JP2004258488A - カラー表示装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラー表示装置における複数色の表示要素の二次元配列パターンの周期性を或る程度排除することにより、表示要素の配列パターンに起因する表示ムラを低減し、汎用的に、或いは、表示態様に応じて、適切に表示を行うことができる構成を実現する。
【解決手段】本発明のカラー表示装置は、複数色のn個(nは2以上の自然数)の表示要素Pの組が画素となり、所定の二次元配列パターンCP1にて配列されたカラー表示装置において、前記二次元配列パターンでは前記n個の表示要素Pをk個(kは自然数)ずつ含む画素CP1Gが二次元配列され、前記画素にはn×k個の前記表示要素Pがランダムに配列されていることを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】本発明のカラー表示装置は、複数色のn個(nは2以上の自然数)の表示要素Pの組が画素となり、所定の二次元配列パターンCP1にて配列されたカラー表示装置において、前記二次元配列パターンでは前記n個の表示要素Pをk個(kは自然数)ずつ含む画素CP1Gが二次元配列され、前記画素にはn×k個の前記表示要素Pがランダムに配列されていることを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカラー表示装置及び電子機器に係り、特に、複数色を含む画素を所定の2次元配列パターンで配列させたカラー表示装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液晶表示装置においては、カラー表示を可能にするために、液晶層と重なるように複数色のフィルタ要素を配列させたカラーフィルタを用いている。また、エレクトロルミネッセンス表示装置やプラズマディスプレイ装置などの自己発光型の表示装置においては、上記のようなカラーフィルタを用いる場合も考えられるが、通常、複数種類の発光色を有する発光要素(蛍光体など)を配列させてある。
【0003】
上記カラーフィルタのフィルタ要素が平面的に重ねられた電気光学層や発光要素などの複数種類の色を有する要素(以下、単に「表示要素」という。)は、所定の二次元配列パターンにて配列される。一般的な二次元配列パターンとしては、図14(a)に示すストライプ配列、図14(b)に示すデルタ配列、或いは、図14(c)に示す斜めモザイク配列などが知られている。
【0004】
図14(a)に示すように、ストライプ配列は、同色の表示要素が一直線上に配列されて全体としてストライプ状に構成されたものであり、各表示要素に対する配線の取り回しが容易であり、構造を簡易化できるとともに、文字などの直線的な表示内容をはっきりと表現できるという利点がある。
【0005】
図14(b)に示すように、デルタ配列は、RGBが所定周期で第1方向(図示左右方向)に配列されているとともに、第1方向と直交する第2方向(図示上下方向)に半周期ずれた状態で配列されたものであり、任意の隣接する3つの表示要素が必ずRBGの組み合わせになるように構成されたものである。このデルタ配列では、同色の表示要素が直線的に配列されないために縞状の表示ムラが生じにくい。
【0006】
図14(c)に示すように、斜めモザイク配列は、RGBが第1方向(図示左右方向)と、第1方向と直交する第2方向(図示上下方向)のいずれにも共に所定周期で配列されたものである。
【0007】
また、複数色の表示要素の二次元配列パターンとしては、B(青)の表示要素の配列周期がR(赤)及びG(緑)の表示要素の配列周期の2倍になるように構成したものが知られている。これは、Bの光に対する視覚の角度分解能がRやGの光に対する角度分解能の約半分であるという人間の視覚特性に対応させたものである。この種の二次元配列パターンとしては、配列周期そのものを上記のようにBの周期がR及びGの周期の2倍になるように構成したものと、二次元配列周期そのものはR,G,Bで等しく構成されているが、駆動態様をBの表示要素とR,Gの表示要素との間で異ならせることによって実質的に上記と同様の光学作用を果たすことができるように構成したものとがある(例えば、特許文献1参照)。この配列パターン或いは駆動方式では、カラー表示の解像度を相対的に高めることができるとともに、駆動回路を簡易化できるというメリットが得られる。
【0008】
さらに、表示要素のうちの最も視感度が高い色のカラーフィルタは同色ドットが隣り合わず、それ以外の色のカラーフィルタは同色ドットが隣り合うように配列された液晶装置が知られている(以下の特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
国際公開第02/11112号パンフレット(FIG.1−4,6,8,10,12,14−20)
【特許文献2】
特開平11−84365号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の二次元配列パターンのうち、ストライプ配列は、同色の表示要素が直線状に配列されていることによって画像などを表示するときにストライプ状の表示ムラ(縦縞や横縞)が目立つという問題点がある。また、デルタ配列は、画像(絵柄)や動画を表示する場合には適しているが、文字や記号などを表示する場合には直線がジグザグに見えるため視認性が悪くなるという問題点がある。さらに、斜めモザイク配列は、斜め方向に固定ノイズ(斜め縞)が見えやすいために表示特性に問題がありあまり採用されていない。
【0011】
一方、上記の特許文献1や2に記載された発明では、それぞれ特有の周期的な二次元配列パターンを設けているが、これらの二次元配列パターンでも、それぞれの周期性に起因して表示態様に差が出るという問題点がある。たとえば、特許文献1に記載された二次元配列パターンでは基本的にマトリクス状若しくはストライプ状に配列されているために配列パターンに起因する縞模様が看取される場合がある。また、特許文献2に記載された二次元配列パターンは基本的にストライプ配列、デルタ配列、斜めモザイク配列のいずれかをベースとしたものであるため、それぞれの典型的な配列パターンに見られる表示品位の特性が残存していて、上記と同様の問題点がある。
【0012】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、カラー表示装置における複数色の表示要素の二次元配列パターンの周期性を或る程度排除することにより、表示要素の配列パターンに起因する表示ムラを低減し、汎用的に、或いは、表示態様に応じて、適切に表示を行うことができる構成を実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のカラー表示装置は、複数色のn個(nは2以上の自然数)の表示要素の組が画素となり、前記表示要素が所定の二次元配列パターンにて配列されたカラー表示装置において、前記二次元配列パターンでは前記n個の表示要素をk個(kは自然数)ずつ含む画素が所定の態様で二次元配列され、前記画素にはn×k個の前記表示要素がランダムに配列されていることを特徴とすることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、複数色のn個の表示要素の組が画素とされた二次元配列パターンであって、前記n個の表示要素をk個ずつ含む画素が二次元配列され、前記画素にはn×k個の前記表示要素がランダムに配列されているパターン(以下、単に「擬似ランダムパターン」という。)を採用することにより、各色の表示要素に配列の周期性或いは規則性がなくなることから、特定の色の表示要素が直線状に配列されたり、ジグザグ状に配列されたりすることがなくなるため、表示要素の配列パターンの周期性に起因する表示ムラ(縞模様やジグザグ模様など)が生じにくくなり、表示品位を向上させることが可能になる。また、画素内のn色の組合せは維持されるため、表示の色ムラは生じにくい。
【0015】
ここで、n個の表示要素の組とは、二次元配列パターンにおける表示色の最小単位を構成する複数の表示要素の組み合わせを言う。すなわち、二次元配列パターン内においてn色の相互に異なる色の表示要素が同じ比率で配列されている場合には、n色の異なる色の表示要素を一つずつ含む組を言い、相互に異なる色の表示要素が異なる比率で含まれている場合には、当該比率の自然数表示に相当する数の合計であるn個の表示要素が含まれる組を言う。たとえば、各色の表示要素がR(赤):B(青):G(緑)=1:1:2の比率で存在する場合には、一つのRの表示要素、一つのBの表示要素、2つのGの表示要素で構成される組が画素となっていることになるので、n=1+1+2=4となる。
【0016】
本発明において、前記画素は、そこに含まれる全ての前記表示要素の中心位置を包含する仮想円の半径が最小になる平面形状に設定されていることが好ましい。これにより表示色のムラを低減し、表示品位を向上させることができる。たとえば、前記二次元配列パターンにおける表示態様の配列態様が格子状配列若しくは千鳥状配列である場合には、前記画素は、正方形若しくは正三角形にそれぞれ最も近い平面形状となるように設定されていることが好ましい。なお、表示要素の中心位置とは、表示要素が均等な厚さの一様な素材で形成された板状体であると仮定した場合の重心位置に相当する位置を言う。
【0017】
次に、本発明のカラー表示装置は、表示領域内に複数色の表示要素が所定の二次元配列パターンにて配列されたカラー表示装置において、前記表示領域には、異なる前記二次元配列パターンを有する複数のサブ領域が含まれていることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、表示領域内に異なる二次元配列パターンを有する複数のサブ領域が含まれていることによって、これらのサブ領域では、二次元配列パターンの態様に応じた表示特性が表れることとなるため、たとえば、或るサブ領域ではストライプ配列を採用することによって文字や記号を高品位に表示できるように構成し、別のサブ領域では上記の擬似ランダム配列を採用することによって表示内容に拘わらず高い表示品位を確保できるなど、表示内容に応じた最適の表示特性を得ることができる。
【0019】
ここで、二次元配列パターンが異なる場合には、ストライプ配列と斜めモザイク配列のように、共に周期的な配列パターンであるが表示要素の色の配列態様が異なる場合、格子状配列(たとえばストライプ配列や斜めモザイク配列)と千鳥状配列(たとえばデルタ配列)のように、色を無視した場合の配列パターンの配列態様そのものが異なる場合などがある。また、上述の擬似ランダムパターンにおいては、上記nが異なる場合、上記kが異なる場合、上記画素の平面形状が異なる場合などが挙げられる。
