JP2004252772A - 旅行者の旅行経路を判別するシステム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】旅行者が移動した旅行経路の情報を移動手段の情報も含めて容易かつ確実に収集でき、また長期間に亘って大量の旅行経路の情報を収集することができる旅行者旅行経路判別システム及び判別方法を提供する。
【解決手段】旅行者1の位置情報取得部6が所定周期で取得した旅行者1の位置情報を格納する位置情報格納部7と、地図情報とこの地図情報の所定の位置に設定された複数のポイント16とを含む電子地図を格納する電子地図格納部9と、前記取得した旅行者1の位置情報を、前記電子地図上のポイント16にマッチングさせることによって、旅行者1の旅行経路を演算する旅行経路演算部11と、演算した旅行経路上の各ポイント16の通過タイミングに基づき、当該旅行者1の移動手段を判別する移動手段判別部12とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】旅行者1の位置情報取得部6が所定周期で取得した旅行者1の位置情報を格納する位置情報格納部7と、地図情報とこの地図情報の所定の位置に設定された複数のポイント16とを含む電子地図を格納する電子地図格納部9と、前記取得した旅行者1の位置情報を、前記電子地図上のポイント16にマッチングさせることによって、旅行者1の旅行経路を演算する旅行経路演算部11と、演算した旅行経路上の各ポイント16の通過タイミングに基づき、当該旅行者1の移動手段を判別する移動手段判別部12とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行者などが道路上を移動した旅行経路を判別するシステム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、交通主体である人の動きを把握するために、パーソントリップ調査と称される調査が行われている。この調査は、どのような人(属性)が、どこからどこへ、どのような目的・交通手段で、どの時間帯に動いたか、について、調査日1日の全ての動きを把握するように行われている。この調査により、都市圏内の交通実体を把握し、その後の総合都市交通体系調査と相俟って、都市圏の将来の交通計画を策定するのに有益な情報を収集するものである。
【0003】
ここで、パーソントリップ調査におけるトリップとは、人がある目的を持ってある地点から他の地点に移動することと定義される。例えば、自宅から勤務先への行くのに自転車やバスと電車のように複数の交通手段を利用した場合でも「勤務先へ」という1トリップとして捉えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のパーソントリップ調査は、特定の被験者の調査日における移動履歴について、アンケートに記入してもらったり、調査員がヒアリングすることによって行っていた。そのため、必要なサンプル数を収集しそれを集計するために、多大な労力、時間及びコストを要している。
【0005】
また、このような被験者の記憶に頼る調査方法では、調査の精度に限界があり調査結果の信頼性に問題がある。また、調査期間は最長でも1週間程度に限られ、詳細な情報の収集も困難であるため、収集できる情報量も十分とは言えない。
【0006】
一方、前記のように1トリップにおいて複数の交通機関を利用した場合でも、従来は「代表交通機関」という主要な交通機関の情報しか収集していない。この主要な交通機関の優先順位は、鉄道・バス・自動車・二輪車(バイク及び自転車)・徒歩の順とされている。そのため、バスで駅まで行き鉄道で勤務先まで移動した場合でも、交通手段としては「鉄道」しか収集されていなかった。
【0007】
このように、従来行われていたパーソントリップ調査は、調査方法に問題があり、前記した目的を満足できるような調査結果を得られていないのが現状である。
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、旅行者が移動した旅行経路の情報を移動手段の情報も含めて容易かつ確実に収集でき、また長期間に亘って大量の旅行経路の情報を収集することができる旅行者旅行経路判別システム及び判別方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の主要な観点によれば、所定周期で取得した旅行者の位置情報を格納する旅行者位置情報格納手段と、地図情報とこの地図情報の所定の位置に設定された複数のポイントとを含む電子地図を格納する電子地図格納手段と、前記所定周期で取得した旅行者の位置情報を、前記電子地図上のポイントにマッチングさせることによって、旅行者の旅行経路を演算する旅行経路演算手段と、前記旅行者の前記演算した旅行経路上の各ポイントの通過タイミングに基づき、当該旅行者の移動手段を判別する移動手段判別手段とを備えたことを特徴とする旅行経路判別システムが提供される。
【0010】
このような構成によれば、旅行者の旅行経路を電子地図上で特定できるので、従来の紙ベースの調査に比べて調査の精度や情報量(調査期間・調査項目)を向上させることができる。
【0011】
また、従来の被験者の記憶に頼る調査方法では、主要な交通手段しか収集できなかったが、上記の構成によれば、2以上のポイント間の移動手段を判別するようにしたので、旅行経路全体において旅行者の移動手段(自転車・バス・車・鉄道等)の情報を収集できる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記移動手段判別手段は、前記ポイントの通過タイミングに基づいて2以上のポイント間の移動時間を演算し、これに基づいて当該2以上のポイント間の移動手段を判別するものである。
【0013】
このような構成によれば、2以上のポイント間の移動時間と距離とに基づいてこの2以上のポイント間の移動手段を判別するようにしたので、被験者の記憶ではなく、客観的なデータに基づいて移動手段を判別することができる。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動手段判別手段は、2以上のポイント間の旅行者の移動速度を演算し、演算した移動速度と移動手段のモデル速度とを比較して当該2以上のポイント間の旅行者の移動手段を判別するものである。
【0015】
このような構成によれば、移動速度とモデル速度とを比較して移動手段を判別するようにしたので、旅行者や調査機関などの主観や経験などによらず、移動手段を客観的に判別できる。
【0016】
本発明の他の実施形態によれば、さらに、駐輪場、駐車場、タクシー乗り場、バス停若しくは鉄道の駅の少なくとも何れかを含む道路移動手段に関連する情報を前記各ポイントに関連付けて格納する移動手段関連情報格納手段と、前記2以上のポイントの少なくとも何れかのポイント若しくはこのポイントに近接するポイントに関連付けられている移動手段関連情報に基づいて当該2以上のポイント間の旅行者の移動手段を判別する第2の移動手段判別手段とを備えた。ここで、前記第2の移動手段判別手段は、前記2以上のポイントに関連付けられている移動手段関連情報が共通している場合に、当該共通する移動手段関連情報に関連する移動手段を前記2以上のポイント間の旅行者の移動手段と判別するものであることが好ましい。
【0017】
このような構成によれば、旅行経路上の2以上のポイントを抽出することで、その間の移動手段を簡易・迅速に特定することができる。例えば、2以上のポイントに関連付けられた移動手段関連情報が何れも「バス停」であれば、この間の移動時間や速度などによらず、移動手段をバスと判別できる。
【0018】
本発明の他の実施形態によれば、前記位置情報格納部に格納される位置情報は、前記旅行者の属性、旅行者が旅行するエリア若しくは旅行する時間帯の少なくとも何れかに基づいて設定された所定周期で取得された位置情報である。
【0019】
