JP2004251616A - 熱交換器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単かつ安価に製造でき、しかも十分な耐孔食性を有する熱交換器およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 複数の偏平中空体2と、隣接する偏平中空体2間に配置されかつ偏平中空体2にろう付されたアルミニウム製フィン3とを備えている。偏平中空体2を、アルミニウム製芯材と芯材の少なくとも外面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウム製クラッド材よりなる2枚の板状体6の周縁部どうしをろう付することにより形成する。クラッド材の芯材はCu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金よりなる。偏平中空体2外面の最表面から深さ100μmまでの表層部における深さに対する電位の変化を表す線グラフにおける線上の各点の電位勾配は、0.25mV以上である。
【選択図】 図1

Description

この発明は熱交換器およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、たとえばフロン系冷媒を使用するカーエアコンのコンデンサやエバポレータ、CO冷媒を使用するカーエアコンのガスクーラやエバポレータ、自動車用オイルクーラ、自動車用ラジエータなどとして使用される熱交換器およびその製造方法に関する。
この明細書および請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。また、当然のことながら、元素記号で表現された金属には、その合金は含まれない。
さらに、この明細書および請求の範囲において、「電位」とは、pH3の5wt%NaCl水溶液中において、飽和カロメル電極を使用して測定した電位を意味するものとする。
たとえば、フロン系冷媒を使用したカーエアコン用エバポレータとして、積層型と称されるものが広く知られている。積層型エバポレータは、並列状に配置されかつ上下両端部のうち少なくともいずれか一方において相互に連通状にろう付された複数の偏平中空体と、隣接する偏平中空体間に配置されかつ偏平中空体にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィンとを備えており、流体入口から流入してきた冷媒が、すべての偏平中空体の流体流通部内を流れて流体出口から流出するようになされている。偏平中空体は、アルミニウム製芯材と芯材の両面を覆うAl−Si系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウムブレージングシートよりなる2枚の板状体の周縁部どうしをろう付することにより形成されたものであり、両板状体間に膨出状冷媒通路(流体流通部)と、冷媒通路に連なった膨出状タンク形成部とを備えており、隣り合う偏平中空体どうしはタンク形成部において連通状にろう付されている(特許文献1および特許文献2参照)。このエバポレータにおいて、偏平中空体を形成するためのアルミニウムブレージングシートどうしのろう付と、偏平中空体へのコルゲートフィンとのろう付は、真空ろう付法により同時に行われている。
従来、上記偏平中空体を形成するためのアルミニウムブレージングシートとして、芯材が、Mn0.3質量%以上0.6質量%未満、Cu0.6質量%を越え1.0質量%以下、Si0.1質量%未満、Fe0.3質量%以下、Ti0.06〜0.35質量%を含有し、残部アルミニウムおよび不可避不純物からなる合金で形成され、皮材が、Ca含有量を0.006質量%以下に規制したAl−Si合金系ろう材で形成されたものが知られている(特許文献3参照)。
ところで、特許文献1および特許文献2に記載されたエバポレータの偏平中空体においては、耐食性を向上させる目的で、従来から表面にクロメート処理が施されていたが、その処理作業が面倒であった。また、Cr6+は有害物質であり、廃液処理が面倒であった。したがって、エバポレータの製造作業が面倒であるという問題があった。しかも、ヨーロッパにおいては、近い将来Cr6+の使用が禁止されることになっている。
上記特許文献3に記載されたアルミニウムブレージングシートからなる偏平中空体においても、クロメート処理を施さない場合には耐孔食性は期待できない場合がある。
特開平9−264635号公報 特開2001−324293号公報 特開2000−135588号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、簡単かつ安価に製造でき、しかも十分な耐孔食性を有する熱交換器およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)流体流通部を有しかつ並列状に配置された複数の偏平中空体と、隣接する偏平中空体間に配置されかつ偏平中空体にろう付されたアルミニウム製フィンとを備えており、流体入口から流入してきた冷媒が、すべての偏平中空体の流体流通部内を流れて流体出口から流出するようになされた熱交換器において、偏平中空体が、アルミニウム製芯材と芯材の少なくとも外面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウム製クラッド材により形成されるとともに、このクラッド材の芯材がCu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金よりなり、偏平中空体外面の最表面から深さ100μmまでの表層部における深さに対する電位の変化を表す線グラフにおける線上の各点の電位勾配が、0.25mV以上である熱交換器。
