JP2004257973A - 微小物の形状・構造分析方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体基板などの試料表面に付着したポリマーなど有機系化合物を含む微小物の形状計測とその化学構造の解析を可能とする分析方法及び分析装置を提供する。
【解決手段】走査型プローブ顕微鏡(SPM)としてのシアフォース顕微鏡10のプローブとして光ファイバー14を用い、そのプローブで微小物28上を走査することにより、微小物28の形状を計測するとともに、光ファイバー14からなるプローブから光を微小物28に照射して微小物28よりイオン29を発生させ、次いで発生したイオン29を質量分析機構であるTOF−MS装置11に取り込んでイオン29の質量分析を行う微小物の形状・構造分析方法及び分析装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】走査型プローブ顕微鏡(SPM)としてのシアフォース顕微鏡10のプローブとして光ファイバー14を用い、そのプローブで微小物28上を走査することにより、微小物28の形状を計測するとともに、光ファイバー14からなるプローブから光を微小物28に照射して微小物28よりイオン29を発生させ、次いで発生したイオン29を質量分析機構であるTOF−MS装置11に取り込んでイオン29の質量分析を行う微小物の形状・構造分析方法及び分析装置である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウエハ等の試料表面に付着した微小な物質の形状及び化学構造のいずれをも計測、分析することが可能な微小物の形状・構造分析方法及び分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンウエハ等の半導体基板表面上にフォトレジスト等の手法を用いて微細なラインやパターンを形成する、いわゆる半導体デバイス製造プロセスにおいて、その基板となるシリコンウエハ等の半導体基板の表面には、その過程において数ナノメートル(nm)から数十ナノメートル(nm)という極めて微小な物質(有機物又は無機物)が付着することがある。このような極く微小な物質がシリコンウエハ等の半導体基板に付着すると、その後にフォトレジスト等の手法を用いて微細なラインやパターンを半導体基板上に形成するとき、大きな障害となる。したがって、このような極く微小な物質が何であるか、すなわち、付着物の形状とともにその化学構造を特定することは、半導体基板への付着原因の追求や半導体プロセス改良のために極めて重要である。
【0003】走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、先鋭な針を探針(プローブ)として用い、試料表面をなぞる(走査する)ことにより、試料表面の形状などを計測することができる装置として知られているが(例えば、非特許文献1参照)、このSPMを用いるのみでは、付着物の形状は計測できても化学構造を特定することはできない。
【0004】
【非特許文献1】
中山喜萬著「カーボンナノチューブのSPM探針への展開」表面科学Vol.21,No.9,pp.540−545,2000
【0005】一方、付着物が有機物であるとき、その化学構造を特定しようとする場合、有機物はC、H、O、N・・などの元素で構成されており、元素分析だけでは化学構造は特定できず、化学結合の分析(構造解析)が必要となるが、現在のところ、実用的に十分なものは存在しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上記した従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体基板などの試料表面に付着したポリマーなど有機系化合物を含む微小物の形状計測とその化学構造の解析を可能とする分析方法及び分析装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれば、走査型プローブ顕微鏡(SPM)のプローブとして光ファイバーを用い、該SPMのプローブで微小物上を走査することにより、該微小物の形状を計測するとともに、前記光ファイバーからなるプローブから光を前記微小物に照射して前記微小物よりイオンを発生させ、次いで発生したイオンを質量分析機構に取り込んで該イオンの質量分析を行うことを特徴とする微小物の形状・構造分析方法、が提供される。
【0008】また、本発明によれば、プローブとして光ファイバーを用いてなる走査型プローブ顕微鏡(SPM)ユニットと、該走査型プローブ顕微鏡(SPM)ユニットのプローブから光を微小物に照射させて該微小物から発生するイオンを取り込んで該イオンの質量分析を行う質量分析機構とを備え、前記SPMユニットのプローブ周辺部及び前記質量分析機構の入口部を真空雰囲気にしていることを特徴とする微小物の形状・構造分析装置、が提供される。
【0009】本発明においては、質量分析機構が飛翔時間型質量分析装置(TOF−MS)装置であることが好ましい。また、本発明装置においては、微小物と質量分析機構の入口部との間に、付加電極及び加速電極が配置され、微小物から発生するイオンを質量分析機構内に導入することが好ましい。
