JP2004255876A - 画像記録要素ならびにそれを用いる感熱色素転写集成体および画像形成方法 - Google Patents

画像記録要素ならびにそれを用いる感熱色素転写集成体および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 優れた色素取り込み量および画像色素安定性、再転写耐性を有する感熱色素転写プロセス用の受理要素を提供する。
【解決手段】 ポリエステルを含む画像受理層を一方の側に有する支持体を含む画像記録要素であって、該ポリエステルが、
(a) 二塩基酸誘導型単位とポリオール誘導型単位とを含み、該二塩基酸誘導型単位の50モル%以上が、脂環式環をそれぞれ含有するジカルボン酸誘導型単位を含み、
(b) 該ポリオール誘導型単位の25〜75モル%が、該対応するポリオールの各ヒドロキシル基に直接には隣接しない芳香族環を含有し、
(c) 当該ポリエステルのポリオール誘導型単位の25〜75モル%が、環の炭素数4〜10の脂環式環を含み、そして
(d) 3つ以上のヒドロキシ基を有する多官能ポリオールから誘導される(i)単位、および/または3つ以上のカルボン酸基(これらの誘導体を含む)を有する多酸から誘導される(ii)単位を、合計で少なくとも0.1モル%
含む画像記録要素。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感熱色素転写に用いられる色素受理要素を含む画像記録要素に関し、より具体的には、このような要素のための高分子画像受理層に関する。
近年、カメラまたはスキャニング・デバイスから発生したピクチャからプリントを得るために、感熱転写システムが開発されている。このようなプリントを得る一つの方法によれば、電子ピクチャをまずカラーフィルタによって色分解させる。次いでそれぞれの色分解画像を電気信号に変換する。次いでこれらの信号を操作することにより、シアン、マゼンタおよびイエローの電気信号を生成する。次いでこれらの信号をサーマル・プリンタに伝送する。プリントを得るために、色素受理要素と対面して、シアン、マゼンタまたはイエロー色素供与体要素が配置される。次いでこれら二つを、サーマル・プリントヘッドとプラテン・ローラとの間に挿入する。色素供与体シートの裏側から熱を加えるために、ライン型サーマル・プリントヘッドを使用する。サーマル・プリントヘッドは多くの加熱要素を有し、シアン、マゼンタまたはイエロー信号のうちの一つに応答して順次加熱される。次いでこのプロセスを他の二つの色に関して繰り返す。従って、スクリーン上で見られるオリジナル・ピクチャに対応するカラー・ハードコピーが得られる。
感熱色素転写において使用される色素受理要素は一般に、一方の側に色素画像受理層および随意選択的に追加の層を担持する(透明または反射性の)支持体を含む。色素画像受理層はコンベンショナルには、色素供与体要素から転写される色素の適合性および受理性に関して、組成物の幅広い取り合わせから選択された高分子材料を含む。色素は色素転写ステップ中に層内で迅速に移動し、観察環境において不動且つ安定にならなければならない。色素は受理層表面から受理体全体内に移動するので、高温の供与体に付着しない受理層を提供するように注意を払わなければならない。特にこれら後者の問題に対処することによって受理体の性能を改善するために、オーバーコート層を使用することができる。融解とも呼ばれる追加のステップを用いて、受理体内に色素をより深く動かすことができる。
手短にいえば、受理層は、高温において色素拡散媒体として作用しなければならないが、しかし、最終プリントから転写画像色素が移動することは決して許されてはならない。別の表面が最終プリントと接触するときに、再転写が観察される場合がある。このような表面には、紙、プラスチック、バインダー、(積み重ねられた)プリントの裏側、およびいくつかのアルバム材料を含まれる場合がある。
ポリカーボネート(本明細書中に使用される用語「ポリカーボネート」はカルボン酸およびジオールまたはジフェノールのポリエステルを意味する)およびポリエステルの双方が画像受理層内に使用されている。例えば、ポリカーボネートは、色素適合性および受理性が効果的である理由から、望ましい画像受理層ポリマーであることが判っている。米国特許第4,695,286号明細書に記載されているように、数平均分子量約25,000以上のビスフェノール-Aポリカーボネートが、サーマルプリント中に発生するおそれのある表面変形をも最小化する点で特に望ましいことが判っている。しかし、これらのポリカーボネートは、所望の高さの色素転写濃度をいつも達成するとは限らず、光退色に対する安定性が不十分である場合がある。米国特許第4,927,803号明細書には、ビスフェノール-A単位と線状脂肪族ジオールとを共重合することにより得られた変性ビスフェノール-Aポリカーボネートが、未変性ポリカーボネートと比較して光退色に対する安定性を増大することが開示されている。しかしこのような変性ポリカーボネートは、容易に入手可能なビスフェノール-Aポリカーボネートに比較して製造コストが相対的に高く、またこれらの変性ポリカーボネートは一般的に危険物質(例えばホスゲンおよびクロロホルメート)に由来する溶液中で形成され、別の溶剤中に析出させることにより分離される。ホスゲンの取り扱いの危険と結びつく溶剤の回収および処分は、特殊ポリカーボネートの調製を高コスト作業にしてしまう。
他方においてポリエステルは、溶剤を用いずに、比較的無害な化学出発材料を使用して、溶融縮合により容易に合成し、処理することができる。(米国特許第4,897,377号明細書に開示されているような)芳香族ジエステルから形成されたポリエステルは、感熱色素転写のために使用されると、一般に良好な色素取込み特性を有する。しかし、これらのポリエステルは、色素画像が高強度の昼光照射を受けると、深刻な退色を示す。脂環式ジエステルから形成されたポリエステルがDalyの米国特許第5,387,571号明細書に開示されている。これらの脂環式ポリエステルは一般に良好な色素取り込み特性を有するが、しかし、これらのポリエステルの製造は特殊モノマーの使用を必要とし、このような特殊モノマーの使用は、受理体要素のコストを高くする。脂肪族ジエステルから形成されたポリエステルは一般に、比較的低いガラス転移温度を有している。その結果、感熱色素転写のために一般に使用される温度で、受理体と供与体との間にしばしば付着が生じてしまう。供与体と受理体とが画像形成後に引き離されると、一方または他方が破損且つ裂断し、その結果形成された画像は容認することができない。
Lawrence他の米国特許第5,302,574号明細書には、色素画像受理層を一方の側に有する支持体を含む感熱色素転写用の色素受理要素が開示されており、この色素画像受理層は、数分子量25,000以上の未変性ビスフェノール-Aポリカーボネートと、反復する二塩基酸誘導型単位とジオール誘導型単位とを含むポリエステルとの混和性ブレンドを含み、二塩基酸誘導型単位の50モル%以上が、対応するジカルボン酸の各カルボキシル基の2つの炭素原子以内に脂環式環を有するジカルボン酸誘導型単位を含み、ジオール誘導型単位の30モル%以上が、対応ジオールの各ヒドロキシル基と直接には隣接しない芳香族環、または脂環式環を含有する。このように脂環式ポリエステルは、高分子量ポリカーボネートと適合性を有することが判った。
Egashira他の米国特許第4,908,345号明細書に開示された色素受理層は、ポリオール化合物としてフェニル基を有するポリオールを使用することにより合成された、フェニル基(例えばビスフェノールA)変性ポリエステル樹脂を含む。またEgashira他の米国特許第5,112,799号明細書に開示された色素受理層は、主として枝分かれ構造を有するポリエステル樹脂から形成される。
個々のポリマーの利点を得て、組み合わされた効果を最適化するために、色素受理層内に用いられるポリマーをブレンドすることができる。例えば、米国特許第4,695,286号明細書に記載されたタイプの比較的低廉な未変性ビスフェノール-Aポリカーボネートを、米国特許第4,927,803号明細書に記載されたタイプの変性ポリカーボネートとブレンドすることができ、これにより、サーマルプリント中に発生するおそれのある表面変形およびプリント後に発生するおそれのある光退色の両方に対する耐性が改善された中程度のコストの受理層が得られる。
米国特許第4,908,345号明細書 米国特許第5,112,799号明細書 米国特許第5,302,574号明細書 米国特許第5,387,571号明細書
優れた画像特性および経済的な製造を可能にするという点で、画像受理層を有する画像記録要素を改善することが常に望ましい。優れた色素取り込み量および画像色素安定性、再転写耐性を有し、しかもサーマル・プリンタ内で効果的にプリントすることができる画像受理層を備えた、感熱色素転写プロセスのための受理要素を提供することが特に望ましい。
本発明は、優れた耐光退色性および高い色素転写効率を示し、そして材料コストが低いポリエステル、またはポリエステルブレンドを含んで成る画像受理層に関する。特に本発明は、着色剤画像受理層を一方の側に有する支持体を含んでなる画像記録要素であって、該着色剤画像受理層が、3つ以上のヒドロキシ基を有する多官能ポリオールおよび/または総酸誘導型単位に基づいて、3つ以上のカルボン酸基(これらの誘導体を含む)を有する多酸を、少なくとも0.1モル%含むポリエステルを含んでなる画像記録要素に関する。
本発明は、感熱色素転写プロセス、電子写真またはその他のプリント技術において使用される要素を含む、種々の画像記録要素に適用可能である。着色剤またはインクとして採用するのが色素であろうと、顔料であろうと、トナーであろうと、熱可塑性画像受理層上には画像がプリントされる。一つの実施態様の場合、本発明による色素受理体要素は、優れた耐光退色性および高い色素転写効率、並びに低い材料コストを示す。本発明は画質に関して溶剤塗布法の画像受理層と比較して押出し法の画像受理層においてとりわけ優れている。
より具体的には、本発明は感熱色素転写、または、着色剤、例えば色素、インクまたはトナーの転写を伴うその他のプリント法のための画像記録要素に関する。特に、本発明は、ポリエステルを含む色素画像受理層を一方の側に有する支持体を含んでなる感熱転写用の色素受理要素に関し、該色素画像受理層は、(a)反復する、二塩基酸誘導型単位とジオール誘導型単位とを含み、該二塩基酸誘導型単位の50モル%以上が、環の炭素数4〜10の脂環式環をそれぞれ含有するジカルボン酸誘導型単位を含み、該環は、対応するジカルボン酸の各カルボキシル基の2つの炭素原子以内にあり、(b)該ジオール誘導型単位の25〜75モル%が、該対応するジオールの各ヒドロキシル基に直接には隣接しない芳香族環を含有し、(c)当該ポリエステルのジオール誘導型単位の25〜75モル%が、環の炭素数4〜10の脂環式環を含み、そして(d)存在する場合、当該ポリマーの総ポリオール成分に基づいて、3つ以上のヒドロキシ基を有する多官能ポリオールから誘導される(i)単位、および存在する場合、総酸誘導型単位に基づいて、3つ以上のカルボン酸基(これらの誘導体を含む)を有する多酸から誘導される(ii)単位を、合計で少なくとも0.1モル%を含むポリエステルを含んでなる。
