JP2004247963A - 写真画像のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】GPS情報の誤差補正機能を有しないGPS受信機能付きのカメラで撮影した写真画像について、GPS基地局で測定される補正情報により補正処理されたGPS情報に基づいて取得される地図情報を、写真画像に対応させてプリント出力させるようにした写真画像のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置を提供する。
【解決手段】外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得し、取得した前記未補正のGPS情報を、地図情報提供サーバーに送信し、該地図情報提供サーバーから、前記未補正のGPS情報及び前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報に基づいて割り出された経度及び緯度に対応する地図画像を受信し、受信した前記地図画像を、前記写真画像に対応した状態でプリント出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得し、取得した前記未補正のGPS情報を、地図情報提供サーバーに送信し、該地図情報提供サーバーから、前記未補正のGPS情報及び前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報に基づいて割り出された経度及び緯度に対応する地図画像を受信し、受信した前記地図画像を、前記写真画像に対応した状態でプリント出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は写真画像のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置に関するものであって、特に、写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、GPS(汎地球測位システム)を利用することにより、写真撮影時に写真画像とともに撮影場所の位置情報を取得し、写真画像とともに記録するGPS受信機能付きカメラが提案されている。具体的には、4個のGPS衛星からGPS電波信号を受信し、受信したGPS電波信号に含まれる衛星の軌道情報及び時間情報から受信位置すなわち写真の撮影場所(経度及び緯度)を割り出し、その位置情報を対応する写真画像に関連付けて記録させるものである。
【0003】
これにより、上記位置情報をもとに地図情報データベースを検索することにより、写真画像の撮影場所を表示する地図情報を取得して、写真画像の撮影場所を確認することができるものであり、さらに写真画像とともにプリント出力して残すこともできる。その結果、プリント出力された写真画像について、どこで撮影されたものであるかを容易に確認できるものであり、撮影時から長期間経過後に写真を見る場合やアルバム整理を行う場合に大変重宝するものである。
【0004】
しかしながら、GPS電波信号から取得される位置情報には、GPS衛星の軌道情報の誤差、電離層による遅延誤差、対流圏による遅延誤差等による測定誤差が含まれており、数十m程度のズレを生じる場合がある。このズレにより、地図画像が表示する位置が、実際の撮影場所と一致せず、地図画像の使用価値が著しく損なわれるものである。
【0005】
そこで、撮影場所と異なる地点においても、GPS電波信号から取得される位置情報に撮影場所と同様の測定誤差が生じることを前提として、測定誤差を補正する手段が採用されている。この補正手段は、予め正確な位置(経度、緯度及び高度)が知られているGPS基地局で取得される位置情報と、予め測定されているGPS基地局の正確な位置情報との間に生じる測定誤差を算出し、この誤差を補正情報としてGPS受信機能付きカメラに送信するものである。一方、GPS受信機能付きカメラ側では、この補正情報を受信して、撮影時に取得された位置情報から補正情報の値を差し引きすることにより、撮影場所の位置情報を補正し、そのズレを数mレベルに改善するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
補正情報の送受信手段には、携帯電話の通信電波、専用の無線回線、ビーコン電波への相乗り、インマルサット、FM電波への相乗り等が利用あるいは提案されているところである。しかしながら、GPS受信機能付きカメラに上記のような補正情報用の電波を受信するための手段を一体化あるいは接続させると、カメラの小型化を妨げたり、携帯性を悪化させたりするおそれがあるうえ、搭載バッテリーの消耗を早めることにもなりかねない。また、携帯電話の通信電波等を使用すると、山に囲まれた地域で撮影した写真ついては補正情報を受信できない場合がある。
【0007】
そこで、本発明は、GPS情報の誤差補正機能を有しないGPS受信機能付きのカメラで撮影した写真画像について、GPS基地局で測定される補正情報により補正処理されたGPS情報に基づいて取得される地図情報を、写真画像に対応させてプリント出力させるようにした写真画像のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント方法であって、外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得するステップと、GPS誤差情報データベースから、前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報を取得するステップと、前記誤差情報により前記未補正のGPS情報を補正処理し、前記写真画像の撮影場所の経度及び緯度を割り出すステップと、割り出した経度及び緯度に基づいて、地図情報データベースから、前記