JP2004258881A - 操作説明方法、および操作説明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動部およびこの可動部を動かす際に操作する操作レバーを含む映像を表示装置に表示したときに、利用者に機器の操作方法をわかりやすく説明することができる操作説明方法を提供する。
【解決手段】操作レバーをその周囲を点滅させた表示形態で表示するとともに、操作レバーの近傍に該操作レバーを操作する操作方向を示したので、利用者が操作レバーの位置、およびこの操作レバーの操作方向を簡単に確認することができる。また、操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーの映像を表示装置に表示するので、選択された操作レバーを操作して可動部を動かしたときの機器の状態を利用者に確認させることができる。したがって、操作レバーを操作して可動部を動かすときの操作、および可動部が動かされた機器の状態等を利用者にわかりやすく説明することができる。
【選択図】図4
【解決手段】操作レバーをその周囲を点滅させた表示形態で表示するとともに、操作レバーの近傍に該操作レバーを操作する操作方向を示したので、利用者が操作レバーの位置、およびこの操作レバーの操作方向を簡単に確認することができる。また、操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーの映像を表示装置に表示するので、選択された操作レバーを操作して可動部を動かしたときの機器の状態を利用者に確認させることができる。したがって、操作レバーを操作して可動部を動かすときの操作、および可動部が動かされた機器の状態等を利用者にわかりやすく説明することができる。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、機器の操作方法を利用者に説明する操作説明方法、および操作説明装置に関し、特に本体に操作レバーを操作して動かす可動部が設けられた機器について、操作方法を映像で利用者に説明する操作説明方法、および操作説明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、機器において発生した障害を回復するときの操作手順や、機器のメンテナンスにかかる操作手順、機器を利用するときの操作手順等、機器の操作方法を利用者にわかりやすく説明するために、映像で操作方法を説明する操作説明装置があった。また、この操作説明装置を内蔵した機器,例えばATM、複写機、も提案されている。
【0003】
例えば、発生した障害を復旧する係員に対して操作方法を説明する係員操作パネルを設けた自動取引装置が特許文献1に示されている。この自動取引装置は、係員操作パネルに係員操作の手順フローを表示する係員操作手順フロー表示エリア、操作手順を示す文言を表示する係員操作手順表示エリア、動画、静止画を表示するエリア、を設け、これらのエリアの表示を係員による障害復旧のための操作の進行に応じて切り換え、係員を操作誘導する構成である。
【0004】
また、機器において発生した障害を検出すると、係員案内パネルに回復手順の図と、この図の説明文を表示する自動取引処理装置が特許文献2に示されている。この自動取引装置は、機器内部の開閉部(この発明で言う可動部)を開閉するときに操作する操作レバーに付した記号または番号を用いて回復手順を説明する構成である。
【0005】
さらに、コンピュータの画面に3次元空間を表す背景画像を表示し、この背景画像の上に、可動部分を有する商品の3次元画像を合成表示し、前記コンピュータからの操作により、前記商品の可動部分を操作可能とするとともに、前記コンピュータからの操作により任意の視点から観察可能とした商品取扱説明方法が特許文献3に示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−203539号公報
【特許文献2】
特開平8−255280号公報
【特許文献3】
特開2002−328756号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置では、操作レバーを操作して動かす可動部が設けられた機器について、可動部、および操作レバーを含む映像を表示した場合、表示された操作レバーが小さく、その位置がわかりにくいという問題があった。また、特許文献2では、可動部を動かす方向については示されているものの、可動部を動作させる際に操作する操作レバーの操作方向については示されていなかった。操作レバーを動かす方向が、可動部を動かす方向と同じであるとは限らないため、利用者においては操作レバーの操作方向がわからないという問題があった。
【0008】
なお、操作レバーの近傍に操作レバーの操作方向を印刷したシール等を張っている機器もあるが、このような機器では、最初に操作する方向が印刷されているだけであるので、操作レバーを操作して可動部を動かすと、この操作レバーのその後の操作方向が最初と同じ方向であるのか、反対方向であるのか、わからないという問題があった。
【0009】
この発明の目的は、可動部およびこの可動部を動かす際に操作する操作レバーを含む映像を表示装置に表示させた場合に、この映像から操作レバーの位置、この操作レバーの操作方向、および操作レバーの操作による可動部の動き、が容易に確認でき、該利用者に機器の操作方法をわかりやすく説明することができる操作説明方法、および操作説明装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の操作説明方法は、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0011】
(1)操作レバーを操作して動かす可動部が設けられた機器について、その操作方法を示す映像を表示装置に表示して説明する操作説明方法であって、
上記可動部、およびこの可動部を動かす際に操作する操作レバーを含む映像に、この映像に含まれている操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であって、且つ操作レバーが、その他の部分と表示形態が異なる映像を上記表示装置に表示する第1のステップと、
上記表示装置に表示している映像に含まれている操作レバーの選択を受け付ける第2のステップと、
上記第2のステップにおいて操作レバーの選択を受け付けたときに、選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーを含む映像を、上記表示装置に表示する第3のステップと、を有する。
【0012】
この構成では、第1のステップが、操作レバーの表示形態を、その他の部分と異ならせた映像、例えば操作レバーの周囲を点滅させた映像、を表示装置に表示するので、この映像を見せた利用者に操作レバーの位置を簡単に確認させることができる。また、第1のステップが表示装置に表示する映像には、操作レバーの操作方向を示す映像が重ね合わせられているので、操作レバーの操作方向についても利用者に簡単に確認させることができる。
【0013】
また、第2のステップが表示装置に表示している映像に含まれている操作レバーの選択を受け付ける。表示装置に表示している映像に含まれている操作レバーの選択は、例えば選択する操作レバー上にカーソルを位置させてクリックしたり、表示装置の画面上にタッチパネルを設けておき、選択する操作レバーが表示されている画面上を指で押圧することにより行われる。