2)偏平中空体が、アルミニウム製芯材と芯材の両面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウム製クラッド材よりなる2枚の板状体の周縁部どうしをろう付することにより形成されており、2枚の板状体間に膨出状流体流通部と、流体流通部に連なったタンク形成部とが設けられている上記1)記載の熱交換器。
3)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材が、さらにMn0.4〜1.5質量%を含んでいる上記1)または2)記載の熱交換器。
4)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材が、さらにTi0.06〜0.35質量%を含んでいる上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
5)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのSi含有量が0.4質量%以下である上記1)〜4)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
6)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのFe含有量が0.3質量%以下である上記1)〜5)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
7)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのMg含有量が0.4質量%以下である上記1)〜6)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
8)圧縮機、コンデンサおよびエバポレータを有するとともにフロン系冷媒を使用するカーエアコンを備えており、エバポレータが上記1)〜7)のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる車両。
9)流体流通部を有しかつ並列状に配置された複数の偏平中空体と、隣接する偏平中空体間に配置されかつ偏平中空体にろう付されたアルミニウム製フィンとを備えており、流体入口から流入してきた冷媒が、すべての偏平中空体の流体流通部内を流れて流体出口から流出するようになされた熱交換器を製造する方法において、アルミニウム製芯材と芯材の少なくとも外面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有し、かつ芯材がCu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金よりなるアルミニウム製クラッド材を用いて偏平中空体を形成すること、ならびに偏平中空体にフィンをろう付することを含み、上記ろう付時において550℃以上の温度に保持する時間を5〜45分とすることを特徴とする熱交換器の製造方法。
10)ろう付時の加熱の後、50℃/分以上の冷却速度で400℃まで急冷する上記9)記載の熱交換器の製造方法。
11)偏平中空体を、アルミニウム製芯材と芯材の両面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウム製クラッド材よりなる2枚の板状体の周縁部どうしをろう付することにより形成することを含み、偏平中空体を形成するための板状体のろう付を、フィンのろう付と同時に行う上記9)または10)記載の熱交換器の製造方法。
12)上記ろう付を、真空ろう付法により行う上記9)〜11)のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
13)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材が、さらにMn0.4〜1.5質量%を含んでいる上記9)〜12)のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
14)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材が、さらにTi0.06〜0.35質量%を含んでいる上記9)〜13)のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
15)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのSi含有量が0.4質量%以下である上記9)〜14)のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
16)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのFe含有量が0.3質量%以下である上記9)〜15)のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
17)偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのMg含有量が0.4質量%以下である上記9)〜16)のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