【0020】
本発明において、前記複数のサブ領域のうち一つは主として文字、数字又は記号を表示するテキスト表示サブ領域であり、他の一つは主として文字、数字及び記号以外の画像を表示する画像表示サブ領域であることが好ましい。これによれば、主として文字、数字又は記号を表示するサブ領域と、主として文字、数字及び記号以外の画像を表示するサブ領域とが別々に表示領域に含まれることにより、それぞれのサブ領域に適した二次元配列パターンを採用することで、表示品位を向上させることが可能になる。たとえば、テキスト表示サブ領域にはストライプ配列の二次元配列パターンを採用し、画像表示サブ領域にはデルタ配列の二次元配列パターンを採用することによって、テキスト情報と画像情報の双方をそれぞれ好適なパターンで表現できる。
【0021】
本発明において、少なくとも一つの前記サブ領域では、複数色のn個(nは2以上の自然数)の前記表示要素の組が画素となり、前記二次元配列パターンには前記n個の表示要素をk個(kは自然数)ずつ含む画素が所定の態様で二次元配列され、前記画素には前記n×k個の表示要素がランダムに配列されていることが好ましい。これによれば、画素である画素の表示要素がランダムに配列されていることにより、周期性がなくなるため、パターンの周期性に起因する表示品位の低下をなくすことができる。また、画素としてn個の表示要素が単位領域群内に必ず含まれているため、表示色のムラを抑制できる。
【0022】
本発明において、前記nは3又は4であることが好ましい。これによってフルカラー表示が可能になる。nが3の例としては、R(赤),G(緑),B(青)があり、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)がある。また、nが4の例としては、R,G,G,BやC,M,Y,Y、又は、R,G,B,W(白)などが挙げられる。
【0023】
本発明において、前記kは1乃至3のいずれかであることが好ましい。これによれば、表示色のムラを最小限にとどめて高精彩な表示を実現できる。上記kが4以上になると、表示される色彩のムラが目立ち、表示品位が悪化する。
【0024】
次に、本発明の電子機器は、上記のいずれかに記載のカラー表示装置と、該カラー表示装置を制御する制御手段とを有することを特徴とする。本発明のカラー表示装置を有することによって、カラー表示装置の表示品位を向上させることができる。特に、表示画素数や表示面積が限定される携帯型の電子機器に対して顕著な効果をもたらす。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係るカラー表示装置及び電子機器の実施形態について詳細に説明する。
【0026】
[第1実施形態]
図1は本発明に係るカラー表示装置(カラー電気光学装置)の一例としての液晶表示装置200の分解斜視図、図2は液晶表示装置200の拡大部分断面図である。図1に示すように、液晶表示装置200は、第1基板(カラーフィルタ基板)210と、第2基板220とを図示しないシール材を介して貼り合わせたものであり、これらの基板同士は、図2に示すスペーサSPによる規制によって2〜10μm程度の適宜の間隔とされ、その内側に液晶LCが封入されている。
【0027】
第1基板210には、図1に示すように、第1基材211上に電極216が形成されている。電極216はたとえば図示例のように複数平行に配列され、全体としてストライプ状(縞状)に構成されている。より具体的には、第1基材211上に透明な下地層212が形成され、この下地層212上に光反射層213が形成されている。光反射層213には、図2に示す表示要素P毎に開口部213aが形成されている。ここで、開口部213aによって、表示要素P内に光透過部Ptが設けられ、光反射層213によって光反射部Prが設けられている。なお、下地層212は必須のものではない。すなわち、下地層212の表面は微細な凹凸状(或いは粗面状)に構成され、この表面上に形成される光反射層213に光散乱性を付与するためのものであるため、光反射層213に光散乱性を付与しない場合や、基材表面をエッチングするなどによって凹凸状にするなどの別の方法で光散乱性を付与する場合には形成しない。
【0028】
光反射層213及び開口部213a上には、第1着色部214Fと第2着色部214Cとを含む着色層214が形成される。ここで、光反射層213上には第1着色部214Fが形成され、上記開口部213a上には第2着色部214Cが形成される。これらの第1着色部214F及び第2着色部214Cは、染料や顔料などの着色材を含む樹脂等で構成される。ここで、表示要素P別に、異なる種類の色相を呈する(すなわち複数色の)着色層214が後述する所定の二次元配列パターンで配列されている。また、同一表示要素P内に配置された着色部214内の第1着色部214F及び第2着色部214Cは相互に同一種類の色相を呈するものとなっており、第1着色部214Fの光学濃度(Optical Density)よりも、第2着色部214Cの光学濃度の方が高くなるように構成されている。すなわち、いずれかの表示要素P内の第1着色部214Fと第2着色部214Cとが複数種類の色相のうちのいずれか一つの同一種類の色相を共に有するが、その第1着色部214FのY値(XYZ表色系のY)は、第2着色部14CのY値よりも大きくなるように構成される。たとえば、カラーフィルタがR(赤)、G(緑)、B(青)の3色で構成される場合には、これら3色の着色層214についてそれぞれ、第1着色部214Fは淡色のフィルタとなっており、第2着色部214Cは濃色のフィルタとして構成されている。
【0029】
上記第1着色部214F及び遮光パターン214Bの上には、図2に示すように、透明な保護膜215が形成されている。この保護膜215は、通常は、カラーフィルタの各着色層を保護するとともに、表面を平滑化する目的で形成されるものである。本実施形態においても、そのような機能を期待して保護膜215を形成するわけであるが、この保護膜215は第1基板210の表面に段差を設けるための構成要素ともなっている。すなわち、保護膜215は、開口部213a上において形成されておらず、光反射層213上に選択的に形成されている。
【0030】
本実施形態では、上記第2着色部214C及び保護膜215上に、ITO等の透明導電体等で構成される透明な電極216が形成される。この電極216は、第2着色部214Cから段差を介して第1着色部214F(及び保護膜215)上にまで亘り一体に形成されている。電極216上には配向膜217が形成されている。
【0031】
一方、第2基板220には、ガラスやプラスチック等で構成される第2基材221上に、Ta等の金属などで上記配線222が形成されている。配線222上には、画素毎に素子構造(ダイオード素子)が形成され、この素子構造は上記電極225に接続されている。より具体的には、Ta等で構成された配線222上に形成されたTa2O5等の絶縁膜223(図2参照)を介してCr等で構成される対向端子224が接合され、この対向端子224がITO等で構成される(画素)電極225に接続されている。上記素子構造は、配線222、絶縁膜223及び対向端子224のMIM(金属−絶縁体−金属)構造によって構成される。このMIM構造で構成される素子構造は、上記遮光部214Bが配置された画素間領域と平面的に重なるように配置されている。これらの上には、上記と同様の配向膜226が形成されている。
【0032】
なお、上記第1基板210及び第2基板220の製造工程においては、電極や配線はスパッタリング法により形成することができる。また、上記素子構造の絶縁膜223は配線222の表面を陽極酸化法によって酸化することにより形成できる。着色層214を含むカラーフィルタは、ロールコータ法などによって着色した感光性レジストを塗布し、露光・現像を行うフォトリソグラフィ法を色毎に繰り返すことで形成できる。ただし、本実施形態では、擬似ランダムパターンや複数のサブ領域を含む構成に柔軟に対応するために、カラーフィルタをインクジェットヘッドなどの液滴吐出手段を用いて形成することが好ましい。これは、液体の着色材料を用意し、これを液滴吐出手段から液滴の状態で吐出させて基板上に着弾させ、固化させることによって上記着色層214を形成するものである。
【0033】
液晶表示装置200のパネル構造の背後には、図2に示すように、バックライト240が配置されている。また、パネル構造と、バックライト240との間には、偏光板241と位相差板242が順次配置され、また、パネル構造の前面にも、位相差板243と偏光板244が順次配置されている。なお、図示例の液晶表示装置200では、上記液晶LCによりSTNモードの液晶層が構成されている場合について示してある。
【0034】
この実施形態では、バックライト240から照射される光のうち、光透過部Pt、すなわち光反射層213の開口部213aを通過する透過光Tによって透過型表示がなされる。また、外光がパネル内に入射して光反射部Prにおいて光反射層213により反射された反射光Rによって反射型表示がなされる。この場合、透過型表示を構成する透過光Tは、基本的に第2着色部214Cを1回だけ通過し、反射型表示を構成する反射光Rは、基本的に第1着色部214Fを2回通過する。したがって、第2着色部214Cと第1着色部214Fとをそれぞれ光学特性上最適化して形成しておくことによって、透過型表示と反射型表示の品位を大幅に改善できる。
【0035】
また、本実施形態では、第2基板210の表面において光透過領域Ptと光反射領域Prとの間に高低差が存在するので、この高低差に応じて表示要素P内に異なる液晶層の厚さを設けることができる。すなわち、光透過領域Ptにおいて液晶層の厚さGtは大きく、光反射領域Ptにおいて液晶層の厚さGrは小さい。これによって、液晶層を1回だけ通過する透過光Tに対する液晶層のリタデーション値を、液晶層を2回通過する反射光Rに対する液晶層のリタデーション値に近づけることができるため、透過型表示と反射型表示の品位を共に向上させることができる。より具体的には、両表示の明るさを改善できる。
【0036】
なお、上記図示例では、各表示要素Pにおいて、着色層214に第1着色部214Fと第2着色部214Cとが設けられているが、単一の材料で均質の着色層214を形成しても構わない。いずれにしても、以下の説明においては、着色層214を、その内部構成如何を問わずに一体のものとして扱う。
