JP2004257935A - 測距装置 - Google Patents

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JP2004257935A
JP2004257935A JP2003050690A JP2003050690A JP2004257935A JP 2004257935 A JP2004257935 A JP 2004257935A JP 2003050690 A JP2003050690 A JP 2003050690A JP 2003050690 A JP2003050690 A JP 2003050690A JP 2004257935 A JP2004257935 A JP 2004257935A
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Yoichi Omura
陽一 大村
Toru Oka
徹 岡
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Abstract

【課題】ターゲットまでの距離を正確に測定することができる簡素な構造の測距装置を提供する。
【解決手段】測距装置においては、加算器105から出力された和信号203(S1+S2)の振幅値と減算器106から出力された差信号204(S1−S2)の振幅値とが、基準点8からプリズム4までの距離を変数とした定在波を形成している。距離演算部111は、振幅検出部109、110から入力される参照信号201(S1)および測定信号202(S2)の振幅値に基づいて、両振幅検出部107、108から入力された和信号203及び差信号204の振幅値を補正する。距離演算部111は、補正後における和信号203と差信号204とを比較演算して、プリズム4までの距離を正確に算出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強度変調光と該強度変調光の目標物での反射光とから定在波を生成し、この定在波により位相情報を振幅情報に変換し、該振幅情報から目標物までの距離を検出するようになっている測距装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、測距装置としては、光を複数の所定の周波数で強度変調し、これらの強度変調光をターゲット(目標物)に投射し、そのターゲットでの反射光と参照光との間の位相差をヘテロダイン検波してターゲットまでの距離を測定するようにしたものが広く用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、ターゲットにパルス光を照射し、このパルス光がターゲットとの間を往復するのに要する時間を検出し、この時間からターゲットまでの距離を測定するようにした測距装置も用いられている(例えば、特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−160065号公報(段落[0027]、[0034]、図1)
【特許文献2】
特開2000−162517号公報(段落[0037]〜[0040]、図1)
【特許文献3】
特表2002−538418号公報(段落[0013]〜[0016]、図1)
【特許文献4】
特開2000−28721号公報(段落[0006]、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば特許文献1〜3に記載されているような強度変調光とその反射光との位相差に基づいてターゲットまでの距離を測定するようにした測距装置では、位相差を検出するための複雑な回路構成が必要であるといった問題がある。また、分解能を向上させるには変調周波数の高速化が不可欠であるが、この場合、位相の検出が困難になるといった問題がある。さらに、ヘテロダイン検波などを行うための複雑な信号処理系統が必須であるといった問題もある。
【0005】
他方、例えば特許文献4に記載されているようなパルス光の往復時間に基づいてターゲットまでの距離を測定するようにした測距装置では、分解能を向上させるために光の伝播時間を検出するカウンタの高速化が必須であるので、その回路構成が複雑化するといった問題がある。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、ターゲットまでの距離を正確に測定することができる簡素な構造の測距装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる測距装置は、所定の光強度変調周波数で強度変調された原光(強度変調光)を目標物に投射し、目標物によって反射された原光の反射光を受け取り、原光と反射光との間の位相差に基づいて(該測距装置から)目標物までの距離を検出するようになっている測距装置において、原光と反射光とから定在波を生成し、この定在波により(ないしは定在波を利用して)位相情報(ないしは位相差情報)を振幅情報に変換し、この振幅情報から目標物までの距離を検出することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。まず、本発明にかかる測距装置の基本概念を説明する。本発明にかかる測距装置では、強度変調光の定在波を利用して、該測距装置からターゲットまでの距離に比例して変化する強度変調光の位相情報を振幅情報に変換して該距離を検出するようにしている。なお、振幅の検出は、例えばピークディテクタ回路等により容易に行うことができる。そして、複数の光強度変調周波数を組み合わせて距離に対する感度の異なる定在波を生成し、絶対値化・広ダイナミックレンジ化を行うようにしている。また、電気的な加減算や光ファイバ遅延線を用いて、位相の異なる定在波を生成している。異なる位相の定在波を用いることにより、A相およびB相の検出や測定値の補正が可能となる。
