JP2004249539A - 可逆性多色記録媒体の記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】繰り返して情報の記録と消去を行うことができる可逆性多色感熱記録媒体用の記録装置を提供する。
【解決手段】可逆性多色記録媒体10(20)に対して、情報の記録、消去を行う記録装置であって、媒体面と同一平面内で回転させる回転手段79と、波長の異なる複数のレーザー光を照射するレーザー光発振手段と、レーザー光を、可逆性多色記録媒体面上に照射するレンズ系と、レーザー光の照射位置を、可逆性多色記録媒体の回転軸と垂直の方向に移動させる移動手段と、レーザー光の出力を、レーザー光照射位置と記録情報に対応して、選択的に変調させる変調手段とを備えている可逆性多色記録媒体の記録装置を提供する。
【選択図】 図5
【解決手段】可逆性多色記録媒体10(20)に対して、情報の記録、消去を行う記録装置であって、媒体面と同一平面内で回転させる回転手段79と、波長の異なる複数のレーザー光を照射するレーザー光発振手段と、レーザー光を、可逆性多色記録媒体面上に照射するレンズ系と、レーザー光の照射位置を、可逆性多色記録媒体の回転軸と垂直の方向に移動させる移動手段と、レーザー光の出力を、レーザー光照射位置と記録情報に対応して、選択的に変調させる変調手段とを備えている可逆性多色記録媒体の記録装置を提供する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像や文字、記号等の各種データを、任意の色調で記録・消去可能な可逆性多色記録媒体に適用する記録装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境的な見地から、各種記録媒体に対するリライタブル記録技術の必要性が強く認識されている。例えばコンピューターのネットワーク技術、通信技術、OA機器、記録メディア、記憶メディア等の進歩を背景としてオフィスや家庭でのペーパーレス化が進んでいる。
【0003】
印刷物に替わる表示媒体のひとつである、熱により可逆的に情報の記録や消去を行う記録媒体、いわゆる可逆性感熱記録媒体は、各種プリペイドカード、ポイントカード、クレジットカード、ICカード等の普及に伴い、残額やその他の記録情報等の可視化、可読化の用途において実用化されており、さらには、複写機およびプリンター用途においても実用化されつつある。
【0004】
上記のような可逆性感熱記録媒体およびこれを用いた記録方法に関しては、従来においても種々の提案がなされている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
これらには、いわゆる低分子分散タイプ、すなわち樹脂母材中に有機低分子物質を分散させた記録媒体が開示されており、熱履歴により光の散乱を変化させ、記録層を白濁あるいは透明状態に変化させるものである。そのため、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不充分であるという欠点を有しており、記録層の下に反射層を設けることにより、コントラストを向上させた媒体のみが実用化されている。
【0005】
一方、ロイコ染料タイプ、すなわち樹脂母材中に電子供与性呈色性化合物であるロイコ染料と、顕・減色剤とが分散された記録層を有する記録媒体、およびこれを用いた記録方法に関しての開示もなされている(例えば、特許文献5〜9参照。)。
これらにおいては、顕・減色剤として、ロイコ染料を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させる塩基性基を有する両性化合物、または長鎖アルキルをもつフェノール化合物などが用いられている。この記録媒体および記録方法は、ロイコ染料自体の発色を利用するため、低分子分散タイプに比較してコントラスト、視認性が良好であるという利点を有しており、近年広く実用化されつつある。
【0006】
しかしながら、上述した従来技術においては、母材の材料の色すなわち地肌の色と、熱により変色した色との二種類の色のみしか表現することができないものであるため、近年においては、視認性やファッション性を向上させたり、実用的な利用範囲の拡大を図るために、多色画像の表示や各種データを色識別して記録したりすることへの要求が非常に高まっている。
【0007】
このような問題点に鑑みて、上記従来方法を応用し、かつ多色画像の表示を行う記録方法が種々提案されている。
例えば、多色に塗り分けられた層や粒子を、低分子分散タイプの記録層で可視化あるいは隠蔽することで、多色表示を行う記録媒体、およびこれを用いた記録方法が開示されている(例えば、特許文献10〜12参照。)。
しかしこのような構成の記録媒体においては、発色させた記録層が、その下層表面の色を完全に隠蔽することができなかったり、あるいは、母材の色が透けてしまったりし、高いコントラストが得られないという欠点を有している。
【0008】
また、ロイコ染料を用いた可逆性感熱多色記録媒体に関する開示もなされている(例えば、特許文献13、14参照。)。しかしこれらに示されている記録媒体は、一つの面内に色相の異なる繰り返し単位が形成された構成を有するものであるため、各色相が実際に記録される面積比が小さくなり、その結果、記録した画像は非常に暗い、または薄いものとなってしまうという問題がある。
【0009】
また、発色温度、消色温度、冷却速度等が異なるロイコ染料を用いた記録層を分離、独立した状態で形成された構成の可逆性感熱多色記録媒体に関しての提案もなされている(例えば、特許文献15〜23参照。)。
しかしながら、これらの開示された記録媒体は、サーマルヘッド等の熱源を接触させて記録や消去を行うものであるため、熱源による精密な温度コントロールが困難であり、良好なコントラストが得難くなり、色のかぶりを避けられないという問題を有している。
さらには、三色以上の多色記録を行う場合には、サーマルヘッド等による加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いのみでコントロールしなければならず、操作が複雑化したり、コントラストが低下したりし、色かぶりが生じる等の問題を有している。
【0010】
さらには、サーマルヘッドを用いた記録方式においては、記録媒体への接触記録を行うため、記録媒体表面の物理的劣化が避けられず、記録媒体表面に凹凸がある場合や、記録媒体が曲面である場合には記録が不可能であるという問題を有している。
【0011】
一方、非接触で記録可能なものとして、レーザー光の照射による光−熱変換効果を利用して可逆性記録媒体に単色の記録を行う記録装置についての開示がなされている(例えば、特許文献24、25参照。)。
しかしながら、これらに開示されている記録装置は、所定の波長のレーザー光を用いて単色でのみ記録を行うものであるため、単に情報伝達に利用するための画像を作製する場合にはともかく、審美的な観点からは実用的には劣ったものしか得られなかった。
【0012】
【特許文献1】
特開昭54−119377号公報
【特許文献2】
特開昭55−154198号公報
【特許文献3】
特開昭63−39377号公報
【特許文献4】
特開昭63−41186号公報
【特許文献5】
特開平2−188293号公報
【特許文献6】
特開平2−188294号公報
【特許文献7】
特開平5−124360号公報
【特許文献8】
特開平7−108761号公報
【特許文献9】
特開平7−188294号公報
【特許文献10】
特開平5−62189号公報
【特許文献11】
特開平8−80682号公報
【特許文献12】
特開2000−198275号公報
【特許文献13】
特開平8−58245号公報
【特許文献14】
特開2000−25338号公報
【特許文献15】
特開平6−305247号公報
【特許文献16】
特開平6−328844号公報
【特許文献17】
特開平6−79970号公報
【特許文献18】
特開平8−164669号公報
【特許文献19】
特開平8−300825号公報
【特許文献20】
特開平9−52445号公報
【特許文献21】
特開平11−138997号公報
【特許文献22】
特開2001−162941号公報
【特許文献23】
特開2002−59654号公報
【特許文献24】
特開2001−88333号公報
【特許文献25】
特開2002−113889号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは鋭意研究の結果、上述したような従来技術の問題に鑑みて、明瞭な色彩で鮮明な記録及び消去を可逆的に行うことのできる多色記録媒体に、媒体の劣化を来たすことなく、任意の色調で記録・消去可能な記録装置に関しての提案を行うこととした。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置は、支持基板の面方向に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、それぞれ分離・独立して設けられてなり、上記複数の可逆性感熱発色性組成物は、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料を含有しているものである可逆性多色記録媒体に対して記録を行うものであり、媒体面と同一平面内で回転させる回転手段と、波長の異なる複数のレーザー光を照射する複数のレーザー光発振手段と、レーザー光を可逆性多色記録媒体面上に照射する光学系と、レーザー光の照射位置を、可逆性多色記録媒体の回転軸と垂直の方向に相対的に移動させる移動手段と、レーザー光の出力を、レーザー光照射位置と記録情報に対応して、選択的に変調させる変調手段とを備えているものとする。