【0010】さらに、本発明においては、SPMユニットにパルスレーザーユニットが接続され、前記パルスレーザーユニットからのパルスレーザービームをファイバー・カプラーを介して前記光ファイバーに通し、このパルスレーザービームを微小物に照射することが好ましく、また、前記パルスレーザーユニットからのパルスレーザービームをフィルターを経由することにより所定の強度に調節した後、該パルスレーザービームをファイバー・カプラーを介して前記光ファイバーに通すことがより好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態に従ってさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明に係る微小物の形状・構造分析装置の一例の概略構成を示す模式図で、図2は、本発明の形状・構造分析装置で用いるSPMユニット先端の光ファイバー構造の一例を示す断面図である。
【0012】図1の装置は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)の一種であるシアフォース顕微鏡10と質量分析機構である飛翔時間型質量分析装置(TOF−MS装置)11から主として構成されている。ここで、シアフォース顕微鏡10は、試料25の表面を観察して試料25表面に存在する微小物の形状を計測するために用いるのに加え、TOF−MS装置11で分析すべき箇所を特定するためにも用いる。また、TOF−MS装置11自体の構成は、従来公知の装置と同様であり、蒸発・イオン化用のパルスレーザーユニット12をシアフォース顕微鏡10に接続し、該パルスレーザーユニット12とTOF−MS装置11の質量分析計が同期するように作動させるもので、光(パルスレーザービーム)の微小物への照射によって生じたイオン種の質量分析を行うものであり、試料25とTOF−MS装置11の入口部(微小物発生イオン導入部)11aの間には、付加電極26及び加速電極27が配置され、微小物から発生したイオンをTOF−MS装置11の入口部からTOF−MS装置11内部に導入する役割を担っている。
【0013】図1に示すように、シアフォース顕微鏡10の一部と、TOF−MS装置11の入口部(微小物発生イオン導入部)11aも真空チャンバー13内に配置されている。真空チャンバー13には図示しない真空ポンプが接続され、真空チャンバー13内を所定の真空度に保持できるようになっている。さらに、図示はしないが、試料25の表面を広範囲にわたって観察し、大まかに微小物の位置を特定するために、CCDカメラを備えた光学顕微鏡が組み込まれている。
【0014】シアフォース顕微鏡10は、プローブ(探針)である光ファイバー14、プローブを振動させる圧電素子(PZT)15、プローブの共振状態を検知する光学系(レーザーユニット16とフォトダイオード17)、ならびに圧電素子(PZT)により駆動されるXYZステージ(PZT−XYZステージ)18から構成され、これらを駆動・制御して微小物の表面状態を画像化する制御処理ユニット19が備えられている。
【0015】TOF−MS装置11の測定系として、本発明においては、光(パルスレーザービーム)の照射を光ファイバー20を通して行うため、パルスレーザービームを光ファイバー20に導くために、ファイバー・カプラー21を用いている。また、パルスレーザービームの強度を所定に調節するために、必要に応じてフィルター22を組み合わせて用いることもできる。なお、パルスレーザーユニット12とTOF−MS装置11の質量分析計が同期して作動するように、パルスレーザーユニット12からの出力を検知してその信号をTOF−MS装置11の制御ユニット23に入力するための検知器24が取り付けられている。
【0016】また、図2は、シアフォース顕微鏡10のプローブとして用いる光ファイバー20(その先端部を光ファイバー14と称する)の構造を示す断面図である。光ファイバー14は、石英ガラスからなるコア部30と、そのコア部30の周囲を被覆し屈折率を調整した石英ガラスからなるクラッド部31とから構成されており、光ファイバー14の先端部はフッ酸などを用いた化学エッチングを行ってその先端32を先鋭化した。先端32の開口径は1〜100ナノメートル(nm)、好ましくは1〜50nm、さらに好ましくは1〜10nmである。さらに、先鋭化した先端32以外の端部には金やアルミニウムなどの金属33を蒸着したものを使用することができる。
なお、図2に示すプローブは、単純テーパー化プローブと呼ばれている形状のものであるが、その他、三重テーパー化プローブ、突起(Protrusion)型プローブ、金属−誘電体−金属コートプローブ、単一モード多モードファイバープローブ、純粋石英コアを持つプローブなど、公知の形状を採用することもできる。
【0017】次に、図1〜図2に示す微小物の形状・構造分析装置の機能・作用を説明する。