【0009】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を説明する。
図1は、実施の形態1にかかる測距装置のシステム構成を示している。図1に示すように、この測距装置では、電源101と発振器102とを用いて光源1を駆動し、変調周波数fの強度変調光11を出射させるようになっている。強度変調光11は、レンズ2により平行光化された後、ハーフミラー3により測定光12と参照光13とに分割される。
【0010】
参照光13は受光素子6に入射され、受光素子6は、参照光13を光電変換して参照信号201(S1)を生成する。参照信号201(S1)は、増幅器103により増幅された後、振幅検出部109と加算器105と減算器106とに入力される。振幅検出部109は、例えばピークディテクタ回路を備えた振幅検出回路で構成されている。振幅検出部109は、増幅器103から入力された参照信号201(S1)の振幅値を検出し、この振幅値を距離演算部111に入力する。
【0011】
一方、測定光12は、該測距装置(基準点8)からの距離を測定すべきターゲットであるプリズム4で反射されて折り返される。なお、プリズム4は、矢印5で示す方向、すなわち該測定装置とプリズム4とを結ぶ方向に移動する。プリズム4で反射された測定光12(反射光)は受光素子7に入射される。受光素子7は、測定光12を光電変換して測定信号202(S2)を生成する。
【0012】
測定信号202(S2)は、増幅器104によって増幅された後、振幅検出部110と加算器105と減算器106とに入力される。振幅検出部110は、測定信号202(S2)の振幅値を検出し、この振幅値を距離演算部111に入力する。加算器105は、増幅器103から入力される参照信号201(S1)に、増幅器104から入力される測定信号202(S2)を加算して、和信号203(S1+S2)を生成する。他方、減算器106は、参照信号201(S1)から測定信号202(S2)を減算して、差信号204(S1−S2)を生成する。なお、加算器105および減算器106は、それぞれ、電気的な演算により和信号203(S1+S2)および差信号204(S1−S2)を生成する。
【0013】
加算器105から出力された和信号203(S1+S2)は振幅検出部107に入力され、他方減算器106から出力された差信号204(S1−S2)は振幅検出部108に入力される。両振幅検出部107、108は、それぞれ、和信号203(S1+S2)および差信号204(S1−S2)の振幅値を検出し、これらの振幅値を距離演算部111に入力する。
【0014】
ここで、加算器105から出力された和信号203(S1+S2)の振幅値と減算器106から出力された差信号204(S1−S2)の振幅値とは、該測距装置(基準点8)からプリズム4までの距離を変数とした定在波を形成している。距離演算部111は、両振幅検出部109、110から入力される参照信号201(S1)および測定信号202(S2)の振幅値に基づいて、両振幅検出部107、108から入力された和信号203(S1+S2)および差信号204(S1−S2)の振幅値を補正する。そして、距離演算部111は、補正後における和信号203(S1+S2)と差信号204(S1−S2)とを比較演算して、プリズム4までの距離を算出する。
【0015】
以下、この測距装置の機能を、数式を用いて説明する。まず、参照信号201(S1)および測定信号202(S2)を、それぞれ、次の式1および式2で定義する。
【数1】
Figure 2004257935
【数2】
Figure 2004257935
【0016】
式1〜式2において、AおよびBは、それぞれ、参照信号201(S1)および測定信号202(S2)の振幅である。また、式1〜式2において、fは変調周波数であり、cは光速(約3×10m/s)であり、dは基準点8における測定光12と参照光13との光学距離差であり、xは基準点8からプリズム4までの距離である。
【0017】
ここで、参照信号201(S1)と測定信号202(S2)とを加算して得られる和信号203(S1+S2)における振幅P(図2中における曲線21)は、次の式3であらわされる。
【数3】
Figure 2004257935
【0018】
また、参照信号201(S1)から測定信号202(S2)を減算して得られる差信号204(S1−S2)における振幅Q(図2中における曲線22)は、次の式4であらわされる。
【数4】
Figure 2004257935
【0019】