このような構成によれば、例えば、平日の昼間の住宅街は交通量が少ないため歩行し易く移動速度も早くなるため、比較的短い間隔(例えば3分)で位置情報を取得する。また、旅行者が高齢者である場合には歩行速度が遅いため、比較的長い間隔(例えば10分)で位置情報を取得すれば十分である。一方、電車、バス、地下鉄などの公共交通機関が発達しているエリアでは、旅行者の移動速度が早いため、短い間隔(例えば3分)で位置情報を取得できるように設定される。このように、位置情報を取得する周期を、例えば旅行者のIDや旅行時間帯などから判別することで、精度の高いパーソントリップ調査を行うことができる。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、さらに、前記2以上のポイント間について複数の旅行経路が演算された場合に、所定の情報に基いて1又は2以上の旅行経路を抽出する旅行経路抽出手段を備えた。
【0021】
このような構成によれば、複数の旅行経路が考えられる場合でも、そのうちの1又は2以上の経路を特定するようにしたので、旅行者にヒアリング等することなく所望の旅行経路データを収集できる。抽出の基準となる所定の情報としては、例えば、経路の距離や交差点の数、公共交通機関の利便性(バス停や駅に近いか)等が挙げられる。
【0022】
本発明の他の実施形態によれば、前記位置情報格納手段は、旅行者が備える携帯端末に格納された旅行者の位置情報を、所定周期でこの携帯端末から取得して格納するものである。これにより、通信端末に蓄積しておいた1週間、1ヶ月間等の旅行経路の情報をまとめて取得できるので、データ通信に要する種々の負荷を軽減できる。
【0023】
本発明の第2の主要な観点によれば、所定周期で取得した旅行者の位置情報を格納する旅行者位置情報格納工程と、前記所定周期で取得した旅行者の位置情報を、地図情報の所定の位置に設定された複数のポイントにマッチングさせることによって、旅行者の旅行経路を演算する旅行経路演算工程と、前記旅行者の前記演算した旅行経路上の各ポイントの通過タイミングに基づき、当該旅行者の移動手段を判別する移動手段判別工程とを備えたことを特徴とする旅行経路判別方法が提供される。
【0024】
このような構成によれば、上記した第1の主要な観点における旅行経路判別システムを利用して好適に得られる旅行経路判別方法を得ることができる。
【0025】
なお、この発明の他の特徴と顕著な効果は、次の発明の実施の形態の項の記載と添付した図面とを参照することで、より明確に理解される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0027】
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態の全体構成を簡単に説明する。
この図で符号1で示す旅行者は、パーソントリップ調査の被験者であり、GPSシステム2用の通信端末3を携帯している。この通信端末3は、例えば旅行者1に経路案内や施設案内などのサービスを提供する歩行者ITS(Intelligent Transport Systems)用の端末を兼用している。これにより、パーソントリップ調査を単独で行う場合に比べて被験者の精神的負荷やコストを軽減でき、また旅行者1にパーソントリップ調査を意識させずに旅行経路を機械的・客観的に収集することが可能になる。
【0028】
前記通信端末3が図示しないGPS衛星と位置情報を送受信することで旅行者1の現在位置を所定周期で検出するようになっている。この通信端末3は、GPS衛星と現在位置の情報を通信するためのアンテナと、現在位置を取得した時刻を記録するためのタイマと、取得した現在位置とその位置における時刻とを記憶する記憶部とを備えている。前記タイマは、時刻ではなく、調査開始からの経過時間を記録するものであっても良い。
【0029】
ここで、通信端末3が旅行者1の位置情報を取得する所定周期は、旅行者1の属性(性別、年齢、障害の程度等)や旅行者1が移動するエリアの属性(公共交通機関が発達しているか、坂道が多いか、繁華街か等)、若しくは旅行する時間帯(通勤・通学の時間帯か、買物の時間帯か等)の少なくとも何れかに基づいて設定されるものである。この周期は、上記した情報に基づいて予め固定値を設定しても良く、また旅行者1が旅行するエリア等に基づいて動的に変更しても良い。
【0030】
前記GPSシステム2で検出した旅行者1の現在位置の情報は、1週間、1ヶ月等の所定期間、前記通信端末3の記憶部に格納され、その期間経過後に旅行経路判別システム4に送信される。このシステム4は、パーソントリップ調査を行う調査機関のホストコンピュータに設置されており、図1に示すように、通信端末3から送信された旅行者1の位置情報(位置と時刻)を通信インタフェース5を通じて位置情報取得部6が取得して、この旅行者1のIDに関連付けて位置情報格納部7に格納する。旅行者1のIDは、旅行者1の住所、年齢、性別などの属性情報と共に旅行者情報格納部8に格納されている。
【0031】
また、この旅行経路判別システム4は、電子地図格納部9、移動手段のモデル速度テーブル10、旅行経路演算部11、移動手段判別部12及び旅行経路出力部13も備えているものである。
【0032】
前記電子地図格納部9は、電子地図取得部14が前記通信インタフェース5を通じて外部の電子地図DB15から取得した地図情報と、この地図情報の所定の位置に設定された複数のポイント16と、このポイント16に関連付けられた移動手段関連情報17とを含む電子地図を格納するものである。
【0033】
ここで、前記2以上のポイント16を設定する所定間隔は、旅行者1の移動速度やGPSシステム2による旅行者1の位置検出精度等に基づいて決定される。本実施形態では、一例として20m間隔でポイントを設定している。
【0034】
また、移動手段関連情報17は、旅行者1が利用する自転車、バイク、自動車、タクシー、バス、電車などの移動手段に関連付けられた情報であり、例えば駐輪場、駐車場、タクシー乗り場、バス停若しくは鉄道の駅が含まれる。
【0035】
前記モデル速度テーブル10は、移動手段の種別毎に予め設定されている移動手段のモデル速度を格納するものである。例えば、図2にすように、移動手段が徒歩の場合の歩行速度は60m(時速3.6km)、自転車の場合は分速200m(時速12km)、バイク、タクシー及び自動車の場合は分速600m(時速36km)、バスの場合は分速400m(時速24km)と設定されている。
【0036】
前記旅行経路演算部11は、前記所定周期で取得した各時刻における旅行者1の位置情報を、前記電子地図上のポイント16にマッチングさせることによって、旅行者1の旅行経路を演算するものである。
【0037】
また、この旅行経路演算部11は、複数の旅行経路が演算された場合に、所定の情報に基いて1又は2以上の経路を抽出する旅行経路抽出部18を備えている。本実施形態では、この旅行経路抽出部18は、演算された複数の経路の距離について、各経路に含まれる前記ポイント16の数若しくはポイント16間の距離を合算することによって算出し、最も距離が短い経路を旅行者1の旅行経路として抽出するものである。なお、時間帯に応じて交通量が少ない経路や旅行者1の属性(高齢者・障害者等)に基づいて旅行者1が通行し易い道路(階段や急な坂道がない経路等)を抽出するようにしても良い。また、調査の目的により複数の旅行経路が含まれていても構わない場合にはこの旅行経路抽出部18を省略しても良い。
【0038】
前記移動手段判別部12は、前記旅行者1の前記演算した旅行経路上の各ポイント16の通過タイミングに基づいて当該旅行者1の移動手段を判別するものである。具体的には、前記位置情報に含まれる時刻の情報に基いて前記演算した旅行経路上の2以上のポイント16、16間の移動時間を算出し、算出した移動時間に基づいて当該2以上のポイント16、16間の旅行者1の移動手段を判別するものである。
【0039】
この移動手段判別部12は、図3に示すように、前記位置情報に含まれる時刻の情報に基いて前記旅行者1の旅行経路の2以上のポイント16、16間の移動時間を算出する移動時間算出部19と、当該2以上のポイント16、16間の距離を算出する距離算出部20と、算出した移動時間及び距離から当該2以上のポイント16、16間の旅行者1の移動速度を演算する移動速度演算部21と、前記モデル速度テーブル10から移動手段のモデル速度を取得するモデル速度取得部22と、前記演算した移動速度とモデル速度とを比較することで移動手段を判別し、判別した移動手段の種別を前記旅行経路演算部11に対して出力する移動手段出力部23とを備えている。ここで、旅行経路演算部11が複数の旅行経路を演算した場合、前記旅行経路抽出部18が複数の経路の距離を既に算出している。この場合には、前記距離算出部20は、抽出された経路について算出済みの距離を取得するように構成されている。
