JP2004260317A - MobileIPマルチキャスト方法、ホームエージェント、モビリティアンカーポイント、およびMobileIPマルチキャストプログラム - Google Patents
MobileIPマルチキャスト方法、ホームエージェント、モビリティアンカーポイント、およびMobileIPマルチキャストプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】Mobile IPv6技術を用いて、インターネットを経由してホーム網宛のマルチキャストパケットを在圏先の端末に転送する。
【解決手段】ホームエージェント110は移動端末130から、マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応をグループ管理テーブル113に保持する。マルチキャストアドレスへの参加表明をいずれかの移動端末から最初に受信した時に該マルチキャストアドレスへの参加表明パケットをマルチキャストルータ140に送信し、マルチキャストルータ140からマルチキャストパケットを受信した時に、グループ管理テーブル113から該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに対応する移動端末の気付けアドレスを検索し、該マルチキャストパケットを該気付けアドレス宛のIPアドレスにカプセル化して転送する。
【選択図】 図1
【解決手段】ホームエージェント110は移動端末130から、マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応をグループ管理テーブル113に保持する。マルチキャストアドレスへの参加表明をいずれかの移動端末から最初に受信した時に該マルチキャストアドレスへの参加表明パケットをマルチキャストルータ140に送信し、マルチキャストルータ140からマルチキャストパケットを受信した時に、グループ管理テーブル113から該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに対応する移動端末の気付けアドレスを検索し、該マルチキャストパケットを該気付けアドレス宛のIPアドレスにカプセル化して転送する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Mobile IP技術を用いて、ホーム網宛のマルチキャストパケットをインターネットを介して在圏先の端末に転送する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、マルチキャスト技術、Mobile IP技術、およびHMIP技術を以下に示す。
【0003】
マルチキャスト技術
図3に、従来のIPv6マルチキャスト技術を用いて、マルチキャストパケットをホーム網内の端末に送信するシステムの例を示す。図3では、マルチキャストルータがPIM−SMおよびICMPv6マルチキャスト対応機能を具備した場合を示している。ホーム網600内には、マルチキャストプロトコルPIM−SMおよびICMPv6マルチキャスト対応機能を具備するマルチキャストルータ(以下MRと記述)610と端末620があり、MR610と端末620はリンク630に接続している。MR610はマルチキャスト配信サーバ640と接続している。
【0004】
端末620は、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットをMR610に送信する。本例では、ホーム網内600にマルチキャストプロトコルを具備する端末が1つのみ存在しているが、複数存在する場合も同様である。MR610は、ホーム網600内で、いずれかの端末からあるマルチキャストアドレスに対する参加表明パケットを初めて受信すると、マルチキャスト配信サーバ640に該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信する。マルチキャスト配信サーバ640は、MR610から参加表明パケットを受信すると、MR610に対して該マルチキャストアドレスのマルチキャストパケットを送信する。MR610はマルチキャスト配信サーバ640からマルチキャストアドレスのパケットを受信すると、ホーム網600内で該マルチキャストパケットを、レイヤ2の機能によりマルチキャストする。
【0005】
従来のPIM−SMおよびICMPマルチキャスト対応機能の詳細については、RFC2362(PIM−SM)(非特許文献1)およびRFC2710(ICMP)(非特許文献2)を参考にすることができる。
【0006】
従来のIPv6マルチキャスト技術では、ある端末がマルチキャストパケットを受信したい場合、該端末が接続するリンクにマルチキャストルータが接続している必要がある。さらに、マルチキャスト配信サーバとマルチキャストルータ間の通信経路上にルータが存在する場合、該ルータはマルチキャストプロトコルに対応している必要がある。また、マルチキャストルータは端末毎のグループ管理(どの端末が、どのマルチキャストアドレスを視聴するかの管理)をせずリンク内でレイヤ2機能によりマルチキャストするため、視聴したい端末のみにマルチキャストパケットを受信させることができず、該リンクに接続する全端末が該マルチキャストパケットを受信できてしまう。
【0007】
Mobile IPv6技術
図4に、従来のMobile IPv6技術を用いてホーム網宛のパケットを在圏先の端末に転送する方法の例を示す。
【0008】
ホーム網700内には、Mobile IPv6プロトコルに準拠したホームエージェント(以下HAと記述)であるHA710と、ルータ720があり、HA710とルータ720はリンク740に接続している。HA710内には、バインディングキャッシュテーブル(以下BCTと記述)711があり、ルータ720内にはネイバーキャッシュテーブル(以下NCTと記述)721がある。HA710の物理アドレスを物理アドレス712とする。移動端末730は、ホーム網700内のユニキャストIPアドレス(以下HoAと記述)731を持つ。在圏網800内にはルータ810があり、リンク820に接続している。ルータ720およびルータ810はインターネット500と接続する。
【0009】
移動端末730が在圏網800内のリンク820に接続すると、移動端末730は、在圏網800におけるユニキャストIPアドレス、すなわち気付けアドレス(以下CoAと記述)831とHoA731の対応をMobile IPv6の信号手順によりインターネット500経由でHA710に登録する。HA710は、移動端末730からCoA831の登録を受信すると、BCT711にHoA731とCoA831の対応を設定し、ルータ720に対し、HoA731宛のパケットをHA710の物理アドレス712宛に送付するように通知し、ルータ720はNCT721にHoA731と物理アドレス712の対応を登録する。
【0010】
図4は、ホーム網700のHoAを持つ移動端末が1つの場合を示しているが、複数存在する場合も同様に、それぞれの移動端末が接続するCoAとそれぞれのHoAの対応をBCT711に登録する。
【0011】
ルータ720がインターネット500からHoA731宛のパケットを受信するとNCT721を参照し、該パケットを物理アドレス712に転送する。HA710はHoA731宛のパケットを受信すると、これをユニキャストパケットにカプセル化し、BCT711を参照してHoA731に対応する、在圏網800における移動端末のIPアドレスであるCoA831をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、ルータ720に送信する。宛先ヘッダがCoA831であるため、通常のIPv6のルーティングに従い、該パケットは、ルータ720、インターネット500、ルータ810を経由して、在圏網800に接続している移動端末730にルーティングされる。
【0012】
従来のMobile IPv6技術の詳細については、IETF(Internet Engineering Task Force)の「“Mobility Support in IPv6”,draft−ietf−mobileip−ipv6−19.txt」(非特許文献3)を参考にすることができる。
【0013】
本技術により、移動端末はホーム網から在圏網へ移動時にも、さらに別の在圏網へ移動時にも同一のHoAを用いて他の端末と通信が可能である。ただし、従来のMobile IPv6技術では、移動端末のホーム網におけるIPアドレスとして、ユニキャストアドレス宛パケットの転送方法を規定しているが、マルチキャストアドレス宛パケットの転送は実現されていない。
【0014】
HMIP技術
HMIP技術は、Mobile IPプロトコルを拡張しモビリティアンカーポイント(以下MAPと記述)と呼ぶ機能部をネットワークに追加して気付けアドレスの登録をハイアラキーに実施することで、移動端末が在圏網を移動時の切替時間の短縮とHAへの位置登録回数の削減を実現する技術である。すなわちある移動端末があるMAPの近辺で在圏網を移動する場合は、該MAPに該移動端末のCoAを登録し、HAには該MAPへルーティングされるIPアドレス(以下RCoA)を登録し、該移動端末が在圏網を移動すると、該MAPへの登録のみを変更し、HAへの登録は変更しない。該移動端末のHoA宛のユニキャストパケットは、該MAP経由で該移動端末の気付けアドレスへ転送される。
【0015】
図5に、従来のHMIP技術を用いてホーム網宛のパケットをMAP経由で在圏先の端末に転送する方法の例を示す。図4と同一番号の物は、同一の機能を持つことを意味する。
【0016】
ホーム網700内には、Mobile IPプロトコルに準拠したホームエージェントであるHA710と、ルータ720があり、HA710とルータ720はリンク740に接続している。HA710内には、バインディングキャッシュテーブルであるBCT711があり、ルータ720内にはネイバーキャッシュテーブルであるNCT721がある。HA710の物理アドレスを物理アドレス712とする。
【0017】
移動端末930は、ホーム網700内のユニキャストIPアドレス(以下HoAと記述)であるHoA731を持つ。
【0018】
在圏網800内には、ルータ810があり、リンク820に接続している。
【0019】
ルータ720およびルータ810は、インターネット500と接続する。また、ルータ810から見て、ルータ720よりも小さいホップ数の位置にモビリティアンカーポイントであるMAP910がインターネット500に接続している。MAP910内にはバインディングキャッシュテーブルであるBCT911がある。
【0020】
移動端末930が在圏網800内のリンク820に接続すると、移動端末930は、在圏網800におけるユニキャストIPアドレス、すなわち気付けアドレス(以下CoAと記述)831をMAP910に登録する。また、MAP910にルーティングされるユニキャストIPアドレス(以下RCoA)931をHA710に登録する。
【0021】
MAP910は、移動端末930からCoA831の登録要求を受信すると、BCT911に、RCoA931とCoA831の対応を設定する。
【0022】
HA710は、移動端末930からRCoA931の登録要求を受信すると、BCT711に、HoA731とRCoA931の対応を設定し、ルータ720に対し、HoA731宛のパケットをHA710の物理アドレス712宛に送付するように通知し、ルータ720はNCT721に、HoA731と物理アドレス712の対応を登録する。
