JP2004256769A - 外装部品、その製造方法及び外装部品製造用の型 - Google Patents
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Abstract
【課題】目的・用途に応じた最適な成形方法により成形された外観特性に優れた外装部品を提供する。
【解決手段】(A) 熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分を含む熱可塑性エラストマ組成物から成形された外装部品であって、前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれかの成分に(C)磁性体材料を導入し、磁場を与えることにより外装部品の厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]を表面の方向に向かって変化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】(A) 熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分を含む熱可塑性エラストマ組成物から成形された外装部品であって、前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれかの成分に(C)磁性体材料を導入し、磁場を与えることにより外装部品の厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]を表面の方向に向かって変化させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性エラストマから形成された外装部品およびその製造方法並びに外装部品製造用の型に関する。より詳しく述べると、外観性に優れた自動車用外装部品に代表される外装部品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラスチック製外装部品は、種々の分野に用いられている。例えば図6に示す通り、プラスチック製外装部品は、PRクォータシール(RR)、モールド・アッセンブル・ウインド(MAW)、ドアモール(DM)、インナウエザストリップ(IW)、ルーフモール(RM)、ウインドモール(WM)等の自動車外装部品に代表される各種外装部品として用いられている。従来このようなプラスチック製外装部品として、主としてポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)を原料として成形加工されたものが用いられてきた。
【0003】
PVCは非常に入手が容易であり、しかも安価であり、そしてインジェクション成形、コンプレッション成形、トランスファ成形等の型成形や押出成形の各種成形法により最終外装部品を成形することができるという利点がある。
またPCVを原料した外装部品は外観、特に艶が良好であるという特徴を有している。
【0004】
しかしながら、近年環境等の配慮から、特にリサイクル及び有害物質排除の観点から、各種外装部品を塩素不含の材料から成形することが望まれている。
そこで、PVCに代わる外装部品用の材料として、熱可塑性樹脂成分(代表的にはオレフィン系樹脂)とエラストマ成分から構成された熱可塑性エラストマの使用が考えられている。しかしながら、このような熱可塑性エラストマを単にPVCと同様の方法で成形して得られた外装部品は、PVC系外装部品と比較して外観特性、特に艶が著しく劣っているのが一般的である。
【0005】
そのため、例えば特許文献1には、意匠面に外観特性および耐久性に優れたアイオマー材料を原料として共押出成形する外装部品の製造方法が記載されている。
【0006】
しかしながら、この方法では、成形法が共押出法に限定されてしまい適用可能な外装部品が限定されてしまうという欠点を有していた。また、共押出に使用されるアイオマーは、比較的に硬い材料であり、表面部分に柔軟性が要求されるような外装部品の成形には適するものではない。
そのため、表層部と本体部とを異なる熱可塑性エラストマ材料を用いてダブルインジェクションを行う方法が考えられる。
例えば図6および図7に示す自動車のRRクォータシール(RR)を例にとって説明する。図6に示す通り、RRクォータシール(RR)は、自動車の後部ドアのクォータガラスの周辺を保護するプラスチック製外装部品であり、図7に示す通りガラス10を挟んで意匠面側Dが形成されている。
【0007】
このような外装部品を従来技術に従いダブルインジェクション法により成形する場合、図8に示す手順により成形を行っていた。すなわち、図8(a)に示す通り、まず第1の型M1’および第2の型M2’を準備し、次いで図8(b)に示す通り、第1の型M1’および第2の型M2’を組み合わせ、そして図8(c)に示す通り表層部を成形するための成形用組成物を注入して表層部を形成する。
【0008】
次いで、図8(d)に示す通り第1の型M1’を外し、代わりに第3の型M3’を準備し、図8(e)に示す通り、第2の型M2’と第3の型M3’とを組み合わせ、そして図8(f)に示す通り、本体を成形するための成形用組成物を注入して外装部品を形成する。
しかしながら、図8(d)に示す段階で、後から注入された本体部の材料の熱および圧力により、表層部の形状を維持できず、充分な二層構造を形成することが困難であった。
また、本体部に材料を注入する際に表層部が流動・混合するのを回避するために、図8(c)に示す段階に続いて、表層部を充分に冷却する方法が考えられるが、表層部と本体部との界面での溶融が不充分となり、接着不良が発生するという問題点を有している。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−16190号公報 (全文)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
さらに、このようなダブルインジェクション法を適用しても表面の外観特性が充分に改善されていないのが現状である。
したがって、本発明の課題は、目的・用途に応じた最適な成形方法により成形された外観特性に優れた外装部品を提供することである。
本発明の別の課題は、外観特性に優れた外装部品、特に良好な艶を有する外装部品を製造する方法を提供することである。
本発明の更に別の課題は、外観特性に優れた外装部品、特に良好な艶を有する外装部品を製造するための型を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題に鑑みて鋭意検討した結果、(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分を含む外装部品成形用の熱可塑性エラストマ組成物のいずれかの成分に磁性体を混入し、そして成形時に磁場を与えることによって良好な特性を有する外装部品を提供することが可能であることを見出して本発明を創作するに至った。
前記課題を解決する本発明は、(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分を含む熱可塑性エラストマ組成物から成形された外装部品であって、前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれかの成分に(C)磁性体材料を含むことを特徴とするものである(請求項1)。
