JP2004257808A - 電子制御装置および乗員状態検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサユニット1を簡略化でき、且つ、電源レシオ性を確保できる乗員状態検出装置Aの提供。
【解決手段】乗員状態検出装置Aは、車両用シートに着座している乗員の着座状態を検出するためのセンサを有する複数のセンサユニット1と、各センサユニット1が出力するセンサ信号をA/D変換するA/D変換器21を有し、デジタル変換されたデジタル信号に基づいて着座状態を判別する制御器2と、車載バッテリ30のバッテリ電圧より低い定電圧を出力する定電圧電源3と、シリコンダイオード5、6と、シリコンダイオード5、6を流れる電流を同じにする抵抗7とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】乗員状態検出装置Aは、車両用シートに着座している乗員の着座状態を検出するためのセンサを有する複数のセンサユニット1と、各センサユニット1が出力するセンサ信号をA/D変換するA/D変換器21を有し、デジタル変換されたデジタル信号に基づいて着座状態を判別する制御器2と、車載バッテリ30のバッテリ電圧より低い定電圧を出力する定電圧電源3と、シリコンダイオード5、6と、シリコンダイオード5、6を流れる電流を同じにする抵抗7とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサ信号に基づいて機器を制御する電子制御装置、およびセンサ信号に基づいて車両用電装品を制御する乗員状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に記載の車両用乗員検知装置は、乗員の有無を検出する電気機械スイッチ式のセンサと、そのセンサ出力に基づいて乗員の有無を表すコード信号を生成する信号生成部とをセンサユニット内に設け、伝送線を介して着座乗員の有無をコード信号の形態でエアバック作動装置に伝送する構成である。
【0003】
また、特許文献2には、検波ダイオードD1と同一の検波特性を有する温度補償用検波ダイオードD2を、信号入力端RFINから見て並列になる様に接続し、ダイオードD1、D2を、互いに同一の抵抗値および温度特性を有する抵抗R1、R2を用いて同一のバイアス電流で順方向バイアスし、演算増幅器ICにより温度補償を施す技術が記載されている(図3参照)。
【0004】
【特許文献1】
米国特許第5689421号明細書(第1頁〜第6頁、図3)
【特許文献2】
特開2000− 22447号公報(第1頁〜第6頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の車両用乗員検知装置100では、センサユニット101内に電源部102が存在するため、電源変動による各センサ出力の電源レシオ性(電源電圧にセンサ出力が依存する現象)を確保するためにセンサユニット101内にA/D変換器103を配する必要があり、センサユニット101が大型化する(図2参照)。
【0006】
また、制御器106とセンサユニット101との間で通信を行う必要があるため、各センサユニット101内に通信部104を設け、制御器106側に複数の通信ポート105を用意する必要がある。
【0007】
特許文献2の目的効果は、広い温度範囲で動作が安定で、検波効率が良い検波回路の提供であるので、特許文献1の車両用乗員検知装置100に適用して課題を解決するのは困難である。
【0008】
本発明の第1の目的は、センサユニットを簡略化でき、且つ、電源レシオ性を確保できる電子制御装置の提供にある。
【0009】
本発明の第2の目的は、センサユニットを簡略化でき、且つ、電源レシオ性を確保できる乗員状態検出装置の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
[請求項1について]
電子制御装置は、一つまたは複数のセンサユニットと、制御器と、作動用電源と、第1、第2の過電圧保護素子とを有する。
【0011】
センサユニットは、一つまたは複数で構成され、物理量を検出するためのセンサを有する。
【0012】
A/D変換器は、一つまたは複数のセンサユニットが出力する、物理量に対応したアナログのセンサ信号をA/D変換する。
【0013】
制御器は、A/D変換器がデジタル変換したデジタル信号に基づいて物理量を把握し、把握した物理量に基づいて機器を制御する。
センサユニットおよびA/D変換器へ作動用電力を供給するための作動用電源は、電源電圧より低い定電圧に供給電圧を設定している。
