JP2004254456A - 風力発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の風力発電システムの問題点を解決し、電力ロスを低減させると共にシステム全体のコストを低減させた風力発電システムを提供する。
【解決手段】発電機からの交流出力を(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、(直流/交流)変換手段により交流に変換して電力を供給する同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムにおいて、前記(直流/交流)変換手段がナセルの外部に設けられ、前記(交流/直流)変換手段と前記(直流/交流)変換手段の間に直流出力の安定化・平滑化手段が設けられていることを特徴とする風力発電システム。
【選択図】 図1
【解決手段】発電機からの交流出力を(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、(直流/交流)変換手段により交流に変換して電力を供給する同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムにおいて、前記(直流/交流)変換手段がナセルの外部に設けられ、前記(交流/直流)変換手段と前記(直流/交流)変換手段の間に直流出力の安定化・平滑化手段が設けられていることを特徴とする風力発電システム。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風力発電システムに関するものであり、より詳しくは、同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
風力発電システムは、風を受けたブレードの回転により発電機が電気を起こし、これを電力系統への送電や自己負荷に使用するシステムである。風力発電は風速変動により発電電力が大きく変動するが、発電機の種類によって構成、出力特性が異なる。
【0003】
風力発電機には、同期発電機型風力発電機と誘導発電機型風力発電機がある。
同期発電機型風力発電機は、風力によって生じた発電機の回転の周波数で発電されるため、ナセル内部において発電機からの交流出力を、一旦コンバータ等の(交流/直流)変換手段により直流に変換し、さらにインバータ等の(直流/交流)変換手段により交流に変換している。このため可変速運転が可能となり、同期発電機型風力発電機は誘導発電機型風力発電機と異なり、秒オーダーの出力変動(電圧変動や周波数変動)が吸収でき、電力系統側に与える出力変動の影響は少なく、電力系統側でSVC(Static Var Compensator:静止形無効電力補償装置)等による電力変動対策が不要となり、大型の風力発電機は同期発電機型風力発電機が主流となって来ている。
【0004】
しかし、同期発電機型風力発電機でも分オーダー以上の出力変動の吸収は極めて困難であるため、一般に蓄電装置による出力の安定化・平滑化が行われている。例えば特開昭2000−73932号公報(特許文献1)にその技術が記載されている。
【0005】
即ち、特許文献1の図1にそのシステムが示されている様に、コンバータにより発電機からの交流出力を直流に変換し、さらにインバータにより交流に変換した同期発電機型風力発電機の交流出力は、直流接続を必要とする蓄電装置に接続するため、(交流/直流)変換手段である整流器により交流から直流に変換され、その後、インバータにより直流から交流に変換され、電力系統に供給されている。そして、整流器とインバータの間に充放電装置を介して接続された蓄電装置であるNaS電池の充放電により整流器からの直流出力の安定化・平滑化を行なっている。
【0006】
蓄電装置による出力の安定化・平滑化を行なう従来の方法として、本出願の図5の方法も知られている。図5では、ナセル52内部において発電機53からの交流出力をコンバータ54により直流に変換し、さらにインバータ55により交流に変換した同期発電機型風力発電機56の交流出力を、電力系統へ供給している。そして電力系統に供給する前に、同期発電機型風力発電機56の交流出力を、蓄電装置59の充放電により安定化・平滑化させている。即ち、直流接続を必要とする蓄電装置59に接続するために、(交流/直流)変換手段と(直流/交流)変換手段と充放電制御器を内蔵したインバータシステム57を介して蓄電装置59に接続し、インバータシステム57により制御された蓄電装置59の充放電により、同期発電機型風力発電機56からの交流出力を安定化・平滑化し電力系統501に供給している。
【0007】
しかし、これらの従来の方法では、いずれも多くの(交流/直流)変換および(直流/交流)変換による電力ロスが大きかった。又、変換手段の設備コストが大きく、特に図5のインバータシステム57は風力発電システムのコストの大きな部分を占めていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平2000−73932号公報(第1頁図1、第2頁段落番号0012)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムの出力の安定化・平滑化のために必要な多くの(交流/直流)変換や(直流/交流)変換による電力ロスを低減させると共に、風力発電システム全体のコストを低減させることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討した結果、同期発電機型風力発電機のナセル内部におけるインバータなどの(直流/交流)変換手段をナセルより分離し、ナセル外部に(直流/交流)変換手段を設けることにより、上記の課題を解決することができることを見出し本発明を完成した。
