JP2004259909A - 重ね合わせ検査方法および重ね合わせ検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】重ね合わせ精度を測定する重ね合わせ検査において、測定誤差を信頼性良く検出して補正することにより、重ね合わせ検査の精度向上を図る。
【解決手段】上層と下層との検査マークの位置ずれ量を複数ウエハのそれぞれ複数箇所について測定し、該測定データのウェハ毎の線形成分を除去して残留解析を行い、残留データから測定ポイント毎の測定ウェハ全ての平均値を演算して、該平均値を各残留データから減算することにより、測定データから測定誤差成分を抽出した測定誤差データを得て、該測定誤差データを用いて補正値を得る。
【選択図】 図4
【解決手段】上層と下層との検査マークの位置ずれ量を複数ウエハのそれぞれ複数箇所について測定し、該測定データのウェハ毎の線形成分を除去して残留解析を行い、残留データから測定ポイント毎の測定ウェハ全ての平均値を演算して、該平均値を各残留データから減算することにより、測定データから測定誤差成分を抽出した測定誤差データを得て、該測定誤差データを用いて補正値を得る。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置製造のリソグラフィ工程における、層の重ね合わせ精度を検査する装置および方法に関するものであり、特に、重ね合わせ測定誤差の補正に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の重ね合わせ検査では、第1層と第2層のずれは、マーク1のエッジとマーク2のエッジとの間隔a,bを測定し、(ずれ量)=(a−b)/2 として求められる。また、小さい誤差でずれを測定するには、第1の測定マークに対応する第1の画像、第2の測定マークに対応する第2の画像と、第3の測定マークに対応する第3の画像とを別々に取り込み、第1の画像と第3の画像とを用いて、第1の軸方向について重ね合わせのずれを検査し、第2の画像と第3の画像とを用いて第2の軸方向について重ね合わせのずれを検査している(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の別例による重ね合わせ精度の測定では、予め、重ね合わせ精度における測定回数(サンプリング数)と測定誤差との関係を求めておき、サンプリング数に対する測定誤差をデータSとして記憶しておく。1枚目のウェハの測定対象となる合わせマークに対して重ね合わせ精度測定を行い、そのずれ量の平均と3σを算出する。次いで合わせマージンの絶対値とデータSの対応する値とを比較して合わせマージンの絶対値が小さい場合には2枚目のウェハに対する測定を行う。合わせマージンの絶対値がデータSの対応する値以上となる場合には、再度の測定を行うことなくロットを次の工程に進める、このように、予め求めておいた測定誤差と測定回数との関係から、重ね合わせ精度測定をどの程度行えば重ね合わせの良否が信頼性良く判断できるかを決め、必要最小限の測定回数で判断を可能にしている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−275837号公報(第1−第4頁、第1−第4図)
【特許文献2】
特開平9−312319号公報(第1−第5頁、第1−第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明では、層のずれを優れた精度で測定するものであるが、測定されたデータには、必ず測定誤差が含まれるものであり、測定誤差の低減、即ち、重ね合わせ精度の向上には限界があるものであった。このため、測定データに、フィルタをかけて異常値を除去したり、データから線形成分を除去した後のデータに、予め設定された数値を超えたものを除去して判定に用いることは、従来から広く行われているが、測定データは重ね合わせのずれ量であるため、実際にずれているのにも拘わらず異常データとして除去してしまうことがあった。
また、上記特許文献2に記載された発明では、測定誤差を予め正確に把握することは困難であり、また、測定誤差が大きいと、測定回数を大きくして精度の向上を図るものであるため、既存の測定誤差は低減できず、測定データの信頼性を向上することができなかった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、重ね合わせ精度を測定する重ね合わせ検査において、測定誤差を信頼性良く検出して補正することにより、重ね合わせ検査の精度向上を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る重ね合わせ検査方法は、半導体基板上に形成された第1の層から成る第1の検査マークと、該第1の層の上層の第2の層から成り上記第1の検査マークに重ね合わされて形成された第2の検査マークとの間の位置ずれ量を測定して行うもので、第1のステップと、第2のステップとを備えて、各測定誤差データを用いて得た補正値により上記測定データにおける測定誤差を補正するものである。第1のステップは、上記半導体基板としての複数のウェハにて上記位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行い、得られた各測定データそれぞれからウェハ毎の線形成分を除去して各残留データを得るものである。また、第2のステップは、上記各残留データに対し、ウェハ内の測定位置毎に上記複数のウェハ全てについて平均値を演算し、該測定位置毎の平均値を上記各残留データそれぞれから減算して各測定誤差データを得るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