【0014】
第1の過電圧保護素子は、作動用電源からセンサユニットへ至る向きの電力供給のみを許可する。第2の過電圧保護素子は、作動用電源からA/D変換器へ至る向きの電力供給のみを許可する。なお、第1、第2の過電圧保護素子は同特性のものを使用する。同特性のものとは、同一のパッケージに、第1、第2の過電圧保護素子を組み込んだものが好適である。
【0015】
{センサユニット(合計)の消費電力}>{A/D変換器の消費電力}の場合には、第2の過電圧保護素子を介して電圧が印加されるA/D変換器の電源端子に疑似負荷を電気接続して、第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくする。これにより、{センサユニットの電源端子の電源電圧}={A/D変換器の電源端子の電源電圧}となり、電源電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を確保できる。
【0016】
また、{センサユニット(合計)の消費電力}<{A/D変換器の消費電力}の場合には、第1の過電圧保護素子を介して電圧が印加されるセンサユニットの電源端子に疑似負荷を電気接続して、第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくする。これにより、{センサユニットの電源端子の電源電圧}={A/D変換器の電源端子の電源電圧}となり、電源電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を確保できる。
【0017】
センサユニット内にA/D変換器を配する必要がないのでセンサユニットを簡素化できる。また、センサユニットと制御器との間で通信を行う必要がないため、センサユニット内に通信部を設ける必要がなく、且つ、制御器側に通信用の通信ポートを用意する必要もない。
【0018】
[請求項2について]
乗員状態検出装置は、一つまたは複数のセンサユニットと、制御器と、作動用電源と、第1、第2の過電圧保護素子とを有する。
【0019】
センサユニットは、一つまたは複数で構成され、車両用シートに着座している乗員の着座状態を検出するためのセンサを有する。
A/D変換器は、一つまたは複数のセンサユニットが出力する、着座状態に対応したアナログのセンサ信号をA/D変換する。
【0020】
制御器は、A/D変換器がデジタル変換したデジタル信号に基づいて、車両用シートに着座している乗員の着座状態を把握し、把握した着座状態に適した状態に車両用電装品を制御する。
【0021】
センサユニットおよびA/D変換器へ作動用電力を供給するための作動用電源は、車載バッテリのバッテリ電圧より低い定電圧に供給電圧を設定している。
【0022】
第1の過電圧保護素子は、作動用電源からセンサユニットへ至る向きの電力供給のみを許可する。第2の過電圧保護素子は、作動用電源からA/D変換器へ至る向きの電力供給のみを許可する。なお、第1、第2の過電圧保護素子は、同特性のものを使用する。同特性のものとは、同一のパッケージに、第1、第2の過電圧保護素子を組み込んだものが好適である。
【0023】
{センサユニット(合計)の消費電力}>{A/D変換器の消費電力}の場合には、第2の過電圧保護素子を介して電圧が印加されるA/D変換器の電源端子に疑似負荷を電気接続して、第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくする。これにより、{センサユニットの電源端子の電源電圧}={A/D変換器の電源端子の電源電圧}となり、電源電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を確保できる。
【0024】
また、{センサユニット(合計)の消費電力}<{A/D変換器の消費電力}の場合には、第1の過電圧保護素子を介して電圧が印加されるセンサユニットの電源端子に疑似負荷を電気接続して、第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくする。これにより、{センサユニットの電源端子の電源電圧}={A/D変換器の電源端子の電源電圧}となり、電源電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を確保できる。
【0025】
センサユニット内にA/D変換器を配する必要がないのでセンサユニットを簡素化できる。また、センサユニットと制御器との間で通信を行う必要がないため、センサユニット内に通信部を設ける必要がなく、且つ、制御器側に通信用の通信ポートを用意する必要もない。