【0015】
また本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置は、可逆性多色記録媒体を熱源によって加熱することにより、既に記録されている情報を消去する情報消去手段を備えたものとする。
【0016】
本発明によれば、可逆的に発色状態と消色状態との変換を行うことができる可逆性多色記録媒体に、任意の色調で情報記録を行い、かつこれを消去することが可能な記録装置が提供される。
また、本発明装置によれば、可逆性多色記録媒体と非接触の状態で記録もしくは消去を行うものであるので、表面に凹凸を有している場合であっても、記録面に物理的劣化を生じることなく、任意の色調で明瞭な記録をしたり、あるいは鮮明に消去を行ったりすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置について、以下、図を参照して説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
先ず、本発明の記録装置に適用する可逆性多色記録媒体の一例について図1に示す。この可逆性多色記録媒体10は、支持基板1上に、第1の記録層11、第2の記録層12、および第3の記録層13が、それぞれ断熱層14、15を介して積層形成されており、最上層に保護層16が形成された構成を有している。
【0018】
支持基板1は、耐熱性に優れ、かつ平面方向の寸法安定性の高い材料であれば従来公知の材料を適宜使用することができる。例えばポリエステル、硬質塩化ビニル等の高分子材料の他、ガラス材料、ステンレス等の金属材料、あるいは紙等の材料から適宜選択できる。ただしオーバーヘッドプロジェクター等の透過用途以外では、支持基板1は最終的に得られる可逆性多色記録媒体10に対して情報の記録を行った際の視認性の向上を図るため、白色、あるいは金属色を有する可視光に対する反射率の高い材料によって形成することが好ましい。
【0019】
第1〜第3の記録層11〜13は、安定した繰り返し記録が可能な、消色状態と発色状態とを制御し得る材料を用いて形成するものとし、それぞれ異なる波長の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、ロイコ染料と、顕・減色剤とを樹脂母材中に分散させた塗料を塗布することによって形成することができる。
【0020】
第1〜第3の記録層11〜13は、それぞれが発色する所望の色に応じ、所定のロイコ染料を用いて形成するものとし、例えば第1〜第3の記録層11〜13において三原色を発色するようにすれば、可逆性多色記録媒体10全体としてフルカラー画像の形成が可能になる。
【0021】
ロイコ染料としては、既存の感熱紙用染料等を適用することができる。顕・減色剤としては、従来これらに用いられている長鎖アルキル基を有する有機酸(特開平5−124360号公報、特開平7−108761号公報、特開平7−188294号公報、特開2001−105733号公報、特開2001−113829号公報等に記載)等を適用することができる。
【0022】
第1〜第3の記録層11〜13に含有されている光−熱変換材料は、それぞれ異なる波長域に吸収をもつものであり、図1の可逆性多色記録媒体10においては、第1の記録層11が波長λ1の赤外線を、第2の記録層12が波長λ2の赤外線を、第3の記録層13が波長λ3の赤外線をそれぞれ吸収して発熱する光−熱変換材料を含有しているものとする。
【0023】
また、第1〜第3の記録層11〜13内に含有される光−熱変換材料としては、可視波長域にほとんど吸収がない近赤外線吸収色素として一般的に用いられる、フタロシアニン系染料やシアニン系染料、金属錯体染料、ジインモニウム系染料、アミニウム系染料、イミニウム系染料等を適用できる。さらに、任意の光−熱変換材料のみを発熱させるために、光−熱変換材料の吸収帯が狭く、互いに重なり合わない材料の組み合わせを選択することが好ましい。このことから、支持基板1の最も近傍に形成されている第1の記録層11を除いては、記録層中に、吸収スペクトルが急峻なシアニン系色素、またはフタロシアニン系色素を含有させることにより、色かぶりを防止することができ好ましい。
【0024】
第1〜第3の記録層11〜13形成用の樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン等が挙げられる。これらの樹脂に必要に応じて紫外線吸収剤等の各種添加剤を併用してもよい。
【0025】
第1〜第3の記録層11〜13は、上記ロイコ染料、顕・減色剤、光−熱変換材料、および各種添加剤を、溶媒を用いて上記樹脂中に溶解あるいは分散させて作製した塗料を、それぞれ所定の面に塗布することによって形成することができる。
第1〜第3の記録層11〜13は、膜厚1〜20μm程度に形成することが望ましく、さらには1.5〜15μm程度が好ましい。記録層の膜厚が薄すぎると充分な発色濃度が得られず、逆に厚過ぎると記録層の熱容量が大きくなることによって発色性や消色性が劣化するためである。
【0026】
第1の記録層11と第2の記録層12との間、第2の記録層12と第3の記録層13との間には、それぞれ透光性の断熱層14、15を形成することが望ましい。これによって隣接する記録層の熱が伝導してしまうことが回避され、いわゆる色かぶりの発生を防止する効果が得られる。
【0027】
断熱層14、15は、従来公知の透光性のポリマーを用いて形成することができる。例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン等が挙げられる。これらのポリマーには必要に応じて紫外線吸収剤等の各種添加剤を併用してもよい。
【0028】
また、断熱層14、15としては透光性の無機膜を適用することもできる。例えば、多孔質のシリカ、アルミナ、チタニア、カーボンまたはこれらの複合体等を適用すると熱伝導率の低減化が図られ好ましい。これらは、液層から膜形成できるゾル−ゲル法によって形成することができる。
【0029】
断熱層14、15は、膜厚5〜100μm程度に形成することが望ましく、さらには10〜60μm程度が好ましい。断熱層の膜厚が薄すぎると充分な断熱効果が得られず、膜厚が厚すぎると、後述する記録媒体全体を均一加熱する際に熱伝導性が劣化したり、透光性が低下したりするためである。
【0030】
保護層16は、従来公知の紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いて形成することができ、膜厚は0.1〜50μm、さらには0.5〜40μm程度とすることが望ましい。保護層16の膜厚が薄すぎると充分な保護効果が得られず、厚すぎると、記録媒体全体を均一加熱する際に伝熱しにくくなるという不都合が生じるためである。
【0031】
次に、図1に示した可逆性多色記録媒体10を用いて、多色記録を行う原理について説明する。
図1に示した可逆性多色記録媒体10を、各記録層が消色する程度の温度、例えば120℃程度の温度で全面加熱し、第1〜第3の記録層11〜13を予め消色状態にしておく。すなわちこの状態においては、支持基板1の色が露出している状態となっているものとする。
【0032】
次に可逆性多色記録媒体10の任意の部分に、波長および出力を任意に選択した赤外線を半導体レーザー等により照射する。
例えば第1の記録層11を発色させる場合には、波長λ1の赤外線を第1の記録層11が発色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、電子供与性呈色化合物と電子受容性顕・減色剤との間の発色反応を起こさせ、照射部分を発色させる。
同様に、第2の記録層12および第3の記録層13についても、それぞれ波長λ2、λ3の赤外線を発色温度に達する程度のエネルギーを照射してそれぞれの光−熱変換材料を発熱させて照射部分を発色させることができる。このようにすることによって、可逆性多色記録媒体10の任意の部分を発色させることができ、フルカラー画像形成や種々の情報の記録が可能となる。
【0033】
更に、上述のようにして一部を着色化させた可逆性多色記録媒体10の全体を、全ての記録層が消色する程度の温度、例えば120℃で一様に加熱することによって、記録情報や画像を消去することができ、上述した操作を繰り返すことによって繰り返し記録を行うことができる。
【0034】
次に、本発明の記録装置に適用可能な可逆性多色記録媒体の他の一例について図2を参照して説明する。
図2に示す可逆性多色記録媒体20は、支持基板21上に、第1の発色性組成物22、第2の発色性組成物23、および第3の発色性組成物24が、それぞれ封入されたマイクロカプセル25が平面状に配列されてなる記録層26が形成されており、この記録層26上に保護層85が形成された構成を有している。
【0035】
支持基板21は、図1に示した可逆性多色記録媒体10の支持基板1と同様のものを適用できる。
【0036】
第1〜第3の発色性組成物22〜24は、図1に示した可逆性多色記録媒体10を構成する第1〜第3の記録層11〜13と同様に、例えばロイコ染料と、顕・減色剤と、それぞれ異なる波長域に吸収をもつ光−熱変換材料を、必要に応じて樹脂母材中に分散させたものとすることができる。また、樹脂を用いずに、これらの材料をマイクロカプセル25内に封入させた構成としてもよい。
【0037】
