JP2004257747A - 巻尺の衝撃緩衝装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】テープ通孔22を有し、テープ先端の係止片13を受け止められる受止体2と、受止体2の後面上方のテープ短手方向の両端付近から受止体2と適宜の距離を空けて立ち下がり下方端付近にブリッジ31を架設している一対のアーム体3と、アーム体3の下方からテープ12の巻き取り方向に突出形成されたケース7の案内手段9に嵌まる係合部5を有した突出部材4とから構成する。これによって、テープ12の巻き取りの際の係止片13の衝突エネルギーの吸収と共に、係止片13がテープ出入口8に係止されている状態において、ケース7の落下等により係止片13がその下方向から衝撃を受けたことによる衝撃も吸収する。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、テープをケース内に巻き取り収納可能な巻尺に関し、特に、ケースのテープ出入口に設けられて、テープ巻き取りの際のテープ先端係止片の衝突エネルギーと、ケース落下等によるテープ上方移動の際の衝突エネルギーを緩和可能な衝撃緩衝装置に関するものである。
【0002】
【従来技術と問題点】
今日、巻尺は数十メートル等の長い距離を測定するための手巻式の巻尺と、数メートルを測定するための自動巻取式のものがあり、その中でも、測定用テープを自動的に巻き取る自動巻取式のものが広く多くの人に用いられている。
その巻尺は、巻胴部にテープを巻回すると共にそのテープを巻取る付勢手段となるコイルバネが内装された回転ドラムと、その回転ドラムを収納するケースとから構成されている。そして、テープがケース内に収納されているために、測定に際しては、ケースのテープ出入口に係止しているテープ先端の係止片を指で引き、それに続いて引き出されたテープをさらに引き出して測定が行われる。
【0003】
そして、測定が終了してテープをケース内に収容する際は、テープ制動装置また手によって停止させられているテープの制動を解除することにより、テープはケース内の回転ドラムに内装されたコイルバネによって自動的にケース内に巻き取られ、テープ先端の係止片がテープ出入口に係止されることによってテープの巻き取りが終了する。
また、テープ出入口には衝撃緩衝装置が設けられており、相当な速度でテープ出入口に衝突する係止片の衝突エネルギーを緩和(吸収作用も含む)している。
【0004】
しかして、衝撃緩衝装置は係止片の衝突エネルギーを緩和する目的で構成されているので、ケースの奥行き方向への緩衝動作のみ可能であり、係止片の衝突以外の方向からの衝撃は緩和できないのである。
このため、係止片がテープ出入口に係止されている状態の時、巻尺を落としたりあるいは他の部材に当てたことによって、係止片がその下方向から衝撃を受けた場合、すなわち、係止片が底部に衝撃を受けた場合、係止片はケースの上方向に押し上げられ、その動作に伴ないテープも上方に移動して衝撃緩衝装置に当たり、衝撃緩衝装置そしてテープや係止片が破損してしまうことが多々あった。
【0005】
【目的】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、テープの巻き取りの際の係止片の衝突エネルギーの緩和と、係止片がテープ出入口に係止されている状態において、ケースの落下等による係止片の上方移動の際の衝突エネルギーを緩和することができる巻尺の衝撃緩衝装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、ケースのテープ出入口に設けられ、テープ巻き取りの際のテープ先端係止片の衝突エネルギーと、ケース落下等による係止片等の上方移動の際の衝突エネルギーを緩和する衝撃緩衝装置であって、該衝撃緩衝装置は、テープ通孔を有し且つテープ先端係止片を受け止め可能な受止体と、該受止体の後面上方から受止体と適宜の距離を空けて立ち下がるアーム体とからなっており、該アーム体の所定の部位に形成された係合部がケースに形成された案内手段に嵌合または遊嵌されてなることを特徴とする巻尺の衝撃緩衝装置である。
【0007】
本発明の巻尺の衝撃緩衝装置を詳しく説明すると、ケースとは、測定用のテープを収容する部材であり巻尺の本体でもある。