このように構成すると、熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれか一方に磁性体材料が導入されているので、外装部品成形の際に磁場を与えることにより、成形品である外装部品を構成する熱可塑性樹脂マトリックス成分とエラストマ成分との分布を可変とすることが可能となる。
【0012】
なお、本発明において使用される用語「熱可塑性樹脂マトリックス成分」とは、プラスチック成形加工可能な熱可塑性樹脂全てを包含し、好ましくはオレフィン系熱可塑性樹脂である。また、熱可塑性樹脂マトリックス成分とは、当該技術分野に公知の種々の添加成分、例えば顔料等を含んでも良いことを意味する。
同様にして、本発明において使用される用語「エラストマ成分」とは、プラスチック成形加工可能な天然または合成エラストマ成分を含むことを意味する。これらのエラストマ成分は所望に応じて加硫化、水素化等の改質されたものであってもよい。
【0013】
本発明の外装部品の特定の実施の形態において、前記外装部品の厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]が表面の方向に向かって増加することが好ましく(請求項2)、表層部が熱可塑性マトリックス成分から本質的に構成されていることがより好ましい(請求項3)。
すなわち、外装部品の表面の外観に艶が要求される場合に、このように表面に向かうに従って熱可塑性マトリックス成分を増加させることにより、表面の外観、特に艶を向上させることが可能である。
【0014】
また、前記課題を解決する本発明の熱可塑性エラストマ組成物を成形して外装部品を製造する方法は、(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分および(C)前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分中に含有する磁性体材料から構成された熱可塑性エラストマ組成物を型に導入する段階、および前記型の所定方向から前記熱可塑性エラストマ組成物に磁場を与える段階を含むことを特徴とするものである(請求項4)。
このように構成することによって、熱可塑性マトリックス成分とエラストマ成分との両成分から構成される熱可塑性エラストマ組成物から所望の両成分の分布量を有する外装部品を容易に成形することが可能となる。
【0015】
本発明の一実施形態に係る外装部品の製造方法において、前記磁性体材料が前記熱可塑性樹脂マトリックスに排他的に配合されており、製造される外装部品の表面に当たる部分に対して磁場を与えることが好ましい(請求項5)。代わりに、本発明の別の実施形態に係る外装部品の製造方法において、前記磁性体材料が前記エラストマに排他的に配合されており、製造される外装部品の表面に当たる部分の反対方向から磁場を与えることが好ましい(請求項6)。
このように構成することによって、表面側に熱可塑性樹脂成分を表面に多く析出させ、一方、エラストマ成分は比較的裏面に多く存在させることが可能となる。これにより、優れた外観、特に艶を有する外装部品を製造することが可能となる。
【0016】
本発明の外装部品の製造方法において、型成形法または押出成形法により外装部品を成形することができる(請求項7)。
本発明の外装部品の製造方法は、成形品の性質に応じて型成形や押出成形等の最適な方法を選択することが可能である。
また本発明の外装部品の製造方法において、前記磁場を成形型に埋設された磁場付与手段により前記熱可塑性エラストマ組成物に磁場を与えることを特徴とするものである(請求項8)。
本発明の外装部品の製造方法において、外装部品を磁場付与手段、例えば永久磁石、電磁石を埋設した型を用いることによって、熱可塑性樹脂マトリックスとエラストマを所望の量で分布する外装部品を容易に得ることが可能となる。
【0017】
本発明はまた、本発明の外装部品を成形するための型に関するものであって、磁場を成形型に埋設された磁場付与手段を有することを特徴とするものである(請求項9)。
このように構成することによって、優れた外観特性を有する外装部品を成形可能な型が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の外装部品の一実施形態を示す断面図であり、図2は、本発明の外装部品の他の実施形態を示す断面図であり、図3は、従来の外装部品の一例を示す断面図である。
【0019】
本発明の外装部品は、従来の塩素系プラスチックに代替可能な成分、すなわち(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分を主成分として含む熱可塑性エラストマ組成物から構成され、(A)または(B)の成分のいずれかに磁性体成分が含有されている組成物から構成されたアウトドア用のプラスチック製の外装部品であって、自動車、船舶、その他各種屋外用途として適用可能な外装部品である。
【0020】
本発明において(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分として、プラスチック成形加工分野で周知の熱可塑性樹脂を用いることができる。本発明に適用可能な熱可塑性樹脂として、限定されるものではないが、オレフィン系樹脂、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE);オレフィン類と前記オレフィン類と共重合可能な他のモノマとのコポリマ;ポリオレフィンと他のポリマーあるいは無機フィラーとのブレンド;ポリエーテル、例えばポリオキシメチレン(アセタール);ポリアミド、例えばポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(ナイロン66);芳香族ポリマー、例えばポリスチレン(PS);ケトンポリマー例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK);アクリル系樹脂、例えば(メタ)アクリレート(コ)ポリマー;アクリレートまたはメタクリレートとこれらと共重合可能な他のモノマとのコポリマ;ポリカーボネート;ABS樹脂あるいは、これらの熱可塑性樹脂の2種類以上のブレンドポリマー等が挙げられる。本発明においては、後述するエラストマ成分と比較的粘度差があり操作が容易であるという観点からオレフィン系樹脂が好ましい。また、自動車用内外装樹脂には、PP等のオレフィン系樹脂が多く用いられており、これらの部品との廃車後のリサイクルを考えた場合、同一系統の材料であれば一体リサイクルが可能となる。また、コストとしても比較的安価な材料であることから、オレフィン系へのモノマテリアル化が進んでいる。このような観点からもオレフィン系樹脂が好ましい。
【0021】
本発明において適用可能な(B)エラストマ成分は、従来公知の合成または天然ゴムであり、例えば天然ゴム(NR);クロロプレンゴム(CR)、エチレン・プロピレンプロピレンゴム(EPR)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)ニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)等の合成ゴムやこれらの非架橋物または架橋物である。これらのエラストマ成分は、単独であるいは二種類以上のブレンドとして目的・用途に応じて選択することが可能である。
【0022】