第1〜第3の発色性組成物22〜24に用いる、ロイコ染料、顕・減色剤、樹脂、さらに各種添加剤は、図1に示した可逆性多色記録媒体10を構成する第1〜第3の記録層11〜13と同様のものを用いることができる。光−熱変換材料としては、可視波長域にほとんど吸収がない赤外線吸収色素として一般的に用いられる、フタロシアニン系染料やシアニン系染料、金属錯体染料、ジインモニウム系染料等を適用できる。さらに、任意の光−熱変換材料のみを発熱させるために、照射光波長の吸収帯が狭く、互いに重なり合わない材料の組み合わせを選択するのが好ましい。
【0038】
図2の記録層26を形成する仕切り部材としては、マイクロカプセルに限定されるものではなく、その他分散媒を封入することが可能なキャピラリーあるいはセル等が挙げられ、微小空隙構造を形成し得るものをいずれも適用することができる。また、マイクロカプセル等の空隙構造をより微細化して細密に配列することにより、解像度の向上が図られる。
【0039】
また、マイクロカプセルのような微小空隙構造体は、所定のバインダーに分散されていてもよく、この場合においてバインダーとしては、水系バインダー、溶剤系バインダー、エマルション系バインダー等を適用できる。
記録層26は、所定の溶媒を用いて上記樹脂中に微小空隙構造体を分散させて作製した塗料を支持基板21上に塗布することによって形成することができる。記録層26は、膜厚1〜20μm程度に形成することが望ましく、さらには3〜15μm程度とすることが好ましい。記録層の膜厚が薄すぎると充分な発色濃度が得られず、逆に厚過ぎると記録層の熱容量が大きくなることによって発色性や消色性が劣化するためである。
【0040】
保護層27は、図1に示した保護層16と同様のものを用いることができる。
【0041】
次に、図2に示す可逆性多色記録媒体20の作製方法について説明するが、以下においては、上記ロイコ染料、顕・減色剤、光−熱変換材料等を主成分とする芯物質をポリマーなどの殻物質で覆い、マイクロカプセル化したものを支持基板21上に配列した構成を例として説明する。
【0042】
マイクロカプセルの製造方法としては、ポリマー溶液に分散させた分散媒からなる芯物質のまわりにポリマーの濃厚相を分離させる相分離法、ポリマー溶液中の芯物質のまわりにポリマーの硬化試験薬等によりポリマーを硬化させる液中硬化被覆法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相、あるいは外相のいずれか一方からモノマーや重合触媒を供給し、芯物質の表面をポリマーで覆うインシチュー重合法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相と外相の両方からモノマーを供給する界面重合法等のマイクロカプセル化技法が好適な例として挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。
特に、インシチュー重合法、あるいは、相分離法を用いて製造することにより、粒径の揃った、かつ着色磁性粒子が均一に分散されたマイクロカプセルを製造することができる。ここで用いる重合性モノマーは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、および、その誘導体、イソシアネート、各種アミン、エポキシ基を有する化合物などが好適である。
マイクロカプセルに用いられる樹脂には、一般に用いられている樹脂、例えばアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、天然樹脂等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上混合して使用することも可能である。
【0043】
記録層26は、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロール塗布法、ナイフエッジ法などの塗布方式、上述のマイクロカプセルを混入した転写層に有する転写シートによる転写方式、また上述のマイクロカプセルを混入したインキを基材に吹き付けるインクジェット方式、支持基板と保護層との間に上述のマイクロカプセルを混入した溶液を充填する方式などの形成方法により作製することができる。
【0044】
次に、図2に示した可逆性多色記録媒体20を用いて、多色記録を行う原理について説明する。
図2に示した可逆性多色記録媒体20を、各発色性組成物が消色する程度の温度、例えば120℃程度の温度で全面加熱し、第1〜第3の発色性組成物22〜24を予め消色状態にしておく。すなわちこの状態においては、支持基板21の色が露出している状態となっているものとする。次に、これら可逆性多色記録媒体20の任意の部分に、波長および出力を任意に選択した赤外線を半導体レーザー等により照射する。
例えば第1の発色性組成物22を発色させる場合には、波長λ1の赤外線を第1の発色性組成物22が発色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、電子供与性呈色化合物と電子受容性顕・減色剤との間の発色反応を起こさせ、照射部分を発色させる。
同様に、第2の発色性組成物23および第3の発色性組成物24についても、それぞれ波長λ2、λ3の赤外線を発色温度に達する程度のエネルギーを照射してそれぞれの光−熱変換材料を発熱させて照射部分を発色させる。
このようにすることによって、可逆性多色記録媒体20の任意の部分を発色させることができ、全体としてフルカラー画像形成や種々の情報の記録が可能となる。
【0045】
更に、上述のようにして一部を着色化させた可逆性多色記録媒体20の全体を、全ての発色性組成物が消色する程度の温度、例えば120℃で一様に加熱することによって、記録情報や画像を消去することができ、上述した任意の操作を行うことによって、繰り返し記録が可能である。
【0046】
次に、上述した可逆性多色記録媒体に対して情報の記録や消去を行う、本発明の記録装置について、図を参照して説明する。
〔実施形態1〕
この例においては、図3、図5、および図6を参照して説明する。
図3に本発明の記録装置を構成するレーザー発振装置の一例の概略構成図を示し、図5に本発明の記録装置の一例の概略構成図を示し、図6に本発明の記録装置の要部の斜視図を示す。
【0047】
図3に示すレーザー発振装置30(図5中の75に相当)は、互いに異なる波長のレーザー光を発振するレーザー光発振手段(本実施例では半導体レーザー素子)31、32、33と、レーザー光を可逆性多色記録媒体面上に照射するための、レンズ34〜36、ミラー37、38および集光レンズ系39よりなる光学系とにより構成される。これらは、図5中の制御部71からの制御信号により、駆動部74を介して駆動可能となされている。
レーザー光発振手段31〜33は、可逆性多色記録媒体10が備えている記録層11〜13の層数、もしくは可逆性多色記録媒体20が備えているマイクロカプセルの種類数、すなわち任意の波長の赤外線を吸収する光−熱変換材料の種類数に対応して設けられている。
なお、本実施形態においては、可逆性多色記録媒体10(20)に対応して、レーザー光発振手段を三箇所に設けた構成の記録装置について説明するが、本発明はこの例に限定されるものではなく、例えば、情報記録の高速化のために、同じ波長を発振するレーザー光発振手段を複数個備えることも可能である。
【0048】
レーザー光発振手段31〜33からの発振光波長は、図1の可逆性多色記録媒体10を構成する記録層11〜13、および図2の可逆性多色記録媒体20の記録層26を構成するマイクロカプセルのそれぞれに含まれる光−熱変換材料の吸収帯に対応させた波長であるものとし、図1、図2中の記号を用いれば、それぞれλ1、λ2、λ3であるものとする。
なお、発振光波長の選択性や、コストまたは変調のし易さ等を考慮して、レーザー光発振手段31〜33には、半導体レーザーを用いるのが好ましい。
【0049】
レーザー光発振手段31〜33からのレーザー光L1〜L3は、それぞれコリメーターレンズ34〜36によって平行光束に変換される。その後、ダイクロイックミラー37、38によって同軸化される。同軸化されたレーザー光Lは、集光レンズ系39によって集光され、可逆性多色記録媒体に照射され、所望の記録を行うことができる。
第1〜3のレーザー光L1〜L3を同軸化するためには、ダイクロイックミラー以外の光結合素子を用いてもよい。この光結合素子としては、例えばハーフミラー、プリズム、光ファイバー等が挙げられる。
【0050】
図5に示すように、可逆性多色記録媒体の記録装置70は、操作部72および表示部73を利用して外部より制御することができるものとする。
可逆性記録媒体の記録装置70においては、装置内に挿入された可逆性多色記録媒体10(20)を、駆動部によって制御されている搬送装置77で搬送しながら、熱源を具備する情報消去手段78に接触させて、あらかじめ記録されていた情報を消去しておくようになされている。この情報消去手段78の熱源には、金属や、セラミックスバー、耐熱性ゴムローラー等を適用できる。また、可逆性多色記録媒体10(20)を熱源に接触させて情報を消去する方法以外にも、ハロゲンランプなどの光を利用して、記録媒体を非接触で加熱し情報を消去することも可能である。
【0051】
上記のようにして情報消去された可逆性多色記録媒体10(20)は、媒体固定用のステージ85に固定される。媒体の固定は、機械的に行われるかまたは真空吸着などによって行うことができる。
【0052】
媒体固定用のステージ85に固定された媒体10(20)は、レーザー発振装置75(図3中30)からレーザー光Lが照射され、所定の情報記録がなされる。
本実施形態においては、ステージ85が、駆動部80によって駆動可能となされた回転手段79によって、図6に示すように、媒体表面と同一平面内で回転するようになされており、同時に、レーザー発振装置75を、媒体の回転軸84と垂直の方向83に、移動手段90によって移動させることにより、可逆性多色記録媒体10(20)の任意の範囲にレーザーを照射することができるようになされている。
