計画面を表示する。設計画面とは、設計者が領域及びエレメントに関する設定項目の有する選択肢の内から、好みのものを選択して設定するのを補助するものである。図21に示した設計画面は、設計者による設定結果を数値として表示する部分(以下、設定結果表示部と称す)G1、選択肢を表示する部分(以下、選択肢表示部と称す)G2、及び後述するアートワーク画像を表示する部分(以下、アートワーク画像表示部と称す)G3を備えている。なお、図21に示した設計画面中のレイアウト及び表示の形態は、一例であってこれに限定されるものではない。
【0065】
設定結果表示部G1は、設計者による設定結果を一覧として表示する部分である。図21では、設定結果は数値として表示され、表示できる領域は4つになっているが、設定結果の表示形態及び表示できる領域の個数は、特に限定されるものではない。
【0066】
選択肢表示部G2は、領域の設定項目が有する選択肢の表示とエレメントの設定項目が有する選択肢の表示とを兼ねている。設定対象選択肢表示部G2−1に表示される選択肢から領域あるいはエレメントを選択すると、G2−2乃至G2−8の各選択肢表示部が、図14に示した選択肢のうち、領域あるいはエレメントのいずれかの選択肢を表示する。設計者は、G2−2乃至G2−8の各選択肢表示部に表示される選択肢を頼りに、領域に関する領域の設計S2及びエレメントの設計(S3)を行う。
【0067】
(領域の設計)
図22に領域の設計のステップ(S2)の詳細なフローの例を示す。領域の設計のステップ(S2)では、設計者は、まず、ユニットを分割するか否かを選択する(S2−1)。例えば、ユニットの分割を行う場合は、領域選択肢表示部G2−2に表示される選択肢から設定項目設定手段1を用いて領域a1を選択する。図21に示されるG2−2の一例では、領域a1は、赤(1)と表示されている。この赤は後述するアートワーク画像の色相と一致する。また、ユニットの分割を行わない場合は、ユニット全体で1個の領域とし、エレメントの設計S3へと進む。
設計者は、ソフトウェアが選択肢1表示部G2−3に表示した(S2−2)選択肢1の内から、設計者が好みのものを選択して設定項目設定手段1を用いて設定する(S2−3)。ソフトウェアは、設定結果を設定結果格納手段2に格納する(S2−4)。
【0068】
次に、ソフトウェアは、設計者の設定結果から、表示すべき選択肢2を判定し、選択肢2をG2−2乃至G2−7に表示する(S2−5)。例えば、図14に示した設定項目を用いて設計者が選択肢1の内から円を選んだ場合、ソフトウェアは、選択肢2として、中心に関する選択肢を中心選択肢表示部G2−6に、扁平率に関する選択肢をx方向とy方向とに分けて、x方向長選択肢表示部G2−4とy方向長選択肢表示部G2−5に、及び大きさに関する選択肢を領域径選択肢表示部G2−7に夫々表示する。あるいは、設計者が選択肢1の内から横万線を選んだ場合、ソフトウェアは、選択肢2として、中心に関する選択肢を中心選択肢表示部G2−6に、及び大きさに関する選択肢を領域径選択肢表示部G2−7に夫々表示する。
設計者は、表示された選択肢2の内から好みのものを選択して、設定項目設定手段1を用いて設定する(S2−6)。ソフトウェアは、設定結果を設定結果格納手段2に格納する(S2−7)。設計者は必要に応じて、ステップS2−1に戻り、領域a2、a3・・・と順に選択して好みの数の領域を設計する。
【0069】
(エレメントの設計)
図23にエレメントの設計のステップ(S3)の詳細なフローの例を示す。エレメントの設計のステップ(S3)では、設計者は、まず、領域選択肢表示部G2−2に表示される選択肢から、設定項目設定手段1を用いて、どの領域のエレメントを設計するのか選択する(S3−1)。
次に、ソフトウェアが選択肢1表示部に表示した(S3−2)選択肢1の内から、設計者が好みのものを選択して設定項目設定手段を用いて設定する(S3−3)。ソフトウェアは、設定結果を設定結果格納手段2に格納する(S3−4)。
【0070】
選択肢1の設定結果を格納後、ソフトウェアは、設計者の設定結果から、表示すべき選択肢2を判定し、選択肢2をG2−2乃至G2−6及びG2−8に表示する(S3−5)。例えば、図14に示した設定項目を用いて設計者が選択肢1の内から円を選んだ場合、ソフトウェアは、選択肢2として、中心に関する選択肢を中心選択肢表示部G2−6に、扁平率に関する選択肢をx方向とy方向とに分けて、x方向長選択肢表示部G2−4とy方向長選択肢表示部G2−5に、及び画線面積率の範囲に関する選択肢を画線変化範囲選択肢表示部G2−8に夫々表示する。あるいは、設計者が選択肢1の内から横万線を選んだ場合、ソフトウェアは、選択肢2として、中心に関する選択肢を中心選択肢表示部G2−6に、及び画線面積率の範囲に関する選択肢を画線変化範囲選択肢表示部G2−8に夫々表示する。
設計者は、表示された選択肢2の内から好みのものを選択して、設定項目設定手段1を用いて設定する(S3−6)。ソフトウェアは、設定結果を設定結果格納手段2に格納する(S3−7)。
【0071】
以上、領域に関して(i−1)回(iは1以上の整数)、エレメントに関してi回設定を繰り返し、1個のユニットがi個の領域を有する場合のスクリーンの設計を完了する。
【0072】
(ディフィニショナの算出)
次に、ソフトウェアは図24に示すディフィニショナの算出S4を行う。ディフィニショナとは、画線面積率が0%から100%の範囲で変化するスクリーンを表すデータである。図12に示したように、画線面積率が0%から100%の範囲で変化する画線をz軸方向に重畳した立体としてスクリーンを表し、このようなスクリーンを3次元関数としてのディフィニショナにより表す。
【0073】
《ディフィニショナ》
ディフィニショナの占める座標空間的な範囲を、一例として、x及びyを夫々−1以上1以下とし、zを0%以上100%以下とする。ディフィニショナは、ソフトウェアの内部演算処理の過程によって算出され、あるいは用いられるものなので、ディフィニショナの占める座標空間的な範囲は特に限定されない。例えば、印刷分野における代表的なページ記述言語の一つであるポストスクリプト(登録商標)との汎用性を高めるため、ポストスクリプト(登録商標)におけるスクリーンの定義方法の一つであるスポット関数と同じようにx、y、zを夫々−1以上1以下としても構わない。
【0074】
《設定結果の入力及びユニットに関する関数の入力》