まず、シアフォース顕微鏡10のプローブである光ファイバー14の先端32を試料25の表面に近づけるが、プローブ先端32と試料25の表面が約20nm以下に近づくと、両者の間にシアフォース(剪断力)が働き、プローブの共振に影響を与える。PZT−XYZステージ18をX方向およびY方向(試料25の表面に対して水平な方向)に移動させながら、プローブの共振振幅が等しくなるようにZ軸方向(試料25の表面に対して垂直な方向)のプローブの位置を調整し記録した。この記録した情報を画像化することにより、試料25表面の凹凸像を得ることができる。
【0018】次に、パルスレーザーユニット12から出力するパルスレーザービームをフィルター22で所定の強度に調節した後、ファイバー・カプラー21を経由し、光ファイバー20に通す。そして、先端の光ファイバーからなるプローブ14からパルスレーザービームを試料25上の微小物28に照射することにより、前記微小物28を蒸発・イオン化させる。次いで発生したイオン29を、前記パルスレーザーユニット12の動作に同期させたTOF−MS装置11に取り込んで該イオン29の質量分析を行う。
【0019】TOF−MS装置11の入口部11aと試料25上の微小物28の間には、付加電極26及び加速電極27が配設されており、微小物28から発生したイオン29をTOF−MS装置11の入口部11aに取り込むようになっている。なお、真空チャンバー13の真空度としては、通常10−5Torr以上とし、加速電極27による加速電圧としては20〜25kVで使用する。
【0020】質量分析機構であるTOF−MS装置11は、従来公知の装置であり、その原理は、取り込んだイオンを一定加速電圧で加速し、質量数による走行速度差を利用して質量分離を行うもので、言い換えると、一定距離を走行すると走行時間にイオン種の質量差に基づく相違が生じ、時系列的に低質量イオンから高質量イオンの順に並んだ質量スペクトルを得るという装置である。したがって、このTOF−MS装置を用いれば、発生したイオンから試料上に付着した微小有機物の化学構造を特定できることになる。
【0021】以上のように,本発明の分析方法及び分析装置を用いれば、まず、シアフォース顕微鏡10のプローブで試料表面に付着したポリマーなど有機系化合物を含む微小物上を走査することにより、この微小物の形状を計測することができるほか、同時に、プローブから光を微小物に照射して微小物よりイオンを発生させ、次いで発生したイオンをTOF−MS装置11に取り込んでイオンの質量分析を行うことにより微小物の化学構造をも解析することができる。
【0022】本発明で用いるパルスレーザーユニット12としては、特に限定されず、例えば、パルス窒素(N2)レーザーユニット、パルスCO2レーザーユニット、パルスNd:YAGレーザーユニットなどのナノ秒パルスレーザーユニット、パルスTi:サファイヤレーザーユニットなどの超短パルスレーザーユニットなどを使用することができる。
【0023】これらのパルスレーザーユニットの出力は一般に広い範囲にわたるものであり、パルスレーザービームの照射により、試料上の微小物の蒸発・イオン化が可能であればどのような出力であってもよいが、実際上はフィルターなどを通して光の強度を減衰させ、最適の出力となるように選択して使用する。パルスレーザーユニットの出力としては、繰り返し周期当たりのエネルギー量で表すとき、0.001〜50000mWが好ましく、0.01〜30000mWがさらに好ましく、0.01〜1000mWが特に好ましい。
【0024】
【実施例】以下、具体的な実施例について説明する。
実施例における装置としては、図2における先端32の開口径が約5nmで先鋭化した先端32以外の端部は金を蒸着したものを用いた。
【0025】(実施例1)
スピンコーターを用いて、分子量5000のポリスチレンの薄膜をシリコン基板上に作製した。膜厚は0.5μmであった。
【0026】次に、図1〜図2に示すシアフォース顕微鏡のプローブである光ファイバー先端をシリコン基板上のポリスチレン薄膜表面に近づけ、PZT−XYZステージをX方向およびY方向(試料表面に対して水平な方向)に移動させながら、プローブの共振振幅が等しくなるようにZ軸方向(試料表面に対して垂直な方向)のプローブの位置を調整し記録した。そして、この記録した情報を画像化することにより、ポリスチレン薄膜表面の凹凸像を得ることができた。
【0027】蒸発・イオン化用光源として、下記に示す特性のパルス窒素(N2)レーザーユニットを用いた。
波長 :337nm
パルス幅 :0.6nsec
繰り返し周波数:10Hz
パルス出力 :150μJ/パルス
【0028】パルス窒素(N2)レーザーユニットからのパルスレーザービームについてフィルターを用いてその強度を調節し、繰り返し周期当たりのエネルギー(ファイバー・カプラー直前での値)を0.1〜1.5mWとした。真空チャンバーの真空度としては、10−5Torr以上とし、加速電極による加速電圧としては20〜25kVで使用した。
【0029】5〜50回パルスレーザービームをシリコン基板上のポリスチレン薄膜に照射し、1パルス毎にTOF−MS装置を作動させ、積算して質量スペクトルを観測したところ、質量スペクトルには、ポリスチレンに由来するフラグメントのピークが現れた。また、照射後に、シアフォース顕微鏡で試料表面を観察すると、直径30〜80nmの窪みが観測され、この領域の質量スペクトルが得られたことが確認できた。