本発明による色素受理要素内に使用されるポリエステルポリマーは、脂環式二塩基酸(Q)、並びにジオール(L)および(P)から誘導された反復単位に基づく縮合型ポリエステルであり、(Q)は1または2以上の脂環式環含有ジカルボン酸単位を表し、各カルボキシル基は2つの炭素原子以内に(好ましくはこれに直接隣接する)脂環式環を有する、そして(L)は、各ヒドロキシル基に直接には隣接しない(好ましくは1〜4の炭素原子だけ離れた)1以上の芳香族環、またはヒドロキシル基に隣接してよい脂環式環をそれぞれ含有する1または2以上のジオール単位を表す。
本発明の目的上、「二塩基酸誘導型単位」および「ジカルボン酸誘導型単位」または「ジカルボン酸」および「二酸」という用語は、カルボン酸自体からだけではなく、同じ反復単位が結果としてのポリマー中に得られるそれぞれの場合のように、カルボン酸の等価物、例えば酸塩化物、酸無水物、およびこれらの酸のエステルから誘導された単位をも定義するものとする。対応する二塩基酸の各脂環式環は随意選択的に、例えば1または2以上のC1〜C4アルキル基と置換されていてよい。ジオールのそれぞれは、芳香族環または脂環式環上で、例えばC1〜C6アルキル、アルコキシまたはハロゲンによって置換されていてもよい。
ポリオール/ジオール成分(2または3以上のOHまたはOH誘導型基を有する全ての化合物、例えばジオール、トリオールなどを含む)に関しては、この成分の総モル百分率は100モル%に等しい。同様に、酸成分(2または3以上の酸または酸誘導型基を有する全ての化合物/単位を含む)に関しては、この成分の総モル百分率は100モル%に等しい。
本発明の好ましい実施態様の場合、色素画像受理層内に使用されるポリエステルは、ジカルボン酸誘導型単位およびジオール誘導型単位の双方において、環の炭素数4〜10の脂環式環を含む。特に好ましい態様では、この脂環式環は6個の環炭素原子を有する。
そのような脂環式ジカルボン酸単位(Q)は下記のような構造によって表される:
Figure 2004255876
Figure 2004255876
Figure 2004255876
芳香族ジオール(L)は、下記のような構造によって表される:
Figure 2004255876
Figure 2004255876
脂環式ジオール(P)は、下記のような構造によって表される:
Figure 2004255876
押出可能なポリエステルの場合、3または4以上の官能基を有するモノマー、好ましくは1または2以上の多官能ポリオール(N)または多酸、および枝分かれを可能にするこれらの誘導体(O)を(二酸および/またはジオールの置換体として)採用すると有利であることが判った。多官能ポリオールは、例えば、グリセリン、1,1,1-トリメチロールエタンおよび1,1,1-トリメチロールプロパン、またはこれらの組み合わせを含む。(エステルまたはこれらの無水物誘導体を含む)3以上のカルボン酸基を有する多酸は、例えばトリメリット酸、トリメシン酸、1,2,5-、2,3,6-または1,8,4-ナフタレントリカルボン酸無水物、3,4,4'-ジフェニルトリカルボン酸無水物、3,4,4'-ジフェニルメタントリカルボン酸無水物、3,4,4'-ジフェニルエーテルトリカルボン酸無水物、3,4,4'-ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、およびこれらの誘導体を含む。多官能ポリオールまたは無水物は例えば下記のような構造によって表される化合物を含む:
Figure 2004255876
芳香族二酸または無水物を包含することにより導入される少量の芳香族化合物は任意であるが、画像形成された色素濃度を低減する傾向があるため好ましくない。その一例としては、テレフタル酸(S1)およびイソテレフタル酸(S2)が挙げられる。
例えばポリマーのTg、溶解度、接着性などを精密に調節するために、追加の二酸RおよびジオールMが添加されてよい。追加の二酸コモノマーは、Qの環状構造を有していてもよく、あるいは、線状脂肪族単位または或る程度芳香族性であってよい。追加のジオールモノマーは脂肪族または芳香族構造を有していてよいが、しかしフェノール系ではないことが好ましい。
Rに対応する好適なモノマーのいくつかの例には、下記のような二塩基性脂肪酸が含まれる:
R1: HO2C(CH22CO2
R2: HO2C(CH24CO2
R3: HO2C(CH27CO2
R4: HO2C(CH210CO2
Mに対応するその他の好適なモノマーのいくつかの例には、下記のようなジオールが含まれる:
M1: HOCH2CH2OH
M2: HO(CH23OH
M3: HO(CH24OH
M4: HO(CH29OH
M5: HOCH2C(CH32CH2OH
M6: (HOCH2CH22
M7: HO(CH2CH2O)nH (式中n=2〜50である)
上述のモノマーを共重合させて下記のような構造を生成することができる:
Figure 2004255876
上記式中、o + q + r + s = 100モル%(二酸成分を基準とする)であり、p + m + n + l =100モル%(ポリオール成分を基準とする)である。二酸に関しては、好ましくはqは50モル%以上であり、rは40モル%未満であり、そしてsは10モル%未満である。ポリオールに関しては、好ましくはpは25〜75モル%であり、lは25〜50モル%であり、そしてmは0〜50モル%である。多官能モノマー(3以上の官能基を有する)に関しては、nまたはoの総量は好ましくは0.1〜10モル%、好ましくは1〜5モル%である。
本発明のポリエステルは好ましくは、比較的少量の場合を除いて、芳香族二酸、例えばテレフタレートまたはイソフタレートを含有しない。
ポリエステルのTgは好ましくは40〜100℃である。本発明の好ましい実施態様の場合、ポリエステルの数分子量は5,000〜250,000、より好ましくは10,000〜100,000である。
上述の高分子バインダーに加えて、受理層は他のポリマー、例えばポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(スチレン-コアクリロニトリル)、ポリカプロラクトンなどを含有してもよい。ポリエステル-ポリカーボネートのブレンド中に使用する場合、数分子量が約25,000以上の未変性ビスフェノール-Aポリカーボネートの例は、米国特許第4,695,286号明細書に開示されているものを含む。具体例はMAKROLON 5700(Bayer AG)およびLexan 141(General Electric Co.)ポリカーボネートを含む。
Figure 2004255876
ポリカーボネートとのブレンドの場合、ポリカーボネートの好ましいTgは100〜200℃であり、この場合、ポリエステルは好ましくはポリカーボネートよりも低いTgを有し、ポリカーボネートのための高分子可塑剤として作用する。最終ポリエステル/ポリカーボネート・ブレンドのTgは好ましくは40℃〜100℃である。より高いTgのポリエステルとポリカーボネートとのポリマーが、添加された可塑剤と共に有用である場合がある。
本発明の一つの実施態様の場合、ポリエステルポリマーが未変性ビスフェノール-Aポリカーボネートと所定の質量比でブレンドされ、これにより最終ブレンドの所望のTgが形成され、コストが最小化される。ポリカーボネートおよびポリエステルのポリマーは、90:10〜10:90、好ましくは80:20〜20:80、より好ましくは75:25〜25:75の質量比でブレンドされると好都合である。
下記のモノマーの反復単位から成る以下のポリエステルポリマーE-1〜E-14は、本発明の受理層ポリマーブレンド内で使用可能なポリエステルポリマーの例である。
E-1〜E-3:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジメタノール、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-Aおよび2-エチル2-(ヒドロキシメチル)-1,3ポロパンジオールから誘導されると考えられるポリマー。
Figure 2004255876
E-4〜E-6:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジメタノール、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-Aおよびグリセロールから誘導されると考えられるポリマー。
Figure 2004255876
E-7〜E-8:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジメタノール、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-Aおよびペンタエリトリトールから誘導されると考えられるポリマー。
Figure 2004255876
E-9〜E-11: 1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸無水物、1,4-シクロヘキサンジメタノールおよび4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-Aから誘導されると考えられるポリマー。
Figure 2004255876
E-12〜E-14:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、ピロメリット酸無水物、1,4-シクロヘキサンジメタノールおよび4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-Aから誘導されると考えられるポリマー。
Figure 2004255876
本発明の好ましい実施態様において画像受理層内のバインダーとして使用される種々のポリエステルを、下記表に要約する。
Figure 2004255876
以下に示すポリマーC-1,C-2およびC-3は本発明のポリマーに対する比較用である。
C-1:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-A および1,4-シクロヘキサンジメタノールから誘導されると考えられるポリマー。
Figure 2004255876
C-2:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-A、1,4-シクロヘキサンジメタノールおよび2,2'-オキシジエタノールから誘導されると考えられるポリマー。
Figure 2004255876
C-3:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-A および1,3-プロパンジオールから誘導されると考えられるポリマー。
Figure 2004255876
画像受理層は、所期の目的にとって効果的な任意の量で存在してよい。一般に、0.5〜20g/m2、好ましくは1〜15g/m2、より好ましくは3〜10g/m2の受理層濃度で、良好な結果が得られている。
