JP2004256443A - フェニルエチリデンアミノオキシ酢酸類 - Google Patents

フェニルエチリデンアミノオキシ酢酸類 Download PDF

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由哉 雨宮
Masatoshi Motoizumi
政敏 本泉
Makoto Yanai
誠 谷内
Toru Hasegawa
徹 長谷川
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Abstract

【課題】プロテイン・チロシン・ホスファターゼ阻害作用などを有する新規化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)
【化1】
Figure 2004256443

[式中、Xは単結合、−O−、又は−CONH−(ただし上記アミド基の窒素原子がフェニル環に結合する)を示し、Rは炭素数1〜6個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を示し、Rは炭素数3〜20個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基(上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい)を示す。]で表される化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れたプロテイン・チロシン・ホスファターゼ阻害作用(例えば、プロテイン・チロシン・ホスファターゼ−1B阻害作用)、インスリン抵抗性改善作用、血糖低下作用、脂質低下作用、抗炎症作用、免疫調節作用を有する新規なアセチルオキシイミノ誘導体並びにその薬理上許容される塩及びその薬理上許容されるエステルに関する。また、本発明は、上記のアセチルオキシイミノ誘導体並びにその薬理上許容される塩及びその薬理上許容されるエステルを有効成分として含む医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロテイン・チロシン・ホスファターゼ(以下、PTPと略すことがある)及びプロテイン・チロシン・キナーゼによる可逆的なチロシンリン酸化は細胞の増殖、形質転換、分化、細胞死、代謝、遺伝子発現、免疫反応などにおける情報伝達の主要な過程の一つであると考えられている。
PTP−1B、LAR(leukocyte antigen−related)PTP、LRPなどのPTPはチロシンリン酸化されたインスリン受容体を脱リン酸化することにより、インスリン受容体の抑制性の調節を行っていることが報告されている。[バイオケミカル・ジャーナル(Biochemical Journal)、284巻、569頁、(1992)]さらに、PTP−1B欠損マウスでインスリン感受性が増強されていることも報告されている。[サイエンス(Science)、283巻、1544頁、(1999)]従って、PTP阻害剤は糖尿病、耐糖能不全、高脂血症などのインスリン作用の不足に起因する疾患及びインスリン抵抗性を生じる多嚢胞卵巣症候群などの疾患の治療薬になると考えられている。
PTPの1つであるCD45はT細胞の活性化に関係し、[アニュアル・レビュー・オブ・イムノロジー(Annual Review of Immunology)、12巻、85頁(1994)]さらに、マスト細胞の脱顆粒との関連も報告されている。[ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディスン(Journal of Experimental Medicine)、180巻、471頁(1994)]。また、SHP−1(PTP−1C)は免疫細胞の形成における抑制性の調節との関連が報告されている。[セル(Cell)、73巻、1445頁(1993)、ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)、4巻、124頁(1993)]従って、PTP阻害剤は自己免疫疾患及びアレルギー疾患の治療薬又は免疫賦活薬として利用できると考えられている。
【0003】
PTP−1Bは、その過剰発現と癌との関連が報告されている。[ジャーナル・オブ・ナショナル・キャンサー・インスティテュート(Journal of National Cancer Institute)、86巻、372頁(1994)]従って、PTP阻害剤は乳癌、卵巣癌などの悪性腫瘍の治療薬になると考えられている。
PTP−1C及びSHPTP2などのPTPはplatelet derived growth factorやepidermal growth factorの活性化との関連が報告されている。[モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー(Molecular and Cellular Biology)、14巻、509頁(1994)、ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(The Journal of Biological Chemistry、271巻、10385頁(1996)]従って、PTP阻害剤は関節炎の治療薬になると考えられている。
PTP はYersiniaやワクシニアウイルスなどの病原性との関連が報告されている。[セミナーズ・イン・セル・バイオロジー(Seminars in Cell Biology)、4巻、389頁、(1993)]従って、PTP阻害剤は感染症治療薬になると考えられている。
【0004】
PTPは神経の発生や分化及び神経系の機能維持への関与が報告されている。[バイオエッセイズ(Bioessays)、20巻、463頁(1998)、細胞工学、16巻、233頁(1997)]神経にはSTEPやPTPBR7やRPTP(レセプター型チロシンホスファターゼ)βなど神経特異的に発現しているPTPがあり、その他PTP−1BやLARやPTPαなどのように広範な組織細胞に分布するPTPも、数多く発現している[蛋白質核酸酵素、42巻、446頁(1997)]。また神経栄養因子の受容体はインスリンと同様に自己リン酸化によってその作用を伝え、SHP−1などのPTPによってその作用が負に調節されていると考えられている[ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・サイエンス(J Biol Chem)、270巻、25629頁(1995)]。従ってPTPの阻害剤は、中枢および末梢の神経変性疾患や神経障害の治療薬になると考えられている
【0005】
PTP−1BはIGF−1(インスリン様増殖因子1型)受容体の脱リン酸化を行うと報告されている[モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー、22巻、1998頁(2002)]。成長や骨形成におけるIGF−1の役割は広く知られており、従って、PTP阻害剤は、成長障害や小人症、骨形成不全や骨粗しょう症などの治療薬になると考えられている。
しかしながら、現在PTPの阻害剤として知られているバナジウム誘導体やホスホチロシン誘導体などは、阻害活性の特異性や細胞内への透過性、毒性などに問題があり、実用化には至っていない。
【0006】
一方、置換フェニルエチリデンアミノオキシ酢酸を基本構造とする化合物がいくつか知られている。例えば4−シクロプロピルフェニルエチリデンアミノオキシ酢酸、3−クロロ−4−シクロヘキシルフェニルエチリデンアミノオキシ酢酸、4−メトキシフェニルエチリデンアミノオキシ酢酸、4−アセチルアミノフェニルエチリデンアミノオキシ酢酸、4−ジメチルアミノフェニルエチリデンアミノオキシ酢酸(Journal of Medicinal Chemistry, 20, 1199, 1977、米国特許第5945430号明細書)。しかしながら、これらの刊行物には、上記の置換フェニルエチリデンアミノオキシ酢酸類がPTP阻害作用を有することについては全く示唆ないし教示がない。
【非特許文献1】Journal of Medicinal Chemistry, 20, 1199, 1977
【特許文献1】米国特許第5945430号明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、高い安全性と、優れた特異性を有するPTP阻害剤の開発を目的として鋭意研究を行い、下記の一般式(I)で表される新規なフェニルエチリデンアミノオキシ酢酸類が優れたPTP(例えば、PTP−1B)阻害作用、インスリン抵抗性改善作用、血糖低下作用、脂質低下作用、抗炎症作用、及び免疫調節作用を有しており、さらにPTPに起因する疾患、例えば、糖尿病、高脂血症、肥満症、糖尿病合併症、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、乳癌などの悪性腫瘍、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、免疫不全、神経障害、神経変性疾患、及び感染症等の治療薬または予防薬として有用であることを見出して、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明により、下記一般式(I)
【化2】
Figure 2004256443
[式中、Xは単結合、−O−、又は−CONH−(ただし上記アミド基の窒素原子がフェニル環に結合する)を示し、Rは炭素数1〜6個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を示し、Rは炭素数3〜20個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基(上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい)を示す。]で表される化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルが提供される。
【0009】
上記発明の好ましい態様によれば、
Xが−O−又は−CONH−であり、Rが炭素数3〜20個の置換又は無置換の直鎖アルキル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;
Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のベンゾチエニル基、置換若しくは無置換のジベンゾフラニル基、又は置換若しくは無置換のベンゾフラニル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;
Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のベンゾチエン−2−イル基、置換若しくは無置換のジベンゾ[b,d]フラン−4−イル基、又は置換若しくは無置換の1−ベンゾフラン−2−イル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;
Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のベンゾチエン−2−イル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;
Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のフェニル基、置換若しくは無置換のナフチル基、又は置換若しくは無置換のフェナントリル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;
【0010】
Xが単結合であり、Rが置換又は無置換のフェニル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;
Xが単結合であり、Rが1個の−O−R(Rは炭素数1〜3個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基(上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい)を示す)で置換されたフェニル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;
Xが単結合であり、Rが1個の−O−CH−CO−R(Rは置換又は無置換の1−ピペラジニル基を示す)で置換されたフェニル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;
Xが単結合でありRが1個のフェニル基(上記フェニル基は置換又は無置換のいずれであってもよい)で置換されたフェニル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル;並びに
がメチル基である上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルが提供される。
【0011】
別の観点からは、上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルを含有する医薬が本発明により提供される。この医薬は、PTPに起因する疾患、例えば、高血糖症、耐糖能不全(impaired glucose tolerance: IGT)状態、インスリン抵抗性非耐糖能不全(insulin resistant non−IGT: NGT)状態、高脂血症、肥満症、高血圧症、骨粗鬆症、膵炎、悪液質、脂肪肝、糖尿病合併症(例えば網膜症、腎症、白内障、冠動脈疾患等である。)、動脈硬化症、白内障、妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus: GDM)、多嚢胞卵巣症候群(polycystic ovary syndrome:PCOS)のようなインスリン抵抗性に起因する疾病、炎症性疾患(例えば骨関節炎、疼痛、発熱、炎症性腸炎等)、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、心血管性疾患(例えば虚血性心疾患等である。)、アテローム性動脈硬化症および虚血性疾患により惹起される細胞損傷(例えば卒中により惹起される脳損傷等である。)、免疫不全、自己免疫疾患(例えば全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性強皮症、混合型結合組織病、橋本病、潰瘍性大腸炎、特発性Addison病、Goodpasture症候群、急性進行性糸球体腎炎、重症筋無力症、多発性筋炎、水疱性類天疱瘡、多発性硬化症、自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、ベーチェット病、CREST症候群等である。)、悪性腫瘍(例えば乳癌、卵巣癌等である。)、末梢ならびに中枢の神経障害、アルツハイマー病などの神経変性疾患、感染症等の治療薬または予防薬として有用である。
【0012】
さらに別の観点からは、本発明により、上記の医薬の製造のための上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルの使用;並びに、PTPに起因する疾患、好ましくは上記に例示した疾患の治療または予防方法であって、上記の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルの治療又は予防有効量をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本明細書において、アルキル基は特に言及しない場合には直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせからなるアルキル基を包含する。Rが示すアルキル基は炭素数1から6個であり、Rが示すアルキル基は炭素数7から20個である。炭素数1から6個のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルを挙げることができる。炭素数7から20個のアルキル基としては直鎖のアルキル基が好ましく、例えば、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシルを挙げることができる。
【0014】
本明細書において、本明細書において、ある官能基について「置換基を有していてもよい」という場合には、特に言及する場合を除き、その官能基が化学的に可能な位置に1個又は2個以上の「置換基」を有する場合があることを意味する。官能基に存在する置換基の種類、置換基の個数、及び置換位置は特に限定されず、2個以上の置換基が存在する場合には、それらは同一であっても異なっていてもよい。官能基に存在する「置換基」としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子、オキソ基、チオキソ基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、チオシアナト基、イソシアナト基、イソチオシアナト基、ヒドロキシ基、スルファニル基、カルボキシ基、スルファニルカルボニル基、オキサロ基、メソオキサロ基、チオカルボキシ基、ジチオカルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基、スルフィノ基、スルフィナモイル基、スルフェノ基、スルフェナモイル基、ホスホノ基、ヒドロキシホスホニル基、ヘテロ環基、ヘテロ環−オキシ基、アルキルスルファニル基、アシル基、アミノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ジアゼニル基、ウレイド基、チオウレイド基、グアニジノ基、アミジノ基、アジド基、イミノ基、ヒドロキシアミノ基、ヒドロキシイミノ基、アミノオキシ基、ジアゾ基、セミカルバジノ基、セミカルバゾノ基、アロファニル基、ヒダントイル基、ホスファノ基、ホスホロソ基、ホスホ基、ボリル基、シリル基、スタニル基、セラニル基、オキシド基等を挙げることができるが、これらに限定されることはない。
【0015】
上記に例示した「置換基」が官能上に2個以上存在する場合、これらの置換基は、それらが結合している原子と一緒になって環式基を形成してもよい。このような環式基は、環構成原子として、例えば酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子等から選択されたヘテロ原子(本明細書においてヘテロ原子という用語は、例えば、酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子などの炭素原子以外の原子を意味している)を1個以上含んでいてもよい。このようにして形成される環は、単環式又は縮合多環式のいずれであってもよく、芳香族又は非芳香族のいずれであってもよい。また、ある官能基に置換可能な置換基は、さらに1種又は2種以上の置換基で置換されていてもよい。このような置換基の種類、置換基の個数、及び置換位置は特に限定されず、2個以上の置換基で置換される場合には、それらは同一であっても異なっていてもよい。そのような例として、例えば、ハロゲン化アルキルカルボニル基(例えばトリフルオロアセチル基など)、ハロゲン化アルキルスルホニル基(例えばトリフルオロメタンスルホニル基など)を挙げることができるが、これらに限定されることはない。
【0016】
「アリール基」としては、単環式又は縮合多環式芳香族炭化水素基が挙げられ、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等のC〜C14のアリール基が挙げられる。Rが示すアリール基としてはフェニル基が好ましい。Rが示すアリール基は上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい。ヘテロ原子を環構成原子として含むアリール基は、単環式又は縮合多環式のいずれであってもよい。
【0017】
ヘテロ原子を環構成原子として含む単環式のアリール基としては、例えば、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、(1,2,3−オキサジアゾール)−4−イル、(1,2,3−オキサジアゾール)−5−イル、(1,2,4−オキサジアゾール)−3−イル、(1,2,4−オキサジアゾール)−5−イル、(1,2,5−オキサジアゾール)−3−イル、(1,2,5−オキサジアゾール)−4−イル、(1,3,4−オキサジアゾール)−2−イル、(1,3,4−オキサジアゾール)−5−イル、フラザニル、(1,2,3−チアジアゾール)−4−イル、(1,2,3−チアジアゾール)−5−イル、(1,2,4−チアジアゾール)−3−イル、(1,2,4−チアジアゾール)−5−イル、(1,2,5−チアジアゾール)−3−イル、(1,2,5−チアジアゾール)−4−イル、(1,3,4−チアジアゾリル)−2−イル、(1,3,4−チアジアゾリル)−5−イル、(1H−1,2,3−トリアゾール)−1−イル、(1H−1,2,3−トリアゾール)−4−イル、(1H−1,2,3−トリアゾール)−5−イル、(2H−1,2,3−トリアゾール)−2−イル、(2H−1,2,3−トリアゾール)−4−イル、(1H−1,2,4−トリアゾール)−1−イル、(1H−1,2,4−トリアゾール)−3−イル、(1H−1,2,4−トリアゾール)−5−イル、(4H−1,2,4−トリアゾール)−3−イル、(4H−1,2,4−トリアゾール)−4−イル、(1H−テトラゾール)−1−イル、(1H−テトラゾール)−5−イル、(2H−テトラゾール)−2−イル、(2H−テトラゾール)−5−イル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、(1,2,3−トリアジン)−4−イル、(1,2,3−トリアジン)−5−イル、(1,2,4−トリアジン)−3−イル、(1,2,4−トリアジン)−5−イル、(1,2,4−トリアジン)−6−イル、(1,3,5−トリアジン)−2−イル、1−アゼピニル、1−アゼピニル、2−アゼピニル、3−アゼピニル、4−アゼピニル、(1,4−オキサゼピン)−2−イル、(1,4−オキサゼピン)−3−イル、(1,4−オキサゼピン)−5−イル、(1,4−オキサゼピン)−6−イル、(1,4−オキサゼピン)−7−イル、(1,4−チアゼピン)−2−イル、(1,4−チアゼピン)−3−イル、(1,4−チアゼピン)−5−イル、(1,4−チアゼピン)−6−イル、(1,4−チアゼピン)−7−イルなどの5〜7員の単環式アリール基が挙げられる。
【0018】
ヘテロ原子を環構成原子として含む縮合多環式のアリール基としては、例えば、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル、4−ベンゾフラニル、5−ベンゾフラニル、6−ベンゾフラニル、7−ベンゾフラニル、ジベンゾ[b,d]フラニル基、1−イソベンゾフラニル、4−イソベンゾフラニル、5−イソベンゾフラニル、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、4−ベンゾ[b]チエニル、5−ベンゾ[b]チエニル、6−ベンゾ[b]チエニル、7−ベンゾ[b]チエニル、1−ベンゾ[c]チエニル、4−ベンゾ[c]チエニル、5−ベンゾ[c]チエニル、1−インドリル、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル、(2H−イソインドール)−1−イル、(2H−イソインドール)−2−イル、(2H−イソインドール)−4−イル、(2H−イソインドール)−5−イル、(1H−インダゾール)−1−イル、(1H−インダゾール)−3−イル、(1H−インダゾール)−4−イル、(1H−インダゾール)−5−イル、(1H−インダゾール)−6−イル、(1H−インダゾール)−7−イル、(2H−インダゾール)−1−イル、(2H−インダゾール)−2−イル、(2H−インダゾール)−4−イル、(2H−インダゾール)−5−イル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾオキサゾリル、4−ベンゾオキサゾリル、5−ベンゾオキサゾリル、6−ベンゾオキサゾリル、7−ベンゾオキサゾリル、(1,2−ベンゾイソオキサゾール)−3−イル、(1,2−ベンゾイソオキサゾール)−4−イル、(1,2−ベンゾイソオキサゾール)−5−イル、(1,2−ベンゾイソオキサゾール)−6−イル、(1,2−ベンゾイソオキサゾール)−7−イル、(2,1−ベンゾイソオキサゾール)−3−イル、(2,1−ベンゾイソオキサゾール)−4−イル、(2,1−ベンゾイソオキサゾール)−5−イル、(2,1−ベンゾイソオキサゾール)−6−イル、(2,1−ベンゾイソオキサゾール)−7−イル、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル、(1,2−ベンゾイソチアゾール)−3−イル、(1,2−ベンゾイソチアゾール)−4−イル、(1,2−ベンゾイソチアゾール)−5−イル、(1,2−ベンゾイソチアゾール)−6−イル、(1,2−ベンゾイソチアゾール)−7−イル、(2,1−ベンゾイソチアゾール)−3−イル、(2,1−ベンゾイソチアゾール)−4−イル、(2,1−ベンゾイソチアゾール)−5−イル、(2,1−ベンゾイソチアゾール)−6−イル、(2,1−ベンゾイソチアゾール)−7−イル、(1,2,3−ベンゾオキサジアゾール)−4−イル、(1,2,3−ベンゾオキサジアゾール)−5−イル、(1,2,3−ベンゾオキサジアゾール)−6−イル、(1,2,3−ベンゾオキサジアゾール)−7−イル、(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール)−4−イル、(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール)−5−イル、(1,2,3−ベンゾチアジアゾール)−4−イル、(1,2,3−ベンゾチアジアゾール)−5−イル、(1,2,3−ベンゾチアジアゾール)−6−イル、(1,2,3−ベンゾチアジアゾール)−7−イル、(2,1,3−ベンゾチアジアゾール)−4−イル、(2,1,3−ベンゾチアジアゾール)−5−イル、(1H−ベンゾトリアゾール)−1−イル、(1H−ベンゾトリアゾール)−4−イル、(1H−ベンゾトリアゾール)−5−イル、(1H−ベンゾトリアゾール)−6−イル、(1H−ベンゾトリアゾール)−7−イル、(2H−ベンゾトリアゾール)−2−イル、(2H−ベンゾトリアゾール)−4−イル、(2H−ベンゾトリアゾール)−5−イル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル、3−シンノリニル、4−シンノリニル、5−シンノリニル、6−シンノリニル、7−シンノリニル、8−シンノリニル、2−キナゾリニル、4−キナゾリニル、5−キナゾリニル、6−キナゾリニル、7−キナゾリニル、8−キナゾリニル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、6−キノキサリニル、1−フタラジニル、5−フタラジニル、6−フタラジニル、2−ナフチリジニル、3−ナフチリジニル、4−ナフチリジニル、2−プリニル、6−プリニル、7−プリニル、8−プリニル、2−プテリジニル、4−プテリジニル、6−プテリジニル、7−プテリジニル、1−カルバゾリル、2−カルバゾリル、3−カルバゾリル、4−カルバゾリル、9−カルバゾリル、2−(α―カルボリニル)、3−(α―カルボリニル)、4−(α―カルボリニル)、5−(α―カルボリニル)、6−(α―カルボリニル)、7−(α―カルボリニル)、8−(α―カルボリニル)、9−(α―カルボリニル)、1−(β―カルボニリル)、3−(β―カルボニリル)、4−(β―カルボニリル)、5−(β―カルボニリル)、6−(β―カルボニリル)、7−(β―カルボニリル)、8−(β―カルボニリル)、9−(β―カルボニリル)、1−(γ―カルボリニル)、2−(γ―カルボリニル)、4−(γ―カルボリニル)、5−(γ―カルボリニル)、6−(γ―カルボリニル)、7−(γ―カルボリニル)、8−(γ―カルボリニル)、9−(γ―カルボリニル)、1−アクリジニル、2−アクリジニル、3−アクリジニル、4−アクリジニル、9−アクリジニル、1−フェノキサジニル、2−フェノキサジニル、3−フェノキサジニル、4−フェノキサジニル、10−フェノキサジニル、1−フェノチアジニル、2−フェノチアジニル、3−フェノチアジニル、4−フェノチアジニル、10−フェノチアジニル、1−フェナジニル、2−フェナジニル、1−フェナントリジニル、2−フェナントリジニル、3−フェナントリジニル、4−フェナントリジニル、6−フェナントリジニル、7−フェナントリジニル、8−フェナントリジニル、9−フェナントリジニル、10−フェナントリジニル、2−フェナントロリニル、3−フェナントロリニル、4−フェナントロリニル、5−フェナントロリニル、6−フェナントロリニル、7−フェナントロリニル、8−フェナントロリニル、9−フェナントロリニル、10−フェナントロリニル、1−チアントレニル、2−チアントレニル、1−インドリジニル、2−インドリジニル、3−インドリジニル、5−インドリジニル、6−インドリジニル、7−インドリジニル、8−インドリジニル、1−フェノキサチイニル、2−フェノキサチイニル、3−フェノキサチイニル、4−フェノキサチイニル、チエノ[2,3−b]フリル、ピロロ[1,2−b]ピリダジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[11,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリダジニルなどの8〜14員の縮合多環式ヘテロアリール基が挙げられる。
【0019】
は、好適には置換若しくは無置換の炭素数1〜3個のアルキル基又は置換若しくは無置換のフェニル基である。無置換の炭素数1〜3個のアルキル基としては、メチル基が最も好ましい。Rが置換基を有する炭素数1〜3個のアルキル基を示す場合、例えば置換若しくは無置換のアリール基により置換されたアルキル基(置換若しくは無置換のアラルキル基)が好ましく、より具体的には、置換若しくは無置換のフェニル基で置換されたアルキル基が好ましい。より好ましくは置換若しくは無置換のベンジル基、置換若しくは無置換のフェネチル基などが好ましく、特に好ましいのは置換若しくは無置換のベンジル基である。置換基を有するベンジル基としては、ベンゼン環上に、例えば、アルキル基、アルコキシ基(アルコキシ基のアルキル部分は上記に説明したアルキル基と同様である)、水酸基などの置換基を1個有する置換ベンジル基などを用いることができ、より好ましいのはアルコキシ置換ベンジル基であり、特に好ましいのはメトキシ置換ベンジル基である。
【0020】
Xが−CONH−であり、かつRがアルキル基を示す場合、Rは好適には炭素数12〜18個の直鎖の置換又は無置換アルキル基であり、より好適には炭素数12〜18個の直鎖の無置換アルキル基であり、最も好適にはn−ペンタデシル基である。Xが−CONH−でありRがアルキル基を示す場合、Rは好適には炭素数12〜18個の直鎖の置換又は無置換アルキル基であり、より好適には炭素数12〜18個の直鎖の無置換アルキル基であり、最も好適にはn−ペンタデシル基である。Xが−O−であり、かつRが無置換アルキル基を示す場合、Rは好適には炭素数12〜18個の直鎖の無置換アルキル基であり、より好適にはn−ペンタデシル基である。また、Xが−O−であり、かつRが置換アルキル基を示す場合、Rは炭素数3〜18個の直鎖の置換アルキル基であり、より好適には炭素数4〜18個の直鎖の置換アルキル基である。例えば、Xが−O−であり、かつRが置換アルキル基を示す場合、−X−R−が−O−CH−CH−CH−CO−R(Rは置換又は無置換の1−ピペラジニル基を示す)などであってもよい。
【0021】
Xが単結合である場合には、Rが置換若しくは無置換のアリール基であることが好ましい。この場合、Rが示す上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい。Rが示す置換若しくは無置換のアリール基が環構成ヘテロ原子を含む場合の例としては、例えば、置換若しくは無置換のベンゾチエニル基、置換若しくは無置換のジベンゾフラニル基、又は置換若しくは無置換のベンゾフラニル基などを挙げることができ、より好ましくは置換若しくは無置換のベンゾチエン−2−イル基、置換若しくは無置換のジベンゾ[b,d]フラン−4−イル基、又は置換若しくは無置換の1−ベンゾフラン−2−イル基などを挙げることができる。特に好適には、置換若しくは無置換のベンゾチエン−2−イル基を挙げることができる。また、Rが示す置換若しくは無置換のアリール基が環構成ヘテロ原子を含まない場合の例としては、例えば、置換若しくは無置換のフェニル基、置換若しくは無置換のナフチル基、又は置換若しくは無置換のフェナントリル基などを挙げることができ、より好適には置換又は無置換のフェニル基を挙げることができる。
【0022】