【0030】(実施例2)
スピンコーターを用いて、分子量5000のポリスチレンの薄膜をシリコン基板上に作製した。膜厚は0.5μmであった。このポリスチレン薄膜の上にスパッターを用いて銀を製膜した。スパッター速度とスパッター時間から計算した膜厚は5〜10nmであった。
【0031】次に、実施例1と同様に、シアフォース顕微鏡を用いて、ポリスチレン薄膜表面の凹凸像を得ることができた。
【0032】蒸発・イオン化用光源としては、実施例1と同じパルス窒素(N2)レーザーユニットを用いた。
【0033】パルス窒素(N2)レーザーユニットからのパルスレーザービームをフィルターを用いてその強度を調節し、繰り返し周期当たりのエネルギー(ファイバー・カプラー直前での値)を0.05〜0.25mWとした。真空チャンバーの真空度としては、10−5Torr以上とし、加速電極による加速電圧としては20〜25kVで使用した。
【0034】5〜50回パルスレーザービームをシリコン基板上のポリスチレン薄膜に照射し、1パルス毎にTOF−MS装置を作動させ、積算して質量スペクトルを観測したところ、質量スペクトルには、ポリスチレンに由来するフラグメントのピークが現れた。また、照射後に、シアフォース顕微鏡で試料表面を観察すると、直径30〜150nmの窪みが観測され、この領域の質量スペクトルが得られたことが確認できた。
【0035】(実施例3)
シリコン基板上に、スパッターを用いて膜厚500nmの銀の膜を作製した。次に、実施例1と同様に、シアフォース顕微鏡を用いて、銀膜表面の凹凸像を得ることができた。
【0036】蒸発・イオン化用光源として、下記に示す特性のパルスNd:YAGレーザーユニットを用いた。
【0037】パルスNd:YAGレーザーユニットからのパルスレーザービームをフィルターを用いてその強度を調節し、繰り返し周期当たりのエネルギー(ファイバー・カプラー直前での値)を50〜500mWとした。真空チャンバーの真空度としては、10−5Torr以上とし、加速電極による加速電圧としては20〜25kVで使用した。
【0038】5〜50回パルスレーザービームをシリコン基板上の銀の薄膜に照射し、1パルス毎にTOF−MS装置を作動させ、積算して質量スペクトルを観測したところ、質量スペクトルには、銀に由来するピークが現れた。また、照射後に、シアフォース顕微鏡で試料表面を観察すると、直径30〜200nmの窪みが観測され、この領域の質量スペクトルが得られたことが確認できた。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る微小物の形状・構造分析方法及び装置によれば、半導体基板などの試料表面に付着したポリマーなど有機系化合物を含む微小物の形状計測とその化学構造の解析を行うことができるという極めて優れた利点を有するものである。したがって、本発明を用いることにより、極く微小な付着物の形状とともにその化学構造を特定することができるため、半導体基板への付着原因の追求が可能となり、その結果、半導体製造プロセスの改良に利する点が極めて大であり、産業上極めて有意義である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微小物の形状・構造分析装置の一例の概略構成を示す模式図である。
【図2】本発明の形状・構造分析装置で用いるSPMユニット先端の光ファイバー構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10…シアフォース顕微鏡、11…TOF−MS装置、11a…TOF−MS装置の入口部(微小物発生イオン導入部)、12…パルスレーザーユニット、13…真空チャンバー、14…光ファイバー、15…圧電素子(PZT)、16…レーザーユニット、17…フォトダイオード、18…XYZステージ(PZT−XYZステージ)、19…制御処理ユニット、20…光ファイバー、21…ファイバー・カプラー、22…フィルター、23…制御ユニット、24…検知器、25…試料、26…付加電極、27…加速電極、28…微小物、29…イオン、30…コア部、31…クラッド部、32…先端、33…蒸着アルミニウム。
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウエハ等の試料表面に付着した微小な物質の形状及び化学構造のいずれをも計測、分析することが可能な微小物の形状・構造分析方法及び分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンウエハ等の半導体基板表面上にフォトレジスト等の手法を用いて微細なラインやパターンを形成する、いわゆる半導体デバイス製造プロセスにおいて、その基板となるシリコンウエハ等の半導体基板の表面には、その過程において数ナノメートル(nm)から数十ナノメートル(nm)という極めて微小な物質(有機物又は無機物)が付着することがある。このような極く微小な物質がシリコンウエハ等の半導体基板に付着すると、その後にフォトレジスト等の手法を用いて微細なラインやパターンを半導体基板上に形成するとき、大きな障害となる。したがって、このような極く微小な物質が何であるか、すなわち、付着物の形状とともにその化学構造を特定することは、半導体基板への付着原因の追求や半導体プロセス改良のために極めて重要である。
