JP2004247988A - 画像処理装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮動画像データに対して画質補正を行って処理済み圧縮動画像データを得る処理を効率良く行うと共に、処理済み圧縮動画像データを表示する際の明るさの増減を防ぐ。
【解決手段】動画処理部70は動画像Gをイントラフレームとインターフレームとに分離し、イントラフレームのみに対してデコード、画質補正、エンコードを行って得た補正済みイントラフレームM02とインターフレームとを合成して補正済み動画像G’を得る。動画処理部70の補正部76は、各デコードイントラフレームM0に対して、そのデコードイントラフレームM0自身のデータから算出した補正パラメータfと、該補正パラメータfが対応するデコードイントラフレームの前後1つずつのデコードイントラフレームの補正パラメータとの平均を取って得た平均値を該デコードイントラフレームの補正パラメータとする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、具体的には圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理装置およびそのためのプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
動画像を美しく表示するために、撮影して得た動画像に対して階調補正などの画質補正を行うことが行われている。特許文献1には、NTSCなどのビデオ映像信号をA/D変換して動画像データを得、動画像データの輝度ヒストグラムを算出してそれをもとに階調補正用のルックアップテーブルを作成し、このルックアップテーブルを用いて階調補正を行う方法が提案されている。
【0003】
また、近年、デジタルカメラや、カメラ付き携帯電話機の普及に伴って、動画像はNTSCなどのビデオ映像信号だけではなく、MPEGなどの圧縮技術によりデジタル圧縮されたデータとして取り扱われることが多くなってきている。静止画を撮像するときと異なって、動画像を撮影する際にはフラッシュの使用が困難であるため、これらの撮像装置により取得した動画像は暗くなる傾向がある。このようなデジタル圧縮された画像データから構成される動画像を美しく表示するためには、NTSCなどのアナログ信号の場合と同じように、階調補正などの画質補正処理を施すことが必要である。
【0004】
なお、これらの動画像データは、圧縮された状態で記録媒体に記録されたり、送信されたりしているので、動画像データを表示する装置は、動画像データを表示する際に、そのデータが圧縮されていることを前提として表示処理を行う必要がある。すなわち、このような背景において、圧縮された動画像データに対して画質補正処理を施して得た処理済み画像データも、上述のような表示装置に対応するため、圧縮動画像データである必要がある。
【0005】
しかし、MPEGなどの圧縮技術でデジタル圧縮された動画像データ(以下圧縮動画像データという)に対して階調補正などの画質補正処理を施して処理済みの圧縮動画像データを得るためには、まず、圧縮動画像データをデコードし、デコードしたデータに対して画質補正処理を施し、補正されたデータをエンコードして目的の処理済み動画像データを得る手順を踏む必要がある。動画像データのデコードおよびエンコードは、演算量が多いため、処理時間がかかるという問題がある。この問題は、特に通信分野において顕著である。
【0006】
通信の1例とする移動通信の分野において、携帯電話などの携帯端末の普及および携帯端末の機能の充実に伴って、携帯端末を対象とする画像サービスが盛んに行われている。例えば、携帯端末同士間の電子メールを中継する際に、送信側の携帯端末から送信された電子メールに添付された画像データに対して、階調補正や、ホワイトバランス補正、濃度補正、シャープネス処理などの画質補正処理を行ってから受信側の携帯端末に送信するまたは一旦保持してダウンロードさせるような、画質補正機能を有する通信中継サーバ装置がある。これらのサーバ装置において、迅速に画質補正処理を行うことができないと、ユーザにストレスを感じさせてしまうので、サービス向上を図るどころか、却ってサービスの低下を招く結果となる。また、画質補正処理に費やす時間が長くかかると、サーバ装置側に処理待ちの画像データを記憶する記憶装置は莫大な容量を必要とするなど、サーバ装置のコストがかかるという問題もある
また、テレビ電話などの分野においても同様である。画質向上のための補正処理を迅速に行うことができないと、ユーザは相手の画像をリアルタイムに見ることができず、テレビ電話の意味がなくなり、コミュニケーションに支障を来たしてしまうという問題がある。
【0007】
また、通信以外の分野においても同様である。例えば、CD−ROMなどの記録媒体に記録された動画像データをコンピュータのモニタに表示させる場合、コンピュータ側において、動画像を美しく表示させるために画質補正処理を行うのはよいが、画質補正処理の時間が長いと、通信の場合と同様に、ユーザにストレスを感じさせてしまう。
【0008】
片方、圧縮動画像データは通常複数のフレームとからなり、これらのフレームは、概して、他のフレームに依存せず、独立したデータにより形成されたフレームと、他のフレームに依存し、他のフレームのデータとの差分により形成されたフレームとの2種類に分けることができる。前者の方がイントラフレームと呼ばれ、後者の方がインターフレームと呼ばれている。また、他のフレームのデータに依存する点において同じでも、インターフレームは、他のフレームに依存する形式が異なる場合がある。例えば、MPEGの圧縮動画像データのフレームは、Iフレーム、Pフレーム、Bフレームの3種類があり、Iフレームはイントラフレームであり、Pフレーム、Bフレームはインターフレームであるが、Pフレームは、自身より前のフレームのデータにしか依存しないことに対して、Bフレームは、自身の前と後のフレーム両方に依存する。
【0009】