可逆性多色記録媒体10(20)を回転させる回転手段79としては、記録媒体固定用ステージ85に接続した、モーター等を適用できる。
このとき可逆性多色記録媒体上で、レーザー光Lが照射されている位置情報と記録したい記録情報に対応して、三種のレーザー光L1〜L3のレーザーパワーを変調させることにより、任意の色調で任意の情報を記録することが可能となる。
【0053】
なお、可逆性多色記録媒体10(20)上でのレーザー光Lが照射されている位置情報は、図5に示すレーザー発振装置75の移動位置と、ステージ85の回転変位を、機械的、電気的または光学的に測定または制御することによって得ることができる。
【0054】
上述のようにして情報記録がなされた可逆性多色記録媒体10(20)は、図5に示すように記録媒体固定用ステージ85より剥離され、搬送装置77によって、装置外へ送出される。
上述のようにして、既に情報が記録された可逆性多色記録媒体の記録情報を消去して、可逆性多色記録媒体の任意の位置に、新たに、任意の色調で任意の情報を記録することができた。
【0055】
〔実施形態2〕
実施形態1で説明した記録装置70において、レーザー発振装置として、図4に示すものを適用した場合の実施形態について説明する。
この例においては、図4、図5および図7を参照して説明する。
【0056】
図4に示すレーザー発振装置50は、互いに異なる波長のレーザー光を発振するレーザー光発振手段51、52、53と、レーザー光を可逆性多色記録媒体面上に照射するための、レンズ54、55、56よりなる光学系とにより構成される。これらは図5中の制御部71からの制御信号により、駆動部74を介してレーザードライバー60によって駆動可能となされている。このレーザー光発振手段51〜53は、可逆性多色記録媒体10が備えている記録層11〜13の層数、もしくは可逆性多色記録媒体20が備えているマイクロカプセルの種類数、すなわち任意の波長の赤外線を吸収する光−熱変換材料の種類数に対応して設けられている。
なお、本実施形態においては、可逆性多色記録媒体10(20)に対応して、レーザー光発振手段を三箇所に設けた構成の記録装置について説明するが、本発明はこの例に限定されるものではなく、例えば、情報記録の高速化のために、同じ波長を発振するレーザー光発振手段を複数個備えることも可能である。
【0057】
レーザー光発振手段51〜53の発振光波長は、図1の可逆性多色記録媒体10を構成する記録層11〜13、および図2の可逆性多色記録媒体70の記録層26を構成するマイクロカプセルのそれぞれに含まれる光−熱変換材料の吸収帯に対応させた波長であるものとし、図1、図2中の記号を用いれば、それぞれλ1、λ2、λ3であるものとする。
なお、発振光波長の選択性や、コストまたは変調のし易さ等を考慮して、レーザー光発振手段51〜53には、半導体レーザーを用いるのが好ましい。
【0058】
レーザー光発振手段51〜53から出射されたレーザー光は、集光レンズ系54〜56によって集光され、各レーザー光L1〜L3が、可逆性多色記録媒体10(20)上に照射される。
【0059】
図5に示すように、装置内に挿入された可逆性多色記録媒体10(20)は、上述した実施形態1の場合と同様に、予め記録された情報を消去され、固定用のステージ85上に固定される。続いて、レーザー発振装置75から照射されるレーザー光によって情報記録がなされる。
【0060】
本実施形態においては、図7に示すように、レーザー光L1〜L3が、可逆性多色記録媒体10(20)上の同一位置に集光されて照射されるように調整されているものとする。
固定用のステージ85を、図5中の回転手段79により媒体と同一平面内で回転させながら、レーザー発振装置75を、移動手段90により、媒体の回転軸84と垂直の方向83に移動させることにより、可逆性多色記録媒体10(20)の任意の範囲にレーザーを照射することができる。
可逆性多色記録媒体10(20)上で、レーザー光が照射されている位置情報と記録したい記録情報に対応して、三種のレーザー光のレーザーパワーを変調させることにより、任意の色調で任意の情報を記録することができる。
【0061】
なお、可逆性多色記録媒体10(20)上でのレーザー光が照射されている位置情報は、レーザー発振装置75の移動位置と、固定用のステージ85の回転変位を、機械的、電気的または光学的に測定または制御することによって得ることができる。
【0062】
記録を終了した可逆性多色記録媒体10(20)は、記録媒体固定用のステージ85より剥離され、搬送装置77によって装置外へ送出される。
【0063】
〔実施形態3〕
この例においては、図4、図5および図8を参照して説明する。
図4に示すレーザー発振装置50は、互いに異なる波長のレーザー光を発振するレーザー光発振手段51、52、53と、レーザー光を可逆性多色記録媒体面上に照射するための、レンズ54、55、56よりなる光学系とにより構成される。
この例においては、レーザー光発振手段51〜53から出射されたレーザー光L1〜L3を、図8に示すように、可逆性多色記録媒体10(20)上の異なる位置にそれぞれ照射されるように調整する。
【0064】
上述した実施形態2と同様に、固定用のステージ85を、回転手段79によって、可逆性多色媒体面と同一平面内に回転させながら、レーザー発振装置75を、移動手段90によって媒体の回転軸84と垂直の方向83に移動させることにより、可逆性多色記録媒体10(20)の任意の範囲に、各レーザー光L1〜L3を照射することができる。
このとき可逆性多色記録媒体10(20)上で、レーザー光が照射されている位置情報と記録したい記録情報に対応して、三種のレーザー光のレーザーパワーを変調させることにより、任意の色調で任意の情報を記録することが可能となる。
【0065】
なお、可逆性多色記録媒体10(20)上でのレーザー光が照射されている位置情報は、予め測定してある三種のレーザー光L1〜L3の照射位置の相対的位置と、レーザー発振装置75の移動位置と、固定用ステージ85の回転変位を、機械的、電気的または光学的に測定または制御することによって得ることができる。
【0066】
上述のように、本発明装置によれば、可逆性多色記録媒体の記録情報を消去しておき、その後、任意の色調で情報を記録することができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の波長のレーザー光を記録情報に対応してそれぞれ変調させながら、可逆性多色記録媒体表面の所定の範囲内で走査させることにより、任意の色調で情報記録を行うことが可能な記録装置が提供された。
【0068】
また、本発明の記録装置によれば、可逆性多色記録媒体と非接触の状態で記録を行うことが可能であるので、記録面が凹凸を有している場合にも、可逆性多色記録媒体表面に物理的劣化を発することなく、情報を記録することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置に適用する可逆性多色記録媒体の一例の概略断面図を示す。
【図2】本発明装置に適用する可逆性多色記録媒体の他の一例の概略断面図を示す
【図3】本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置を構成するレーザー発振装置の一例の概略構成図を示す。
【図4】本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置を構成するレーザー発振装置の他の一例の概略構成図を示す。
【図5】本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置の概略構成図を示す。
【図6】レーザー光照射状態における可逆性多色記録媒体の記録装置の要部の一例の概略図を示す。
【図7】レーザー光照射状態における可逆性多色記録媒体の記録装置の要部の他の一例の概略図を示す。
【図8】レーザー光照射状態における可逆性多色記録媒体の記録装置の要部の他の一例の概略図を示す。
【符号の説明】
1……支持基板、10……可逆性多色記録媒体、11……第1の記録層、12……第2の記録層、13……第3の記録層、14,15……断熱層、16……保護層、20……可逆性多色記録媒体、21……支持基板、22……第1の発色性組成物、23……第2の発色性組成物、24……第3の発色性組成物、25……マイクロカプセル(微小空隙構造体)、26……記録層、27……保護層、31,32,33……レーザー光発振手段、34,35,36……コリメーターレンズ、37,38……ダイクロイックミラー、39……集光レンズ系、44……レーザードライバー、51,52,53……レーザー光発振手段、54,55,56……集光レンズ系、60……レーザードライバー、70……可逆性多色記録媒体の記録装置、71……制御部、72……操作部、73……表示部、74……駆動部、75……レーザー発振装置、76……駆動部、77……搬送装置、78……情報消去手段、79……回転手段、80……駆動部、84……回転軸、85……ステージ、90……移動手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像や文字、記号等の各種データを、任意の色調で記録・消去可能な可逆性多色記録媒体に適用する記録装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境的な見地から、各種記録媒体に対するリライタブル記録技術の必要性が強く認識されている。例えばコンピューターのネットワーク技術、通信技術、OA機器、記録メディア、記憶メディア等の進歩を背景としてオフィスや家庭でのペーパーレス化が進んでいる。
