JP2004256676A - ポリ(エチレンオキシド)誘導体およびその重合開始剤としての用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(I)で表されるポリ(エチレンオキシド)誘導体:およびその重合開始剤としての使用。
A−O−(CH2CH2O)n−L−S−C(=S)N(alk)2 (I)
(式中、Aはラジカル重合に悪影響を及ぼさない有機基を表し、LはC2−6アルキレン基または式
で表される基を表し、
alkは同一もしくは異なるC1−4アルキル基を表し、そしてnは5〜2000の整数を表す。)
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ(エチレンオキシド)誘導体に関し、より具体的には、特に、イニファターとして使用できるポリ(エチレンオキシド)誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリ(エチレンオキシド)(以下、PEGと略記する場合あり。)は、その高い親水性、水性媒体中での高い可動性等を考慮して、タンパク質の化学修飾やブロック−もしくはグラフトコポリマーの親水性セグメントとして広範に用いられている。また、後者のブロックコポリマーは各種薬物の生体内への送達用担体として有用であることも当該技術分野で周知である(例えば、特許文献1参照。)。ちなみに特許文献1によると、α−末端にアセタール化ホルミル基を担持するPEGを開始剤として使用し、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)をアニオンリビング重合させることにより、PEGセグメントとよく制御された分子量分布のDMAEMAセグメントを有する下記式(a)で表されるブロックコポリマーが得られている。
【0003】
【化3】
【0004】
このブロックコポリマーは、α末端に緩和な酸性条件下での加水分解により、タンパク質等のアミノ基に容易に反応しうるホルミル基(−CHO)に転化できるアセタール化ホルミル基を有するので、α末端に抗体等を結合でき、該コポリマーを用いて形成される、例えばポリマーミセルを標的指向性にできる等により、特に有用である。
【0005】
他方、高い反応性を有するラジカルを形成しうる特定の結合(例えば、N,N−ジ−もしくはモノ−アルキルジチオカルバミル基とベンジル基との結合、あるいは、所謂、アリル位への該ジチオカルバミル基の結合)を含有する化合物もしくはポリマーは、ラジカル重合のための開始剤(またはイニファター)として使用できることが当業者に周知である(例えば、非特許文献1参照。)。また、ポリマーセグメントとしてPEGセグメントを含有する下記式(b)で表されるイニファターも公知である(例えば、非特許文献2参照。)。
【0006】
【化4】
【0007】
【特許文献1】
国際公開第98/46655号(WO 98/46655)
パンフレット(第18−19頁、実施例7)
【0008】
【非特許文献1】
T. Otsu and A. Matsumoto, Advances in Polymer Science, Vol.136
(1998),76−137(82−83,101,107−108頁)
【0009】
【非特許文献2】
Y. Nakayama et. al. Biomaterials 20(1999)963−970(965頁)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載のアニオンリビング重合によるDMAEMAセグメントの伸長は効果的に進行するが、ジアルキルアミノエチル基以外のエステル形成基を有するメタアクリレートである場合には、必ずしも効果的に目的のブロックコポリマーが得られない場合がある。したがって、本発明の目的は、PEGセグメントと多様な他のモノマー由来のセグメントを含有するブロックコポリマーを効果的に提供することのできる手段の提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、α末端に各種官能基、特に、通常、ラジカルに対する反応性が知られているアセタール基を有しているにもかかわらず、非特許文献2に記載された式(b)で表されるイニファターの末端メトキシ基がアセタール化ホルミルアルキレンオキシ基で交換された形態にあるポリ(エチレンオキシド)誘導体がラジカル重合のイニファターとして使用できることを見出した。さらに本発明者らは、非特許文献1や同2に記載されたイニファターのごとき、高い反応性を有するラジカルを形成する結合[例えば、
【0012】
【化5】
【0013】
]にみられる芳香族環を担持しないポリ(エチレンオキシド)誘導体も、ラジカル重合のイニファターとして使用できることを見出した。また、これらの誘導体は、本発明者らの知る限りでは文献未載の化合物である。
【0014】
したがって、本発明によれば、下記一般式(I)で表されるポリ(エチレンオキシド)誘導体が提供される。
【0015】
一般式(I):
A−O−(CH2CH2O)n−L−S−C(=S)N(alk)2 (I)
式中、Aはラジカル重合に悪影響を及ぼさない有機基を表し、
LはC2−6アルキレン基または式
【0016】
【化6】
【0017】
で表される基を表し、
alkは同一もしくは異なるC1−4アルキル基を表し、そして
nは5〜2000、好ましくは500までの整数を表す。