【0037】
図3は、上記液晶表示装置200の平面構造を拡大した様子を模式的に示す概略平面図である。本実施形態では、表示要素(表示ドット)P毎に着色層214が配置され、表示要素Pは縦横にマトリクス状に配列されている。表示要素P間には、必要に応じて遮光パターン214Bが配置されている。遮光パターン214Bは、黒色樹脂で形成されていてもよく、着色層214と同一材料で構成されていてもよい。後者の場合には、少なくとも着色層214上に重ねて配置されるか、或いは、異なる2色以上の材料が積層されたものとすることが好ましい。
【0038】
図4には、上記のように構成した本実施形態の等価回路を示す。ここで、複数の配線222と複数の電極216とが交差して格子状に構成され、各格子に対応して図示キャパシタ状に示された表示要素が配列されている。ここで、表示要素(表示ドット)は、液晶LCと、この液晶LCを挟んで対向配置された電極225及び216と、上記カラーフィルタの着色層214とによって構成される。これらの表示要素は、上記素子構造によって構成される非線形素子(薄膜ダイオード)SLSを介して配線222に接続されている。本実施形態では、配線222は走査線駆動回路部SLD1,SLD2,・・・に接続された走査線であり、電極216は信号線駆動回路部DLD1,DLD2,・・・に接続された信号線となっている。したがって、走査線である配線222によって非線形素子(薄膜ダイオード素子)SLSを介して或る表示要素の列(図示縦方向の列)が選択されたときに、当該列に属する表示要素には、それぞれ信号線である電極216に供給される電位が印加され、この電位如何によって所定の表示態様が実現される。
【0039】
(実施例1)
図5は、本実施形態における実施例1の複数色の表示要素Pを含む二次元配列パターンCP1を模式的に示すパターン図である。この二次元配列パターンCP1では、ストライプ状の電極216の延長方向である第1方向(図示左右方向)に向けて複数の表示要素Pが配列されてなる各行において、B(青)の着色層214bを有する表示要素P(B)、G(緑)の着色層214gを有する表示要素P(G)、R(赤)の着色層214rを有する表示要素P(R)が一つずつ適宜の順で配列された画素CP1Gが周期的に配列されている。また、第1方向と直交する第2方向(図示上下方向)にも上記画素CP1Gは周期的に配列されている。すなわち、画素CP1Gは、格子状(マトリクス)配列で、縦横に配列されている。
【0040】
各画素CP1Gでは、R,G,Bの各表示要素Pがランダムに配置されている。すなわち、画素CP1G内の3つの位置をX(例えば左端位置),Y(たとえば中央位置),Z(たとえば右端位置)とすれば、これらのX,Y,Zの各位置に対して任意の順列でR,G,Bの表示要素Pが一つずつ配置される。この場合の表示要素Pの配列態様は、3P3=3!=6通りであるので、この6種の画素CP1Gが二次元配列パターンCP1にランダムに配列されることになる。これを本明細書においては「擬似ランダムパターン」という。この擬似ランダムパターンでは、各画素CP1G内のn個(図示例ではn=3)の表示要素Pの配列態様nPnがランダムに出現する。一方、画素CP1Gそのものの配列パターンは図9(a)に示すように周期的に配列されている。したがって、画素内では表示要素がランダムに配列されていて色の偏りが生ずるが、巨視的に見ると(すなわち画素CP1Gを基準に考えると)、色分布は二次元配列パターンCP1全体に亘って均一化されている。なお、画素CP1G内の表示要素Pの配列態様は、乱数表などを用いて、或いは、コンピュータソフトなどを利用して、容易に決定することができる。
【0041】
この二次元配列パターンCP1では、R,G,Bの3色の表示要素が一つずつ含まれ、この合計n個(図示例では3個)の表示要素によって画素CP1Gが構成されている。また、画素CP1Gの配列態様は格子状配列(図9(a)参照)となっている。
【0042】
この実施例1では、n個(nは2以上の自然数、図示例では3個)の表示要素を含む画素CP1Gのそれぞれにおいて、表示要素R,G,Bがランダムに配置されていることにより、同色の表示要素に配列の周期性や規則性が存在しなくなるため、同色の表示要素が直線状に配列されたり、ジグザグ状に配列されたりすることがなくなり、配列パターンに起因する表示ムラを低減することができる。たとえば、ストライプ配列のように縦横の縞模様が見えたり、デルタ配列のようにジグザグ状の表示態様が現れたり、斜めモザイク配列のように斜め方向の縞模様が見えたりすることを防止できる。
【0043】
(実施例2)
次に、図6を参照して実施例2の二次元配列パターンCP2について説明する。この二次元配列パターンCP2においては、第1方向(図示左右方向)に伸びる2行と、第2方向(図示上下方向)に伸びる3列とに亘る2行3列の画素CP2Gが設定されている。ここで、画素は実施例1と同様に、n個(図示例では3個)の表示要素で構成されるため、画素CP2Gはn×k個(kは自然数、図示例ではk=2で3×2=6個)の表示要素を含むことになる。
【0044】
この実施例2でも、図9(a)に示すように上記の画素CP2Gの配列パターンが格子状配列となっている。そして、各画素CP2G内では、n×k個(nは2以上の自然数、kは自然数、図示例では2×3=6個)の表示要素Pがランダムに配列されている。実施例2では、実施例1よりもランダムに配列される表示要素Pの数(すなわち一つの画素CP2Gに含まれる表示要素Pの数)が増えているため、その分、表示要素Pの色配列の偏りも大きくなりやすいが、その偏りも画素のk倍(2倍)の領域内に限定されているため、表示色のムラを充分に抑制することができる。
【0045】
上述の画素CP1G,CP2Gの平面形状は、なるべくまとまりのある形状に近い形状とすることが表示色の色むらを低減するために好ましい。一般には、画素に含まれる全ての表示要素Pの中心位置(重心位置)を包含する仮想円の半径が最も小さくなるように設定されることが望ましい。ただし、画素の配列によって全ての表示要素がいずれかの画素に属するように、画素の平面形状は平面を分割して形成された形状でなければならないので、画素の平面形状は基本的に三角形状、四角形状、六角形状などに設定される。通常、表示要素Pの配列態様が格子状配列や後述する千鳥状配列の場合には、画素の平面形状を正方形や正三角形に最も近くなるように設定する。このような画素の選定は、図5及び図6に示す二次元配列パターンCP1、CP2についても行われているが、図7を参照してより詳細に説明する。
【0046】
図7(a)は、実施例1と同様にn×k(図示例では3×1=3)個の表示要素Pにより構成される画素CP1Gが設定される場合を示すものである。この場合には、画素に含まれる表示要素Pの選び方として、画素CP1G′や画素CP1G″に示す態様も考えられるが、いずれも正方形や正三角形からは程遠い平面形状になってしまい、画素CP1Gの平面形状が最も正方形に近い状態である。したがって、画素CP1Gを選定することによって表示品位の最適化が図られる。
【0047】
図7(b)は、実施例2と同様にn×k(図示例では3×2=6)個の表示要素Pにより構成される画素CP2Gが設定される場合を示すものである。この場合にも、上記n×k個の表示要素Pの選び方としては画素CP2G′やCP2G″で示される態様も考えられるが、いずれも正方形や正三角形からは程遠い平面形状になっており、画素CP2Gの平面形状が最も正方形に近い状態である。したがって、画素CP2Gを選定することによって表示品位の最適化が図られる。
【0048】
上記の実施例1及び実施例2では、単位領域群CP1G、CP2Gの配列態様もまた図9(a)に示す格子状配列となっている。しかし、このような格子状配列ではなく、図9(b)に示すような千鳥状配列としてもよい。この千鳥状配列では、単位領域群が第1方向(図示左右方向)に直線状に配列されてなる行に着目すると、第2方向(図示上下方向)に隣接する行間で、単位領域群の配列周期が第1方向に所定位相分(表示要素Pの配列周期若しくはその自然数倍分)ずれている。このようにしても、画素内の表示要素Pの配列態様はランダムであるので、上記と同様の効果を得ることができる。
【0049】
(実施例3)
次に、図8を参照して、本実施形態の実施例3に係る二次元配列パターンCP3について説明する。この実施例では、上記実施形態とは異なり、表示要素Pの配列態様が基本的に千鳥状配列となっている。より具体的には、表示要素Pの色を無視した場合に、第1方向に配列された表示要素Pの行が第2方向に交互に半周期ずつずれた平面パターンとなっている。この二次元配列パターンCP3では、上記実施例1と同様にn×k(図示例では3×1=3個)の表示要素Pで構成された2行に亘る略三角形状の単位領域群CP3Gが設定されている。
【0050】
この実施例3では、表示要素Pが直線状に配列されている第1方向(図示左右方向)に向けて、頂点を一側(図示上側)に向けた単位領域群CP3Gと、頂点を反対側(図示下側)に向けた単位領域群CP3Gとが交互に配列されている。このような単位領域群CP3Gの配列態様を図9(c)に示す。各単位領域群CP3G内では3つの位置にR,G,Bの3色の表示要素が一つずつ配置されていて、この配置態様は実施例1と同様に6通りあり、ランダムに出現する。したがって、この擬似ランダムパターンでは、上記デルタ配列(図14(b)参照)のように任意の隣接する3つの表示要素Pが必ずR,G、Bとなっているという性質は失われている。
【0051】
この実施例3においても、上記と同様に表示要素の色別の配列パターンに周期性がないことから、配列パターンの周期性に起因する表示ムラを防止できる。
【0052】
ここで、この実施例では表示要素Pの配列態様が千鳥状配列であり、画素CP3Gは略三角形状になるように設定されている。また、実施例2に対応させて、図8に三点鎖線で示すように、k=1以外のn×k(図示例では3×2=6)個の表示要素を含む画素CP3G′を設定してもよい。
【0053】
また、画素CP3G,CP3G′のように平面形状を三角形状に設定してもよいが、実施例1のように行方向に伸びる矩形状の画素CP3Gaを設定してもよく、また、nが偶数であれば、平行四辺形状の画素CP3Gbを設定してもよい。
【0054】