撮影場所を示す地図画像を取得するステップと、前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力するステップとからなる写真画像のプリント方法を提供する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項1に記載の写真画像のプリント方法を提供する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリントシステムであって、外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得し、GPS誤差情報データベースから、前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報を取得し、前記誤差情報により前記未補正のGPS情報を補正処理し、前記写真画像の撮影場所の経度及び緯度を割り出し、割り出した経度及び緯度に基づいて、地図情報データベースから、前記撮影場所を示す地図画像を取得し、前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力することを特徴とする写真画像のプリントシステムを提供する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項3に記載の写真画像のプリントシステムを提供する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント装置であって、外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得し、前記未補正のGPS情報を、地図情報提供サーバーに送信し、該地図情報提供サーバーから、前記未補正のGPS情報及び前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報に基づいて割り出された経度及び緯度に対応する地図画像を受信し、前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント装置を提供する。
【0013】
請求項6に記載の発明は、前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項5に記載の写真画像のプリント装置を提供する。
【0014】
請求項1、3又は5に記載の発明によれば、撮影時に記録された未補正のGPS情報について、その記録時に対応する誤差情報で事後的に補正処理し、補正済みGPS情報から割り出される経度及び緯度に基づいて、地図情報を取得することとしたので、GPS情報の補正機能を搭載していないGPS受信機能付きカメラで撮影した写真画像についても、撮影場所を正確に示す地図画像を取得し、プリント出力できるという作用効果を奏する。
【0015】
請求項2、4又は6に記載の発明によれば、請求項1、3又は5に記載の発明が奏する作用効果に加えて、次のような作用効果を奏する。外部記録媒体から取得されるGPS情報は、座標値(経度、緯度)ではなく擬似距離としたので、撮影場所とGPS基地局が非常に離れていたり、撮影場所において物の陰の影響を受けたりした場合でも、取得されたGPS情報に対応する誤差情報を選択的に使用することにより、正確な位置情報を得るための補正処理が確実に実行できるという作用効果を奏するものである。したがって、撮影場所とGPS基地局で座標位置の計算に使用される衛星群が異なり、適切な補正処理がなされないという不具合が防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、発明を実施する形態の一例であり、写真画像を取得してプリント出力する写真画像のプリントシステム1について説明するブロック図を表したものである。
【0018】
〔プリントシステム1の概要〕
プリントシステム1は、GPS受信機能付きのデジタルカメラCから写真画像とGPS情報を取得して、各種処理を実行した後、写真画像にその写真画像の撮影場所を示す地図情報を合成して同一のプリント用紙上にプリント出力するプリント装置2と、インターネットIを介してプリント装置2から撮影時に記録されたGPS情報を受信し、プリント装置2へ撮影場所を示す地図情報を送信する地図情報提供サーバー3とからなる。
【0019】
〔写真画像及びGPS情報について〕
写真画像は、撮影操作によりデジタルカメラCに内蔵されるメモリーM(不図示)に記録される。GPS情報は、撮影時に、デジタルカメラCのGPS受信機能により、GPS衛星Gの電波信号からGPS衛星Gと写真画像の撮影場所との擬似距離として計算され取得されるものであり、写真画像と関連付けてメモリーMに未補正のまま記録される。GPS情報(擬似距離)は、3次元座標(経度、緯度、高度)およびデジタルカメラC(GPS受信機)の時計の誤差という計4個の未知数を解くために使用される関係上、少なくとも4個のGPS衛星について取得される。
【0020】
〔プリント装置2について〕
プリント装置2は、入力部21、制御部22、出力部23、及び印刷部24から構成される。
【0021】
入力部21にデジタルカメラCのメモリーMが接続されると、入力部21は、メモリーMから写真画像及び写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を自動的に取得して、プリント出力のための事前処理のため制御部22に転送する。
【0022】
制御部22は、地図情報提供サーバー3において、未補正のGPS情報を補正処理させ、補正済みGPS情報に対応する地図情報を検索させるため、メモリーから取得された情報のうち未補正のGPS情報を、インターネットIを介して地図情報提供サーバー3に送信する。そして、地図情報提供サーバー3から、未補正のGPS情報及び未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報に基づいて割り出された経度及び緯度に対応する地図画像を受信し、写真画像と組み合わせる。