ソフトウェアは設定結果格納手段2に格納しているスクリーンの設定結果を入力する(S4−1)。次にソフトウェアは、ユニットに関する設定結果に相当する関数を、関数格納手段3が格納しているユニットに関する関数の中から選択して入力する(S4−2)。
ユニットに関する関数の一例として、ユニットの種類をx及びyの不等式で、ユニットの向きを座標(x,y)から(x’,y’)に変換する式で表す場合について説明する。
【0075】
例えば、図12に示されるスクリーンのユニットに関する関数は、以下の式(1)から(8)のようになる。
セルの占める空間を−1<=(x,y)<=1、0<=z<=100とすると、
x>0,y>0のとき、
x’=x (1)
y’=y (2)
x<=0,y>0のとき、
x’=y (3)
y’=−x (4)
x<=0,y<=0のとき、
x’=−x (5)
y’=−y (6)
x>0,y<=0のとき、
x’=−y (7)
y’=x (8)
【0076】
《領域を表す関数の算出》
又、ソフトウェアは、設定結果格納手段2から領域に関する設定結果を入力し、設定結果に基づいて、各々の領域a(n=1...i−1)について、図形の形状に関する関数a’fを関数格納手段3から演算手段8に入力する(S4−3)。図15に示されるa’1の関数a’fは、例えば以下の式(9)、a’2の関数a’fは、例えば以下の式(10)となる。
a’f(x,y)=x+y (9)
a’f(x,y)=|x−y| (10)
【0077】
さらに、ソフトウェアは、設定結果格納手段2から、領域に関する第2の選択肢、例えば、中心に関する選択肢、扁平率に関する選択肢、及び大きさに関する選択肢の設定結果を、演算手段8に入力し、図形の形状に関する関数a’fから領域anを表す関数afを導く(S4−4)。例えば、図15に示されるa’2の中心に関する設定結果が(x,y)=(1,1)、扁平率に関数する設定結果が1、大きさに関する設定結果が0.5であった場合、領域a2を表す関数afは、例えば以下の式(11)となる。
|(x−1)−(y−1)|<=0.25 (11)
【0078】
《エレメントを表す関数の算出1》
領域を表す関数の算出後、ソフトウェアは、設定結果格納手段2からエレメントに関する設定結果を入力し、設定結果に基づいて、各々のエレメントe(n=1...i)について、立体の形状に関する関数e’fを関数格納手段3から演算手段8に入力する(S4−5)。図12に示されるe1の関数e’fは、例えば以下の式(12)となる。
e’f(x,y)=x+y (12)
【0079】
さらに、ソフトウェアは、設定結果格納手段2から、エレメントに関する第2の選択肢、例えば、中心に関する選択肢、及び扁平率に関する選択肢の設定結果を、演算手段8に入力し、立体の形状に関する関数e’fから関数efを導く(S4−6)。例えば、図12に示されるe1の中心に関する設定結果が(x,y)=(0.75,0.5)、扁平率に関数する設定結果が1であった場合、関数efは、例えば以下の式(13)となる。
ef(x,y)=(x−0.75)+(y−0.5) (12)
【0080】
《エレメントを表す関数の算出2》
関数efには、画線変化の範囲が加味されていない。画線変化の範囲を加味するとは、ディフィニショナの計算結果zが設定結果の通りに、z最小値をエレメントの始点、zの最大値を終点とすることである。そのために、関数efの最大値eMax及びeMinを求める(S4−7)。
【0081】
関数efの最大値eMax及びeMinを求める方法は、特に限定しない。一例として、セルUの各座標(x,y)(s=1〜j,t=1〜k)として行列Ustを用いて、ソフトウェアが、関数efの計算を行い、関数efの計算結果である行列から最大値及び最小値を検索する場合について説明する。
【0082】
ソフトウェアは、Ustについて、1番目に設定した領域を表す関数からi−1番目まで順番に判定を行って、Ustが何番目の領域にあるか決定する(S4−8)。さらに、該当する領域に設定されている関数efnの計算を行う。
【0083】
ソフトウェアは、得られた計算結果を行列z´stとして領域毎に設定結果格納手段に一時格納する。次に、領域毎に行列z´stの中から最大値あるいは最小値を、ソフトウェアを記述するプログラミング言語の最大値あるいは最小値検索コマンドにより、 検索する。得られた行列z´stの領域anにおける最大値をeMaxn、最小値をeMinnとする。
【0084】
《エレメントを表す関数の算出3》
ソフトウェアは、eMaxn及びeMinnをディフィニショナ格納手段4に格納する。最後に、ソフトウェアは、得られたeMaxn及びeMinnと画線変化の範囲を加味して、領域anの有するエレメントenを表す関数zfn(x,y)を算出する(S4−8)。
【0085】
エレメントの変化の始点をeSn、終点をeEnとすると、エレメントを表す関数zn(x,y)は、例えば以下の式(14)のように表すことができる。
zf(x,y)=(ef−eMin)/(eMax−eMin)*|eE−eS|+eS (14)
【0086】
例えば、図12に示されるエレメントe1の画線変化の範囲に関する設定結果が0%から50%であり、eMax1が0.3125、eMin1が0であった場合、エレメントe1を表す関数z1は、例えば以下の式(15)となる。
(x,y)={(x−0.25)+(y−0.5) }/(0.3125−0)*|50−0|+50 (15)
上述の式(15)において、eS及びeEには、画線面積率を百分率で表した場合の数値を用いた。しかし、他の数値、例えばポストスクリプト(登録商標)におけるスポット関数では、−1以上1以下の範囲で、完全な黒(画線面積率100%)から白(画線面積率0%)を表すこととしており、このような数値を用いてもよい。
【0087】
以上、ソフトウェアはユニットを表す関数、領域を表す関数、エレメントを表す関数を組み合わせてディフィニショナとし、得られたディフィニショナをディフィニショナ格納手段4に格納する(S4−9)。
【0088】
(表示の有無及び表示形態の選択)
ソフトウェアがディフィニショナの算出S4を終了した後、得られたディフィニショナによって、どのようなスクリーン形状が得られるのかを確認するため、設計者は、スクリーンの表示の有無を選択する(S5)。スクリーンを表示する場合は、表示したい形態がアートワーク画像あるいはプレビュー画像のいずれであるか、選択する(S6)。