【0018】
また、本発明によれば、上記の一般式(I)で表されるポリ(エチレンオキシド)誘導体のイニファターとしての使用もしくは用途も提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本明細書における「イニファター」の語は、当該技術分野で共通して認識されている意味内容で用いられており、具体的には、ラジカル重合開始剤のうち、一次ラジカル停止能もしくは連鎖移動能、およびこれらの両者の活性の高いものを意味する。
【0020】
本発明でいう「C1−8もしくはC1−4アルキル基」は分岐もしくは直鎖アルキル基であって、炭素原子数が1〜8個もしくは1〜4個のアルキル基を意味する。限定されるものでないが、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル等が、C1−8アルキル基の代表的な例であり、C1−4アルキル基は、それらのうち、炭素原子が4個以下のものである。
【0021】
本発明でいう「C2−6アルキレン基」は、エチレン(−CH2CH2−)、トリメチレン(−CH2CH2CH2−)、プロピレン(−CH(CH3)CH2−)、ヘキサメチレン(−CH2(CH2)4CH2−)等を代表例として挙げることができる。
【0022】
以上のような定義に基づいて、本発明に従う一般式(I)で表されるポリ(エチレンオキシド)誘導体(PEG誘導体とも称する。)が解釈されることを前提に、該誘導体について、以下さらに説明する。一般式(I)におけるAはラジカル重合に悪影響を及ぼさない有機基であって、本発明の目的に沿う限りいかなる有機基であってもよい。このような有機基に包含される、特に官能基もしくは機能性部分としてはC1−8アルキル基の、好ましくは末端もしくは隣接する位置の炭素原子に、ヒドロキシル基、メルカプト基、アセタール化ホルミル基、保護されたアミノ基および保護されたカルボキシル基からなる群より選ばれる1もしくは2個の基を有する置換されたアルキル基を挙げることができる。保護されたアミノ基および保護されたカルボキシル基における保護基としては、必要により加水分解、接触還元等により離脱可能な基であり、通常、ペプチド合成の技術分野で慣用されている保護基を好ましいものとして挙げることができる。
【0023】
本発明において、特に好ましい官能基もしくは機能性部分であると理解されているのは、アセタール化ホルミル基であって、例えば、式(II):
【0024】
【化7】
【0025】
で表される基である。式(II)におけるR1およびR2は、同一もしくは異なり、そしてC1−4アルキル基を表すか、あるいはR1およびR2は一緒になって未置換もしくはメチル置換エチレンを表す。このようなアセタール化ホルミル基は、保護されたホルミル基(OHC−)に相当し、緩和な酸性条件下で容易に加水分解されてホルミル基に変換されうる。こうして形成されるホルミル基は、オリゴもしくはポリペプチドまたはタンパク質、アミノ糖、オリゴもしくはポリヌクレオチド等を、それらのアミノ基を介して容易に共有結合しうるので、例えば、一般式(I)のイニファターから誘導されるブロックコポリマーに生体内の特定の組織、細胞もしくは部位への標的指向性を付与しうる抗体、リガンド等を結合するために都合よく利用できる。
【0026】
以上のような官能基もしくは機能性部分の導入方法については、当該技術分野で公知であり、例えば、各種ヘテロテレケリックブロックコポリマーの製造法を記載する、WO 96/32434、WO 96/33233、WO 97/06203を参照することができる。
【0027】
一般式(I)におけるnは、5〜2000、好ましくは500までのいずれか一つの整数であることができる。このことは、現実には、一般式(I)のポリ(エチレンオキシド)誘導体は、該式中の−(CH2CH2O)n−セグメントが、複数の異なる整数をもつ、分散性のある混合物として提供されるが、それらのセグメントを有する分子の少なくとも一つが、上記の定義に包含されるものであればよい。しかし、後述するイニファターとして一般式(I)の誘導体を使用する場合には、実質的に単分散性のポリ(エチレンオキシド)セグメントを有するものを使用することが好ましい。このような単分散性のセグメントは、後述する製造例に従って得ることができる。
【0028】
一般式(I)におけるLは、C2−6アルキレン基または式
【0029】
【化8】
【0030】
(−PhCH2−とも略記する。)で表される基である。C2−6アルキレン基のうち、C2アルキレンが都合よく提供できるので好ましい。なお、−PhCH2−基は、メチレン基が後述するN,N−ジアルキルジチオカルバミル(−SC(=S)N(alk)2に結合する。非特許文献2に記載のイニファターはエステル結合(−OCO−)を介してPh部分が結合しているが、本発明に従えば、エステル結合に代わり、エーテル結合(−O−)を介してPh部分が結合しているため、中間の主鎖がより安定なブロックコポリマーを提供しうる。
【0031】
この−SC(=S)N(alk)2における2つのalkは、相互に異なっていることもできるが、好ましくは同一であり、メチルまたはエチル基であることが好ましい。
【0032】
以上のごとく、一般式(I)により特定される本発明に従う、ポリ(エチレンオキシド)誘導体は、都合よくは、次の反応スキームに沿って製造できる。