【0014】
第2のステップにおいて操作レバーの選択を受け付けると、第3のステップが選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーの映像を表示装置に表示するので、選択された操作レバーを操作して可動部を動かしたときの機器の状態を利用者に確認させることができる。これにより、操作レバーを操作して可動部を動かすときの操作や、このときの可動部の動きが、利用者にわかりやすく説明できる。
【0015】
(2)上記第3のステップは、選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされている可動部の連続映像を上記表示装置に表示する。
【0016】
この構成では、操作レバーを操作して可動部を動かした場合における、該可動部の動きを利用者に見せることができ、操作レバーを操作して可動部を動かすときの操作作や、このときの可動部の動きが利用者に一層わかりやすく説明できる。
【0017】
(3)上記第1のステップは、上記第3のステップで表示された映像について、この映像に含まれている操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であって、且つ操作レバーの表示形態を、その他の部分と異ならせた映像を上記表示装置に表示する。
【0018】
この構成では、第2のステップにおいて選択を受け付けた操作レバーを操作して、機器本体に対して可動部を動かした映像についても、第1のステップが操作レバーが、その他の部分と表示形態が異なる映像で、且つ操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像を表示装置に表示するので、可動部を動かした後に操作する別の操作レバーの位置やこの操作レバーの操作方向を、利用者に確認させることができる。また、動かした可動部を元に戻す際に、先に操作した操作レバーの操作方向を利用者に確認させることもできる。
【0019】
(4)上記第1のステップは、さらに操作レバーの拡大図を重ね合わせた映像を表示装置に表示する。
【0020】
この構成では、表示装置に操作レバーの拡大図を重ね合わせた映像を表示するようにしたので、操作レバーの形状を利用者に確認させることができる。
【0021】
(5)上記第1のステップは、操作レバーの近傍に、この操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像を表示装置に表示する。
【0022】
この構成では、操作レバーの操作方向を容易に確認することができる。
【0023】
(6)上記可動部を動作させた機器本体から対象物が取り出される映像を表示装置に表示する。
【0024】
この構成では、例えば機器内部において詰まった紙幣や硬貨を取り出すときの可動部の状態や、取り出し方を利用者に確認させることができ、機器の操作方法を一層わかりやすく利用者に説明することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる操作説明方法の実施形態について説明する。
【0026】
図1は、この発明の実施形態である操作説明方法による機器の操作説明を行うシステム環境を示す図である。図1において、1はインタネット3に接続された映像サーバである。この映像サーバ1は、機器の操作説明に使用する映像をhtml形式のファイルで記憶している。2は、機器の操作説明を見る利用者が操作する情報処理装置であり、この情報処理装置2にはhtml形式のファイルを処理するブラウザがインストールされている。映像処理装置2には、インタネット3を介して複数の情報処理装置2が同時に接続でき、これら複数の情報処理装置2において機器の操作説明を見ることができる。
【0027】
次に、利用者に対して機器の操作説明を行うときの処理について説明する。ここでは、操作方法を説明する機器を現金自動預け払い機(以下、ATMと言う。)にして説明する。まず、利用者が情報処理装置2を操作し、インタネット3を介して映像サーバ1にアクセスする。そして、この映像サーバ1から機器の操作説明にかかるフロントページのhtmlファイルを取得する。情報処理装置2は、ここで取得したhtmlファイルをインストールされているブラウザで処理して表示部に表示する。
【0028】
ここで、機器の操作説明を見ることができる利用者を制限する場合、フロントページのhtmlファイルを取得する際、利用者の識別番号や、パスワードの入力を必要にすればよい。
【0029】
ATMには、周知のようにカード、および明細を処理するカード・明細部(以下、単にカード部と言う。)と、通帳を処理する通帳部と、硬貨を処理する硬貨部と、紙幣を処理する紙幣部が設けられている。図2は、情報処理装置において表示されるフロントページを示す図である。情報処理装置2の表示部に表示されたフロントページは、図2に示すように、画面左上のメニュー映像表示エリア11に、利用者が操作方法を知りたい処理部(上記カード部、通帳部、硬貨部、および紙幣部のいずれか)を選択するためのメニュー映像(ATMの背面パネルを開放した映像)が表示される。また、画面左中段の再生方法選択エリア12に、機器操作説明にかかる映像の再生方法を選択するボタンが表示される。また、画面左下の外観表示エリア13、および画面右側の操作説明表示エリア14は、図示していないがATMの外観映像が表示されている。利用者は、情報処理装置2の画面上に表示されているメニュー映像表示エリア11において、操作説明を見る処理部を選択する。
【0030】
なお、画面左上に表示されたメニュー映像において、(**−**)と表示されている番号は、機器のエラーコードであり。ハイフンの前の記号(または数字)が処理部を示すエラーコードであり、ハイフンの後ろの記号が該当する処理部で発生したエラーを特定する記号である。
【0031】
再生方法選択エリアは、自動再生(auto play)とステップ再生(step play)とを切り換えるときに操作する映像である。自動再生とは、以下に示すユーザの操作に応じて、画面右側に設けられた操作説明表示エリア14に、可動部の動きを連続表示する再生方法であり、ステップ再生とは画面右側に設けられた操作説明表示エリア14に、可動部の動きをステップ表示する再生方法である。再生方法選択エリア12には、自動再生、ステップ再生を選択するボタンの映像に加えて、プレイ、ポーズ、ストップを選択するボタンの映像が含まれている。プレイボタンは操作説明表示エリア14において、連続表示やステップ表示を開始させるときに操作するボタンである。また、ポーズボタンは操作説明表示エリア14において、連続表示やステップ表示されている映像を一時停止させるときに操作するボタンである。さらに、ストップボタンは操作説明表示エリア14において、連続表示やステップ表示を停止させるときに操作するボタンである。
【0032】
また、外観表示エリア13には、その時点において選択されている処理部の全体像を示す映像が表示される。図2に示すフロントページが表示されている時点では、処理部が選択されていないので、外観表示エリア13には上述したようにATMの外観が表示されている。
【0033】