【0003】
印刷物に替わる表示媒体のひとつである、熱により可逆的に情報の記録や消去を行う記録媒体、いわゆる可逆性感熱記録媒体は、各種プリペイドカード、ポイントカード、クレジットカード、ICカード等の普及に伴い、残額やその他の記録情報等の可視化、可読化の用途において実用化されており、さらには、複写機およびプリンター用途においても実用化されつつある。
【0004】
上記のような可逆性感熱記録媒体およびこれを用いた記録方法に関しては、従来においても種々の提案がなされている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
これらには、いわゆる低分子分散タイプ、すなわち樹脂母材中に有機低分子物質を分散させた記録媒体が開示されており、熱履歴により光の散乱を変化させ、記録層を白濁あるいは透明状態に変化させるものである。そのため、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不充分であるという欠点を有しており、記録層の下に反射層を設けることにより、コントラストを向上させた媒体のみが実用化されている。
【0005】
一方、ロイコ染料タイプ、すなわち樹脂母材中に電子供与性呈色性化合物であるロイコ染料と、顕・減色剤とが分散された記録層を有する記録媒体、およびこれを用いた記録方法に関しての開示もなされている(例えば、特許文献5〜9参照。)。
これらにおいては、顕・減色剤として、ロイコ染料を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させる塩基性基を有する両性化合物、または長鎖アルキルをもつフェノール化合物などが用いられている。この記録媒体および記録方法は、ロイコ染料自体の発色を利用するため、低分子分散タイプに比較してコントラスト、視認性が良好であるという利点を有しており、近年広く実用化されつつある。
【0006】
しかしながら、上述した従来技術においては、母材の材料の色すなわち地肌の色と、熱により変色した色との二種類の色のみしか表現することができないものであるため、近年においては、視認性やファッション性を向上させたり、実用的な利用範囲の拡大を図るために、多色画像の表示や各種データを色識別して記録したりすることへの要求が非常に高まっている。
【0007】
このような問題点に鑑みて、上記従来方法を応用し、かつ多色画像の表示を行う記録方法が種々提案されている。
例えば、多色に塗り分けられた層や粒子を、低分子分散タイプの記録層で可視化あるいは隠蔽することで、多色表示を行う記録媒体、およびこれを用いた記録方法が開示されている(例えば、特許文献10〜12参照。)。
しかしこのような構成の記録媒体においては、発色させた記録層が、その下層表面の色を完全に隠蔽することができなかったり、あるいは、母材の色が透けてしまったりし、高いコントラストが得られないという欠点を有している。
【0008】
また、ロイコ染料を用いた可逆性感熱多色記録媒体に関する開示もなされている(例えば、特許文献13、14参照。)。しかしこれらに示されている記録媒体は、一つの面内に色相の異なる繰り返し単位が形成された構成を有するものであるため、各色相が実際に記録される面積比が小さくなり、その結果、記録した画像は非常に暗い、または薄いものとなってしまうという問題がある。
【0009】
また、発色温度、消色温度、冷却速度等が異なるロイコ染料を用いた記録層を分離、独立した状態で形成された構成の可逆性感熱多色記録媒体に関しての提案もなされている(例えば、特許文献15〜23参照。)。
しかしながら、これらの開示された記録媒体は、サーマルヘッド等の熱源を接触させて記録や消去を行うものであるため、熱源による精密な温度コントロールが困難であり、良好なコントラストが得難くなり、色のかぶりを避けられないという問題を有している。
さらには、三色以上の多色記録を行う場合には、サーマルヘッド等による加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いのみでコントロールしなければならず、操作が複雑化したり、コントラストが低下したりし、色かぶりが生じる等の問題を有している。
【0010】
さらには、サーマルヘッドを用いた記録方式においては、記録媒体への接触記録を行うため、記録媒体表面の物理的劣化が避けられず、記録媒体表面に凹凸がある場合や、記録媒体が曲面である場合には記録が不可能であるという問題を有している。
【0011】
一方、非接触で記録可能なものとして、レーザー光の照射による光−熱変換効果を利用して可逆性記録媒体に単色の記録を行う記録装置についての開示がなされている(例えば、特許文献24、25参照。)。
しかしながら、これらに開示されている記録装置は、所定の波長のレーザー光を用いて単色でのみ記録を行うものであるため、単に情報伝達に利用するための画像を作製する場合にはともかく、審美的な観点からは実用的には劣ったものしか得られなかった。
【0012】
【特許文献1】
特開昭54−119377号公報
【特許文献2】
特開昭55−154198号公報
【特許文献3】
特開昭63−39377号公報
【特許文献4】
特開昭63−41186号公報
【特許文献5】
特開平2−188293号公報
【特許文献6】
特開平2−188294号公報
【特許文献7】
特開平5−124360号公報
【特許文献8】
特開平7−108761号公報
【特許文献9】
特開平7−188294号公報
【特許文献10】
特開平5−62189号公報
【特許文献11】
特開平8−80682号公報
【特許文献12】
特開2000−198275号公報
【特許文献13】
特開平8−58245号公報
【特許文献14】
特開2000−25338号公報
【特許文献15】
特開平6−305247号公報
【特許文献16】
特開平6−328844号公報
【特許文献17】
特開平6−79970号公報
【特許文献18】
特開平8−164669号公報
【特許文献19】
特開平8−300825号公報
【特許文献20】
特開平9−52445号公報
【特許文献21】
特開平11−138997号公報
【特許文献22】
特開2001−162941号公報
【特許文献23】
特開2002−59654号公報
【特許文献24】
特開2001−88333号公報
【特許文献25】
特開2002−113889号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは鋭意研究の結果、上述したような従来技術の問題に鑑みて、明瞭な色彩で鮮明な記録及び消去を可逆的に行うことのできる多色記録媒体に、媒体の劣化を来たすことなく、任意の色調で記録・消去可能な記録装置に関しての提案を行うこととした。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置は、支持基板の面方向に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、それぞれ分離・独立して設けられてなり、上記複数の可逆性感熱発色性組成物は、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料を含有しているものである可逆性多色記録媒体に対して記録を行うものであり、媒体面と同一平面内で回転させる回転手段と、波長の異なる複数のレーザー光を照射する複数のレーザー光発振手段と、レーザー光を可逆性多色記録媒体面上に照射する光学系と、レーザー光の照射位置を、可逆性多色記録媒体の回転軸と垂直の方向に相対的に移動させる移動手段と、レーザー光の出力を、レーザー光照射位置と記録情報に対応して、選択的に変調させる変調手段とを備えているものとする。
【0015】
また本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置は、可逆性多色記録媒体を熱源によって加熱することにより、既に記録されている情報を消去する情報消去手段を備えたものとする。
【0016】
本発明によれば、可逆的に発色状態と消色状態との変換を行うことができる可逆性多色記録媒体に、任意の色調で情報記録を行い、かつこれを消去することが可能な記録装置が提供される。
また、本発明装置によれば、可逆性多色記録媒体と非接触の状態で記録もしくは消去を行うものであるので、表面に凹凸を有している場合であっても、記録面に物理的劣化を生じることなく、任意の色調で明瞭な記録をしたり、あるいは鮮明に消去を行ったりすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置について、以下、図を参照して説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
先ず、本発明の記録装置に適用する可逆性多色記録媒体の一例について図1に示す。この可逆性多色記録媒体10は、支持基板1上に、第1の記録層11、第2の記録層12、および第3の記録層13が、それぞれ断熱層14、15を介して積層形成されており、最上層に保護層16が形成された構成を有している。
【0018】
支持基板1は、耐熱性に優れ、かつ平面方向の寸法安定性の高い材料であれば従来公知の材料を適宜使用することができる。例えばポリエステル、硬質塩化ビニル等の高分子材料の他、ガラス材料、ステンレス等の金属材料、あるいは紙等の材料から適宜選択できる。ただしオーバーヘッドプロジェクター等の透過用途以外では、支持基板1は最終的に得られる可逆性多色記録媒体10に対して情報の記録を行った際の視認性の向上を図るため、白色、あるいは金属色を有する可視光に対する反射率の高い材料によって形成することが好ましい。
