JP2004249238A - 乾燥強酸性陽イオン交換樹脂およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を加温下で使用した際に発生する亜硫酸ガスの発生量を低減し、また常温においても密封容器の開封作業における環境及び安全面の問題を解決した乾燥強酸性陽イオン交換樹脂及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】25℃、1気圧での密封乾燥空気中、24時間における通算の亜硫酸ガス発生量が2.0μmol/kg−樹脂以下である乾燥強酸性陽イオン交換樹脂。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
イオン交換樹脂には、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂がある。これらは更に、イオン交換基の酸性度や塩基性度の強弱から、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂、及び弱塩基性陰イオン交換樹脂に分けられる。強酸性陽イオン交換樹脂は官能基にスルホン酸基(R−SO )を持ったもので、乾燥して酸触媒として、非水液状物からの陽イオンや水分等の不純物を除去する精製用樹脂として、共に広く使用されている。
【0003】
従来、これらの強酸性陽イオン交換樹脂は、販売時、通常Na形あるいはH形である。強酸性陽イオン交換樹脂は、これを非水溶液の精製方法に用いる場合、イオン交換樹脂から遊離する該イオン交換樹脂製造由来の可溶性有機物が精製物中に混入するという問題があり、また、これを触媒に用いる場合、イオン交換樹脂から遊離する該イオン交換樹脂製造由来の金属およびその他の可溶性有機物などの不純物が反応生成物に混入するという欠点がある。このため、イオン交換樹脂を非水液状物の精製に供する前、あるいは触媒反応に用いる前に予め予備洗浄を行ない、イオン交換樹脂製造由来の不純物を除去している。このような予備洗浄は、例えば酸とアルカリで交互に洗浄することにより、また必要に応じて更にアルコール、その他の有機溶媒による洗浄を行なう方法である(非特許文献1)。
【0004】
強酸性陽イオン交換樹脂は、例えば触媒反応に用いる場合、乾燥したH形強酸性陽イオン交換樹脂として用いる。陽イオン交換樹脂は、150℃を超えると交換基のスルホン酸の分解が起こりはじめ、180℃を超えるとかなり亜硫酸ガスが発生することが分っており、通常120℃の温度で使用される。
【0005】
【非特許文献1】
垣花他,「最新イオン交換」,廣川書店,昭和35年7月15日発行,第134頁第1行〜第10行
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、予備洗浄などが行なわれているにもかかわらず、乾燥H形強酸性陽イオン交換樹脂を加温下で触媒反応やイオン交換反応に用いると、120℃以下の温度であってもイオン交換樹脂から亜硫酸ガスが発生するという問題があった。更に、常温においてもイオン交換樹脂は微量の亜硫酸ガスを放出していることが確認され、密閉容器の開封作業においては、容器中の気体を直接吸い込まないように注意を払う必要があることが分かった。
【0007】
従って、本発明の目的は、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を加温下で使用した際に発生する亜硫酸ガスの発生量を低減し、また常温においても密封容器の開封作業における環境及び安全面の問題を解決した乾燥強酸性陽イオン交換樹脂及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行なった結果、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂は、常温でも微量な亜硫酸ガスを発生すること、この亜硫酸ガスは該樹脂を特定温度で加熱下、減圧乾燥処理するか、あるいは逆再生処理した後、乾燥処理すれば、亜硫酸ガスが特定値以下となり、環境や安全面に優れたものであることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明(1)は、25℃、1気圧での密封乾燥空気中、24時間における通算の亜硫酸ガス発生量が2.0μmol/kg−樹脂以下である乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を提供するものである。この乾燥強酸性陽イオン交換樹脂であれば、加温下で使用する際の亜硫酸ガスの発生を大幅に低減することができ、更に密封容器内の亜硫酸ガス濃度も、作業上あるいは安全上問題のないレベルとすることができる。
【0010】
また、本発明(2)は、H形の強酸性陽イオン交換樹脂を40〜120℃下、減圧乾燥して、前記乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を得る乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の製造方法を提供するものである。本発明によれば、簡易な方法で、H形の強酸性陽イオン交換樹脂中に含まれる亜硫酸ガスを、環境面や安全面で問題のないレベルまで、確実に低下させることができる。