Xが単結合であり、Rが置換フェニル基を示す場合、好適には、該フェニル基は1個の−O−R(Rは炭素数1〜3個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基(上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい)を示す)で置換されていてもよい。また、Xが単結合であり、Rが置換フェニル基を示す場合、好適には、該フェニル基は1個のフェニル基(上記フェニル基は置換又は無置換のいずれであってもよい)で置換されていてもよい。
【0023】
さらに、Xが単結合であり、Rが置換フェニル基である場合、好適には、該フェニル基は1個の−O−CH−CO−R(Rは置換又は無置換の1−ピペラジニル基を示す)で置換されていてもよい。この場合、ピペラジニル基の4位はアルキル基などの置換基で置換されていることが好ましく、該アルキル基は1個又は2個程度のアリール基(上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい)で置換されていることが好ましい。例えば、ピペラジニル基の4位がアリールメチル基又はジアリールメチル基(2つのアリール基は同一でも異なっていてもよい)で置換されていることが好ましく、特に好ましいのはベンジル基、ベンズヒドリル基、フェニルピリジルメチル基(例えばフェニル−ピリジン−3−イルメチル基など)、フェニルチエニルメチル基(例えばフェニル−2−チエニルメチル基など)、フェニルトルイルメチル基などで置換されている場合である。ピペラジニル基の4位がジアリールメチル基で置換されている場合には、2個のアリール基が適宜の連結基で結合して、それらのアリール基が置換するメチル基、アリール環の一部、及び該連結基により環を構成し、上記2個のアリール環を含む3環系の置換基となっていてもよい。このような連結基として、例えば、−CH−S−、−CH−CH−、−CH−SO−などを例示することができ、形成される3環系の基として、例えば、5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル基、11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル基、5,5’−ジオキシド−6,11−ジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル基などを挙げることができる。さらに、上記ピペラジニル基の4位に置換したアルキル基にアリール基が置換する場合、該アリール基は1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。このようなアリール基上の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基などを例示することができ、置換基を有するアリール基として、より具体的には、3−メトキシフェニル基や4−クロロフェニル基などを挙げることができる。
【0024】
一般式(I)で表される本発明の化合物において、好ましい化合物として、
(1)Xが−O−又は−CONH−であり、Rが炭素数3〜20個の置換又は無置換の直鎖アルキル基である化合物;
(2)Xが−O−又は−CONH−であり、Rが炭素数3〜20個の無置換の直鎖アルキル基である化合物;
(3)Xが−O−であり、Rが炭素数12〜20個の置換又は無置換の直鎖アルキル基である化合物;
(4)Xが−O−であり、Rが炭素数12〜20個の無置換の直鎖アルキル基である化合物;
(5)Xが−O−であり、Rが炭素数14〜18個の無置換の直鎖アルキル基である化合物;
(6)Xが−O−であり、Rが炭素数3〜6個の置換の直鎖又は分枝鎖アルキル基である化合物;
(7)Xが−CONHであり、Rが炭素数12〜20個の置換又は無置換の直鎖アルキル基である化合物;
(8)Xが−CONHであり、Rが炭素数12〜20個の無置換の直鎖アルキル基である化合物;
(9)Xが−CONHであり、Rが炭素数14〜18個の無置換の直鎖アルキル基である化合物;
(10)Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のベンゾチエニル基、置換若しくは無置換のジベンゾフラニル基、又は置換若しくは無置換のベンゾフラニル基である化合物;
(11)Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のベンゾチエン−2−イル基である化合物;
(12)Xが単結合であり、Rが無置換のベンゾチエン−2−イル基である化合物;
(13)Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のフェニル基、置換若しくは無置換のナフチル基、又は置換若しくは無置換のフェナントリル基である化合物;
(14)Xが単結合であり、Rが置換フェニル基である化合物;
(15)Xが単結合であり、Rが1個の−O−R(Rは炭素数1〜3個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基(上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい)を示す)で置換されたフェニル基である化合物;
(16)Xが単結合であり、Rが1個の−O−R(Rは置換若しくは無置換のフェニル基を示す)で置換されたフェニル基である化合物;
(17)Xが単結合であり、Rが1個の−O−CH−CO−R(Rは置換又は無置換の1−ピペラジニル基を示す)で置換されたフェニル基である化合物;
(18)Xが単結合であり、Rが1個の−O−CH−CO−R(Rは4位が置換された1−ピペラジニル基を示す)で置換されたフェニル基である化合物;
(19)Xが単結合であり、Rが1個の−O−CH−CO−R(Rは置換若しくは無置換のアリールアルキル基(該アリールアルキル基が2個のアリール基を有する場合には上記の2個のアリール基は互いに連結基で連結してそれらのアリール基が結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい)で4位が置換された1−ピペラジニル基を示す)置換されたフェニル基である化合物;
(20)Xが単結合であり、Rが1個の−O−CH−CO−R(Rは置換若しくは無置換のベンジル基又は置換若しくは無置換のベンズヒドリル基(該ベンズヒドリル基の2個のフェニル基は連結基で連結してそれらのフェニル基が結合するメチル基の炭素原子とともに環を形成していてもよい)で4位が置換された1−ピペラジニル基を示す)置換されたフェニル基である化合物;
(21)Xが単結合であり、Rが置換又は無置換のビフェニル基である化合物;
(22)Xが単結合であり、Rが4’位が置換されたビフェニル基である化合物;
(23)上記の(1)から(22)の化合物においてRが置換又は無置換のメチル基である化合物;及び
(24)上記の(1)から(22)の化合物においてRが無置換のメチル基である化合物
などを挙げることができる。もっとも、本発明の化合物はこれらの化合物に限定されることはない。
【0025】
特に好ましい化合物として、
[1−[3’−[2−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸
[1−[4−(ヘキサデカノイルアミノ)−フェニル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸
1−(4−ヘキサデカノイルアミノフェニル)フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸
[1−[(4−ヘキサデカノイルアミノ)フェニル]−2−フェニルエチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−(3−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
[(4−ヘキサデシルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]アミノオキシ酢酸
[1−(4−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4−(1−ナフチル)−フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4−(9−フェナントリル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【0026】
[1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[2−[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(1−フェニルエチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−(3’’−ホルミル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[2−[4−(5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【0027】
[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(フェニル−ピリジン−2−イル−メチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[2−[4−(3−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[2−[4−[(4−クロロフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[2−[4−(5,5’−ジオキシド−6,11−ジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(フェニル)(ピリジン−3−イル)メチルピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【0028】
[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3’−[2−[4−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[4−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニルフェニル]フェニル]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
[1−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
を挙げることができるが、本発明の範囲はこれらの化合物に限定されることはない。
【0029】
本発明の一般式(I)で表される化合物は、常法に従って塩基性基を有する場合は酸付加塩にすることができる。そのような塩としては、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸のようなハロゲン化水素酸の塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩のような無機酸塩;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような低級アルカンスルホン酸の塩;ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のようなアリールスルホン酸の塩;グルタミン酸、アスパラギン酸のようなアミノ酸の塩;酢酸、フマール酸、酒石酸、蓚酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、クエン酸のようなカルボン酸の塩を挙げることができる。好適にはハロゲン化水素酸の塩である。また、本発明の一般式(I)で表される化合物は1個のカルボキシル基を有するため、常法に従って金属塩にすることができる。そのような塩としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属塩;カルシウム、バリウム、マグネシウムのようなアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩をあげることができる。好適にはアルカリ金属塩である。さらに、アンモニウム塩、有機アミン塩、グリシンなどのアミノ酸との塩を形成する場合もある。これらの塩はいずれも本発明の範囲に包含される。
【0030】
また、本発明の一般式(I)で表される化合物は、常法に従って薬理上許容されるエステルに変換することができ、薬理上許容される任意のエステルも本発明の範囲に包含される。薬理上許容されるエステルの種類は特に限定されず、一般式(I)で表される化合物と同様に医薬上の有用性を有しており、薬理上受け入れられるものであれば、特に制限なくいかなる種類のエステルを用いてもよい。例えば、炭素数1〜6個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基(該アルキル基は、トリアルキルシリル基により置換されていてもよい)、炭素数7〜19個を有するアラルキル基、炭素数1〜6個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルカノイルオキシ基が置換した炭素数1〜5個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1〜6個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキルオキシカルボニルオキシ基が置換した炭素数1〜5個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数5〜7個を有するシクロアルキルオキシカルボニルオキシ基が置換した炭素数1〜5個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数6〜10個を有するアリールオキシカルボニルオキシ基が置換した炭素数1〜5個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、5位に置換分として炭素数1〜6個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基を有する2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル基などを挙げることができる。
【0031】
上記のエステル形成基において、炭素数1〜6個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基としては、好適には炭素数1〜4個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基であり、さらに好適にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、又はイソブチル基であり、最適にはメチル基又はエチル基である。炭素数5〜7個を有するシクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などを挙げることができ、好適にはシクロヘキシル基である。炭素数6〜10個を有するアリール基としては、例えばフェニル基又はナフチル基を挙げることができ、好適にはフェニル基である。炭素数7〜19個を有するアラルキル基としては、上記アリール基が前基アルキル基に結合した基を用いることができ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、又はジフェニルメチル基などを挙げることができ、好適にはベンジル基である。
【0032】
好適なエステル残基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ベンジル基、アセトキシメチル基、1−(アセトキシ)エチル基、プロピオニルオキシメチル基、1−(プロピオニルオキシ)エチル基、ブチリルオキシメチル基、1−(ブチリルオキシ)エチル基、イソブチリルオキシメチル基、1−(イソブチリルオキシ)エチル基、バレリルオキシメチル基、1−(バレリルオキシ)エチル基、イソバレリルオキシメチル基、1−(イソバレリルオキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、ブトキシカルボニルオキシメチル基、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル基、イソブトキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル基、t−ブトキシカルボニルオキシメチル基、1−(t−ブトキシカルボニルオキシ)エチル基、シクロペンタンカルボニルオキシメチル基、1−(シクロペンタンカルボニルオキシ)エチル基、シクロヘキサンカルボニルオキシメチル基、1−(シクロヘキサンカルボニルオキシ)エチル基、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル基、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル基、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、ベンゾイルオキシメチル基、1−(ベンゾイルオキシ)エチル基、フェノキシカルボニルオキシメチル基、1−(フェノキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基、又は2−トリメチルシリルエチル基などを挙げることができる。もっとも、一般式(I)で表される化合物のエステルは上記に限定されることはない。
【0033】
一般式(I)で表される化合物ではカルボン酸のα位の炭素が不斉炭素であり、さらに置換基の種類により1又は2以上の不斉炭素を有する場合があり、これらの不斉炭素に基づく光学活性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体が存在する。本明細書では、便宜上、これら不斉炭素原子に基づく立体異性体及びこれら異性体の等量及び非等量混合物がすべて単一の式で示されているが、純粋な形態の上記立体異性体のほか、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体などの物質は、いずれも本発明の範囲に包含されることを理解すべきである。また、一般式(I)で表される化合物は、オキシイミノ部分構造においてSyn又はAnti型の幾何異性体が存在する場合があるが、本明細書では、便宜上、R部分に幾何異性に基づくSyn異性体又はAnti異性体を区別せずに記載していることも理解すべきである。純粋な形態の幾何異性体又は幾何異性体の任意の混合物も本発明の範囲に包含されることは言うまでもない。さらに、一般式(I)で表される化合物は置換基の種類によっては互変異性体として存在することもあるが、任意の互変異性体又はそれらの混合物も本発明の範囲に包含される。
【0034】
また、一般式(I)で表される化合物、薬理上許容されるその塩、又は薬理上許容されるそのエステルは、水和物又は溶媒和物として存在する場合もあり、任意の水和物又は溶媒和物も本発明の範囲に包含されることも理解すべきである。さらに、生体内において代謝されて一般式(I)で表される化合物、その塩、又はそのエステルに変換される化合物(例えばアミド誘導体のような、いわゆるプロドラッグとして利用可能な化合物)も本発明の範囲に包含される。
【0035】
一般式(I)で表される本発明の化合物は、例えば、以下に説明する方法及び実施例に具体的に説明された方法を参照しつつ、出発原料、反応試薬、反応条件などを適宜選択し、必要に応じてこれらの方法に適宜の修飾や改変を加えることにより、公知化合物を出発原料として当業者が容易に製造できる。以下、各実施例のスキーム中の具体的に示された反応工程に言及しつつ、一般式(I)で表される本発明の化合物を製造する方法を説明するが、本発明の化合物の製造方法はこれらの方法に限定されるものではない。また、任意の方法で製造された一般式(I)に包含される化合物が、いずれも本発明の範囲に包含されることは言うまでもない。
【0036】
反応を行うにあたり、適宜の保護基の導入及び脱保護を行うことにより、目的の反応を効率よく行うことができる場合ある。保護基の導入及び脱保護方法については、例えば、「プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス(Protective Groups in Organic Syntheses)」(P.G.M.ブッツ(P.G.M.Wuts)、T.グリーン(T.Green)編、第3版、1999年、ウィリー,ジョン アンド サンズ(Wiley,John & Sons)刊)などを参照することができる。また、官能基修飾反応としては、例えば、「ハンドブック オブ リエージェンツフォー オーガニック シンセシス(Handbook of Reagents for Organic Synthesis)」(L.A.パケット(L.A.Paquette)編、全4巻、1999年、ウィリー,ジョン アンド サンズ(Wiley,John & Sons)刊)等に記載の方法を適宜参照することもできる。
【0037】
<製造方法1>
一般式(I)においてXが−CONH−である化合物は、例えば、本明細書の実施例2、3、及び4の各スキームに示すように、アミノアセトフェノン又はアミノベンゾフェノンなどのアシル基を有するアニリン誘導体を出発原料として製造することができる。
アシル基のオキソ基にヒドロキシルアミンを反応させることにより、通常の方法に従ってオキシムを得ることができる(実施例2の工程b、実施例3の工程b、実施例4の工程a)。オキシム化反応には、ヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミンの塩、例えばヒドロキシルアミン塩酸塩などを用いることができ、反応は通常は不活性溶媒中で行うことができる。ヒドロキシルアミン塩酸塩を用いる場合には、塩基の存在下又は塩基性溶媒(例えばピリジンなど)で反応を行ってもよい。通常、反応は室温ないし溶媒の還流温度の間で行うことができる。塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、あるいはピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジエチルアニリン等の有機塩基が挙げられる。不活性溶媒の種類は特に限定されず、反応種を溶解でき、反応の進行を阻害しないものであればいなかる溶媒を用いてもよい。例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、モノクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどを挙げることができる。
【0038】
上記で得られたオキシム体に、例えばブロモ酢酸エチルやクロロ酢酸エチルなどのα−ハロゲン化酢酸エステル誘導体やα−シアノ酢酸エステル誘導体などを反応させることにより、オキシムをO−アセチルエステル化することができる。この反応を行うに先立って、アニリン誘導体のアミノ基を適宜の保護基、例えばt−ブトキシカルボニル基などで保護しておくことが望ましい(実施例2の工程a及び実施例3の工程a)。保護基の導入はオキシム化の前又はオキシム化の後のいずれで行ってもよい。アミノ基の保護基の導入反応に使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、好適にはテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールのようなエーテル類、メタノール、エタノールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類などが挙げられる。使用される試薬としては、通常、遊離のアミノ基に保護基を導入する反応に用いるものであれば特に限定はないが、好適にはジ−t−ブチル−ジ−カーボネート、塩化ベンジルオキシカルボニル、塩化p−ニトロベンジルオキシカルボニルなどが挙げられ、さらに好適にはジ−t−ブチル−ジ−カーボネートである。使用される塩基は、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定はないが、好適にはアルカリ金属炭酸塩類、アルカリ金属炭酸水素塩類、有機塩基類であり、さらに好適には、アルカリ金属炭酸水素塩類である。反応温度は、0℃ないし50℃であり、好適には0℃ないし室温である。
【0039】
例えばブロモ酢酸エチルと上記オキシム体との反応は、不活性溶媒中で塩基の存在下で行うことができる。不活性溶媒の種類は特に限定されず、反応種を溶解でき、反応の進行を阻害しないものであればいなかる溶媒を用いてもよい。例えば、メチレンクロリド、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチルのようなエステル類、又はこれらの混合溶媒が好適であり、更に好適にはエーテル類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類であり、特に好適にはテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、ジオキサン、又はジメチルホルムアミドである。塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、あるいはピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジエチルアニリン等の有機塩基が挙げられる。通常、反応は室温ないし溶媒の還流温度の間で行うことができる。オキシムのO−アルキル化反応を行った後に、アミノ基の保護基を脱保護することができる(実施例2の工程c)。
【0040】
続いて、脱保護されたアミンにアシル基を導入することにより、Xが−CONH−である化合物に誘導することができる(実施例2の工程d及び実施例3の工程c)。この反応は、アミノ基と反応性カルボン酸誘導体とを反応させてアミド結合を形成する通常の反応に従って行うことができる。反応性カルボン酸誘導体としては、例えば、酸ハライドなどを用いることができる。不活性溶媒中でカルボン酸化合物をハロゲン化剤で処理して酸ハライドとした後に、得られた酸ハライドと上記のアミン化合物とを反応させることによって目的物を得ることができる。
【0041】
酸ハライドを生成するための反応で使用される溶媒の種類は特に限定されず、反応を阻害せずに出発物質を溶解するものであればいかなる溶媒を用いてもよい。例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類、ギ酸エチル、酢酸エチルのようなエステル類、又はこれらの混合溶媒が好適であり、さらに好適にはハロゲン化炭化水素類又はエーテル類であり、特に好適にはジクロロメタン又はテトラヒドロフランである。使用するハロゲン化剤は、通常、カルボン酸を酸ハライドとする反応に用いるものであれば特に限定はないが、チオニルクロリド、チオニルブロミド、チオニルアイオダイドのようなチオニルハライド類、スルフリルクロリド、スルフリルブロミド、スルフリルアイオダイドのようなスルフリルハライド類、三塩化燐、三臭化燐、三沃化燐のような三ハロゲン化燐類、五塩化燐、五臭化燐、五沃化燐のような五ハロゲン化燐類又はオキシ塩化燐、オキシ臭化燐、オキシ沃化燐のようなオキシハロゲン化燐類、塩化オキザリル、臭化オキザリルのようなハロゲン化オキザリル類を挙げることができ、好適には塩化オキザリルである。反応温度は、0℃ないし溶媒の還流温度で行うことができ、好適には室温ないし溶媒の還流温度である。
【0042】
得られた酸ハライドとアミン化合物との反応で使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質を溶解するものであれば特に限定はないが、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類、ギ酸エチル、酢酸エチルのようなエステル類、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類、またはそれらの混合溶媒を挙げることができ、さらに好適にはテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドである。酸ハライドとアミン化合物との反応では、必要に応じてトリエチルアミン、ピリジンのような有機塩基を添加することもできる。
【0043】
続いて、カルボン酸エステルを加水分解することにより、脱エステル化された一般式(I)の化合物(Xが−CONH−である化合物)を得ることができる。エステルの加水分解は、一般にこの分野の技術において周知の方法によって以下の様に実施することができる。エステルが低級アルキルエステル又はアリールエステルである場合には、酸又は塩基で処理することにより除去することができる。酸としては、塩酸、硫酸、燐酸、臭化水素酸が用いられ、塩基としては、化合物の他の部分に影響を与えないものであれば特に限定はないが、好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物又は濃アンモニア−メタノール溶液が用いられる。塩基による加水分解では異性化が起こることもある。使用される溶媒としては、通常の加水分解反応に使用されるもので、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、水、又はメタノール、エタノール、n−プロパノールのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類のような有機溶媒と水との混合溶媒が好適である。反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒及び用いる試薬等により異なり、特に限定されないが、副反応を抑制するために通常は0℃乃至150℃で1ないし24時間程度である。
【0044】
上記の反応工程において、オキシムのO−アルキル化に先立ってアミノ基のアシル化反応を行うこともできる(実施例4の工程b)。アミノ基のアシル化反応は上記と同様にして行うことができ、得られたN−アシル化合物のオキシムを上記と同様にしてO−アルキル化し、さらにエステルの加水分解を行うことにより目的物を得ることができる(実施例4の工程c及び工程d)。これらの反応も上記と同様にして行うことができる。
【0045】
<製造方法2>
一般式(I)においてXが−O−である化合物は、例えば、本明細書の実施例5、6、及び7の各スキームに示すように、ヒドロキシアセトフェノン又はヒドロキシベンゾフェノンなどのアシル基を有するフェノール誘導体を出発原料として製造することができる。
フェノール誘導体のフェノール性水酸基を適宜の保護基で保護した化合物を出発原料として用い、フェノール誘導体のアシル基のオキソ基をオキシムに変換することができる(実施例5の工程a及び実施例7の工程a)。オキシム化反応は上記製造方法1で説明したオキシム化反応と同様に行うことができる。水酸基の保護基の種類は特に限定されないが、例えば、メチル基等のアルキル基、ベンジル基等のアラルキル基、アセチル基、メトキシメチル基等のアルコキシアルキル基、トリメチルシリル基やt−ブチルジメチルシリル基等の置換シリル基を用いることができ、これらは上記のプロテクティブ グループス イン オーガニックシンセシス(Protective Groups in Organic Syntheses)」(P.G.M.ブッツ(P.G.M.Wuts)、T.グリーン(T.Green)編、第3版、1999年、ウィリー,ジョン アンド サンズ(Wiley,John & Sons)刊)などを参照することにより適宜導入することが可能である。これらのうち、t−ブチルジメチルシリル基などを好適に用いることができる。オキシム化反応に続くオキシムのO−アルキル化反応(実施例5の工程b及び実施例7の工程b)もブロモ酢酸エチルなどの反応性化合物を用いて上記の製造方法1で説明した方法と同様に行うことができる。この反応に続いて水酸基の保護基を脱保護することによりフェノール化合物を得ることができる(実施例5の工程c及び実施例7の工程c)。脱保護反応は保護基の種類に応じて、上記の成書を参照することにより適宜選択可能であるが、t−ブチルジメチルシリル基等の置換シリル基を用いた場合にはテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒中でテトラブチルアンモニウムフルオリドを反応させることにより、容易に脱保護することができる。この反応は、室温で数分から数時間で完了する。
【0046】
