JP2004249063A - 脚部屈伸運動用機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】スッキリとした外観で取扱いが容易な脚部屈伸運動用機器を提供する。
【解決手段】樹脂成形品からなる上下のカバー体7,8を向かい合わせ結合して形成された中空盤状のベース体2の内部に往復走行体3と走行体ガイド部4,4,5,5とが備えられ、往復走行体3は走行ガイド部4,4,5,5にガイドされて往復走行するように備えられている。そして、盤状ベース体2の上面側に足受け6が備えられ、足受け6は、往復走行体3に連結されて往復走行体3を追従させながら往復移動するようになされている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脚部屈伸運動用機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
身体機能の衰えてきた高齢者等の動作力アップを図ったり、要介護高齢者等が自力で歩行できるようにしたり、寝たきり高齢者等が一時的にも自立姿勢をとれるよう動作力を回復させる等の目的において、仰向けの姿勢で脚部の屈伸運動を行うことができるようにした運動用機器が提案されている。
【0003】
また、健康な者が更なる筋力アップや脂肪燃焼を行うための脚部屈伸運動用機器も種々提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、それらの機器は、メカ的部分が外に露出して取扱いが容易ではないという問題があった。本発明は、このような問題点に鑑み、スッキリとした外観で取扱いが容易な脚部屈伸運動用機器を提供することを課題の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、樹脂成形品からなる上下のカバー体を向かい合わせ結合して形成された中空盤状のベース体の内部に往復走行体と走行体ガイド部とが備えられ、往復走行体は走行ガイド部にガイドされて往復走行するように備えられており、かつ、
盤状ベース体の上面側に足受けが備えられ、該足受けは、往復走行体に連結され、往復走行体を追従させながら盤状ベース体の上面側を往復移動するようになされていることを特徴とする脚部屈伸運動用機器によって解決される。
【0006】
この脚部屈伸運動用機器では、盤状ベース体の上面側に備えられた足受けが脚部の屈伸運動において所定の経路に沿って往復移動するようにするために必要なメカ的部分としての往復走行体と走行体ガイド部とが、盤状ベース体の内部に備えられてカバーされているので、これら往復走行体と走行体ガイド部とに身体が直接触れることがなく、また、盤状ベース体の上面のみならず下面もカバー体でカバーされているので、盤状ベース体の下面側から往復走行体や走行体ガイド部になにかが触れてしまうということもなく、屈伸運動や持ち運び等において機器の取扱いを容易に行うことができる。
【0007】
しかも、往復走行体と走行体ガイド部が盤状ベース体の内部に収められていることで、機器の外観をスッキリしたものにすることができる。
【0008】
加えて、往復走行体と走行体ガイド部を収めるベース体は中空盤状をしているので、運動をする者が股を開いて機器の一部を股間に突出させて屈伸運動を行うというようなことをする必要がなく、盤状ベース体上の開放空間を利用して脚部を自由な状態にして屈伸運動をすることができる。
【0009】
更に、中空盤状のベース体は、樹脂成形品からなる上下のカバー体を向かい合わせ結合して形成されたものであるから、往復走行体や走行体ガイド部を上下のカバー体を開いた状態にして盤状ベース体の内部に容易に組み込むことができると共に、ベース体の主たる構成部品点数を2つにして少ない部品点数でベース体を構成することができ、しかも、往復走行体や走行体ガイド部を組み込むための部分をカバー体の内面側に樹脂一体成形により容易に一体成形することができ、その意味からも機器の部品点数を少なくすることができる。
【0010】
前記カバー体がブロー成形品からなり、該ブロー成形によってカバー体に補強用の凹凸形状部分が形成されている場合は、カバー体をその壁厚寸法を小さくしながら凹凸形状部分によってその剛性を高くすることができ、従って、ベース体を軽量にしてしっかりとした剛性を備えたものにすることができる。
【0011】
往復走行体と足受けとが、盤状ベース体の側部に側方を向いて開口するスリットを通して連結されている場合は、足受けが盤状ベース体の上面側に備えられたものでありながら、ベース体の上面部をスッキリとしたものにすることができると共に、ベース体内への塵や埃、ゴミ等の異物の侵入を抑えることができる。