【0011】
また、本発明(3)は、H形の強酸性陽イオン交換樹脂にアルカリ又は塩を接触させて塩形にし、次いで、該塩形の樹脂に酸を接触させて再びH形にした樹脂を洗浄した後、乾燥して、前記乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を得る乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の製造方法を提供するものである。本発明によれば、樹脂の逆再生という簡易な方法で、強酸性陽イオン交換樹脂中に含まれる亜硫酸ガスを、環境面や安全面で問題のないレベルまで、確実に低下させることができる。
【0012】
また、本発明(4)は、前記乾燥処理が、40〜120℃下、減圧乾燥する処理である前記(3)記載の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の製造方法を提供するものである。本発明によれば、前記発明と同様の効果を奏する他、更に確実に強酸性陽イオン交換樹脂中に含まれる亜硫酸ガスを除去できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂は、25℃、1気圧での密封乾燥空気中、24時間における通算の亜硫酸ガス発生量が2.0μmol/kg−樹脂以下である。乾燥強酸性陽イオン交換樹脂は、水分含有率が5%以下、好ましくは1.5%以下の樹脂を言う。水分含有量が5%を越える強酸性陽イオン交換樹脂を非水液状物の精製用樹脂として用いたり、触媒反応生成物が非水物である触媒反応に用いると、非水液状物中や触媒反応生成物中に水分が混入してしまい、それらの種類や用途によっては使用ができないものとなる可能性がある。
【0014】
このような水分含有量は、次に示す測定方法で得られるものである。すなわち、予め恒量にしてある秤量瓶に試料樹脂約5gを入れて蓋をし、0.1mgの桁まで測り取る(A)。これを110℃±5℃に予め調整された恒温乾燥機に入れ、蓋をずらして16〜24時間加熱する。デシケーター中で30分放冷してから、蓋をして秤量瓶の重量を測定する。秤量瓶の前後の質量の差(B)を求めて、式;B×100/Aから水分量(%)を算出する。
【0015】
亜硫酸ガス発生量は、25℃、1気圧での密封乾燥空気中、24時間における通算の発生量である。亜硫酸ガスの定量方法は公知の方法を適用することができる。亜硫酸ガス発生量は2.0μmol/kg−樹脂以下、好ましくは1.0μmol/kg−樹脂以下である。亜硫酸ガス発生量が2.0μmol/kg−樹脂を超えると、環境面で好ましくない。乾燥強酸性陽イオン交換樹脂は、スルホン基を有するため、180℃以上に加熱すると、スルホン酸基の分解により亜硫酸ガスが生じるが、それ以下の温度ではスルホン酸基の分解による亜硫酸ガスの発生はほとんど起こらない。しかし、従来の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂は、常温において亜硫酸ガスを放出しており、前記と同条件における亜硫酸ガス発生量は少なくとも2.0μmol/kg−樹脂を超えるもの、通常10〜40μmol/kg−樹脂である。このことはこれまで一切知られていなかったことである。なお、従来の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂に含まれる亜硫酸ガスの混入経路や発生経路については、不明ではあるものの、製造過程でスルホン酸基(R−SO )を導入する際の工程に起因するものと推定される。
【0016】
本発明において、前記乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を製造する方法としては、H形の強酸性陽イオン交換樹脂を40〜120℃下、減圧乾燥する第1の方法、H形の強酸性陽イオン交換樹脂にアルカリ又は塩を接触させて塩形にし、次いで、該塩形の樹脂に酸を接触させて再びH形にした樹脂を洗浄した後、乾燥する第2の方法、及び更に第2の方法における乾燥処理が40〜120℃下、減圧乾燥する方法である第3の方法が挙げられる。
【0017】
第1の方法〜第3の方法において、原料となるH形の強酸性陽イオン交換樹脂としては、市販されているH形の強酸性陽イオン交換樹脂及び市販されているNa形の強酸性陽イオン交換樹脂を酸で洗浄したH形の強酸性陽イオン交換樹脂等が挙げられる。これらは乾燥樹脂であっても、湿潤樹脂であってもよい。また、この原料樹脂は、通常、25℃、1気圧での密封乾燥空気中、24時間における通算の亜硫酸ガス発生量が2.0μmol/kg−樹脂を超えるものであり、これを前記第1の方法〜第3の方法のいずれかの方法で脱亜硫酸ガス処理し、同条件における亜硫酸ガス発生量が2.0μmol/kg−樹脂以下とするものである。
【0018】
第1の方法においては、40〜120℃、好ましくは60〜120℃の加熱下、減圧乾燥処理する。前記加熱だけ、減圧処理だけ、あるいは40℃未満の温度では、樹脂中の亜硫酸ガスを前記特定数値以下とすることができない。また、120℃を超える温度はイオン交換樹脂の耐熱性上、問題となる。この減圧乾燥条件としては、例えば上記温度範囲で、−0.05MPa以下の減圧下、例えば12時間〜36時間の所定時間で行うことが好ましい。被処理樹脂を上記加熱減圧乾燥条件におくには、公知の真空乾燥機を用いればよい。減圧乾燥処理後、前記方法で亜硫酸ガスの発生量が測定される。