【0089】
アートワーク画像とは、スクリーンの設計の補助となる画像である。アートワーク画像は、設計者がユニット、領域、及びエレメントの位置と形状とを把握できるように、次の2点を確認することを目的としている。1.領域がどのような形であるか、何番目に設計された領域であるか。2.エレメントがどのように生成し、変化しているか、即ち、各濃度(ハイライト、ミドル、シャドー)ではどのような形であるか。
【0090】
アートワーク画像の一例として、各々の領域を色相の違いで表し、エレメントの変化は明度の違いで表している画像を用いることとする。この例における画像は、地図に用いるような俯瞰図の様相を呈する。即ち、領域は、市街地(例えば赤)、山野(例えば緑)、海(例えば青)等の区分けに相当し、エレメントを立体で表すならばエレメントの変化は土地の標高の具合に相当する。また、図25(a)に、このような画像の色を記号で表した図の例を示す。図25(a)に示した図中の記号のうち、黒丸あるいは白丸等、丸状の記号の個所は例えば赤、黒い四角あるいは白い四角等、四角状の記号の個所は例えば緑、横線あるいは十字等、線状の記号の個所は例えば青といった色相を有し、領域を表している。また、図25(b)に、このような画像の明度を表した図の一例を示す。例えば明度の低い所ほどセルの画線面積率が低い場合に画線となるとする。図25(a)及び図25(b)に示した図で表される画像は、例えば図25(c)に示されるグラデーションを再現するようなスクリーンのアートワーク画像の例である。
このようなアートワーク画像の生成処理の例を以下に説明する。
【0091】
ソフトウェアは、演算手段8によって、以下のステップを経て、ディフィニショナの計算結果と各ピクセルの属する領域とに関する2つの行列を作成する。まず、アートワーク画像として用いたい数のピクセルをセルの座標空間即ち、ディフィニショナの算出時に用いたxy座標空間に割り振る(S7−1)。
【0092】
割り振るとは即ち、画像を1個のセルとみなしたとき、画像を構成する各々のピクセルの中心がセルの座標空間のいずれに位置するか算出することで、例えばセルが−1<=(x、y)<=1のとき、画像の左上にあるピクセルの中心は(−1、1)、右上のピクセルの中心は(1,1)、左下のピクセルの中心は(−1、−1)、右下のピクセルの中心は(1、−1)とする。内側のピクセルについては、まず、縦横のピクセル数から夫々1を減じた数でセルの大きさ(この場合2)を割って、ピクセル間の距離(隣り合うピクセルの中心間の距離)、(dx、dy)を求める。この(dx、dy)に基づいて、画像の左から右まで順にx座標に対してdxずつ増加し、画像の上から下までy座標に対してdyずつ減ずる。即ちピクセルp(px、py)の右隣のピクセルの中心座標は(px+dx、py)であり、1つ下のピクセルの中心座標は(px、py−dy)である。
【0093】
次に、演算手段8を用いてピクセル毎にディフィニショナの計算を行う。ディフィニショナの計算を以下に説明する。即ち、各ピクセルがセルの有するいずれのユニット(例えば図9の(a)に示すui〜uivのいずれか)に属しているか判定し、属するユニットの向きを表す関数を実行する。向きを表す関数は、概ね、式(1)〜(8)にその例を示したような、xとyとの入れ替えや、符号の反転等、拡大縮小を伴わないアフィン変換である。
【0094】
次に領域の関数を実行して、各ピクセルが領域a1からaiのいずれに属しているか判定する。領域の関数は、式(11)に示したような不等式である。
アートワーク画像の生成の過程では、領域の判定の過程で得た結果を基に、1からiまでの整数を返し、この整数を行列1としてディフィニショナ格納手段4に一時保存する。
さらに、該当する領域の有するエレメントの関数zfn(x,y)の計算を行って、ディフィニショナの計算を終了する。計算結果を行列2として、ディフィニショナ格納手段4に一時保存する(S7−2)。
【0095】
行列1に基づき、ピクセルを着色する色相を決定する(S7−3)。夫々の領域の色相は特に限定しないが、例えば領域a1に属するピクセルを赤、領域a2を緑、領域a3を青とすることとして以下の処理を行う。ソフトウェアは、ピクセル毎に、まず、行列1に基づいて色相を決定し、次いで、行列2に基づき、アートワーク画像を着色する色の明度の判定を行う(S7−4)。
【0096】
ディフィニショナの計算結果の判定結果に基づいて、ピクセルを着色する明度を決定し、画像を生成する(S7−5)。例えば、画線となる画線面積率が高いピクセルほど明るくする場合、ソフトウェアは、RGB表色系を用いてピクセルの色を表した場合に、画線となる画線面積率が高いピクセルほどグリーン及びブルーの発光強度が強くなるようなビットマップデータを作成する。即ち、領域a1を赤とした場合、ソフトウェアは、画線面積率1%にて画線となるピクセルの色を赤、即ちRGB=(255,0,0)とし、画線面積率50%にて画線となるピクセルの色を淡赤、即ちRGB=(255,127,127)とし、画線面積率100%にて画線となるピクセルの色を白、即ちRGB=(255,255,255)とする。なお、領域に用いる色相は特に限定しない。
【0097】
以上の方法においては、計算結果が0以上100以下となるような関数をディフィニショナに用いて計算結果即ちその座標が画線となるときのセルの画線面積率とした。しかし、ディフィニショナにポストスクリプト(登録商標)におけるスポット関数のような、公知の技術を用いてs7以降の処理を行ってもよい。
【0098】
例えばスポット関数と同じ判定方法を用いる場合には、まず、ディフィニショナがスポット関数の条件を満たしていることが前提である。スポット関数とは、スクリーンの形状を定義する、x、y、及びzが−1以上1以下となる3次元関数である。スポット関数を用いたスクリーンの定義方法では、ディフィニショナの計算結果に相当するスポット関数が返す値そのものを重視するのではなく、スポット関数の返す値の相対値を利用している。即ち、スポット関数の返す値のうち最も高い値を有するピクセルが画線面積率1%にて画線となり、次に高い値を有するピクセルが2%となるように、スポット関数の返す値が高いピクセルから順に画線としている。
【0099】
(プレビュー画像の生成処理S9)
設計者が図19の表示形態の選択でプレビュー画像を選択した場合、ソフトウェアは、プレビュー画像の生成処理S9を実行する。
【0100】