いずれにしても、この実施例3においても、上記と同様に、単位領域群がなるべく正三角形か正方形に近い形状となるように選定することが望ましい。たとえば、n×k個の表示要素で構成される画素を設定する場合、表示要素の配列態様と、画素に属する表示要素Pの数との関係によっては、画素の平面形状を三角形状に構成できない場合があり、この場合には四角形以上の角数を有する多角形状に構成して、それがなるべく正方形に近い形状になるように設定する。また、画素の平面形状を三角形状に構成できる場合でも、それが正三角形とは大きくかけ離れた形状であるときには、可能な限りそれが正方形に近い多角形状になるように設定することもできる。すなわち、この実施例でも、上述のように、単位領域群に含まれる全ての表示要素の中心位置(重心位置)を含む仮想円の半径が最小になるように設定することが表示品位を最適化するためには好ましい。
【0055】
この実施例においても、単位領域群CP3G、CP3G′,CP3Ga,CP3Gbの配列態様を上記図示例とは異なる態様に設定することができる。上記図示例では基本的に略三角形状の単位領域群CP3G,CP3G′が図9(c)に示す態様(略格子状配列)で配列されるように設定している。これに対して、画素CP3G、CP3G′が図9(d)に示す態様(略千鳥状配列)で配列されるように設定してもよい。
【0056】
本実施形態においては、いずれもR,G,Bの表示要素を画素とする場合(すなわちn=3)について説明した。しかし、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の表示要素を画素とする場合でも上記と同様に構成できる。また、n=4とする場合の例としては、R,G,G,B又はR,G,B,W(白)の4つの表示要素を画素とするものが挙げられる。このように、本発明は、画素としてのnの数に何ら制限があるものではないが、通常、nが3又は4であればフルカラー表示が可能になる。また、上記kとしては、通常、1〜3の範囲とすることが望ましい。これは、kが4以上になると、画素に含まれる表示要素の数が急増し、画素内における表示要素Pのランダム性に起因する色ムラが生ずる場合があるからである。
【0057】
[第2実施形態]
次に、図10及び図11を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。この実施形態は、表示領域A内に、異なる二次元配列パターンを有するサブ領域を複数設けたものである。
【0058】
(実施例4)
図10に示す実施例4は、デジタルスチルカメラの背面部に設けられるための(液晶)表示体を想定したものであり、デジタルスチルカメラの撮影状態を表示する表示領域Aを備えたものである。表示領域Aには、撮影状況を文字や数字などで表示するためのテキスト表示サブ領域ATと、撮影画像を表示するための画像表示サブ領域AGとが設けられている。テキスト表示サブ領域ATは、主として文字、数字、記号などを表示する領域である。また、画像表示サブ領域AGは、主として画像(動画)を表示する領域である。もちろん、テキスト表示サブ領域ATの一部に、文字、数字、記号以外の絵柄その他の画像が部分的に表示されてもよい。また、画像表示サブ領域AGの一部に、文字、数字、記号などが部分的に表示されても構わない。
【0059】
この実施例では、上記のテキスト表示サブ領域ATにおいては、表示要素を図14(a)に示すストライプ配列にて配列させ、上記の画像表示サブ領域AGにおいては、表示要素を図14(b)に示すデルタ配列にて配列させてある。これによって、テキスト表示サブ領域ATでは文字、数字、記号などのテキスト情報をシャープに表示することができ、また、画像表示サブ領域AGでは撮影画像などの画像情報を滑らかに表示することができる。
【0060】
なお、上記テキスト表示サブ領域ATと、画像表示サブ領域AGの少なくとも一方において、表示要素を上記擬似ランダムパターンで配列させてもよい。また、文字、数字、記号などのテキスト情報と、画像情報とを共に表示するサブ領域があれば、当該サブ領域において上記擬似ランダムパターンで表示要素を配列させてもよい。
【0061】
(実施例5)
図11に示す実施例5は、携帯電話の表示部に設けられる(液晶)表示体を想定したものであって、通信状態の表示や通信相手の顔その他の画像の表示を行う表示領域A′を備えたものである。この表示領域A′は、2つのテキスト表示サブ領域AT1′、AT2′と、画像表示サブ領域AG′とを含む。これらのテキスト表示サブ領域AT1′、AT2′は上記実施例4のテキスト表示サブ領域ATと同様に構成される。また、画像表示サブ領域AG′は、上記実施例4の画像表示サブ領域AGと同様に構成される。
【0062】
以上説明した実施例4及び5は、いずれも、表示領域内に、複数色の表示要素Pを配列させてなる二次元配列パターンが相互に異なる複数のサブ領域を設けたものである。ここで、二次元配列パターンが異なる場合としては、図14(a)〜(c)に示すように表示要素の色配列が異なる場合、格子状配列と千鳥状配列のように色を無視した表示要素の配列態様が異なる場合、上記擬似ランダムパターンにおけるnが異なる場合、kが異なる場合、画素の平面形状が異なる場合などが挙げられる。
【0063】
[第3実施形態(電子機器)]
最後に、図12及び図13を参照して、本発明に係る電子機器の実施形態について説明する。この実施形態では、上記カラー表示装置(液晶表示装置200)を表示手段として備えた電子機器について説明する。図12は、本実施形態の電子機器における液晶表示装置200に対する制御系(表示制御系)の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、表示情報出力源1210と、表示情報処理回路1220と、電源回路1230と、タイミングジェネレータ1240とを含む表示制御回路1200を有する。また、上記と同様の液晶表示装置200には、表示領域200Aを駆動する駆動回路200Bが設けられている。この駆動回路200Bは、通常、液晶パネルに直接実装されている半導体ICチップ、パネル表面上に形成された回路パターン、或いは、液晶パネルに導電接続された回路基板に実装された半導体ICチップ若しくは回路パターンなどによって構成される。
【0064】
表示情報出力源1210は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ1240によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路1220に供給するように構成されている。
【0065】
表示情報処理回路1220は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路200Bへ供給する。駆動回路200Bは、走査線駆動回路、信号線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路1230は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。なお、本実施形態の上記擬似ランダムパターンや複数のサブ領域を含む構成に対応させて、表示情報処理回路1220は、擬似ランダムパターンや複数のサブ領域構成に応じた修正を加えた画像データとして上記画像情報を出力し、駆動回路200Bに送出するようになっている。
【0066】
図13は、本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話を示す。この携帯電話2000は、ケース2010の内部に回路基板2001が配置されている。ケース2010の表面には、操作部2020と、アンテナ2030と、受話部2040と、送話部2050と、表示部2060とが設けられている。操作部2020には複数の操作ボタンが配列され、受話部2040にはスピーカが内蔵され、送話部2050の内部にマイクが内蔵されている。また、表示部2060の内部には上記回路基板2001に実装された液晶表示装置200が配置されている。
【0067】
尚、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。たとえば、上記実施形態では、電気光学装置の一例として液晶表示装置200について説明したが、本発明は液晶装置に限定されるものではなく、有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、フィールドエミッション表示装置など、種々の電気光学装置にも適用できるものである。
【0068】
また、上記実施形態は所定の二次元配列パターンを備えたカラーフィルタを有するものであるが、本発明はカラーフィルタを有する装置に限らず、所定の二次元配列パターンを有する発光パターンを備えた自己発光型の装置など、複数色の表示要素を含む二次元配列パターンを備えた種々の表示装置に対して広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー表示装置である液晶表示装置を模式的に示す分解斜視図。
【図2】液晶表示装置の拡大部分断面図。
【図3】液晶表示装置のカラーフィルタの平面形状を模式的に示す概略平面図。
【図4】第1実施形態の等価回路を示す回路図。
【図5】第1実施形態の二次元配列パターン(実施例1)を示す平面図。
【図6】第1実施形態の二次元配列パターン(実施例2)を示す平面図。
【図7】第1実施形態の二次元配列パターンの画素の形状を示す平面図。
【図8】第1実施形態の二次元配列パターン(実施例3)を示す平面図。
【図9】画素の配列態様を示す説明図(a)〜(d)。
【図10】第2実施形態の表示領域(実施例4)を示す概略平面図。
【図11】第2実施形態の表示領域(実施例5)を示す概略平面図。
【図12】電子機器の表示制御系を示す概略構成図。
【図13】電子機器の外観を示す概略斜視図。
【図14】典型的なカラーフィルタのストライプ配列を示す平面図(a)、デルタ配列を示す平面図(b)、及び、斜めモザイク配列を示す平面図(c)。
【符号の説明】
200…液晶表示装置、210…第1基板、213…光反射層、213a…開口部、214(214b、214g、214r)…着色層、216…電極(第2電極)、222…配線、225…画素電極(第1電極)、CP1,CP2,CP3…二次元配列パターン、CP1G,CP2G,CP3G…画素、P(P(R),P(G),P(B))…表示要素
【発明の属する技術分野】
本発明はカラー表示装置及び電子機器に係り、特に、複数色を含む画素を所定の2次元配列パターンで配列させたカラー表示装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液晶表示装置においては、カラー表示を可能にするために、液晶層と重なるように複数色のフィルタ要素を配列させたカラーフィルタを用いている。また、エレクトロルミネッセンス表示装置やプラズマディスプレイ装置などの自己発光型の表示装置においては、上記のようなカラーフィルタを用いる場合も考えられるが、通常、複数種類の発光色を有する発光要素(蛍光体など)を配列させてある。