本発明の画像受理層のための支持体は透明または反射性であってよく、高分子支持体、合成紙、またはセルロース系紙支持体、またはこれらの積層体を含んでよい。透明支持体の例はポリエーテルスルホン、ポリイミド、セルロースエステル(例えば酢酸セルロース)、ポリビニルアルコール-コ-アセタール、およびポリエチレンテレフタレートから成るフィルムを含む。支持体は、所望の厚さ、普通は約10μm〜1000μmで採用されてよい。支持体と色素画像受理層との間には、追加の高分子層が存在してよい。例えば、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレンが採用されてよい。白色顔料、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛などを高分子層に添加して、反射性を提供することができる。さらに、下塗り層をこの高分子層に被さるように使用することにより、色素画像受理層に対する接着性を改善することができる。このような下塗り層は米国特許第4,748,150号明細書、同第4,965,238号明細書、同第4,965,239号明細書および同第4,965,241号明細書に開示されている。受理体要素は、例えば米国特許第5,011,814号明細書および同第5,096,875号明細書に開示されているような裏層を含んでもよい。色素受理層のための支持体は、例えば同一譲受人による米国特許第5,244,861号明細書、欧州特許第0671281号および米国特許第5,928,990号明細書に開示されている。
本発明の受理層は、当業者において従来より一般的であるように、剥離剤、例えばシリコーンまたはフッ素系化合物を含有する。色素受理層またはオーバーコート層にこのような剥離剤を添加することにより、サーマルプリント中の耐付着性を向上させることができる。種々の剥離剤が例えば米国特許第4,820,687号明細書および同第4,695,286号明細書に開示されている。
特に押出された色素受理層のための好ましい剥離剤は、超高分子量シリコーン系化合物である。好ましくは、化合物またはポリマーの質量平均分子量は、100,000以上、より好ましくは500,000以上、最も好ましくは1,000,000以上、例えば1,000,000〜5,000,000であるのがよい。シリコーン剥離剤は、色素受理層内に使用されるポリマーとできる限り適合性を有するのがよい。色素受理層がポリカーボネートを含有する場合、ポリカーボネート含有ブレンド中のシリコーン化合物の適合性を改善するために、剥離剤がヒドロキシ末端基を有することが好ましい。
例えばDow Corning (Midland, Michigan)から、MB50-315およびMB-010を含む高分子量または超高分子量のシリコーン剥離剤が商業的に入手可能である。MB50-315はヒドロキシを末端基とするジメチルシロキサンポリマーである。しかし、色素受理層の組成に応じて、メチルおよびフェニルを含む有機末端基を使用することもできる。
MB50-315シリコーン材料は、ポリカーボネートポリマー中に分散されたペレット化固形ポリジメチルシロキサンの50質量%混合物として商業的に入手可能である。色素受理層の組成如何では、その他の分散体、例えばポリエステル中の分散体である、Dow Corningから入手可能なMB-010が好ましい。好適には、剥離剤は、色素受理層組成物中の固形物の質量で0.5〜10%、好ましくは2〜10%、最も好ましくは3〜8%で使用される。剥離剤の一部は、色素受理要素の製造中に失われる場合がある。典型的には、感熱色素転写中の付着を防止するのに十分な部分の剥離剤が、色素受理層表面に移動することになる。同時出願された同時係属中の同一譲受人による米国特許出願第10/376,186号(Arrington他)明細書には、シロキサン剥離剤が開示されている。
色素画像受理層内には、所期の目的にとって効果的な任意の量で可塑剤が存在していてもよい。一般に、色素画像受理層内の高分子バインダーの量を基準として、可塑剤が3〜100%、好ましくは4〜30%の量で存在すると、良好な結果が得られた。
本発明の一つの実施態様の場合、色素画像受理層内に脂肪族エステル可塑剤が採用される。好適な脂肪族エステル可塑剤は、単量体エステルおよび高分子エステルの双方を含む。脂肪族単量体エステルの例は、ジトリデシルフタレート、ジシクロヘキシルフタレートおよびジオクチルセバケートを含む。脂肪族ポリエステルの例は、ポリカプロラクトン、ポリブチレンアジペートおよびポリヘキサメチレンセバケートを含む。
本発明の好ましい実施態様の場合、単量体エステルはジオクチルセバケートである。別の好ましい実施態様の場合、脂肪族ポリエステルはポリ1,4-ブチレンアジペートまたはポリヘキサメチレンセバケートである。
米国特許第6,291,396号明細書(Bodem他)にはポリエステルまたは単量体エステルを含む種々の脂肪族エステル可塑剤が開示されている。フタレートエステル可塑剤は、米国特許第4,871,715号明細書(Harrison他)に開示されている。これらの可塑剤は受理層内に単独でまたは混合物として使用することができる。
溶剤塗布法によるよりはむしろ押出法によって作成される色素受理層の場合、色素受理層の組成物への添加剤として、リン含有安定剤を含むことが有利であることが判った。従って、本発明の一つの実施態様において、本発明による感熱色素転写受理要素は、ポリカーボネート-ポリエステルのブレンドから形成される受理層のための押出し可能な組成物を含む。この組成物はリン含有安定剤、例えば亜リン酸または有機ジホスフィット、例えばビス(2-エチルヘキシル)ホスフィットを含有し、これにより、高温溶融押出し中のポリエステルポリマー・ブレンドの過度の枝分かれが防止される。押出された受理層は、押し出されたつなぎ層と同時に、多層支持体を含む移動中のウェブに塗布される。リン含有安定剤は、例えば可塑剤、例えばジオクチルセバケート等と組み合わせることができる。好ましくは適合性を改善するために、可塑剤は安定剤と、これら両方を色素受理層のその他の成分と組み合わせる前に組み合わされる。
米国特許第5,650,481号明細書には、1または2以上のリン化合物を含有する触媒/安定剤系の存在において調製されたポリエステル樹脂の使用が記載されている。リン化合物の定義内には、リン系安定剤、例えばアルキルホスフェート、アリールホスフェート、無機ホスフェート、ホスフェート、リン酸およびリン酸エステル、特にホスフェートおよびリン酸、および亜リン酸が含まれる。本発明において好ましいのは、有機ジホスフィット、より好ましくはアルキルジホスフェートであり、この場合最も好ましくは、アルキル基の炭素数は1〜11である。
色素画像受理層のための上述のポリエステルを形成するために、種々の重合触媒を使用することができる。随意選択的に、色素受理層内に使用するために複数のポリマーをブレンドし、これにより、上述のように個々のポリマーの利点を得、組み合わされた効果を最適化することができる。しかし、ポリマーが配合中および押出し中に互いに化学的にエステル交換する場合に、このようなポリマーブレンドに伴う問題が生じることがある。このような反応の副産物として、二酸化炭素が遊離し、また、ブレンド中に黄色が形成されるおそれがある。これらの問題は、押出しプロセス時に形成される溶融カーテンに対して有害な効果を及ぼす。これらの問題は両方とも、ブレンド中に使用されるポリエステルの合成中にチタン触媒を使用することにより悪化する。従って、ポリエステルの合成に非エステル化二酸を使用することにより、錫の使用、およびチタンよりも有害ではないその他の触媒の使用が可能となることが判った。好ましくはリン安定剤とカップリングされたこれらの触媒は、ポリマーエステル交換の排除を助成する。エステル交換を示すポリエステル/ポリカーボネート・ブレンドは、効果的に押出すことができない。効果的な触媒および安定剤と共に二酸を使用することにより、このような有害反応の排除を助成することができる。
ポリエステルの合成に使用されるジエステルモノマーがより低廉であり、所要の熱がより低く、一般によりポリマー調製しやすいという事実に関わらず、ジエステルモノマーの代わりに二酸モノマーの形で、主にまたは全体的に二酸モノマーを採用して色素画像受理層中のポリエステルを形成し、重合触媒として錫触媒またはその他の非チタン触媒を採用すると有利であることが思いがけず判った。上述のように、二酸および錫触媒を使用することにより、チタン触媒により悪化されるエステル交換を防止または最小化することができた。好適には、触媒は重合組成物に対する固形質量で0.01〜0.08%の量で添加される。
押出された色素画像受理層の場合、本発明の一つの実施態様は随意選択的に、支持体と色素画像受理層との間に「静電防止つなぎ層」を使用することを伴う。つなぎ層はコンベンショナルな材料であってよい。しかし、熱可塑性静電防止ポリマーを含み、且つ、予め選択された静電防止特性、接着特性および粘弾特性を有する組成物を使用すると有利であることが判った。この好ましいつなぎ層は、同時係属中の同一譲受人による米国特許出願第10/374,549号(Arrington他)明細書に開示されている。
一つの実施態様の場合、多層色素転写受理体は、支持体と色素画像受理層とを含み、支持体と色素受理層との間には、熱可塑性静電防止ポリマーを含むつなぎ層が形成されており、この熱可塑性静電防止ポリマーは、予め選択された静電防止特性、接着特性および粘弾特性を有し、この場合、粘度は色素画像受理層の粘度の10倍以下であって1/10以上、好ましくは3倍以下であって1/3以上となる。好ましくは、画像受理層溶融組成物の粘度は、100〜300℃の温度において100〜10,000ポアズ/秒剪断速度である。
このような静電防止つなぎ層に好ましい材料は、Sanyo Chemical Industries, Ltd.(Tokyo)またはTomen America, Inc (New York, New York)から商業的に入手可能なPELLESTAT 300ポリマーである。その他のポリマーは、当業者には明らかなように、所要粘弾特性を得るために相溶化剤を必要とする場合がある。
静電防止つなぎ層と色素画像受理層とを下記のように同時押出しすることができる。第1工程において、第1溶融物と第2溶融物とを形成する。ポリマーの第1溶融物は外側層(または色素画像受理層)のためにあり、第2溶融物は、所望の接着特性および粘弾特性を有する熱可塑性静電防止ポリマーを含む。
第2工程において、これら2種の溶融物を同時押出しする。第3工程において、同時押出しされた層または複合フィルムを延伸することにより、厚さを低減する。第3工程において、押出し・延伸済溶融物を、画像記録要素または色素受理要素のための支持体に塗布すると同時に、例えば二つのニップローラ間で急冷することにより、色素画像受理層のTg未満に温度を下げる。
静電防止つなぎ層を形成するのに使用することができるその他の材料は、Atofina(Finland)から商業的に入手可能なPEBAXコポリマーを含む。この材料は、ポリエーテルとポリアミドとのコポリマーである。例えば所望の粘弾特性を提供するために好適な相溶化剤が利用される場合、このようなコポリマーは別のポリマー、例えばポリオレフィンと混和させてもよい。
