JP2004259090A - 情報処理装置および情報処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、複数のプロジェクタのような外部機器と無線通信可能で、外部機器に画像データとポインタ表示を送信することが可能な情報処理装置および情報処理方法を提供する。
【解決手段】PDA1のワイヤレスユーティリティプログラム11は、LCD19に表示された画像イメージデータをキャプチャし、無線LANデバイス13を用いて複数のワイヤレスプロジェクタ2に無線で送信する。この際、ポインタ表示モードに設定されているワイヤレスプロジェクタに対しては、キャプチャした画像イメージデータにポインタ画像を合成した合成画像イメージデータを送信し、ポインタ表示モードに設定されていないワイヤレスプロジェクタに対してはキャプチャした画像イメージデータを送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】PDA1のワイヤレスユーティリティプログラム11は、LCD19に表示された画像イメージデータをキャプチャし、無線LANデバイス13を用いて複数のワイヤレスプロジェクタ2に無線で送信する。この際、ポインタ表示モードに設定されているワイヤレスプロジェクタに対しては、キャプチャした画像イメージデータにポインタ画像を合成した合成画像イメージデータを送信し、ポインタ表示モードに設定されていないワイヤレスプロジェクタに対してはキャプチャした画像イメージデータを送信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばPDA(Personal Digitall Assistants)のような情報処理装置および液晶プロジェクタのような外部機器へと画像データを送信する情報処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PDA、ノートブック型パーソナルコンピュータのような様々な携帯型情報処理装置が開発されている。多くの携帯型情報処理装置は無線通信機能を有しており、他の情報処理装置および各種コンシューマ電子機器に無線接続することができる。
【0003】
情報処理装置の無線通信機能を用いた応用システムとしては、情報処理装置から無線によって送信される画像データをプロジェクタによって大型スクリーンに表示するという情報表示システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この情報表示システムにおいては、情報処理装置の記憶装置に蓄積された画像データが、無線によってプロジェクタに送信される。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−218420号公報(第2頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置では、プレゼンテーション等の際に画面データは送信できるものの、従来の装置における表示装置上でユーザが特定箇所を指示するのに用いるポインタデータを送信することできず、外部機器においては送信されてきた画像データは表示するがポインタデータは表示できなかった。したがって、プレゼンテーションなどを行うユーザは、他の器具で外部機器に表示された画像データを指し示すなどしなければならず煩雑な作業が伴うと共に、外部機器に表示された画像データを見るユーザにとっても混乱をきたす恐れがある。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、複数のプロジェクタのような外部機器と無線通信可能で、外部機器に画像データとポインタ表示データとを送信することが可能な情報処理装置および情報処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、受信した画像データを表示する複数の外部機器との無線通信を実行する情報処理装置において、上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを上記外部機器毎に指定する指定手段と、この指定手段によってポインタデータの送信が指定されている外部機器に送信する画像データに対してポインタデータを追加する追加手段と、この追加手段でポインタデータが追加された画像データを対応する上記外部機器へ無線で送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理方法は、受信した画像データを表示する複数の外部機器との無線通信を実行する情報処理装置における情報処理方法において、上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを上記外部機器毎に指定するステップと、ポインタ画像の送信が指定されている外部機器に送信する画像データに対してポインタデータを追加するステップと、この追加ステップによりポインタ画像データが追加された画像データを対応する上記外部機器へ無線で送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る情報処理装置としてのPDA1が示されている。
【0010】
このPDA1は、移動端末として機能する携帯型情報処理装置である。またPDA1は、無線LANデバイス13と無線プレゼンテーション機能とを備えている。無線LANデバイス13は、例えばIEEE 802.11a/IEEE 802.11b規格に従って、無線通信を実行するように構成された無線通信デバイスであり、各種データを送受信したり、本PDA1の識別情報を送信したり、外部機器から送信される機器識別情報を受信する送信手段/受信手段を構成している。
【0011】
無線プレゼンテーション機能は、PDA1の画面イメージデータをワイヤレスプロジェクタ2に無線によって送信することによって、その画像イメージデータをワイヤレスプロジェクタ2の投影スクリーン上に表示する機能である。この機能は、PDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の無線通信を利用して実現される。
【0012】
PDA1には、ワイヤレスユーティリティプログラム11やアプリケーションプログラム12等が予めインストールされている。ワイヤレスユーティリティプログラム11は、無線プレゼンテーション機能(PDA1とワイヤレスプロジェクタ2間の無線通信)を制御するためのプログラムである。アプリケーションプログラム12は、例えば画面イメージデータを生成し、この生成された画面イメージデータのスライドショーを実行するプレゼンテーションプログラムである。
【0013】
アプリケーションプログラム12において画像イメージデータが生成されると、この生成された画像イメージデータは、ディスプレイドライバ14を介してビデオメモリ(VRAM)15に描画される。この画像イメージデータは、必要に応じてPDA1の表示装置として設けられたLCD19の表示解像度に対応するよう変換され、グラフィックスコントローラ18の制御のもと、LCD19に表示される。
【0014】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、図示せぬユーザによるコマンド入力を受けて、LCD19に表示される画面イメージデータをキャプチャする。また、LCD19の表示面上に設けられた透明の座標検出装置から構成されているタブレット16により検出される後述する位置データをタブレットコントローラ17を介して抽出する。
【0015】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、抽出した位置データに基づいて、このキャプチャした画面イメージデータとポインタの画像イメージデータを合成して合成画像イメージデータを作成する。次に、この合成画像イメージデータを圧縮符号化した後、圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いてワイヤレスプロジェクタ2に無線信号によって送信する。
【0016】
また、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、後述するように、必要に応じて圧縮符号化された圧縮符号化された画像イメージデータに暗号化を施し、暗号化データとして無線LANデバイス13を用いてワイヤレスプロジェクタ2に送信する。
【0017】
尚、本実施例では、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、VRAM15に描画される画像イメージデータが更新された時のみ、その更新された画像イメージデータをキャプチャする。また、タブレット16で検出される位置データに変化があった時のみ、その変化した後の位置データを抽出する。このような場合に、合成画像イメージデータを作成し、無線LANデバイス13を介してワイヤレスプロジェクタ2に送信する。
【0018】
その代わり、本実施例では、画像イメージデータの内容が変化せず、かつ位置データが変化しない期間中は、PDA1からワイヤレスプロジェクタ2への画像イメージデータの送信は行われないものとして説明するが、本発明はこれに限らない。
【0019】
一方、ワイヤレスプロジェクタ2も無線LANデバイス21を備えている。無線LANデバイス21は、例えばIEEE 802.11a/IEEE 802.11b規格に従って、無線通信を実行するように構成された無線通信デバイスであり、各種データを送受信したり、本PDA1の識別情報を受信したり、外部からのデバイス識別情報を送信する送信手段/受信手段を構成している。
【0020】
ワイヤレスプロジェクタ2は、無線LANデバイス21を介して圧縮画像データまたは暗号化データを受信する。そして、ワイヤレスプロジェクタ2は、当該ワイヤレスプロジェクタが受信すべき圧縮画像データまたは暗号化データを受信すると、受信した暗号化データに対しては復号化を施し、受信した圧縮画像データあるいは復号化した圧縮符号化された画像イメージデータに対しては伸張復号化を施す。
【0021】
そして、ワイヤレスプロジェクタ2は、このポインタを含む画像イメージデータをフレームバッファに書き込み、このフレームバッファに格納されたポインタを含む画像イメージデータに対応する光学像を投影用の大型スクリーンに投影する。
【0022】
次に、図2を参照して、PDA1のシステム構成を説明する。PDA1は、上述の無線LANデバイス13、VRAM15、タブレット16、タブレットコントローラ17、グラフィックスコントローラ18およびLCD19に加え、図示のように、CPU101、メモリ102、システムコントローラ103、I/Oコントローラ106、メモリカード107および操作ボタン群108などを備えている。
【0023】
CPU101は本PDA1の動作を制御するために設けられたプロセッサであり、オペレーティングシステム(OS)および各種アプリケーションプログラム/ユーティリティプログラム、暗号化処理プログラム等を実行する。オペレーティングシステム(OS)は、ペン入力操作を実現するためのタブレット制御機能を有している。
【0024】
メモリ102は、オペレーティングシステム(OS)および各種アプリケーションプログラム/ユーティリティプログラムが格納された不揮発性メモリと、主メモリとして使用されるRAMとを備えている。
【0025】
不揮発性メモリには、上述のワイヤレスユーティリティプログラム11およびアプリケーションプログラム12に加え、暗号化処理を施すためのプログラムも格納されている。RAMには、無線LANデバイス13を介して受信した機器識別情報、更にはこの機器識別情報に対応して設定される各種モード設定(例えば後述するポインタ表示モードのON/OFF)が記憶される。
【0026】
システムコントローラ103は、CPU101のローカルバスとシステムバス100との間を接続するブリッジデバイスである。システムコントローラ103は、メモリ102を制御するメモリコントローラも内蔵している。グラフィックスコントローラ18は、PDA1の表示装置として使用されるLCD19を制御することによって、VRAM15に描画された画面イメージデータをLCD19に表示する。
【0027】
VRAM15は、オンスクリーンエリアとオフスクリーンエリアとを有している。オフスクリーンエリアは、アプリケーションプログラム12で生成された画像イメージデータを格納する記憶領域である。本実施例では、ワイヤレスユーティリティプログラム11はVRAM15のオフスクリーンエリアに格納された画面イメージデータをキャプチャする。
【0028】
オンスクリーンエリアは、LCD19に表示される画面イメージデータを格納する記憶領域であり、フレームバッファとして使用される。グラフィックスコントローラ18は、ディスプレイドライバ14を介して、このオンスクリーンエリアから画面イメージデータを順次読み出し、それをLCD19に表示する。
【0029】
タブレットコントローラ17は、タブレット16を制御する。タブレット112は、LCD19の表示面上に設けられたと透明の座標検出装置からなり、外部より指示された位置(座標)を検出する。そして、このLCD19とタブレット16とにより、ペン入力操作可能なタッチスクリーンが構成される。
【0030】
I/Oコントローラ106は、PDA1に取り外し自在に装着されるメモリカード107の制御、および操作ボタン群108の制御を行う。操作ボタン群108は、例えば、パワーボタン、特定のアプリケーションを起動するためのアプリケーションボタン、カーソルキー、などの複数の操作ボタンから構成されている。
【0031】
このようなシステム構成のもと、画像イメージデータとポインタデータとからなる合成画面データをPDA1からワイヤレスプロジェクタ2に送信する処理について以下に説明する。ここでは、画像イメージデータ及びポインタデータをLCD19に表示しながらワイヤレスプロジェクタ2に送信する場合を想定する。
【0032】
アプリケーションプログラム12は、例えば複数の画像イメージデータを順番にLCD19に表示するためのスライドショーを実行する。スライドショーにおいて、アプリケーションプログラム12は、順次画像イメージデータを生成し、その画像イメージデータをディスプレイドライバ14を介してVRAM15のオフスクリーンエリアに描画する。また、この画面イメージデータから、LCD19に実際に表示される画像イメージデータが生成され、VRAM15のオンスクリーンエリアに描画される。グラフィックスコントローラ18は、オンスクリーンエリアから画像イメージデータを読み出し、LCD19に表示する。
【0033】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、まずアプリケーションプログラム12によって生成された画像イメージデータをディスプレイドライバ14を介してオフスクリーンエリアから読み出す。また、タブレット16により検出された位置データをタブレットコントローラ17を介して抽出する。そして、抽出した位置データに基づいて、この読み出した画像イメージデータとポインタの画像イメージデータを合成して合成画像イメージデータを作成する。この合成画像イメージデータに圧縮符号化処理、更には必要に応じて暗号化処理を施した後、無線LANデバイス13に送信データとして供給する。
【0034】
以上の処理により、画像イメージデータをLCD19に表示しながら、その画像イメージデータの生成に使用されたオリジナルの画像イメージデータをワイヤレスプロジェクタ2に送信するとともに、PDA1のLCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像としてワイヤレスプロジェクタ2に送信することが可能となる。