【0003】
上記カラーフィルタのフィルタ要素が平面的に重ねられた電気光学層や発光要素などの複数種類の色を有する要素(以下、単に「表示要素」という。)は、所定の二次元配列パターンにて配列される。一般的な二次元配列パターンとしては、図14(a)に示すストライプ配列、図14(b)に示すデルタ配列、或いは、図14(c)に示す斜めモザイク配列などが知られている。
【0004】
図14(a)に示すように、ストライプ配列は、同色の表示要素が一直線上に配列されて全体としてストライプ状に構成されたものであり、各表示要素に対する配線の取り回しが容易であり、構造を簡易化できるとともに、文字などの直線的な表示内容をはっきりと表現できるという利点がある。
【0005】
図14(b)に示すように、デルタ配列は、RGBが所定周期で第1方向(図示左右方向)に配列されているとともに、第1方向と直交する第2方向(図示上下方向)に半周期ずれた状態で配列されたものであり、任意の隣接する3つの表示要素が必ずRBGの組み合わせになるように構成されたものである。このデルタ配列では、同色の表示要素が直線的に配列されないために縞状の表示ムラが生じにくい。
【0006】
図14(c)に示すように、斜めモザイク配列は、RGBが第1方向(図示左右方向)と、第1方向と直交する第2方向(図示上下方向)のいずれにも共に所定周期で配列されたものである。
【0007】
また、複数色の表示要素の二次元配列パターンとしては、B(青)の表示要素の配列周期がR(赤)及びG(緑)の表示要素の配列周期の2倍になるように構成したものが知られている。これは、Bの光に対する視覚の角度分解能がRやGの光に対する角度分解能の約半分であるという人間の視覚特性に対応させたものである。この種の二次元配列パターンとしては、配列周期そのものを上記のようにBの周期がR及びGの周期の2倍になるように構成したものと、二次元配列周期そのものはR,G,Bで等しく構成されているが、駆動態様をBの表示要素とR,Gの表示要素との間で異ならせることによって実質的に上記と同様の光学作用を果たすことができるように構成したものとがある(例えば、特許文献1参照)。この配列パターン或いは駆動方式では、カラー表示の解像度を相対的に高めることができるとともに、駆動回路を簡易化できるというメリットが得られる。
【0008】
さらに、表示要素のうちの最も視感度が高い色のカラーフィルタは同色ドットが隣り合わず、それ以外の色のカラーフィルタは同色ドットが隣り合うように配列された液晶装置が知られている(以下の特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
国際公開第02/11112号パンフレット(FIG.1−4,6,8,10,12,14−20)
【特許文献2】
特開平11−84365号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の二次元配列パターンのうち、ストライプ配列は、同色の表示要素が直線状に配列されていることによって画像などを表示するときにストライプ状の表示ムラ(縦縞や横縞)が目立つという問題点がある。また、デルタ配列は、画像(絵柄)や動画を表示する場合には適しているが、文字や記号などを表示する場合には直線がジグザグに見えるため視認性が悪くなるという問題点がある。さらに、斜めモザイク配列は、斜め方向に固定ノイズ(斜め縞)が見えやすいために表示特性に問題がありあまり採用されていない。
【0011】
一方、上記の特許文献1や2に記載された発明では、それぞれ特有の周期的な二次元配列パターンを設けているが、これらの二次元配列パターンでも、それぞれの周期性に起因して表示態様に差が出るという問題点がある。たとえば、特許文献1に記載された二次元配列パターンでは基本的にマトリクス状若しくはストライプ状に配列されているために配列パターンに起因する縞模様が看取される場合がある。また、特許文献2に記載された二次元配列パターンは基本的にストライプ配列、デルタ配列、斜めモザイク配列のいずれかをベースとしたものであるため、それぞれの典型的な配列パターンに見られる表示品位の特性が残存していて、上記と同様の問題点がある。
【0012】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、カラー表示装置における複数色の表示要素の二次元配列パターンの周期性を或る程度排除することにより、表示要素の配列パターンに起因する表示ムラを低減し、汎用的に、或いは、表示態様に応じて、適切に表示を行うことができる構成を実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のカラー表示装置は、複数色のn個(nは2以上の自然数)の表示要素の組が画素となり、前記表示要素が所定の二次元配列パターンにて配列されたカラー表示装置において、前記二次元配列パターンでは前記n個の表示要素をk個(kは自然数)ずつ含む画素が所定の態様で二次元配列され、前記画素にはn×k個の前記表示要素がランダムに配列されていることを特徴とすることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、複数色のn個の表示要素の組が画素とされた二次元配列パターンであって、前記n個の表示要素をk個ずつ含む画素が二次元配列され、前記画素にはn×k個の前記表示要素がランダムに配列されているパターン(以下、単に「擬似ランダムパターン」という。)を採用することにより、各色の表示要素に配列の周期性或いは規則性がなくなることから、特定の色の表示要素が直線状に配列されたり、ジグザグ状に配列されたりすることがなくなるため、表示要素の配列パターンの周期性に起因する表示ムラ(縞模様やジグザグ模様など)が生じにくくなり、表示品位を向上させることが可能になる。また、画素内のn色の組合せは維持されるため、表示の色ムラは生じにくい。
【0015】
ここで、n個の表示要素の組とは、二次元配列パターンにおける表示色の最小単位を構成する複数の表示要素の組み合わせを言う。すなわち、二次元配列パターン内においてn色の相互に異なる色の表示要素が同じ比率で配列されている場合には、n色の異なる色の表示要素を一つずつ含む組を言い、相互に異なる色の表示要素が異なる比率で含まれている場合には、当該比率の自然数表示に相当する数の合計であるn個の表示要素が含まれる組を言う。たとえば、各色の表示要素がR(赤):B(青):G(緑)=1:1:2の比率で存在する場合には、一つのRの表示要素、一つのBの表示要素、2つのGの表示要素で構成される組が画素となっていることになるので、n=1+1+2=4となる。
【0016】
本発明において、前記画素は、そこに含まれる全ての前記表示要素の中心位置を包含する仮想円の半径が最小になる平面形状に設定されていることが好ましい。これにより表示色のムラを低減し、表示品位を向上させることができる。たとえば、前記二次元配列パターンにおける表示態様の配列態様が格子状配列若しくは千鳥状配列である場合には、前記画素は、正方形若しくは正三角形にそれぞれ最も近い平面形状となるように設定されていることが好ましい。なお、表示要素の中心位置とは、表示要素が均等な厚さの一様な素材で形成された板状体であると仮定した場合の重心位置に相当する位置を言う。
【0017】
次に、本発明のカラー表示装置は、表示領域内に複数色の表示要素が所定の二次元配列パターンにて配列されたカラー表示装置において、前記表示領域には、異なる前記二次元配列パターンを有する複数のサブ領域が含まれていることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、表示領域内に異なる二次元配列パターンを有する複数のサブ領域が含まれていることによって、これらのサブ領域では、二次元配列パターンの態様に応じた表示特性が表れることとなるため、たとえば、或るサブ領域ではストライプ配列を採用することによって文字や記号を高品位に表示できるように構成し、別のサブ領域では上記の擬似ランダム配列を採用することによって表示内容に拘わらず高い表示品位を確保できるなど、表示内容に応じた最適の表示特性を得ることができる。
【0019】
ここで、二次元配列パターンが異なる場合には、ストライプ配列と斜めモザイク配列のように、共に周期的な配列パターンであるが表示要素の色の配列態様が異なる場合、格子状配列(たとえばストライプ配列や斜めモザイク配列)と千鳥状配列(たとえばデルタ配列)のように、色を無視した場合の配列パターンの配列態様そのものが異なる場合などがある。また、上述の擬似ランダムパターンにおいては、上記nが異なる場合、上記kが異なる場合、上記画素の平面形状が異なる場合などが挙げられる。
【0020】
本発明において、前記複数のサブ領域のうち一つは主として文字、数字又は記号を表示するテキスト表示サブ領域であり、他の一つは主として文字、数字及び記号以外の画像を表示する画像表示サブ領域であることが好ましい。これによれば、主として文字、数字又は記号を表示するサブ領域と、主として文字、数字及び記号以外の画像を表示するサブ領域とが別々に表示領域に含まれることにより、それぞれのサブ領域に適した二次元配列パターンを採用することで、表示品位を向上させることが可能になる。たとえば、テキスト表示サブ領域にはストライプ配列の二次元配列パターンを採用し、画像表示サブ領域にはデルタ配列の二次元配列パターンを採用することによって、テキスト情報と画像情報の双方をそれぞれ好適なパターンで表現できる。
【0021】
本発明において、少なくとも一つの前記サブ領域では、複数色のn個(nは2以上の自然数)の前記表示要素の組が画素となり、前記二次元配列パターンには前記n個の表示要素をk個(kは自然数)ずつ含む画素が所定の態様で二次元配列され、前記画素には前記n×k個の表示要素がランダムに配列されていることが好ましい。これによれば、画素である画素の表示要素がランダムに配列されていることにより、周期性がなくなるため、パターンの周期性に起因する表示品位の低下をなくすことができる。また、画素としてn個の表示要素が単位領域群内に必ず含まれているため、表示色のムラを抑制できる。
【0022】