相分離およびポリマー・ドメイン・サイズを制御するために、ポリエーテル高分子静電防止剤(成分A)と押出し可能なポリマー(成分B)との相溶性を保証することができる任意の相溶化剤を採用することができる。米国特許第6,436,619号明細書(Majumdar他)には、相溶化剤のいくつかの例が記載されている。相溶化剤のいくつかの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/ブテンコポリマー(これら全ての生成物はマレイン酸無水物またはグリシジルメタクリレートとグラフトされている);エチレン/アルキル(メト)アクリレート/マレイン酸無水物コポリマー(マレイン酸無水物はグラフトまたは共重合されている);エチレン/ビニルアセテート/マレイン酸無水物コポリマー(マレイン酸無水物はグラフトまたは共重合されている);無水物が全体的または部分的にグリシジルメタクリレートによって置換されている上記二つのコポリマー;エチレン/(メト)アクリル酸コポリマーおよび随意選択的にこれらの塩;エチレン/アルキル(メト)アクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマー(グリシジルメタクリレートはグラフトまたは共重合されている)、ポリアミドの1以上のモノ-アミノオリゴマーと、前記オリゴマーのアミノ官能と反応可能なモノマーとグラフトされたアルファ-モノ-オレフィン(コ)ポリマーとによって構成されたグラフト(コ)ポリマーである。このような相溶化剤は、特に欧州特許出願公開第0,342,066号明細書および同第0,218,665号明細書に記載されている。いくつかの好ましい相溶化剤は、AtofinaからLotaderとして、または同様の製品として商業的に入手可能な、エチレン/メチルアクリレート/グリシジルメタクリレートのターポリマー、およびエチレン/グリシジルメタクリレートのコポリマーである。好ましい相溶化剤はまた、AtofinaからOrevacとしてまたは類似の製品として商業的に入手可能な、マレイン酸無水物とグラフトまたは共重合されたポリオレフィン、例えばポリプロピレン、ポリエチレンなどを含む。
静電防止活性および物理特性全体を維持しつつ、溶融処理することができる当業者に知られたその他の材料は、高濃度のポリエーテルブロックを含有する種々の高分子物質である。ポリエーテル鎖に沿ったイオン伝導は、これらのポリマーを内在的にエネルギー散逸性にし、108〜1013オーム/□の範囲の表面抵抗率をもたらす。このようなイオン伝導体の例は:(例えば米国特許第4,115,475号;同第4,195,015号;同第4,331,786号;同第4,839,441号;同第4,864,014号;同第4,230,838号;同第4,332,920号;および同第5,840,807号の各明細書に開示されているような)ポリエーテル-ブロック-コポリアミド、(米国特許第5,604,284号;同第5,652,326号;同第5,886,098号の各明細書に開示されているような)ポリエーテルエステルアミド、および(例えば米国特許第5,159,053号明細書および同第5,863,466号明細書に開示されているような)ポリアルキレングリコール分を含有する熱可塑性ポリウレタンである。このような内在的にエネルギー散逸性のポリマー(IDP)は、純粋な形でまたはその他の熱可塑性材料とのブレンドとして、溶融状態で適正に熱安定性であり且つ容易に処理可能であることが判った。周知の内在的に導電性のポリマー(ICP)、例えばポリアニリン、ポリピロールおよびポリチオフェンは、本発明において使用するのに通常十分には熱安定的ではない。しかし、ICPが熱安定化され、高温で溶融処理された後に導電特性を維持することができるのであれば、ICPを本発明に適用することもできる。このようなポリマーはさらに米国特許第6,207,361号(Greener)に記載されている。このようなポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルブロックコポリアミドおよびセグメント化ポリエーテルウレタンは、適切な相溶化剤との混和状態で、本発明において有用である。
しかし前述のように、ポリエーテル・セグメントを備えたポリオレフィンを含む静電防止ポリマー、例えばポリプロピレンまたはポリエチレン(ポリオレフィン)およびポリプロピレンを70:30で備えたプロピレンまたはポリエチレンオキシド(ポリエーテル)コポリマーが好ましい。このような材料は典型的には、相溶化剤の存在を必要としない。このような静電防止ポリマーはブロックポリマーであり、このブロックポリマーの構造は、ポリオレフィンのブロックと、体積抵抗率が105〜1011オーム/□の親水性ポリマーのブロックとが交互に且つ繰り返し互いに結合されるように構成されている。典型的にはブロックポリマーの数平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィによって測定して2,000〜60,000である。ブロックポリマーのポリオレフィンは、両ポリマー末端にカルボニル基を有していてよく、そして/または、一方のポリマー末端にカルボニル基を有していてよい。ブロックポリマーは好ましくはアルキレンオキシド・セグメントを含む。このようなポリマーは欧州特許出願公開第1167425号明細書に開示されている。
色素画像受理層は、溶剤塗布法により受理体のための支持体に塗布することができる。しかし、好ましい実施態様の場合、色素画像受理層、好ましくは色素画像受理層およびつなぎ層の両方を押出し法によって形成することができる。このような方法を下記に示す。もちろん溶剤塗布法も別法となることができる。
支持体上に色素画像受理層を押出す前に、色素受理層を形成するために使用されるポリエステル材料を乾燥させて、押出しプロセスにおける加水分解を軽減するのがよい。乾燥プロセスは好適には、ポリエステルのガラス転移温度を僅かに下回る温度で起きるので、ポリエステル粒子は遊離したまま乾燥器を通って流れる。これらのポリエステルの乾燥温度はこのように低いので、乾燥ガスまたは真空の使用が好ましい。例えば、ガラス転移温度56℃のポリエステルの場合、NOVATEC CDM-250乾燥器内で露点-40℃の空気を用いて、12時間にわたって43℃の乾燥温度で乾燥させるので十分であることが判った。
乾燥時間が長ければ長いほど、分子量および粘度の損失は低い。分子量が高ければ高いほど、押出し温度は結果として高くなるので、より多く乾燥させることが有利である。典型的には押出し温度が高ければ高いほど、溶融物粘度が低くなり、そして商業的な製造中の押出し速度が高くなる。
この実施態様において使用されるポリカーボネート、例えばGE Plasticsから入手可能なLEXAN 151も、使用前に乾燥させるのがよい。ポリカーボネートは例えば120℃で2〜4時間にわたって乾燥させるのが好適である。
ポリカーボネートを基剤とする剥離剤、例えばDow Corning MB50-315シロキサンが使用される場合、この材料は適正な比でポリカーボネート中に予混合し、ポリカーボネートと同じ条件下で乾燥させることができる。
プロセスの一つの実施態様において、色素受理層の成分全てが、配合作業に際して溶融混合される。十分な分配・分散性混合を達成するために、二軸スクリュー型同一方向回転式ミキサーが使用されるのが典型的ではあるものの、逆方向回転式ミキサーまたはニーダが適切である場合もある。これらのミキサーは、Leistritz, Werner & Pfleiderer, Bussおよびその他の企業を含む種々の商業的供給元から購入することができる。
配合機内に材料を添加する順序は下記の通りにするのが好ましい。色素受理層の押出し易さを低下させるおそれのある網状構造の形成を防止または最小化し、そして供与体-受理体の付着傾向を最小化するために、ポリカーボネートおよびポリエステルを別個に添加する。ポリカーボネートを先ず順次添加する場合、ポリエステルを添加する前に、安定剤、例えば亜リン酸またはビス-エチルヘキシルホスフィットを添加し、そしてポリカーボネート中で良く混合することが推奨される。このことは網状構造の形成を少なくする。同様に、ポリエステルをまず添加する場合には、ポリカーボネートを添加する前に、安定剤をポリエステル中に良く混合することが望ましい。
固形物が導入される配合機のポートにおいて、スクリューはフィーダから離反する方向に固形物を搬送し、次いで固形物を溶融し、次いで溶融物を成分残余中に混合するように構成するのがよい。固形物が配合機に入る地点では、また連行空気が逃れやすくなっていなければならない。任意の固形物添加時に、一連の搬送要素、混練ブロックおよび逆転要素を使用することが好ましい。このことは、分配・分散性混合、溶融および空気排除の許容可能な組み合わせをもたらす。液体が押出機内に注入されるところでは、ギヤ要素の使用が有利である。ギヤ要素は優れた分配・分散性混合特性を有する。任意の真空ポートが使用される場合、両側に逆転器要素を備えた搬送要素が使用される。逆転器の目的は、溶融シールを形成することであり、これにより、押出機内に真空を維持することができる。最後に、推進流機構を用いて圧力を形成するために搬送要素が使用され、これにより、組み合わされた色素受理層をストランド・ダイを通して水浴中に押出すことができる。
上記のように、添加順序に関して、(安定剤が第1の材料と一緒に、または両材料間で添加されることを了解した上で)まずポリエステルを添加するか、またはまずポリカーボネートを添加するかの選択肢がある。ポリカーボネートの処理温度が著しく高いので、ポリカーボネートを押出機にまず添加するのが好ましい。なぜならば、低融点材料(ポリエステル)を、既に溶融された高融点材料(ポリカーボネート)中に溶融する方が、その逆の場合よりも容易であるからである。第1ポリマーが別の前溶融された第2ポリマーに添加されると、第1ポリマーの溶融メカニズムは主として熱伝達に起因する。このことはポリマーの非効率的な溶融法であるので、より高融点のポリマーが通常の場合には最初に溶融されるのがよい。
安定剤は、必ずしも液状可塑剤と一緒に添加する必要はない。2以上の他の技術を採用することができる。製造速度が十分に高い場合には、安定剤はそれだけで添加すればよい。このことは、配合速度全体が1000kg/時オーダである場合は、既存の商業的フィーダを用いて達成することができる。この速度が不合理であって、安定剤の他の導入手段が所望される場合には、安定剤濃縮物を形成し、ポリエステルまたはポリカーボネートの間に導入することができる。この技術を用いる場合の欠点は、安定剤濃縮物の特性が時間と共に急速に劣化することであり、この場合、安定剤濃縮物は即座に使用するのがよい。
配合作業の溶融温度は、架橋および熱分解を防止するために300℃を下回る温度で保持されるのがよい。
添加される安定剤量はしばしば少量(0.01〜1%)であるので、安定剤の質量流量が、商業的に入手可能な装置が安定剤を送達するのに十分に高くなるような好都合な安定剤添加法が見出されるのが望ましい。極めて高速でプロセスが行われない場合、これを達成する一つの有利な方法は、別の材料中に安定剤を希釈して、所要のフィード速度が、商業的に入手可能な装置と一致するようにすることである。さらに、安定剤は使用される液状可塑剤、例えばジオクチルセバケート中で可溶性であると極めて好都合である。