利用者は、フロントページが表示されている画面上で、操作方法を知りたい処理部を選択する。例えば、情報処理装置2に接続されたマウス等の入力デバイスを操作して、メニュー映像表示エリア11に表示されているメニュー映像における、いずれかの処理部にカーソルを合わせて、クリックすることにより操作方法を知りたい処理部を選択する。また、表示部の画面上にタッチパネルを設けておき、メニュー映像のいずれかの処理部を指で押圧して選択するように構成してもよい。さらに、キーボード等の入力デバイスで上記マウスを用いた場合と同様に、カーソルを移動させて処理部を選択するように構成してもよい。
【0034】
ここで、紙幣部が選択された場合を例にして以下説明する。
【0035】
情報処理装置2は、利用者が選択した処理部(ここでは紙幣部)の操作説明にかかる映像のhtmlファイルをインタネット3を介して映像サーバ1から取得し、ここで取得したhtmlファイルをブラウザで処理して表示部に表示する。具体的には、情報処理装置2は、インタネット3を介して映像サーバに操作説明にかかる映像のhtmlファイルのダウンロードを要求する。映像サーバ1は、この要求に応じて操作説明にかかる映像のhtmlファイルを情報処理装置2にダウンロードさせる。このとき、情報処理装置2の表示部には、図3に示す映像が表示される。この図においても、外観表示エリア13に表示されている映像については、図示を省略している。同様に、以下の他の図についても外観表示エリア13に表示されている映像については、図示を省略している。
【0036】
メニュー映像表示エリア11、および再生方法選択エリア12については、図2と同じ映像が表示されている。また、外観表示エリア13には、図示していないが、本体から紙幣部を引き出した映像が表示されている。さらに、操作説明表示エリア14にはATMの背面パネルを開放した映像(紙幣部が本体から引き出されていない映像)が表示されている。また、図3に示す、操作説明表示エリア14に表示されているATMの背面パネルを開放した映像は、紙幣部を本体から引き出すときに、利用者が掴んで引っ張る取っ手の周囲を点滅させた映像であり、またこの取っ手を掴んで引っ張る方向を示す矢印が表示されている。この矢印の表示色は、この映像を見た利用者に感覚的に取ってを引っ張る方向を確認させるために、利用者に与える印象が強い色、例えば赤色、である。また、矢印は取っ手の近傍に表示されているので、この矢印が取っ手を掴んで引っ張る方向を示していることを、この映像を見た利用者に感覚的に確認させることができる。さらに、操作説明表示エリア14には、取っ手の映像が拡大して表示されているので、利用者に取っ手の形状を確認させることができる。また、拡大して表示されている取っ手の映像も点滅表示されている。
【0037】
この図3に示す映像を情報処理装置2の表示部に表示することにより、紙幣部に対してエラー処理等の操作を行うとき、まず上記取っ手を掴んで、紙幣部を矢印の方向に引っ張り出すことを利用者に確認させることができる。
【0038】
図3に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている取っ手(または拡大表示されている取っ手)にカーソルを位置させ、その状態で選択操作(クリック)を行うと、操作説明表示エリア14に表示されている映像が、図4に示すATM本体から紙幣部が引き出された映像に変化する。図3〜図4に示す映像の変化の過程においては、ATM本体から紙幣部が引き出されていく状態が連続画像(動画、またはアニメーション)で表示される。情報処理装置2は、この間の映像をインタネット3を介して映像サーバ1から取得している。
【0039】
なお、このとき表示される連続画像は、ステップ再生が選択されているときには、コマ送りでATM本体から紙幣部が引き出されていく状態が表示される。また、図3〜図4に示す映像の変化の過程においてポーズボタンが選択されると、この時点における映像が操作説明表示エリア14に表示されつづける。この後、プレイボタンが選択されると、この時点における映像から紙幣部が引き出されるまでの連続映像が表示される。
【0040】
ATM本体から引き出された紙幣部の上部は、紙幣部の端面(図4における左側の端面)に設けられた軸を支点にして、回動する可動部である。また、図4において周囲が点滅表示されている操作レバーは、紙幣部の上部を動作させる際に操作するレバーであり、このレバーの近傍に該レバーの操作方向を示す矢印が表示されている。この矢印も、上記図3と同様に赤色である。また、操作説明表示エリア14に、点滅表示されている操作レバーを拡大して表示しているので、利用者にこの操作レバーの形状を確認させることができる。さらに、図4に示した映像により、可動部を動作させる際に、操作レバーを上方(表示されている矢印の向き)に引き上げることを、利用者に確認させることができる。
【0041】
図4に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバー(または拡大表示されている操作レバー)にカーソルを位置させ、この状態で選択操作(クリック)を行うと、操作説明表示エリア14に表示されている映像が、図5に示すATM本体から引き出されている紙幣部の上部が、動作された映像に変化する。図4〜図5に示す映像の変化の過程においても、紙幣部の可動部が動作されている状態が連続画像で表示される。情報処理装置2は、この間の映像をインタネット3を介して映像サーバ1から取得している。
【0042】
図5は、紙幣部の可動部が動作された後に、操作する操作レバーの周囲が点滅表示されているとともに、この操作レバーの近傍にこの操作レバーの操作方向を示す矢印が表示されている。したがって、可動部を動作させて、図4に示す状態から、図5に示す状態に変化させたときに、可動部の下方に位置している操作レバーを、表示されている矢印の方向(上方)に操作すればよいことを、利用者に簡単に確認させることができる。この操作レバーを操作することにより、可動部が動作させた位置に保持される。
【0043】
図5に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバー(または拡大表示されている操作レバー)にカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、操作説明表示エリア14に表示されている映像が、図5に示す映像から図6に示す映像に変化する。図6において、周囲が点滅表示されている操作レバーは、紙幣搬送路の途中に詰まっている紙幣を取り出すときに操作する操作レバーである。
【0044】
なお、ここでは、図示していないが、可動部の下側には紙幣を搬送する紙幣搬送路が形成されている。
【0045】
図6に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバー(または拡大表示されている操作レバー)にカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、操作説明表示エリア14に表示されている映像が、図6に示す映像から図7に示す映像に変化する。図7において、周囲が点滅表示されているのは、紙幣搬送路に詰まっていた紙幣の周囲である。図6から図7への映像の変化の過程においては、紙幣搬送路に詰まっていた紙幣が、図6において周囲が点滅表示されている操作レバーを操作(回転)することにより、紙幣搬送路から送り出されるときの連続映像が操作説明表示エリア14に表示される。この映像により紙幣搬送路に詰まっている紙幣を本体から取り出すときに、図6において周囲が点滅表示されている操作レバーを操作することを利用者に確認させることができる。