【0011】
本発明は、発電機からの交流出力を(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、(直流/交流)変換手段により交流に変換して電力を供給する同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムにおいて、前記(直流/交流)変換手段がナセルの外部に設けられ、前記(交流/直流)変換手段と前記(直流/交流)変換手段の間に直流出力の安定化・平滑化手段が設けられていることを特徴とする風力発電システムである。
また、本発明は、複数の同期発電機型風力発電機からなる風力発電システムにおいて、各発電機からの交流出力は、それぞれナセル内部に設けられた(交流/直流)変換手段で直流に変換され、変換されたそれぞれの直流出力は、DCチョッパーで合成され、合成された直流出力は、(直流/交流)変換手段により交流に変換されることを特徴とする風力発電システムである。
また、本発明は、発電機および(交流/直流)変換手段が、海洋上または島に設置され、発電機からの交流出力を前記(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、直流海底ケーブルにより、(直流/交流)変換手段に伝送することを特徴とする風力発電システムである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の基本的な発明の実施の形態を図1に示す。
ブレード11の回転により発生した発電機13の交流出力は、ナセル12内部に設けられたコンバータ14により直流に変換され、変換後の直流出力はナセル12外部に設けられたインバータ15により交流に変換され、電力系統に供給されている。
【0013】
そして、ナセル12内部のコンバータ14で交流から直流に変換された直流出力は、出力変動が大きいため、インバータ15に供給される前に、蓄電装置19による安定化・平滑化手段により出力の安定化・平滑化が図られている。即ち、コンバータ14からの直流出力はナセル12外部に設けられた充放電制御器18を介して、蓄電装置19に接続されており、充放電制御器18により制御された蓄電装置19の充放電により直流出力の安定化・平滑化が行なわれている。このようにして安定化・平滑化された直流出力がインバータ15に供給され、インバータ15により変換された高品質の交流出力を電力系統101に供給している。
なお、本明細書において出力の安定化・平滑化とは、出力の電圧変動を小さくすることを言う。
【0014】
図1の如く構成された本発明の風力発電システムの場合、ナセル12内部では発電機13からの交流出力はコンバータ14により直流に変換されるだけであり、一方、ナセル12からの出力は直流出力であるため、出力の安定化・平滑化のために蓄電装置19に接続するに際して、交直間の変換手段を介することなく、効率的に出力の安定化・平滑化を図ることができ、従来に比し、電力のロスが低減でき、さらに交直間の変換手段の設備コストも低減できる。また、コンバータ14からの直流出力は、一度、インバータ15により交流に変換されるだけで電力系統101に伝送され、発電機13から電力系統101に接続されるまでの交直間変換による電力ロスが最小限に抑えられている。さらに、ナセル12内部に設けられたコンバータ14から、ナセル12外部に設けられたインバータ15までの間の電力の伝送は直流により伝送されるため、電力の伝送にあたり、交流出力伝送手段に対して、電力ロスも少なく、設備コストも小さい経済的な直流出力伝送手段を従来より長距離にわたって用いることができる。
【0015】
本発明における(交流/直流)変換手段としては、コンバータを用いることが好ましいが、整流器等を用いてもよい。
【0016】
直流出力の安定化・平滑化手段に用いられる蓄電装置としては、2次電池が好ましく、特に鉛電池、レドックスフロー電池、NaS電池等の2次電池が大容量の充放電ができるため好ましい。
【0017】
又、風量が設置箇所の最重要課題になるナセルとは設置課題が異なること、装置の維持管理の便宜、重量等の理由により、蓄電装置は、インバータ近傍の地上又は地上近傍に設けられていることが好ましい。
【0018】
図1においては、出力のより一層の安定化・平滑化のために充放電制御器18が設けられているが、蓄電装置自体で制御できる範囲の充放電でシステムの設計仕様を満足できる場合は、充放電制御器18は必ずしも必要とされない。
【0019】
(直流/交流)変換手段は電力系統近傍に設けられていることが好ましい。このようにすることにより、ナセルから電力系統までの伝送において、交流出力伝送手段より有利な直流出力伝送手段を主要な伝送手段とすることができる。