上記工程で得られたフェノール化合物のフェノール性水酸基をアルキル基などで修飾した後、エステルを加水分解することにより一般式(I)で化合物を得ることができる(実施例5の工程d及びそれに続く加水分解工程、並びに実施例7の工程c及びd)。例えば、アルキル化を行う場合には、ハロゲン化アルカンを塩基の存在下で不活性溶媒中で反応させることにより目的物を得ることができる。不活性溶媒の種類は特に限定されず、反応種を溶解でき、反応の進行を阻害しないものであればいなかる溶媒を用いてもよい。例えば、メチレンクロリド、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチルのようなエステル類、又はこれらの混合溶媒が好適であり、更に好適にはエーテル類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類であり、特に好適にはテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、ジオキサン、又はジメチルホルムアミドである。塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、あるいはピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジエチルアニリン等の有機塩基が挙げられる。この反応に続くエステルの加水分解は、上記の製造方法1で説明した加水分解反応と同様に行うことができる。
また、フェノール性水酸基に適宜の修飾を施したヒドロキシアセトフェノン誘導体を原料として用いて、上記と同様にしてオキシム化、オキシムのO−アルキル化、及び加水分解工程を経て目的物を製造することもできる(実施例28の各工程及び実施例34の各工程)。
【0047】
さらに、Rとしてアリール基を有する化合物は、水酸基が保護されたヒドロキシベンズアルデヒドを出発原料として用い、アルデヒド基にアリール基を導入したカルビノール化合物を製造し(実施例6の工程a)、引き続いて酸化反応を行って水酸基が保護されたヒドロキシベンゾフェノン誘導体を製造して(実施例6の工程b)、その後、上記で説明した方法と同様にして目的物に変換することができる(実施例6の工程c以降)。
水酸基が保護されたヒドロキシベンズアルデヒドは、ヒドロキシベンズアルデヒドを上記に説明した方法で水酸基に保護基を導入することにより製造することができる。この化合物のアルデヒド基へのアリール基の導入は、通常のグリニャール反応により行うことができる。例えば、対応のブロモベンゼン誘導体にマグネシウムを反応させてフェニルマグネシウムブロミド誘導体を調製し、これを試薬としてヒドロキシベンズアルデヒド化合物に反応させればよい。反応は通常は不活性溶媒中で無水条件下で行うことができる。不活性溶媒としては、例えば、ジエチルエーテルやテトラヒドロフランなどエーテル系溶媒が用いられ、反応は0〜室温程度、好ましくは氷冷下で行うことができる。
【0048】
上記で得られたカルビノール化合物の酸化は、適宜の酸化剤を用いて通常の方法により行うことができる。酸化剤としては、ピリジニウムジクロメート、ピリジニウムクロロクロメート、ジョーンズ試薬、三酸化クロム、過マンガン酸カリウム等を用いることができる。不活性溶媒としては、例えば、水、テトラヒドロフラン、エーテル、ベンゼン、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、t−ブタノール等を単独又は混合して用いることができる。一般に、反応は−78℃〜溶媒の還流温度で行うことができる。
【0049】
<製造方法3>
一般式(I)においてXが単結合である化合物のうち、Rがアリール基である化合物は、例えば、実施例1、8〜15の各スキームに示すように、アリールホウ酸化合物とブロモアリール化合物とをテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムパラジウムなどの存在下でカップリングさせることによりアリール置換アセトフェノン誘導体を製造し(実施例1の工程b、実施例8の工程a、実施例9の工程a、実施例10の工程a、実施例11の工程a、実施例12の工程a、実施例13の工程a、実施例14の工程a、実施例15の工程a)、その後、アリール置換アセトフェノン誘導体をオキシム化し、引き続いてオキシムのO−アルキル化、脱エステル化を経て目的物を製造することができる(実施例8〜15)。アリールホウ酸化合物とブロモアリール化合物とをテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムパラジウムなどの存在下でカップリングさせる反応は、通常は塩基の存在下で水及び不活性有機溶媒の混合物中で行うことができる。不活性有機溶媒としては、水と混和可能なテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールのようなエーテル類、メタノール、エタノールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類などが挙げられる。塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジエチルアニリンなどの有機塩基を用いることができる。反応は室温から溶媒の還流温度で行うことができる。引き続いて行われるアリール置換アセトフェノン誘導体のオキシム化、オキシムのO−アルキル化、及び脱エステル化は上記に説明した方法と同様に行うことができる。
【0050】
<製造方法4>
一般式(I)においてXが単結合である化合物のうち、Rが少なくとも1個の水酸基で置換されたフェニル基であり、該水酸基が−CH−CO−R(Rは置換又は無置換の1−ピペラジニル基を示す)などの置換基で修飾されている化合物は、上記製造方法3と同様にして4’(又は3’若しくは2’)−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル−エチリデンアミノオキシ酢酸エステルを製造した後(例えば実施例1の工程e)、この化合物(以下、化合物1eと呼ぶ)のフェノール性水酸基に適宜の修飾を施し、最終的にエステルを加水分解することに製造することができる。
【0051】
例えば、該フェノール性水酸基が−CH−CO−R(Rは置換又は無置換の1−ピペラジニル基を示す)で修飾されている化合物は、化合物1eを出発原料として、フェノール性水酸基にブロモ酢酸エステルやクロロ酢酸エステルなどのα−ハロゲン化酢酸エステル誘導体やα−シアノ酢酸エステル誘導体などを反応させ、得られた生成物のエステルを加水分解した後、置換又は無置換のピペラジンと反応させることにより製造することができる。例えば、ブロモ酢酸エステル化合物を用いる場合、反応は製造方法1で説明したブロモ酢酸エチルを用いたオキシムのO−アセチルエステル化と同様にして行うことができる。生成したエステル体において、上記のフェノール性水酸基に結合したアセチルエステルのエステルのみを選択的に加水分解できるように、反応試薬として用いるブロモ酢酸エステルのエステルは緩和な条件下で加水分解できるエステルであることが望ましい。例えばt−ブチルエステルなどが好適である。
【0052】
得られたオキシ酢酸誘導体のカルボキシル基にピペラジン又はその誘導体を反応させる工程(実施例1の工程h、実施例16の工程c、実施例17の工程c、実施例22の工程a、実施例25の工程a、実施例27の工程c、実施例30の工程c、実施例32の工程c)は、ピペラジンの片方の窒素原子を適宜の保護基で保護しておくか(例えばt−ブトキシカルボニル基などで保護することができる)、あるいはピペラジンの片方の窒素原子上に適宜の修飾がなされたピペラジン誘導体を用いて、上記オキシ酢酸誘導体と該ピペラジン誘導体とを縮合することにより行うことができる。
【0053】
この縮合反応はアミノ基とカルボキシル基とを反応させる通常のアミド形成反応により行うことができ、例えば、活性エステル化法、混合酸無水物法、又は縮合法など適宜の方法により行われる。活性エステル化法は、溶媒中、カルボン酸を活性エステル化剤と反応させ、活性エステルを製造した後、アミン化合物と反応させることによって行われる。使用される溶媒としては、不活性であれば特に限定はないが、例えば、メチレンクロリド、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチルのようなエステル類、又はこれらの混合溶媒が好適であり、さらに好適にはエーテル類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類であり、特に好適にはテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、ジオキサン又はジメチルホルムアミドである。使用される活性エステル化剤としては、例えば、N−ヒドロキシサクシイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3− ジカルボキシイミドのようなN−ヒドロキシ化合物類;1,1’−オキザリルジイミダゾール、N,N’− カルボニルジイミダゾールのようなジイミダゾール化合物類;2,2’−ジピリジルジサルファイドのようなジサルファイド化合物類;N,N’−ジサクシンイミジルカーボネートのようなコハク酸化合物類;N,N’−ビス(2− オキソ−3− オキサゾリジニル)ホスフィニッククロライドのようなホスフィニッククロライド化合物類;N,N’−ジサクシンイミジルオキザレート(DSO)、N,N’−ジフタルイミドオキザレート(DPO)、N,N’−ビス(ノルボルネニルサクシンイミジル)オキザレート(BNO)、1,1’− ビス(ベンゾトリアゾリル)オキザレート(BBTO)、1,1’− ビス(6− クロロベンゾトリアゾリル)オキザレート(BCTO)、1,1’− ビス(6−トリフルオロメチルベンゾトリアゾリル)オキザレート(BTBO)のようなオキザレート化合物類を挙げることができ、好適には、N,N’−カルボニルジイミダゾールのようなジイミダゾール化合物類である。
【0054】
ピペラジン誘導体と活性エステルとの反応は、例えば、アゾジカルボン酸ジエチル−トリフェニルホスフィンのようなアゾジカルボン酸ジ低級アルキル−トリフェニルホスフィン類、N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホナートのようなN−低級アルキル−5− アリールイソオキサゾリウム−3’−スルホナート類、ジエチルオキシジフォルメート(DEPC)のようなオキシジフォルメート類、N’,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC) のようなN’,N’−ジシクロアルキルカルボジイミド類、ジ−2−ピリジルジセレニドのようなジヘテロアリールジセレニド類、トリフェニルホスフィンのようなトリアリールホスフィン類、p−ニトロベンゼンスルホニルトリアゾリドのようなアリールスルホニルトリアゾリド類、2−クロル−1− メチルピリジニウム ヨーダイドのような2−ハロ−1− 低級アルキルピリジニウムハライド及びジフェニルホスホリルアジド(DPPA)のようなジアリールホスホリルアジド類、N,N’−カルボジイミダゾール(CDI) のようなイミダゾール誘導体、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)のようなベンゾトリアゾール誘導体、N−ヒドロキシ−5− ノールボルネン−2,3− ジカルボキシイミド(HONB)のようなジカルボキシイミド誘導体、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC) のようなカルボジイミド誘導体、1−プロパンホスホン酸環状無水物(T3P)のようなホスホン酸環状無水物のような縮合剤の存在下に好適に行われる。好適には1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC) のようなカルボジイミド誘導体、又は1−プロパンホスホン酸環状無水物(T3P)のようなホスホン酸環状無水物である。活性エステルの調製のための反応温度は−10℃ないし室温であり、活性エステル化合物とピペラジン誘導体との反応は室温付近であり、反応時間は両反応共に30分ないし10時間である。
【0055】
混合酸無水物法は、カルボン酸の混合酸無水物を製造した後、ピペラジン誘導体を反応させることにより行われる。混合酸無水物を製造する反応は、不活性溶媒(例えば、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類)中、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチルのような炭酸低級アルキルハライド又はジエチルシアノリン酸のようなジ低級アルキルシアノリン酸とアミノ酸を反応させることにより達成される。反応は、好適にはトリエチルアミン、N−メチルモルホリンのような有機アミンの存在下に行われ、反応温度は−10℃ないし室温であり、反応時間は30分ないし5時間である。混合酸無水物とピペラジン誘導体との反応は、好適には不活性溶媒(例えば、エーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類)中で前記の有機アミンの存在下に行われ、反応温度は0℃ないし室温であり、反応時間は1時間ないし24時間である。
【0056】
縮合法は、カルボン酸とピペラジン誘導体とを前記の縮合剤の存在下で直接反応させることによって行われる。本反応は前記の活性エステルを製造する反応と同様にして行われる。また、この工程は、不活性溶媒中でオキシ酢酸のカルボキシル基を酸ハライドに変換した後、得られた酸ハライドとピペラジン誘導体とを反応させることによって行うこともできる。この工程は上記の製造方法1で説明した酸ハライド法と同様に行うことができる。また、反応後のピペラジンの4位の保護基を脱保護した後、4位の窒素原子に適宜の修飾を行うことができるが、この反応は通常の置換反応又は縮合反応などにより行うことができる(実施例22の工程d、実施例23の工程c、実施例24の工程a、実施例26の工程b)。
【0057】
<製造方法5>
一般式(I)においてXが単結合である化合物のうち、Rがフェニル基などのアリール基であり、そのアリール基上にさらにアリール基が置換している化合物は、例えば、上記の製造方法4において言及した化合物1eのフェノール性水酸基をトリフルオロメタンスルホニル化して活性化した後、製造方法3で説明したカップリング工程に準じてアリールホウ酸化合物と反応させてアリール化することにより製造できる(実施例18の工程a、実子理恵33の工程a)。導入されたアリール基上の官能基は適宜変換を行うことができ、さらに他の修飾を施すことが可能である(実施例18の工程b〜d、実施例33の工程b〜c)。
【0058】
<製造方法6>
例えば、一般式(I)においてXが単結合である化合物のうち、Rが少なくとも1個の水酸基で置換されたフェニル基であり、該水酸基が−CH−CO−R(Rは置換又は無置換の1−ピペラジニル基を示す)などの置換基で修飾されている化合物の製造にあたり、上記Rをベンゼン環上に有するアセトフェノン誘導体を製造し、その後、オキシム化、オキシムのO−アルキル化を経て、エステルを加水分解することにより目的物を得ることもできる(実施例20の各工程、実施例29の各工程、実施例31の各工程)。
<製造方法7>
また、上記製造方法4で言及した化合物1eを出発原料として、フェノール性水酸基をアミンで置き換えた化合物を製造することもできる(実施例21)。例えば、化合物1eのフェノール性水酸基をトリフルオロメタンスルホニル化して活性化した後、4位が保護又は修飾されたピペラジン化合物を反応することにより、該水酸基がアミノ基で置換された化合物を製造することができる。
【0059】
上記各工程の反応終了後、目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不要物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水等で洗浄後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的物は必要ならば常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、吸着カラムクロマトグラフィー法、分配カラムクロマトグラフィー法等の合成吸着剤を使用する方法、イオン交換クロマトグラフィーを使用する方法、又は、シリカゲル若しくはアルキル化シリカゲルによる順相・逆相カラムクロマトグラフィー法を適宜組み合わせ、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
【0060】
本発明の一般式(I)で表される化合物、その薬理上許容される塩、及びその薬理上許容されるエステルからなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬は、種々の形態で投与される。本発明の医薬の有効成分としては、これらの物質の水和物又は溶媒和物を用いてもよい。本発明の違約の投与形態は特に限定はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル剤の場合には経口投与される。また注射剤の場合には単独であるいはぶどう糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投与され、更には必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合には直腸内投与される。本発明の医薬は、好適には経口投与することができる。
【0061】
これらの医薬は、常法に従って、上記の有効成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、溶解剤、矯味矯臭、コーティング剤等既知の医薬製剤分野において通常使用しうる既知の補助剤の1種又は2種以上を用いて医薬組成物として製剤化することができる。錠剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用できる。このような担体としては、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ぶどう糖、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ぶどう糖液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン糖の結合剤、乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、澱粉等の保湿剤、澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を例示できる。さらに、錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0062】
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば、ぶどう糖、乳糖、澱粉、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナランカンテン等の崩壊剤等を例示することができる。坐剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば、ポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド等を例示することができる。注射剤として調製される場合には、液剤および懸濁剤は殺菌され、且つ血液と等張であるのが好ましく、これら液剤、乳剤および懸濁剤の形態に成形するに際しては、希釈剤としてこの分野において慣用されている任意の希釈剤を使用できる。例えば水、エチルアルコール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができる。なお、この場合、等張性の溶液を調製するに十分な量の食塩、ぶどう糖、あるいはグリセリンを医薬製剤中に添加してもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。 さらに、必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬組成物に配合することもできる。
【0063】
上記の医薬に含まれる有効成分の重量は特に限定されず、広範囲に適宜選択されるが、通常は全組成物重量に対して1〜70重量%、好ましくは1〜30重量%程度の含有量が適当である。本発明の医薬の投与量は、患者の症状、年令、体重や、投与方法および剤型等の条件によって異なるが、通常は成人に対して1日、下限として0.001mg(好ましくは0.01mg、さらに好ましくは0.1mg)であり、上限として2、000mg(好ましくは200mg、さらに好ましくは20mg)を1回ないし数回投与することができる。
【0064】
【実施例】
以下、実施例、参考例、試験例、及び製剤例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】[1−[3’−[2−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸
【化3】
Figure 2004256443
(1a)1−ブロモ−3−メトキシメトキシベンゼン
3−ブロモフェノール(15.0g、87mmol)のDMF(40mL)溶液に、氷冷下水素化ナトリウム(55%、4.16g、95mmol)を加え、15分攪拌後、クロロメチルメチルエーテル(10mL、130mmol)を滴加し、室温で1時間攪拌した。反応液に塩酸を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1、V/V)にて精製し、標記目的化合物(19.0g、収率100%)を油状物質として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 3.47 (3H, s), 5.15 (2H, s), 6.95−6.98 (1H, m), 7.13−7.17 (2H, m), 7.22 (1H, s).
【0065】
(1b)1−(3’−メトキシメトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エタノン
実施例1aで合成した1−ブロモ−3−メトキシメトキシベンゼン(11.6g、55mmol)のDMF(40mL)溶液に、4−アセチルフェニルホウ酸(10.5g、64mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.85g、1.6mmol)、炭酸ナトリウム(14.6g、140mmol)、水(10mL)を加え、100℃1.5時間攪拌した。反応液に塩酸を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1、V/V)にて精製して、標記目的化合物(12.1g、収率88%)を固体として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 2.64 (3H, s), 3.52 (3H, s), 5.24 (2H, s), 7.09 (1H, dd, J= 2.2, 8.1Hz), 7.29−7.36 (2H, m), 7.39 (1H, t, J= 8.1Hz), 7.68 (2H, d, J= 8.2Hz), 8.03 (2H, d, J= 8.2Hz).
【0066】
(1c)1−(3’−メトキシメトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エタノン オキシム
実施例1bで合成した1−(3’−メトキシメトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エタノン(12.0g、44mmol)のピリジン(40mL)溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(9.78g、140mmol)を加え、70℃1時間攪拌した。反応液に塩酸を加え中和、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。生じた固体をろ取、ヘキサンで洗い、標記目的化合物(12.0g、収率94%)を固体として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 2.32 (3H, s), 3.51 (3H, s), 5.24 (2H, s), 7.05 (1H, dd, J= 2.5, 8.1Hz), 7.25−7.29 (2H, m), 7.37 (1H, t, J= 8.1Hz), 7.53 (1H, br s), 7.60 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.4Hz).
【0067】
(1d)[1−(3’−メトキシメトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1cで合成した1−(3’−メトキシメトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エタノン オキシム(12.0g、44mmol)のDMF(50ml)溶液に、ブロモ酢酸エチル(6.0mL、54mmol)、炭酸カリウム(9.11g、66mmol)を加え、80℃3.5時間攪拌した。反応液に塩酸を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1、V/V)にて精製して、標記目的化合物(15.1g、収率96%)を油状物質として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.35 (3H, s), 3.51 (3H, s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.75 (2H, s), 5.23 (2H, s), 7.05 (1H, dd, J= 2.5, 8.0Hz), 7.23−7.27 (2H, m), 7.36 (1H, t, J= 8.0Hz), 7.58 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.4Hz).
【0068】
(1e)[1−(3’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1dで合成した[1−(3’−メトキシメトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル(15.1g、43mmol)に4N塩酸−酢酸エチル溶液(50mL)を加え2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、生じた固体をろ取、ヘキサンで洗い、標記目的化合物(12.7g、収率96%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.33 (3H, s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.76 (2H, s), 4.91 (1H, br s), 6.83 (1H, dt, J= 8.0, 2.0Hz),7.05 (1H, t, J= 2.0Hz), 7.16 (1H, dt, 8.0, 2.0Hz),7.31 (1H, t, J= 8.0Hz), 7.55 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.69 (2H, d, J= 8.3Hz).
【0069】
(1f)[1−(3’−tert−ブトキシカルボニルメトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1eで合成した[1−(3’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル(940mg、3.0mmol)、ブロモ酢酸tert−ブチル(0.54mL、3.7mmol)、炭酸カリウム(540g、3.9mmol)を用いて実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.15g、収率90%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 1.50 (9H, s), 2.35 (3H, s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.57 (2H, s), 4.75 (2H, s), 6.88 (1H, dt, J= 8.0, 2.0Hz),7.14 (1H, t, J= 2.0Hz), 7.22 (1H, dt, 8.0, 2.0Hz),7.35 (1H, t, J= 8.0Hz), 7.56 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.5Hz).
【0070】
(1g)[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]−オキシ酢酸
実施例1fで合成した[1−(3’−tert−ブトキシカルボニルメトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル(3.84g、9.0mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液にトリフルオロ酢酸(15mL)、アニソール(0.5mL)を加え、40℃2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、生じた固体をろ取、ヘキサン、ジイソプロピルエーテルで洗い、標記目的化合物(3.23g、収率97%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.35 (3H, s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.74 (2H, s), 4.76 (2H, s), 6.92 (1H, dd, J= 2.5, 8.0Hz),7.17 (1H, s), 7.26−7.27 (1H, m),7.39 (1H, t, J= 8.0Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.5Hz).
【0071】
(1h)[1−[3’−[2−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1gで合成した[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]−オキシ酢酸(250mg、0.67mmol)のTHF(10mL)溶液にトリエチルアミン(0.3ml、2mmol)、1−ベンズヒドリルピペラジン(236mg、0.94mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(260mg、0.95mmol)を加え、70℃2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2、V/V)にて精製して、標記目的化合物(432mg、収率100%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.35 (3H, s), 2.36−2.41 (4H,m), 3.59−3.66 (4H, m), 4.21−4.28 (3H, m), 4.71 (2H, s), 4.76 (2H, s), 6.91 (1H, dd, J= 2.0, 8.0Hz),7.14−7.34 (8H, m), 7.36−7.40 (5H, m), 7.56 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.4Hz).
【0072】
(1i)[1−[3’−[2−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸
実施例1hで合成した[1−[3’−[2−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル(430mg、0.71mmol)のメタノール(7mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(2mL、2mmol)を加え70℃2時間攪拌した。反応液を1N塩酸で中和、減圧濃縮後、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過濃縮した。生じた固体をろ取、ヘキサン、ジイソプロピルエーテルで洗い、標記目的化合物(285mg、収率69%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ2.35 (3H, s), 2.42 (4H,br.s), 3.66 (4H, br s), 4.24 (1H, br s), 4.71 (2H, s), 4.79 (2H, s), 6.88−6.92 (1H, m),7.13−7.40 (13H, m), 7.56 (2H, d, J= 8.0Hz), 7.69 (2H, d, J= 8.0Hz).
