JP2004249600A - インクジェットプリンタのインクミスト回収装置 - Google Patents

インクジェットプリンタのインクミスト回収装置 Download PDF

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Haruo Sayama
晴生 左山
Masanori Yamada
雅則 山田
Ryosuke Sugiyama
良介 杉山
Takashi Goto
孝史 後藤
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Abstract

【課題】搬送される記録用紙の先端付近および後端付近でのインクミストの回収を効率よく行い、かつ記録用紙間に吸引通路が位置する際に飛散しているインクミストの付着を効果的に防止するインクジェットプリンタのインクミスト回収装置を提供する。
【解決手段】印字ヘッドと対峙するプラテン104に、インクミストを回収するインクミスト回収装置110を設ける。インクミスト回収装置に、プラテンの上面全域に亘ってほぼ一様な間隔で開設された複数のインクミスト回収用開口部104a,…と、プラテンの下面に開口する開口部104bに吸引口111aが取り付けられ、記録用紙の搬送方向下流側に吐出口111bを有する吸引ファン111と、各インクミスト回収用開口部からの空気の吸引量を記録用紙の搬送状態に応じて調整する空気吸引量調整手段112とを設ける。空気吸引量調整手段に、インクミスト回収用開口部の開口面積を変更するスライド弁機構113を設ける。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクヘッドから吐出された不要なインクミストを回収するインクミスト回収用開口部を備えたインクジェットプリンタのインクミスト回収装置に関し、特に、用紙の搬送方向の先端付近および後端付近でのインクミストを効率よく回収する対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インクジェットプリンタにおいて、インクヘッドから吐出されるインク粒のうち、用紙に飛翔して印字に関与するインク粒と、印字に寄与しないインクミストと呼ばれるインク粒とが発生していることは公知である。
【0003】
そのため、このような印字に関与しないインクミストを回収し、用紙を汚さずに印字品位の向上を図る手法として、エアーポンプに吸引路を介して連通するインクミスト回収用開口部を備えた用紙搬送方向と直行する方向に長い吸引通路をインクヘッドと対峙して配置し、搬送される用紙によって部分的に遮蔽されるに従って開口面積が減少する吸引通路の残る開口部分の空気流の速度が速められることを利用して、用紙の搬送方向と直行する左右のエッジ部付近の不要なインクミストを吸引通路の残る開口部分(用紙により遮蔽されていない部分)からインクミスト回収用開口部および吸引路を介して吸引することが従来より行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−166575号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のものでは、エアーポンプによる空気の吸引量が固定されているため、搬送される用紙によって吸引通路の開口面積がある程度遮蔽されなければ、空気流の速度が速くならない。このため、搬送される用紙の先端付近では、搬送される用紙の先端部が吸引通路の端にたどり着いても吸引通路の開口面積が用紙によって遮蔽されていないために空気流の速度は遅く、その用紙の先端によって吸引通路の開口面積がある程度遮蔽されなければ、空気流の速度が速くはならず、空気の吸引量も多くはならない。一方、用紙の後端付近では、用紙の後端が吸引通路から離れるに従って、その後端部によって吸引通路の開口面積を遮蔽する割合が減少し、空気流の速度が徐々に遅くなって空気の吸引量が低下してしまう。
【0006】
従って、用紙の先端付近および後端付近では、その先端および後端によって吸引通路がある程度遮蔽されなければ空気の吸引量が多くはならず、搬送される用紙の先端付近および後端付近でのインクミスト回収用開口部を介したインクミストの回収を効率よく行うことができない。
【0007】
しかも、発生するインクミストは必ずしも用紙の端部に集中するだけでなく、装置内においても飛散しているため、複数の用紙に連続して印字を行う場合などにはその連続する用紙間に吸引通路が位置していると、空気の吸引量が多くはならないためにインクミスト回収用開口部を介したインクミストの回収を期待することができず、飛散するインクミストの付着によって装置内を汚すことになる。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、搬送される用紙の先端付近および後端付近でのインクミストの回収を効率よく行うことができ、かつ用紙間に吸引通路が位置する際に飛散しているインクミストの付着を効果的に防止することができるインクジェットプリンタのインクミスト回収装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明が講じた解決手段は、インクヘッドと対峙し、このインクヘッドから吐出された不要なインクミストを回収するインクミスト回収用開口部を備えたインクジェットプリンタのインクミスト回収装置を前提とする。そして、上記インクミスト回収用開口部からの空気の吸引量を用紙の搬送状態に応じて調整する空気吸引量調整手段を設けている。
【0010】
この特定事項により、インクミスト回収用開口部からの空気の吸引量は、空気吸引量調整手段によって用紙の搬送状態に応じて調整されるので、搬送される用紙がインクミスト回収用開口部に近付いたときに該インクミスト回収用開口部からの空気の吸引量が多くなるように調整すれば、用紙の先端付近および後端付近でのインクミスト回収用開口部を介したインクミストの回収を効率よく行うことが可能となる。
【0011】