色素受理層の組成物は、二軸スクリュー押出機の第1ポートにポリカーボネートとポリカーボネート系剥離剤との混合物を添加することにより配合することができる。これらの材料はペレット形であることが多いので、標準減量フィーダを使用することができる。第1ポートから下流側に配置された第2ポートにおいて、二軸スクリュー押出機に液状可塑剤/安定剤混合物を添加することができる。可塑剤/安定剤混合物はタンク内で保持することができる。この混合物は、可塑剤および安定剤が熱力学的に可溶性の溶液を形成するのでなければ、高温で良く撹拌されることが必要である。可塑剤/安定剤混合物は、容量型の往復ポンプまたは遠心ポンプを使用して、押出機内にポンプで供給されるのが好ましい。遠心ポンプが最も好ましい。それというのも、遠心ポンプは、往復ポンプよりも均一な材料流をもたらすことになるからである。容量型ポンプは、均一流を保証するように押出すための圧力を最小限にしか必要としない。この圧力は、押出機内に液体を導入する前に、狭いオリフィスを通して液体をポンピングすることにより達成される。
次いで配合中に、ポリエステルが押出機の第3ポート内に導入される。第3ポートは第2ポートよりも下流側にある。ポリエステルは低いガラス転移温度を有することができるので、水で冷却することによりこのポートを冷却してポリエステルが過熱しないようにすることが必要な場合がある。このことにより、ポリエステルは押出機内に自由に流入することが可能になる。しかし、過度の冷却は、流れをブロックする凝集を引き起こすおそれがある。この第3ポートにおいて、ポリエステル・ペレット、グラニュール、または粉末中に連行された空気が逃れるように準備するのがよい。ポリエステルは、頂部に空気抜きを有するスクリュ・フィード型サイドフィーダ内に導入されることが極めて多い。この場合、サイドフィーダは水で冷却されなければならない。真空が形成された任意の第4ポートが存在してよい。この真空の目的は、系から揮発性物質を除去することである。
好ましい実施態様によれば、色素画像受理層のための溶融材料は、次いで、配合機の出口からストランド・ダイを通して温水中に押出される。温水は下流側で色素受理層材料をペレット化するのに十分に冷却する。水が過度に冷たい場合には、溶融ストランドは脆弱になり、水浴中で破断する。水が過度に熱い場合には、溶融ストランドは余りにも軟質になり、正しくペレット化することができない。次いで、材料をペレット化することにより、大雑把にいえば米サイズの粒子にすることができ、これらの粒子を後で乾燥させ、一軸スクリュー押出機内にフィードすることにより、色素受理層を押出塗布することができる。
色素画像受理層のためのペレット化組成物はここで好ましくはエージングする。このようなエージングは、時間と共にポリマーの溶融粘度を低くくすることにより発現する。受理層のための組成物の測定溶融粘度は、初期製造時よりも、1週間のエージング後に最大50%だけ低くなることができる。ほぼ1週間後、材料は粘度を失うことをやめ、比較的コンスタントになる。材料がエージングされる前に押出塗布されると、溶融粘度、圧力低下および処理量が不所望に変動するおそれがある。従って、色素画像受理層(「DRL」)のための組成物が十分にエージングされるまで待つことが好ましい。
好ましいプロセスの場合、次いで「DRLペレット」、すなわち、DRLまたは色素画像受理層を形成するためのペレットは、押出し前に予乾燥される。ペレットのガラス転移温度はしばしば30〜50℃なので、これらのペレットを完全に乾燥させることは難しい。従って、長時間にわたって低温で真空または乾燥ガスを使用することにより、所望の乾燥を達成することが有利である。乾燥剤使用乾燥器が使用される場合、乾燥剤再充填サイクル中に、温度が空気のガラス転移温度を上回る温度に、短時間急上昇することがしばしば見出される。しかしこの温度急上昇は、色素受理体ペレットを融合し、配合されたペレットが有する所期の自由流動特性を妨げるのにしばしば十分である。このような問題を回避するために、二次熱交換器を取り付けることにより、乾燥剤再充填サイクル中に空気温度を低くくすることが望ましい。
4時間超にわたって40℃を上回る乾燥温度で乾燥させることが典型的である。乾燥された材料は、次いで低湿度環境内で押出機に搬送されなければならない。乾燥空気、窒素または真空のフィードを全て利用することができる。この低湿度条件の目的は、色素受理体ペレットが空気から湿分を再取得するのを防止すること、および、下記のような低いフィーダ温度に起因するペレット上の凝縮を防止すること、の両方である。
このDRLペレットは、低ガラス転移温度と、調製物中に存在する剥離剤に起因する低摩擦係数という独自の組み合わせを有することができる。特性のこのような組み合わせは、オレフィンまたはポリエステルの大抵の商業的な押出し用途において用いられる条件とは異なる押出し条件を必要とする場合がある。DRLポリマー材料は、スクリューに沿って1〜5直径分の距離で押出機スクリューに優先的に付着することがしばしばある。ポリマーは蓄積して、最終的には「スリップ・リング」を形成するおそれがある。このスリップ・リングは、スクリューに付着する円筒トロイドである。この場合、トロイドは、他のDRLペレットが押出機を通過するのを妨げるバリアを形成する場合がある。その結果、流れが停止し、ポリマーは長時間にわたって高温押出機内部で劣化する。明らかに、このことは、定常状態製造作業において許容できる状況ではない。従ってこの問題を緩和するために、ペレットが蓄積しやすいスクリューの地点を通過するようにペレットを「押す」のに十分な圧力が押出機内に形成されるまで、ガラス転移温度未満の温度にDRLペレットを維持することが有利である。このことは、最初の1〜5直径分の長さを冷却水で約20℃で冷却することにより達成することができる。さらに、押出機の直径が25mm以下の場合、スクリューのフィードセクションは、フィードのための深さを増大させ、バレルからスクリューに伝達される熱の量を減少させるように変更を加えなければならない。色素受理体ペレットを押出すために使用されるスクリューの圧縮比は、押出機の直径が25mm未満の場合には、5.0を上回る圧縮比を有する。
初めの冷却ゾーンの後は、押出機の残りは例えば溶融温度230℃〜310℃で、通常通り運転させることができる。
その一方で、本発明の方法の好ましい実施態様によれば、色素受理層の下側に用いられる、Mobilから商業的に入手可能なミクロボイド付き複合フィルムを含む支持体シートが調製される。この支持体シートは本発明の色素受理体要素のベース支持体に貼合わされる。このベース支持体は下記のような高分子支持体、合成紙、またはセルロース・ファイバー・ペーパー支持体、またはこれらの積層体であってよい。好ましいセルロース・ファイバー・ペーパー支持体は、同時係属中の、同一譲受人による米国特許出願第07/822,522号(Warner他)明細書に開示された支持体を含む。
セルロース・ファイバー・ペーパー・ベース支持体を用いるときには、ポリオレフィン樹脂を使用してミクロボイド付き複合フィルムを押出貼合わせすることが好ましい。貼合わせプロセス中、結果として得られた貼合わせ受理体支持体内のカールを最小化するために、ミクロボイド付きパッケージング・フィルムの最小張力を維持することが望ましい。紙支持体の裏側(すなわちミクロボイド付き複合フィルムおよび受理体とは反対の側)に、ポリオレフィン樹脂層(例えば10〜75g/m2)を押出塗布することもできる。また、紙支持体の裏側は、米国特許第5,011,814号明細書および同第5,096,875号明細書に開示されているような裏層を含むこともできる。高湿度(50%を上回るRH)での用途の場合には、30〜75g/m2、より好ましくは35〜50g/m2の裏側樹脂被覆量を提供することにより、カールを最小限に抑えることが望ましい。
こうして、上側から下側に向かって順番に、色素受理体要素は、色素画像受理層、主として(厚さに関して)ミクロボイド層を含む支持体シート、および、主としてミクロボイド非含有の(好ましくは紙を含有する)ベース支持体、および裏層を含むことができる。
好ましい一つの実施態様の場合、望ましい写真外観および写真感触を備えた受理体要素を形成するために、比較的厚い紙支持体(例えば厚さ120μm、好ましくは120〜250μm)と、比較的薄いミクロボイド付き複合パッケージング・フィルム(例えば厚さ50μm未満、好ましくは20〜50μm、より好ましくは30〜50μm)とを使用することが好ましい。
色素画像受理層が支持体上に直接的に押出される場合、接着性が弱くなる。従って、上述のようなつなぎ層が使用されてよい。つなぎ層のためには、種々のポリオレフィン、LDポリエチレン、エチレンメタクリル酸などを含むコンベンショナルなつなぎ層材料が使用されてよい。しかし、つなぎ層が接着特性に加えて静電特性をも提供すると有利であることが判った。このことは、吸塵およびダスト搬送に関する問題を引き起こすことになる高静電気を構造全体が帯びるのを防ぐ。
従って、接着/静電防止層(「静電防止つなぎ層」と呼ばれる)と、本発明の色素受理層との組み合わせを用いることが有利であることが判った。随意選択的に、この静電防止つなぎ層は、色素受理層と同時押出しされてよい。
上述のように、強力な同時押出しの要件は、材料の粘度が概ね適合することである。大体の目安として、粘度比は3:1未満であるのがよい。残念ながら、色素受理層とポリエーテル・ポリオレフィン・ブロック・コポリマーとの材料粘度比は10:1であり、特に同時押出しフィードブロックによる幅広の押出しダイを用いる場合には、同時押出しすることは難しい。低溶融速度の熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン(溶融流速度はASTM試験法D1238によって測定して1.9g/10分)または他の熱可塑性ポリマーをポリエーテルポリオレフィン・コポリマーに添加することによって、粘度の適合および接着性の両方が助成されることを出願人は見出した。20〜80質量%、好ましくは70質量%のポリエーテルポリオレフィン・コポリマーと、80〜20質量%、好ましくは30質量%のポリプロピレンとから成る混合物は、許容可能な静電特性、付着性および粘度を示す。
本発明の一つの実施態様の場合、上記PELLESTATポリエーテルポリオレフィン・ブロック・コポリマーを高温、例えば80℃で、時間を延長して、例えば4時間以上にわたって乾燥させることにより、静電防止つなぎ層が調製されることが好ましい。乾燥後、これをコポリマー、例えばポリプロピレンと乾燥ブレンドし、そしてコンベンショナルな一軸スクリュー押出機に添加することができる。押出機内では、このブレンドは好ましくは230〜310℃の温度に加熱されることが好ましい。
次いで、静電防止つなぎ層および色素受理層を同時押出しすることにより、貼合わせフィルムを形成することができる。同時押出しは、例えば「Extrusion Coating Manual」(第4版、Tappi Press)第48頁において説明されているような同時押出しフィードブロックまたはマルチマニホルド・ダイを採用して達成することができる。同時押出しフィードブロックはより多目的に使用可能であり、より低廉ではあるが、しかし、マルチマニホルド・ダイは層間のより大きな粘度差を取り扱うことができる。同時押出しフィードブロックは、フローピンが自由に浮動して流量および運動学的粘性に応じて平衡状態に達することができるように操作することができる。
色素受理層と静電防止つなぎ層との厚さ比は、多数の因子に応じて選択することができる。処理に関しては、色素受理層の厚さが大きければ大きいほど、引取共振は低くなる。
色素受理層は好ましくは100μm以上、好ましくは100〜800μmの厚さで押出され、次いで10μm未満、好ましくは3〜4μmに一軸延伸される。
