JP2004253210A - 高周波加熱装置 - Google Patents

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健治 安井
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Abstract

【課題】高周波電源の半導体素子の温度上昇を抑え、信頼性を確保する高周波加熱装置を提供することを目的とする。
【解決手段】電極130に接続した整合回路140、高周波電源150を有し、整合回路140は、コイル160と、離散値の静電容量を持つコンデンサ170を有し、十分な整合状態を確保して、高効率運転と信頼性確保をする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被解凍物の誘電加熱を行わせる業務用や一般家庭用の高周波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の高周波加熱装置はすでに知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、図8に示すように、加熱室1内の上部電極板2と下部電極板3の間に、高圧電源5および高周波電源6によって高周波の高電圧を供給し、両電極板2、3の間に高周波電界を生じさせることによって、被解凍物4の誘電加熱を行わせるものである。そして、インピーダンス整合回路としては、図9に示すように、共振コンデンサ51、共振用可変コイル52を直列に接続し、その上に高周波トランス53を設けて構成した直列共振回路の構成となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−255682号公報(第2−5頁、第1図、第12図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成の高周波加熱装置では、インピーダンス整合回路の構成要素である共振用可変コイル52と共振コンデンサ51が直列接続された構成により、両者が有する正負のリアクタンス分を相互に打ち消し合わせるものとなることから、ムダが多い構成であって、装置の構成が大となるとともに、効率も低いものとなり、また高周波トランス53の端子切換と共振用可変コイル52の調整方法は不明である。したがって、整合状態の維持が不完全である状態で運転を継続した場合、解凍動作が進行しないだけでなく、時として高周波電源の構成要素の損失が増大して、ひどい場合には故障につながることがあるという課題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、整合状況を良好に保ち、高周波電源の構成要素の温度上昇を抑え、十分な信頼性が確保できる高周波加熱装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の高周波加熱装置は、電極に接続した整合回路は、電極に直列接続したコイルと、電極とコイルの直列回路の両端に接続され離散値の静電容量を持つコンデンサを有する構成とするものである。
【0007】
これにより、十分に整合がとれた状態で解凍を開始することができ、また解凍動作中の整合状況も良好に保つことができ、高周波電源の構成要素の温度上昇を抑え、十分な信頼性を確保するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、電極と、電極に接続した整合回路と、整合回路に電力を供給する高周波電源とを有し、前記整合回路は、前記電極に直列接続したコイルと、前記電極と前記コイルの直列回路の両端に接続され離散値の静電容量を持つコンデンサを有する高周波加熱装置とすることにより、十分に整合がとれた状態で解凍を開始することができ、また解凍動作中の整合状況も良好に保つことができ、高周波電源の構成要素の温度上昇を抑え、十分な信頼性を確保するものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、コンデンサは、開閉手段を有する請求項1に記載の高周波加熱装置とすることにより、開閉手段により構成が簡単で信頼性が高く、かつ良好な整合状況が得られるものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、コイルは、連続的にインダクタンスを可変する請求項1または2に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合状態に関与する要素の大きいインダクタンス値の微調整が可能となり、良好な整合状態が得られるものとなる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、コイルは、ソレノイドと、前記ソレノイドの内側に設けて可動する磁性体コアを有する請求項3に記載の高周波加熱装置とすることにより、信頼性が十分に高く、比較的簡単な構成で良好な整合状態を得ることができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、コイルは、200以上のQ値を有する請求項1に記載の高周波加熱装置とすることにより、コイルでの損失と温度上昇を問題のない範囲に抑え、高効率の装置の実現を図るものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、高周波電源と整合回路の間に検知回路を有し、加熱期間の初期に探査期間を有し、前記探査期間にコンデンサの静電容量を変化させ、前記検知回路の出力から前記コンデンサの静電容量を決定する請求項1に記載の高周波加熱装置とすることにより、比較的簡単な構成で、解凍開始時に良好な整合状態が得られ、解凍性能も高い装置の実現が可能となる。
