JP2004260348A - 電気音響変換装置 - Google Patents

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Katsutoshi Suzuki
克俊 鈴木
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Abstract

【課題】本発明は、小型で大音量が出力可能であると共に組立性の良い電気音響変換装置を提供すること。
【解決手段】本発明の第1の実施の形態の電気信号変換装置1の振動発生駆動源3は、振動板2の裏面側に配設した磁石7と、この磁石7の外周面に対して所定寸法のギャップを有して巻回した第1、第2コイル4、6とからなり、振動板2の裏面に第1コイル4を固着すると共に、この第1コイル4の下部に所定厚さのスペーサ5を介して第2コイル6が積層固着され、振動板2の裏面と対向する側に配設した基台10と第2コイル6の下面との間に所定寸法の隙間が形成され、第1、第2コイル4、6に通電することにより、振動板2がこの振動板2の面と直交する方向に振動するようになっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気音響変換装置に係わり、特に平面状の振動板を利用した薄型の電気音響変換装置およびこれを用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ノート型のパーソナルコンピュータや薄型のテレビ、もしくは携帯電話等種々の電子機器に用いられるスピーカ、またはマイクロホン等として、薄型の電気音響変換装置が採用されている。
【0003】
このような従来の電気音響変換装置は、図6に示すように、平面状の振動板51を有し、この振動板51の裏面には、振動板51を振動駆動可能な振動発生駆動源52が配設されている。
前記振動発生駆動源52は、磁石53が第1ヨーク54を介して基台55に固着されている。また、第1ヨーク54は、基部54aの両端部から一対の腕部54b、54bが振動板51側に所定長さで延長形成されている。
【0004】
そして、基部54aが基台55に固着されていると共に一対の腕部54b、54bに挟まれた部分の基部54a上に磁石53が固着されている。
前記振動板51の裏面と対向する側の磁石53には、第2ヨーク56が固着されて、第2ヨーク56と振動板51の裏面との間には、所定寸法の隙間が形成されている。また、振動板51の裏面には、磁石53および第2ヨーク56の外周部を囲むように巻回されたコイル57が接着剤等で固着されている。
また、振動板51の外周端部が弾性を有する振動板支持部材58の上端部に支持され、この振動板支持部材59の下端部が基台55に取り付けられている。
そして、第1ヨーク54の腕部54bの上位端部と振動板51の裏面との間、および第1ヨーク54の基部54a上面とコイル57の下端部との間にはそれぞれ所定寸法の隙間が形成されている。
【0005】
前述したような従来の電気音響変換装置の組立は、まず、振動板51の裏面の図示左端部寄りの位置にコイル57を接着剤(図示せず)等で接着すると共に、振動板51の裏面の外周端部に振動板支持部材58を接着する。
次に、予め第2ヨーク56を固着した磁石53を接着剤等で第1ヨーク54の基部54aに固着し、この第1ヨーク54を基台55の所定位置に位置決め治具等を使って接着剤等で固着する。
次に、コイル57に対して、第1ヨーク54の腕部54bが接触しないように、透明な振動板51を透して上方から目視で確認しながら、基台55を振動板支持部材58に接着する。
この時、コイル57の内周面と磁石53の外周面との間には、所定寸法のギャップが形成されるようになっている。
【0006】
このように組み立てられた電気音響変換装置がスピーカの場合は、音信号を電気信号とした交流電流をコイル57に通電すると、フレーミングの法則に従い、コイル57が上下方向に所定の振幅と周波数で振動し、振動板51が振動板51の面と直交する方向の矢印A方向に振動する。
この振動板51が所定の振幅と周波数で振動することにより、所定の大きさの音量を出力可能になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の電気信号変換装置において大音量を出力するためには、コイル57の巻数を多くし、コイル57に通電したときに発生する磁場を強くして振動板51を大きく振動させなければならなかった。
そのためにコイル57が大きくなり、従来の電気信号変換装置が大型になる問題があった。
また、従来の電気信号変換装置は、組み立て時において、基台55に接着した第1ヨーク54の腕部54bおよび磁石53が、コイル57に接触しないように、透明な振動板を透して目視で確認しながら基台55を振動板支持部材59に固着していたために組立性が悪かった。