このように、圧縮動画像データは、他のフレームに依存しないフレームと、他のフレームに依存するフレームとからなり、この特性を利用して、圧縮動画像データに対して階調補正などの画質補正処理を施す際に、圧縮動画像データを、例えば、他のフレームに依存しないフレームと、他のフレームに依存フレームとに分離し、他のフレームに依存しないフレームのみに対してデコード、画質補正処理、エンコードをして補正済みのフレームを得、これらの補正済みのフレームと、他のフレームに依存するフレームと合成することによって処理済み圧縮動画像データを得るようにすれば、圧縮動画像データの一部分のみに対してデコード、画質補正処理、エンコードを行うことになるので、処理時間の短縮を図ることができる。また、他のフレームに依存するフレームに対して直接的に画質補正処理を施していないが、他のフレームに依存するフレームは、他のフレームに依存しないフレームのデータとの差分により形成されるので、他のフレームに依存するフレームを補正すれば、これらのフレームに依存するフレームに対しても画質補正処理を施したこととなる。
【0010】
また、表示された動画像の画質をより向上させるため、圧縮動画像データを他のフレームに依存しないフレーム、他のフレームに依存する程度が低いフレーム(例えば前述したPフレーム)と、他のフレームに依存する程度が高いフレーム(例えばPフレームに対応して、Bフレーム)とに分離し、他のフレームに依存しないフレームおよび他のフレームに依存する程度が低いフレームのみに対してデコード、画質補正処理、エンコードをして補正済みのフレームを得、これらの補正済みのフレームと、他のフレームに依存する程度が高いフレームと合成することによって処理済み圧縮動画像データを得るようにしてもよい。
【0011】
【特許文献1】
特許第3087409号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、複数のフレームからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を行う際に、特許文献1記載の方法を適用し、補正する対象のフレーム(例えば前述したイントラフレーム)自身のデータを用いて該フレームを補正するための補正パラメータを求めるようにすると、フレームの画像内容の変化によって補正パラメータが著しく変化する場合があり、このような場合、補正する対象のフレーム自身のデータから求められた補正パラメータを用いて該フレームに対して補正を行って得た処理済み圧縮動画像データを表示する際に、画像の明るさの増減、すなわち画像のちらつきが激しくなり、鑑賞するユーザに不快感を与えてしまうという問題がある。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る際に、処理時間の短縮を図ると共に、補正による画像の明るさの増減を軽減することができる画像処理装置およびそのためのプログラムを提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の画像処理装置は、複数のフレームからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理装置であって、
前記圧縮動画像データを、補正対象フレームと非補正対象フレームとに分離する分離手段と、
該分離手段により得られた前記補正対象フレームをデコードしてデコードフレームを得るデコード手段と、
該デコードフレームに対して画質補正処理を行って補正済デコードフレームを得る補正手段と、
該補正済みデコードフレームをエンコードして補正済みフレームを得るエンコード手段と、
該補正済みフレームと前記非補正対象フレームとを合成して前記処理済み圧縮動画像データを得る合成手段とを備え、
前記補正手段が、各前記デコードフレームの夫々のデータを用いて対応するデコードフレームの補正パラメータを算出する補正パラメータ算出手段と、
該パラメータ算出手段により算出された各々の前記補正パラメータを、該補正パラメータの対応するデコードフレームの前および/または後のデコードフレームの補正パラメータを用いて調整してデコードフレーム毎の調整済みパラメータを得るパラメータ調整手段と、
該調整済みパラメータを用いて、対応するデコードフレームに対して前記画質補正処理を実行する補正実行手段とを備えてなるものであることを特徴とするものである。
【0015】
ここで、圧縮動画像データの「補正対象フレーム」とは、それを補正することによって、動画像データの全体の画質に影響を与えるフレームを意味する。
【0016】
また、圧縮動画像データの「非補正対象フレーム」とは、それを補正することによって、動画像データの全体の画質に影響を与えない、または「補正対象フレーム」を補正することほど影響を与えないフレームを意味する。言い換えれば、これらのフレームに対して画質補正処理を施さなくても、動画像データの全体の画質に影響をそれほど与えず、画質補正処理を施さなくてもよいフレームである。
【0017】
圧縮動画像データの「補正対象フレーム」と「非補正対象フレーム」との区別の仕方は、圧縮動画像データの圧縮方式に依存する。動画像データは通常複数のフレームから構成され、それに対して行う圧縮方式としては、例えば、動画像業界の基準となりつつあるMPEGや、テレビ電話などで用いられるITU−T H.261およびITU−T H.263や、携帯電話の動画像圧縮規格として採用されているNancyなどの圧縮方式によって圧縮された動画像データは、他のフレームのデータに依存しないデータにより形成されるイントラフレームと、他のフレームのデータに対する差分により形成されたインターフレームとから構成される。このような場合、イントラフレームに対して画質補正処理を行えば、イントラフレームに依存したデータにより形成されたインターフレームも補正されたことになる。すなわち、この場合、画質補正処理を行う際に必要なデコード処理は、イントラフレームに対してのみ行えばよく、イントラフレームは「補正対象フレーム」となり、インターフレームは「非補正対象フレーム」となる。
【0018】