【0014】
請求項7に記載の発明は、検知回路は入射電力検知回路と反射電力検知回路を有する請求項6に記載の高周波加熱装置とすることにより、整合状態の検知が適切に行われ、良好な整合状態が実現できるものとなる。
【0015】
請求項8に記載の発明は、探査期間にコイルはインダクタンスを可変する請求項6または7に記載の高周波加熱装置とすることにより、とりわけ整合状態に影響の大きいインダクタンス値の調整がより高精度で行うことができ、良好な整合状態に持ち込むことができる。
【0016】
請求項9に記載の発明は、探査期間内に、高周波電源の出力パワーを探査期間後の出力パワーよりも小とする低出力期間を設けた請求項6〜8のいずれか1項に記載の高周波加熱装置とすることにより、探査期間中に生ずる整合状態が悪い状況下での高周波電源の発熱を抑え、十分な信頼性を確保しながら、良好な整合状態で解凍を開始させることができる。
【0017】
請求項10に示す発明は、高周波電源は、静電容量を変化させる期間に、出力を略零とする発振停止期間を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の高周波加熱装置とすることにより、静電容量が変化する際に生ずる高周波電源への悪影響を無くし、信頼性の高い装置の実現が図られるものとなる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
【0019】
(実施例1)
図1〜図5は本発明の実施例1における高周波加熱装置を示している。
【0020】
図1に示すように、冷凍食品などの被解凍物100を挟み込むように、金属材料から成る2枚の電極板110、120が上下に配置されている。2枚の電極板110、120は電極130を構成している。
【0021】
電極130には整合回路140が接続されており、整合回路140に13.56メガヘルツの高周波の電力を供給する高周波電源150が設けられている。
【0022】
整合回路140は、電極130に直列接続したコイル160と、電極130とコイル160の直列回路の両端に接続されたコンデンサ170を有している。
【0023】
本実施例では、コンデンサ170は、固定コンデンサ180、190、200、およびリレーによって実現した開閉手段210、220によって構成しており、開閉手段210、220のオンオフを行うことによって、離散値の静電容量を持つものとなっている。
【0024】
特に、本実施例においては、固定コンデンサ180を680ピコファラッド、固定コンデンサ190を220ピコファラッド、固定コンデンサ200を440ピコファラッドとしていることから、開閉手段210、220のオンオフの制御によって、680ピコファラッド、900ピコファラッド、1120ピコファラッド、1340ピコファラッドというように4段階の離散値の静電容量が実現できるものとなっている。
【0025】
高周波電源150と整合回路140の間には、検知回路230を有している。制御回路240は、検知回路230から入射電力と反射電力の値に応じて出力されるアナログ電圧信号を受けて、整合の状態を検知するとともに、コイル160に対してインダクタンスを連続的に可変する制御を行い、またコンデンサ170に用いられている開閉手段210、220のオンオフ制御、および高周波電源150に対して、発振/発振停止の信号と出力パワーの高/低の指令信号を出力するものとなっている。
【0026】
コイル160の制御を行うため、制御回路240は、コイル160がインダクタンス最小にされた位置で信号Ssを受けるものとなっており、本実施例では装置に電源が投入された時点で、自動的に一旦インダクタンスが最小の位置まで制御されてSs信号が制御回路240に入力された時、インダクタンスの制御の原点を定めるものとなっている。
【0027】
本実施例においては、高周波電源150は、内部の直流電圧を加減することにより、出力パワーが高の場合には300Wを出力し、低の場合には50Wを出力するものとなっている。
【0028】
図2は、本実施例の検知回路230の詳細を示している。
【0029】
図において、トロイダル形のフェライトコアに1次側リード線と2次側エナメル線を巻いて構成した電流トランス280、および入射電力検知回路290、反射電力検知回路300を有している。
【0030】