本発明の外装部品は、(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分と、(B)エラストマ成分を主成分とし、前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれかの成分に(C)磁性体材料が排他的に導入された熱可塑性エラストマ組成物から構成されていることを特徴とするものであるが、本発明の外装部品に(C)磁性体材料を導入する理由は以下の通りである。
【0023】
熱可塑性エラストマな組成物の外観特性について、種々の予備検討を行った結果、外装部品の表面の平滑性と外観特性が関係することを見出した。すなわち、図3(a)に示す通り、熱可塑性マトリックス成分Aよりもエラストマ成分Bが比較的多い組成物から形成された外装部品の表面には、エラストマ成分が多く露出している。そのために、入射した光(図中、白抜き矢印で示す:以下同様)が乱反射して(図中、通常の矢印で示す:以下同様)、艶がでない傾向にある。
【0024】
逆に、図3(b)に示す通り、熱可塑性マトリックス成分Aよりもエラストマ成分Bが比較的少ない組成物から形成された外装部品の表面には、エラストマ成分Bの表面への露出が少なくなる。そのために、入射した光の乱反射が抑制されて艶が比較的に高くなる。
したがって、表面のエラストマ成分の分布を制御することによって、外観特性を改良することが可能であることを知見した。
【0025】
このように表面のエラストマ成分の分布を抑制する方法として、本発明においては(A)熱可塑性マトリックス成分よりも(B)エラストマ成分のいずれか一方に(C)磁性体成分を添加し、成形時(熱時)に磁場を与えることにより(A)熱可塑性マトリックス成分と(B)エラストマ成分との分布の制御を行うものである。
【0026】
すなわち、本発明において、図3(a)に示すように、厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性樹脂マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]が裏面X0から表面X1の方向に向かって減少するように制御すると、艶の少ない外観特性を有する外装部品が得られ、逆に図3(b)に示すように、厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性樹脂マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]が裏面X1から表面X0の方向に向かって増加するように制御すると、艶のある外観特性を有する外装部品が得られる。
【0027】
本発明において使用可能な(C)磁性体成分は、本発明の目的・効果を損なわない限り特に限定されるものではなく、例えばフェライト等の鉄系、ニッケルコバルト系の金属あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらの(C)磁性体成分は、粒子状であることが好ましい。また、(C)磁性体成分は、(A)熱可塑性マトリックス成分に導入することが制御が容易である点および導入が容易である点から好ましい。
【0028】
例えば、(A)熱可塑性マトリックス成分を重合時に(C)フェライト等の磁性体成分を導入して重合する方法、溶融した(A)熱可塑性マトリックスに(C)磁性体成分を混練する方法等種々の方法により、(A)熱可塑性マトリックス中に(C)磁性体成分を導入することが可能である。
また、(C)磁性体成分の添加量は、(A)熱可塑性マトリックス成分と(B)エラストマ成分との混合比、使用する磁場付与手段の磁力、目的とする(A)熱可塑性マトリックス成分および(B)エラストマ成分の分布の程度等を考慮して適宜決定することができる。
【0029】
なお、本発明の外装部品を構成する熱可塑性エラストマ組成物には、従来公知の添加剤やフィラーを添加してもよい。このような添加剤やフィラーの例として、カーボンブラック、タルク、クレー、シリカおよび酸化亜鉛等の体質顔料が挙げられる。
【0030】
以下、このような特定の成分(A)〜(C)から構成された熱可塑性エラストマ組成物から構成された本発明の外装部品の実施の形態について、図1および図2を用いて説明する。なお、図1および図2に記載された本発明の実施の形態は主としてより艶のある外観特性を得ることを目的として構成されているが、逆に艶の少ない外観特性を有する外装部品を形成することも本発明の範囲内である。さらに、これらの実施の形態において、熱可塑性マトリックスに磁性体成分を混合した例を示すが、エラストマ成分に磁性体成分を添加することも本発明の範囲内である。
【0031】
まず、表層と本体とを別成形した本発明の外装部品の実施の形態を図1に基づいて説明する。
まず、従来の熱可塑性エラストマ組成物と同様に熱可塑性マトリックス成分Aとエラストマ成分Bとから構成された本体1を形成する。次いで、このようにして形成された本体1上にさらに磁性体成分が導入された熱可塑性マトリックス成分ACとエラストマ成分Bとから構成された表層部2を形成する。表層部2を形成する際に、すなわち熱時、表面側から磁場を与えることによって、エラストマ成分と比較して粘度が低くかつ磁性体成分Cを含む熱可塑性成分ACは、表面側に移動する。これにより、図1に示す通り、外装部品断面の表面X0に向かうにしたがって熱可塑性成分ACがより多く分布し、一方本体1側X1に向かうにしたがってエラストマBがより多く分布する構成となる。すなわち、表面部分(X0〜Xm)は本体側(Xm〜X1)に比較して、エラストマBが少ない構成となる。
【0032】
なお、本体1と表層部2との界面部分(X1)は、本体1および表層部2を構成する熱可塑性マトリックス成分ACが同一または相溶性成分で構成することによって渾然一体に形成される。したがって、本発明の外装部品は、表層部2と本体1とを別成形した場合でも、界面(X1)における低い接着力に起因する問題はない。
また、外装部品の表面部分におけるエラストマ成分の露出量が少ないので図3(a)に示すような入射した光が乱反射することはない。
【0033】
次に図2に基づいて、一体別成形した、すなわち単一の組成物から形成した本発明の外装部品の実施の形態を説明する。
この実施の形態において、磁性体成分が導入された熱可塑性マトリックス成分ACとエラストマ成分Bとから構成された本体1を形成する。本体1を形成する際に、すなわち熱時、表面側から磁場を与えることによって、エラストマ成分と比較して粘度が低くかつ磁性体成分Cを含む熱可塑性マトリックス成分ACは、表面側に移動する。これにより、図2に示す通り、外装部品断面の表面X0に向かうにしたがって熱可塑性成分ACがより多く分布し、一方裏面側X1に向かうにしたがってエラストマBがより多く分布する構成となる。すなわち、表面部分(X0〜Xn)は裏面側(Xn〜X1)に比較して、エラストマBが少ない構成となる。
【0034】
このように、本発明の外装部品は、用途に応じて種々の成形法により成形することが可能となる。
すなわち、例えばダブルインジェクション法により図1に示すように本体1と表層部2とから本発明の外装部品を形成した場合、図3(a)に示す従来技術と比較して表層部2に乱れが生じることがなく、より艶のある外観特性を得ることができる。また、本体1と表層部2とが渾然一体となって成形されるので界面からの剥離がなくなる。
さらに、例えば本体1と表層部2との配合成分を代えることが可能である。例えば、表層部分に耐疵性、耐磨耗性等の耐久性が要求される場合、表層部を構成する組成物に比較的高価な耐久性材料を配合し、また本体部分に比較的耐久性の低い安価な材料を配合することによってコストダウンを図ることも可能である。