ここで、振幅Pおよび振幅Qは、いずれも、変調周波数fと距離xとを変数とする三角関数の平方根であらわされ、これらの信号から定在波が形成される。したがって、変調周波数fが既知であれば、振幅Pと振幅Qとから距離xを算出することができる。また、式3および式4から明らかなとおり、参照信号201(S1)の振幅値Aと測定信号202(S2)の振幅値Bとに基づいて、振幅Pおよび振幅Qの値を補正することも可能である。
【0020】
図2に、一例として、変調周波数fが6MHzであり、光学距離差dが0mであるときの、距離xと、振幅P(曲線21)および振幅Q(曲線22)との関係を示す。図2から明らかなとおり、振幅P(曲線21)および振幅Q(曲線22)は、いずれも、25mの距離を1周期とした定在波を形成している。したがって、振幅Pまたは振幅Qの振幅値を検出することにより、距離xを求めることができる。また、振幅Pと振幅Qとでは、定在波の位相が180°異なることから、振幅Pおよび振幅Qの振幅値を比較演算して測定値を相互に補正し、距離xを算出することもできる。
【0021】
さらに、変調周波数fを変えることにより、定在波の距離xに対する感度を変えることができる。
図3に、例えば、変調周波数fを、1.5MHz、6MHz、24MHzと変化させたときの、距離xと、加算器105から出力された和信号203(S1+S2)の振幅Pとの関係を示す。図3から明らかなとおり、定在波の周期は、変調周波数fが1.5MHzのときには50mで1/2周期となり、変調周波数fが6MHzのときには25mで1周期となり、また変調周波数fが24MHzのときには6.25mで1周期となる。このため、各変調周波数における振幅値を検出して距離値を算出し、各算出値(測定値)を組み合わせることにより、広ダイナミックレンジな絶対値計測を行うことができる。
【0022】
なお、図示していないが、減算器106から出力される差信号204(S1−S2)についても、上記各変調周波数に対する定在波の距離xに対する感度は、和信号203(S1+S2)の場合と同様に変化する。
【0023】
以上、実施の形態1にかかる測距装置によれば、測距装置(基準点8)から、ターゲットであるプリズム4までの距離に応じて変化する強度変調光の位相情報を、振幅情報に変換してピークディテクタ回路等の振幅検出回路により検出することができるので、回路構成が簡素ないし単純なものとなる。そして、電気的に加算または減算を行うことにより位相の反転した定在波を得ることができるので、両者の測定値を比較するなどして、測定値の補正を容易に行うことができる。
【0024】
また、参照信号201(S1)および測定信号202(S2)の振幅値に基づいて、加算器105から出力される和信号203(S1+S2)および減算器106から出力される差信号204(S1−S2)の振幅値を補正することができるので、外乱に強い安定した測距を行うことができる。さらに、変調周波数により定在波の距離感度を変化させることができるので、複数の変調周波数を組み合わせることにより、距離測定における絶対値化・広ダイナミックレンジ化を容易に実現することができる。
【0025】
実施の形態2.
以下、図4を参照しつつ、本発明の実施の形態2を説明する。しかし、実施の形態2にかかる測距装置は、図1〜図3に示す実施の形態1にかかる測距装置と多くの共通点をもつので、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図4において、図1に示す測距装置の構成要素と共通な構成要素には、図1の場合と同一の参照番号を付している。
【0026】
図4に示すように、実施の形態2にかかる測距装置では、発振器102から出力された参照信号241が、加算器105と減算器106と振幅検出部110とに直接入力される。また、プリズム4によって反射され折り返された測定光41は、受光素子42に入射される。受光素子42は、測定光41を光電変換して測定信号242を生成する。測定信号242は、増幅器43により増幅された後、振幅検出部109と加算器105と減算器106とに入力される。
【0027】
つまり、加算器105と減算器106とには、いずれも、発振器102から出力された参照信号241と、増幅器43から出力された測定信号242とが入力される。そして、加算器105は、測定信号242と参照信号241とを電気的に加算して和信号243を生成する。他方、減算器106は、測定信号242から参照信号241を電気的に減算して差信号244を生成する。
【0028】
振幅検出部107と振幅検出部108とは、それぞれ、加算器105から出力された和信号243の振幅値と、減算器106から出力された差信号244の振幅値とを検出する。また、振幅検出部109と振幅検出部110とは、それぞれ、測定信号242の振幅値と参照信号241の振幅値とを検出する。ここで、和信号243の振幅値と差信号244の振幅値とは、プリズム4までの距離を変数とする定在波を形成している。距離演算部111は、測定信号242および参照信号241の振幅値に基づいて、和信号243および差信号244の振幅値を補正する。そして、距離演算部111は、補正後の和信号243の振幅値と差信号244の振幅値とを比較演算して、プリズム4までの距離を算出する。
【0029】
以上、実施の形態2にかかる測距装置によれば、基本的には実施の形態1にかかる測距装置と同様の作用・効果が得られる。さらに、光学素子を用いずに、発振器102の出力を参照信号として直接利用するので、測距装置の構成が簡素化される。
【0030】
実施の形態3.