【0023】
図5は、ホーム網700のHoAを持つ移動端末が1つの場合を示しているが、複数存在する場合も同様に、それぞれの移動端末が接続するCoAとそれぞれのRCoAの対応をMAP910のBCT911に登録し、RCoAとHoAの対応をHA710に登録する。また、図5では、MAPが1つの場合を書いているが、複数のMAPがある場合は、在圏網に対応していずれかのMAP、例えば在圏網から見てもっともホップ数が小さい位置にあるMAPを使用し、CoAとRCoAの対応を一つのMAPに登録する。
【0024】
ルータ720がインターネット500からHoA731宛のパケットを受信すると、NC721を参照し、該パケットを物理アドレス712に転送する。HA710はHoA731宛のパケットを受信すると、該パケットをユニキャストパケットにカプセル化し、BC711を参照してHoA731に対応するRCoA931をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、ルータ720に送信する。宛先ヘッダがRCoA931であるため、通常のIPv6のルーティングに従い、該パケットはMAP910にルーティングされる。
【0025】
MAP910はRCoA931宛のパケットを受信すると、該パケットをユニキャストパケットにカプセル化し、BCT911を参照してRCoA931に対応するCoA831をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、インターネット500に送信する。宛先ヘッダがCoA831であるため、通常のIPv6のルーティングに従い、該パケットは、ルータ810を経由して、在圏網800に接続している移動端末930にルーティングされる。
【0026】
従来のHMIP技術の詳細については、IETFの「“Hierarchical Mobile IPv6 mobility management (HMIPv6)”,draft−ietf−mobileip−hmipv6−07.txt」(非特許文献4)を参考にすることができる。
【0027】
従来のHMIP技術では、移動端末のホーム網におけるIPアドレスとして、ユニキャストアドレス宛パケットの転送方法を規定しているが、マルチキャストアドレス宛パケットの転送は実現されていない。また、移動端末のHoA宛パケットは、HAおよびMAPで合計2回ユニキャストパケットにカプセル化されるため、IPアドレスが3重に付与され、リンク帯域の使用効率が低下する。
【0028】
【非特許文献1】
RFC2362(PIM−SM)
【非特許文献2】
RFC2710(ICMP)
【非特許文献3】
IETF“Mobility Support in IPv6”,draft−ietf−mobileip−ipv6−19.txt
【非特許文献4】
IETF“Hierarchical Mobile IPv6 mobility management (HMIPv6)”,draft−ietf−mobileip−hmipv6−07.txt
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のMobile IPv6技術では、移動端末のホーム網におけるIPアドレスとして、ユニキャストアドレス宛パケットの転送方法を規定しているが、マルチキャストアドレス宛パケットの転送は実現されていない。
【0030】
本発明の目的は、Mobile IPv6技術を用いて、インターネットを経由してホーム網宛のマルチキャストパケットを在圏先の端末に転送するMobile IPマルチキャスト方法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
Mobile IPv6技術を用いて、インターネットを経由してホーム網宛のマルチキャストパケットを在圏先の端末に転送するためには、従来のMobile IPv6技術と、IPv6マルチキャスト技術を組み合わせて、さらに以下に示す課題を解決する必要がある。
1)在圏網にいる移動端末へホームエージェントがマルチキャストパケットを転送するためには、マルチキャストパケットを送信先の移動端末の数だけコピーし、移動端末の在圏網におけるIPアドレス宛ユニキャストパケットにカプセル化する機能がホーム網内に必要である。
2)マルチキャストパケットを受信したい移動端末へのみマルチキャストパケットを転送するためには、移動端末ごとのグループ管理(どの端末が、どのマルチキャストアドレスを視聴するかの管理)が必要である。
【0032】
上記2つの課題について、本発明では、ホームエージェントに対し以下に示すマルチキャスト対応機能を追加することにより解決する。
課題1)について、マルチキャストパケットを送信先の移動端末の数だけコピーする機能をホームエージェント以外の装置に具備させた場合、該装置とホームエージェント間で、ホーム網のリンクの帯域をパケットのコピー回数分消費してしまうため、本機能を、ホームエージェントに追加することにより実現する。
次に、課題2)の移動端末のグループ管理については、装置間のシグナリングを削減する観点から、ホームエージェント内にマルチキャストアドレスとそのアドレスを視聴する移動端末のアドレスとの対応を管理するグループ管理テーブルを設け、IPレベルの移動管理とあわせて、どの端末が、どのマルチキャストアドレスを視聴するかの管理を同時に実行する。
【0033】
本発明の第1の態様のMobile IPマルチキャスト方法は、マルチキャストプロトコルをサポートするマルチキャストルータと、mobile IPをサポートするホームエージェントとが配備されたホーム網宛のマルチキャストパケットを、Mobile IP技術を用いて、インターネットを介して、在圏網に接続する、mobile IPプロトコルをサポートする1つまたは複数の移動端末に転送する方法であって、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応を保持し、
マルチキャストアドレスへの参加表明をいずれかの移動端末から最初に受信した時に該マルチキャストアドレスへの参加表明パケットを該マルチキャストルータに送信し、
該マルチキャストルータからマルチキャストパケットを受信した時に、前記保持されている対応から該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに対応する移動端末の気付けアドレスを検索し、該気付けアドレスの個数分該マルチキャストパケットをコピーし、該気付けアドレス宛のIPパケットにカプセル化して転送する。
【0034】
また本発明の第2の態様のMobile IPマルチキャスト方法は、マルチキャストプロトコルをサポートするマルチキャストルータと、mobile IPをサポートするホームエージェントとが配備されたホーム網宛のマルチキャストパケットを、インターネットを介して、mobile IPプロトコルを拡張したHMIPプロトコルをサポートするモビリティアンカーポイントに転送し、さらにモビリティアンカーポイントからインターネットを介して、在圏網に接続する、HMIPプロトコルをサポートする1つまたは複数の移動端末に該マルチキャストパケットを転送する方法であって、
mobile IPプロトコルに準拠した手順により、モビリティアンカーポイントに到達するIPアドレスを該モビリティアンカーポイントの該ホームエージェントに対する気付けアドレスとして該ホームエージェントに登録し、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある該移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応を代理グループ管理テーブルに保持し、
該マルチキャストアドレスへの参加表明が最初の参加表明である場合には、該移動端末の代理として、該参加表明パケットを前記ホームエージェントに転送し、
該ホームエージェントに登録した該モビリティアンカーポイント自身の気付けアドレス宛のユニキャストパケットにカプセル化されたマルチキャストパケットを受信すると、該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスにより前記代理グループ管理テーブルを検索して該マルチキャストアドレスに対応する気付けアドレスを得て、該気付けアドレスの個数分該マルチキャストパケットをコピーし、検索の結果得られた気付けアドレス宛のIPパケットにカプセル化して転送する。
【0035】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0036】
(第1の実施形態)
図1に、MAPが無い形態で、Mobile IPv6技術を用いて、ホーム網宛のマルチキャストパケットをインターネットを介して在圏先の端末に転送する本発明の第1の実施形態を示す。
【0037】
ホーム網100内には、Mobile IPv6プロトコルに準拠し、かつ本発明の特徴であるマルチキャスト対応機能を具備したホームエージェントであるHA110と、ルータ120と、マルチキャストプロトコル(PIM−SM)に準拠したマルチキャストルータであるMR140があり、HA110、ルータ120、およびMR140はリンク150に接続されている。MR140はマルチキャスト配信サーバ300に接続し、ルータ120はインターネット500に接続している。HA110の物理アドレスを物理アドレス112とする。ルータ120内にはネイバーキャッシュテーブルであるNCT121、HA110内にはバインディングキャッシュテーブルであるBCT111と、本発明の特徴の一つであるグループ管理テーブル113と、HA110全体の動作を行う制御部115がある。
【0038】
在圏網200内にはルータ210があり、ルータ210はインターネット500およびリンク220に接続している。移動端末130は、Mobile IPv6プロトコルに準拠した移動端末の機能と、本発明の特徴であるマルチキャスト対応機能を具備し、ホーム網100内のユニキャストIPアドレス(以下HoAと記述)であるHoA131を持つ。
【0039】
移動端末130が、在圏網200内のリンク220に接続すると、移動端末130は在圏網200におけるIPアドレス、すなわち気付けアドレスであるCoA231とHoA131をHA110に通知する。HA110は、移動端末130からCoA231の登録要求を受信すると、BCT111に、HoA131とCoA231の対応を設定し、ルータ120に対し、HoA131宛のパケットをHA110の物理アドレス112宛に送付するように通知する。ルータ120はNCT121に、HoA131と物理アドレス112の対応を登録する。また、移動端末130は、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを、Mobile IPv6プロトコルに準拠したリバーストネリングパケットによりカプセル化してHA110に通知し、HA110は該パケットをデカプセル化すると、該参加表明パケットを参照し該移動端末130のCoA231と該移動端末130が視聴したいマルチキャストアドレスの対応をグループ管理テーブル113に登録する。HA110は、あるマルチキャストアドレスに対して、移動端末のいずれかからマルチキャストアドレスへの参加表明パケットを最初に受けると、MR140に対して、該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信する。