【0046】
図7に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている紙幣にカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、図7に示す映像から図8に示す映像に変化する。具体的には、紙幣搬送路に詰まっていた紙幣が本体から取り出される映像が表示される。また、図8においては、紙幣搬送路に詰まっていた紙幣を取り出した後に、操作する操作レバーの周囲が点滅表示されている。この操作レバーは、上述した可動部をロックする際に操作した操作レバーであり、この操作レバーは、可動部をロックする時と同じ方向(矢印の方向)に操作することにより、このロックが解除できるということを利用者に確認させることができる。
【0047】
このように、操作レバーの操作方向を矢印で示した映像を表示しているので、先に操作した操作レバーを再度操作するときにおいても、その操作方向を利用者に確認させることができる。
【0048】
図8に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバーにカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、図8に示す映像から図9に示す映像に変化する。図9においては、可動部を動作するときに操作した操作レバーの周囲が点滅表示されており、この操作レバーを操作して可動部を元に戻すことを利用者に確認させることができる。また、操作レバーの操作方向については、矢印によりその方向が示されているので、可動部を元に戻すときに操作レバーをどの方向に操作すればよいかを利用者に確認させることができる。
【0049】
図9に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバー(または拡大表示されている操作レバー)にカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、図9に示す映像から図10に示す映像に変化する。図10においては、紙幣部をATM本体から引き出すときに掴んだ取っ手部の周囲が点滅表示されており、この取っ手部を掴んで紙幣部を本体に押し込むことを利用者に確認させることができる。
【0050】
このように、情報処理装置2において、表示するATMの操作方法を説明する映像に、操作する操作レバーの操作方向が矢印が示されているので、この映像を見た利用者に操作レバーの操作方向を確認させることができる。また、操作レバーの周囲を点滅させて、他の部分との表示形態を異ならせたので、利用者が映像を見たときに、すぐに操作する操作レバーの位置を確認することができる。また、操作レバーが選択されたときに、この操作レバーを操作したときの動きを連続画像で表示するようにしているので、ATMの操作方法を利用者にわかりやすく説明することができる。さらに、操作レバーの拡大図を表示するようにしているので、操作レバーの形状を利用者に確認させることができる。
【0051】
したがって、この実施形態の操作説明方法では、利用者にATMの操作方法を簡単且つ、確実に確認させることができる。
【0052】
また、ATMの背面に設けられている係員用パネルで、上記図2〜図10の映像を表示させられるようにしてもよい。このようにすれば、障害の発生時に、その障害を回復するときの操作方法を係員用パネルで確認しながら、作業を行うことができる。また、エラーコードを入力することにより、そのエラーコードで識別されるエラーを回復するときの操作方法を示す映像が選択できるようにしてもよい。このようにすれば、障害の発生時に、その障害を回復するときの操作方法を示す映像の選択が容易に行える。
【0053】
また、インタネット3を介して映像サーバ1に接続できる環境の情報処理装置2であれば、ATMの操作方法が見れるので、ATMの保守、管理を行う作業者の教育に利用できる。
【0054】
なお、上記実施形態では、紙幣部における紙幣詰まりを回復する時の操作方法を例にして説明したが、紙幣詰まり以外の障害を回復するときの操作方法の映像も見ることができる。また、硬貨部等、他の処理部についても操作方法を示す同様の映像を見ることができる。また、操作方法を説明する機器は、ATM以外の機器であってもよい。
【0055】
また、上記実施形態における映像サーバ1がhtml形式のファイルで記憶している操作方法を説明する映像を、情報処理装置2のハードディスクに記憶させてもよい。この場合には、情報処理装置2単体で操作方法を説明する映像を表示させて、確認することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、操作レバーの表示形態を、その他の部分と異ならせた映像、例えば操作レバーの周囲を点滅させた映像、を表示装置に表示するので、この映像を見ることにより操作レバーの位置が簡単に確認できる。また、第1のステップが表示装置に表示する映像は、操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であるので、操作レバーの操作方向についても簡単に確認できる。
【0057】
また、操作レバーの選択を受け付けると、第3のステップが選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーの映像を表示装置に表示するので、選択された操作レバーを操作して可動部を動かしたときの機器の状態を利用者に確認させることができる。したがって、操作レバーを操作して可動部を動かすときの操作を、利用者にわかりやすく説明することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】、この発明の実施形態である操作説明方法による機器の操作説明を行うシステム環境を示す図である。
【図2】情報処理装置において表示されたフロントページを示す図である。
【図3】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図4】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図5】情報処理装置において表示されたフロントページを示す図である。
【図6】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図7】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図8】情報処理装置において表示されたフロントページを示す図である。
【図9】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図10】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【符号の説明】
1−映像サーバ
2−インタネット
3−情報端末
【発明の属する技術分野】
この発明は、機器の操作方法を利用者に説明する操作説明方法、および操作説明装置に関し、特に本体に操作レバーを操作して動かす可動部が設けられた機器について、操作方法を映像で利用者に説明する操作説明方法、および操作説明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、機器において発生した障害を回復するときの操作手順や、機器のメンテナンスにかかる操作手順、機器を利用するときの操作手順等、機器の操作方法を利用者にわかりやすく説明するために、映像で操作方法を説明する操作説明装置があった。また、この操作説明装置を内蔵した機器,例えばATM、複写機、も提案されている。