本発明は、前述したような課題に鑑みてなされたものであり、小型で大音量が出力可能であると共に組立性の良い電気音響変換装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の解決手段として本発明の電気信号変換装置は、平面状の振動板と、この振動板を振動駆動可能な振動発生駆動源とを備え、前記振動発生駆動源は、前記振動板の裏面側に配設した磁石と、この磁石の外周面に対して所定寸法のギャップを有して巻回した第1、第2コイルとからなり、前記振動板の裏面に前記第1コイルを固着すると共にこの第1コイルの下部に、所定厚さのスペーサを介して前記第2コイルが積層固着され、前記振動板の裏面と対向する側に配設した基台と前記第2コイルの下面との間に所定寸法の隙間が形成され、前記磁石は、一方の磁極が前記第1コイルの内周部に位置すると共に、他方の磁極が前記第2コイルの内周部に位置するように配設され、前記第1、第2コイルに通電することにより、前記振動板がこの振動板の面と直交する方向に振動することを特徴とする。
【0009】
また、前記課題を解決するための第2の解決手段として、前記振動板は、一端部寄りの裏面に前記第1コイルを固着すると共に、前記裏面の少なくとも前記一端部およびこの一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が弾性を有する振動板支持部材に支持され、この振動板支持部材は、前記振動板の裏面を支持する一端と反対側の他端が前記基台に支持されていることを特徴とする。
【0010】
また、前記課題を解決するための第3の解決手段として、前記磁石は、前記基台に取り付けらて、前記振動板の裏面との間に所定寸法の隙間が形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、前記課題を解決するための第4の解決手段として、前記磁石は、クッション部材を介して前記振動板の裏面に固着されて、前記基台との間に所定寸法の隙間が形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、前記課題を解決するための第5の解決手段として、前記磁石は、磁極が形成された前記振動板の裏面および前記基台とが対向する両端面に、所定厚さのヨークがそれぞれ固着していることを特徴する。
【0013】
また、前記課題を解決するための第6の解決手段として、平面状の振動板と、この振動板を振動駆動可能な振動発生駆動源とを備え、前記振動発生駆動源は、前記振動板の裏面に固着した第1コイルと、この第1コイルの下面側に弾性を有するクッション部材を介して積層した永久磁石かなる磁石と、この磁石の下面側に前記クッション部材と同じ部材を介して積層した第2コイルとからなり、前記第1、第2コイルに通電することにより、前記振動板がこの振動板の面と直交する方向に振動することを特徴とする。
【0014】
また、前記課題を解決するための第7の解決手段として、前記振動発生駆動源は、前記第1コイルが前記振動板の裏面の一端部に固着されると共に、前記第2コイルが前記振動板の裏面と対向する側に配置した基台に固着されていることを特徴とする。
【0015】
また、前記課題を解決するための第8の解決手段として、前記振動板は、前記裏面の一端部が前記振動発生駆動源に支持されると共に、少なくとも前記一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が弾性を有する振動板支持部材に支持されていることを特徴とする。
【0016】
また、前記課題を解決するための第9の解決手段として、前記振動発生駆動源は、前記第1コイルが前記振動板の裏面の一端部寄りに固着されると共に、前記第2コイルが前記振動板に支持した支持部材に支持されて、前記第2コイルと前記振動板の裏面と対向する側に配置した基台との間に所定寸法の隙間が形成されていることを特徴とする。
【0017】
また、前記課題を解決するための第10の解決手段として、前記振動板は、前記裏面の少なくとも前記一端部およびこの一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が、弾性を有する振動板支持部材に支持され、この振動板支持部材は、前記振動板の裏面を支持する一端と反対側の他端が前記基台に支持されていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関する電気信号変換装置の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1は本発明に関する第1の実施の形態の要部断面図であり、図2は本発明に関する第2の実施の形態の要部断面図であり、図3は図1の平面図であり、図4は本発明に関する第3の実施の形態の要部断面図であり、図5は本発明に関する第4の実施の形態の要部断面図である。