半導体装置では層の重ね合わせ精度を測定するため、各層には回路や素子を形成すると共に、重ね合わせ精度を検査するための検査マークのパターンが形成されている。既に形成された層上に新しい層を形成した際、既に形成された層の重ね合わせ検査マークの直上部に新たな層の重ね合わせ検査マークを重ね合わせることで、この2つの重ね合わせ検査マークの位置関係から既に形成された層に対する新たな層のずれを測定することができる。
まず、半導体ウェハ上に先に形成されている第1の層上に重ね合わせた第2の層のずれを以下のように測定する。図1に示すように、第1の層に形成された第1の検査マーク1と第2の層に形成された第2の検査マーク2とのそれぞれのエッジの間隔a、bを測定し、(位置ずれ量)=(a−b)/2 として得る。
このような位置ずれ量の測定は、図2(a)で示されたウェハ内の、例えば9つの測定ショット3について、さらに、図2(b)に示すように各測定ショット3の4角に配置されている測定ポイント4に形成された検査マーク1、2について測定する。一般的に測定には画像認識が用いられ、検査マーク1、2を照射し、反射光の強度から検査マーク1、2のエッジを検出して行う。
【0008】
このように得られた測定データである位置ずれ量は、測定誤差を含むため、測定データの信頼性を向上するために、測定データから測定誤差成分を検出して補正する。このような、測定データから測定誤差成分を検出する方法について、以下に詳述する。
測定データである位置ずれ量は、図3に示すように、線形成分と非線形成分とで構成されており、線形成分は、OFFSET、SCALING、ROTATION、S−SCA(ショットの倍率)、S−ROT(ショットのローテーション)等の要因によるずれであり、非線形成分は、測定誤差と、ステッピング、YAWING、プロセス歪み等の要因によるずれである。ここでプロセス歪みとは、熱処理、CMPの研磨の面内ばらつきなどによりウェハ面内のショット配列がランダムにずれることを言う。この非線形成分の測定誤差以外の要因によるずれ成分は、同一ロット内のウェハ間では共通に存在するものであり、以下、非線形共通ずれ成分と称す。
このため、測定誤差成分は、測定された位置ずれ量から、線形成分と、上記非線形共通ずれ成分とを除去することで、抽出できる。
【0009】
位置ずれ量の測定から、測定誤差成分の抽出完了までのフローチャートを図4に示す。
ロット内の複数(3枚以上)のウェハ、この場合4枚測定するとして、各ウェハ(#W1,#W2,#W3,#W4,)における9つの測定ショット3について、さらに各測定ショット3の4角に配置されている測定ポイント4に対して測定を行い、144個の測定データを得る。図5に各測定データ(単位:μm)を示す。この場合、各測定ポイント4の測定(TEST1〜TEST4)毎にまとめ、図6、図7にグラフ化したものを示す。なお、9つの測定ショット3は、図2(a)に示すように、各ショットの右下角の座標を用いて表すと、(−2,1)、(0,1)、(2,1)、(−2,0)、(1,0)、(3,0)、(−1,−1)、(2,−1)、(0,−2)となる。また、この場合スキャナ式露光機を用いたものとする。
【0010】
測定が完了すると、図5で示す各測定データに対して、ロット単位で線形成分を除去して残留解析を行い、図8に示す残留データを得る。線形成分の除去とは、得られた測定値を用いて最小2乗法による係数出しを実施し、更に導出係数を用いて上記残留データとなる残差量を求めることを言う。ここでは、ロット単位で線形成分を除去するため、ロット内で抜き取り検査された複数のウェハ(この場合4枚)における全ての測定データを用いて最小2乗法による係数出しを実施し、更に導出係数を用いて残留データを求める。図9、図10に図8の残留データをグラフ化したものを示す。この残留データにおいて、所定の値を越えるものを異常として抽出し除去する。異常の基準となる所定値は、例えば、露光機が一括露光式の場合は40nm、スキャナ式の場合は25nmとする。これにより、大きくずれている特異点を除去する。
また、同時に、異常となるポイントが測定ショット3内の全てのポイントに及ぶケースは、露光機のステッピングの飛び、またはプロセス歪みの発生と判断し、また、測定ショット3内の2ポイントが異常となるケースは、露光機のyawing誤差によるずれの発生と判断し、警報を出力する。警報が出力されると、処理を停止させるか、続行させるかを人が判断し、ロットに対し必要な処置を行う。この場合、スキャナ式露光機の基準値25nmで判断し、図9、図10に示すように、残留データに異常のないことが確かめられる(S1)。