上記1)および2)の熱交換器によれば、偏平中空体が、アルミニウム製芯材と芯材の少なくとも外面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウム製クラッド材により形成されるとともに、このクラッド材の芯材がCu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金よりなり、偏平中空体外面の最表面から深さ100μmまでの表層部における深さに対する電位の変化を表す線グラフにおける線上の各点の電位勾配が、0.25mV以上であるから、クロメート処理を施すことなく、偏平中空体への孔食の発生を防止することができる。しかも、上述したアルミニウム製クラッド材を用いて偏平中空体を形成すること、および偏平中空体にフィンをろう付することを含み、上記ろう付時において550℃以上の温度に保持する時間を5〜45分とすることによって製造することができるので、簡単かつ安価に製造することができる。
上記3)〜7)の熱交換器によれば、偏平中空体の耐孔食性が一層向上する。
上記9)および11)の熱交換器の製造方法によれば、上記1)の熱交換器を比較的簡単かつ安価に製造することができる。
上記10)および13)〜17)の熱交換器の製造方法によれば、製造された熱交換器の偏平中空体の耐孔食性が一層向上する。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1はこの発明を適用した積層型エバポレータを示す。
図1において、積層型エバポレータ(1)は、圧縮機、コンデンサおよびエバポレータを有しかつフロン系冷媒を使用するカーエアコン(冷凍サイクル)を備えた車両、たとえば自動車において上記冷凍サイクルに用いられるものであって、並列状に配置されかつ上端部において相互に連通状にろう付された複数の偏平中空体(2)と、隣接する偏平中空体(2)間に配置されかつ偏平中空体(2)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(3)とを備えており、流体入口(4)から流入してきた冷媒が、すべての偏平中空体(2)内を流れて流体出口(5)から流出するようになされている。
偏平中空体(2)は、アルミニウム製芯材と芯材の両面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウムブレージングシート(クラッド材)よりなる2枚の板状体(6)の周縁部どうしをろう付することにより形成されたものであり、両板状体(6)間に略U字状の膨出状冷媒通路(7)(流体流通部)と、冷媒通路(7)の両端に連なった膨出状タンク形成部(8)とを備えている。
板状体(6)を形成するアルミニウムブレージングシートの芯材はCu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金よりなる。また、偏平中空体(2)の内外両面の最表面から深さ100μmまでの表層部(X)における深さに対する電位の変化を表す線グラフは、図2に示す通りであり、この線グラフにおける線上の各点の電位勾配は、0.25mV以上である。
板状体(6)を形成するアルミニウムブレージングシートの芯材において、Cuは上記電位勾配を0.25mV以上にして偏平中空体(2)の耐孔食性を向上させるのに必要な元素であるが、その含有量が0.4質量%未満であると上記電位勾配を0.25mV以上にすることができず、1.5質量%を越えると材料自体の耐食性が低下する。したがって、上記芯材のCu含有量を0.4〜1.5質量%にすべきである。また、偏平中空体(2)外面の最表面から深さ100μmまでの表層部における深さに対する電位の変化を表す線グラフにおける線上の各点の電位勾配を、0.25mV以上に限定したのは、0.25mV未満であると十分な耐孔食性が得られないからである。この電位勾配は0.30mV以上であることが好ましい。
板状体(6)を形成するアルミニウムブレージングシートの芯材が、さらにMn0.4〜1.5質量%を含んでいることがある。Mnは上記芯材中に含まれることにより耐孔食性を一層向上させる性質を有するが、その含有量が0.4質量%未満であると十分な耐孔食性が得られず、1.5質量%を越えると芯材の強度が大きくなりすぎて良好な成形性が得られないおそれがある。したがって、上記芯材中にMnが含まれる場合、その含有量を0.4〜1.5質量%にすることが好ましい。
板状体(6)を形成するアルミニウムブレージングシートの芯材が、さらにTi0.06〜0.35質量%を含んでいることがある。Tiは上記芯材中に含まれることにより層状効果によって耐孔食性を一層向上させる性質を有するが、その含有量が0.06質量%未満であると耐孔食性を向上させることができず、0.35質量%を越えると材料の製造が困難になるおそれがある。したがって、上記芯材中にTiが含まれる場合、その含有量を0.06〜0.35質量%にすることが好ましい。
板状体(6)を形成するアルミニウムブレージングシートの芯材における不可避不純物としてのSi含有量を0.4質量%以下とすることが好ましい。Si含有量が0.4質量%を越えると耐孔食性が低下するおそれがあるからである。
板状体(6)を形成するアルミニウムブレージングシートの芯材における不可避不純物としてのFe含有量を0.3質量%以下にすることが好ましい。Fe含有量が0.3質量%を越えると耐孔食性が低下するおそれがあるからである。
さらに、板状体(6)を形成するアルミニウム製ブレージングシートの芯材における不可避不純物としてのMg含有量を0.4質量%以下にすることが好ましい。Mg含有量が0.4質量%を越えると耐孔食性が低下するおそれがあるからである。
積層型エバポレータ(1)は次のようにして製造される。