【0040】
図1では、ホーム網100のHoAを持つ移動端末が1つの場合を示しているが、複数存在する場合も同様に、それぞれの移動端末が接続するCoAとそれぞれのHoAの対応をBCT111に登録する。また、それぞれの移動端末のCoAと受信したいマルチキャストアドレスの対応をグループ管理テーブル132に登録する。
【0041】
MR140は、ホーム網100内で、いずれかの端末(HA110を含む)からあるマルチキャストアドレスに対する参加表明パケットを受信すると、マルチキャスト配信サーバ300に該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信し、マルチキャスト配信サーバ300から受信した、該マルチキャストアドレスのパケットをホーム網100内でレイヤ2機能によりマルチキャストする。
【0042】
HA110は、MR140からマルチキャストアドレスのパケットを受信すると、グループ管理テーブル113を参照して、該マルチキャストアドレスに対応するCoAの登録数分該マルチキャストパケットをコピーし、該パケットをユニキャストパケットにカプセル化し、在圏網200における各移動端末のCoA(図1の場合CoA231)をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、ルータ120に送信する。宛先ヘッダがCoAであるため、通常のIPv6のルーティングに従い、該パケットは、各在圏網内の各移動端末にルーティングされる。
【0043】
図1ではCoA231を付与するので、該パケットは、ルータ120、インターネット500、ルータ210を経由して、在圏網200に接続している移動端末130にルーティングされる。移動端末130は受信したユニキャストパケットをデカプセル化し、マルチキャストパケットを取り出す。
【0044】
HA110が移動端末130からMobile IPプロトコルに準拠した位置登録パケットを受信すると、BCT111の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換え、さらにグループ管理テーブル113の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換える。マルチキャスト配信サーバ300、マルチキャストルータ140、ルータ120、リンク150、およびインターネット500の機能は、図3の従来技術におけるマルチキャスト配信サーバ640、MR60、図4の従来技術におけるルータ720、インターネット500とそれぞれ同一である。HA110は、図4の従来技術におけるHA710に、1)マルチキャストパケットをコピーし、ユニキャストパケットでカプセル化してCoAへ転送する機能と、2)グループ管理テーブル113を具備し、移動端末のCoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理する機能のマルチキャスト対応機能が追加されている。また、移動端末130は、図4の従来技術における移動端末730と比較すると、1)従来技術のマルチキャストプロトコルを具備し、2)視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットをMobile IPv6プロトコルに準拠したリバーストネリングパケットによりカプセル化してHA110に通知するマルチキャスト対応機能が追加されている。
【0045】
なお、本実施形態では、グループ管理テーブル113で、移動端末のCoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理する例を示しているが、グループ管理テーブル113で、移動端末のHoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理してもよい。その場合、HoAとCoAの対応を管理するバインディングキャッシュテーブル111と組み合わせることで、マルチキャストパケットの転送先であるCoAの管理が可能である。
【0046】
また、本実施形態では、マルチキャストプロトコルとしてPIM−SMを適用した例を示しているが、1)MR140と端末間で、マルチキャストパケットをレイヤ2のマルチキャストアドレス宛に転送し、2)端末からMR140に対し参加表明する手順がある、マルチキャストプロトコルであれば任意のプロトコルに適用可能である。具体的にはPIM−SMの他に、PIM−SSM、PIM−DRおよびDVMRP等のプロトコルに適用可能である。
【0047】
さらに、本実施形態では、Mobile IPv6における実施形態を示しているが、Mobile IPv6と同様、ホーム網宛のパケットをカプセル化し在圏先の端末に転送する技術としてMobile IP v4がある。Mobile IP v4の場合、カプセル化されたパケットを移動端末でデカプセル化するモードと、在圏網内にフォーリンエージェント(以下FA)を配備し、FAでデカプセル化するモードがある。前者については、第1の実施形態と同様である。
【0048】
(第2の実施形態)
図2に、MAPがある形態で、Mobile IP技術を用いて、ホーム網宛のマルチキャストパケットをインターネットを介して在圏先の端末に転送する本発明の第2の実施形態を示す。
【0049】
図1中と同一名称の部分は、同一の機能を持つことを意味している。ホーム網100内には、Mobile IPv6プロトコルに準拠し、かつマルチキャスト対応機能を具備したホームエージェントであるHA110、ルータ120、マルチキャストプロトコル(PIM−SM)に準拠したマルチキャストルータであるMR140があり、HA110、ルータ120、およびMR140はリンク150で接続されている。MR140はマルチキャスト配信サーバ300に接続し、ルータ120はインターネット500に接続している。HA110の物理アドレスを物理アドレス112とする。ルータ120内にはネイバーキャッシュテーブルであるNCT121、HA110内にはバインディングキャッシュテーブルであるBCT111と、グループ管理テーブル11B4と、HA110全体の動作を行う制御部115がある。在圏網200内にはルータ210があり、ルータ210はインターネット500とリンク220に接続している。また、ルータ210から見て、ルータ120よりも小さいホップ数の位置にHMIPプロトコルに準拠し、また本発明の特徴であるマルチキャスト対応機能を具備したモビリティアンカーポイントであるMAP410がインターネット500に接続している。MAP410内にはBCT411と、代理グループ管理テーブル413と、MAP410全体の動作を行う制御部415がある。MAP410は、ホーム網100内のユニキャストIPアドレスであるHoA181と気付けアドレスCoA281を持つ。移動端末131は、HMIPプロトコルに準拠した移動端末の機能と本発明の特徴であるマルチキャスト対応機能を具備し、ホーム網100内のユニキャストIPアドレスであるHoA131と、MAP410にルーティングされるユニキャストIPアドレスであるRCoA431とを持つ。
【0050】
移動端末131が在圏網200内のリンク220に接続すると、移動端末131は、在圏網200におけるIPアドレス、すなわち気付けアドレスであるCoA231とRCoA431をMAP410に通知する。また、MAP410にルーティングされるユニキャストIPアドレスであるRCoA431とHoA131をHA110に登録する。MAP410は、移動端末131からCoA231の登録要求を受信すると、BCT411にRCoA431とCoA231の対応を設定する。HA110は、移動端末131からRCoA431の登録要求を受信すると、BCT111にHoA131とRCoA431の対応を設定し、ルータ120に対し、HoA131宛のユニキャストパケットをHA110の物理アドレス112宛に送付するように通知し、ルータ120はNCT121に、HoA131と物理アドレス112の対応を登録する。また、移動端末131は、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットをMAP410に通知し、MAP410は移動端末131のCoA231と該移動端末131が視聴したいマルチキャストアドレスの対応を代理グループ管理テーブル413に登録する。MAP410は、あるマルチキャストアドレスに対して、移動端末のいずれかから最初に参加表明の登録を受けると、HA110に対して、MAP410自身の気付けアドレスCoA281を従来のmobile IPの手順を用いて登録し、さらに該マルチキャストアドレスとCoA281を含む参加表明パケットをHA110に送信する。
【0051】
HA110は、あるマルチキャストアドレスに対して、移動端末(本実施形態の場合MAP)のいずれかからCoAの登録を受けると、第1の実施形態の技術によりMR140に対して、該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信する。
【0052】
図2は、ホーム網100のHoAを持つ移動端末が1つの場合を示しているが、複数存在する場合も同様に、それぞれの移動端末は、接続するCoAとそれぞれのRCoAの対応をMAP410のBCT411に登録し、それぞれの移動端末のCoAと受信したいマルチキャストアドレスの対応をMAP410の代理グループ管理テーブル413に登録する。さらに、RCoAとHoAの対応をHA110に登録する。
【0053】
また、図2は、MAPが1つの場合を示しているが、複数のMAPがある場合、各移動端末は在圏網に対応するいずれかのMAP、例えば在圏網から見てもっともホップ数が小さい位置にあるMAPを使用し、CoAとRCoAの対応を一つのMAPに登録し、また参加表明パケットを該MAPへ送信する。
【0054】
MR140は、ホーム網100内で、いずれかの端末(本実施形態の場合HA110)からあるマルチキャストアドレスに対する最初の参加表明パケットを受信すると、マルチキャスト配信サーバ300に該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信し、マルチキャスト配信サーバ300から受信した、該マルチキャストアドレスのパケットをホーム網100内でレイヤ2マルチキャストする。
【0055】
HA110は、MR140から該マルチキャストアドレスのパケットを受信すると、グループ管理テーブル113を参照して、該マルチキャストアドレスに対応するCoAの登録数分、該マルチキャストパケットをコピーし、ユニキャストパケットにカプセル化し、在圏網200における各移動端末(本実施形態ではMAP410)のCoA(図2の場合RCoA281)をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、ルータ120に送信する。図2ではRCoA281を付与するので、該パケットは、ルータ120、インターネット500を経由して、MAP410にルーティングされる。
【0056】