そのケースは、所望の形状に適宜形成された樹脂または金属等の素材から形成されており、そのケースの内側壁には軸が立設され、その軸にメモリが印刷された測定用のテープを周囲に巻回した回転ドラムが軸支されている。
また、その回転ドラムの内部にはテープを巻き取るためのコイル状の巻き取りバネが設けられており、テープは巻き取り方向に付勢されている。
【0008】
そのテープは、ケースの前壁下方に設けられているテープ出入口から出入りしており、また、テープの巻き取り終了の際にはテープ先端に有する係止片がテープ出入口に係止されることによって、テープのケース内への引き込まれが阻止されている。そして、係止片は相当な速度でテープ出入口に衝突するため、そのテープ出入口には、係止片の衝突エネルギーを緩和(吸収作用も含む)する衝撃緩衝装置が設けられている。
【0009】
衝撃緩衝装置は、テープ通孔を有し且つテープ先端係止片を受け止め可能な受止体と、該受止体の後面上方から受止体と適宜の距離を空けて立ち下がるアーム体とから構成されており、該アーム体の所定の部位に形成された係合部がケースに形成された案内手段に嵌合または遊嵌されている。係合部は、アーム体本体の一部分を係合用の部分として用いたり、係合用として専用に形成してもよい。
また、衝撃緩衝装置を形成する素材も特に限定するものではないが、望ましくは、成型性に優れる適当な樹脂素材から形成するのがよい。
【0010】
受止体は、テープが巻き取られた際に衝突するテープ先端係止片を受け止めることが可能な形態になっていればよく、そして、受止体の本体や衝突部の板厚等も、用いる巻尺の種類によるテープ衝突エネルギーの強弱や係止片の大小等を考慮して好適な厚さを適宜に選定すればよい。
そして、受止体全体を同一の厚さで形成したり、また、部位によって厚さを変えたりしてもよい。厚さの変化を段階状やテーパー状にしてもよい。
【0011】
テープ通孔の大きさや形状も特に限定するものではなくどのような形状でもよいが、望ましくは、テープの断面形状に近い略三日月形状にするのがよい。そして、テープを通孔に通す際を考慮して、受止体の適宜の部位にテープ通孔に続く切れ目を設けてもよい。
また、受止体の前面すなわちテープの衝突面はその全面を平坦面としてもよいが、テープがケース内に収納されて係止片がテープの衝突面に位置している状態において、係止片の上方部位すなわち受止体の前面上方から、ひさしをテープの引き出し方向に突出形成してもよい。ひさしの突出量は、少なくとも係止片の厚み以上に突出させるのが望ましい。
【0012】
アーム体は、受止体の後面上方から受止体と適宜の距離を空けて立ち下がっており、また、そのアーム体の所定の部位に形成された係合部がケースに形成された案内手段に嵌合または遊嵌されている。これによって衝撃緩衝装置がテープ出入口の所定の位置に設置される。
受止体の後面上方とは、テープ先端の係止片が、受止体の前面すなわちテープの衝突面に位置している状態において、その係止片のほぼ上端より上方の範囲の部位であり、その部位にアーム体の基部すなわち付根が設けられている。また、アーム体の基部を適宜に補強形成してもよい。アーム体は受止体と一体的に成型するのがよい。
また、アーム体と受止体との間隙は、係止片の衝突による受止体下方部の変形量すなわち押し込まれる度合いに応じて選定すればよい。それは、用いる巻尺の種類によるテープ衝突エネルギーの強弱や係止片の大小等を考慮して適宜に選定すればよい。
【0013】
そして、アーム体の立下り量は、そのアーム体に形成されている係合部と関係があり、その係合部がテープ巻き取りによる係止片の衝突エネルギーを受止体が十分保持できるか否かで決まる。すなわち、係合部が係止片の衝突範囲面の後方に位置すれば力的に有利となるので、この範囲内に係合部が位置するようにアーム体を立ち下げる。そして、係合部はアーム体の下方に形成するのがよい。
しかし、アーム体本体を係合部の補強手段として利用する形態であれば、係合部が係止片の衝突範囲面の後方から外れた位置にあってもよい。具体的には、アーム体の下端が少なくとも係止片の衝突範囲内まで立ち下がると共に、アーム体のテープ巻き取り方向の面の一部または全部がケース本体に略当接されるようにすることによって、係合部を係止片の衝突範囲内から外れたアーム体の上方(テープより上方)に形成できる。すなわち、テープ巻き取りによる係止片の衝突エネルギーをアーム体のケース本体に略当接された部位で受けるようにすればよい。
