JP2004253238A - 装飾用電球 - Google Patents

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Kenji Kubo
健二 久保
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Abstract

【課題】数少ない電球、例えば、1個の電球で斬新な装飾効果を得ることができ、装飾パターンの変更なども必要に応じて自由に行うことができ、しかも安価な装飾を可能ならしめる装飾用電球を提供する。
【解決手段】発光ダイオードを光源にして口金1の内部に設け、口金1と組合わせたバルブ4の前部に、光源からの光を反射して径方向外方に向かわせる反射面5、6と、光透過性の材料で形成された装飾板7を設け、さらに、装飾板7に反射面5、6からの反射光を装飾板の前方に向けて再度反射させる第2反射面9を設け、その第2反射面9が模様、文字、ロゴ等による表示部を構成しているものにしてこれを装飾用電球となした。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、簡単かつ安価な構成で優れた装飾効果を発揮する装飾用電球に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光ダイオード(LED素子)は、一般の電球に比べて光出力が小さく、照明用などとしては適さないと考えられていたが、最近では光出力の高い発光ダイオードが出現し、また、小さな基板上に複数の微小ダイオードチップを高密度実装することも可能になったことから、発光ダイオードを光源にした照明用あるいは電飾用の電球が提供されるようになってきた。この発光ダイオードを光源とする電球は、電力消費が少なく、耐久性にも優れる。
【0003】
一方、反射型電球の一種と考えられる電球で、発光ダイオードを光源として用い、その光源からの光を光源の前方に配置された先広がりテーパの反射面によって外周方向に反射させるものが既に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来行われている電飾は、数多くの電球を使用し、配置、配列や色の組合わせ、点滅などで電飾効果を生じさせているが、周知の電球による電飾は斬新さに欠ける。また、電球の使用数が少ない安価な電飾装置では印象深い感じを与えることができず、点滅以外の方法による電飾パターンの変更も容易でない。
【0005】
反射型電球や通常の照明用電球を使用して周囲に配置した装飾体を間接的に照らすことも行われているが、この場合も同様に斬新な感じが得られず、装飾パターンの変更もままならない。
【0006】
この発明は、数少ない電球、例えば、電球の数が1個の場合にも斬新な装飾効果を得ることができ、さらに、装飾パターンの変更なども必要に応じて自由に行うことができ、しかも照明を利用した安価な装飾を可能ならしめることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明においては、口金と組合わせたバルブに口金の内部に設けられた光源(発光ダイオード)からの光を反射して径方向外方に向かわせる反射面を設け、さらにこのバルブの外周に前記反射面を取り巻く光透過性の材料で形成された装飾板を設け、なおかつ、前記装飾板に前記反射面からの反射光を装飾板の前方または後方に向けて再度反射させる第2反射面を設け、その第2反射面が模様、文字、ロゴ等による表示部を構成している装飾用電球を提供する。
【0008】
なお、この発明の電球は、発光ダイオードを光源としているので、バルブに対するガスの封入は無用である。
【0009】
この電球は、バルブの反射面をバルブの軸心に対して略45°傾いた先細テーパ面にしてバルブの先端外周に設け、さらに、前記装飾板に前記テーパ面の反射面に対応させた円錐凹部を設け、この円錐凹部と前記テーパ面の反射面を嵌合面にして装飾板をバルブに対して着脱自在に取り付けたものにすることができる。
【0010】
また、バルブの前面に略45°の頂角をもつ円錐凹部を設け、この円錐凹部のテーパ面も反射面にして光源からの光を径方向外方に向かわせる反射面の面積をさらに増加させることもできる。
【0011】
【作用】