【0023】
出力部23は、組み合わされた写真画像と地図画像がプリント出力される際に、地図画像と写真画像を隣合せに並ぶように合成し、かつ、合成された画像をサイズ調整して印刷部24に出力する。なお、予め設定することにより、地図情報以外に、撮影場所を表す位置情報(経度、緯度、高度)や撮影時間を表す時間情報(日時)を、さらに合成して出力させることもできる。
【0024】
印刷部24は、出力部23から出力された合成画像を、同一のプリント用紙上にプリント出力する。
【0025】
〔地図情報提供サーバー3について〕
地図情報提供サーバー3では、入出力部31が、プリント装置2から未補正のGPS情報を受信する。受信された未補正のGPS情報は、一旦GPS情報制御部32に入力されて、GPS情報制御部32が、補正処理用の誤差情報の検索に使用される時間情報を算出した後、算出された時間情報とともにGPS情報補正処理部33に転送される。
【0026】
GPS情報補正処理部33は時間情報のみを補正情報検索部34に転送し、補正情報検索部34は、時間情報に基づいて、GPS誤差情報データベース35から、GPS情報の記録時に対応する補正情報(誤差情報)を検索し取得する。補正情報は、予め正確な位置(経度、緯度及び高度)が知られている、撮影場所とは別の場所に設置されるGPS基地局で測定される位置情報の誤差から逆算される擬似距離の誤差として提供されるものである。
【0027】
GPS情報補正処理部33は、補正情報検索部34により取得された誤差情報に基づいて未補正のGPS情報を補正処理し、補正済みGPS情報(擬似距離)をGPS情報制御部32に戻す。GPS情報制御部32は、補正済みGPS情報から、位置情報(経度、緯度、高度)及び時間情報(日時)を算出する。すなわち、写真画像の撮影場所に該当する経度及び緯度の正確な情報が割り出される。
【0028】
地図情報検索部36は、割り出された撮影場所の経度及び緯度に基づいて、地図情報データベース37から、写真画像の撮影場所を示す地図画像を検索し取得する。この地図画像は、割り出された撮影場所を中心として四角形状の枠で切り取られる画像である。四角形状の枠のサイズは、市町村名、最寄りの駅名、主な施設名や建物名等を必ず含まれるように自動設定される。
【0029】
したがって、地図画像を参照することにより、地図画像に記載されている市町村名や、最寄りの駅、施設及び建物から、撮影場所を容易に特定することできる。なお、画像の大きさは、各地図画像で区々にならないように拡縮処理される。地図情報検索部36で検索された地図画像は、位置情報(経度、緯度、高度)及び時間情報(日時)とともに、入出力部31からインターネットIを介して、プリント装置2の制御部22に送信される。
【0030】
〔上記実施形態による写真画像のプリント〕
上述のプリントシステム1は、次のようにして写真画像をプリント出力する。
【0031】
まず、デジタルカメラCのメモリーMを入力部21に接続すると、プリント装置2は、写真画像及び写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を自動的に取得して制御部22に転送する。未補正のGPS情報は、インターネットIを介して地図情報提供サーバー3に送信される。
【0032】
地図情報提供サーバー3では、GPS情報制御部32が、時間情報を算出して未補正のGPS情報とともにGPS情報補正処理部33に転送する。GPS情報補正処理部33は、補正情報検索部34に、時間情報を元にGPS誤差情報データベース35から未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報を検索させ、その誤差情報に基づいて未補正のGPS情報を補正処理し、補正済みGPS情報をGPS情報制御部32に戻す。GPS情報制御部32は、補正済みGPS情報に基づいて位置情報及び時間情報を割り出す。
【0033】
地図情報検索部36は、割り出された位置情報に基づいて、地図情報データベース37から撮影場所を示す地図画像を検索する。検索された地図画像は、GPS情報制御部32で位置情報(経度、緯度、高度)及び時間情報(日時)と組み合わされて、入出力部31からインターネットIを介して、プリント装置2の制御部22に送信する。
【0034】
制御部22は、受信した地図画像と写真画像を組み合わせ、出力部23は、地図画像と写真画像の合成およびサイズ調整を行い、印刷部24は、サイズ調整された画像をプリント出力する。また、出力部に与えられる命令の設定が変更されることにより、写真画像に地図画像の他に、位置情報、時間情報の両方またはいずれか一方をプリント出力する。
【0035】
〔上記実施形態の特徴点〕
上記実施形態に係る写真画像のプリント方法、プリントシステム1及びプリント装置2は、以下のような特徴点を有している。
【0036】
第1に、デジタルカメラCにより撮影時に記録された未補正のGPS情報について、その記録時に対応する誤差情報で事後的に補正処理し、補正済みGPS情報から割り出される経度及び緯度に基づいて、地図情報を取得することとしたので、GPS情報の補正機能を搭載していないGPS受信機能付きカメラで撮影した写真画像についても、撮影場所を正確に示す地図画像を取得し、プリント出力することができる。したがって、GPS情報を取得するカメラあるいはカメラに接続されるGPS受信機は、補正機能を省くことができ、その結果、小型で携帯性やバッテリー持続性に優れたものとすることができる。
【0037】