上述したようなアルミニウムブレージングシートからなる板状体(6)を複数用意し、2枚の板状体(6)を組み合わせてなる組み合わせ体を並列状に並べるとともに、隣り合う組み合わせ体間にコルゲートフィン(3)を配置する。ついで、これらを加熱し、板状体(6)どうしをろう付して偏平中空体(2)を形成するとともに、隣り合う偏平中空体(2)の上端部どうしをろう付し、さらにコルゲートフィン(3)を偏平中空体(2)にろう付する。ろう付時において550℃以上の温度に保持する時間は5〜45分とする。ろう付時の加熱温度を550℃以上に限定したのは、550℃以上の温度での保持時間がろう付け後の偏平中空体(2)外面の最表面から深さ100μmまでの表層部における深さに対する電位の変化を表す線グラフにおける線上の各点の電位勾配に大きく影響することが見出されたからである。この加熱温度の上限は600℃程度である。また、ろう付時の550℃以上の温度に保持する時間を5〜45分に限定したのは、5分未満であるとろう付けが困難であり、45分を越えるとろう付後の上記電位勾配を0.25mV以上にすることができず、十分な耐孔食性が得られないからである。この加熱時間は15〜30分であることが好ましい。
また、上記ろう付時の加熱の後、50℃/分以上の冷却速度で400℃まで急冷することが好ましい。この冷却速度が50℃/分未満であると、ろう付後の耐孔食性が低下するおそれがあるからである。この冷却速度は100℃/分以上であることが望ましい。
こうして、積層型エバポレータ(1)が製造される。
上述した実施形態の積層型エバポレータ(1)は、圧縮機およびコンデンサとともにフロン系冷媒を使用する冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両、たとえば自動車に搭載される。また、上記冷凍サイクルのコンデンサとして用いられることもある。さらに、オイルクーラやラジエータとして自動車に搭載されることもある。
また、この発明による熱交換器は、圧縮機、ガスクーラ、中間熱交換器、膨張弁およびエバポレータを有しかつCO冷媒を使用するカーエアコンを備えた車両、たとえば自動車において、カーエアコンのガスクーラやエバポレータとして用いられることがある。
上述した実施形態においては、偏平中空体(2)は、上述したブレージングシートからなる2枚の板状体(6)を相互にろう付することにより形成されているが、これに限定されるものではなく、Cu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金により形成された偏平管状芯材と、芯材の内外両周面のうち少なくとも外周面を覆うAl−Si合金系ろう材より形成された皮材とを有するアルミニウム製クラッド管からなることもある。このクラッド管は、上述したブレージングシートを偏平管状に成形し、両縁部どうしをろう付することにより形成されることがある。また、クラッド管は、上記芯材からなる中空体の内外両周面のうち少なくとも外周面にAl−Si合金系ろう材を鋳込んだ中空ビレットから押出成形されることもある。さらに、クラッド管は、Cu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる押出管を、溶融したAl−Si合金系ろう材中に浸漬することにより、上記押出管の内外両周面のうち少なくとも外周面を上記ろう材で被覆することによって形成されることもある。さらに、偏平中空体は、これらのものに限定されない。
以下、この発明の具体的実施例を比較例とともに示す。
実施例1〜11および比較例1
表1に示す4種類の合金からなる肉厚0.4mmの芯材の両面に、JIS A4004からなる皮材がクラッドされた長方形状アルミニウムブレージングシートを用意した。各皮材のクラッド率は15%である。ついで、各アルミニウムブレージングシートにプレス成形を施すことにより、周縁部を除いた全体に凹所を形成した。
Figure 2004251616
ついで、同種の2枚のアルミニウムブレージングシートを、凹所どうしが対向しかつ周縁部どうしが接触するように組み合わせた。ついで、この組み合わせ体を真空加熱炉内に入れて550℃まで加熱した後、さらに600℃まで加熱し、100℃/分以上の冷却速度で400℃まで急冷することにより、両板状体をろう付して偏平中空体を得た。ろう付時の加熱の際における550℃以上に保持する時間(T)は、種々変更した。
そして、各偏平中空体の内外両面の最表面から深さ100μmまでの表層部における深さに対する電位の変化を表す線グラフを求めたところ、実施例1〜11のおいては線上の各点の電位勾配は0.25mV以上になっていたのに対し、比較例1では上記線上の各点の電位勾配は0.25mV未満であった。実施例1〜11および比較例1における上記線上の各点の電位勾配の平均を表2に示す。
また、各偏平中空体にそれぞれSWAAT960hr試験を施してその腐食状況を調べた結果、各偏平中空体における最大腐食深さは表2に示す通りであった。
Figure 2004251616
この発明を適用した積層型エバポレータを示す一部分解斜視図である。 図1の積層型エバポレータにおける偏平中空体の内外両面の最表面から深さ100μmまでの表層部の深さに対する電位の変化を表す線グラフである。 実施例および比較例における加熱パターンを示すグラフである。
符号の説明
(1):積層型エバポレータ(熱交換器)
(2):偏平中空体
(3):コルゲートフィン
(6):板状体
(7):冷媒通路(流体流通部)

Claims (17)

  1. 流体流通部を有しかつ並列状に配置された複数の偏平中空体と、隣接する偏平中空体間に配置されかつ偏平中空体にろう付されたアルミニウム製フィンとを備えており、流体入口から流入してきた冷媒が、すべての偏平中空体の流体流通部内を流れて流体出口から流出するようになされた熱交換器において、
    偏平中空体が、アルミニウム製芯材と芯材の少なくとも外面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウム製クラッド材により形成されるとともに、このクラッド材の芯材がCu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金よりなり、偏平中空体外面の最表面から深さ100μmまでの表層部における深さに対する電位の変化を表す線グラフにおける線上の各点の電位勾配が、0.25mV以上である熱交換器。