【0020】
(直流/交流)変換手段として、インバータを用いる方法に代え、図2に示す通り、ナセル内部に設けられた(交流/直流)変換手段(図示せず)からの直流出力により直流モーター202を駆動し、交流発電機203と連結させることにより、交流出力に変換する方法を採用することもできる。この方法は大容量の直流出力を交流出力に変換する時に、経済的であり好ましい方法である。
【0021】
(直流/交流)変換手段より供給される出力は電力系統に供給するだけでなく、自己負荷に用いてもよい。
【0022】
本発明は複数の風力発電機を用いた風力発電システム、いわゆるウインドファームに効率的に適用することも可能である。
図3にその一例を示す。各々の発電機311、312、・・・319からの交流出力は、ナセル321、322、・・・329の内部に設けられたコンバータ341、342、・・・349により直流に変換され、各々の直流出力が地上に設置されたDCチョッパー36により合成され、適切な電圧に調整される。
【0023】
調整された直流出力は、充放電制御器38を介して蓄電装置39に接続されており、充放電制御器38により制御された蓄電装置39の充放電により直流出力の安定化・平滑化が行なわれている。これにより電力ロスを低減し、さらに安定化・平滑化された直流出力がインバータ35に供給され、インバータ35により交流に変換された高品質の出力を電力系統に供給することができる。このように構成することにより、複数の直流出力伝送手段、充放電制御器、蓄電装置および(直流/交流)変換手段を設ける必要がなく、効率的な風力発電システムを提供することができる。
【0024】
また、本発明は近年増加している洋上風力発電システム、即ち、海洋上又は島(人工島又は小島)などに風力発電機を設置し、海底ケーブルで陸上に送電して、電力系統に電力を供給するシステムにも適用でき、大きな効果をもたらす。
図4にその一例を示す。島402に設置されたナセル42の内部でコンバータ44により発電機43からの交流出力が直流に変換され、直流海底ケーブル406により陸上部404に設置されたインバータ45に伝送される。そして、インバータ45により交流に変換され、電力系統に供給されている。
【0025】
直流海底ケーブル406により伝送された直流出力はインバータ45に供給される前に充放電制御器48を介して蓄電装置49に接続されて、直流出力の安定化・平滑化が行なわれた後、インバータ45に供給されている。このシステムでは島402に設置されたコンバータ44から陸上部404に設置されたインバータ45までの電力の伝送が直流海底ケーブル406により行なわれるため、高価格の交流海底ケーブルを使用することなく経済的に伝送できる。海底ケーブルは、一般のケーブルに対し、高価格であり、通常3本ないし3心の交流海底ケーブルは、通常2本ないし2心の直流海底ケーブルに対し、大幅なコスト高となるため、直流海底ケーブルで電力を伝送できる効果は極めて大きい。
【0026】
【発明の効果】
上記の如く、本発明の同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムにより、電力ロスが低減でき、また交直間の変換手段の設備コストが低減でき、さらに電力伝送手段のコストも低減でき、高品質の電力を低価格で電力系統に供給することができる。
さらに、本発明はウインドファームや洋上風力発電システムに適用することにより、大きなコストメリットを出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な実施形態のシステム系統図。
【図2】インバータに代え、直流モーターと交流発電機を用いた実施形態の部分システム系統図。
【図3】風力発電機が複数設けられた実施形態のシステム系統図。
【図4】本発明を洋上風力発電システムに適用した実施形態の概念図。
【図5】従来の風力発電システムのシステム系統図。
【符号の説明】
11、311、312、319、41、51 ブレード
12、321、322、329、42、52 ナセル
13、331、332、339、43、53 発電機
14、341、342、349、44、54 コンバータ
15、35、45、55 インバータ
18、28、38、48 充放電制御器
202 直流モーター
203 交流発電機
19、29、39、49、59 蓄電装置
101、201、301、401、501 電力系統
36 DCチョッパー
402 島
403 海洋
404 陸上部
405 海底
406 直流海底ケーブル
56 風力発電機
57 インバータシステム
【発明の属する技術分野】
本発明は、風力発電システムに関するものであり、より詳しくは、同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
風力発電システムは、風を受けたブレードの回転により発電機が電気を起こし、これを電力系統への送電や自己負荷に使用するシステムである。風力発電は風速変動により発電電力が大きく変動するが、発電機の種類によって構成、出力特性が異なる。
【0003】
風力発電機には、同期発電機型風力発電機と誘導発電機型風力発電機がある。