【0011】
次に、S1にて残留データがOKと判断された各測定データに関し、線形成分と、上述した非線形共通ずれ成分とを除去して、測定誤差成分を抽出し、測定誤差データとする(S2)。このS2の処理は、以下に示すSS1、SS2、SS3の処理によって行う。
まず、各測定データからウェハ毎の線形成分を除去して残留解析を行い、図11に示す残留データを得る。ここでは、ウェハ単位で線形成分を除去するため、各ウェハ毎に、ウェハ1枚分の測定データを用いて最小2乗法による係数出しを実施し、更に導出係数を用いて残留データを求める。図12、図13に図11の残留データをグラフ化したものを示す(SS1)。
次に、図11で示す各残留データに対して、測定ポイント毎の測定ウェハ全て(この場合4枚)の平均値を演算し、図14に示す平均値データを得る。この平均値データは上述した非線形共通ずれ成分に当たる(SS2)。
次に、図11に示す各残留データのそれぞれから、対応する測定ポイント毎の、図14に示す平均値データを減算して、図15に示す測定誤差データを得る。図16、図17は図15の測定誤差データをグラフ化したものを示す(SS3)。
【0012】
次に、S2(SS1、SS2、SS3)にて得られた図15に示す測定誤差データに対して、所定の値を用いて判定を行い、該所定値を越えるものを抽出する。抽出の基準となる所定値は、例えば、露光機が一括露光式の場合は15nm、スキャナ式の場合は7nmとする。この場合、スキャナ式露光機の基準値7nmで判断し、図16、図17に示すように、2個の測定誤差データが抽出される(S3)。
次に、抽出された測定誤差データに対応する検査マーク1、2の波形検証を行う。この波形検証は、各検査マークの画像から例えば波形相関法を用いて、検査マーク1、2の形状に異常がないか判定する。波形異常と判定された検査マーク1、2の測定誤差データは除去する。波形に異常がない場合は、その測定誤差データを復帰させる(S4)。
この後、得られた測定誤差データである解析データを用いて、位置ずれ量の測定に対する測定誤差を低減するフィードバック制御に用いる補正値を導出する。
【0013】
この実施の形態では、検査マーク1、2の位置ずれ量を測定し、異常値を除いた各測定データに関し、まず、ウェハ毎の線形成分を除去する残留解析を行う。このようにウェハ毎に残留解析することにより、位置ずれ量の測定データから線形成分を除去するのが、ロット毎の残留解析に比して高精度に行える。また、残留解析後の残留データから、測定ポイント毎の測定ウェハ全ての平均値を演算して、この平均値をそれぞれの残留データから減算することにより、残留データから上述した非線形共通ずれ成分が除去できる。測定データである位置ずれ量に含まれる非線形共通ずれ成分は、上述したように同一ロット内のウェハ間では共通に存在するものであるため、測定ポイント毎の測定ウェハ全ての平均値を非線形共通ずれ成分とみなし、該平均値を各残留データから減算することにより、測定誤差成分に近い測定誤差データが得られる。これにより、測定誤差を低減する補正値を精度良く得られ、重ね合わせ精度の測定を高精度に行うことができる。
また、これにより半導体装置のロットに対する重ね合わせ精度の判定をより正しく行うことができる。これにより、レジストや成膜された層を除去して再形成させる再生ロットの低減を可能にして、デバイス開発の効率化と低コスト化を可能にする。
【0014】
また、得られた測定誤差データが所定の基準値を超える場合に除去することにより、検査マークの形状異常等、測定誤差以外の要因の特異点を除去でき、補正値の導出をより高精度に行える。さらに、所定の基準値を超えた測定誤差データに波形検証を行うことにより、検査マーク自身の形状異常などによる、波形異常の場合のみを的確に除去でき、測定誤差データの信頼性がさらに向上し、補正値の導出をより高精度に行える。
また、ウェハ毎の残留解析に先立って、ロット毎の残留解析を行い、該残留データに対し所定の基準値を超えたものを除去するため、初期段階で大きくずれているデータを除去するため、その後のデータ処理の信頼性が向上する。また、測定ショット内で複数の測定ポイントが同時に基準値以上ずれている場合に、警報を出力させて、必要な処置を人が行うようにしたため、初期段階で効果的な処置が行え、測定データの精度も向上する。
【0015】
なお、上述した、位置ずれ量の測定から測定誤差データの抽出、さらに補正値を導出して測定のフィードバック制御に用いる一連の重ね合わせ検査方法は、重ね合わせ検査装置において、自動的に行われる。即ち、重ね合わせ検査装置は、検査マーク1、2の位置ずれ量を測定する測定手段、測定データからロット毎、ウェハ毎のそれぞれについて線形成分を除去する残留解析手段、異常データを除去する除去手段、測定ポイント毎の測定ウェハ全ての平均値を演算してウェハ毎の残留解析による各残留データから減算する測定誤差抽出手段、検査マーク1、2を波形検証する波形判定手段、および測定誤差データから補正値を導出して補正する補正手段を備えて、上記実施の形態で示した重ね合わせ検査を自動的に行う。
【0016】
実施の形態2.