【0035】
次に、図3を参照して、ワイヤレスプロジェクタ2のシステム構成を説明する。ワイヤレスプロジェクタ2は上述の無線LANデバイス21に加え、図示のように、操作ボタン201、コントローラ202、画像復号部203、画像出力部204、液晶パネル205などを備えている。
【0036】
操作ボタン201は、ユーザが操作することで、ワイヤレスプロジェクタ2の電源操作や、投影時の操作等を行うことができる。
【0037】
コントローラ202は、このワイヤレスプロジェクタ2の制御を司るものであり、操作ボタン201からの入力や、無線LANデバイス21を介したコマンドの受信等の処理を実行する。またコントローラ202は、無線LANデバイス21を介して受信した暗号化データ/圧縮画像データが当該ワイヤレスプロジェクタ2が受信すべきデータであると確認すると、受信した暗号化データ/圧縮画像データを画像復号部203へ出力する。
【0038】
画像復号部203は、受信した暗号化データに復号化を施したり、受信した圧縮画像データ/復号化した圧縮符号化された画像イメージデータに伸張復号を施したりする。この画像復号部203は、デコーダチップのようなハードウェア的処理あるいはプロセッサとソフトウェアによるソフトウェア的処理で実現しても構わない。
【0039】
コントローラ202は、画像復号部203によって復号化された画像イメージデータを画像出力部204に出力してフレームバッファに書き込む。画像出力部204は、このフレームバッファに格納された画像イメージデータに対応する画像を液晶パネル205に表示し、この液晶パネルに光源からの光を透過させることにより、投影用の大型スクリーンに投影する。
【0040】
次に、図4乃至図7は、ワイヤレスユーティリティプログラム11によって提供される無線プレゼンテーション機能の詳細について説明する。
【0041】
図4は、ワイヤレスユーティリティプログラム11によってLCD19に表示されるワイヤレスユーティリティウィンドウ301を示している。ユーザによってワイヤレスユーティリティプログラム11が起動された時、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301がLCD19の画面上に表示される。
【0042】
ワイヤレスユーティリティウィンドウ301には、図示のように、送信インジケータ302、[GO]ボタン303、[STOP]ボタン304、[Security]チェックボックス305、[Pointer]チェックボックス306、プロジェクタリスト307および[個別Pointer]チェックボタン309が配置されている。
【0043】
送信インジケータ302は、PDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の通信の状態を示す。[GO]ボタン303は、PDA1からワイヤレスプロジェクタ2に画面イメージデータを自動送信するための無線プレゼンテーション機能の開始を指示するためのボタンである。[GO]ボタン303がユーザのペン操作によってタップ(クリック)された時、無線プレゼンテーション機能が開始される。[STOP]ボタン304は無線プレゼンテーション機能の停止を指示するためのボタンである。
【0044】
プロジェクタリスト307は、PDA1から送信される無線信号が届く範囲内に存在するワイヤレスプロジェクタの一覧を表示する。すなわち、ワイヤレスユーティリティプログラム11によって検出されたワイヤレスプロジェクタそれぞれに対応する機器識別情報(例えば、MACアドレス)の一覧がプロジェクタリスト307に表示される。
【0045】
プロジェクタリスト307においては、各ワイヤレスプロジェクタの機器識別情報毎に、チェックボックスが表示される。ユーザは、このチェックボックスをタップすることにより、画像イメージデータを送信すべき相手先プロジェクタを選択することができる。
【0046】
例えば、隣接する複数の会議室それぞれにワイヤレスプロジェクタが設置されている環境を考える。図5に示すように、会議室AにはPDA1と1台のワイヤレスプロジェクタ2A(機器識別情報:00033D518FF1)が設置されている。会議室Aに隣接した会議室Bには1台のワイヤレスプロジェクタ2B(機器識別情報:00033D518FF2)が設置されている。そして、会議室AのPDA1は、複数あるワイヤレスプロジェクタ2A、2Bのそれぞれと通信することができる。
【0047】
従って、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301のプロジェクタリスト307には、通信可能な2台のワイヤレスプロジェクタ2A、2Bのそれぞれに対応する機器識別情報の一覧が表示されている。
【0048】
このようなワイヤレスユーティリティウィンドウ301の表示状態において、プロジェクタリスト307内のチェックボックスによって、ユーザに相手先プロジェクタを選択させることにより、後述するように、画像イメージデータがユーザの意図しないプロジェクタに誤って送信されてしまうことを未然に防止することができる。また、相手先プロジェクタがユーザによって選択されるまでは、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301上には[GO]ボタン303は表示されない。
【0049】
図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301のプロジェクタリスト307においては、画像イメージデータを送信する相手先プロジェクタとして、2つの機器識別情報「00033D518FF1」「00033D518FF2」に対応するチェックボックスがチェックされている。従って、図5に示す状況において、PDA1はワイヤレスプロジェクタ2A、2Bの2台に対して画像イメージデータを無線送信することとなる。
【0050】
また、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301においては、プロジェクタリスト307にリストアップされた各ワイヤレスプロジェクタの機器識別情報毎に、更に[個別Pointer]チェックボタン309が表示される。ユーザは、この[個別Pointer]チェックボタン309をタップすることにより、PDA1のLCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像として送信すべき相手先プロジェクタを選択することができる。
【0051】
図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301の[個別Pointer]チェックボタン309においては、PDA1のLCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像として送信すべき相手先プロジェクタとして、1つの機器識別情報「00033D518FF2」に対応するチェックボックスがチェックされている。
【0052】
従って、図5に示す状況においては、PDA1は、PDA1から離れた位置(隣接した別の会議室B)に配置されたワイヤレスプロジェクタ2Bに対して、LCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像として画像イメージデータに合成した合成画像イメージデータを無線送信し、PDA1と同室(会議室A)に配置されたワイヤレスプロジェクタ2Aにはキャプチャした画像イメージデータ部分のみを無線送信することとなる。
【0053】
また、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301においては、更に[Pointer]チェックボックス306が表示されている。この[Pointer]チェックボックス306は、全てのワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に対してPDA1のLCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像として送信するかをユーザに指定させるために用いられる。[Pointer]チェックボックス306がユーザによってチェックされたならば、図6に示すように、全ての[個別Pointer]チェックボタン309が自動的にチェックされる。
【0054】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、[個別Pointer]チェックボタン309がチェックされている相手先プロジェクタに対してポインタ表示モードに設定する。
【0055】
即ち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、メモリ102において記憶している複数の機器識別情報(図5では「00033D518FF1」「00033D518FF2」)のうち、該当する機器識別情報(図5では「00033D518FF2」)に対応させたポインタ表示モードの設定をONとする。この際、機器識別情報「00033D518FF1」に対応させたポインタ表示モードの設定はOFFとなっている。
【0056】
このポインタ表示モードに設定された相手先プロジェクタに対しては、画像イメージデータにポインタ画像が合成された合成画像イメージデータが送信される。
【0057】
また、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301においては、更に[Security]チェックボックス305が表示されている。この[Security]チェックボックス305は、送信すべき画像イメージデータを暗号化するか否かをユーザに指定させるために用いられる。
【0058】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、[Security]チェックボタン305がチェックされるとセキュリティーモードに設定される。即ち、メモリ102におけるセキュリティモードの設定をONとする。
【0059】
このように、セキュリティーモードが「ON」と設定されていると、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、プロジェクタへ送信する画像イメージデータは、例えば予めワイヤレスプロジェクタ2と取り交わした暗号化キーを使用した暗号化が施された後に送信される。
【0060】
[GO]ボタン303がユーザによってタップされた時、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301は、最小化され、そして図7に示すようにコマンドバー402にアイコン403として格納される。同時に、アプリケーションプログラムが起動され、そのアプリケーションプログラムの操作ウィンドウ401がLCD19に表示される。
【0061】
アイコン403がユーザによってタップされたならば、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301が再び表示される。[STOP]ボタン304がタップされると、無線プレゼンテーション機能の実行は停止される。
【0062】
次に、図8及び図9のフローチャートを参照して、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301による設定環境におけるワイヤレスユーティリティプログラム11によって実行される無線プレゼンテーション処理の手順について説明する。尚、圧縮符号化処理、及び暗号化処理については公知の技術を用いるため説明を省略する。
【0063】
図8に示すように、ワイヤレスユーティリティプログラム11が起動された時、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301を表示した後、PDA1の周囲に存在するワイヤレスプロジェクタを検出する(ステップST11)。このステップST11においては、PDA1と通信可能なデバイスを検出のための機器発見処理(デバイスディスカバリー処理)が実行される。
【0064】
すなわち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、無線LANデバイス13を用いて機器発見のためのデバイスディスカバリーコマンドをブロードキャストし、そのデバイスディスカバリーコマンドに対する応答を待つ。
【0065】
各ワイヤレスプロジェクタ2(例えば2A、2B)は、デバイスディスカバリーコマンドを受信すると、自身の無線LANデバイス21に割り当てられたMACアドレスと自身のデバイスタイプ(=プロジェクタ)を示す識別子とを含む応答をPDA1に返す。この応答により、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、PDA1から送信される無線信号が届く範囲内に存在する各ワイヤレスプロジェクタを検出することが出来る。
【0066】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、検出されたワイヤレスプロジェクタの一覧をプロジェクタリスト307上に表示する(ステップST12)。プロジェクタリスト307上のあるワイヤレスプロジェクタがユーザによって選択された時(ステップST13のYES)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301に[GO]ボタン303を表示する(ステップST14)。
【0067】
[GO]ボタン303がユーザによってタップされた時(ステップST15のYES)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、プロジェクタリスト307から選択されたワイヤレスプロジェクタ2に接続要求を画像データ送信要求として送信して、その選択されたワイヤレスプロジェクタ2との無線接続を確立する(ステップST16)。このステップST16においては、PDA1と選択されたワイヤレスプロジェクタ2との間の物理無線リンクの確立のみならず、その間のセッションも確立される。
【0068】
次に、ステップST16においてワイヤレスプロジェクタ2との無線接続が確立された後、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、図9に示すように、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301を最小化すると共に、アプリケーションプログラム12を起動する。
【0069】
起動されたアプリケーションプログラム12は、生成した画像イメージデータをVRAM15のオフスクリーンエリアに順次描画するスライドショーを開始する(ステップST17)。また、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、メモリ102の各種モード設定内容に基づいて、送信するよう設定されたワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)毎にポインタ表示モードが「ON」と設定されているかを判別する(ステップST18)。
【0070】
ステップST18によっていずれのワイヤレスプロジェクタもポインタ表示モードが「OFF」となり、ポインタ画像を送信しないよう設定されていると判別されると(ステップST18のNo)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、VRAM15のオフスクリーンエリアから画像イメージデータを取得する(ステップST19)。
【0071】