【0012】
負荷機構が備えられ、該負荷機構が往復走行体に負荷を与えるように盤状ベース体の内部に備えられている場合は、脚部の屈伸運動を脚部に負荷を与えながら行うことができるのみならず、そのような負荷機構を備えるものでありながら、機器をスッキリとした外観にすることができ、機器の取扱いを容易に行うことができる。
【0013】
盤状ベース体に把持部が備えられ、該把持部を把持することで足受けを脚部の伸展方向に移動させる際の反力を盤状ベース体に与えることができるようになされている場合は、反力を確保する場所を選ばず、どこにおいてでも機器を用いて脚部の屈伸運動を行うことができる。
【0014】
把持部が、上下いずれか一方のカバー体又は両方のカバー体に、カバー体の一体成形の際に併せて一体成形されたものからなる場合は、機器を構成する部品の点数を増加することなく把持部を備えさせることができ、しかも、把持部をカバー体とともに樹脂の一体成成形で容易に形成することができる。
【0015】
また、把持部が紐からなり、上下いずれか一方のカバー体又は両方のカバー体に、紐付け部が、カバー体に一体成形されている場合は、部品の点数を増加することなく紐付け部を備えさせることができ、また、紐を交換できるようになっている場合は、紐の交換によって機器の外観イメージを変えて外観デザインに飽きを生じさせるのを防ぐことができる。
【0016】
更に、前記走行対ガイド部が、上下いずれか一方のカバー体又は両方のカバー体の内面部に一体成形されたものからなっている場合は、走行体ガイド部品をカバー体に取り付けて備えさせる場合と比較し、機器を構成する部品の点数を少なくすることができて構造を簡素化でき、機器の製作において走行体ガイド部品をカバー体に取り付ける工程を排除でき、走行体ガイド部を備えたカバー体を樹脂の一体成形で容易に製作でき、機器の製作を容易にしてその製作コストを低く抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1乃至図4に示す実施形態の脚部屈伸用運動用機器1は、両脚同時屈伸運動用のものであり、この運動用機器1においてに、2はベース体、3は往復走行体、4,4,5,5は走行体ガイド部としてのガイド溝、6は足受けである。
【0019】
ベース体2は、平面視方形状をしており、樹脂成形品からなる上下のカバー体7,8を向かい合わせ、結合して形成された中空盤状のものからなっていて、内部に往復走行体3が備えられている。
【0020】
往復走行体3は四輪車からなっていて、上下のカバー体7,8の内面部にはそれぞれ、走行体ガイド部として、左右2本の走行体ガイド溝4,4,5,5が上下で対応するように備えられている。そして、往復走行体3の左右一方の2つの車輪3a,3aが上下のカバー体7,8の対応する左右一方の上下のガイド溝4,5内に設置されると共に、往復走行体3の左右もう一方の2つの車輪3a,3aが上下のカバー体7,8の対応する左右もう一方の上下のガイド溝4,5内に設置され、それにより、往復走行体3は、車輪3a…をこれら上下のカバー体7,8のガイド溝4,4,5,5に案内させてベース体2内を往復走行できるようになされている。
【0021】
このように、カバー体7,8を樹脂成形品とし、往復走行体3をガイドする走行ガイド部をカバー体7,8に一体成形されたガイド溝4,4,5,5で構成することにより、走行体ガイド部品をカバー体に取り付けて走行体ガイド部を備えさせる場合に比べ、機器1を構成する部品の点数を少なくすることができて構造を簡素化でき、機器の製作において走行体ガイド部品をカバー体に取り付ける工程を排除でき、走行体ガイド溝4,4,5,5を備えたカバー体7,8を樹脂の一体成形で容易に製作でき、機器1の製作を容易にしてその製作コストを低く抑えることができる。
【0022】
特に、本実施形態では、上下のカバー体7,8はブロー成形品からなっていて、ガイド溝4,4,5,5は、該ブロー成形によってカバー体7,8に成形された凹凸形状部分によって構成されている。これにより、カバー体7,8を肉薄にしながらガイド溝4,4,5,5等による凹凸形状部分による補強作用によって剛性を高いものにすることができ、ベース体2ひいては機器1を軽量でしっかりとした剛性を備えたものにすることかできる。
【0023】
足受け6は、盤状ベース体2の上面側に備えられ、往復走行体3に連結されて往復走行体3を追従させながら往復移動するようになされている。足受け6は、両足を受けることができるようになされているもので、足受け基部6aと足受け本体部6bとで構成され、足受け本体部6bは、かかとを受ける部分と足裏を受ける部分を備えたL形のものからなっていて、脚部の屈伸運動における足首の動きに追従することができるように上下に首振り可能に足受け基部6aに連結されて備えられている。なお、6cは足止めバンドである。