【0019】
まず、本発明の第1の実施の形態の電気音響変換装置1は、図1、図2に示すように、透明なアクリル板等からなる所定厚さの振動板2が配設されている。
前記、振動板2は、図2の平面図に示すように、下方側に一端部2aと、この一端部2aと直交して互いに対向する2つの辺部2b、2bと、一端部2aと対向する側の他端部2cとに囲まれて平面視の形状が矩形状に形成されている。
そして、振動板2の一端部2a寄りの裏面には、この振動板2を振動駆動可能な振動発生駆動源3が配設されている。
【0020】
この振動発生駆動源3は、図1に示すように、振動板2の裏面に第1コイル4が接着剤等で固着され、第1コイル4の下面に樹脂材料等の非磁性材料からなるスペーサ5を介して第2コイル6が積層固着されている。
また、第1、第2コイル4、6は、内周部が空洞状に形成されて、図1に示すように、横長状に巻回されている。
そして、第1、第2コイル4、6の空洞状の内周部には、永久磁石からなる横長状の磁石7が配設され、この磁石7は、一方と他方の磁極(N極、S極)が形成された上端面と下端面とに、それぞれ板状のヨーク8、8が固着されている。
【0021】
前記ヨーク8によって、磁石7の磁極のそれぞれの磁場を、第1、第2コイル4、6側に90°曲げることができ、磁石7の磁場を効率よく第1、第2コイル4、6に作用させることができるようになっている。
そして、磁石7は、上端面の一方の磁極(例えばN極)が第1コイル4の内周部に位置すると共に、下端面の他方の磁極(例えばS極)が第2コイル6の内周部に位置するように、下端面側のヨーク8を介して後述する基台10の支持台10aに支持されている。
前記磁石7の外周面と第1、第2コイル4、6の内周面とには、所定のギャップが形成されている。
【0022】
また、振動板2は、一端部2a、および2つの辺部2b、2b、および他端部2cの裏面が、弾性を有する振動板支持部材9の一端(図示上部側)に支持され、この振動板支持部材9は、他端(図示下部側)が振動板2の裏面と対向する側に配設した板状の基台10に接着剤等で支持されている。
前記振動板支持部材9は、例えばポリウレタン発泡体等からなり、振動発生駆動源3を駆動すると、振動板2全体が平坦状を保った状態で振動するようになっている。
【0023】
また、基台10の一部には、所定高さの支持台10aが形成され、この支持台10aを介して磁石7の下端面側に固着したヨーク8が基台10に取り付けられている。そして、磁石7は、上端面側に固着したヨーク8を介して振動板2の裏面との間に所定寸法の隙間が形成されていると共に、第2コイル6の下端面と基台10との間にも所定寸法の隙間が形成されている。
即ち、磁石7は、基台10に取り付けらて、振動板2の裏面との間に所定寸法の隙間が形成されている。
【0024】
前述したような第1の実施の形態の電気音響変換装置1の組立は、まず、振動板2の裏面の一端部2a寄りの位置に、位置決め治具で第1コイル4を接着剤等で固着すると共にこの第1コイル4の下面にスペーサ5を介して第2コイル6を積層して接着剤等で一体化する。
次に、上端面および下端面にヨーク8を取り付けた磁石7を、基台10の支持台10a上に取り付けると共に、基台10の外周部全周に振動板支持部材9を接着剤等で固着する。
【0025】
その後、外形をガイドした状態の基台10の上から、第1、第2コイル4、6を取り付けた振動板2の外形をガイドして載置する。
この状態の振動板2の裏面の外周部全周を基台10に固着した振動板支持部材9に接着剤等で固着される。
この時の磁石7の外周面と、第1、第2コイル4、6の内周面との間には、所定のギャップが形成されて、本発明の第1の実施の形態の電気音響変換装置1が組み立てられている。
【0026】
このように組み立てられた第1の実施の形態の電気音響変換装置1の動作を、例えばスピーカで説明すると、まず、第1コイル4に所定の電流を通電する。すると、第1コイル4に発生する磁場が、フレーミングの法則に従って、磁石7の一方の磁極(N極)の磁場に作用して、例えば第1コイル4を下方に降下させようとする力が発生する。
また、同時に第2コイル6に第1コイルと逆方向の電流を流すと、第2コイル6に発生する磁場が、フレーミングの法則に従って、磁石7の他方の磁極(S極)の磁場に作用して、第2コイル6を下方に降下させようとする力が発生する。
【0027】
この力によって、上昇した振動板2は、平坦な状態で振動発生駆動源3を取り付けた一端部2a側が大きく降下する。