MS(FAB) m/z: 578 (M+H)
【0073】
【実施例2】[1−[4−(ヘキサデカノイルアミノ)−フェニル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸
【化4】
Figure 2004256443
(2a)1−[4−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]−フェニル]−1−エタノン オキシム
(4−アセチルフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルエステル(8.24g、35mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(4.87g、70mmol)、ピリジン(8.5mL、110mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(8.46g、収率96%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.53 (9H, s), 2.26 (3H, s), 6.57 (1H, brs), 7.37 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.59 (1H, br s).
【0074】
(2b)[1−[4−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]−フェニル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 メチルエステル
1−[4−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]−フェニル]−1−エタノン オキシム(800mg、3.2mmol)、ブロモ酢酸メチル(0.51mL、3.4mmol)、炭酸カリウム(880mg、6.4mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.19g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.52 (9H, s), 2.28 (3H, s), 3.37 (3H, s), 4.73 (2H, s), 6.52 (1H, brs), 7.35 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.8Hz).
【0075】
(2c)[1−(4−アミノフェニル)−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 メチルエステル
実施例2bで合成した(1−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]−フェニル}−エチリデン)−アミノオキシ酢酸 メチルエステル(0.73g、2.27mmol)、アニソール(0.14mL)、トリフルオロ酢酸(1.4mL)を用いて、実施例1gに記載した方法に従い、標記目的化合物(370mg、収率74%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.26 (3H, s), 3.70−3.84 (2H, br s), 3.77 (3H, s), 4.71 (2H, s), 6.64 (2H, d, J= 8.6Hz), 7.45 (2H, d, J= 8.6Hz).
【0076】
(2d){1−[4−(ヘキサデカノイルアミノ)−フェニル]−エチリデン}−アミノオキシ酢酸 メチルエステル
実施例2cで合成した[1−(4−アミノフェニル)−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 メチルエステル(370mg、1.67mmol)をDMA(4mL)に溶解した溶液に、パルミチン酸クロリド(0.61mL、2.01mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。
反応液に水並びに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、生成した固体をろ取し、水並びにジイソプロピルエーテルで洗浄し、標記目的化合物(595mg、収率78%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 0.85 (3H, t, J=6.8Hz), 1.19−1.32 (24H, m), 1.52−1.61 (2H, m), 2.21 (3H, s), 2.30 (2H, t, J=7.4Hz), 3.68 (3H, s), 4.76 (2H, s), 7.57 (2H, d, J=8.9Hz), 7.63 (2H, d, J=8.9Hz), 10.00 (1H, s).
【0077】
(2e)[1−[4−(ヘキサデカノイルアミノ)−フェニル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸
実施例2dで合成した[1−[4−(ヘキサデカノイルアミノ)−フェニル]−エチリデン]−アミノオキシ酢酸 メチルエステル(595mg、1.29mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(2.6mL、2.6mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(411mg、収率71%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 0.85 (3H, t, J=6.8Hz), 1.17−1.32 (24H, m), 1.53−1.62 (2H, m), 2.19 (3H, s), 2.30 (2H, t, J=7.4Hz), 4.58 (2H, s), 7.57 (2H, d, J=8.9Hz), 7.62 (2H, d, J=8.9Hz), 10.00 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 447 (M + H)
【0078】
【実施例3】[1−(4−ヘキサデカノイルアミノフェニル)フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸
【化5】
Figure 2004256443
(3a)4−[(ヒドロキシイミノ)フェニルメチル]フェニルカルバミン酸 tert−ブチルエステル
4−ベンゾイルフェニルアミン(4.76g、24mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(5.03g、72mmol)、ピリジン(7.8mL)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、4−[(ヒドロキシイミノ)フェニルメチル]フェニルアミンを得た。
このものをTHF(100mL)に溶かし、二炭酸ジtertブチルエステル(7.90g、36mmol)を加え終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮後、水、並びに酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1、V/V)にて精製し、標記目的化合物(7.11g、収率95%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.51 および 1.53 (合計 9H, 各 s), 6.63 および 6.68 (合計 1H, 各 br s), 7.29−7.48 (10H, m).
【0079】
(3b)[[4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル]フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例3aで合成した4−[(ヒドロキシイミノ)フェニルメチル]フェニルカルバミン酸 tert−ブチルエステル(1.0g、3.2mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.46mL、54mmol)、炭酸カリウム(885mg、6.4mmol)を用いて実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(896mg、収率70%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.29 (3H, t, J= 7.1Hz), 1.51 および 1.53 (合計 9H, 各 s), 4.24 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.70 および 4.72 (合計 2H, 各 s), 7.30−7.51 (10H, m).
MS(FAB) m/z: 399 (M + H)
【0080】
(3c)[(4−ヘキサデカノイルアミノフェニル)フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例3bで合成した[[4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル]フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(896mg、2.3mmol)の塩化メチレン(7mL)溶液に、アニソール(触媒量)、トリフルオロ酢酸(2.3mL、29mmol)を順次加え、室温にて2時間攪拌した。
反応液を減圧濃縮後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、並びに酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1、V/V)にて精製し、[(4−アミノフェニル)フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(647mg、96%)を油状物質として得た。
[(4−アミノフェニル)フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(647mg、2.2mmol)、パルミチン酸クロリド(0.66mL、2.2mmol)を用いて、実施例2dに記載した方法に従い、標記目的化合物(948mg、収率81%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.88 (3H, t, J= 6.9Hz), 1.26−1.38 (27H, m), 1.70−1.75 (2H, m), 2.33−2.39 (2H, m),4.24 (2H, q, J= 7.2Hz), 4.70 および 4.72 (合計 2H, 各 s), 7.17−7.60 (10H, m).
MS(FAB) m/z: 537 (M + H)
【0081】
(3d)[(4−ヘキサデカノイルアミノフェニル)フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸
実施例3cで合成した[(4−へキサデカノイルアミノフェニル)フェニルメチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(300mg、0.56mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.1mL、1.1mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(280mg、収率46%)を固体として得た。
H NMR(DMSO− d, 400MHz) :δ 0.85 (3H, t, J= 6.7Hz), 1.18−1.33 (24H, m), 1.53−1.63 (2H, m), 2.28−2.34 (2H, m), 4.56 および 4.58 (合計 2H, 各 s), 7.27−7.57 (7H, m), 7.60 および 7.67 (合計 2H, 各 d, J= 8.7Hz), 10.00 および 10.10 (合計 1H, 各 s).
MS(FAB) m/z: 509 (M + H)
【0082】
【実施例4】[1−[(4−ヘキサデカノイルアミノ)フェニル]−2−フェニルエチリデン]アミノオキシ酢酸
【化6】
Figure 2004256443
(4a)1−(4−アミノフェニル)−2−フェニルエタノン オキシム
1−(4−アミノフェニル)−2−フェニルエタノン(16g、76mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(14g、195mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(17g、収率98%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 3.76 (2H, br s), 4.16 (2H, s), 6.61 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.15−7.33 (5H, m), 7.45 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.81 (1H, br s).
MS(EI) m/z: 226 (M)
【0083】
(4b)1−[(4−ヘキサデカノイルアミノ)フェニル]−2−フェニルエタノン オキシム
実施例4aで合成した1−(4−アミノフェニル)−2−フェニルエタノン オキシム(1.8g、7.8mmol)のDMA(25mL)溶液に、パルミチン酸クロリド(2.4mL、7.8mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、生成した固体をろ取後、水並びにジイソプロピルエーテルで洗浄し、標記目的化合物(3.6g、収率100%)を得た。
H NMR(DMSO− d, 400MHz) :δ 0.85 (3H, t, J= 6.1Hz), 1.15−1.35 (24H, m), 1.50−1.60 (2H, m), 2.27 (2H, t, J= 7.5Hz), 4.11 (2H, s), 7.12−7.28 (5H, m), 7.54−7.60 (4H, m).
MS(FAB) m/z: 465 (M + H)
【0084】
(4c)[1−[(4−ヘキサデカノイルアミノ)−フェニル]−2−フェニルエチリデン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例4bで合成した1−[(4−ヘキサデカノイルアミノ)−フェニル]−2−フェニルエタノン オキシム(500mg、1.1mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.16mL、1.4mmol)、炭酸カリウム(297mg、2.2mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(417mg、収率70%)を固体として得た。
H NMR(DMSO− d, 400MHz) :δ 0.85 (3H, t, J= 6.4Hz), 1.16−1.33 (27H, m), 1.51−1.61 (2H, m), 2.25−2.31 (2H, m), 4.15−4.24 (4H, m), 4.82 (2H, s), 7.16−7.37 (6H, m), 7.56−7.61 (4H, m).
MS(FAB) m/z: 551 (M + H)
【0085】
(4d)[1−[4−(ヘキサデカノイルアミノ)フェニル]−2−フェニルエチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例4cで合成した[1−[(4−ヘキサデカノイルアミノ)フェニル]−2−フェニルエチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(417mg、0.76mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL、1.50mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(317mg、収率80%)を固体として得た。
H NMR(DMSO− d, 400MHz) :δ 0.85 (3H, t, J= 6.6Hz), 1.17−1.31 (24H, m), 1.52−1.60 (2H, m), 2.25−2.29 (2H, m), 4.17 (2H, s), 4.57 (2H, s), 7.12−7.26 (4H, m), 7.34 (2H, d, J= 7.7Hz), 7.53−7.59 (4H, m), 9.97 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 523 (M + H)
【0086】
【実施例5】[1−(3−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化7】
Figure 2004256443
(5a)1−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エタノンオキシム
1−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エタノン(37g、147mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(31g、441mmol)、ピリジン(48mL、588mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(38g、収率97%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.21 (6H, s), 0.99 (9H, s), 2.25 (3H, s), 6.83−6.86 (1H, m), 7.12 (1H, s), 7.22−7.26 (2H, m).
MS(FAB) m/z: 266 (M + H)
【0087】
(5b)[1−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例5aで合成した1−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エタノン オキシム(1.0g、3.8mmol)、水素化ナトリウム(197mg、4.5mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.63mL、5.7mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.1g、収率82%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.20 (6H, s), 0.98 (9H, s), 1.29 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.28 (3H, s), 4.24 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.73 (2H, s), 6.82−6.85 (1H, m), 7.10 (1H, s), 7.20−7.22 (2H, m).
MS(FAB) m/z: 352 (M + H)
【0088】
(5c)[1−(3−ヒドロキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例5bで合成した[1−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(22g、62mmol)のTHF(180mL)溶液に、1M−テトラブチルアンモニウムフルオリドTHF溶液(80mL、80mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。
反応液に水を加え、THFで抽出した。抽出した有機相を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1、V/V)にて精製し、標記目的化合物(13g、収率86%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.27 (3H, s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.73 (2H, s), 5.32 (1H, br s), 6.82−6.84 (1H, m), 7.09−7.14 (2H, m), 7.20 (1H, t, J= 7.9Hz).
MS(EI) m/z: 237 (M)
【0089】
(5d)[1−(3−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例5cで合成した[1−(ヒドロキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(308mg、1.3mmol)のDMF(4mL)溶液に、1−ブロモヘキサデカン(0.48mL、1.6mmol)、炭酸カリウム(359mg、2.6mmol)を順次加え、室温にて6時間攪拌後、一晩放置した。
反応液に水、酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機相を水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1、V/V)にて精製し、標記目的化合物(442mg、収率74%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.88 (3H, t, J= 6.8Hz), 1.19−1.29 (24H, m), 1.29 (3H, t, J= 7.2Hz), 1.36−1.47 (2H, m), 1.74−1.79 (2H, m), 2.30 (3H, s), 3.96 (2H, t, J= 6.5Hz), 4.24 (2H, q, J= 7.2Hz), 4.73 (2H, s), 6.80−6.91 (1H, m), 7.17−7.19 (2H, m), 7.24−7.18 (1H, m).
MS(FAB) m/z: 462 (M + H)
【0090】
(5e)[1−(3−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例5dで合成した[1−(3−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(442mg、0.96mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.9mL、1.9mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(265mg、収率64%)を固体として得た。
H NMR(CDCL, 400MHz) :δ 0.88 (3H, t, J= 6.9Hz), 1.23−1.38 (24H, m), 1.42−1.49 (2H, m), 1.74−1.81 (2H, m), 2.31 (3H, s), 3.97 (2H, t, J= 6.5Hz), 4.78 (2H, s), 6.90−6.93 (1H, m), 7.16−7.19 (2H, m), 7.27 (1H, t, J= 7.9Hz).
MS(FAB) m/z: 434 (M + H)
【0091】
【実施例6】[(4−ヘキサデシルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]アミノオキシ酢酸
【化8】
Figure 2004256443
(6a)(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メタノール
4−tert−ブチルジメチルシリルオキシベンズアルデヒド(21g、89mmol)のTHF(300mL)溶液に、氷冷下1M 2−メトキシフェニルマグネシウムブロミドTHF溶液(98mL、98mmol)を加え、同温にて30分間攪拌した。
反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、水を加え、THFで抽出した。抽出した有機相を飽和塩化アンモニウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、標記目的化合物(31g、収率100%)を油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上精製することなく次の反応に使用した。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.18 (6H, s), 0.97 (9H, s), 2.95 (1H, br s), 3.81 (3H, s), 6.00 (1H, br s), 6.79 (2H, d, J= 8.6Hz), 6.88−6.95 (2H, m), 7.20−7.29 (4H, m).
MS(FAB) m/z: 344 (M)
【0092】
(6b)(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メタノン
実施例6aで合成した(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)−メタノール(6.2g、18mmol)のTHF(50mL)溶液に、二酸化マンガン(37g、360mmol)を加え、室温にて4時間攪拌後一晩放置し、さらに50℃にて10時間攪拌した。
二酸化マンガンをろ去、濃縮し、標記目的化合物(4.5g、収率74%)を油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上精製することなく次の反応に使用した。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.23 (6H, s), 0.99 (9H, s), 3.74 (3H, s), 6.84 (2H, d, J= 8.7Hz), 6.97−7.05 (2H, m), 7.32 (1H, dd, J= 1.9, 7.4Hz), 7.42−7.47 (1H, m), 7.74 (2H, d, J= 8.7Hz).
MS(FAB) m/z: 343 (M + H)
【0093】
(6c)(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メタノン オキシム
実施例6bで合成した(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メタノン(4.5g、13mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(2.8g、40mmol)、ピリジン(4.3mL、53mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.7g、収率56%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.19 および 0.20 (合計 6H, 各 s), 0.96 および 0.97 (合計 9H, 各 s), 3.62 および 3.76 (合計 3H, 各 s), 6.76 および 6.81 (合計 2H, 各 d, J= 8.8Hz), 6.88−7.08 (2H, m), 7.15−7.50 (4H, m).
MS(FAB) m/z: 358 (M + H)
【0094】
(6d)[(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]−アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例6cで合成した(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メタノン オキシム(48mg、0.13mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.02mL、0.18mmol)、炭酸カリウム(37mg、0.27mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(53mg、収率89%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.18 および 0.20 (合計 6H, 各 s), 0.96 および 0.97 (合計 9H, 各 s), 1.26−1.32 (3H, m), 3.58 および 3.73 (合計 3H, 各 s), 4.19−4.27 (2H, m), 4.67 および 4.75 (合計 2H, 各 s), 6.74 および 6.78 (合計 2H, 各 d, J= 8.8Hz), 6.87−7.07 (2H, m), 7.26−7.54 (4H, m).
MS(FAB) m/z: 443 (M)
【0095】
(6e)[(4−ヒドロキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例6dで合成した[(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(2.3g、5.2mmol)、1M−テトラブチルアンモニウムフルオリドTHF溶液(6.8mL、6.8mmol)を用いて、実施例5cに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.7g、収率98%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.28 および 1.30 (合計 3H, 各 t, J= 7.2Hz), 3.60 および 3.73 (合計 3H, 各 s), 4.21 および 4.23 (合計 2H, 各 q, J= 7.2Hz), 4.67 および 4.75 (合計 2H, 各 s), 6.73 および 6.76 (合計 2H, 各 d, J= 8.8Hz), 6.87−7.07 (2H, m), 7.26−7.53 (4H, m).
MS(FAB) m/z: 330 (M + H)..
【0096】
(6f)[(4−ヘキサデシルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例6eで合成した[(4−ヒドロキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(300mg、0.91mmol)、1−ブロモヘキサデカン(0.36mL、1.2mmol)、炭酸カリウム(252mg、1.8mmol)を用いて、実施例5dに記載した方法に従い、標記目的化合物(460mg、収率91%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.88 (3H, t, J= 6.8Hz), 1.21−1.37 (27H, m), 1.39−1.48 (2H, m), 1.72−1.79 (2H, m), 3.60 および 3.73 (合計 3H, 各 s), 3.92−3.97 (2H, m), 4.19−4.26 (2H, m), 4.67 および 4.74 (合計 2H, 各 s), 6.80 および 6.84 (合計 2H, 各 d, J= 8.9Hz), 6.85−7.07 (2H, m), 7.27−7.38 (2H, m), 7.40 および 7.57 (合計 2H, 各 d, J= 8.9Hz).
MS(FAB) m/z: 553 (M)
【0097】
(6g)[(4−ヘキサデシルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]アミノオキシ酢酸
実施例6fで合成した[(4−ヘキサデシルオキシフェニル)(2−メトキシフェニル)メチレン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(460mg、0.83mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.7mL、1.70mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(337mg、収率77%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.88 (3H, t, J= 6.9Hz), 1.22−1.38 (24H, m), 1.39−1.48 (2H, m), 1.73−1.82 (2H, m), 3.73 および 3.90 (合計 3H, 各 s), 3.94−3.99 (2H, m), 4.74 (2H, s), 6.83−6.88 (2H, m), 6.94−7.14 (2H, m), 7.20−7.50 (4H, m).
MS(FAB) m/z: 526 (M + H)
【0098】
【実施例7】[1−(4−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化9】
Figure 2004256443
(7a)1−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エタノンオキシム
1−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エタノン(22g、87mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(18g、262mmol)、ピリジン(28mL、350mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(23g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.21 (6H, s), 0.99 (9H, s), 2.26 (3H, s), 6.83 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.51 (2H, d, J= 8.7Hz), 8.07 (1H, br s).
MS(FAB) m/z: 266 (M + H)
【0099】
(7b)[1−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例7aで製造した1−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エタノン オキシム(5.0g、19mmol)、水素化ナトリウム(55%、986mg、23mmol)、ブロモ酢酸エチル(3.1mL、28mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(5.3g、収率80%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.19 (6H, s), 0.98 (9H, s), 1.29 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.28 (3H, s), 4.23 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.71 (2H, s), 6.81 (2H, d, J= 8.6Hz), 7.51 (2H, d, J= 8.6Hz).
MS(FAB) m/z: 351 (M)
【0100】
(7c)[1−(4−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例7bで合成した[1−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(5.3g、15mmol)、1M−テトラブチルアンモニウムフルオリドTHF溶液(80mL、80mmol)を用いて、実施例5cに記載した方法に従い、[1−(4−ヒドロキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(2.5g、71%)を固体として得た。
ここで合成した[1−(ヒドロキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(417mg、1.8mmol)、炭酸カリウム(486mg、3.52mmol)、1−ブロモヘキサデカン(0.70mL、2.3mmol)を用いて、実施例5dに記載した方法に従い、標記目的化合物(743mg、収率91%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.88 (3H, t, J= 6.8Hz), 1.24−1.40 (27H, m), 1.41−1.46 (2H, m), 1.74−1.79 (2H, m), 2.28 (3H, s), 3.94 (2H, t, J= 6.6Hz), 4.23 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.71 (2H, s), 6.86 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.56 (2H, d, J= 8.8Hz).
MS(FAB) m/z: 461 (M)
【0101】
(7d)[1−(4−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例7cで合成した[1−(4−ヘキサデシルオキシフェニル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(743mg、1.6mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(3.2mL、3.2mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(612mg、収率88%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 0.88 (3H, t, J= 6.9Hz), 1.22−1.39 (24H, m), 1.40−1.47 (2H, m), 1.74−1.81 (2H, m), 2.29 (3H, s), 3.97 (2H, t, J= 6.6Hz), 4.74 (2H, s), 6.88 (2H, d, J= 8.9Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.9Hz).
MS(FAB) m/z: 434 (M + H)
【0102】
【実施例8】[1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化10】
Figure 2004256443
(8a)1−(3’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン
4−アセチルフェニルホウ酸(3.57g、21.8mmol)、3−ブロモアニソール(3.70g、19.8mmol)2N−炭酸ナトリウム水溶液(20mL、20mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.69g、0.60mmol)、を用いて、実施例1bに記載した方法に従い、標記目的化合物(3.91g、収率87%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.64 (3H, s), 3.88 (3H, s), 6.95 (1H, dd, J=2.2, 8.0Hz), 7.15 (1H, t, J=2.2Hz), 7.22 (1H, d, J=8.0Hz), 7.39 (1H, t, 8.0Hz), 7.68 (2H, d, J=8.3Hz), 8.03 (2H, d, J=8.3Hz).
【0103】
(8b)1−(3’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン
実施例8aで合成した1−(3’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン(0.45g、1.99mmol)を、1,2−ジクロロエタン(8.5mL)に溶解し、三塩化アルミニウム(0.55g、4.13mmol)を加え、100℃12時間、150℃8時間攪拌した。
反応液に水を滴加した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え、攪拌した。これを飽和硫酸水素カリウム水溶液で酸性にし、酢酸エチルで分液抽出した。得られた有機相を分離し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1−3:1、V/V)にて精製して、標記目的化合物(0.19g、収率45%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.61 (3H, s), 6.83 (1H, dd, J=2.0, 8.0Hz), 7.09 (1H, t, J=2.0Hz), 7.15 (1H, d, J=8.0Hz), 7.30 (1H, t, 8.0Hz), 7.75 (2H, d, J=8.4Hz), 8.02 (2H, d, J=8.4Hz), 9.61 (1H, s).
【0104】
(8c)1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン
実施例8bで合成した1−(3’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン(0.19g、0.90mmol)を、DMF(4mL)に溶解し、炭酸カリウム(120mg、0.87mmol)及びベンジルブロミド(0.15mL、1.26mmol)を加え、55℃3時間、80℃82.5時間攪拌した。
反応液にメタノールを数滴加えた後、水、酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機相を分離し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さ(0.42g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1、V/V)にて精製して、標記目的化合物(242mg、収率90%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.64 (3H, s), 5.14 (2H, s), 7.02 (1H, ddd, J=1.1, 2.3, 9.2Hz), 7.22−7.24 (2H, m), 7.32−7.36 (2H, m), 7.40 (2H, t, J=7.1Hz), 7.47 (2H, d, J=7.1Hz), 7.67 (2H, d, J=8.5Hz), 8.02 (2H, d, J=8.5Hz).
【0105】
(8d)1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン オキシム
実施例8cで合成した1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン(242mg、0.80mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(73mg、1.05mmol)、ピリジン(2.5mL、30.9mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(209mg、収率82%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.32 (3H, s), 5.14 (2H, s), 6.98 (1H, dd, J=1.8, 8.1Hz), 7.21−7.23 (2H, m), 7.32−7.38 (2H, m), 7.40 (2H, t, J=7.1Hz), 7.47 (2H, d, J=7.1Hz), 7.59 (2H, d, J=8.4Hz), 7.70 (2H, d, J=8.4Hz).