また、圧縮方式によって、インターフレームは、他のフレームのデータに対する差分により形成され、他のフレームに依存する点においては同様であるが、依存する仕方が異なる場合がある。例えば、Iフレーム、Pフレーム、Bフレームから構成される圧縮動画像データの場合、Iフレームは他のフレームに依存しないフレームであり、Pフレーム、Bフレームは他のフレームに対する差分により形成され、他のフレームに依存するインターフレームではあるが、Pフレームは自身より前のフレームにしか依存せず、Bフレームは自身の前のフレームにも、後のフレームにも依存する。すなわち、Bフレームに比べ、Pフレームは他のフレームに対する依存性が低く、Pフレームに対しても画質補正処理を行うことによって、より画質の改善を図ることができる。この場合、Iフレームのみを「補正対象フレーム」とし、Pフレーム、Bフレームを「非補正対象フレーム」としてもよいが、IフレームとPフレームを「補正対象フレーム」とし、Bフレームを「非補正対象フレーム」とすることが好ましい。
【0019】
本発明の第1の画像処理装置の補正手段は、デコード手段により前記補正対象フレームをデコードして得たデコードフレームに対して画質補正処理を施す際に、まず、まず、パラメータ算出手段によりそのデコードフレーム自身のデータから該デコードフレームの補正パラメータを算出し、算出された補正パラメータに対して、補正手段のパラメータ調整手段は、該補正パラメータが対応するデコードフレームの前および/または後のデコードフレームの補正パラメータを用いて調整する。補正手段の補正実行手段は、パラメータ調整手段により得られた調整済みのパラメータを用いて該当するデコードフレームに対する画質補正処理を実行する。
【0020】
ここで、パラメータ調整手段は、例えば、1つのデコードフレームの補正パラメータと、該デコードフレームの前および/または後の1つ以上のデコードフレームの補正パラメータとの平均を取って得た平均値を該デコードフレームの調整済みパラメータとするようにして各デコードフレームの補正パラメータを調整するものとすることができる。
【0021】
本発明の第2の画像処理装置は、イントラフレームおよびインターフレームとからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理装置であって、
前記圧縮動画像データを、イントラフレーム、補正対象インターフレームと非補正対象インターフレームとに分離する分離手段と、
該分離手段により得られた前記イントラフレームおよび前記補正対象インターフレームをデコードしてデコードイントラフレームまたはデコード補正対象インターフレームであるデコードフレームを得るデコード手段と、
前記デコードフレームに対して画質補正処理を行って補正済デコードフレームを得る補正手段と、
該補正済みデコードフレームをエンコードして補正済みフレームを得るエンコード手段と、
該補正済みフレームと前記非補正対象フレームとを合成して前記処理済み圧縮動画像データを得る合成手段とを備え、
前記補正手段が、各前記デコードイントラフレームに対して前記画質補正処理を行うための補正パラメータを算出して前記画質補正処理を施すと共に、前記デコード補正対象インターフレームに対して、該デコード補正対象インターフレームの前の、最も近い前記デコードイントラフレームの補正パラメータを用いて前記画質補正処理を行うものであることを特徴とするものである。
【0022】
ここで、「非補正対象インターフレーム」は、他のフレームに依存し、画質補正処理を行うことによって、動画像全体の画質に殆ど影響を与えないフレームを意味し、「補正対象インターフレーム」とは、他のフレームに依存するものの、非補正対象インターフレームに比べ、画質補正を行うことによって、動画像全体の画質に影響を与えるフレームを意味する。具体的には、例えば、前述したように、MPEGなどの圧縮方式で圧縮を行って得た圧縮動画像データは、イントラフレームとインターフレームから構成され、インターフレームは、他のフレームに依存する程度が低いフレーム(例えば前述したPフレーム)と他のフレームに依存する程度が高いフレーム(Pフレームに対応して、Bフレーム)との2種類に分けられることができる。このような場合、Iフレームはイントラフレームとなるが、Pフレームは「補正対象フレーム」、Bフレームは「非補正対象フレーム」とすることができる。
【0023】
すなわち、本発明の第2の画像処理装置は、イントラフレームと補正対象インターフレームとに対してデコード、画質補正、エンコードを行って補正済みフレームを得、該補正済みフレームと非補正対象インターフレームと合成することによって処理済み圧縮動画像データを得るものであり、デコードされたイントラフレームとデコードされた補正対象インターフレームに対して画質補正処理を施す補正手段は、デコードイントラフレームにのみに対して補正パラメータを算出して画質補正処理を行う一方、デコード補正対象インターフレームに対しては、補正パラメータを新たに求めることをせず、該デコード補正対象フレームの前の、最も近いデコードイントラフレームの補正パラメータを用いて画質補正処理を行う。
【0024】
また、イントラフレームおよびインターフレームとからなる圧縮動画像データには、先頭フレームのみが他のフレームに依存しないフレーム、すなわちイントラフレームとなる圧縮方式で圧縮されて得たものがある。このような圧縮動画像データの場合、先頭フレームのみがイントラフレームとなり、全ての補正対象インターフレームに対して、「最も近いデコードイントラフレーム」は先頭フレームをデコードして得たデコード先頭フレームとなる。すなわち、この場合、補正手段は、デコード先頭フレームに対して画質補正処理の補正パラメータを算出して前記画質補正処理を施す一方、全ての補正対象インターフレームに対しては、デコード先頭フレームの補正パラメータを用いて画質処理を行う。
【0025】
なお、この場合においての「先頭フレーム」は、圧縮動画像データの構造上の先頭に位置するフレームのことを意味し、必ずしも時系列的に先頭となるフレームに限らない。
【0026】
本発明の第1のプログラムは、複数のフレームからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記画像処理が、前記圧縮動画像データを、補正対象フレームと非補正対象フレームとに分離する分離処理と、
該補正対象フレームをデコードしてデコードフレームを得るデコード処理と、
該デコードフレームに対して画質補正処理を行って補正済デコードフレームを得る補正処理と、
該補正済みデコードフレームをエンコードして補正済みフレームを得るエンコード処理と、