【0003】
例えば、発生した障害を復旧する係員に対して操作方法を説明する係員操作パネルを設けた自動取引装置が特許文献1に示されている。この自動取引装置は、係員操作パネルに係員操作の手順フローを表示する係員操作手順フロー表示エリア、操作手順を示す文言を表示する係員操作手順表示エリア、動画、静止画を表示するエリア、を設け、これらのエリアの表示を係員による障害復旧のための操作の進行に応じて切り換え、係員を操作誘導する構成である。
【0004】
また、機器において発生した障害を検出すると、係員案内パネルに回復手順の図と、この図の説明文を表示する自動取引処理装置が特許文献2に示されている。この自動取引装置は、機器内部の開閉部(この発明で言う可動部)を開閉するときに操作する操作レバーに付した記号または番号を用いて回復手順を説明する構成である。
【0005】
さらに、コンピュータの画面に3次元空間を表す背景画像を表示し、この背景画像の上に、可動部分を有する商品の3次元画像を合成表示し、前記コンピュータからの操作により、前記商品の可動部分を操作可能とするとともに、前記コンピュータからの操作により任意の視点から観察可能とした商品取扱説明方法が特許文献3に示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−203539号公報
【特許文献2】
特開平8−255280号公報
【特許文献3】
特開2002−328756号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置では、操作レバーを操作して動かす可動部が設けられた機器について、可動部、および操作レバーを含む映像を表示した場合、表示された操作レバーが小さく、その位置がわかりにくいという問題があった。また、特許文献2では、可動部を動かす方向については示されているものの、可動部を動作させる際に操作する操作レバーの操作方向については示されていなかった。操作レバーを動かす方向が、可動部を動かす方向と同じであるとは限らないため、利用者においては操作レバーの操作方向がわからないという問題があった。
【0008】
なお、操作レバーの近傍に操作レバーの操作方向を印刷したシール等を張っている機器もあるが、このような機器では、最初に操作する方向が印刷されているだけであるので、操作レバーを操作して可動部を動かすと、この操作レバーのその後の操作方向が最初と同じ方向であるのか、反対方向であるのか、わからないという問題があった。
【0009】
この発明の目的は、可動部およびこの可動部を動かす際に操作する操作レバーを含む映像を表示装置に表示させた場合に、この映像から操作レバーの位置、この操作レバーの操作方向、および操作レバーの操作による可動部の動き、が容易に確認でき、該利用者に機器の操作方法をわかりやすく説明することができる操作説明方法、および操作説明装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の操作説明方法は、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0011】
(1)操作レバーを操作して動かす可動部が設けられた機器について、その操作方法を示す映像を表示装置に表示して説明する操作説明方法であって、
上記可動部、およびこの可動部を動かす際に操作する操作レバーを含む映像に、この映像に含まれている操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であって、且つ操作レバーが、その他の部分と表示形態が異なる映像を上記表示装置に表示する第1のステップと、
上記表示装置に表示している映像に含まれている操作レバーの選択を受け付ける第2のステップと、
上記第2のステップにおいて操作レバーの選択を受け付けたときに、選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーを含む映像を、上記表示装置に表示する第3のステップと、を有する。
【0012】
この構成では、第1のステップが、操作レバーの表示形態を、その他の部分と異ならせた映像、例えば操作レバーの周囲を点滅させた映像、を表示装置に表示するので、この映像を見せた利用者に操作レバーの位置を簡単に確認させることができる。また、第1のステップが表示装置に表示する映像には、操作レバーの操作方向を示す映像が重ね合わせられているので、操作レバーの操作方向についても利用者に簡単に確認させることができる。
【0013】
また、第2のステップが表示装置に表示している映像に含まれている操作レバーの選択を受け付ける。表示装置に表示している映像に含まれている操作レバーの選択は、例えば選択する操作レバー上にカーソルを位置させてクリックしたり、表示装置の画面上にタッチパネルを設けておき、選択する操作レバーが表示されている画面上を指で押圧することにより行われる。
【0014】
第2のステップにおいて操作レバーの選択を受け付けると、第3のステップが選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーの映像を表示装置に表示するので、選択された操作レバーを操作して可動部を動かしたときの機器の状態を利用者に確認させることができる。これにより、操作レバーを操作して可動部を動かすときの操作や、このときの可動部の動きが、利用者にわかりやすく説明できる。
【0015】
(2)上記第3のステップは、選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされている可動部の連続映像を上記表示装置に表示する。
【0016】
この構成では、操作レバーを操作して可動部を動かした場合における、該可動部の動きを利用者に見せることができ、操作レバーを操作して可動部を動かすときの操作作や、このときの可動部の動きが利用者に一層わかりやすく説明できる。
【0017】
(3)上記第1のステップは、上記第3のステップで表示された映像について、この映像に含まれている操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であって、且つ操作レバーの表示形態を、その他の部分と異ならせた映像を上記表示装置に表示する。
【0018】
この構成では、第2のステップにおいて選択を受け付けた操作レバーを操作して、機器本体に対して可動部を動かした映像についても、第1のステップが操作レバーが、その他の部分と表示形態が異なる映像で、且つ操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像を表示装置に表示するので、可動部を動かした後に操作する別の操作レバーの位置やこの操作レバーの操作方向を、利用者に確認させることができる。また、動かした可動部を元に戻す際に、先に操作した操作レバーの操作方向を利用者に確認させることもできる。
【0019】
(4)上記第1のステップは、さらに操作レバーの拡大図を重ね合わせた映像を表示装置に表示する。
【0020】
この構成では、表示装置に操作レバーの拡大図を重ね合わせた映像を表示するようにしたので、操作レバーの形状を利用者に確認させることができる。