その後、第1、第2コイル4、6に通電する電流の方向を逆転すると、第1、第2コイル4、6を上昇させようとする力が発生し、この力によって、降下した振動板2は、平坦な状態で振動発生駆動源3を取り付けた一端部2a側が大きく上昇する。
そして、第1、第2コイル4、6に交流電流を流すことにより、振動板2が所定の振幅と周波数で振動して、所定の大きさの音量を出力できる。
このような本発明の第1の実施の形態の電気音響変換装置1は、2個の第1、第2コイル4、6に発生する磁場が、1個の磁石の磁場に作用して、振動板2の振幅を大きくすることができ、大きな音量を出力することができる。
【0028】
また、本発明の第2の実施の形態の電気音響変換装置11を、図3に基づいて説明すると、第1の実施の形態と同じ部材については同じ番号を付して詳細な説明は省略する。
まず、第2の実施の形態の電気音響変換装置11は、振動板2の裏面に振動発生駆動源12が配設されている。
この振動発生駆動源12は、振動板2の一端部2a寄りの裏面に第1コイル4が固着され、この第1コイル4にスペーサ5を介して第2コイル6が取り付けれている。また振動板2の裏面の外周端部全周が基台10に支持した弾性を有する振動板支持部材9に支持されている。
【0029】
また、第1、第2コイル4、6の内周部で振動板2の裏面には、外形が磁石7と同じ大きさに形成されて弾性を有するクッション部材13が接着剤等で固着され、このクッション部材13に、上端面側のヨーク8を介して磁石7が固着されている。前記クッション部材13は、例えば振動板支持部材9と同じ材料で形成されて、磁石7を適正に振動させることができる、例えば振動板支持部材9と同じ材料で形成されている。
そして、磁石7の下端面側のヨーク8と基台10との間には所定寸法の隙間が形成されている。
即ち、磁石7は、クッション部材13を介して振動板2の裏面に固着されて、基台10との間に所定寸法の隙間が形成されている。
【0030】
前述したような第2の実施の形態の電気音響変換装置11の動作を、例えばスピーカで説明すると、まず、第1コイル4に所定の電流を通電する。すると、第1コイル4に発生する磁場が、フレーミングの法則に従って、磁石7の一方の磁極(N極)の磁場に作用して、クッション部材8を介して磁石7を上方に上昇させようとする力が発生する。
また、同時に第2コイル6に第1コイルと逆方向の電流を流すと、第2コイル6に発生する磁場が、磁石7の他方の磁極(S極)の磁場に作用して、磁石7を上方に上昇させようとする力が発生する。
【0031】
この力によって、磁石7が上昇してクッション部材8が収縮すると共に、振動板2が上昇する。この振動板2が上昇することで、振動板2を支持する振動板支持部材9が所定量伸長する。
この時の振動板2は、平坦な状態で上昇するが振動発生駆動源12を取り付けた一端部2a側が大きく上昇する。
その後、第1、第2コイル4、6に通電する電流の方向を逆転すると、第1、第2コイル4、6に磁石7を降下させようとする力が発生し、この力によって、上昇していた振動板2は、平坦な状態で降下するが振動発生駆動源12を取り付けた一端部2a側が大きく降下する。 この振動板2が降下することで、振動板2を支持する振動板支持部材9が所定量収縮する。
【0032】
そして、第1、第2コイル4、6に交流電流を流すことにより、磁石7がクッション部材8を介して上下に振動する。この磁石7の振動がクッション部材8を介して振動板2に伝達されて、振動板2が所定の振幅と周波数で振動し、所定の大きさの音量を出力できる。
このような本発明の電気音響変換装置1は、2個の第1、第2コイル4、6に発生する力によって、磁石7を大きく振動させることができる。そのために、振動する振動板2の振幅を大きくすることができ、大きな音量を出力することができる。
【0033】
また、本発明の第3の実施の形態の電気音響変換装置21を、図4に基づいて説明するが、第1の実施の形態と同じ部材については同じ番号を付して詳細な説明は省略する。まず、本発明の第3の実施の形態の振動板2の裏面の一端部2aには、振動発生駆動源22が配設されている。
この振動発生駆動源22は、振動板2の裏面に第1コイル23が接着剤等で固着され、この第1コイル23の下面に、弾性を有する例えばポリウレタン発泡体等からなる所定厚さのクッション部材24が固着されている。
【0034】
また、クッション部材24の下面には、永久磁石からなる磁石25が接着剤等で固着され、この磁石25の下面にクッション部材24と同じ部材からなるクッション部材26を介して第2コイル27が積層されている。