入射電力検知回路290と反射電力検知回路300は、ほぼ同じ回路構成となっており、負荷となる50オームの抵抗310、320、ゲルマニウム形のダイオード330、340、分圧作用を行うコンデンサ350、360、370、380、高周波分を取り除いた直流電圧を得るためのフィルタとして設けた抵抗390、400、コンデンサ410、420、出力のアナログ電圧信号の負荷とする抵抗430、440、450が設けられ、出力としてPfとPrが得られるものとなっている。なお、抵抗430、440の和は抵抗450と等しく、同等の負荷として作用するものとなっている。
【0031】
一般に入射電力は、反射電力よりも大きい値となるが、本実施例では、入射電力検知回路290においては、抵抗430、440により、1/2に分圧を行う構成としていることにより、制御回路240に出力されるアナログ電圧は、過大となることがなく、また反射電力検知回路300においては分圧されない電圧がそのまま出力されることから、精度の高い反射電力値の計測が可能となる。
【0032】
図3は、コイル160の詳細な構成を示したもので、図3(ア)はインダクタンスが小の状態、図3(イ)は大の状態を示している。
【0033】
ソレノイド500は、直径2.5ミリメートルのエナメル線を20ターン巻いて構成し、この内側にニッケル亜鉛系のフェライト製の磁性体コア510がラックギア520、ビニオン530、ステッピングモータ540によって出し入れする構成となっている。(イ)に示されるように磁性体コア510が中まで入った状態においては、インダクタンスの値は(ア)よりも大きいものとなり、ステッピングモータ540が制御回路240によって制御することによって、連続的にインダクタンスが可変できるものとなっている。特に、本実施例では高周波においても損失が小さい磁性体コアを使用していることから、Q値は200以上とすることができるものとなっている。
【0034】
発明者らの検討によれば、Q値が200以上であれば、一般家庭などで良く用いられる冷凍食品の量を解凍する際には、コイル160での損失が高周波電源150の出力に対して30パーセント程度以下に抑えられることから、電力のムダの少ない装置の実現が可能となるものである。
【0035】
マイクロスイッチ550は、磁性体コア510が最も引き出された(ア)の位置にまで来た時にラックギア520の端で押され、制御回路240に信号Ssが送られることにより、原点を定めるものである。
【0036】
図4は、本実施例の高周波加熱装置における加熱期間の初期部分の動作を示したもので、図4(ア)は高周波電源150の出力パワー、図4(イ)はコイル160のインダクタンスの値、図4(ウ)は開閉手段210のオンオフ状態、図4(エ)は開閉手段220のオンオフ状態を示している。なお、(ア)の出力パワーは、制御回路240から発せられる2つの信号によって制御されるものである。
【0037】
なお、装置に電源が投入された直後には、制御回路240によって自動的にステッピングモータ540が時計方向に回転され、マイクロスイッチ550が押されてSs信号が制御回路240に伝えられ、ここで制御回路240は原点を検知し、その後のコイル160の制御に使用する変数をリセットするが、その動作は既に完了されているものとなっている。
【0038】
負荷100が電極130に設置された状態で、時刻T1にて加熱期間が開始されると、初期に設けた探査期間に入り、まずコイル160とコンデンサ170の状態を順次変化させて最適条件を確定するものとなる。すなわち、T1からT2の期間は高周波電源150出力パワーが50Wで、これは探査期間の後に来る本加熱期間における出力パワーである300Wよりも小とした、低出力期間となっている。
【0039】
T1からT2の間にコイル160は、ステッピングモータ540が反時計方向に回転することにより、磁性体コア510がソレノイド500内に入って行き、インダクタンスが増加するものとなる。この間、検知回路230は、入射電力検知回路290と反射電力検知回路300の出力値を制御回路240に出力し続け、制御回路240は、検知回路230の両出力から入射電力に対する反射電力の大きさの最小値と、その時のコイル160の制御値を記憶しておく。
【0040】
T2においては、発振停止信号が制御回路240から高周波電源150に出力されることにより、出力パワーは略零に落ちた発振停止期間となる。そして、T3において開閉手段210がオンとなって、コンデンサ170の静電容量の変化が起こる。
【0041】
その後、T4において、再び低出力期間となって50Wの高周波電源150出力パワーに設定されて動作が開始されるが、コンデンサ170の静電容量の変化時刻には高周波電源150が停止状態であるため、電気的なショックなどにより、例えば高周波電源150に使用されているMOSFETなどの半導体素子に高電圧が印加されるなどということが起こらないため、信頼性の十分な確保が実現されるものとなる。
【0042】
T4からT5の期間にもT1からT2の期間と同様に、制御回路240は入射電力に対する反射電力の大きさの最小値、およびその時のコイル160の制御値を記憶するものとなる。この後、同様に、T5において発振停止期間に入り、T6において、開閉手段210、220のオンオフ状態変更によるコンデンサ170の静電容量変化が起こり、T7において低出力期間となる。その後、同様にして動作が繰り返される結果、探査期間内にコンデンサ170の静電容量が4段階に離散値で変化され、それぞれの静電容量値に対する入射電力に対する反射電力の大きさの最小値が最も小さくなるコンデンサ170の静電容量が決定される。