【0019】
第1〜第3の記録層11〜13は、安定した繰り返し記録が可能な、消色状態と発色状態とを制御し得る材料を用いて形成するものとし、それぞれ異なる波長の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、ロイコ染料と、顕・減色剤とを樹脂母材中に分散させた塗料を塗布することによって形成することができる。
【0020】
第1〜第3の記録層11〜13は、それぞれが発色する所望の色に応じ、所定のロイコ染料を用いて形成するものとし、例えば第1〜第3の記録層11〜13において三原色を発色するようにすれば、可逆性多色記録媒体10全体としてフルカラー画像の形成が可能になる。
【0021】
ロイコ染料としては、既存の感熱紙用染料等を適用することができる。顕・減色剤としては、従来これらに用いられている長鎖アルキル基を有する有機酸(特開平5−124360号公報、特開平7−108761号公報、特開平7−188294号公報、特開2001−105733号公報、特開2001−113829号公報等に記載)等を適用することができる。
【0022】
第1〜第3の記録層11〜13に含有されている光−熱変換材料は、それぞれ異なる波長域に吸収をもつものであり、図1の可逆性多色記録媒体10においては、第1の記録層11が波長λ1の赤外線を、第2の記録層12が波長λ2の赤外線を、第3の記録層13が波長λ3の赤外線をそれぞれ吸収して発熱する光−熱変換材料を含有しているものとする。
【0023】
また、第1〜第3の記録層11〜13内に含有される光−熱変換材料としては、可視波長域にほとんど吸収がない近赤外線吸収色素として一般的に用いられる、フタロシアニン系染料やシアニン系染料、金属錯体染料、ジインモニウム系染料、アミニウム系染料、イミニウム系染料等を適用できる。さらに、任意の光−熱変換材料のみを発熱させるために、光−熱変換材料の吸収帯が狭く、互いに重なり合わない材料の組み合わせを選択することが好ましい。このことから、支持基板1の最も近傍に形成されている第1の記録層11を除いては、記録層中に、吸収スペクトルが急峻なシアニン系色素、またはフタロシアニン系色素を含有させることにより、色かぶりを防止することができ好ましい。
【0024】
第1〜第3の記録層11〜13形成用の樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン等が挙げられる。これらの樹脂に必要に応じて紫外線吸収剤等の各種添加剤を併用してもよい。
【0025】
第1〜第3の記録層11〜13は、上記ロイコ染料、顕・減色剤、光−熱変換材料、および各種添加剤を、溶媒を用いて上記樹脂中に溶解あるいは分散させて作製した塗料を、それぞれ所定の面に塗布することによって形成することができる。
第1〜第3の記録層11〜13は、膜厚1〜20μm程度に形成することが望ましく、さらには1.5〜15μm程度が好ましい。記録層の膜厚が薄すぎると充分な発色濃度が得られず、逆に厚過ぎると記録層の熱容量が大きくなることによって発色性や消色性が劣化するためである。
【0026】
第1の記録層11と第2の記録層12との間、第2の記録層12と第3の記録層13との間には、それぞれ透光性の断熱層14、15を形成することが望ましい。これによって隣接する記録層の熱が伝導してしまうことが回避され、いわゆる色かぶりの発生を防止する効果が得られる。
【0027】
断熱層14、15は、従来公知の透光性のポリマーを用いて形成することができる。例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン等が挙げられる。これらのポリマーには必要に応じて紫外線吸収剤等の各種添加剤を併用してもよい。
【0028】
また、断熱層14、15としては透光性の無機膜を適用することもできる。例えば、多孔質のシリカ、アルミナ、チタニア、カーボンまたはこれらの複合体等を適用すると熱伝導率の低減化が図られ好ましい。これらは、液層から膜形成できるゾル−ゲル法によって形成することができる。
【0029】
断熱層14、15は、膜厚5〜100μm程度に形成することが望ましく、さらには10〜60μm程度が好ましい。断熱層の膜厚が薄すぎると充分な断熱効果が得られず、膜厚が厚すぎると、後述する記録媒体全体を均一加熱する際に熱伝導性が劣化したり、透光性が低下したりするためである。
【0030】
保護層16は、従来公知の紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いて形成することができ、膜厚は0.1〜50μm、さらには0.5〜40μm程度とすることが望ましい。保護層16の膜厚が薄すぎると充分な保護効果が得られず、厚すぎると、記録媒体全体を均一加熱する際に伝熱しにくくなるという不都合が生じるためである。
【0031】
次に、図1に示した可逆性多色記録媒体10を用いて、多色記録を行う原理について説明する。
図1に示した可逆性多色記録媒体10を、各記録層が消色する程度の温度、例えば120℃程度の温度で全面加熱し、第1〜第3の記録層11〜13を予め消色状態にしておく。すなわちこの状態においては、支持基板1の色が露出している状態となっているものとする。
【0032】
次に可逆性多色記録媒体10の任意の部分に、波長および出力を任意に選択した赤外線を半導体レーザー等により照射する。
例えば第1の記録層11を発色させる場合には、波長λ1の赤外線を第1の記録層11が発色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、電子供与性呈色化合物と電子受容性顕・減色剤との間の発色反応を起こさせ、照射部分を発色させる。
同様に、第2の記録層12および第3の記録層13についても、それぞれ波長λ2、λ3の赤外線を発色温度に達する程度のエネルギーを照射してそれぞれの光−熱変換材料を発熱させて照射部分を発色させることができる。このようにすることによって、可逆性多色記録媒体10の任意の部分を発色させることができ、フルカラー画像形成や種々の情報の記録が可能となる。
【0033】
更に、上述のようにして一部を着色化させた可逆性多色記録媒体10の全体を、全ての記録層が消色する程度の温度、例えば120℃で一様に加熱することによって、記録情報や画像を消去することができ、上述した操作を繰り返すことによって繰り返し記録を行うことができる。
【0034】
次に、本発明の記録装置に適用可能な可逆性多色記録媒体の他の一例について図2を参照して説明する。
図2に示す可逆性多色記録媒体20は、支持基板21上に、第1の発色性組成物22、第2の発色性組成物23、および第3の発色性組成物24が、それぞれ封入されたマイクロカプセル25が平面状に配列されてなる記録層26が形成されており、この記録層26上に保護層85が形成された構成を有している。
【0035】
支持基板21は、図1に示した可逆性多色記録媒体10の支持基板1と同様のものを適用できる。
【0036】
第1〜第3の発色性組成物22〜24は、図1に示した可逆性多色記録媒体10を構成する第1〜第3の記録層11〜13と同様に、例えばロイコ染料と、顕・減色剤と、それぞれ異なる波長域に吸収をもつ光−熱変換材料を、必要に応じて樹脂母材中に分散させたものとすることができる。また、樹脂を用いずに、これらの材料をマイクロカプセル25内に封入させた構成としてもよい。
【0037】
第1〜第3の発色性組成物22〜24に用いる、ロイコ染料、顕・減色剤、樹脂、さらに各種添加剤は、図1に示した可逆性多色記録媒体10を構成する第1〜第3の記録層11〜13と同様のものを用いることができる。光−熱変換材料としては、可視波長域にほとんど吸収がない赤外線吸収色素として一般的に用いられる、フタロシアニン系染料やシアニン系染料、金属錯体染料、ジインモニウム系染料等を適用できる。さらに、任意の光−熱変換材料のみを発熱させるために、照射光波長の吸収帯が狭く、互いに重なり合わない材料の組み合わせを選択するのが好ましい。
【0038】
図2の記録層26を形成する仕切り部材としては、マイクロカプセルに限定されるものではなく、その他分散媒を封入することが可能なキャピラリーあるいはセル等が挙げられ、微小空隙構造を形成し得るものをいずれも適用することができる。また、マイクロカプセル等の空隙構造をより微細化して細密に配列することにより、解像度の向上が図られる。
【0039】
また、マイクロカプセルのような微小空隙構造体は、所定のバインダーに分散されていてもよく、この場合においてバインダーとしては、水系バインダー、溶剤系バインダー、エマルション系バインダー等を適用できる。
記録層26は、所定の溶媒を用いて上記樹脂中に微小空隙構造体を分散させて作製した塗料を支持基板21上に塗布することによって形成することができる。記録層26は、膜厚1〜20μm程度に形成することが望ましく、さらには3〜15μm程度とすることが好ましい。記録層の膜厚が薄すぎると充分な発色濃度が得られず、逆に厚過ぎると記録層の熱容量が大きくなることによって発色性や消色性が劣化するためである。
【0040】
保護層27は、図1に示した保護層16と同様のものを用いることができる。
【0041】
次に、図2に示す可逆性多色記録媒体20の作製方法について説明するが、以下においては、上記ロイコ染料、顕・減色剤、光−熱変換材料等を主成分とする芯物質をポリマーなどの殻物質で覆い、マイクロカプセル化したものを支持基板21上に配列した構成を例として説明する。
【0042】