【0024】
本実施形態では、足受け6と往復走行体3とが次のようにして連結されている。即ち、盤状ベース体2の両側部にそれぞれ側方を向いて開口し前後方向に延びるスリット9,9が備えられ、往復走行体3の前後の車輪軸3b,3bが両側方に延長され、これらスリット9,9を通してベース体2の外に突出され、そこに足受け6の基部6aの両側部が連結されている。これにより、足受け6は、盤状ベース体2の内部の往復走行体3を追従させながら、盤状ベース体2の上面側を往復移動するようになされている。
【0025】
このように、盤状ベース体2の側部に側方を向いて開口するスリット9を通して、ベース体2の内部の往復走行体3と足受け6とを連結する構造とすることで、足受け6が盤状ベース体2の上面側に備えられたものでありながら、ベース体2の上面部をスッキリとしたものにすることができると共に、ベース体2内への塵や埃、ゴミ等の異物の侵入を抑えることができる。
【0026】
しかも、往復走行体3と足受け6とが、盤状ベース体2の両側部にそれぞれ開口するスリット9,9を通して連結されているので、足受け6を安定した組み付け状態にすることができる。
【0027】
また、盤状ベース体2内には、負荷機構として例えばシリンダー10が備えられ、このシリンダー10によって往復走行体3に走行時に負荷が与えられるようになされている。更に、負荷機構には、図示するように例えば左右のコイルバネ11,11とバネガイドシャフト12,12とで構成された付勢機構が組み込まれ、付勢機構も盤状ベース体2内に備えられて、この付勢機構により脚部伸展後の往復走行体3が脚部屈折方向に付勢されるようになされている。このように、負荷機構や付勢機構をベース体内に備えさせることにより、機器1をスッキリとした外観にすることができる。
【0028】
なお、シリンダー10は油圧などの液圧式であってもよいし、空圧式であってもよい。また、負荷機構としてシリンダー10以外のものが用いられてもよい。
付勢機構については組み込みは必須ではなく、また、負荷機構や付勢機構は省略されていてもよい。
【0029】
上記の脚部屈伸運動用機器1では、図2に示すように、足受け6に両足をのせ、脚部の伸展と屈折を繰り返し、足受け6を前後に往復移動させることにより脚部の屈伸運動を行うことができる。この屈伸運動において、足受け6を脚部の伸展方向に移動させる際の反力を盤状ベース体2に与える必要があり、その反力は室内の壁やベッドのフットボードを利用して与えるようにしてもよいが、図5(イ)(ロ)に示すように、盤状ベース体2に、反力付与のための把持部13,13を備えさせるとよい。
【0030】
図5(イ)に示す把持部13,13は、上下いずれか一方のカバー体又は両方のカバー体7,8に一体成形された硬質の把持部からなっている。また、図5(ロ)の把持部13,13は紐からなっており、図示しない紐付け部が上下いずれか一方のカバー体又は両方のカバー体7,8に一体成形されており、紐13,13は交換可能に紐付け部に付けられている。
【0031】
このように、盤状ベース体2に把持部13,13を備えさせることにより、図6(イ)に示すようにベッド14の上で、また、図6(ロ)に示すように車椅子15に座って、他に依存することなく脚部の屈伸運動を行うことができる。
【0032】
以上の説明のように、上記屈伸運動用機器1では、盤状ベース体2の上面側に備えられた足受け6が脚部の屈伸運動において所定の経路に沿って往復移動するようにするために必要なメカ的部分としての往復走行体3や走行体ガイド部4,4,5,5とが、盤状ベース体2の内部に備えられてカバーされているので、これら往復走行体3や走行体ガイド部4,4,5,5に身体が直接触れることがなく、また、盤状ベース体2の上面のみならず下面もカバー体8でカバーされているので、盤状ベース体2の下面側から往復走行体3や走行体ガイド部4,4,5,5になにかが触れてしまうということもなく、屈伸運動や持ち運び等において機器1の取扱いを容易に行うことができる。しかも、往復走行体3と走行体ガイド部4,4,5,5が盤状ベース体1の内部に収められていることで、機器1の外観をスッキリしたものにすることができる。
【0033】
加えて、往復走行体3と走行体ガイド部4,4,5,5を収めるベース体2は中空盤状をしているので、運動をする者が股を開いて機器の一部を股間に突出させて屈伸運動を行うというようなことをする必要がなく、盤状ベース体2上の開放空間を利用して脚部を自由な状態にして屈伸運動をすることができる。
【0034】