すなわち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、このステップST18において、VRAM15のオフスクリーンエリアからの画面イメージデータのリードを要求するコマンドをディスプレイドライバ14に発行する。ディスプレイドライバ14は、グラフィックスコントローラ18を介して画面イメージデータをオフスクリーンエリアから読み出し、それをワイヤレスユーティリティプログラム11に渡す。
【0072】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、新たに取得した画面イメージデータと後述のステップST29において前回送信された画面イメージデータとを比較することにより、画像イメージデータが更新されたかどうかを判別する(ステップST20)。
【0073】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST20によって取得された画面イメージデータが前回送信した画面イメージデータと同じであると判別された場合には(ステップST21のNo)、画像イメージデータを取得する処理(ステップST19)、および取得された画像イメージデータが前回送信した画像イメージデータと異なるかどうかを判別する処理(ステップST20、ST21)を一定時間間隔で繰り返し実行する。
【0074】
このステップST21による判別の結果、取得された画面イメージデータが前回送信した画面イメージデータと異なると判別された場合には、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12によって画像イメージデータが更新されたことを認識し、新たに取得した画面イメージデータは送信すべきデータであると判断する。尚、[GO]ボタン303が押された後に最初に取得された画像イメージデータについては、無条件に、送信すべきデータであると判断する。
【0075】
取得された画像イメージデータが送信すべきデータであると判断されたならば(ステップST21のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、その取得された画像イメージデータに圧縮符号化を施し(ステップST26)、次いでセキュリティーモードが「ON」に設定されているかを判別する(ステップST27)。
【0076】
ステップST27によってセキュリティーモードが「ON」と設定されていると判別されると(ステップST27のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST26で圧縮符号化された画像イメージデータに暗号化を施し(ステップST28)、それを暗号化データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へと送信する(ステップST29)。
【0077】
ステップST27によってセキュリティーモードが「OFF」と設定されていると判別されると(ステップST27のNo)、ステップST28の処理をスキップし、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST26で圧縮符号化された画像イメージデータを圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へと送信する(ステップST29)。そして、ユーザが[STOP]ボタン304をタップするまでは、ステップST18へと戻り、PDA1とプロジェクタ2との間の無線接続は維持され、ステップST18〜ST29が繰り返し実行される。
【0078】
次に、ステップST18によってポインタ表示モードが「ON」と設定されているワイヤレスプロジェクタが存在すると判別されると(ステップST18のNo)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、VRAM15のオフスクリーンエリアから画像イメージデータを取得すると共に、タブレットコントローラ17を介してタブレット16で検出された位置データを抽出する(ステップST22)。尚、画像イメージデータの取得方法はST19と同様であるので、説明を省略する。
【0079】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST18によって抽出した位置データに基づいて、この読み出した画像イメージデータとポインタの画像イメージデータを合成した合成画像イメージデータを作成する(ステップST23)。
【0080】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、新たに取得/合成した合成画面イメージデータと後述のステップST29において前回送信された合成画面イメージデータとを比較することにより、合成画像イメージデータが更新されたかどうかを判別する(ステップST24)。
【0081】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST22によって取得/合成された合成画面イメージデータが前回送信した合成画面イメージデータと同じであると判別された場合には(ステップST25のNo)、画像イメージデータを取得/位置データを抽出する処理(ステップST22)、合成処理(ステップST23)、および合成画像イメージデータが前回送信した合成画像イメージデータと異なるかどうかを判別する処理(ステップST24、ST25)を一定時間間隔で繰り返し実行する。
【0082】
このステップST24によって合成画面イメージデータが前回送信した合成画面イメージデータと異なると判別された場合には、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12によって合成画像イメージデータが更新されたこと(すなわち、画像イメージデータが更新されたか、異なる位置データが検出されたか)を認識し、新たに取得した合成画面イメージデータは送信すべきデータであると判断する。尚、[GO]ボタン303が押された後に最初に取得された合成画像イメージデータについては、無条件に、送信すべきデータであると判断する。
【0083】
このステップST24の比較の結果、取得された合成画像イメージデータが送信すべきデータであると判断されたならば(ステップST25のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、送信すべきデータと判断された合成画像イメージデータに圧縮符号化を施し(ステップST26)、次いでセキュリティーモードが「ON」に設定されているかを判別する(ステップST27)。
【0084】
ステップST27によってセキュリティーモードが「ON」と設定されていると判別されると(ステップST27のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST26で圧縮符号化された合成画像イメージデータに暗号化を施し(ステップST28)、それを暗号化データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へと送信する(ステップST29)。
【0085】
ステップST27によってセキュリティーモードが「OFF」に設定されていると判別されると(ステップST27のNo)、ステップST28の処理をスキップし、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST26で圧縮符号化された合成画像イメージデータを圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へと送信する(ステップST29)。
【0086】
そして、ユーザが[STOP]ボタン304をタップするまでは、ステップST18へと戻り、PDA1とプロジェクタ2との間の無線接続は維持され、ステップST18〜ST29が繰り返し実行される。
【0087】
次に、図10を参照して、1台のPDA1と2台のワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)との間で行われる通信について説明する。
【0088】
PDA1のワイヤレスユーティリティプログラム11は、起動されると、LCD19にワイヤレスユーティリティウィンドウ301を表示した後、PDA1の周囲に存在するワイヤレスプロジェクタを検出するためのデバイスディスカバリー処理を実行する。図10に示すケースでは、このデデバイスィスカバリー処理により2台のワイヤレスプロジェクター2A、2Bが検知される。
【0089】
そして、PDA1のLCD19に表示されたワイヤレスユーティリティウィンドウ301にて必要な設定がチェックされた後で[GO]ボタン303がタップされると、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301のプロジェクタリスト307のチェックボックスでチェックされたワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に対して、画像データ送信要求として接続要求コマンドをそれぞれ送信する。
【0090】
ワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に画像データを送信中の他のデバイスが存在しない場合、各ワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)からPDA1に接続許可が通知される。ワイヤレスプロジェクタ2からPDA1に接続許可が通知されると、PDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の無線接続が確立される。
【0091】
PDA1のアプリケーションプログラム12は、起動されるとスライドショーを開始する。PDA1のワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む頻度に加えて、あるいはタブレット16により新たな位置データが検出される度にも、その画像イメージデータを自動的にワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に無線によって送信する。
【0092】
ここで、本実施例では、デバイス表示モードが「OFF」と設定されているワイヤレスプロジェクタ2(2A)に対しては、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む度に、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へ画像イメージデータを無線送信する。
【0093】
図10に示すケースでは、デバイス表示モードが「OFF」と設定されているワイヤレスプロジェクタ2Aに対して、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをm回だけVRAM15に書き込んだため、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へm回(#m)、画像イメージデータを無線送信している。
【0094】
また、デバイス表示モードが「ON」に設定されているワイヤレスプロジェクタ2(2B)に対しては、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む頻度に加えて、更に、タブレット16により新たな位置データが検出される度に、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へポインタ画像を合成した合成画像イメージデータを無線送信する。
【0095】
図10に示すケースでは、デバイス表示モードが「ON」に設定されているワイヤレスプロジェクタ2Bに対して、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをm回だけVRAM15に書き込み、タブレット16により新たな位置データがn回だけ検出されたため、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へm+n回(#m+n)、画像イメージデータを無線送信している。
【0096】
そして、PDA1のLCD19に表示されたワイヤレスユーティリティウィンドウ301にて[STOP]ボタン304がタップされると、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、無線通信を行っていたワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に対して、画像データ切断要求として切断要求コマンドをそれぞれ送信する。
【0097】
上述するように、本実施例では、情報処理装置としてのPDA1が複数の外部機器であるワイヤレスプロジェクタと無線でデータを送信する場合に、各外部機器毎にポインタ画像を送信するか否かを設定することができる。このため、個々の外部機器との無線接続環境に応じてポインタ表示を設定する事ができる。
【0098】
次に、図11乃至図14を用いて、情報処理装置としてのPDA1に関する上述した実施例の変形例を説明する。尚、上述した実施例と同じ部分については同じ番号を用い、説明を省略する。
【0099】
上述した実施例では、PDA1は、タブレット16により新たな位置データが検出される度に、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2に対して、画像イメージデータにポインタ画像を合成した合成画像イメージデータを無線送信している。
【0100】
これに対して、本変形例は、少なくとも1つのワイヤレスプロジェクタ2においてポインタ表示モードが「ON」に設定されている状況で、図11(a)に示すように、アプリケーションプログラムの操作ウィンドウ401において、ユーザがある箇所にポインタ画像をワイヤレスプロジェクタ2にて表示させたい場合に、ペン等405によりその所望する箇所406を所定時間、指示しつづけることにより、図11(b)に示すようにポインタを表示するかを確認する確認画面410を表示するものである。
【0101】
この確認画面410において、ユーザによりペン等405により「Yes」411が指示されると、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、画像イメージデータに加えてポインタ画像をもワイヤレスプロジェクタ2に表示するために、ポインタ画像データについても送信する。
【0102】
図12に示すフローチャート図を参照して、変形例におけるポインタ表示箇所の判定処理の手順について説明する。
【0103】
図12に示すように、タブレットコントローラ17は、ユーザがペン等405を用いてタブレット16上の同じ箇所406に留まっている指示時間を計測する(ステップST101)。このステップST101の計測の結果、計測時間が基準となる時間に満たなかった場合、即ち基準時間よりも短い間に指示部位が移動した場合に(ステップST102のNo)、次に指示された箇所における時間を計測していき、指示時間の計測処理(ステップST101)を繰り返し実行する。
【0104】
ステップST101における計測の結果、タブレットコントローラ17を介して計測時間が基準時間を超えると判断された場合に(ステップST102のYes)、図11(b)に示すように、グラフィックスコントローラ18を介してLCD19に、ワイヤレスプロジェクタ2においてポインタを表示するかを確認する確認画面410を表示する(ステップST103)。
【0105】