【0014】
そして、アーム体に形成されている係合部とケースに形成されている案内手段との嵌合または遊嵌において、嵌合とは、係合部が自由に動かないように案内手段に嵌っている状態で、しかし、少なくとも受止体がテープ出入口の上方に回動変形できるように嵌合しなければならない。具体的には、アーム体や嵌合部が復帰可能に変形できるようにする。
また、遊嵌とは、係合部が自由に動くように案内手段に嵌っている状態で、具体的には軸支であって、受止体がテープ出入口の上方に自由に回動できることである。それは、係合部をテープ短手方向の両端付近に形成すなわちケースの左右側壁の方向に向かって軸を突出させ、且つその軸をケースの左右側壁に形成した案内手段である軸受けで支持する。この係合部および案内手段の形成形態は、前述の嵌合の場合も適用されるものである。
【0015】
そして、受止体がテープ出入口の上方に回動した際、元の位置に強制的に復帰させるための適宜の復帰手段を衝撃緩衝装置の適宜の部位に設けてもよい。復帰手段は係合部を遊嵌するものに適する。勿論、嵌合するものに設けてもよい。しかして、復帰手段を用いることなく、テープの自己復帰作用(テープの湾曲形状から)によって受止体を復帰させるようにしてもよい。
アーム体の設置形態も特に限定するものではなく、テープの通過に支障が無ければどのような形態(形状)で設置してもよい。具体的には、アーム体を受止体の後面上方のテープ短手方向の両端付近から一対で設けてもよい。そして、それぞれのアーム体の下方にブリッジを架設して補強してもよい。
【0016】
前述の係合部においては、係合部をアーム体に形成するのではなく別部材に形成して、その別部材をアーム体に取り付けるようにしてもよい。別部材は、少なくともアーム体と一体的に成型するのがよい。
具体的には、アーム体の下方からテープの巻き取り方向に別部材を突出形成して、その突出部材に係合部を形成する。その突出部材とアーム体との接続部が突出部材の基部すなわち付根となる。
そして、この係合部とケースに形成される案内手段との嵌合または遊嵌においては、上述したような、係合部および案内手段の形成形態が適用され、また、受止体がテープ出入口の上方に回動した際、元の位置に強制的に復帰させるための適宜の復帰手段を、別部材を含めて衝撃緩衝装置の適宜の部位に設けてもよい。
【0017】
そして、衝撃緩衝装置の具体的な構造としては、テープ通孔を有し且つテープ先端係止片を受け止め可能な受止体と、該受止体の後面上方のテープ短手方向両端付近から受止体と適宜の距離を空けて立ち下がり且つ下方端付近にブリッジが架設されている一対のアーム体と、該アーム体の下方からテープの巻き取り方向に突出形成されてケースに形成された案内手段に嵌合または遊嵌する係合部を有した係合体とから構成するのがよい。
衝撃緩衝装置は、一体成型可能な樹脂等の素材から形成するのがよい。また、アーム体の基部は適宜に補強形成してもよい。
【0018】
この形態においても、受止体は、テープがケース内に収納されて係止片がテープの衝突面に位置している状態において、受止体の係止片の上方部位すなわち受止体の前面上方から、ひさしをテープの引き出し方向に少なくとも係止片の厚み以上に突出形成するのがよい。
また、受止体がテープ出入口の上方に回動した際、元の位置に強制的に復帰させるための適宜の復帰手段を衝撃緩衝装置の適宜の部位に設けるのがよく、この場合の復帰手段は、アーム体および/または係合体にテープの巻き取り方向に突出形する舌状体を形成し、受止体がテープ出入口の上方に回動した際この舌状体の適宜の部位がケースの内壁等に当接して舌状体が撓むようにする。勿論、舌状体は撓み可能な素材とするが、撓み可能であれば衝撃緩衝装置の成形素材と同一の素材で形成してもよい。復帰手段は係合部を遊嵌するものに適する。
【0019】
【作用】
本発明の巻尺の衝撃緩衝装置は以上のように構成されているので、テープが巻き取られてテープ先端の係止片が衝撃緩衝装置の受止体に衝突すると、その衝突によって、受止体はアーム体の基部すなわち付根を支点にテープの巻き取り方向の下方向に回転し、且つアーム体は係合部を支点にテープの巻き取り方向の上方向に回転しようとする。また、係合部が突出部材に設けられている場合は、アーム体は突出部材の基部すなわち付根を支点にテープの巻き取り方向の上方向に回転しようとする。すなわち、受止体とアーム体がテープの巻き取り方向に向けて撓み変形することによって衝突エネルギーが吸収されていく。