MAP410は、HA110からユニキャストパケットにカプセル化されたMAP410宛のマルチキャストパケットを受信すると、代理グループ管理テーブル413を参照して、該パケットのマルチキャストアドレスに対応するCoAの登録数分、該マルチキャストパケットをコピーし、ユニキャストパケットにカプセル化し、在圏網200における各移動端末のCoA(図2の場合CoA231)をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、インターネット500に送信する。図2ではCoA231を付与するので、該パケットは、インターネット500、ルータ210を経由して、在圏網200内のリンク220に接続する移動端末131にルーティングされる。移動端末131は受信したユニキャストパケットをデカプセル化し、マルチキャストパケットを取り出す。
【0057】
MAP410が移動端末131からHMIPプロトコルに準拠した位置登録パケットを受信すると、BCT411の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換え、さらに代理グループ管理テーブル413の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換える。マルチキャスト配信サーバ300、マルチキャストルータ140、ルータ120、リンク150、インターネット500、およびHA110の機能は、第1の実施形態におけるそれぞれの機能と同じである。MAP410については、図5の従来技術におけるMAP910に、1)第1の実施形態における移動端末として動作する機能と、2)移動端末から参加表明パケットを受信し該移動端末のCoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応をMAP410が持つ代理グループ管理テーブル413に登録する機能と、3)マルチキャストアドレスに対する最初の参加表明パケットを受信した時にHA110へ該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信する機能と、4)HA110からユニキャストパケットにカプセル化されたマルチキャストパケットを受信すると、代理グループ管理テーブル413を参照して該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに対応するCoAが登録されている移動端末に対して、該マルチキャストパケットをユニキャストパケットにカプセル化して転送する、マルチキャスト対応機能が追加されている。
【0058】
また、移動端末131は、図5の従来技術における移動端末930に、1)従来技術のマルチキャストプロトコルを具備し、2)視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットをMobile IPv6プロトコルに準拠したリバーストネリングパケットによりカプセル化してMAPに通知するマルチキャスト対応機能が追加されている。
【0059】
なお、本実施形態では、グループ管理テーブル113および代理グループ管理テーブル413で、移動端末のCoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理する例を示しているが、グループ管理テーブル113および代理グループ管理テーブル413で、移動端末のHoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理してもよい。その場合、HoAとCoAの対応を管理するBCTと組み合わせることで、マルチキャストパケットの転送先であるCoAの管理が可能である。
【0060】
さらに、本実施形態では、Mobile IPv6における実施形態を示しているが、Mobile IP v6と同様、ホーム網宛のパケットをカプセル化し在圏先の端末に転送する技術としてMobile IP v4がある。Mobile IP v4の場合、カプセル化されたパケットを移動端末でデカプセル化するモードと、在圏網内にフォーリンエージェント(以下FA)を配備し、FAでデカプセル化するモードがある。前者については、第2の実施形態と同様である。
【0061】
なお、本発明は専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、CD−ROM等の記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク装置等の記憶装置を指す。さらに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、インターネットを介してプログラムを送信する場合のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体もしくは伝送波)、その場合のサーバとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含む。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば下記の効果がある。
【0063】
移動端末がホーム網で視聴可能なマルチキャストサービスを、在圏網でも視聴することが可能である。また、移動端末毎に、どの端末がどのマルチキャストサービスを視聴しているか管理するため、課金等の管理が可能になる。また、本発明では、視聴を希望しない移動端末がマルチキャストパケットを受信することが無いので、NWおよび移動端末のリソースを節約し、効率的なIPv6マルチキャストサービスが実現可能である。
【0064】
また、請求項2の発明では、請求項1の発明と従来のHMIP機能を組み合わせた場合に比べ、複数の移動端末が同一マルチキャストアドレスのパケットを受信する場合でも、HA−MAP間で、マルチキャストパケットのコピーを転送する必要が無く、在圏網に近いMAPでコピーするため、HA−MAP間のリソースを節約できる。また、請求項1の発明と従来のHMIP機能を組み合わせた場合、移動端末のHoA宛パケットは、HAおよびMAPで合計2回ユニキャストパケットにカプセル化されるが、本発明では移動端末がマルチキャストパケットを受信時にはMAPで1度のみユニキャストパケットにカプセル化されるため、MAP−移動端末間のリソースも節約できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のMobile IPマルチキャストシステムの構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態のMobile IPマルチキャストシステムの構成図である。
【図3】従来のIPv6マルチキャスト技術を用いて、マルチキャストパケットをホーム網内の端末に送信するシステムの例を示す図である。
【図4】従来のMobile IPv6技術を用いてホーム網宛のパケットを在圏先の端末に転送するシステムの例を示す図である。
【図5】従来のHMIP技術を用いてホーム網のパケットをMAP経由で在圏先の端末に転送するシステムの例を示す図である。
【符号の説明】
100 ホーム網
110 HA
111 BCT
112 物理アドレス
113,114 グループ管理テーブル
115 制御部
120 ルータ
121 NCT
130,131 移動端末
140 MR
150 リンク
200 在圏網
210 ルータ
220 リンク
300 マルチキャスト配信サーバ
410 MAP
411 BCT
413 代理グループ管理テーブル
415 制御部
500 インターネット
600 ホーム網
610 MR
620 端末
630 リンク
640 マルチキャスト配信サーバ
700 ホーム網
710 HA
711 BCT
712 物理アドレス
720 ルータ
721 NCT
730 移動端末
740 リンク
800 在圏網
810 ルータ
820 リンク
910 MAP
911 BCT
930 移動端末
【発明の属する技術分野】
本発明は、Mobile IP技術を用いて、ホーム網宛のマルチキャストパケットをインターネットを介して在圏先の端末に転送する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、マルチキャスト技術、Mobile IP技術、およびHMIP技術を以下に示す。
【0003】
マルチキャスト技術
図3に、従来のIPv6マルチキャスト技術を用いて、マルチキャストパケットをホーム網内の端末に送信するシステムの例を示す。図3では、マルチキャストルータがPIM−SMおよびICMPv6マルチキャスト対応機能を具備した場合を示している。ホーム網600内には、マルチキャストプロトコルPIM−SMおよびICMPv6マルチキャスト対応機能を具備するマルチキャストルータ(以下MRと記述)610と端末620があり、MR610と端末620はリンク630に接続している。MR610はマルチキャスト配信サーバ640と接続している。
【0004】
端末620は、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットをMR610に送信する。本例では、ホーム網内600にマルチキャストプロトコルを具備する端末が1つのみ存在しているが、複数存在する場合も同様である。MR610は、ホーム網600内で、いずれかの端末からあるマルチキャストアドレスに対する参加表明パケットを初めて受信すると、マルチキャスト配信サーバ640に該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信する。マルチキャスト配信サーバ640は、MR610から参加表明パケットを受信すると、MR610に対して該マルチキャストアドレスのマルチキャストパケットを送信する。MR610はマルチキャスト配信サーバ640からマルチキャストアドレスのパケットを受信すると、ホーム網600内で該マルチキャストパケットを、レイヤ2の機能によりマルチキャストする。
【0005】
従来のPIM−SMおよびICMPマルチキャスト対応機能の詳細については、RFC2362(PIM−SM)(非特許文献1)およびRFC2710(ICMP)(非特許文献2)を参考にすることができる。
【0006】
従来のIPv6マルチキャスト技術では、ある端末がマルチキャストパケットを受信したい場合、該端末が接続するリンクにマルチキャストルータが接続している必要がある。さらに、マルチキャスト配信サーバとマルチキャストルータ間の通信経路上にルータが存在する場合、該ルータはマルチキャストプロトコルに対応している必要がある。また、マルチキャストルータは端末毎のグループ管理(どの端末が、どのマルチキャストアドレスを視聴するかの管理)をせずリンク内でレイヤ2機能によりマルチキャストするため、視聴したい端末のみにマルチキャストパケットを受信させることができず、該リンクに接続する全端末が該マルチキャストパケットを受信できてしまう。
【0007】
Mobile IPv6技術
図4に、従来のMobile IPv6技術を用いてホーム網宛のパケットを在圏先の端末に転送する方法の例を示す。
【0008】
ホーム網700内には、Mobile IPv6プロトコルに準拠したホームエージェント(以下HAと記述)であるHA710と、ルータ720があり、HA710とルータ720はリンク740に接続している。HA710内には、バインディングキャッシュテーブル(以下BCTと記述)711があり、ルータ720内にはネイバーキャッシュテーブル(以下NCTと記述)721がある。HA710の物理アドレスを物理アドレス712とする。移動端末730は、ホーム網700内のユニキャストIPアドレス(以下HoAと記述)731を持つ。在圏網800内にはルータ810があり、リンク820に接続している。ルータ720およびルータ810はインターネット500と接続する。