【0003】走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、先鋭な針を探針(プローブ)として用い、試料表面をなぞる(走査する)ことにより、試料表面の形状などを計測することができる装置として知られているが(例えば、非特許文献1参照)、このSPMを用いるのみでは、付着物の形状は計測できても化学構造を特定することはできない。
【0004】
【非特許文献1】
中山喜萬著「カーボンナノチューブのSPM探針への展開」表面科学Vol.21,No.9,pp.540−545,2000
【0005】一方、付着物が有機物であるとき、その化学構造を特定しようとする場合、有機物はC、H、O、N・・などの元素で構成されており、元素分析だけでは化学構造は特定できず、化学結合の分析(構造解析)が必要となるが、現在のところ、実用的に十分なものは存在しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上記した従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体基板などの試料表面に付着したポリマーなど有機系化合物を含む微小物の形状計測とその化学構造の解析を可能とする分析方法及び分析装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれば、走査型プローブ顕微鏡(SPM)のプローブとして光ファイバーを用い、該SPMのプローブで微小物上を走査することにより、該微小物の形状を計測するとともに、前記光ファイバーからなるプローブから光を前記微小物に照射して前記微小物よりイオンを発生させ、次いで発生したイオンを質量分析機構に取り込んで該イオンの質量分析を行うことを特徴とする微小物の形状・構造分析方法、が提供される。
【0008】また、本発明によれば、プローブとして光ファイバーを用いてなる走査型プローブ顕微鏡(SPM)ユニットと、該走査型プローブ顕微鏡(SPM)ユニットのプローブから光を微小物に照射させて該微小物から発生するイオンを取り込んで該イオンの質量分析を行う質量分析機構とを備え、前記SPMユニットのプローブ周辺部及び前記質量分析機構の入口部を真空雰囲気にしていることを特徴とする微小物の形状・構造分析装置、が提供される。
【0009】本発明においては、質量分析機構が飛翔時間型質量分析装置(TOF−MS)装置であることが好ましい。また、本発明装置においては、微小物と質量分析機構の入口部との間に、付加電極及び加速電極が配置され、微小物から発生するイオンを質量分析機構内に導入することが好ましい。
【0010】さらに、本発明においては、SPMユニットにパルスレーザーユニットが接続され、前記パルスレーザーユニットからのパルスレーザービームをファイバー・カプラーを介して前記光ファイバーに通し、このパルスレーザービームを微小物に照射することが好ましく、また、前記パルスレーザーユニットからのパルスレーザービームをフィルターを経由することにより所定の強度に調節した後、該パルスレーザービームをファイバー・カプラーを介して前記光ファイバーに通すことがより好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態に従ってさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明に係る微小物の形状・構造分析装置の一例の概略構成を示す模式図で、図2は、本発明の形状・構造分析装置で用いるSPMユニット先端の光ファイバー構造の一例を示す断面図である。
【0012】図1の装置は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)の一種であるシアフォース顕微鏡10と質量分析機構である飛翔時間型質量分析装置(TOF−MS装置)11から主として構成されている。ここで、シアフォース顕微鏡10は、試料25の表面を観察して試料25表面に存在する微小物の形状を計測するために用いるのに加え、TOF−MS装置11で分析すべき箇所を特定するためにも用いる。また、TOF−MS装置11自体の構成は、従来公知の装置と同様であり、蒸発・イオン化用のパルスレーザーユニット12をシアフォース顕微鏡10に接続し、該パルスレーザーユニット12とTOF−MS装置11の質量分析計が同期するように作動させるもので、光(パルスレーザービーム)の微小物への照射によって生じたイオン種の質量分析を行うものであり、試料25とTOF−MS装置11の入口部(微小物発生イオン導入部)11aの間には、付加電極26及び加速電極27が配置され、微小物から発生したイオンをTOF−MS装置11の入口部からTOF−MS装置11内部に導入する役割を担っている。