《プレビュー画像の必要性》
ソフトウェアの表示したアートワーク画像を見ることによって、設計者は、設定したユニット、領域、及びエレメントの形状や位置関係を正しく把握することができる。しかし、アートワーク画像の確認のみでは、設計したスクリーンを用いて連続階調を再現した実際の画線と予測とが、大きくかけ離れる可能性がある。
【0101】
その原因は、アートワーク画像が個々の画線面積率における具体的な画線の形状を表示していない点にある。また、アートワーク画像は、1個のセルの状態を確認するための画像である。よって、実際にスクリーンを用いて階調再現した場合の画線に見られるような、セル同士が隣接することによって生ずる画線形状が画線全体の印象にどう影響するかを確認することはできない。さらに、一般にスクリーン角度と呼ばれるセルの向きを変えたときに起こり得る画線の印象の変化を確認できない。
【0102】
そこで、アートワーク画像とは別に、設計したスクリーンの最終確認用である各画線面積率における画線の形状を表す画像を生成、表示する機能をソフトウェアに設ける。この、各画線面積率における画線の形状を表す画像をプレビュー画像と称し、ソフトウェアの動作によって様々な条件のプレビュー画像を表示させる、ソフトウェアの一連の機能をプレビュー機能と称する。
【0103】
《プレビュー画像の生成処理の詳細》
プレビュー画像の生成S9の詳細なフローの例を図27に示す。ソフトウェアは、算出したディフィニショナをディフィニショナ格納手段4から演算手段8に入力し(S9−1)、演算手段8を用いて、プレビュー画像として用いたいピクセルに対してディフィニショナの計算を行って(S9−2)、各々画線面積率の異なる複数個の1ビット画像を作成し(S9−3)、ディフィニショナ格納手段4に一時保存する(S9−4)。例えば、各々のピクセルをディフィニショナの算出で用いた座標空間に割り振り、ピクセル毎にディフィニショナの計算を行う。この計算結果を行列として保存する。この行列に基づき所定の画線面積率以下のピクセルを黒、それ以外を白となるようにピクセルの色を決定し、1個の1ビット画像を作成する。画像の作成を画線面積率0から100%まで順に行い、保存する。
演算によって得られた画像の例を図28に示す。図28に示される各画像の脇の数字は、その画像における255ピクセル当たりの黒いピクセルの数を意味する。
【0104】
1ビット画像の作成時に用いるピクセルの色の決定方法は、特に限定しない。市販のスクリーン処理ソフトによって階調再現して得た画線と同一の画線形状を有するプレビュー画像を得る等の理由から、プレビュー画像の生成方法に公知の技術を用いてもよい。
【0105】
例えば、ポストスクリプト(登録商標)におけるスポット関数を用いた階調画像再現方法と同じアルゴリズムを用いる場合、ディフィニショナとしてx、y、及びzが−1以上1以下となる3次元関数z=f(x,y)を用いることとし、画像の中心が(x、y)=(0,0)となるようにxy座標を割り当て、各xy座標におけるzを求める。求めたzのうち最も高い値を有するxy座標に相当するピクセルを黒、それ以外を白とする1ビット画像を作成し、この画像を最も画線面積率の低い画像とする。同様にして、zが最も高いピクセルと次に高いピクセルとを黒、それ以外を白とする1ビット画像を作成し、この画像を2番目に画線面積率の低い画像とする。
これを繰り返し、画線面積率100%となるまで1ビット画像を作成する。また、すべてのピクセルが白の画像も用意する。同一のzを返すピクセルが複数ある場合は、乱数を用いて、いずれのピクセルを先に、即ち低い画線面積率の画像で黒とするか決定する。
【0106】
(プレビュー画像の表示S10)
図29及び図30に、図28に示されるプレビュー画像を表示した場合のプレビュー画像表示用画面の例を示す。プレビュー画像の表示を行うため、ソフトウェアは、例えば図29の(a)に示すようなプレビュー画像表示用画面Wを有している。プレビュー画像表示用画面は、プレビュー画像の生成S9によって得たプレビュー画像を表示するプレビュー表示部G8を有している。
【0107】
また、ソフトウェアはプレビュー機能として、スクリーン角度の選択肢と画線面積率の選択肢を有する。設計者は、これら2つの選択肢から好みのものを選択してG8に表示したいプレビュー画像を設定する。プレビュー画像表示用画面は、プレビュー画像のスクリーン角度を設定するスクリーン角度設定部G9、及びプレビュー画像の画線面積率を設定する画線面積率設定部Srを有している。
【0108】
図29及び図30に示されるプレビュー画像表示用画面は、一例である。従って、画面のデザインは、図の例に限定されるものではない。
【0109】
図29に示される画面Wはスクリーン角度に0度を、図30に示される画面Wはスクリーン角度に45度を選択した場合の例である。また、図29の(a)及び図30の(a)に示される画面Wは、画線面積率に約25%を選択した例であり、図29の(b)及び図30の(b)に示される画面Wは、画線面積率に約50%を選択した例、図29の(c)及び図30の(c)に示される画面Wは、画線面積率に約75%を選択した例である。
【0110】
プレビュー画像の表示S10の詳細なフローを図31に示す。ソフトウェアは、一時保存しておいた1ビット画像のうちから、設計者の設定した(S10−1)画線面積率を有する画像を入力する(S10−2)。生成した1ビット画像の数が少なく、設計者の選択した画線面積率を有する1ビット画像がない場合は、設計者の選択した画線面積率と最も近い画線面積率を有する1ビット画像を入力する。演算手段8は、画像を反復転写して、5*4個程度のセルが配置されているような画像を作成する(S10−3)。
【0111】
次に、ソフトウェアは、設計者の設定した(S10−4)スクリーン角度に基づいて1ビット画像の回転処理を行うか判定し(S10−5)、演算手段8は設計者の設定したスクリーン角度が0度以外のときは回転処理を行う(S10−6)。最後に画像をプレビュー表示部G8に表示する(S10−7)。
【0112】
以上のようなプレビュー画像及びプレビュー機能の例は、3つの特長を有する。3つの特長とは即ち、個々の画線面積率における画線の形状を確認できること、アートワーク画像のように単一のセルではなく複数のセルが配された状態を確認できること、及び、スクリーン角度を変えた場合を確認できることである。
【0113】
(スクリーン形状は良いか?S11)