更に、中空盤状のベース体2は、樹脂成形品からなる上下のカバー体7,8を向かい合わせ結合して形成されたものであるから、往復走行体3や走行体ガイド部4,4,5,5を上下のカバー体7,8を開いた状態にして盤状ベース体2の内部に容易に組み込むことができると共に、ベース体2の主たる構成部品点数を2つにして少ない部品点数でベース体2を構成することができ、しかも、往復走行体3や走行体ガイド部4,4,5,5を組み込むための部分をカバー体7,8の内面側に樹脂一体成形により容易に一体成形することができ、機器の部品点数を少なくすることができる。
【0035】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、カバー体7,8の内面部に一体成形した溝4,4,5,5を走行体ガイド部とした場合を示しているが、走行体ガイド部として、そのような一体成形溝ではなく、例えば、ガイドレール材を盤状ベース体内に取り付け、このガイドレール材で走行体をガイドするようになされているものであってもよい。また、上記の実施形態では、上下両方のカバー体7,8の内面部に走行体ガイド部4,4,5,5が備えられている場合を示しているが、上下カバー体7,8のいずれか一方に備えられているものであってもよい。また、往復走行体として四輪車タイプのものを用いた場合を示しているが、車輪転動タイプのものでなく、摺動タイプのものであってもよいし、走行体ガイド部についても、溝形のものに限らず、往復走行体側凹所に嵌まる凸形のものなどであってもよい。また、上記の実施形態では、両脚部同時屈伸運動用の機器に構成した場合を示しているが、両脚部交互屈伸用の機器に構成されてもよい。また、上下のカバー体は樹脂の一体成形品であればよくブロー成形品に限らない。
【0036】
【発明の効果】
本発明の脚部屈伸運動用機器は、以上のとおりのものであるから、スッキリとした外観で取扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の機器を示すもので、図(イ)は平面図、図(ロ)は図(イ)のI−I線断面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】上下のカバー体を分離させた状態の断面図である。
【図4】ベース体内の構造を波線で示す平面図である。
【図5】図(イ)(ロ)はそれぞれ、把持部を備えさせたベース体の例を示す平面図である。
【図6】図(イ)(ロ)はそれぞれ、機器の使用例を示す側面図である。
【符号の説明】
1…脚部屈伸運動用機器
2…ベース体
3…往復走行体
4…走行体ガイド溝(ガイド部)
5…走行体ガイド溝(ガイド部)
6…足受け
7…上側カバー体
8…下側カバー体
9…スリット
10…シリンダー(負荷機構)
13…把持部

Claims (8)

  1. 樹脂成形品からなる上下のカバー体を向かい合わせ結合して形成された中空盤状のベース体の内部に往復走行体と走行体ガイド部とが備えられ、往復走行体は走行ガイド部にガイドされて往復走行するように備えられており、かつ、
    盤状ベース体の上面側に足受けが備えられ、該足受けは、往復走行体に連結され、往復走行体を追従させながら盤状ベース体の上面側を往復移動するようになされていることを特徴とする脚部屈伸運動用機器。
  2. 前記カバー体がブロー成形品からなり、該ブロー成形によってカバー体に補強用の凹凸形状部分が形成されている請求項1に記載の脚部屈伸運動用機器。
  3. 往復走行体と足受けとが、盤状ベース体の側部に側方を向いて開口するスリットを通して連結されている請求項1又は2に記載の脚部屈伸運動用機器。
  4. 負荷機構が備えられ、該負荷機構が往復走行体に負荷を与えるように盤状ベース体の内部に備えられている請求項1乃至3のいずれか一に記載の脚部屈伸運動用機器。
  5. 盤状ベース体に把持部が備えられ、該把持部を把持することで足受けを脚部の伸展方向に移動させる際の反力を盤状ベース体に与えることができるようになされている請求項1乃至4のいずれか一に記載の脚部屈伸運動用機器。
  6. 前記把持部が、上下いずれか一方のカバー体又は両方のカバー体に一体成形されたものからなる請求項5に記載の脚部屈伸運動用機器。
  7. 前記把持部が紐からなり、紐付け部が、上下いずれか一方のカバー体又は両方のカバー体に一体成形されている請求項5に記載の脚部屈伸運動用機器。
  8. 前記走行対ガイド部が、上下いずれか一方のカバー体又は両方のカバー体の内面部に一体成形されたものからなっている請求項1乃至7のいずれか一に記載の脚部屈伸運動用機器。
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