そして、第2コイル27は、下面が基台10に接着剤等で固着されて、振動板2の一端部2aが振動発生駆動源22に支持されている。また、振動板2の2つの辺部2b、2bと他端部2cとは第1、第2の実施の形態で説明した弾性を有する振動板支持部材9に支持されて本発明の第3の実施の形態の電気音響変換装置21が構成されている。
【0035】
このような構成の第3の実施の形態の電気音響変換装置21の動作を、例えばスピーカで説明すると、まず、第2コイル27に所定の電流を流すことにより第2コイル27に発生する磁場が、磁石25の他方の磁極(S極)の磁場に作用して、磁石25が下方の第2コイル27に吸引されて下方側のクッション部材26が収縮する。
同時に、第1コイル23に第2コイル27と逆方向の電流を流すと、第1コイル23に発生する磁場が、磁石25の一方の磁極(N極)に作用して、降下している磁石25に第1コイル23が吸引されて上方側のクッション部材24が収縮する。
即ち、振動板2は、2つのクッション部材24、26が収縮することで、第1コイル23が降下して、振動板2を大きく降下させることができる。
【0036】
その後、第1、第2コイル23、27に通電する電流の方向を逆転すると、磁石25が、第2コイル27の磁場に反発して上昇し、下方側のクッション部材26が伸長する。同時に第1コイル23に発生する磁場が上昇した磁石25の磁場に反発して第1コイル23も上昇し、上方側のクッション部材24が伸長する。
そのために、2つのクッション部材24、26が伸びることで、第1コイル23を介して振動板2を大きく上昇させることができる。
【0037】
そして、第1、第2コイル23、27に交流電流を流すことにより、磁石25が第2コイル27に吸引および反発すると共に、第1コイル23が磁石25の吸引および反発して、振動板2を大きく振動させることができる。そのために、振動する振動板2の振幅を大きくすることができ、大きな音量を出力することができる。このような第3の実施の形態は、振動板2の一端部2aを振動発生駆動源22で支持することができ、第1、第2の実施の形態よりも振動板2の有効面積を広くすることができる。
【0038】
また、本発明の第4の実施の形態の電気音響変換装置31を、図5に基づいて説明するが、第3の実施の形態と同じ部材については同じ番号を付して詳細な説明は省略する。
まず、本発明の第4の実施の形態の振動板2の裏面には、振動発生駆動源32が配設されている。
この振動発生駆動源32は、振動板2の裏面に第3の実施の形態と同じように、第1、第2コイル23、27の間にクッション部材24、26を介して磁石25が支持されている。
【0039】
また、振動板2は、第1、第2の実施の形態と同様に、一端部2a、2つの辺部2b、2b、他端部2cの裏面が振動板支持部材9に支持され、この振動板支持部材9は下端部が基台10に固着されて支持されている。
また、第2コイル27は、振動板2に一体的に支持された樹脂板等からなる支持部材28に支持されて、振動板2と第2コイル27とが一体的に振動するようになっている。
また、第2のコイル27と基台10との間には、所定寸法の隙間が形成されて、振動発生駆動源32が振動板2に吊り下げられた状態となって、本発明の第4の実施の形態の電気音響変換装置31が構成されている。
【0040】
このような構成の第4の実施の形態の電気音響変換装置31の動作を、例えばスピーカで説明すると、まず、第2コイル27に所定の交流電流を流して発生する磁場が、磁石25の他方の磁極(S極)の磁場に作用して、支持部材28に支持された第2コイル27に磁石25が吸引されて降下する。
このことにより、上方のクッション部材24が伸長すると共に下方のクッション部材26が収縮する。
同時に、第1コイル23に第2コイル27と同方向の電流を流すと、第1コイル23に発生する磁場に磁石25が反発して更に降下する。
そのために、磁石25が大きく降下し、この磁石25が降下する慣性力で、振動板2が大きく降下する。
【0041】
その後、第1、第2コイル23、26に通電する電流の方向を逆転すると、第2コイルに発生する磁場に反発して磁石25が上昇すると共に、第1コイルに発生する磁場に磁石25が吸引されて更に上昇する。
この時、上方のクッション部材24は収縮し、下方のクッション部材26は伸長する。そのために、磁石25が大きく上昇し、この磁石25が上昇する慣性力で、振動板2が大きく上昇する。
そして、第1、第2コイル23、27に交流電流を流すことにより、磁石25は、第1、第2の2個のコイル23、27に吸引、反発されるので、振動板2を大きく振動させることができる。
そのために、振動する振動板2の振幅を大きくすることができ、大きな音量を出力することができる。
【0042】