【0040】
また、この移動手段判別部12は、前記移動速度に基づいて複数の移動手段を抽出した場合に、1又は2以上の移動手段を特定する移動手段特定部24を備えている。この移動手段特定部24は、前記2以上のポイント16若しくはこれに近接するポイント16の少なくとも何れかに関連付けられている移動手段関連情報17に基づいて、旅行者1の移動手段を特定するものである。この場合、2以上のポイント16に共通する移動手段関連情報17がなくても、例えば一方のポイント16にタクシー乗り場やバス停が関連付けられている場合には、移動手段をタクシー若しくはバスと特定するようにしても良い。
【0041】
また、近接するポイント16は、例えば旅行者1の位置情報を取得する所定周期と地図上のポイント16の設定間隔とに基づいて設定するのが好ましい。本実施形態では、旅行者1の位置情報を5分間隔で取得し、ポイント16を20m間隔で設定している。そのため、旅行者1が徒歩で移動する場合、60m/分×5分÷20m=15個分のポイントを移動することになる。従って、移動手段特定部24は最大で隣接する15個のポイントについて移動手段関連情報17を取得するように設定される。
【0042】
前記旅行経路出力部13は、前記旅行経路演算部11が演算した旅行経路に、前記移動手段判別部12が判別した移動手段の情報と前記電子地図上のポイント16とを関連付けて出力するものである。これにより、移動手段を含めた旅行者1の旅行経路のデータを提供することができる。
【0043】
上記した各構成要素は、実際には前記調査機関のホストコンピュータにインストールされたコンピュータソフトウエアプログラム若しくは1つのプログラム中のサブルーチンである。そして、このコンピュータシステムの図示しない中央演算装置(CPU)によってRAM上に呼び出され実行されることで、OS(オペレーションシステム)と協働してこの発明の各機能を奏するようになっている。
【0044】
次に、上記のように構成された旅行経路判別システム4を利用して旅行者1の旅行経路を判別する具体例を、図4を参照して説明する。
【0045】
この図に破線で示すように、旅行者1の旅行経路は、自宅Sから図中Stで示す鉄道の駅まで移動し、この駅Stから電車に乗って図示しない目的地に向かっているものである。このような旅行経路において、旅行者1は、自宅S前の道路R1を徒歩で移動し、バス通りR2のバス停BS1からバスに乗り、駅前のバス停BS2で降車している。
【0046】
この旅行者1が、自宅Sを出る時に前記通信端末3のスイッチをONにすることでパーソントリップ調査が開始される。具体的には、上記したように旅行者1の現在位置がGPSシステム2によって所定周期で検出され、検出された現在位置とその位置における時刻とがこの旅行者1のIDと共に通信端末3に随時記録される。図示の例では、5分間隔で旅行者1の位置情報を取得している。これにより、スタート地点P0から、P1、P2・・・の順に旅行者1の位置情報が取得される。
【0047】
また、図に黒丸で示すのは、電子地図上に設定されたポイント16である。このポイント16は、電子地図の道路上に所定間隔(本実施形態では20m)で設定されている。この図4においては、前記旅行経路演算部11によって旅行者1の位置情報(現在位置及び時刻)にマッチングされたポイント16のみを示す。
【0048】
このようにして旅行経路が演算された場合でも、旅行者1がバス停BS1からバスに乗った時から駅前のバス停BS2で降車するまでは、位置情報を取得することができなかったため、このままでは1の旅行経路及び移動手段を特定することができない。そこで、この実施形態では、まず前記旅行経路抽出部18によって最短の経路を抽出し、抽出した経路について前記移動手段判別部12によって移動手段を特定するようにした。
【0049】
具体的には、旅行経路演算部11が第3のポイントP3から第4のポイントP4に移動する経路として演算したR2〜R3〜R4の第1の経路と、R5〜R6〜R4の第2の経路の両方について、前記旅行経路抽出部18が距離を算出する。この例では、第1の経路が3km、第2の経路が3.5kmであったとする。
【0050】
このようにして、旅行距離が短い第1の経路が抽出されると、次に移動手段判別部12が、この第1の経路における移動手段を判別する。すなわち、図4の例では、旅行者1の位置情報において第3のポイントP3から第4のポイントP4まで10分経過しているが、移動距離(3km)が旅行者1の歩行速度に基づく移動可能距離に比して極端に長くなっている。そのため、徒歩以外の移動手段を特定する必要がある。ここで、3kmの距離を10分で移動できる手段として、バス、タクシー、バイク等が考えられ、実際にどの移動手段で移動したかを特定することができない。このような場合、従来は旅行者本人に後日ヒアリングするなどしてこのような空白区間(空白時間)に対応していたが、旅行者1の記憶に頼ることになるので旅行経路や移動手段を正確に特定することができない。
【0051】
そこで、この実施形態では、前記距離算出部20が算出した距離と、移動時間とに基づいて前記移動速度演算部21によって旅行者1の移動速度を演算するようにした。この移動速度を、前記モデル速度テーブル10に格納した移動手段毎のモデル速度と比較することで、旅行者1が利用した移動手段がバスであると特定することができる。
【0052】
次に、このシステム4の詳細な機能を実際の動作と共に、図5及び図6を参照して説明する。なお、これらの図のS1〜S18は処理順序を示す符号であり、以下の説明のステップS1〜S18に対応する。
【0053】
まず、図5に示す旅行経路の演算フローについて説明する。
この処理においては、まず前記位置情報取得部6が、旅行者1が携帯する通信端末3から旅行者1の位置情報を取得して前記位置情報格納部7に旅行者1のIDと共に格納する(ステップS1)。
【0054】
ついで、前記電子地図取得部14が、前記電子地図DB15から旅行者1が旅行するエリアの電子地図を取得して電子地図格納部9に格納する(ステップS2)。
【0055】
そして、これらの取得した情報に基づいて、前記旅行経路演算部11が旅行者1の位置情報を電子地図上のポイント16にマッチングさせることで旅行者1の旅行経路を演算する(ステップS3)。演算された旅行経路が複数ある場合には、前記旅行経路抽出部18が、演算された全ての旅行経路の距離を算出する(ステップS4、S5)。
【0056】
前記旅行経路抽出部18は、算出した距離が最短の旅行経路を抽出する(ステップS6)。なお、複数の旅行経路を抽出するように設定されている場合には、設定された数の経路を前記旅行距離が短い順に抽出する。
【0057】
ついで、抽出された旅行経路中に含まれる2以上のポイント16を抽出し、これらの2以上のポイント間の移動手段を判別する(ステップS7)。この移動手段の判別は図6を参照して後に説明する。なお、前記ステップS4において演算された旅行経路が1つだけである場合には、その経路中の移動手段を判別する。
【0058】
また、前記旅行経路出力部13が、判別された移動手段を各ポイント16に関連付けた旅行経路を、プリンタや記憶装置などに対して出力する(ステップS8)。これにより、正確で客観的な旅行経路の情報を収集でき、また電子データとして蓄積することができるので、道路管理や公共交通機関の整備などに有益な情報を提供することができる。
【0059】
次に、図6を参照して前記ステップS7で示した移動手段の判別フローを説明する。
この処理においては、まず各ポイントにマッチングされた位置情報に含まれている時刻情報に基づいて、前記移動時間算出部19が旅行者1の2ポイント間の移動時間を算出する(ステップS9)。
【0060】
ついで、前記距離算出部20が2ポイント間の距離を算出する(ステップS10)。前記旅行経路抽出部18によって距離が算出されている場合には、その距離を取得する。このようにして算出された2ポイント間の移動時間及び距離に基づいて、前記移動速度演算部21が、旅行者1の移動速度を演算する(ステップS11)。演算された旅行者1の旅行速度と、前記モデル速度テーブル10に格納された移動手段毎のモデル速度とを比較して、所定の誤差範囲内にある移動手段をこの2ポイント間の移動手段候補として抽出する(ステップS12)。