本発明において、前記nは3又は4であることが好ましい。これによってフルカラー表示が可能になる。nが3の例としては、R(赤),G(緑),B(青)があり、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)がある。また、nが4の例としては、R,G,G,BやC,M,Y,Y、又は、R,G,B,W(白)などが挙げられる。
【0023】
本発明において、前記kは1乃至3のいずれかであることが好ましい。これによれば、表示色のムラを最小限にとどめて高精彩な表示を実現できる。上記kが4以上になると、表示される色彩のムラが目立ち、表示品位が悪化する。
【0024】
次に、本発明の電子機器は、上記のいずれかに記載のカラー表示装置と、該カラー表示装置を制御する制御手段とを有することを特徴とする。本発明のカラー表示装置を有することによって、カラー表示装置の表示品位を向上させることができる。特に、表示画素数や表示面積が限定される携帯型の電子機器に対して顕著な効果をもたらす。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係るカラー表示装置及び電子機器の実施形態について詳細に説明する。
【0026】
[第1実施形態]
図1は本発明に係るカラー表示装置(カラー電気光学装置)の一例としての液晶表示装置200の分解斜視図、図2は液晶表示装置200の拡大部分断面図である。図1に示すように、液晶表示装置200は、第1基板(カラーフィルタ基板)210と、第2基板220とを図示しないシール材を介して貼り合わせたものであり、これらの基板同士は、図2に示すスペーサSPによる規制によって2〜10μm程度の適宜の間隔とされ、その内側に液晶LCが封入されている。
【0027】
第1基板210には、図1に示すように、第1基材211上に電極216が形成されている。電極216はたとえば図示例のように複数平行に配列され、全体としてストライプ状(縞状)に構成されている。より具体的には、第1基材211上に透明な下地層212が形成され、この下地層212上に光反射層213が形成されている。光反射層213には、図2に示す表示要素P毎に開口部213aが形成されている。ここで、開口部213aによって、表示要素P内に光透過部Ptが設けられ、光反射層213によって光反射部Prが設けられている。なお、下地層212は必須のものではない。すなわち、下地層212の表面は微細な凹凸状(或いは粗面状)に構成され、この表面上に形成される光反射層213に光散乱性を付与するためのものであるため、光反射層213に光散乱性を付与しない場合や、基材表面をエッチングするなどによって凹凸状にするなどの別の方法で光散乱性を付与する場合には形成しない。
【0028】
光反射層213及び開口部213a上には、第1着色部214Fと第2着色部214Cとを含む着色層214が形成される。ここで、光反射層213上には第1着色部214Fが形成され、上記開口部213a上には第2着色部214Cが形成される。これらの第1着色部214F及び第2着色部214Cは、染料や顔料などの着色材を含む樹脂等で構成される。ここで、表示要素P別に、異なる種類の色相を呈する(すなわち複数色の)着色層214が後述する所定の二次元配列パターンで配列されている。また、同一表示要素P内に配置された着色部214内の第1着色部214F及び第2着色部214Cは相互に同一種類の色相を呈するものとなっており、第1着色部214Fの光学濃度(Optical Density)よりも、第2着色部214Cの光学濃度の方が高くなるように構成されている。すなわち、いずれかの表示要素P内の第1着色部214Fと第2着色部214Cとが複数種類の色相のうちのいずれか一つの同一種類の色相を共に有するが、その第1着色部214FのY値(XYZ表色系のY)は、第2着色部14CのY値よりも大きくなるように構成される。たとえば、カラーフィルタがR(赤)、G(緑)、B(青)の3色で構成される場合には、これら3色の着色層214についてそれぞれ、第1着色部214Fは淡色のフィルタとなっており、第2着色部214Cは濃色のフィルタとして構成されている。
【0029】
上記第1着色部214F及び遮光パターン214Bの上には、図2に示すように、透明な保護膜215が形成されている。この保護膜215は、通常は、カラーフィルタの各着色層を保護するとともに、表面を平滑化する目的で形成されるものである。本実施形態においても、そのような機能を期待して保護膜215を形成するわけであるが、この保護膜215は第1基板210の表面に段差を設けるための構成要素ともなっている。すなわち、保護膜215は、開口部213a上において形成されておらず、光反射層213上に選択的に形成されている。
【0030】
本実施形態では、上記第2着色部214C及び保護膜215上に、ITO等の透明導電体等で構成される透明な電極216が形成される。この電極216は、第2着色部214Cから段差を介して第1着色部214F(及び保護膜215)上にまで亘り一体に形成されている。電極216上には配向膜217が形成されている。
【0031】
一方、第2基板220には、ガラスやプラスチック等で構成される第2基材221上に、Ta等の金属などで上記配線222が形成されている。配線222上には、画素毎に素子構造(ダイオード素子)が形成され、この素子構造は上記電極225に接続されている。より具体的には、Ta等で構成された配線222上に形成されたTa2O5等の絶縁膜223(図2参照)を介してCr等で構成される対向端子224が接合され、この対向端子224がITO等で構成される(画素)電極225に接続されている。上記素子構造は、配線222、絶縁膜223及び対向端子224のMIM(金属−絶縁体−金属)構造によって構成される。このMIM構造で構成される素子構造は、上記遮光部214Bが配置された画素間領域と平面的に重なるように配置されている。これらの上には、上記と同様の配向膜226が形成されている。
【0032】
なお、上記第1基板210及び第2基板220の製造工程においては、電極や配線はスパッタリング法により形成することができる。また、上記素子構造の絶縁膜223は配線222の表面を陽極酸化法によって酸化することにより形成できる。着色層214を含むカラーフィルタは、ロールコータ法などによって着色した感光性レジストを塗布し、露光・現像を行うフォトリソグラフィ法を色毎に繰り返すことで形成できる。ただし、本実施形態では、擬似ランダムパターンや複数のサブ領域を含む構成に柔軟に対応するために、カラーフィルタをインクジェットヘッドなどの液滴吐出手段を用いて形成することが好ましい。これは、液体の着色材料を用意し、これを液滴吐出手段から液滴の状態で吐出させて基板上に着弾させ、固化させることによって上記着色層214を形成するものである。
【0033】
液晶表示装置200のパネル構造の背後には、図2に示すように、バックライト240が配置されている。また、パネル構造と、バックライト240との間には、偏光板241と位相差板242が順次配置され、また、パネル構造の前面にも、位相差板243と偏光板244が順次配置されている。なお、図示例の液晶表示装置200では、上記液晶LCによりSTNモードの液晶層が構成されている場合について示してある。
【0034】
この実施形態では、バックライト240から照射される光のうち、光透過部Pt、すなわち光反射層213の開口部213aを通過する透過光Tによって透過型表示がなされる。また、外光がパネル内に入射して光反射部Prにおいて光反射層213により反射された反射光Rによって反射型表示がなされる。この場合、透過型表示を構成する透過光Tは、基本的に第2着色部214Cを1回だけ通過し、反射型表示を構成する反射光Rは、基本的に第1着色部214Fを2回通過する。したがって、第2着色部214Cと第1着色部214Fとをそれぞれ光学特性上最適化して形成しておくことによって、透過型表示と反射型表示の品位を大幅に改善できる。
【0035】
また、本実施形態では、第2基板210の表面において光透過領域Ptと光反射領域Prとの間に高低差が存在するので、この高低差に応じて表示要素P内に異なる液晶層の厚さを設けることができる。すなわち、光透過領域Ptにおいて液晶層の厚さGtは大きく、光反射領域Ptにおいて液晶層の厚さGrは小さい。これによって、液晶層を1回だけ通過する透過光Tに対する液晶層のリタデーション値を、液晶層を2回通過する反射光Rに対する液晶層のリタデーション値に近づけることができるため、透過型表示と反射型表示の品位を共に向上させることができる。より具体的には、両表示の明るさを改善できる。
【0036】
なお、上記図示例では、各表示要素Pにおいて、着色層214に第1着色部214Fと第2着色部214Cとが設けられているが、単一の材料で均質の着色層214を形成しても構わない。いずれにしても、以下の説明においては、着色層214を、その内部構成如何を問わずに一体のものとして扱う。
【0037】
図3は、上記液晶表示装置200の平面構造を拡大した様子を模式的に示す概略平面図である。本実施形態では、表示要素(表示ドット)P毎に着色層214が配置され、表示要素Pは縦横にマトリクス状に配列されている。表示要素P間には、必要に応じて遮光パターン214Bが配置されている。遮光パターン214Bは、黒色樹脂で形成されていてもよく、着色層214と同一材料で構成されていてもよい。後者の場合には、少なくとも着色層214上に重ねて配置されるか、或いは、異なる2色以上の材料が積層されたものとすることが好ましい。
【0038】
図4には、上記のように構成した本実施形態の等価回路を示す。ここで、複数の配線222と複数の電極216とが交差して格子状に構成され、各格子に対応して図示キャパシタ状に示された表示要素が配列されている。ここで、表示要素(表示ドット)は、液晶LCと、この液晶LCを挟んで対向配置された電極225及び216と、上記カラーフィルタの着色層214とによって構成される。これらの表示要素は、上記素子構造によって構成される非線形素子(薄膜ダイオード)SLSを介して配線222に接続されている。本実施形態では、配線222は走査線駆動回路部SLD1,SLD2,・・・に接続された走査線であり、電極216は信号線駆動回路部DLD1,DLD2,・・・に接続された信号線となっている。したがって、走査線である配線222によって非線形素子(薄膜ダイオード素子)SLSを介して或る表示要素の列(図示縦方向の列)が選択されたときに、当該列に属する表示要素には、それぞれ信号線である電極216に供給される電位が印加され、この電位如何によって所定の表示態様が実現される。
【0039】
(実施例1)