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
以上の反応スキーム中の各反応段階は、それら自体公知の反応であり、後述の製造例および実施例に従い、また、必要により、それらを改良することによって実施できる。
【0036】
こうして製造される一般式(I)のポリ(エチレンオキシド)誘導体は、ラジカル重合のイニファターとして使用でき、例えば各種のPEGセグメントとラジカル重合可能なモノマー由来のセグメントとからなるブロックコポリマーを提供できるので、例えば、薬物担体、生体に接触する機器等の表面のコーティングとして有用である。このようなラジカル重合可能なモノマーとしては、特に、光重合性モノマーであれば、それらを一般式(I)のイニファターと一緒に使用することにより、該モノマー由来のポリマーセグメントを該イニファターの−L−S−の結合間に形成しうることが予測できる。こうして、PEGセグメントと光重合性モノマー由来のセグメントを含有するブロックコポリマーが提供できる。
【0037】
このような光重合性モノマーとしては、限定されるものでないが、スチレンもしくはベンゼン環に置換基を有するスチレン誘導体(置換基としては、例えば、アミノ基、モノ−もしくはジアルキル置換アミノ基ヒドロキシル基、カルボキシル基が挙げられる。)、アクリル酸、メタクリル酸、アルキル基に置換基を有していてもよいアルキルアクリレートもしくはアルキルメタクリレート(かようなアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、ヒドロキシエチル、N,N−ジメチルアミノエチル、N,N−ジエチルアミノエチル、等が挙げられる。)、酢酸ビニル、ならびにアクリロニトリルが挙げられる。
【0038】
このようなモノマーと本発明に従うイニファターは上述の非特許文献2に記載されるようなそれ自体公知の重合条件下で反応させることができる。また、後述の実施例に従い、また必要により、それを改変した方法により、該イニファターと該モノマーから誘導されるブロックコポリマーを製造できる。
【0039】
【実施例】
製造例1:α−アセタール−ω−メタンスルホニル−ポリ(エチレンオキシド)(Acetal−PEG−MS:反応スキーム1の(C)に相当)の製造
アルゴン雰囲気下、室温、ナスフラスコ中において、溶媒テトラヒドロフラン(THF)40mlに開始剤として3,3−ジエトキシ−1−プロパノール1mmol、カリウムナフタレン1mmol加え10分間撹拌しメタル化を行った。そして、エチレンオキシドを114mmol加え、室温中において、二日間撹拌し重合を行った。その後、再メタル化を行うためにカリウムナフタレン0.5mmol量トリエチルアミン6.0mmol量加えた。THF5mlに停止剤塩化メチルスルフォニル3.0mmolを溶解させたところに等圧滴下漏斗を用いてポリ(エチレンオキシド)の重合溶液を滴下した後、濾紙を用いて塩を濾過し、ジエチルエーテル沈殿により精製した後、クロロホルム・飽和食塩水抽出を行い、ベンゼン凍結乾燥により回収した。
【0040】
回収したポリマーのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定、1H−NMR解析を行った。その結果、数平均分子量(Mn)が約4800でMw/Mnが1.03のAcetal−PEG−MSが約80%の収率で得られたことが確認できた。また、α末端におけるアセタール基の導入率およびω末端におけるメチルスルフォニル基の導入率は、両者とも100%であることが確認された。
製造例2:α−アセタール−ω−ジエチルジチオカルバメート−ポリ(エチレンオキシド)(Acetal−PEG−DTC)の製造
Acetal−PEG−Ms 0.1mmol(480mg)、N,N−ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(STC)1mmol(225mg)をそれぞれアルゴン置換済みナスフラスコ中において、溶媒THF10mlに溶解させ、STC溶液をシリンジを用いてゆっくりAcetal−PEG−Ms溶液に加えた。3時間室温にて撹拌後、溶媒THFをエバポレートし、クロロホルム・飽和食塩水抽出を行った後、Na2SO4を用いて脱水した後ジエチルエーテル沈殿、ベンゼン凍結乾燥により生成物を回収した。回収したポリマーのGPC測定、1H−NMR解析を行った。なお、1H−NMRのスペクトログラムを図1に示す。図1よりジチオカーバメート(DTC)に由来するピークが確認される。また、GPC測定より得られるAcetal−PEG−DTCの分子量4800と1H−NMRスペクトルのPEG主鎖の積分値を基準とし、図1中の▲1▼および▲2▼の積分値からα末端のアセタール基の導入率は約91%であると算出され、▲7▼および▲8▼の積分値からω末端のDTCの導入率は約84%と算出される。
製造例2:α−メトキシ−ω−N,N−ジエチルジチオカルバメート−ポリ(オキシベンジル中断−PEG)(Methoxy−PEG(OBz)−DTC)(4)の製造
【0041】
【化11】
【0042】
製造例1に準じて得た化合物(1)20g(4mmol)の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)100ml中の溶液に4−ヒドロキシベンジルアルコール2.0g(16mmol)とCs2CO3 5.2g(16mmol)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、次いで減圧下でもとの容量の半分になるまで濃縮した。ジエチルエーテル沈殿を行い化合物(2)を92%の収率で得た。