第2に、メモリーMから取得されるGPS情報は、座標値(経度、緯度)ではなく擬似距離としたので、撮影場所とGPS基地局が非常に離れていたり、撮影場所において物の陰の影響を受けたりした場合でも、取得されたGPS情報に対応する誤差情報(擬似距離)を選択的に使用することにより、正確な位置情報を得るための補正処理が確実に実行できるという作用効果を奏するものである。したがって、撮影場所とGPS基地局で座標位置の計算に使用される衛星群が異なり、適切な補正処理がなされないという不具合が防止される。
【0038】
第3に、地図画像は、撮影場所を中心とした四角形状に切り取られ、住所名、最寄りの駅名、主な施設名や建物名等が含まれるように設定される。したがって、地図画像の参照により、住所、駅、施設、建物等の名前から撮影場所を容易に特定することできる。
【0039】
第4に、地図画像と写真画像は隣合せに並ぶように合成されて、同じ一枚のプリント用紙のサイズに収まるようにプリント出力される。その結果、プリント出力された写真画像には、地図画像が一体的に付加されて、写真画像を見るときに撮影場所を必ず確認することができるものである。
【0040】
〔上記実施形態の変形例〕
上記実施形態では、外部記録媒体として、デジタルカメラCに内蔵されるメモリーMが使用されたが、例えば写真画像とともにGPS情報を磁気記録できる銀塩フィルム等を使用しても良い。また、写真画像とGPS情報の記録媒体は一体である必要はなく、写真画像は銀塩フィルムに記録し、GPS情報はメモリーに記録するようにして、両者で記録の順番が合わせられているようなものでも良い。なお、メモリーは、カメラに一体的に内蔵されるものではなく、取り外し可能なカード等であっても良い。
【0041】
上記実施形態では、補正前のGPS情報として、GPS衛星と撮影場所の擬似距離を利用したが、擬似距離から算出される座標情報を利用して、GPS情報の補正処理のステップと、撮影場所の経度及び緯度を割り出すステップを一体化させても良い。
【0042】
上記実施形態では、写真画像のプリント出力をプリント装置2に行わせるようにしたが、プリント装置2はプリント専用の装置である必要は無く、写真画像やGPS情報に関する各種処理を実行するソフトウェアがダウンロードされたパソコンに、プリンタを接続させて印刷部としたものであっても良い。
【0043】
上記実施形態では、写真画像と地図画像を合成して、同じプリント用紙にプリント出力させるようにしたが、これに限らず、別々のプリント用紙に順番をあわせるようにして、両者を対応可能な状態でプリント出力させるようにしても良い。
【0044】
上記実施形態では、インターネットIを介して地図情報提供サーバー3に接続するようにしたが、GPS情報制御部32、GPS情報補正処理部33、補正情報検索部34、地図情報検索部36、GPS誤差情報データベース35および地図情報データベース37に相当する機能やデータベースを、プリント装置2に直接搭載したり、あるいは直接接続したりするようにしても良い。また、GPS誤差情報データベース35は、地図情報提供サーバー3とは別のサーバーに搭載されているものであっても良い。
【0045】
その他、本発明のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1〜6に記載のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置によれば、撮影時に記録された未補正のGPS情報について、その記録時に対応する誤差情報で事後的に補正処理し、補正済みGPS情報から割り出される経度及び緯度に基づいて、地図情報を取得することとしたので、GPS情報の補正機能を搭載していないGPS受信機能付きカメラで撮影した写真画像についても、撮影場所を正確に示す地図画像を取得し、プリント出力できるという優れた効果を奏し得るものである。
【0047】
また、外部記録媒体から取得されるGPS情報は、座標値(経度、緯度)ではなく擬似距離としたので、上記効果に加えて、撮影場所とGPS基地局が非常に離れていたり、撮影場所において物の陰の影響を受けたりした場合でも、取得されたGPS情報に対応する誤差情報を選択的に使用することにより、正確な位置情報を得るための補正処理が確実に実行できるという優れた効果を奏するものである。したがって、撮影場所とGPS基地局で座標位置の計算に使用される衛星群が異なり、適切な補正処理がなされないという不具合が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるプリントシステム1を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 プリントシステム
2 プリント装置
3 地図情報提供サーバー
21 入力部
22 制御部
23 出力部
24 印刷部
31 入出力部
32 GPS情報制御部
33 GPS情報補正処理部
34 補正情報検索部
35 GPS誤差情報データベース
36 地図情報検索部
37 地図情報データベース
C デジタルカメラ
G 衛星
I インターネット
【発明の属する技術分野】
本発明は写真画像のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置に関するものであって、特に、写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、GPS(汎地球測位システム)を利用することにより、写真撮影時に写真画像とともに撮影場所の位置情報を取得し、写真画像とともに記録するGPS受信機能付きカメラが提案されている。具体的には、4個のGPS衛星からGPS電波信号を受信し、受信したGPS電波信号に含まれる衛星の軌道情報及び時間情報から受信位置すなわち写真の撮影場所(経度及び緯度)を割り出し、その位置情報を対応する写真画像に関連付けて記録させるものである。
【0003】