また、本発明の第1、第2、第4の実施の形態では、振動板2の一端部2aおよびこの一端部2aと直交して互いに対向する2つの辺部2b、2bおよび他端部2cを弾性を有する振動板支持部材9で支持したもので説明したが、他端部2c側を弾性がない剛体(図示せず)で支持したものでも良い。
即ち、振動板2の裏面の少なくとも一端部2aおよびこの一端部2aと直交して互いに対向する2つの辺部2b、2bが弾性を有する振動板支持部材9で支持したものでも良い。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電気音響変換装置の磁石は、一方の磁極が第1コイルの内周部に位置すると共に、他方の磁極が第2コイルの内周部に位置するように配設され、第1、第2コイルに通電することにより、振動板がこの振動板の面と直交する方向に振動するので、本発明の電気音響変換装置がスピーカの場合に、2個のコイルで振動板を大きく振動させて、大きな音量を出力することができる。
また、第1、第2コイルの内周部に磁石を位置させた状態で組立することができ、組立が容易である。
【0044】
また、振動板は、一端部寄りの裏面に第1コイルを固着すると共に、裏面の少なくとも一端部およびこの一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が弾性を有する振動板支持部材に支持されているので、振動板全体を平坦な状態で大きく振動させることができ、振動周波数特性に優れた電気音響変換装置を提供できる。
【0045】
また、磁石は、基台に取り付けらて、振動板の裏面との間に所定寸法の隙間が形成されているので、2個のコイルに所定の交流電流を通電することにより発生する磁場が磁石に作用して、2個のコイルを介して振動板を大きく振動させることができる。そのために、大きな音量を出力することができる。
【0046】
また、磁石は、クッション部材を介して振動板の裏面に固着されて、基台との間に所定寸法の隙間が形成されているので、2個のコイルに所定の交流電流を通電することにより発生する磁場が磁石に作用して、2個のコイルが振動すると共に磁石も振動して、振動板を大きく振動させることができる。
【0047】
また、磁石は、磁極が形成された振動板の裏面および基台とが対向する両端面に、所定厚さのヨークがそれぞれ固着しているので、磁石の磁場を90°曲げてコイルの磁場と効率よく作用させることができ、更に振動板を大きく振動させることができる。
【0048】
また、振動発生駆動源は、振動板の裏面に固着した第1コイルと、この第1コイルの下面側に弾性を有するクッション部材を介して積層した永久磁石かなる磁石と、この磁石の下面側にクッション部材と同じ部材を介して積層した第2コイルとからなるので、第1、第2コイルの間にクッション部材を介して支持した磁石を振動させることができ、2個のコイルにより振動板を大きく振動させることができる。
また、振動板の裏面に第1コイル、クッション部材、磁石、クッション部材、第2コイルの順番に積層して組み立てることができ、組立が容易である。
【0049】
また、振動発生駆動源は、第1コイルが振動板の裏面の一端部に固着されると共に、第2コイルが振動板の裏面と対向する側に配置した基台に固着されているので、2つのクッション部材の収縮および伸長により第1コイルを介して振動板が大きく振動して、大音量を出力することができる。
【0050】
また、振動板は、裏面の一端部が振動発生駆動源に支持されると共に、少なくとも一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が弾性を有する振動板支持部材に支持されているので、振動板全体を平坦な状態で大きく振動させることができ、振動周波数特性に優れた電気音響変換装置を提供できる。
【0051】
また、振動発生駆動源は、第1コイルが前記振動板の裏面の一端部寄りに固着されると共に、第2コイルが前記振動板に支持した支持部材に支持されて、第2コイルと前記振動板の裏面と対向する側に配置した基台との間に所定寸法の隙間が形成されているので、第1、第2コイルに発生する磁場により振動する磁石の慣性力が振動板に伝達されて、振動板を大きく振動させることができる。
【0052】
また、振動板は、裏面の少なくとも前記一端部およびこの一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が、弾性を有する振動板支持部材に支持されているので、振動板全体を平坦な状態で大きく振動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する第1の実施の形態を説明する要部断面図である。
【図2】本発明に関する第2の実施の形態の要部断面図である。
【図3】本発明に関する第2の実施の形態の要部断面図である。