図5は、本実施形態における実施例1の複数色の表示要素Pを含む二次元配列パターンCP1を模式的に示すパターン図である。この二次元配列パターンCP1では、ストライプ状の電極216の延長方向である第1方向(図示左右方向)に向けて複数の表示要素Pが配列されてなる各行において、B(青)の着色層214bを有する表示要素P(B)、G(緑)の着色層214gを有する表示要素P(G)、R(赤)の着色層214rを有する表示要素P(R)が一つずつ適宜の順で配列された画素CP1Gが周期的に配列されている。また、第1方向と直交する第2方向(図示上下方向)にも上記画素CP1Gは周期的に配列されている。すなわち、画素CP1Gは、格子状(マトリクス)配列で、縦横に配列されている。
【0040】
各画素CP1Gでは、R,G,Bの各表示要素Pがランダムに配置されている。すなわち、画素CP1G内の3つの位置をX(例えば左端位置),Y(たとえば中央位置),Z(たとえば右端位置)とすれば、これらのX,Y,Zの各位置に対して任意の順列でR,G,Bの表示要素Pが一つずつ配置される。この場合の表示要素Pの配列態様は、3P3=3!=6通りであるので、この6種の画素CP1Gが二次元配列パターンCP1にランダムに配列されることになる。これを本明細書においては「擬似ランダムパターン」という。この擬似ランダムパターンでは、各画素CP1G内のn個(図示例ではn=3)の表示要素Pの配列態様nPnがランダムに出現する。一方、画素CP1Gそのものの配列パターンは図9(a)に示すように周期的に配列されている。したがって、画素内では表示要素がランダムに配列されていて色の偏りが生ずるが、巨視的に見ると(すなわち画素CP1Gを基準に考えると)、色分布は二次元配列パターンCP1全体に亘って均一化されている。なお、画素CP1G内の表示要素Pの配列態様は、乱数表などを用いて、或いは、コンピュータソフトなどを利用して、容易に決定することができる。
【0041】
この二次元配列パターンCP1では、R,G,Bの3色の表示要素が一つずつ含まれ、この合計n個(図示例では3個)の表示要素によって画素CP1Gが構成されている。また、画素CP1Gの配列態様は格子状配列(図9(a)参照)となっている。
【0042】
この実施例1では、n個(nは2以上の自然数、図示例では3個)の表示要素を含む画素CP1Gのそれぞれにおいて、表示要素R,G,Bがランダムに配置されていることにより、同色の表示要素に配列の周期性や規則性が存在しなくなるため、同色の表示要素が直線状に配列されたり、ジグザグ状に配列されたりすることがなくなり、配列パターンに起因する表示ムラを低減することができる。たとえば、ストライプ配列のように縦横の縞模様が見えたり、デルタ配列のようにジグザグ状の表示態様が現れたり、斜めモザイク配列のように斜め方向の縞模様が見えたりすることを防止できる。
【0043】
(実施例2)
次に、図6を参照して実施例2の二次元配列パターンCP2について説明する。この二次元配列パターンCP2においては、第1方向(図示左右方向)に伸びる2行と、第2方向(図示上下方向)に伸びる3列とに亘る2行3列の画素CP2Gが設定されている。ここで、画素は実施例1と同様に、n個(図示例では3個)の表示要素で構成されるため、画素CP2Gはn×k個(kは自然数、図示例ではk=2で3×2=6個)の表示要素を含むことになる。
【0044】
この実施例2でも、図9(a)に示すように上記の画素CP2Gの配列パターンが格子状配列となっている。そして、各画素CP2G内では、n×k個(nは2以上の自然数、kは自然数、図示例では2×3=6個)の表示要素Pがランダムに配列されている。実施例2では、実施例1よりもランダムに配列される表示要素Pの数(すなわち一つの画素CP2Gに含まれる表示要素Pの数)が増えているため、その分、表示要素Pの色配列の偏りも大きくなりやすいが、その偏りも画素のk倍(2倍)の領域内に限定されているため、表示色のムラを充分に抑制することができる。
【0045】
上述の画素CP1G,CP2Gの平面形状は、なるべくまとまりのある形状に近い形状とすることが表示色の色むらを低減するために好ましい。一般には、画素に含まれる全ての表示要素Pの中心位置(重心位置)を包含する仮想円の半径が最も小さくなるように設定されることが望ましい。ただし、画素の配列によって全ての表示要素がいずれかの画素に属するように、画素の平面形状は平面を分割して形成された形状でなければならないので、画素の平面形状は基本的に三角形状、四角形状、六角形状などに設定される。通常、表示要素Pの配列態様が格子状配列や後述する千鳥状配列の場合には、画素の平面形状を正方形や正三角形に最も近くなるように設定する。このような画素の選定は、図5及び図6に示す二次元配列パターンCP1、CP2についても行われているが、図7を参照してより詳細に説明する。
【0046】
図7(a)は、実施例1と同様にn×k(図示例では3×1=3)個の表示要素Pにより構成される画素CP1Gが設定される場合を示すものである。この場合には、画素に含まれる表示要素Pの選び方として、画素CP1G′や画素CP1G″に示す態様も考えられるが、いずれも正方形や正三角形からは程遠い平面形状になってしまい、画素CP1Gの平面形状が最も正方形に近い状態である。したがって、画素CP1Gを選定することによって表示品位の最適化が図られる。
【0047】
図7(b)は、実施例2と同様にn×k(図示例では3×2=6)個の表示要素Pにより構成される画素CP2Gが設定される場合を示すものである。この場合にも、上記n×k個の表示要素Pの選び方としては画素CP2G′やCP2G″で示される態様も考えられるが、いずれも正方形や正三角形からは程遠い平面形状になっており、画素CP2Gの平面形状が最も正方形に近い状態である。したがって、画素CP2Gを選定することによって表示品位の最適化が図られる。
【0048】
上記の実施例1及び実施例2では、単位領域群CP1G、CP2Gの配列態様もまた図9(a)に示す格子状配列となっている。しかし、このような格子状配列ではなく、図9(b)に示すような千鳥状配列としてもよい。この千鳥状配列では、単位領域群が第1方向(図示左右方向)に直線状に配列されてなる行に着目すると、第2方向(図示上下方向)に隣接する行間で、単位領域群の配列周期が第1方向に所定位相分(表示要素Pの配列周期若しくはその自然数倍分)ずれている。このようにしても、画素内の表示要素Pの配列態様はランダムであるので、上記と同様の効果を得ることができる。
【0049】
(実施例3)
次に、図8を参照して、本実施形態の実施例3に係る二次元配列パターンCP3について説明する。この実施例では、上記実施形態とは異なり、表示要素Pの配列態様が基本的に千鳥状配列となっている。より具体的には、表示要素Pの色を無視した場合に、第1方向に配列された表示要素Pの行が第2方向に交互に半周期ずつずれた平面パターンとなっている。この二次元配列パターンCP3では、上記実施例1と同様にn×k(図示例では3×1=3個)の表示要素Pで構成された2行に亘る略三角形状の単位領域群CP3Gが設定されている。
【0050】
この実施例3では、表示要素Pが直線状に配列されている第1方向(図示左右方向)に向けて、頂点を一側(図示上側)に向けた単位領域群CP3Gと、頂点を反対側(図示下側)に向けた単位領域群CP3Gとが交互に配列されている。このような単位領域群CP3Gの配列態様を図9(c)に示す。各単位領域群CP3G内では3つの位置にR,G,Bの3色の表示要素が一つずつ配置されていて、この配置態様は実施例1と同様に6通りあり、ランダムに出現する。したがって、この擬似ランダムパターンでは、上記デルタ配列(図14(b)参照)のように任意の隣接する3つの表示要素Pが必ずR,G、Bとなっているという性質は失われている。
【0051】
この実施例3においても、上記と同様に表示要素の色別の配列パターンに周期性がないことから、配列パターンの周期性に起因する表示ムラを防止できる。
【0052】
ここで、この実施例では表示要素Pの配列態様が千鳥状配列であり、画素CP3Gは略三角形状になるように設定されている。また、実施例2に対応させて、図8に三点鎖線で示すように、k=1以外のn×k(図示例では3×2=6)個の表示要素を含む画素CP3G′を設定してもよい。
【0053】
また、画素CP3G,CP3G′のように平面形状を三角形状に設定してもよいが、実施例1のように行方向に伸びる矩形状の画素CP3Gaを設定してもよく、また、nが偶数であれば、平行四辺形状の画素CP3Gbを設定してもよい。
【0054】
いずれにしても、この実施例3においても、上記と同様に、単位領域群がなるべく正三角形か正方形に近い形状となるように選定することが望ましい。たとえば、n×k個の表示要素で構成される画素を設定する場合、表示要素の配列態様と、画素に属する表示要素Pの数との関係によっては、画素の平面形状を三角形状に構成できない場合があり、この場合には四角形以上の角数を有する多角形状に構成して、それがなるべく正方形に近い形状になるように設定する。また、画素の平面形状を三角形状に構成できる場合でも、それが正三角形とは大きくかけ離れた形状であるときには、可能な限りそれが正方形に近い多角形状になるように設定することもできる。すなわち、この実施例でも、上述のように、単位領域群に含まれる全ての表示要素の中心位置(重心位置)を含む仮想円の半径が最小になるように設定することが表示品位を最適化するためには好ましい。
【0055】
この実施例においても、単位領域群CP3G、CP3G′,CP3Ga,CP3Gbの配列態様を上記図示例とは異なる態様に設定することができる。上記図示例では基本的に略三角形状の単位領域群CP3G,CP3G′が図9(c)に示す態様(略格子状配列)で配列されるように設定している。これに対して、画素CP3G、CP3G′が図9(d)に示す態様(略千鳥状配列)で配列されるように設定してもよい。
【0056】
本実施形態においては、いずれもR,G,Bの表示要素を画素とする場合(すなわちn=3)について説明した。しかし、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の表示要素を画素とする場合でも上記と同様に構成できる。また、n=4とする場合の例としては、R,G,G,B又はR,G,B,W(白)の4つの表示要素を画素とするものが挙げられる。このように、本発明は、画素としてのnの数に何ら制限があるものではないが、通常、nが3又は4であればフルカラー表示が可能になる。また、上記kとしては、通常、1〜3の範囲とすることが望ましい。これは、kが4以上になると、画素に含まれる表示要素の数が急増し、画素内における表示要素Pのランダム性に起因する色ムラが生ずる場合があるからである。