【0035】
なお、型の構造上で意匠面である表層部側に磁場を発生させる構造がとれない場合には、エラストマ成分中に磁性体成分を含有させ、意匠面とは逆側の面から磁場を発生させることによって同様の効果を奏することが可能となる。
【0036】
また、本発明の別の実施の形態において、表面部分にエラストマ成分を多量に露出させることによって、意識的に表面に艶の少ない外装部品を提供することが可能である。
すなわち、熱可塑性エラストマ組成物が磁性体成分Cを含む熱可塑性成分Aを用いる場合には、表面とは反対部分から磁場を与えることによって、表面に向かうに従ってエラストマ成分の量を増加することが可能である。
【0037】
次に、本発明の外装部品の成形方法および成形用の型を図4〜図7に基づいて説明する。
図4は、本発明の外装部品の成形方法の一例を示す図面であり、図5は、本発明の外装部品を成形するための型の一例を示す断面図であり、図6は、本発明の外装部品の適用例を示す図面であり、そして図7は、本発明の外装部品の一例を示す断面図である。
以下の実施の形態において、図6および図7に示す自動車のRRクォータシール(RR)を例にとって説明する。図6に示す通り、RRクォータシール(RR)は、自動車の後部ドアのクォータガラスの周辺を保護するプラスチック製外装部品であり、図7に示す通りガラス10を挟んで意匠面側Dが形成されている。
【0038】
本発明においては、このような外装部品を製造するに当たって、図4に示す型M1〜M3を用いて成形を行う。すなわち、まず図4(a)に示す通り第1の型M1および第2の型M2を準備する。図8に示す従来技術で使用した型M2’とは異なり、本発明においては、第2の型M2は、磁場付与手段20(図においては電磁石として示している)を埋設している。この実施の形態において、磁場付与手段20は意匠面D側に相当する部分に埋設されている。
【0039】
次いで図4(b)に示す通り、第1の型M1および第2の型M2を組み合わせ、そして図4(c)に示す通り表層部を成形するための本発明の熱可塑性マトリックス成分中に磁性体成分を含む熱可塑性エラストマ組成物を注入して表層部を形成する。本発明においては、成形用組成物を注入して成形する際に磁場を与える必要があり、磁場付与手段20が電磁石である場合には通電しながら、すなわち磁場を付与しながら成形を行う。一方、磁場付与手段20が永久磁石の場合には、通電を行う必要はない。
【0040】
このようにして磁場を付与しながら成形を行うことにより、熱可塑性エラストマにおける磁性体成分を含む熱可塑性樹脂は意匠面側により多く分布し、一方エラストマ成分は意匠面と反対側、すなわち第1の型M1側により多く分布することとなる。
したがって、成形された表層部の意匠面D側は平滑な表面、すなわち艶のある表面となる。
【0041】
次いで、図4(d)に示す通り第1の型M1を外し、代わりに第3の型M3を準備し、図4(e)に示す通り、第3の型M3と磁場付与手段20を有する第2の型M2とを組み合わせ、そして図4(f)に示す通り、本体を成形するための成形用組成物を注入して成形を行う。
この本体の成形の際に、磁場を付与しながら成形を行う。すなわち、本体部を成形する際に熱が付与されるので磁場を付与することによって、表層部に比較的多く分布した熱可塑性マトリックスが本体側に移行するのを防止する。
このように構成することによって、目的とする本発明の外装部品を成形することが可能となる。
【0042】
次に、図5に基づいて、本発明の外装部品を押出成形により形成する実施の形態を説明する。
図5に示す通り、本発明の外装部品を成形するための押出成形用の型Mは表層部に相当する部分に磁場付与手段20を有している。
このように磁場付与手段20を有する押出成形用の型に、磁場を付与しつつ本発明の外装部品を成形するための本発明の熱可塑性マトリックス成分中に磁性体成分を含む熱可塑性エラストマ組成物を注入し押出すことにより図4に示した例と同様に意匠面側に熱可塑性エラストマにおける磁性体成分を含む熱可塑性樹脂がより多く分布し、一方エラストマ成分は意匠面と反対側にエラストマ成分がより多くする外装部品を成形することが可能となる。
【0043】
以上説明した通り、本発明の外装部品は、ダブルインジェクション法や押出成形法の所望の成形方法により成形することが可能である。
【0044】
【発明の効果】
請求項1によると、熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれか一方に磁性体材料が導入されているので、外装部品成形の際に磁場を与えることにより、成形品である外装部品を構成する熱可塑性樹脂マトリックス成分とエラストマ成分との分布を可変とすることが可能となる。
請求項2および請求項3によると、外装部品の表面の外観に艶が要求される場合に、このように表面に向かうに従って熱可塑性マトリックス成分を増加させることにより、表面の外観、特に艶を向上させることが可能である。
【0045】
請求項4によると、熱可塑性マトリックス成分とエラストマ成分との両成分から構成される熱可塑性エラストマ組成物から所望の両成分の分布量を有する外装部品を容易に成形することが可能となる。
請求項5および請求項6によると、表面側に熱可塑性樹脂成分を表面に多く析出させ、一方、エラストマ成分は比較的裏面に多く存在させることが可能となる。これにより、優れた外観、特に艶を有する外装部品を製造することが可能となる。
【0046】
請求項7によると、成形品の性質に応じて型成形や押出成形等の最適な方法を選択することが可能である。
請求項8によると、外装部品を磁場付与手段、例えば永久磁石、電磁石を埋設した型を用いることによって、熱可塑性樹脂マトリックスとエラストマを所望の量で分布する外装部品を容易に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外装部品の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の外装部品の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】図3(a)および図3(b)は、従来の外装部品の一例を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の外装部品の成形方法の一例を示す図面である。
【図5】本発明の外装部品を成形するための型の一例を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の外装部品の適用例を示す図面である。
【図7】図7は、本発明の外装部品の一例を示す断面図である。
【図8】従来の外装部品の成形方法の一例を示す図面である。
【符号の説明】
AC 磁性体成分が導入された熱可塑性マトリックス成分
B エラストマ成分
M、M1、M2、M3 型
1 本体
2 表層部
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性エラストマから形成された外装部品およびその製造方法並びに外装部品製造用の型に関する。より詳しく述べると、外観性に優れた自動車用外装部品に代表される外装部品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラスチック製外装部品は、種々の分野に用いられている。例えば図6に示す通り、プラスチック製外装部品は、PRクォータシール(RR)、モールド・アッセンブル・ウインド(MAW)、ドアモール(DM)、インナウエザストリップ(IW)、ルーフモール(RM)、ウインドモール(WM)等の自動車外装部品に代表される各種外装部品として用いられている。従来このようなプラスチック製外装部品として、主としてポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)を原料として成形加工されたものが用いられてきた。