また、複数の用紙に連続して印字を行う場合などにその連続する用紙間がインクミスト回収用開口部に位置しているときに、そのインクミスト回収用開口部からの空気の吸引量が多くなるように調整すれば、装置内において飛散しているインクミストが効率よく回収され、飛散するインクミストの付着を効果的に防止することが可能となる。
【0012】
特に、空気吸引量調整手段による空気の吸引量の調整を具体的に示すものとして、以下の構成が掲げられる。
【0013】
つまり、連続印字の用紙間での空気の吸引量を、用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときの空気の吸引量よりも多くなるように空気吸引量調整手段による空気の吸引量を調整しているとともに、この用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときの空気の吸引量を、用紙の中央部がインクミスト回収用開口部を遮蔽しているときの空気の吸引量よりも多くなるように空気吸引量調整手段による空気の吸引量を調整している。
【0014】
この特定事項により、連続印字の用紙間での空気の吸引量と、用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときの空気の吸引量と、用紙の中央部がインクミスト回収用開口部を遮蔽しているときの空気の吸引量との間において空気の吸引量に大小関係が成立し、最も空気の吸引量が大きくなる連続印字の用紙間では、装置内において飛散しているインクミストがより効率よく回収され、飛散するインクミストの付着をより効果的に防止することが可能となる。また、次に空気の吸引量が大きくなる、用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときには、用紙の先端付近および後端付近でのインクミストの回収を効率よく十分に行うことが可能となる。更に、最も空気の吸引量が小さくなる、用紙の中央部がインクミスト回収用開口部を遮蔽しているときには、用紙の搬送を妨げることなく用紙を吸引し、インクヘッドから吐出されるインクによって円滑な印字を行うことが可能となる。
【0015】
そして、空気を吸引する吸引ポンプの回転数またはDutyを変化させることによって空気吸引量調整手段による空気の吸引量を調整している場合には、変更されている各インクミスト回収用開口部の開口面積に則した最適な空気の吸引量に調整することが可能となる。
【0016】
また、インクミスト回収用開口部の開口面積を調整するスライド弁機構を空気吸引量調整手段に設けている場合には、インクミスト回収用開口部の開口面積がスライド弁機構によって任意に変更され、空気の吸引量を多段階に調整することが可能となる。
【0017】
更に、縁なし印字や縁あり印字または画像解像度といった用紙の印字処理内容、もしくは用紙中における印字比率によって空気吸引量調整手段による空気の吸引量を調整したり、用紙サイズや、縦送りまたは横送りといった用紙の搬送状態に応じて空気吸引量調整手段による空気の吸引量を調整している場合には、インクミストの増減に応じて空気の吸引量が微調整されることになり、インクミストの回収効率、およびインクミストの付着をより一層防止することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1および図2は、本発明の実施形態に係わるインクミスト回収装置を備えたカラーインクジェットプリンタの構成を示す説明図である。
【0020】
図1および図2において、カラーインクジェットプリンタ1は、記録用紙P上にインクを吐出することによって画像を形成する画像形成装置であって、記録用紙Pに画像を形成する印字部10と、記録用紙Pをカラーインクジェットプリンタ本体1Aに供給する給紙部20と、給紙部20からの記録用紙Pを印字部10まで搬送する搬送部30と、印字部10により印字された記録用紙Pを排出する排出部40とを備えている。
【0021】
上記給紙部20は、給紙トレイ201、分離板202、給紙ローラ203を備えている。給紙トレイ201は、印字にかかる記録用紙Pを収容・給紙するものである。分離板202および給紙ローラ203は、給紙トレイ201に収容された記録用紙Pを一枚ずつ分離して搬送部30に供給するものである。
【0022】
搬送部30は、ガイド板301および搬送ローラ302を備えている。上記ガイド板301は、給紙ローラ203から給紙されてきた記録用紙Pを印字部10に導くためのものである。上記搬送ローラ302は、ガイド板301上を通過した記録用紙Pを後述する印字ヘッド101まで搬送するように構成されている。
【0023】
上記印字部10は、インクキャリッジ102、シャフト103(図1に表れる)、およびプラテン104(図2に表れる)を備えている。インクキャリッジ102は、図示しないDCモータに駆動連結されている。具体的には、図示しないが、DCモータの出力軸に回転一体に連結された駆動プーリ102aと従動プーリ102bとの間に掛け渡されたベルト102cの往路にインクキャリッジ102が固定され、DCモータの駆動に伴って図1における左右方向(走査方向)にインクキャリッジ102がガイドシャフト103に沿って、往復移動するようになっている。また、上記インクキャリッジ102は、図3に示すように、3つのインクカートリッジ105,…および印字ヘッド101(インクヘッド)を備えている。各インクカートリッジ105は、インクを貯留(蓄積)するとともに、印字ヘッド101にインクを供給するものであり、印字ヘッド101の上部に取り付けられている。また、本カラーインクジェットプリンタ1では、互いに色の異なる3色(イエロー,マゼンタ,シアン)のインクと黒色のインクとを使用するようになっており、各インクを蓄積するために4つのインクカートリッジ105Y,105M,105C,105Bを備えている。上記印字ヘッド101は、インクカートリッジ105Y,105M,105C,105Bから供給されたインクを吐出口101aから吐出して、記録用紙Pに画像を形成するものである。上記ガイドシャフト103は、インクキャリッジ102を、走査方向に沿って移動できるように案内するためのガイドである。そして、上記ガイドシャフト103の下方には、そのガイドシャフト103と平行に走査方向へ延びるタイミングフェンス106が設けられている。このタンミングフェンス106にはその長手方向に等ピッチのマーキングが施されている。更に、上記インクキャリッジ102には、上記タイミングフェンス106上のマークを検出するセンサ(図示せず)が取り付けられている。そして、上記制御部は、上記センサからの検出信号のカウント数や時間間隔に基づいてインクキャリッジ102の移動距離や移動速度を認識し、これに基づいてインクキャリッジ102を所定の速度で所定の距離移動させるように上記DCモータの駆動制御を行っている。ここで、走査方向とは、記録用紙Pの搬送方向と垂直な方向のことである。