上記実施の形態1において、測定データである位置ずれ量の非線形成分は、ステッピング、YAWING、プロセス歪み等の要因による、ウェハ間で共通に存在する非線形共通ずれ成分ずれと、測定誤差とで構成されるように説明したが、露光機の投影レンズのディストーションによるずれは、複数のレンズの組み合わせで決まる非線形成分であり、ウェハ面内では共通に存在することが判っている。このため、この実施の形態では、以下に示すように、ウェハ面内で共通のウェハ内共通ずれ成分を除去してさらに高精度の測定誤差データを得る。
上記実施の形態1と同様に、S1にて残留データがOKと判断された各測定データに関し、SS1によりウェハ毎の残留解析を行い残留データを得る。次に、各残留データに対して、ウェハ毎の平均値を演算し、各残留データのそれぞれから、対応するウェハ毎の平均値を減算する。これによって得られた各残留データを用いて(図11の残留データと置き換えて)、上記実施の形態1のSS2からの処理を行う。その後の処理は上記実施の形態1と同様である。
【0017】
この実施の形態では、ウェハ毎の残留解析後の残留データから、ウェハ毎の平均値を演算して、この平均値をそれぞれの残留データから減算することにより、残留データからウェハ面内では共通に存在するウェハ内共通ずれ成分が除去できる。その後に、上記実施の形態1と同様に、同一ロット内のウェハ間では共通に存在する非線形共通ずれ成分を除去することで、さらに測定誤差成分に近い測定誤差データが得られる。これにより、測定誤差を低減する補正値がさらに精度良く得られ、重ね合わせ精度の測定を一層高精度に行うことができる。
【0018】
【発明の効果】
以上のようにこの発明に係る重ね合わせ検査方法は、半導体基板としての複数のウェハにて位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行い、得られた各測定データそれぞれからウェハ毎の線形成分を除去して各残留データを得る第1のステップと、上記各残留データに対し、ウェハ内の測定位置毎に上記複数のウェハ全てについて平均値を演算し、該測定位置毎の平均値を上記各残留データそれぞれから減算して各測定誤差データを得る第2のステップとを備え、上記各測定誤差データを用いて得た補正値により上記測定データにおける測定誤差を補正するため、測定誤差成分に近い測定誤差データを得ることが可能になり、測定誤差を低減する補正値が精度良く得られて、重ね合わせ精度の測定を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による位置ずれ量の測定方法を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1による位置ずれ量の測定箇所を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1による位置ずれ量の成分を説明する図である。
【図4】この発明の重ね合わせ検査方法を示すフローチャートである。
【図5】この発明の重ね合わせ検査における測定データを示す図である。
【図6】この発明の重ね合わせ検査における図5の測定データの一部をグラフ化した図である。
【図7】この発明の重ね合わせ検査における図5の測定データの一部をグラフ化した図である。
【図8】この発明の重ね合わせ検査におけるロット毎の残留解析による残留データを示す図である。
【図9】この発明の重ね合わせ検査における図8の残留データの一部をグラフ化した図である。
【図10】この発明の重ね合わせ検査における図8の残留データの一部をグラフ化した図である。
【図11】この発明の重ね合わせ検査におけるウェハ毎の残留解析による残留データを示す図である。
【図12】この発明の重ね合わせ検査における図11の残留データの一部をグラフ化した図である。
【図13】この発明の重ね合わせ検査における図11の残留データの一部をグラフ化した図である。
【図14】この発明の重ね合わせ検査における測定ポイント毎の平均値データを示す図である。
【図15】この発明の重ね合わせ検査における測定誤差データを示す図である。
【図16】この発明の重ね合わせ検査における図15の測定誤差データの一部をグラフ化した図である。
【図17】この発明の重ね合わせ検査における図15の測定誤差データの一部をグラフ化した図である。
【符号の説明】
1 第1の検査マーク、2 第2の検査マーク、3 測定ショット、
4 測定位置としての測定ポイント。
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置製造のリソグラフィ工程における、層の重ね合わせ精度を検査する装置および方法に関するものであり、特に、重ね合わせ測定誤差の補正に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の重ね合わせ検査では、第1層と第2層のずれは、マーク1のエッジとマーク2のエッジとの間隔a,bを測定し、(ずれ量)=(a−b)/2 として求められる。また、小さい誤差でずれを測定するには、第1の測定マークに対応する第1の画像、第2の測定マークに対応する第2の画像と、第3の測定マークに対応する第3の画像とを別々に取り込み、第1の画像と第3の画像とを用いて、第1の軸方向について重ね合わせのずれを検査し、第2の画像と第3の画像とを用いて第2の軸方向について重ね合わせのずれを検査している(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の別例による重ね合わせ精度の測定では、予め、重ね合わせ精度における測定回数(サンプリング数)と測定誤差との関係を求めておき、サンプリング数に対する測定誤差をデータSとして記憶しておく。1枚目のウェハの測定対象となる合わせマークに対して重ね合わせ精度測定を行い、そのずれ量の平均と3σを算出する。次いで合わせマージンの絶対値とデータSの対応する値とを比較して合わせマージンの絶対値が小さい場合には2枚目のウェハに対する測定を行う。合わせマージンの絶対値がデータSの対応する値以上となる場合には、再度の測定を行うことなくロットを次の工程に進める、このように、予め求めておいた測定誤差と測定回数との関係から、重ね合わせ精度測定をどの程度行えば重ね合わせの良否が信頼性良く判断できるかを決め、必要最小限の測定回数で判断を可能にしている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−275837号公報(第1−第4頁、第1−第4図)