【0013】図1に示すように、シアフォース顕微鏡10の一部と、TOF−MS装置11の入口部(微小物発生イオン導入部)11aも真空チャンバー13内に配置されている。真空チャンバー13には図示しない真空ポンプが接続され、真空チャンバー13内を所定の真空度に保持できるようになっている。さらに、図示はしないが、試料25の表面を広範囲にわたって観察し、大まかに微小物の位置を特定するために、CCDカメラを備えた光学顕微鏡が組み込まれている。
【0014】シアフォース顕微鏡10は、プローブ(探針)である光ファイバー14、プローブを振動させる圧電素子(PZT)15、プローブの共振状態を検知する光学系(レーザーユニット16とフォトダイオード17)、ならびに圧電素子(PZT)により駆動されるXYZステージ(PZT−XYZステージ)18から構成され、これらを駆動・制御して微小物の表面状態を画像化する制御処理ユニット19が備えられている。
【0015】TOF−MS装置11の測定系として、本発明においては、光(パルスレーザービーム)の照射を光ファイバー20を通して行うため、パルスレーザービームを光ファイバー20に導くために、ファイバー・カプラー21を用いている。また、パルスレーザービームの強度を所定に調節するために、必要に応じてフィルター22を組み合わせて用いることもできる。なお、パルスレーザーユニット12とTOF−MS装置11の質量分析計が同期して作動するように、パルスレーザーユニット12からの出力を検知してその信号をTOF−MS装置11の制御ユニット23に入力するための検知器24が取り付けられている。
【0016】また、図2は、シアフォース顕微鏡10のプローブとして用いる光ファイバー20(その先端部を光ファイバー14と称する)の構造を示す断面図である。光ファイバー14は、石英ガラスからなるコア部30と、そのコア部30の周囲を被覆し屈折率を調整した石英ガラスからなるクラッド部31とから構成されており、光ファイバー14の先端部はフッ酸などを用いた化学エッチングを行ってその先端32を先鋭化した。先端32の開口径は1〜100ナノメートル(nm)、好ましくは1〜50nm、さらに好ましくは1〜10nmである。さらに、先鋭化した先端32以外の端部には金やアルミニウムなどの金属33を蒸着したものを使用することができる。
なお、図2に示すプローブは、単純テーパー化プローブと呼ばれている形状のものであるが、その他、三重テーパー化プローブ、突起(Protrusion)型プローブ、金属−誘電体−金属コートプローブ、単一モード多モードファイバープローブ、純粋石英コアを持つプローブなど、公知の形状を採用することもできる。
【0017】次に、図1〜図2に示す微小物の形状・構造分析装置の機能・作用を説明する。
まず、シアフォース顕微鏡10のプローブである光ファイバー14の先端32を試料25の表面に近づけるが、プローブ先端32と試料25の表面が約20nm以下に近づくと、両者の間にシアフォース(剪断力)が働き、プローブの共振に影響を与える。PZT−XYZステージ18をX方向およびY方向(試料25の表面に対して水平な方向)に移動させながら、プローブの共振振幅が等しくなるようにZ軸方向(試料25の表面に対して垂直な方向)のプローブの位置を調整し記録した。この記録した情報を画像化することにより、試料25表面の凹凸像を得ることができる。
【0018】次に、パルスレーザーユニット12から出力するパルスレーザービームをフィルター22で所定の強度に調節した後、ファイバー・カプラー21を経由し、光ファイバー20に通す。そして、先端の光ファイバーからなるプローブ14からパルスレーザービームを試料25上の微小物28に照射することにより、前記微小物28を蒸発・イオン化させる。次いで発生したイオン29を、前記パルスレーザーユニット12の動作に同期させたTOF−MS装置11に取り込んで該イオン29の質量分析を行う。
【0019】TOF−MS装置11の入口部11aと試料25上の微小物28の間には、付加電極26及び加速電極27が配設されており、微小物28から発生したイオン29をTOF−MS装置11の入口部11aに取り込むようになっている。なお、真空チャンバー13の真空度としては、通常10−5Torr以上とし、加速電極27による加速電圧としては20〜25kVで使用する。
【0020】質量分析機構であるTOF−MS装置11は、従来公知の装置であり、その原理は、取り込んだイオンを一定加速電圧で加速し、質量数による走行速度差を利用して質量分離を行うもので、言い換えると、一定距離を走行すると走行時間にイオン種の質量差に基づく相違が生じ、時系列的に低質量イオンから高質量イオンの順に並んだ質量スペクトルを得るという装置である。したがって、このTOF−MS装置を用いれば、発生したイオンから試料上に付着した微小有機物の化学構造を特定できることになる。
【0021】以上のように,本発明の分析方法及び分析装置を用いれば、まず、シアフォース顕微鏡10のプローブで試料表面に付着したポリマーなど有機系化合物を含む微小物上を走査することにより、この微小物の形状を計測することができるほか、同時に、プローブから光を微小物に照射して微小物よりイオンを発生させ、次いで発生したイオンをTOF−MS装置11に取り込んでイオンの質量分析を行うことにより微小物の化学構造をも解析することができる。