以下、図5を参照しつつ、本発明の実施の形態3を説明する。しかし、実施の形態3にかかる測距装置は、図1〜図3に示す実施の形態1にかかる測距装置と多くの共通点をもつので、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図5において、図1に示す測距装置の構成要素と共通な構成要素には、図1の場合と同一の参照番号を付している。
【0031】
図5に示すように、実施の形態3にかかる測距装置では、ハーフミラー51によって、測定光12が第1の測定光52と第2の測定光53とに分割される。そして、第1の測定光52は、実施の形態1にかかる測距装置と同様に受光素子7に入射される。他方、第2の測定光53は、カップリングレンズ54と光ファイバ55とを介して、受光素子56に入射される。受光素子56は、第2の測定光53を光電変換して第2の測定信号251を生成する。
【0032】
受光素子56から出力された第2の測定信号251は、増幅器151によって増幅された後、第2の加算器152と第2の減算器153とに入力される。そして、第2の加算器105は、増幅器103から出力された参照信号201と第2の測定信号251とを電気的に加算して和信号252を生成する。他方、第2の減算器153は、参照信号201から第2の測定信号251を電気的に減算して差信号253を生成する。
【0033】
振幅検出部154は第2の加算器152から出力された和信号252の振幅値を検出し、振幅検出部155は第2の減算器153から出力された差信号253の振幅値を検出し、振幅検出部156は第2の測定信号251の振幅値を検出する。ここで、第2の加算器152から出力された和信号252の振幅値と、第2の減算器153から出力された差信号253の振幅値とは、基準点8からプリズム4までの距離を変数とした定在波を形成している。
【0034】
かくして、実施の形態3にかかる測距装置では、第2の加算器152から出力された和信号252の振幅値における定在波と、実施の形態1で説明した第1の加算器105から出力された和信号203の振幅値における定在波との位相差、および、第2の減算器から出力された和信号253の振幅値における定在波と、実施の形態1で説明した第1の減算器106から出力された差信号204の振幅値における定在波との位相差は、参照光13と、第1の測定光52と、光ファイバ55のファイバ長を含めた第2の測定光53の光学距離と、変調周波数とによって決定される。
【0035】
距離演算部157は、参照信号201の振幅値と第1の測定信号202の振幅値とにより、第1の加算器105から出力された和信号203の振幅値と、第1の減算器106から出力された差信号204の振幅値とを補正する。また、参照信号201の振幅値と第2の測定信号251の振幅値とにより、第2の加算器152から出力された和信号252の振幅値と、第2の減算器153から出力された差信号253の振幅値とを補正する。そして、補正後の各加算器105、152から出力された和信号の振幅値と、各減算器106、153から出力された差信号の振幅値とを比較演算し、プリズム4までの距離を算出する。
【0036】
図6(a)、(b)に、それぞれ、一例として、変調周波数fが6MHzであり、基準点8における参照光13と第1の測定光52の光学距離が同一であり、基準点8における参照光13と光ファイバ55のファイバ長を含めた第2の測定光53との光学距離差が12.5mである場合における、基準点8からプリズム4までの距離を変数とする加算器出力および減算器出力の振幅値を示す。
【0037】
図6(a)において、曲線21は第1の加算器105から出力された和信号203の振幅を示し、曲線61は第2の加算器152から出力された和信号252の振幅を示している。また、図6(b)において、曲線22は第1の減算器106から出力された差信号204の振幅を示し、曲線62は第2の減算器153から出力された差信号253の振幅を示している。
【0038】
図6(a)、(b)から明らかなとおり、いずれも、距離を変数とする定在波を形成している。第1の加算器105から出力される和信号203の振幅における定在波(曲線21)と、第2の加算器152から出力される和信号252の振幅における定在波(曲線61)とでは、位相が90°異なっている。また、第1の減算器106から出力される差信号204の振幅における定在波(曲線22)と、第2の減算器153から出力される差信号253の振幅における定在波(曲線62)とでも、位相が90°異なっている。
【0039】