同期発電機型風力発電機は、風力によって生じた発電機の回転の周波数で発電されるため、ナセル内部において発電機からの交流出力を、一旦コンバータ等の(交流/直流)変換手段により直流に変換し、さらにインバータ等の(直流/交流)変換手段により交流に変換している。このため可変速運転が可能となり、同期発電機型風力発電機は誘導発電機型風力発電機と異なり、秒オーダーの出力変動(電圧変動や周波数変動)が吸収でき、電力系統側に与える出力変動の影響は少なく、電力系統側でSVC(Static Var Compensator:静止形無効電力補償装置)等による電力変動対策が不要となり、大型の風力発電機は同期発電機型風力発電機が主流となって来ている。
【0004】
しかし、同期発電機型風力発電機でも分オーダー以上の出力変動の吸収は極めて困難であるため、一般に蓄電装置による出力の安定化・平滑化が行われている。例えば特開昭2000−73932号公報(特許文献1)にその技術が記載されている。
【0005】
即ち、特許文献1の図1にそのシステムが示されている様に、コンバータにより発電機からの交流出力を直流に変換し、さらにインバータにより交流に変換した同期発電機型風力発電機の交流出力は、直流接続を必要とする蓄電装置に接続するため、(交流/直流)変換手段である整流器により交流から直流に変換され、その後、インバータにより直流から交流に変換され、電力系統に供給されている。そして、整流器とインバータの間に充放電装置を介して接続された蓄電装置であるNaS電池の充放電により整流器からの直流出力の安定化・平滑化を行なっている。
【0006】
蓄電装置による出力の安定化・平滑化を行なう従来の方法として、本出願の図5の方法も知られている。図5では、ナセル52内部において発電機53からの交流出力をコンバータ54により直流に変換し、さらにインバータ55により交流に変換した同期発電機型風力発電機56の交流出力を、電力系統へ供給している。そして電力系統に供給する前に、同期発電機型風力発電機56の交流出力を、蓄電装置59の充放電により安定化・平滑化させている。即ち、直流接続を必要とする蓄電装置59に接続するために、(交流/直流)変換手段と(直流/交流)変換手段と充放電制御器を内蔵したインバータシステム57を介して蓄電装置59に接続し、インバータシステム57により制御された蓄電装置59の充放電により、同期発電機型風力発電機56からの交流出力を安定化・平滑化し電力系統501に供給している。
【0007】
しかし、これらの従来の方法では、いずれも多くの(交流/直流)変換および(直流/交流)変換による電力ロスが大きかった。又、変換手段の設備コストが大きく、特に図5のインバータシステム57は風力発電システムのコストの大きな部分を占めていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平2000−73932号公報(第1頁図1、第2頁段落番号0012)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムの出力の安定化・平滑化のために必要な多くの(交流/直流)変換や(直流/交流)変換による電力ロスを低減させると共に、風力発電システム全体のコストを低減させることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討した結果、同期発電機型風力発電機のナセル内部におけるインバータなどの(直流/交流)変換手段をナセルより分離し、ナセル外部に(直流/交流)変換手段を設けることにより、上記の課題を解決することができることを見出し本発明を完成した。
【0011】
本発明は、発電機からの交流出力を(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、(直流/交流)変換手段により交流に変換して電力を供給する同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムにおいて、前記(直流/交流)変換手段がナセルの外部に設けられ、前記(交流/直流)変換手段と前記(直流/交流)変換手段の間に直流出力の安定化・平滑化手段が設けられていることを特徴とする風力発電システムである。
また、本発明は、複数の同期発電機型風力発電機からなる風力発電システムにおいて、各発電機からの交流出力は、それぞれナセル内部に設けられた(交流/直流)変換手段で直流に変換され、変換されたそれぞれの直流出力は、DCチョッパーで合成され、合成された直流出力は、(直流/交流)変換手段により交流に変換されることを特徴とする風力発電システムである。
また、本発明は、発電機および(交流/直流)変換手段が、海洋上または島に設置され、発電機からの交流出力を前記(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、直流海底ケーブルにより、(直流/交流)変換手段に伝送することを特徴とする風力発電システムである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の基本的な発明の実施の形態を図1に示す。
ブレード11の回転により発生した発電機13の交流出力は、ナセル12内部に設けられたコンバータ14により直流に変換され、変換後の直流出力はナセル12外部に設けられたインバータ15により交流に変換され、電力系統に供給されている。