【0057】
[第2実施形態]
次に、図10及び図11を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。この実施形態は、表示領域A内に、異なる二次元配列パターンを有するサブ領域を複数設けたものである。
【0058】
(実施例4)
図10に示す実施例4は、デジタルスチルカメラの背面部に設けられるための(液晶)表示体を想定したものであり、デジタルスチルカメラの撮影状態を表示する表示領域Aを備えたものである。表示領域Aには、撮影状況を文字や数字などで表示するためのテキスト表示サブ領域ATと、撮影画像を表示するための画像表示サブ領域AGとが設けられている。テキスト表示サブ領域ATは、主として文字、数字、記号などを表示する領域である。また、画像表示サブ領域AGは、主として画像(動画)を表示する領域である。もちろん、テキスト表示サブ領域ATの一部に、文字、数字、記号以外の絵柄その他の画像が部分的に表示されてもよい。また、画像表示サブ領域AGの一部に、文字、数字、記号などが部分的に表示されても構わない。
【0059】
この実施例では、上記のテキスト表示サブ領域ATにおいては、表示要素を図14(a)に示すストライプ配列にて配列させ、上記の画像表示サブ領域AGにおいては、表示要素を図14(b)に示すデルタ配列にて配列させてある。これによって、テキスト表示サブ領域ATでは文字、数字、記号などのテキスト情報をシャープに表示することができ、また、画像表示サブ領域AGでは撮影画像などの画像情報を滑らかに表示することができる。
【0060】
なお、上記テキスト表示サブ領域ATと、画像表示サブ領域AGの少なくとも一方において、表示要素を上記擬似ランダムパターンで配列させてもよい。また、文字、数字、記号などのテキスト情報と、画像情報とを共に表示するサブ領域があれば、当該サブ領域において上記擬似ランダムパターンで表示要素を配列させてもよい。
【0061】
(実施例5)
図11に示す実施例5は、携帯電話の表示部に設けられる(液晶)表示体を想定したものであって、通信状態の表示や通信相手の顔その他の画像の表示を行う表示領域A′を備えたものである。この表示領域A′は、2つのテキスト表示サブ領域AT1′、AT2′と、画像表示サブ領域AG′とを含む。これらのテキスト表示サブ領域AT1′、AT2′は上記実施例4のテキスト表示サブ領域ATと同様に構成される。また、画像表示サブ領域AG′は、上記実施例4の画像表示サブ領域AGと同様に構成される。
【0062】
以上説明した実施例4及び5は、いずれも、表示領域内に、複数色の表示要素Pを配列させてなる二次元配列パターンが相互に異なる複数のサブ領域を設けたものである。ここで、二次元配列パターンが異なる場合としては、図14(a)〜(c)に示すように表示要素の色配列が異なる場合、格子状配列と千鳥状配列のように色を無視した表示要素の配列態様が異なる場合、上記擬似ランダムパターンにおけるnが異なる場合、kが異なる場合、画素の平面形状が異なる場合などが挙げられる。
【0063】
[第3実施形態(電子機器)]
最後に、図12及び図13を参照して、本発明に係る電子機器の実施形態について説明する。この実施形態では、上記カラー表示装置(液晶表示装置200)を表示手段として備えた電子機器について説明する。図12は、本実施形態の電子機器における液晶表示装置200に対する制御系(表示制御系)の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、表示情報出力源1210と、表示情報処理回路1220と、電源回路1230と、タイミングジェネレータ1240とを含む表示制御回路1200を有する。また、上記と同様の液晶表示装置200には、表示領域200Aを駆動する駆動回路200Bが設けられている。この駆動回路200Bは、通常、液晶パネルに直接実装されている半導体ICチップ、パネル表面上に形成された回路パターン、或いは、液晶パネルに導電接続された回路基板に実装された半導体ICチップ若しくは回路パターンなどによって構成される。
【0064】
表示情報出力源1210は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ1240によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路1220に供給するように構成されている。
【0065】
表示情報処理回路1220は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路200Bへ供給する。駆動回路200Bは、走査線駆動回路、信号線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路1230は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。なお、本実施形態の上記擬似ランダムパターンや複数のサブ領域を含む構成に対応させて、表示情報処理回路1220は、擬似ランダムパターンや複数のサブ領域構成に応じた修正を加えた画像データとして上記画像情報を出力し、駆動回路200Bに送出するようになっている。
【0066】
図13は、本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話を示す。この携帯電話2000は、ケース2010の内部に回路基板2001が配置されている。ケース2010の表面には、操作部2020と、アンテナ2030と、受話部2040と、送話部2050と、表示部2060とが設けられている。操作部2020には複数の操作ボタンが配列され、受話部2040にはスピーカが内蔵され、送話部2050の内部にマイクが内蔵されている。また、表示部2060の内部には上記回路基板2001に実装された液晶表示装置200が配置されている。
【0067】
尚、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。たとえば、上記実施形態では、電気光学装置の一例として液晶表示装置200について説明したが、本発明は液晶装置に限定されるものではなく、有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、フィールドエミッション表示装置など、種々の電気光学装置にも適用できるものである。
【0068】
また、上記実施形態は所定の二次元配列パターンを備えたカラーフィルタを有するものであるが、本発明はカラーフィルタを有する装置に限らず、所定の二次元配列パターンを有する発光パターンを備えた自己発光型の装置など、複数色の表示要素を含む二次元配列パターンを備えた種々の表示装置に対して広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー表示装置である液晶表示装置を模式的に示す分解斜視図。
【図2】液晶表示装置の拡大部分断面図。
【図3】液晶表示装置のカラーフィルタの平面形状を模式的に示す概略平面図。
【図4】第1実施形態の等価回路を示す回路図。
【図5】第1実施形態の二次元配列パターン(実施例1)を示す平面図。
【図6】第1実施形態の二次元配列パターン(実施例2)を示す平面図。
【図7】第1実施形態の二次元配列パターンの画素の形状を示す平面図。
【図8】第1実施形態の二次元配列パターン(実施例3)を示す平面図。
【図9】画素の配列態様を示す説明図(a)〜(d)。
【図10】第2実施形態の表示領域(実施例4)を示す概略平面図。
【図11】第2実施形態の表示領域(実施例5)を示す概略平面図。
【図12】電子機器の表示制御系を示す概略構成図。
【図13】電子機器の外観を示す概略斜視図。
【図14】典型的なカラーフィルタのストライプ配列を示す平面図(a)、デルタ配列を示す平面図(b)、及び、斜めモザイク配列を示す平面図(c)。
【符号の説明】
200…液晶表示装置、210…第1基板、213…光反射層、213a…開口部、214(214b、214g、214r)…着色層、216…電極(第2電極)、222…配線、225…画素電極(第1電極)、CP1,CP2,CP3…二次元配列パターン、CP1G,CP2G,CP3G…画素、P(P(R),P(G),P(B))…表示要素
Claims (8)
- 複数色のn個(nは2以上の自然数)の表示要素の組が画素となり、前記表示要素が所定の二次元配列パターンにて配列されたカラー表示装置において、
前記二次元配列パターンでは前記n個の表示要素をk個(kは自然数)ずつ含む画素が所定の態様で二次元配列され、前記画素にはn×k個の前記表示要素がランダムに配列されていることを特徴とするカラー表示装置。 - 前記画素は、そこに含まれる全ての前記表示要素の中心位置を包含する仮想円の半径が最小になる平面形状に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のカラー表示装置。
- 表示領域内に複数色の表示要素が所定の二次元配列パターンにて配列されたカラー表示装置において、
前記表示領域には、異なる前記二次元配列パターンを有する複数のサブ領域が含まれていることを特徴とするカラー表示装置。 - 前記複数のサブ領域のうち一つは主として文字、数字又は記号を表示するテキスト表示サブ領域であり、他の一つは主として文字、数字及び記号以外の画像を表示する画像表示サブ領域であることを特徴とするカラー表示装置。
- 少なくとも一つの前記サブ領域では、複数色のn個(nは2以上の自然数)の前記表示要素の組が画素となり、前記二次元配列パターンには前記n個の表示要素をk個(kは自然数)ずつ含む画素が所定の態様で二次元配列され、前記画素には前記n×k個の表示要素がランダムに配列されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のカラー表示装置。
- 前記nは3又は4であることを特徴とする請求項1、2又は5のいずれか一項に記載のカラー表示装置。
- 前記kは1乃至3のいずれかであることを特徴とする請求項1、2又は5のいずれか一項に記載のカラー表示装置。
- 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のカラー表示装置と、該カラー表示装置を制御する制御手段とを有することを特徴とする電子機器。
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