図19のステップS11に示すように、アートワーク画像あるいはプレビュー画像を確認して、設計者が満足するスクリーン形状であることを確認できたら次のステップに進む。また、設計者が満足できないスクリーン形状であったならば、設計者はユニットの設定S1乃至エレメントの設定S3に戻ってディフィニショナの設計のやり直しを行う。
【0114】
(出力形態の選択S12)
テキストデータ変換出力手段6及びビットマップデータ変換出力手段7は、ソフトウェアが作成したディフィニショナを、設計者が使用したいスクリーン処理ソフトの規定に則った定義データに変換して出力するものである。ソフトウェアは図19に示すように、ディフィニショナの出力形態を選択できる機能を有している。即ち、従来の技術でも述べたような、ポストスクリプト(登録商標)等のコンピュータ言語で関数を記述したテキストデータ、1ビット形式のビットマップデータ、あるいは、8ビット等の複数ビット形式のビットマップデータ等、設計者が使用したいスクリーン処理ソフトに適した形態の定義データを、ソフトウェアは出力する。ソフトウェアが出力する定義データの形態は、一例であり、特に限定しない。
【0115】
(テキストデータの生成処理S13)
ソフトウェアが定義データの形態としてテキストデータを出力する機能を有し、設計者が出力したい定義データの形態としてテキストデータを選択した場合、ソフトウェアはテキストデータの生成処理S13を行う。テキストデータの形態を有する定義データが、プログラミング言語で記述した関数(ディフィニショナ)である場合について、テキストデータの生成処理S13の一例を以下に説明する。
【0116】
ソフトウェアは、設定結果格納手段2に保存されているユニットに関する設定結果に基づいて、関数格納手段3に保存されているテキストの中から、セルの有する各々のユニットについて、その種類と位置とを表すテキストデータ(以下ユニットテキスト1と称す)及び、向きを表すテキストデータ(以下ユニットテキスト2と称す)を演算手段8に入力する。演算手段8は、各々のユニットについてユニットテキスト1の後にユニットテキスト2を挿入し、セルの有するすべてのユニットを表すテキストデータを完成する。
【0117】
次に、領域an及び領域anの有するエレメントenを表すテキストデータを生成する。まず、ソフトウェアは、設定結果格納手段2に保存されている領域anの形状に関する設定結果に基づいて、領域anの形状を表すテキストデータを演算手段8に入力する。ソフトウェアは演算手段8にてテキストデータ中の所定の位置に領域の中心、扁平率、大きさに関する設定結果を(数値ではなく、テキストの一部としての)数字として挿入し、領域anを表すテキストデータを完成する。同様にしてソフトウェアはエレメントenを表すテキストデータを生成して、領域anを表すテキストデータの後ろに挿入する。ソフトウェアは、これをn=1から順に最後まで行って、ユニットを表すテキストデータの後ろに挿入し、テキストデータの形態を有する定義データを完成する。ソフトウェアは完成した定義データを、テキストデータ変換出力手段に出力し、終了する。
【0118】
(複数ビット形式のビットマップデータの生成処理S16)
ソフトウェアが定義データの形態としてビットマップデータを出力する機能を有し、設計者が出力したい定義データの形態として複数ビット形式のビットマップデータ(以下、複数ビット定義データと称す)を選択した場合、ソフトウェアは複数ビット形式のビットマップデータの生成処理S16を行う。
【0119】
例えば図32の(a)に示す画像は、図28に示したプレビュー画像と同一のディフィニショナより得た複数ビット定義データの一例である。このデータは、黒く着色されたピクセルほど、低い画線面積率で画線となっている例である。このような場合の複数ビット定義データの生成方法の一例を以下に説明する。なお、複数ビット定義データは、図32の(a)に示す画像の限りではなく、例えば白く着色されたピクセルほど、低い画線面積率で画線となっている画像でもよい。
【0120】
複数ビット定義データの例として、8ビット形式のビットマップデータ(以下8ビット定義データと称す)を生成する方法は例えば次のようになる。まず、ソフトウェアは演算手段8にて、8ビット定義データとして用いたい数のピクセルをセルの座標空間即ちディフィニショナの算出時に用いたxy座標に割り振る。設計者による複数ビット定義データのピクセル数の設定は、設計者が画像形式の選択S15の段階で、ディフィニショナの出力形態として複数ビット定義データを選択した際に、設定項目設定手段1を用いて行う。
【0121】
次に、ソフトウェアはディフィニショナ格納手段4からディフィニショナを演算手段8に入力し、ピクセル毎にディフィニショナの計算を行う。計算結果zを、そのピクセルが画線となるときのセルの画線面積率(0以上100以下)を表すようなディフィニショナより得た場合は、以下の式(16)によりそのピクセルの黒の濃さ(グレーレベル)g(0以上255以下)を算出する。
g=255*(100−z)/100 (16)
ソフトウェアはこれに基づき、各ピクセルを着色して複数ビット定義データを完成する。ソフトウェアは完成した複数ビット定義データを、ビットマップデータ変換出力手段7を用いて出力し、終了する。
【0122】
上述の生成方法で得た定義データを用いてスクリーン処理をした場合の特徴は、得られる画線の形状が整っていることである。その理由は、ディフィニショナ計算結果が同じ値となるピクセルは、同じグレーレベルを有するため、正確な円や菱形、真っ直ぐな縦万線や横万線が得られるからである。よってこのデータを形状優先データと称する。
【0123】
しかし、形状優先データのヒストグラムには、若干の偏りや欠落が見られることがある。例えば、図32(b)に示したグラフは、図32(a)に示した複数ビット定義データのヒストグラムであり、図32(a)にその一例を示した複数ビット定義データは、上述の生成方法で得たものである。ヒストグラムに大きな偏りや欠落が見られる定義データを用いて単純なグラデーション(例えば帯状のグラデーション)を再現すると、定義データに存在しない階調が正しく再現できず、色味の段差(トーンジャンプ)を生ずる。
【0124】