【0009】
移動端末730が在圏網800内のリンク820に接続すると、移動端末730は、在圏網800におけるユニキャストIPアドレス、すなわち気付けアドレス(以下CoAと記述)831とHoA731の対応をMobile IPv6の信号手順によりインターネット500経由でHA710に登録する。HA710は、移動端末730からCoA831の登録を受信すると、BCT711にHoA731とCoA831の対応を設定し、ルータ720に対し、HoA731宛のパケットをHA710の物理アドレス712宛に送付するように通知し、ルータ720はNCT721にHoA731と物理アドレス712の対応を登録する。
【0010】
図4は、ホーム網700のHoAを持つ移動端末が1つの場合を示しているが、複数存在する場合も同様に、それぞれの移動端末が接続するCoAとそれぞれのHoAの対応をBCT711に登録する。
【0011】
ルータ720がインターネット500からHoA731宛のパケットを受信するとNCT721を参照し、該パケットを物理アドレス712に転送する。HA710はHoA731宛のパケットを受信すると、これをユニキャストパケットにカプセル化し、BCT711を参照してHoA731に対応する、在圏網800における移動端末のIPアドレスであるCoA831をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、ルータ720に送信する。宛先ヘッダがCoA831であるため、通常のIPv6のルーティングに従い、該パケットは、ルータ720、インターネット500、ルータ810を経由して、在圏網800に接続している移動端末730にルーティングされる。
【0012】
従来のMobile IPv6技術の詳細については、IETF(Internet Engineering Task Force)の「“Mobility Support in IPv6”,draft−ietf−mobileip−ipv6−19.txt」(非特許文献3)を参考にすることができる。
【0013】
本技術により、移動端末はホーム網から在圏網へ移動時にも、さらに別の在圏網へ移動時にも同一のHoAを用いて他の端末と通信が可能である。ただし、従来のMobile IPv6技術では、移動端末のホーム網におけるIPアドレスとして、ユニキャストアドレス宛パケットの転送方法を規定しているが、マルチキャストアドレス宛パケットの転送は実現されていない。
【0014】
HMIP技術
HMIP技術は、Mobile IPプロトコルを拡張しモビリティアンカーポイント(以下MAPと記述)と呼ぶ機能部をネットワークに追加して気付けアドレスの登録をハイアラキーに実施することで、移動端末が在圏網を移動時の切替時間の短縮とHAへの位置登録回数の削減を実現する技術である。すなわちある移動端末があるMAPの近辺で在圏網を移動する場合は、該MAPに該移動端末のCoAを登録し、HAには該MAPへルーティングされるIPアドレス(以下RCoA)を登録し、該移動端末が在圏網を移動すると、該MAPへの登録のみを変更し、HAへの登録は変更しない。該移動端末のHoA宛のユニキャストパケットは、該MAP経由で該移動端末の気付けアドレスへ転送される。
【0015】
図5に、従来のHMIP技術を用いてホーム網宛のパケットをMAP経由で在圏先の端末に転送する方法の例を示す。図4と同一番号の物は、同一の機能を持つことを意味する。
【0016】
ホーム網700内には、Mobile IPプロトコルに準拠したホームエージェントであるHA710と、ルータ720があり、HA710とルータ720はリンク740に接続している。HA710内には、バインディングキャッシュテーブルであるBCT711があり、ルータ720内にはネイバーキャッシュテーブルであるNCT721がある。HA710の物理アドレスを物理アドレス712とする。
【0017】
移動端末930は、ホーム網700内のユニキャストIPアドレス(以下HoAと記述)であるHoA731を持つ。
【0018】
在圏網800内には、ルータ810があり、リンク820に接続している。
【0019】
ルータ720およびルータ810は、インターネット500と接続する。また、ルータ810から見て、ルータ720よりも小さいホップ数の位置にモビリティアンカーポイントであるMAP910がインターネット500に接続している。MAP910内にはバインディングキャッシュテーブルであるBCT911がある。
【0020】
移動端末930が在圏網800内のリンク820に接続すると、移動端末930は、在圏網800におけるユニキャストIPアドレス、すなわち気付けアドレス(以下CoAと記述)831をMAP910に登録する。また、MAP910にルーティングされるユニキャストIPアドレス(以下RCoA)931をHA710に登録する。
【0021】
MAP910は、移動端末930からCoA831の登録要求を受信すると、BCT911に、RCoA931とCoA831の対応を設定する。
【0022】
HA710は、移動端末930からRCoA931の登録要求を受信すると、BCT711に、HoA731とRCoA931の対応を設定し、ルータ720に対し、HoA731宛のパケットをHA710の物理アドレス712宛に送付するように通知し、ルータ720はNCT721に、HoA731と物理アドレス712の対応を登録する。
【0023】
図5は、ホーム網700のHoAを持つ移動端末が1つの場合を示しているが、複数存在する場合も同様に、それぞれの移動端末が接続するCoAとそれぞれのRCoAの対応をMAP910のBCT911に登録し、RCoAとHoAの対応をHA710に登録する。また、図5では、MAPが1つの場合を書いているが、複数のMAPがある場合は、在圏網に対応していずれかのMAP、例えば在圏網から見てもっともホップ数が小さい位置にあるMAPを使用し、CoAとRCoAの対応を一つのMAPに登録する。
【0024】
ルータ720がインターネット500からHoA731宛のパケットを受信すると、NC721を参照し、該パケットを物理アドレス712に転送する。HA710はHoA731宛のパケットを受信すると、該パケットをユニキャストパケットにカプセル化し、BC711を参照してHoA731に対応するRCoA931をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、ルータ720に送信する。宛先ヘッダがRCoA931であるため、通常のIPv6のルーティングに従い、該パケットはMAP910にルーティングされる。
【0025】
MAP910はRCoA931宛のパケットを受信すると、該パケットをユニキャストパケットにカプセル化し、BCT911を参照してRCoA931に対応するCoA831をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、インターネット500に送信する。宛先ヘッダがCoA831であるため、通常のIPv6のルーティングに従い、該パケットは、ルータ810を経由して、在圏網800に接続している移動端末930にルーティングされる。
【0026】
従来のHMIP技術の詳細については、IETFの「“Hierarchical Mobile IPv6 mobility management (HMIPv6)”,draft−ietf−mobileip−hmipv6−07.txt」(非特許文献4)を参考にすることができる。
【0027】
従来のHMIP技術では、移動端末のホーム網におけるIPアドレスとして、ユニキャストアドレス宛パケットの転送方法を規定しているが、マルチキャストアドレス宛パケットの転送は実現されていない。また、移動端末のHoA宛パケットは、HAおよびMAPで合計2回ユニキャストパケットにカプセル化されるため、IPアドレスが3重に付与され、リンク帯域の使用効率が低下する。
【0028】
【非特許文献1】
RFC2362(PIM−SM)
【非特許文献2】
RFC2710(ICMP)
【非特許文献3】
IETF“Mobility Support in IPv6”,draft−ietf−mobileip−ipv6−19.txt
【非特許文献4】
IETF“Hierarchical Mobile IPv6 mobility management (HMIPv6)”,draft−ietf−mobileip−hmipv6−07.txt
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のMobile IPv6技術では、移動端末のホーム網におけるIPアドレスとして、ユニキャストアドレス宛パケットの転送方法を規定しているが、マルチキャストアドレス宛パケットの転送は実現されていない。
【0030】
本発明の目的は、Mobile IPv6技術を用いて、インターネットを経由してホーム網宛のマルチキャストパケットを在圏先の端末に転送するMobile IPマルチキャスト方法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
Mobile IPv6技術を用いて、インターネットを経由してホーム網宛のマルチキャストパケットを在圏先の端末に転送するためには、従来のMobile IPv6技術と、IPv6マルチキャスト技術を組み合わせて、さらに以下に示す課題を解決する必要がある。
1)在圏網にいる移動端末へホームエージェントがマルチキャストパケットを転送するためには、マルチキャストパケットを送信先の移動端末の数だけコピーし、移動端末の在圏網におけるIPアドレス宛ユニキャストパケットにカプセル化する機能がホーム網内に必要である。
2)マルチキャストパケットを受信したい移動端末へのみマルチキャストパケットを転送するためには、移動端末ごとのグループ管理(どの端末が、どのマルチキャストアドレスを視聴するかの管理)が必要である。
【0032】
上記2つの課題について、本発明では、ホームエージェントに対し以下に示すマルチキャスト対応機能を追加することにより解決する。
課題1)について、マルチキャストパケットを送信先の移動端末の数だけコピーする機能をホームエージェント以外の装置に具備させた場合、該装置とホームエージェント間で、ホーム網のリンクの帯域をパケットのコピー回数分消費してしまうため、本機能を、ホームエージェントに追加することにより実現する。
次に、課題2)の移動端末のグループ管理については、装置間のシグナリングを削減する観点から、ホームエージェント内にマルチキャストアドレスとそのアドレスを視聴する移動端末のアドレスとの対応を管理するグループ管理テーブルを設け、IPレベルの移動管理とあわせて、どの端末が、どのマルチキャストアドレスを視聴するかの管理を同時に実行する。
【0033】
本発明の第1の態様のMobile IPマルチキャスト方法は、マルチキャストプロトコルをサポートするマルチキャストルータと、mobile IPをサポートするホームエージェントとが配備されたホーム網宛のマルチキャストパケットを、Mobile IP技術を用いて、インターネットを介して、在圏網に接続する、mobile IPプロトコルをサポートする1つまたは複数の移動端末に転送する方法であって、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応を保持し、