【0019】
第2の方法においては、先ず原料であるH形の強酸性陽イオン交換樹脂にアルカリ、又はアルカリ金属塩やアンモニウム塩などの塩を接触させてNa形やNH型の塩形にする。アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及び水酸化アンモニムなどが挙げられる。また、アルカリ金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。また、アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどが挙げられる。アルカリ又は塩の濃度は、例えば0.1〜25%、好ましくは2〜10%である。原料樹脂にアルカリ又は塩を接触させる方法としては、特に制限されないが、カラムによる連続通液処理方法が好ましい。SV値及び通液時間などの通液処理条件は適宜決定されが、アルカリ又は塩の使用量としては、樹脂の単位体積当たりの交換容量の1〜10倍当量であることが好ましい。該塩形の樹脂は、その後、純水で洗浄する。
【0020】
次に、前記方法で得られた塩形の樹脂に酸を接触させて再びH形の樹脂を得る。酸としては、例えば塩酸、硫酸などの鉱酸類が使用できる。また、酸の濃度は例えば0.1〜35%、好ましくは2〜10%である。塩形の樹脂と酸を接触させる方法としては、特に制限されないが、カラムによる連続通液処理方法が好ましい。SV値及び通液時間などの通液処理条件は適宜決定されるが、酸の使用量としては、樹脂の単位体積当たりの交換容量の1〜20倍当量であることが好ましい。該H形の樹脂は、その後、純水で洗浄する。また、洗浄されたH型樹脂は、次いで乾燥処理される。乾燥処理方法としては、特に制限されないが、熱風乾燥法、減圧乾燥法及び棚式静置乾燥法などが挙げられる。
【0021】
第3の方法においては、第2の方法における乾燥処理が、40〜120℃下、減圧乾燥する処理である。すなわち、H形の強酸性陽イオン交換樹脂にアルカリ又は塩を接触させて塩形にし、次いで、該塩形の樹脂に酸を接触させて再びH形にした樹脂を洗浄した後、このH形樹脂を40〜120℃下、減圧乾燥する方法である。40〜120℃下、減圧乾燥する処理条件などは、第1の方法における乾燥処理条件と同様である。
【0022】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これは単に例示であって本発明を制限するものではない。
実施例1
(乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の調製)
市販されているH形湿潤状態にあるMR型強酸性陽イオン交換樹脂1000mlを内径46mmのアクリル製カラムに充填した。これに4%水酸化ナトリウム溶液を下向流でSV4で1時間通液し、樹脂をNa形とした。その後、該Na形樹脂に超純水を下向流でSV20で30分間通水し洗浄した。次いで、5%塩酸をSV4で2時間通液してH形とした。その後、該H形樹脂に超純水を下向流でSV20で10時間通水し洗浄した。この樹脂を流動床式熱風乾燥装置を用いて120℃、90分間で乾燥し、水分量が1.0%の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂A)332gを得た。水分量は前述した方法で定量した。
【0023】
(亜硫酸ガス発生量の測定)
上記方法で得られた乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂A)100gを測り取り、容積4lの気体収集用密封袋に入れ、該密封袋中の気体を十分に抜いた後、高度な清浄空気をシリカゲルに接触させた乾燥空気3lを充填して密封し、25℃で24時間放置した。24時間後に密封袋中の気体の亜硫酸ガス濃度を検知限度0.02ppmのガス検知器(ガステック社製)を用いて測定したところ、亜硫酸ガス濃度0.80ppm、亜硫酸ガス発生量1.1μmol/kg−樹脂であった。
【0024】
実施例2
(乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の調製)
市販されているH形湿潤状態にあるMR型強酸性陽イオン交換樹脂500mlを深さ4cmのステンレス製のバットに深さ1cm入れ、真空乾燥機にて、−0.1MPaの真空下、120℃で24時間かけて乾燥し、水分量が0.9%の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂B)170gを得た。水分量は前述した方法で定量した。
【0025】
(亜硫酸ガス発生量の測定)
乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂A)100gの代わりに、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂B)100gを用いた以外は、実施例1と同様の方法で測定した。その結果、亜硫酸ガス濃度0.75ppm、亜硫酸ガス発生量1.0μmol/kg−樹脂であった。
【0026】
比較例1
(乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の調製)