このステップST103の確認画面の表示の結果、タブレットコントローラ17は、タブレット16上の「No」の部分412が指示されたと検知されると(ステップST104のNo)、ポインタ表示が指示されなかったと判断し、その旨をワイヤレスユーティリティプログラム11に通知すると共に、指示時間の計測処理(ステップST101)へと戻る。
【0106】
このステップST103の確認画面の表示の結果、タブレットコントローラ17は、タブレット16上の「Yes」の部分411が指示されたと検知されると(ステップST104のYes)、ポインタ表示を指示されたと判断し、ポインタ表示を指示する指示コマンドをワイヤレスユーティリティプログラム11に出力する(ステップST105)。
【0107】
次に、図13に示すフローチャートを参照して、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301による設定環境におけるワイヤレスユーティリティプログラム11によって実行される無線プレゼンテーション処理の手順の変形例について説明する。尚、図8及び図9に示すフローチャートと同じステップについては同じステップ番号を付与し、説明を省略する。
【0108】
図8と同様に、PDA1と選択されたワイヤレスプロジェクタ2との間の無線接続が確立されると(ステップST11〜ST16)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301を最小化すると共に、アプリケーションプログラム12を起動して、図11に示すように、LCD19にアプリケーションウィンドウ401を表示する。
【0109】
起動されたアプリケーションプログラム12は、生成した画像イメージデータをVRAM15のオフスクリーンエリアに順次描画するスライドショーを開始する(ステップST17)。また、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、VRAM15のオフスクリーンエリアから画像イメージデータを取得する(ステップST31)。
【0110】
すなわち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、このステップST31において、VRAM15のオフスクリーンエリアからの画面イメージデータのリードを要求するコマンドをディスプレイドライバ14に発行する。ディスプレイドライバ14は、グラフィックスコントローラ18を介して画面イメージデータをオフスクリーンエリアから読み出し、それをワイヤレスユーティリティプログラム11に渡す。
【0111】
ここで、上述した図12に示す処理の結果(ステップST104のNo)、ポインタ表示が指示されない場合には(ステップST32のNo)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、新たに取得した画面イメージデータと後述のステップST25において前回送信された画面イメージデータとを比較することにより、画像イメージデータが更新されたかどうかを判別する(ステップST33)。
【0112】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST31によって取得された画面イメージデータが前回送信した画面イメージデータと同じであると判別された場合には(ステップST34のNo)、画像イメージデータを取得する処理(ステップST31)、ポインタ表示の指示の判別(ステップST32)、および取得された画像イメージデータが前回送信した画像イメージデータと異なるかどうかを判別する処理(ステップST33、ST34)を一定時間間隔で繰り返し実行する。
【0113】
このステップST33による判別の結果、取得された画面イメージデータが前回送信した画面イメージデータと異なると判別された場合には、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12によって画像イメージデータが更新されたことを認識し、新たに取得した画面イメージデータは送信すべきデータであると判断する。尚、[GO]ボタン303が押された後に最初に取得された画像イメージデータについては、無条件に、送信すべきデータであると判断する。
【0114】
取得された画像イメージデータが送信すべきデータであると判断されたならば(ステップST34のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、その取得された画像イメージデータに圧縮符号化を施し(ステップST37)、次いでセキュリティーモードが「ON」に設定されているかを判別する(ステップST38)。
【0115】
ステップST38によってセキュリティーモードが「ON」に設定されていると判別されると(ステップST38のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST37で圧縮符号化された画像イメージデータに暗号化を施し(ステップST39)、それを暗号化データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へと送信する(ステップST40)。
【0116】
ステップST38によってセキュリティーモードが「OFF」に設定されていると判別されると(ステップST38のNo)、ステップST39の処理をスキップし、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST37で圧縮符号化された画像イメージデータを圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へと送信する(ステップST40)。そして、ユーザが[STOP]ボタン304をタップするまでは、ステップST31へと戻り、PDA1とプロジェクタ2との間の無線接続は維持され、ステップST31〜ST40が繰り返し実行される。
【0117】
ここで、図12に示すポインタ表示指示に関する処理の結果(ステップST104のYes、ST105)、タブレットコントローラ17を介して、ポインタ表示が指示された旨の通知を受けると(ステップST32のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、タブレットコントローラ17を介してタブレット16で検出された位置データを抽出する(ステップST35)。
【0118】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST35によって抽出した位置データに基づいて、ステップST31で読み出した画像イメージデータにポインタの画像イメージデータを合成した合成画像イメージデータを作成する(ステップST36)。
【0119】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST36で作成された合成画像イメージデータに圧縮符号化を施し(ステップST37)、次いでセキュリティーモードが「ON」に設定されているかを判別する(ステップST38)。
【0120】
ステップST38によってセキュリティーモードが「ON」に設定されていると判別されると(ステップST38のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST37で圧縮符号化された合成画像イメージデータに暗号化を施し(ステップST39)、それを暗号化データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へと送信する(ステップST40)。
【0121】
ステップST38によってセキュリティーモードが「OFF」に設定されていると判別されると(ステップST38のNo)、ステップST39の処理をスキップし、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST37で圧縮符号化された合成画像イメージデータを圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へと送信する(ステップST40)。
【0122】
そして、ユーザが[STOP]ボタン304をタップするまでは、ステップST18へと戻り、PDA1とプロジェクタ2との間の無線接続は維持され、ステップST18〜ST29が繰り返し実行される。
【0123】
次に、図14を参照して、図11乃至図13に示す変形例における1台のPDA1と2台のワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)との間で行われる通信について説明する。尚、ディスカバリー処理からPDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の無線接続の確立まで、及び切断処理は同様の処理のため説明を省略する。また、ポインタ表示モードに設定されていないワイヤレスプロジェクタ2(2A)へのデータ送信についても同様の処理のため説明を省略する。
【0124】
図14に示すように、PDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の無線接続が確立されると、起動されたPDA1のアプリケーションプログラム12はスライドショーを開始する。PDA1のワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む度に、あるいはポインタ表示が指示される度に、その画像イメージデータを自動的にワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に無線によって送信する。
【0125】
即ち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、デバイス表示モードが「ON」に設定されているワイヤレスプロジェクタ2(2B)に対しては、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む頻度に加えて、図11乃至図12に示すようにポインタ表示が指示される度にも、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へポインタ画像を合成した合成画像イメージデータを無線送信する。
【0126】
図14に示すケースでは、デバイス表示モードが「ON」に設定されているワイヤレスプロジェクタ2Bに対して、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをm回だけVRAM15に書き込み、ポインタ表示がp回だけ指示されたため、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へ自動的に、m回+p回(#m+#p)、画像イメージデータを無線送信している。
【0127】
即ち、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをm回だけVRAM15に書きこみ、ワイヤレスユーティリティプログラム11が更新された画像イメージデータをm回送信されている。そして、[STOP]ボタン304がタップされる迄の間に、ポインタ表示が指示されたタイミングでp回の合成画像イメージデータの送信が行われている。
【0128】
上述するように、本実施例では、情報処理装置としてのPDA1が複数の外部機器であるワイヤレスプロジェクタと無線でデータを送信する場合に、各外部機器毎にポインタ画像を送信するか否かを設定することができる。このため、個々の外部機器との無線接続環境に応じてポインタ表示を設定する事ができる。
【0129】
また、本変形例では、ユーザによるタブレット16上へのペン等の指示には、ポインタ位置以外の指示も含まれるため、常にポインタ位置を検知するものではなく、ユーザによってポインタ位置が指示されたかを判定し、指示された時のみポインタ位置データを取得して画像イメージデータとともに対応する外部機器へと送信するようになっている。従って、対応する外部機器へのデータ送信を少なく抑えることが可能となる。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のプロジェクタのような外部機器と無線通信可能で、外部機器に画像データとポインタ表示を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置としてのPDA1の機能を説明するためのブロック図。
【図2】PDA1のシステム構成を示すブロック図。
【図3】プロジェクタ2のシステム構成を示すブロック図。
【図4】PDA1の表示装置に表示されるワイヤレスユーティリティウィンドウ301の一例を示す図。
【図5】PDA1と複数のプロジェクタ2との無線通信環境を説明する図。
【図6】ワイヤレスユーティリティウィンドウ301の例を示す図。
【図7】ワイヤレスユーティリティウィンドウ301を最小化した状態を示す図。
【図8】PDA1によって実行されるワイヤレスプロジェクタ2への無線プレゼンテーション処理手順の一例を示すフローチャート図。
【図9】PDA1によって実行されるワイヤレスプロジェクタ2への無線プレゼンテーション処理手順の一例を示すフローチャート図。
【図10】PDA1と複数のプロジェクタ2との間で実行される通信の様子を示す図。
【図11】PDA1の表示装置に表示されるポインタ表示を確認する画面を示す図。
【図12】ポインタの表示指示の検知処理手順を示すフローチャート図。
【図13】PDA1によって実行されるワイヤレスプロジェクタ2への無線プレゼンテーション処理手順の他の例を示すフローチャート図。
【図14】PDA1と複数のプロジェクタ2との間で実行される通信の様子を示す図。
【符号の説明】
1…PDA、2、2A〜2C…ワイヤレスプロジェクタ、11…ワイヤレスユーティリティプログラム、12…アプリケーションプログラム、13、21…無線LANデバイス、15…VRAM、303…[GO]ボタン、305…[Security]チェックボックス、306…[Pointer]チェックボックス、307…プロジェクタリスト、309…[個別Pointer]チェックボタン。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばPDA(Personal Digitall Assistants)のような情報処理装置および液晶プロジェクタのような外部機器へと画像データを送信する情報処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PDA、ノートブック型パーソナルコンピュータのような様々な携帯型情報処理装置が開発されている。多くの携帯型情報処理装置は無線通信機能を有しており、他の情報処理装置および各種コンシューマ電子機器に無線接続することができる。
【0003】