【0020】
また、ケースの落下あるいは他の部材に当てたことにより係止片にその下方向から衝撃が加わった時は、その衝撃によって係止片はテープと共に上方向に押し上げられて受止体のテープ通孔の上部に衝突すると、その衝突によって、衝撃緩衝装置は係合部を支点にテープの巻き取り方向の上方向に回転しようとする。 すなわち、この回転によって係止片とテープが上方向に逃げ、係止片が受けた衝撃が吸収されていく。
【0021】
係合部が遊嵌状態のものは、衝撃緩衝装置が係合部を支点にテープの巻き取り方向の上方向に自由に回転する際、復帰手段の撓み等の変形によって係止片が受けた衝撃が吸収され、且つ復帰用の付勢手段となりその後に係止片が復帰する。また、復帰手段が設けられていないものは、テープの変形によって係止片が受けた衝撃が吸収され、テープの自己復帰作用で係止片が復帰する。
また、係合部が嵌合状態のものは、衝撃緩衝装置が係合部を支点にテープの巻き取り方向の上方向に回転する際、アーム体や係合部の捩れ等の変形によって係止片が受けた衝撃が吸収され、且つ復帰用の付勢手段となりその後に係止片が復帰する。
【0022】
【実施例】
本発明の巻尺の衝撃緩衝装置を以下図面に従って説明すると、図1は、本発明に係る衝撃緩衝装置の斜視図であり、1は衝撃緩衝装置、2はテープ先端の係止片を受け止める受止体、21は受止体2の上方に形成されたひさし、22はテープが通過するテープ通孔で、本図は、テープの断面形状に近い三日月形状としている。3は受止体2の後面上方から立ち下がるアーム体で、31は一対で設けられているそれぞれのアーム体3を結ぶブリッジ、4は係合部5が形成された突出部材で、係合部5がケース7に形成された案内手段9に係合される。6は弾性体で、衝撃吸収のため衝撃緩衝装置1が係合部5を支点に上方向に回転移動した後に復帰させるためのものである。この弾性体は舌状のものである。
図2は、衝撃緩衝装置の側面図である。
【0023】
図3は、ケース内部のテープ出入口付近の拡大側面図であり、7は巻尺のケース、8はテープ12が出入するテープ出入口、9はケース7に形成された衝撃緩衝装置1の係合部5と係合する案内手段、10はテープ12を巻回する回転ドラム、11はテープを停止させるためのブレーキ、12は測定用のテープで、その先端に係止片13が設けられている。
【0024】
図4は、係止片に下方から衝撃が加わった時の衝撃緩衝動作を示す図であり、
ケースの落下あるいは他の部材に当てたことにより係止片13にその下方向から衝撃が加わると、係止片13はテープ12と共に上方向に押し上げられ、さらに、係止片13およびテープ12と共に衝撃緩衝装置1の受止体2も上方向に押し上げられる。すなわち、ケース7の案内手段9に係合された係合部5を支点に衝撃緩衝装置1が上方向に回転して逃げる。その際、弾性体6を変形させながら行われるので衝撃は徐々に吸収される。
【0025】
図5は、テープ巻き取り時の衝撃緩衝動作を示す図であり、テープ12が巻き取られてテープ12の先端の係止片13が衝撃緩衝装置1の受止体2に衝突すると、その衝突によって、受止体2はアーム体3の基部すなわち付根を支点にテープ12の巻き取り方向の下方向に回転し、且つアーム体3は突出部材4の基部すなわち付根を支点にテープ12の巻き取り方向の上方向に回転しようとする。また、衝撃によってはアーム体3自体も大きく変形する。すなわち、受止体2とアーム体3がテープ12の巻き取り方向に向けてたわみ変形することによって衝突エネルギーが吸収されていく。
【0026】
図6は、他の形態の衝撃緩衝装置の一例を示す図であり、1は衝撃緩衝装置、2はテープ先端の係止片を受け止める受止体、22はテープが通過するテープ通孔、3は受止体2の後面上方から立ち下がるアーム体、31は一対で設けられているそれぞれのアーム体3を結ぶブリッジである。5ケース7に形成された案内手段9と係合する係合部で、本図は、アーム体3の下方部の両端に形成したものである。6は弾性体で、衝撃吸収のため衝撃緩衝装置1が係合部5を支点に上方向に回転移動した後に復帰させるものである。
【0027】