【特許文献2】
特開平9−312319号公報(第1−第5頁、第1−第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明では、層のずれを優れた精度で測定するものであるが、測定されたデータには、必ず測定誤差が含まれるものであり、測定誤差の低減、即ち、重ね合わせ精度の向上には限界があるものであった。このため、測定データに、フィルタをかけて異常値を除去したり、データから線形成分を除去した後のデータに、予め設定された数値を超えたものを除去して判定に用いることは、従来から広く行われているが、測定データは重ね合わせのずれ量であるため、実際にずれているのにも拘わらず異常データとして除去してしまうことがあった。
また、上記特許文献2に記載された発明では、測定誤差を予め正確に把握することは困難であり、また、測定誤差が大きいと、測定回数を大きくして精度の向上を図るものであるため、既存の測定誤差は低減できず、測定データの信頼性を向上することができなかった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、重ね合わせ精度を測定する重ね合わせ検査において、測定誤差を信頼性良く検出して補正することにより、重ね合わせ検査の精度向上を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る重ね合わせ検査方法は、半導体基板上に形成された第1の層から成る第1の検査マークと、該第1の層の上層の第2の層から成り上記第1の検査マークに重ね合わされて形成された第2の検査マークとの間の位置ずれ量を測定して行うもので、第1のステップと、第2のステップとを備えて、各測定誤差データを用いて得た補正値により上記測定データにおける測定誤差を補正するものである。第1のステップは、上記半導体基板としての複数のウェハにて上記位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行い、得られた各測定データそれぞれからウェハ毎の線形成分を除去して各残留データを得るものである。また、第2のステップは、上記各残留データに対し、ウェハ内の測定位置毎に上記複数のウェハ全てについて平均値を演算し、該測定位置毎の平均値を上記各残留データそれぞれから減算して各測定誤差データを得るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
半導体装置では層の重ね合わせ精度を測定するため、各層には回路や素子を形成すると共に、重ね合わせ精度を検査するための検査マークのパターンが形成されている。既に形成された層上に新しい層を形成した際、既に形成された層の重ね合わせ検査マークの直上部に新たな層の重ね合わせ検査マークを重ね合わせることで、この2つの重ね合わせ検査マークの位置関係から既に形成された層に対する新たな層のずれを測定することができる。
まず、半導体ウェハ上に先に形成されている第1の層上に重ね合わせた第2の層のずれを以下のように測定する。図1に示すように、第1の層に形成された第1の検査マーク1と第2の層に形成された第2の検査マーク2とのそれぞれのエッジの間隔a、bを測定し、(位置ずれ量)=(a−b)/2 として得る。
このような位置ずれ量の測定は、図2(a)で示されたウェハ内の、例えば9つの測定ショット3について、さらに、図2(b)に示すように各測定ショット3の4角に配置されている測定ポイント4に形成された検査マーク1、2について測定する。一般的に測定には画像認識が用いられ、検査マーク1、2を照射し、反射光の強度から検査マーク1、2のエッジを検出して行う。
【0008】
このように得られた測定データである位置ずれ量は、測定誤差を含むため、測定データの信頼性を向上するために、測定データから測定誤差成分を検出して補正する。このような、測定データから測定誤差成分を検出する方法について、以下に詳述する。
測定データである位置ずれ量は、図3に示すように、線形成分と非線形成分とで構成されており、線形成分は、OFFSET、SCALING、ROTATION、S−SCA(ショットの倍率)、S−ROT(ショットのローテーション)等の要因によるずれであり、非線形成分は、測定誤差と、ステッピング、YAWING、プロセス歪み等の要因によるずれである。ここでプロセス歪みとは、熱処理、CMPの研磨の面内ばらつきなどによりウェハ面内のショット配列がランダムにずれることを言う。この非線形成分の測定誤差以外の要因によるずれ成分は、同一ロット内のウェハ間では共通に存在するものであり、以下、非線形共通ずれ成分と称す。
このため、測定誤差成分は、測定された位置ずれ量から、線形成分と、上記非線形共通ずれ成分とを除去することで、抽出できる。
【0009】
位置ずれ量の測定から、測定誤差成分の抽出完了までのフローチャートを図4に示す。
ロット内の複数(3枚以上)のウェハ、この場合4枚測定するとして、各ウェハ(#W1,#W2,#W3,#W4,)における9つの測定ショット3について、さらに各測定ショット3の4角に配置されている測定ポイント4に対して測定を行い、144個の測定データを得る。図5に各測定データ(単位:μm)を示す。この場合、各測定ポイント4の測定(TEST1〜TEST4)毎にまとめ、図6、図7にグラフ化したものを示す。なお、9つの測定ショット3は、図2(a)に示すように、各ショットの右下角の座標を用いて表すと、(−2,1)、(0,1)、(2,1)、(−2,0)、(1,0)、(3,0)、(−1,−1)、(2,−1)、(0,−2)となる。また、この場合スキャナ式露光機を用いたものとする。
【0010】