【0003】
PVCは非常に入手が容易であり、しかも安価であり、そしてインジェクション成形、コンプレッション成形、トランスファ成形等の型成形や押出成形の各種成形法により最終外装部品を成形することができるという利点がある。
またPCVを原料した外装部品は外観、特に艶が良好であるという特徴を有している。
【0004】
しかしながら、近年環境等の配慮から、特にリサイクル及び有害物質排除の観点から、各種外装部品を塩素不含の材料から成形することが望まれている。
そこで、PVCに代わる外装部品用の材料として、熱可塑性樹脂成分(代表的にはオレフィン系樹脂)とエラストマ成分から構成された熱可塑性エラストマの使用が考えられている。しかしながら、このような熱可塑性エラストマを単にPVCと同様の方法で成形して得られた外装部品は、PVC系外装部品と比較して外観特性、特に艶が著しく劣っているのが一般的である。
【0005】
そのため、例えば特許文献1には、意匠面に外観特性および耐久性に優れたアイオマー材料を原料として共押出成形する外装部品の製造方法が記載されている。
【0006】
しかしながら、この方法では、成形法が共押出法に限定されてしまい適用可能な外装部品が限定されてしまうという欠点を有していた。また、共押出に使用されるアイオマーは、比較的に硬い材料であり、表面部分に柔軟性が要求されるような外装部品の成形には適するものではない。
そのため、表層部と本体部とを異なる熱可塑性エラストマ材料を用いてダブルインジェクションを行う方法が考えられる。
例えば図6および図7に示す自動車のRRクォータシール(RR)を例にとって説明する。図6に示す通り、RRクォータシール(RR)は、自動車の後部ドアのクォータガラスの周辺を保護するプラスチック製外装部品であり、図7に示す通りガラス10を挟んで意匠面側Dが形成されている。
【0007】
このような外装部品を従来技術に従いダブルインジェクション法により成形する場合、図8に示す手順により成形を行っていた。すなわち、図8(a)に示す通り、まず第1の型M1’および第2の型M2’を準備し、次いで図8(b)に示す通り、第1の型M1’および第2の型M2’を組み合わせ、そして図8(c)に示す通り表層部を成形するための成形用組成物を注入して表層部を形成する。
【0008】
次いで、図8(d)に示す通り第1の型M1’を外し、代わりに第3の型M3’を準備し、図8(e)に示す通り、第2の型M2’と第3の型M3’とを組み合わせ、そして図8(f)に示す通り、本体を成形するための成形用組成物を注入して外装部品を形成する。
しかしながら、図8(d)に示す段階で、後から注入された本体部の材料の熱および圧力により、表層部の形状を維持できず、充分な二層構造を形成することが困難であった。
また、本体部に材料を注入する際に表層部が流動・混合するのを回避するために、図8(c)に示す段階に続いて、表層部を充分に冷却する方法が考えられるが、表層部と本体部との界面での溶融が不充分となり、接着不良が発生するという問題点を有している。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−16190号公報 (全文)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
さらに、このようなダブルインジェクション法を適用しても表面の外観特性が充分に改善されていないのが現状である。
したがって、本発明の課題は、目的・用途に応じた最適な成形方法により成形された外観特性に優れた外装部品を提供することである。
本発明の別の課題は、外観特性に優れた外装部品、特に良好な艶を有する外装部品を製造する方法を提供することである。
本発明の更に別の課題は、外観特性に優れた外装部品、特に良好な艶を有する外装部品を製造するための型を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題に鑑みて鋭意検討した結果、(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分を含む外装部品成形用の熱可塑性エラストマ組成物のいずれかの成分に磁性体を混入し、そして成形時に磁場を与えることによって良好な特性を有する外装部品を提供することが可能であることを見出して本発明を創作するに至った。
前記課題を解決する本発明は、(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分を含む熱可塑性エラストマ組成物から成形された外装部品であって、前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれかの成分に(C)磁性体材料を含むことを特徴とするものである(請求項1)。
このように構成すると、熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれか一方に磁性体材料が導入されているので、外装部品成形の際に磁場を与えることにより、成形品である外装部品を構成する熱可塑性樹脂マトリックス成分とエラストマ成分との分布を可変とすることが可能となる。
【0012】
なお、本発明において使用される用語「熱可塑性樹脂マトリックス成分」とは、プラスチック成形加工可能な熱可塑性樹脂全てを包含し、好ましくはオレフィン系熱可塑性樹脂である。また、熱可塑性樹脂マトリックス成分とは、当該技術分野に公知の種々の添加成分、例えば顔料等を含んでも良いことを意味する。
同様にして、本発明において使用される用語「エラストマ成分」とは、プラスチック成形加工可能な天然または合成エラストマ成分を含むことを意味する。これらのエラストマ成分は所望に応じて加硫化、水素化等の改質されたものであってもよい。
【0013】
本発明の外装部品の特定の実施の形態において、前記外装部品の厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]が表面の方向に向かって増加することが好ましく(請求項2)、表層部が熱可塑性マトリックス成分から本質的に構成されていることがより好ましい(請求項3)。
すなわち、外装部品の表面の外観に艶が要求される場合に、このように表面に向かうに従って熱可塑性マトリックス成分を増加させることにより、表面の外観、特に艶を向上させることが可能である。
【0014】
また、前記課題を解決する本発明の熱可塑性エラストマ組成物を成形して外装部品を製造する方法は、(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分および(C)前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分中に含有する磁性体材料から構成された熱可塑性エラストマ組成物を型に導入する段階、および前記型の所定方向から前記熱可塑性エラストマ組成物に磁場を与える段階を含むことを特徴とするものである(請求項4)。
このように構成することによって、熱可塑性マトリックス成分とエラストマ成分との両成分から構成される熱可塑性エラストマ組成物から所望の両成分の分布量を有する外装部品を容易に成形することが可能となる。