該補正済みフレームと前記非補正対象フレームとを合成して前記処理済み圧縮動画像データを得る合成処理とからなり、
前記補正処理が、各前記デコードフレームの夫々のデータを用いて対応するデコードフレームの補正パラメータを算出する補正パラメータ算出処理と、
各々の前記補正パラメータを、該補正パラメータの対応するデコードフレームの前および/または後のデコードフレームの補正パラメータを用いて調整するデコードフレーム毎の調整済みパラメータを得るパラメータ調整処理と、
前記調整済みパラメータを用いて、対応するデコードフレームに対して前記画質補正処理を実行する補正実行処理とからなることを特徴とするものである。
【0027】
本発明の第2のプログラムは、イントラフレームおよびインターフレームとからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記画像処理が、前記圧縮動画像データを、イントラフレーム、補正対象インターフレームと非補正対象インターフレームとに分離する分離処理と、
該分離処理により得られた前記イントラフレームおよび前記補正対象インターフレームをデコードしてデコードイントラフレームまたはデコード補正対象インターフレームであるデコードフレームを得るデコード処理と、
前記デコードフレームに対して画質補正処理を行って補正済デコードフレームを得る補正処理と、
該補正済みデコードフレームをエンコードして補正済みフレームを得るエンコード処理と、
該補正済みフレームと前記非補正対象フレームとを合成して前記処理済み圧縮動画像データを得る合成処理とからなり、
前記補正処理が、各前記デコードイントラフレームに対して前記画質補正処理を行うための補正パラメータを算出して前記画質補正処理を施すと共に、前記デコード補正対象インターフレームに対して、該デコード補正対象インターフレームの前の、最も近い前記デコードイントラフレームの補正パラメータを用いて前記画質補正処理を行うことを特徴とするものである。
【0028】
【発明の効果】
本発明の第1の画像処理装置によれば、圧縮動画像データを補正対象フレームと非補正対象フレームとに分離し、補正対象フレームに対してのみデコード、画質補正、エンコードを行って補正済みフレームを得、該補正済みフレームと非補正対象フレームとを合成することによって処理補正済み圧縮動画像データ’を得る際に、各補正対象フレームをデコードして得たデコードフレームに対して、そのデコードフレーム自身のデータから求められた補正パラメータを、該デコードフレームの前および/または後のデコードフレームのデータから求められた補正パラメータを用いて調整して得た調整済みパラメータを用いて画質補正を行うようにすることによって、デコード、エンコードするデータ量を減少することによって処理時間の短縮を図ると共に、補正のパラメータを調整することによって補正済み動画像を表示時の画像の明るさの増減を防ぐことができる。
【0029】
本発明の第2の画像処理装置は、圧縮動画像データをイントラフレーム、補正対象インターフレームと、非補正対象インターフレームとに分離し、イントラフレームおよび補正対象インターフレームに対してのみデコード、画質補正、エンコード処理を行って補正済みフレームを得、該補正済みフレームと、非補正対象インターフレームとを合成することによって処理済み圧縮動画像データを得る際に、各イントラフレームに対して、そのデコードイントラフレームから補正パラメータを求めて画質補正処理を行うようにする一方、各補正対象インターフレームに対しては補正パラメータを求めることをせず、その補正対象インターフレームより前に位置する最も近いイントラフレームの補正パラメータを用いて画質補正処理を行うようにすることによって、デコード、エンコードするデータ量を減少することによって処理時間の短縮を図ると共に、補正パラメータの激しい変化を防ぎ、ひいては補正済み動画像を表示時の画像の明るさの増減を防ぐことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0031】
図1は、本発明の画像処理装置およびプログラムの第1の実施形態となる携帯電話システムAの構成を示すブロック図である。図示のように、本実施形態の携帯電話システムAは、複数の携帯電話機10と、これらの複数の携帯電話機10間の通信の中継を行う中継サーバ100とからなり、携帯電話機10と中継サーバ100とは、携帯電話通信網20を介して接続される。中継サーバ100は、携帯電話機10間の通話の中継を行うと共に、電子メールなどの中継も行うものである。以下、本発明の主旨が分かりやすいように、携帯電話機10間に送受信される電子メールを中継する際に、電子メールに画像データが添付された場合の中継サーバ100の動作に重点をおいて説明を行う。また、以下の説明において、「画像」は、「画像データ」により表されるものとして、「画像」と「画像データ」とを同じ意味のものとする。
【0032】
図2は、図1に示す携帯電話システムAにおける中継サーバ100の構成を示すブロック図である。図2(a)に示すように、携帯電話システムAの中継サーバ100は、各携帯電話機10との送受信を行うための通信部30と、通信部30を含むサーバ100の全体の動作を制御する制御部40と、制御部40の制御に従って、電子メールの添付画像以外のデータTを記憶する記憶部50と、電子メールに添付された静止画像Sに対して画質補正処理を行って補正済み静止画像S’を得る静止画処理部60と、電子メールに添付された動画像Gに対して画質補正処理を行って補正済み動画像G’を得る動画処理部70とを備えたものである。
【0033】
なお、静止画像S、補正済み静止画像S’および動画像G、補正済み動画像Gは’、圧縮されたものであり、動画像Gは、他のフレームに依存しないイントラフレームおよび他のフレームとの差分により形成され、他のフレームに依存するインターフレームから構成されるものである。
【0034】