【0022】本発明で用いるパルスレーザーユニット12としては、特に限定されず、例えば、パルス窒素(N2)レーザーユニット、パルスCO2レーザーユニット、パルスNd:YAGレーザーユニットなどのナノ秒パルスレーザーユニット、パルスTi:サファイヤレーザーユニットなどの超短パルスレーザーユニットなどを使用することができる。
【0023】これらのパルスレーザーユニットの出力は一般に広い範囲にわたるものであり、パルスレーザービームの照射により、試料上の微小物の蒸発・イオン化が可能であればどのような出力であってもよいが、実際上はフィルターなどを通して光の強度を減衰させ、最適の出力となるように選択して使用する。パルスレーザーユニットの出力としては、繰り返し周期当たりのエネルギー量で表すとき、0.001〜50000mWが好ましく、0.01〜30000mWがさらに好ましく、0.01〜1000mWが特に好ましい。
【0024】
【実施例】以下、具体的な実施例について説明する。
実施例における装置としては、図2における先端32の開口径が約5nmで先鋭化した先端32以外の端部は金を蒸着したものを用いた。
【0025】(実施例1)
スピンコーターを用いて、分子量5000のポリスチレンの薄膜をシリコン基板上に作製した。膜厚は0.5μmであった。
【0026】次に、図1〜図2に示すシアフォース顕微鏡のプローブである光ファイバー先端をシリコン基板上のポリスチレン薄膜表面に近づけ、PZT−XYZステージをX方向およびY方向(試料表面に対して水平な方向)に移動させながら、プローブの共振振幅が等しくなるようにZ軸方向(試料表面に対して垂直な方向)のプローブの位置を調整し記録した。そして、この記録した情報を画像化することにより、ポリスチレン薄膜表面の凹凸像を得ることができた。
【0027】蒸発・イオン化用光源として、下記に示す特性のパルス窒素(N2)レーザーユニットを用いた。
波長 :337nm
パルス幅 :0.6nsec
繰り返し周波数:10Hz
パルス出力 :150μJ/パルス
【0028】パルス窒素(N2)レーザーユニットからのパルスレーザービームについてフィルターを用いてその強度を調節し、繰り返し周期当たりのエネルギー(ファイバー・カプラー直前での値)を0.1〜1.5mWとした。真空チャンバーの真空度としては、10−5Torr以上とし、加速電極による加速電圧としては20〜25kVで使用した。
【0029】5〜50回パルスレーザービームをシリコン基板上のポリスチレン薄膜に照射し、1パルス毎にTOF−MS装置を作動させ、積算して質量スペクトルを観測したところ、質量スペクトルには、ポリスチレンに由来するフラグメントのピークが現れた。また、照射後に、シアフォース顕微鏡で試料表面を観察すると、直径30〜80nmの窪みが観測され、この領域の質量スペクトルが得られたことが確認できた。
【0030】(実施例2)
スピンコーターを用いて、分子量5000のポリスチレンの薄膜をシリコン基板上に作製した。膜厚は0.5μmであった。このポリスチレン薄膜の上にスパッターを用いて銀を製膜した。スパッター速度とスパッター時間から計算した膜厚は5〜10nmであった。
【0031】次に、実施例1と同様に、シアフォース顕微鏡を用いて、ポリスチレン薄膜表面の凹凸像を得ることができた。
【0032】蒸発・イオン化用光源としては、実施例1と同じパルス窒素(N2)レーザーユニットを用いた。
【0033】パルス窒素(N2)レーザーユニットからのパルスレーザービームをフィルターを用いてその強度を調節し、繰り返し周期当たりのエネルギー(ファイバー・カプラー直前での値)を0.05〜0.25mWとした。真空チャンバーの真空度としては、10−5Torr以上とし、加速電極による加速電圧としては20〜25kVで使用した。
【0034】5〜50回パルスレーザービームをシリコン基板上のポリスチレン薄膜に照射し、1パルス毎にTOF−MS装置を作動させ、積算して質量スペクトルを観測したところ、質量スペクトルには、ポリスチレンに由来するフラグメントのピークが現れた。また、照射後に、シアフォース顕微鏡で試料表面を観察すると、直径30〜150nmの窪みが観測され、この領域の質量スペクトルが得られたことが確認できた。
【0035】(実施例3)
シリコン基板上に、スパッターを用いて膜厚500nmの銀の膜を作製した。次に、実施例1と同様に、シアフォース顕微鏡を用いて、銀膜表面の凹凸像を得ることができた。
【0036】蒸発・イオン化用光源として、下記に示す特性のパルスNd:YAGレーザーユニットを用いた。
【0037】パルスNd:YAGレーザーユニットからのパルスレーザービームをフィルターを用いてその強度を調節し、繰り返し周期当たりのエネルギー(ファイバー・カプラー直前での値)を50〜500mWとした。真空チャンバーの真空度としては、10−5Torr以上とし、加速電極による加速電圧としては20〜25kVで使用した。