測定が完了すると、図5で示す各測定データに対して、ロット単位で線形成分を除去して残留解析を行い、図8に示す残留データを得る。線形成分の除去とは、得られた測定値を用いて最小2乗法による係数出しを実施し、更に導出係数を用いて上記残留データとなる残差量を求めることを言う。ここでは、ロット単位で線形成分を除去するため、ロット内で抜き取り検査された複数のウェハ(この場合4枚)における全ての測定データを用いて最小2乗法による係数出しを実施し、更に導出係数を用いて残留データを求める。図9、図10に図8の残留データをグラフ化したものを示す。この残留データにおいて、所定の値を越えるものを異常として抽出し除去する。異常の基準となる所定値は、例えば、露光機が一括露光式の場合は40nm、スキャナ式の場合は25nmとする。これにより、大きくずれている特異点を除去する。
また、同時に、異常となるポイントが測定ショット3内の全てのポイントに及ぶケースは、露光機のステッピングの飛び、またはプロセス歪みの発生と判断し、また、測定ショット3内の2ポイントが異常となるケースは、露光機のyawing誤差によるずれの発生と判断し、警報を出力する。警報が出力されると、処理を停止させるか、続行させるかを人が判断し、ロットに対し必要な処置を行う。この場合、スキャナ式露光機の基準値25nmで判断し、図9、図10に示すように、残留データに異常のないことが確かめられる(S1)。
【0011】
次に、S1にて残留データがOKと判断された各測定データに関し、線形成分と、上述した非線形共通ずれ成分とを除去して、測定誤差成分を抽出し、測定誤差データとする(S2)。このS2の処理は、以下に示すSS1、SS2、SS3の処理によって行う。
まず、各測定データからウェハ毎の線形成分を除去して残留解析を行い、図11に示す残留データを得る。ここでは、ウェハ単位で線形成分を除去するため、各ウェハ毎に、ウェハ1枚分の測定データを用いて最小2乗法による係数出しを実施し、更に導出係数を用いて残留データを求める。図12、図13に図11の残留データをグラフ化したものを示す(SS1)。
次に、図11で示す各残留データに対して、測定ポイント毎の測定ウェハ全て(この場合4枚)の平均値を演算し、図14に示す平均値データを得る。この平均値データは上述した非線形共通ずれ成分に当たる(SS2)。
次に、図11に示す各残留データのそれぞれから、対応する測定ポイント毎の、図14に示す平均値データを減算して、図15に示す測定誤差データを得る。図16、図17は図15の測定誤差データをグラフ化したものを示す(SS3)。
【0012】
次に、S2(SS1、SS2、SS3)にて得られた図15に示す測定誤差データに対して、所定の値を用いて判定を行い、該所定値を越えるものを抽出する。抽出の基準となる所定値は、例えば、露光機が一括露光式の場合は15nm、スキャナ式の場合は7nmとする。この場合、スキャナ式露光機の基準値7nmで判断し、図16、図17に示すように、2個の測定誤差データが抽出される(S3)。
次に、抽出された測定誤差データに対応する検査マーク1、2の波形検証を行う。この波形検証は、各検査マークの画像から例えば波形相関法を用いて、検査マーク1、2の形状に異常がないか判定する。波形異常と判定された検査マーク1、2の測定誤差データは除去する。波形に異常がない場合は、その測定誤差データを復帰させる(S4)。
この後、得られた測定誤差データである解析データを用いて、位置ずれ量の測定に対する測定誤差を低減するフィードバック制御に用いる補正値を導出する。
【0013】
この実施の形態では、検査マーク1、2の位置ずれ量を測定し、異常値を除いた各測定データに関し、まず、ウェハ毎の線形成分を除去する残留解析を行う。このようにウェハ毎に残留解析することにより、位置ずれ量の測定データから線形成分を除去するのが、ロット毎の残留解析に比して高精度に行える。また、残留解析後の残留データから、測定ポイント毎の測定ウェハ全ての平均値を演算して、この平均値をそれぞれの残留データから減算することにより、残留データから上述した非線形共通ずれ成分が除去できる。測定データである位置ずれ量に含まれる非線形共通ずれ成分は、上述したように同一ロット内のウェハ間では共通に存在するものであるため、測定ポイント毎の測定ウェハ全ての平均値を非線形共通ずれ成分とみなし、該平均値を各残留データから減算することにより、測定誤差成分に近い測定誤差データが得られる。これにより、測定誤差を低減する補正値を精度良く得られ、重ね合わせ精度の測定を高精度に行うことができる。
また、これにより半導体装置のロットに対する重ね合わせ精度の判定をより正しく行うことができる。これにより、レジストや成膜された層を除去して再形成させる再生ロットの低減を可能にして、デバイス開発の効率化と低コスト化を可能にする。
【0014】
また、得られた測定誤差データが所定の基準値を超える場合に除去することにより、検査マークの形状異常等、測定誤差以外の要因の特異点を除去でき、補正値の導出をより高精度に行える。さらに、所定の基準値を超えた測定誤差データに波形検証を行うことにより、検査マーク自身の形状異常などによる、波形異常の場合のみを的確に除去でき、測定誤差データの信頼性がさらに向上し、補正値の導出をより高精度に行える。
また、ウェハ毎の残留解析に先立って、ロット毎の残留解析を行い、該残留データに対し所定の基準値を超えたものを除去するため、初期段階で大きくずれているデータを除去するため、その後のデータ処理の信頼性が向上する。また、測定ショット内で複数の測定ポイントが同時に基準値以上ずれている場合に、警報を出力させて、必要な処置を人が行うようにしたため、初期段階で効果的な処置が行え、測定データの精度も向上する。
【0015】
なお、上述した、位置ずれ量の測定から測定誤差データの抽出、さらに補正値を導出して測定のフィードバック制御に用いる一連の重ね合わせ検査方法は、重ね合わせ検査装置において、自動的に行われる。即ち、重ね合わせ検査装置は、検査マーク1、2の位置ずれ量を測定する測定手段、測定データからロット毎、ウェハ毎のそれぞれについて線形成分を除去する残留解析手段、異常データを除去する除去手段、測定ポイント毎の測定ウェハ全ての平均値を演算してウェハ毎の残留解析による各残留データから減算する測定誤差抽出手段、検査マーク1、2を波形検証する波形判定手段、および測定誤差データから補正値を導出して補正する補正手段を備えて、上記実施の形態で示した重ね合わせ検査を自動的に行う。
【0016】
実施の形態2.