【0021】
(5)上記第1のステップは、操作レバーの近傍に、この操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像を表示装置に表示する。
【0022】
この構成では、操作レバーの操作方向を容易に確認することができる。
【0023】
(6)上記可動部を動作させた機器本体から対象物が取り出される映像を表示装置に表示する。
【0024】
この構成では、例えば機器内部において詰まった紙幣や硬貨を取り出すときの可動部の状態や、取り出し方を利用者に確認させることができ、機器の操作方法を一層わかりやすく利用者に説明することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる操作説明方法の実施形態について説明する。
【0026】
図1は、この発明の実施形態である操作説明方法による機器の操作説明を行うシステム環境を示す図である。図1において、1はインタネット3に接続された映像サーバである。この映像サーバ1は、機器の操作説明に使用する映像をhtml形式のファイルで記憶している。2は、機器の操作説明を見る利用者が操作する情報処理装置であり、この情報処理装置2にはhtml形式のファイルを処理するブラウザがインストールされている。映像処理装置2には、インタネット3を介して複数の情報処理装置2が同時に接続でき、これら複数の情報処理装置2において機器の操作説明を見ることができる。
【0027】
次に、利用者に対して機器の操作説明を行うときの処理について説明する。ここでは、操作方法を説明する機器を現金自動預け払い機(以下、ATMと言う。)にして説明する。まず、利用者が情報処理装置2を操作し、インタネット3を介して映像サーバ1にアクセスする。そして、この映像サーバ1から機器の操作説明にかかるフロントページのhtmlファイルを取得する。情報処理装置2は、ここで取得したhtmlファイルをインストールされているブラウザで処理して表示部に表示する。
【0028】
ここで、機器の操作説明を見ることができる利用者を制限する場合、フロントページのhtmlファイルを取得する際、利用者の識別番号や、パスワードの入力を必要にすればよい。
【0029】
ATMには、周知のようにカード、および明細を処理するカード・明細部(以下、単にカード部と言う。)と、通帳を処理する通帳部と、硬貨を処理する硬貨部と、紙幣を処理する紙幣部が設けられている。図2は、情報処理装置において表示されるフロントページを示す図である。情報処理装置2の表示部に表示されたフロントページは、図2に示すように、画面左上のメニュー映像表示エリア11に、利用者が操作方法を知りたい処理部(上記カード部、通帳部、硬貨部、および紙幣部のいずれか)を選択するためのメニュー映像(ATMの背面パネルを開放した映像)が表示される。また、画面左中段の再生方法選択エリア12に、機器操作説明にかかる映像の再生方法を選択するボタンが表示される。また、画面左下の外観表示エリア13、および画面右側の操作説明表示エリア14は、図示していないがATMの外観映像が表示されている。利用者は、情報処理装置2の画面上に表示されているメニュー映像表示エリア11において、操作説明を見る処理部を選択する。
【0030】
なお、画面左上に表示されたメニュー映像において、(**−**)と表示されている番号は、機器のエラーコードであり。ハイフンの前の記号(または数字)が処理部を示すエラーコードであり、ハイフンの後ろの記号が該当する処理部で発生したエラーを特定する記号である。
【0031】
再生方法選択エリアは、自動再生(auto play)とステップ再生(step play)とを切り換えるときに操作する映像である。自動再生とは、以下に示すユーザの操作に応じて、画面右側に設けられた操作説明表示エリア14に、可動部の動きを連続表示する再生方法であり、ステップ再生とは画面右側に設けられた操作説明表示エリア14に、可動部の動きをステップ表示する再生方法である。再生方法選択エリア12には、自動再生、ステップ再生を選択するボタンの映像に加えて、プレイ、ポーズ、ストップを選択するボタンの映像が含まれている。プレイボタンは操作説明表示エリア14において、連続表示やステップ表示を開始させるときに操作するボタンである。また、ポーズボタンは操作説明表示エリア14において、連続表示やステップ表示されている映像を一時停止させるときに操作するボタンである。さらに、ストップボタンは操作説明表示エリア14において、連続表示やステップ表示を停止させるときに操作するボタンである。
【0032】
また、外観表示エリア13には、その時点において選択されている処理部の全体像を示す映像が表示される。図2に示すフロントページが表示されている時点では、処理部が選択されていないので、外観表示エリア13には上述したようにATMの外観が表示されている。
【0033】
利用者は、フロントページが表示されている画面上で、操作方法を知りたい処理部を選択する。例えば、情報処理装置2に接続されたマウス等の入力デバイスを操作して、メニュー映像表示エリア11に表示されているメニュー映像における、いずれかの処理部にカーソルを合わせて、クリックすることにより操作方法を知りたい処理部を選択する。また、表示部の画面上にタッチパネルを設けておき、メニュー映像のいずれかの処理部を指で押圧して選択するように構成してもよい。さらに、キーボード等の入力デバイスで上記マウスを用いた場合と同様に、カーソルを移動させて処理部を選択するように構成してもよい。
【0034】
ここで、紙幣部が選択された場合を例にして以下説明する。
【0035】
情報処理装置2は、利用者が選択した処理部(ここでは紙幣部)の操作説明にかかる映像のhtmlファイルをインタネット3を介して映像サーバ1から取得し、ここで取得したhtmlファイルをブラウザで処理して表示部に表示する。具体的には、情報処理装置2は、インタネット3を介して映像サーバに操作説明にかかる映像のhtmlファイルのダウンロードを要求する。映像サーバ1は、この要求に応じて操作説明にかかる映像のhtmlファイルを情報処理装置2にダウンロードさせる。このとき、情報処理装置2の表示部には、図3に示す映像が表示される。この図においても、外観表示エリア13に表示されている映像については、図示を省略している。同様に、以下の他の図についても外観表示エリア13に表示されている映像については、図示を省略している。
【0036】
メニュー映像表示エリア11、および再生方法選択エリア12については、図2と同じ映像が表示されている。また、外観表示エリア13には、図示していないが、本体から紙幣部を引き出した映像が表示されている。さらに、操作説明表示エリア14にはATMの背面パネルを開放した映像(紙幣部が本体から引き出されていない映像)が表示されている。また、図3に示す、操作説明表示エリア14に表示されているATMの背面パネルを開放した映像は、紙幣部を本体から引き出すときに、利用者が掴んで引っ張る取っ手の周囲を点滅させた映像であり、またこの取っ手を掴んで引っ張る方向を示す矢印が表示されている。この矢印の表示色は、この映像を見た利用者に感覚的に取ってを引っ張る方向を確認させるために、利用者に与える印象が強い色、例えば赤色、である。また、矢印は取っ手の近傍に表示されているので、この矢印が取っ手を掴んで引っ張る方向を示していることを、この映像を見た利用者に感覚的に確認させることができる。さらに、操作説明表示エリア14には、取っ手の映像が拡大して表示されているので、利用者に取っ手の形状を確認させることができる。また、拡大して表示されている取っ手の映像も点滅表示されている。
