JP2004257695A - 瞬間蒸気発生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円筒状の加熱管内に螺旋状の流体案内構造を設ける。単なる乱流発生手段ではなく、流体の流路がほぼ明確に決められた螺旋状の軌跡を通り、水滴が遠心力で加熱管内壁にへばりついて、蒸気、気体にならないと出口に向かえないようにする機能を持たせる。太くて短い金属加熱管は高周波誘導加熱で加熱するのに適している。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、水を瞬間的に加熱して数百℃の過熱蒸気(大気圧に於いては、100℃を超える水蒸気、無色透明)を発生させる、水の瞬間加熱装置の加熱管内部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、加熱容器内の水を湯に加熱し蒸気を得て、この蒸気を取り出して、別に設けた再加熱装置を通してさらに加熱して過熱蒸気を発生していたので、安定した過熱蒸気を得るのに数分以上の準備時間が必要で、装置も大型で複雑であった。
最近の技術例では、第2図(文献1の第1図)に示すごとき、螺旋状に形成した金属加熱管6の給水口に安定した流量の水を注入することで、反対側の湯口から過熱蒸気を得る、小形の蒸気発生装置の提案がある。この、金属加熱管を使用した蒸気発生装置の例が示されている(特許文献1及び特願2001−127687号、特願2001−127686号参照)。
【0003】
蒸気を瞬時に安定して発生させるには、安定した水の供給と同時に金属加熱管を螺旋状または蛇状に屈曲させて、飛散した水滴は近くの管壁に衝突してへばり付かせて遠くまで届かなくさせ、その結果、連続的な汽水分離機能を持たせることが重要である(特に特願2001−127686号の〔0012〕部に記述)。これで、従来の加熱容器を有する装置に比べ、数分の1の小形の装置で、約10秒以内の瞬間で過熱蒸気が得られるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−241022号公報(第3〜11図)
【特許文献2】
特公昭58−106351号公報(第1、3図など)
【特許文献3】
特公昭58−120040号公報(第1,3,8図など)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ステンレスなど、耐熱金属製の屈曲した加熱管を得るには、次のような課題がある。
肉厚0.5mmt程度、約8mmφ以下、500mm以上の細くて長い金属管を螺旋状に加工はできるが、10mmφ以上300mm短の太くて短い金属管は曲げ加工時に潰れ、折れ、が生じやすく、曲げ径の小さい螺旋状に曲げることは難しい。
比較的太くて短い加熱管は、図1のごとく、誘導加熱コイルで容易に加熱することが可能で、その太くて短い円筒内に汽水分離機能を持った、さらに小型の瞬間蒸気発生装置が望まれる。
【0006】
ここで、湯沸かし器、温水加熱装置としては加熱管外に螺旋状の乱流発生手段を設けた、本発明と類似の断面図を有する、小型の装置の例が示されている(特許文献4,5参照)。しかしながら、螺旋状の乱流発生手段とその外側の管内面との間に隙間があるので、蒸発時の突沸などにより生ずる飛散水滴が出口に直行してしまい、汽水分離機能などは持たず、安定した過熱蒸気発生は望めない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を鑑み、本発明では、円筒状の加熱管内に螺旋状の流体案内構造を設ける。
ここで、案内構造は単なる乱流発生手段ではなく、多少の漏れは許容するが、流体の流路がほぼ明確に決められる機能を持つ必要がある。
さらに、案内構造の密度や、電力密度は温度の低い入り口側で蜜、出口側で粗にするなどの変化を設ける。
さらに、円筒状の加熱管には外周に誘導加熱コイルを巻くことも出来る。
【0008】
また、誘導加熱方式として、流体案内構造を強磁性体にしてもよい。
加熱コイルの巻き線密度を、電力密度を部分により変化させてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に発明の実施例を示す。円筒状の加熱管1内に螺旋状構造物2を挿入し、加熱コイル3と電源4による誘導加熱で金属の加熱管1を加熱し、上から安定した流量の水を供給し、螺旋状構造物2に沿って水が螺旋状に流れる過程で熱湯になり、蒸気になり、過熱蒸気になって下から取り出される。
上部から入った、数ml/s程度に、流量の管理された水はまず100℃の湯に加熱される。加熱管の内壁に接している熱湯は100℃を超えて、体積が約1700倍の水蒸気に気化する。このとき、小形の装置内では安定に気化が行われるものではなく、突沸のように、爆発的な気化が起きて、湯が直接出口に到達したり、蒸気出力が断続したり、注入した水が一時的に逆流したり、不安定になりやすい。
【0010】
このように、不安定になりやすい蒸気発生を、図1のような流体案内構造を設けて、安定にすることが出来る。加熱管内壁の流体の流路を直線ではないような構造にすることで、軽い蒸気は流路内を均等に流れ、重い水の飛沫は直線状に飛ぼうとしても遠心力の作用で高温の加熱管内面にへばりつき、汽水分離が可能となり、水は気化しないと出口に進めないので、安定した蒸気発生がしやすくなる。