制御部40は、通信部30を介して送信側の携帯電話機10から送信されてきた電子メールの、添付画像を除いた他の部分のデータTを記憶部50に記憶させると共に、添付画像が静止画像Sである場合、該添付画像を静止画処理部60に出力し、静止画処理部60に画質補正処理を行わせて補正済み静止画像S’を得る一方、添付画像が動画像Gである場合、該添付画像を動画処理部70に出力し、動画処理部70に画質補正処理を行わせて補正済み動画像G’を得る。制御部40は、静止画処理部60または動画処理部70により処理済みの画像と、記憶部50に記憶されたデータTとを、画像が添付されたメールの形式に処理して、通信部30を介して受信側の携帯電話機10に送信する。
【0035】
図2(b)は、図2(a)に示す中継サーバ100における動画処理部70の構成を示すブロック図である。図示のように、図示のように、動画処理部70は、圧縮動画像データである添付画像Gを、イントラフレームとインターフレームとに分離するフレーム分離部72と、フレーム分離部72により得られたイントラフレームをデコードしてデコードイントラフレームM0を得るデコード部74と、デコードイントラフレームM0に対して画質補正処理を行って補正済みデコードイントラフレームM01を得る補正部76と、補正済みデコードイントラフレームM01をエンコードして補正済みイントラフレームM02を得るエンコード部84と、補正済みイントラフレームM02とフレーム分離部72により得られたインターフレームとを合成して補正済み動画像G’を得る合成部86とを備えてなるものである。
【0036】
動画処理部70の補正部76は、各デコードイントラフレームに対して画質補正処理を施すものであり、処理対象のデコードイントラフレームM0のデータを用いて該デコードイントラフレームM0の補正パラメータfを算出するパラメータ算出部78と、この補正パラメータfと該デコードイントラフレームの前後1つずつのデコードイントラフレームM0の補正パラメータとの平均を取って該デコードイントラフレームM0の補正パラメータ(調整済みパラメータf’)とするパラメータ調整部80と、パラメータ調整部80により得られた調整済みパラメータf’を用いて該当するデコードイントラフレームM0に対する画質補正処理を実行して補正済みデコードイントラフレームM01を得る補正実行部84とを備えてなるものである。
【0037】
図3は、図2に示す中継サーバ100の動作を示すフローチャートである。図示のように、図1に示す携帯電話システムAにおける中継サーバ100において、通信部30を介して送信側の携帯電話機10から画像が添付されたメールを受信する(S10)と、制御部40は、添付画像が静止画像なのか動画像なのかを確認する(S20)。添付画像が静止画像Sであれば(S20:No)、制御部40は、添付画像を除いた他の部分のデータTを記憶部50に記憶させると共に、静止画像Sである添付画像を静止画処理部60に出力する(S25)。静止画処理部60は、静止画像Sに対して階調補正などの画質補正処理を行って、補正済み静止画像S’を得る(S30)。制御部40は、静止画処理部60により得られた補正済み静止画像S’と、記憶部50に記憶されたデータTとを、画像が添付されたメールの形式に処理して、通信部30を介して受信側の携帯電話機10に送信する(S90)。
【0038】
一方、ステップS20において、添付画像が動画像Gであれば(S20:Yes)、制御部40は、添付画像を除いた他の部分のデータTを記憶部50に記憶させると共に、動画像Gである添付画像を動画処理部70に出力する(S35)。動画処理部70は、動画像Gに対して階調補正などの画質補正処理となる動画像補正処理P1を行って、補正済み動画像G’を得る(S40)。制御部40は、動画処理部70により得られた補正済み動画像G’と、記憶部50に記憶されたデータTとを、画像が添付されたメールの形式に処理して、通信部30を介して受信側の携帯電話機10に送信する(S90)。
【0039】
図4は、図2に示す中継サーバ100における動画処理部70の動作を示すフローチャートである。図示のように、動画処理部70は、動画像Gに対して補正処理P3を施すのにあたって、まず、フレーム分離部72により、圧縮動画像データである画像Gを、イントラフレームとインターフレームとに分離する(S42)。デコード部76は、イントラフレームをデコードしてデコードイントラフレームM0を得る(S44)、補正部76のパラメータ算出部78は、デコードイントラフレームM0自身のデータから、該デコードイントラフレームM0の補正パラメータfを算出してパラメータ調整部80に出力する(S46)。パラメータ調整部80は、1つのデコードイントラフレームM0の補正パラメータと、該デコードイントラフレームの前後1つずつのデコードイントラフレームの補正パラメータとの平均を取って得た平均値を該デコードイントラフレームM0の調整済みパラメータf’として補正実行部82に出力する(S48)。補正部76の補正実行部82は、調整済みパラメータf’を用いて該当するイントラフレームM0に対して画質補正処理を実行して補正済みデコードイントラフレームM01を得る(S50)。エンコード部84は、補正部76により得られた各補正済みデコードイントラフレームM01をエンコードして補正済みイントラフレームM02を得て合成部86に出力する(S52)。合成部86は、各々の補正済みイントラフレームM02と、ステップS42において、フレーム分離部72により動画像Gを分離して得たインターフレームとを合成して補正済み動画像G’を得て、制御部40に供する(S54)。
【0040】
このように、本発明の第1の実施形態の携帯電話システムAによれば、中継サーバ100の動画処理部70は、圧縮動画像データである添付画像Gに対して画質補正処理を施す際に、動画像Gをイントラフレームとインターフレームとに分離し、イントラフレームに対してのみデコード、画質補正、エンコード処理を行って補正済みイントラフレームM02を得、該補正済みイントラフレームとインターフレームとを合成することによって補正済み動画像G’を得る際に、各イントラフレームに対して、そのイントラフレーム自身のデータから求められた補正パラメータと、該イントラフレームの前後1つずつのイントラフレームのデータから求められた補正パラメータとの平均を取って得た平均値を用いて該イントラフレームの画質補正を行うようにすることによって、デコード、エンコードするデータ量を減少することによって処理時間の短縮を図ると共に、補正のパラメータを調整することによって補正済み動画像を表示時の画像の明るさの増減を防ぐことができる。