【0106】
(8e)[1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例8dで合成した1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン オキシム(209mg、0.658mmol)、ブロモ酢酸エチル(90μL、0.81mmol)、炭酸カリウム(100mg、0.72mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(260mg、収率98%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J=7.1Hz), 2.35 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz), 4.78 (2H, s), 5.14 (2H, s), 6.98 (1H, ddd, J=1.3, 2.4, 8.1Hz), 7.19−7.23 (2H, m), 7.34−7.38 (2H, m), 7.41 (2H, t, J=7.0Hz), 7.47 (2H, d, J=7.0Hz), 7.57 (2H, d, J=8.6Hz), 7.71 (2H, d, J=8.6Hz).
【0107】
(8f)[1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例8eで合成した[1−(3’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(260mg、0.644mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.28mL、1.28mmol)を用いて、実施例1iと同様にして、標記目的化合物(211mg、収率87%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.28 (3H, s), 4.69 (2H, s), 5.20 (2H, s), 7.04 (1H, dd, J=2.3, 7.9Hz), 7.27−7.39 (4H, m), 7.41 (2H, t, J=7.3Hz), 7.49 (2H, d, J=7.3Hz), 7.72 (4H, s).
MS(FAB) m/z: 376 (M + H)
【0108】
【実施例9】[1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化11】
Figure 2004256443
(9a)1−(2’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン
4’−ブロモアセトフェノン(6.00g、30.1mmol)、2−メトキシフェニルホウ酸(5.08g、33.4mmol)、2N−炭酸ナトリウム水溶液(30mL、30mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.05g、0.909mmol)を用いて、実施例1bに記載した方法に従い、標記目的化合物(5.87g、収率86%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.63 (3H, s), 3.83 (3H, s), 7.01 (1H, d, J=8.3Hz), 7.05 (1H, t, J=7.5Hz), 7.32−7.39 (2H, m), 7.63 (2H, d, J=8.5Hz), 8.00 (2H, d, J=8.5Hz).
【0109】
(9b)1−(2’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン実施例9aで合成した1−(2’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン(1.00g、4.42mmol)、三塩化アルミニウム(1.20g、9.00mmol)を用いて、実施例8bに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.53g、収率56%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.65 (3H, s), 5.20 (1H, d, J=1.7Hz), 6.98 (1H, d, J=8.5Hz), 7.03 (1H, t, J=7.5Hz), 7.27−7.31 (2H, m), 7.62 (2H, d, J=8.4Hz), 8.06 (2H, d, J=8.4Hz).
【0110】
(9c)1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン
実施例9bで合成した1−(2’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン(0.25g、1.18mmol)、炭酸カリウム(160mg、1.16mmol)及びベンジルブロミド(0.17mL、1.43mmol)を用いて、実施例8cに記載した方法に従い、標記目的化合物(306mg、86%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.63 (3H, s), 5.10 (2H, s), 7.05−7.09 (2H, m), 7.28−7.38 (7H, m), 7.68 (2H, d, J=8.5Hz), 7.99 (2H, d, J=8.5Hz).
【0111】
(9d)1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン オキシム
実施例9cで合成した1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン(306mg、1.01mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(93mg、1.34mmol)、ピリジン(3mL、37.1mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(248mg、収率77%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.32 (3H, s), 5.09 (2H, s), 7.03−7.07 (2H, m), 7.27−7.33 (6H, m), 7.36 (1H, dd, J=1.7, 7.5Hz), 7.61 (2H, d, J=8.6Hz), 7.68 (2H, d, J=8.6Hz).
【0112】
(9e)[1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例9dで合成した1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エタノン オキシム(248mg、0.782mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.10mL、0.902mmol)、炭酸カリウム(120mg、0.868mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(280mg、収率88%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J=7.1Hz), 2.35 (3H, s), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz), 4.75 (2H, s), 5.09 (2H, s), 7.02−7.07 (2H, m), 7.24−7.35 (7H, m), 7.59 (2H, d, J=8.4Hz), 7.67 (2H, d, J=8.4Hz).
【0113】
(9f)[1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例9eで合成した[1−(2’−ベンジルオキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(280mg、0.694mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.4mL、1.4mmol)を用いて、実施例1iと同様にして、標記目的化合物(206mg、収率79%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.26 (3H, s), 4.68 (2H, s), 5.15 (2H, s), 7.06 (1H, t, J=7.0Hz), 7.21 (1H, d, J=8.5Hz), 7.27−7.40 (7H, m), 7.58 (2H, d, J=8.5Hz), 7.67 (2H, d, J=8.5Hz).
MS(FAB) m/z: 376 (M + H)+.
【0114】
【実施例10】[1−[4−(1−ナフチル)−フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化12】
Figure 2004256443
(10a)1−[4−(1−ナフチル)−フェニル]エタノン
4’−ブロモアセトフェノン(0.43g、2.16mmol)、1−ナフチルホウ酸(0.41g、2.38mmol)、2N−炭酸ナトリウム水溶液(2.2mL、2.2mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(75mg、65μmol)を用いて、実施例1bに記載した方法に従い、標記目的化合物(234mg、収率44%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.70 (3H, s), 7.43−7.48 (2H, m), 7.50−7.57 (2H, m), 7.62 (2H, d, J=8.4Hz), 7.85 (1H, d, J=7.9Hz), 7.90−7.94 (2H, m), 8.10 (2H, d, J=8.4Hz).
【0115】
(10b)1−[4−(1−ナフチル)フェニル]エタノン オキシム
実施例10aで合成した1−[4−(1−ナフチル)フェニル]エタノン(234mg、0.948mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(89mg、1.28mmol)、ピリジン(2.5mL、31mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(170mg、収率69%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.37 (3H, s), 7.41−7.46 (2H, m), 7.48−7.58 (2H, m), 7.53 (2H, d, J=8.4Hz), 7.77 (2H, d, J=8.4Hz), 7.79 (1H, s), 7.89−7.92 (3H, m).
【0116】
(10c)[1−[4−(1−ナフチル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例10bで合成した1−[4−(1−ナフチル)フェニル]エタノン オキシム(170mg、0.652mmol)、ブロモ酢酸エチル(90μL、0.812mmol)、炭酸カリウム(100mg、0.724mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(110mg、収率49%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J=7.2Hz), 2.40 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.2Hz), 4.78 (2H, s), 7.41−7.45 (2H, m), 7.48−7.55 (2H, m), 7.51 (2H, d, J=8.5Hz), 7.76 (2H, d, J=8.5Hz), 7.85−7.92 (3H, m).
【0117】
(10d)[1−[4−(1−ナフチル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例10cで合成した[1−[4−(1−ナフチル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(110mg、0.317mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(0.63mL、0.63mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(51mg、収率50%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.41 (3H, s), 4.83 (2H, s), 7.40−7.44 (2H, m), 7.48−7.54 (2H, m), 7.52 (2H, d, J=8.3Hz), 7.77 (2H, d, J=8.3Hz), 7.86−7.92 (3H, m).
MS(FAB) m/z: 320 (M + H)
【0118】
【実施例11】[1−[4−(9−フェナントリル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化13】
Figure 2004256443
(11a)1−[4−(9−フェナントリル)フェニル]エタノン
4’−ブロモアセトフェノン(269mg、1.4mmol)、9−フェナントレンボラン酸(300mg、1.4mmol)、1M−炭酸ナトリウム水溶液(2mL)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(31mg、27μmol)を用いて、実施例1bに記載した方法に従い、標記目的化合物(263mg、収率66%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.70 (3H, s), 7.53−7.57 (1H, m), 7.62−7.71 (6H, m), 7.85 (1H, d, J= 8.2Hz), 7.91 (1H, d, J= 8.2Hz), 8.12 (2H, d, J= 8.3Hz), 8.74 (1H, d, J= 8.3Hz), 8.79 (1H, d, J= 8.3Hz).
MS(EI) m/z: 296 (M)
【0119】
(11b)1−[4−(9−フェナントリル)フェニル]エタノン オキシム
実施例11aで合成した1−[4−(9−フェナントリル)フェニル]エタノン(263mg、0.89mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(185mg,2.7mmol)、ピリジン(0.29mL、3.6mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(123mg、収率44%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.39 (3H, s), 7.52−7.69 (7H, m), 7.80 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.89−7.93 (2H, m), 8.02 (1H, br s), 8.73 (1H, d, J= 8.2Hz), 8.79 (1H, d, J= 8.2Hz).
MS(EI) m/z: 311 (M)・.
【0120】
(11c)[1−[4−(9−フェナントリル)]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例11bで合成した1−[4−(9−フェナントリル)フェニル]エタノンオキシム(263mg、0.89mmol)、ブロモ酢酸エチル(60μL,0.51mmol)、炭酸カリウム(109mg、0.79mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(146mg、収率93%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.33 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.43 (3H, s), 4.28 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.80 (2H, s), 7.53−7.71 (7H, m), 7.80 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.91 (2H, d, J= 8.4Hz), 8.74 (1H, d, J= 8.2Hz), 8.79 (1H, d, J= 8.2Hz).
MS(FAB) m/z: 397 (M)+・.
【0121】
(11d)[1−[4−(9−フェナントリル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例11cで合成した[1−[4−(9−フェナントリル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(146mg、0.37mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(0.70mL,0.70mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(100mg、収率74%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.42 (3H, s), 4.84 (2H, s), 7.51−7.70 (7H, m), 7.80 (2H, d, J= 8.2Hz), 7.89 (2H, d, J= 8.2Hz), 8.72 (1H, d, J= 8.3Hz), 8.77 (1H, d, J= 8.3Hz).
MS(FAB) m/z: 369 (M)
【0122】
【実施例12】[1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化14】
Figure 2004256443
(12a)1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エタノン
2−ブロモナフタレン(0.60g、2.89mmol)、4−アセチルフェニルホウ酸(0.52g、3.17mmol)、2N−炭酸ナトリウム水溶液(3.0mL、3.0mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.10g、0.087mmol)を用いて、実施例1bに記載した方法に従い、標記目的化合物(293mg、収率41%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.67 (3H, s), 7.50−7.56 (2H, m), 7.77 (1H, dd, J=1.8, 8.6Hz), 7.83 (2H, d, J=8.6Hz), 7.87−7.96 (3H, m), 8.07−9.10 (1H, m), 8.08 (2H, d, J=8.6Hz).
【0123】
(12b)1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エタノン オキシム
実施例12aで合成した1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エタノン(293mg、1.19mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(110mg、1.58mmol)、ピリジン(3.0mL、37mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(274mg、収率88%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.21 (3H, s), 7.51−7.58 (2H, m), 7.80 (2H, d, J=8.6Hz), 7.86 (2H, d, J=8.6Hz), 7.86−7.90 (1H, m), 7.94−7.96 (1H, m), 8.00−8.03 (2H, m), 8.27 (1H, s), 11.23 (1H, s).
【0124】
(12c)[1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例12bで合成した1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エタノン オキシム(274mg、1.05mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.14mL、1.26mmol)、炭酸カリウム(170mg、1.23mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(280mg、収率78%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J=7.1Hz), 2.37 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz), 4.77 (2H, s), 7.47−7.54 (2H, m), 7.47−7.54 (5H, m), 7.68−7.77 (3H, m), 8.05 (1H, s).
【0125】
(12d)[1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例12cで合成した[1−[4−(2−ナフチル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(280mg、0.807mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.6mL、1.6mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(127mg、収率49%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.32 (3H, s), 4.72 (2H, s), 7.53−7.60 (2H, m), 7.81 (2H, d, J=8.6Hz), 7.90 (2H, d, J=8.6Hz), 7.90−7.94 (1H, m), 7.96−7.98 (1H, m), 8.02−8.05 (2H, m), 8.29 (1H, d, J=1.5Hz).
MS(EI) m/z: 319 (M)
【0126】
【実施例13】[1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化15】
Figure 2004256443
(13a)1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エタノン
4’−ブロモアセトフェノン(0.60g、3.01mmol)、ジベンゾ[b,d]フラン−4−イルホウ酸(0.70g、3.31mmol)、2N−炭酸ナトリウム水溶液(3.0mL、3.0mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.10g、0.087mmol)を用いて、実施例1bに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.57g、収率66%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.69 (3H, s), 7.37−7.40 (1H, m), 7.44−7.51 (2H, m), 7.62 (1H, d, J=8.3Hz), 7.65 (1H, dd, J=1.3, 7.6Hz), 7.99−7.83 (2H, m), 8.04 (2H, d, J=8.5Hz), 8.14 (2H, d, J=8.5Hz).
【0127】
(13b)1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エタノン オキシム
実施例13aで合成した1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エタノン(0.57g、1.99mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(0.18g、2.59mmol)、ピリジン(6.0mL、74mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.54g、収率90%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.24 (3H, s), 7.43−7.46 (1H, m), 7.51−7.58 (2H, m), 7.74−7.77 (2H, m),7.86 (2H, d, J=8.5Hz), 7.96 (2H, d, J=8.5Hz), 8.18 (1H, dd, J=1.2, 7.7Hz), 8.21 (1H, d, J=7.2Hz), 11.32 (1H, s).
【0128】
(13c)[1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例13bで合成した1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エタノン オキシム(541mg、1.80mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.24mL、2.16mmol)、炭酸カリウム(300mg、2.17mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(635mg、収率91%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J=7.1Hz), 2.39 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz), 4.78 (2H, s), 7.26−7.37 (1H, m), 7.39−7.50 (2H, m), 7.59−7.62 (2H, m), 7.81 (2H, d, J=8.5Hz), 7.93 (2H, d, J=8.5Hz), 7.93−7.97 (1H, m), 7.99 (1H, d, J=7.5Hz).
【0129】
(13d)[1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例13cで合成した[1−[4−(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(635mg、1.64mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(3.25mL、3.25mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(350mg、収率59%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.32 (3H, s), 4.68 (2H, s), 7.43−7.46 (1H, m), 7.51−7.58 (2H, m), 7.73−7.76 (2H, m), 7.85 (2H, d, J=8.5Hz), 7.98 (2H, d, J=8.5Hz), 8.18 (1H, dd, J=1.2, 7.8Hz), 8.21 (1H, d, J=7.7Hz).
MS(FAB) m/z: 360 (M + H)
【0130】
【実施例14】[1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化16】
Figure 2004256443
(14a)1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エタノン
4’−ブロモアセトフェノン(0.60g、3.01mmol)、1−ベンゾフラン−2−イルホウ酸(0.54g、3.33mmol)、2N−炭酸ナトリウム水溶液(3.0mL、3.0mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.10g、0.087mmol)を用いて、実施例1bに記載した方法に従い、標記目的化合物(374mg、収率53%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.64 (3H, s), 7.17 (1H, s), 7.24−7.28 (1H, m), 7.31−7.36 (1H, m), 7.55 (1H, d, J=7.6Hz), 7.62 (1H, d, J=7.5Hz), 7.95 (2H, d, J=8.6Hz), 8.04 (2H, d, J=8.7Hz).
【0131】
(14b)1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エタノン オキシム
実施例14aで合成した1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エタノン(374mg、1.58mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(140mg、2.02mmol)、ピリジン(8.0mL、99mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(340mg、収率85%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.19 (3H, s), 7.26−7.36 (2H, m), 7.49 (1H, s), 7.64 (1H, d, J=8.0Hz), 7.68 (1H, d, J=7.0Hz), 7.79 (2H, d, J=8.6Hz), 7.94 (2H, d, J=8.6Hz), 11.33 (1H, s).
【0132】
(14c)[1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例14bで合成した1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エタノン オキシム(340mg、1.35mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.18mL、1.62mmol)、炭酸カリウム(220mg、1.59mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(363mg、収率80%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J=7.1Hz), 2.35 (3H, s), 4.27 (2H, q, J=7.1Hz), 4.76 (2H, s), 7.07 (1H, s), 7.21−7.32 (2H, m), 7.53 (1H, d, J=8.0Hz), 7.59 (1H, d, J=7.6Hz), 7.73 (2H, d, J=8.7Hz), 7.86 (2H, d, J=8.7Hz).
【0133】
(14d)[1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例14cで合成した1−[4−(1−ベンゾフラン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(363mg、1.08mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(2.15mL、2.15mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(297mg、収率90%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.29 (3H, s), 4.71 (2H, s), 7.28 (1H, t, J=7.5Hz), 7.33−7.37 (1H, m), 7.52 (1H, s), 7.65 (1H, d, J=8.8Hz), 7.68 (1H, d, J=7.5Hz), 7.79 (2H, d, J=8.5Hz), 7.96 (2H, d, J=8.5Hz).
MS(EI) m/z: 309 (M)
【0134】
【実施例15】[1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化17】
Figure 2004256443
(15a)1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エタノン
4’−ブロモアセトフェノン(0.60g、3.01mmol)、ベンゾ[b]チオフェン−2−ホウ酸(0.59g、3.31mmol)、2N−炭酸ナトリウム水溶液(3.0mL、3.0mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.10g、87μmol)を用いて、実施例1bに記載した方法に従い、標記目的化合物(280mg、収率37%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.64 (3H, s), 7.33−7.40 (2H, m), 7.67 (1H, s), 7.79−7.86 (2H, m), 7.81 (2H, d, J=8.6Hz), 8.02 (2H, d, J=8.6Hz).
【0135】
(15b)1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エタノン オキシム
実施例15aで合成した1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エタノン(280mg、1.11mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(0.10g、1.44mmol)、ピリジン(6mL、74mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(160mg、収率53%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.19 (3H, s), 7.37−7.41 (2H, m), 7.76 (2H, d, J=8.7Hz), 7.81 (2H, d, J=8.7Hz), 7.86 (1H, d, J=8.5Hz), 7.92 (1H, s), 7.99 (1H, d, J=7.4Hz), 11.32 (1H, s).
【0136】
(15c)[1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例15bで合成した1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エタノン オキシム(160mg、0.598mmol)、ブロモ酢酸エチル(80μL、0.72mmol)、炭酸カリウム(100mg、0.724mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(122mg、収率58%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 1.22 (3H, t, J=7.1Hz), 2.29 (3H, s), 4.16 (2H, q, J=7.1Hz), 4.80 (2H, s), 7.37−7.41 (2H, m), 7.75 (2H, d, J=8.6Hz), 7.82−7.88 (1H, m), 7.83 (2H, d, J=8.6Hz), 7.95 (1H, s), 7.99 (1H, d, J=7.4Hz).
【0137】
(15d)[1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例15cで合成した[1−[4−(1−ベンゾチエン−2−イル)フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(122mg、0.344mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(0.69mL、0.69mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(85mg、収率76%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.28 (3H, s), 4.71 (2H, s), 7.35−7.43 (2H, m), 7.76 (2H, d, J=8.5Hz), 7.83 (2H, d, J=8.5Hz), 7.87 (1H, d, J=7.0Hz), 7.95 (1H, s), 7.99 (1H, d, J=7.6Hz).
MS(EI) m/z: 325 (M)
【0138】
【実施例16】[1−[3’−[2−[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化18】
Figure 2004256443
(16a)4−(10,11−ジヒドロ−(5H)−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(1.86g、10mmol)のDMF(30mL)溶液に、5−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン(2.29g、10mmol)、炭酸カリウム(2.07g、15mmol)を加え、80℃4時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1、V/V)にて精製して、標記目的化合物(2.27g、収率62%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.43 (9H, s), 2.24 (4H, t, J= 4.9Hz), 2.77−2.83 (2H, m), 3.33 (4H, t, J=4.9Hz), 3.94 (1H, s), 3.97−4.03 (2H, m), 7.05−7.18(8H, m).
【0139】
(16b)1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン 2塩酸塩
実施例16aで合成した4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(2.27g、6.2mmol)に4N塩酸−酢酸エチル溶液(20mL)を加え2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、生じた固体をろ取、ジイソプロピルエーテルで洗い、標記目的化合物(2.18g、収率99%)を固体として得た。
H NMR(CDOD, 400MHz) :δ 2.97−3.74 (12H, m), 5.30 (1H, s), 7.14−7.50 (8H, m).
【0140】
(16c)[1−[3’−[2−[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1gで合成した[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]オキシ酢酸(184mg、0.50mmol)、実施例16bで合成した1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン 2塩酸塩(550mg、1.6mmol)、トリエチルアミン(0.4ml、2.8mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(206mg、0.75mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(305mg、収率97%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.23−2.35 (4H, m), 2.35 (3H, s), 2.78−2.84 (2H,m), 3.45−3.58 (4H, m), 3.94 (1H, s), 3.95−4.01 (2H, m), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.71 (2H, s), 4.75 (2H, s), 6.91 (1H, dd, J= 2.5, 8.0Hz),7.04−7.23 (10H, m), 7.35 (1H, t, J=8.0Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.3Hz).
【0141】
(16d)[1−[3’−[2−[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例16cで合成した[1−[3’−[2−[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(302mg、0.48mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(1mL、1mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(247mg、収率86%)を固体として得た
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.25−2.33 (4H,m),2.35 (3H, s), 2.77−2.89 (2H, m), 3.50−3.55 (4H, m), 3.93 (1H, s), 3.94−4.00 (2H, m), 4.71 (2H, s), 4.79 (2H, s), 6.91 (1H, dd, J=2.2, 8.1Hz),7.03−7.22 (10H, m), 7.35 (1H, t, J=8.1Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.0Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.0Hz).
MS(FAB) m/z: 604 (M + H)
【0142】
【実施例17】[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(1−フェニルエチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化19】
Figure 2004256443
(17a)4−(1−フェニルエチル)ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(1.86g、10mmol)、(1−ブロモエチル)−ベンゼン(2.04g、11mmol)、炭酸カリウム(2.78g、20mmol)を用いて実施例16aに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.23mg、収率77%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.36 (3H, d, J=6.8Hz), 1.43 (9H, s), 2.31−2.43 (4H, m), 3.35−3.40 (5H, m), 7.24−7.33 (5H, m).
【0143】
(17b)1−(1−フェニルエチル)ピペラジン 2塩酸塩
実施例17aで合成した4−(1−フェニルエチル)ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(2.23g、7.7mmol)、4N塩酸−酢酸エチル溶液(20mL)を用いて実施例16bに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.00g、収率99%)を固体として得た。
H NMR(CDOD, 400MHz) :δ 1.84 (3H, d, J=6.6Hz), 3.30−3.63 (8H, m), 4.61 (1H, q, J=6.6Hz), 7.51−7.55 (3H, m), 7.61−7.64 (2H, m).
【0144】
(17c)[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(1−フェニルエチル)ピペラジン−1−イル]−エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1gで合成した[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]オキシ酢酸(172mg、0.46mmol)、実施例17bで合成した1−(1−フェニルエチル)−ピペラジン 2塩酸塩(250mg、0.95mmol)、トリエチルアミン(0.4ml、2.8mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(190mg、0.69mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(231mg、収率92%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 1.35 (3H, d, J=6.7Hz), 2.35 (3H, s), 2.38−2.50 (4H, m), 3.37 (1H, q, J=6.7Hz), 3.57−3.63 (4H, m), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.71 (2H, s), 4.75 (2H, s), 6.91 (1H, d, J= 8.2Hz),7.15 (1H, s), 7.21−7.42 (7H, m), 7.56 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.4Hz).