これにより、上記位置情報をもとに地図情報データベースを検索することにより、写真画像の撮影場所を表示する地図情報を取得して、写真画像の撮影場所を確認することができるものであり、さらに写真画像とともにプリント出力して残すこともできる。その結果、プリント出力された写真画像について、どこで撮影されたものであるかを容易に確認できるものであり、撮影時から長期間経過後に写真を見る場合やアルバム整理を行う場合に大変重宝するものである。
【0004】
しかしながら、GPS電波信号から取得される位置情報には、GPS衛星の軌道情報の誤差、電離層による遅延誤差、対流圏による遅延誤差等による測定誤差が含まれており、数十m程度のズレを生じる場合がある。このズレにより、地図画像が表示する位置が、実際の撮影場所と一致せず、地図画像の使用価値が著しく損なわれるものである。
【0005】
そこで、撮影場所と異なる地点においても、GPS電波信号から取得される位置情報に撮影場所と同様の測定誤差が生じることを前提として、測定誤差を補正する手段が採用されている。この補正手段は、予め正確な位置(経度、緯度及び高度)が知られているGPS基地局で取得される位置情報と、予め測定されているGPS基地局の正確な位置情報との間に生じる測定誤差を算出し、この誤差を補正情報としてGPS受信機能付きカメラに送信するものである。一方、GPS受信機能付きカメラ側では、この補正情報を受信して、撮影時に取得された位置情報から補正情報の値を差し引きすることにより、撮影場所の位置情報を補正し、そのズレを数mレベルに改善するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
補正情報の送受信手段には、携帯電話の通信電波、専用の無線回線、ビーコン電波への相乗り、インマルサット、FM電波への相乗り等が利用あるいは提案されているところである。しかしながら、GPS受信機能付きカメラに上記のような補正情報用の電波を受信するための手段を一体化あるいは接続させると、カメラの小型化を妨げたり、携帯性を悪化させたりするおそれがあるうえ、搭載バッテリーの消耗を早めることにもなりかねない。また、携帯電話の通信電波等を使用すると、山に囲まれた地域で撮影した写真ついては補正情報を受信できない場合がある。
【0007】
そこで、本発明は、GPS情報の誤差補正機能を有しないGPS受信機能付きのカメラで撮影した写真画像について、GPS基地局で測定される補正情報により補正処理されたGPS情報に基づいて取得される地図情報を、写真画像に対応させてプリント出力させるようにした写真画像のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント方法であって、外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得するステップと、GPS誤差情報データベースから、前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報を取得するステップと、前記誤差情報により前記未補正のGPS情報を補正処理し、前記写真画像の撮影場所の経度及び緯度を割り出すステップと、割り出した経度及び緯度に基づいて、地図情報データベースから、前記撮影場所を示す地図画像を取得するステップと、前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力するステップとからなる写真画像のプリント方法を提供する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項1に記載の写真画像のプリント方法を提供する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリントシステムであって、外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得し、GPS誤差情報データベースから、前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報を取得し、前記誤差情報により前記未補正のGPS情報を補正処理し、前記写真画像の撮影場所の経度及び緯度を割り出し、割り出した経度及び緯度に基づいて、地図情報データベースから、前記撮影場所を示す地図画像を取得し、前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力することを特徴とする写真画像のプリントシステムを提供する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項3に記載の写真画像のプリントシステムを提供する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント装置であって、外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得し、前記未補正のGPS情報を、地図情報提供サーバーに送信し、該地図情報提供サーバーから、前記未補正のGPS情報及び前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報に基づいて割り出された経度及び緯度に対応する地図画像を受信し、前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント装置を提供する。
【0013】
請求項6に記載の発明は、前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項5に記載の写真画像のプリント装置を提供する。
【0014】