【0026】
[請求項3について]
乗員状態検出装置において、第1の過電圧保護素子および第2の過電圧保護素子をダイオードで構成し、疑似負荷を抵抗で構成するのが好適である。
なお、同一のパッケージに、二個のダイオードを組み込んだものが同特性が得られ易いので好適である。また、価格や性能の点で、シリコンダイオードを用いるのが好適である。
【0027】
[請求項4について]
作動用電源、疑似負荷、第1、第2の過電圧保護素子を制御器側に集約することにより、乗員状態検出装置を容易に車両へ装着することができる。
【0028】
[請求項5について]
センサユニットのセンサは、車両用シート近傍に配されシート下のマットの沈み量を検出するセンサ、または、ブリッジ接続したゲージ抵抗をシート構成部材に配した歪みゲージである。
【0029】
これらのセンサは、荷重の変化に対するセンサ出力の変化量が小さく、且つ作動用電源の引加電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を有する。また、引加電圧が一定であれば、荷重が変化しても、センサユニットの消費電流は殆ど変化しない特性を有する。
【0030】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の一実施例(請求項1〜5に対応)に係る乗員状態検出装置Aを図1に基づいて説明する。
【0031】
図1に示す如く、乗員状態検出装置Aは、複数のセンサユニット1、1‥1と、乗員状態を判別する制御器2と、作動用電力を供給するための定電圧電源3(作動用電源)と、第1、第2の過電圧保護素子であるシリコンダイオード5、6と、疑似負荷である抵抗7とを備える。なお、乗員状態判別ユニット8内に、制御器2、定電圧電源3、およびシリコンダイオード5、6、および抵抗7を集約して配設している。
【0032】
車両の座席近傍に配される(各ユニット毎に配設場所は異なる)センサユニット1は、センサを電気接続し、シリコンダイオード5を介して定電圧電源3から作動用電力が供給される。これらセンサは、シート下のマットの沈み量に対応した出力信号(アナログのセンサ出力)を送出し、出力信号ライン11を介してA/D変換器21へ出力される。
なお、センサユニット1、1‥1の各電源端子10には、シリコンダイオード5の電圧降下により、後述する定電圧の+5Vより約0.6V低い電圧が引加される。
【0033】
なお、センサは、荷重の変化に対するセンサ出力の変化量が小さく、且つ引加電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を有する。更に、引加電圧が一定であれば、荷重が変化しても、センサユニット1の消費電流は殆ど変化しない特性を有する。
【0034】
制御器2は、センサユニット1、1‥1が出力する各出力信号をA/D変換するA/D変換器21を有する。
このA/D変換器21には、シリコンダイオード6を介して定電圧電源3から作動用電力が供給される。なお、A/D変換器21の電源端子22には、シリコンダイオード6の電圧降下により、後述する定電圧の+5Vより約0.6V低い電圧が引加される。
【0035】
作動用電源である定電圧電源3は、車載バッテリ30のバッテリ電圧(+12V)より低い定電圧に供給電圧を設定し、出力端子31から+5Vの定電圧を出力する。
【0036】
シリコンダイオード5は、アノード51を定電圧電源3の出力端子31に電気接続し、カソード52をセンサ用電源の供給端子81に電気接続している。
シリコンダイオード6は、アノード61を定電圧電源3の出力端子31に電気接続し、カソード62をA/D変換器21の電源端子22に電気接続している。
【0037】
シリコンダイオード5、6(整流用)は、同一のパッケージ内に封入され、環境温度に係わらず、同一の引加電圧(順方向・逆方向)− 電流特性を有する。
【0038】
本実施例の乗員状態検出装置Aでは、(センサユニット1、1‥1の合計の消費電流)>(A/D変換器21の消費電流)である。
このため、A/D変換器21の電源端子22− 車載バッテリ30のアース間に抵抗7を電気接続して、(シリコンダイオード5を流れる電流)=(シリコンダイオード6を流れる電流)となる値に抵抗値を設定している。
【0039】
本実施例の乗員状態検出装置Aは、以下の利点を有する。
〔あ〕乗員状態検出装置Aは、A/D変換器21の電源端子22− 車載バッテリ30のアース間に抵抗7を電気接続し、(シリコンダイオード5を流れる電流)=(シリコンダイオード6を流れる電流)となる値に抵抗7の抵抗値を設定している。