マルチキャストアドレスへの参加表明をいずれかの移動端末から最初に受信した時に該マルチキャストアドレスへの参加表明パケットを該マルチキャストルータに送信し、
該マルチキャストルータからマルチキャストパケットを受信した時に、前記保持されている対応から該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに対応する移動端末の気付けアドレスを検索し、該気付けアドレスの個数分該マルチキャストパケットをコピーし、該気付けアドレス宛のIPパケットにカプセル化して転送する。
【0034】
また本発明の第2の態様のMobile IPマルチキャスト方法は、マルチキャストプロトコルをサポートするマルチキャストルータと、mobile IPをサポートするホームエージェントとが配備されたホーム網宛のマルチキャストパケットを、インターネットを介して、mobile IPプロトコルを拡張したHMIPプロトコルをサポートするモビリティアンカーポイントに転送し、さらにモビリティアンカーポイントからインターネットを介して、在圏網に接続する、HMIPプロトコルをサポートする1つまたは複数の移動端末に該マルチキャストパケットを転送する方法であって、
mobile IPプロトコルに準拠した手順により、モビリティアンカーポイントに到達するIPアドレスを該モビリティアンカーポイントの該ホームエージェントに対する気付けアドレスとして該ホームエージェントに登録し、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある該移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応を代理グループ管理テーブルに保持し、
該マルチキャストアドレスへの参加表明が最初の参加表明である場合には、該移動端末の代理として、該参加表明パケットを前記ホームエージェントに転送し、
該ホームエージェントに登録した該モビリティアンカーポイント自身の気付けアドレス宛のユニキャストパケットにカプセル化されたマルチキャストパケットを受信すると、該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスにより前記代理グループ管理テーブルを検索して該マルチキャストアドレスに対応する気付けアドレスを得て、該気付けアドレスの個数分該マルチキャストパケットをコピーし、検索の結果得られた気付けアドレス宛のIPパケットにカプセル化して転送する。
【0035】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0036】
(第1の実施形態)
図1に、MAPが無い形態で、Mobile IPv6技術を用いて、ホーム網宛のマルチキャストパケットをインターネットを介して在圏先の端末に転送する本発明の第1の実施形態を示す。
【0037】
ホーム網100内には、Mobile IPv6プロトコルに準拠し、かつ本発明の特徴であるマルチキャスト対応機能を具備したホームエージェントであるHA110と、ルータ120と、マルチキャストプロトコル(PIM−SM)に準拠したマルチキャストルータであるMR140があり、HA110、ルータ120、およびMR140はリンク150に接続されている。MR140はマルチキャスト配信サーバ300に接続し、ルータ120はインターネット500に接続している。HA110の物理アドレスを物理アドレス112とする。ルータ120内にはネイバーキャッシュテーブルであるNCT121、HA110内にはバインディングキャッシュテーブルであるBCT111と、本発明の特徴の一つであるグループ管理テーブル113と、HA110全体の動作を行う制御部115がある。
【0038】
在圏網200内にはルータ210があり、ルータ210はインターネット500およびリンク220に接続している。移動端末130は、Mobile IPv6プロトコルに準拠した移動端末の機能と、本発明の特徴であるマルチキャスト対応機能を具備し、ホーム網100内のユニキャストIPアドレス(以下HoAと記述)であるHoA131を持つ。
【0039】
移動端末130が、在圏網200内のリンク220に接続すると、移動端末130は在圏網200におけるIPアドレス、すなわち気付けアドレスであるCoA231とHoA131をHA110に通知する。HA110は、移動端末130からCoA231の登録要求を受信すると、BCT111に、HoA131とCoA231の対応を設定し、ルータ120に対し、HoA131宛のパケットをHA110の物理アドレス112宛に送付するように通知する。ルータ120はNCT121に、HoA131と物理アドレス112の対応を登録する。また、移動端末130は、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを、Mobile IPv6プロトコルに準拠したリバーストネリングパケットによりカプセル化してHA110に通知し、HA110は該パケットをデカプセル化すると、該参加表明パケットを参照し該移動端末130のCoA231と該移動端末130が視聴したいマルチキャストアドレスの対応をグループ管理テーブル113に登録する。HA110は、あるマルチキャストアドレスに対して、移動端末のいずれかからマルチキャストアドレスへの参加表明パケットを最初に受けると、MR140に対して、該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信する。
【0040】
図1では、ホーム網100のHoAを持つ移動端末が1つの場合を示しているが、複数存在する場合も同様に、それぞれの移動端末が接続するCoAとそれぞれのHoAの対応をBCT111に登録する。また、それぞれの移動端末のCoAと受信したいマルチキャストアドレスの対応をグループ管理テーブル132に登録する。
【0041】
MR140は、ホーム網100内で、いずれかの端末(HA110を含む)からあるマルチキャストアドレスに対する参加表明パケットを受信すると、マルチキャスト配信サーバ300に該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信し、マルチキャスト配信サーバ300から受信した、該マルチキャストアドレスのパケットをホーム網100内でレイヤ2機能によりマルチキャストする。
【0042】
HA110は、MR140からマルチキャストアドレスのパケットを受信すると、グループ管理テーブル113を参照して、該マルチキャストアドレスに対応するCoAの登録数分該マルチキャストパケットをコピーし、該パケットをユニキャストパケットにカプセル化し、在圏網200における各移動端末のCoA(図1の場合CoA231)をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、ルータ120に送信する。宛先ヘッダがCoAであるため、通常のIPv6のルーティングに従い、該パケットは、各在圏網内の各移動端末にルーティングされる。
【0043】
図1ではCoA231を付与するので、該パケットは、ルータ120、インターネット500、ルータ210を経由して、在圏網200に接続している移動端末130にルーティングされる。移動端末130は受信したユニキャストパケットをデカプセル化し、マルチキャストパケットを取り出す。
【0044】
HA110が移動端末130からMobile IPプロトコルに準拠した位置登録パケットを受信すると、BCT111の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換え、さらにグループ管理テーブル113の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換える。マルチキャスト配信サーバ300、マルチキャストルータ140、ルータ120、リンク150、およびインターネット500の機能は、図3の従来技術におけるマルチキャスト配信サーバ640、MR60、図4の従来技術におけるルータ720、インターネット500とそれぞれ同一である。HA110は、図4の従来技術におけるHA710に、1)マルチキャストパケットをコピーし、ユニキャストパケットでカプセル化してCoAへ転送する機能と、2)グループ管理テーブル113を具備し、移動端末のCoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理する機能のマルチキャスト対応機能が追加されている。また、移動端末130は、図4の従来技術における移動端末730と比較すると、1)従来技術のマルチキャストプロトコルを具備し、2)視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットをMobile IPv6プロトコルに準拠したリバーストネリングパケットによりカプセル化してHA110に通知するマルチキャスト対応機能が追加されている。
【0045】
なお、本実施形態では、グループ管理テーブル113で、移動端末のCoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理する例を示しているが、グループ管理テーブル113で、移動端末のHoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理してもよい。その場合、HoAとCoAの対応を管理するバインディングキャッシュテーブル111と組み合わせることで、マルチキャストパケットの転送先であるCoAの管理が可能である。
【0046】
また、本実施形態では、マルチキャストプロトコルとしてPIM−SMを適用した例を示しているが、1)MR140と端末間で、マルチキャストパケットをレイヤ2のマルチキャストアドレス宛に転送し、2)端末からMR140に対し参加表明する手順がある、マルチキャストプロトコルであれば任意のプロトコルに適用可能である。具体的にはPIM−SMの他に、PIM−SSM、PIM−DRおよびDVMRP等のプロトコルに適用可能である。
【0047】
さらに、本実施形態では、Mobile IPv6における実施形態を示しているが、Mobile IPv6と同様、ホーム網宛のパケットをカプセル化し在圏先の端末に転送する技術としてMobile IP v4がある。Mobile IP v4の場合、カプセル化されたパケットを移動端末でデカプセル化するモードと、在圏網内にフォーリンエージェント(以下FA)を配備し、FAでデカプセル化するモードがある。前者については、第1の実施形態と同様である。
【0048】
(第2の実施形態)
図2に、MAPがある形態で、Mobile IP技術を用いて、ホーム網宛のマルチキャストパケットをインターネットを介して在圏先の端末に転送する本発明の第2の実施形態を示す。
【0049】