【0024】
上記排出部40は、下方に位置する排出ローラ401aおよび上方に位置するスターローラ401bと、排紙トレイ402とを備えている。排出ローラ401aおよびスターローラ401bは、印字ヘッド101で印字された記録用紙Pを両ローラ401a,401b間のニップを通して排紙トレイ402に排出するように構成されている。
【0025】
そして、図4に示すように、上記プラテン104は、印字(インク吐出)の際、記録用紙Pを載置するための台(印字台)となるものであり、記録用紙Pにおける平坦性の維持、および吐出口101aと記録用紙Pとの距離調整を行うためのものである。このプラテン104は、中空ボックス状に形成されている。そして、上記プラテン104には、印字ヘッド101から吐出された不要なインクミストを回収するインクミスト回収装置110が設けられている。
【0026】
このインクミスト回収装置110は、上記プラテン104の上面全域に亘ってほぼ一様な間隔で開設された複数のインクミスト回収用開口部104a,…と、プラテン104の下面に開口する開口部104bに吸引口111aが取り付けられ、記録用紙の搬送方向下流側に吐出口111bを有する吸引ポンプとしての吸引ファン111とを備えている。上記各インクミスト回収用開口部104aは、印字ヘッド101から吐出された不要なインクミストを回収するように印字ヘッド101と対峙している。そして、印字ヘッド101から吐出された不要なインクミストは、各インクミスト回収用開口部104aからプラテン104下面の開口部104bおよび吸引口111aを介して吸引ファン111により吸引され、吐出口111bから吐出通路(図示せず)を介して回収される。この場合、走査方向最両端のインクミスト回収用開口部104aは、プラテン104上を搬送される記録用紙Pの左右両端(走査方向の両端)よりも外側に位置している。
【0027】
また、上記インクミスト回収装置110は、各インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量を記録用紙Pの搬送状態に応じてそれぞれ調整する空気吸引量調整手段112を備えている。この空気吸引量調整手段112は、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積をそれぞれ個別に調整するスライド弁機構113を備えている。このスライド弁機構113は、各インクミスト回収用開口部104aの下縁部にスライド自在に支持されてその開口面積を変更するスライド弁部材113aと、この各スライド弁部材113aをスライド移動させるアクチュエータ(図示せず)とを備え、制御部によりアクチュエータの駆動を制御して各スライド弁部材113aによる各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を50%〜90%の範囲で10%置きに5段階の第1ないし第5モードに応じて変更(調整)させるようになっている。
【0028】
そして、下記表1に示すように、吸引ファン111のファンモータ(図示せず)は、入力電圧値に応じて各インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量が調整されるようになっている。
【0029】
【表1】
Figure 2004249600
この表1に示すように、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は第1ないし第5モードに応じて変更され、各インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量が調整されるようになっている。
【0030】
また、表1に示す第1ないし第5の各モードは、下記表2に示す記録用紙5の搬送状態に応じて切り換えられるようになっている。
【0031】
【表2】
Figure 2004249600
この表2に示すように、スライド弁機構113(空気吸引量調整手段112)による各インクミスト回収用開口部104aの開口面積は、連続印字中に記録用紙Pがプラテン104上にない記録用紙P間であるときに第3モード(縁なし印字では第5モード)に切り換えられて70%(第5モードでは90%)に変更され、また、記録用紙Pの先端および後端がプラテン104上にあってインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽しているときに第2モード(縁なし印字では第4モード)に切り換えられて60%(第4モードでは80%)に変更され、更に、記録用紙Pの中央部がプラテン104上にあってインクミスト回収用開口部104aを遮蔽しているときに第1モード(縁なし印字では第3モード)に切り換えられて50%に変更されている。つまり、連続印字中に記録用紙Pがプラテン104上にない記録用紙P間であるときの各インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量は、記録用紙Pの先端および後端がプラテン104上にあってインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽しているときの空気の吸引量よりも多くなるように調整され、この記録用紙Pの先端および後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽しているときの空気の吸引量が、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽しているときの空気の吸引量よりも多くなるように調整される。この場合、プラテン104上での記録用紙Pの先端位置および後端位置の検出は、図示しない複数の通紙センサによって検出されるようになっている。