【0145】
(17d)[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(1−フェニルエチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例17cで合成した[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(1−フェニルエチル)ピペラジン−1−イル]−エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(230mg、0.42mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(1mL、1mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(177mg、収率81%)を固体として得た
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.49 (3H, d, J=7.3Hz), 2.34 (3H, s), 2.53−2.57 (2H, m), 2.66−2.70 (2H, m), 3.65−3.74 (5H, m), 4.59 (2H, s), 4.75 (2H, s), 6.82 (1H, dd, J= 2.2, 8.1Hz),7.07 (1H, d, J=2.2Hz), 7.17 (1H,d, J=8.1Hz), 7.27−7.33 (6H, m), 7.51 (2H, d, J= 8.0Hz), 7.68 (2H, d, J= 8.0Hz).
MS(FAB) m/z: 516 (M + H)
【0146】
【実施例18】[1−[3’’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化20】
Figure 2004256443
(18a)[1−(3’’−ホルミル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1eで合成した[1−(3’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(429mg、1.4mmol)の塩化メチレン(10mL)溶液に、氷冷下トリエチルアミン(0.6mL、4.3mmol)、トリフルオロスルホン酸無水物(592mg、2.1mmol)を加え、1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。
残さをDMF(10mL)に溶かし、トリエチルアミン(0.6mL、4.3mmol)、3−ホルミルフェニルホウ酸(315mg、2.1mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(81mg、0.07mmol)を加え、90℃2時間攪拌した。反応液に塩酸を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1、V/V)にて精製し、生じた固体をろ取、へキサンで洗い、標記目的化合物(283mg、収率51%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.37 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz), 4.77 (2H, s), 7.54−7.58 (1H, m), 7.63−7.69 (3H, m), 7.64 (2H, d, J=8.4Hz), 7.75 (2H, d, J=8.4Hz), 7.83 (1H, s), 7.89−7.93 (2H, m), 8.16 (1H, s), 9.96 (1H, s).
【0147】
(18b)[4’’−[1−[(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)イミノ]エチル]−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−3−イル]カルボン酸
実施例18aで合成した[1−(3’’−ホルミル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(180mg、0.45mmol)の水(4mL)、tert−ブチルアルコール(8mL)溶液に、亜塩素酸ナトリウム(82mg、0.90mmol)、リン酸2水素ナトリウム2水和物(281mg、1.8mmol)、2−メチル−2−ブテン(0.2mL、4mmol)を加え終夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。生じた固体をろ取、へキサンで洗い、標記目的化合物(185mg、収率99%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.37 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz), 4.77 (2H, s), 7.53−7.66 (4H, m), 7.66 (2H, d, J=8.4Hz), 7.75 (2H, d, J=8.4Hz), 7.83 (1H, s), 7.89 (1H, d, J=7.4Hz), 8.11 (1H, d, J=7.8Hz), 8.39 (1H, s).
【0148】
(18c)[1−[3’’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例18bで合成した[4’’−[1−[(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)イミノ]エチル]−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−3−イル]カルボン酸(183mg、0.44mmol)、1−ベンズヒドリルピペラジン(222mg、0.81mmol)、トリエチルアミン(0.2ml、1.4mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(182mg、0.66mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(273mg、収率95%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.28−2.41 (2H, m), 2.37 (3H, s), 2.50 (2H, br s), 3.47 (2H, br s), 3.82 (2H, br s), 4.23−4.28 (1H, m), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz), 4.77 (2H, s), 7.18−7.65 (19H, m), 7.72−7.76 (3H, m).
【0149】
(18d)[1−[3’’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例18cで合成した[1−[3’’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(272mg、0.42mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(1mL、1mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(260mg、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.30−2.40 (2H, m), 2.37 (3H, s), 2.51 (2H, br s), 3.48 (2H, br s), 3.83 (2H, br s), 4.26 (1H, s), 4.80 (2H, s), 6.82−6.86 (1H, m), 7.16−7.29 (6H, m), 7.34−7.66 (12H, m), 7.72−7.76 (3H, m).
MS(FAB) m/z: 624 (M + H)
【0150】
【実施例19】[1−(3’’−ホルミル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化21】
Figure 2004256443
実施例18aで合成した[1−(3’’−ホルミル−1,1’,3’,1’’−テルフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(81.0mg、0.20mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、0.5mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(52.0mg、収率69%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.37 (3H, s), 4.82 (2H, s), 7.53−7.57 (1H, m), 7.61−7.69 (5H, m), 7.75 (2H, d, J=8.8Hz), 7.82 (1H, t, J=2.0Hz), 7.88−7.92 (2H, m), 8.15 (1H, d, J=1.5Hz), 10.10 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 374 (M + H)
【0151】
【実施例20】[1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化22】
Figure 2004256443
(20a)4−(4−ヒドロキシフェニルオキシ)安息香酸 メチルエステル
4−(4−ヒドロキシフェニルオキシ)安息香酸(2.30g、9.99mmol)をメタノール(50mL)に溶解した溶液に、濃硫酸(0.5mL)を加え、加熱還流下5.7時間攪拌した。
反応液を濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで分液抽出した。得られた有機相を分離し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。得られた残さをジイソプロピルエーテルよりろ取し、標記目的化合物(1.91g、収率78%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 3.89 (3H, s), 4.85 (1H, brs), 6.83 (2H, d, J=8.9Hz), 6.92 (2H, d, J=8.9Hz), 6.96 (2H, d, J=8.9Hz), 7.98 (2H, d, J=8.9Hz).
【0152】
(20b)4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)オキシ]安息香酸 メチルエステル
実施例20aで合成した4−(4−ヒドロキシフェニルオキシ)安息香酸 メチルエステル(0.90g、3.69mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.93mL、5.54mmol)、トリエチルアミン(1.04mL、7.46mmol)を用いて、実施例18aに記載した方法に従い、トリフルオロメタンスルホン酸 エステルを得た。
次に、得られたトリフルオロメタンスルホン酸 エステル体、4−アセチルフェニルホウ酸(0.91g、5.55mmol)、トリエチルアミン(1.54mL、11.1mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.13g、0.11mmol)を用いて、実施例18aに記載した方法に従い、標記目的化合物(436mg、収率34%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.62 (3H, s), 3.84 (3H, s), 7.14 (2H, d, J=8.9Hz), 7.26 (2H, d, J=8.6Hz), 7.85 (4H, d, J=8.6Hz), 8.00 (2H, d, J=8.9Hz), 8.05 (2H, d, J=8.6Hz).
【0153】
(20c)4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)オキシ]安息香酸
実施例20bで合成した4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)オキシ]安息香酸 メチルエステル(266mg、0.767mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.54mL、1.54mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(240mg、収率94%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.61 (3H, s), 6.96 (2H, d, J=8.7Hz), 7.13 (2H, d, J=8.8Hz), 7.79 (2H, d, J=8.8Hz), 7.82 (2H, d, J=8.5Hz), 7.90 (2H, d, J=8.7Hz), 8.03 (2H, d, J=8.5Hz).
【0154】
(20d)1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン
実施例20cで合成した4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)オキシ]安息香酸(240mg、0.767mmol)、1−ベンズヒドリルピペラジン(200mg、0.793mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(0.23mL、1.07mmol)、トリエチルアミン(0.20mL、1.44mmol)を用いて、実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.30g、収率73%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.27−2.53 (4H, m), 2.64 (3H, s), 3.37−3.87 (4H, m), 4.27 (1H, s), 7.03 (2H, d, J=8.7Hz), 7.09 (2H, d, J=8.7Hz), 7.19 (2H, t, J=7.3Hz), 7.25−7.30 (4H, m), 7.38−7.42 (6H, m), 7.60 (2H, d, J=8.7Hz), 7.66 (2H, d, J=8.7Hz), 8.03 (2H, d, J=8.7Hz).
【0155】
(20e)1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン オキシム
実施例20dで合成した1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン(300mg、0.529mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(47.2mg、0.679mmol)、ピリジン(3mL、37mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(284mg、収率92%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.27−2.54 (4H, m), 2.33 (3H, s), 3.40−3.89 (4H, m), 4.28 (1H, s), 7.03 (2H, d, J=8.7Hz), 7.09 (2H, d, J=8.7Hz), 7.21 (2H, t, J=7.3Hz), 7.30 (4H, t, J=7.3Hz), 7.39−7.45 (6H, m), 7.57−7.61 (4H, m), 7.73 (2H, d, J=8.7Hz).
【0156】
(20f)[1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例20eで合成した1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル−)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン オキシム(284mg、0.488mmol)、ブロモ酢酸エチル(70μL、0.63mmol)、炭酸カリウム(90mg、0.65mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(313mg、収率96%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J=7.1Hz), 2.29−2.55 (4H, m), 2.35 (3H, s), 3.39−3.86 (4H, m), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz), 4.26 (1H, s), 4.75 (2H, s), 7.02 (2H, d, J=8.7Hz), 7.07 (2H, d, J=8.7Hz), 7.19 (2H, t, J=7.3Hz), 7.28 (4H, t, J=7.3Hz), 7.37−7.43 (6H, m), 7.54−7.59 (4H, m), 7.71 (2H, d, J=8.7Hz).
【0157】
(20g)[1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例20fで合成した[1−[4’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(313mg、0.469mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(0.94mL、0.94mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(234mg、収率78%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.27−2.50 (4H, m), 2.36 (3H, s), 3.39−3.85 (4H, m), 4.27 (1H, s), 4.79 (2H, s), 7.02 (2H, d, J=8.7Hz), 7.07 (2H, d, J=8.7Hz), 7.19 (2H, t, J=7.3Hz), 7.28 (4H, t, J=7.3Hz), 7.37−7.43 (6H, m), 7.55−7.59 (4H, m), 7.71 (2H, d, J=8.7Hz).
MS(FAB) m/z: 640 (M + H)+.
【0158】
【実施例21】[1−[3’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化23】
Figure 2004256443
(21a)[1−[3’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1eで合成した[1−(3’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(408mg、1.3mmol)の塩化メチレン(10mL)溶液に、氷冷下トリエチルアミン(0.7mL、5.1mmol)、トリフルオロスルホン酸無水物(550mg、2.0mmol)を加え、1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。
残さをトルエン(15mL)に溶かし、1−ベンズヒドリルピペラジン(393mg、1.6mmol)、BINAP(130mg、0.21mmol)、酢酸パラジウム(31.0mg、0.05mmol)、炭酸セシウム(636mg、2.0mmol)を加え、窒素雰囲気下90℃3時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1、V/V)にて精製し、4N塩酸−酢酸エチル(10mL)を加えて減圧濃縮、生じた固体をろ取、ジイソプロピルエーテルで洗った。この物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、標記目的化合物(136mg、収率19%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.2Hz), 2.34 (3H, s), 2.56−2.60 (4H, m), 3.24−3.28 (4H, m), 4.24 (2H, q, J=7.2Hz), 4.28 (1H, s), 4.75 (2H, s), 6.89−6.91 (1H, m), 7.05−7.09 (1H, m),7.18−7.21 (1H, m), 7.26−7.34 (8H, m), 7.45−7.47 (3H, m), 7.50−7.56 (2H, m), 7.68 (2H, d, J= 8.5Hz).
【0159】
(21b)[1−[3’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例21aで合成した[1−[3’−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(135mg、0.26mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.6mL、0.6mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(127mg、収率99%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.35 (3H, s), 2.63 (4H, br s), 3.30 (4H, br s), 4.34 (1H, br s), 4.78 (2H, s), 6.91 (1H, dd J= 2.2,7.3Hz), 6.99−7.16 (2H, m), 7.21−7.37 (9H, m), 7.49−7.56 (2H, m), 7.55 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.68 (2H, d, J= 8.8Hz).
MS(FAB) m/z: 520 (M+H)
【0160】
【実施例22】[1−[3’−[2−[4−(5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化24】
Figure 2004256443
(22a)[1−[3’−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル)−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン)アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1gで合成した[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]オキシ酢酸(1.75g、4.7mmol)、ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(1.31g、7.0mmol)、トリエチルアミン(1.31g、13mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(1.81g、6.6mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.48g、収率98%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 1.46 (9H, s), 2.35 (3H, s), 3.38−3.44 (4H,m), 3.60 (4H, br s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.75 (4H, s), 6.94 (1H, dd, J= 2.1, 8.0Hz),7.18 (1H, s), 7.23−7.26 (1H, m), 7.37 (1H, t, J=8.0Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.4Hz).
【0161】
(22b)[1−[3’−[2−オキソ−2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル 1塩酸塩
実施例22aで合成した1−[3’−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル)−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(2.44g、4.5mmol)に4N塩酸−酢酸エチル溶液(30mL)を加え1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、生じた固体をろ取、ジイソプロピルエーテルで洗い、標記目的化合物(2.13g、収率99%)を固体として得た。
H NMR(CDOD, 400MHz) :δ 1.29 (3H, t, J= 7.3Hz), 2.32 (3H, s), 3.23 (4H,br s), 3.87 (4H, br s), 4.23 (2H, q, J= 7.3Hz), 4.75 (2H, s), 4.94 (2H, s) 6.99 (1H, dd, J= 2.0, 8.0Hz), 7.26−7.29 (2H, m), 7.38 (1H, t, J=8.0Hz), 7.64 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.74 (2H, d, J= 8.8Hz).
【0162】
(22c)5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
11H−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−3−オン(3.32g、15mmol)のTHF(30mL)、メタノール(30mL)溶液に、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(500mg、13mmol)を加え、1時間攪拌した。反応液に水を加え減圧濃縮後、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。生じた固体をろ取、ヘキサンで洗い、標記目的化合物(3.06g、収率91%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.54 (1H, s), 4.26 (1H, d, J= 13.7Hz), 4.53 (1H, d, J= 13.7Hz),6.15 (1H, s), 7.10−7.13 (3H, m), 7.22−7.25 (3H, m), 7.41−7.45 (1H, m), 7.49−7.52 (1H, m).
【0163】
(22d)[1−[3’−[2−[4−(5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例22cで合成した5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール(440mg、2.0mmol)のトルエン(10ml)溶液に、氷冷下ピリジン(790mg、10mmol)、塩化チオニル(0.7mL、10mmol)を加え、60℃1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをDMF(10ml)に溶かした溶液に、実施例22bで合成した[1−[3’−[2−オキソ−2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル 1塩酸塩(200mg、0.42mmol)、トリエチルアミン(0.5mL、3.6mmol)、炭酸カリウム(174mg、1.3mmol)を加え、110℃3時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2、V/V)にて精製して、標記目的化合物(140mg、収率51%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.25−2.41 (4H, m), 2.35 (3H, s), 3.42 (1H, br s), 3.60 (4H, br s), 4.03 (1H, br s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.72 (2H, s), 4.75 (2H, s) 6.01 (1H, br s), 6.90−6.98 (2H, m), 7.05−7.26 (9H, m), 7.35 (1H, t, J=8.0Hz), 7.56 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.4Hz).
【0164】
(22e)[1−[3’−[2−[4−(5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例22dで合成した[1−[3’−[2−[4−(5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(140mg、0.22mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.8mL、0.8mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(112mg、収率84%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.30−2.47 (4H, m), 2.35 (3H, s), 3.42 (1H, br s), 3.61 (4H, br s), 4.03 (1H, br s), 4.73 (2H, s), 4.79 (2H, s) 6.01 (1H, br s), 6.91−7.00 (2H, m), 7.05−7.24 (9H, m), 7.35 (1H, t, J=8.0Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.1Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.1Hz).
MS(FAB) m/z: 622 (M+H)
【0165】
【実施例23】[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(フェニル−ピリジン−2−イル−メチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化25】
Figure 2004256443
(23a)(フェニル−ピリジン−2−イル)メタノール
2−ベンゾイルピリジン(10.1g、55mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(2.09g、55mmol)を用いて実施例22cに記載した方法に従い、標記目的化合物(8.74g、収率98%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 5.27 (1H, s), 5.75 (1H, s), 7.15 (1H, d, J= 7.5Hz), 7.18−7.22 (1H, m), 7.26−7.29 (5H, m), 7.62 (1H, t, J=7.5Hz), 8.57 (1H, d, 4.1Hz).
【0166】
(23b)2−(クロロ−フェニル−メチル)ピリジン
実施例23aで合成した(フェニル−ピリジン−2−イル)メタノール(2.00g、11mmol)のトルエン(20mL)溶液に、氷冷下塩化チオニル(4.0mL、55mmol)を加え、80℃2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1、V/V)にて精製して、標記目的化合物(2.09g、収率95%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 6.17 (1H, s), 7.21−7.39 (5H, m), 7.45−7.58 (2H, m), 7.72 (1H, t, J=7.8Hz), 8.58−8.60 (1H, m).
【0167】
(23c)[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(フェニル−ピリジン−2−イル−メチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例22bで合成した[1−[3’−[2−オキソ−2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル 1塩酸塩(181mg、0.38mmol)のDMF(10mL)溶液に、実施例23bで合成した2−(クロロ−フェニル−メチル)ピリジン(660mg、3.2mmol)、トリエチルアミン(0.6mL、4.4mmol)、炭酸カリウム(142mg、1.0mmol)を加え、140℃4時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2、V/V)にて精製して、標記目的化合物(52.3mg、収率23%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.35 (3H, s), 2.35−2.51 (4H, m), 3.59−3.67 (4H, m), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.42 (1H, s), 4.71 (2H, s), 4.75 (2H, s), 6.90 (1H, dd, J= 2.6, 8.3Hz),7.09−7.12 (1H, m), 7.15 (1H, s), 7.21−7.23 (2H, m), 7.26−7.37 (3H, m), 7.46 (2H, d, J= 7.3Hz), 7.51−7.56 (1H, m), 7.56 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.60−7.65 (1H, m), 7.70 (2H, d, J= 8.3Hz), 8.51 (1H, d, J= 4.8Hz).
【0168】
(23d)[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(フェニル−ピリジン−2−イル−メチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例23cで合成した[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(フェニル−ピリジン−2−イル−メチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(52.0mg、0.086mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、0.5mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(40.2mg、収率81%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.33−2.64 (4H, m), 2.37 (3H, s), 3.49−3.79 (4H, m), 4.49 (1H, br s), 4.70 (2H, s), 4.80 (2H, s), 6.93 (1H, dd, J= 2.2, 8.5Hz), 7.00 (1H, s), 7.15−7.39 (6H, m), 7.45 (2H, d, J= 7.3Hz), 7.55 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.64−7.76 (2H, m), 7.74 (2H, d, J= 8.8Hz), 8.58 (1H, d, J= 5.3Hz)..
MS(FAB) m/z: 579 (M + H)+.
【0169】
【実施例24】[1−[3’−[2−[4−(3−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化26】
Figure 2004256443
(24a)[1−[3’−[2−[4−(3−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル]2−オキソ−エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例22bで合成した[1−[3’−[2−オキソ−2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル 1塩酸塩(120mg、0.25mmol)、3−メトキシベンジルブロミド(96.0mg、0.50mmol)、トリエチルアミン(0.2mL、1.5mmol)、炭酸カリウム(69.0mg、0.50mmol)を用いて実施例23cに記載した方法に従い、標記目的化合物(45.0mg、収率32%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.35 (3H, s), 2.45 (4H, br s), 3.45 (2H, br s), 3.64 (4H, br s), 3.81 (3H, s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.74 (2H, s), 4.75 (2H, s), 6.81−6.94 (4H, m),7.17−7.26 (3H, m), 7.36 (1H, t, J= 8.0Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.81 (2H, d, J= 8.4Hz).
【0170】
(24b)[1−[3’−[2−[4−(3−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例24aで合成した[1−[3’−[2−[4−(3−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(44.2mg、0.079mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.4mL、0.4mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(29.3mg、収率70%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.33 (3H, s), 2.60−2.64 (4H, m), 3.65 (4H, br s), 3.71 (2H, br s), 3.78 (3H, s), 4.66 (2H, s), 4.76 (2H, s), 6.82−6.95 (4H, m), 7.12 (1H, t, J= 2.0Hz), 7.18−7.27 (2H, m), 7.32 (1H, t, J= 8.1Hz), 7.53 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.68 (2H, d, J= 8.8Hz).
MS(FAB) m/z: 532 (M + H)+.
【0171】
【実施例25】[1−[3’−[2−[4−[(4−クロロフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化27】
Figure 2004256443
(25a)[1−[3’−[2−[4−[(4−クロロフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1gで合成した[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]オキシ酢酸(0.50g、1.35mmol)、トリエチルアミン(0.38mL、2.73mmol)、1−(4’−クロロベンズヒドリル)−ピペラジン(0.43g、0.793mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(0.44mL、2.04mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.83g、収率96%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J=7.2Hz), 2.31−2.43 (4H, m), 2.35 (3H, s), 3.58−3.67 (4H, m), 4.20 (1H, s), 4.26 (2H, q, J=7.2Hz), 4.71 (2H, s), 4.76 (2H, s), 6.91 (1H, dd, J=2.0, 8.5Hz), 7.14 (1H, t, J=2.0Hz), 7.20−7.24 (2H, m), 7.25−7.30 (4H, m), 7.32−7.37 (5H, m), 7.56 (2H, d, J=8.5Hz), 7.70 (2H, d, J=8.5Hz).
【0172】
(25b)[1−[3’−[2−[4−[(4−クロロフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例25aで合成した[1−[3’−[2−[4−[(4−クロロフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(0.83g、1.30mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(2.6mL、2.6mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.77g、収率97%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.31−2.42 (4H, m), 2.36 (3H, s), 3.57−3.67 (4H, m), 4.20 (1H, s), 4.72 (2H, s), 4.80 (2H, s), 6.91 (1H, dd, J=2.5, 8.2Hz), 7.15 (1H, t, J=2.0Hz), 7.18−7.30 (6H, m), 7.33−7.37 (5H, m), 7.57 (2H, d, J=8.5Hz), 7.71 (2H, d, J=8.5Hz).
MS(FAB) m/z: 612 (M + H), 610 (M − H)
【0173】
【実施例26】[1−[3’−[2−[4−(5,5’−ジオキシド−6,11−ジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化28】
Figure 2004256443
(26a)6,11−ジベンゾ[b,e]チエピン−11−オール−5,5’−ジオキシド
実施例22cで合成した5,11−ジヒドロ−10−チアジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール(1.92g、8.4mmol)の塩化メチレン(30mL)溶液に、氷冷下炭酸水素ナトリウム(1.41g、17mmol)、m−クロロ過安息香酸(71%、5.12g、21mmol)を加え、終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1、V/V)にて精製して、標記目的化合物(1.69g、収率82%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.75 (1H, d, J= 3.7Hz), 4.78 (1H, d, J= 14.7Hz), 5.28 (1H, d, J= 14.7Hz),6.25 (1H, d, J= 3.7Hz), 7.31−7.38 (3H, m), 7.43−7.58 (3H, m), 7.71 (1H, d, J= 7.1Hz), 7.97 (1H, d, J= 6.5Hz).