以上、実施の形態3にかかる測距装置によれば、基本的には実施の形態1にかかる測距装置と同様の作用・効果が得られる。さらに、光ファイバ55を用いているので、位相の異なる定在波を容易に生成することができる。このため、距離測定における信号処理方法の選択肢が拡がり、測定精度の補正を含めて、より高度な測定を行うことができるようになる。例えば位相が90°異なるA相とB相とを生成して距離検出を行えば、移動方向の判定などを行うことができる。また、位相が180°異なる定在波を生成すれば、原理的には位相が180°異なる加算器出力と減算器出力とが同位相となるので、相互に比較補正することができ、測定精度の向上を図ることができる。
【0040】
実施の形態4.
以下、図7を参照しつつ、本発明の実施の形態4を説明する。しかし、実施の形態4にかかる測距装置は、図1〜図3に示す実施の形態1にかかる測距装置と多くの共通点をもつので、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図7において、図1に示す測距装置の構成要素と共通な構成要素には、図1の場合と同一の参照番号を付している。
【0041】
図7に示すように、実施の形態4にかかる測距装置では、電気的な加算および減算により定在波を生成する実施の形態1〜3にかかる測距装置とは異なり、参照光と測定光とを光学的に合波させて定在波を生成するようにしている。すなわち、実施の形態4にかかるこの測距装置では、参照光13は、カップリングレンズ71を介して参照光用ファイバ73に入射される。そして、参照光13は光分波器75により2分割され、その一方は光結合器76に入射され、他方は受光素子78に入射される。受光素子78は、2分割された参照光13の一方を光電変換して参照信号271を生成する。
【0042】
他方、測定光12は、カップリングレンズ72を介して、測定光用ファイバ74に入射される。そして、測定光12は、光分波器77により2分割され、その一方は光結合器76に入射され、他方は受光素子80に入射される。受光素子80は、2分割された測定光12の一方を光電変換し測定信号273を生成する。また、それぞれ光分波器75、77により2分割された参照光13および測定光12の他方の光は、光結合器76により合波された後、受光素子79に入射される。受光素子79はこの合波された光を光電変換し、光結合器出力信号272を生成する。
【0043】
そして、参照信号271と光結合器出力272と測定信号273とは、それぞれ増幅器171、173、175を介して振幅検出部172、174、176に入力される。ここで、光結合器出力信号272の振幅値は、基準点8からプリズム4までの距離を変数とする定在波を形成している。かくして、距離演算部177は、それぞれ振幅検出部172、176から出力された参照信号271の振幅値と測定信号273の振幅値とに基づいて、振幅検出部174から出力された光結合器出力信号272の振幅値を補正し、プリズム4までの距離を算出する。
【0044】
以上、実施の形態4にかかる測距装置によれば、基本的には実施の形態1にかかる測距装置と同様の作用・効果が得られる。さらに、光結合器76により強度変調光の定在波を生成することができるので、電気的な加算器が不要となり、測定系の周波数特性を改善することができ、測距分解能が向上する。
【0045】
なお、この実施の形態4では、光ファイバ73、74と光結合器76とを用いて参照光13と測定光12とを合波している。しかしながら、光ファイバと光結合器を用いず、他の光学素子を用いて、空間内において測定光12の光軸と参照光13の光軸とを合致させ、受光素子により光電変換するようにしてもよい。
【0046】
また、前記の実施の形態1〜4にかかる測距装置では、いずれも、振幅検出部にピークディテクタ回路を用いている。しかしながら、振幅検出部はこれに限定されるものではなく、例えばA/D変換器を用いた振幅検出回路など、振幅を検出することができる回路構成であれば、どのようなものでもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明にかかる測距装置は、原光と反射光とから定在波を生成し、定在波により位相情報を振幅情報に変換し、振幅情報から距離を検出するようになっているので、非常に簡素な回路構成で、該測距装置から目標物までの距離を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる測距装置のシステム構成図である。
【図2】変調周波数が6MHzであるときの、ターゲットまでの距離と、和信号および差信号の振幅との関係を示すグラフである。