【0032】
また、スライド弁機構113による各インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量は、記録用紙P中における印字比率に応じて調整されるように制御される。この印字比率に応じた吸引量は、記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときに各モード共に各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を10%増加させる調整、例えば第1モードでは第2モードに、・・・、第5モードでは開口面積を100%にする調整に切り換えられるようになっている。更に、スライド弁機構113による各インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量は、記録用紙Pのサイズ、および縦送りまたは横送りといった記録用紙Pの搬送状態に応じても調整されるように制御される。
【0033】
次に、1枚印字中においてインクミスト回収装置110によりインクミストを回収する場合の制御の流れをカラーインクジェットプリンタ1の印字動作と合わせて図5および図6に基づいて説明する。この場合、カラーインクジェットプリンタ1による連続印字の開始または終了枚数目においてインクミスト回収装置110によりインクミストを回収する場合の制御についても同様の流れとなる。
【0034】
まず、待機状態にあったカラーインクジェットプリンタ1が、図5のステップS1においてコンピュータ等からの印字要求を受信すると、ステップS2で、ユーザに対し記録用紙Pのサイズの設定を促す。次いで、ステップS3において、記録用紙Pの印字処理内容が縁あり印字であるか否かを判定する。このステップS3の判定が、縁あり印字であるYESの場合には、ステップS4において、各スライド弁部材113aを記録用紙Pのサイズおよび縁あり印字に則したモードでの制御とする。
【0035】
その後、ステップS5において、印字要求のあった記録用紙P中における印字比率が50%以上であるか否かを判定し、印字比率が50%以上であるYESの場合には、ステップS6で、上記ステップ4で決定した制御内容を、各モード共に各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を10%増加させる調整に切り換えた後、ステップS7に進む。一方、上記ステップS5の判定が、記録用紙P中における印字比率が50%未満であるNOの場合には、そのままステップS7に進む。
【0036】
そして、ステップS7において、記録用紙Pの給紙動作を開始する。具体的には、分離板202と給紙ローラ203とによって、記録用紙Pを1枚ずつ搬送部30に給紙し、この給紙された記録用紙Pをガイド板301で支えながら搬送ローラ302によって搬送する。その後、ステップS8において、スライド弁機構113(空気吸引量調整手段112)によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を50%に調整する第1モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理)を行う。このとき、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第1モード(または第2モード)に応じて14.0V(または16.5V)に変更される。
【0037】
それから、ステップS9において、記録用紙Pの先端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの先端がプラテン104上に到達するまで待機した後、ステップS10で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を70%に調整する第3モードでの吸引処理)に切り換える。この場合、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第2モード(または第3モード)に応じて16.5V(または19.0V)に変更される。
【0038】
このとき、記録用紙Pが印字部10まで搬送されており、記録用紙Pに対して印字ヘッド101よりインクを吐出して印字を行う。この印字は、印字ヘッド101を備えたインクキャリッジ102を、シャフト103に沿って走査方向に移動させることにより行われる。すなわち、印字の際、インクキャリッジ102は、走査方向における一方の端部(図1では右端部)に設けられたスタート位置に配置される。そして、印字要求に応じて、他方の端部(図1では左端部)に設けられた停止位置まで、走査方向に沿って移動されるようになっている。そして、この移動の際、印字ヘッド101が、印字要求に応じて記録用紙Pに対してインクを吐出する。これにより、印字ヘッド101によって、1ライン分の画像(ライン画像)を形成できるようになっている。なお、ライン画像の幅は、印字ヘッド101の縦幅(記録用紙P搬送方向での幅)に相当する。また、1つのライン画像が形成された後、搬送ローラ302は、プラテン104上の記録用紙Pを、ライン画像の幅分だけ搬送させる。また、この搬送の間に、インクキャリッジ102は、スタート位置に復帰する(印字走査)。そして、本カラーインクジェットプリンタ1では、このような印字走査を繰り返し行うことで、印字ヘッド101によって、印字要求に応じた情報を記録用紙Pに印字するようになっている。