ヒストグラムのばらつきは、セル中にディフィニショナの計算を行うと同一の値を返すようなピクセルが複数存在する場合の現象である。得られる画線の形状よりも、原画の滑らかな階調再現を優先して行いたい場合は、ディフィニショナの計算後、公知のスクリーン処理技術でも使用されているよう方法を用いて計算結果を調整する。
【0125】
例えば、ソフトウェアが演算手段8を用いて、ピクセルごとにディフィニショナの計算を行って得られた計算結果の中に、同一の値があった場合、乱数を用いて数値を分散させる。仮に、計算結果として70、80、90を返すピクセルがあり、うち、80を返すピクセルP80が5個あったとすると、ソフトウェアは乱数を発生させ、P80に順番をつける。次に、P80の値と次に大きい値(この場合、90)との差分及びP80の個数からP80の変更結果を幾つにするか(この場合、80、82、84、86、88)決定し、順番どおりP80のディフィニショナの計算結果を変更していく。
変更後の数値を用いて得た定義データを階調優先データと称する。図33(a)に示した複数ビット定義データは、図32(a)に示した複数ビット定義データと同一のディフィニショナより得た、階調優先データの一例である。階調優先データのヒストグラムは、図33(b)にその一例を示したように、ピクセルが均等に分布している。
【0126】
ソフトウェアは、上述の形状優先データと階調優先データの両方を出力する機能を有する。即ち、画像形式の選択S15の段階で、設計者はいずれの定義データを出力するか選択し、ソフトウェアはこの選択に基づき定義データの生成を行う。
【0127】
(1ビット形式のビットマップデータの生成処理S18)
ソフトウェアが、定義データの形態としてビットマップデータを出力する機能を有し、設計者が出力したい定義データの形態として1ビット形式のビットマップデータを選択した場合、ソフトウェアは1ビット形式のビットマップデータ(以下、1ビット定義データと称す)の生成処理(S18)を行う。
【0128】
1ビット定義データの一例として、プレビュー画像と同様の画像、例えば図28に示したような白と黒のみで表される複数の画像を生成する場合の作成方法を次に述べる。但し、1ビット定義データはこの例には限定されず、例えばこの例と白黒が逆であってもよい。
【0129】
まず、ソフトウェアは演算手段8にて、1ビット定義データとして用いたい数のピクセルをセルの座標空間、即ちディフィニショナの算出時に用いたxy座標に割り振る。設計者による1ビット定義データのピクセル数の設定は、設計者がディフィニショナの出力形態として1ビット定義データを選択した段階(S15)において、設定項目設定手段1を用いて行う。
【0130】
次に、ソフトウェアはディフィニショナ格納手段4からディフィニショナを演算手段8に入力し、ピクセル毎にディフィニショナの計算を行う。計算結果がそのピクセルが画線となる場合のセルの画線面積率(0以上100以下)を表すようなディフィニショナを用いた場合は、まず、すべてのピクセルが白いビットマップデータを作成し、ファイル名「0」として、ビットマップデータ変換出力手段7へ出力する。以降は、ディフィニショナの計算結果に基づき、画線面積率1から100%について、順番にd(d=1〜100)%以下で画線となるピクセルを黒として、演算手段8にてビットマップデータを作成し、ファイル名「d」で、ビットマップデータ変換出力手段7へ出力し、ソフトウェアは終了する。
【0131】
1ビット定義データのファイル名には、一例として画線面積率を用いたが、この限りではない。また、ディフィニショナの計算結果zが同一となるようなピクセルがセル中に複数存在する場合に対応するため、複数ビット定義データと同様に、乱数を用いてzが同一となるピクセルに順番をつけてからビットマップデータを作成するフロー、即ち階調優先データの生成フローを別途設けてもよい。
【0132】
【発明の効果】
本発明は、下層概念を有するスクリーンの構造と、それを利用したソフトウェアによって複雑な形状を有するスクリーンを容易に作成できる。
【0133】
セルを構成する下層概念(ユニット)を適用することによって、1つのセル中の画線面積率を均等に分散させ、且つ意匠性を保ちつつスクリーンとしての再現性を考慮したスクリーンの設計ができる。
【0134】
下層概念を有するスクリーンの構造によって、1個の画線(エレメント)を一個の空間(領域)に配置するという単純明快な設計方法で、意匠性の高いスクリーンを容易に作成できる。
【0135】
項目毎に設けられた選択肢によって、スクリーンの設計を選択肢の選択のみで実現でき、スクリーン処理技術等の専門知識がなくともスクリーンを作成できる。
【0136】
本発明は、従来のスクリーンにおける網点、所謂1つのユニットに1つの領域を有するような単純な模様ではなく、複雑且つ意匠性を有する模様を作成できるため、偽造防止機能を有する有価証券類のような印刷物に用いることにより、より一層の偽造防止効果を求めることが可能となる。
【0137】
既存のスクリーン処理ソフトでは、定義データが予め定められており、スクリーンの設計者の要求を満たすためには、多数の定義データを必要とされていたが、本発明によれば定義データを予め用意しておく必要はなく、選択肢によってスクリーンを作成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続階調をスクリーン処理する流れの例を示した図
【図2】複数個の1ビット形式のビットマップデータを定義データとして用いる場合の画像の例を示した図
【図3】原画の例を示した図
【図4】図3の画像を、意匠性を有するスクリーンによって階調再現した例を示した図
【図5】定義データとしてビットマップデータを作成する場合の流れの例を示した図
【図6】定義データとしてふさわしくないビットマップデータの有するヒストグラムの例を示した図
【図7】連続階調画像の例を示した図(a)とスクリーン処理した画像の例を示した図(b)
【図8】セルが正方形の場合におけるユニットの例を示した図
【図9】ユニットが有する向きの例を示した図
【図10】ユニットが3つの領域を有する場合の例を示した図
【図11】図7(b)に示されるセルCの拡大図
【図12】図7(b)に示されるセルCを立体的に示した図
【図13】図7(b)に示されるセルCを立体的に示した図
【図14】ユニット、領域、及びエレメントに関する設定項目が有する選択肢の例を示した図
【図15】図10の各領域を作成する方法の例を示した図
【図16】領域の設定項目の例を示した図
【図17】エレメントの設定項目の例を示した図