【0040】
このため、(シリコンダイオード5による+5Vの定電圧の電圧降下)=(シリコンダイオード6による+5Vの定電圧の電圧降下)になり、(センサ用電源の供給端子81に加わる電源電圧)=(A/D変換器21の電源端子22に加わる電源電圧)となる。よって、電源電圧の変化でセンサ出力が変化する電源レシオ性を確保することができる。
【0041】
〔い〕乗員状態検出装置Aは、定電圧電源3、抵抗7、およびシリコンダイオード5、6を乗員状態判別ユニット8内に組み込んでいる。
このため、回路容積の低減が図れるとともに、ノイズ混入の防止が図れるので荷重値の検出精度が高まる。
【0042】
〔う〕乗員状態検出装置Aは、一つの定電圧電源3から、センサユニット1、1‥1およびA/D変換器21に作動用電源を供給する構成であるので、センサユニット1内にA/D変換器を配する必要がないのでセンサユニット1を簡素化できる。また、センサユニット1と制御器2との間で通信を行う必要がないので、センサユニット1内に通信部を設ける必要がなく、且つ、制御器2側に通信用の通信ポートを用意する必要もない。
【0043】
〔え〕接続コネクタの接続ミスや配線の被覆破れ等により、車載バッテリ30のバッテリ電圧(+12V)がセンサユニット1、1‥1の電源ライン12に加わっても、シリコンダイオード5、6の存在により、A/D変換器21の電源端子22にバッテリ電圧が引加されない。このため、A/D変換器21が損傷する等の不具合を防止できる。
【0044】
〔お〕乗員状態検出装置Aは、二個の整流用のシリコンダイオード5、6を同一パッケージ内に封入したものを用いている。
このため、環境温度に係わらず、同一の引加電圧(順方向・逆方向)− 電流特性が容易に得られる。
【0045】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.センサが出力するセンサ信号を増幅する増幅器をセンサユニット内に設けても良い(請求項1、2に対応)。
【0046】
b.センサユニットは何個でも良い。また、各センサユニットの消費電流は一定であれば、それぞれ、異なっていても良い(請求項1、2に対応)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る乗員状態検出装置のブロック図である。
【図2】従来技術に係る車両用乗員検知装置のブロック図である。
【図3】従来技術に係る検波回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 センサユニット
2 制御器
3 定電圧電源(作動用電源)
5 シリコンダイオード(第1の過電圧保護素子)
6 シリコンダイオード(第2の過電圧保護素子)
7 抵抗(疑似負荷)
21 A/D変換器
30 車載バッテリ
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサ信号に基づいて機器を制御する電子制御装置、およびセンサ信号に基づいて車両用電装品を制御する乗員状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に記載の車両用乗員検知装置は、乗員の有無を検出する電気機械スイッチ式のセンサと、そのセンサ出力に基づいて乗員の有無を表すコード信号を生成する信号生成部とをセンサユニット内に設け、伝送線を介して着座乗員の有無をコード信号の形態でエアバック作動装置に伝送する構成である。
【0003】
また、特許文献2には、検波ダイオードD1と同一の検波特性を有する温度補償用検波ダイオードD2を、信号入力端RFINから見て並列になる様に接続し、ダイオードD1、D2を、互いに同一の抵抗値および温度特性を有する抵抗R1、R2を用いて同一のバイアス電流で順方向バイアスし、演算増幅器ICにより温度補償を施す技術が記載されている(図3参照)。
【0004】
【特許文献1】
米国特許第5689421号明細書(第1頁〜第6頁、図3)
【特許文献2】
特開2000− 22447号公報(第1頁〜第6頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の車両用乗員検知装置100では、センサユニット101内に電源部102が存在するため、電源変動による各センサ出力の電源レシオ性(電源電圧にセンサ出力が依存する現象)を確保するためにセンサユニット101内にA/D変換器103を配する必要があり、センサユニット101が大型化する(図2参照)。
【0006】