【0039】
その後、ステップS11において、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽、つまり記録用紙Pがプラテン104上を覆うまで待機した後、ステップS12で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を50%に調整する第1モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理)に切り換える。このとき、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第1モード(または第2モード)に応じて14.0V(または16.5V)に変更される。
【0040】
しかる後、ステップS13において、記録用紙Pの後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの後端がプラテン104上に到達するまで待機した後、ステップS14で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を70%に調整する第3モードでの吸引処理)に切り換える。このとき、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第2モード(または第3モード)に応じて16.5V(または19.0V)に変更される。
【0041】
それから、ステップS15において、記録用紙Pの後端がプラテン104上から離れるまで待機した後、ステップS16で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を100%に調整する第5モード+10%のモードでの吸引処理)に切り換える。このとき、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第5モードに応じて24.0Vに変更される。
【0042】
その後、ステップ17において、印字された記録用紙Pが排紙ローラ401aおよびスターローラ401b間のニップを経て排紙トレイ402に排出されたか否かを判定し、記録用紙Pが排紙トレイ402に排出された時点で待機状態に戻る。
【0043】
一方、上記ステップST3の判定が、縁なし印字であるNOの場合には、図6のステップS21において、各スライド弁部材113aを記録用紙Pのサイズおよび縁なし印字に則したモードでの制御とする。その後、ステップS22において、印字要求のあった記録用紙P中における印字比率が50%以上であるか否かを判定し、印字比率が50%以上であるYESの場合には、ステップS23で、上記ステップ21で決定した制御内容を、各モード共に各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を10%増加させる調整に切り換えた後、ステップS24に進む。一方、上記ステップS22の判定が、記録用紙P中における印字比率が50%未満であるNOの場合には、そのままステップS24に進む。
【0044】
そして、ステップS24において、記録用紙Pの給紙動作を開始した後、ステップS25で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を50%に調整する第1モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理)を行う。このとき、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第1モード(または第2モード)に応じて14.0V(または16.5V)に変更される。
【0045】
それから、ステップS26において、記録用紙Pの先端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの先端がプラテン104上に到達するまで待機した後、ステップS27で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を80%に調整する第4モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理)に切り換える。この場合、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第4モード(または第5モード)に応じて21.5V(または24.0V)に変更される。
【0046】
このとき、記録用紙Pが印字部10まで搬送されており、記録用紙Pに対して印字ヘッド101よりインクを吐出して印字を行う。
【0047】
その後、ステップS28において、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽、つまり記録用紙Pがプラテン104上を覆うまで待機した後、ステップS29で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を70%に調整する第3モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を80%に調整する第4モードでの吸引処理)に切り換える。このとき、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第3モード(または第4モード)に応じて19.0V(または21.5V)に変更される。
【0048】
しかる後、ステップS30において、記録用紙Pの後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの後端がプラテン104上に到達するまで待機した後、ステップS31で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を80%に調整する第4モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理)に切り換える。このとき、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は、第4モード(または第5モード)に応じて21.5V(または24.0V)に変更される。