【0061】
ここで、例えばバスと自動車とタクシーはモデル速度が近似若しくは同一であるため、これらの移動手段を複数抽出することが考えられる。また、旅行者1は実際はバスに乗ったが、渋滞していて移動速度が自転車と同程度である場合も考えられる。このように、複数の移動手段の候補を抽出した場合には、前記移動手段特定部24が、前記2以上のポイントに関連付けられている移動手段関連情報17を前記電子地図格納部9から取得する(ステップS13、S14)。
【0062】
ついで、前記移動手段出力部23が、取得した移動手段関連情報17が経路の始点と終点のポイントにおいて共通するかを判別し、共通する場合にはその移動手段関連情報17に関連する移動手段を特定する(ステップS15、S16)。
【0063】
最後に、特定した移動手段の種別を当該2ポイントに関連付けて、前記旅行経路演算部11に出力する(ステップS17)。
【0064】
一方、前記ステップS15において、共通する移動手段関連情報17がなかった場合は、当該2ポイントに移動手段の特定が不可能であった旨のフラグを設定して、前記旅行経路演算部11に出力する(ステップS18)。これにより、移動手段を判別できなかった区間を特定しておくことができるので、この経路の移動手段だけ後日旅行者1にヒアリングしたり、他の旅行者1の旅行経路や異なる日の旅行経路を参照するなどして処置できる。なお、上記した様に、何れかのポイント16に関連付けられている移動手段関連情報17に基づいて移動手段の候補を抽出する様にしても良い。
【0065】
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
【0066】
例えば、上記実施形態においては、移動時間と移動距離の両方を算出して移動手段を判別するようにしているが、これに限られない。例えば、経路内のポイントの数と時間とで速度を算出したり、特定の道路の移動手段を予め決定しておくようにしても良い。
【0067】
また、旅行者の現在位置の検出は、上記したGPSシステム以外に、路面に設置した通信タグやジャイロコンパスなどを利用した従来周知の方法を採用することもできる。
【0068】
また、前記実施形態では、旅行者は歩行者としたが、カーナビなどの通信端末を搭載した自動車のトリップ調査にも本発明を適用できるものである。
【0069】
さらに、上記実施形態では、旅行経路演算部11によって複数の旅行経路が演算された場合に、旅行経路抽出部18によって距離が最短の経路を抽出する様にしたがこれに限られない。
【0070】
例えば図4の例で、前記第3及び第4のポイントP3、P4に関連付けられて電子地図格納部9に格納されている移動手段関連情報17を参照することによって、この2以上のポイント間の移動手段を判別するようにしても良い。この場合には、前記したように2以上のポイントP3、P4若しくはこれらに近接するポイントに関連付けられている移動手段関連情報17が共通する場合に、この共通している移動手段を利用したと判別する。図4の例では、第3のポイントP3に駅前のバス停BS2、駐輪場、タクシー乗降場、駐車場が関連付けられているものとする。また第4のポイントP4に近接するポイントにバス停BS1が関連付けられているものとする。このことから、この旅行経路における移動手段をバスと特定できるものである。このようにして移動手段を判別することで演算された複数の旅行経路から1の経路を特定できる場合には、前記旅行経路抽出部18を省略しても良い。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、旅行者が移動した旅行経路の情報を移動手段の情報も含めて容易かつ確実に収集でき、また長期間に亘って大量の旅行経路の情報を収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態及び旅行経路判別システムの全体構成を示す図。
【図2】モデル速度テーブルの一例を示す図。
【図3】移動手段判別部の構成を示す図。
【図4】旅行経路の一例を示す模式図。
【図5】旅行経路演算工程を示すフローチャート。
【図6】移動手段判別工程を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…旅行者
2…GPSシステム
3…通信端末
4…旅行経路判別システム
5…通信インタフェース
6…位置情報取得部
7…位置情報格納部
8…旅行者情報格納部
9…電子地図格納部
10…モデル速度テーブル
11…旅行経路演算部
12…移動手段判別部
13…旅行経路出力部
14…電子地図取得部
15…電子地図DB
16…ポイント情報
17…移動手段関連情報
18…旅行経路抽出部
19…移動時間算出部
20…距離算出部
21…移動速度演算部
22…モデル速度取得部
23…移動手段出力部
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行者などが道路上を移動した旅行経路を判別するシステム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、交通主体である人の動きを把握するために、パーソントリップ調査と称される調査が行われている。この調査は、どのような人(属性)が、どこからどこへ、どのような目的・交通手段で、どの時間帯に動いたか、について、調査日1日の全ての動きを把握するように行われている。この調査により、都市圏内の交通実体を把握し、その後の総合都市交通体系調査と相俟って、都市圏の将来の交通計画を策定するのに有益な情報を収集するものである。
【0003】
ここで、パーソントリップ調査におけるトリップとは、人がある目的を持ってある地点から他の地点に移動することと定義される。例えば、自宅から勤務先への行くのに自転車やバスと電車のように複数の交通手段を利用した場合でも「勤務先へ」という1トリップとして捉えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のパーソントリップ調査は、特定の被験者の調査日における移動履歴について、アンケートに記入してもらったり、調査員がヒアリングすることによって行っていた。そのため、必要なサンプル数を収集しそれを集計するために、多大な労力、時間及びコストを要している。
【0005】
また、このような被験者の記憶に頼る調査方法では、調査の精度に限界があり調査結果の信頼性に問題がある。また、調査期間は最長でも1週間程度に限られ、詳細な情報の収集も困難であるため、収集できる情報量も十分とは言えない。
【0006】
一方、前記のように1トリップにおいて複数の交通機関を利用した場合でも、従来は「代表交通機関」という主要な交通機関の情報しか収集していない。この主要な交通機関の優先順位は、鉄道・バス・自動車・二輪車(バイク及び自転車)・徒歩の順とされている。そのため、バスで駅まで行き鉄道で勤務先まで移動した場合でも、交通手段としては「鉄道」しか収集されていなかった。
【0007】
このように、従来行われていたパーソントリップ調査は、調査方法に問題があり、前記した目的を満足できるような調査結果を得られていないのが現状である。
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、旅行者が移動した旅行経路の情報を移動手段の情報も含めて容易かつ確実に収集でき、また長期間に亘って大量の旅行経路の情報を収集することができる旅行者旅行経路判別システム及び判別方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の主要な観点によれば、所定周期で取得した旅行者の位置情報を格納する旅行者位置情報格納手段と、地図情報とこの地図情報の所定の位置に設定された複数のポイントとを含む電子地図を格納する電子地図格納手段と、前記所定周期で取得した旅行者の位置情報を、前記電子地図上のポイントにマッチングさせることによって、旅行者の旅行経路を演算する旅行経路演算手段と、前記旅行者の前記演算した旅行経路上の各ポイントの通過タイミングに基づき、当該旅行者の移動手段を判別する移動手段判別手段とを備えたことを特徴とする旅行経路判別システムが提供される。