図1中と同一名称の部分は、同一の機能を持つことを意味している。ホーム網100内には、Mobile IPv6プロトコルに準拠し、かつマルチキャスト対応機能を具備したホームエージェントであるHA110、ルータ120、マルチキャストプロトコル(PIM−SM)に準拠したマルチキャストルータであるMR140があり、HA110、ルータ120、およびMR140はリンク150で接続されている。MR140はマルチキャスト配信サーバ300に接続し、ルータ120はインターネット500に接続している。HA110の物理アドレスを物理アドレス112とする。ルータ120内にはネイバーキャッシュテーブルであるNCT121、HA110内にはバインディングキャッシュテーブルであるBCT111と、グループ管理テーブル11B4と、HA110全体の動作を行う制御部115がある。在圏網200内にはルータ210があり、ルータ210はインターネット500とリンク220に接続している。また、ルータ210から見て、ルータ120よりも小さいホップ数の位置にHMIPプロトコルに準拠し、また本発明の特徴であるマルチキャスト対応機能を具備したモビリティアンカーポイントであるMAP410がインターネット500に接続している。MAP410内にはBCT411と、代理グループ管理テーブル413と、MAP410全体の動作を行う制御部415がある。MAP410は、ホーム網100内のユニキャストIPアドレスであるHoA181と気付けアドレスCoA281を持つ。移動端末131は、HMIPプロトコルに準拠した移動端末の機能と本発明の特徴であるマルチキャスト対応機能を具備し、ホーム網100内のユニキャストIPアドレスであるHoA131と、MAP410にルーティングされるユニキャストIPアドレスであるRCoA431とを持つ。
【0050】
移動端末131が在圏網200内のリンク220に接続すると、移動端末131は、在圏網200におけるIPアドレス、すなわち気付けアドレスであるCoA231とRCoA431をMAP410に通知する。また、MAP410にルーティングされるユニキャストIPアドレスであるRCoA431とHoA131をHA110に登録する。MAP410は、移動端末131からCoA231の登録要求を受信すると、BCT411にRCoA431とCoA231の対応を設定する。HA110は、移動端末131からRCoA431の登録要求を受信すると、BCT111にHoA131とRCoA431の対応を設定し、ルータ120に対し、HoA131宛のユニキャストパケットをHA110の物理アドレス112宛に送付するように通知し、ルータ120はNCT121に、HoA131と物理アドレス112の対応を登録する。また、移動端末131は、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットをMAP410に通知し、MAP410は移動端末131のCoA231と該移動端末131が視聴したいマルチキャストアドレスの対応を代理グループ管理テーブル413に登録する。MAP410は、あるマルチキャストアドレスに対して、移動端末のいずれかから最初に参加表明の登録を受けると、HA110に対して、MAP410自身の気付けアドレスCoA281を従来のmobile IPの手順を用いて登録し、さらに該マルチキャストアドレスとCoA281を含む参加表明パケットをHA110に送信する。
【0051】
HA110は、あるマルチキャストアドレスに対して、移動端末(本実施形態の場合MAP)のいずれかからCoAの登録を受けると、第1の実施形態の技術によりMR140に対して、該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信する。
【0052】
図2は、ホーム網100のHoAを持つ移動端末が1つの場合を示しているが、複数存在する場合も同様に、それぞれの移動端末は、接続するCoAとそれぞれのRCoAの対応をMAP410のBCT411に登録し、それぞれの移動端末のCoAと受信したいマルチキャストアドレスの対応をMAP410の代理グループ管理テーブル413に登録する。さらに、RCoAとHoAの対応をHA110に登録する。
【0053】
また、図2は、MAPが1つの場合を示しているが、複数のMAPがある場合、各移動端末は在圏網に対応するいずれかのMAP、例えば在圏網から見てもっともホップ数が小さい位置にあるMAPを使用し、CoAとRCoAの対応を一つのMAPに登録し、また参加表明パケットを該MAPへ送信する。
【0054】
MR140は、ホーム網100内で、いずれかの端末(本実施形態の場合HA110)からあるマルチキャストアドレスに対する最初の参加表明パケットを受信すると、マルチキャスト配信サーバ300に該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信し、マルチキャスト配信サーバ300から受信した、該マルチキャストアドレスのパケットをホーム網100内でレイヤ2マルチキャストする。
【0055】
HA110は、MR140から該マルチキャストアドレスのパケットを受信すると、グループ管理テーブル113を参照して、該マルチキャストアドレスに対応するCoAの登録数分、該マルチキャストパケットをコピーし、ユニキャストパケットにカプセル化し、在圏網200における各移動端末(本実施形態ではMAP410)のCoA(図2の場合RCoA281)をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、ルータ120に送信する。図2ではRCoA281を付与するので、該パケットは、ルータ120、インターネット500を経由して、MAP410にルーティングされる。
【0056】
MAP410は、HA110からユニキャストパケットにカプセル化されたMAP410宛のマルチキャストパケットを受信すると、代理グループ管理テーブル413を参照して、該パケットのマルチキャストアドレスに対応するCoAの登録数分、該マルチキャストパケットをコピーし、ユニキャストパケットにカプセル化し、在圏網200における各移動端末のCoA(図2の場合CoA231)をカプセル化パケットの宛先ヘッダに付与し、インターネット500に送信する。図2ではCoA231を付与するので、該パケットは、インターネット500、ルータ210を経由して、在圏網200内のリンク220に接続する移動端末131にルーティングされる。移動端末131は受信したユニキャストパケットをデカプセル化し、マルチキャストパケットを取り出す。
【0057】
MAP410が移動端末131からHMIPプロトコルに準拠した位置登録パケットを受信すると、BCT411の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換え、さらに代理グループ管理テーブル413の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換える。マルチキャスト配信サーバ300、マルチキャストルータ140、ルータ120、リンク150、インターネット500、およびHA110の機能は、第1の実施形態におけるそれぞれの機能と同じである。MAP410については、図5の従来技術におけるMAP910に、1)第1の実施形態における移動端末として動作する機能と、2)移動端末から参加表明パケットを受信し該移動端末のCoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応をMAP410が持つ代理グループ管理テーブル413に登録する機能と、3)マルチキャストアドレスに対する最初の参加表明パケットを受信した時にHA110へ該マルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを送信する機能と、4)HA110からユニキャストパケットにカプセル化されたマルチキャストパケットを受信すると、代理グループ管理テーブル413を参照して該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに対応するCoAが登録されている移動端末に対して、該マルチキャストパケットをユニキャストパケットにカプセル化して転送する、マルチキャスト対応機能が追加されている。
【0058】
また、移動端末131は、図5の従来技術における移動端末930に、1)従来技術のマルチキャストプロトコルを具備し、2)視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットをMobile IPv6プロトコルに準拠したリバーストネリングパケットによりカプセル化してMAPに通知するマルチキャスト対応機能が追加されている。
【0059】
なお、本実施形態では、グループ管理テーブル113および代理グループ管理テーブル413で、移動端末のCoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理する例を示しているが、グループ管理テーブル113および代理グループ管理テーブル413で、移動端末のHoAと該移動端末が視聴したいマルチキャストアドレスの対応関係を管理してもよい。その場合、HoAとCoAの対応を管理するBCTと組み合わせることで、マルチキャストパケットの転送先であるCoAの管理が可能である。
【0060】
さらに、本実施形態では、Mobile IPv6における実施形態を示しているが、Mobile IP v6と同様、ホーム網宛のパケットをカプセル化し在圏先の端末に転送する技術としてMobile IP v4がある。Mobile IP v4の場合、カプセル化されたパケットを移動端末でデカプセル化するモードと、在圏網内にフォーリンエージェント(以下FA)を配備し、FAでデカプセル化するモードがある。前者については、第2の実施形態と同様である。
【0061】
なお、本発明は専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、CD−ROM等の記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク装置等の記憶装置を指す。さらに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、インターネットを介してプログラムを送信する場合のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体もしくは伝送波)、その場合のサーバとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含む。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば下記の効果がある。
【0063】
移動端末がホーム網で視聴可能なマルチキャストサービスを、在圏網でも視聴することが可能である。また、移動端末毎に、どの端末がどのマルチキャストサービスを視聴しているか管理するため、課金等の管理が可能になる。また、本発明では、視聴を希望しない移動端末がマルチキャストパケットを受信することが無いので、NWおよび移動端末のリソースを節約し、効率的なIPv6マルチキャストサービスが実現可能である。
【0064】
また、請求項2の発明では、請求項1の発明と従来のHMIP機能を組み合わせた場合に比べ、複数の移動端末が同一マルチキャストアドレスのパケットを受信する場合でも、HA−MAP間で、マルチキャストパケットのコピーを転送する必要が無く、在圏網に近いMAPでコピーするため、HA−MAP間のリソースを節約できる。また、請求項1の発明と従来のHMIP機能を組み合わせた場合、移動端末のHoA宛パケットは、HAおよびMAPで合計2回ユニキャストパケットにカプセル化されるが、本発明では移動端末がマルチキャストパケットを受信時にはMAPで1度のみユニキャストパケットにカプセル化されるため、MAP−移動端末間のリソースも節約できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のMobile IPマルチキャストシステムの構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態のMobile IPマルチキャストシステムの構成図である。