【0041】
図5は、本発明の第2の実施形態となる携帯電話システムBの構成を示すブロック図である。図示のように、本実施形態の携帯電話システムBは、複数の携帯電話機110と、これらの複数の携帯電話機110間の通信の中継を行う中継サーバ200とからなり、携帯電話機110と中継サーバ200とは、携帯電話通信網120を介して接続される。中継サーバ200は、携帯電話機110間の通話の中継を行うと共に、電子メールなどの中継も行うものである。ここでも、本発明の主旨が分かりやすいように、携帯電話機110間に送受信される電子メールを中継する際に、電子メールに画像データが添付された場合の中継サーバ200の動作に重点をおいて説明を行う。
【0042】
図6は、図5に示す携帯電話システムBにおける中継サーバ200の構成を示すブロック図である。図6(a)に示すように、携帯電話システムBの中継サーバ200は、各携帯電話機110との送受信を行うための通信部130と、通信部130を含むサーバ100の全体の動作を制御する制御部140と、制御部140の制御に従って、電子メールの添付画像以外のデータTを記憶する記憶部150と、電子メールに添付された静止画像Sに対して画質補正処理を行って補正済み静止画像S’を得る静止画処理部160と、電子メールに添付された動画像Gに対して画質補正処理を行って補正済み動画像G’を得る動画処理部170とを備えたものである。
【0043】
なお、静止画像S、補正済み静止画像S’および動画像G、補正済み動画像Gは’、圧縮されたものであり、動画像Gは、他のフレームに依存しないIフレーム、自身より前のフレームにのみ依存するPフレームおよび、自身の前と後のフレームに共に依存するBフレームから構成されるもの、例えばMPEG圧縮されたものである。
【0044】
制御部140は、通信部130を介して送信側の携帯電話機110から送信されてきた電子メールの、添付画像を除いた他の部分のデータTを記憶部150に記憶させると共に、添付画像が静止画像Sである場合、該添付画像を静止画処理部160に出力し、静止画処理部160に画質補正処理を行わせて補正済み静止画像S’を得る一方、添付画像が動画像Gである場合、該添付画像を動画処理部170に出力し、動画処理部170に画質補正処理を行わせて補正済み動画像G’を得る。制御部140は、静止画処理部160または動画処理部170により処理済みの画像と、記憶部150に記憶されたデータTとを、画像が添付されたメールの形式に処理して、通信部130を介して受信側の携帯電話機110に送信する。
【0045】
図6(b)は、図6(a)に示す中継サーバ200における動画処理部170の構成を示すブロック図である。図示のように、動画処理部170は、圧縮動画像データである添付画像Gを、Iフレーム、PフレームとBフレームとに分離するフレーム分離部172と、Iフレーム、PフレームをデコードしてデコードIフレームI0とデコードPフレームP0を得るデコード部174と、デコードIフレームI0とデコードPフレームP0に対して画質補正処理を行って補正済みデコードIフレームI01と補正済みデコードPフレームP01を得る補正部176と、補正済みデコードIフレームP01と補正済みデコードPフレームP01をエンコードして補正済みIフレームI02と補正済みPフレームP02を得るエンコード部182と、補正済みIフレームI02、補正済みPフレームP02およびフレーム分離部172により動画像Gを分離して得たBフレームを合成して補正済み動画像G’を得る合成部184とを備えてなるものであり、補正部176は、各デコードIフレームI0のデータから、夫々のデコードIフレームI0の補正パラメータfを算出するパラメータ算出部178と、これらのパラメータfを用いて夫々該当するデコードIフレームI0に対して画質補正処理を施して補正済みデコードIフレームI01を得ると共に、1つのデコードIフレームから、該デコードIフレームの次のデコードIフレームとの間のPフレームに対して、該デコードIフレームの補正パラメータを用いて画質補正処理を行って補正済みPフレームP01を得る補正実行部180とからなるものである。
【0046】
図7は、図6に示す中継サーバ200の動作を示すフローチャートである。図示のように、図5に示す携帯電話システムBにおける中継サーバ200において、通信部130を介して送信側の携帯電話機110から画像が添付されたメールを受信する(S110)と、制御部140は、添付画像が静止画像なのか動画像なのかを確認する(S120)。添付画像が静止画像Sであれば(S120:No)、制御部140は、添付画像を除いた他の部分のデータTを記憶部150に記憶させると共に、静止画像Sである添付画像を静止画処理部160に出力する(S125)。静止画処理部160は、静止画像Sに対して階調補正などの画質補正処理を行って、補正済み静止画像S’を得る(S130)。制御部140は、静止画処理部160により得られた補正済み静止画像S’と、記憶部150に記憶されたデータTとを、画像が添付されたメールの形式に処理して、通信部130を介して受信側の携帯電話機110に送信する(S190)。
【0047】
一方、ステップS120において、添付画像が動画像Gであれば(S120:Yes)、制御部140は、添付画像を除いた他の部分のデータTを記憶部150に記憶させると共に、動画像Gである添付画像を動画処理部170に出力する(S135)。動画処理部170は、動画像Gに対して階調補正などの画質補正処理となる動画像補正処理P2を行って、補正済み動画像G’を得る(S140)。制御部140は、動画処理部170により得られた補正済み動画像G’と、記憶部150に記憶されたデータTとを、画像が添付されたメールの形式に処理して、通信部130を介して受信側の携帯電話機110に送信する(S190)。
【0048】