【0174】
(26b)[1−[3’−[2−[4−(5,5’−ジオキシド−6,11−ジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例26aで合成した6,11−ジベンゾ[b,e]チエピン−11−オール−5,5’−ジオキシド(395mg、1.6mmol)、ピリジン(255mg、3.2mmol)、塩化チオニル(1.0mL、13mmol)および、実施例22bで合成した[1−[3’−[2−オキソ−2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル 1塩酸塩(184mg、0.39mmol)、トリエチルアミン(0.5mL、3.6mmol)、炭酸カリウム(150mg、1.2mmol)を用いて実施例22dに記載した方法に従い、標記目的化合物(224mg、収率87%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.25−2.45 (4H, m), 2.35 (3H, s), 3.49 (4H, br s), 4.18 (1H, br s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.34 (1H, d, J=13.2Hz), 4.72 (2H, s), 4.76 (2H, s) 6.61−6.68 (1H, m), 6.91 (1H, d, J=8.3Hz), 7.14 (1H, s), 7.23−7.51 (9H, m), 7.56 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.4Hz), 8.02 (1H, d, J=8.1Hz).
【0175】
(26c)[1−[3’−[2−[4−(5,5’−ジオキシド−6,11−ジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例26bで合成した[1−[3’−[2−[4−(5,5’−ジオキシド−6,11−ジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(220mg、0.33mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.0mL、1.0mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(173mg、収率82%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) : δ 2.20−2.51 (4H, m), 2.35 (3H, s), 3.65 (4H, br s), 4.18 (1H, br s), 4.34 (1H, d, J=13.2Hz), 4.72 (2H, s), 4.80 (2H, s) 6.66 (1H, d, J=13.2Hz), 6.91 (1H, dd, J=2.2, 8.1Hz), 7.14 (1H, d, J=2.2Hz), 7.21−7.37 (7H, m), 7.39−7.47 (1H, m), 7.47−7.52 (1H, m), 7.57 (2H, d, J= 8.1Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.1Hz), 8.02 (1H, d, J=8.0Hz).
MS(FAB) m/z: 654 (M+H)+.
【0176】
【実施例27】[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−(フェニル)(ピリジン−3−イル)メチルピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化29】
Figure 2004256443
(27a)4−(フェニル−ピリジン−3−イル−メチル)−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(2.21g、12mmol)のDMF(40mL)溶液に、3−(1−クロロベンジル)ピリジン1塩酸塩(2.71g、12mmol)、炭酸カリウム(3.31g、24mmol)、トリエチルアミン(8ml、60mmol)を加え、140℃4時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2、V/V)にて精製して、標記目的化合物(1.89g、収率45%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.94 (9H, s), 2.32−2.37 (4H,m), 3.43 (4H, t, J=5.1Hz), 4.29 (1H, s), 7.20−7.24 (2H, m), 7.30 (2H, t, J=7.5Hz), 7.37−7.39 (2H, m), 7.73 (1H, dt, J=7.8,2.0Hz), 8.45 (1H, dd, J= 2.0, 4.8Hz), 8.65 (1H, d, J=2.0Hz).
【0177】
(27b)1−[(フェニル)(ピリジン−3−イル)メチル]ピペラジン 3塩酸塩
実施例17aで合成した4−[(フェニル)(ピリジン−3−イル)メチル]ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(1.89g、5.4mmol)、4N塩酸−酢酸エチル溶液(30mL)を用いて実施例16bに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.17g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDOD, 400MHz) :δ 2.88 (4H, br s), 3.39 (4H, br s), 5.17 (1H, br s), 7.35−7.38 (1H, m), 7.42−7.45 (2H, m), 7.55 (2H, d, J= 7.3Hz), 8.11 (1H, dd, J=5.5, 8.5Hz), 8.81 (1H, d, J= 5.5Hz), 8.89 (1H, d, J=8.5Hz), 9.14 (1H, s).
【0178】
(27c)[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−[(フェニル)(ピリジン−3−イル)メチル]ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1gで合成した[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]オキシ酢酸(140mg、0.38mmol)、実施例26bで合成した1−[(フェニル)(ピリジン−3−イル)メチル]]ピペラジン 3塩酸塩(290mg、0.76mmol)、トリエチルアミン(0.2ml、1.5mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(217mg、0.76mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(83.2mg、収率36%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.34−2.43 (4H,m), 2.35 (3H, s), 3.62−3.65 (4H, m), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz), 4.29 (1H, s), 4.71 (2H, s), 4.76 (2H, s), 6.90−6.92 (1H, m), 7.14 (1H, s), 7.21−7.38 (8H, m), 7.56 (2H, d, J=8.5Hz), 7.69−7.73 (1H, m), 7.70 (2H, d, J=8.5Hz), 8.46 (1H, d, J= 4.8Hz), 8.65 (1H, s).
【0179】
(27d)[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−[(フェニル)(ピリジン−3−イル)メチル]ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例27cで合成した[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−[(フェニル)(ピリジン−3−イル)メチル]ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(82.0mg、0.14mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、0.5mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(69.0mg、収率88%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.33−2.46 (4H,m), 2.36 (3H, s), 3.61−3.65 (4H, m), 4.30 (1H, s), 4.72 (2H, s), 4.79 (2H, s), 6.92 (1H, dd, J=2.5, 8.0Hz), 7.06 (1H, t, J=2.5Hz), 7.20−7.36 (8H, m), 7.55 (2H, d, J=8.5Hz), 7.72 (2H, d, J=8.5Hz), 7.84 (1H, d, J=7.3Hz), 8.48 (1H, dd, J= 2.0, 5.1Hz), 8.71 (1H, d, J=2.0Hz).
MS(FAB) m/z: 579 (M+H)+.
【0180】
【実施例28】[1−[4−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化30】
Figure 2004256443
(28a)4−(4−アセチルフェニルオキシ)酪酸 エチルエステル
4’−ヒドロキシ−アセトフェノン(2.0g、15mmol)、ブロモ酪酸エチル(2.7mL、18mmol)、炭酸カリウム(4,1g、30mmol)を用いて実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(3.3g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.26 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.11−2.17 (2H, m), 2.52 (2H, t, J= 7.2Hz), 2.55 (3H, s), 4.08 (2H, t, J= 6.1Hz), 4.15 (2H, q, J= 7.1Hz), 6.92 (2H, d, J= 8.9Hz), 7.93 (2H, d, J= 8.9Hz).
【0181】
(28b)4−(4−アセチルフェニルオキシ)酪酸
実施例28aで合成した4−(4−アセチルフェニルオキシ)酪酸 エチルエステル(3.3g、15mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(20mL、20mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.88g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.12−2.19 (2H, m), 2.56 (3H, s), 2.61 (2H, t, J= 7.2Hz), 4.10 (2H, t, J= 6.1Hz),6.92 (2H, d, J= 8.9Hz), 7.93 (2H, d, J= 8.9Hz).
【0182】
(28c)4−(4−アセチルフェニルオキシ)−1−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)ブタン−1−オン
実施例28bで合成した4−(4−アセチルフェニルオキシ)酪酸(0.50g、2.6mmol)、1−ベンズヒドリルピペラジン(0.66g、2.6mmol)、トリエチルアミン(1.4mL、10mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(1.1mL、5.1mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.1g、収率94%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.13−2.15 (2H, m), 2.36 (4H, brs), 2.49 (2H, t, J= 7.1Hz), 2.55 (3H, s), 3.47 (2H, brs), 3.63 (2H, brs), 4.09 (2H, t, J= 6.2Hz), 4.21 (1H, s), 6.91 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.18−7.21 (2H, m), 7.26−7.29 (5H, m), 7.38−7.40 (3H, m), 7.92 (2H, d, J= 8.8Hz).
【0183】
(28d)1−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−[4−(1−ヒドロキシイミノエチル)フェニルオキシ]ブタン−1−オン
実施例28cで合成した4−(4−アセチルフェニルオキシ)−1−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)ブタン−1−オン(1.1g、2.4mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(0.28g、3.9mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.89g、収率78%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.90−1.94 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.25 (4H, brs), 2.42 (2H, t, J= 7.2Hz), 3.47 (4H, brs), 3.98 (2H, t, J= 6.4Hz), 4.27 (1H, s), 6.91 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.17−7.21 (2H, m), 7.28−7.31 (4H, m), 7.41−7.43 (4H, tm), 7.57 (2H, d, J= 8.8Hz).
【0184】
(28e)[1−[4−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例28dで合成した1−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−[4−(1−ヒドロキシイミノエチル)フェノキシ]ブタン−1−オン(0.88g、1.9mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.31mL、2.8mmol)、炭酸カリウム(0.52g、3.8mmol)を使用し、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.0g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.26 (3H, t, J= 7.2Hz), 2.10−2.17 (2H, m), 2.28 (3H, s), 2.35 (4H, brs), 2.48 (2H, t, J= 7.2Hz), 3.47 (2H, brs), 3.62 (2H, brs), 4.02 (2H, t, J= 5.9Hz), 4.12 (2H, q, J= 7.2Hz), 4.22 (1H, s), 4.71 (2H, s), 6.84 (2H, d, J= 8.8Hz), 7.17−7.21 (2H, m), 7.26−7.29 (4H, m), 7.38−7.40 (4H, m), 7.56 (2H, d, J= 8.8Hz).
【0185】
(28f)[1−[4−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例28eで合成した[1−[4−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(1.0g、1.9mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(2.4mL、2.4mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.99g、収率100%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.08−2.11 (2H, m), 2.25 (3H, s), 2.34−2.35 (4H, m), 2.47 (2H, t, J= 7.1Hz), 3.44−3.47 (2H, m), 3.60−3.63 (2H, m), 3.99 (2H, t, J= 5.8Hz), 4.20 (1H, s), 4.67 (2H, s), 6.82 (1H, d, J= 8.8Hz), 7.16−7.20 (2H, m), 7.25−7.29 (4H, m), 7.38−7.40 (4H, m), 7.53 (2H, d, J= 8.8Hz).
MS(FAB) m/z: 530 (M + H)+・
【0186】
【実施例29】[1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化31】
Figure 2004256443
(29a)4−(3−ヒドロキシフェニルオキシ)安息香酸 メチルエステル
4−(3−ヒドロキシフェニルオキシ)安息香酸(2.30g、9.99mmol)、メタノール(50mL)、濃硫酸(0.5mL)を用いて、実施例20aに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.39g、収率98%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 3.90 (3H, s), 5.13 (1H, s), 6.56 (1H, t, J=2.3Hz), 6.63 (1H, ddd, J=0.9, 2.3, 8.2Hz), 6.66 (1H, ddd, J=0.9, 2.3, 8.2Hz), 7.01 (2H, d, J=8.9Hz), 7.23 (1H, t, J=8.2Hz), 8.01 (2H, d, J=8.9Hz).
【0187】
(29b)4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−3−イル)オキシ]安息香酸 メチルエステル
実施例29aで合成した4−(3−ヒドロキシフェニルオキシ)安息香酸 メチルエステル(1.37g、5.61mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.40mL、8.34mmol)、トリエチルアミン(1.56mL、11.2mmol)を用いて、実施例18aに記載した方法に従い、トリフルオロメタンスルホン酸 エステルを得た。
次に、得られたトリフルオロメタンスルホン酸 エステル体、4−アセチルフェニルホウ酸(1.38g、8.42mmol)、トリエチルアミン(2.35mL、16.9mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.19g、0.16mmol)を用いて、実施例18aに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.92g、収率99%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.64 (3H, s), 3.91 (3H, s), 7.05 (2H, d, J=8.9Hz), 7.08−7.11 (1H, m), 7.33 (1H, t, J=1.9Hz), 7.44−7.51 (2H, m), 7.66 (2H, d, J=8.5Hz), 8.03 (2H, d, J=8.5Hz), 8.03 (2H, d, J=8.9Hz).
【0188】
(29c)4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−3−イル)−オキシ]安息香酸
実施例29bで合成した4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−3−イル)オキシ]安息香酸 メチルエステル(1.92g、5.54mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(11.1mL、11.1mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.59g、収率86%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 2.61 (3H, s), 7.11 (2H, d, J=8.8Hz), 7.13−7.19 (1H, m), 7.52 (1H, t, J=2.0Hz), 7.58 (1H, t, J=7.9Hz), 7.64 (1H, d, J=7.9Hz), 7.85 (2H, d, J=8.5Hz), 7.97 (2H, d, J=8.8Hz), 8.03 (2H, d, J=8.5Hz).
【0189】
(29d)1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン
実施例29cで合成した4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−3−イル)オキシ]安息香酸(500mg、1.50mmol)、1−ベンズヒドリルピペラジン(420mg、1.66mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.49mL、2.27mmol)、トリエチルアミン(0.42mL、3.01mmol)、)を用いて、実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.69g、収率81%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.32−2.59 (4H, m), 2.66 (3H, s), 3.43−3.90 (4H, m), 4.31 (1H, s), 7.05−7.10 (1H, m), 7.07 (2H, d, J=8.7Hz), 7.24 (2H, t, J=7.3Hz), 7.31−7.36 (5H, m), 7.43−7.51 (6H, m), 7.44 (2H, d, J=8.7Hz), 7.69 (2H, d, J=8.5Hz), 8.06 (2H, d, J=8.5Hz).
【0190】
(29e)1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン オキシム
実施例29dで合成した1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン(0.69g、1.22mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(110mg、1.58mmol)、ピリジン(7mL、86.5mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(678mg、収率96%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.27−2.55 (4H, m), 2.30 (3H, s), 3.40−3.84 (4H, m), 4.26 (1H, s), 6.98−7.02 (1H, m), 7.01 (2H, d, J=8.7Hz), 7.19 (2H, t, J=7.3Hz), 7.26−7.29 (5H, m), 7.37−7.42 (8H, m), 7.56 (2H, d, J=8.4Hz), 7.70 (2H, d, J=8.4Hz).
【0191】
(29f)[1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例29eで合成した1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン オキシム(678mg、1.17mmol)、ブロモ酢酸エチル(160μL、1.44mmol)、炭酸カリウム(210mg、1.52mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(710mg、収率91%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J=7.1Hz), 2.22−2.54 (4H, m), 2.34 (3H, s), 3.40−3.84 (4H, m), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz), 4.26 (1H, s), 4.75 (2H, s), 6.97−7.02 (1H, m), 7.01 (2H, d, J=8.7Hz), 7.19 (2H, t, J=7.3Hz), 7.24−7.31 (5H, m), 7.35−7.44 (8H, m), 7.54 (2H, d, J=8.4Hz), 7.69 (2H, d, J=8.4Hz).
【0192】
(29g)[1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例29fで合成した[1−[3’−[4−[(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(0.71g、1.06mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(2.15mL、2.15mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.60g、収率88%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.28−2.57 (4H, m), 2.35 (3H, s), 3.36−3.89 (4H, m), 4.26 (1H, s), 4.79 (2H, s), 6.98−7.01 (1H, m), 7.01 (2H, d, J=8.7Hz), 7.19 (2H, t, J=7.3Hz), 7.25−7.30 (5H, m), 7.35−7.44 (8H, m), 7.56 (2H, d, J=8.6Hz), 7.70 (2H, d, J=8.6Hz).
MS(FAB) m/z: 640 (M + H)
【0193】
【実施例30】[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化32】
Figure 2004256443
(30a)4−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
(フェニル)(チエン−2−イル)メタノール(2.25g、12mmol)のトルエン(50mL)溶液に塩化チオニル(1.41g、12mmol)を加え、80℃2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチルで抽出、抽出した有機相を1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。
ここで得られたクロロ体および、ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(2.68g、14mmol)、炭酸カリウム(2.48g、18mmol)、トリエチルアミン(5.0ml、40mmol)使用して実施例27aに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.26g、収率53%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.43 (9H, s), 2.30−2.44 (4H, m), 3.40−3.48 (4H, m), 4.63 (1H, s), 6.88−6.93 (1H, m), 7.20−7.47 (7H, m).
【0194】
(30b)1−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン 2塩酸塩
実施例30aで合成した4−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(2.26g、6.3mmol)、4N塩酸−酢酸エチル溶液(10mL)を用いて実施例16bに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.02g、収率97%)を固体として得た。
H NMR(CDOD, 400MHz) :δ 3.31−3.36 (4H, m), 3.59 (4H, t, J= 5.1Hz), 5.81 (1H, s), 7.09 (1H, dd, J= 3.7, 5.1Hz), 7.25−7.69 (5H, m), 7.81 (2H, d, J= 7.4Hz).
【0195】
(30c)[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1gで合成した[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]オキシ酢酸(200mg、0.54mmol)、実施例30bで合成した1−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン 2塩酸塩(220mg、0.66mmol)、トリエチルアミン(0.34ml、2.44mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(0.17mL、0.79mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(193mg、収率59%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.35 (3H, s), 2.40−2.46 (4H,m), 3.59−3.67 (4H, m), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.63 (1H, s), 4.70 (2H, s), 4.76 (2H, s), 6.87−6.92 (3H, m), 7.14 (1H, t, J= 2.0Hz),7.19−7.23 (2H, m), 7.29−7.36 (4H, m), 7.41 (2H, d, J= 7.1Hz), 7.55 (2H, d, J= 8.4Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.4Hz).
【0196】
(30d)[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例30cで合成した[1−[3’−[2−オキソ−2−[4−[(フェニル)(チエン−2−イル)メチル]ピペラジン−1−イル]エトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(193mg、0.32mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.63mL、0.63mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(118mg、収率64%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ2.36 (3H, s), 2.39−2.46 (4H, m), 3.58−3.67 (4H, m), 4.63 (1H, s), 4.71 (2H, s), 4.79 (2H, s), 6.87−6.92 (3H, m), 7.14 (1H, t, J= 2.0Hz), 7.19−7.27 (3H, m), 7.29−7.34 (2H, m), 7.34 (1H, t, J= 8.0Hz), 7.40 (2H, d, J= 7.0Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.6Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.6Hz).
MS(FAB) m/z: 584 (M + H)+.
【0197】
【実施例31】[1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化33】
Figure 2004256443
(31a)1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン
実施例20cで合成した4−[(4’−アセチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)オキシ]安息香酸(150mg、0.45mmol)、実施例16bで合成した1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン 2塩酸塩(320mg、0.91mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(0.15mL、0.70mmol)、トリエチルアミン(0.25mL、1.79mmol)を用いて、実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(210mg、収率79%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.23−2.41 (4H, m), 2.64 (3H, s), 2.79−2.85 (2H, m), 3.32−3.77 (4H, m), 3.96−4.03 (2H, m), 3.99 (1H, s), 7.03 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.03−7.20 (8H, m), 7.10 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.40 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.61 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.66 (2H, d, J= 8.4Hz), 8.03 (2H, d, J= 8.4Hz).
MS(FAB) m/z: 593 (M + H)
【0198】
(31b)1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン オキシム
実施例31aで合成した1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン(210mg、0.35mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(30mg、0.43mmol)、ピリジン(2.0mL、25mmol)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(206mg、収率96%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.20−2.43 (4H, m), 2.31 (3H, s), 2.73−2.87 (2H, m), 3.33−3.71 (4H, m), 3.93−4.04 (2H, m), 3.99 (1H, s), 7.02 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.04−7.20 (9H, m), 7.08 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.39 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.58 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.58 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.71 (2H, d, J=8.5Hz).
【0199】
(31c)[1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例31bで合成した1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エタノン オキシム(206mg、0.34mmol)、ブロモ酢酸エチル(50μL、0.45mmol)、炭酸カリウム(61mg、0.44mmol)を用いて、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(210mg、収率89%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.25−2.40 (4H, m), 2.35 (3H, s), 2.77−2.87 (2H, m), 3.30−3.78 (4H, m), 3.95−4.03 (2H, m), 3.99 (1H, s), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.75 (2H, s), 7.02 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.04−7.20 (8H, m), 7.08 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.39 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.56 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.57 (2H, d, J=8.7Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.5Hz).
【0200】
(31d)[1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例31cで合成した[1−[4’−[4−[[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジン−1−イル]カルボニル]フェニルオキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(210mg、0.30mmol)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(0.6mL、0.6mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(172mg、収率86%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.20−2.43 (4H, m), 2.36 (3H, s), 2.76−2.87 (2H, m), 3.32−3.77 (4H, m), 3.94−4.05 (2H, m), 3.99 (1H, s), 4.79 (2H, s), 7.02 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.04−7.20 (8H, m), 7.08 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.39 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.57 (2H, d, J= 8.7Hz), 7.71 (2H, d, J= 8.5Hz).
MS(FAB) m/z: 666 (M + H)
【0201】
【実施例32】[1−[3’−[2−[4−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化34】
Figure 2004256443
(32a)4−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
(2−メチルフェニル)(フェニル)メタノール(4.32g、21mmol)、塩化チオニル(3.1mL、42mmol)および、ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(4.60g、25mmol)、炭酸カリウム(5.22g、38mmol)、トリエチルアミン(11ml、120mmol)使用して実施例30aに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.94g、収率25%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.43 (9H, s), 2.21−2.28 (2H, m), 2.32 (3H, s), 2.36−2.42 (2H, m), 3.38−3.41 (4H, m), 4.42 (1H, s), 7.06−7.09 (1H, m), 7.17−7.27 (4H, m), 7.32−7.34 (1H, m), 7.37 (2H, d, J= 7.2Hz), 7.78 (1H, d, J= 7.7Hz).
【0202】
(32b)1−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン 2塩酸塩
実施例32aで合成した4−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(1.94g、5.3mmol)、4N塩酸−酢酸エチル溶液(15mL)を用いて実施例16bに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.80g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDOD, 400MHz) :δ 2.40 (3H, s), 3.29−3.32 (4H, m), 3.50−3.73 (4H, m), 5.70 (1H, br s), 7.21−7.32 (2H, m), 7.33−7.50 (4H, m), 7.72 (2H, d, J= 6.6Hz), 8.17−8.19 (1H, m).
【0203】
(32c)[1−[3’−[2−[4−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1gで合成した[4’−(1−エトキシカルボニルメトキシイミノエチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]オキシ酢酸(200mg、0.54mmol)、実施例32bで合成した1−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン 2塩酸塩(200mg、0.59mmol)、トリエチルアミン(0.34ml、2.44mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(0.17mL、0.79mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(199mg、収率60%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.2Hz), 2.28−2.35 (4H,m), 2.30 (3H, s), 2.35 (3H, s), 3.56−3.65 (4H, m), 4.25 (2H, q, J= 7.2Hz), 4.41 (1H, s), 4.71 (2H, s), 4.76 (2H, s), 6.91 (1H, dd, J= 2.6, 8.8Hz), 7.04−7.12 (2H, m), 7.14−7.16 (1H, m), 7.17−7.28 (5H, m), 7.32−7.37 (3H, m), 7.56 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.77 (1H, d, J= 7.7Hz).
【0204】
(32d)[1−[3’−[2−[4−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例32cで合成した[1−[3’−[2−[4−[(2−メチルフェニル)(フェニル)メチル]ピペラジン−1−イル]−2−オキソエトキシ]−1,1’−ビフェニル−4−イル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(199mg、0.32mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.64mL、0.64mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(155mg、収率82%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.27−2.36 (2H, m), 2.30 (3H, s), 2.36 (3H, s), 2.41−2.49 (2H, m), 3.56−3.66 (4H, m), 4.41 (1H, s), 4.72 (2H, s), 4.80 (2H, s), 6.92 (1H, dd, J= 2.5, 8.3Hz), 7.04−7.12 (2H, m), 7.15 (1H, t, J= 2.5Hz), 7.17−7.28 (5H, m), 7.32−7.38 (3H, m), 7.57 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.70 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.77 (1H, d, J= 7.6Hz).