  2. 偏平中空体が、アルミニウム製芯材と芯材の両面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウム製クラッド材よりなる2枚の板状体の周縁部どうしをろう付することにより形成されており、2枚の板状体間に膨出状流体流通部と、流体流通部に連なったタンク形成部とが設けられている請求項1記載の熱交換器。
  3. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材が、さらにMn0.4〜1.5質量%を含んでいる請求項1または2記載の熱交換器。
  4. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材が、さらにTi0.06〜0.35質量%を含んでいる請求項1〜3のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  5. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのSi含有量が0.4質量%以下である請求項1〜4のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  6. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのFe含有量が0.3質量%以下である請求項1〜5のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  7. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのMg含有量が0.4質量%以下である請求項1〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  8. 圧縮機、コンデンサおよびエバポレータを有するとともにフロン系冷媒を使用するカーエアコンを備えており、エバポレータが請求項1〜7のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる車両。
  9. 流体流通部を有しかつ並列状に配置された複数の偏平中空体と、隣接する偏平中空体間に配置されかつ偏平中空体にろう付されたアルミニウム製フィンとを備えており、流体入口から流入してきた冷媒が、すべての偏平中空体の流体流通部内を流れて流体出口から流出するようになされた熱交換器を製造する方法において、
    アルミニウム製芯材と芯材の少なくとも外面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有し、かつ芯材がCu0.4〜1.5質量%を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金よりなるアルミニウム製クラッド材を用いて偏平中空体を形成すること、ならびに偏平中空体にフィンをろう付することを含み、上記ろう付時において550℃以上の温度に保持する時間を5〜45分とすることを特徴とする熱交換器の製造方法。
  10. ろう付時の加熱の後、50℃/分以上の冷却速度で400℃まで急冷する請求項9記載の熱交換器の製造方法。
  11. 偏平中空体を、アルミニウム製芯材と芯材の両面を覆うAl−Si合金系ろう材からなる皮材とを有するアルミニウム製クラッド材よりなる2枚の板状体の周縁部どうしをろう付することにより形成することを含み、偏平中空体を形成するための板状体のろう付を、フィンのろう付と同時に行う請求項9または10記載の熱交換器の製造方法。
  12. 上記ろう付を、真空ろう付法により行う請求項9〜11のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
  13. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材が、さらにMn0.4〜1.5質量%を含んでいる請求項9〜12のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
  14. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材が、さらにTi0.06〜0.35質量%を含んでいる請求項9〜13のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
  15. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのSi含有量が0.4質量%以下である請求項9〜14のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
  16. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのFe含有量が0.3質量%以下である請求項9〜15のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
  17. 偏平中空体を形成するアルミニウム製クラッド材の芯材における不可避不純物としてのMg含有量が0.4質量%以下である請求項9〜16のうちのいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
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