また、制御器106とセンサユニット101との間で通信を行う必要があるため、各センサユニット101内に通信部104を設け、制御器106側に複数の通信ポート105を用意する必要がある。
【0007】
特許文献2の目的効果は、広い温度範囲で動作が安定で、検波効率が良い検波回路の提供であるので、特許文献1の車両用乗員検知装置100に適用して課題を解決するのは困難である。
【0008】
本発明の第1の目的は、センサユニットを簡略化でき、且つ、電源レシオ性を確保できる電子制御装置の提供にある。
【0009】
本発明の第2の目的は、センサユニットを簡略化でき、且つ、電源レシオ性を確保できる乗員状態検出装置の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
[請求項1について]
電子制御装置は、一つまたは複数のセンサユニットと、制御器と、作動用電源と、第1、第2の過電圧保護素子とを有する。
【0011】
センサユニットは、一つまたは複数で構成され、物理量を検出するためのセンサを有する。
【0012】
A/D変換器は、一つまたは複数のセンサユニットが出力する、物理量に対応したアナログのセンサ信号をA/D変換する。
【0013】
制御器は、A/D変換器がデジタル変換したデジタル信号に基づいて物理量を把握し、把握した物理量に基づいて機器を制御する。
センサユニットおよびA/D変換器へ作動用電力を供給するための作動用電源は、電源電圧より低い定電圧に供給電圧を設定している。
【0014】
第1の過電圧保護素子は、作動用電源からセンサユニットへ至る向きの電力供給のみを許可する。第2の過電圧保護素子は、作動用電源からA/D変換器へ至る向きの電力供給のみを許可する。なお、第1、第2の過電圧保護素子は同特性のものを使用する。同特性のものとは、同一のパッケージに、第1、第2の過電圧保護素子を組み込んだものが好適である。
【0015】
{センサユニット(合計)の消費電力}>{A/D変換器の消費電力}の場合には、第2の過電圧保護素子を介して電圧が印加されるA/D変換器の電源端子に疑似負荷を電気接続して、第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくする。これにより、{センサユニットの電源端子の電源電圧}={A/D変換器の電源端子の電源電圧}となり、電源電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を確保できる。
【0016】
また、{センサユニット(合計)の消費電力}<{A/D変換器の消費電力}の場合には、第1の過電圧保護素子を介して電圧が印加されるセンサユニットの電源端子に疑似負荷を電気接続して、第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくする。これにより、{センサユニットの電源端子の電源電圧}={A/D変換器の電源端子の電源電圧}となり、電源電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を確保できる。
【0017】
センサユニット内にA/D変換器を配する必要がないのでセンサユニットを簡素化できる。また、センサユニットと制御器との間で通信を行う必要がないため、センサユニット内に通信部を設ける必要がなく、且つ、制御器側に通信用の通信ポートを用意する必要もない。
【0018】
[請求項2について]
乗員状態検出装置は、一つまたは複数のセンサユニットと、制御器と、作動用電源と、第1、第2の過電圧保護素子とを有する。
【0019】
センサユニットは、一つまたは複数で構成され、車両用シートに着座している乗員の着座状態を検出するためのセンサを有する。
A/D変換器は、一つまたは複数のセンサユニットが出力する、着座状態に対応したアナログのセンサ信号をA/D変換する。
【0020】
制御器は、A/D変換器がデジタル変換したデジタル信号に基づいて、車両用シートに着座している乗員の着座状態を把握し、把握した着座状態に適した状態に車両用電装品を制御する。
【0021】
センサユニットおよびA/D変換器へ作動用電力を供給するための作動用電源は、車載バッテリのバッテリ電圧より低い定電圧に供給電圧を設定している。
【0022】
第1の過電圧保護素子は、作動用電源からセンサユニットへ至る向きの電力供給のみを許可する。第2の過電圧保護素子は、作動用電源からA/D変換器へ至る向きの電力供給のみを許可する。なお、第1、第2の過電圧保護素子は、同特性のものを使用する。同特性のものとは、同一のパッケージに、第1、第2の過電圧保護素子を組み込んだものが好適である。