【0013】
そして、ナセル12内部のコンバータ14で交流から直流に変換された直流出力は、出力変動が大きいため、インバータ15に供給される前に、蓄電装置19による安定化・平滑化手段により出力の安定化・平滑化が図られている。即ち、コンバータ14からの直流出力はナセル12外部に設けられた充放電制御器18を介して、蓄電装置19に接続されており、充放電制御器18により制御された蓄電装置19の充放電により直流出力の安定化・平滑化が行なわれている。このようにして安定化・平滑化された直流出力がインバータ15に供給され、インバータ15により変換された高品質の交流出力を電力系統101に供給している。
なお、本明細書において出力の安定化・平滑化とは、出力の電圧変動を小さくすることを言う。
【0014】
図1の如く構成された本発明の風力発電システムの場合、ナセル12内部では発電機13からの交流出力はコンバータ14により直流に変換されるだけであり、一方、ナセル12からの出力は直流出力であるため、出力の安定化・平滑化のために蓄電装置19に接続するに際して、交直間の変換手段を介することなく、効率的に出力の安定化・平滑化を図ることができ、従来に比し、電力のロスが低減でき、さらに交直間の変換手段の設備コストも低減できる。また、コンバータ14からの直流出力は、一度、インバータ15により交流に変換されるだけで電力系統101に伝送され、発電機13から電力系統101に接続されるまでの交直間変換による電力ロスが最小限に抑えられている。さらに、ナセル12内部に設けられたコンバータ14から、ナセル12外部に設けられたインバータ15までの間の電力の伝送は直流により伝送されるため、電力の伝送にあたり、交流出力伝送手段に対して、電力ロスも少なく、設備コストも小さい経済的な直流出力伝送手段を従来より長距離にわたって用いることができる。
【0015】
本発明における(交流/直流)変換手段としては、コンバータを用いることが好ましいが、整流器等を用いてもよい。
【0016】
直流出力の安定化・平滑化手段に用いられる蓄電装置としては、2次電池が好ましく、特に鉛電池、レドックスフロー電池、NaS電池等の2次電池が大容量の充放電ができるため好ましい。
【0017】
又、風量が設置箇所の最重要課題になるナセルとは設置課題が異なること、装置の維持管理の便宜、重量等の理由により、蓄電装置は、インバータ近傍の地上又は地上近傍に設けられていることが好ましい。
【0018】
図1においては、出力のより一層の安定化・平滑化のために充放電制御器18が設けられているが、蓄電装置自体で制御できる範囲の充放電でシステムの設計仕様を満足できる場合は、充放電制御器18は必ずしも必要とされない。
【0019】
(直流/交流)変換手段は電力系統近傍に設けられていることが好ましい。このようにすることにより、ナセルから電力系統までの伝送において、交流出力伝送手段より有利な直流出力伝送手段を主要な伝送手段とすることができる。
【0020】
(直流/交流)変換手段として、インバータを用いる方法に代え、図2に示す通り、ナセル内部に設けられた(交流/直流)変換手段(図示せず)からの直流出力により直流モーター202を駆動し、交流発電機203と連結させることにより、交流出力に変換する方法を採用することもできる。この方法は大容量の直流出力を交流出力に変換する時に、経済的であり好ましい方法である。
【0021】
(直流/交流)変換手段より供給される出力は電力系統に供給するだけでなく、自己負荷に用いてもよい。
【0022】
本発明は複数の風力発電機を用いた風力発電システム、いわゆるウインドファームに効率的に適用することも可能である。
図3にその一例を示す。各々の発電機311、312、・・・319からの交流出力は、ナセル321、322、・・・329の内部に設けられたコンバータ341、342、・・・349により直流に変換され、各々の直流出力が地上に設置されたDCチョッパー36により合成され、適切な電圧に調整される。
【0023】
調整された直流出力は、充放電制御器38を介して蓄電装置39に接続されており、充放電制御器38により制御された蓄電装置39の充放電により直流出力の安定化・平滑化が行なわれている。これにより電力ロスを低減し、さらに安定化・平滑化された直流出力がインバータ35に供給され、インバータ35により交流に変換された高品質の出力を電力系統に供給することができる。このように構成することにより、複数の直流出力伝送手段、充放電制御器、蓄電装置および(直流/交流)変換手段を設ける必要がなく、効率的な風力発電システムを提供することができる。
【0024】
また、本発明は近年増加している洋上風力発電システム、即ち、海洋上又は島(人工島又は小島)などに風力発電機を設置し、海底ケーブルで陸上に送電して、電力系統に電力を供給するシステムにも適用でき、大きな効果をもたらす。
図4にその一例を示す。島402に設置されたナセル42の内部でコンバータ44により発電機43からの交流出力が直流に変換され、直流海底ケーブル406により陸上部404に設置されたインバータ45に伝送される。そして、インバータ45により交流に変換され、電力系統に供給されている。