図7は、他の形態の衝撃緩衝装置の一例を示す図であり、本図は、ケース7に形成された案内手段9と係合する係合部5をアーム体3の上方部の両端に形成したものである。すなわち、係合部5が係止片13の衝突範囲面の後方から外れた位置にあるものである。
この時の係止片13の衝突エネルギーの吸収は、アーム体3が係合部5とケース7の止め14によって支えられるので、受止体2はアーム体3の基部すなわち付根を支点にテープ12の巻き取り方向に向けて撓み変形することによって衝突エネルギーが吸収されていく。また、係止片にその下方向から衝撃が加わった時の衝突エネルギーの吸収は、係合部5を支点に衝撃緩衝装置1が上方向に回転して逃げる。その際、弾性体6を変形させながら行われるので衝撃は徐々に吸収される。
【0028】
図8は、他の形態の衝撃緩衝装置の一例を示す図であり、本図は、アーム体3の一部分を係合用の部分とし、その部位がケース7に形成された案内手段9と係合しているものである。すなわち、アーム体3の自由端を係合用の部分としており、その自由端がアーム体3の係合部5となる。
この時の係止片13の衝突エネルギーの吸収は、受止体2がアーム体3の基部すなわち付根を支点にテープ12の巻き取り方向の下方向に回転し、且つアーム体3は略係合部5を支点にテープ12の巻き取り方向の上方向に回転しようとする。また、衝撃によってはアーム体3自体も大きく変形する。すなわち、受止体2とアーム体3がテープ12の巻き取り方向に向けてたわみ変形することによって衝突エネルギーが吸収されていく。
【0029】
図9は、係合部と案内手段との係合関係の一例を示す図であり、本図は、アーム体3の係合部5とケース7の案内手段9との係合が遊嵌するものである。
係合部5を丸軸51とし、案内手段9を丸軸受91としており、係止片13にその下方向から衝撃が加わった場合には衝撃緩衝装置1が自由に上方に回転移動する。また、回転移動した後の復帰は弾性体6によって行われる。
【0030】
図10は、係合部と案内手段との係合関係の一例を示す図であり、本図は、アーム体3の係合部5とケース7の案内手段9との係合が嵌合するものである。
係合部5を角軸52とし、案内手段9を角軸受92としており、係止片13にその下方向から衝撃が加わった場合には衝撃緩衝装置1が係合部5の嵌合に逆らい、且つアーム体3を変形させながら上方に回転移動する。また、回転移動した後の復帰は係合部5およびアーム体3の自己復帰作用によって行われる。
【0031】
【効果】
本発明の巻尺の衝撃緩衝装置は以上のように構成されているので、テープの巻き取りの際の係止片の衝突エネルギーの吸収は勿論のこと、係止片がテープ出入口に係止されている状態において、ケースの落下等により係止片がその下方向から衝撃を受けた場合でも、衝撃緩衝装置が上方に逃げることができると共に、衝撃を吸収できるので、係止片やテープさらにはケースのテープ出入口等の損傷を防止することができる。
【0032】
そして、衝撃緩衝装置を一体的に形成することができると共に、衝撃緩衝装置のケース内への装着構造も極めて簡単であるので、組み立て作業も容易にすることができ製造ミス等も防止することができる。
さらには、衝撃緩衝装置を装備していない巻尺に新たに装備する場合や、係止片の衝突エネルギーのみ緩和している巻尺に装備しようとする場合も、衝撃緩衝装置のケース内への装着構造が簡単であるので容易に装備することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る衝撃緩衝装置の斜視図
【図2】衝撃緩衝装置の側面図
【図3】ケース内部のテープ出入口付近の拡大側面図
【図4】係止片に下方から衝撃が加わった時の衝撃緩衝動作を示す図
【図5】テープ巻き取り時の衝撃緩衝動作を示す図
【図6】他の形態の衝撃緩衝装置の一例を示す図
【図7】他の形態の衝撃緩衝装置の一例を示す図
【図8】他の形態の衝撃緩衝装置の一例を示す図
【図9】係合部と案内手段との係合関係の一例を示す図
【図10】係合部と案内手段との係合関係の一例を示す図
【符号の説明】
1−衝撃緩衝装置,2−受止体,21−ひさし,22−テープ通孔,3−アーム体,31−ブリッジ,4−突出部材,5−係合部,51−丸軸,52−角軸,6−弾性体,7−ケース,8−テープ出入口,9−案内手段,91−丸軸受,92−角軸受,10−回転ドラム,11−ブレーキ,12−テープ,13−係止片,14−止め