静電防止つなぎ層を使用する場合、特に色素受理層と静電防止つなぎ層との粘度比が約5:1を上回ると、材料の性質により横方向厚さの均一性を制御することが難しい場合がある。従って5:1未満、好ましくは3:1未満の比が好ましい。
層の比が同時押出しフィードブロック内で調節されたあと、つなぎ層および色素画像受理層は押出しダイに進む。ダイ・リップの幾何学的形状は、押出された生成物の品質全体に影響を与える。通常はダイギャップが大きければ大きいほど、引取共振は高くなる。しかしギャップが過度に小さい場合には、圧力低下が過剰になり、メルト・フラクチャーにより「サメ肌」と呼ばれる見苦しい特徴が生じるおそれがある。また、ダイのランド長さは、押出された生成物の筋状態に影響を与えるおそれがある。ダイのランド長さが長ければ長いほど、生成物はより筋状に見える。押出し工程の場合、0.25〜1.0mmのダイギャップを2.5mmのランド長さと共に採用するのが好ましい。
つなぎ層/色素受理層が同時押出しされた後、つなぎ層/色素受理層は例えばゴムロールとより大型の金属ロールとから成るニップによって、厚さ4μmにすることができる。好ましい実施態様の場合、ゴムロールおよび金属ロールを水冷することにより、過剰の熱発生が回避され、良好な剥離が容易になる。溶融カーテンの温度は、頑丈な塗布を達成する能力に影響を与えることができる。溶融カーテンが余りにも高温であると、溶融強度が過度に低くなり、溶融カーテンが破断するおそれがある。溶融カーテンが過度に低温であると、溶融カーテンは脆性破壊するおそれがある。出願人は、230℃〜310℃の溶融温度が良好な作業特性を有利に提供することを見出した。これらの条件下において、200m/分よりも高い塗布速度が容易に得られる。
次いで、押出された材料は、上記支持体全体に塗布される。最終製品は好都合には巻取ってロールにし、続いて、形成されている受理体要素が対応する特定のプリンタに応じて細断することにより、シートまたはロールにすることができる。
本発明による生成物は、色素層を有する支持体を含む色素供与体要素を像様加熱し、上述のような色素画像受理層を有する支持体を含む色素受理要素に色素画像を転写することにより、前記色素転写画像を形成することを含む、色素転写画像形成法に使用することができる。
色素供与体要素から本発明による受理要素に色素を転写するために使用することができるサーマル・プリントヘッドは商業的に入手可能である。例えばFujitsuサーマルヘッド(FTP-040 MCS001)、TDKサーマルヘッド F415 HH7-1089またはRohmサーマルヘッドKE 2OO8-F3を採用することができる。あるいは、感熱色素転写のための他の周知のエネルギー源、例えば英国特許出願公開第2,083,726号明細書に記載されているようなレーザが使用されてもよい。
本発明による感熱色素転写集成体は、(a)色素供与体要素と、(b)上記色素受理要素とを含み、該色素受理要素が該色素供与体要素と重ね合わされた関係にあり、これにより該供与体要素の色素層が、該受理要素の該色素画像受理層と接触している。
三色画像を得ようとする場合には、上記集成体は、サーマル・プリントヘッドによって熱が加えられている時間中に3回形成される。第1色素が転写された後、要素が互いに引き離される。次いで、第2色素供与体要素(または異なる色素領域を有する供与体要素の別の領域)が色素受理要素と見当合わせされ、このプロセスが繰り返される。第3カラーが同様にして得られる。
本発明の色素受理要素と一緒に使用される色素供与体要素は、色素含有層を有する支持体を含む。熱作用によって色素受理層に転写可能であるならば、任意の色素を本発明において用いる色素供与体に使用することができる。特に良好な結果は昇華可能な色素で得られた。例えば米国特許第4,916,112号明細書、同第4,927,803号明細書および同第5,023,228号明細書に、本発明に適用できる色素供与体が記載されている。
上述のように、色素転写画像を形成するために、色素供与体要素が使用される。このようなプロセスは、色素供与体要素を像様加熱し、そして、上述のような色素受理要素に色素画像を転写することにより、色素転写画像を形成することを含む。
本発明の好ましい態様では、シアン、マゼンタおよびイエロー色素の連続的な反復領域が塗被されたポリエチレンテレフタレート支持体を含む色素供与体要素が採用され、色毎に色素転写ステップが順次行われ、これにより三色色素転写画像が得られる。もちろん、プロセスが単独の色に対して実施される場合には、モノクロ色素転写画像が得られる。
熱作用により色素受理層に転写可能であるならば、任意の色素を色素供与体要素の色素層内に使用することができる。特に良好な結果は昇華可能な色素で得られた。昇華可能な色素の例はアントラキノン色素、例えばSumikaron Violet RS(商標)(Sumitomo Chemical Co., Ltd.), Dianix Fast Violet 3R FS(商標)(Mitsubishi Chemical Industries, Ltd.)およびkayalon Polyol Brilliant Blue N BGM(商標)およびKST Black 146(商標)(Nippon Kayaku Co.,Ltd);アゾ色素、例えばKayalon Polyol Brilliant Blue BM(商標)、Kayalon Polyol Dark Blue 2BM(商標)、およびKST Black KR(商標)(Nippon Kayaku Co., Ltd.)、Sumikaron Diazo Black 5G(商標)(Sumitomo Chemical Co., Ltd.)、およびMiktazol Black 5GH(商標)(Mitsui Toatsu Chemicals, Inc.);直接色素、例えばDirect Dark Green B(商標)(Mitsubishi Chemical Industries, Ltd)およびDirect Brown M(商標)およびDirect Fast Black D(商標)(Nippon Kayaku Co., Ltd.);酸性色素、例えばKayanol Milling Cyanine 5R(商標) (Nippon Kayaku Co., Ltd.);塩基性色素、例えばSumiacryl Blue 6G(商標)(Sumitomo Chemical Co., Ltd.)およびAizen Malachite Green(商標)(Hodogaya Chemical Co., Ltd.);
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または米国特許第4,541,830号明細書に開示された色素のうちの任意のものを含む。上記色素は単独または組み合わせで採用し、これにより単色を得ることができる。色素は被覆量0.05〜1g/m2で使用されてよく、好ましくは疎水性である。
色素供与体要素内に色素バリヤ層を採用することにより、転写された色素の濃度を改善することができる。このような色素バリヤ層材料は親水性材料、例えば米国特許第4,716,144号明細書に記載され主張されている材料を含む。
色素供与体要素の色素層および保護層は支持体上に塗被されるか、または、グラビア法のような印刷技術により印刷することができる。
色素供与体要素の裏側にスリップ層を使用することにより、プリント・ヘッドが色素供与体要素に付着するのを防止することができる。このようなスリップ層は、高分子バインダーまたは界面活性剤を有するまたは有さない固形または液状の滑剤またはその混合物を含む。好ましい滑剤は、油または100℃未満で溶融する半結晶性有機固形物、例えばポリステアリン酸ビニル、蜜蝋、ペルフルオロ化アルキルエステルポリエーテル、ポリ-カプロラクトン、シリコーン油、ポリテトラフルオロエチレン、カーボワックス、ポリエチレングリコール、または米国特許第4,717,711号;同第4,717,712号;同第4,737,485号;および同第4,738,950号の明細書に開示された材料のうちの任意のものを含む。スリップ層のための好適な高分子バインダーは、ポリビニルアルコール-コ-ブチラール、ポリ(ビニルアルコール-コ-アセタール)、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートまたはエチルセルロースを含む。
スリップ層内に使用される滑剤の量は主として滑剤のタイプに依存するが、しかし一般に0.001〜2g/m2の範囲内にある。高分子バインダーを採用する場合、滑剤は、採用された高分子バインダーの0.05〜50質量%の範囲内、好ましくは0.5〜40質量%の範囲内で存在する。
寸法安定性を有し、サーマル・プリントヘッドの熱に耐え得るならば、任意の材料を色素供与体要素のための支持体として使用することができる。このような材料はポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート;ポリアミド;ポリカーボネート;グラシンペーパー;コンデンサ紙;セルロースエステル、例えばセルロースアセテート;フッ素ポリマー、例えばポリフッ化ビニリデンまたはポリ(テトラフルオロエチレン-コ-ヘキサフルオロプロピレン);ポリエーテル、例えばポリオキシメチレン;ポリアセタール;ポリオレフィン、例えばポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはメチルペンテンポリマー;およびポリイミド、例えばポリイミドアミドおよびポリエーテルイミドを含む。支持体の厚さは一般に2〜30μmである。
本発明の画像記録要素は、静電写真画像形成法、例えば電子写真のための受理体シートとしても有用である。コンベンショナルな静電写真複写法の場合、光導体要素の絶縁性表面上に静電潜像が形成される。乾式現像法が用いられる場合、この静電潜像には帯電トナー粒子が塗布される。これらの粒子は静電潜像に、トナー粒子と潜像上の電荷との間の静電電位差に応じて付着する。次いで、現像された画像を形成するトナー粒子は受理体シートに転写される。この受理体シートには、普通は熱融合法によって、転写された画像が定着される。この熱融合法において、受理体シートは受圧下で一対のローラの間を通過させられ、温度93〜149℃(200〜300°F)に晒される。要素と受理体シートとの間の静電バイアスによって、光導体要素から画像受理体シートにトナー粒子を転写することが従来より一般的である。
転写中、トナー粒子は熱可塑性塗膜に付着するか、または熱可塑性塗膜内に部分的に埋め込まれるようになり、これにより、光導体要素からより完全に除去される。受理体シート上の熱可塑性ポリマー層に剥離剤を塗被することにより、トナー転写をさらに改善することができる。しかし光導体のためのバインダー樹脂および受理体シートの熱可塑性ポリマー層がこれらの組成物および表面エネルギーに関して適切に選択される場合には、剥離剤は不要である。