【0049】
その後、ステップS32において、記録用紙Pの後端がプラテン104上から離れるまで待機した後、ステップS33で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を100%に調整する第5モード+10%のモードでの吸引処理)に切り換える。このとき、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値は第5モードに応じて24.0Vに変更される。
【0050】
それから、ステップ34において、印字された記録用紙Pが排紙ローラ401aおよびスターローラ401b間のニップを経て排紙トレイ402に排出されたか否かを判定し、記録用紙Pが排紙トレイ402に排出された時点で待機状態に戻る。
【0051】
ここで、連続印字中においてインクミスト回収装置110によりインクミストを回収する場合の制御の流れについて部分的に説明する。
【0052】
まず、記録用紙Pの印字処理内容が縁あり印字である場合には、記録用紙Pの先端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの先端がプラテン104上に到達した時点で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を70%に調整する第3モードでの吸引処理)に切り換える。その後、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽、つまり記録用紙Pがプラテン104上を覆うと、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を50%に調整する第1モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理)に切り換える。しかる後、記録用紙Pの後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの後端がプラテン104上に到達すれば、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を70%に調整する第3モードでの吸引処理)に切り換える。その後、記録用紙Pの後端がプラテン104上から離れて次の記録用紙Pの先端がプラテン104上に到達するまでの間、つまりプラテン104上に記録用紙Pが存在しない記録用紙P,P間であると判定されると、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を70%に調整する第3モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を80%に調整する第4モードでの吸引処理)に切り換える。
【0053】
これに対し、記録用紙Pの印字処理内容が縁なし印字である場合には、記録用紙Pの先端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの先端がプラテン104上に到達した時点で、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を80%に調整する第4モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理)に切り換える。その後、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽、つまり記録用紙Pがプラテン104上を覆うと、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を70%に調整する第3モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を80%に調整する第4モードでの吸引処理)に切り換える。しかる後、記録用紙Pの後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの後端がプラテン104上に到達すれば、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を80%に調整する第4モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理)に切り換える。その後、記録用紙Pの後端がプラテン104上から離れて次の記録用紙Pの先端がプラテン104上に到達するまでの間、つまりプラテン104上に記録用紙Pが存在しない記録用紙P,P間であると判定されると、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理(記録用紙P中における印字比率が50%以上であるときには、各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を100%に調整する第5モード+10%のモードでの吸引処理)に切り換える。
【0054】