Claims (16)
- ケースのテープ出入口に設けられ、テープ巻き取りの際のテープ先端係止片の衝突エネルギーと、ケース落下等による係止片等の上方移動の際の衝突エネルギーを緩和する衝撃緩衝装置であって、該衝撃緩衝装置は、テープ通孔を有し且つテープ先端係止片を受け止め可能な受止体と、該受止体の後面上方から受止体と適宜の距離を空けて立ち下がるアーム体とからなっており、該アーム体の所定の部位に形成された係合部がケースに形成された案内手段に嵌合または遊嵌されてなることを特徴とする巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記受止体のテープ通孔が略三日月形状であることを特徴とする請求項1の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記受止体の前面上方から、ひさしがテープの引き出し方向に突出形成されていることを特徴とする請求項1の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記アーム体が、前記受止体のテープ短手方向の両端付近から一対で形成されていることを特徴とする請求項1の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記アーム体の下方にブリッジが架設されていることを特徴とする請求項4の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記アーム体の基部が補強形成されていることを特徴とする請求項1の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記係合部がアーム体の下方に形成されていることを特徴とする請求項1の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記係合部がテープ短手方向の両端付近に形成されていることを特徴とする請求項1の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記係合部が、前記アーム体の下方からテープの巻き取り方向に突出形成された突出部材に形成されていることを特徴とする請求項1の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記係合部がテープ短手方向の両端付近に形成されていることを特徴とする請求項9の巻尺の衝撃緩衝装置
- 少なくとも係止片等の上方移動の際の衝突エネルギーを緩和した後の復帰手段が適宜の部位に設けられていることを特徴とする請求項1の巻尺の衝撃緩衝装置
- ケースのテープ出入口に設けられ、テープ巻き取りの際のテープ先端係止片の衝突エネルギーと、ケース落下等による係止片等の上方移動の際の衝突エネルギーを緩和する衝撃緩衝装置であって、該衝撃緩衝装置は、テープ通孔を有し且つテープ先端係止片を受け止め可能な受止体と、該受止体の後面上方のテープ短手方向両端付近から受止体と適宜の距離を空けて立ち下がり且つ下方端付近にブリッジが架設されている一対のアーム体と、該アーム体の下方からテープの巻き取り方向に突出形成されてケースに形成された案内手段に嵌合または遊嵌する係合部を有した係合体とからなっていることを特徴とする巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記受止体の前面上方から、ひさしがテープの引き出し方向に突出形成されていることを特徴とする請求項12の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記アーム体の基部が補強形成されていることを特徴とする請求項12の巻尺の衝撃緩衝装置
- 少なくとも係止片等の上方移動の際の衝突エネルギーを緩和した後の復帰手段が適宜の部位に設けられていることを特徴とする請求項12の巻尺の衝撃緩衝装置
- 前記復帰手段がアーム体および/または係合体に形成され且つテープの巻き取り方向に突出形成された舌状体であることを特徴とする請求項15の巻尺の衝撃緩衝装置
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