電子写真トナー画像のための受理体シートは多くの場合に紙を含むが、プラスチック・シートも使用されている。米国特許第4,795,676号明細書に記載された静電記録材料は、導電性層および誘電性層が連続して形成されている多層合成紙支持体から成っている。支持体は、両側に熱可塑性樹脂から成る紙様層を備えたベース層、および、無機微粉を含有する場合にはこれを僅かに含有する熱可塑性樹脂から成る表面層を有している。例えば米国特許第5,055,371号明細書および同第5,902,673号明細書を含む他の明細書には、電子写真受理体要素のための別のタイプの構造が記載されている。例えば、後者の明細書に記載されているトナー画像受理体シートの体積抵抗率は、1×108オーム/□〜1×1013オーム/□、好ましくは1×1010オーム/□〜1×1012オーム/□である。これらの範囲内の体積抵抗率は、光導体要素と、トナー画像粒子のシートへの効率的な完全な転写に必要とされる画像受理体シートとの間に、静電バイアスを形成することが望まれる。トナー画像受理体シートは、不透明合成紙支持体と、この支持体上に配置された熱可塑性有機高分子画像受理層とを含むことができる。一つの実施態様の場合、受理体シートは、ガラス転移温度40℃〜60℃および厚さ1μm〜30μm、好ましくは厚さ8μm〜12μmの画像受理層ポリマーを有している。支持体の厚さは好適には178〜356μmである。
下記の例により本発明をさらに説明する。合成例は代表的なものであり、他のポリエステルを同様にまたは当業者に知られている他の方法により調製することができる。
例1
色素-画像受理層内に使用するためのポリエステルを合成する下記の例は本発明の代表例であり、他のポリエステルを同様にまたは当業者に知られている他の方法により調製することができる。
1,4-シクロヘキサンジメタノールのシス:トランス混合物、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-Aおよび2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオールと共に、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸の70:30シス:トランス混合物から、ポリエステルE-3(上掲した構造式を有する)を誘導した。
38cmヘッドを備えた一口サイドアーム500mL反応器に、下記量の反応物質を装填し、窒素でパージした:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸(86.09g、0.50モル)、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-A(79.1g、0.25モル)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(33.9g、0.235モル)、2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオール(2.0g、0.015モル)、酸化モノブチル錫水和物(0.5g)、および、Ciba Specialty Chemicalsから入手したIrganox(商標)1010ペンタエリトリチルテトラキス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロ-シナメート)(0.1g)。フラスコを塩浴内で220℃に加熱し、メタノールの蒸留のために窒素で連続的にフラッシュした。2時間後に計算量のメタノールの蒸留を完了させ、温度を30分間にわたって240℃に上昇させた。トリオクチルホスフェート(7滴)を添加し、1時間30分にわたってこの温度で反応を続け、その後温度を275℃に上昇させた。
機械的な撹拌および排気のために、フラスコを再構成した。圧力を15分にわたって0.060kPa(0.45mmHg)にゆっくり下げて、過剰グリコールを蒸留可能にした。一定トルク200RPMを維持するのに必要なミリボルト(mv)を測定することにより、反応の進行を監視した。190mvに達した時に反応を終了した。フラスコを室温に冷却し、水で濯ぐことにより反応フラスコから塩を取り出し、次いで分解してポリマーを取り出した。ポリマーを液体窒素中で冷却し、分解して半インチサイズ片にし、そしてWiley Millでグラインドした。ポリマーのTgは54.1℃であり、ゲル濾過クロマトグラフィによる分子量は77,600であった。
1,4-シクロヘキサンジメタノールのシス:トランス混合物、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-Aおよび2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオールと共に、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸の70:30シス:トランス混合物から、ポリエステルE-2(上掲した構造式を有する)を誘導した。
567.81L(150ガロン)反応器に、下記量の反応物質を装填し、窒素でパージした:シス/トランス1,4-シクロヘキサンジカルボン酸157.27kg(913.38モル)、4,4'-ビス(2-ヒドロキシエチル)ビスフェノール-A 144.49kg (456.69モル)、2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオール2.45kg(18.27モル)、シス/トランス1,4-シクロヘキサンジメタノール65.12kg(451.58モル)、および、Ciba Specialty Chemicalsから入手したIrganox(商標)1010ペンタエリトリチルテトラキス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロ-シナメート)(335g)およびブチル錫酸82.51g。窒素パージ下で、反応器を275℃に加熱し、2時間維持した。さらに2時間後、内部温度は273℃に達した。この時点で、トラップの水抜きを行い、これらの水抜きを記録した。反応器圧力を1分あたり1.33kPa(10mmHg)の割合で0.267kPa(2mm Hg)に下げた。圧力が4.0kPa(30mm Hg)を通過するのに伴い、85%リン酸62.3gの溶液、1,4-シクロヘキサンジメタノール392.8gおよびメタノール168.3gを容器内に取り込んだ。6時間半後、0.267kPa(2mm Hg)で増成を完了した。ポリマーを反応器からトレイ上に押出し、そして一晩冷却させておき、その後、凝固されたポリエステルを、1/4インチ・スクリーンを通してグラインドした。ポリマーのTgは56.9℃であり;Mwは129,000、Mw/Mnは10.7であった。
例2
ポリエステルE-2をNOVATECH乾燥剤使用乾燥器内で43℃で24時間にわたって乾燥させる。乾燥器には二次熱交換器を設け、これにより乾燥剤再充填中に温度が43℃を超えないようにする。露点は-40℃である。
GEから入手したLEXAN151ポリカーボネートと、Dow Chemical Co.から入手したMB50-315とを52:48比で混合し、120℃で2〜4時間にわたって露点-40℃で乾燥させた。
ジオクチルセバケート(DOS)を83℃に予加熱し、亜リン酸を混和することにより、リン酸濃度0.4%を形成する。この混合物を83℃で維持し、使用前に窒素下で1時間にわたって混合する。
次いで、これらの材料を配合作業に使用する。配合は、長さと直径との比30:1のLEISTRITZ ZSK 27押出機において行う。LEXAN-ポリカーボネート/MB50-315-シリコーン材料を配合機内にまず導入し、溶融させた。次いでジオクチルセバケート/亜リン酸溶液を添加し、そして最後にポリエステルを添加する。最終調製物は、70.07%ポリエステル、12.78%LEXAN 151ポリカーボネート、12%MB50-315シリコーン、5.13%DOS、および0.02%亜リン酸である。僅かに負の圧力で真空を負荷し、溶融温度は240℃である。溶融された混合物を次いでストランド・ダイを通して押出し、32℃の水中で冷却し、そしてペレット化する。次いで、ペレット化された色素受理体を、約2週間にわたってエージングする。
次いで、色素受理体ペレットを、上記NOVATECH乾燥器内で38℃で24時間にわたって、押出し前に予乾燥させる。次いで、乾燥された材料を、乾燥空気を使用して押出し機に搬送する。
さらにつなぎ層を配合する。Sanyo Chemical Co.から入手したPELESTAT 300静電防止ポリマーを上記乾燥器内で77℃で24時間にわたって予乾燥させる。これを、未乾燥のHUNTSMAN P4G2Z-159ポリプロピレン・ホモポリマーと70/30比で約240℃で、上記配合機内で溶融混合し、次いでストランド・ダイを通して20℃の水中に押し込み、そしてペレット化した。次いで、配合されたつなぎ層ペレットを77℃で24時間にわたって、NOVATECH乾燥器内で再び乾燥させ、乾燥空気を使用して押出機に搬送する。
次いで、色素受理体ペレットを、液体冷却されたホッパー内に導入する。このホッパーは、6.3cm一軸スクリュー型BLACK CLAWSON押出機にフィードする。この押出機は押出機の開始部に6.3cmの長さの冷却区分を有している。この冷却区分は20℃の水によって冷却される。この機械内のスクリューは、単一ミキサーを有する標準的な圧縮スクリューである。色素受理体ペレットを押出機内で溶融し、そして238℃の温度に加熱する。次いで圧力を溶融ポンプを通して上昇させ、溶融されたDRL組成物を、AAABB構造を備えたCLEOREN同時押出しフィードブロックにポンプ供給する。
つなぎ層ペレットを、上記構造の別の6.3cm一軸スクリュー押出機の液体冷却されたホッパー内に導入する。つなぎ層ペレットをやはり238℃の温度に加熱し、次いでCLEOREN同時押出しフィードブロックにポンプ供給する。
色素受理層とつなぎ層との容積比は約3:1である。色素受理層とつなぎ層とを、CLOERENフィードバック内で緊密に接触させ、次いで、Cloeren製の標準的な押出塗布Tダイ内に通す。ダイは0.8mmのスロットと、2.5mmのランド長さとを有している。ダイは溶融カーテンを形成する。この溶融カーテンは、積層体支持体上に塗被される前に、空気を通して19cmだけ移動する。積層体支持体は、米国特許第5,244,861号明細書に記載されているように、38μm厚のミクロボイド付き複合フィルム(OPPalyte(商標)350TW、Mobile Chemical Co.)が貼合わされた紙コア押出し物を含む。
溶融カーテンを、チルロールと積層体との間のニップ内で直ちに急冷する。チルロールは21℃で作動させる。この時点で、色素受理層の厚さは3μmであり、つなぎ層の厚さは1μmである。
結果として生じたコーテッド紙をロール上に巻き取り、次いで、サーマルプリント作業に必要な寸法に変える。
例3
本発明の一つの態様に従うポリエステル中の枝分かれ効果を示すために、一方は枝分かれ剤を有さず(上記構造を有するC-1)、他方は2%枝分かれ剤を有する(上記構造を有するE-2)2種のポリエステルを形成した。百分率はポリエステルのポリオールモノマー成分を基準とする。これらのポリエステルを240℃で長さと直径との比40:1の27mm LEISTRITZ配合機内にフィードすることにより、同時押出しのための調製に際してポリエステルをペレット化した。次いでペレットを43℃で16時間にわたって乾燥し、そして70/30ポリエステル/ポリプロピレン混合物から成るつなぎ層と同時押出しした。ポリエステルとつなぎ層との質量比は3:1であり、溶融温度は238℃であった。二つの層を、ダイギャップ1mmの500mm幅のダイを通して同時押出しした。ダイ出口と、チルロールおよび圧縮ロールの間のニップとの間隔は140mmであった。ポリプロピレン・積層体、つなぎ層および紙とから成るウェブをやはりニップに通し、押出し物を、ポリプロピレン側と接触した状態でつなぎ層と一緒に急冷した。