この発明の電球は、光源からの光がバルブに設けた反射面によって径方向外方に向けて反射され、その反射光が装飾板の内部を通り、装飾板に設けた第2反射面に当たってここで装飾板の前方に向けて再度反射される。このため、装飾板を前方から見ると、装飾模様や文字、ロゴ等の表示部を構成している第2反射面が輝いた状態になる。
【0012】
その輝き方は、光源から第2反射面の各部までの距離、その第2反射面の向きや大きさ、傾き角などによって一様ではなく、輝度に強弱が生じるため、表示部に立体感が生じて従来に無い斬新な印象を与えることができる。
【0013】
また、光源である発光ダイオードには、赤、アンバー、黄、緑、青などの光を発するものがあり、色違いの発光ダイオードを有する電球を複数組み合わせて多色装飾を行うこともできる。口金の内部に点滅回路を組み込んで自己点滅型の電球となすこともできる。
【0014】
さらに、バルブと装飾板を着脱自在にしておけば装飾板を簡単に交換することができ、その装飾板の交換によって装飾内容を自由に変更することも可能になる。
【0015】
このほか、バルブの前面に円錐凹部を設けたものは、バルブに設けた反射面の面積がさらに広がり、表示部の輝きが増して装飾効果がさらに高まる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の電球の実施形態を添付図に基づいて説明する。図1乃至図4に示すように、この装飾用電球は、口金1と、その口金1の内部に設ける基板2と、基板2上に実装した複数個の発光ダイオード3と、基板2の裏面に設ける発光ダイオード点灯用或いは点滅用の回路(図示せず、これは抵抗、コンデンサ、トランジスタなどで構成される)と、口金1の前部に固定した樹脂あるいはガラス製のバルブ4と、そのバルブ4の前部に設ける反射面5、6と、アクリル樹脂等の光透過性材料で形成された装飾板7とで構成されている。電球の内部(バルブ4の内側)は大気雰囲気でよい。また、発光ダイオード3は図示のチップタイプのものが高密度実装ができて好ましい。
【0017】
バルブ4は、先端外周部に先細テーパ部を設け、そのテーパ部の傾き角45°のテーパ面を反射面5となしている。また、前面に頂角45°の円錐凹部を設け、その円錐凹部のテーパ面を反射面6となしている。反射面5、6は、光源である発光ダイオード3が発した光の大部分を径方向外方に向けて反射させる。円錐凹部によって構成される反射面6は、反射面の総面積を増加させて反射面5の内側を通る光も反射させる働きをするが、必須の要素ではなく、必要に応じて設ければよい。
【0018】
装飾板7は、テーパ面5に対応させた円錐凹部8を裏面に有し、その円錐凹部8にバルブ4の先端のテーパ部を嵌め込むようにしている。
【0019】
この装飾板7には、反射面5、6によって反射された光を前方に向けて再度反射させる反射面9が形成されている。その反射面9は、装飾板の外周面10を図3に示すように45°傾けて構成されるもの、装飾板の裏面や前面に彫った溝11の溝面で構成されるもの、装飾板の内部に気泡を含ませてその気泡の内面を反射面9となすものなどが考えられ、必要があれば例示の装飾板7のように、種類の異なる反射面を併用することができる。
【0020】
装飾板7の輪郭は任意に決定してよく、特定の形状に限定されない。また、例示の反射面9は花弁模様にしているが、広告用のロゴ、数字、記号、符号、風景や静物、動植物などを表すものであってもよい。
【0021】
また、反射面9による光の反射は、装飾板7の前方だけでなく、後方、あるいは前後の双方に向けてなされるようにしてもよい。
【0022】
装飾板7は、バルブ4に対して着脱自在に取り付けてもよいし、バルブ4に対して取外し不可に一体化してもよい。図4に示すようにバルブ4の中心にネジ穴12を設けて止めネジ13で装飾板7を締結すると装飾板7の着脱が行える。また、図5に示すように、装飾板7に係止爪14aを有する複数の弾性アーム14を設け、その弾性アーム14をバルブ4の外部に抱きつかせてバルブに係止させる方法や装飾板7の裏面にバルブ4の直筒部に外嵌される円筒を設け、その円筒をバルブの直筒部にバヨネット方式によって嵌合させるなどの方法でも装飾板7の着脱を可能ならしめることができる。
【0023】
装飾板7を着脱自在にすれば、その装飾板7を模様の異なるものと交換したり、電球を色違いのものと交換したりして雰囲気、印象を異ならせることができるが、バルブ4とのテーパ嵌合部を透明なアクリル系接着剤などで接着して装飾板7をバルブ4に取外し不可に固着しても構わない。
【0024】