上記実施の形態1において、測定データである位置ずれ量の非線形成分は、ステッピング、YAWING、プロセス歪み等の要因による、ウェハ間で共通に存在する非線形共通ずれ成分ずれと、測定誤差とで構成されるように説明したが、露光機の投影レンズのディストーションによるずれは、複数のレンズの組み合わせで決まる非線形成分であり、ウェハ面内では共通に存在することが判っている。このため、この実施の形態では、以下に示すように、ウェハ面内で共通のウェハ内共通ずれ成分を除去してさらに高精度の測定誤差データを得る。
上記実施の形態1と同様に、S1にて残留データがOKと判断された各測定データに関し、SS1によりウェハ毎の残留解析を行い残留データを得る。次に、各残留データに対して、ウェハ毎の平均値を演算し、各残留データのそれぞれから、対応するウェハ毎の平均値を減算する。これによって得られた各残留データを用いて(図11の残留データと置き換えて)、上記実施の形態1のSS2からの処理を行う。その後の処理は上記実施の形態1と同様である。
【0017】
この実施の形態では、ウェハ毎の残留解析後の残留データから、ウェハ毎の平均値を演算して、この平均値をそれぞれの残留データから減算することにより、残留データからウェハ面内では共通に存在するウェハ内共通ずれ成分が除去できる。その後に、上記実施の形態1と同様に、同一ロット内のウェハ間では共通に存在する非線形共通ずれ成分を除去することで、さらに測定誤差成分に近い測定誤差データが得られる。これにより、測定誤差を低減する補正値がさらに精度良く得られ、重ね合わせ精度の測定を一層高精度に行うことができる。
【0018】
【発明の効果】
以上のようにこの発明に係る重ね合わせ検査方法は、半導体基板としての複数のウェハにて位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行い、得られた各測定データそれぞれからウェハ毎の線形成分を除去して各残留データを得る第1のステップと、上記各残留データに対し、ウェハ内の測定位置毎に上記複数のウェハ全てについて平均値を演算し、該測定位置毎の平均値を上記各残留データそれぞれから減算して各測定誤差データを得る第2のステップとを備え、上記各測定誤差データを用いて得た補正値により上記測定データにおける測定誤差を補正するため、測定誤差成分に近い測定誤差データを得ることが可能になり、測定誤差を低減する補正値が精度良く得られて、重ね合わせ精度の測定を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による位置ずれ量の測定方法を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1による位置ずれ量の測定箇所を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1による位置ずれ量の成分を説明する図である。
【図4】この発明の重ね合わせ検査方法を示すフローチャートである。
【図5】この発明の重ね合わせ検査における測定データを示す図である。
【図6】この発明の重ね合わせ検査における図5の測定データの一部をグラフ化した図である。
【図7】この発明の重ね合わせ検査における図5の測定データの一部をグラフ化した図である。
【図8】この発明の重ね合わせ検査におけるロット毎の残留解析による残留データを示す図である。
【図9】この発明の重ね合わせ検査における図8の残留データの一部をグラフ化した図である。
【図10】この発明の重ね合わせ検査における図8の残留データの一部をグラフ化した図である。
【図11】この発明の重ね合わせ検査におけるウェハ毎の残留解析による残留データを示す図である。
【図12】この発明の重ね合わせ検査における図11の残留データの一部をグラフ化した図である。
【図13】この発明の重ね合わせ検査における図11の残留データの一部をグラフ化した図である。
【図14】この発明の重ね合わせ検査における測定ポイント毎の平均値データを示す図である。
【図15】この発明の重ね合わせ検査における測定誤差データを示す図である。
【図16】この発明の重ね合わせ検査における図15の測定誤差データの一部をグラフ化した図である。
【図17】この発明の重ね合わせ検査における図15の測定誤差データの一部をグラフ化した図である。
【符号の説明】
1 第1の検査マーク、2 第2の検査マーク、3 測定ショット、
4 測定位置としての測定ポイント。
Claims (8)
- 半導体基板上に形成された第1の層から成る第1の検査マークと、該第1の層の上層の第2の層から成り上記第1の検査マークに重ね合わされて形成された第2の検査マークとの間の位置ずれ量を測定して行う重ね合わせ検査方法において、上記半導体基板としての複数のウェハにて上記位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行い、得られた各測定データそれぞれからウェハ毎の線形成分を除去して各残留データを得る第1のステップと、上記各残留データに対し、ウェハ内の測定位置毎に複数のウェハについて平均値を演算し、該測定位置毎の平均値を上記各残留データそれぞれから減算して各測定誤差データを得る第2のステップとを備え、上記各測定誤差データを用いて得た補正値により上記測定データにおける測定誤差を補正することを特徴とする重ね合わせ検査方法。