水酸化ナトリウム溶液処理、塩酸処理及び洗浄処理を行なわない以外は、実施例1と同様の方法で、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)を得た。すなわち、この乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)は、市販されているH形湿潤状態にあるMR型強酸性陽イオン交換樹脂を流動床式熱風乾燥装置を用いて120℃、90分間で乾燥処理したものである。この樹脂Cの水分量は1.1%であった。
【0027】
(亜硫酸ガス発生量の測定)
乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂A)100gの代わりに、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)100gを用いた以外は、実施例1と同様の方法で測定した。その結果、亜硫酸ガス濃度23.4ppm、亜硫酸ガス発生量31.2μmol/kg−樹脂であった。
【0028】
実施例3
(乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の調製)
比較例1で得られた乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)200gを深さ4cmのステンレス製のバットに深さ1cmに広げて、真空乾燥機にて、−0.1MPaの真空下、100℃で16時間かけて乾燥し、水分量が0.7%の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂D)を得た。
【0029】
(亜硫酸ガス発生量の測定)
乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂A)100gの代わりに、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂D)100gを用いた以外は、実施例1と同様の方法で測定した。その結果、亜硫酸ガス濃度1.0ppm、亜硫酸ガス発生量1.3μmol/kg−樹脂であった。
【0030】
比較例2
(乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の調製)
比較例1で得られた乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)200gを深さ4cmのステンレス製のバットに深さ1cmに広げて、真空乾燥機にて、−0.1MPaの真空下、20℃で16時間かけて乾燥し、水分量が1.0%の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂E)を得た。
【0031】
(亜硫酸ガス発生量の測定)
乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂A)100gの代わりに、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂E)100gを用いた以外は、実施例1と同様の方法で測定した。その結果、亜硫酸ガス濃度22.6ppm、亜硫酸ガス発生量30.2μmol/kg−樹脂であった。
【0032】
実施例1〜3の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂は、いずれも、亜硫酸ガス発生量が、2.0μmol/kg−樹脂以下であり、この程度のガス発生量であれば、通常容器や袋に密封した後、開封しても安全である。
【0033】
【発明の効果】
本発明の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂は、常温における亜硫酸ガス発生量が特定値以下のものであるため、該樹脂が密封された容器や袋を作業者が開封する際、環境面や安全面に配慮されたものである。

Claims (4)

  1. 25℃、1気圧での密封乾燥空気中、24時間における通算の亜硫酸ガス発生量が2.0μmol/kg−樹脂以下であることを特徴とする乾燥強酸性陽イオン交換樹脂。
  2. H形の強酸性陽イオン交換樹脂を40〜120℃下、減圧乾燥して、請求項1記載の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を得ることを特徴とする乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の製造方法。
  3. H形の強酸性陽イオン交換樹脂にアルカリ又は塩を接触させて塩形にし、次いで、該塩形の樹脂に酸を接触させて再びH形にした樹脂を洗浄した後、乾燥して、請求項1記載の乾燥陽イオン交換樹脂を得ることを特徴とする乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の製造方法。
  4. 前記乾燥処理が、40〜120℃下、減圧乾燥する処理であることを特徴とする請求項3記載の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂の製造方法。
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