【0023】
{センサユニット(合計)の消費電力}>{A/D変換器の消費電力}の場合には、第2の過電圧保護素子を介して電圧が印加されるA/D変換器の電源端子に疑似負荷を電気接続して、第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくする。これにより、{センサユニットの電源端子の電源電圧}={A/D変換器の電源端子の電源電圧}となり、電源電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を確保できる。
【0024】
また、{センサユニット(合計)の消費電力}<{A/D変換器の消費電力}の場合には、第1の過電圧保護素子を介して電圧が印加されるセンサユニットの電源端子に疑似負荷を電気接続して、第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくする。これにより、{センサユニットの電源端子の電源電圧}={A/D変換器の電源端子の電源電圧}となり、電源電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を確保できる。
【0025】
センサユニット内にA/D変換器を配する必要がないのでセンサユニットを簡素化できる。また、センサユニットと制御器との間で通信を行う必要がないため、センサユニット内に通信部を設ける必要がなく、且つ、制御器側に通信用の通信ポートを用意する必要もない。
【0026】
[請求項3について]
乗員状態検出装置において、第1の過電圧保護素子および第2の過電圧保護素子をダイオードで構成し、疑似負荷を抵抗で構成するのが好適である。
なお、同一のパッケージに、二個のダイオードを組み込んだものが同特性が得られ易いので好適である。また、価格や性能の点で、シリコンダイオードを用いるのが好適である。
【0027】
[請求項4について]
作動用電源、疑似負荷、第1、第2の過電圧保護素子を制御器側に集約することにより、乗員状態検出装置を容易に車両へ装着することができる。
【0028】
[請求項5について]
センサユニットのセンサは、車両用シート近傍に配されシート下のマットの沈み量を検出するセンサ、または、ブリッジ接続したゲージ抵抗をシート構成部材に配した歪みゲージである。
【0029】
これらのセンサは、荷重の変化に対するセンサ出力の変化量が小さく、且つ作動用電源の引加電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を有する。また、引加電圧が一定であれば、荷重が変化しても、センサユニットの消費電流は殆ど変化しない特性を有する。
【0030】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の一実施例(請求項1〜5に対応)に係る乗員状態検出装置Aを図1に基づいて説明する。
【0031】
図1に示す如く、乗員状態検出装置Aは、複数のセンサユニット1、1‥1と、乗員状態を判別する制御器2と、作動用電力を供給するための定電圧電源3(作動用電源)と、第1、第2の過電圧保護素子であるシリコンダイオード5、6と、疑似負荷である抵抗7とを備える。なお、乗員状態判別ユニット8内に、制御器2、定電圧電源3、およびシリコンダイオード5、6、および抵抗7を集約して配設している。
【0032】
車両の座席近傍に配される(各ユニット毎に配設場所は異なる)センサユニット1は、センサを電気接続し、シリコンダイオード5を介して定電圧電源3から作動用電力が供給される。これらセンサは、シート下のマットの沈み量に対応した出力信号(アナログのセンサ出力)を送出し、出力信号ライン11を介してA/D変換器21へ出力される。
なお、センサユニット1、1‥1の各電源端子10には、シリコンダイオード5の電圧降下により、後述する定電圧の+5Vより約0.6V低い電圧が引加される。
【0033】
なお、センサは、荷重の変化に対するセンサ出力の変化量が小さく、且つ引加電圧にセンサ出力が依存する電源レシオ性を有する。更に、引加電圧が一定であれば、荷重が変化しても、センサユニット1の消費電流は殆ど変化しない特性を有する。
【0034】
制御器2は、センサユニット1、1‥1が出力する各出力信号をA/D変換するA/D変換器21を有する。
このA/D変換器21には、シリコンダイオード6を介して定電圧電源3から作動用電力が供給される。なお、A/D変換器21の電源端子22には、シリコンダイオード6の電圧降下により、後述する定電圧の+5Vより約0.6V低い電圧が引加される。