情報処理装置の無線通信機能を用いた応用システムとしては、情報処理装置から無線によって送信される画像データをプロジェクタによって大型スクリーンに表示するという情報表示システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この情報表示システムにおいては、情報処理装置の記憶装置に蓄積された画像データが、無線によってプロジェクタに送信される。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−218420号公報(第2頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置では、プレゼンテーション等の際に画面データは送信できるものの、従来の装置における表示装置上でユーザが特定箇所を指示するのに用いるポインタデータを送信することできず、外部機器においては送信されてきた画像データは表示するがポインタデータは表示できなかった。したがって、プレゼンテーションなどを行うユーザは、他の器具で外部機器に表示された画像データを指し示すなどしなければならず煩雑な作業が伴うと共に、外部機器に表示された画像データを見るユーザにとっても混乱をきたす恐れがある。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、複数のプロジェクタのような外部機器と無線通信可能で、外部機器に画像データとポインタ表示データとを送信することが可能な情報処理装置および情報処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、受信した画像データを表示する複数の外部機器との無線通信を実行する情報処理装置において、上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを上記外部機器毎に指定する指定手段と、この指定手段によってポインタデータの送信が指定されている外部機器に送信する画像データに対してポインタデータを追加する追加手段と、この追加手段でポインタデータが追加された画像データを対応する上記外部機器へ無線で送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理方法は、受信した画像データを表示する複数の外部機器との無線通信を実行する情報処理装置における情報処理方法において、上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを上記外部機器毎に指定するステップと、ポインタ画像の送信が指定されている外部機器に送信する画像データに対してポインタデータを追加するステップと、この追加ステップによりポインタ画像データが追加された画像データを対応する上記外部機器へ無線で送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る情報処理装置としてのPDA1が示されている。
【0010】
このPDA1は、移動端末として機能する携帯型情報処理装置である。またPDA1は、無線LANデバイス13と無線プレゼンテーション機能とを備えている。無線LANデバイス13は、例えばIEEE 802.11a/IEEE 802.11b規格に従って、無線通信を実行するように構成された無線通信デバイスであり、各種データを送受信したり、本PDA1の識別情報を送信したり、外部機器から送信される機器識別情報を受信する送信手段/受信手段を構成している。
【0011】
無線プレゼンテーション機能は、PDA1の画面イメージデータをワイヤレスプロジェクタ2に無線によって送信することによって、その画像イメージデータをワイヤレスプロジェクタ2の投影スクリーン上に表示する機能である。この機能は、PDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の無線通信を利用して実現される。
【0012】
PDA1には、ワイヤレスユーティリティプログラム11やアプリケーションプログラム12等が予めインストールされている。ワイヤレスユーティリティプログラム11は、無線プレゼンテーション機能(PDA1とワイヤレスプロジェクタ2間の無線通信)を制御するためのプログラムである。アプリケーションプログラム12は、例えば画面イメージデータを生成し、この生成された画面イメージデータのスライドショーを実行するプレゼンテーションプログラムである。
【0013】
アプリケーションプログラム12において画像イメージデータが生成されると、この生成された画像イメージデータは、ディスプレイドライバ14を介してビデオメモリ(VRAM)15に描画される。この画像イメージデータは、必要に応じてPDA1の表示装置として設けられたLCD19の表示解像度に対応するよう変換され、グラフィックスコントローラ18の制御のもと、LCD19に表示される。
【0014】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、図示せぬユーザによるコマンド入力を受けて、LCD19に表示される画面イメージデータをキャプチャする。また、LCD19の表示面上に設けられた透明の座標検出装置から構成されているタブレット16により検出される後述する位置データをタブレットコントローラ17を介して抽出する。
【0015】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、抽出した位置データに基づいて、このキャプチャした画面イメージデータとポインタの画像イメージデータを合成して合成画像イメージデータを作成する。次に、この合成画像イメージデータを圧縮符号化した後、圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いてワイヤレスプロジェクタ2に無線信号によって送信する。
【0016】
また、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、後述するように、必要に応じて圧縮符号化された圧縮符号化された画像イメージデータに暗号化を施し、暗号化データとして無線LANデバイス13を用いてワイヤレスプロジェクタ2に送信する。
【0017】
尚、本実施例では、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、VRAM15に描画される画像イメージデータが更新された時のみ、その更新された画像イメージデータをキャプチャする。また、タブレット16で検出される位置データに変化があった時のみ、その変化した後の位置データを抽出する。このような場合に、合成画像イメージデータを作成し、無線LANデバイス13を介してワイヤレスプロジェクタ2に送信する。
【0018】
その代わり、本実施例では、画像イメージデータの内容が変化せず、かつ位置データが変化しない期間中は、PDA1からワイヤレスプロジェクタ2への画像イメージデータの送信は行われないものとして説明するが、本発明はこれに限らない。
【0019】
一方、ワイヤレスプロジェクタ2も無線LANデバイス21を備えている。無線LANデバイス21は、例えばIEEE 802.11a/IEEE 802.11b規格に従って、無線通信を実行するように構成された無線通信デバイスであり、各種データを送受信したり、本PDA1の識別情報を受信したり、外部からのデバイス識別情報を送信する送信手段/受信手段を構成している。
【0020】
ワイヤレスプロジェクタ2は、無線LANデバイス21を介して圧縮画像データまたは暗号化データを受信する。そして、ワイヤレスプロジェクタ2は、当該ワイヤレスプロジェクタが受信すべき圧縮画像データまたは暗号化データを受信すると、受信した暗号化データに対しては復号化を施し、受信した圧縮画像データあるいは復号化した圧縮符号化された画像イメージデータに対しては伸張復号化を施す。
【0021】
そして、ワイヤレスプロジェクタ2は、このポインタを含む画像イメージデータをフレームバッファに書き込み、このフレームバッファに格納されたポインタを含む画像イメージデータに対応する光学像を投影用の大型スクリーンに投影する。
【0022】
次に、図2を参照して、PDA1のシステム構成を説明する。PDA1は、上述の無線LANデバイス13、VRAM15、タブレット16、タブレットコントローラ17、グラフィックスコントローラ18およびLCD19に加え、図示のように、CPU101、メモリ102、システムコントローラ103、I/Oコントローラ106、メモリカード107および操作ボタン群108などを備えている。
【0023】
CPU101は本PDA1の動作を制御するために設けられたプロセッサであり、オペレーティングシステム(OS)および各種アプリケーションプログラム/ユーティリティプログラム、暗号化処理プログラム等を実行する。オペレーティングシステム(OS)は、ペン入力操作を実現するためのタブレット制御機能を有している。
【0024】
メモリ102は、オペレーティングシステム(OS)および各種アプリケーションプログラム/ユーティリティプログラムが格納された不揮発性メモリと、主メモリとして使用されるRAMとを備えている。
【0025】
不揮発性メモリには、上述のワイヤレスユーティリティプログラム11およびアプリケーションプログラム12に加え、暗号化処理を施すためのプログラムも格納されている。RAMには、無線LANデバイス13を介して受信した機器識別情報、更にはこの機器識別情報に対応して設定される各種モード設定(例えば後述するポインタ表示モードのON/OFF)が記憶される。
【0026】
システムコントローラ103は、CPU101のローカルバスとシステムバス100との間を接続するブリッジデバイスである。システムコントローラ103は、メモリ102を制御するメモリコントローラも内蔵している。グラフィックスコントローラ18は、PDA1の表示装置として使用されるLCD19を制御することによって、VRAM15に描画された画面イメージデータをLCD19に表示する。
【0027】
VRAM15は、オンスクリーンエリアとオフスクリーンエリアとを有している。オフスクリーンエリアは、アプリケーションプログラム12で生成された画像イメージデータを格納する記憶領域である。本実施例では、ワイヤレスユーティリティプログラム11はVRAM15のオフスクリーンエリアに格納された画面イメージデータをキャプチャする。
【0028】
オンスクリーンエリアは、LCD19に表示される画面イメージデータを格納する記憶領域であり、フレームバッファとして使用される。グラフィックスコントローラ18は、ディスプレイドライバ14を介して、このオンスクリーンエリアから画面イメージデータを順次読み出し、それをLCD19に表示する。
【0029】
タブレットコントローラ17は、タブレット16を制御する。タブレット112は、LCD19の表示面上に設けられたと透明の座標検出装置からなり、外部より指示された位置(座標)を検出する。そして、このLCD19とタブレット16とにより、ペン入力操作可能なタッチスクリーンが構成される。
【0030】
I/Oコントローラ106は、PDA1に取り外し自在に装着されるメモリカード107の制御、および操作ボタン群108の制御を行う。操作ボタン群108は、例えば、パワーボタン、特定のアプリケーションを起動するためのアプリケーションボタン、カーソルキー、などの複数の操作ボタンから構成されている。
【0031】
このようなシステム構成のもと、画像イメージデータとポインタデータとからなる合成画面データをPDA1からワイヤレスプロジェクタ2に送信する処理について以下に説明する。ここでは、画像イメージデータ及びポインタデータをLCD19に表示しながらワイヤレスプロジェクタ2に送信する場合を想定する。
【0032】
アプリケーションプログラム12は、例えば複数の画像イメージデータを順番にLCD19に表示するためのスライドショーを実行する。スライドショーにおいて、アプリケーションプログラム12は、順次画像イメージデータを生成し、その画像イメージデータをディスプレイドライバ14を介してVRAM15のオフスクリーンエリアに描画する。また、この画面イメージデータから、LCD19に実際に表示される画像イメージデータが生成され、VRAM15のオンスクリーンエリアに描画される。グラフィックスコントローラ18は、オンスクリーンエリアから画像イメージデータを読み出し、LCD19に表示する。
【0033】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、まずアプリケーションプログラム12によって生成された画像イメージデータをディスプレイドライバ14を介してオフスクリーンエリアから読み出す。また、タブレット16により検出された位置データをタブレットコントローラ17を介して抽出する。そして、抽出した位置データに基づいて、この読み出した画像イメージデータとポインタの画像イメージデータを合成して合成画像イメージデータを作成する。この合成画像イメージデータに圧縮符号化処理、更には必要に応じて暗号化処理を施した後、無線LANデバイス13に送信データとして供給する。
【0034】
以上の処理により、画像イメージデータをLCD19に表示しながら、その画像イメージデータの生成に使用されたオリジナルの画像イメージデータをワイヤレスプロジェクタ2に送信するとともに、PDA1のLCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像としてワイヤレスプロジェクタ2に送信することが可能となる。
【0035】
次に、図3を参照して、ワイヤレスプロジェクタ2のシステム構成を説明する。ワイヤレスプロジェクタ2は上述の無線LANデバイス21に加え、図示のように、操作ボタン201、コントローラ202、画像復号部203、画像出力部204、液晶パネル205などを備えている。
【0036】
操作ボタン201は、ユーザが操作することで、ワイヤレスプロジェクタ2の電源操作や、投影時の操作等を行うことができる。
【0037】
コントローラ202は、このワイヤレスプロジェクタ2の制御を司るものであり、操作ボタン201からの入力や、無線LANデバイス21を介したコマンドの受信等の処理を実行する。またコントローラ202は、無線LANデバイス21を介して受信した暗号化データ/圧縮画像データが当該ワイヤレスプロジェクタ2が受信すべきデータであると確認すると、受信した暗号化データ/圧縮画像データを画像復号部203へ出力する。
【0038】
画像復号部203は、受信した暗号化データに復号化を施したり、受信した圧縮画像データ/復号化した圧縮符号化された画像イメージデータに伸張復号を施したりする。この画像復号部203は、デコーダチップのようなハードウェア的処理あるいはプロセッサとソフトウェアによるソフトウェア的処理で実現しても構わない。
【0039】
コントローラ202は、画像復号部203によって復号化された画像イメージデータを画像出力部204に出力してフレームバッファに書き込む。画像出力部204は、このフレームバッファに格納された画像イメージデータに対応する画像を液晶パネル205に表示し、この液晶パネルに光源からの光を透過させることにより、投影用の大型スクリーンに投影する。
【0040】
次に、図4乃至図7は、ワイヤレスユーティリティプログラム11によって提供される無線プレゼンテーション機能の詳細について説明する。
【0041】
図4は、ワイヤレスユーティリティプログラム11によってLCD19に表示されるワイヤレスユーティリティウィンドウ301を示している。ユーザによってワイヤレスユーティリティプログラム11が起動された時、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301がLCD19の画面上に表示される。
【0042】
ワイヤレスユーティリティウィンドウ301には、図示のように、送信インジケータ302、[GO]ボタン303、[STOP]ボタン304、[Security]チェックボックス305、[Pointer]チェックボックス306、プロジェクタリスト307および[個別Pointer]チェックボタン309が配置されている。
【0043】
送信インジケータ302は、PDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の通信の状態を示す。[GO]ボタン303は、PDA1からワイヤレスプロジェクタ2に画面イメージデータを自動送信するための無線プレゼンテーション機能の開始を指示するためのボタンである。[GO]ボタン303がユーザのペン操作によってタップ(クリック)された時、無線プレゼンテーション機能が開始される。[STOP]ボタン304は無線プレゼンテーション機能の停止を指示するためのボタンである。