【0015】
本発明の一実施形態に係る外装部品の製造方法において、前記磁性体材料が前記熱可塑性樹脂マトリックスに排他的に配合されており、製造される外装部品の表面に当たる部分に対して磁場を与えることが好ましい(請求項5)。代わりに、本発明の別の実施形態に係る外装部品の製造方法において、前記磁性体材料が前記エラストマに排他的に配合されており、製造される外装部品の表面に当たる部分の反対方向から磁場を与えることが好ましい(請求項6)。
このように構成することによって、表面側に熱可塑性樹脂成分を表面に多く析出させ、一方、エラストマ成分は比較的裏面に多く存在させることが可能となる。これにより、優れた外観、特に艶を有する外装部品を製造することが可能となる。
【0016】
本発明の外装部品の製造方法において、型成形法または押出成形法により外装部品を成形することができる(請求項7)。
本発明の外装部品の製造方法は、成形品の性質に応じて型成形や押出成形等の最適な方法を選択することが可能である。
また本発明の外装部品の製造方法において、前記磁場を成形型に埋設された磁場付与手段により前記熱可塑性エラストマ組成物に磁場を与えることを特徴とするものである(請求項8)。
本発明の外装部品の製造方法において、外装部品を磁場付与手段、例えば永久磁石、電磁石を埋設した型を用いることによって、熱可塑性樹脂マトリックスとエラストマを所望の量で分布する外装部品を容易に得ることが可能となる。
【0017】
本発明はまた、本発明の外装部品を成形するための型に関するものであって、磁場を成形型に埋設された磁場付与手段を有することを特徴とするものである(請求項9)。
このように構成することによって、優れた外観特性を有する外装部品を成形可能な型が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の外装部品の一実施形態を示す断面図であり、図2は、本発明の外装部品の他の実施形態を示す断面図であり、図3は、従来の外装部品の一例を示す断面図である。
【0019】
本発明の外装部品は、従来の塩素系プラスチックに代替可能な成分、すなわち(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B)エラストマ成分を主成分として含む熱可塑性エラストマ組成物から構成され、(A)または(B)の成分のいずれかに磁性体成分が含有されている組成物から構成されたアウトドア用のプラスチック製の外装部品であって、自動車、船舶、その他各種屋外用途として適用可能な外装部品である。
【0020】
本発明において(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分として、プラスチック成形加工分野で周知の熱可塑性樹脂を用いることができる。本発明に適用可能な熱可塑性樹脂として、限定されるものではないが、オレフィン系樹脂、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE);オレフィン類と前記オレフィン類と共重合可能な他のモノマとのコポリマ;ポリオレフィンと他のポリマーあるいは無機フィラーとのブレンド;ポリエーテル、例えばポリオキシメチレン(アセタール);ポリアミド、例えばポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(ナイロン66);芳香族ポリマー、例えばポリスチレン(PS);ケトンポリマー例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK);アクリル系樹脂、例えば(メタ)アクリレート(コ)ポリマー;アクリレートまたはメタクリレートとこれらと共重合可能な他のモノマとのコポリマ;ポリカーボネート;ABS樹脂あるいは、これらの熱可塑性樹脂の2種類以上のブレンドポリマー等が挙げられる。本発明においては、後述するエラストマ成分と比較的粘度差があり操作が容易であるという観点からオレフィン系樹脂が好ましい。また、自動車用内外装樹脂には、PP等のオレフィン系樹脂が多く用いられており、これらの部品との廃車後のリサイクルを考えた場合、同一系統の材料であれば一体リサイクルが可能となる。また、コストとしても比較的安価な材料であることから、オレフィン系へのモノマテリアル化が進んでいる。このような観点からもオレフィン系樹脂が好ましい。
【0021】
本発明において適用可能な(B)エラストマ成分は、従来公知の合成または天然ゴムであり、例えば天然ゴム(NR);クロロプレンゴム(CR)、エチレン・プロピレンプロピレンゴム(EPR)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)ニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)等の合成ゴムやこれらの非架橋物または架橋物である。これらのエラストマ成分は、単独であるいは二種類以上のブレンドとして目的・用途に応じて選択することが可能である。
【0022】
本発明の外装部品は、(A)熱可塑性樹脂マトリックス成分と、(B)エラストマ成分を主成分とし、前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれかの成分に(C)磁性体材料が排他的に導入された熱可塑性エラストマ組成物から構成されていることを特徴とするものであるが、本発明の外装部品に(C)磁性体材料を導入する理由は以下の通りである。
【0023】
熱可塑性エラストマな組成物の外観特性について、種々の予備検討を行った結果、外装部品の表面の平滑性と外観特性が関係することを見出した。すなわち、図3(a)に示す通り、熱可塑性マトリックス成分Aよりもエラストマ成分Bが比較的多い組成物から形成された外装部品の表面には、エラストマ成分が多く露出している。そのために、入射した光(図中、白抜き矢印で示す:以下同様)が乱反射して(図中、通常の矢印で示す:以下同様)、艶がでない傾向にある。
【0024】
逆に、図3(b)に示す通り、熱可塑性マトリックス成分Aよりもエラストマ成分Bが比較的少ない組成物から形成された外装部品の表面には、エラストマ成分Bの表面への露出が少なくなる。そのために、入射した光の乱反射が抑制されて艶が比較的に高くなる。
したがって、表面のエラストマ成分の分布を制御することによって、外観特性を改良することが可能であることを知見した。
【0025】
このように表面のエラストマ成分の分布を抑制する方法として、本発明においては(A)熱可塑性マトリックス成分よりも(B)エラストマ成分のいずれか一方に(C)磁性体成分を添加し、成形時(熱時)に磁場を与えることにより(A)熱可塑性マトリックス成分と(B)エラストマ成分との分布の制御を行うものである。
【0026】
すなわち、本発明において、図3(a)に示すように、厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性樹脂マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]が裏面X0から表面X1の方向に向かって減少するように制御すると、艶の少ない外観特性を有する外装部品が得られ、逆に図3(b)に示すように、厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性樹脂マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]が裏面X1から表面X0の方向に向かって増加するように制御すると、艶のある外観特性を有する外装部品が得られる。