【図18】スクリーン作成装置を示した図
【図19】スクリーン作成における処理の流れを示した図
【図20】ユニットの設計における処理の流れを示した図
【図21】領域及びエレメントの設計画面の例を示した図
【図22】領域の設計における処理の流れを示した図
【図23】エレメントの設計における処理の流れを示した図
【図24】ディフィニショナの算出における処理の流れを示した図
【図25】アートワーク画像の例を示した図
【図26】アートワーク画像の生成処理の流れを示した図
【図27】プレビュー画像の生成処理の流れを示した図
【図28】プレビュー画像の例を示した図
【図29】プレビュー画像表示用画面の例を示した図
【図30】プレビュー画像表示用画面の例を示した図
【図31】プレビュー画像の表示における処理の流れを示した図
【図32】形状優先データ及びそのヒストグラムの例を示した図
【図33】階調優先データ及びそのヒストグラムの例を示した図
【符号の説明】
1 設定項目設定手段
2 設定結果格納手段
3 関数格納手段
4 ディフィニショナ格納手段
5 スクリーン形状表示手段
6 テキストデータ変換出力手段
7 ビットマップデータ変換出力手段
8 演算手段
a1 領域
a2 領域
a3 領域
a’1 図形
a’2 図形
aB 領域径
ac 領域中心
aRx 領域図形のx方向の長さ
aRy 領域図形のy方向の長さ
as 領域図形
C セル
D 画線面積率
e1 エレメント
e2 エレメント
ec エレメント中心
eRx エレメント立体のx方向の長さ
eRy エレメント立体のy方向の長さ
es エレメント立体
G1 設定結果表示部
G2 選択肢表示部
G2−1 設定対象選択肢表示部
G2−2 領域選択肢表示部
G2−3 選択肢1表示部
G2−4 x方向長選択肢表示部
G2−5 y方向長選択肢表示部
G2−6 中心選択肢表示部
G2−7 領域径選択肢表示部
G2−8 画線変化範囲選択肢表示部
G3 アートワーク画像表示部
G8 プレビュー画像表示部
G9 スクリーン角度設定部
G10 画線面積率設定部
L 直線
Ph 複数ビット形式のビットマップデータにおける横方向のピクセルセル数
Pv 複数ビット形式のビットマップデータにおける縦方向のピクセルセル数
S1 ユニットの設計
S1−1 選択肢1の表示
S1−2 選択肢1の選択
S1−3 設定結果の格納
S1−4 表示すべき選択肢2の判定、選択肢2の表示
S1−5 選択肢2の選択
S1−6 設定結果の格納
S2 領域の設計
S2−1 分割するかの選択
S2−2 選択肢1の表示
S2−3 選択肢1の選択
S2−4 設定結果の格納
S2−5 表示すべき選択肢2の判定、選択肢2の表示
S2−6 選択肢2の選択
S2−7 設定結果の格納
S3 エレメントの設計
S3−1 領域の選択
S3−2 選択肢1の表示
S3−3 選択肢1の選択
S3−4 設定結果の格納
S3−5 表示すべき選択肢2の判定、選択肢2の表示
S3−6 選択肢2の選択
S3−7 設定結果の格納
S4 ディフィニショナの算出
S4−1 設定結果の入力
S4−2 ユニットの関数入力
S4−3 領域の図形を表す関数入力
S4−4 大きさ及び扁平率に基づく関数の変形
S4−5 エレメント立体を表す関数入力
S4−6 大きさ及び扁平率に基づく関数の変形
S4−7 最大値及び最小値の算出
S4−8 エレメントを表す関数の算出
S4−9 ディフィニショナの格納
S5 表示の有無
S6 表示形態の選択
S7 アートワーク画像の生成処理
S7−1 アートワーク画像のピクセルの割り振り
S7−2 ディフィニショナの計算
S7−3 ピクセルを着色する色相の決定
S7−4 ピクセルを着色する明度の決定
S7−5 アートワーク画像の生成
S8 アートワーク画像の表示
S9 プレビュー画像の生成処理
S9−1 ディフィニショナの入力
S9−2 ディフィニショナの入力
S9−3 1ビット画像の作成
S9−4 1ビット画像の格納
S10 プレビュー画像の表示
S10−1 画線面積率の選択
S10−2 画像の入力
S10−3 画像の反復転写
S10−4 回転角度の選択
S10−5 角度は0度か選択
S10−6 画像の回転
S10−7 画像の表示
S11 スクリーン形状はよいか選択
S12 出力形態の選択
S13 テキストデータの生成処理
S14 テキストデータの出力
S15 画像形式の選択
S16 複数ビット形式のビットマップデータの生成処理
S17 複数ビット形式のビットマップデータの出力
S18 1ビット形式のビットマップデータの生成処理
S19 1ビット形式のビットマップデータの出力
SS1 スクリーンの作成
SS1−1 画像の作成
SS1−2 画像の濃度分布測定
SS1−3 画線面積率の算出
SS1−4 画線面積率は適当か選択
SS2 原画の作成
SS3 スクリーン処理
Sr 画線面積率設定用スライダーバー
u ユニット
u1 ユニット
u2 ユニット
u3 ユニット
u4 ユニット
u5 ユニット
u6 ユニット
ui ユニット
uii ユニット
uiii ユニット
uiv ユニット
W プレビュー画像表示用画面

Claims (12)

  1. 連続階調を表現するためのスクリーンを、
    設定項目毎に選択肢を選択する設定項目設定手段と、選択された前記選択肢に基づいてスクリーンの変化を定義するディフィニショナを生成する演算手段とを備えたスクリーン作成装置を用いて、
    作成する方法において、
    前記スクリーンは、セルを複数有し、
    前記セルは、少なくとも1つのユニットを有し、
    前記ユニットが1つの場合は、前記ユニットは少なくとも2つの領域を、前記ユニットが複数の場合は、前記ユニットは少なくとも1つの領域を有し、
    各々の前記領域は1つのエレメントを有しており、
    前記ユニット、領域、エレメントの夫々の設定項目毎に設けられた複数の選択肢に対応して関数が予め用意されて関数群を構成しており、
    前記ユニット、領域、エレメントを夫々設計するため、前記設定項目設定手段を用いて前記設定項目毎にいずれかの選択肢を選ぶステップと、
    予め用意された前記関数群のうち、選んだ前記選択肢に対応する関数を用いて、設計したスクリーンの変化を定義するディフィニショナを前記演算手段により生成するステップと、
    を備えることを特徴とするスクリーンの作成方法。