MS(FAB) m/z: 592 (M+H)
【0205】
【実施例33】[1−[4−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニルフェニル]フェニル]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化35】
Figure 2004256443
(33a)[1−[3−[4−(4−ホルミルフェニル)フェニル]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例1eで合成した[1−(3’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(1.00g、3.21mmol)、トリエチルアミン(0.90mL、6.46mmol)、トリフルオロスルホン酸無水物(0.81mL、4.82mmol)および、トリエチルアミン(1.34mL、9.61mmol)、4−ホルミルフェニルホウ酸(0.72g、4.80mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(110mg、0.095mmol)を用いて実施例18aに記載した方法に従い、標記目的化合物(540mg、収率42%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.31 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.37 (3H, s), 4.26 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.77 (2H, s), 7.57 (1H, t, J= 7.6Hz), 7.62−7.66 (2H, m), 7.65 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.76 (2H, d, J= 8.5Hz), 7.82 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.82−7.85 (1H, m), 8.00 (2H, d, J= 8.3Hz), 10.09 (1H, s).
【0206】
(33b)4−[3−[4−[1−[(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)イミノ]エチル]フェニル]フェニル]フェニルカルボン酸
実施例33aで合成した[1−[3−[4−(4−ホルミルフェニル)フェニル]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(540mg、1.35mmol)、亜塩素酸ナトリウム(240mg、2.65mmol)、リン酸2水素ナトリウム2水和物(0.84g、5.38mmol)、2−メチル−2−ブテン(0.86mL、8.12mmol)を用いて実施例18bに記載した方法に従い、標記目的化合物(280mg、収率50%)を固体として得た。
H NMR(DMSO−d, 400MHz) :δ 1.22 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.30 (3H, s), 4.16 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.79 (2H, s), 7.62 (1H, t, J= 7.7Hz), 7.72−7.77 (4H, m), 7.85 (2H, d, J= 8.6Hz), 7.92 (2H, d, J= 8.5Hz), 8.01 (1H, br s), 8.05 (2H, d, J= 8.5Hz).
【0207】
(33c)[1−[4−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニルフェニル]フェニル]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例33bで合成した4−[3−[4−[1−[(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)イミノ]エチル]フェニル]フェニル]フェニルカルボン酸(280mg、0.67mmol)、1−ベンズヒドリル−ピペラジン(190mg、0.75mmol)、トリエチルアミン(0.19ml、1.36mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(0.22mL、1.02mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(433mg、収率99%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.30 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.30−2.43 (2H, m), 2.36 (3H, s), 2.44−2.55 (2H, m), 3.43−3.56 (2H, m), 3.74−3.89 (2H, m), 4.25 (2H, q, J= 7.1Hz), 4.28 (1H, s), 4.76 (2H, s), 7.19 (2H, t, J= 8.0Hz), 7.28 (4H, t, J= 8.0Hz), 7.42 (4H, d, J= 8.0Hz), 7.48 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.51−7.61 (3H, m), 7.63 (2H, d, J= 8.6Hz), 7.63 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.73 (2H, d, J= 8.6Hz), 7.73−7.77 (1H, m).
【0208】
(33d)[1−[4−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニルフェニル]フェニル]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例33cで合成した[1−[4−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)カルボニルフェニル]フェニル]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(433mg、0.67mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.34mL、1.34mmol)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(392mg、収率94%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.29−2.57 (4H, m), 2.36 (3H, s), 3.42−3.60(2H, m), 3.74−3.90 (2H, m), 4.28 (1H, s), 4.79 (2H, s), 7.19 (2H, t, J= 7.3Hz), 7.28 (4H, t, J= 7.3Hz), 7.41 (4H, d, J= 7.3Hz), 7.48 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.50−7.60 (3H, m), 7.62 (2H, d, J= 8.6Hz), 7.62 (2H, d, J= 8.3Hz), 7.72 (2H, d, J= 8.6Hz), 7.73−7.76 (1H, m).
MS(FAB) m/z: 624 (M + H)
【0209】
【実施例34】[1−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
【化36】
Figure 2004256443
(34a)4−(3−アセチルフェニルオキシ)酪酸 エチルエステル
3’−ヒドロキシアセトフェノン(2.0g、15mmol)、ブロモ酪酸エチル(2.7mL、18mmol)、炭酸カリウム(4,1g、30mmol)を用いて実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(3.3g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.27 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.11−2.21 (2H, m), 2.50 (2H, t, J= 7.2Hz), 2.59 (3H, s), 4.06 (2H, t, J= 6.2Hz), 4.15 (2H, q, J= 7.1Hz), 7.10 (1H, d, J= 8.1Hz), 7.34−7.38 (1H, m), 7.43 (1H, s), 7.53 (1H, d, J= 7.7Hz).
【0210】
(34b)4−(3−アセチルフェニルオキシ)酪酸
実施例34aで合成した4−(3−アセチルフェニルオキシ)酪酸 エチルエステル(3.3g、15mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(20mL、20mmol)を用いて、実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(2.89g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.11−2.18 (2H, m), 2.59 (3H, s), 2.59−2.62 (2H, m), 4.08 (2H, t, J= 6.1Hz),7.11 (1H, d, J= 8.2Hz), 7.34−7.38 (1H, m), 7.47 (1H, s), 7.54 (1H, d, J= 7.7Hz).
【0211】
(34c)4−(3−アセチルフェニルオキシ)−1−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)ブタン−1−オン
実施例34bで合成した4−(3−アセチルフェニルオキシ)酪酸(0.50g、2.6mmol)、1−ベンズヒドリルピペラジン(0.66g、2.6mmol)、トリエチルアミン(1.4mL、10mmol)、アジ化ジフェニルホスホリル(1.1mL、5.1mmol)を用いて実施例1hに記載した方法に従い、標記目的化合物(1.0g、収率85%)を油状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.10−2.15 (2H, m), 2.37 (4H, brs), 2.49 (2H, t, J= 7.2Hz), 2.58 (3H, s), 3.47−3.49 (2H, m), 3.61−3.64 (2H, m), 4.06 (2H, t, J= 6.0Hz), 4.21 (1H, s), 7.08 (1H, d, J= 6.4Hz),7.17−7.21 (2H, m), 7.26−7.30 (4H, m), 7.33−7.41 (5H, m), 7.46 (1H, s), 7.52 (1H, d, J= 7.6Hz).
【0212】
(34d)1−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−[3−(1−ヒドロキシイミノエチル)フェニルオキシ]ブタン−1−オン
実施例34cで合成した4−(3−アセチルフェニルオキシ)−1−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)ブタン−1−オン(1.0g、2.2mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(0.32g、4.5mmol)、ピリジン(20mL)を用いて、実施例1cに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.81g、収率79%)を泡状物質として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 2.08−2.15 (2H, m), 2.25 (3H, s), 2.34−2.38 (4H, m), 2.50 (2H, t, J= 7.2Hz), 3.48−3.51 (2H, brs), 3.62−3.65 (2H, m), 4.04 (2H, t, J= 6.0Hz), 4.20 (1H, s), 6.88 (2H, dd, J= 8.3Hz, 1.6Hz),7.17−7.21 (4H, m), 7.24−7.29 (5H, m), 7.39−7.41 (4H, m).
【0213】
(34e)[1−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル
実施例34dで合成した1−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−[3−(1−ヒドロキシイミノエチル)フェニルオキシ]ブタン−1−オン(0.81g、1.9mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.30mL、2.7mmol)、炭酸カリウム(0.50g、3.6mmol)を使用し、実施例1dに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.96g、収率100%)を固体として得た。
H NMR(CDCl, 400MHz) :δ 1.29 (3H, t, J= 7.1Hz), 2.08−2.14 (2H, m), 2.29 (3H, s), 2.34−2.36 (4H, brs), 2.49 (2H, t, J= 7.2Hz), 3.46−3.49 (2H, m), 3.62 (2H, brs), 4.02 (2H, t, J= 5.9Hz), 4.21−4.26 (3H, m), 4.73 (2H, s), 6.87 (1H, d, J= 8.0Hz), 7.15−7.21 (4H, m), 7.23−7.29 (5H, m), 7.39−7.40 (4H, m).
【0214】
(34f)[1−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸
実施例34eで合成した1−[3−[4−(4−ベンズヒドリルピペラジン−1−イル)−4−オキソブトキシ]フェニル]エチリデン]アミノオキシ酢酸 エチルエステル(0.97g、1.7mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(2.1mL)を用いて実施例1iに記載した方法に従い、標記目的化合物(0.91g、収率100%)を泡状物質として得た。
H NMR (CDCl, 400MHz): δ 2.29 (3H, s), 2.40 (4H, brs), 2.47 (2H, t, J= 7.2Hz), 3.51−3.52 (2H, m), 3.66 (2H, brs), 4.02 (2H, t, J= 6.0Hz), 4.24 (1H, s), 4.75 (2H, s), 6.88−6.90 (1H, m), 7.15−7.23 (4H, m), 7.25−7.30 (5H, m), 7.40−7.42 (4H, m).
MS(FAB) m/z: 530 (M + H)
【0215】
【試験例】
【試験例1】
PTP−1B酵素の調製
ヒトPTP−1BのcDNAのヌクレオチド配列は配列表の配列番号1に記載されている。また、遺伝子データベースであるGenBank に登録番号NM 002827で登録されており、アミノ酸配列は配列表の配列番号2に記載されている。このうち活性領域を含む第1番目から第321アミノ酸までをコードする蛋白質を取得するために、ヒト肝ガン由来細胞株HepG2から総RNA(total RNA)を抽出し、これを鋳型として逆転写ポリメラーゼチェインリアクション(reverse transcript polymerase chain reaction, RT−PCR)法によって相補DNA(cDNA)を取得し、これを大腸菌発現ベクターに組み込み、大腸菌によって発現させ、精製した。詳細を以下に示す。
【0216】
(1−1)細胞株HepG2からの総RNA取得
大日本製薬株式会社から、細胞株HepG2(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション HB−8065)を購入し、培養面積75平方センチメートルの組織培養フラスコ(BDバイオサイエンセズ社製)に培養した。培地として、ダルベッコ改変イーグル培地(Gibco D−MEM、インビトロジェン株式会社製)に、ウシ胎児血清(ハイクロン社製)を体積比10%、抗生物質溶液[Antibiotic Antimycotic Solution, stabilized (100x), シグマ社製]を体積比1%、それぞれ添加したものを用いた。
炭酸ガスインキュベーター内で37℃、95%炭酸ガス下で3日間培養し、おおよそ半コンフルエントの状態に生育したところで、フラスコ内の培地を吸引して除き、氷冷しておいたリン酸緩衝生理食塩水(Gibco Dulbecco’s Phosphate−Buffered Saline, インビトロジェン社製)を10ml添加して細胞を洗浄したのち同食塩水を吸引して除いた。その後フラスコ内の細胞に、7.5mlのトリゾール試薬(Gibco TRIZOL reagent, インビトロジェン社製)を添加しピペッテイングを繰り返し、さらに室温で5分間ほど放置して、細胞を溶解させた。
この細胞溶解液を、トリゾール試薬の説明書に概ね従いながら、イソプロピルアルコール沈殿などを行い、RNAの沈殿を得て、これを純水に溶解させ、約マイナス20℃の冷凍庫に保存した。このときのRNA溶液は0.22mlあり、一部を取って純水で100倍希釈した試料の260nmにおける吸光度は0.562であった。吸光度1のとき39.5μg/mlのRNAが存在するとして計算し、総RNAの収量は、0.562×100×39.5×0.22=488μgとした。
【0217】
(1−2)PTP−1BのcDNAクローニング
Puius, YAらの方法(プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ユー・エス・エー、第94巻、13420−13425、1997年)を参考に、PTP−1B cDNAのPCRによる増幅用プライマーとして、以下の2つのオリゴデオキシヌクレオチドを、アマシャム・ファルマシア・バイオテク株式会社(東京)に委託して化学合成した。
5’−agctggatccatatggagatggaaaaggagtt−3’(プライマーNo.1:配列表の配列番号3)、
5’−acgcgaattcttaattgtgtggctccaggattcg−3(プライマーNo.2:配列表の配列番号4)。
【0218】
次に、先に得たHepG2総RNAを鋳型とし、上記のプライマーNo.1およびプライマーNo.2をプライマーとして、Ready−To−Go RT−PCR Beads(アマシャム・ファルマシア・バイオテク株式会社)を用いたRT−PCR法によって、PTP−1BのcDNA増幅を行った。反応生成物を1.5%アガロース電気泳動にかけ、増幅した断片を切り出して精製し、pCR2.1ベクタープラスミド(インビトロジェン株式会社製)にクローニングした。増幅されたDNA断片は、配列表の配列番号1のヌクレオチド番号73からヌクレオチド番号1035までのヌクレオチド配列を含んでいる。
【0219】
pCR2.1ベクタープラスミドにクローニングされたPTP−1BのcDNAの塩基配列を調べ、正しい塩基配列断片を有したプラスミドクローンの中で、pCR2.1が元来持つBamHI切断サイトが3’以降に位置する向きにPTP−1B相補DNAが挿入されていたクローンを選択し、これを制限酵素NdeIおよびBamHIで処理することで、PTP−1BのcDNAを含む断片を生成させた。これをアガロース電気泳動で精製し、同じくNdeIおよびBamHIで処理し精製しておいた大腸菌発現ベクターpET−11c(Novagen, Inc.製)に挿入しクローニングした。以上により、ヒトPTP−1Bの配列表の配列番号2のアミノ酸番号1からアミノ酸番号321までからなるポリペプチドを大腸菌において発現するプラスミドである、pET−hPTP1B(1−321)を構築した。
【0220】
(1−3)ヒトPTP−1B(1−321)の大腸菌による発現と精製
プラスミドpET−hPTP1B(1−321)を大腸菌BL21 DE3株(Novagen, Inc.製)に形質転換し、アンピシリン(100μg/ml)耐性菌を取得した。アンピシリン(100μg/ml)を含む2 x YT培地(イーストエキス1%、トリプトン1.6%、塩化ナトリウム0.5%)2リットルを用い、37℃で培養し、OD600nmが0.6に達したときに、IPTG(Isopropyl β−D−Thiogalactoside)を0.1mMとなるよう添加して、さらに37℃で6時間培養することにより、組換え蛋白の発現を誘導した。
【0221】
菌体を遠心分離(6,000rpm、15分間、4℃)で集めた後、30mlの溶解バッファー[20mMTrisHCl(pH7.5)、1mM DTT、1mM EDTA、Complete protease inhibitor cocktail(Roche Diagnostics社製、1錠/50ml)]に懸濁した。懸濁液を4等分して4本の50ml容遠心チューブ(Falcon社製2070チューブ)に入れ、5,000rpm、4℃で15分間遠心分離し、上澄を捨て、それぞれ5mlの溶解バッファーを加え、菌体を懸濁させた。これをマイナス80℃冷凍庫に保存した。
凍結保存していた菌体懸濁液チューブの1本(培養液500ml分)に、22mlの溶解バッファーを加え、超音波により菌体を破砕した。破砕液を遠心分離(14,000rpm、90分間、4℃)し、上清を0.45μmのフィルターでろ過した。ろ液をHiTrap Q FFカラム(カラム容積約5ml、アマシャム・ファルマシア・バイオテク株式会社)に吸着させ、緩衝液A[10mM TrisHCl(pH7.5)、1mM DTT、1mM EDTA]で洗浄後、緩衝液Aおよび1M NaClを含む緩衝液Aを用いた直線的NaCl濃度勾配で溶出した。
【0222】
計算上のNaCl濃度がおよそ0.2Mから0.33Mに相当する溶出液画分に、SDS−PAGEで分子量約37,000の蛋白のバンドが確認され、PTP−1B酵素活性が認められた。この活性画分(12.5ml)を集め、緩衝液B[10mM MES(pH6.5)、1mM DTT、1mM EDTA]に対して一夜透析した後、HiTrap CM FFカラム(カラム容積約1ml、アマシャム・ファルマシア・バイオテク株式会社)に吸着させ、緩衝液Bで洗浄後、緩衝液Bおよび1M NaClを含む緩衝液Bを用いた直線的NaCl濃度勾配で溶出した。
計算上のNaCl濃度がおよそ0.25Mから0.4Mに相当する溶出液画分に、SDS−PAGEで分子量約37,000の蛋白のバンドが確認され、PTP−1B酵素活性が認められた。この活性画分(3ml)を集め、HiLoad 26/60 Superdex 75 pgカラム(カラム容積約320ml、アマシャム・ファルマシア・バイオテク株式会社)にかけ、緩衝液C[10mM Tris−HCl(pH7.5)、3mM DTT、0.2mM EDTA]を用いてゲルろ過した。溶出液の蛋白質ピーク部分(18ml)を集め、Centriprep−10(ミリポア社)を用いて遠心濃縮した。
得られたPTP−1Bタンパク質[PTP−1B(1−321)]の溶液は約0.7ml、濃度25mg/ml、収量は18mgであった。Micromass社製の質量分析器Q−TOF2を用いた質量分析において、理論質量37312.75kDaに対し観察質量37310.5±4.3kDaであった。
【0223】
【試験例2】
PTP−1B酵素阻害活性の測定
PTP−1B酵素反応の基質として、3箇所のチロシンがすべてリン酸化されている、以下のアミノ酸配列からなる合成ペプチド:
Thr−Arg−Asp−Ile−Tyr(PO)−Glu−Thr−Asp−Tyr(PO)−Tyr(PO)−Arg−Lys(配列表の配列番号5)、
((株)島津総合科学研究所(東京都千代田区)に委託合成)を使用した。[このアミノ酸配列は、Ullrichらの報告(ネイチャー、第313巻、756−761頁、1985年)に基づくアミノ酸番号によれば、インスリン受容体の第1142番から第1153番に相当する配列であり、Genbank No. X02160に登録されているインスリン受容体前駆体のアミノ酸配列においては、第1169番から第1180番に相当する。]
【0224】
この基質ペプチドとPTP−1B酵素を反応させ、反応によって基質から遊離した無機リン酸を定量することによって、酵素活性の測定を行った。酵素反応中に被験化合物を共存させた際の酵素活性の低下を、酵素阻害活性とした。具体的には、以下の方法で行った。
基質ペプチド((株)島津総合科学研究所に委託合成)を、20mM イミダゾール(pH7.0),50mM NaCl,5mM DTT,2.5mM EDTAからなる緩衝液に、300μMになるよう溶解し、冷凍保存した。
先に得たPTP−1B溶液を、200ng/mlとなるように、20mM イミダゾール(pH7.0),50mM NaCl,5mM DTT,2.5mM EDTA,0.05% Nonidet P−40からなる緩衝液で希釈した。
96穴ミクロタイタープレート[Costar 3695(ハーフエリア)、コーニング社]を用い、各穴に緩衝液[20mM イミダゾール(pH7.0)、50mM NaCl,5mM DTT,2.5mM EDTA](39μl)、PTP−1B酵素溶液(5μ1)、及び化合物のDMSO溶液(5mM、1μl)を添加した。対照には、溶媒(DMSO、1μl)を化合物のDMSO溶液のかわりに添加した。37℃で約10分間プレインキュベートした後、基質ペプチド溶液(300μM、5μl)を添加して、10分間37℃でインキュベートした。
【0225】
その後、遊離した無機リン酸の量を定量するため、各穴にマラカイトグリーン溶液(90μl、BIOMOL Research Laboratories, Inc.製)を添加し、室温で約10分間放置した後、ミクロプレートリーダーで650nmにおける吸光度を測定した。この条件下では、吸光度が概ね0.05から0.6の範囲(リン酸約0.05から1.0nM/穴)で吸光度とリン酸濃度との間にほぼ直線性が認められた。
被験化合物のPTP−1B阻害活性は、以下の計算式によって求めた。
【0226】
【数1】
阻害活性(%)=[[吸光度{各化合物(100μM)存在下}]/[吸光度(対照)]]×100
【0227】
得られた結果を表1に示す。
【0228】
【表1】
Figure 2004256443
【0229】
表1から、本発明の化合物は優れたPTP−1B酵素阻害活性を有することがわかる。
【0230】
【製剤例】
カプセル剤
Figure 2004256443
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、60メッシュの篩(メッシュの基準はTyler基準による)を通す。得られる粉末180mgをはかり分け、ゼラチンカプセル(No.3)に充填し、カプセル剤を調製する。
【0231】
(2)錠剤
Figure 2004256443
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、各150mg重量の錠剤に圧縮成型する。必要ならば、これらの錠剤は糖またはフィルムで被覆してもよい。
【0232】
(3)顆粒剤
Figure 2004256443
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、純水で湿らし、バスケット式顆粒化機で顆粒化し、乾燥して顆粒剤を得る。
【0233】
【発明の効果】
本発明のフェニルエチリデンアミノオキシ酢酸類並びにその薬理上許容される塩及びその薬理上許容されるエステルは、優れたプロテイン・チロシン・ホスファターゼ阻害作用(例えば、プロテイン・チロシン・ホスファターゼ−1B阻害作用)、インスリン抵抗性改善作用、血糖低下作用、脂質低下作用、抗炎症作用等を有し、糖尿病、高血糖症、耐糖能不全、肥満症、高脂血症、糖尿病合併症、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、悪性腫瘍、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、免疫不全、炎症性疾患、神経障害、神経変性疾患、感染症等の治療薬及び/又は予防薬(特に糖尿病の治療薬及び/又は予防薬)として有用である。
【0234】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1:ヒトPTP−1BのcDNAのヌクレオチド配列
配列番号2:ヒトPTP−1BのcDNAのアミノ酸配列
配列番号3:PCRセンスプライマー
配列番号4:PCRアンチセンスプライマー
配列番号5:合成ペプチド1(アミノ酸番号5、9および10のXaaはリン酸化チロシンを示す。)
【0235】
【配列表】
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443
Figure 2004256443

Claims (12)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 2004256443
    [式中、Xは単結合、−O−、又は−CONH−(ただし上記アミド基の窒素原子がフェニル環に結合する)を示し、Rは炭素数1〜6個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を示し、Rは炭素数3〜20個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基(上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい)を示す。]で表される化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  2. Xが−O−又は−CONH−であり、Rが炭素数3〜20個の置換又は無置換の直鎖アルキル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  3. Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のベンゾチエニル基、置換若しくは無置換のジベンゾフラニル基、又は置換若しくは無置換のベンゾフラニル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  4. Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のベンゾチエン−2−イル基、置換若しくは無置換のジベンゾ[b,d]フラン−4−イル基、又は置換若しくは無置換の1−ベンゾフラン−2−イル基である請求項3に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  5. Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のベンゾチエン−2−イル基である請求項4に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  6. Xが単結合であり、Rが置換若しくは無置換のフェニル基、置換若しくは無置換のナフチル基、又は置換若しくは無置換のフェナントリル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  7. Xが単結合であり、Rが置換又は無置換のフェニル基である請求項6に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  8. Xが単結合であり、Rが1個の−O−R(Rは炭素数1〜3個の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基(上記アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子を環構成原子として含んでいてもよい)を示す)で置換されたフェニル基である請求項6に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  9. Xが単結合であり、Rが1個の−O−CH−CO−R(Rは置換又は無置換の1−ピペラジニル基を示す)で置換されたフェニル基である請求項6に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  10. Xが単結合でありRが1個のフェニル基(上記フェニル基は置換又は無置換のいずれであってもよい)で置換されたフェニル基である請求項6に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  11. が置換又は無置換のメチル基である請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルを含有する医薬。
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