【0010】
このような構成によれば、旅行者の旅行経路を電子地図上で特定できるので、従来の紙ベースの調査に比べて調査の精度や情報量(調査期間・調査項目)を向上させることができる。
【0011】
また、従来の被験者の記憶に頼る調査方法では、主要な交通手段しか収集できなかったが、上記の構成によれば、2以上のポイント間の移動手段を判別するようにしたので、旅行経路全体において旅行者の移動手段(自転車・バス・車・鉄道等)の情報を収集できる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記移動手段判別手段は、前記ポイントの通過タイミングに基づいて2以上のポイント間の移動時間を演算し、これに基づいて当該2以上のポイント間の移動手段を判別するものである。
【0013】
このような構成によれば、2以上のポイント間の移動時間と距離とに基づいてこの2以上のポイント間の移動手段を判別するようにしたので、被験者の記憶ではなく、客観的なデータに基づいて移動手段を判別することができる。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、前記移動手段判別手段は、2以上のポイント間の旅行者の移動速度を演算し、演算した移動速度と移動手段のモデル速度とを比較して当該2以上のポイント間の旅行者の移動手段を判別するものである。
【0015】
このような構成によれば、移動速度とモデル速度とを比較して移動手段を判別するようにしたので、旅行者や調査機関などの主観や経験などによらず、移動手段を客観的に判別できる。
【0016】
本発明の他の実施形態によれば、さらに、駐輪場、駐車場、タクシー乗り場、バス停若しくは鉄道の駅の少なくとも何れかを含む道路移動手段に関連する情報を前記各ポイントに関連付けて格納する移動手段関連情報格納手段と、前記2以上のポイントの少なくとも何れかのポイント若しくはこのポイントに近接するポイントに関連付けられている移動手段関連情報に基づいて当該2以上のポイント間の旅行者の移動手段を判別する第2の移動手段判別手段とを備えた。ここで、前記第2の移動手段判別手段は、前記2以上のポイントに関連付けられている移動手段関連情報が共通している場合に、当該共通する移動手段関連情報に関連する移動手段を前記2以上のポイント間の旅行者の移動手段と判別するものであることが好ましい。
【0017】
このような構成によれば、旅行経路上の2以上のポイントを抽出することで、その間の移動手段を簡易・迅速に特定することができる。例えば、2以上のポイントに関連付けられた移動手段関連情報が何れも「バス停」であれば、この間の移動時間や速度などによらず、移動手段をバスと判別できる。
【0018】
本発明の他の実施形態によれば、前記位置情報格納部に格納される位置情報は、前記旅行者の属性、旅行者が旅行するエリア若しくは旅行する時間帯の少なくとも何れかに基づいて設定された所定周期で取得された位置情報である。
【0019】
このような構成によれば、例えば、平日の昼間の住宅街は交通量が少ないため歩行し易く移動速度も早くなるため、比較的短い間隔(例えば3分)で位置情報を取得する。また、旅行者が高齢者である場合には歩行速度が遅いため、比較的長い間隔(例えば10分)で位置情報を取得すれば十分である。一方、電車、バス、地下鉄などの公共交通機関が発達しているエリアでは、旅行者の移動速度が早いため、短い間隔(例えば3分)で位置情報を取得できるように設定される。このように、位置情報を取得する周期を、例えば旅行者のIDや旅行時間帯などから判別することで、精度の高いパーソントリップ調査を行うことができる。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、さらに、前記2以上のポイント間について複数の旅行経路が演算された場合に、所定の情報に基いて1又は2以上の旅行経路を抽出する旅行経路抽出手段を備えた。
【0021】
このような構成によれば、複数の旅行経路が考えられる場合でも、そのうちの1又は2以上の経路を特定するようにしたので、旅行者にヒアリング等することなく所望の旅行経路データを収集できる。抽出の基準となる所定の情報としては、例えば、経路の距離や交差点の数、公共交通機関の利便性(バス停や駅に近いか)等が挙げられる。
【0022】
本発明の他の実施形態によれば、前記位置情報格納手段は、旅行者が備える携帯端末に格納された旅行者の位置情報を、所定周期でこの携帯端末から取得して格納するものである。これにより、通信端末に蓄積しておいた1週間、1ヶ月間等の旅行経路の情報をまとめて取得できるので、データ通信に要する種々の負荷を軽減できる。
【0023】
本発明の第2の主要な観点によれば、所定周期で取得した旅行者の位置情報を格納する旅行者位置情報格納工程と、前記所定周期で取得した旅行者の位置情報を、地図情報の所定の位置に設定された複数のポイントにマッチングさせることによって、旅行者の旅行経路を演算する旅行経路演算工程と、前記旅行者の前記演算した旅行経路上の各ポイントの通過タイミングに基づき、当該旅行者の移動手段を判別する移動手段判別工程とを備えたことを特徴とする旅行経路判別方法が提供される。
【0024】
このような構成によれば、上記した第1の主要な観点における旅行経路判別システムを利用して好適に得られる旅行経路判別方法を得ることができる。
【0025】
なお、この発明の他の特徴と顕著な効果は、次の発明の実施の形態の項の記載と添付した図面とを参照することで、より明確に理解される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0027】
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態の全体構成を簡単に説明する。
この図で符号1で示す旅行者は、パーソントリップ調査の被験者であり、GPSシステム2用の通信端末3を携帯している。この通信端末3は、例えば旅行者1に経路案内や施設案内などのサービスを提供する歩行者ITS(Intelligent Transport Systems)用の端末を兼用している。これにより、パーソントリップ調査を単独で行う場合に比べて被験者の精神的負荷やコストを軽減でき、また旅行者1にパーソントリップ調査を意識させずに旅行経路を機械的・客観的に収集することが可能になる。
【0028】
前記通信端末3が図示しないGPS衛星と位置情報を送受信することで旅行者1の現在位置を所定周期で検出するようになっている。この通信端末3は、GPS衛星と現在位置の情報を通信するためのアンテナと、現在位置を取得した時刻を記録するためのタイマと、取得した現在位置とその位置における時刻とを記憶する記憶部とを備えている。前記タイマは、時刻ではなく、調査開始からの経過時間を記録するものであっても良い。
【0029】
ここで、通信端末3が旅行者1の位置情報を取得する所定周期は、旅行者1の属性(性別、年齢、障害の程度等)や旅行者1が移動するエリアの属性(公共交通機関が発達しているか、坂道が多いか、繁華街か等)、若しくは旅行する時間帯(通勤・通学の時間帯か、買物の時間帯か等)の少なくとも何れかに基づいて設定されるものである。この周期は、上記した情報に基づいて予め固定値を設定しても良く、また旅行者1が旅行するエリア等に基づいて動的に変更しても良い。
【0030】
前記GPSシステム2で検出した旅行者1の現在位置の情報は、1週間、1ヶ月等の所定期間、前記通信端末3の記憶部に格納され、その期間経過後に旅行経路判別システム4に送信される。このシステム4は、パーソントリップ調査を行う調査機関のホストコンピュータに設置されており、図1に示すように、通信端末3から送信された旅行者1の位置情報(位置と時刻)を通信インタフェース5を通じて位置情報取得部6が取得して、この旅行者1のIDに関連付けて位置情報格納部7に格納する。旅行者1のIDは、旅行者1の住所、年齢、性別などの属性情報と共に旅行者情報格納部8に格納されている。
【0031】