【図3】従来のIPv6マルチキャスト技術を用いて、マルチキャストパケットをホーム網内の端末に送信するシステムの例を示す図である。
【図4】従来のMobile IPv6技術を用いてホーム網宛のパケットを在圏先の端末に転送するシステムの例を示す図である。
【図5】従来のHMIP技術を用いてホーム網のパケットをMAP経由で在圏先の端末に転送するシステムの例を示す図である。
【符号の説明】
100 ホーム網
110 HA
111 BCT
112 物理アドレス
113,114 グループ管理テーブル
115 制御部
120 ルータ
121 NCT
130,131 移動端末
140 MR
150 リンク
200 在圏網
210 ルータ
220 リンク
300 マルチキャスト配信サーバ
410 MAP
411 BCT
413 代理グループ管理テーブル
415 制御部
500 インターネット
600 ホーム網
610 MR
620 端末
630 リンク
640 マルチキャスト配信サーバ
700 ホーム網
710 HA
711 BCT
712 物理アドレス
720 ルータ
721 NCT
730 移動端末
740 リンク
800 在圏網
810 ルータ
820 リンク
910 MAP
911 BCT
930 移動端末
Claims (6)
- マルチキャストプロトコルをサポートするマルチキャストルータと、mobile IPをサポートするホームエージェントとが配備されたホーム網宛のマルチキャストパケットを、Mobile IP技術を用いて、インターネットを介して、在圏網に接続する、mobile IPプロトコルをサポートする1つまたは複数の移動端末に転送する方法であって、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応を保持し、
マルチキャストアドレスへの参加表明をいずれかの移動端末から最初に受信した時に該マルチキャストアドレスへの参加表明パケットを該マルチキャストルータに送信し、
該マルチキャストルータからマルチキャストパケットを受信した時に、前記保持されている対応から該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに対応する移動端末の気付けアドレスを検索し、該気付けアドレスの個数分該マルチキャストパケットをコピーし、該気付けアドレス宛のIPパケットにカプセル化して転送するMobile IPマルチキャスト方法。 - マルチキャストプロトコルをサポートするマルチキャストルータと、mobile IPをサポートするホームエージェントとが配備されたホーム網宛のマルチキャストパケットを、インターネットを介して、mobile IPプロトコルを拡張したHMIPプロトコルをサポートするモビリティアンカーポイントに転送し、さらにモビリティアンカーポイントからインターネットを介して、在圏網に接続する、HMIPプロトコルをサポートする1つまたは複数の移動端末に該マルチキャストパケットを転送する方法であって、
mobile IPプロトコルに準拠した手順により、モビリティアンカーポイントに到達するIPアドレスを該モビリティアンカーポイントの該ホームエージェントに対する気付けアドレスとして該ホームエージェントに登録し、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある該移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応を代理グループ管理テーブルに保持し、
該マルチキャストアドレスへの参加表明が最初の参加表明である場合には、該移動端末の代理として、該参加表明パケットを前記ホームエージェントに転送し、
該ホームエージェントに登録した該モビリティアンカーポイント自身の気付けアドレス宛のユニキャストパケットにカプセル化されたマルチキャストパケットを受信すると、該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスにより前記代理グループ管理テーブルを検索して該マルチキャストアドレスに対応する気付けアドレスを得て、該気付けアドレスの個数分該マルチキャストパケットをコピーし、カプセル化して、該気付けアドレス宛のIPパケットに転送するMobile IPマルチキャスト方法。 - ホーム網内に、マルチキャストプロトコルをサポートするマルチキャストルータとともに配備され、mobile IPをサポートするホームエージェントにおいて、
Mobile IPプロトコルをサポートするホームエージェントとして動作するため、ホームアドレスと気付けアドレスの対を保持するバインディングキャッシュテーブルと、
在圏網に接続し、Mobile IPプロトコルをサポートし、該ホーム網のマルチキャストパケットが転送される移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応関係を保持するグループ管理テーブルと、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応関係を前記グループ管理テーブルに記録する手段と、
該マルチキャストアドレスへの参加表明が最初の参加表明である場合には該参加表明パケットを該マルチキャストルータに送信する手段と、
該マルチキャストルータからマルチキャストパケットを受信した時に、該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスにより前記グループ管理テーブルを検索して該マルチキャストアドレスに対応する気付けアドレスを得て、該気付けアドレスの個数分該マルチキャストパケットをコピーし、該気付けアドレス宛のIPパケットにカプセル化して転送する手段と、
移動端末から位置登録パケットを受信すると、該バインディングキャッシュテーブルの旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換え、さらに前記グループ管理テーブルの旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換える手段を有することを特徴とするホームエージェント。 - ホーム網内に、マルチキャストプロトコルをサポートするマルチキャストルータとともに配備され、mobile IPをサポートするホームエージェントにおいて、
Mobile IPプロトコルをサポートするホームエージェントとして動作するため、ホームアドレスと気付けアドレスの対を保持するバインディングキャッシュテーブルと、
在圏網に接続し、Mobile IPプロトコルをサポートし、該ホーム網のマルチキャストパケットが転送される移動端末のホームアドレスとマルチキャストアドレスの対応関係を保持するグループ管理テーブルと、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある移動端末のホームアドレスとマルチキャストアドレスの対応関係を前記グループ管理テーブルに記録する手段と、
該マルチキャストアドレスへの参加表明が最初の参加表明である場合には該参加表明パケットを該マルチキャストルータに送信する手段と、
前記マルチキャストルータからマルチキャストパケットを受信した時に、該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスにより前記グループ管理テーブルを検索して該マルチキャストアドレスに対応するホームアドレスを得て、該ホームアドレスにより前記バインディングキャッシュテーブルを検索して該マルチキャストアドレスに対応する気付けアドレスを得て、該気付けアドレスの個数分該マルチキャストパケットをコピーし、該気付けアドレス宛のIPパケットにカプセル化して転送する手段と、
移動端末から位置登録パケットを受信すると、該バインディングキャッシュテーブルの旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換える手段を有することを特徴とするホームエージェント。 - mobileプロトコルを拡張したHMIPプロトコルをサポートするモビリティアンカーポイントであって、マルチキャストプロトコルをサポートするマルチサーキュレータと、mobile IPをサポートするホームエージェントが配備されたホーム網宛のマルチキャストパケットを、在圏網に接続する、HMIPプロトコルをサポートする1つまたは複数の移動端末にインターネットを介して転送するモビリティアンカーポイントにおいて、
HMIPプロトコルをサポートするホームモビリティアンカーポイントとして動作するため、移動端末の代理として前記ホームエージェントに登録する代理気付けアドレスと移動端末の気付けアドレスの対を保持するバインディングキャッシュテーブルと、
移動端末の代理気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応関係を保持する代理グループ管理テーブルと、
mobile IPプロトコルに準拠した手順により、該モビリティアンカーポイントに到達するIPアドレスを該モビリティアンカーポイントの該ホームエージェントに対する気付けアドレスとして前記ホームエージェントに登録し、該ホームエージェントの移動端末として動作する手段と、
移動端末から、視聴したいマルチキャストアドレスを含む参加表明パケットを受信すると、該参加表明パケットにある該移動端末の気付けアドレスとマルチキャストアドレスの対応を前記代理グループ管理テーブルに記録する手段と、
該マルチキャストアドレスへの参加表明が最初の参加表明である場合には該参加表明パケットを前記ホームエージェントに送信する手段と、
前記ホームエージェントに登録した該モビリティアンカーポイント自身の気付けアドレス宛のユニキャストパケットにカプセル化されたマルチキャストパケットを受信すると、該マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスにより前記代理グループ管理テーブルを検索して該マルチキャストアドレスに対応する移動端末の気付けアドレスを得て、該マルチキャストパケットを該気付けアドレスの個数分コピーし、該気付けアドレス宛のIPパケットにカプセル化して転送する手段と、
移動端末から該モビリティアンカーポイントへの位置登録パケットを受信すると、前記バインディングキャッシュテーブルの旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換え、さらに該代理グループ管理テーブル中の旧気付けアドレスを該位置登録パケット中の新気付けアドレスに書き換える手段を有することを特徴とするモビリティアンカーポイント。 - 請求項1または2に記載のMobile IPマルチキャスト方法をコンピュータに実行させるためのMobile IPマルチキャストプログラム。
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