枝分かれしたポリエステルの押出し特性と枝分かれしていないポリエステルの押出し特性とを比較する試験を実施した。240m/分の厚さが4μmとなるように押出機のrpmを設定した。紙搬送速度を徐々に上昇させることにより、速度の関数として塗被特性を見極めた。枝分かれしていないポリエステルの同時押出しの場合、速度が上昇するのに伴って引取共振も増大した。約210m/分の速度で、溶融カーテンが繰り返し破断するほど引取共振は深刻になり、走行不能な状態であることを示した。200m/分で引取共振は30%であり、この場合、引取共振は(最大幅−最小幅)/最大幅として定義される。
同様に、2%枝分かれ剤を有するポリエステルで同じ試験を実施した。この材料は約240m/分で容易に搬送され、しかも引取共振を伴わなかった。この生成物をサーマル・プリンタ内にプリントし、許容可能な色生成が得られた。
例4
ポリエステル中のポリオール成分を基準として1%、2%および3%の枝分かれ剤を有するポリエステルの押出し特性を示すために、試験を行った。これらのポリエステルを溶融配合機内で他の材料と混合することにより、色生成を改善した。3種全ての混合物の配合は下記の通りである:
55%枝分かれポリエステル
General Electricから入手した27.5%LEXAN 141ビスフェノールAポリカーボネート
Dow Chemから入手した8%MB50-10シリコーン組成物
4%ジオクチルセバケート
Witco. Chem. Co.から入手した4%Drapex 429ブチレングリコールアジペート
General Electricから入手した0.2%WESTON 619安定剤
ポリエステルを12時間にわたって43℃で乾燥させ、ポリカーボネートを6時間にわたって120℃で乾燥させ、そしてMB50-10シリコーンを6時間にわたって77℃で乾燥させた。
これらを210℃で上記配合機内で配合し、次いでペレット化し、そして約12時間にわたって43℃で乾燥させた。次いで高分子ペレットを、長さと直径との比が30:1の38mm一軸スクリュー押出機内に供給し、そしてギャップ1.25mmを有する400mm幅のダイを通して押出した。
ダイとニップとの間隔は約127mmであり、そして、240m/分のライン速度が達成される場合に3μm厚の塗膜が生じるように押出機rpmを設定した。上記の支持体と同じ支持体上にプラスチックを押出した。
ラミネータ速度をゼロから上昇させ、押出し特性に注目した。2%枝分かれ剤と共に形成された材料は、少量(4%)の引取共振を示したが、しかし明らかに製造可能であった。3%枝分かれ剤と共に形成された材料は、引取共振を示さなかった。1%枝分かれ剤と共に形成された押出し物は若干増大した引取共振を示し、そして、約130m/分のライン速度しか得られなかった。
例5
本発明による色素受理層のための下記の配合物を形成した:
2%枝分かれ剤を有する70.07%ポリエステル
12.78%LEXAN 151 ビスフェノールAポリカーボネート
5.13%ジオクチルセバケート
12.0%MB50-315シリコーン
0.02%亜リン酸
上記条件と類似の条件を使用して、但し50mm配合機内で、この材料を溶融配合した。材料をペレット化し、次いで12時間にわたって43℃で乾燥させ、そして70%PELESTAT 300ポリエーテルと30%ポリプロピレンとから成るつなぎ層と3:1の比で同時押出しした。押出し温度は238℃であり、ダイギャップは0.75mmであり、幅は約1270mmであった。ダイ出口と、チルロールと圧縮ロールとによって形成されたニップとの間隔は約190mmである。例2に記載したのと同じ支持体上に、この材料を押出した。引取共振を伴わずに240m/分のライン速度が達成された。
下記の色素供与体を使用して、この材料をサーマル・プリンタ内で印刷した。色および品質は優れていた。
色素供与体
下記の層を6μmポリエチレンテレフタレート支持体上に順番に塗被することにより、シアン、マゼンタおよびイエロー色素の連続的な領域の色素供与体要素を調製した:
(1)n-プロピルアセテートおよび1-ブタノール溶剤混合物から塗被されたTYZOR TBT(チタニウムテトラ-n-ブトキシド)(DuPont Co.)(0.12g/m2)の下塗り層。
(2)下記シアン色素1(0.42g/m2)、下記マゼンタ色素1(0.11g/m2)とマゼンタ色素2(0.12g/m2)との混合物、または下記イエロー色素1(0.20g/m2)、およびS-363N1(プロエチレン、ポリプロピレンおよび酸化ポリエチレン粒子の微粉化ブレンド)(Shamrock Technologies, Inc.)(0.02g/m2)をセルロースアセテートプロピオネート・バインダー(2.5%アセチル、45%プロピオニル)(0.15〜0.70 g/m2)中に含有する、トルエン、メタノールおよびシクロペンタノン溶剤混合物から塗被された色素層。
支持体の裏側に下記のものを塗被した:
(1)n-プロピルアセテートおよび1-ブタノール溶剤混合物から塗被されたTYZOR TBT(0.12g/m2)の下塗り層。
(2)Emralon(商標)329(硝酸セルロース樹脂バインダー中のポリテトラフルオロエチレン粒子の乾燥フィルム滑剤)(Acheson Colloids Corp.)(0.54 g/m2)、p-トルエンスルホン酸(0.0001 g/m2)、BYK-320(ポリアルキレンオキシドとメチルアルキルシロキサンとのコポリマー)(米国、BYK Chemie)(0.006 g/m2)、およびShamrock Technologies Inc. S-232(ポリエチレンおよびカルナバ蝋粒子の微粉化ブレンド) (0.02 g/m2)とから成る、n-プロピルアセテート、トルエン、イソプロピルアルコールおよびn-ブチルアルコール溶剤混合物から塗被されたスリップ層。
Figure 2004255876
Figure 2004255876
面積がほぼ10cm×13cmの色素供与体要素の色素側を、同じ面積の色素受理体要素の高分子受理層側と接触させる。この集成体をモータ駆動式の56mm直径のゴムローラの上側に締め付け、22℃にサーモスタット制御されたTDKサーマルヘッドL-231を、ばねを用いて36ニュートン(3.2kg)の力で集成体の色素供与体要素側に圧着し、色素供与体要素側をゴムローラに押し付けた。
画像形成用電子装置を作動させ、そして集成体をプリントヘッドとローラとの間に7.0mm/秒で引き込んだ。同時に、33m秒/ドットプリント時間の間、129μ秒のインターバルで、29μ秒/パルスにわたって所定のパターンで、サーマル・プリントヘッド内の抵抗要素にパルスを形成した。所望の場合には、0から255までのパルス/ドットの数を徐々に増加させることにより、ステップ状濃度画像を発生させた。プリントヘッドに印加される電圧はほぼ24.5ボルトであり、その結果、瞬間ピーク出力は1.27ワット/ドット、最大総エネルギーは9.39ミリジュール/ドットとなった。
3つの色素供与体パッチからプリントすることにより、個々のシアン、マゼンタおよびイエロー画像を得た。好適に見当合わせすると、フルカラー画像が得られた。最大濃度Dmaxにおけるステップ状濃度画像のステータスAにおける赤、緑および青反射濃度を読み取り、記録した。
例6
下記手順および組成物を用いて感熱受理体要素を調製した:
Figure 2004255876
米国特許第5,858,916号明細書に開示されているように、紙コアを36μm厚のミクロボイド付き複合フィルム(OPPalyte 350K18, Exxon-Mobil Co.)とまず押出貼合わせすることにより、感熱受理体要素を調製した。次いで、その結果得られた積層体の複合フィルム側に、下記の層を列挙した順に塗被した:
1)PCR Prosil 221(0.055g/m2)およびProsil 2210(0.055g/m2)のアミノ機能化シランカップリング剤、および塩化リチウム(0.003g/m2)の混合物から成る、変性エタノールから塗被された下塗り層;そして
2)表Iに記載された組成物の色素受理層を、1分当たり7.6mの塗被速度で、調製された上記下塗り層の上側に別個に塗被し、ほぼ5分間にわたって190℃でインライン乾燥させた。
ミクロボイド付き複合フィルムとは反対側に位置する、紙コアの他方の側に、裏層(MLT-70、Exxon-Mobil Co.)をさらに押出貼合わせした。
次いで、Dmin(OD<0.2)〜Dmax(OD>0.2)の範囲の光学濃度(OD)のステップ状画像を使用して、調製された受理体要素にサーマルプリントを施した。次いで、プリント済色素画像に、高強度昼光露光(50kLux, 5400°K)を1週間にわたって、ほぼ25%RHで施した。
ステータスAにおける赤、緑および青反射濃度を、退色の前と後とで比較し、濃度損失%を計算した。その結果を下記表IIに示す。
Figure 2004255876
表IIに示した光退色データから判るように、画像受理層内に使用されたポリエステルコポリマーが種々異なる光退色度を示し、脂環式環を含有するジカルボン酸誘導型単位を有するポリエステル(DR-1およびDR-2に使用)の光退色が、芳香族環を含有するジカルボン酸誘導型単位を有するDR-3の光退色よりも大幅に少ないことが実証された。さらに、DR-2に使用したポリマーに枝分かれ剤を導入すると、DR-1の場合と比較して画像受理層の耐光退色が改善された。

Claims (3)

  1. ポリエステルを含む画像受理層を一方の側に有する支持体を含んでなる画像記録要素であって、該ポリエステルが、
    (a) 反復する、二塩基酸誘導型単位とポリオール誘導型単位とを含み、該二塩基酸誘導型単位の50モル%以上が、環の炭素数4〜10の脂環式環をそれぞれ含有するジカルボン酸誘導型単位を含み、該環は、対応するジカルボン酸の各カルボキシル基の2つの炭素原子以内にあり、
    (b) 該ポリオール誘導型単位の25〜75モル%が、該対応するポリオールの各ヒドロキシル基に直接には隣接しない芳香族環を含有し、
    (c) 当該ポリエステルのポリオール誘導型単位の25〜75モル%が、環の炭素数4〜10の脂環式環を含み、そして
    (d) 存在する場合、当該ポリマーの総ポリオール成分に基づいて、3つ以上のヒドロキシ基を有する多官能ポリオールから誘導される(i)単位、および存在する場合、総酸誘導型単位に基づいて、3つ以上のカルボン酸基(これらの誘導体を含む)を有する多酸から誘導される(ii)単位を、合計で少なくとも0.1モル%
    含む画像記録要素。
  2. (a) 色素層を有する支持体を含む色素供与体要素、および(b) 請求項1に記載の画像記録要素を含んでなる感熱色素転写集成体であって、
    前記色素層が前記画像受理層と接触するように、前記画像記録要素が前記色素供与体要素と重ね合わされた関係にある感熱色素転写集成体。
  3. 色素層を有する支持体を含む色素供与体要素を像様加熱し、そして、請求項1に記載の画像記録要素の画像受理層に色素画像を転写して、色素転写画像を形成することを含む色素転写画像の形成方法。
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