また、この旅行経路判別システム4は、電子地図格納部9、移動手段のモデル速度テーブル10、旅行経路演算部11、移動手段判別部12及び旅行経路出力部13も備えているものである。
【0032】
前記電子地図格納部9は、電子地図取得部14が前記通信インタフェース5を通じて外部の電子地図DB15から取得した地図情報と、この地図情報の所定の位置に設定された複数のポイント16と、このポイント16に関連付けられた移動手段関連情報17とを含む電子地図を格納するものである。
【0033】
ここで、前記2以上のポイント16を設定する所定間隔は、旅行者1の移動速度やGPSシステム2による旅行者1の位置検出精度等に基づいて決定される。本実施形態では、一例として20m間隔でポイントを設定している。
【0034】
また、移動手段関連情報17は、旅行者1が利用する自転車、バイク、自動車、タクシー、バス、電車などの移動手段に関連付けられた情報であり、例えば駐輪場、駐車場、タクシー乗り場、バス停若しくは鉄道の駅が含まれる。
【0035】
前記モデル速度テーブル10は、移動手段の種別毎に予め設定されている移動手段のモデル速度を格納するものである。例えば、図2にすように、移動手段が徒歩の場合の歩行速度は60m(時速3.6km)、自転車の場合は分速200m(時速12km)、バイク、タクシー及び自動車の場合は分速600m(時速36km)、バスの場合は分速400m(時速24km)と設定されている。
【0036】
前記旅行経路演算部11は、前記所定周期で取得した各時刻における旅行者1の位置情報を、前記電子地図上のポイント16にマッチングさせることによって、旅行者1の旅行経路を演算するものである。
【0037】
また、この旅行経路演算部11は、複数の旅行経路が演算された場合に、所定の情報に基いて1又は2以上の経路を抽出する旅行経路抽出部18を備えている。本実施形態では、この旅行経路抽出部18は、演算された複数の経路の距離について、各経路に含まれる前記ポイント16の数若しくはポイント16間の距離を合算することによって算出し、最も距離が短い経路を旅行者1の旅行経路として抽出するものである。なお、時間帯に応じて交通量が少ない経路や旅行者1の属性(高齢者・障害者等)に基づいて旅行者1が通行し易い道路(階段や急な坂道がない経路等)を抽出するようにしても良い。また、調査の目的により複数の旅行経路が含まれていても構わない場合にはこの旅行経路抽出部18を省略しても良い。
【0038】
前記移動手段判別部12は、前記旅行者1の前記演算した旅行経路上の各ポイント16の通過タイミングに基づいて当該旅行者1の移動手段を判別するものである。具体的には、前記位置情報に含まれる時刻の情報に基いて前記演算した旅行経路上の2以上のポイント16、16間の移動時間を算出し、算出した移動時間に基づいて当該2以上のポイント16、16間の旅行者1の移動手段を判別するものである。
【0039】
この移動手段判別部12は、図3に示すように、前記位置情報に含まれる時刻の情報に基いて前記旅行者1の旅行経路の2以上のポイント16、16間の移動時間を算出する移動時間算出部19と、当該2以上のポイント16、16間の距離を算出する距離算出部20と、算出した移動時間及び距離から当該2以上のポイント16、16間の旅行者1の移動速度を演算する移動速度演算部21と、前記モデル速度テーブル10から移動手段のモデル速度を取得するモデル速度取得部22と、前記演算した移動速度とモデル速度とを比較することで移動手段を判別し、判別した移動手段の種別を前記旅行経路演算部11に対して出力する移動手段出力部23とを備えている。ここで、旅行経路演算部11が複数の旅行経路を演算した場合、前記旅行経路抽出部18が複数の経路の距離を既に算出している。この場合には、前記距離算出部20は、抽出された経路について算出済みの距離を取得するように構成されている。
【0040】
また、この移動手段判別部12は、前記移動速度に基づいて複数の移動手段を抽出した場合に、1又は2以上の移動手段を特定する移動手段特定部24を備えている。この移動手段特定部24は、前記2以上のポイント16若しくはこれに近接するポイント16の少なくとも何れかに関連付けられている移動手段関連情報17に基づいて、旅行者1の移動手段を特定するものである。この場合、2以上のポイント16に共通する移動手段関連情報17がなくても、例えば一方のポイント16にタクシー乗り場やバス停が関連付けられている場合には、移動手段をタクシー若しくはバスと特定するようにしても良い。
【0041】
また、近接するポイント16は、例えば旅行者1の位置情報を取得する所定周期と地図上のポイント16の設定間隔とに基づいて設定するのが好ましい。本実施形態では、旅行者1の位置情報を5分間隔で取得し、ポイント16を20m間隔で設定している。そのため、旅行者1が徒歩で移動する場合、60m/分×5分÷20m=15個分のポイントを移動することになる。従って、移動手段特定部24は最大で隣接する15個のポイントについて移動手段関連情報17を取得するように設定される。
【0042】
前記旅行経路出力部13は、前記旅行経路演算部11が演算した旅行経路に、前記移動手段判別部12が判別した移動手段の情報と前記電子地図上のポイント16とを関連付けて出力するものである。これにより、移動手段を含めた旅行者1の旅行経路のデータを提供することができる。
【0043】
上記した各構成要素は、実際には前記調査機関のホストコンピュータにインストールされたコンピュータソフトウエアプログラム若しくは1つのプログラム中のサブルーチンである。そして、このコンピュータシステムの図示しない中央演算装置(CPU)によってRAM上に呼び出され実行されることで、OS(オペレーションシステム)と協働してこの発明の各機能を奏するようになっている。
【0044】
次に、上記のように構成された旅行経路判別システム4を利用して旅行者1の旅行経路を判別する具体例を、図4を参照して説明する。
【0045】
この図に破線で示すように、旅行者1の旅行経路は、自宅Sから図中Stで示す鉄道の駅まで移動し、この駅Stから電車に乗って図示しない目的地に向かっているものである。このような旅行経路において、旅行者1は、自宅S前の道路R1を徒歩で移動し、バス通りR2のバス停BS1からバスに乗り、駅前のバス停BS2で降車している。
【0046】
この旅行者1が、自宅Sを出る時に前記通信端末3のスイッチをONにすることでパーソントリップ調査が開始される。具体的には、上記したように旅行者1の現在位置がGPSシステム2によって所定周期で検出され、検出された現在位置とその位置における時刻とがこの旅行者1のIDと共に通信端末3に随時記録される。図示の例では、5分間隔で旅行者1の位置情報を取得している。これにより、スタート地点P0から、P1、P2・・・の順に旅行者1の位置情報が取得される。
【0047】
また、図に黒丸で示すのは、電子地図上に設定されたポイント16である。このポイント16は、電子地図の道路上に所定間隔(本実施形態では20m)で設定されている。この図4においては、前記旅行経路演算部11によって旅行者1の位置情報(現在位置及び時刻)にマッチングされたポイント16のみを示す。
【0048】
このようにして旅行経路が演算された場合でも、旅行者1がバス停BS1からバスに乗った時から駅前のバス停BS2で降車するまでは、位置情報を取得することができなかったため、このままでは1の旅行経路及び移動手段を特定することができない。そこで、この実施形態では、まず前記旅行経路抽出部18によって最短の経路を抽出し、抽出した経路について前記移動手段判別部12によって移動手段を特定するようにした。
【0049】
具体的には、旅行経路演算部11が第3のポイントP3から第4のポイントP4に移動する経路として演算したR2〜R3〜R4の第1の経路と、R5〜R6〜R4の第2の経路の両方について、前記旅行経路抽出部18が距離を算出する。この例では、第1の経路が3km、第2の経路が3.5kmであったとする。
【0050】