【図3】変調周波数を1.5MHz、6MHz、24MHzと変化させたときの、ターゲットまでの距離と、和信号の振幅との関係を示すグラフである。
【図4】実施の形態2にかかる測距装置のシステム構成図である。
【図5】実施の形態3にかかる測距装置のシステム構成図である。
【図6】(a)および(b)は、それぞれ、変調周波数が6MHzであるときの、ターゲットまでの距離と、和信号および差信号の振幅との関係を示すグラフである。
【図7】実施の形態4にかかる測距装置のシステム構成図である。
【符号の説明】
1 光源、 2 レンズ、 3 ハーフミラー、 4 プリズム、 5 プリズムの移動方向を示す矢印、 6 受光素子、 7 受光素子、 8 基準点、11 強度変調光、 12 測定光、 13 参照光、 21 振幅をあらわす曲線、 22 振幅をあらわす曲線、 41 測定光、 42 受光素子、 43 増幅器、 51 ハーフミラー、 52 第1の測定光、 53 第2の測定光、 54 カップリングレンズ、 55 光ファイバ、 56 受光素子、 61 振幅をあらわす曲線、 62 振幅をあらわす曲線、 71 カップリングレンズ、 72 カップリングレンズ、 73 参照光用光ファイバ、 74 測定光用光ファイバ、 75 光分波器、 76 光結合器、 77 光分波器、 78 受光素子、 79 受光素子、 80 受光素子、 101 電源、 102 発振器、 103 増幅器、 104 増幅器、 105 加算器、 106 減算器、 107 振幅検出部、 108 振幅検出部、 109 振幅検出部、 110 振幅検出部、 111 距離演算部、 151 増幅器、 152 加算器、 153 減算器、 154 振幅検出部、 155 振幅検出部、 156 振幅検出部、 157 距離演算部、 171 増幅器、 172 振幅検出部、 173 増幅器、 174 振幅検出部、 175 増幅器、 176 振幅検出部、 177 距離演算部、 201 参照信号、 202 測定信号、 203 和信号、 204 差信号、 241 参照信号、 242 測定信号、 243 和信号、 244 差信号、 251 測定信号、 252 和信号、 253 差信号、 271 参照信号、 272 光結合器出力信号、 273 測定信号。

Claims (7)

  1. 所定の光強度変調周波数で強度変調された原光を目標物に投射し、前記目標物によって反射された前記原光の反射光を受け取り、前記原光と前記反射光との間の位相差に基づいて前記目標物までの距離を検出するようになっている測距装置において、
    前記原光と前記反射光とから定在波を生成し、前記定在波により位相情報を振幅情報に変換し、前記振幅情報から前記距離を検出することを特徴とする測距装置。
  2. 前記原光および前記反射光の振幅情報に基づいて、前記振幅情報を補正することを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
  3. 前記原光および前記反射光を光電変換して得られる各電気信号を電気的に加算することにより前記定在波を生成することを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
  4. 前記原光および前記反射光を光電変換して得られる各電気信号を電気的に加算および減算することにより、互いに位相が異なる定在波を生成することを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
  5. 前記原光と前記反射光とから前記定在波を生成する際に、前記原光または前記反射光を分岐させ、分岐した原光または反射光の伝播を所定量だけ遅延させ、分岐していない原光または反射光と分岐した原光または反射光とから前記定在波を生成することを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
  6. 異なる光強度変調周波数で強度変調された複数種の原光を前記目標物に投射し、各光強度変調周波数における定在波を生成し、前記定在波により各光強度変調周波数における位相情報を振幅情報に変換し、前記振幅情報から前記距離を検出することを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
  7. 前記原光と前記反射光とを光学的に合波して前記定在波を生成することを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
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