なお、流体案内構造は螺旋構造ばかりでなく、水滴が短距離で出口に飛散しないようなものでありさえすればよく、蛇状、波状、迷路状、階段状などを含む螺旋状を基本とした構造物でも良い。
【0011】
流体の流路を決める流体案内構造の単位長さ当りの密度は、図1のように入り口側で大きくして加熱管内壁と液体との相対速度を高くすることで、熱伝達を良くすることができる。しかも、電力密度を高くして、装置の小型化に貢献するため、密にすることもできる。出口側では約2000倍に膨張した蒸気の流速が音速に近い超高速になって騒音などの問題を生じないように流速を低減するため、粗にする。このように、目的、用途、設計上の制約によって、流体案内構造の密度は変化をつけるのが望ましい。
屈曲した金属管6を加熱するには、図2に示すように、複数のタップを設けて電源と接続したり、数V数百Aの低電圧大電流の電源を用意するために変成器5が必要であるが、図1のように円筒状の加熱管1を誘導加熱により加熱すると、コイルの巻き数を適正に設計することで、100〜200Vの適正電圧、数十Aの適正電流の電源で加熱でき、変成器5を省略できるなどの利点がある。加熱コイル3に高周波電流を通電して、管の中心部に高周波磁束を生じさせようとすると、加熱管1の円周方向にコイル3の電流に比例した大きな誘導電流が生じて、加熱管1が発熱する。
【0012】
加熱管内の構造物を強磁性材料で作ると、誘導加熱コイルに対し、鉄心の役目を果たし、コイルの電流が効率よく加熱管に誘導され、コイルの無効電流が節約され、力率が向上し、損失が減る。
誘導加熱コイル3の単位長さ当りの巻き線密度を加熱管の部分により変えて、加熱電力の密度を変えて、小形化のための最適設計が出来る。
流体と管内壁との境界の熱伝達係数が水と蒸気で一桁も違うので、水と接している部分は熱伝達が良く電力密度を高くしても加熱管が過熱する心配は少ない、蒸気と接している部分は熱伝達が悪いので電力密度を低く抑えないと加熱管の温度が数百℃に過熱してしまう。水の加熱部分でも、加熱管内面の電力密度が高いと、加熱管が瞬時に過熱して、水をはじき返して赤熱してしまうように、水の加熱でさえも不安定になることがある。このように加熱電力の密度、電力密度の設定は装置の小形化と安定蒸気発生には重要である。
【0013】
なお、本発明における加熱方法は、誘導加熱で無く、直接通電、ニクロム線加熱、火力によるものでも良い。加熱管は石英ガラスやセラミックの管など、非金属でも良く、加熱管の内面で水を加熱するものならよい。
【0014】
【発明の効果】
本発明のように流体の流れを案内することで、蒸発前に飛散した水滴は遠心力で加熱管の内壁にへばり付いて、加熱蒸発しないと出口に行けないので、入り口に安定した水量を供給すると、出口付近では水滴の無い100℃以上の透明な気体、過熱蒸気が安定して吹き出される。内径約20mmφ以下で、長さ数十cmの加熱管に数kWの電力を注入すると同時に数ml/sの水を供給すると、体積で約2000〜5000倍に膨張した数百℃の過熱蒸気が、約10秒以内の瞬時で安定して得られる。
このため加熱管は螺旋に曲げる必要が無く、非金属でもできるようになり、円筒状の単純形状なので誘導加熱に適するようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図
【図2】従来技術を示す構成図
【符号の説明】
1 加熱管
2 螺旋状構造物
3 加熱コイル
4 電源
5 変成器
6 金属管
Claims (6)
- 円筒状の加熱管内にて水を瞬間的に加熱して蒸発させ、さらに、その蒸気を過熱蒸気に加熱して出力する瞬間蒸気発生装置に於いて、前記過熱管内の内壁面に沿って流体案内構造を設けることで汽水分離機能を持たせ、安定した過熱蒸気を出力するようにしたことを特徴とする瞬間蒸気発生装置。
- 請求項1に於いて、上記流体案内構造は螺旋状または蛇状にしたことを特徴とする瞬間蒸気発生装置。
- 請求項1または2に於いて、上記流体案内構造は、部分により加熱管の単位長さ当りの案内構造の密度を変化させることを特徴とする瞬間蒸気発生装置。
- 請求項1〜3に於いて、加熱管は、高周波誘導加熱コイルにより加熱されることを特徴とする瞬間蒸気発生装置。
- 請求項4に於いて、加熱管内に強磁性体を設けたことを特徴とする瞬間蒸気発生装置。
- 請求項4に於いて、高周波誘導加熱コイルの単位長さ当りの巻き線密度を変化させたことを特徴とする瞬間蒸気発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003050982A JP2004257695A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 瞬間蒸気発生装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004257695A true JP2004257695A (ja) | 2004-09-16 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003050982A patent/JP2004257695A/ja not_active Withdrawn
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