このようにして、旅行距離が短い第1の経路が抽出されると、次に移動手段判別部12が、この第1の経路における移動手段を判別する。すなわち、図4の例では、旅行者1の位置情報において第3のポイントP3から第4のポイントP4まで10分経過しているが、移動距離(3km)が旅行者1の歩行速度に基づく移動可能距離に比して極端に長くなっている。そのため、徒歩以外の移動手段を特定する必要がある。ここで、3kmの距離を10分で移動できる手段として、バス、タクシー、バイク等が考えられ、実際にどの移動手段で移動したかを特定することができない。このような場合、従来は旅行者本人に後日ヒアリングするなどしてこのような空白区間(空白時間)に対応していたが、旅行者1の記憶に頼ることになるので旅行経路や移動手段を正確に特定することができない。
【0051】
そこで、この実施形態では、前記距離算出部20が算出した距離と、移動時間とに基づいて前記移動速度演算部21によって旅行者1の移動速度を演算するようにした。この移動速度を、前記モデル速度テーブル10に格納した移動手段毎のモデル速度と比較することで、旅行者1が利用した移動手段がバスであると特定することができる。
【0052】
次に、このシステム4の詳細な機能を実際の動作と共に、図5及び図6を参照して説明する。なお、これらの図のS1〜S18は処理順序を示す符号であり、以下の説明のステップS1〜S18に対応する。
【0053】
まず、図5に示す旅行経路の演算フローについて説明する。
この処理においては、まず前記位置情報取得部6が、旅行者1が携帯する通信端末3から旅行者1の位置情報を取得して前記位置情報格納部7に旅行者1のIDと共に格納する(ステップS1)。
【0054】
ついで、前記電子地図取得部14が、前記電子地図DB15から旅行者1が旅行するエリアの電子地図を取得して電子地図格納部9に格納する(ステップS2)。
【0055】
そして、これらの取得した情報に基づいて、前記旅行経路演算部11が旅行者1の位置情報を電子地図上のポイント16にマッチングさせることで旅行者1の旅行経路を演算する(ステップS3)。演算された旅行経路が複数ある場合には、前記旅行経路抽出部18が、演算された全ての旅行経路の距離を算出する(ステップS4、S5)。
【0056】
前記旅行経路抽出部18は、算出した距離が最短の旅行経路を抽出する(ステップS6)。なお、複数の旅行経路を抽出するように設定されている場合には、設定された数の経路を前記旅行距離が短い順に抽出する。
【0057】
ついで、抽出された旅行経路中に含まれる2以上のポイント16を抽出し、これらの2以上のポイント間の移動手段を判別する(ステップS7)。この移動手段の判別は図6を参照して後に説明する。なお、前記ステップS4において演算された旅行経路が1つだけである場合には、その経路中の移動手段を判別する。
【0058】
また、前記旅行経路出力部13が、判別された移動手段を各ポイント16に関連付けた旅行経路を、プリンタや記憶装置などに対して出力する(ステップS8)。これにより、正確で客観的な旅行経路の情報を収集でき、また電子データとして蓄積することができるので、道路管理や公共交通機関の整備などに有益な情報を提供することができる。
【0059】
次に、図6を参照して前記ステップS7で示した移動手段の判別フローを説明する。
この処理においては、まず各ポイントにマッチングされた位置情報に含まれている時刻情報に基づいて、前記移動時間算出部19が旅行者1の2ポイント間の移動時間を算出する(ステップS9)。
【0060】
ついで、前記距離算出部20が2ポイント間の距離を算出する(ステップS10)。前記旅行経路抽出部18によって距離が算出されている場合には、その距離を取得する。このようにして算出された2ポイント間の移動時間及び距離に基づいて、前記移動速度演算部21が、旅行者1の移動速度を演算する(ステップS11)。演算された旅行者1の旅行速度と、前記モデル速度テーブル10に格納された移動手段毎のモデル速度とを比較して、所定の誤差範囲内にある移動手段をこの2ポイント間の移動手段候補として抽出する(ステップS12)。
【0061】
ここで、例えばバスと自動車とタクシーはモデル速度が近似若しくは同一であるため、これらの移動手段を複数抽出することが考えられる。また、旅行者1は実際はバスに乗ったが、渋滞していて移動速度が自転車と同程度である場合も考えられる。このように、複数の移動手段の候補を抽出した場合には、前記移動手段特定部24が、前記2以上のポイントに関連付けられている移動手段関連情報17を前記電子地図格納部9から取得する(ステップS13、S14)。
【0062】
ついで、前記移動手段出力部23が、取得した移動手段関連情報17が経路の始点と終点のポイントにおいて共通するかを判別し、共通する場合にはその移動手段関連情報17に関連する移動手段を特定する(ステップS15、S16)。
【0063】
最後に、特定した移動手段の種別を当該2ポイントに関連付けて、前記旅行経路演算部11に出力する(ステップS17)。
【0064】
一方、前記ステップS15において、共通する移動手段関連情報17がなかった場合は、当該2ポイントに移動手段の特定が不可能であった旨のフラグを設定して、前記旅行経路演算部11に出力する(ステップS18)。これにより、移動手段を判別できなかった区間を特定しておくことができるので、この経路の移動手段だけ後日旅行者1にヒアリングしたり、他の旅行者1の旅行経路や異なる日の旅行経路を参照するなどして処置できる。なお、上記した様に、何れかのポイント16に関連付けられている移動手段関連情報17に基づいて移動手段の候補を抽出する様にしても良い。
【0065】
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
【0066】
例えば、上記実施形態においては、移動時間と移動距離の両方を算出して移動手段を判別するようにしているが、これに限られない。例えば、経路内のポイントの数と時間とで速度を算出したり、特定の道路の移動手段を予め決定しておくようにしても良い。
【0067】
また、旅行者の現在位置の検出は、上記したGPSシステム以外に、路面に設置した通信タグやジャイロコンパスなどを利用した従来周知の方法を採用することもできる。
【0068】
また、前記実施形態では、旅行者は歩行者としたが、カーナビなどの通信端末を搭載した自動車のトリップ調査にも本発明を適用できるものである。
【0069】
さらに、上記実施形態では、旅行経路演算部11によって複数の旅行経路が演算された場合に、旅行経路抽出部18によって距離が最短の経路を抽出する様にしたがこれに限られない。
【0070】
例えば図4の例で、前記第3及び第4のポイントP3、P4に関連付けられて電子地図格納部9に格納されている移動手段関連情報17を参照することによって、この2以上のポイント間の移動手段を判別するようにしても良い。この場合には、前記したように2以上のポイントP3、P4若しくはこれらに近接するポイントに関連付けられている移動手段関連情報17が共通する場合に、この共通している移動手段を利用したと判別する。図4の例では、第3のポイントP3に駅前のバス停BS2、駐輪場、タクシー乗降場、駐車場が関連付けられているものとする。また第4のポイントP4に近接するポイントにバス停BS1が関連付けられているものとする。このことから、この旅行経路における移動手段をバスと特定できるものである。このようにして移動手段を判別することで演算された複数の旅行経路から1の経路を特定できる場合には、前記旅行経路抽出部18を省略しても良い。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、旅行者が移動した旅行経路の情報を移動手段の情報も含めて容易かつ確実に収集でき、また長期間に亘って大量の旅行経路の情報を収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態及び旅行経路判別システムの全体構成を示す図。
【図2】モデル速度テーブルの一例を示す図。
【図3】移動手段判別部の構成を示す図。
【図4】旅行経路の一例を示す模式図。
【図5】旅行経路演算工程を示すフローチャート。
【図6】移動手段判別工程を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…旅行者
2…GPSシステム
3…通信端末
4…旅行経路判別システム
5…通信インタフェース
6…位置情報取得部
7…位置情報格納部
8…旅行者情報格納部
9…電子地図格納部
10…モデル速度テーブル