したがって、上記実施形態では、インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量は、記録用紙Pのプラテン104に対する搬送状態に応じた、スライド弁機構113(空気吸引量調整手段112)による各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を変更する各モードへの切換と、この各モードに応じて変更する吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値の変更とによって、調整されるので、搬送される記録用紙Pがインクミスト回収用開口部104aに近付いたときや離れるときに該インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量が多くなるように調整されるようになっている。例えば、1枚の記録用紙Pに対し縁あり印字を行うとき、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽、つまり記録用紙Pがプラテン104上を覆うと、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を50%に調整する第1モードでの吸引処理(印字比率が50%以上のときは第2モードでの吸引処理)に切り換えるとともに、このモードに応じて吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値を変更しているのに対し、記録用紙Pの先端または後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽、つまり記録用紙Pの先端または後端がプラテン104上に到達すれば、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理(印字比率が50%以上のときは第3モードでの吸引処理)に切り換えるとともに、このモードに応じて吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値を変更し、更に、記録用紙Pの後端がプラテン104上から離れると、スライド弁機構113によって各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理(印字比率が50%以上のときは第5モード+10%のモードでの吸引処理)に切り換えるとともに、このモードに応じて吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値を変更するようにしている。これによって、記録用紙Pの先端付近および後端付近でのインクミスト回収用開口部104aを介したインクミストの回収を効率よく行うことができる。
【0055】
また、複数の記録用紙Pに連続して縁あり印字を行う場合などにその連続する記録用紙P,P間がインクミスト回収用開口部104aに位置しているとき、つまり連続する記録用紙P,Pがプラテン104上に存在しないときに各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を90%に調整する第5モードでの吸引処理を行い、記録用紙Pの先端および後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽しているときに各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を60%に調整する第2モードでの吸引処理を行い、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽しているときに各インクミスト回収用開口部104aの開口面積を50%に調整する第1モードでの吸引処理を行うので、連続印字の記録用紙P,P間での空気の吸引量と、記録用紙Pの先端および後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽しているときの空気の吸引量と、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽しているときの空気の吸引量との間において空気の吸引量に大小関係が成立し、最も空気の吸引量が大きくなる連続印字の記録用紙P,P間では、カラーインクジェットプリンタ本体1A内において飛散しているインクミストが効率よく回収され、飛散するインクミストの付着を効果的に防止することができる。また、次に空気の吸引量が大きくなる、記録用紙Pの先端および後端がインクミスト回収用開口部104aの一部を遮蔽しているときには、記録用紙Pの先端付近および後端付近でのインクミストの回収を効率よく十分に行うことができる。更に、最も空気の吸引量が小さくなる、記録用紙Pの中央部がインクミスト回収用開口部104aを遮蔽しているときには、記録用紙Pの搬送を妨げることなく記録用紙Pを吸引し、印字ヘッド101から吐出されるインクによって円滑な印字を行うことができる。
【0056】
そして、吸引ファン111のファンモータに対する入力電圧値をモードに応じて変更することによって空気吸引量調整手段112による空気の吸引量が調整されているので、スライド弁機構113によって変更された各インクミスト回収用開口部104aの開口面積に則した最適な空気の吸引量に調整することができる。
【0057】
また、インクミスト回収用開口部104aの開口面積がスライド弁機構113によって第1ないし第5モードに変更されるので、インクミスト回収用開口部104aからの空気の吸引量を5段階に調整することができる。
【0058】
更に、縁なし印字や縁あり印字または画像解像度といった記録用紙Pの印字処理内容、もしくは記録用紙中における50%を閾値とする印字比率によって空気吸引量調整手段112による空気の吸引量を調整したり、記録用紙Pのサイズや、縦送りまたは横送りといった記録用紙Pの搬送状態に応じて空気吸引量調整手段112による空気の吸引量が調整されているので、インクミストの増減に応じて空気の吸引量が微調整されることになり、インクミストの回収効率、およびインクミストの付着をより一層防止することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、インクミスト回収用開口部からの空気の吸引量を用紙の搬送状態に応じて調整することで、搬送される用紙がインクミスト回収用開口部に近付いたときに該インクミスト回収用開口部からの空気の吸引量を多くなるように調整すれば、用紙の先端付近および後端付近でのインクミスト回収用開口部を介したインクミストの回収を効率よく行うことができる。しかも、複数の用紙に連続して印字を行う場合などにその連続する用紙間がインクミスト回収用開口部に位置しているときに該インクミスト回収用開口部からの空気の吸引量が多くなるように調整すれば、装置内において飛散しているインクミストを効率よく回収でき、飛散するインクミストの付着を効果的に防止することができる。