【0043】
化合物(2)10g(約2mmol)の乾燥CH2Cl2100ml中の溶液に塩化チオニル2.4g(20mmol)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、次いで減圧下でもとの容量の約半分になるまで濃縮した。ジエチルエーテル沈殿を行い化合物(3)9.5g(収率95%)を得た。
【0044】
1H NMR (CDCl3,δ,ppm):
7.25(d,Ph)、6.94(d,Ph)、4.51(s,−CH2Cl)、4.0−3.4(m,−CH2−)、3.38(s,−OCH3)。
【0045】
Mn(GPC)=5900、Mw/Mn=1.03
化合物(3)のエタノール100mlおよびTHF100ml溶液にN,N−ジエチルジチオカルバメート・3H2O 9.9g(43.9mmol)のエタノール100ml溶液を0℃で加えた。混合物を室温で48時間撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮した。残物を溶離液としてCH2Cl2/CH3OH(容量比20:1)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製し、化合物(4)(Methoxy−PEG(OBz)−DTC)を得た。
【0046】
1H NMR(CDCl3,δ,ppm)
7.25(d,Ph)、6.94(d,Ph)、4.43(s,−CH2S−)、4.0−3.4(m,−CH2−)、3.38(s,−OCH3)、1.18(m,−CH2CH3)
Mn(GPC)=5700、Mw/Mn=1.02
製造例3:Acetal−PEG−DTCをイニファターとして用いたメタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(AMA)のリビングラジカル重合
石英フラスコにAcetal−PEG−DTCを0.1g(0.021mmol)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TD)を6.2mg(0.002mmol)加え、反応容器をアルゴン置換した後、モノマーとしてAMAを6ml(38.4mmol)、溶媒ベンゼンを1ml加え、アルゴンバブリングを行った後、UVを照射することで重合を開始した(8.6mW/cm2)。重合中適時(1時間目、1.5時間目、2時間目、2.5時間目、3時間目、8時間目、20時間目)サンプリングを行い、GPC測定、GC測定を行った。8時間後に重合溶液の粘性が増し撹拌出来なくなったため、ベンゼンを2ml加え溶解させた後20時間まで重合させ、ヘキサン再沈殿を2回行いベンゼン凍結乾燥によりポリマーを回収した。
【0047】
なお、適時サンプリングを行った試料のGC(ガスクロマトグラフィー)測定では、AMAと内部標準物質ドデカンが示すクロマトグラフの面積比を決定した。測定条件は次のとおりであった。
【0048】
注入部温度:100℃
検出温度:250℃
INI時間:5分
FIN時間:3分
昇温:30℃/分
各重合時間に対するモノマー(AMA)の転化率を図2に横軸に時間と縦軸に転化率をプロットした曲線として示す。図2より、重合時間が進行するにしたがって直線的にモノマーの転化率が上がることがわかる。また、図3にモノマーの転化率と分子量との関係を示す。図3より、モノマーの転化率が増すにしたがって直線的に分子量が増加していることがわかる。また、得られた、ブロックコポリマーの 1H−NMRのスペクトログラムを図4に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例2で得られたAcetal−PEG−DTCの 1H−NMRスペクトラムである。
【図2】製造例3における反応時間とモノマー(AMA)の転化率の関係を表すグラフである。
【図3】製造例3におけるモノマー(AMA)の転化率と得られたコポリマーの分子量の関係を表すグラフである。
【図4】製造例3で得られたブロックコポリマーの 1H−NMRスペクトラムである。
Claims (6)
- LがC2−6アルキレン基である請求項1記載のポリ(エチレンオキシド)誘導体。
- Aが未置換もしくは置換されたC1−8アルキル基であり、置換された場合の置換基がヒドロキシル基、メルカプト基、アセタール化ホルミル基、保護されたアミノ基および保護されたカルボキシル基からなる群より選ばれる請求項1または2記載のポリ(エチレンオキシド)誘導体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポリ(エチレンオキシド)誘導体からなるイニファター。
- 一緒に用いられるモノマーがスチレンもしくはそのベンゼン環に置換基を有するスチレン誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、アルキル基に置換基を有していてもよいアクリレートもしくはメタクリレート、酢酸ビニルおよびアクリロニトリルからなる群より選ばれる請求項5記載のイニファター。
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