請求項1、3又は5に記載の発明によれば、撮影時に記録された未補正のGPS情報について、その記録時に対応する誤差情報で事後的に補正処理し、補正済みGPS情報から割り出される経度及び緯度に基づいて、地図情報を取得することとしたので、GPS情報の補正機能を搭載していないGPS受信機能付きカメラで撮影した写真画像についても、撮影場所を正確に示す地図画像を取得し、プリント出力できるという作用効果を奏する。
【0015】
請求項2、4又は6に記載の発明によれば、請求項1、3又は5に記載の発明が奏する作用効果に加えて、次のような作用効果を奏する。外部記録媒体から取得されるGPS情報は、座標値(経度、緯度)ではなく擬似距離としたので、撮影場所とGPS基地局が非常に離れていたり、撮影場所において物の陰の影響を受けたりした場合でも、取得されたGPS情報に対応する誤差情報を選択的に使用することにより、正確な位置情報を得るための補正処理が確実に実行できるという作用効果を奏するものである。したがって、撮影場所とGPS基地局で座標位置の計算に使用される衛星群が異なり、適切な補正処理がなされないという不具合が防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、発明を実施する形態の一例であり、写真画像を取得してプリント出力する写真画像のプリントシステム1について説明するブロック図を表したものである。
【0018】
〔プリントシステム1の概要〕
プリントシステム1は、GPS受信機能付きのデジタルカメラCから写真画像とGPS情報を取得して、各種処理を実行した後、写真画像にその写真画像の撮影場所を示す地図情報を合成して同一のプリント用紙上にプリント出力するプリント装置2と、インターネットIを介してプリント装置2から撮影時に記録されたGPS情報を受信し、プリント装置2へ撮影場所を示す地図情報を送信する地図情報提供サーバー3とからなる。
【0019】
〔写真画像及びGPS情報について〕
写真画像は、撮影操作によりデジタルカメラCに内蔵されるメモリーM(不図示)に記録される。GPS情報は、撮影時に、デジタルカメラCのGPS受信機能により、GPS衛星Gの電波信号からGPS衛星Gと写真画像の撮影場所との擬似距離として計算され取得されるものであり、写真画像と関連付けてメモリーMに未補正のまま記録される。GPS情報(擬似距離)は、3次元座標(経度、緯度、高度)およびデジタルカメラC(GPS受信機)の時計の誤差という計4個の未知数を解くために使用される関係上、少なくとも4個のGPS衛星について取得される。
【0020】
〔プリント装置2について〕
プリント装置2は、入力部21、制御部22、出力部23、及び印刷部24から構成される。
【0021】
入力部21にデジタルカメラCのメモリーMが接続されると、入力部21は、メモリーMから写真画像及び写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を自動的に取得して、プリント出力のための事前処理のため制御部22に転送する。
【0022】
制御部22は、地図情報提供サーバー3において、未補正のGPS情報を補正処理させ、補正済みGPS情報に対応する地図情報を検索させるため、メモリーから取得された情報のうち未補正のGPS情報を、インターネットIを介して地図情報提供サーバー3に送信する。そして、地図情報提供サーバー3から、未補正のGPS情報及び未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報に基づいて割り出された経度及び緯度に対応する地図画像を受信し、写真画像と組み合わせる。
【0023】
出力部23は、組み合わされた写真画像と地図画像がプリント出力される際に、地図画像と写真画像を隣合せに並ぶように合成し、かつ、合成された画像をサイズ調整して印刷部24に出力する。なお、予め設定することにより、地図情報以外に、撮影場所を表す位置情報(経度、緯度、高度)や撮影時間を表す時間情報(日時)を、さらに合成して出力させることもできる。
【0024】
印刷部24は、出力部23から出力された合成画像を、同一のプリント用紙上にプリント出力する。
【0025】
〔地図情報提供サーバー3について〕
地図情報提供サーバー3では、入出力部31が、プリント装置2から未補正のGPS情報を受信する。受信された未補正のGPS情報は、一旦GPS情報制御部32に入力されて、GPS情報制御部32が、補正処理用の誤差情報の検索に使用される時間情報を算出した後、算出された時間情報とともにGPS情報補正処理部33に転送される。
【0026】
GPS情報補正処理部33は時間情報のみを補正情報検索部34に転送し、補正情報検索部34は、時間情報に基づいて、GPS誤差情報データベース35から、GPS情報の記録時に対応する補正情報(誤差情報)を検索し取得する。補正情報は、予め正確な位置(経度、緯度及び高度)が知られている、撮影場所とは別の場所に設置されるGPS基地局で測定される位置情報の誤差から逆算される擬似距離の誤差として提供されるものである。
【0027】
GPS情報補正処理部33は、補正情報検索部34により取得された誤差情報に基づいて未補正のGPS情報を補正処理し、補正済みGPS情報(擬似距離)をGPS情報制御部32に戻す。GPS情報制御部32は、補正済みGPS情報から、位置情報(経度、緯度、高度)及び時間情報(日時)を算出する。すなわち、写真画像の撮影場所に該当する経度及び緯度の正確な情報が割り出される。
【0028】
地図情報検索部36は、割り出された撮影場所の経度及び緯度に基づいて、地図情報データベース37から、写真画像の撮影場所を示す地図画像を検索し取得する。この地図画像は、割り出された撮影場所を中心として四角形状の枠で切り取られる画像である。四角形状の枠のサイズは、市町村名、最寄りの駅名、主な施設名や建物名等を必ず含まれるように自動設定される。
【0029】