【0043】
以上のようにして探査期間が終了すると、初期設定期間に入るが、これは上記探査期間に選定した、コイル160のインダクタンス値に設定され、コンデンサ170の静電容量値は上記の決定された値となるように開閉手段210、220のオンオフがなされる。
【0044】
T13において、本加熱期間に入るが、ここでは300Wの出力パワーで高周波電源150が動作し、ハイパワーによる効率的な解凍動作が実現されるものとなる。なお、本加熱期間中においても、解凍動作の進行とともに負荷100の特性が変化していくので、制御回路240は入射電力に対する反射電力の大きさが最小になるように、コイル160を制御するという動作を継続することにより、高効率での動作が可能となり、高周波電源150の構成部品の発熱なども抑えることができるものとなり、信頼性に富んだ装置の実現が可能となる。
【0045】
なお、本実施例においては、探査期間内にコンデンサ170の静電容量を4段階すべてに変化させ、かつそれぞれの静電容量値についてコイル160のインダクタンス値も最大と最小の間をすべて変化させているが、必ずしもこのような方法でなくてもよく、例えばコイル160のインダクタンス値を変化させて入射電力に対する反射電力の値の最小値が過ぎたところで、他の静電容量値に変化させても良いし、静電容量についても十分整合がとれる条件が見つかった時点で終了させてもよい。
【0046】
図5は、本実施例のコンデンサ170の静電容量値を4段階に変化させた場合について、横軸に電極130の等価直列抵抗をとり、縦軸には整合回路140の入力におけるVSWR(電圧定在波比)の値を取ったものである。VSWRは、一般に整合の程度を示すのに良く用いられる値であり、入射電力に対する反射電力の比率が低いほど、1に近い値となる。
【0047】
特に、MOSFETを用いて高周波電源150を構成した場合、整合状態が悪い条件下で動作させると発熱による素子の破壊が起こる心配があり、また過電圧が発生して素子の破壊を起こすなど、信頼性面での制限が発生するものであり、破線で示しているVSWR>2の条件でも問題なく動作するものにしようとするならば、高周波専用に設計された高価なMOSFETを使用する必要があり、非常に高価なものとなってしまう。
【0048】
本実施例においては、負荷100を解凍する時には、基本的にVSWR<2という条件で高周波電源150を働かせるものとし、さらに大抵の負荷においては、VSWR<1.5で働かせることが可能であり、高周波電源150の出力パワーを300Wの設計において、MOSFETが低価格のものでも使用できるなど、非常に大きなコストダウン効果が得られるものとなっている。また、VSWR>2の場合には出力パワーを100Wに低下させ、高周波電源150に使用されるMOSFETなどの発熱を抑えるものとなっている。なお、このような出力パワーの加減は、高周波電源150内部に設けた直流電源の電圧を可変することにより実現されている。
【0049】
一般の冷凍食品は、例えばセ氏−20度から解凍を始めた場合、電極130の等価直列抵抗値Rsは、一旦増加した後に減少することがよく起こる。本実施例では、本加熱期間に入った後にはコンデンサ170の静電容量は変化させないが、VSWRの値は、解凍終了までに変化してもVSWR<2の範囲に収まっていることから、高周波電源150の動作も十分な効率が確保され、連続で加熱が行われることから、解凍の性能も良いものが得られる。
【0050】
ただし、何らかの原因で本加熱期間中にVSWR>2となった場合には、制御回路240は、高周波電源150の出力パワーを100Wの低出力期間とし、高周波電源150の信頼性を確保することができるものとなっている。
【0051】
負荷100によって、解凍中の等価直列抵抗Rsの変化が大きいものに対応するためには、本加熱期間中においても、再度コンデンサ170の静電容量の最適値を決め直してもよく、その際には静電容量を変化させる時にも、必要に応じて高周波電源150を発振停止期間に入れておけば、静電容量の変化に伴う電気的ショックなどにより、高周波電源150に与える悪影響も防ぐことができるものとなる。
【0052】
(実施例2)
図6は、本発明の実施例2における高周波加熱装置のコンデンサの回路を示している。
【0053】
図においては、コンデンサ600は、固定コンデンサ610、620と、固定コンデンサ620の両端に接続したリレーによる開閉手段630が接続されている。
【0054】
本実施例でコンデンサ600は、実施例1のコンデンサ170の代わりとして構成されるものであり、コンデンサ600以外の構成は、実施例1と全く同等である。
【0055】
本実施例では、制御回路240によって開閉手段630がオンされると、固定コンデンサ620が短絡されて、コンデンサ610の静電容量がそのままコンデンサ600のコンデンサの静電容量となり、開閉手段630が制御回路240によってオフされた状態では、固定コンデンサ610、620の直列の静電容量となる。したがって、コンデンサ600は2段階の離散値となる。