図6に示すように、ひとつの装飾板7と複数の電球を組み合わせて用いることもできる。このような構造で色違いの電球を使用すると、美観に優れた多色装飾が行える。
【0025】
複数の既存のカラー電球による照明では色が混じり合うのに対してその色の混じり合いが起こらず、カラフルな印象を強く与えることができる。
【0026】
なお、装飾板7と組み合わせる電球は、図7〜図9に示すようなものであってもよい。図7の電球は、バルブ4の先端を球面15にしてその球面15よりも後方に反射面5を形成し、さらに、反射面5の外側を透明樹脂4a(ガラスでもよい)でモールドしてバルブ4の外観形状を球状にしている。
【0027】
また、図8の電球は、バルブ4の先端を曲率半径の大きな球面にしてその後方に45°の傾きを持つ反射面5と、凹形に湾曲した反射面16を設け、反射面5、16の外側を透明樹脂4a(ガラスでもよい)でモールドしてバルブ4の外観形状を楕円球状にしている。
【0028】
図9の電球も、バルブ4に図8と同じ反射面5、16を設けてそれ等の面の外周を透明樹脂4a(ガラスでもよい)でモールドしている。その透明樹脂4aの外周を先広がりのテーパにし、さらに先端面をより緩やかな曲線を描く面にしており、この点を除く構成は図8の電球と変わるところがない。
【0029】
この様な電球を用いる場合にも、装飾板7をバルブ4に対して取外し自在にしておけば、装飾板7を種類の異なるものと交換して装飾内容を自由に変えることができる。また、装飾板7を外して電球のみによる電飾を行うこともできる。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明の電球は、発光ダイオードからの光をバルブに設けた反射面によって径方向外方に反射させ、その反射光を装飾板に設けた反射面によって再度反射させて装飾板の反射面で構成される表示部を輝かせるようにしたので、従来に無い斬新な装飾効果を得ることができる。
【0031】
また、装飾板を着脱自在にしたものは、装飾の自由な変更が行える。
【0032】
さらに、バルブに2つの反射面を設けたり、ひとつの装飾板と色違いの複数の電球を組み合わせたりして装飾効果をより高めることもでき、広告用は勿論、室内装飾用などとしても好適に利用することができる。
【0033】
このほか、一般的な電飾と違って数多くの電球を使用する必要がなく、経済的な装飾が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の装飾用電球の実施形態を示す側面図
【図2】同上の電球の正面図
【図3】同上の電球の要部を示す拡大断面図
【図4】装飾板の着脱機構の一例を示す断面図
【図5】装飾板の着脱機構の他の例を示す断面図
【図6】ひとつの装飾板と複数の電球の組合わせ例を示す正面図
【図7】電球の変形例を示す側面図
【図8】電球のさらに他の変形例を示す側面図
【図9】電球のさらに他の変形例を示す側面図
【符号の説明】
1 口金
2 基板
3 発光ダイオード
4 バルブ
4a 透明樹脂
5、6、16 反射面
7 装飾板
8 円錐凹部
9 反射面
10 外周面
11 溝
12 ネジ穴
13 止めネジ
14 弾性アーム
14a 係止爪
15 球面

Claims (3)

  1. 発光ダイオードを光源にして口金の内部に設けた装飾用電球であって、口金と組合わせたバルブに光源からの光を反射して径方向外方に向かわせる反射面を設け、さらにこのバルブの外周に前記反射面を取り巻く光透過性の材料で形成された装飾板を設け、なおかつ、前記装飾板に前記反射面からの反射光を装飾板の前方または後方に向けて再度反射させる第2反射面を設け、その第2反射面が模様、文字、ロゴ等による表示部を構成している装飾用電球。
  2. バルブの反射面をバルブの軸心に対して略45°傾いた先細テーパ面にしてバルブの先端外周に設け、さらに、前記装飾板に前記テーパ面の反射面に対応させた円錐凹部を設け、この円錐凹部と前記テーパ面の反射面を嵌合面にして装飾板をバルブに対して着脱自在に取り付けた請求項1記載の装飾用電球。
  3. バルブの前面に略45°の頂角をもつ円錐凹部を設け、この円錐凹部のテーパ面も反射面にして光源からの光を径方向外方に向かわせる反射面の面積を増加させた請求項1または2に記載の装飾用電球。
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