【図4】本発明に関する第3の実施の形態の要部断面図である。
【図5】本発明に関する第4の実施の形態の要部断面図である。
【図6】従来の電気音響変換装置を説明する要部断面図図である。
【符号の説明】
1 第1の実施の形態の電気音響変換装置
2 振動板
2a 外周端部
3 振動発生駆動源
4 第1コイル
5 スペーサ
6 第2コイル
7 磁石
8 ヨーク
9 振動板支持部材
10 基台
11 第2の実施の形態の電気音響変換装置
12 振動発生駆動源
13 クッション部材
21 第3の実施の形態の電気音響変換装置
22 振動発生駆動源
23 第1コイル
24 第2ヨーク
25 磁石
26 クッション部材
27 第2コイル
31 第4の実施の形態の電気音響変換装置
28 支持部材

Claims (10)

  1. 平面状の振動板と、この振動板を振動駆動可能な振動発生駆動源とを備え、前記振動発生駆動源は、前記振動板の裏面側に配設した磁石と、この磁石の外周面に対して所定寸法のギャップを有して巻回した第1、第2コイルとからなり、前記振動板の裏面に前記第1コイルを固着すると共にこの第1コイルの下部に、所定厚さのスペーサを介して前記第2コイルが積層固着され、前記振動板の裏面と対向する側に配設した基台と前記第2コイルの下面との間に所定寸法の隙間が形成され、
    前記磁石は、一方の磁極が前記第1コイルの内周部に位置すると共に、他方の磁極が前記第2コイルの内周部に位置するように配設され、前記第1、第2コイルに通電することにより、前記振動板がこの振動板の面と直交する方向に振動することを特徴とする電気音響変換装置。
  2. 前記振動板は、一端部寄りの裏面に前記第1コイルを固着すると共に、前記裏面の少なくとも前記一端部およびこの一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が弾性を有する振動板支持部材に支持され、この振動板支持部材は、前記振動板の裏面を支持する一端と反対側の他端が前記基台に支持されていることを特徴とする請求項1記載の電気音響変換装置。
  3. 前記磁石は、前記基台に取り付けらて、前記振動板の裏面との間に所定寸法の隙間が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電気音響変換装置。
  4. 前記磁石は、クッション部材を介して前記振動板の裏面に固着されて、前記基台との間に所定寸法の隙間が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電気音響変換装置。
  5. 前記磁石は、磁極が形成された前記振動板の裏面および前記基台とが対向する両端面に、所定厚さのヨークがそれぞれ固着していることを特徴する請求項1乃至4のいずれかに記載の電気音響変換装置。
  6. 平面状の振動板と、この振動板を振動駆動可能な振動発生駆動源とを備え、前記振動発生駆動源は、前記振動板の裏面に固着した第1コイルと、この第1コイルの下面側に弾性を有するクッション部材を介して積層した永久磁石かなる磁石と、この磁石の下面側に前記クッション部材と同じ部材を介して積層した第2コイルとからなり、前記第1、第2コイルに通電することにより、前記振動板がこの振動板の面と直交する方向に振動することを特徴とする電気音響変換装置。
  7. 前記振動発生駆動源は、前記第1コイルが前記振動板の裏面の一端部に固着されると共に、前記第2コイルが前記振動板の裏面と対向する側に配置した基台に固着されていることを特徴とする請求項6記載の電気音響変換装置。
  8. 前記振動板は、前記裏面の一端部が前記振動発生駆動源に支持されると共に、少なくとも前記一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が弾性を有する振動板支持部材に支持されていることを特徴とする請求項7記載の電気音響変換装置。
  9. 前記振動発生駆動源は、前記第1コイルが前記振動板の裏面の一端部寄りに固着されると共に、前記第2コイルが前記振動板に支持した支持部材に支持されて、前記第2コイルと前記振動板の裏面と対向する側に配置した基台との間に所定寸法の隙間が形成されていることを特徴とする請求項6記載の電気音響変換装置。
  10. 前記振動板は、前記裏面の少なくとも前記一端部およびこの一端部と直交して互いに対向する2つの辺部が、弾性を有する振動板支持部材に支持され、この振動板支持部材は、前記振動板の裏面を支持する一端と反対側の他端が前記基台に支持されていることを特徴とする請求項9記載の電気音響変換装置。
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