マイクロカプセルの製造方法としては、ポリマー溶液に分散させた分散媒からなる芯物質のまわりにポリマーの濃厚相を分離させる相分離法、ポリマー溶液中の芯物質のまわりにポリマーの硬化試験薬等によりポリマーを硬化させる液中硬化被覆法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相、あるいは外相のいずれか一方からモノマーや重合触媒を供給し、芯物質の表面をポリマーで覆うインシチュー重合法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相と外相の両方からモノマーを供給する界面重合法等のマイクロカプセル化技法が好適な例として挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。
特に、インシチュー重合法、あるいは、相分離法を用いて製造することにより、粒径の揃った、かつ着色磁性粒子が均一に分散されたマイクロカプセルを製造することができる。ここで用いる重合性モノマーは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、および、その誘導体、イソシアネート、各種アミン、エポキシ基を有する化合物などが好適である。
マイクロカプセルに用いられる樹脂には、一般に用いられている樹脂、例えばアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、天然樹脂等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上混合して使用することも可能である。
【0043】
記録層26は、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロール塗布法、ナイフエッジ法などの塗布方式、上述のマイクロカプセルを混入した転写層に有する転写シートによる転写方式、また上述のマイクロカプセルを混入したインキを基材に吹き付けるインクジェット方式、支持基板と保護層との間に上述のマイクロカプセルを混入した溶液を充填する方式などの形成方法により作製することができる。
【0044】
次に、図2に示した可逆性多色記録媒体20を用いて、多色記録を行う原理について説明する。
図2に示した可逆性多色記録媒体20を、各発色性組成物が消色する程度の温度、例えば120℃程度の温度で全面加熱し、第1〜第3の発色性組成物22〜24を予め消色状態にしておく。すなわちこの状態においては、支持基板21の色が露出している状態となっているものとする。次に、これら可逆性多色記録媒体20の任意の部分に、波長および出力を任意に選択した赤外線を半導体レーザー等により照射する。
例えば第1の発色性組成物22を発色させる場合には、波長λ1の赤外線を第1の発色性組成物22が発色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、電子供与性呈色化合物と電子受容性顕・減色剤との間の発色反応を起こさせ、照射部分を発色させる。
同様に、第2の発色性組成物23および第3の発色性組成物24についても、それぞれ波長λ2、λ3の赤外線を発色温度に達する程度のエネルギーを照射してそれぞれの光−熱変換材料を発熱させて照射部分を発色させる。
このようにすることによって、可逆性多色記録媒体20の任意の部分を発色させることができ、全体としてフルカラー画像形成や種々の情報の記録が可能となる。
【0045】
更に、上述のようにして一部を着色化させた可逆性多色記録媒体20の全体を、全ての発色性組成物が消色する程度の温度、例えば120℃で一様に加熱することによって、記録情報や画像を消去することができ、上述した任意の操作を行うことによって、繰り返し記録が可能である。
【0046】
次に、上述した可逆性多色記録媒体に対して情報の記録や消去を行う、本発明の記録装置について、図を参照して説明する。
〔実施形態1〕
この例においては、図3、図5、および図6を参照して説明する。
図3に本発明の記録装置を構成するレーザー発振装置の一例の概略構成図を示し、図5に本発明の記録装置の一例の概略構成図を示し、図6に本発明の記録装置の要部の斜視図を示す。
【0047】
図3に示すレーザー発振装置30(図5中の75に相当)は、互いに異なる波長のレーザー光を発振するレーザー光発振手段(本実施例では半導体レーザー素子)31、32、33と、レーザー光を可逆性多色記録媒体面上に照射するための、レンズ34〜36、ミラー37、38および集光レンズ系39よりなる光学系とにより構成される。これらは、図5中の制御部71からの制御信号により、駆動部74を介して駆動可能となされている。
レーザー光発振手段31〜33は、可逆性多色記録媒体10が備えている記録層11〜13の層数、もしくは可逆性多色記録媒体20が備えているマイクロカプセルの種類数、すなわち任意の波長の赤外線を吸収する光−熱変換材料の種類数に対応して設けられている。
なお、本実施形態においては、可逆性多色記録媒体10(20)に対応して、レーザー光発振手段を三箇所に設けた構成の記録装置について説明するが、本発明はこの例に限定されるものではなく、例えば、情報記録の高速化のために、同じ波長を発振するレーザー光発振手段を複数個備えることも可能である。
【0048】
レーザー光発振手段31〜33からの発振光波長は、図1の可逆性多色記録媒体10を構成する記録層11〜13、および図2の可逆性多色記録媒体20の記録層26を構成するマイクロカプセルのそれぞれに含まれる光−熱変換材料の吸収帯に対応させた波長であるものとし、図1、図2中の記号を用いれば、それぞれλ1、λ2、λ3であるものとする。
なお、発振光波長の選択性や、コストまたは変調のし易さ等を考慮して、レーザー光発振手段31〜33には、半導体レーザーを用いるのが好ましい。
【0049】
レーザー光発振手段31〜33からのレーザー光L1〜L3は、それぞれコリメーターレンズ34〜36によって平行光束に変換される。その後、ダイクロイックミラー37、38によって同軸化される。同軸化されたレーザー光Lは、集光レンズ系39によって集光され、可逆性多色記録媒体に照射され、所望の記録を行うことができる。
第1〜3のレーザー光L1〜L3を同軸化するためには、ダイクロイックミラー以外の光結合素子を用いてもよい。この光結合素子としては、例えばハーフミラー、プリズム、光ファイバー等が挙げられる。
【0050】
図5に示すように、可逆性多色記録媒体の記録装置70は、操作部72および表示部73を利用して外部より制御することができるものとする。
可逆性記録媒体の記録装置70においては、装置内に挿入された可逆性多色記録媒体10(20)を、駆動部によって制御されている搬送装置77で搬送しながら、熱源を具備する情報消去手段78に接触させて、あらかじめ記録されていた情報を消去しておくようになされている。この情報消去手段78の熱源には、金属や、セラミックスバー、耐熱性ゴムローラー等を適用できる。また、可逆性多色記録媒体10(20)を熱源に接触させて情報を消去する方法以外にも、ハロゲンランプなどの光を利用して、記録媒体を非接触で加熱し情報を消去することも可能である。
【0051】
上記のようにして情報消去された可逆性多色記録媒体10(20)は、媒体固定用のステージ85に固定される。媒体の固定は、機械的に行われるかまたは真空吸着などによって行うことができる。
【0052】
媒体固定用のステージ85に固定された媒体10(20)は、レーザー発振装置75(図3中30)からレーザー光Lが照射され、所定の情報記録がなされる。
本実施形態においては、ステージ85が、駆動部80によって駆動可能となされた回転手段79によって、図6に示すように、媒体表面と同一平面内で回転するようになされており、同時に、レーザー発振装置75を、媒体の回転軸84と垂直の方向83に、移動手段90によって移動させることにより、可逆性多色記録媒体10(20)の任意の範囲にレーザーを照射することができるようになされている。
可逆性多色記録媒体10(20)を回転させる回転手段79としては、記録媒体固定用ステージ85に接続した、モーター等を適用できる。
このとき可逆性多色記録媒体上で、レーザー光Lが照射されている位置情報と記録したい記録情報に対応して、三種のレーザー光L1〜L3のレーザーパワーを変調させることにより、任意の色調で任意の情報を記録することが可能となる。
【0053】
なお、可逆性多色記録媒体10(20)上でのレーザー光Lが照射されている位置情報は、図5に示すレーザー発振装置75の移動位置と、ステージ85の回転変位を、機械的、電気的または光学的に測定または制御することによって得ることができる。
【0054】
上述のようにして情報記録がなされた可逆性多色記録媒体10(20)は、図5に示すように記録媒体固定用ステージ85より剥離され、搬送装置77によって、装置外へ送出される。
上述のようにして、既に情報が記録された可逆性多色記録媒体の記録情報を消去して、可逆性多色記録媒体の任意の位置に、新たに、任意の色調で任意の情報を記録することができた。
【0055】
〔実施形態2〕
実施形態1で説明した記録装置70において、レーザー発振装置として、図4に示すものを適用した場合の実施形態について説明する。
この例においては、図4、図5および図7を参照して説明する。
【0056】
図4に示すレーザー発振装置50は、互いに異なる波長のレーザー光を発振するレーザー光発振手段51、52、53と、レーザー光を可逆性多色記録媒体面上に照射するための、レンズ54、55、56よりなる光学系とにより構成される。これらは図5中の制御部71からの制御信号により、駆動部74を介してレーザードライバー60によって駆動可能となされている。このレーザー光発振手段51〜53は、可逆性多色記録媒体10が備えている記録層11〜13の層数、もしくは可逆性多色記録媒体20が備えているマイクロカプセルの種類数、すなわち任意の波長の赤外線を吸収する光−熱変換材料の種類数に対応して設けられている。