【0038】5〜50回パルスレーザービームをシリコン基板上の銀の薄膜に照射し、1パルス毎にTOF−MS装置を作動させ、積算して質量スペクトルを観測したところ、質量スペクトルには、銀に由来するピークが現れた。また、照射後に、シアフォース顕微鏡で試料表面を観察すると、直径30〜200nmの窪みが観測され、この領域の質量スペクトルが得られたことが確認できた。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る微小物の形状・構造分析方法及び装置によれば、半導体基板などの試料表面に付着したポリマーなど有機系化合物を含む微小物の形状計測とその化学構造の解析を行うことができるという極めて優れた利点を有するものである。したがって、本発明を用いることにより、極く微小な付着物の形状とともにその化学構造を特定することができるため、半導体基板への付着原因の追求が可能となり、その結果、半導体製造プロセスの改良に利する点が極めて大であり、産業上極めて有意義である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微小物の形状・構造分析装置の一例の概略構成を示す模式図である。
【図2】本発明の形状・構造分析装置で用いるSPMユニット先端の光ファイバー構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10…シアフォース顕微鏡、11…TOF−MS装置、11a…TOF−MS装置の入口部(微小物発生イオン導入部)、12…パルスレーザーユニット、13…真空チャンバー、14…光ファイバー、15…圧電素子(PZT)、16…レーザーユニット、17…フォトダイオード、18…XYZステージ(PZT−XYZステージ)、19…制御処理ユニット、20…光ファイバー、21…ファイバー・カプラー、22…フィルター、23…制御ユニット、24…検知器、25…試料、26…付加電極、27…加速電極、28…微小物、29…イオン、30…コア部、31…クラッド部、32…先端、33…蒸着アルミニウム。
Claims (8)
- 走査型プローブ顕微鏡(SPM)のプローブとして光ファイバーを用い、該SPMのプローブで微小物上を走査することにより、該微小物の形状を計測するとともに、
前記光ファイバーからなるプローブから光を前記微小物に照射して前記微小物よりイオンを発生させ、次いで発生したイオンを質量分析機構に取り込んで該イオンの質量分析を行うことを特徴とする微小物の形状・構造分析方法。 - 該質量分析機構が飛翔時間型質量分析装置である請求項1記載の微小物の形状・構造分析方法。
- 該光ファイバーからパルスレーザービームを該微小物に照射する請求項1記載の微小物の形状・構造分析方法。
- プローブとして光ファイバーを用いてなる走査型プローブ顕微鏡(SPM)ユニットと、
該走査型プローブ顕微鏡(SPM)ユニットのプローブから光を微小物に照射させて該微小物から発生するイオンを取り込んで該イオンの質量分析を行う質量分析機構と
を備え、
前記SPMユニットのプローブ周辺部及び前記質量分析機構の入口部を真空雰囲気にしていることを特徴とする微小物の形状・構造分析装置。 - 該微小物と該質量分析機構の入口部との間に、付加電極及び加速電極が配置され、該微小物から発生するイオンを該質量分析機構内に導入する請求項4記載の微小物の形状・構造分析装置。
- 前記SPMユニットにパルスレーザーユニットが接続され、
前記パルスレーザーユニットからのパルスレーザービームをファイバー・カプラーを介して前記光ファイバーに通し、このパルスレーザービームを微小物に照射する請求項4又は5記載の微小物の形状・構造分析装置。 - 前記パルスレーザーユニットからのパルスレーザービームをフィルターを経由することにより所定の強度に調節した後、該パルスレーザービームをファイバー・カプラーを介して前記光ファイバーに通す請求項6記載の微小物の形状・構造分析装置。
- 該質量分析機構が飛翔時間型質量分析装置である請求項4〜7のいずれか1項に記載の微小物の形状・構造分析装置。
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---|---|---|---|---|
WO2008038642A1 (fr) * | 2006-09-27 | 2008-04-03 | Riken | Procédé d'analyse d'échantillon et appareil d'analyse |
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US11193913B2 (en) | 2020-01-31 | 2021-12-07 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. | Methods and systems to detect sub-surface defects in electronics modules using shear force microscopy |
-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003051414A patent/JP2004257973A/ja not_active Withdrawn
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