図8は、図6に示す中継サーバ200における動画処理部170の動作を示すフローチャートである。図示のように、動画処理部170は、動画像Gに対して動画像補正処理P2を施すのにあたって、まず、フレーム分離部172により、圧縮動画像データである画像Gを、Iフレーム、PフレームとBフレームとに分離する(S142)。デコード部174は、Iフレーム、PフレームをデコードしてデコードIフレームI0とデコードPフレームP0を得る(S144)。補正部176のパラメータ算出部178は、1つ目のデコードIフレームI0のデータから該デコードIフレームI0の補正パラメータfを算出し(S146、S148)、補正実行部180は、この補正パラメータfを用いて、1つ目のデコードIフレームI0および、1つ目のデコードフレームI0と2つ目のデコードIフレームI0との間に位置するデコードPフレームP0に対して画質補正処理を実行する(S150)。補正部176は、ステップS148からステップS150までの処理、すなわち、パラメータ算出部178によりi個目のデコードIフレームI0から該フレームの補正パラメータfの算出処理と、この補正パラメータfを用いて、i個目のデコードIフレームI0および、i個目のデコードIフレームI0と(i+1)個目のデコードIフレームI0との間に位置するデコードPフレームP0に対する画質補正の実行処理とを、全てのデコードフレーム(デコードIフレームI0およびデコードPフレームP0)に対して行い、補正済みデコードIフレームI01および補正済みPフレームP01を得る(S148、S150、S152:No、S154)。エンコード部182は、補正済みデコードIフレームI01および補正済みPフレームP01をエンコードして補正済みIフレームI02と補正済みPフレームP02を得(S156)、合成部184は、補正済みIフレームI02と、補正済みPフレームP02と、フレーム分離部172により動画像Gを分離することによって得られたBフレームとを合成して補正済み動画像G’を得て、制御部140に供する(S160)。
【0049】
このように、本発明の第2の実施形態の携帯電話システムBによれば、中継サーバ200の動画処理部170は、圧縮動画像データである添付画像Gに対して画質補正処理を施す際に、動画像GをIフレーム、PフレームとBフレームとに分離し、IフレームとPフレームに対してのみデコード、画質補正、エンコード処理を行って補正済みIフレームI02と補正済みPフレームP02を得、該補正済みIフレームI02と、補正済みPフレームP02と、Bフレームとを合成することによって補正済み動画像G’を得る際に、各Iフレームに対して、そのデコードIフレームI0から補正パラメータfを求めて画質補正処理を行うようにする一方、各PフレームのデコードPフレームP0に対しては補正パラメータを求めることをせず、自身より前に位置する最も近いデコードIフレームI0の補正パラメータfを用いて画質補正処理を行うようにすることによって、デコード、エンコードするデータ量を減少することによって処理時間の短縮を図ると共に、補正パラメータの激しい変化を防ぎ、ひいては補正済み動画像を表示時の画像の明るさの増減を防ぐことができる。
【0050】
以上、本発明の画像処理装置およびプログラムの望ましい実施形態について説明したが、これらは、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の主旨を変えない限り、種々の変更、増減を加えることができる。
【0051】
例えば、図1に示す実施形態の携帯電話システムAの中継サーバ100における動画処理部70は、パラメータ調整部80により補正パラメータfの調整を行う際に、1つのデコードイントラフレームのデータから求められた補正パラメータと、該デコードイントラフレームの前後1つずつのデコードイントラフレームの補正パラメータとの平均を取って得た平均値を用いて該デコードイントラフレームの画質補正を行うことによって、本発明の目的、すなわち、処理済み圧縮動画像データを表示する際の明るさの増減を防ぐことを実現しているが、動画像を撮影する際に、撮影場所が屋内から屋外に変わるなどの場合に応じて、動画像は複数のシーンから構成される場合がある。シーンが変わる直前と変わった直後のフレームに対して同じように前後のフレームの補正パラメータの平均を取って画質補正処理を行うと、シーンの変わり目が不鮮明になる虞がある。このようなシーンの変化がある動画像に対して、シーン検出技術を利用してシーン間の境目となるフレーム(境界フレームという)を検出し、同じシーンに属するフレーム、すなわち、最も近い2つの境界フレームの間に位置するフレーム間で補正パラメータの平均を取るなどの調整を行うようにすることによって、処理済み圧縮動画像データを表示する際の明るさの増減を防ぐと共に、シーンの変化も鮮明に表示できるようにしてもよい。
【0052】
また、上述した第1と第2の実施形態とも、本発明の画像処理装置およびプログラムを携帯電話システムに適用したものであるが、本発明の画像処理装置およびプログラムは、携帯電話システムに限られるものではなく、テレビ電話や、動画像の表示装置など、圧縮動画像データに対して画質補正を行って、処理済み圧縮動画像データを得ることが必要な如何なるシステムまたは装置に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置およびプログラムの第1の実施形態となる携帯電話システムAの構成を示すブロック図
【図2】図1に示す携帯電話システムAにおける中継サーバ100の構成を示すブロック図
【図3】図2に示す中継サーバ100の動作を示すブローチャート
【図4】図2に示す中継サーバ100の動画処理部70の動作を示すブローチャート
【図5】本発明の画像処理装置およびプログラムの第2の実施形態となる携帯電話システムBの構成を示すブロック図
【図6】図5に示す携帯電話システムBにおける中継サーバ200の構成を示すブロック図
【図7】図6に示す中継サーバ200の動作を示すフローチャート
【図8】図6に示す中継サーバ200の動画処理部170の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
10,110 携帯電話機
20,120 携帯通信網
30,130 通信部
40,140 制御部
50,150 記憶部
60,160 静止画処理部
70,170 動画処理部
72,172 フレーム分離部
74,174 デコード部
76,176 補正部
78,178 パラメータ算出部
80 パラメータ調整部
82,180 補正実行部
84,182 エンコード部