【0037】
この図3に示す映像を情報処理装置2の表示部に表示することにより、紙幣部に対してエラー処理等の操作を行うとき、まず上記取っ手を掴んで、紙幣部を矢印の方向に引っ張り出すことを利用者に確認させることができる。
【0038】
図3に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている取っ手(または拡大表示されている取っ手)にカーソルを位置させ、その状態で選択操作(クリック)を行うと、操作説明表示エリア14に表示されている映像が、図4に示すATM本体から紙幣部が引き出された映像に変化する。図3〜図4に示す映像の変化の過程においては、ATM本体から紙幣部が引き出されていく状態が連続画像(動画、またはアニメーション)で表示される。情報処理装置2は、この間の映像をインタネット3を介して映像サーバ1から取得している。
【0039】
なお、このとき表示される連続画像は、ステップ再生が選択されているときには、コマ送りでATM本体から紙幣部が引き出されていく状態が表示される。また、図3〜図4に示す映像の変化の過程においてポーズボタンが選択されると、この時点における映像が操作説明表示エリア14に表示されつづける。この後、プレイボタンが選択されると、この時点における映像から紙幣部が引き出されるまでの連続映像が表示される。
【0040】
ATM本体から引き出された紙幣部の上部は、紙幣部の端面(図4における左側の端面)に設けられた軸を支点にして、回動する可動部である。また、図4において周囲が点滅表示されている操作レバーは、紙幣部の上部を動作させる際に操作するレバーであり、このレバーの近傍に該レバーの操作方向を示す矢印が表示されている。この矢印も、上記図3と同様に赤色である。また、操作説明表示エリア14に、点滅表示されている操作レバーを拡大して表示しているので、利用者にこの操作レバーの形状を確認させることができる。さらに、図4に示した映像により、可動部を動作させる際に、操作レバーを上方(表示されている矢印の向き)に引き上げることを、利用者に確認させることができる。
【0041】
図4に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバー(または拡大表示されている操作レバー)にカーソルを位置させ、この状態で選択操作(クリック)を行うと、操作説明表示エリア14に表示されている映像が、図5に示すATM本体から引き出されている紙幣部の上部が、動作された映像に変化する。図4〜図5に示す映像の変化の過程においても、紙幣部の可動部が動作されている状態が連続画像で表示される。情報処理装置2は、この間の映像をインタネット3を介して映像サーバ1から取得している。
【0042】
図5は、紙幣部の可動部が動作された後に、操作する操作レバーの周囲が点滅表示されているとともに、この操作レバーの近傍にこの操作レバーの操作方向を示す矢印が表示されている。したがって、可動部を動作させて、図4に示す状態から、図5に示す状態に変化させたときに、可動部の下方に位置している操作レバーを、表示されている矢印の方向(上方)に操作すればよいことを、利用者に簡単に確認させることができる。この操作レバーを操作することにより、可動部が動作させた位置に保持される。
【0043】
図5に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバー(または拡大表示されている操作レバー)にカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、操作説明表示エリア14に表示されている映像が、図5に示す映像から図6に示す映像に変化する。図6において、周囲が点滅表示されている操作レバーは、紙幣搬送路の途中に詰まっている紙幣を取り出すときに操作する操作レバーである。
【0044】
なお、ここでは、図示していないが、可動部の下側には紙幣を搬送する紙幣搬送路が形成されている。
【0045】
図6に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバー(または拡大表示されている操作レバー)にカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、操作説明表示エリア14に表示されている映像が、図6に示す映像から図7に示す映像に変化する。図7において、周囲が点滅表示されているのは、紙幣搬送路に詰まっていた紙幣の周囲である。図6から図7への映像の変化の過程においては、紙幣搬送路に詰まっていた紙幣が、図6において周囲が点滅表示されている操作レバーを操作(回転)することにより、紙幣搬送路から送り出されるときの連続映像が操作説明表示エリア14に表示される。この映像により紙幣搬送路に詰まっている紙幣を本体から取り出すときに、図6において周囲が点滅表示されている操作レバーを操作することを利用者に確認させることができる。
【0046】
図7に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている紙幣にカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、図7に示す映像から図8に示す映像に変化する。具体的には、紙幣搬送路に詰まっていた紙幣が本体から取り出される映像が表示される。また、図8においては、紙幣搬送路に詰まっていた紙幣を取り出した後に、操作する操作レバーの周囲が点滅表示されている。この操作レバーは、上述した可動部をロックする際に操作した操作レバーであり、この操作レバーは、可動部をロックする時と同じ方向(矢印の方向)に操作することにより、このロックが解除できるということを利用者に確認させることができる。
【0047】
このように、操作レバーの操作方向を矢印で示した映像を表示しているので、先に操作した操作レバーを再度操作するときにおいても、その操作方向を利用者に確認させることができる。
【0048】
図8に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバーにカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、図8に示す映像から図9に示す映像に変化する。図9においては、可動部を動作するときに操作した操作レバーの周囲が点滅表示されており、この操作レバーを操作して可動部を元に戻すことを利用者に確認させることができる。また、操作レバーの操作方向については、矢印によりその方向が示されているので、可動部を元に戻すときに操作レバーをどの方向に操作すればよいかを利用者に確認させることができる。
【0049】
図9に示す映像が表示されているときに、利用者が操作説明表示エリア14において周囲が点滅表示されている操作レバー(または拡大表示されている操作レバー)にカーソルを位置させて選択操作(クリック)を行うと、図9に示す映像から図10に示す映像に変化する。図10においては、紙幣部をATM本体から引き出すときに掴んだ取っ手部の周囲が点滅表示されており、この取っ手部を掴んで紙幣部を本体に押し込むことを利用者に確認させることができる。
【0050】