したがって、地図画像を参照することにより、地図画像に記載されている市町村名や、最寄りの駅、施設及び建物から、撮影場所を容易に特定することできる。なお、画像の大きさは、各地図画像で区々にならないように拡縮処理される。地図情報検索部36で検索された地図画像は、位置情報(経度、緯度、高度)及び時間情報(日時)とともに、入出力部31からインターネットIを介して、プリント装置2の制御部22に送信される。
【0030】
〔上記実施形態による写真画像のプリント〕
上述のプリントシステム1は、次のようにして写真画像をプリント出力する。
【0031】
まず、デジタルカメラCのメモリーMを入力部21に接続すると、プリント装置2は、写真画像及び写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を自動的に取得して制御部22に転送する。未補正のGPS情報は、インターネットIを介して地図情報提供サーバー3に送信される。
【0032】
地図情報提供サーバー3では、GPS情報制御部32が、時間情報を算出して未補正のGPS情報とともにGPS情報補正処理部33に転送する。GPS情報補正処理部33は、補正情報検索部34に、時間情報を元にGPS誤差情報データベース35から未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報を検索させ、その誤差情報に基づいて未補正のGPS情報を補正処理し、補正済みGPS情報をGPS情報制御部32に戻す。GPS情報制御部32は、補正済みGPS情報に基づいて位置情報及び時間情報を割り出す。
【0033】
地図情報検索部36は、割り出された位置情報に基づいて、地図情報データベース37から撮影場所を示す地図画像を検索する。検索された地図画像は、GPS情報制御部32で位置情報(経度、緯度、高度)及び時間情報(日時)と組み合わされて、入出力部31からインターネットIを介して、プリント装置2の制御部22に送信する。
【0034】
制御部22は、受信した地図画像と写真画像を組み合わせ、出力部23は、地図画像と写真画像の合成およびサイズ調整を行い、印刷部24は、サイズ調整された画像をプリント出力する。また、出力部に与えられる命令の設定が変更されることにより、写真画像に地図画像の他に、位置情報、時間情報の両方またはいずれか一方をプリント出力する。
【0035】
〔上記実施形態の特徴点〕
上記実施形態に係る写真画像のプリント方法、プリントシステム1及びプリント装置2は、以下のような特徴点を有している。
【0036】
第1に、デジタルカメラCにより撮影時に記録された未補正のGPS情報について、その記録時に対応する誤差情報で事後的に補正処理し、補正済みGPS情報から割り出される経度及び緯度に基づいて、地図情報を取得することとしたので、GPS情報の補正機能を搭載していないGPS受信機能付きカメラで撮影した写真画像についても、撮影場所を正確に示す地図画像を取得し、プリント出力することができる。したがって、GPS情報を取得するカメラあるいはカメラに接続されるGPS受信機は、補正機能を省くことができ、その結果、小型で携帯性やバッテリー持続性に優れたものとすることができる。
【0037】
第2に、メモリーMから取得されるGPS情報は、座標値(経度、緯度)ではなく擬似距離としたので、撮影場所とGPS基地局が非常に離れていたり、撮影場所において物の陰の影響を受けたりした場合でも、取得されたGPS情報に対応する誤差情報(擬似距離)を選択的に使用することにより、正確な位置情報を得るための補正処理が確実に実行できるという作用効果を奏するものである。したがって、撮影場所とGPS基地局で座標位置の計算に使用される衛星群が異なり、適切な補正処理がなされないという不具合が防止される。
【0038】
第3に、地図画像は、撮影場所を中心とした四角形状に切り取られ、住所名、最寄りの駅名、主な施設名や建物名等が含まれるように設定される。したがって、地図画像の参照により、住所、駅、施設、建物等の名前から撮影場所を容易に特定することできる。
【0039】
第4に、地図画像と写真画像は隣合せに並ぶように合成されて、同じ一枚のプリント用紙のサイズに収まるようにプリント出力される。その結果、プリント出力された写真画像には、地図画像が一体的に付加されて、写真画像を見るときに撮影場所を必ず確認することができるものである。
【0040】
〔上記実施形態の変形例〕
上記実施形態では、外部記録媒体として、デジタルカメラCに内蔵されるメモリーMが使用されたが、例えば写真画像とともにGPS情報を磁気記録できる銀塩フィルム等を使用しても良い。また、写真画像とGPS情報の記録媒体は一体である必要はなく、写真画像は銀塩フィルムに記録し、GPS情報はメモリーに記録するようにして、両者で記録の順番が合わせられているようなものでも良い。なお、メモリーは、カメラに一体的に内蔵されるものではなく、取り外し可能なカード等であっても良い。
【0041】
上記実施形態では、補正前のGPS情報として、GPS衛星と撮影場所の擬似距離を利用したが、擬似距離から算出される座標情報を利用して、GPS情報の補正処理のステップと、撮影場所の経度及び緯度を割り出すステップを一体化させても良い。
【0042】
上記実施形態では、写真画像のプリント出力をプリント装置2に行わせるようにしたが、プリント装置2はプリント専用の装置である必要は無く、写真画像やGPS情報に関する各種処理を実行するソフトウェアがダウンロードされたパソコンに、プリンタを接続させて印刷部としたものであっても良い。
【0043】
上記実施形態では、写真画像と地図画像を合成して、同じプリント用紙にプリント出力させるようにしたが、これに限らず、別々のプリント用紙に順番をあわせるようにして、両者を対応可能な状態でプリント出力させるようにしても良い。
【0044】