86,184 合成部
100,200 中継サーバ
G 圧縮動画像データ
G’ 補正済み圧縮動画像データ
S 圧縮静止画像データ
S’ 補正済み圧縮静止画像データ
T 電子メールの添付画像を除いたデータ

Claims (5)

  1. 複数のフレームからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理装置であって、
    前記圧縮動画像データを、補正対象フレームと非補正対象フレームとに分離する分離手段と、
    該分離手段により得られた前記補正対象フレームをデコードしてデコードフレームを得るデコード手段と、
    該デコードフレームに対して画質補正処理を行って補正済デコードフレームを得る補正手段と、
    該補正済みデコードフレームをエンコードして補正済みフレームを得るエンコード手段と、
    該補正済みフレームと前記非補正対象フレームとを合成して前記処理済み圧縮動画像データを得る合成手段とを備え、
    前記補正手段が、各前記デコードフレームの夫々のデータを用いて対応するデコードフレームの補正パラメータを算出する補正パラメータ算出手段と、
    該パラメータ算出手段により算出された各々の前記補正パラメータを、該補正パラメータの対応するデコードフレームの前および/または後のデコードフレームの補正パラメータを用いて調整してデコードフレーム毎の調整済みパラメータを得るパラメータ調整手段と、
    該調整済みパラメータを用いて、対応するデコードフレームに対して前記画質補正処理を実行する補正実行手段とを備えてなるものであることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記パラメータ調整手段が、前記デコードフレームの補正パラメータと、該デコードフレームの前および/または後の1つ以上のデコードフレームの補正パラメータとの平均を前記調整済みパラメータとするものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. イントラフレームおよびインターフレームとからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理装置であって、
    前記圧縮動画像データを、イントラフレーム、補正対象インターフレームと非補正対象インターフレームとに分離する分離手段と、
    該分離手段により得られた前記イントラフレームおよび前記補正対象インターフレームをデコードしてデコードイントラフレームまたはデコード補正対象インターフレームであるデコードフレームを得るデコード手段と、
    前記デコードフレームに対して画質補正処理を行って補正済デコードフレームを得る補正手段と、
    該補正済みデコードフレームをエンコードして補正済みフレームを得るエンコード手段と、
    該補正済みフレームと前記非補正対象フレームとを合成して前記処理済み圧縮動画像データを得る合成手段とを備え、
    前記補正手段が、各前記デコードイントラフレームに対して前記画質補正処理を行うための補正パラメータを算出して前記画質補正処理を施すと共に、前記デコード補正対象インターフレームに対して、該デコード補正対象インターフレームの前の、最も近い前記デコードイントラフレームの補正パラメータを用いて前記画質補正処理を行うものであることを特徴とする画像処理装置。
  4. 複数のフレームからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記画像処理が、前記圧縮動画像データを、補正対象フレームと非補正対象フレームとに分離する分離処理と、
    該補正対象フレームをデコードしてデコードフレームを得るデコード処理と、
    該デコードフレームに対して画質補正処理を行って補正済デコードフレームを得る補正処理と、
    該補正済みデコードフレームをエンコードして補正済みフレームを得るエンコード処理と、
    該補正済みフレームと前記非補正対象フレームとを合成して前記処理済み圧縮動画像データを得る合成処理とからなり、
    前記補正処理が、各前記デコードフレームの夫々のデータを用いて対応するデコードフレームの補正パラメータを算出する補正パラメータ算出処理と、
    各々の前記補正パラメータを、該補正パラメータの対応するデコードフレームの前および/または後のデコードフレームの補正パラメータを用いて調整するデコードフレーム毎の調整済みパラメータを得るパラメータ調整処理と、
    前記調整済みパラメータを用いて、対応するデコードフレームに対して前記画質補正処理を実行する補正実行処理とからなることを特徴とするプログラム。
  5. イントラフレームおよびインターフレームとからなる圧縮動画像データに対して画質補正処理を施して処理済み圧縮動画像データを得る画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記画像処理が、前記圧縮動画像データを、イントラフレーム、補正対象インターフレームと非補正対象インターフレームとに分離する分離処理と、
    該分離処理により得られた前記イントラフレームおよび前記補正対象インターフレームをデコードしてデコードイントラフレームまたはデコード補正対象インターフレームであるデコードフレームを得るデコード処理と、
    前記デコードフレームに対して画質補正処理を行って補正済デコードフレームを得る補正処理と、
    該補正済みデコードフレームをエンコードして補正済みフレームを得るエンコード処理と、
    該補正済みフレームと前記非補正対象フレームとを合成して前記処理済み圧縮動画像データを得る合成処理とからなり、
    前記補正処理が、各前記デコードイントラフレームに対して前記画質補正処理を行うための補正パラメータを算出して前記画質補正処理を施すと共に、前記デコード補正対象インターフレームに対して、該デコード補正対象インターフレームの前の、最も近い前記デコードイントラフレームの補正パラメータを用いて前記画質補正処理を行うことを特徴とするプログラム。
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