このように、情報処理装置2において、表示するATMの操作方法を説明する映像に、操作する操作レバーの操作方向が矢印が示されているので、この映像を見た利用者に操作レバーの操作方向を確認させることができる。また、操作レバーの周囲を点滅させて、他の部分との表示形態を異ならせたので、利用者が映像を見たときに、すぐに操作する操作レバーの位置を確認することができる。また、操作レバーが選択されたときに、この操作レバーを操作したときの動きを連続画像で表示するようにしているので、ATMの操作方法を利用者にわかりやすく説明することができる。さらに、操作レバーの拡大図を表示するようにしているので、操作レバーの形状を利用者に確認させることができる。
【0051】
したがって、この実施形態の操作説明方法では、利用者にATMの操作方法を簡単且つ、確実に確認させることができる。
【0052】
また、ATMの背面に設けられている係員用パネルで、上記図2〜図10の映像を表示させられるようにしてもよい。このようにすれば、障害の発生時に、その障害を回復するときの操作方法を係員用パネルで確認しながら、作業を行うことができる。また、エラーコードを入力することにより、そのエラーコードで識別されるエラーを回復するときの操作方法を示す映像が選択できるようにしてもよい。このようにすれば、障害の発生時に、その障害を回復するときの操作方法を示す映像の選択が容易に行える。
【0053】
また、インタネット3を介して映像サーバ1に接続できる環境の情報処理装置2であれば、ATMの操作方法が見れるので、ATMの保守、管理を行う作業者の教育に利用できる。
【0054】
なお、上記実施形態では、紙幣部における紙幣詰まりを回復する時の操作方法を例にして説明したが、紙幣詰まり以外の障害を回復するときの操作方法の映像も見ることができる。また、硬貨部等、他の処理部についても操作方法を示す同様の映像を見ることができる。また、操作方法を説明する機器は、ATM以外の機器であってもよい。
【0055】
また、上記実施形態における映像サーバ1がhtml形式のファイルで記憶している操作方法を説明する映像を、情報処理装置2のハードディスクに記憶させてもよい。この場合には、情報処理装置2単体で操作方法を説明する映像を表示させて、確認することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、操作レバーの表示形態を、その他の部分と異ならせた映像、例えば操作レバーの周囲を点滅させた映像、を表示装置に表示するので、この映像を見ることにより操作レバーの位置が簡単に確認できる。また、第1のステップが表示装置に表示する映像は、操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であるので、操作レバーの操作方向についても簡単に確認できる。
【0057】
また、操作レバーの選択を受け付けると、第3のステップが選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーの映像を表示装置に表示するので、選択された操作レバーを操作して可動部を動かしたときの機器の状態を利用者に確認させることができる。したがって、操作レバーを操作して可動部を動かすときの操作を、利用者にわかりやすく説明することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】、この発明の実施形態である操作説明方法による機器の操作説明を行うシステム環境を示す図である。
【図2】情報処理装置において表示されたフロントページを示す図である。
【図3】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図4】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図5】情報処理装置において表示されたフロントページを示す図である。
【図6】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図7】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図8】情報処理装置において表示されたフロントページを示す図である。
【図9】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【図10】情報処理装置において表示された操作説明の映像を示す図である。
【符号の説明】
1−映像サーバ
2−インタネット
3−情報端末
Claims (7)
- 操作レバーを操作して動かす可動部が設けられた機器について、その操作方法を示す映像を表示装置に表示して説明する操作説明方法であって、
上記可動部、およびこの可動部を動かす際に操作する操作レバーを含む映像に、この映像に含まれている操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であって、且つ操作レバーが、その他の部分と表示形態が異なる映像を上記表示装置に表示する第1のステップと、
上記表示装置に表示している映像に含まれている操作レバーの選択を受け付ける第2のステップと、
上記第2のステップにおいて操作レバーの選択を受け付けたときに、選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされた可動部、および操作レバーを含む映像を、上記表示装置に表示する第3のステップと、を有する操作説明方法。 - 上記第3のステップは、選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して動かされている可動部の連続映像を上記表示装置に表示する請求項1または2に記載の操作説明方法。
- 上記第1のステップは、上記第3のステップで表示された映像について、この映像に含まれている操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であって、且つ操作レバーの表示形態を、その他の部分と異ならせた映像を上記表示装置に表示する請求項1または2に記載の操作説明方法。
- 上記第1のステップは、さらに操作レバーの拡大図を重ね合わせた映像を表示装置に表示する請求項1〜3のいずれかに記載の操作説明方法。
- 上記第1のステップは、操作レバーの近傍に、この操作レバーの操作方向示す映像を重ね合わせた映像を表示装置に表示する請求項1〜4のいずれかに記載の操作説明方法。
- 上記可動部を動作させた機器本体から対象物が取り出される映像を表示装置に表示する第4のステップを有する請求項1〜4のいずれかに記載の操作説明方法。
- 操作レバーを操作して動かす可動部が設けられた機器について、その操作方法を示す映像の映像信号を出力する操作説明装置であって、
上記可動部、およびこの可動部を動かす際に操作する操作レバーを含む映像に、この映像に含まれている操作レバーの操作方向を示す映像を重ね合わせた映像であって、且つ操作レバーが、その他の部分と表示形態が異なる映像の映像信号を出力する映像信号出力手段と、
上記映像信号出力手段が出力した映像に含まれている操作レバーの選択を受け付ける選択手段と、を備え、
上記映像信号出力手段は、上記選択手段が操作レバーの選択を受け付けたときに、選択された操作レバーを操作して、機器本体に対して可動部を動かした映像の映像信号を出力する操作説明装置。
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