11…旅行経路演算部
12…移動手段判別部
13…旅行経路出力部
14…電子地図取得部
15…電子地図DB
16…ポイント情報
17…移動手段関連情報
18…旅行経路抽出部
19…移動時間算出部
20…距離算出部
21…移動速度演算部
22…モデル速度取得部
23…移動手段出力部
Claims (16)
- 所定周期で取得した旅行者の位置情報を格納する旅行者位置情報格納手段と、
地図情報とこの地図情報の所定の位置に設定された複数のポイントとを含む電子地図を格納する電子地図格納手段と、
前記所定周期で取得した旅行者の位置情報を、前記電子地図上のポイントにマッチングさせることによって、旅行者の旅行経路を演算する旅行経路演算手段と、
前記旅行者の前記演算した旅行経路上の各ポイントの通過タイミングに基づき、当該旅行者の移動手段を判別する移動手段判別手段と
を備えたことを特徴とする旅行経路判別システム。 - 請求項1記載の旅行経路判別システムにおいて、
前記移動手段判別手段は、前記ポイントの通過タイミングに基づいて2以上のポイント間の移動時間を演算し、これに基づいて当該2以上のポイント間の移動手段を判別するものである
ことを特徴とする旅行経路判別システム。 - 請求項1記載の旅行経路判別システムにおいて、
前記移動手段判別手段は、2以上のポイント間の旅行者の移動速度を演算し、演算した移動速度と移動手段のモデル速度とを比較して当該2以上のポイント間の旅行者の移動手段を判別するものである
ことを特徴とする旅行経路判別システム。 - 請求項1記載の旅行経路判別システムにおいて、
さらに、駐輪場、駐車場、タクシー乗り場、バス停若しくは鉄道の駅の少なくとも何れかを含む道路移動手段に関連する情報を前記各ポイントに関連付けて格納する移動手段関連情報格納手段と、
前記2以上のポイントの少なくとも何れかのポイント若しくはこのポイントに近接するポイントに関連付けられている移動手段関連情報に基づいて当該2以上のポイント間の旅行者の移動手段を判別する第2の移動手段判別手段と
を備えたことを特徴とする旅行経路判別システム。 - 請求項4記載の旅行経路判別システムにおいて、
前記第2の移動手段判別手段は、前記2以上のポイントに関連付けられている移動手段関連情報が共通している場合に、当該共通する移動手段関連情報に関連する移動手段を前記2以上のポイント間の旅行者の移動手段と判別するものである
ことを特徴とする旅行経路判別システム。 - 請求項1記載の旅行経路判別システムにおいて、
前記位置情報格納手段に格納される位置情報は、前記旅行者の属性、旅行者が旅行するエリア若しくは旅行する時間帯の少なくとも何れかに基づいて設定された所定周期で取得された位置情報である
ことを特徴とする旅行経路判別システム。 - 請求項1記載の旅行経路判別システムにおいて、
さらに、前記2以上のポイント間について複数の旅行経路が演算された場合に、所定の情報に基いて1又は2以上の旅行経路を抽出する旅行経路抽出手段を備えた
ことを特徴とする旅行経路判別システム。 - 請求項1記載の旅行経路判別システムにおいて、
前記位置情報格納手段は、旅行者が備える携帯端末に格納された旅行者の位置情報を、所定周期でこの携帯端末から取得して格納するものである
ことを特徴とする旅行経路判別システム。 - 所定周期で取得した旅行者の位置情報を格納する旅行者位置情報格納工程と、
前記所定周期で取得した旅行者の位置情報を、地図情報の所定の位置に設定された複数のポイントにマッチングさせることによって、旅行者の旅行経路を演算する旅行経路演算工程と、
前記旅行者の前記演算した旅行経路上の各ポイントの通過タイミングに基づき、当該旅行者の移動手段を判別する移動手段判別工程と
を備えたことを特徴とする旅行経路判別方法。 - 請求項9記載の旅行経路判別方法において、
前記移動手段判別工程は、前記ポイントの通過タイミングに基づいて2以上のポイント間の移動時間を演算し、これに基づいて当該2以上のポイント間の移動手段を判別するものである
ことを特徴とする旅行経路判別方法。 - 請求項9記載の旅行経路判別方法において、
前記移動手段判別工程は、2以上のポイント間の旅行者の移動速度を演算し、演算した移動速度と移動手段のモデル速度とを比較して当該2以上のポイント間の旅行者の移動手段を判別するものである
ことを特徴とする旅行経路判別方法。 - 請求項9記載の旅行経路判別方法において、
さらに、前記各ポイントに関連付けられた駐輪場、駐車場、タクシー乗り場、バス停若しくは鉄道の駅の少なくとも何れかを含む道路移動手段に関連する情報を取得する移動手段関連情報取得工程と、
前記2以上のポイントの少なくとも何れかのポイント若しくはこのポイントに近接するポイントに関連付けられている移動手段関連情報に基づいて当該2以上のポイント間の旅行者の移動手段を判別する第2の移動手段判別工程と
を備えたことを特徴とする旅行経路判別方法。 - 請求項12記載の旅行経路判別方法において、
前記第2の移動手段判別工程は、前記2以上のポイントに関連付けられている移動手段関連情報が共通している場合に、当該共通する移動手段関連情報に関連する移動手段を前記2以上のポイント間の旅行者の移動手段と判別するものである
ことを特徴とする旅行経路判別方法。 - 請求項9記載の旅行経路判別方法において、
前記位置情報格納工程で格納される位置情報は、前記旅行者の属性、旅行者が旅行するエリア若しくは旅行する時間帯の少なくとも何れかに基づいて設定された所定周期で取得された旅行者の位置情報である
ことを特徴とする旅行経路判別方法。 - 請求項9記載の旅行経路判別方法において、
さらに、前記2以上のポイント間について複数の旅行経路が演算された場合に、所定の情報に基いて1又は2以上の旅行経路を抽出する旅行経路抽出工程を備えた
ことを特徴とする旅行経路判別方法。 - 請求項9記載の旅行経路判別方法において、
前記位置情報取得工程は、旅行者に設置した携帯端末に格納された旅行者の位置情報を、所定周期でこの携帯端末から取得するものである
ことを特徴とする旅行経路判別方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003043291A JP2004252772A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 旅行者の旅行経路を判別するシステム及び方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003043291A JP2004252772A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 旅行者の旅行経路を判別するシステム及び方法 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2003043291A Pending JP2004252772A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 旅行者の旅行経路を判別するシステム及び方法 |
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JP (1) | JP2004252772A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101518830B1 (ko) | 2008-09-02 | 2015-05-12 | 삼성전자주식회사 | 휴대 단말기의 수집 정보 표시 방법 및 장치 |
KR102297845B1 (ko) * | 2020-12-14 | 2021-09-06 | 주식회사 유아이네트웍스 | 모바일 단말의 위치정보를 이용하여 사용자의 이동을 파악하기 위한 방법, 이를 수행하기 위한 장치 및 시스템 |
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2003
- 2003-02-20 JP JP2003043291A patent/JP2004252772A/ja active Pending
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