【0044】
プロジェクタリスト307は、PDA1から送信される無線信号が届く範囲内に存在するワイヤレスプロジェクタの一覧を表示する。すなわち、ワイヤレスユーティリティプログラム11によって検出されたワイヤレスプロジェクタそれぞれに対応する機器識別情報(例えば、MACアドレス)の一覧がプロジェクタリスト307に表示される。
【0045】
プロジェクタリスト307においては、各ワイヤレスプロジェクタの機器識別情報毎に、チェックボックスが表示される。ユーザは、このチェックボックスをタップすることにより、画像イメージデータを送信すべき相手先プロジェクタを選択することができる。
【0046】
例えば、隣接する複数の会議室それぞれにワイヤレスプロジェクタが設置されている環境を考える。図5に示すように、会議室AにはPDA1と1台のワイヤレスプロジェクタ2A(機器識別情報:00033D518FF1)が設置されている。会議室Aに隣接した会議室Bには1台のワイヤレスプロジェクタ2B(機器識別情報:00033D518FF2)が設置されている。そして、会議室AのPDA1は、複数あるワイヤレスプロジェクタ2A、2Bのそれぞれと通信することができる。
【0047】
従って、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301のプロジェクタリスト307には、通信可能な2台のワイヤレスプロジェクタ2A、2Bのそれぞれに対応する機器識別情報の一覧が表示されている。
【0048】
このようなワイヤレスユーティリティウィンドウ301の表示状態において、プロジェクタリスト307内のチェックボックスによって、ユーザに相手先プロジェクタを選択させることにより、後述するように、画像イメージデータがユーザの意図しないプロジェクタに誤って送信されてしまうことを未然に防止することができる。また、相手先プロジェクタがユーザによって選択されるまでは、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301上には[GO]ボタン303は表示されない。
【0049】
図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301のプロジェクタリスト307においては、画像イメージデータを送信する相手先プロジェクタとして、2つの機器識別情報「00033D518FF1」「00033D518FF2」に対応するチェックボックスがチェックされている。従って、図5に示す状況において、PDA1はワイヤレスプロジェクタ2A、2Bの2台に対して画像イメージデータを無線送信することとなる。
【0050】
また、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301においては、プロジェクタリスト307にリストアップされた各ワイヤレスプロジェクタの機器識別情報毎に、更に[個別Pointer]チェックボタン309が表示される。ユーザは、この[個別Pointer]チェックボタン309をタップすることにより、PDA1のLCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像として送信すべき相手先プロジェクタを選択することができる。
【0051】
図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301の[個別Pointer]チェックボタン309においては、PDA1のLCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像として送信すべき相手先プロジェクタとして、1つの機器識別情報「00033D518FF2」に対応するチェックボックスがチェックされている。
【0052】
従って、図5に示す状況においては、PDA1は、PDA1から離れた位置(隣接した別の会議室B)に配置されたワイヤレスプロジェクタ2Bに対して、LCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像として画像イメージデータに合成した合成画像イメージデータを無線送信し、PDA1と同室(会議室A)に配置されたワイヤレスプロジェクタ2Aにはキャプチャした画像イメージデータ部分のみを無線送信することとなる。
【0053】
また、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301においては、更に[Pointer]チェックボックス306が表示されている。この[Pointer]チェックボックス306は、全てのワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に対してPDA1のLCD19(タブレット16)上でユーザが指示した位置をポインタ画像として送信するかをユーザに指定させるために用いられる。[Pointer]チェックボックス306がユーザによってチェックされたならば、図6に示すように、全ての[個別Pointer]チェックボタン309が自動的にチェックされる。
【0054】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、[個別Pointer]チェックボタン309がチェックされている相手先プロジェクタに対してポインタ表示モードに設定する。
【0055】
即ち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、メモリ102において記憶している複数の機器識別情報(図5では「00033D518FF1」「00033D518FF2」)のうち、該当する機器識別情報(図5では「00033D518FF2」)に対応させたポインタ表示モードの設定をONとする。この際、機器識別情報「00033D518FF1」に対応させたポインタ表示モードの設定はOFFとなっている。
【0056】
このポインタ表示モードに設定された相手先プロジェクタに対しては、画像イメージデータにポインタ画像が合成された合成画像イメージデータが送信される。
【0057】
また、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301においては、更に[Security]チェックボックス305が表示されている。この[Security]チェックボックス305は、送信すべき画像イメージデータを暗号化するか否かをユーザに指定させるために用いられる。
【0058】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、[Security]チェックボタン305がチェックされるとセキュリティーモードに設定される。即ち、メモリ102におけるセキュリティモードの設定をONとする。
【0059】
このように、セキュリティーモードが「ON」と設定されていると、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、プロジェクタへ送信する画像イメージデータは、例えば予めワイヤレスプロジェクタ2と取り交わした暗号化キーを使用した暗号化が施された後に送信される。
【0060】
[GO]ボタン303がユーザによってタップされた時、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301は、最小化され、そして図7に示すようにコマンドバー402にアイコン403として格納される。同時に、アプリケーションプログラムが起動され、そのアプリケーションプログラムの操作ウィンドウ401がLCD19に表示される。
【0061】
アイコン403がユーザによってタップされたならば、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301が再び表示される。[STOP]ボタン304がタップされると、無線プレゼンテーション機能の実行は停止される。
【0062】
次に、図8及び図9のフローチャートを参照して、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301による設定環境におけるワイヤレスユーティリティプログラム11によって実行される無線プレゼンテーション処理の手順について説明する。尚、圧縮符号化処理、及び暗号化処理については公知の技術を用いるため説明を省略する。
【0063】
図8に示すように、ワイヤレスユーティリティプログラム11が起動された時、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301を表示した後、PDA1の周囲に存在するワイヤレスプロジェクタを検出する(ステップST11)。このステップST11においては、PDA1と通信可能なデバイスを検出のための機器発見処理(デバイスディスカバリー処理)が実行される。
【0064】
すなわち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、無線LANデバイス13を用いて機器発見のためのデバイスディスカバリーコマンドをブロードキャストし、そのデバイスディスカバリーコマンドに対する応答を待つ。
【0065】
各ワイヤレスプロジェクタ2(例えば2A、2B)は、デバイスディスカバリーコマンドを受信すると、自身の無線LANデバイス21に割り当てられたMACアドレスと自身のデバイスタイプ(=プロジェクタ)を示す識別子とを含む応答をPDA1に返す。この応答により、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、PDA1から送信される無線信号が届く範囲内に存在する各ワイヤレスプロジェクタを検出することが出来る。
【0066】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、検出されたワイヤレスプロジェクタの一覧をプロジェクタリスト307上に表示する(ステップST12)。プロジェクタリスト307上のあるワイヤレスプロジェクタがユーザによって選択された時(ステップST13のYES)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301に[GO]ボタン303を表示する(ステップST14)。
【0067】
[GO]ボタン303がユーザによってタップされた時(ステップST15のYES)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、プロジェクタリスト307から選択されたワイヤレスプロジェクタ2に接続要求を画像データ送信要求として送信して、その選択されたワイヤレスプロジェクタ2との無線接続を確立する(ステップST16)。このステップST16においては、PDA1と選択されたワイヤレスプロジェクタ2との間の物理無線リンクの確立のみならず、その間のセッションも確立される。
【0068】
次に、ステップST16においてワイヤレスプロジェクタ2との無線接続が確立された後、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、図9に示すように、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301を最小化すると共に、アプリケーションプログラム12を起動する。
【0069】
起動されたアプリケーションプログラム12は、生成した画像イメージデータをVRAM15のオフスクリーンエリアに順次描画するスライドショーを開始する(ステップST17)。また、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、メモリ102の各種モード設定内容に基づいて、送信するよう設定されたワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)毎にポインタ表示モードが「ON」と設定されているかを判別する(ステップST18)。
【0070】
ステップST18によっていずれのワイヤレスプロジェクタもポインタ表示モードが「OFF」となり、ポインタ画像を送信しないよう設定されていると判別されると(ステップST18のNo)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、VRAM15のオフスクリーンエリアから画像イメージデータを取得する(ステップST19)。
【0071】
すなわち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、このステップST18において、VRAM15のオフスクリーンエリアからの画面イメージデータのリードを要求するコマンドをディスプレイドライバ14に発行する。ディスプレイドライバ14は、グラフィックスコントローラ18を介して画面イメージデータをオフスクリーンエリアから読み出し、それをワイヤレスユーティリティプログラム11に渡す。
【0072】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、新たに取得した画面イメージデータと後述のステップST29において前回送信された画面イメージデータとを比較することにより、画像イメージデータが更新されたかどうかを判別する(ステップST20)。
【0073】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST20によって取得された画面イメージデータが前回送信した画面イメージデータと同じであると判別された場合には(ステップST21のNo)、画像イメージデータを取得する処理(ステップST19)、および取得された画像イメージデータが前回送信した画像イメージデータと異なるかどうかを判別する処理(ステップST20、ST21)を一定時間間隔で繰り返し実行する。
【0074】
このステップST21による判別の結果、取得された画面イメージデータが前回送信した画面イメージデータと異なると判別された場合には、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12によって画像イメージデータが更新されたことを認識し、新たに取得した画面イメージデータは送信すべきデータであると判断する。尚、[GO]ボタン303が押された後に最初に取得された画像イメージデータについては、無条件に、送信すべきデータであると判断する。
【0075】
取得された画像イメージデータが送信すべきデータであると判断されたならば(ステップST21のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、その取得された画像イメージデータに圧縮符号化を施し(ステップST26)、次いでセキュリティーモードが「ON」に設定されているかを判別する(ステップST27)。
【0076】
ステップST27によってセキュリティーモードが「ON」と設定されていると判別されると(ステップST27のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST26で圧縮符号化された画像イメージデータに暗号化を施し(ステップST28)、それを暗号化データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へと送信する(ステップST29)。
【0077】
ステップST27によってセキュリティーモードが「OFF」と設定されていると判別されると(ステップST27のNo)、ステップST28の処理をスキップし、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST26で圧縮符号化された画像イメージデータを圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へと送信する(ステップST29)。そして、ユーザが[STOP]ボタン304をタップするまでは、ステップST18へと戻り、PDA1とプロジェクタ2との間の無線接続は維持され、ステップST18〜ST29が繰り返し実行される。