  2. 前記ユニットの設定項目が、前記セルを分割して得られる前記ユニットの数及び前記ユニットの形状を選択する第1の選択肢と、
    前記ユニットを複数有する場合、前記セル内における前記ユニットの向きとして、線対称、点対称、又はランダムのいずれかを選択する第2の選択肢と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のスクリーンの作成方法。
  3. 前記領域の設定項目が、前記領域の形状を選択する第1の選択肢と、
    前記領域の位置、及び前記領域の大きさを少なくとも選択する第2の選択肢と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のスクリーンの作成方法。
  4. 前記エレメントの設定項目が、前記エレメントの立体の形状を選択する第1の選択肢と、
    前記エレメントの位置、及び前記エレメントがもたらす画線面積率が変化する範囲を選択する第2の選択肢と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のスクリーンの作成方法。
  5. 前記セル中の各座標が属するユニット及び領域と、前記各座標が画線部となる場合の前記セルの画線面積率とを明度または色相で表した俯瞰図を生成するステップと、
    前記俯瞰図を表示するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスクリーンの作成方法。
  6. 前記セルの画線面積率の変化を表す所定の画線面積率における前記セルの断面図を生成するステップと、
    前記断面図を表示するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスクリーンの作成方法。
  7. 生成された前記ディフィニショナの出力形態を選択するステップをさらに有し、
    前記出力形態として、
    所定のプログラム記述言語を用いて前記ディフィニショナを表現するテキストデータと、
    1ビット形式のビットマップデータと、
    複数ビット形式のビットマップデータと、
    の少なくともいずれか1つ又はすべてを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のスクリーンの作成方法。
  8. 前記出力形態を選択するステップにおいて、前記複数ビット形式のビットマップデータを選択した場合、
    出力するビットマップデータのピクセル数を設定するステップと、
    生成された前記ディフィニショナを、設定した前記ピクセル数で構成される前記複数ビット形式のビットマップデータに変換するステップと、
    を備えることを特徴とする請求項7記載のスクリーンの生成方法。
  9. 前記ビットマップデータの形態に変換処理するステップにおいて、
    作成したスクリーンを用いて階調再現した場合に、得られる画線形状が整っているようなビットマップデータを作成するステップと、
    作成したスクリーンを用いて階調再現した場合に、得られる階調が滑らかとなるようなビットマップデータを作成するステップと、
    の2つのステップを夫々有し、
    前記ビットマップデータ作成する前記2つのステップのいずれを用いて、前記ビットマップデータを作成するか選択するステップを、
    さらに有することを特徴とする請求項8記載のスクリーンの作成方法。
  10. 前記出力形態を選択するステップにおいて、前記1ビット形式のビットマップデータを選択した場合、
    出力するビットマップデータのピクセル数を設定するステップと、
    生成された前記ディフィニショナを、設定した前記ピクセル数で構成される複数個の前記1ビット形式のビットマップデータに変換するステップと、
    を備えることを特徴とする請求項7記載のスクリーンの生成方法。
  11. 連続階調を表現するためのスクリーンを作成する装置において、
    前記スクリーンは、セルを複数有し、
    前記セルは少なくとも1つのユニットを有し、
    前記ユニットが1つの場合は、前記ユニットは少なくとも2つの領域を、前記ユニットが複数の場合は、前記ユニットは少なくとも1つの領域を有し、
    各々の前記領域は1つのエレメントを有しており、
    前記ユニット、領域、エレメントの夫々の設定項目毎に設けられた複数の選択肢に対応する関数を含む関数群を格納する関数格納手段と、
    前記ユニット、領域、エレメントを夫々設計するため、前記設定項目毎にいずれかの選択肢を選択する設定項目設定手段と、
    前記関数格納手段に格納された関数のうち、前記設定項目設定手段により選択された前記選択肢に対応する関数を用いて、設計したスクリーンの変化を定義するディフィニショナを生成する演算手段と、
    を備えることを特徴とするスクリーンの作成装置。
  12. 連続階調を表現するためのスクリーンを作成する方法を、
    設定項目毎に選択肢を選択する設定項目設定手段と、選択された前記選択肢に基づいてスクリーンの変化を定義するディフィニショナを生成する演算手段とを備えたコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    前記スクリーンは、セルを複数有し、
    前記セルは、少なくとも1つのユニットを有し、
    前記ユニットが1つの場合は、前記ユニットは少なくとも2つの領域を、前記ユニットが複数の場合は、前記ユニットは少なくとも1つの領域を有し、
    各々の前記領域は1つのエレメントを有しており、
    前記ユニット、領域、エレメントの夫々の設定項目毎に設けられた複数の選択肢に対応した関数を予め用意して関数群を構成し、関数格納手段に格納するステップと、
    前記ユニット、領域、エレメントの夫々を設計するため、前記設定項目設定手段を用いて前記設定項目毎にいずれかの選択肢を選ぶステップと、
    前記関数格納手段に格納された前記関数群のうち、選んだ前記選択肢に対応する関数を用いて、設計したスクリーンの変化を定義するディフィニショナを、前記演算手段を用いて生成するステップと、
    を備えるスクリーンの生成方法をコンピュータに実行させることを特徴とするスクリーンの作成プログラム。
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