【0035】
作動用電源である定電圧電源3は、車載バッテリ30のバッテリ電圧(+12V)より低い定電圧に供給電圧を設定し、出力端子31から+5Vの定電圧を出力する。
【0036】
シリコンダイオード5は、アノード51を定電圧電源3の出力端子31に電気接続し、カソード52をセンサ用電源の供給端子81に電気接続している。
シリコンダイオード6は、アノード61を定電圧電源3の出力端子31に電気接続し、カソード62をA/D変換器21の電源端子22に電気接続している。
【0037】
シリコンダイオード5、6(整流用)は、同一のパッケージ内に封入され、環境温度に係わらず、同一の引加電圧(順方向・逆方向)− 電流特性を有する。
【0038】
本実施例の乗員状態検出装置Aでは、(センサユニット1、1‥1の合計の消費電流)>(A/D変換器21の消費電流)である。
このため、A/D変換器21の電源端子22− 車載バッテリ30のアース間に抵抗7を電気接続して、(シリコンダイオード5を流れる電流)=(シリコンダイオード6を流れる電流)となる値に抵抗値を設定している。
【0039】
本実施例の乗員状態検出装置Aは、以下の利点を有する。
〔あ〕乗員状態検出装置Aは、A/D変換器21の電源端子22− 車載バッテリ30のアース間に抵抗7を電気接続し、(シリコンダイオード5を流れる電流)=(シリコンダイオード6を流れる電流)となる値に抵抗7の抵抗値を設定している。
【0040】
このため、(シリコンダイオード5による+5Vの定電圧の電圧降下)=(シリコンダイオード6による+5Vの定電圧の電圧降下)になり、(センサ用電源の供給端子81に加わる電源電圧)=(A/D変換器21の電源端子22に加わる電源電圧)となる。よって、電源電圧の変化でセンサ出力が変化する電源レシオ性を確保することができる。
【0041】
〔い〕乗員状態検出装置Aは、定電圧電源3、抵抗7、およびシリコンダイオード5、6を乗員状態判別ユニット8内に組み込んでいる。
このため、回路容積の低減が図れるとともに、ノイズ混入の防止が図れるので荷重値の検出精度が高まる。
【0042】
〔う〕乗員状態検出装置Aは、一つの定電圧電源3から、センサユニット1、1‥1およびA/D変換器21に作動用電源を供給する構成であるので、センサユニット1内にA/D変換器を配する必要がないのでセンサユニット1を簡素化できる。また、センサユニット1と制御器2との間で通信を行う必要がないので、センサユニット1内に通信部を設ける必要がなく、且つ、制御器2側に通信用の通信ポートを用意する必要もない。
【0043】
〔え〕接続コネクタの接続ミスや配線の被覆破れ等により、車載バッテリ30のバッテリ電圧(+12V)がセンサユニット1、1‥1の電源ライン12に加わっても、シリコンダイオード5、6の存在により、A/D変換器21の電源端子22にバッテリ電圧が引加されない。このため、A/D変換器21が損傷する等の不具合を防止できる。
【0044】
〔お〕乗員状態検出装置Aは、二個の整流用のシリコンダイオード5、6を同一パッケージ内に封入したものを用いている。
このため、環境温度に係わらず、同一の引加電圧(順方向・逆方向)− 電流特性が容易に得られる。
【0045】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.センサが出力するセンサ信号を増幅する増幅器をセンサユニット内に設けても良い(請求項1、2に対応)。
【0046】
b.センサユニットは何個でも良い。また、各センサユニットの消費電流は一定であれば、それぞれ、異なっていても良い(請求項1、2に対応)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る乗員状態検出装置のブロック図である。
【図2】従来技術に係る車両用乗員検知装置のブロック図である。
【図3】従来技術に係る検波回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 センサユニット
2 制御器
3 定電圧電源(作動用電源)
5 シリコンダイオード(第1の過電圧保護素子)
6 シリコンダイオード(第2の過電圧保護素子)
7 抵抗(疑似負荷)
21 A/D変換器
30 車載バッテリ
Claims (5)
- 物理量を検出するためのセンサを有する一つまたは複数のセンサユニットと、
前記物理量に対応して前記センサユニットが出力するアナログのセンサ信号をA/D変換するA/D変換器を有し、デジタル変換されたデジタル信号に基づいて物理量を把握し、把握した物理量に基づいて機器を制御する制御器と、