【0056】
なお、コンデンサ620の短絡時にスパークなどが発生する場合には、必要に応じて開閉手段630と直列に小さな抵抗値の抵抗器、あるいはパワーサーミスタなどを接続しても良い。
【0057】
(実施例3)
図7は、本発明の実施例3における高周波加熱装置のコンデンサの回路を示している。
【0058】
図においては、コンデンサ700は、固定コンデンサ710、720、可変容量ダイオード730、直流電源740、切換スイッチ750、コイル760を有しており、可変容量ダイオード730は、切換スイッチ750がAとなった場合に、直流電源740からの直流電圧が逆阻止電圧として印加されるため、静電容量が小さくなり、コンデンサ700としても静電容量が小となる。
【0059】
一方、切換スイッチ750がBとなった場合には、直流電源740の電圧は切り離され、可変容量ダイオード730への直流バイアス電圧が断たれるため、静電容量が大となり、コンデンサ700としても静電容量が大となって作用するものとなる。
【0060】
このように実施例1、実施例2のように固定コンデンサに開閉手段を直接接続する構成で無く、本実施例のような電子的な制御によってコンデンサが静電容量値を離散値で変化させるものであっても良い。その場合にも、連続的に変化させる場合と比較して、制御が簡単であり、例えばマイクロコンピュータの1つのデジタル出力ポートをハイとローに切り換えるだけで済むというものとなる。
【0061】
なお、本実施例においてもコンデンサ700は、実施例1のコンデンサ170の代わりとして構成されるものであり、コンデンサ700以外の構成は、実施例1と全く同等である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の高周波加熱装置は、加熱中の整合状態を十分に確保し、高周波電源の構成要素の温度上昇を抑え、十分な信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における高周波加熱装置の回路図
【図2】同高周波加熱装置の検知回路の詳細を示す回路図
【図3】(ア)同高周波加熱装置のコイル状態(インダクタンス小)を示す構成図
(イ)同高周波加熱装置のコイル状態(インダクタンス大)を示す構成図
【図4】同高周波加熱装置の加熱期間の初期における各部のタイムチャート
【図5】同高周波加熱装置における電極の等価直列抵抗RsとVSWRの特性図
【図6】本発明の実施例2における高周波加熱装置のコンデンサの回路図
【図7】本発明の実施例3における高周波加熱装置のコンデンサの回路図
【図8】従来例を示す高周波加熱装置の回路図
【図9】同高周波加熱装置の整合回路の回路図
【符号の説明】
130 電極
140 整合回路
150 高周波電源
160 コイル
170、600、700 コンデンサ
210、220、630 開閉手段
500 ソレノイド
510 磁性体コア
230 検知回路
290 入射電力検知回路
300 反射電力検知回路

Claims (10)

  1. 電極と、電極に接続した整合回路と、整合回路に電力を供給する高周波電源とを有し、前記整合回路は、前記電極に直列接続したコイルと、前記電極と前記コイルの直列回路の両端に接続され離散値の静電容量を持つコンデンサを有する高周波加熱装置。
  2. コンデンサは、開閉手段を有する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  3. コイルは、連続的にインダクタンスを可変する請求項1または2に記載の高周波加熱装置。
  4. コイルは、ソレノイドと、前記ソレノイドの内側に設けて可動する磁性体コアを有する請求項3に記載の高周波加熱装置。
  5. コイルは、200以上のQ値を有する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  6. 高周波電源と整合回路の間に検知回路を有し、加熱期間の初期に探査期間を有し、前記探査期間にコンデンサの静電容量を変化させ、前記検知回路の出力から前記コンデンサの静電容量を決定する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  7. 検知回路は入射電力検知回路と反射電力検知回路を有する請求項6に記載の高周波加熱装置。
  8. 探査期間にコイルはインダクタンスを可変する請求項6または7に記載の高周波加熱装置。
  9. 探査期間内に、高周波電源の出力パワーを探査期間後の出力パワーよりも小とする低出力期間を設けた請求項6〜8のいずれか1項に記載の高周波加熱装置。
  10. 高周波電源は、静電容量を変化させる期間に、出力を略零とする発振停止期間を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の高周波加熱装置。
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