なお、本実施形態においては、可逆性多色記録媒体10(20)に対応して、レーザー光発振手段を三箇所に設けた構成の記録装置について説明するが、本発明はこの例に限定されるものではなく、例えば、情報記録の高速化のために、同じ波長を発振するレーザー光発振手段を複数個備えることも可能である。
【0057】
レーザー光発振手段51〜53の発振光波長は、図1の可逆性多色記録媒体10を構成する記録層11〜13、および図2の可逆性多色記録媒体70の記録層26を構成するマイクロカプセルのそれぞれに含まれる光−熱変換材料の吸収帯に対応させた波長であるものとし、図1、図2中の記号を用いれば、それぞれλ1、λ2、λ3であるものとする。
なお、発振光波長の選択性や、コストまたは変調のし易さ等を考慮して、レーザー光発振手段51〜53には、半導体レーザーを用いるのが好ましい。
【0058】
レーザー光発振手段51〜53から出射されたレーザー光は、集光レンズ系54〜56によって集光され、各レーザー光L1〜L3が、可逆性多色記録媒体10(20)上に照射される。
【0059】
図5に示すように、装置内に挿入された可逆性多色記録媒体10(20)は、上述した実施形態1の場合と同様に、予め記録された情報を消去され、固定用のステージ85上に固定される。続いて、レーザー発振装置75から照射されるレーザー光によって情報記録がなされる。
【0060】
本実施形態においては、図7に示すように、レーザー光L1〜L3が、可逆性多色記録媒体10(20)上の同一位置に集光されて照射されるように調整されているものとする。
固定用のステージ85を、図5中の回転手段79により媒体と同一平面内で回転させながら、レーザー発振装置75を、移動手段90により、媒体の回転軸84と垂直の方向83に移動させることにより、可逆性多色記録媒体10(20)の任意の範囲にレーザーを照射することができる。
可逆性多色記録媒体10(20)上で、レーザー光が照射されている位置情報と記録したい記録情報に対応して、三種のレーザー光のレーザーパワーを変調させることにより、任意の色調で任意の情報を記録することができる。
【0061】
なお、可逆性多色記録媒体10(20)上でのレーザー光が照射されている位置情報は、レーザー発振装置75の移動位置と、固定用のステージ85の回転変位を、機械的、電気的または光学的に測定または制御することによって得ることができる。
【0062】
記録を終了した可逆性多色記録媒体10(20)は、記録媒体固定用のステージ85より剥離され、搬送装置77によって装置外へ送出される。
【0063】
〔実施形態3〕
この例においては、図4、図5および図8を参照して説明する。
図4に示すレーザー発振装置50は、互いに異なる波長のレーザー光を発振するレーザー光発振手段51、52、53と、レーザー光を可逆性多色記録媒体面上に照射するための、レンズ54、55、56よりなる光学系とにより構成される。
この例においては、レーザー光発振手段51〜53から出射されたレーザー光L1〜L3を、図8に示すように、可逆性多色記録媒体10(20)上の異なる位置にそれぞれ照射されるように調整する。
【0064】
上述した実施形態2と同様に、固定用のステージ85を、回転手段79によって、可逆性多色媒体面と同一平面内に回転させながら、レーザー発振装置75を、移動手段90によって媒体の回転軸84と垂直の方向83に移動させることにより、可逆性多色記録媒体10(20)の任意の範囲に、各レーザー光L1〜L3を照射することができる。
このとき可逆性多色記録媒体10(20)上で、レーザー光が照射されている位置情報と記録したい記録情報に対応して、三種のレーザー光のレーザーパワーを変調させることにより、任意の色調で任意の情報を記録することが可能となる。
【0065】
なお、可逆性多色記録媒体10(20)上でのレーザー光が照射されている位置情報は、予め測定してある三種のレーザー光L1〜L3の照射位置の相対的位置と、レーザー発振装置75の移動位置と、固定用ステージ85の回転変位を、機械的、電気的または光学的に測定または制御することによって得ることができる。
【0066】
上述のように、本発明装置によれば、可逆性多色記録媒体の記録情報を消去しておき、その後、任意の色調で情報を記録することができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の波長のレーザー光を記録情報に対応してそれぞれ変調させながら、可逆性多色記録媒体表面の所定の範囲内で走査させることにより、任意の色調で情報記録を行うことが可能な記録装置が提供された。
【0068】
また、本発明の記録装置によれば、可逆性多色記録媒体と非接触の状態で記録を行うことが可能であるので、記録面が凹凸を有している場合にも、可逆性多色記録媒体表面に物理的劣化を発することなく、情報を記録することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置に適用する可逆性多色記録媒体の一例の概略断面図を示す。
【図2】本発明装置に適用する可逆性多色記録媒体の他の一例の概略断面図を示す
【図3】本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置を構成するレーザー発振装置の一例の概略構成図を示す。
【図4】本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置を構成するレーザー発振装置の他の一例の概略構成図を示す。
【図5】本発明の可逆性多色記録媒体の記録装置の概略構成図を示す。
【図6】レーザー光照射状態における可逆性多色記録媒体の記録装置の要部の一例の概略図を示す。
【図7】レーザー光照射状態における可逆性多色記録媒体の記録装置の要部の他の一例の概略図を示す。
【図8】レーザー光照射状態における可逆性多色記録媒体の記録装置の要部の他の一例の概略図を示す。
【符号の説明】
1……支持基板、10……可逆性多色記録媒体、11……第1の記録層、12……第2の記録層、13……第3の記録層、14,15……断熱層、16……保護層、20……可逆性多色記録媒体、21……支持基板、22……第1の発色性組成物、23……第2の発色性組成物、24……第3の発色性組成物、25……マイクロカプセル(微小空隙構造体)、26……記録層、27……保護層、31,32,33……レーザー光発振手段、34,35,36……コリメーターレンズ、37,38……ダイクロイックミラー、39……集光レンズ系、44……レーザードライバー、51,52,53……レーザー光発振手段、54,55,56……集光レンズ系、60……レーザードライバー、70……可逆性多色記録媒体の記録装置、71……制御部、72……操作部、73……表示部、74……駆動部、75……レーザー発振装置、76……駆動部、77……搬送装置、78……情報消去手段、79……回転手段、80……駆動部、84……回転軸、85……ステージ、90……移動手段
Claims (4)
- 支持基板の面方向に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、それぞれ分離・独立して設けられてなり、上記複数の可逆性感熱発色性組成物は、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料を含有しているものである可逆性多色記録媒体に記録を行う、可逆性多色記録媒体の記録装置であって、
上記可逆性多色記録媒体を、当該可逆性多色記録媒体面と同一平面内で回転させる回転手段と、
波長の異なるレーザー光をそれぞれ照射する複数のレーザー光発振手段と、
上記レーザー光を、上記可逆性多色記録媒体面上に照射する光学系と、
上記レーザー光の照射位置を、上記可逆性多色記録媒体の回転軸と垂直の方向に相対的に移動させる移動手段と、
上記レーザー光の出力を、当該レーザー光の照射位置と記録情報に対応して、選択的に変調させる変調手段とを備えていることを特徴とする、可逆性多色記録媒体の記録装置。 - 上記可逆性多色記録媒体を搬送する、搬送手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の可逆性多色記録媒体の記録装置。
- 予め情報が記録された上記可逆性多色記録媒体を、熱源によって加熱することにより記録された情報を消去する情報消去手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の可逆性多色記録媒体の記録装置。
- 上記レーザー光発振手段が、赤色又は近赤外領域波長を発振する半導体レーザーであることを特徴とする請求項1及至3のいずれか一項に記載の可逆性多色記録媒体の記録装置。
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Cited By (2)
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WO2022209205A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | ソニーグループ株式会社 | 描画システムおよび描画方法 |
-
2003
- 2003-02-19 JP JP2003041279A patent/JP2004249539A/ja active Pending
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