【0027】
本発明において使用可能な(C)磁性体成分は、本発明の目的・効果を損なわない限り特に限定されるものではなく、例えばフェライト等の鉄系、ニッケルコバルト系の金属あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらの(C)磁性体成分は、粒子状であることが好ましい。また、(C)磁性体成分は、(A)熱可塑性マトリックス成分に導入することが制御が容易である点および導入が容易である点から好ましい。
【0028】
例えば、(A)熱可塑性マトリックス成分を重合時に(C)フェライト等の磁性体成分を導入して重合する方法、溶融した(A)熱可塑性マトリックスに(C)磁性体成分を混練する方法等種々の方法により、(A)熱可塑性マトリックス中に(C)磁性体成分を導入することが可能である。
また、(C)磁性体成分の添加量は、(A)熱可塑性マトリックス成分と(B)エラストマ成分との混合比、使用する磁場付与手段の磁力、目的とする(A)熱可塑性マトリックス成分および(B)エラストマ成分の分布の程度等を考慮して適宜決定することができる。
【0029】
なお、本発明の外装部品を構成する熱可塑性エラストマ組成物には、従来公知の添加剤やフィラーを添加してもよい。このような添加剤やフィラーの例として、カーボンブラック、タルク、クレー、シリカおよび酸化亜鉛等の体質顔料が挙げられる。
【0030】
以下、このような特定の成分(A)〜(C)から構成された熱可塑性エラストマ組成物から構成された本発明の外装部品の実施の形態について、図1および図2を用いて説明する。なお、図1および図2に記載された本発明の実施の形態は主としてより艶のある外観特性を得ることを目的として構成されているが、逆に艶の少ない外観特性を有する外装部品を形成することも本発明の範囲内である。さらに、これらの実施の形態において、熱可塑性マトリックスに磁性体成分を混合した例を示すが、エラストマ成分に磁性体成分を添加することも本発明の範囲内である。
【0031】
まず、表層と本体とを別成形した本発明の外装部品の実施の形態を図1に基づいて説明する。
まず、従来の熱可塑性エラストマ組成物と同様に熱可塑性マトリックス成分Aとエラストマ成分Bとから構成された本体1を形成する。次いで、このようにして形成された本体1上にさらに磁性体成分が導入された熱可塑性マトリックス成分ACとエラストマ成分Bとから構成された表層部2を形成する。表層部2を形成する際に、すなわち熱時、表面側から磁場を与えることによって、エラストマ成分と比較して粘度が低くかつ磁性体成分Cを含む熱可塑性成分ACは、表面側に移動する。これにより、図1に示す通り、外装部品断面の表面X0に向かうにしたがって熱可塑性成分ACがより多く分布し、一方本体1側X1に向かうにしたがってエラストマBがより多く分布する構成となる。すなわち、表面部分(X0〜Xm)は本体側(Xm〜X1)に比較して、エラストマBが少ない構成となる。
【0032】
なお、本体1と表層部2との界面部分(X1)は、本体1および表層部2を構成する熱可塑性マトリックス成分ACが同一または相溶性成分で構成することによって渾然一体に形成される。したがって、本発明の外装部品は、表層部2と本体1とを別成形した場合でも、界面(X1)における低い接着力に起因する問題はない。
また、外装部品の表面部分におけるエラストマ成分の露出量が少ないので図3(a)に示すような入射した光が乱反射することはない。
【0033】
次に図2に基づいて、一体別成形した、すなわち単一の組成物から形成した本発明の外装部品の実施の形態を説明する。
この実施の形態において、磁性体成分が導入された熱可塑性マトリックス成分ACとエラストマ成分Bとから構成された本体1を形成する。本体1を形成する際に、すなわち熱時、表面側から磁場を与えることによって、エラストマ成分と比較して粘度が低くかつ磁性体成分Cを含む熱可塑性マトリックス成分ACは、表面側に移動する。これにより、図2に示す通り、外装部品断面の表面X0に向かうにしたがって熱可塑性成分ACがより多く分布し、一方裏面側X1に向かうにしたがってエラストマBがより多く分布する構成となる。すなわち、表面部分(X0〜Xn)は裏面側(Xn〜X1)に比較して、エラストマBが少ない構成となる。
【0034】
このように、本発明の外装部品は、用途に応じて種々の成形法により成形することが可能となる。
すなわち、例えばダブルインジェクション法により図1に示すように本体1と表層部2とから本発明の外装部品を形成した場合、図3(a)に示す従来技術と比較して表層部2に乱れが生じることがなく、より艶のある外観特性を得ることができる。また、本体1と表層部2とが渾然一体となって成形されるので界面からの剥離がなくなる。
さらに、例えば本体1と表層部2との配合成分を代えることが可能である。例えば、表層部分に耐疵性、耐磨耗性等の耐久性が要求される場合、表層部を構成する組成物に比較的高価な耐久性材料を配合し、また本体部分に比較的耐久性の低い安価な材料を配合することによってコストダウンを図ることも可能である。
【0035】
なお、型の構造上で意匠面である表層部側に磁場を発生させる構造がとれない場合には、エラストマ成分中に磁性体成分を含有させ、意匠面とは逆側の面から磁場を発生させることによって同様の効果を奏することが可能となる。
【0036】
また、本発明の別の実施の形態において、表面部分にエラストマ成分を多量に露出させることによって、意識的に表面に艶の少ない外装部品を提供することが可能である。
すなわち、熱可塑性エラストマ組成物が磁性体成分Cを含む熱可塑性成分Aを用いる場合には、表面とは反対部分から磁場を与えることによって、表面に向かうに従ってエラストマ成分の量を増加することが可能である。
【0037】
次に、本発明の外装部品の成形方法および成形用の型を図4〜図7に基づいて説明する。
図4は、本発明の外装部品の成形方法の一例を示す図面であり、図5は、本発明の外装部品を成形するための型の一例を示す断面図であり、図6は、本発明の外装部品の適用例を示す図面であり、そして図7は、本発明の外装部品の一例を示す断面図である。
以下の実施の形態において、図6および図7に示す自動車のRRクォータシール(RR)を例にとって説明する。図6に示す通り、RRクォータシール(RR)は、自動車の後部ドアのクォータガラスの周辺を保護するプラスチック製外装部品であり、図7に示す通りガラス10を挟んで意匠面側Dが形成されている。
【0038】
本発明においては、このような外装部品を製造するに当たって、図4に示す型M1〜M3を用いて成形を行う。すなわち、まず図4(a)に示す通り第1の型M1および第2の型M2を準備する。図8に示す従来技術で使用した型M2’とは異なり、本発明においては、第2の型M2は、磁場付与手段20(図においては電磁石として示している)を埋設している。この実施の形態において、磁場付与手段20は意匠面D側に相当する部分に埋設されている。
【0039】
次いで図4(b)に示す通り、第1の型M1および第2の型M2を組み合わせ、そして図4(c)に示す通り表層部を成形するための本発明の熱可塑性マトリックス成分中に磁性体成分を含む熱可塑性エラストマ組成物を注入して表層部を形成する。本発明においては、成形用組成物を注入して成形する際に磁場を与える必要があり、磁場付与手段20が電磁石である場合には通電しながら、すなわち磁場を付与しながら成形を行う。一方、磁場付与手段20が永久磁石の場合には、通電を行う必要はない。