【0078】
次に、ステップST18によってポインタ表示モードが「ON」と設定されているワイヤレスプロジェクタが存在すると判別されると(ステップST18のNo)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、VRAM15のオフスクリーンエリアから画像イメージデータを取得すると共に、タブレットコントローラ17を介してタブレット16で検出された位置データを抽出する(ステップST22)。尚、画像イメージデータの取得方法はST19と同様であるので、説明を省略する。
【0079】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST18によって抽出した位置データに基づいて、この読み出した画像イメージデータとポインタの画像イメージデータを合成した合成画像イメージデータを作成する(ステップST23)。
【0080】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、新たに取得/合成した合成画面イメージデータと後述のステップST29において前回送信された合成画面イメージデータとを比較することにより、合成画像イメージデータが更新されたかどうかを判別する(ステップST24)。
【0081】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST22によって取得/合成された合成画面イメージデータが前回送信した合成画面イメージデータと同じであると判別された場合には(ステップST25のNo)、画像イメージデータを取得/位置データを抽出する処理(ステップST22)、合成処理(ステップST23)、および合成画像イメージデータが前回送信した合成画像イメージデータと異なるかどうかを判別する処理(ステップST24、ST25)を一定時間間隔で繰り返し実行する。
【0082】
このステップST24によって合成画面イメージデータが前回送信した合成画面イメージデータと異なると判別された場合には、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12によって合成画像イメージデータが更新されたこと(すなわち、画像イメージデータが更新されたか、異なる位置データが検出されたか)を認識し、新たに取得した合成画面イメージデータは送信すべきデータであると判断する。尚、[GO]ボタン303が押された後に最初に取得された合成画像イメージデータについては、無条件に、送信すべきデータであると判断する。
【0083】
このステップST24の比較の結果、取得された合成画像イメージデータが送信すべきデータであると判断されたならば(ステップST25のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、送信すべきデータと判断された合成画像イメージデータに圧縮符号化を施し(ステップST26)、次いでセキュリティーモードが「ON」に設定されているかを判別する(ステップST27)。
【0084】
ステップST27によってセキュリティーモードが「ON」と設定されていると判別されると(ステップST27のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST26で圧縮符号化された合成画像イメージデータに暗号化を施し(ステップST28)、それを暗号化データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へと送信する(ステップST29)。
【0085】
ステップST27によってセキュリティーモードが「OFF」に設定されていると判別されると(ステップST27のNo)、ステップST28の処理をスキップし、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST26で圧縮符号化された合成画像イメージデータを圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へと送信する(ステップST29)。
【0086】
そして、ユーザが[STOP]ボタン304をタップするまでは、ステップST18へと戻り、PDA1とプロジェクタ2との間の無線接続は維持され、ステップST18〜ST29が繰り返し実行される。
【0087】
次に、図10を参照して、1台のPDA1と2台のワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)との間で行われる通信について説明する。
【0088】
PDA1のワイヤレスユーティリティプログラム11は、起動されると、LCD19にワイヤレスユーティリティウィンドウ301を表示した後、PDA1の周囲に存在するワイヤレスプロジェクタを検出するためのデバイスディスカバリー処理を実行する。図10に示すケースでは、このデデバイスィスカバリー処理により2台のワイヤレスプロジェクター2A、2Bが検知される。
【0089】
そして、PDA1のLCD19に表示されたワイヤレスユーティリティウィンドウ301にて必要な設定がチェックされた後で[GO]ボタン303がタップされると、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301のプロジェクタリスト307のチェックボックスでチェックされたワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に対して、画像データ送信要求として接続要求コマンドをそれぞれ送信する。
【0090】
ワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に画像データを送信中の他のデバイスが存在しない場合、各ワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)からPDA1に接続許可が通知される。ワイヤレスプロジェクタ2からPDA1に接続許可が通知されると、PDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の無線接続が確立される。
【0091】
PDA1のアプリケーションプログラム12は、起動されるとスライドショーを開始する。PDA1のワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む頻度に加えて、あるいはタブレット16により新たな位置データが検出される度にも、その画像イメージデータを自動的にワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に無線によって送信する。
【0092】
ここで、本実施例では、デバイス表示モードが「OFF」と設定されているワイヤレスプロジェクタ2(2A)に対しては、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む度に、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へ画像イメージデータを無線送信する。
【0093】
図10に示すケースでは、デバイス表示モードが「OFF」と設定されているワイヤレスプロジェクタ2Aに対して、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをm回だけVRAM15に書き込んだため、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へm回(#m)、画像イメージデータを無線送信している。
【0094】
また、デバイス表示モードが「ON」に設定されているワイヤレスプロジェクタ2(2B)に対しては、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む頻度に加えて、更に、タブレット16により新たな位置データが検出される度に、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へポインタ画像を合成した合成画像イメージデータを無線送信する。
【0095】
図10に示すケースでは、デバイス表示モードが「ON」に設定されているワイヤレスプロジェクタ2Bに対して、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをm回だけVRAM15に書き込み、タブレット16により新たな位置データがn回だけ検出されたため、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へm+n回(#m+n)、画像イメージデータを無線送信している。
【0096】
そして、PDA1のLCD19に表示されたワイヤレスユーティリティウィンドウ301にて[STOP]ボタン304がタップされると、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、無線通信を行っていたワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に対して、画像データ切断要求として切断要求コマンドをそれぞれ送信する。
【0097】
上述するように、本実施例では、情報処理装置としてのPDA1が複数の外部機器であるワイヤレスプロジェクタと無線でデータを送信する場合に、各外部機器毎にポインタ画像を送信するか否かを設定することができる。このため、個々の外部機器との無線接続環境に応じてポインタ表示を設定する事ができる。
【0098】
次に、図11乃至図14を用いて、情報処理装置としてのPDA1に関する上述した実施例の変形例を説明する。尚、上述した実施例と同じ部分については同じ番号を用い、説明を省略する。
【0099】
上述した実施例では、PDA1は、タブレット16により新たな位置データが検出される度に、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2に対して、画像イメージデータにポインタ画像を合成した合成画像イメージデータを無線送信している。
【0100】
これに対して、本変形例は、少なくとも1つのワイヤレスプロジェクタ2においてポインタ表示モードが「ON」に設定されている状況で、図11(a)に示すように、アプリケーションプログラムの操作ウィンドウ401において、ユーザがある箇所にポインタ画像をワイヤレスプロジェクタ2にて表示させたい場合に、ペン等405によりその所望する箇所406を所定時間、指示しつづけることにより、図11(b)に示すようにポインタを表示するかを確認する確認画面410を表示するものである。
【0101】
この確認画面410において、ユーザによりペン等405により「Yes」411が指示されると、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、画像イメージデータに加えてポインタ画像をもワイヤレスプロジェクタ2に表示するために、ポインタ画像データについても送信する。
【0102】
図12に示すフローチャート図を参照して、変形例におけるポインタ表示箇所の判定処理の手順について説明する。
【0103】
図12に示すように、タブレットコントローラ17は、ユーザがペン等405を用いてタブレット16上の同じ箇所406に留まっている指示時間を計測する(ステップST101)。このステップST101の計測の結果、計測時間が基準となる時間に満たなかった場合、即ち基準時間よりも短い間に指示部位が移動した場合に(ステップST102のNo)、次に指示された箇所における時間を計測していき、指示時間の計測処理(ステップST101)を繰り返し実行する。
【0104】
ステップST101における計測の結果、タブレットコントローラ17を介して計測時間が基準時間を超えると判断された場合に(ステップST102のYes)、図11(b)に示すように、グラフィックスコントローラ18を介してLCD19に、ワイヤレスプロジェクタ2においてポインタを表示するかを確認する確認画面410を表示する(ステップST103)。
【0105】
このステップST103の確認画面の表示の結果、タブレットコントローラ17は、タブレット16上の「No」の部分412が指示されたと検知されると(ステップST104のNo)、ポインタ表示が指示されなかったと判断し、その旨をワイヤレスユーティリティプログラム11に通知すると共に、指示時間の計測処理(ステップST101)へと戻る。
【0106】
このステップST103の確認画面の表示の結果、タブレットコントローラ17は、タブレット16上の「Yes」の部分411が指示されたと検知されると(ステップST104のYes)、ポインタ表示を指示されたと判断し、ポインタ表示を指示する指示コマンドをワイヤレスユーティリティプログラム11に出力する(ステップST105)。
【0107】
次に、図13に示すフローチャートを参照して、図4に示すワイヤレスユーティリティウィンドウ301による設定環境におけるワイヤレスユーティリティプログラム11によって実行される無線プレゼンテーション処理の手順の変形例について説明する。尚、図8及び図9に示すフローチャートと同じステップについては同じステップ番号を付与し、説明を省略する。
【0108】
図8と同様に、PDA1と選択されたワイヤレスプロジェクタ2との間の無線接続が確立されると(ステップST11〜ST16)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ワイヤレスユーティリティウィンドウ301を最小化すると共に、アプリケーションプログラム12を起動して、図11に示すように、LCD19にアプリケーションウィンドウ401を表示する。
【0109】
起動されたアプリケーションプログラム12は、生成した画像イメージデータをVRAM15のオフスクリーンエリアに順次描画するスライドショーを開始する(ステップST17)。また、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、VRAM15のオフスクリーンエリアから画像イメージデータを取得する(ステップST31)。
【0110】
すなわち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、このステップST31において、VRAM15のオフスクリーンエリアからの画面イメージデータのリードを要求するコマンドをディスプレイドライバ14に発行する。ディスプレイドライバ14は、グラフィックスコントローラ18を介して画面イメージデータをオフスクリーンエリアから読み出し、それをワイヤレスユーティリティプログラム11に渡す。
【0111】
ここで、上述した図12に示す処理の結果(ステップST104のNo)、ポインタ表示が指示されない場合には(ステップST32のNo)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、新たに取得した画面イメージデータと後述のステップST25において前回送信された画面イメージデータとを比較することにより、画像イメージデータが更新されたかどうかを判別する(ステップST33)。
【0112】
ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST31によって取得された画面イメージデータが前回送信した画面イメージデータと同じであると判別された場合には(ステップST34のNo)、画像イメージデータを取得する処理(ステップST31)、ポインタ表示の指示の判別(ステップST32)、および取得された画像イメージデータが前回送信した画像イメージデータと異なるかどうかを判別する処理(ステップST33、ST34)を一定時間間隔で繰り返し実行する。
【0113】
このステップST33による判別の結果、取得された画面イメージデータが前回送信した画面イメージデータと異なると判別された場合には、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12によって画像イメージデータが更新されたことを認識し、新たに取得した画面イメージデータは送信すべきデータであると判断する。尚、[GO]ボタン303が押された後に最初に取得された画像イメージデータについては、無条件に、送信すべきデータであると判断する。
【0114】
取得された画像イメージデータが送信すべきデータであると判断されたならば(ステップST34のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、その取得された画像イメージデータに圧縮符号化を施し(ステップST37)、次いでセキュリティーモードが「ON」に設定されているかを判別する(ステップST38)。
【0115】
ステップST38によってセキュリティーモードが「ON」に設定されていると判別されると(ステップST38のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST37で圧縮符号化された画像イメージデータに暗号化を施し(ステップST39)、それを暗号化データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へと送信する(ステップST40)。
【0116】
ステップST38によってセキュリティーモードが「OFF」に設定されていると判別されると(ステップST38のNo)、ステップST39の処理をスキップし、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST37で圧縮符号化された画像イメージデータを圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2A)へと送信する(ステップST40)。そして、ユーザが[STOP]ボタン304をタップするまでは、ステップST31へと戻り、PDA1とプロジェクタ2との間の無線接続は維持され、ステップST31〜ST40が繰り返し実行される。
【0117】
ここで、図12に示すポインタ表示指示に関する処理の結果(ステップST104のYes、ST105)、タブレットコントローラ17を介して、ポインタ表示が指示された旨の通知を受けると(ステップST32のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、タブレットコントローラ17を介してタブレット16で検出された位置データを抽出する(ステップST35)。
【0118】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST35によって抽出した位置データに基づいて、ステップST31で読み出した画像イメージデータにポインタの画像イメージデータを合成した合成画像イメージデータを作成する(ステップST36)。
【0119】
そして、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST36で作成された合成画像イメージデータに圧縮符号化を施し(ステップST37)、次いでセキュリティーモードが「ON」に設定されているかを判別する(ステップST38)。
【0120】
ステップST38によってセキュリティーモードが「ON」に設定されていると判別されると(ステップST38のYes)、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST37で圧縮符号化された合成画像イメージデータに暗号化を施し(ステップST39)、それを暗号化データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へと送信する(ステップST40)。
【0121】
ステップST38によってセキュリティーモードが「OFF」に設定されていると判別されると(ステップST38のNo)、ステップST39の処理をスキップし、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、ステップST37で圧縮符号化された合成画像イメージデータを圧縮画像データとして無線LANデバイス13を用いて、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へと送信する(ステップST40)。
【0122】
そして、ユーザが[STOP]ボタン304をタップするまでは、ステップST18へと戻り、PDA1とプロジェクタ2との間の無線接続は維持され、ステップST18〜ST29が繰り返し実行される。
【0123】
次に、図14を参照して、図11乃至図13に示す変形例における1台のPDA1と2台のワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)との間で行われる通信について説明する。尚、ディスカバリー処理からPDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の無線接続の確立まで、及び切断処理は同様の処理のため説明を省略する。また、ポインタ表示モードに設定されていないワイヤレスプロジェクタ2(2A)へのデータ送信についても同様の処理のため説明を省略する。
【0124】
図14に示すように、PDA1とワイヤレスプロジェクタ2との間の無線接続が確立されると、起動されたPDA1のアプリケーションプログラム12はスライドショーを開始する。PDA1のワイヤレスユーティリティプログラム11は、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む度に、あるいはポインタ表示が指示される度に、その画像イメージデータを自動的にワイヤレスプロジェクタ2(2A、2B)に無線によって送信する。
【0125】
即ち、ワイヤレスユーティリティプログラム11は、デバイス表示モードが「ON」に設定されているワイヤレスプロジェクタ2(2B)に対しては、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをVRAM15に書き込む頻度に加えて、図11乃至図12に示すようにポインタ表示が指示される度にも、自動的に対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へポインタ画像を合成した合成画像イメージデータを無線送信する。
【0126】
図14に示すケースでは、デバイス表示モードが「ON」に設定されているワイヤレスプロジェクタ2Bに対して、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをm回だけVRAM15に書き込み、ポインタ表示がp回だけ指示されたため、対応するワイヤレスプロジェクタ2(2B)へ自動的に、m回+p回(#m+#p)、画像イメージデータを無線送信している。
【0127】
即ち、アプリケーションプログラム12が新たな画像イメージデータをm回だけVRAM15に書きこみ、ワイヤレスユーティリティプログラム11が更新された画像イメージデータをm回送信されている。そして、[STOP]ボタン304がタップされる迄の間に、ポインタ表示が指示されたタイミングでp回の合成画像イメージデータの送信が行われている。
【0128】
上述するように、本実施例では、情報処理装置としてのPDA1が複数の外部機器であるワイヤレスプロジェクタと無線でデータを送信する場合に、各外部機器毎にポインタ画像を送信するか否かを設定することができる。このため、個々の外部機器との無線接続環境に応じてポインタ表示を設定する事ができる。
【0129】
また、本変形例では、ユーザによるタブレット16上へのペン等の指示には、ポインタ位置以外の指示も含まれるため、常にポインタ位置を検知するものではなく、ユーザによってポインタ位置が指示されたかを判定し、指示された時のみポインタ位置データを取得して画像イメージデータとともに対応する外部機器へと送信するようになっている。従って、対応する外部機器へのデータ送信を少なく抑えることが可能となる。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のプロジェクタのような外部機器と無線通信可能で、外部機器に画像データとポインタ表示を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置としてのPDA1の機能を説明するためのブロック図。
【図2】PDA1のシステム構成を示すブロック図。
【図3】プロジェクタ2のシステム構成を示すブロック図。
【図4】PDA1の表示装置に表示されるワイヤレスユーティリティウィンドウ301の一例を示す図。
【図5】PDA1と複数のプロジェクタ2との無線通信環境を説明する図。
【図6】ワイヤレスユーティリティウィンドウ301の例を示す図。
【図7】ワイヤレスユーティリティウィンドウ301を最小化した状態を示す図。
【図8】PDA1によって実行されるワイヤレスプロジェクタ2への無線プレゼンテーション処理手順の一例を示すフローチャート図。
【図9】PDA1によって実行されるワイヤレスプロジェクタ2への無線プレゼンテーション処理手順の一例を示すフローチャート図。
【図10】PDA1と複数のプロジェクタ2との間で実行される通信の様子を示す図。
【図11】PDA1の表示装置に表示されるポインタ表示を確認する画面を示す図。
【図12】ポインタの表示指示の検知処理手順を示すフローチャート図。
【図13】PDA1によって実行されるワイヤレスプロジェクタ2への無線プレゼンテーション処理手順の他の例を示すフローチャート図。
【図14】PDA1と複数のプロジェクタ2との間で実行される通信の様子を示す図。
【符号の説明】
1…PDA、2、2A〜2C…ワイヤレスプロジェクタ、11…ワイヤレスユーティリティプログラム、12…アプリケーションプログラム、13、21…無線LANデバイス、15…VRAM、303…[GO]ボタン、305…[Security]チェックボックス、306…[Pointer]チェックボックス、307…プロジェクタリスト、309…[個別Pointer]チェックボタン。
Claims (10)
- 受信した画像データを表示する複数の外部機器との無線通信を実行する情報処理装置において、
上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを上記外部機器毎に指定する指定手段と、
この指定手段によってポインタデータの送信が指定されている外部機器に送信する画像データに対してポインタデータを追加する追加手段と、
この追加手段でポインタデータが追加された画像データを上記指定手段でポインタデータを送信するよう指定されている外部機器へ無線で送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。 - 上記外部機器へと画像データを送信する際に上記指定手段によって上記外部機器毎にポインタデータの送信が指定されているかを判別する判別手段を有し、この判別手段の判別の結果、ポインタデータの送信が指定されていると判別された外部機器に送信する画像データに対して上記追加手段によりポインタデータを追加することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 上記指定手段に対応して上記外部機器毎に設けられ、上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを指定するための入力部を示す入力画面情報を保持することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
- 上記指定手段は、
上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを上記外部機器毎に指定する第1の指定手段と、
上記複数の外部機器全てに対してポインタデータを送信するか否かを指定する第2の指定手段と、
を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。 - 上記第1の指定手段に対応して上記外部機器毎に設けられ上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを指定するための第1の入力部と、上記第2の指定手段に対応し上記複数の外部機器全てに対してポインタデータを送信するか否かを指定するための第2の入力部とを示す入力画面情報を保持することを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
- 上記送信手段は、当該情報処理装置の表示部に表示される画像データあるいはポインタデータが更新されると、この更新されたデータを用いて上記追加手段によってポインタデータが追加された画像データを、上記指定手段でポインタデータを送信するよう指定されている外部機器へ、無線で送信することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
- 操作者によって指示された位置を検知することにより各種データが入力される入力部と、
この入力部において同じ位置が予め設定された時間以上指示されると、上記指定手段によってポインタデータの送信が指定されている外部機器に対して、上記入力部で指示された上記位置に対応するポインタデータを送信するか否かを確認する制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。 - 上記送信手段は、当該情報処理装置の表示部に表示される画像データが更新された場合、あるいは上記制御手段による確認の結果、ポインタデータの送信が指示された場合に、上記追加手段でポインタデータが追加された画像データを上記指定手段でポインタデータを送信するよう指定されている外部機器へ無線で送信することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
- 受信した画像データを表示する複数の外部機器との無線通信を実行する情報処理装置における情報処理方法において、
上記外部機器に対してポインタデータを送信するか否かを上記外部機器毎に指定するステップと、
ポインタ画像の送信が指定されている外部機器に送信する画像データに対してポインタデータを追加するステップと、
この追加ステップによりポインタ画像データが追加された画像データを上記指定ステップでポインタデータを送信するよう指定された外部機器へ無線で送信するステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。 - 上記外部機器へと画像データを送信する際に上記指定ステップで上記外部機器毎にポインタデータの送信が指定されているかを判別するステップを有することを特徴とする請求項9記載の情報処理方法。
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- 2003-02-27 JP JP2003050347A patent/JP2004259090A/ja active Pending
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