【0025】
直流海底ケーブル406により伝送された直流出力はインバータ45に供給される前に充放電制御器48を介して蓄電装置49に接続されて、直流出力の安定化・平滑化が行なわれた後、インバータ45に供給されている。このシステムでは島402に設置されたコンバータ44から陸上部404に設置されたインバータ45までの電力の伝送が直流海底ケーブル406により行なわれるため、高価格の交流海底ケーブルを使用することなく経済的に伝送できる。海底ケーブルは、一般のケーブルに対し、高価格であり、通常3本ないし3心の交流海底ケーブルは、通常2本ないし2心の直流海底ケーブルに対し、大幅なコスト高となるため、直流海底ケーブルで電力を伝送できる効果は極めて大きい。
【0026】
【発明の効果】
上記の如く、本発明の同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムにより、電力ロスが低減でき、また交直間の変換手段の設備コストが低減でき、さらに電力伝送手段のコストも低減でき、高品質の電力を低価格で電力系統に供給することができる。
さらに、本発明はウインドファームや洋上風力発電システムに適用することにより、大きなコストメリットを出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な実施形態のシステム系統図。
【図2】インバータに代え、直流モーターと交流発電機を用いた実施形態の部分システム系統図。
【図3】風力発電機が複数設けられた実施形態のシステム系統図。
【図4】本発明を洋上風力発電システムに適用した実施形態の概念図。
【図5】従来の風力発電システムのシステム系統図。
【符号の説明】
11、311、312、319、41、51 ブレード
12、321、322、329、42、52 ナセル
13、331、332、339、43、53 発電機
14、341、342、349、44、54 コンバータ
15、35、45、55 インバータ
18、28、38、48 充放電制御器
202 直流モーター
203 交流発電機
19、29、39、49、59 蓄電装置
101、201、301、401、501 電力系統
36 DCチョッパー
402 島
403 海洋
404 陸上部
405 海底
406 直流海底ケーブル
56 風力発電機
57 インバータシステム
Claims (8)
- 発電機からの交流出力を(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、(直流/交流)変換手段により交流に変換して電力を供給する同期発電機型風力発電機を用いた風力発電システムにおいて、前記(直流/交流)変換手段がナセルの外部に設けられ、前記(交流/直流)変換手段と前記(直流/交流)変換手段の間に直流出力の安定化・平滑化手段が設けられていることを特徴とする風力発電システム。
- 直流出力の安定化・平滑化手段が蓄電装置の充放電による安定化・平滑化手段であることを特徴とする請求項1に記載の風力発電システム。
- 蓄電装置の充放電が充放電制御器により制御されていることを特徴とする請求項2に記載の風力発電システム。
- 直流出力の安定化・平滑化手段に用いる装置が地上または地上近傍に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の風力発電システム。
- (直流/交流)変換手段が電力系統近傍に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の風力発電システム。
- ナセル内部において、発電機からの交流出力を、(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、直流出力伝送手段を用いてナセル外部に設けられた(直流/交流)変換手段に伝送することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の風力発電システム。
- 複数の同期発電機型風力発電機からなる風力発電システムにおいて、各発電機からの交流出力は、それぞれナセル内部に設けられた(交流/直流)変換手段で直流に変換され、変換されたそれぞれの直流出力は、DCチョッパーで合成され、合成された直流出力は、(直流/交流)変換手段により交流に変換されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の風力発電システム。
- 発電機および(交流/直流)変換手段が、海洋上または島に設置され、発電機からの交流出力を前記(交流/直流)変換手段により直流に変換した後、直流海底ケーブルにより、(直流/交流)変換手段に伝送することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の風力発電システム。
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- 2003-02-21 JP JP2003043683A patent/JP2004254456A/ja active Pending
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