【0060】
特に、連続印字の用紙間での空気の吸引量を、用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときの空気の吸引量よりも多くなるように空気吸引量調整手段による空気の吸引量を調整し、この用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときの空気の吸引量を、用紙の中央部がインクミスト回収用開口部を遮蔽しているときの空気の吸引量よりも多くなるように空気吸引量調整手段による空気の吸引量を調整することで、最も空気の吸引量が大きくなる連続印字の用紙間において装置内で飛散しているインクミストをより効率よく回収し、飛散するインクミストの付着をより効果的に防止することができる。また、次に空気の吸引量が大きくなる、用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときに、用紙の先端付近および後端付近でのインクミストの回収を効率よく十分に行うことができる。更に、最も空気の吸引量が小さくなる、用紙の中央部がインクミスト回収用開口部を遮蔽しているときに、用紙の搬送を妨げることなく用紙を吸引し、インクヘッドから吐出されるインクによって円滑な印字を行うことができる。
【0061】
そして、空気を吸引する吸引ポンプの回転数またはDutyを変化させることによって空気の吸引量を調整することで、変更している各インクミスト回収用開口部の開口面積に則した最適な空気の吸引量に調整することができる。
【0062】
また、インクミスト回収用開口部の開口面積を調整するスライド弁機構を設けることで、インクミスト回収用開口部の開口面積をスライド弁機構によって任意に変更でき、空気の吸引量を多段階に調整することができる。
【0063】
更に、用紙の印字処理内容または用紙中における印字比率によって空気の吸引量を調整したり、用紙サイズや用紙の搬送状態に応じて空気の吸引量を調整することで、インクミストの増減に応じて空気の吸引量を微調整でき、インクミストの回収効率、およびインクミストの付着をより一層防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のの実施形態に係るインクミスト回収装置を備えたカラーインクジェットプリンタの内部構成を示す斜視図である。
【図2】カラーインクジェットプリンタの内部構成を示す断面図である。
【図3】インクキャリッジの斜視図である。
【図4】インクミスト回収装置の構成を示すプラテン付近の斜視図である。
【図5】1枚印字中においてインクミスト回収装置によりインクミストを回収する場合の制御の流れをカラーインクジェットプリンタによる印字動作と合わせて説明する縁あり印字部分のフローチャート図である。
【図6】1枚印字中においてインクミスト回収装置によりインクミストを回収する場合の制御の流れをカラーインクジェットプリンタによる印字動作と合わせて説明する縁なし印字部分のフローチャート図である。
【符号の説明】
1 カラーインクジェットプリンタ(インクジェットプリンタ)
101 印字ヘッド(インクヘッド)
104a インクミスト回収用開口部
110 インクミスト回収装置
111 吸引ファン(吸引ポンプ)
112 空気吸引量調整手段
113 スライド弁機構
P 記録用紙(用紙)

Claims (6)

  1. インクヘッドと対峙し、このインクヘッドから吐出された不要なインクミストを回収するインクミスト回収用開口部を備えたインクジェットプリンタのインクミスト回収装置において、
    上記インクミスト回収用開口部からの空気の吸引量を用紙の搬送状態に応じて調整する空気吸引量調整手段を備えていることを特徴とするインクジェットプリンタのインクミスト回収装置。
  2. 上記請求項1に記載のインクジェットプリンタのインクミスト回収装置において、
    空気吸引量調整手段による空気の吸引量は、
    連続印字の用紙間での空気の吸引量が、用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときの空気の吸引量よりも多くなるように調整されているとともに、
    この用紙の先端および後端がインクミスト回収用開口部の一部を遮蔽しているときの空気の吸引量が、用紙の中央部がインクミスト回収用開口部を遮蔽しているときの空気の吸引量よりも多くなるように調整されている
    ことを特徴とするインクジェットプリンタのインクミスト回収装置。
  3. 上記請求項1に記載のインクジェットプリンタのインクミスト回収装置において、
    空気吸引量調整手段による空気の吸引量は、空気を吸引する吸引ポンプの回転数またはDutyを変化させることによって調整されていることを特徴とするインクジェットプリンタのインクミスト回収装置。
  4. 上記請求項1に記載のインクジェットプリンタのインクミスト回収装置において、
    空気吸引量調整手段は、インクミスト回収用開口部の開口面積を調整するスライド弁機構を備えていることを特徴とするインクジェットプリンタのインクミスト回収装置。
  5. 上記請求項1に記載のインクジェットプリンタのインクミスト回収装置において、
    空気吸引量調整手段による空気の吸引量は、用紙の印字処理内容または印字比率に応じて調整されていることを特徴とするインクジェットプリンタのインクミスト回収装置。
  6. 上記請求項1に記載のインクジェットプリンタのインクミスト回収装置において、
    空気吸引量調整手段による空気の吸引量は、用紙サイズおよび用紙の搬送状態に応じて調整されていることを特徴とするインクジェットプリンタのインクミスト回収装置。
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