上記実施形態では、インターネットIを介して地図情報提供サーバー3に接続するようにしたが、GPS情報制御部32、GPS情報補正処理部33、補正情報検索部34、地図情報検索部36、GPS誤差情報データベース35および地図情報データベース37に相当する機能やデータベースを、プリント装置2に直接搭載したり、あるいは直接接続したりするようにしても良い。また、GPS誤差情報データベース35は、地図情報提供サーバー3とは別のサーバーに搭載されているものであっても良い。
【0045】
その他、本発明のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1〜6に記載のプリント方法、プリントシステム及びプリント装置によれば、撮影時に記録された未補正のGPS情報について、その記録時に対応する誤差情報で事後的に補正処理し、補正済みGPS情報から割り出される経度及び緯度に基づいて、地図情報を取得することとしたので、GPS情報の補正機能を搭載していないGPS受信機能付きカメラで撮影した写真画像についても、撮影場所を正確に示す地図画像を取得し、プリント出力できるという優れた効果を奏し得るものである。
【0047】
また、外部記録媒体から取得されるGPS情報は、座標値(経度、緯度)ではなく擬似距離としたので、上記効果に加えて、撮影場所とGPS基地局が非常に離れていたり、撮影場所において物の陰の影響を受けたりした場合でも、取得されたGPS情報に対応する誤差情報を選択的に使用することにより、正確な位置情報を得るための補正処理が確実に実行できるという優れた効果を奏するものである。したがって、撮影場所とGPS基地局で座標位置の計算に使用される衛星群が異なり、適切な補正処理がなされないという不具合が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるプリントシステム1を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 プリントシステム
2 プリント装置
3 地図情報提供サーバー
21 入力部
22 制御部
23 出力部
24 印刷部
31 入出力部
32 GPS情報制御部
33 GPS情報補正処理部
34 補正情報検索部
35 GPS誤差情報データベース
36 地図情報検索部
37 地図情報データベース
C デジタルカメラ
G 衛星
I インターネット
Claims (6)
- 写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント方法であって、
外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得するステップと、
GPS誤差情報データベースから、前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報を取得するステップと、
前記誤差情報により前記未補正のGPS情報を補正処理し、前記写真画像の撮影場所の経度及び緯度を割り出すステップと、
割り出した経度及び緯度に基づいて、地図情報データベースから、前記撮影場所を示す地図画像を取得するステップと、
前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力するステップとからなる写真画像のプリント方法。 - 前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項1に記載の写真画像のプリント方法。
- 写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリントシステムであって、
外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得し、
GPS誤差情報データベースから、前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報を取得し、
前記誤差情報により前記未補正のGPS情報を補正処理し、前記写真画像の撮影場所の経度及び緯度を割り出し、
割り出した経度及び緯度に基づいて、地図情報データベースから、前記撮影場所を示す地図画像を取得し、
前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力することを特徴とする写真画像のプリントシステム。 - 前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項3に記載の写真画像のプリントシステム。
- 写真画像にその撮影場所を示す地図画像を対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント装置であって、
外部記録媒体から、写真画像及び該写真画像の撮影時に記録された未補正のGPS情報を取得し、
前記未補正のGPS情報を、地図情報提供サーバーに送信し、
該地図情報提供サーバーから、前記未補正のGPS情報及び前記未補正のGPS情報の記録時に対応する誤差情報に基づいて割り出された経度及び緯度に対応する地図画像を受信し、
前記地図画像を、前記写真画像に対応させた状態でプリント出力する写真画像のプリント装置。 - 前記未補正のGPS情報には、複数個のGPS衛星と前記写真画像の撮影場所との間の擬似距離が含まれ、前記経度及び緯度は、補正処理された擬似距離に基づいて割り出される請求項5に記載の写真画像のプリント装置。
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2003
- 2003-02-13 JP JP2003035617A patent/JP2004247963A/ja active Pending
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