- 半導体基板上に形成された第1の層から成る第1の検査マークと、該第1の層の上層の第2の層から成り上記第1の検査マークに重ね合わされて形成された第2の検査マークとの間の位置ずれ量を測定して行う重ね合わせ検査方法において、上記半導体基板としての複数のウェハにて上記位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行い、得られた各測定データそれぞれからウェハ毎の線形成分を除去して各残留データを得る第1のステップと、上記各残留データに対し、上記各ウェハ毎に平均値を演算し、該ウェハ毎の平均値を各ウェハの上記残留データそれぞれから減算して第2の各残留データを演算し、次いで該第2の各残留データに対し、ウェハ内の測定位置毎に複数のウェハについて平均値を演算し、該測定位置毎の平均値を上記各残留データそれぞれから減算して各測定誤差データを得る第2のステップとを備え、上記各測定誤差データを用いて得た補正値により上記測定データにおける測定誤差を補正することを特徴とする重ね合わせ検査方法。
- 上記第2のステップにおいて得られた上記各測定誤差データが所定の値を超えるとき、当該測定誤差データを異常データとして削除することを特徴とする請求項1または2記載の重ね合わせ検査方法。
- 上記第2のステップにおいて得られた上記各測定誤差データが所定の値を超えるとき、該測定誤差データに対応する上記第1および第2の検査マークの画像を取り込んで、該画像の波形を検証し、該波形により異常が検出されたとき当該測定誤差データを異常データとして削除することを特徴とする請求項1または2記載の重ね合わせ検査方法。
- 上記第1のステップにおいて、複数の上記ウェハにて上記位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行った後、得られた各測定データそれぞれから、ウェハ毎の線形成分を除去するのに先だって、上記複数のウェハの属するロット単位の線形成分を除去し、該除去後の各データが所定の値を超えるとき、当該データに対応する上記測定データを削除することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の重ね合わせ検査方法。
- 半導体基板上に形成された第1の層から成る第1の検査マークと、該第1の層の上層の第2の層から成り上記第1の検査マークに重ね合わされて形成された第2の検査マークとの間の位置ずれ量を測定して重ね合わせ検査を行う重ね合わせ検査装置において、上記半導体基板としての複数のウェハにて上記位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行う測定手段と、該測定手段で得られた測定データそれぞれからウェハ毎の線形成分を除去して各残留データを得るウェハ毎残留解析手段と、上記各残留データに対し、ウェハ内の測定位置毎に複数のウェハについて平均値を演算し、該測定位置毎の平均値を上記各残留データそれぞれから減算して各測定誤差データを得る測定誤差抽出手段と、上記各測定誤差データを用いて得た補正値により上記測定データにおける測定誤差を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする重ね合わせ検査装置。
- 半導体基板上に形成された第1の層から成る第1の検査マークと、該第1の層の上層の第2の層から成り上記第1の検査マークに重ね合わされて形成された第2の検査マークとの間の位置ずれ量を測定して重ね合わせ検査を行う重ね合わせ検査装置において、上記半導体基板としての複数のウェハにて上記位置ずれ量の測定を該各ウェハ内の複数位置について行う測定手段と、該測定手段で得られた測定データそれぞれからウェハ毎の線形成分を除去して各残留データを得るウェハ毎残留解析手段と、上記各残留データに対し、上記各ウェハ毎に平均値を演算し、該ウェハ毎の平均値を各ウェハの上記残留データそれぞれから減算して第2の各残留データを得て、次いで該第2の各残留データに対し、ウェハ内の測定位置毎に複数のウェハについて平均値を演算し、該測定位置毎の平均値を上記第2の各残留データそれぞれから減算して各測定誤差データを得る測定誤差抽出手段と、上記各測定誤差データを用いて得た補正値により上記測定データにおける測定誤差を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする重ね合わせ検査装置。
- 上記測定誤差抽出手段で得られた測定誤差データが予め設定された所定の値を超えるとき、当該測定誤差データを異常データとして削除する判定手段を備えたことを特徴とする請求項6または7記載の重ね合わせ検査装置。
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-
2003
- 2003-02-26 JP JP2003048576A patent/JP2004259909A/ja active Pending
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