電源電圧より低い定電圧に供給電圧を設定した作動用電源と、
該作動用電源から前記センサユニットおよび前記A/D変換器へ至る向きの電力供給のみを許可する同特性の第1の過電圧保護素子、第2の過電圧保護素子とを有する電子制御装置であって、
前記第1、第2の過電圧保護素子を介して作動用電力の供給を受ける前記センサユニットまたは前記A/D変換器の電源端子に疑似負荷を電気接続して、前記第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくしたことを特徴とする電子制御装置。 - 車両用シートに着座している乗員の着座状態を検出するためのセンサを有する一つまたは複数のセンサユニットと、
前記乗員の着座状態に対応して前記センサユニットが出力するアナログのセンサ信号をA/D変換するA/D変換器を有し、デジタル変換されたデジタル信号に基づいて着座状態を把握し、把握した着座状態に適した状態に車両用電装品を制御する制御器と、
車載バッテリのバッテリ電圧より低い定電圧に供給電圧を設定した作動用電源と、
該作動用電源から前記センサユニットおよび前記A/D変換器へ至る向きの電力供給のみを許可する同特性の第1の過電圧保護素子、第2の過電圧保護素子とを有する乗員状態検出装置であって、
前記第1、第2の過電圧保護素子を介して作動用電力の供給を受ける前記センサユニットまたは前記A/D変換器の電源端子に疑似負荷を電気接続して、前記第1、第2の過電圧保護素子を流れる電流量を等しくしたことを特徴とする乗員状態検出装置。 - 前記第1の過電圧保護素子および前記第2の過電圧保護素子はダイオードであり、前記疑似負荷は抵抗であることを特徴とする請求項2に記載の乗員状態検出装置。
- 前記作動用電源、前記疑似負荷、前記第1、第2の過電圧保護素子を制御器側に集約したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の乗員状態検出装置。
- 前記センサユニットのセンサは、車両用シート近傍に配されシート下のマットの沈み量を検出するセンサ、または、ブリッジ接続したゲージ抵抗をシート構成部材に配した歪みゲージであることを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れかに記載の乗員状態検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003047380A JP2004257808A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 電子制御装置および乗員状態検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003047380A JP2004257808A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 電子制御装置および乗員状態検出装置 |
Publications (1)
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JP2004257808A true JP2004257808A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33113652
Family Applications (1)
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JP2003047380A Pending JP2004257808A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 電子制御装置および乗員状態検出装置 |
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JP (1) | JP2004257808A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2006051590A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2008-05-29 | 株式会社日立製作所 | 回転検出装置 |
-
2003
- 2003-02-25 JP JP2003047380A patent/JP2004257808A/ja active Pending
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