【0040】
このようにして磁場を付与しながら成形を行うことにより、熱可塑性エラストマにおける磁性体成分を含む熱可塑性樹脂は意匠面側により多く分布し、一方エラストマ成分は意匠面と反対側、すなわち第1の型M1側により多く分布することとなる。
したがって、成形された表層部の意匠面D側は平滑な表面、すなわち艶のある表面となる。
【0041】
次いで、図4(d)に示す通り第1の型M1を外し、代わりに第3の型M3を準備し、図4(e)に示す通り、第3の型M3と磁場付与手段20を有する第2の型M2とを組み合わせ、そして図4(f)に示す通り、本体を成形するための成形用組成物を注入して成形を行う。
この本体の成形の際に、磁場を付与しながら成形を行う。すなわち、本体部を成形する際に熱が付与されるので磁場を付与することによって、表層部に比較的多く分布した熱可塑性マトリックスが本体側に移行するのを防止する。
このように構成することによって、目的とする本発明の外装部品を成形することが可能となる。
【0042】
次に、図5に基づいて、本発明の外装部品を押出成形により形成する実施の形態を説明する。
図5に示す通り、本発明の外装部品を成形するための押出成形用の型Mは表層部に相当する部分に磁場付与手段20を有している。
このように磁場付与手段20を有する押出成形用の型に、磁場を付与しつつ本発明の外装部品を成形するための本発明の熱可塑性マトリックス成分中に磁性体成分を含む熱可塑性エラストマ組成物を注入し押出すことにより図4に示した例と同様に意匠面側に熱可塑性エラストマにおける磁性体成分を含む熱可塑性樹脂がより多く分布し、一方エラストマ成分は意匠面と反対側にエラストマ成分がより多くする外装部品を成形することが可能となる。
【0043】
以上説明した通り、本発明の外装部品は、ダブルインジェクション法や押出成形法の所望の成形方法により成形することが可能である。
【0044】
【発明の効果】
請求項1によると、熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれか一方に磁性体材料が導入されているので、外装部品成形の際に磁場を与えることにより、成形品である外装部品を構成する熱可塑性樹脂マトリックス成分とエラストマ成分との分布を可変とすることが可能となる。
請求項2および請求項3によると、外装部品の表面の外観に艶が要求される場合に、このように表面に向かうに従って熱可塑性マトリックス成分を増加させることにより、表面の外観、特に艶を向上させることが可能である。
【0045】
請求項4によると、熱可塑性マトリックス成分とエラストマ成分との両成分から構成される熱可塑性エラストマ組成物から所望の両成分の分布量を有する外装部品を容易に成形することが可能となる。
請求項5および請求項6によると、表面側に熱可塑性樹脂成分を表面に多く析出させ、一方、エラストマ成分は比較的裏面に多く存在させることが可能となる。これにより、優れた外観、特に艶を有する外装部品を製造することが可能となる。
【0046】
請求項7によると、成形品の性質に応じて型成形や押出成形等の最適な方法を選択することが可能である。
請求項8によると、外装部品を磁場付与手段、例えば永久磁石、電磁石を埋設した型を用いることによって、熱可塑性樹脂マトリックスとエラストマを所望の量で分布する外装部品を容易に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外装部品の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の外装部品の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】図3(a)および図3(b)は、従来の外装部品の一例を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の外装部品の成形方法の一例を示す図面である。
【図5】本発明の外装部品を成形するための型の一例を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の外装部品の適用例を示す図面である。
【図7】図7は、本発明の外装部品の一例を示す断面図である。
【図8】従来の外装部品の成形方法の一例を示す図面である。
【符号の説明】
AC 磁性体成分が導入された熱可塑性マトリックス成分
B エラストマ成分
M、M1、M2、M3 型
1 本体
2 表層部
Claims (9)
- (A) 熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B) エラストマ成分を含む熱可塑性エラストマ組成物から成形された外装部品であって、前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分のいずれかの成分に(C)磁性体材料を含むことを特徴とする、外装部品。
- 前記外装部品の厚さ方向の断面において全熱可塑性エラストマ組成物に対する前記熱可塑性マトリックス成分の比(A)/[(A)+(B)]が表面の方向に向かって増加することを特徴とする請求項1に記載の外装部品。
- 表層部が熱可塑性マトリックス成分から本質的に構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の外装部品。
- 熱可塑性エラストマ組成物を成形して外装部品を製造する外装部品の製造方法であって、
(A) 熱可塑性樹脂マトリックス成分および(B) エラストマ成分および(C)前記熱可塑性樹脂マトリックス成分またはエラストマ成分中に含有する磁性体材料から構成された熱可塑性エラストマ組成物を型に導入する段階、および前記型の所定方向から前記熱可塑性エラストマ組成物に磁場を与える段階を含むことを特徴とする外装部品の製造方法。 - 前記磁性体材料が前記熱可塑性樹脂マトリックスに排他的に配合されており、製造される外装部品の表面に当たる部分に対して磁場を与えることを特徴とする請求項4に記載の外装部品の製造方法。
- 前記磁性体材料が前記エラストマに排他的に配合されており、製造される外装部品の表面に当たる部分の反対方向から磁場を与えることを特徴とする請求項4に記載の外装部品の製造方法。
- 型成形法または押出成形法により外装部品を成形することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の外装部品の製造方法。
- 前記磁場を成形型に埋設された磁場付与手段により前記熱可塑性エラストマ組成物に磁場を与えることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の外装部品の製造方法。
- 磁場を成形型に埋設された磁場付与手段を有することを特徴とする外装部品成形用の型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003051702A JP2004256769A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 外装部品、その製造方法及び外装部品製造用の型 |
Applications Claiming Priority (1)
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